魔法少女とジュエル・マギア
●災魔の卵、宝石に宿る
それは少女の小さな手にも収まるほどに小さな災魔の卵。
「これを、こうして……」
展示ケースを叩き割り、大粒の宝石にそっと卵を添えた。すると境界がなくなるように宝石と卵は融け合って。
一つになると、禍々しい輝きを放ちながら催眠ガスが勢いよく放出された。ガスは一気にこの美術館を満たすと、扉や窓の隙間などから漏れ出し街全体を覆い尽くす。
住民達は何が起こったのかもわからぬまま、眠りに落ちたに違いない。
唯一、機械故にガスを逃れたミレナリィドール達を除いて。
●アルダワ魔法学園・1stラウンド
「宝石の街が……襲われました」
ロザリア・ムーンドロップ(薔薇十字と月夜の雫・f00270)は静かに語り始めた。
「『アルダワ魔法学園』で起こる災魔の卵に関する事件の数々……そのうち『北方帝国』にて起こっていた宝石の事件ですが、『ドクター・パラケルスス』の意志を継ぐ者が現れたようです」
先日、撃破の一報が流れていたようだが、同様の事件を起こすオブリビオンが現れているとのことだ。
「それは一人の少女……『エンリィ・ローゼンメタル』によって引き起こされているようです。街は催眠ガスに包まれ、今や眠りの街となっています。しかも、エンリィは眠った住民に機械化手術を施そうとしています」
理由はわからない。だがそんな手術をしてしまえば住民の命が危ないのは間違いない。
「彼女の好き勝手にさせてはいけません。潜伏場所はガスを放出している宝石のすぐそば……おそらく美術館だと思いますが、その街は宝石を展示する美術館がいくつもあるため、街を駆け回って探す必要がありそうです。お役に立てず、すみません……」
予知では全てが明らかにならないことなどままあるが、今日のロザリアは意気消沈していた。
「ですが、手掛かりもないわけではありません。ミレナリィドールの皆さんはどうやらこのガスの影響を受けないまま、エンリィに見つからないよう街のどこかに隠れているようです。建物の中かもしれませんし、どこかの物陰かもしれません。そういう方々を見つけて協力を得られれば、エンリィをより早く見つけることができるかもしれません」
エンリィの目撃証言やガスの出所に関する話など、有益な情報を得られればそれだけ発見も早くなる。
「一刻も早く世界を猟書家の手から救うために……この事件、解決しましょう。どうか、宜しくお願いします!」
沙雪海都
沙雪海都(さゆきかいと)です。
2020年……終わるのか、お前……(残り1か月)
●フラグメント詳細
第1章:冒険『駆け抜けろ一本道!』
街は一本の幹線道路がずーっと通り抜けており、その両側にずらっと商店や公共施設などが並んでいます。件の美術館もこの通りのどこかにあるようですが、ガスがほとんど充満しきっていて何が何やら。
黙って探すなら総当たりとか。体力勝負になりそうですが、まあ何とかなるでしょう。
ミレナリィドール達はエンリィを恐れ、人目につかないところに隠れているようです。
事件が発生した美術館以外の建物か、または街の所々にある小道の先、一般住宅街など。
適当に当たりをつけて探してみてもいいかもしれません。
その他、眠った住民もそこかしこにいるかと思いますが、エンリィを倒せば全て元に戻るため放置しておいても問題ないです。
第2章:ボス戦『エンリィ・ローゼンメタル』
拠点となる美術館内部での戦闘になります。
スペースはあるので暴れても問題はないでしょう。
金属にちなんだ能力を操るようです。細かいことは2章公開時のフラグメント詳細をご覧ください。
●MSのキャパシティ
合わせプレイングはお受けできません。申し訳ないです。
ゆったりペースで進行予定です。
それでは、皆様のプレイングをお待ちしております。
第1章 冒険
『駆け抜けろ一本道!』
|
POW : 私には筋肉が味方している!脚力に任せて駆け抜ける!
SPD : 速さには自信がある!当然、自慢のスピードで駆け抜ける!
WIZ : 私にはこの知性がある!効果的な走り方を考えて駆け抜ける!
|
種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
緋月・透乃
おわー、本当にガスだらけだねぇ。これが自然な霧とかだったら幻想的かホラーっぽい感じで良さそうだけれど催眠ガスではそういうのも感じないねえ。
ささっと敵を見つけて野望を阻止したいところだね!
何か長期戦になりそうな気もするし、持ってきた物を食べならゆっくりじっくり探索しよう。念の為【色々食べよう!】を(睡眠に対する)防御力重視で発動させておくよ。
私の予想だとガスの濃いところへ進んでいけば発生源に辿り着けそうだけれど、土地勘もないし迷いそうだからミレナリィドールを探して手伝ってもらおう。
エンリィを恐れているのなら、見つかっても逃げやすい屋外かな、って理由で探すのは小道にしよう。
●ガス街のグルメな探索道中
グリモア猟兵に転送されたそこはすでに催眠ガスの中。一本道の先は色濃く閉ざされて、まるでランタン一つで闇の中に放り込まれた気分だった。
「おわー、本当にガスだらけだねぇ」
緋月・透乃(もぐもぐ好戦娘・f02760)は口元を手で覆いながら街を見通そうとするが、途中でぷっつりと途切れるようにガスの中に消えていた。
これが例えば自然発生した霧ならばそこは自然の神秘を体感できる霧の街。はたまた霧の中に浮かぶ影は切り裂き魔――などといったホラーめいた雰囲気もあったかもしれない。
しかし実態は目にざらざらと擦りつくような、濁った人為的なガスだ。このガスを使って住民達を無力化し、機械へと改造する手術を施す――邪な野望はさっさと阻止してしまうに限るのだ。
透乃は早速行動を開始する。道なりに進めば、霞んだ先から道がにゅっと伸びてきた。続きはしっかりあるようだが、どうにも長くかかりそうだ。
ならば、と透乃は荷物をごそごそ漁りだす。中からはおにぎりや菓子パン、果物にカップサラダ、ちょっと濃いめの味が付いたかば焼き、味噌煮の缶詰などなど。
とにかくお腹が空かないように可能な限りの食べ物を持ち込んでいた。腹が減っては戦ができぬ、と先人も言っている。一にも二にも食事は大事だ。
『もぐもぐむぐむぐ……美味しく食べて元気にいこー!』
幸い、ガスが無味無臭だった。食べ物の味がしっかり感じられる。しかし勢いよくぱくついたおにぎりの中身は梅干しだった。酸っぱさに口がすぼんでしまった。
口直しにイチゴミルクチョコがコーティングされた菓子パンをかじり、催眠ガスへの抵抗力もつけながら探索再開。エンリィ探しについては予め一定の目途をつけている。
ガスの濃いほうへ向かっていけばいずれは発生源へと辿り着くはず――当然の道理と言えた。しかし今も発生しているであろう催眠ガスはどこかのタイミングで飽和してしまうことも考えられる。
長期戦を意識しながらも迷って無駄な時間を使わないよう、土地勘のある者――この街に隠れているであろうミレナリィドールの力を借りたかった。
「んー……エンリィを恐れているのなら……」
屋内も身を潜められそうだが、見つかれば逃げ場が無くなってしまう。それならば逃げやすい屋外のどこか、と当たりをつけて近くの小道を覗き込んだ。
催眠ガスはどこまでも入り込んでいる。小道の先もまた霞。そこをてくてく進んでみると、さっと何かが動くような気配を感じた。
「大丈夫、怖い人じゃないよー」
そっと声を掛けてみる。相手は透乃が誰だかわかっていない。エンリィではない、味方だと伝えなければ。
そうして少し待ってみると、スローモーションのようにゆーっくりとした動きで物陰から小さな顔が覗いた。
「……本当?」
「うん、本当だよ。……あ、チョコ食べる? キャンディもあるし、ビスケットもあるよ」
声の感じで子供と悟り、好みそうなお菓子を取り出してみた。すると警戒心が解けたか、ひょこっと現れ近寄ってきた。
ミレナリィドールの少女だった。スカートをひらひら靡かせながら近づいてくる。透乃が一口サイズのチョコをつまんで少女の前に差し出すと、両手を揃えて受け取ってくれた。
「ありが……とう」
「どういたしまして。それよりこの街、凄いことになってるよねー」
「うん……変なもやもやってしたのが出てきて、周りの人、みんな寝ちゃったの」
「そうなんだ。……そのもやもや、どこから来たかわかる?」
「わかる……よ。お姉さんに、お礼……教えてあげる!」
チョコを食べて少し元気が出た少女は小道の交差点までとことこ走り、透乃を手招きした。
「こっちに行くと、裏側に、出るの」
「へー、物知りだねー、ありがとー」
少女の導きで透乃は小道を進んでいく。ガスの流れが分かりやすく、確かにこの先を進んでいけば発生源に辿り着けそうだった。おそらく、街中を走る幹線道路と平行に並んでいるのだろう。
透乃は少女と食べ物を分け合いながら、迫る決戦に備えるのだった。
大成功
🔵🔵🔵
ノエル・クラヴリー(サポート)
ブラックタールのフォースナイト×シンフォニア、20歳の女です。
口調は(私、あなた、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)
普段は平和主義の温和な女性です、仲間に対して友好的に接します。慎重派です、考えたり推測してから行動します。
戦闘になると塩対応になり、故郷のうたを歌いながら相手に斬りかかります。戦闘では罵倒などはしませんが、睨み付けたり冷ややかな言葉をかけるなどします。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。絡みOKです。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
●二人の約束
淀んで濁るガスの街につと現れた星空は、空へ還っていくかのようにそっと手を伸ばした。
『さあ、お行きなさい』
ノエル・クラヴリー(溢れ流るる星空・f29197)が掲げた指先から飛び立っていくのは鷹だった。大きく翼を広げてガスの空を滑空し、ノエルの目となり街を見下ろす。
召喚した鷹は元々発見され難いものだが、このガスの中、空へ上がれば地上から見つけることは極めて困難だろう。ノエル自身が無暗に歩き回るよりよっぽど安全で、効率もいい。
そうして数分、ノエルが鷹の目を通して街を探索していると、逸れた小道に動く影があった。
ミレナリィドールの住人だ。性別は判然としなかったが、背格好は小さく、子供のように見えた。
「エンリィから逃げているのでしょうか……何か知っているといいのですけど」
鷹の飛行経路からおおよその位置を割り出すと、ノエルは影の主と出会うように住宅街の小道に入っていく。
程なく、ガスの向こうからやってくる人影を見つけた。やはり子供、どうやら男の子のようだ。
「こんにちは」
「わっ! お姉さん、誰!?」
満面の笑みを浮かべ、視線を合わせるようにしゃがみ込みながら声を掛けた。少年は少し息を切らしており、ガスの中から現れた見知らぬノエルにハッとした表情を見せる。
「私はノエル・クラヴリー。このガスの原因を探しに来た猟兵なの。このガスについて、何か知っていることがあれば、教えてほしいのだけど」
「知ってること?」
「そう、例えば……どっちからガスがやってきたか、とか」
「それなら……あっちからだよ」
少年は今来た道を指差していた。
「僕、この変なガスがたくさん出てるところが嫌だったから逃げてきたんだ……」
「そうなの……大変だったわね」
逃げてきたことを恥じてか、少しばつが悪そうな態度を見せる少年の頭を、ノエルは優しく撫でた。これは非常事態。少年は何も悪くない、と諭すように。
「ねぇ……もしよければ、そのガスがたくさん出てるところまで案内してくれる?」
「えぇ? でも……」
ノエルは少年に頼んでみるが、少年は言葉を濁しながら俯いてしまう。逃げてきたほうへまた戻ることになるのだから、躊躇うのも無理はない。
小さく握られた手がわずかに震えていた。その手を、ノエルはそっと手に取り、両手で包み込む。
「お姉さんが必ず守ってあげるから……ね?」
「うぅん……じゃあ、約束だよ?」
「うん……約束」
少年がすっと小指を出してきたので、ノエルは応じて小指を絡める。
ゆびきりげんまん。嘘ついたら針千本のーますっ。
小指を離すと、少年はくるりと振り返り、来た道をゆっくりと引き返す。
ノエルは寄り添うように少年の後に続いて、ガスの発生源、エンリィの元へと向かうのだった。
成功
🔵🔵🔴
中村・裕美
「……アルダワの災魔で……色々な属性に特化した魔法少女の噂は聞いてたけど……こんなところに出てくるとは」
何はともあれ、とりあえずは町全体に電脳魔術で【ハッキング】を仕掛け、街中の構造などを確認するとともに、【エレクトロレギオン】を大量に放って【情報収集】を行う。
それでも美術館が判明しない場合、建物を探索して、役所、宿屋、冒険者ギルドみたいな場所があればそこから町の地図を探して拝借。
街中に入る場合は催眠ガスは【毒耐性】で耐える。
基本コミュ障なのでミレナリィドールと遭遇してもうまく喋れないかもしれない。言えることとしたら「……安心して……元凶は……倒すから」
くらいしか言えないかしら?
●似た者同士
「……アルダワの災魔で……色々な属性に特化した魔法少女の噂は聞いてたけど……こんなところに出てくるとは」
眼鏡の縁に手を触れ位置を整える。中村・裕美(捻じくれクラッカー・f01705)がレンズを通して見る街は陰鬱な雰囲気に包まれていた。
時折耳にしていた魔法少女の話。アルダワ魔法学園での大きな戦いが終わってからは大した事件も起こらずぱったりと消えてしまったように思われたが、倒れた幹部猟書家に成り代わり、再び活動を始めたということなのだろうか。
災魔の卵を利用して何を目論むか――謎は深まるばかり。
しかし何であれ災魔の活動は止めねばならない。
「いって……ください」
裕美は小型の戦闘用機械兵器を召喚し空へ放った。一機一機が自立して動き、街の情報収集を開始する。
合わせて裕美は電脳魔術によるハッキングを仕掛けた。宙に薄く浮かび上がる半透明のタッチディスプレイを手早く操作する。
ひとまずは地図が欲しい。役所や宿屋、冒険者ギルドといった適当な建物に駆け込むことも考えたが、人と出会う可能性がある手段はできれば後に残しておきたかった。
このガスの中、ほとんどの住民は眠っていると思われるが……ミレナリィドールだけは健在だ。コミュ障体質の裕美には貴重な情報源も却って障害になり得るので、まずは人に出会わずに済む方法で何とかしたい。
魔法と蒸気の世界だ。地図がアナログな紙媒体しか無いなどありえない。そう考えてネットワークへアクセスすると、簡単に地図が入手できた。
飛ばした機械兵器が収集し送信し続ける情報と照らし合わせる。
「ガスが濃く……かつ美術館が付近にあるのは……ここだけ。ならここで間違い……なさそうね」
当たりがついたことで裕美は内心ほっとしていた。これで後はその場所に向かうだけだ。件のガスについては自らの耐性を信じて進むしかない。
一直線の道を小走りで進む。ガスは呼吸と共に体内に入ってきているはずだが、ひとまず眠気は催していない。
「……あっ」
街の様子は常に機械兵器でモニタリングしていたが、受信された映像を見て裕美は慌てて物陰に身を潜めた。
進行方向に人影――何事もなく通り過ぎて、と願っていたが、あろうことか飛び回る機械兵器に気づいてしまい、ぱっと建物の陰に隠れてしまった。
互いに動かぬまま膠着。自分が通り過ぎる時に飛び出してこられたら……そこで話しかけられてしまったら、どうしよう、どうしよう……。ネガティブイメージのスパイラルが頭の中でぐるぐる回りだす。
そうこうしている間にも、ガスは色濃く充満していく。予期せぬ足止め――しかしここで立ち止まっていては、この街は救えない。
意を決し、そろりと顔を出す。機械兵器は人影が隠れた場所を映し続けていたが、出てくる気配はない。
「あ……あのっ」
震える声は裏返っていた。
「は、はいっ」
姿は見せず、声だけが返ってくる。女性、ということは声でわかった。
「……安心して……元凶は……倒すから。だから、そこで……じっと……してて」
「……はいっ、じっと……してます!」
何者かはちょっとたどたどしく返事をする。
釘は刺した。これで通れるはず。それでも裕美はそろり、そろりと足を忍ばせ――脱出。
危機は抜けた。通り過ぎてからは一目散に駆け抜ける。追いかけてはこない。裕美の言いつけをしっかり守る素直な良い子だったようだ。
「……あっ」
ここだ。目的の美術館。未知との遭遇に我を忘れて走っていたら、いつの間にか辿り着いていた。
裕美はごくりと唾を飲み込み、ゆっくりと回転扉を押していくのだった。
大成功
🔵🔵🔵
第2章 ボス戦
『エンリィ・ローゼンメタル』
|
POW : ロイヤルコード『ローゼンメタル』
レベル×5本の【貫通】属性の【魔力を結晶化させた金属の針】を放つ。
SPD : マジカルコード『ドゥームスウィング』
単純で重い【メイス】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
WIZ : エクストラコード『マテリアギフト』
【熱伝導による炎属性ブースト】【電気伝導による雷属性ブースト】【金属光沢による光属性ブースト】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
イラスト:Moi
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
|
種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「ロザリア・ムーンドロップ」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●金の力を持つ者
災魔の卵が宿る宝石の元に辿り着くまでに、ガスに巻かれて眠りについた客や職員を何人も見た。
件の宝石は最奥の大展示室。そこに鎮座している。
破壊されたガラスケース。無残に破片が散らばっている。
部屋の隅に折り重なるようにして倒れる人々は、明らかに人為的に積み上げられていた。
その山を黒光りするメイスでつついていたのは。
「あれ……人?」
ちょっと眠そうな眼を猟兵達へと向ける、エンリィ・ローゼンメタルだった。
グレナディン・サンライズ(サポート)
『ここはこの年寄りに任せてもらおうかね?』
『こう見えても、まだまだ衰えちゃいないよ』
年齢3桁の婆。
スペースシップワールド出身の元宇宙海賊。
主な武装はフォースセイバーとブラスター。
戦闘スタイルは基本的には前衛遊撃。敵を翻弄するような戦いを好む。
グルメではない酒好き。
年齢なりの経験を積んでいるので、冷静さと余裕をなくすことはない。
口調(あたし、あんた、だね、だよ、~かい?)
●戦場には年の差なんて
「この騒ぎを起こしたのはこんな小娘かい。ハッ、へそで茶が沸くよ」
グレナディン・サンライズ(永遠の挑戦者・f00626)――彼女は年齢という点においてエンリィのおよそ対極に位置する存在だろう。顔に刻まれた皺が、彼女の荒れ狂う人生を物語っている。
「おばあさん……無理しちゃ、ダメ、だよ?」
「もう少し気前のいいジョークは言えないのかねぇ? こう見えても、まだまだ衰えちゃいないよ!」
ブラスター一発、それが戦の合図だった。眼前に放たれた光線をエンリィはメイスで弾くと、その発射元にいたグレナディンは素早く回り込み始めていた。
とても年齢が三桁に到達している老人の動きではない。何が秘訣でその体を維持しているのかは企業秘密――しかし実力は本物だ。
ブラスターを二度、三度と放っていく。古めのハンドガン型をしたそれは連射性こそやや難はあるが、一撃の破壊力、そしてグレナディンの熟練の技で如何なる戦場でも十分な性能を発揮する。牽制射撃を受けメイスを振りながらその場を離れ跳んでいくエンリィだが、グレナディンの加速が勝る。
「ロイヤルコード……『ローゼンメタル』」
ぽそぽそと呟くエンリィが宙に生みだしたのは魔力を結晶化させた金属の針だ。鋭く光を反射するそれはあらゆる物を貫き通す力を秘める。
針が飛んだ。細く視認が難しい針がグレナディンの前方、上下左右から角度をそれぞれ微妙に変えて殺到する。
さすがにブラスター一丁では防ぎきれないと見るや、グレナディンは続けてフォースセイバーを取った。
赤い閃光の軌跡が宙に幾重にも描かれた。針と剣の衝突の度に火花のような閃光が散る。
『下がらなきゃ怪我するよ!』
そしてなんと、右手で針の雨を迎撃する中、左手のブラスターでは反撃の一手を見せていた。銃口から放たれたオーラの塊は針の雨を潜り抜けて一直線にエンリィへと向かう。
針を操作していたエンリィはメイスを盾の如く目の前へ掲げながら後方へジャンプ――が、オーラの射程から逃れられず直撃。炸裂し降りかかるオーラの欠片が露出した上半身を焼き焦がす。
「……っ、やる……ね」
「あたしゃまだ50年は隠居する気がないからね、こんなところで後れを取るわけにはいかないんだよ」
くるりと手の中でブラスターを回す銃捌きは、まさに一流のブラスターガンナーのものだった。
成功
🔵🔵🔴
空・ミナイ(サポート)
『見える範囲を探していこうかな』
ヤドリガミのアーチャー×ビーストマスター、22歳の男です。
普段の口調は「気弱な青年(僕、~くん、~さん、だ、だね、だろう、だよね?)」、心を許したら「丁寧(僕、~様、です、ます、でしょう、でしょうか?)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
白匣・覚醒(サポート)
怪奇人間の猟奇探偵×シャーマン、31歳の男です。
普段の口調は「シロベヤ(私、君、呼び捨て、言い捨て)」、演技時は「KP(私、あなた、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」です。
存在が密室です。白い部屋です。
KP時の口調でお願い致します。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
スピレイル・ナトゥア(サポート)
精霊を信仰する部族の巫女姫です
好奇心旺盛な性格で、世界をオブリビオンのいない平和な状態に戻して、楽しく旅をするために戦っています
自分の生命を危険に晒してでも、被害者の方々の生命を救おうとします
技能は【第六感】と【援護射撃】と【オーラ防御】を主に使用します
精霊印の突撃銃を武器に、弾幕を張ったり、味方を援護したりする専用スタイルです(前衛はみなさんに任せました!)
情報収集や交渉のときには、自前の猫耳をふりふり揺らして【誘惑】を
接近戦の場合は精霊の護身用ナイフで【捨て身の一撃】を繰り出します
マスター様ごとの描写の違いを楽しみにしている改造巫女服娘なので、ぜひサポート参加させてくださると嬉しいです!
ニノン・トラゲット(サポート)
『容赦なんてしませんから!』
『アレ、試してみちゃいますね!』
未知とロマンとお祭りごとを愛してやまない、アルダワ魔法学園のいち学生です。
学生かつ魔法使いではありますが、どちらかと言えば猪突猛進でちょっと脳筋っぽいタイプ、「まとめてぶっ飛ばせばなんとかなります!」の心で広範囲への攻撃魔法を好んでぶっ放します。
一人称はひらがな表記の「わたし」、口調は誰に対しても「です、ます、ですよね?」といった感じのあまり堅苦しくない丁寧語です。
基本的にはいつも前向きで、ネガティブなことやセンチメンタルっぽいことはあまり口にしません。
その他の部分はマスターさんにお任せします!
雲母坂・絢瀬(サポート)
ややおっとりめ、マイペース系関西弁女子ね。
臨機応変な柔軟さがモットーなんよ。
スキルやUCは使い時にはしっかり使うていく方針。
【見切り】【残像】【敵を盾にする】【フェイント】で相手を撹乱しつつ、間合いを詰めてからの【なぎ払い】が基本戦術やろか。
後は相手を【体勢を崩す】【武器受け】からのUCとかやね。
ヒットアンドアウェイ大事やね。
たまには【挑発】してもええかも。
UCは基本的には多数相手に【剱神楽】、とどめには【天狼】、牽制や巨大な敵相手には【白灼の殲刃】、無力化狙う時は【三弁天】【鬼薊】ってとこやね。まあ柔軟に、やわ。
基本お任せのアドリブ大歓迎でよろしゅうお願いします。
●金属魔法は硬くも柔い
「なんや、魔法使いなのにごつい武器持ってるなあ」
「あんなのでボコッてされたら大変です! 気をつけないといけませんね!」
エンリィの持つメイスは一般的に非力とされる魔法使いにはミスマッチな武骨さを漂わせていたが、それを軽々と使いこなす様子を目の当たりにした雲母坂・絢瀬(花散る刃・f23235)とニノン・トラゲット(ケットシーの精霊術士・f02473)は警戒心を露にする。
「物理も魔法も……いける、ってことでいいのかな……?」
「そう考えるのがよいでしょう。後衛と言えど、気は抜けません」
空・ミナイ(求める物・f01988)は気弱な声を漏らす――が、彼はこれで平常運転のようなものだ。スピレイル・ナトゥア(蒼色の螺旋の巫女姫・f06014)は落ち着きを見せつつ、仲間達の身を案じていた。
「いやあ、此度は実に好い宴……白部屋、シロベヤ――中々の趣味で」
「白が好き……なの?」
「ええ、それはそれは」
白匣・覚醒(密室探偵・f22856)は眼鏡をくいと動かし、エンリィと語らう。白壁の部屋はまさに彼のためにあるようだ。
「さて、時は匣に満ちた――いきましょうか」
「ほな、後ろは任せたで!」
「援護はお任せください」
「僕も……できることを」
「宜しくお願いします! 絶対に倒しましょう!」
五人の猟兵が二つに分かれて動き出した。前衛と後衛、オーソドックスな役割分担。
前に出たのは覚醒と絢瀬の二人だ。それぞれ左右に少し膨らむような進路を辿って走り込み、エンリィとの間を詰めていく。
しかしファーストアタックを取ったのは後方に陣取ったスピレイル。
「みなさん、いきますよ!」
精霊印の突撃銃にグレネードランチャーを搭載し、炎の精霊を宿した火炎弾をズドンと撃ち放った。覚醒と絢瀬の間を抜けて紅蓮の炎が唸りを上げた。
「……『マテリアギフト』」
エンリィのメイスが強熱の赤を帯び始めた。火炎弾を炎で相殺するつもりだ。火炎弾に向けてメイスを捧げ――打ち払う。
「……っ!」
メイスの棘部分に火炎弾が直撃。ペイント弾のように炎が溢れてエンリィに降りかかる。
その熱の効果はいくらか軽減していたようだが、衝撃までも吸収することはできていなかった。メイスの先端が大きく跳ね上がっている。
『君達は目覚めた。ここは真っ白な部屋だろう』
空いた間合いに入り込んだ覚醒の腕は真白な密室に変異していた。鈍器のように密室を用い、エンリィの金属の鎧へ鋭利な角を突き立てた。
最も効果的な点での圧力が鎧を貫通し叩き込まれる。振り切られた密室がエンリィの体を宙へ押し出すように吹き飛ばした。
「まだ終わらへんで!」
対岸――エンリィの着地に合わせて絢瀬が刀を抜いていた。
「『ローゼンメタル』っ!」
不安定な体勢ながらエンリィも負けじと魔力を結晶化させた針を宙に生成し、絢瀬へと飛ばす。金属の光沢が波打ち輝き襲ってきた。
輝きは一瞬の明滅。しかし絢瀬はそれを見切り、身を揺らしてフェイントをかけながらエンリィの放つ針の波をすり抜けていく。
『縫い貫け――』
エンリィの鎧は――何か秘められた意匠があるのかもしれないが、肌の露出が多い。絢瀬は肩のラインを狙い一息で薙ぎ払った。
エンリィは着地と同時に絢瀬から離れるような跳躍を見せようとしていたが、刃が色の薄い肌に到達し斬り裂いた。血飛沫の中に色濃く漂う紫紅色の剣気がエンリィの内部に広がると、棘へと変じて皮膚を突き破ってきた。
「あ……あぁっ!」
内部からダメージを与えると共に動きを封じる棘だ。
「今がチャンスですね! 狙い撃ちです!」
ニノンはケットシーらしいふにふにした指先をエンリィへ向けた。するとエンリィの遥か頭上に光輪が生じ、一直線に降り注いだ光が包み込むように貫いた。
「うぅ……次は、光……っ!」
聖なる光に身を焦がしながらもエンリィは堪えていた。手にしたメイスは帯びていた赤が薄まり、やがて白い輝きを纏うようになる。
エンリィは状況に応じて炎、雷、光の三属性を操ることができる。今度は光の属性でニノンの攻撃を中和しようというのか。
降り注ぐ光は滝のようだ。力が入り、ニノンの指先がぷるぷると震える。それで照準が外れることはないが、もう一歩のところで追いきれないか――。
「精神……統一。一射……必中!」
矢が閃いた。エンリィの動きを縛ってからきっちり10秒、光の中に視認したエンリィへミナイが渾身の一射を見舞う。
一直線に飛んだ矢がしゅっと光の中に飛び込んだ。そのまま星を射抜くようにエンリィの中心、腹へと突き刺さった。
「あが――ああぁっ!!」
魔法使いの力の中心点。そこを射抜かれ力が散った。メイスは黒光りする棒に戻り、光の侵食がより大きく広がっていた。
「もう一発いきます! トドメ――お願いしますね!」
スピレイルは銃口の角度を精密に合わせてもう一発、火炎弾をぶっ放した。今ならメイスでも防ぎようがない――迸る火炎が光の止んだ場へ着弾、高々とエンリィの体を打ち上げた。
炎を散らしながらエンリィは天を見上げる。そこは、天は天でも白い天井だ。
「シロベヤで――どうぞ好い夢を」
「これで――終わりや!」
放物線を描くエンリィが頂点に到達しようかというところ――密室と刀が待ち構えて。
同時に振り下ろされたそれらはエンリィの体を砕き、斬り捨てる。
「ぁぁ……」
か細い声を最後に漏らしたエンリィは床へ墜落すると、どろりと水銀のように溶けて蒸発していくのだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴