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誘い籠の中へ(作者 ぴょんぴょん跳び鯉丸
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#ダークセイヴァー 


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#ダークセイヴァー


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 彼女は、本の虫だ。
 文字を読む。それ以外の事柄に関しては興味を示さない、生粋の嗜好を持っている。
 およそ吸血鬼らしくない、と思う。出不精で、光を嫌う点は"らしい"のだろうが、億劫だからという理由で血も吸わないというのは、ずいぶんと存在が破綻している気がするのだ。
 思えば、いつ頃から在るだろうか。
 それは100年程前の様な気も、昨日の事だったようにも、と。
「いや、昨日とは言い過ぎではあるな」
 多少の違和については、目を瞑ろう。
 ともかく彼女は、かつて私が見付け、そして領地を与えた存在だ。
「まあ、管理などに向くとは思って居らんかったが、やれやれ」
 その土地が今、ぶ厚い化粧をまぶされている。
 見渡す限りに濃い、視界を邪魔する色は、彼女の魔力だろう。
「本当に、やれやれだな」
 ただの人間では、この環境に耐えられまい。
 中毒で苦悶するか、発狂するか。いずれにせよ、命は残らなかったはずだ。
 足を踏み入れ、辺りを見る。
 荒れた家屋に変わりない。
 しかし、怯える様に伺う気配は最早なく、微かに漂う腐臭が先の予想通りだと報せる。
 やはり死んだか。
 ざり、ざり。と、感慨も無く敷かれた砂利道を歩く。そうして進む先に、横に伸びた屋敷があった。
 柵の無い門を素通りし、緩く開いた扉を開け放つと、
「これはこれは」
 首を跳ねる軌道で刃が来た。
 それを指で弾いて刀身を折り、実行したであろう鎧姿の戦士を見る。
「む」
 すると、その戦士を貫く様にして魔砲が飛来した。
 苦笑を一つ浮かべて、差し出した掌で受け止めて、握り潰す。
「もしや、私の事が嫌いかな」
「好かれていると思っていた方が驚き」
 深い嘆息が響いていた。
 屋敷の中は広い。微かな音を反響させ、大袈裟にしてしまう程。
 周りには本棚と、それを埋め尽くす書物。そして中心には、椅子に座した青髪の吸血鬼。
 開いた本に視線を落とし、不愉快さを滲ませて上げた眉尻で、不愉快だと言いたげな言葉で迎える。
「何の用? いえ、如何に関わらず帰って、邪魔よ」
 彼女は、本の虫だった。
 嫌いなものは、読むと言う行為を妨げる事柄と、何より私だ。
「ふ、惜しいな。その瞳をこちらに向け、かつ、その麗しい長髪が黒ければと幾度願ったことか」
 そうであったなら、丁寧に、慎重に、大切に触れてやれたのにと思う。
 だがそうではない以上、これからの事に多少の迷いも生まれない。
「君の仕事の時間だ、レディ。そろそろ私の役に立つため、その椅子から腰を上げてもらおう」
 いや、やはり、嫌そうに細められた視線は捨てがたいかもしれないと、ほんの少し思った。


「仕事の時間だ」
 肆陸・ミサキ(SolitusVamp・f00415)は、目深にしたフードを少し上げてそう言った。
「ダークセイヴァーで、虐殺が計画されてる。最近は地下も多いけど、地上でも厄介なのはいるみたいでね」
 困ったものだと、そう呟きながら髪の毛を指で弄りつつ続ける。
「敵は、すでに一つの群れを滅ぼしてる。管理とは名ばかりの領主で、自分から溢れていく魔力が村一つを覆う事の意味を考えなかったようだ」
 それは、一つの意味を持つ。
「村一つ覆う位の魔力を、常時垂れ流しに出来るだけの力を持ってる、ってことでもある」
 純粋に強力で、厄介な相手なのは間違い無い。
 加えて、その裏で糸を引いている吸血鬼が別に居るのも解っている。
「目的は僕ら猟兵を狩る事だろうね。活動方針が救出に沿ってるのはもう知られてるから、有効な誘い方なのは否定出来ないけれど、さ」
 含みを持たせながらグリモアを使い、世界を繋いだミサキは、
「救ってきてよ、むざむざ失われる命を見過ごすなんて出来ないだろ?」
 そう言って猟兵を送り出した。





第3章 ボス戦 『極夜卿『ジル・ド・フラテルニオ』』

POW ●死した相手を殺す事などお前達には容易いだろう。
【対象が殺した相手や、対象に近しかった者】の霊を召喚する。これは【吸血鬼を守るが自我を持ち、呪詛を吐く者】や【死を受け入れる者等、様々いる。生前の武器】で攻撃する能力を持つ。
SPD ●私のかわいい籠の鳥。今日はこの者を殺しなさい。
【憎悪や殺意】の感情を与える事に成功した対象に、召喚した【心を蝕む幻覚を見せ、人を狂わせる鳥籠】から、高命中力の【鳥籠に繋ぐ白銀の鎖】を飛ばす。
WIZ ●今傷つけたのは私か自身か。或いは愛しいモノか?
【黒鳥の羽】が命中した対象を爆破し、更に互いを【自身の受けた痛みを一方的に共有する呪詛】で繋ぐ。
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠セリオス・アリスです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「おおよそは想定の通りだと言えるだろう」
 一時の静寂を得た戦場に、満足そうな男は笑って現れた。
「あの娘も久方振りの外で遊べて良かったろう。あの信者達も崇める神に近付けて幸福を得ただろう」
 それは、ちょっとしたお節介だったと、男は自己理解する。
 もちろん善意ではない。
「まあ、愛玩物の管理は主の仕事であるからなぁ? 私の籠で囀ずる雛達に、最期の餌を与えるのもまた、そうだとも」
 それは、ただの気紛れでしかないと分かっている。だが愛玩とはそういうものだ。上の者が下の物をどう扱おうが、決定権は力有るものに委ねられているのだと。
「不満かね。不服かね? ははは、それもいいだろう、赦すとも」
 男は鳥籠を掲げ、鷹揚に言う。
「ここは私の庭だ、囚われたのは君達だ、そして主は私だ。
 逆らうといい、抗えばいい、殺すがいい。
 私はそれを、ああ、認めるとも」


※敵のユーベルコードについて

 特殊な効果のあるユーベルコードになっているため、詳しく設定してある場合は出来る限りの沿う様にしたいと思います。
 詳細が無い場合は以下の通り。
 POWは直近のアンフェールや狂信者が出てきます。
 SPDはふんわりします。
 WIZは他の仲間の方に被害が行くかもしれません。

 以上ですのでお願いします。