地球の中心でメイドもえ~❤
●萌えメイドに燃えお嬢様
ヒーローズアースの中心が燃える。
それは決して大地の息吹ではない。邪悪な炎が燃えるのだ。
「……ふぅ、少し時間はかかりましたが、よく燃えてくれました」
メイドをずらりと従えた少女、祝融は手の中で炭になった番人の首を落とす。からからと空洞を叩く音を立てながら崩れていった。
「さて、今からあなた達に怪物を融合させます……そうですね、狼の頭などどうでしょう? 銀狼……あなた達にはお似合いですよ?」
「承知しました」
銀髪のメイド達に銀の狼を。手の甲からにょきりと狼の頭が生えて牙を剥き、根元の部分からしゃらと伸びた鎖が垂れる。
「はい、できました。それでは存分に、暴れてきてくださいね」
狼を野に放つように、祝融はメイド達を送り出していた。
●ヒーローズアース・3rdラウンド
ロザリア・ムーンドロップ(薔薇十字と月夜の雫・f00270)の瞳はやる気に燃えていた。
「『ヒーローズアース』での事件を止めましょう!」
突き上げた小さな拳も、いつになく力が籠っているようだ。
さて、今回の事件はというと。
「センターオブジアースで不死の怪物の一部が埋め込まれたオブリビオンが暴れ回る悪夢を見てしまいました。センターオブジアースを守る神の皆さんもいるのですが、彼らだけでは止めるのは困難なようです。なので、至急センターオブジアースへ向かい、オブリビオンを止めてください!」
そのオブリビオンは万能派遣ヴィラン隊と言うようだが、通常とは異なり不死の怪物の一部、銀の狼の頭が右手の甲に融合されている。それにより能力が超強化されているため、普通に戦うだけでは1体倒せるかどうかも怪しい。
そこで、センターオブジアースを守る神々の出番となる。
「センターオブジアースの神は暴れ回るオブリビオンの弱点を知っているようですので、それを聞き出し、オブリビオンの対処に当たってください。怪物と融合したオブリビオンを倒しきれば、その元凶――番人を殺し、不死の怪物の一部を開放したオブリビオンとの戦いになるかと思います。名前は祝融……彼女は強敵ですが、怪物とは融合していないので通常の対処法で何とかなるかと思います」
強力な炎を操る相手だ。その点に留意して事に当たれば、決して勝てない相手ではない。
「色んな世界が大変なことになっていますが、頑張っていきましょう! えい、えい、おー!」
今日のロザリアの掛け声はいつもよりよく響いていた。
沙雪海都
沙雪海都(さゆきかいと)です。
よく考えたらこのシナリオフレームで前回もメイド使ってましたね……メイドはよいぞ。
●フラグメント詳細
第1章:集団戦『万能派遣ヴィラン隊』
弱点を突かないとどうしようもないやべー集団になりました。
弱点は「鎖が短くなった分だけ弱体化する」です。切るなり溶かすなりしましょう。
神から弱点を聞き出すプレイングはあってもいいし、「もう聞いたぞ!」って体でプレイング書いてもいいです。
第2章:ボス戦『祝融』
超強化はされておらず、普通のボス戦と同様の対応で何とかなる相手です。
引き続き討伐をお願い致します。
●MSのキャパシティ
合わせプレイングはお受けできません。申し訳ないです。
ゆったりペースで進行予定です。
それでは、皆様のプレイングをお待ちしております。
第1章 集団戦
『万能派遣ヴィラン隊』
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POW : これより業務に移ります
【民衆もしくは敵に対して一礼と共に宣言する】事で【機能性を重視した業務用メイド服】に変身し、スピードと反応速度が爆発的に増大する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
SPD : 業務の邪魔は許しません
【超高速移動からの目にも留まらぬ打撃】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
WIZ : あらゆるニーズにお答えします
技能名「【全技能】」の技能レベルを「自分のレベル×10」に変更して使用する。
イラスト:すねいる
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
忌月・カルタ
メイドさんって、初めて見たかも?
服奪ってカルタに着せたら絶対可愛いよね♡
真面目に戦うのは馬鹿らしいし、攻撃避けつつ神様に聞いてみよ♪
ふむふむ、鎖を狙うのね
カルタの身体をキズモノにするのは嫌だからさっさと死んでねー
瞳を鎖の根元に向けてありったけの殺意をぶち込むよ!
さぁ、殺戮を楽しもう☆
※アドリブは大歓迎です
●最後に笑うのは
万能派遣ヴィラン隊――メイド達は統率の取れた動きで神々の抵抗を抑え込んでいた。
戦線が徐々にだが、神々のほうへと押し込まれていく。そこへ駆けつけたのが忌月・カルタ(優しき殺人姫・f30657)――いや、今はミヅキと呼ぶべきか。
「メイドさんって、初めて見たかも? 服奪ってカルタに着せたら絶対可愛いよね♡」
多重人格者の彼女、今は副人格が表に出ているようだ。オーソドックスなエプロンドレスをイメージの中で重ね合わせて楽しんでいる。
「神様おーしえて! あいつらの弱点って何?」
「あぁ。あいつらの弱点は鎖だ……短くなればその分、弱体化する」
「ふむふむ、鎖を狙うのね」
ミヅキの存在に気づき、メイド達がずらりと立ち並ぶ。
「お嬢様の元へは行かせません」
「……って言われても、はいそうですかー、なーんて言うわけないしー……カルタの身体をキズモノにするのは嫌だからさっさと死んでねー」
左目の眼力が迸る。見定めた鎖の根元に刃が飛んだ。垂れ下がる鎖が火花を散らして切断され、遠心力に引きずられながら宙に舞う。
「な……ぐっ」
鎖が切断されたメイドに襲い掛かるのは強烈な脱力感。膝をついたところに刃が翻って突き刺さると、表情を失い倒れて動かなくなった。
「許しません……!」
ミヅキを明確に敵と認識し、メイド達は力を高めて飛び掛かってきた。淑やかなるメイド達の集団戦術。多方向からの飛び蹴りだ。
「うんうん、いいよーいいよー、殺戮を楽しもう☆」
メイド達が敵意を向ければミヅキの気分も上がってくる。猛烈な怒りの視線が突き刺さってくるのを肌で感じながら、ひゅっと跳んで蹴りをかわす。
外れた蹴りは地面を割った。用意なく受ければ骨が砕けそうだ。銀髪を靡かせるメイド達へ、ミヅキはにぃと笑いながら殺意を向けた。
ミヅキのことを殺したくてたまらないであろう敵――それを捻じ伏せて、捻り潰して殺す、殺す、殺す!
反逆して殺す! 圧倒的に殺す! 大量に殺す!
殺意が矢のように飛んだ。着地したメイド達が次の行動を起こす前に。体の陰に隠れるように垂れ下がっていた鎖、その端を殺意の刃で叩き起こし、跳ね上がった腕へ本命をぶつけて鎖を断ち切った。弱ったメイド達は膝が崩れて前のめりになる。そこに最大級の殺意を――突き立てるのだ。
斬、斬、斬! 突き立てられた殺意はそのまま墓標となった。倒れたメイド達は無造作に転がされている。その中でミヅキはまたにぃと笑っていた。
大成功
🔵🔵🔵
ミーヤ・ロロルド(サポート)
『ご飯をくれる人には、悪い人はいないのにゃ!』
楽しいお祭りやイベント、面白そうな所に野生の勘発動させてくるのにゃ!
UCは、ショータイムの方が使うのが多いのにゃ。でもおやつのUCも使ってみたいのにゃ。
戦いの時は得意のSPDで、ジャンプや早業で、相手を翻弄させる戦い方が好きなのにゃよ。
口調だけど、基本は文末に「にゃ」が多いのにゃ。たまににゃよとか、にゃんねとかを使うのにゃ。
食べるの大好きにゃ! 食べるシナリオなら、大食い使って、沢山食べたいのにゃ♪ でも、極端に辛すぎたり、見るからに虫とかゲテモノは……泣いちゃうのにゃ。
皆と楽しく参加できると嬉しいのにゃ☆
※アドリブ、絡み大歓迎♪ エッチはNGで。
勿海・きいな(サポート)
強化人間のUDCエージェント×神器遣い、15歳の女です。
普段の口調は「たどたどしく(わたし、あなた、~さん、です、ます、でしょう、でしょうか?)」
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
●輝け、ガジェット砲
「勿海さん! ちょっとだけ時間を稼いで欲しいのにゃ!」
「じ、じかん……です、か?」
ミーヤ・ロロルド(にゃんにゃん元気っ娘・f13185)は大砲のようなガジェットを設置しながら、もう一人の猟兵、勿海・きいな(強化人間のUDCエージェント・f30730)へと尋ねていた。きいなはミーヤの意図を完全には読めておらず、たどたどしく聞き返す。
「そうにゃ。このミーヤのガジェットで鎖ごと吹っ飛ばすのに……ざっと10秒。お願いできないかにゃ?」
「そういうこと、なら……や、やってみ、ます……」
「頼んだにゃ!」
きいなに託すと、ミーヤはガジェットを支えるように手で触れながら集中力を高め始めた。
「何を企もうと無駄ですよ」
集中するミーヤは隙だらけだ。万能派遣ヴィラン隊――メイド達は疾風の如くミーヤへ詰め寄ろうとしていた。
「邪魔は……ダメ、です……!」
パチン、指を鳴らして高速戦闘モードへと変身したきいなの速度はメイド達に勝るとも劣らず、ガジェットの前に躍り出てメイド達の進路を塞ぐ。
「ふっ!」
メイドの鉄拳が新幹線並みのスピードできいなの顔へと飛んできた。それをきいなは「視認」して、体をくんと傾けて回避する。
「行かせ……ない……!」
きいなが振り回した神器は音より早く空気を切り裂き、衝撃波を走らせた。半円に広がる衝撃波は周囲のメイド達を押し戻していく。
「厄介ですね……目標、変更です」
きいなを倒さねばその奥へ辿り着けないと見て、メイド達はきいなへと攻撃を集中させた。
袈裟に切り込んできた手刀。きいなが神器で受け止めると、逆側から別のメイドがブーツの蹴りでの挟み撃ち。手刀を受けたままきいなは身を屈めるようなジャンプで足技を飛び越えると、体重を神器へかけてメイドを押しのけ、着地と同時にぎゅるっと一回転して斬り払う。がきん、とメイドの鎖が弾かれ、細かい破片が弾け飛んだ。
鎖が短くなったメイドはその分速度が下がり、きいなとの戦いについていけなくなる。しかしまた後ろから別のメイドが参戦し、きいなの頭上へ踵を落とす。
元の方向へ戻ったきいなが目にしたのは黒いブーツのヒールだ。神器を振り上げようとしたが間に合わないと超高速の戦いの中で一瞬の判断を見せたきいなは、敢えて前方へ転がり、振り下ろされるメイドの足を潜り抜けた。
「上出来にゃ! 横によけるのにゃ!」
激しい攻防を繰り広げてきいなが作り出した10秒、集中力を極限まで高めたミーヤが叫ぶと、きいなはパッと射線から飛び退いた。
メイド達はきいなへと攻撃を集めたことで、メイド達自身も一直線上、ミーヤの射線に乗ってしまっている。
「チャージ完了、今にゃ! いっけえにゃー!!」
ミーヤが指差した先には無数のメイド達。光を集めた砲口から放たれた弾丸とビームは周囲を閃光の中に呑み込みながら突き抜けていく。
弾丸がメイド達の力の象徴、銀狼の鎖を粉々に砕くと、莫大なエネルギー密度のビームがメイド達の体を粒子へと変えていく。
「ああぁぁ……お、嬢……様……」
最期に想うのが主とは、敵ながら天晴なメイド達。
辺りを真白に染めた光が消えた時、残っていたのはビームが走って抉れた地面の跡だけだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
薬師神・悟郎(サポート)
群れの力の恐ろしさは知っている
敵の外見に惑わされず、油断せずに焦らず戦おう
先制攻撃、UC発動
麻痺毒を塗った(マヒ攻撃、毒使い)暗器の数々で範囲攻撃、暗殺
仕留め損ねたとしても、多少の足止めは出来るだろう
弓を使い技を使用する素振りを見せた敵を優先し仕留めていく
地形の利用、逃げ足で敵から距離を取り応戦を続ける
もし接近された場合は忍刀でなぎ払い、吹き飛ばす
味方がいれば共闘し、彼らを援護しよう
これで戦況が動くはずだ
一気に狩り尽くすぞ
●ただ粛々と
薬師神・悟郎(夜に囁く蝙蝠・f19225)がメイド達へと向ける視線は冷酷――いや、冷静と言うべきか。
群れを成す者達の強大さ、外見に惑わされる愚かさを知っている。
メイド達は一見見目麗しくあるが、油断してはいけない、と自らに警鐘を鳴らす。
麻痺毒を塗った苦無を指に挟み取った。投げ放ちメイド達へ先手を取る。接近の動きを見せていたメイド達は水平一列に並ぶ苦無を前に、腕で壁を作り防ぐ。
銀の獣毛が散った。黒い薄絹が散った。掠めた傷から毒が流れ、メイド達の動きをいくらか蝕む。
悟郎は次に弓を引いた。動き出すのはどのメイドか。視野を広く保ち、仕掛けてきた相手へ即座に矢尻を向けた。
弓の弦がびんと震えて矢を飛ばす。動きが鈍った相手なら弱点の鎖も狙いやすい。矢は鎖を真ん中から射抜いて断ち切った。
「ぐっ……知っている、ということですね……?」
鎖が短くなり力の弱まったメイドの体内では急速に毒が回っていた。
的確に事を進める悟郎へ警戒を強めたメイド達が殺到する。矢は次から次へと放たれ鎖を千切る。しかしなお足を止めぬ者達だ。弓の間合いを抜け出されれば、悟郎は忍者刀を取る。
「捕らえろ」
忍者刀の表面にぽこぽこと小さな泡粒が生成し始めた。忍者刀を振り抜き放つと泡粒は渦を巻き、メイド達を螺旋の中に閉じ込める。
「このようなもの……っ!」
螺旋の泡の檻を破ろうとメイド達は殴りかかる。しかし泡は柔軟に受け流し、メイド達の拳を檻の中へと追い返していた。
檻の中に閉じ込められたメイド達は、言わば餌だ。それを喰らうのは悟郎。姿勢を低く構え、泡の檻へと飛び込むと斜十字にメイド達を斬り捨てた。
毒が回り鎖が千切れたメイド達はもはやスナーク化の耐久力はなく、二つ三つの斬撃が体に刻み込まれると、ごぽっと泡を吹いて倒れていく。
「ここの敵は倒したか……あと少しのようだな」
周りの猟兵達も奮闘している。悟郎は戦況が動く風を感じ始めていた。
成功
🔵🔵🔴
グンヒルド・メリーン(サポート)
クリスタリアンの闇医者 × 悪魔召喚士、20歳の女です。
普段の口調は大人(私、~君、~嬢、だ、だね、だろう、だよね?)
時々 女性的(私、~君、~嬢、ね、よ、なの、なの?)です。
人命が最優先。カナズチ。 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
●スナーク化の治療法
「ふむ、メイド……メイドか」
グンヒルド・メリーン(たけのこ医者・f12254)は白衣の余った袖を口元に当てて何やら思案していた。
「メイドと言えばアレだろう? 大旦那だかなんだかにひたすら尽くして自分の体なんて二の次だ。体調が優れないなら私が作った薬でもあげようか?」
「いえ、結構です。お嬢様は我々を大事にしてくださっていますので」
「なんだ、そうかい。残念だよ」
薬入りの小瓶まで取り出してみせたがあっさりと断られてしまった。しかしグンヒルドもあっさりと退き、不穏なラベルが施された小瓶を懐へしまいこむ。
「戯れもここまでと致しましょう……お覚悟を」
地を蹴ったメイド達がグンヒルドへと迫る。右手の銀狼が唸り牙を剥いた。大口を開けての噛みつき攻撃。フックのような腕の振りに合わせて放たれた牙を、グンヒルドは一息で後方へ跳んで回避を試みる。煽られた白衣の裾に牙が掠め、裂け目が入った。
「威勢がいいのは元気な証拠だ。さて、スナーク化に効く特効薬……もとい『特攻薬』などと言ってみようか。そんな薬は私も作ったことがないのでね……それは今後の課題として、今回はショック療法といくとしようか」
グンヒルドは両手を広げてガジェットを召喚した。目の前に浮かび上がったガジェット、その取っ手部分を両手でそれぞれ握り締めた。
それは細長い針金のようなもの。上に伸びたかと思えば直角に折れ曲がり――いわゆるダウジングの道具に見えた。
しかし異なるのは、その先端にバチバチと電気が走っていたことだ。
グンヒルドの手に現れた武器にメイド達は警戒心を示す。足を止め、グンヒルドの表情を注視していた。
「なに、心配することはないさ。ちょっとガジェットでビリビリと……そうそう、鎖は金属だろう? なら電気はよく通すはずだ。さぁ、いくよ!」
ガジェットの先端を空へ突き上げると、雷のように巨大な電撃が迸った。それを両手でスローインのようにメイド達へ向けて放ると、電撃が球状になり空気中を駆け抜ける。
「くっ――きゃあああぁぁぁ!!」
腕を隠そうと、電撃は風より速くメイド達の間を通り抜け、鎖は避雷針のように電撃を吸い込んだ。電撃に打たれたメイド達は全身を痙攣させながら悲鳴して、超高圧の電気的負荷がかかった鎖は自重に耐えられなくなり、根元からボロっと崩れていく。
「かはっ……ぐぅ……」
歯を食いしばり持ちこたえるメイド達。彼女達に向けられたのは、冷たい銃口だった。
「辛そうだね。今、楽にしてあげよう……この『ラシャ』で」
乾いた銃声が立て続けに響き、胸を撃ち抜かれたメイド達は膝から崩れ落ちる。
「来世まで……おやすみだ」
口調はどこか優しさが伺えるほどに静かに。しかし引き金を引く指は決して休むことなく、メイド達は銃弾を浴びるのだった。
成功
🔵🔵🔴
第2章 ボス戦
『祝融』
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POW : インフェルノ
レベル×1個の【、対象の抵抗がなくなるまで消えない死】の炎を放つ。全て個別に操作でき、複数合体で強化でき、延焼分も含めて任意に消せる。
SPD : 魔石解放
【中指に填めた魔石】から【炎属性の魔法陣】を放ち、【対象を燃やし、徐々に狭まる呪縛】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ : ピュリファイアー
レベル×1個の【感情エネルギーを破壊力に変換した瞋恚】の炎を放つ。全て個別に操作でき、複数合体で強化でき、延焼分も含めて任意に消せる。
イラスト:ツバサケイコ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠ジズルズィーク・ジグルリズリィ」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●ただ燃やすのみ
「あの子達を……倒してしまったのですね」
祝融の炎が静かに燃える。怨嗟の炎は赤黒い。
「実に厄介なものです……猟兵というのは。ですが……そのほうが燃やし甲斐もあるというもの。ええ、相手になりましょう。そして――私の炎で、燃えなさい!」
描かれる赤の魔法陣。踊る炎は、地核の熱よりなお熱く――。
忌月・カルタ
親玉サンがご登場ってね!
火にはあんまり良い思い出ないし、カルタの肌が火傷なんてしたら自殺したくなるしなぁ
攻撃を予測して肌が焼けないように立ち回っている
『気が進まないけど、アナタに使われてあげる』
ティラムが形状を変えてマントとなり、周囲が急激に冷える
「んー、主選ぶ魔剣が主以外に力使っていいの?」
『その身体は主のものだし、アナタが傷つくことも、主が嫌がるから仕方ないわ』
相手を、物質化した殺意で創ったナイフで切りつつ会話を続ける
『その代わり、アナタの遊びに手は出さないから好きなだけ遊びなさい』
「うん、そうするね☆」
・アドリブ等大歓迎
●想い続ければ敵は無し
「親玉サンがご登場ってね!」
「親玉……ですか。そんな呼ばれ方をしたのは初めてですよ」
初めてと聞いて、ミヅキはニッと笑ってみせる。
「じゃあ親玉サン、よければ消えてくれない?」
「……それは流行りのジョークか何かですか?」
「んん~、そうかもねえ。でも、火にはあんまり良い思い出ないし、カルタの肌が火傷なんてしたら自殺したくなるしなぁ」
髪を指先でくるくるいじりながら「ダメ?」とアイコンタクトしてみたら、「ふざけるのも大概に」と厳しい視線が返ってきた。
しょーがないなぁ、とミヅキは祝融へ左目の視線を向けて殺意の刃を握り締める。ひゅんとすぐ手の中に収まったあたり、ここまでのやりとりがどこまで本気だったかはミヅキのみぞ知る。
「安心してください。自殺する暇もないくらいに、一気に燃やしてあげますので」
ぼわっ、と祝融の周囲に無数の炎が現れた。煌々と燃える炎は空中にゆらゆらと浮かび、祝融が差し向けた指に沿うように放たれる。
全てが祝融の意のままに飛び回る炎だ。回避するには相手の考えの上をいく動きが必要になる。先陣を切るように殺到してきた炎の一団。それを右に跳んで難なくかわしたか、と思えば待ってましたと言わんばかりに別の一団が向かってきていた。
「ほっ!」
ミヅキは爪先で着地しそのまま後ろ向きに地を蹴り出していた。仰け反った胸の上を炎が通り、首元にじりっと熱が当たる。
炎が通り過ぎた後は地面が眼前に迫っていた。両手を地面につきバネのような反発力で体を上方へ飛ばす。バク転でくるりと立ち直った。
「まだまだ……いきますよ」
炎はUターンし、今度はミヅキを挟み撃ちだ。黙って跳べばきっと追撃の炎の餌食。ミヅキは裏をかくように炎をギリギリまで引き付け、瞬時にしゃがんでローリング。炎はミヅキの頭上で衝突、破裂したが、転がったことでどうにか火の粉をかぶらずに済んでいた。
常に相手の攻撃を予測し立ち回るのはなかなかの重労働だ。ミヅキの肩が上下し始める。
そんな時だ。ミヅキへと語り掛ける声があった。
『フフ……珍しく苦戦してるじゃない』
「まぁ……たまには、こういうのもいいよね」
隙を作らぬ程度に振り向き、背負った大剣に目を遣った。声の主は運命の魔剣ティル・クラウ・グラム――普段はティラムと呼ばれている。
「……で、何? 今、割と忙しいんだよね……っ!」
飛び交う炎の間をすり抜け、今度は跳び箱のように足元へ飛んできた炎を跳び越えた。息つく暇もない状況での会話はなかなかの拷問だ。
『……気が進まないけど、アナタに使われてあげる』
「へぇ……どういう、風の、吹き回し……なのかな?」
『文句があるなら撤回するわよ?』
「いや、うん、普通に、助かるよ」
ティラムはなかなか気難しいところもある。臍を曲げられる前に、とミヅキは素直に応じて背負った大剣に手を掛けた。
『さぁ、想像するのよ。このティル・クラウ・グラムの無敵の姿を』
大剣を抜く――と同時にティラムは刃を柔らかく広げ、マントへと姿を変えていた。炎をマタドールのようにひらりといなし、ミヅキの身を包み込む。
同時に大気中に冷気が広がっていく。炎の勢いもいくらか弱まったようだ。
「どのようなものを持ち出そうと、私の炎は――」
「ティラムは――負けないよ!」
ミヅキは信じて駆け出した。今はマントの中のひんやりとした空気が心地良い。
祝融は炎を集めて纏め上げ、巨大な炎として大砲のように撃ち出してきた。
ミヅキは炎の海に飛び込む。薄手のマント一枚で何ができるか――それはミヅキの想像力が答えを出すのだ。
熱く、そして厚い炎の海を、ミヅキはマント一枚で突き破ってみせた。ドーナツのようにぽっかりと穴の開いた炎を背にして、ミヅキは祝融へ刃を振りかざす。
「そんな――っ!」
顔を守るように組み上げられた腕の防御を深く斬り裂きながら、ミヅキは祝融の脇を抜けていく。ダメージで意識が散ってしまったか、無数に浮いていた炎がふっと消えた。
「んー、主選ぶ魔剣が主以外に力使っていいの?」
『その身体は主のものだし、アナタが傷つくことも、主が嫌がるから仕方ないわ』
ミヅキに語り掛けているようで、その口調はどこか内に向けられている風にも感じられた。
仕方ない、仕方ない――そう、言い聞かせるように。
『その代わり、アナタの遊びに手は出さないから好きなだけ遊びなさい』
何にせよ、力を貸してくれると言うのなら、断る道理などどこにもない。
「うん、そうするね☆」
ミヅキは屈託のない笑顔を見せて、ぎゅっと胸元のマントの留め具を握り締めた。
大成功
🔵🔵🔵
アス・ブリューゲルト(サポート)
「手が足りないなら、力を貸すぞ……」
いつもクールに、事件に参加する流れになります。
戦いや判定では、POWメインで、状況に応じてSPDの方がクリアしやすいと判断したら、そちらを使用します。
「隙を見せるとは……そこだ!」
UCも状況によって、使いやすいものを使う形です。
主に銃撃UCやヴァリアブル~を使う雰囲気です。剣術は相手が幽霊っぽい相手に使います。
他人の事は気にしない素振りを見せますが、基本、不器用なので、どう接したらいいのかわからない感じです。
ですが、合せるところは合せたり、守ってあげたりしています。
特に女性は家族の事もあり、守ってあげたい意欲が高いです。
※アドリブ・絡み大歓迎、18禁NG。
●炎VS熱
「星が……泣いているな」
アス・ブリューゲルト(蒼銀の騎士・f13168)は熱く汚される大地を踏む。切れ長の瞳は祝融へと向いていた。
「その元凶はお前と見た」
「だったら……どうするおつもりですか?」
祝融は傷口から滴る血を鬱陶しそうに振り払い、体内から湧き上がる炎で傷を焼き塞ぐ。
「俺がここに来たのが運の尽き――タダでは返さんぞ……!」
突然の戦火。アスが抜いた二丁のブルーブラスターが先を制し閃光を噴く。
「……っ!」
祝融は咄嗟に炎を出すといくつかを適当に纏めて目の前へと放った。炎塊が熱線と衝突し相殺、事なきを得る。
「少しはやるようですが……その蛮勇、命取りにならなければいいですね!」
漂う炎はまだ無数に存在する。祝融はそれらをばらばらに操作しながらアスへと放った。
直線、円弧、蛇行――様々な軌道を見せることで攪乱を狙う。
アスは視野を広く保ちながら、迫る炎を引き付けてバックステップでの回避を試みた。アスに命中する直前だった炎は目標を失する――が、地面へと着弾する直前でホップするように浮き上がりアスの追跡を継続する。
「避けようとしても無駄ですよ。この炎はどこまでもあなたを追い続け、焼き尽くすまで離れない」
「ならば……撃ち落とさせてもらう」
回避が効かないと見るや、アスは目標を炎へと変更しブルーブラスターを連射する。閃光に射抜かれ炎が一つ、二つと爆散するが、残った炎はより複雑な動きで惑わせる。
アスも狙わせまいと戦場を広く使い、跳び回り、駆け回りながら炎を撃つ。手首の返しで銃口を逸らし、祝融の意志操作を掻い潜って炎をまた一つ貫いた。
息もつかせぬ攻防。その中でアスの右手が不意に滑り、その銃口を祝融へと向けた。
放たれる閃光は炎の間隙を抜けて祝融へ。
「甘いです!」
アスと正対するようにその場で向きを変えるくらいしか動きの無かった祝融が半身体をずらして熱線を回避する。当たれば儲けものというところだが、回避されてもその熱線は囮となり――炎操作へ向けられた意識が揺らいだところで左の銃が連続して炎を撃ち落とした。
均衡は徐々に崩れてくる。アスを襲う炎が目に見えて減ってきていた。それは祝融も自覚するところ。
「こうなったら……!」
操作する炎を遠隔で足し合わせ、一回り、二回りと大きく膨れ上がらせる。強化された炎は速度を増し、アスの背中に迫っていた。
眼前の細かな炎がひゅると緩慢に揺れ動くが、それはまさしくアスが用いた囮のようなものだった。煩わしさに銃を向ければ背後から本命が襲い掛かる。
アスの腕が動く。視線の先に向いた銃口から閃光――高速の連続射撃で炎を全て撃ち落とすと同時に反転して迫る炎へと相対した。
「撃ち貫け!」
銃口から零距離の炎へ、二丁の銃からの同時発射をお見舞いした。ぼわっと花開いた炎が放射状に散っていく。
「隙ができたな――そこだ!」
さらに反転し今度は祝融へ斉射。まさか巨大化させた炎をも撃ち抜かれるとは思っていなかったか、一瞬棒立ちになっていた祝融の足へと熱線が命中した。
「っぐぅっ!」
よろめき膝をつく祝融。熱線を浴びた足はぷすぷすと黒い焦げ跡がつく。
「相手を見誤らぬことだな……」
「……!」
炎を操る者が『熱』によって傷を負うとは――。二重の屈辱に祝融はぎりと奥歯を鳴らした。
成功
🔵🔵🔴
一条・桐花(サポート)
スペースノイドの冒険商人×ソーシャルディーヴァ、女性です。
普段の口調は「女性的(私、あなた、~さん、なの、よ、なのね、なのよね?)」
偉い人には「丁寧(私、あなた、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。
真面目で努力家、困っている人を見たら放ってはおけない優しい性格。
戦闘ではナイフを用いての接近戦が得意。
ダッシュで一気に敵に接近しての戦闘を好む。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
●背負うものの大きさは
一条・桐花(スペースノイドの冒険商人・f27285)は神々のために立つ。
「神様が苦しんでる姿なんて……もう見たくないのよ」
猟兵が到着するまではメイド相手に防戦一方だったヒーローズアースの神々。今は戦場から離れた場所で傷を癒しながら猟兵達の無事を願っている。
ここに来るまでの通り掛け、痛々しい光景を見てきた桐花にとって、これは負けられない戦いだ。
「ならば……どう……などという問いかけは、もう茶番ですね……」
桐花はすでにナイフを握り締めている。祝融もまたダメージが大きく、余計な会話でこれ以上体力を消耗したくはない。
「どちらの力が正義となるか……勝負と、いきましょう……!」
祝融は体から炎を生み出すと、桐花へと一斉に放った。炎は逆放射状、桐花という一点に集中する。
「私は困っている人を助けたい……だから、あなたの紛い物の正義なんかに、負けたりはしない……っ!」
標的が抵抗しなくなるまで決して消えないとされる炎へナイフ片手に果敢に突っ込む。空気という壁を挟んでも肌に感じられる強烈な熱。赤く燃える目の前にナイフを真上から突き立てた。
「斬るっ!」
炎という無形事象に叩き込まれた剣圧が炎を左右に吹き飛ばす。横から、後ろから、連続で殺到してくる炎の群れに回転しながら真一文字の剣閃を放ち、今度は上下にかき消した。
「……っ! これならどうです!」
一つの炎では桐花の前進は止められないと、祝融は炎を前面に集中させ、砲弾のように巨大化させ放った。炎が作る上昇気流が砂埃を巻き上げる。
「私は……逃げない!」
自分の後ろには神様がいる――たとえここで回避を選択しても炎が神々のところまで到達することはなかっただろうが、桐花は神々の願いも背負って戦っている。
逃げる姿など見せられない。桐花なりの覚悟が見えた。
頭から突っ込むかというほどの前傾姿勢で炎へと突っ込んでいく。そして衝突の直前、体を左方向へ傾け軸をずらし、ナイフを思い切り振り抜いた。
「この一撃で!」
ナイフが炎の中へと滑り込んだ。灼熱がお返しと言わんばかりに肌を撫でてくる。顔を真っ赤に火照らせながらも桐花は炎と交錯した。
過熱されたセラミックの刃が炎を抜ける。ひゅうと流れ込むように吹いてきた風が涼しい。炎はぱっくりと二つに割れ、片や地面に落ちて火の海を作り、片や宙に飛散した。
「断ち切ってあげるよ!」
「……っ! 炎よ!」
肉薄する桐花に向けて炎を放ち盾とするが、もはや炎には何の意味もなかった。桐花は炎ごと祝融の体を斜に斬り裂く。
「あああっ!!」
襟元のネックスカーフが千切れて飛んだ。取り付けられていた赤い宝石にヒビが入り、空中で砕けていく。
「ぐ……この……っ!」
炎よりなお赤く、祝融の瞳は怒りと苛立ちに染まるのだった。
成功
🔵🔵🔴
水心子・真峰(サポート)
水心子真峰、推参
さて、真剣勝負といこうか
太刀のヤドリガミだ
本体は佩いているが抜刀することはない
戦うときは錬成カミヤドリの一振りか
脇差静柄(抜かない/鞘が超硬質)や茶室刀を使うぞ
正面きっての勝負が好みだが、試合ではないからな
乱舞させた複製刀で撹乱、目や足を斬り付け隙ができたところを死角から貫く、束にしたものを周囲で高速回転させ近付いてきた者から殴りつける
相手の頭上や後ろに密かに回り込ませた複製刀で奇襲、残像やフェイントで目暗まし背後から斬る、なんて手を使う
まあ最後は大体直接斬るがな
それと外来語が苦手だ
氏名や猟兵用語以外は大体平仮名表記になってしまうらしい
なうでやんぐな最近の文化も勉強中だ
●魔法陣を断つ刀
祝融は肩で大きく息をしながら、だらりと下がる左腕に魔力を込める。中指に填めた魔石が深紅の輝きを放ち、魔法陣が現れた。
「それが奥の手というわけだな。では……真剣勝負といこうか」
「今日はつくづく、刃物に縁がありますね……!」
水心子・真峰(ヤドリガミの剣豪・f05970)は太刀を舞わせる。それはあたかも祝融の炎を見るかのように。
大量に複製された太刀の一振りを手に取ると、真峰は祝融へ向けて走り出した。
飛翔する太刀と共に。それらは宙を乱舞し祝融を惑わす。
「……っ、そこっ!」
浮かぶ太刀の薙ぎ払いに祝融は魔法陣を放つ。魔法陣の模様に炎が走り衝突、斬撃を相殺していく。
「足元が覚束ないようだが」
真峰の急接近に祝融の対応が遅れていた。肩口から払われた袈裟斬りを跳んで回避しようとしていたが、表情を歪めて一太刀を浴びる。
他の猟兵との交戦中に受けた足へのダメージがここに来て祝融にのしかかる。接近戦では分が悪いとはわかっているが、脱出する術もないので魔法陣の力で対抗していくしかない。
魔法陣が盾のように太刀の攻撃を受け止める。しかし数で勝る太刀は一つの魔法陣に二つ、三つと襲い掛かり、強引に破っていった。
「足を奪えば、もう打つ手はないか?」
真峰は正面から迫り、祝融の足元へと刃を振り下ろす。左右からも宙を舞う太刀が集まり三位一体の斬撃が祝融の太腿へと届いた。
「いやあぁっ!!」
肉を裂かれる痛みに悲鳴しながらも、魔法陣を密集させ強引に距離を開く祝融。
だがその体は大きくふら付き、魔石の力も失われ始めていた。
成功
🔵🔵🔴
源・ヨーコ(サポート)
『悪い子はお仕置きっすよー!』
人間のブレイズキャリバー × ビーストマスター
年齢 16歳 女
外見 158.4cm 金の瞳 ピンクの髪 色白の肌
特徴 胸が大きい 八重歯 ギャル ハイテンション! 運動が好き
口調 体育会系(自分、~先輩、~っす、~っすよ、~っすね、~っすか?)
悪いヤツは鉄拳制裁!
あまり難しいことは考えず、敵に向かって猪突猛進するタイプ。全ては拳で解決できると信じていて、とりあえず接近して殴るが基本戦術。
硬そうな相手にはカウンターでの一撃必殺を狙い、素早そうな相手には連撃と使い分けぐらいはする。
単独行動を好み、調査などは苦手。
基本は戦闘オンリーな感じですが、よろしくお願いします。
●悪い子には一撃必殺
「散々迷惑をかけた子には……そろそろお仕置きっす! 刃物に飽きたのなら、努力・友情・勝利の拳が丁度いいっすね!」
源・ヨーコ(鉄拳制裁・f13588)が後方から前線へと抜け出してきていた。祝融の魔法陣が切れたところへ追い込みをかける。
「そういう暑苦しさは……いらないのよっ!!」
祝融は眼力で炎を生み出す。ヨーコが掲げるその全てが忌々しく聞こえていた。
炎は一度宙に浮かぶと、隕石のようにヨーコの頭上へ降り注いでくる。
「自分の鉄拳は……炎なんかに負けないっすよ!!」
足を止めず、拳だけで炎を打ち抜いた。ぼん、と弾けて火の粉が散る。
「『なんとか』すれば、火もまた……熱くないっす!」
降りかかる火の粉は気合で吹き飛ばす。アッパーのような突き上げ、フックのような振り抜きでぼすぼす炎を吹き飛ばし、ついに祝融を射程に捉えた。
「歯を食いしばるのがいいっすよ! 自分の拳、ケッコー重いんで!」
「何を、バカなっ……」
炎を渦のように集めていく祝融。しかしヨーコは躊躇せず足を踏み込んだ。
17歳の少女らしい細腕に秘めたるは、悪を砕く正義の力。
「鉄拳、制裁っ!!」
炎の壁が何だ。風を蓄えて振り抜かれた拳はその圧のみで炎を吹き飛ばし、重々しい衝撃音と共に祝融の腹へと叩き込まれた。
「あ……が……」
口から空気を漏らした祝融がよろり、後ずさっていく。一歩、二歩、三歩目は足が支えきれず。尻餅をついて倒れ、青紫の長い髪がばさっと広がった。
「ふー……一丁あがりっすね!」
祝融の体が砂のように崩れ去っていくのを確認して、ヨーコは大きく背伸びをする。一仕事終えた後の空気は清々しかった。
成功
🔵🔵🔴