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破滅に向かう太陽

#クロムキャバリア

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#クロムキャバリア


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●水没都市から昇る灼熱
 かつて水の都と呼ばれた水上国家『リヴェラ』―――海のように広大な湖は美しく、縦横無尽に走る水路とこの世界には珍しい船が行き交い都市を結ぶ。豊かな水資源と風光明媚な街並みを持つ国だった。
 しかし戦火は広がりついにこの国にも及ぶ。多くの人間が兵士となって親しい人を国に残し戦場へ向かった。故郷を戦火から守るため、大切な人を守るため。
 だがその願いは叶わず水の都は同盟国の裏切りにより滅び、僅かな生き残りも戦火に消えた。

 ―――そう思われていた。

『システムオールグリーン。起動準備に入ります』
 管制室からの通信にグリップを握るレアンドロの手に力が入る。
『レアンドロ、いよいよだな』
「ああ、先鋒は頼むぞルーベン」
 通信はルーベンからだ。バディとしていつでも共に戦って来た彼の声には抑えきれない憎悪と地獄の炎のように燃え上がる歓喜が滲む。きっと自分も同じだろう。

 決して忘れられないあの光景―――まだ二人が幼かった頃、同盟国の突然の裏切りと奇襲による爆撃に襲われた日。
 シェルターさえも破壊するほどの執拗な爆撃、そして湖の水量調整をしていたダムやプラントを破壊された事で押し寄せる濁流。
 国も大切なものも全て喪った悲しみは怒りとなり、僅かな生き残りは絶望的な状況を復讐心だけで乗り越え、ゲリラとして戦って来た。

 今日、いよいよあの裏切り者の国への進撃路が拓いた。

 地下資源の探索中に発見された謎のキャバリア―――『煉獄』
 太陽の如き灼熱の炎を纏い、生き物のように成長して行くこのキャバリアの炎の翼がレアンドロ達亡国の兵士達の復讐心を乗せて飛び立つ時が来たのだ。

「頼むぞ『煉獄』、皆の仇を討ってくれ」

 レアンドロの瞳に炎が灯る。破滅を呼ぶ炎が。

「俺たちの故郷を、皆を奪ったこの世界の全てを焼き尽くす!」

 灼熱の炎は毒となり、復讐を誓うすべての者を戦いへと駆り立てる。誰一人として逆らわず、あえて我が身を投じた復讐の炎が燃え上がる。

●復讐の炎毒
「みんな忙しい時にごめんね!来てくれてありがとう!」
 クロムキャバリアの世界が発見されたかと思ったら猟書家の侵攻が発覚、あちこちで侵攻を食い止めようと猟兵達が奮闘している最中にビビッと来てしまったキャロ・エレフセレリア(たーのしー!・f12156)だった。
「みんなにはクロムキャバリアに行ってオブリビオンマシンを倒してもらいたいんだ!」
 オブリビオンマシンが現れたのは水中深くに隠蔽されていた基地の中。十数年前に滅ぼされた国の生き残りを中心に構成されたゲリラの本拠地だ。
 所持しているキャバリアは資源探索や輸送が主な役目だった物を改造したのが殆どだが『ハイウォッグ』と『機動殲龍『煉獄』』の二体は違う。
「特に『煉獄』はかなり強力な機体だよ。元々のスペックに加えてオブリビオンマシンとして強化されちゃってるからね!」
 二体にはそれぞれ組織の中でも優れた技術を持つ二人のエースパイロットが搭乗している。その目的は十数年前の復讐だ。
「オブリビオンマシンになったのはこの二体だけど、パイロットの二人もゲリラの皆も何一つ疑問を持たずに支配されちゃったんだよね……」
 オブリビオンマシンは彼等の復讐心を利用した。そして彼等は復讐心を更に激しく燃え上がらせるその支配を受け入れた。全ては復讐のために。
 猟兵達はゲリラの基地の近く、水上で『ハイウォッグ』と戦う事になる。
「湖にはキャバリアが立って戦えるような場所はないよ!『煉獄』の発射のために基地の一部が水上に出てるけど、周りは機雷だらけだし『ハイウォッグ』を無視して基地に行くのは無理だよ!」
 水中か空中に適した機能を持たないキャバリアで戦えば餌食にされかねない。何らかの工夫が必要になるだろう。
「『ハイウォッグ』と機雷をなんとか突破したらいよいよ『煉獄』だよ!空中戦が得意な機体みたい!火力も高いから反撃にも気を付けてね!」
 キャバリアのパイロットは二人とも復讐に人生を捧げた。彼等は故郷を滅ぼした国だけでなくクロムキャバリアの全てを焼き尽くすまで止まらない。
「ただでさえ戦争ばっかりの世界だからね!これ以上の火種がひろがらないように頑張ってね!」
 オブリビオンマシンさえ倒せば支配に長く浸食されていたパイロットとゲリラの構成員は反動で一時的に行動不能に陥る。捕縛した後、法により裁かれるだろう。
「ゲリラ活動の被害は大きいからね。これ以上の方法はないかな……」
 とにかくみんなはオブリビオンマシンを倒す事に専念してね!と言ってキャロはグリモアを起動させた。


水見
 猟兵のみなさんはじめましてこんにちは。マスターの水見です。
 今回の舞台はクロムキャバリア。故郷を滅ぼされた生き残りの復讐心がオブリビオンマシンを引き寄せてしまったのか、二体のオブリビオンマシンが発見されました。

 第一章は『ハイウォッグ』を倒すお仕事。
 パイロットのルーベンはオブリビオンマシンの支配に抵抗する様子はありません。機体が動く限り戦おうとするでしょう。
 キャバリアが立って戦う場所がない水上で水陸両用のキャバリアとの戦いです。湖の岸から遠距離攻撃することもできますがペナルティが発生します。

 第二章は機雷が設置された水上を突破して『煉獄』が待つ基地を目指すお仕事。
 なお空を飛んで乗り越えようとしても機雷は反応して爆発して吹っ飛ばしてきますので、水上を突破するのが一番安全かつ確実です。

 第三章は『機動殲龍『煉獄』』を倒すお仕事。
 『煉獄』は空中戦が得意で水上を飛び回って攻撃してきます。今度は基地と言う足場があるのでキャバリアも常駐させられますが、高速で空中を飛ぶ敵の対策が必要です。
 なおパイロットのレアンドロはルーベン同様オブリビオンマシンの支配に抵抗する様子はありません。『煉獄』を確実に戦闘不能にしなければ止まりません。

 今回はオブリビオンマシンさえ倒せばパイロットとゲリラの構成員が行動不能に陥りますが、これは特殊な事例です。他のシナリオには適応されませんのでご注意ください。
 それではみなさまのプレイングをお待ちしています!
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第1章 ボス戦 『ハイウォッグ』

POW   :    拠点攻撃用大型ミサイル
単純で重い【背部水陸両用大型ミサイル】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD   :    強化型クローユニット
装備中のアイテム「【伸縮式クローアーム】と【腕部ビーム砲】」の効果・威力・射程を3倍に増幅する。
WIZ   :    水中高速突撃モード
【水中機動形態】に変形し、自身の【陸戦能力】を代償に、自身の【水中戦能力、特に機動力と防御力】を強化する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はルイン・トゥーガンです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 先鋒として出撃したルーベンだったが『ハイウォッグ』のレーダーに現れた反応にまさかと思いながらレーダーを注視した。
 明確にこちらを目指し向かってくる。誰の目から見ても海のように広大な湖面には何もなく、つまりこのレーダーに現れたのはここに基地がある事を知っている。
「……あの国ではなさそうだが、基地の場所を知られた以上生かして帰さん」
 何より漸く迎えた復讐の日をどこの誰とも知らない連中に水を差されるなど許せるはずがない。
 国が滅んだあの日から、ずっとこの憎悪を支えに生きて来た。復讐を果たす事だけが生き甲斐だった。それでも絶望に心が折れそうになる度に声が聞こえる。

 ―――仇を討て。私達から全てを奪った世界に復讐を!

「そうだ、裏切り者に復讐を。戦ばかりのこの世界に復讐をするんだ」
 殺された皆もそれを望んでいる。分かっているとも、兄ちゃんがお前と母さんの仇を討ってやるからな!
 火に巻かれ泣き叫ぶ声しか思い出せなくなった妹。爆撃で粉々に散った瞬間しか思い出せなくなった母―――。
「ハイウォッグ、所属不明の敵勢力の撃破に向かう!」
 誰にも俺達の復讐を止める権利などない。邪魔するものは全て滅ぼす。
 ルーベンの憎悪を燃え滾らせ、オブリビオンマシンと化した『ハイウォッグ』が滅びた国の残骸が沈む湖を行く。
杓原・潤
相手は海の中かぁ……だったらうちの子の出番かも!
と言う事で……骸の海より来たれ、テルビューチェ!
このキャバリアで【水中戦】だ!
この【水中機動】力と【高速泳法】を組み合わせて敵の動きについていこう。
敵の攻撃はこの子の【継戦能力】ならきっと大丈夫、耐えられるはず!
防御力が上がってたって【怪力】でこの剣を叩き付けて【貫通攻撃】しちゃうぞ!
相手が全力で逃げだしたらうるうが魔法で頑張る番!
鮫をいっぱい呼び出して攻撃したり逃げるのを邪魔したりしよう。
そこを追っかけて、テルビューチェも鮫と一緒に噛み付きに参加する!
これが鮫魔術の【集団戦術】だ!


幽草・くらら
私にはこの世界の国々の情勢だとかはわかりません、オブリビオンに憑かれてるなら止めるだけです。
なんか冷徹っぽいですけど、単にアニメの主人公ばりに悩んでる暇がないものでして……

意気込んだはいいものの水中戦はだいぶ苦手です。
ただ、陸や空から水中に有効打を与えられるかも怪しいのでUCで変身。
全身を覆うように【オーラ防御】で空気を確保しつつブラシに【騎乗】して水中へ【ダッシュ】です。

水中では劣るにしろ機動力が売りなので逃さないように飛び回りつつ、
敵の攻撃に合わせて砲口目掛け【全力魔法】で雷の【属性攻撃】な魔力弾による【スナイパー】じみた狙撃を試みます。

水中でなければ絵画や塗料で戦えるんですけどね……!



 水平線の向こうまで広がる水面は杓原・潤(星と鮫の魔法使い・f28476)の銀髪を揺らす風で小さな漣を立てる。これが嵐の前の静けさだと知っている。水中ではオブリビオンマシンと化した『ハイウォッグ』が喰らいつこうと待ち構えているのだ。
「相手は水の中かぁ……だったらちの子の出番かも!」
 まだあどけなくまろい頬を大きな紫の瞳をきりっと引き締めて魔法の短杖バブルワンドを空に掲げた。
「骸の海より来たれ、テルビューチェ!」
 潤の呼び声に応えて現れたキャバリアが水中に飛び込むのと『ハイウォッグ』の存在を捉えたのはほぼ同時。今や本物の『魔法使い』になった潤の魔力を得て水中を飛ぶように泳ぐ『テルビューチェ』と『ハイウォッグ』は一歩も譲らぬ速度で火花を散らした。
「頑張って、テルビューチェならきっと大丈夫、耐えられるはず!」
 テルビューチェの謎の木材と魔銃の牙で作られた剣、ヌイ・ロア・レイ・オ・マノがハイウォッグの装甲を切り裂けば、ハイウォッグの爪がテルビューチェに突き刺さる。
 互いに喰らい合う鮫の如き戦いでたちまち静かだった水面は大きく揺れ、水中では激しい泡と削り合う装甲の欠片が混ざって散った。
「よーし、そのまま逃がさないようにして!次はうるうが頑張る番!」
 ハイウォッグの速度にも装甲にもテルビューチェの性能がついていけると分かった潤はハイウォッグを追って更に潜り、この水中戦に相応しい魔術を行使する。
 バブルワンドにこめた魔力を水中に解き放ち、召喚するのは七十体を越える回転ノコギリが生えた鮫の大集団―――『シャーク・トルネード』
「鮫と一緒にテルビューチェも噛みついちゃえ!」
 鮫の大集団が飲み込んだもの全てを削る竜巻となってハイウォッグの装甲を削り、鮫と一緒に竜巻に加わったテルビューチェのヌイ・ロア・レイ・オ・マノが削られた装甲を貫く。
『この程度のダメージで止められるものか!』
 水中にも声を通すスピーカーからパイロット、ルーベンの声が響いた。
 オーラで守られているとは言え、生身でハイウォッグと対峙した幽草・くらら(現代のウィッチ・クラフター・f18256)はその声に宿った憎悪をよりダイレクトに感じ取る。豊かな松葉色の髪が揺れたのは叩きつけられた憎悪が起こした錯覚だろうか。
「私にはこの世界の国々の情勢だとかはわかりません、オブリビオンに憑かれているなら止めるだけです」
 腰かけた巨大な絵筆、サイケデリックブラシが湧いて来たインクで染まる。
「私にだって、余裕がないんです」
 冷静に振舞って見えても赤茶色の瞳にも下がった眉にも戦いに対する不安がある。
 ここはくららの苦手な水中。不安はつきまといオブリビオンマシンに取り込まれたパイロットも気になるが、どこぞのアニメの主人公のように苦悩する暇もない。
「"我慢は力よりも気高く、忍耐は美しさに勝る"──!」
 魔法のブラシの力で『魔女変身・防護形態(ストラ・トレランティア)』で変身したくららの体が対衝撃用魔女装束に包まれる。寿命を削る程に魔力を消費する魔法だが、装束で衝撃を和らげなければ生身で受けるダメージが大きい。
「あの爪ごと腕を破壊できれば……!」
 攻撃をかわしながら魔力を練って雷の弾丸を作り上げる。
 何か大技を使う気だと察したハイウォッグがそれを阻止するために爪ではなくビームを放つべく銃口を向けるが、それがくららの狙いだ。
「チャンスは逃しません!」
 全力を込めた雷の弾丸は狙い通りに砲口から入り込み、眩いほどのスパークと共にハイウォッグの片腕を爆散させた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

リーゼロッテ・ローデンヴァルト
頻発する興亡、慢性的な戦乱
ま、ロクでもない難病の坩堝だよね

…でも、今のアンタらはイレギュラー
もう一回、不運を呪ってもらおっか

さて、作戦領域が湖なら…
【レニ】の『防御力』重視パターン
初の実戦テストに付き合ってもらうよ

副腕作業モード…
DAコンテナ展開、追加フロート装着
主腕変形格納、副腕用肩機構をアンロック
両舷艤装起動、副腕キャノン接続、FCS連動
…副腕戦闘モードっ

OSの文句を生体電脳の【ハッキング】でねじ伏せ進水
大型フロートの機動力を【瞬間思考力】で活かし敵機撹乱
その間にソナーで【索敵】したら爆雷を撒き炙り出し
浮上時に徹甲弾とミサイルの【弾幕】を叩き込むっ

長年の恩讐、アタシ達に全部出しちゃいなよ…



「頻発する興亡、慢性的な戦乱―――ま、ロクでもない難病の坩堝だよね」
 国は違えど『MPC-RW9r-LEX ナインス・ライン』に搭乗したリーゼロッテ・ローデンヴァルト(リリー先生って呼んでよ・f30386)もまたクロムキャバリアで生まれ育ち、紆余曲折を経てキャバリア乗りの傭兵として、非合法の施術や技術を駆使する者として様々なものを目にしている。
「……でも、今のアンタらはイレギュラー」
 出力と積載量を重視した量産型キャバリアであるナインス・ラインは元々水中用に作られていない。ビービーと警告音を出してくる生体電脳をOSごとねじ伏せる必要があったが、その工程は今完了した。
 鈍色の髪より明るい銀色の瞳に映るのは起動準備完了の文字。
「もう一回、不運を呪ってもらおっか」
 副腕作業モード―――DAコンテナ展開、追加フロート装着。主腕変形格納、副腕用肩機構をアンロック
両舷艤装起動、副腕キャノン接続、FCS連動―――。
 ―――『DA-10:LENI.RS(レニ)』 、防御力重視パターン起動。
「副腕戦闘モードっ。初の実戦テストに付き合ってもらうよ」
『脚部ホバーの出力が(ザザッ)オーバーヒートの前に…』
「えー、フロート側に出力バイパスで大丈夫でしょ?それより複合ソナー起動してよ 」
 まだ文句を言って来る生体電脳にソナーを起動させると即座に反応が返って来る。ハイウォッグが放った拠点攻撃用の大型ミサイル。向こうもリーゼロッテを捕捉していたらしい。
 機体に見合わない規格の大型フロートでの推進力を瞬間思考能力で操りミサイルを避け、徹甲弾とミサイルの弾幕を張る。
「長年の恩讐、アタシ達に全部出しちゃいなよ……」
 絨毯爆撃の如く隙間のない弾幕をハイウォッグに叩き込む瞬間、リーゼロッテは語りかけた。
 直後、水中で爆撃の花が咲き乱れる。

成功 🔵​🔵​🔴​

エドゥアルト・ルーデル
復讐に滾ってて可愛いでござるね❤
知ったことじゃねぇ頑張って拙者を楽しませろよ

敵エースを力でねじ伏せるのが最ッ高に楽しいのだ!
今回はキャバリアの代わりに【架空兵器】をお出しして水中戦でござるよ
これ?機械仕掛けのサメだけどそれがなにか?水辺といえばサメでござろう

サメに乗り込んで【操縦】!水中にいるサメへの謎の信頼感で無敵っぷりを保っていきたいでござるな
長距離から【大型ミサイル】に対してサメ魚雷をぶつけて迎撃、爆発の衝撃に紛れながら接近ですぞ!
接近してからはサメの巨体を活かした体当たりや敵機の外部装甲をサメの牙で噛み砕いたりとサメ映画さながらの活躍をしながら止めを刺すぐらいのつもりで攻撃でござる


メイスン・ドットハック
【SPD】
復讐心に身を任せるとは愚かではあるのー
果たしたとしても残るのは虚無感だけじゃろーし。まー、深くは文句は言わんよ

水陸両用二足歩行戦車型キャバリアKIYOMORIに搭乗して参戦
両肩のタンクから電脳魔術でコーディングした魚雷ミサイルを発射して爆裂させて機体ダメージ・牽制を狙う
相手のビーム砲が強化されたなら、こちらもUC「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり」発動で巨大化と、大魔王第一形態を召喚し、一斉砲撃
キャバリアからは巨大レーザー砲ユニットによる射撃、大魔王第一形態からは空から降り注ぐ雨のような砲撃で迎撃する

復讐心もその機体も一切合切吹き飛ばしてやるけーのー!

アドリブ絡みOK



 片腕を失い装甲に多くの損傷を負ってもハイウォッグは止まらず、猟兵に逆襲すべく暴れ回る。水中に響くパイロットの声は最早恨みと怒りを羅列するだけの怒号のみ。
「復讐に滾ってて可愛いでござるね❤ 」
 エドゥアルト・ルーデル(黒ヒゲ・f10354)は嘲るように笑い、顎を覆う黒々とした髭をしごく。怒号を特に興味のないBGMのように聞き流し、サメを操り放たれたと言うより撒き散らされたに近いハイウォッグの大型ミサイルを本来は陸上爆雷のPanjandrumが転用されたサメ魚雷で迎撃しながら水中を泳ぎ回る。
 サメ―――機械仕掛けのサメである。
『例のアレがこの世界に現れたようです(クロスオーバートカカイニュウトカソウイウヤツ) 』
 湖での戦闘が始まった直後、神妙な顔で言ったかと思うと「アレとかあればな…ほらアレでござるよアレ(ほわんほわんほわんクロヒゲ~)」と効果音も口で言ったエドゥアルトの想像から創造された架空兵器、その名はサメ!
 水中におけるサメへの謎の信頼感は揺るぎなく、キャバリアに迫る巨体を誇るサメは大型ミサイルとサメ魚雷の爆発に紛れてハイウォッグに迫り、音もなく忍び寄り船ごと人を食い千切るサメそのものの恐ろしさでハイウォッグの外部装甲を噛み砕く。
『あああああ邪魔だ邪魔だ!俺達の復讐は誰にも邪魔させない!」
 水中に走るスパークは外部装甲を貫いた牙でハイウォッグの電気回路が潰れた証拠。しかし聞こえて来た声は焦りではなく怒りの咆哮だ。
「知った事じゃねぇ頑張って拙者を楽しませろよ」
 エドゥアルトの笑みは酷薄に容赦なく、楽し気ににんまりと深まり、巨大なサメの体当たりがハイウォッグを吹き飛ばす。
「敵エースを力でねじ伏せるのが最ッ高に楽しいのだ!」
 吹き飛ばされて無防備になったハイウォッグの機体をエドゥアルトの想像が作り出した恐ろしいサメの牙が食い千切った。
 砕けた機体の亀裂から燃料が血のように流れて広がって行く。
 『O-Ⅸ型機動強襲用二足歩行戦車型キャバリア「KIYOMORI」』に搭乗したメイスン・ドットハック(ウィザード級ハッカー(引き籠り)・f03092)は、満身創痍のハイウォッグが残りの武装と機能を使い潰しながら戦う様をクリスタリアン特有の正しく宝石の如き紫の瞳で見詰めていた。
 多少の同情心はある。しかし攻撃の手を緩めるつもりはない。今もO-Ⅻ型ホログラムAI「ドクトル」により強化された電脳魔術は魚雷ミサイルをコーティングし、爆裂のダメージでハイウォッグの機体を確実に崩して行っている。
「復讐心に身を任せるのは愚かではあるのー。果たしたとしても残るのは虚無感だけじゃろーし」
 しかしいわゆる部外者でしかないメイスンが何を言っても受け入れられまい。
 片方だけ残った伸縮式クローアームと腕部ビーム砲の威力をオーバーヒートも恐れず最大限に増幅したハイウォッグを止めるとしたら、完全な武力で制圧するしかない。
「まー、深くは文句は言わんよ」
 発動させたのは『祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり(キヨモリ・デストラクション・アンティーク)』
 ―――滅びた国の復讐のため、オブリビオンマシンの支配すら受け入れたパイロットへの引導だ。
巨大化したKIYOMORIと電脳アウルム・アンティーカ。大魔王第一形態を召喚したメイスンは巨大化したレーザー砲ユニットをハイウォッグに向ける。
「復讐心もその機体も一切合切吹き飛ばしてやるけーのー!」
 荷電子粒子砲を搭載したレーザーユニットが眩く光り、ハイウォッグを貫いた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

マローネ・ティーフゼー
復讐、復讐……っと
所謂一つのよくある話って奴っすねー
ま、境遇には同情しなくもねーですが……そういう道を選んじまうなら、邪魔されるのも道理っつー話っすわ
水もある場所ですし、手加減はできねーんでお覚悟っすよ?

お互い水陸両用なら水中でバチバチやり合うのが華っすよねー……ま、オレは水ん中なら負けねーですけどね!
海坊主……潜行開始っす!

スピード重視で攪乱するような【水中機動】で【水中戦】を挑むっすよー!
威力は高い分あっちの武器は隙が大きそうなんでー
大型ミサイル発射の隙を突いて、【高速泳法】で一気に懐に潜りこんだらば炸薬入りの銛を装甲の隙間にぶち込んでやるっす!


グンヒルド・メリーン(サポート)
 クリスタリアンの闇医者 × 悪魔召喚士、20歳の女です。
普段の口調は大人(私、~君、~嬢、だ、だね、だろう、だよね?)
時々 女性的(私、~君、~嬢、ね、よ、なの、なの?)です。



人命が最優先。カナズチ。 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!



 最早無事な所がないと言ってもいいほどにハイウォッグの損傷は全体に広がり、オブリビオンマシンと化していなければ燃料も尽きて動けなくなっているだろう。
「復讐、復讐……っと。所謂一つのよくある話って奴っすねー」
 マローネ・ティーフゼー(ディープブルー・f30753)は海上国家が保有する海中プラントで製造されたレプリカントだ。オブリビオンマシン『NSY-DAW-X000『海坊主』』の生体ユニットとして組み込まれた時にはこの戦の絶えない世界の事を把握していた。
「ま、境遇には同情しなくもねーですが……そういう道を選んじまうなら、邪魔されるのも道理っつー話っすわ」
 亡国の生き残りが中心となったゲリラの活動は活発で、彼等が『裏切り者』と呼ぶ国での被害は少なくない。彼等はとっくに復讐する側ではなくされる側でもあった。
「手加減はできねーんでお覚悟っすよ?」
 水中はマローネ得意の戦場。海坊主は水中軌道力を遺憾なく発揮してハイウォッグを攪乱。腕部に内蔵されたNSY-RS-A-010ハープーン・ガン『水柱』を撃ち込む。
 炸薬入りの銛は通称『海神殺し』―――先端が無数の針に変形し、刺されば針がかえしとなって抜けず内部に炸裂ダメージを与えるものだ。
 しかしあと一歩。とどめを刺すには浅い。
「ならもう一発―――おわっと?!」
 懐深く潜り込もうとしたマローネをハイウォッグのミサイルが捉えた。死に際の一撃は強烈の一言。生体ユニットのマローネにまでダメージが及ぶ。
「大丈夫、今すぐ治療してあげよう」
 傷付いた機体に触れられる感触。そしてミサイルによる損傷が癒えて行くのが分かった。
 そちらに動かしたセンサーアイが映したのはグンヒルド・メリーン(たけのこ医者・f12254)のほの暗い水中に広がる赤い髪、宝石のような赤い瞳、袖の長い白衣。
 そして、手に持ったバツ印とドクロマークが印象的な薬瓶。
「安心して。薬を使えば大体なんとかなる!」
 言い切ったグンヒルドは戦いが激しくなるにつれて負傷していく他の猟兵達の治療のためにと生身で湖に飛び込んでいた。
「忘れ物はないようだね。よし!」
 『喜雨(シュチョウシンリョウ)』の力で医薬品一式と共に任意の味方の場所にテレポートしてはポータブルERから取り出した手術道具と薬品を駆使して傷付いた猟兵を治療した回った。
 生身で来ている猟兵はもちろん、キャバリアや機械仕掛けのなにかも含めてすべて『薬を使えば大体なんとかなる』の信念で治療してマローネの所までテレポートしてきたのだ。
 ハイウォッグのビームが放たれる中でもマローネの治療を続け、これでよしと水中に広がった薬瓶と道具をポータブルERにしまう。
「これで問題ないね。さあ、あと一頑張りだ。健闘を祈るよ!」
「あ、ありがとうっす」
 グンヒルドは何よりも他の猟兵達の治療を最優先してカナズチにも関わらず湖に飛び込んで来た。レガリアスシューズとガジェットが推進装置の代わりを果たしているが、オブリビオンマシンに組み込まれたマローネより危険度は高い。
 治療を受けたマローネは医薬品でダメージが回復した事に首を傾げながらも礼を言って高速旋回。ハイウォッグの懐深くに飛び込んだ。
「水中で負けるわけにはいかねーんで!これでとどめっす!」
 海神殺しが亀裂を通ってハイウォッグの心臓まで貫き炸裂。ハイウォッグの心臓部を粉々に破壊した。
『やっと……終わ―――仇を……討―――みん、なの……』
 深く突き刺した銛の振動から爆発とは違うものが細切れで伝わってきたが、ハイウォッグの沈黙と共にそれも消える。マローネが銛を引き抜くと、ハイウォッグは湖の底に沈んで行った。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第2章 冒険 『水上機雷地帯を突破せよ』

POW   :    機雷を破壊しながら正面から突入

SPD   :    機雷を回避しながら素早く通り抜ける

WIZ   :    機雷の薄いルートや、機雷を黙らせる策を考える

👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 ハイウォッグが沈黙した直後、猟兵達は誰かが叫ぶのを聞いた。
 声が聞こえたわけではないのに感じられるほどの何か―――怨嗟と憎悪にまみれたその叫びはオブリビオンマシンによるものか、それともオブリビオンマシンによって復讐心をより激しく燃え上がらせたもう一人のパイロットのものか。

 ハイウォッグを倒した猟兵達の前に広がるのは見渡す限りの機雷の数々。
 水中にも水上にも隙なく設置された機雷は空を飛んで乗り越えようとする敵も想定し上空に一定以上の質量を持つものが通ると水上機雷が跳び上がり空中で爆発する。
 水中に設置された機雷は多くの残骸が沈む湖の底にまで及び、どこを行こうと見逃がさないと言う執念を感じる徹底ぶり。
 この機雷地帯を突破しなければもう一体のオブリビオンマシンである『煉獄』が控えるゲリラの基地まで辿り着けない。
 しかも突破に時間をかけていると『煉獄』の起動準備が完了してしまう。
 『煉獄』のパイロットは邪魔をしてきた猟兵達よりも復讐の対象である首都への攻撃を優先する。そうなれば首都は復讐の炎に焼き尽くされ多大な犠牲が出るだろう。
 猟兵達は何としてもこの機雷地帯を突破しなければならなかった。
桐嶋・水之江
機雷の掃海するだけの簡単なお仕事と聞いて飛んできたわ
でも機雷はキライなのよなんちゃって

さて、これ以上進むといくら頑丈なワダツミと言えどちゅどーんしちゃうわね
じゃあ海上を跨いで…という訳にもいかない
まったくこんなに敷き詰めてくれちゃって
まあ、誘爆させる分には困らないんだけれど
ワダツミを自動操縦モードにして進路上に魚雷を発射させるわ
これで水中の機雷は勝手に反応して勝手に爆発してくれるでしょう
私はウバザメで出るわ
ワダツミの艦首先端に立ってジェリーちゃんレーザーを発射
水上から顔を出してる機雷に視線を合わせるだけ…簡単簡単


杓原・潤
機雷……って何?触ったら爆発するの?飛んでもだめ?
うーん……あんまり近付きたくないけど、急がなきゃなんだよね。
そしたらまずは【水上歩行】の魔法で水面にでよう。
浮いてる機雷は見えるだろうから、ここでユーベルコードの出番!
魔法剣をめいっぱい飛ばして機雷に突き刺して、触っちゃう前に先に爆発させちゃおう!
爆風はテルビューチェの装甲と【オーラ防御】で防げば何とかなるかな?
あとは【忍び足】で静かに歩いて、水中の機雷を刺激しない様に進めば多分大丈夫!
邪魔な機雷が残ってたら……【念動力】でそーっとどけちゃおう。



「機雷の掃海をするだけの簡単なお仕事と聞いて飛んで来たけど……」
 『ワダツミ【ワダツミ級強襲揚陸艦】の船橋内』で桐嶋・水之江(機巧の魔女・f15226)が肩に垂れて来た紫の髪をかき上げる。ディスプレイを見詰める紫の瞳はちょっと呆れたように表示された機雷の数を確かめている。
「これ以上進むといくら頑丈なワダツミと言えどちゅどーんしちゃうわね」
 明らかに異常な数と密度で設置された機雷の数々。ワダツミの装甲ならある程度は耐えられるだろうが基地までの距離を無理矢理突破しようとすれば積み重なった損傷で撃沈する恐れがある。
「機雷はキライなのよなんちゃって―――コホン」
 小さく咳払いをしてからコンソールを操作する。ワダツミを自動操縦モードに切り替えてから向かうのは『ウバザメ【ウバザメ級キャバリア】』の格納庫。青いクラゲそっくりの『ジェリーちゃん【海月型支援ユニット』は既に装備済み。
 ウバザメに乗った水之江はワダツミがゆっくり動き出すと艦首先端に向かった。
 広大な湖は美しく、ここがかつては水の都として愛された場所である事を思わせる。しかしそれも機雷地帯と化していては台無しだ。
「まったくこんなに敷き詰めてくれちゃって。まあ、誘爆させる分には困らないんだけれど」
 ワダツミの多連装ランチャーシステム『MLRS』が動き出す。発射された魚雷が前方の機雷を次々と破壊して行が、やはりそれだけでは進行ルートを確保するには少し足りない。
「ジェリーちゃん、よろしくね」
 ウバザメが装備している『ジェリーちゃん』の鳳凰の尾にも似た触手が動き、先端から放たれた『ジェリーちゃんレーザー(クラゲレーザー)』は残りの機雷を連続で攻撃し爆破。
 数千キロ先まで視認できるジェリーちゃんとワダツミの絨毯爆撃に等しい二段攻撃で水之江は順調に機雷を除去して行く。
 一方、杓原・潤(星と鮫の魔法使い・f28476)は機雷地帯を前に頭を悩ませていた。
「うーん……あんまり近付きたいくないけど、急がなきゃなんだよね」
 機雷の事を調べた結果、潤がお婆ちゃんからもらったそれなりの速度で飛べる魔法の箒『ウィザードブルーム』でひとっ飛びとはいかない事も分かった。
 ではどうする?潤が纏っているのは伝統的な子供用魔女帽子とケープと言った軽装。もちろんこれでハイウォッグとの戦闘をこなしたのだから子供用と甘くみられない性能はお墨付き。
 しかし機雷を潰しながらと言うと―――ここはやはり『テルビューチェ』の出番。呼べばどこでも現れるすごいキャバリアは今回もしっかりと潤の機体に応えてくれる。
「浮いてる機雷は見えるんだから、魔法剣をめいっぱい飛ばして爆発させちゃおう!」
 テルビューチェに乗り込んだ潤は早速『ミゼリコルディア・スパーダ』の魔法剣を機雷地帯に放った。
 幾何学模様を描き複雑に飛翔する七百本を越える魔法剣は次々と機雷に突き刺さり、爆発による大小さまざまな水柱が上がる。爆発は水上と水中で互いに誘爆を引き起こした機雷地帯で同時に起こり、凄まじい爆風がテルビューチェの機体にも叩きつけられる。
「ううう、やっぱりすごい爆風」
 テルビューチェの装甲に守られていなければ吹き飛んでいたかもしれないとほっと胸をなでおろすが、爆発が収まった後にはまだいくつか機雷が残っていた。
「あとはそーっとそーっと……」
 念動力で機雷を動かしながら、振動で爆破しないように忍び足でそっとテルビューチェを動かす。先程の派手な除去作業と打って変わって地味な作業となったか、そのおかげで潤はダメージを負うこともなく無事に機雷地帯を抜けて行った。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

マローネ・ティーフゼー
【POW】

おーおー、ここまで厳重だといっそ笑いしかでねーっすねー!
っても、お仕事な以上はやるわけしかねーわけでして
急がば回れとは言いますが……急ぎながら回り道って感じでいくっすか!

レーダーの【策敵】で大まかに機雷の位置を把握
程度の差はあっても数が薄い場所やら隙間が多い場所はあるはずっすよ
見つけましたら、そのルートへ向かって突撃!

発射した銛で機雷を破壊して、爆発の規模と威力を計るっす
海坊主の装甲で耐えれそうな地点は【高速泳法】による【水中機動】で突っ切って、ダメージがでかくなりそうな地点は銛で数を減らしながら進むっす

あー……水の中に居るのはいいんすけど、こういうちまちました作業はだるいっすよー


リーゼロッテ・ローデンヴァルト
※アドリブ絡み歓迎

まず轟沈したハイウォッグの位置情報を記録っと
生き残りへの無駄な尋問とか少ない方がいいし

で、機雷原かー…
重量級だから迂回は手間、やっぱ正面突破かな
さっきの温存もココを突っ切る余力の為だしね

まず脚部本来のホバーで【水上歩行】に対応しつつ
弾切れした『レニ』一式を背部コンテナに格納

次は…WD機関正常、PP整流器全基展開っと
オペレーション2番【ファンタズマ・スフィア】起動
『攻撃力』重視のパターンで球状フィールド構築っ

脚の推進器も駆使して【推力移動】で高速【ダッシュ】
後は左手のスカベンジャーと両脛のドゥームズ・レイ、
そして爆縮エネルギー波による広範囲【弾幕】で掃海作業

さぁ、狼煙上げるよっ




「おーおー、ここまで厳重だといっそ笑いしかでねーっすねー!」
 マローネ・ティーフゼー(ディープブルー・f30753)が生体ユニットになって組み込まれいるキャバリア『NSY-DAW-X000『海坊主』』のレーダーには馬鹿らしいくらいの数の機雷。
 いくら水の中を活動拠点としているマローネでも何も考えずに突っ込んでいったら最期、あちこちで接触した機雷の爆発から次々と誘爆して湖の底に沈む事になるか、重大なダメージを負ってこの後控えている戦いでろくに動けなくなるだろう。
「っても、お仕事な以上はやるわけしかねーわけでして……」
 文句を言っていても始まらない。レーダーで探索してみて分かったが、執拗に設置された機雷地帯の中でも多少の密度の違いという物がある。一つの機雷の爆発で周辺全てが誘爆してしまったら困るわけで、そう言った隙間はあちこちに必ずあった。
「えーっとここをこうして、次こう行って……」
 大体のルートを割り出したら後は機雷の爆発の規模と威力の確認だ。
 海坊主の腕部に内蔵された『NSY-RS-A-010ハープーン・ガン『水柱』』は炸薬入りの銛。投げて機雷を爆発するには都合がいい。そいや!と投げ込み機雷を貫くと、爆音と爆風が水圧となって海坊主に叩きつけられる。
「おっとっと、こいつはなかなか派手っすね」
 流されそうなほどの水圧をくるりと水中機動で回転していなす。爆発の規模と威力は計り終えた。あとは急ぎながら回り道。
「あー……水の中にいるのはいいんすけど、こうちまちました作業はだるいっすよ」
 海坊主の装甲で耐えられる地点なら高速で泳ぎきれる。そうでない場所に近付く度にいちいち停止しては銛で機雷を突いて誘爆させてはまた進む。
 水中が得意なマローネと海坊主だからこそ地道な動作の繰り返しは面倒なものだったが、そのおかげで機雷地帯を無事に進む事ができた。


 リーゼロッテ・ローデンヴァルト(リリー先生って呼んでよ・f30386)もまた地道な作業を続けていたが、こちらは猟兵達が闘いの末に倒した『ハイウォッグ』が沈んで行った位置情報の記録を取っていた。
 ハイウォッグのパイロットを含めてゲリラである組織は戦いが無事終われば逮捕された後の裁判が確定している。
 生き残りへの無駄な尋問とか少ない方がいいし。とハイウォッグの位置情報を記録したリーゼロッテは前方に広がる機雷地帯に改めて対面する。
「で、地雷原ならぬ機雷原かー……」
 リーゼロッテの『MPC-RW9r-LEX ナインス・ライン』は出力と積載量を重視した重量級キャバリア。装甲は厚く防御力はあるが、その分背部コンテナなど機雷に引っ掛かりやすい個所も多い。
 迂回するとしたら今度は重量級ゆえに小回りが利かず速度もそこまで出ないと言う部分が手間になる。
「やっぱ正面突破かな」
 回り込むのが手間なら突っ切ってしまおう。ハイウォッグの戦闘で余力を残していたのはこの後に控える『煉獄』との戦いのためだけではない。
「WD器官正常、PP整流器全基展開っと」
 出現させた仮想コンソールを操作しながら電脳領域での操作を行いプログラムを起動させる。
「『Op.II:PHANTASMA SPHERE(ファンタズマ・スフィア)』機動、『攻撃力』重視のパターンで球状フィールド構築っ」
 特殊粒子爆縮によるエネルギー波の範囲攻撃、特殊粒子整流による球状防御フィールド展開、特殊粒子拡散によるジャミング&光学迷彩など多彩な機能を持つ内の一つを選び、脚部の推進器と武装を展開。
 左手の大型ビームマシンガン『BS-804LW-LEX スカベンジャー』、脛に内蔵された多連装の拡散パルスキャノン『BS-L-474MP-LEX ドゥームズ・レイ』を展開した姿は機動砲台。
「さぁ、狼煙上げるよっ」
 爆縮エネルギー波による広範囲にばら撒かれる弾幕。爆雷の狼煙が大量の泡と水面まで届く水柱となって舞上がった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

幽草・くらら
復讐そのものは実はあんまり嫌いじゃないんですけど、オブリビオンなら止めないとなんですよね……!

UCで変身、ブラシに【騎乗】して水上を【ダッシュ】で駆け抜けます。
……って言うと簡単そうなんですけどね!
機雷への対策は周辺の【情報収集】、【地形の利用】でなるべく機雷の薄い場所へ飛び込みながら、
飛び上がってくるものには魔術弾の【クィックドロウ】で対応します。

それでも多分全部には対応しきれないと思うので、
涙目になりながら【覚悟】決めて【オーラ防御】でなんとかします。
高速形態は速度のために防御とか犠牲にしてるので、それでもすっごい痛いとは思うんですけど間に合わないと酷い事になりますもんね……!




 猟兵達はそれぞれの方法で機雷地帯を突破して行く。幽草・くらら(現代のウィッチ・クラフター・f18256)も他の猟兵の突破方法も参考にして機雷地帯に挑んでいた。
「復讐そのものは実はあんまり嫌いじゃないんですけど、オブリビオンなら止めないとなんですよね……!」
 水中で爆発する機雷の爆音はそれほど大きくない。しかしその度に発生する派手な水柱と音はくららが乗るサイケデリックブラシをへし折りそうな勢いで叩きつけ、度々コントロールが狂いそうになる。
 その度にコントロールを取り戻し、水上を飛ぶくららを狙って飛び上がって来た機雷は空中で描いた絵画による魔術弾で撃ち落とす。
 爆発する機雷の爆音と風圧。水中からも空中からも機雷に狙われてもう涙目だった。
 最初から速度だけで突破できるとは思っていなかったが、陸海空それぞれに対応したキャバリアの襲撃を想定した機雷を生身で対処するのは恐ろしいものだった。
 それでもけして飛ぶスピードは緩めない。前に進む事は止めない。
「”前進しないと言う事は、後退と同義である”……!」
 その言葉を胸に覚悟を決めたくららは『魔女変身・高速形態(ストラ・ラピドゥス)』の速度を頼みに機雷地帯を突っ切っている。
「間に合わないと酷い事になりますもんね……!」
 時間をかけすぎるとゲリラの基地にいるもう一体のオブリビオンマシン『煉獄』の起動準備が完了してしまう。そうなったらどれだけの犠牲が出る事か。一秒でも早くゲリラの基地に辿り着かなければ。
 速度の代わりに防御を犠牲にしている高速形態。オーラで守られていても機雷の爆発による衝撃全てを抑える事はできないが、それも全て承知の上。
「うぅ……ま、負けません!」
 進路上に飛び上がって来る機雷を魔法弾で撃ち落としながら、くららは最高速度で機雷地帯を飛んで行く。

成功 🔵​🔵​🔴​

メイスン・ドットハック
【SPD】
悠長に機雷処理とかしておる場合ではないのー
それじゃ仕方ないけど、強引に突破しかないじゃろーのー!

引き続きKIYOMORIに搭乗して参戦
水陸両用の水中機動能力による推進移動をしながら、UC「薔薇の魔女よ、雷と共に去れ」を発動させ、帝竜ワームの培養体を召喚
雷の薔薇のブレスを一直線に放って、機雷を爆破させて目的への道を作り出す
さらに帝竜ワームを先行させて、質量のある雷雲の海を纏わせて進むことにより機雷の誘爆を誘い、KIYOMORI本体へのダメージを避けさせる
帝竜ワームダメージを負っても気にしない

こういうドラゴンは身体が大きくて本当に便利じゃのー。さあ、どんどん行こうかのー

アドリブ絡みOK


エドゥアルト・ルーデル
大量の爆発物…メカサメ…ならば最後はアレでござるな

前回に引き続き想像製の【架空兵器】メカシャークを使いますぞ!
まず三角形のハンドルが付いたロープをメカシャークの尾ヒレに結びつけておき、水上に適当な大きさの板を浮かべますぞ
浮かんだ板の上に乗ってハンドルを掴んだら自動操縦させたメカシャークを全速前進DA!湖の定番アクティビティ、ウェイクボードでござる
機雷源のど真ん中をぶっちぎれば爆発が波代わりになって最高でござるな!

最後の大波行きますぞ!メカシャーク自爆でござる!
多数の機雷とメカシャークの爆風をボードで乗りこなし基地へとダイナミックエントリィィィィ!
運動した後はメインディッシュを平らげに行こうぜ!




 機雷地帯を突破しゲリラの基地に辿り着くまでのタイムリミットは二体目のオブリビオンマシン『煉獄』の起動準備が終了するまで。刻一刻と時間は迫る。
「悠長に機雷処理とかしておる場合ではないのー」
 メイスン・ドットハック(ウィザード級ハッカー(引き籠り)・f03092)は『O-Ⅸ型機動強襲用二足歩行戦車型キャバリア「KIYOMORI」』のコクピット内で辺り一面の機雷を確認して地道な除去作業では時間が足りなくなると判断した。
「それじゃ仕方ないけど、強引に突破するしかないじゃろーのー!」
 機雷地帯の危険を排除し道を作るためにメイスンが選んだ手段は進行方向にある機雷をまとめて一掃する威力があるもの―――KIYOMORIの機体に宿る帝竜ワームの因子を呼び起こす。
 『薔薇の魔女よ、雷と共に去れ(ブルーローズ・ライトニング)』によって召喚されたのは帝竜ワームの培養体。
 巨大な体はメイスンが乗るKIYOMORIの壁にするには充分なほど。後は帝竜ワームの瞳を搭載した電脳ゴーグル『O-Ⅷ型雷撃出力電脳ゴーグル「GIGANTIA」』から電脳魔術による雷雲を起こし、培養体に纏わせれば完成だ。
 雷雲を纏った帝竜ワームは水の中を進むと雷と薔薇のブレスで一直線に機雷地帯をなぎ払った。
 次々と連鎖爆発した機雷によって当たり一面が大量の泡と爆風による水流で激しく乱れる。水流に乗って飛んで来た破片は帝竜ワームの体にも損傷を与えて行くが、KIYOMORIの機体は無傷。
「こういうドラゴンは身体が大きくて本当に便利じゃのー」
 狙い通りの成果を発揮している帝竜ワームの巨体をぽんぽんと叩く。
 メイスンが帝竜ワームと進む度に雷と薔薇のブレスが水中に走り多くの機雷が連鎖爆発する。
 あくまで培養体である帝竜ワームが基地まで持つかは微妙な所だったが、メイスンは気にしない。大事なのはKIYOMORI本体を消耗させない事。
「さあ、どんどん行こうかのー」


「これは何とも激しいでござるな!」
 激しい連鎖爆発は水面にそびえるいくつもの水柱を生み、エドゥアルト・ルーデル(黒ヒゲ・f10354)のテンションも上がって行く。
「これこそ湖の定番アクティビティ、ウェイクボードでござる」
 エドゥアルトは『ハイウォッグ』との戦闘に使った『例のあれがこの世界に現れたようです(クロスオーバートカカイニュウトカソウイウヤツ)』と言う想像から創造した架空兵器『サメ』―――メカシャークの尾びれにロープを結び付け、適当な板を拾って来るとハンドルを掴んで湖に飛び出したのだ。
 ハイウォッグとの戦闘をこなした実績もあり、エドゥアルトのメカシャークへの信頼は揺るぎない。例え機雷地帯のど真ん中をぶっちぎっても負けない。信じてる。
 メカシャークはその信頼に応え全速力で湖を突っ切った。
 エドゥアルトもメカシャークが先行して爆破させた機雷によって起きた大波を、板一枚と言う頼りない足場で次々とクリアして行く。
 二体目のオブリビオンマシンが起動するまでのタイムリミットが迫る状況でなければ、そしてここが機雷が所狭しと敷設された戦場でなければそのど派手なパフォーマンスと妙技にスタンディングオベーションが巻き起こったに違いない。
「観客が基地でこっちを覗いてるゲリラとか萎えでござるが、最期の大波行きますぞ!」
 大量の爆発物にメカサメと来たら最後はアレだとエドゥアルトは決めている。
 そう、自爆である。
 メカシャークから閃光が走り、一瞬の間を置いて爆音が轟き巨大な水飛沫と大波が発生する。
「ダイナミックエントリィィィィ!」
 メカシャークの最期と引き換えに生み出された大波に乗ってエドゥアルトは空高く舞い上がり、オブリビオンマシンが待ち受けるゲリラの基地に激突した。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『機動殲龍『煉獄』』

POW   :    殲機滅煌機構『赫煌』
自身に【UCを防ぎ、敵の装備を根源から焼く灼煌翼】をまとい、高速移動と【共に近づく物を焼き切る。また太陽フレア】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
SPD   :    殲界浄熾機構『灼熾』
【体に業火を纏い戦場を焼く巨砲とミサイル群】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【を根源から燃やす消えぬ炎で満たし】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
WIZ   :    殲業鎮燻機構『煉獄』
全身を【敵の知性体の殺害数に比例した量の癒しの炎】で覆い、自身が敵から受けた【際に敵の殺害数に比例して炎量を増し、総量】に比例した戦闘力増強と、生命力吸収能力を得る。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はビードット・ワイワイです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 猟兵達が基地に辿り着いた時、起動準備を終わらせた『煉獄』のコクピット内ではパイロットであるレアンドロが激しい憎悪に支配されていた。
「ルーベン、お前まで……!」
 あの日を生き延びた数少ない同郷。共に励まし支え合って来た戦友―――ルーベンが乗っていたハイウォッグの通信機から伝わってくるのは沈黙だけ。
 ただ見ているしかできなかった。この『煉獄』は裏切った同盟国に鉄槌を下すために心血を注いだ機体。ルーベンは万が一にも煉獄が討たれないように守るための先鋒であり、いざとなったら煉獄の盾になって死ぬ覚悟だってあった。レアンドロもそうなる事を覚悟していなかったわけではない。
 しかしルーベンを倒したのはどこの誰とも分からない所属不明のキャバリア。信じられない事に異能を操る生身の者までいた。
「―――異能の超人……そうか、あいつらが猟兵か」
 猟兵の存在は知っていたが、接触するのはこれが初めてだ。ありとあらゆる戦場に突然現れる異能の超人たち。ユーベルコードを操る凄腕のパイロット。
 あれがそうか。俺達の復讐になんの関係もない猟兵が横槍を入れたばかりか、俺からまた戦友まで奪ったのか。
 レアンドロに渦巻くのはオブリビオンマシンがもたらす支配か、復讐心と戦友を倒された事による憎悪だろうか。
 煉獄が纏う灼熱の炎が燃え盛り、三つ首のドラゴンの咢が開く。
「まずはお前ら猟兵を滅ぼしてやる!」
 復讐の炎を燃え上がらせ、オブリビオンマシン『機動殲龍『煉獄』』が遂に猟兵達の前に姿を現した。
リーゼロッテ・ローデンヴァルト
「この際、感傷は抜きにしよっか。
 お互いキャバリア乗り、ヤる事同じでしょ?」
傭兵の倣いとして、敢えて非情な通信
慮るのは全部終わってからね

あの炎上ぶり、ヒートソードは多分ムダ
となれば後退しつつ引き撃ち
両手のビームや銃弾を確実に当てるよ
基地を走って斬りに来たら肩ミサイルで牽制

でも実は鈍重さと単調さを演出した【だまし討ち】
苛ついて浮いたらチャンスっ

オペレーション1番【アサルト・ヒート】開始
緑の粒子『PP』を纏い空気抵抗を凌ぎつつ
『殲禍炎剣』に撃たれない高度・速度で飛び迎撃

後は回り込みつつ銃弾・ビーム・脛パルス・肩ミサイルを
超反応速度で叩き込み…翼で捌ききれない勢いでっ

さ、恩讐を全部吐き出しちゃお…?


エドゥアルト・ルーデル
みーつけたー!
猟兵サマが悪党を殺しに来たぜ!

おちょくりつつちゃっちゃか倒していきますぞ!逆上してる方が与し易いからな
全身を【ドット絵】に変換!絶賛炎上中の敵に徒歩で突っ込んでいくでござるよ
燃えると思ったか?落ち着いて聞いてほしい電子データが燃えるわけ無いだろう

防ぐ手立てがあるなら派手な炎と爆発も目眩ましにはもってこいでござるな!スキを付いて機体に取り付き内部へと潜り込みますぞ!
潜り込んだら電子回路を【ハッキング】、伝達系統から機体内を自由に動き回って制御を奪うでござるよ
後は自由時間でござるな!3つ首同士でどつきあわせたり自分で自分を攻撃させたり軽率に自爆装置起動したり!良い悪夢見れたかYO!




 重火器を背負った三つ首の竜に蠍を思わせる三又の尾。機体を支えるのは二本足には鋭い蹴爪。その全てが噴き出す炎を纏っている。『煉獄』の名を冠したオブリビオンマシンを前にして、リーゼロッテ・ローデンヴァルト(リリー先生って呼んでよ・f30386)はコンソールを操作し通信を入れる。
「この際、感傷は抜きにしよっか」
 銀色の瞳は冷静に、通信はあえて非情に。
「お互いキャバリア乗り、ヤる事同じでしょ?」
『どこの戦場にでも首を突っ込むお前達猟兵と一緒にするな!』
 返って来た通信は煉獄の突撃を伴っていた。
 重量級キャバリア『ナインス・ライン』は重さの分装甲も厚めだが、煉獄の炎はコクピットにいるリーゼロッテにまで届きそうな激しさだった。
「あの炎上ぶり、ヒートソードは多分無駄。となれば―――」
 煉獄の突撃から後退して距離を取り、主腕に展開していた大型ヒートソードを格納、代わりに大型ビームマシンガン『スカベンジャー』と大型対物ライフル『ドミナント・バレル』の二丁で煉獄の突撃に対抗する。
 下手なキャバリアならそれだけで蜂の巣になりかねない攻撃の嵐だったが、煉獄を止めるには至らない。
 しかも速度と瞬発力は重量級のナインス・ラインより煉獄が上。一気に距離を詰められる度に、リーゼロッテは両肩の小型多弾頭ミサイル『シリウス・マイン』で牽制し最大速度で後退して再び距離を開ける。一定の距離以上にはけして近付けさせずにいた。
 しかしついに業火を纏って迫る煉獄の巨砲とミサイル群がリーゼロッテを捉える
「『Op.I:ASSAULT HEAT(アサルト・ヒート)』開始」
 それはリーゼロッテがあえて単調な攻撃と後退を繰り返す事で作り出した機会。煉獄を捉えるための罠だった。
 内蔵ブースターが全展開。高機動モードに移行したナインス・ラインはリーゼロッテの命さえ削る程の爆発的な速度で攻撃を掻い潜り、背後に回り込んで全武装を一斉掃射。対応が間に合わず側面を晒した煉獄に手痛い一撃を食らわせた。
「さ、恩讐を全部吐き出しちゃお……?」
 その境遇に思う事があったとしてもリーゼロッテが今やらなければならないのはこれ以上の悲劇を起こさないために戦う事。煉獄のパイロット―――確か名前はレアンドロ。彼の憎しみも悲しみも、慮るのはこの戦いが終わってからでいい。
 互いに凄まじい速度と火力の攻防を繰り広げるリーゼロッテのナインス・ラインとレアンドロの煉獄。それを見たエドゥアルト・ルーデル(黒ヒゲ・f10354)の顎髭が目立つ口元がにんまりと吊り上がった。
「みーつけたー!」
 隠れんぼを楽しむ子供が隠れていた子を見付けた時のように楽しそうにエドゥアルトは煉獄を指差した。
 唸りながら三つ首の竜の一つが睨んできても一切怯むことなく宣戦布告する。
「猟兵サマが悪党を殺しに来たぜ!」
 『悪党』―――それはゲリラにとって許しがたい言葉だった。
 オブリビオンマシンの支配下でより復讐心とそれを正しい行いだとする意識が先鋭化されていた煉獄のパイロットにとってもそれは同じ灼熱の炎が翼の形を成し、根源からあらゆるものを焼き尽くす灼煌翼が現れる。
「あ、これマジで熱い!拙者黒髭ならぬ炭髭になっちゃう!」
 大騒ぎしながら走り回る黒髭。当然わかっていてわざとレアンドロをおちょくっているのだ。逆上し冷静さを欠いた相手は与しやすい。黒髭の思惑通り煉獄の三つ首はエドゥアルトを狙い定め高速で襲い掛かった。
 触れたものすべてを焼き切り燃やし尽くす炎の翼が赤光を放ちエドゥアルトに迫る。
 しかしエドゥアルトは避けるどころか煉獄に向かって突っ込んでいった。
「燃えると思ったか?落ち着いて聞いてほしい電子データが燃えるわけ無いだろう」
 『ドット職人の朝は早い(ドットショクニンノアサハハヤイ)』。肉体をドット絵に変異させ動くドット絵になったエドゥアルトは無傷でそこに立っていた。
 一体何が起きたのかレアンドロには分からなかっただろう。だが悠長に驚いている場合ではなかった。
 突然重火器の管制システムがエラーを吐き出したかと思ったら機体全体に異常が広がる。
「拙者はフリーSOZAIですぞ。どんな場所にも潜り込めるでござる」
 ドット絵になったエドゥアルトは煉獄の最大の武器である炎と爆発を目眩ましに利用して煉獄に取りつき内部に潜入。電子回路をハッキングし伝達系統を乗っ取ればあとは好き放題。あちこち動き回って自爆装置までぽちっと起動させたが、気付いたレアンドロに阻止された。
「良い悪夢は見れたかYO!」
 急いで対処しシステムを復旧させる事に成功したレアンドロに、エドゥアルトは最高にいい笑顔で言い放つ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

マローネ・ティーフゼー
はぁ……水辺が近いからまだいいっすけど……
てか、水辺が近いなら出て来るまで待ち伏せしてればよかったんじゃねーっすかね、自分……
ま、とりあえずあれをぶっ倒せばおーるおっけーっすわ!

陸に上がったのでテンションが下がりつつ、水辺は近いのでなんとか大丈夫な様子

敵機の周囲へと特殊弾頭を発射し、深海フィールドを展開
本物の水があるわけじゃねーっすけど、多少は熱も弱まって広がりにくいんじゃねーっすかね?
……自分が本領発揮できりゃそれでいいんすけどねぇ!
さっきのキャバリアと違って見るからに水中には対応していない機体!
【水中機動】で翻弄しながら死角に潜り込んだらば、アームで敵頭部を捕獲!
零距離で銛をぶち込むっす!



 戦いの場が水中からゲリラの基地に移った事で足場ができ水中よりも戦いやすくなった者もいれば、渋い顔になってしまう者もいた。海中生まれ海中育ち。水陸両用のオブリビオンマシン『海坊主』の生体ユニットでもあるマローネ・ティーフゼー(ディープブルー・f30753)は水中こそ本領発揮の場だった。
「はぁ……水辺が近いからまだいいっすけど……」
 地上に出ると強く感じる重力。照りつける太陽。陸上にいるだけでテンションが下がってしまう。
 しかも立ちはだかる煉獄は猟兵達との戦いで更に憎悪の炎を滾らせ、纏う炎の勢いも増しているように見えた。
「てか、水辺が近いなら出て来るまで待ち伏せしてればよかったんじゃねーっすかね、自分……」
 しかしここは既に戦場、煉獄はマローネの海坊主もすでに捕捉している。その咢はいつでもマローネを噛み砕けるぞと言いたげに牙を見せて来る。
 上等っす―――マローネは海坊主のメインウェポン『ハープーン』を構えた。
「ま、とりあえずあれをぶっ倒せばおーるおっけーすわ!」
 自分が本領発揮できる場所を重々承知しているマローネ。もちろんこういった場面も想定していた。
 特殊フィールド形成装置を搭載した特殊核弾頭を備えたハープーンが突き刺さり、装置が起動する。現れたのは深海フィールド。海坊主が得意とする『水魔の狩場(アトランティス)』が出現した。
『たかが水の膜程度で煉獄の炎が防げると思うなよ!』
「たかが水の膜か、自分で確かめてみるっす!」
 今までの損傷を癒しの炎で補修した煉獄の動きは一切鈍っておらず、深海フィールドの中とはいえ地上に出た水中対応キャバリアより機動力は上。その判断が手痛いしっぺ返しになるとは、マローネだけが知っていた。
 深海フィールドに囚われた煉獄の炎はそれでもなお燃え盛っていたが、空中を駆けるようにはいかない。ここはただの水中ではなく深海。
「自分の本領発揮の狩場ってわけっすよ!」
 すでに煉獄は海坊主の獲物。水中機動で翻弄する海坊主の起動に追い付けず、炎は水によって抑えられ、弾頭の勢いも落ちる。
「もらったっす!」
 ハープーンの穂先が三つ首の竜を捉え、その咢を粉砕。煉獄の炎を海坊主が喰らい噛み砕いた。

成功 🔵​🔵​🔴​

キア・レイス(サポート)
大得意 隠密・潜入・暗殺・遠距離攻撃・籠絡
得意 偵察・探索・支援・制圧・集団戦・時間稼ぎ
不得意 目立つ・コミュニケーション・ボディタッチ・格闘戦
特技(アイテム装備時)ピアノ演奏・歌唱・二輪車操縦

幼い頃から吸血鬼に飼われていた奴隷
吸血鬼の魔力を少量ながら持ち一部UCはそれを元に発動している
現代火器による戦闘と斥候・諜報・盗賊行為が得意な他、色香を使った誘惑が得意技
反面普通の人と関わったことが少なく踏み込んだ会話が苦手、他に不用意に身体を触られると不快感を覚え一瞬身体が動かなくなる

アドリブ歓迎
UCや装備品の説明文は読んで頂くと書きやすいと思います
また一部UC使用時の口調は覚醒時を使用してください


杓原・潤
あれが親玉かぁ……すごい熱そう。
空まで飛んで強そうだけど、負けられない!

でもテルビューチェの装甲は木だし、近付くとヤバいかな。
まずは海の中に潜んで、こっちに近付いて来るのを待とう。
いい位置まで来たら【ジャンプ】で飛びかかるぞ!
【空中浮遊】の魔法で補助しながら【対空戦闘】して【グラップル】で組み付いてやる!
炎が弱まるかもだから、出来たら海に引きずり込んで【水中戦】に持ち込みたいな。
後はスピード勝負!
濡れた木が乾いて燃えちゃう前に【オーラ防御】で守りながらユーベルコードを発動!
テルビューチェに魔力で爪や牙を作ってあげて、出来るだけ叩く!
ここで翼を【切断】できると後が楽かな?




 砕かれた竜の頭がだらりと垂れる。しかし煉獄はそれだけの損傷では止まらなかった。
 空に逃げる事で体勢を立て直した煉獄は損傷した機体を炎で全身を覆い損傷を癒す。その炎は弱っていた煉獄の戦闘力を増強し、生命力吸収能力を得るもの。
 その燃え盛る炎に杓原・潤(星と鮫の魔法使い・f28476)は大きな紫の瞳をぎゅっと眇めて難しい顔をする。
「あれが親玉かぁ……すごい熱そう」
 潤が難しい顔をしている理由は搭乗している魔法のキャバリア『テルビューチェ』にあった。テルビューチェの装甲は謎の木から削り出された『シャグリーンプレート』。キャバリアの装甲として十分な防御力があり自己修復能力も備えているが、木製なのだ。
 普通の木材のように簡単に燃えたりはしないだろうが、あれだけの炎を纏う煉獄に近付き戦い続けていたら思わぬ損害を被るかもしれない―――だが、ここまできて怯んだりはしない。
「空まで飛んで強そうだけど、負けられない!」
 木製の装甲が燃えるのが心配なら燃えないように工夫ればいい。潤はテルビューチェを基地に上げず水中に留まった。テルビューチェは水中でも戦えるすごいヤツなのだ。焦って突撃しては利点を潰す事になってしまう。
 潤は煉獄がテルビューチェの領域にまんまと入り込むまでじっと身を潜める。
 もう一人、キア・レイス(所有者から逃げだしたお人形・f02604)もまた自分の得意な領域で身を潜めていた。
 他の猟兵と煉獄との戦いは激しく、巻き起こった風が銀髪を激しくなぶるが『アサルトライフル』に取りつけた狙撃スコープを覗く藍色の隻眼は引き金を引くタイミングを冷静に見極めている。
 目の傷を隠すため片方の目を眼帯で隠しラバー製の『キャットスーツ』に身を包んで銃を構える姿は物陰に隠れ生身である事も手伝って煉獄にはまだ発見されていない。
「こちらに気付かれる前にチャンスを掴まないと」
 キアが最も得意とするのは隠密行動や暗殺、そして銃火器による遠距離攻撃。生身のまま煉獄と真正面からやり合うつもりはない。 
 『俊鋭感知(シュンエイカンチ)』によって100立方メートルの内にある地形や人を感知していたキアは引き金に指をかけた。
「あれが生身の人間ならもう少しやり方もあったかもしれないな」
 しかし今はすでに戦線が開かれここは遮蔽物さえろくにない戦場真っただ中。偵察や相手側の人間を篭絡するような段階ではなくなっている。
「来るか……」
 だからその時を待った。激しく猟兵達と戦っている煉獄が距離を取るため空を飛んで体勢を立て直そうとする瞬間、僅かにスピードを緩めた瞬間、引き金を引く。
 擲弾を仕込んでいたアサルトライフルは煉獄の背中に炸裂。空中を高速で飛んでいた煉獄はこの突然のダメージに体勢を立て直せずに湖面近くまで高度を落とす。
「今だ!」
 水中で待ち受けていた潤はテルビューチェをジャンプさせて煉獄に飛び掛かった。
 キアの狙撃で体勢を崩していた煉獄は避ける事ができない。テルビューチェはそのまま煉獄に組み付き、逃げられないようにがっちりと竜の首を抱え込んだ。
「テルビューチェ、そのまま水中に引きずり込むよ!」
 再び水の中に戻ったテルビューチェの装甲は濡れて水分を含み、オーラ防御で守られた装甲には焦げ付きの一つもない。だが煉獄が空中に戻ってしまったらまた引きずり込む所からやり直しだ。
「夜の魔力よ、力を―――!」
 潤は魔法の短杖『バブルワンド』に魔力を込める。星と闇の魔力で形成した『星夜魔装(スターライト・ナイト・クラッド)はテルビューチェの機体に爪や牙を作り出した。
 煉獄は狙撃で受けたダメージを急いで癒しの炎で治療しようとしているが、テルビューチェに作られた魔法の爪が届く方が早かった。
 すでに大きな損傷を受けていた竜の首の一つが爪の斬撃によって切り落とされた。
『この程度でやられてたまるか!』
 残った二つの首をもたげた煉獄はテルビューチェをに砲撃を撃ち込む事で鋭い爪から逃れて水上に飛び出す事に成功した。
「何の警戒もなしに頭を出すとは、撃ってくれと言っているようなものだな」
 キアのアサルトライフルから放たれた擲弾は二本目の竜の首に命中し、その首は吹き飛ばされて宙を舞った。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

メイスン・ドットハック
【SPD】
巨砲とミサイルとか僕と攻撃方法は被るのー
それじゃけー、対策というか攻略方法もわかるというものじゃがのー

KIYOMORIをオブリビオンマシン形態「清盛」に変形して参戦
UC「帝雷を纏いし機竜よ、稲妻となれ」を発動させて移動スピードを上げて巨砲やミサイルの回避に対抗
さらに地形に着弾する前にジェットパックで追加加速して低速飛行で一気に煉獄まで接近し、頭部狙いでレーザークローの高速斬撃を繰り出す
そうして一気に駆け抜けた後、切り替えしで回転しながら足のレーザークローを突き上げて胴体を砕くようなミサイル突撃を敢行する

弾幕も当たらなければ意味がない。つまり高速に動き続ければいいという話じゃのー!


幽草・くらら
オブリビオンに情けとか容赦するとロクなことにならないとはいえ、邪魔するどころか戦友を殺した私たちが憎いのはわかります。
だから、恨んでもらっても構いません……

生身とキャバリアでは火力も装甲も段違いなので真正面から相手は出来ません。
殲禍炎剣にやられない程度の高度で【ダッシュ】しつつサイズ差を活かし、【覚悟】キメて懐に飛び込みます。
キャバリアの全身が燃えてようが魔術による【オーラ防御】と自分に塗った氷の塗料で死なない程度に凌ぎつつ、手持ちの筆ですれ違い様に【クイックドロウ】で電撃の塗料による攻撃を繰り返していきます。
それを繰り返し敵に大魔法陣を描けたら【全力魔法】で起動、大規模な電撃魔法で攻撃です!



 一つだけ残った竜の咢から海老茶色の液体が流れ出る。機体内部で流れている不凍液が逆流したものだったが、それはまるで瀕死の竜から流れる血のようだった。
「そんな状態でも戦意をなくさないとは執念じゃのー」
 二足歩行戦車型キャバリア『KIYOMORI』に搭乗するメイスン・ドットハック(ウィザード級ハッカー(引き籠り)・f03092)には、今煉獄を動かしているのがマシンとしての性能よりも全てを破壊しようとする煉獄の、何よりパイロットであるレアンドロの憎悪と復讐の執念によるものに思えた。
「果たさせてやるわけにはいかんけーのー」
 メイスンはKIYOMORIに搭載されたプログラムを実行、コクピット内部にいくつものホログラム型プログラムソフトウェアが立ち上がり、目まぐるしく処理を行っていく。
 KIYOMORIに組み込まれた帝竜ワームの因子がキャバリアを変形させて行く。
 二足歩行型の戦車から鋭い爪を備える人型の竜へ―――オブリビオンマシンとしての真の姿、『O-Ⅹ型機動強襲雷竜型オブリビオンマシン「清盛」』が戦場に現れた。
「こうなったらもう誰も止められんけーのー!」
 業火を纏い巨砲とミサイル群を発射する煉獄と荷電粒子砲やプラズマレーザー砲を備えた清盛。奇しくもその装備のコンセプトと攻撃方法はメイスンの戦法に似ていた。
「それじゃけー、対策と言うか攻略方法もわかるというものじゃがのー」
 メイスンは起動させた『帝雷を纏いし機竜よ、稲妻となれ(トール・レーゲンブリッツ)』 のプログラムに加えジェットウィングによる1000km/hに迫る超加速で低空飛行し雨霰と降り注ぐ砲撃を掻い潜る。
「弾幕も当たらなければ意味がない。つまり高速に動き続ければいいという話じゃのー!」
 着弾し弾ける爆炎を背後に置き去りにして、煉獄を清盛の射程内に捉える。帝雷を纏ったレーザークローの超高速斬撃がすれ違いざまに煉獄の一つだけ残った竜の首を焼き、切り飛ばした。
 宙を舞う首が地面に落ちる間もなく、煉獄の背後に駆け抜けた清盛が反転。足のレーザークローが胴体を狙う。
『アアアアア!』
 煉獄から迸る声は既に言葉にならない絶叫だった。胴体に突き刺さったレーザークローは胴体を砕くのに十分な威力を持っていたが、機体の限界を無視した煉獄の挙動が紙一重でクローを引き抜いた。
 だが辛うじて爆散を避けたとは言え煉獄が落ちるのは時間の問題。パイロットであるレアンドロにも分かっているだろうに、復讐の業火は絶える様子がない。
 幽草・くらら(現代のウィッチ・クラフター・f18256)はオブリビオンマシンに情けや容赦をかけるとロクな事にならないと思いながら、もはや気休めにもならない癒しの炎で損傷を直そうとする煉獄とそのパイロットに語り掛ける。
「邪魔するどころか戦友を殺した私たちが憎いのはわかります。だから、恨んでもらっても構いません……」
 国が滅ぼされ辛うじて生き延びた人々がゲリラとして活動するようになるまでの苦難は想像に難くない。ゲリラとして活動する間にも少なくない犠牲を重ねてきただろう。
「でも、あなたたちの復讐はこれで最後です」
 ハイウォッグとの水中戦と機雷地帯の突破を経たくららの心は決意を固め、普段は気弱で臆病な性格が見て取れる瞳には覚悟があった。
 オブリビオンマシンと猟兵達の戦いは激しいながら生身で戦うのはくららだけではなかったが、だからこそ生身でオブリビオンマシンと戦う難易度と危険はここまでの経験で身に染みている。
 それでもくららは『サイケデリックブラシ』に乗り煉獄と相対した。空を飛ぶ巨大な絵筆に乗る少女と三つの首全てを失い死に体となった煉獄が相対するのは異様な光景だった。
「行きます……!」
 自分自身に発破をかけてくららは煉獄目指して空を駆ける。距離が縮まるごとに感じる煉獄を包む業火の熱さ。襲い掛かるミサイルの爆撃は業火対策のために塗った氷の塗料と魔術のオーラに包まれていても完璧に防ぐ事はできないほど激しい。
 死なない程度に凌げればいい。絵筆さえ折れなければ戦える。覚悟を決めたくららは素早く抜き放った絵筆を翻した。
「鮮烈に描き上げます!」
 絵筆の先に生み出されたのは雷の魔力を持つ塗料。空中に描かれたのは雷の魔術『雷光の黄(トニトルス・フラーウム)』―――繰り返し描かれた絵は空に大魔法陣を作り出した。
 くららが全力で魔力を注いで描かれた大魔法陣はあたりを眩く染め上げるほどの雷光を放ち、広大な湖に轟音を轟かせた。
「……もう、復讐は終わりです」
 凄まじい雷光は煉獄の制御機能も回路も全て焼き切り、崩れ落ちた機体はオブリビオンマシンではなくただの残骸と化していた。
 コクピット内部から伝わる沈黙は基地の内部でも同じように起きているだろう。オブリビオンマシンの支配に長く侵されていたゲリラは支配が消えると同時に行動不能に陥っている。
 国を滅ぼされオブリビオンマシンによる支配すら受け入れ復讐に燃えたゲリラの戦いは終わり、その先に生まれるはずだった破壊の未来は猟兵によって防がれた。
 ゲリラは法によって裁かれ、本拠地があったこの湖は再び滅びた国の残骸が沈む広大な墓場としてあり続けるだろう。
 ―――いつかこの世界の戦乱が終わり、この地にかつて滅んだ国があった事を知った人々がこの湖に訪れるまで。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年12月12日


挿絵イラスト