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【猟書家戦】風の森の聖なる木を守れ!

#アックス&ウィザーズ #猟書家の侵攻 #猟書家 #チーフメイド・アレキサンドライト #エルフ #風の森 #宿敵撃破

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●風の森の大樹
 聖なる木「ウィンダウム」の恩恵により森の恵みに溢れた風の森にも、エルフの里がある。
 外界から隔離されたように存在するその場所は、里のエルフの案内なくしては辿り着くことは叶わない。
「……森が妙に静かだな」
 嵐の前の静けさ、と言えるか。
 事実、エルフの長老がそのことに気付いた一寸後、駆け込んできた数人のエルフの男達は妙に慌てていた。
「長老!大変です!」
「何事だ、騒騒しい」
「も、申し訳ありません!」
 矢継ぎ早な男達の報告によると、パストール達が攻めてきたとの話だった。
 しかも彼らは見なれぬ武装をしていて、森に火を放っているという。
「彼らの狙いは恐らく大樹だろう。
 ……守護者不在のこの時期を狙ってくるというあたり、周到と言うべきか」
 長老の一人娘でもあるこの風の森の守護者は今、己の知見を広めるために各地を旅している最中だ。
 いつ戻るとも分からないその旅だが、故郷の危機となれば話は違ってくるだろう。
「フィーネに風の便りを送れ!
 あれが戻るまでパストール共を大樹に近づけさせるな!」
「は、はい!」
 風の森は「ウィンダウム」の力により迷いの森へと変化している。
 しかしその力が発揮されているのはパストール達のみ。
 森の加護を受けているエルフ達には関係の無い事だった。
「何者かは知らぬがここは我らエルフの地。
 土足で踏み入った事を後悔するがいい」
 パストール達の背後にいる何者かに長老は怒りを顕にしながら、周囲の森を見つめ続けていた。

●不在の守護者
「ふっざっけんじゃないわよ!」
 グリモアベースにグリーフィングルームを作り出したフィーネ・ルーファリア(森の守護者・f27328)は、作業が終わるや否や激しく怒りを顕にした。
「……ああ、ごめんなさい。
 故郷の森がヤバい状態になってるからつい、ね?」
 やってきた猟兵達に気づいたらしいフィーネは、一つ咳払いをして猟兵達に向き直った。
「これは本来なら私が行くべきだと思うんだけど……。
 ちょっと手に負えなくなってきてるから、みんなにも手伝って欲しいのよ」
 曰く、風の森にパストール達が火を放ったのだとか。
「奴らの目的は聖なる木「ウィンダウム」でしょうね。
 そして、パストール達の裏にいるのは恐らく猟書家幹部の『チーフメイド・アレキサンドライト』だと思うわ」
 パストール達はスペースシップワールドのアームドフォートに似たものを装着していることから考えても、十中八九そうだろうとフィーネは見ている。
 だが、それはフィーネが猟兵であるからこそ知り得る情報であり、現地のエルフ達にとっては「奇妙な鎧を纏ったパストール達」という認識しかない。
「聖なる木は燃えないから、パストール達のやり方はある意味では正しいのよね。
 でも、だからって森を焼き討ちしていい理由になんかならないわ」
 寧ろそういったやり方で見つけ出そうとすること自体が間違っているのだ、とフィーネは憤慨する。
「長老を始めとしてあそこのエルフ達は神秘的な事柄に対する順応性がすごく高かったの。
 私がいた頃からそれは変わってないなら、皆の力になってくれるはずよ」
 それ以上の説明は不要だろうとばかりにフィーネが手にするグリモアが輝き、風の森への道を開く。
 その先には煌々と赤く燃え盛る森が、広がっていた。
「もうこんなにも広がってるなんて……!
 ごめんなさい、あまり時間はないみたいだから急いでちょうだい」
 道を開く関係上、フィーネはグリモアベースに残らねばならない。
 風の森の守護者として現地に行きたいのは山々だが、その分グリモア猟兵としての役割を果たすことが風の森のためになると信じて、フィーネは猟兵達を送り出したのだった。


綺朔
 アックス&ウィザーズがここに来て大人気なことに驚きを隠せません。
 どうも、綺朔(キサク)です。

 今回は猟書家が侵攻している世界でぶっちぎりでシナリオ数が多いらしい世界、アックス&ウィザーズの猟書家幹部『チーフメイド・アレキサンドライト』戦をお送りします。
 舞台となるのはグリモア猟兵であるフィーネの故郷でもある風の森と呼ばれる森です。
 聖なる木「ウィンダウム」により守られたこの森は、現在その力により迷いの森と化しています。
 しかし、森の加護を受けているエルフ達にその力は効いておらず、森の様子が少しおかしいくらいの変化しか感じていないようです。
 そんなエルフ達は神秘的な事柄に対する順応性が高いため、猟兵たちには協力的です。
 彼らと力を合わせて森を焼き討ちする不届き者を追い払ってください。

●第1章 集団戦『パストール』
 スペースシップワールド製の「アームドフォート」を装着しています。
 幹部『チーフメイド・アレキサンドライト』の命令により、森を焼き払うことで聖なる木「ウィンダウム」を探していますが、迷いの森と化した森に苦戦している様子です。
 基本的にはWIZのUCを使用しながら炎を発生させています。

●第2章 ボス戦『チーフメイド・アレキサンドライト』
 重火器を用い掃除と称してエルフたち諸共森を焼き払おうとしています。
 第1章と同じく、彼女もまた迷いの森に苦戦を強いられている状況ではありますが、全て燃やせば関係ないだろうとばかりに焼き討ちをしています。

 プレイングボーナス(全編通し):エルフ達と協力して戦う。

●リプレイ執筆について
 各章共に状況説明を兼ねた断章追記後のリプレイ執筆となります。
 プレイングは随時受付ますが、断章追加のタイミング等によっては返却する可能性もありますためご了承ください。
(その場合はお手数ですが再送いただけますと幸いです。)

 その他については綺朔のマスターページをご参照ください。

 それでは、皆さんの素敵なプレイングお待ちしております。
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第1章 集団戦 『パストール』

POW   :    ディス・イリュージョン
自身からレベルm半径内の無機物を【昆虫や爬虫類の幻影】に変換し、操作する。解除すると無機物は元に戻る。
SPD   :    ドラゴニック・リボン
【召喚した伸縮自在のリボン】が命中した対象を捕縛し、ユーベルコードを封じる。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    ジャッジメント・パヴィリオン
【杖】を向けた対象に、【巻き付く炎のカーテン】でダメージを与える。命中率が高い。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●風の便りは援軍の報せ
 つい先日、風の森からほど近い森でも聖なる木を狙った者が現れた。
 だから次に狙われるとしたらおそらくこの森であろう、という悪い予想は当たってしまったらしい。
「こういう嫌な予想程よく当たるのは何故なのだろうな」
「長老、フィーネ様からの風の便りです」
 守護者である彼女は、森の危機にも関わらず姿を見せない代わりに風の便りを返してきたらしい。
 彼女からの風曰く――エルフの里の危機を救ってくれるであろう援軍を自分の代わりに送り出した、とのことだった。
 程なくして長老達はその意味を理解することとなる。
 そして彼女の選んだ者達の実力を目の当たりにして、信頼に値すると判断を下すのだった。

●燃え盛る炎の森での捜し物
 パストール達が森に火を放っているのは、チーフメイド・アレキサンドライトの命令によるものだ。
 彼女が欲するのは世界樹「イルミンスール」から株分けされたとされる聖なる木。
 そして、この風の森にもその聖なる木は存在する。
 エルフの里の中心に聳え立つ大樹がまさにこの風の森の聖なる木「ウィンダウム」であるが、森により隠されたその里を探すのは困難極まりない。
 特に今は森を害する存在を排除しようとする「ウィンダウム」の力が働き、風の森全体が外敵を排除する迷いの森へと変化しているために尚更だろう。
「忌々しい聖なる木の力ですわね……
 しかし、すべてを燃やし尽くせば関係ありませんわ」
 プリンセス・エメラルドの命でこのアックス&ウィザーズの猟書家である大天使・ブラキエルの元へとアレキサンドライトは派遣されている。
 そのブラキエルに認められるため、必ずや聖なる木を見つけ出し確保しなければならない。
 有能なエルフも殺してオブリビオンとして蘇生させることも目的の一つではあるが、それはあくまでもついでに過ぎない。
「さあ、パストール達!
 あなた方の力でこの森全てを焼き尽くしておしまいなさい!」
 アレキサンドライトがパストール達に檄を飛ばす。
 その言葉を受けたパストール達が雄叫びに近い声を上げ、火の勢いはさらに強まるのだった。
馬県・義透
四人で一人の複合型悪霊。生前は戦友。

第一『疾き者』唯一忍者
一人称:私/私たち のほほん
対応武器:漆黒風

まあ、私個人、風に連なる縁もありますしねー(母が風に関する何か)
森は私の得意な場所ですしー。
誰かの故郷を滅ぼさせてたまるか。

エルフには道案内を頼みましてー。あ、結界術を施しておきましょう。
視認しづらくしつつ、指定UC使用して呪詛+風属性攻撃投擲を。狙いは眉間ですねー。
一投一投場所を変えて投げますからねー。簡単には見つかりませんよー。
私自身は四天霊障によるオーラ防御をしますねー。

ええ、寿命かこれか…二つに一つですよー。



 つくづく『風』とは縁がありますね……。
 そう独り言つ馬県・義透(死天山彷徨う四悪霊・f28057)の第一『疾き者』の母は『風』に纏わる者だった。
「確か『風の森』は今回のグリモア猟兵の故郷と言いましたかねー」
 そう呟いて思い出すのはオブリビオンにより滅ぼされた彼らの故郷。
 本来の帰るべき場所を失った辛さを経験するものにしか分からない。
 その辛さを実感しているからこそ、他の者にそういう思いをさせるわけには行かないのだ。
「誰かの故郷を滅ぼされてたまるか」
 『疾き者』らしからぬその言葉を放ったのは、果たして内にいる誰であろうか。
 あるいは、義透の内にいる4人共が同時に思ったからこそ口を衝いて出たのだろうか。
 しかし例えそうだとしたところで、滅ぼされるのは森に火を放つオブリビオンならば関係がないのかもしれない。
 先行する案内役のエルフと共に森を駆けながら、義透は結界術を施してパストール達から自分たちのことを視認されにくくする。
 聖なる木『ウィンダウム』の力により、森全体が迷いの森へと変化しているとはいえ、その姿までを隠すことは叶わない。
 しばらくして、見つけたパストール達はエルフと共に森を駆けてきた義透のことに気付かない。
 敵の姿を視認した義透がユーベルコード【それは風のように(ハヤキコトカゼノゴトク)】により、投げた「漆黒風」がパストールの眉間に突き刺さる。
『何だ!?』
『どこから飛んできた!』
 弓や石とも違う棒状のそれは、アックス&ウィザーズの世界では余り見ることのないものだ。
 火を放つことに注力していたパストール達が、見えない敵に対して警戒するようにその手を止め、ユーベルコードを封じる性質を持つリボンを召喚する。
「簡単には見つかりませんよー」
 また一体のパストールの眉間に「漆黒風」が突き刺さる。
 動き回りながら一投ごとに場所を変える義透の姿を、パストール達は捉えることが出来ずに倒れていく。
 パストール達にとっては、寿命か見えない敵に殺られるかの二つに一つだが、召喚したリボンも相手がどこにいるかつかめなければ使用ができない。
 その間にも義透はパストール達を次々と仕留めていく。
 あまりにも鮮やかなその手際に案内役のエルフは援護も忘れてただただ見入るだけであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

神咲・七十
アドリブ・連携お任せ

依頼が故郷からの知らせってこともあるんですね。
まぁ、別にお仕事ならそのあたりは関係ないですね(お菓子もぐもぐ)

あ、すいませんが案内をお願いしますね。
迷子になるのは嫌なので。

(UC『制約:略奪者』を使用。大量に出した蔓で拘束しながらSPDのUCを奪い、他のUCも封じながらさらに動けなくなるまで拘束して、そこをエルフさん達に攻撃して貰って倒していきます。)

う~ん、なぜリボンなのでしょうか?謎ですね。

(それよりも、他にも同じようなのがあったそうですが、関わった事のある内容のですかね?)
(やっぱり細かく知るために今回の猟書家の人を手に入れたいですね。・・・面白そうですしね。)



 今回の依頼はグリモア猟兵の故郷に関わるものだ。
 何度もこのエルフの森の焼き討ちの依頼に関わってきた神咲・七十(まだ迷子中の狂食者・f21248)だが、依頼が予知をしたグリモア猟兵の故郷からの知らせという事態は初めてらしい。
「まあ、別にお仕事ならそのあたりは関係ないですか」
 これから戦いに赴くにも関わらず、七十の手の中にはクッキーの袋がある。
 甘味を定期的に取り続けなければ禁断症状により吸血衝動が起きるため、七十にとっては戦闘中であっても基本的に甘味を手放すことはない。
 エルフ達はそれを知らないが、彼女がこの危機を救いに来た猟兵であることに変わりはないために、特に何も言及しなかった。
「敵はユーベルコードを使って燃やしてるんですよね?
 だったら、これでどうでしょう」
 ――eine Rebe, die Kraft isst
 謳うような、小さな詠唱とともに七十のユーベルコード【制約:略奪者(セイヤクリャクダツシャ)】により出現する蔦が、彼女の持つクッキーの袋から迸るように現れる。
『何だこの蔦は!』
『忌々しいエルフ共が、何をしたんだ』
 不意打ちとも思われる蔦の攻撃により、パストール達が次々と拘束されていく。
「エルフの皆さん、パストール達は捕らえました!」
 七十の鋭い声に、ようやくパストール達が蔦の攻撃の元凶を見つけ出す。
 敵のユーベルコードを奪うリボンを召喚するが、そのリボンもまたパストール達へと絡みついた。
「猟兵殿、感謝する!
 ……森をの裁きを受けるがいい!」
 動けなくなったパストール達に、エルフ達が弓矢を嵐のように浴びせる。
 パストール達の裏にいるのがチーフメイド・アレキサンドライトであることは確実だ。
 何故彼女はこのようなことをするのだろうか、と七十はこの戦闘の中考える。
 ……やはりその考えを知るためには今回の猟書家幹部である彼女を捕食するしかない。
「……それに、面白そうですしね」
 七十の記憶の手がかりにはならないだろうが、なにか役に立つことがわかるかもしれない。
 ほくそ笑む七十は、出来る限り早く終わらせるため、蔦の数を更に増やして後続として現れたパストール達を次々に拘束していくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ネミ・ミミーニーズ
いろいろおまかせ

エルフの森を焼くだって!
何それ楽しい私も混ぜろ!
違った、許さないぞメイドとゆかいな仲間たちめ!
お前たちが森を焼こうってんならこっちは森でお前たちを焼く!

いけ! 【何でも操縦機】
森の木に蒸気電極機くっつけて二足歩行させる!
あいつらが火をつけた木であいつらを追いかけ回すんだ!

焼いていいのは焼かれる覚悟のある奴だけだー!
迷宮の森で森の木を怒らせたことを後悔しろー!

……消化?
あ、ハイ。



 エルフの森を焼く、との行為は許されざるべき行為だ。
 ネミ・ミミーニーズ(蒸気打ちの妖精・f00595)にとっても、それはわかっている事ではあるのだが……
「何それ楽しい、私も混ぜろ!」
 森を焼いているパストール達を前にネミが思わず言ってしまったその言葉に、エルフ達が身構えたのは語るまでもないことだろう。
「あ、違った!
 森を焼くなんて、許さないぞ!
 お前達が森を焼こうってんなら、こっちは森でお前達を焼く!」
 慌てて訂正をするが、森で焼く、とはどういう意味か。
 フェアリーの言うことはあいも変わらず理解不能だ、とネミに付き添っていたエルフ達が肩を竦めて呆れた様子を見せている。
 しかし、当のネミはそのようなエルフ達のことを意に介さずにパストール達へと向き合っていた。
「いけ! 【何でも操縦機】!
 あいつらが火をつけた木であいつらを追いかけ回すんだ!」
 ネミのユーベルコード【何でも操縦機(ナゲルトビターンッテクッツクヤツ)】が燃え盛る森の木に張り付くと、なんと木が即席のトレントへと変化してパストール達を追いかけ回し始めではないか。
 それは、ネミにとっては装着と操作にすぎないが、周囲にとっては暴走にしか見えず、パストール達は逃げ惑うこととなる。
 ユーベルコードを奪う性質のリボンを投げつけようとしても、相手は燃え盛る木。
 スペースシップワールドの技術でもって、リボンにも多少の防火性能は備わっているものの、燃え盛る木を長く拘束することは不可能で。
 結局ユーベルコードを奪うことが出来なかったパストール達は、ネミの作り出した疑似トレント達に蹂躙されていくしかなかった。
「焼いていいのは焼かれる覚悟のあるやつだけだー!
 迷宮の森で森の木を怒らせたことを後悔しろ―!」
 高笑いとともに、ネミは悪役とも取れるセリフを放つ。
 これら一部始終を目の当たりにしたエルフにある意味での恐怖を植え付けてしまったことをネミが知る由もなく。
 そしてそんなエルフ達が一時的にフェアリー恐怖症となってしまったのは仕方のないことだったのかもしれない。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ダスク・ドーン
いろいろおまかせ

エルフの美女の危機とあれば駆けつけないわけにはいかないな。
(長老と男達を見て)
あーごほんごほん。
森にいる戦力を確認したい。
これはエルフの安全を確保するために聞いているのであって決してやましいものではないぞ。
前衛はこちらで引き受ける。あとの男たちは……、まー適当に。

……さて。
敵は倒そう。
相手は、放火魔の妙な爬虫類に幻影と。
ま、ここは青2本でいいだろ。
心のない無機物をどう変換したところでフォースの刃には関係ないからな。
(アイスブレイドとマインドブレイドを構え)

視界がよくなったら燃えてる木とそこの連中は氷になってもらうぜ。
そらよ!



「エルフの美女の危機とあれば駆けつけないわけにはいかないな!」
 そう勢いよく登場したダスク・ドーン(人間のフォースナイト・f13904)は、この場にいるのが長老と男達であることは知らなかったのだろう。
 ちなみにエルフの女達は里で「ウィンダウム」の力を使い結界を維持しているらしく、戦場には一人もいないのは言うまでもない。
「……あーごほんごほん。
 ええっと、長老はどちらに?」
「私が風の森の里の長老だが……」
「あー、森にいる戦力を確認したい」
 これはただの戦力の確認だ。
 しかし登場の一言により、ダスクはエルフ達から妙な疑念を抱かれることになってしまい、長老以下エルフの男達には白い目で見られていた。。
「別にやましいことはなにもないぞ!
 これはエルフの安全を確保するために聞いているのであって、決してやましいものではないからな!」
「……ええ、その言葉を信じましょう」
 冷ややかな長老の視線に一瞬怯んだダスクだったが、その言葉にほっと胸をなでおろした。
 前線のエルフ達のその話によると、猟兵が来てくれたことで現在はエルフ側が優勢になっているとのことだ。
 だが、まだ油断ならない状況であることには変わりなく、未だに森の一部では炎が広がっている。
「前衛はこちらで引き受ける。
 援護は適当にしてくれればいいから」
 エルフの美女に会えるとウキウキでやってきたダスクは、戦場にいるのが男ばかりだったことにテンションが下がり気味だ。
 しかし仕事は仕事。
 というよりも、この戦いが終われば長老が里へと招待してくれるだろう。
 そうなれば、エルフの美女に会いたい放題ではないだろうか。
「……よし、早く終わらせよう。
 敵はどっちだ!」
 途端にやる気を出したダスクに、エルフの男達は少しばかりの不安を覚えるが、その歴戦の佇まいから腕は確かだろうと思い直して火の手が上がっている方向へと案内を始めたのだった。

 エルフ側が優勢となっているのは、地の利も関係しているだろう。
 だが、数だけはやたらと多いらしいパストール達にとってはあまり関係のないことだった。
 すなわち、複数箇所で同時多発的に炎を広げているのだ。
「そこまでだ、放火魔ども!
 これ以上森を焼くことはこの俺が許さんぞ!」
『猟兵か……!』
『エルフ共の援軍に来たと聞いてはいたが、ここにも来るとはな……』
 堂々と正面切って出てきたダスクは、青いフォースブレイド2本を携えていた。
 構えるパストールが周囲の石や、己の纏う鎧の一部を昆虫や爬虫類の幻影へと変換してダスクへと向かわせる。
 だが、それが幻影とわかっているダスクにとっては関係のないことだった。
「そらよっ!」
 ダスクの二振りのフォースブレイドがパストールの放った幻影を無機物ごとぶった斬っていき、奥にいるパストールがその影響で氷漬けになっていく。
 先程までダスクのことを不審に思っていたエルフ達も、理由はどうであれダスクが森を守ろうとしていると感じたのだろう、弓による援護射撃でパストール達を翻弄していった。

 こうして猟兵達とエルフ達の善戦の結果、パストール達は殲滅されて森への被害は最小限に食い止められたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『チーフメイド・アレキサンドライト』

POW   :    カラーチェンジ
対象の攻撃を軽減する【赤紫色のボディ】に変身しつつ、【100発/秒で弾丸を発射するガトリング砲】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
SPD   :    メイドの嗜み
【カラーチェンジした腕】で受け止めたユーベルコードをコピーし、レベル秒後まで、カラーチェンジした腕から何度でも発動できる。
WIZ   :    掃除の時間
【ガトリングからサイキックエナジーの弾丸】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠月夜・玲です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●メイドとしての役割
「全くもって使えない連中ですわね……!
 こうなれば、私が直々に出るしかありませんわ」
 まさか自分が出ることになるとは思いもしなかったアレキサンドライトだが、決して焦ることなく悠然と風の森へと歩みをすすめる。
 今の主人は大天使・ブラキエル。
 主人に尽くすことこそがメイドのなすべきこと。
 そのためならばエルフの森を焼き尽くすことも厭わない。
「そう、全てはブラキエル様が天上界を見つけ出すための一助となるために」
 それがひいては彼女の真の主のためでもあるのだから。

※現在の状況※
 『チーフメイド・アレキサンドライト』が本格的に動き出しました。
 森を焼いていたパストール達は全て倒されているので、残る敵は彼女のみとなります。
 しかしながら、猟書家幹部というだけあってその戦闘力は並ではありません。
 引き続きエルフ達と協力しながら戦ってください。
 ちなみにですが、彼女はまだエルフの里と聖なる木「ウィンダウム」を見つけていませんが、あまり時間をかけると見つかってしまう可能性が高くなります。
馬県・義透
引き続き『疾き者』

すみません、私が近接攻撃し始めたら、援護射撃お願いしますー。
あ、防御用の結界術、施しておきますねー。

初手に指定UC+風属性攻撃で、漆黒風を投擲しましてー。狙いはガトリング砲ですー。
まあ、コピーされても問題はぬいんですよー。…その時点で、このUCは意味をなさなくなるんですからー。

ま、それは私もなんですがー。
漆黒風を近接武器として使用。第六感と戦闘知識、見切りを活用で懐に潜り込むように。なぎ払いましょう。
ガトリング砲って、鈍器にもなりますからねー。私の防御は、四天霊障による三重(氷雪、炎、重力)属性のオーラ防御ですー。ふふ、中の三人も戦っているんですよ。



 まず、真っ先に動いたのは馬県・義透(死天山彷徨う四悪霊・f28057)だった。
 あらかじめ、エルフ達には敵の引きつけと援護を頼んでいた義透は、エルフ達が攻撃を始めた直後にアレキサンドライトへと接近する。
「まったく忌々しいエルフ共ですわね!
 この森と共に焼け死んでお仕舞いなさい」
 義透の動きに気付く様子もないアレキサンドライトが、ガトリング砲をエルフ達へと向けて放つ。
 しかし、その弾はエルフ達に届くことなく、見えない壁のような結界に阻まれた。
(ふふ、結界はうまく機能しているようですねー。
 ではこちらもそろそろ……)
「ええい、本当に……っ!?」
 ガキン!と何かがアレキサンドライトのガトリング砲に当たった。
「狙いはバッチリ、だったんですけどねー。
 やはり破壊まではできませんかー」
 義透のユーベルコード【それは風のように(ハヤキコトカゼノゴトク)】により放たれた「漆黒風」は、風の属性も纏い威力も上がっていたが、アレキサンドライトのガトリング砲を破壊する事は出来ず。
「猟兵ですか。
 邪魔な存在がまた増えましたね」
「私達のことをあまり見くびらないほうがいいですよ?」
 気付かれている時点で義透のユーベルコードは意味をなさない。
 だからこそ、彼はこの戦闘でこの技を使うことを選んだのだ。
「なるほど、確かに貴方のそれはコピーをしたところで意味を成さないでしょうね。
 しかし、それは貴方も同じなのでは?」
「ええ、ですから」
 瞬間、アレキサンドライトの目の前から義透の姿がかき消える。
「な……!」
「間合いは私のほうが短いのですよ?」
 一瞬で間合いを詰めた義透が「漆黒風」をアレキサンドライトの至近距離で振るう。
「小癪な……!」
 ガトリング砲を鈍器のように振るい、間合いを取ろうとするアレキサンドライトの攻撃を義透は躱すことで自身の間合いを維持し続ける。
 それだけでなく義透の中にいる残りの3人の協力もあり、四天霊障による氷雪、炎、重力という三重の属性によるバリアにも似たオーラによる守りでアレキサンドライトの攻撃は義透に通らない。
 エルフ達の猟兵に対する援護もあり、アレキサンドライトは自身の苦戦が免れない状態となっていることを実感していた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

フィロメーラ・アステール
「環境破壊はそこまでだぞ!」
手下がいなくなったなら好都合!
ここらで一気に消火しちゃおうぜ!

敵の戦闘力が高いといっても一人なわけで、自力で簡単に森を焼けるなら最初からやってるハズだし?
【星の遊び場】発動!
【第六感】を通じて自然界とリンクし【天候操作】で雨を!
いや、タダの雨じゃダメだな!

エルフのみんなと協力した風と雨の合わせ技……そして【地形の利用】も交えた『迷いの森』属性の風雨ってのはどう?
協力すれば技の暴走もしにくくなるさ!

この【迷彩】効果で敵を翻弄すれば、弾丸の狙いが定まらなくなる!
水と風との繋がりを辿って【索敵】すれば、相手の位置を【情報収集】することもできる!
これで仲間達を支援するぞ!


月夜・玲
ふーん、メイドとしての忠誠心は見上げたもんだね
だけど…ちょーっと作戦が脳筋すぎない?
まあ…いいんだけどね
こっちも聖なる木ってのには興味あったし

というわけで援軍登場!
とうっ!
ふふふ、エルフ諸君泥舟に乗ったつもりでどーんと構えていたまえ!


エルフの協力してもらって木の上で隙を窺おう
エルフに援護して貰って意識を逸らし、飛び降りて強襲
《RE》Incarnation、Blue Bird抜刀
さて、お痛のし過ぎのツケを払って貰おうか

二刀による『2回攻撃』
連撃でアレキサンドライトを攻撃、サイキックの弾丸は『オーラ防御』で最低限弾く
『エネルギー充填』模造神機の全ての力を此処に
【擬似神性・解放】起動
終わりだよ



 アレキサンドライトのメイドの忠誠心としては見上げたものだ。
 主のために聖なる木を見つける、という目的のために手段を選ばないところもオブリビオンながら感心する。
「でもそのやり方が森に火を放つっていうのは、ちょーっと脳筋すぎないかしら?」
 遅れてやってきた月夜・玲(頂の探究者・f01605)が、遠くからアレキサンドライトの姿を認めて呟く。
「脳筋の結果が環境破壊なのかな?
 どっちにしろ環境破壊はいけないんだぞー!」
 同じく遅れてやってきたフィロメーラ・アステール(SSR妖精:流れ星フィロ・f07828)は、その小さな体で怒りをあらわにしていた。
「猟兵の援軍ですか、ありがたい!」
「ふふふ、エルフ諸君泥舟に乗ったつもりでどーんと構えていたまえ!」
 援軍に湧くエルフ達を前に、自信に満ちた様子で玲が鼻を鳴らしてふんぞり返る。
「泥舟じゃあ沈んじゃうんじゃないかなー?」
 それに冷静に突っ込むのがフィロメーラしかいなかったのは、ここだけの話なのかもしれない。
△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽
「パストール達は中々いい仕事をしてくれていたというのに、惜しいことをしましたわね」
 エルフ達に援軍が到着したということを知る由もないアレキサンドライトは、ガトリングから放たれるサイキックエナジーを使いながら森の延焼を拡大していた。
「それにしても、こうも広大だというのは少々誤算でしたわ。
 聖なる木の力も邪魔をしているようですし、本当に忌々しい限りですわね」
 パストール達がこうも早くエルフ達に敗れるとは思っていなかったらしいアレキサンドライトは、悪態をつきながらも聖なる木を探すことに注力する。
 だからだろうか、木の上にいる玲とエルフ達に気付かなかったのは。
「な……くっ、またですのね!?」
「森をこれ以上焼かれるわけにはいかないから、ねっ!」
 エルフ達の弓の嵐に紛れて強襲したのは玲だった。
「《RE》Incarnation、Blue Bird抜刀!
 さて、お痛のし過ぎのツケを払って貰おうか」
 二刀による鮮やかな攻撃を、アレキサンドライトは辛うじて腕を硬化させることで防ぐ。
「くっ、このわたくしがエルフと猟兵ごときに……!」
「環境破壊はそこまでだぞ!
 ここらで一気に消火しちゃおうぜ!」
「今度はなんですの!?」
 やたらとテンション高く現れたフィロメーラがユーベルコード【星の遊び場(トリッキー・スター・ファンダム)】にを発動させて、迷いの森の効果を高める雨を降らせる。
「わわっ、あたしだけじゃ無理っぽいー!
 エルフのみんなも助けてー!!」
 だが現状フィロメーラだけでは天候の制御が難しいが、エルフ達の風の魔法の力を借りることにより負担が分散されて、暴走することなく雨を降らせることが出来た。
「くっ、感覚が……!」
 その雨はアレキサンドライトの感覚を狂わせ、その動きが一時的に止まった。
「玲ちゃん、今だよ!」
「再誕の剣・混沌の鍵・帰路を示す鳥・いつか見た空……
 ……込められし力を此処に!」
 危機感を察して咄嗟に玲のいる方向にアレキサンドライトがガトリングからサイキックエナジーを放つ。
 しかし限界まで威力を高めた玲のユーベルコード【疑似神性・解放(ギジシンセイ・カイホウ)】の前には無力当然で。
 辛うじて直撃を避けることが出来たアレキサンドライトではあるものの、その体には多くの罅が入るのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ネミ・ミミーニーズ
いろいろおまかせ

来たわねメイド!
エルフの森に来たのにエルフじゃないメイドとかそういうのうちの業界じゃ許されないんですよ!
謝れ! お客様に謝れ!
地上の礼儀をその身に刻んで土に還れー!

……で、何だっけ?
故郷の森が焼かれてるから何とかしろって言われてた気がする。
戦おう。

『ティラノ先生のバトル独楽』からの【ネミ先生のミラクル占い】で敵の攻撃をやり過ごしつつなんやかんや殴ろう。
あん? コピーするって?
じゃあネミさんはそっちが確認した未来の先の未来見るから!
何度もコピーされるなら相手がついてこれなくなるまで先の先の先の先(以下略)

かかったな! 現実を見ろ!
独楽物理アタック!!


神咲・七十
アドリブ・連携お任せ

じゃあ、次もお願いします。(お菓子もぐもぐ)

(エルフさん達には、広いひらけた場所への案内とアレキサンドライトの誘い込みをお願いして)

あ、来ましたね。
じゃあ行きますよ

(UC『万花変生』を使用。攻撃を避けつつ、大剣と尻尾の連帯攻撃で注意を引き、その間に周りに木を生やし大木くらいまで成長させ)

周りの木の意味ですか?
すぐにわかりますよ♪

(どんどんアレキサンドライトの周りに大木を生やし囲いを縮め、最終的に大木の群生の中に埋めて無力化)

これはただの木なので奪えない、埋められたら動くことも出来ない状態でしょうね

(埋まったアレキサンドライトに隷属させる植物を植え付けて、隷属させようと)



 全身に罅が入り今にも倒れそうなアレキサンドライトだが、それでも自信の責務を全うすべくガトリングに手をかける。
「全てを焼き尽くす、そしてこの森にある聖なる木を見つけ出しますわよ」
 これ以上の失態を見せるわけには行かない。
 そのためにも、邪魔をしてくるエルフ共を退けなければならない。
 奴らだけならばどうにかなろうものも、猟兵達が力を貸している今の状況ではそれも難しい。
「ようやく見つけた、チーフメイド・アレキサンドライト!」
「くっ、追いつかれてしまいましたか」
 現れたのは、エルフ達と行動を共にしていたネミ・ミミーニーズ(蒸気打ちの妖精・f00595)だった。
「エルフの森に来たのにエルフじゃないメイドとかそういうのうちの業界じゃ許されないんですよ!」
「どこの業界の話ですの、それ!?」
 ビシッとアレキサンドライトに指を突きつけて、謝れ!お客様に謝れ!とネミは言い放つ。
 あまりにも理不尽極まりないその謝罪要求に、思わず突っ込んでしまったアレキサンドライトは悪くない……はずである。
 ちなみにネミと一緒にいるエルフ達は、ネミの言動を放置することにしたらしい。
 要するに森に対して害意があるわけではないものに対しては、不必要に干渉しないことにしたようだ。
 実際はこのフェアリーの相手をすると疲れるだけだと悟ったのだとも言えるのだが。
「……で、なんだっけ?
 森が焼かれてるからなんとかしろって言われてた気がする」
 本当に目的を忘れかけていたのか、はたまたこれも作戦のうちなのか。
 アレキサンドライトは、目の前のフェアリーの真意が見えずにガトリングを構える。
「ええっとー、とりあえず作戦通りに!」
 ネミはそう叫ぶと、「ティラノ先生のバトル独楽」をアレキサンドライトに放つ。
 そしてそのままユーベルコード【ネミ先生のミラクル占い(ソノトキフシギナコトガオコッタ)】を使用しつつ、アレキサンドライトを誘導するがごとく後退していくのだった。

 ネミがアレキサンドライトと対峙していた頃。
「あのフェアリーさんに誘き寄せをおまかせして大丈夫でしょうかね?」
 森の中でも開けた場所で待ち伏せをしている神咲・七十(まだ迷子中の狂食者・f21248)の手の中には、相変わらずクッキーがあった。
「正直言って不安ではありますが……
 あのフェアリーも力のある猟兵と聞いています。
 それに案内させている者も里の精鋭ですので、滅多なことはないとは思うのですが」
 心配そうにネミ達が向かったであろう方角を見ながら長老が思いを吐露する。
「みなさんはあのメイドが来たら離れたところで待機していてください」
「我らは援護をしなくてもよいのですか?」
「誘い込みだけしていただければ。
 あとは巻き込まれないように離れていてください」
 クッキーを食べながらの七十の言葉には緊張感が感じられない。
 しかし今はその緊張感のなさがありがたいと、長老を始めとするこの場にいるエルフ達は感じていた。
「長老、フェアリーが戻ってきます!」
 そうこうしているうちに、アレキサンドライトを引きつけてきたネミが戻ってきたらしい。
「本当にちょこまかと……っ!」
 ネミと未来の見合いをしていたアレキサンドライトの動きが一瞬止まる。
 それまではネミの動きしか視えなかったが、この場に来て他のものが視えたらしく、ようやくこれが罠だと気付いた。
「七十さん、あとは任せたー!」
「……今はそういう気分ですから」
「術中に嵌ってしまった、というわけですか」
 エルフ達とネミが安全な場所まで下がったのを見届けた七十のユーベルコード【万花変生(バンカヘンジョウ)】により、この森のものではない多種多様な未知の植物がアレキサンドライトの周囲に生えてくる。
 それは急激に成長し、あっという間に森の木と同じくらいの大きさまで成長した。
「くっ、身動きが取れませんわ!」
「早く諦めて隷属してしまったほうがいいと思いますよ?
 今のままだとご自慢のガトリングも使えないでしょうからね」
 アレキサンドライトが藻掻く間にも植物はアレキサンドライトを埋め尽くすように成長していく。
「あまり私をなめないでいただきたいですわね、猟兵。
 私が仕えるのはお嬢様と大天使・ブラキエル様ですもの」
 埋まったと思われたガトリングから放たれたサイキックエナジーが、植物を破壊し尽くす。
 しかしその直後、アレキサンドライトの体は粉々に砕け散った。
「そうまでして隷属したくないのですか……
 非常に残念です」
「まあ、隷属させるのは難しかったんじゃないかな?
 でもほら、森も守られたし無事解決したから結果オーライじゃん?」
「それもそうですけど、やっぱり欲しかったです」
 不服そうに唇を尖らせる七十を励ますように、ネミはその肩に座り笑っていた。
△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽
 こうして、風の森の聖なる木「ウィンダウム」は猟兵たちの手により守られた。
「この度は我ら風の森のエルフのために尽力いただき感謝いたします。
 本来ならば守護者が対処せねばならない事態にもかかわらず、手を貸してくださったこと、この森の長としてお礼を申し上げます」
 この森の守護者たる長老の一人娘は、今回のこの一件を予知したがためにこの場に来ることは叶わなかった。
 しかしながら、彼女が寄越した猟兵達は期待以上の働きをして、森の被害は最小限に抑えられたと言えるだろう。
 炎により焼かれた森は元に戻るには時間がかかるだろうが、なにぶんエルフは長命な種族だ。
 これからも森とともに生きていくために、彼らは聖なる木の力を借りながら森を再生させるのだろう。
 新たな生命の息吹を感じさせるように、一陣の風が風の森のエルフの里を吹き抜けた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2021年01月20日
宿敵 『チーフメイド・アレキサンドライト』 を撃破!


挿絵イラスト