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姫の戯れ、街の大火

#サムライエンパイア

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#サムライエンパイア


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「退屈じゃな……。」
 言葉通り、退屈そうな顔で扇を開いて閉じて……としている姫がいる。
 宿場町の旅籠……その少し上等な部屋に、ゆったりと座りながら、
「のう、何か面白いことはないかのう?」
 周囲へ問いかけるように、言葉をかける姫。
 ……よく見ると、周囲には霊体の部下が漂っていた。
 彼らは漂うのみで、姫の期待に応える気はないようだった。
「あー、つまらん。人の悲鳴の一つも聞きたいのう。」
 立ちあがった姫が旅籠の窓から外を見ると、飯炊き場から上がる竈の煙が目に入った。
「火……か。」
 くっくっく……含み笑いが部屋に響く。
「そうじゃ、火じゃ!」
 小さい子が新しいおもちゃを見つけた、そんな様子で手下の忍者を呼ぶ姫。
「お主ら、手分けして一斉に火をつけて回るのじゃ!」
 忍者達は表情も変えずにコクリとうなずき、町へ走っていった。
 それを見送り、窓から外を覗きながら、
「くっくっく……悲鳴が待ち遠しいのう。」
 姫は楽しそうに、笑っていた。

「皆さん、急ぎの仕事です。」
 困ったような笑顔のままで、八咫・美都子は猟兵たちへ事件の説明を始める。
「とある宿場町で、大火事が起きています。
 皆さん、まずは住民や旅人たちを避難させてください。
 残念ながら、火事を予知で見たのではなく、今現在火の手が上がっています。」
 急がなくてはいけないのですが……と慌てた様子ではあるが、まだ話すことがあるとゲートはまだ開かず、
「今回の火事は、付け火です。
 旅籠に泊まる姫が、手下の忍者に火をつけさせました。
 避難誘導が終わったら、手下も含めて彼女も討伐してください。」
 それではお願いします、と頭を下げる八咫がゲートを開くと、まさに火事が起きた町の中だった。


ヨグ
 ヨグです、今回はサムライエンパイアの話になります。
 退屈まぎれに事件を起こすオブリビオンの退治、よろしくお願いします。
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第1章 冒険 『夜中の大火』

POW   :    炎に取り残された人を救助する

SPD   :    人々の混乱を治め、避難誘導する

WIZ   :    ユーベルコード等を駆使し、消火活動

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

テリブル・カトラリー
訳がわからない。退屈だから火を放つ?そんな理由で?
……ああ、畜生。とにかく、今は救助を優先せねば。

闇雲に探しては埒があかない。
ダッシュで移動しながら、
聞き耳を使用し情報収集。助けを求める声や悲鳴、住民の声から、
取り残された人がいないかを探す。

救出を要請されたのなら、救出対象が何処にいるのかを聞き出す。
大きな住居の場合、探すのに手間取る可能性が大きい。
必要な情報を得しだい目的の家に突入。

大丈夫か!何処に居る!!
声をあげ、反応を確認しつつ迅速に対象へ接近。
何かの下敷き等にされていれば戦争腕と怪力で除去、回収。
また冷却ガス散布により通り道の鎮火をし最低限の安全を確保しつつ脱出。
再度救出活動に戻る。


古上・薺
ほほぅ、火事とな?火の扱いならばこのわし様に任せるのじゃ!!
只の付け火による火の手なら風向きを読めば向かう先がわかるというもの
なれば、火の手が向かう先にある何某を先に焼き、消炭としておくことで延焼を防げるというものじゃ!
というわけで、わし様の狐火(フォックスファイア)で火の手の向かう先々のものを先に燃やし、火が広がるのを防ぐのじゃ。わし様の狐火なら鎮火も自在じゃからな、被害は最小限にできるじゃろう
只人の繰る意思無き炎など、我ら妖孤の繰る焔によって調伏してくれる!
わし様の火術の優雅さ、華麗さを文字通りこの地に焼き付けてみせようぞ!



 火事の現場へ駆けるテリブル・カトラリー(女人型ウォーマシン・f04808)と古上・薺(妖狐の戦巫女・f03595)。
「訳がわからない。」
「ん?何がじゃ?」
 テリブルが首をひねりながら呟いた言葉を聞き返す古上。
「退屈だから火を放つ?そんな理由で?」
「ああ、鬱憤晴らしという意味なら解らなくはないんじゃがのう。」
 古上の言葉に目を剥くが、
「じゃが、人に危害を加えるのはいかんのう。」
「……ああ、そうだな。」

 そう話しているうちに、一つの現場へたどり着く。
 燃えているのは比較的小さめの旅籠だが、中から子供の泣き声がすることに気が付いたテリブル。
「よし、私は中の人を救出しよう。」
「わかったのじゃ。ではわし様は外で延焼を防ぐとするかの!」
 まかせよ!と胸を叩く古上を残し、炎の中へ飛び込んだ。

「大丈夫か!何処に居る!!」
「ふえぇ。こ、ここだよぅ……。」
 声のする方へ向かうと、廊下はすでに炎に包まれていた。
「近いぞ!待ってろ!」
 腕の機構を起動し、冷凍ガスを散布して炎を消し、部屋へ飛び込む。
 中にいたのは、小さい男の子だった
「よし、もう大丈夫だ。」
「うわああ、怖かったよおおぉ!」
 テリブルは男の子を抱き留め、燃える木戸を機械の腕で叩き破る。
 開いた穴の外にも炎が見えるが、通ればすぐ外だ。
「少し辛抱しろ。」
「う、うん。」 
 改めて男の子をしっかりと抱きかかえ、テリブルは旅籠の外へ飛び出した。
「坊!」
 抱えた子供を見て出てきた母親へ子供を渡し、
「他に、中にいないか?」
「おそらく、いないかと。」
「そうか。」
 次は消火だな、と冷却ガスを中へ放出した。

「この風向きじゃ、こちらを潰せばいいのう。」
 隣の家から出てきた男に声をかける古上。
「これおぬし、家には誰も残っておらんよな?」
「ああ、全員にげたぞ!」
「よし、破壊消火といこうかのう!」
 離れて見ているのじゃ!と人を離れさせ、狐火をあげる古上。
 一気に隣の家に狐火を仕掛け、燃えてる旅籠を超える勢いで炎を上げる。
「これは自然に燃える火ではない、わし様の意思で自由に消せるからのう!」
 ガラガラと燃え崩れ、平らになったところで一気に狐火を消すと、ただの消し炭と化した山になっていた。
「やってくれるぜ嬢ちゃん!」
「すげえ力だぜ!」
 男衆から煽てられ、
「わし様にかかればこんなものよ!」
 次へ参ろうぞ!と意気揚々と駆け出した。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ユリアン・アマテ
※アドリブ、他者連携は可能であれば希望します

 「退屈しのぎににしては、随分過激な火遊びだな!
  全く、周りの迷惑も考えろってんだ!!」

【行動】

 POWの行動を取る。

 技能「救助活動」、ユーベルコード「トリニティ・エンハンス」を使用。
 水の魔力で防御力を上げ炎から身を守りながら取り残された人を救助。
 途中、瓦礫や壁等があったら剣撃で破壊しながら進む。

 「こういう時、木の家というのは便利なもんだ!」

 火の気の無い所まで救助者を連れ出したら、安全な所まで逃げる様に支持し。
 次の救助者のところへ向かう。

 「ここまでくれば大丈夫だ、早く安全な所まで逃げろ!」


サフィリアリス・エレクトラガント
戯れに火をつけて回るなんて……配下を持った主君とは思えない行為です
見つけてめっ!ってしないといけませんね


【WIZ】で判定
使用するユーベルコードは「美しい絆をお見せしますね」
屈強な悪魔将軍と妖艶な女淫魔将軍を召喚いたしまして
あっ、ごめんなさい、戦いはまだなんですよ、今は協力してくださいね

悪魔将軍はその力と巨体を使って炎から人々を守ったり救出したりしてください
女淫魔将軍はその魅了の力を使って誘導したり、魔術の力で消火を手伝ったりしてください

私自身は戦いは出来ませんが、この場で避難誘導や消火を手伝うことはできます
三人の力合わせて頑張りますよ!


イリス・ウィルター
暇つぶしで放火って、本当にどういう思考回路を持っているのか不思議だよ。
被害が広まらないうちに助け出さないと。

私は力も強いから救助に回るよ。
五感を駆使して、逃げ遅れた人を探し、逃げるのに手を貸す。
瓦礫の下にいる人は瓦礫を壊さず、持ち上げて、その人を引きずり出す。
瓦礫で逃げ道が塞がれている時は鞘に刀を収めたまま、それを壊し道を作る。ただ、簡単に崩れないように考えながら壊す。
救助した人には仲間が動いている事、絶対に助ける事を伝えて安心させるよ。
救助対象や仲間に協力を求められたら、応じる。



 他方、燃えている中で比較的大きい建物へ向かう猟兵たち。
「戯れに火をつけて回るなんて……配下を持った主君とは思えない行為です。」
 元の世界では魔王として君臨するサフィリアリス・エレクトラガント(魔王様の仰せのままに・f13217)は、上に立つものとして今回の姫のやり方に眉根を寄せながら呟く。
「まったくだ。暇つぶしで放火って、本当にどういう思考回路を持っているのか不思議だよ。」
 人狼のイリス・ウィルター(刀の技を磨くもの・f02397)も同意する。
 オブリビオンは人と考えが根本から違う、改めてそう思い知らされる。
「おう、随分派手に燃えてるな!」
 燃えてる大きな商家の前に立ち、ユリアン・アマテ(流浪の自由剣士・f08104)は素直な感想を述べる。
「全く、周りの迷惑も考えろってんだ!!」
「その通りだな。……中にはまだ人は?」
 イリスの問いかけに、外に出ていた一人が答えた。
「まだ中に、主人と番頭が!」
「よっしゃ、まずは救出といこうかい!」
 その答えに、ユリアンは水の魔力を帯びつつ中へ飛び込む。
「私も力は強いから、救助に回るよ。」
「ええ、解りました。私は消火のお手伝いをしましょう。」
 頑張ってくださいね?とイリスを送りだし、サフィリアリスは自分の部下を呼びだした。

「おーい!いたら返事しろー!」
 中に入ったユリアンは、大声で呼びかけながら廊下を歩く。
 すぐに追いついたイリスの耳に、言葉が聞こえてきた。
「こ、こっちだ!」
「その次の部屋、一人いますね。」
「おう、待ってろ!」
 水の魔力で炎を消しつつ、無理やり部屋へ押し入るユリアン。
 続けてイリスが入ろうとした時、さらに先の部屋からうめき声が聞こえてきた。
「この先にも一人いますね。私はそちらへ行きます。」
「おう、よろしくな!」

「さぁ、自慢のお友だちをご紹介しますね。どちらもとても素敵で頼りになるんですよ。」
 サフィリアリスの言葉とともに召喚される、強靭な肉体の悪魔将軍と妖艶な女淫魔将軍。
「あなたは風下の建物を崩しなさい。人を守り、延焼を防ぐのです。」
「仰せのままに。」
 信頼を寄せた君主の声に頷き、すぐに動き出す悪魔将軍。
「そしてあなたは、得意の魔術で炎を抑えなさい。」
「はい、承知しました。」
 ふふ、腕が鳴るわ、と女淫魔将軍は外にいる野次馬達にウインク一つ。
 淫魔の力で野次馬達を離れさせ、魔力で雨を呼ぶ。
「……これで大丈夫ですね。」
 部下達の働きを見送るサフィリアリスは、改めて付け火をした姫についてつぶやく。
「このような悪いことをする姫は、見つけてめっ!ってしないといけませんね。」

「大丈夫か!」
「あ、ああ。助かった。」
 ユリアンの飛び込んだ部屋にいた番頭は、店の台帳を纏めて抱えていた。
「すまない、火事とはいえ店の事を。」
「まぁそりゃ仕方ねえ!お前さんの仕事だしな!」
 番頭に怪我などは特にないのを見て、後は脱出するだけだな!と壁を斬り破るユリアン。
「こっから出た方が早いな!……持ちきれなきゃ持つぞ?」
「あぁ、ならその棚のものを頼む。」
 番頭の言う棚から持てるだけの台帳を抱えたユリアン。
「よっしゃ、出るぞ!」

「おい、大丈夫か!」
「う、うう……。」
 声を頼りに奥の部屋に入ったイリスは、倒れた箪笥の下敷きになった年老いた主人を見つけた。
 急いで重い箪笥を持ち上げ、引きずり出す。
「歩けるか?」
「く、すまない……少し難しそうだ。」
 足を潰され、立つことも難しそうな主人に肩を貸し、背負いあげるイリス。
「よし、脱出するぞ。」
「すまない、このような死にぞこないを……。」
「そのようなことを言わないでくれ、一緒に出るからな!」
 その言葉に安心したのか、そのまま体をあずける主人。
 壁を刀の鞘で突き崩し、イリスが外へ出た途端に、商家は崩れ落ちた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

御狐・稲見之守
ほほうあの姫さん悲鳴が聞きたいらしいナ。後ほど己で死ぬほど鳴き囀ってもらおうかの。

さておき、火事をどうにかせんとじゃの。UC荒魂顕現。我成す一切神事也、天裂き地割る神業畏み畏み奉願祈るべし。来たれ雨雲降れよ大雨、猛る火を喰らい大地を潤し給え。ま、洪水にならんようほどほどにな。風向きがよろしくなければ、荒魂顕現で方角を変えておこうゾ。

また、式神符を飛ばし要救助者の捜索をさせておこう。各々方、式神の示すところを探しなされ。


ヨハン・デクストルム
なんともむごい、惨憺たる有様。明るい地獄とは正にこのこと。
ああ急がねば。すべてが烏有に帰す前に。

声を頼りに人々を探し、梃子の原理で障害物をどかします。『聖杖』も本望でございましょう。怪我には『光』を施しますが、時間は少なく被害は多い。申し訳ありませんが治癒は動ける程度で、後は各々で避難を願います。大丈夫ですよ、経路はお伝えします。

なにより死者を減らすがこの場の最善。かくも無力なこの身では、今はこれが精一杯。無様に足掻く我が姿、我が神よどうぞ御笑覧あれ。


イリア・ホワイトアイス
ふむ…この場で私に出来るのは消火でしょうね
……正直、熱いものが大嫌いな私としては、火に近づくのも嫌なのですが、話を聞いた以上、無視も出来ませんし…

街中を見回り、既に人が退去済みと確認した建物に対して、Absolute zeroを使用
燃えている部分を[範囲攻撃]に加えて、凍滅の書の[二回攻撃]も活かして一気に氷で閉ざします
まあ、多少凍らせすぎても、燃え尽きてしまうよりは良いでしょう?
氷で固定しておけば建物も直ぐには崩れませんし
邪魔なら後で取り除きますよ
私の魔力で生み出した氷ですし、その程度は簡単です
なので、この忌々しい火に対しては、遠慮無くやってしまっても良いですよね?



 最後まで燃えていた、一般向けの旅籠の前。
「なんともむごい、惨憺たる有様。明るい地獄とは正にこのこと。」
 人が多く、逃げ出す段階で火傷や怪我を負った人が道に並んでいるのを開いていない目で見て、ヨハン・デクストルム(神亡き狂信者・f13749)は心を痛めていた。
「私たちで何とかしないといけませんね。」
 手に持ったウィザードロッドを握り直し、イリア・ホワイトアイス(氷の魔女・f03015)も覚悟を決める。
「まぁなんにせよ、火事をどうにかせんとじゃの!」
 見た目にはイリアよりも年下、だがその実ほかの二人よりはるかに長く生きている御狐・稲見之守(お稲見さん・f00307)は皆に指示を出していく。
「まずお主じゃ、人を癒すのは得意じゃろ?」
「ええ、微力ながら」
「では癒してまいれ、彼奴らが近くにいては消火も難しい。」
「解りました。動ける程度にやりましょう。」
 ヨハンは怪我人の集団へ向かい、
「お主は氷の魔術が得意と言っておったの。」
「はい、そうです。」
「ではこの旅籠の周りを凍り付かせよ!燃え広がってはかなわんからの。」
「ええ、私もそう考えてました。」
 そのまま詠唱を始めるイリア。
「ではわしも、始めるとするかの!」

「簡単で申し訳ないですが……。」
「いや、十分だ。すまねえな。」
 ヨハンの持つ、どの神の形式とも異なる聖杖から放たれる光に癒され、かろうじて歩ける程度まで傷が癒えた人々。
「後は各々で離れてください。少し、大規模な火消しを行うとのことです。」
「わかった、ありがとうよ!」
 人々を見送り、ヨハンは自身の信じるモノへ独り言ちる。
「かくも無力なこの身では、今はこれが精一杯。無様に足掻く我が姿、我が神よどうぞ御笑覧あれ。」

「……熱いのは、苦手。」
 火に近づくのも嫌いなイリアは、人気のない周りの建物へ向けて魔術の詠唱を続ける。
 左手に開いて持たれた凍滅の書が、詠唱にそってパラパラとページがめくれ、徐々にその魔力が高まっていく。
「加減はしません。全て凍りなさい。」
 その細い指先から放たれる、絶対零度の嵐。
 周囲の建物はみるみるうちに凍り付き、霜に覆われていった。
「……少し、凍らせすぎましたかね?」
 まぁ、燃え尽きてしまうよりは良いでしょう。
 そう考えることにして、次の場所へ向かう。

 野次馬も離れるように指示し、周りに人気がなくなった燃える旅籠を前に、御狐は祝詞を唱え始める。
「我成す一切神事也、天裂き地割る神業畏み畏み奉願祈るべし。」
 力ある言の葉に、周囲に湿った風が吹き始める。
「来たれ雨雲降れよ大雨、猛る火を喰らい大地を潤し給え!」
 祝詞を唱えきると、空は低い雲に覆われ、すぐにぽつぽつと雨が降り出す。
 その勢いはすぐに増し、土砂降りの雨が火事の火を飲み込んでいった。
「……おっと、やりすぎてはまずいの。」
 洪水となってはことじゃ、と力を制御する御狐。
 その甲斐あって、旅籠の火事はすぐに収まった。

「火もなくなって、これで安心ね。」
「お疲れさまでした。見事なお手前で。」
「かっかっか、誉めても何も出ぬぞ?」
 戻ってきたイリアとヨハンを前に、満足げな御狐。
「しかしあれじゃな。こんな火事を起こして人の悲鳴を聞きたいとは、なかなかに頭のねじの外れた姫さんじゃの。」
「ええ、そうね。」
「次は彼女ですか。」
 そう話す3人の周りに浮き上がる、黒い影。
 視線を動かすことなく確認し、御狐は声をあげる。
「お主らの姫には、死ぬほど鳴き囀ってもらおうかの!」
 その声を引き金に、影たちは声を上げることもなく襲い掛かってきた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​




第2章 集団戦 『妖魔忍者』

POW   :    忍法瞬断
【忍者刀】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
SPD   :    忍法鎌鼬
自身に【特殊な気流】をまとい、高速移動と【斬撃による衝撃波】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    忍法鬼火
レベル×1個の【鬼火】の炎を放つ。全て個別に操作でき、複数合体で強化でき、延焼分も含めて任意に消せる。
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

テリブル・カトラリー
火つけの実行犯はこいつらか。
よくもまぁ、退屈だから火をつけろ等と言う命令に従うものだ。
いや、私も人の事を言える立場ではないか……

片腕をガトリングアームに換装し敵をなぎ払い、
クイックドロウ。ラストデザートにスナイパーで狙い撃ち二回攻撃。
攻撃を掻い潜ってきた敵に対しては、浮遊砲台のカウンターで迎えうつ。

また、火つけに戻られても困る。可能な限り、殺し尽くす。
撃ち尽くしたガトリングで敵の忍者刀に対して武器受けに使用しカウンター、即座に別のガトリングアームに換装しなおし銃撃を継続。


御狐・稲見之守
姫さんの使いご苦労なことじゃ。どれ、遊んでやるぞ走狗どもよ。

UC狐火、さあ火遊びと行こうか。[属性攻撃][火炎耐性]、彼奴らの鬼火をワシの狐火で喰らいそのままお返ししてやろう。どうした、火遊びはもう終わりか? ふふっ走狗如きではな、格が違うのじゃよ。

そら、姫さんの望みらしいぞ。その悲鳴を主に届けて逝くが良い。



「姫さんの使い、ご苦労なことじゃ。どれ、遊んでやるぞ走狗どもよ!」
「……。」
 周囲の妖魔忍者達が声もなく鬼火を浮かべるのを見て、御狐も自身の狐火を生み出す。
 鬼火が御狐へ投げつけられるが、狐火を纏めて大きな炎と化した狐火を周囲に浮かせ、鬼火を全て飲み込んだ。
「それ!お返しじゃ!」
 その炎を妖魔忍者の1体にぶつけると成す術もなく燃え上がり、声もなく消し炭となった。
「……なんじゃ、反応がないのう?」
「火付けの実行犯はこいつらか!」
 左腕のガトリングで妖魔忍者達を薙ぎ払いながら現れたテリブル。
 妖魔忍者が体勢を整える前に右腕で大口径のマグナム、ラストデザートを抜き打ちでぶっ放す。
 小気味よく放たれた2発の弾丸は、妖魔忍者の脳と心臓を吹き飛ばした。
「よくもまぁ、退屈だから火をつけろ等と言う命令に従うものだ。」
「全くじゃ……と言いたいがの。」
 忍者刀を抜いて斬りかかってくる姿を見ながら、御狐は巨大な狐火を浮かべ、
「こやつら、おそらくすでに意思はないぞ?」
「なんだと……。」
 御狐に斬りかかる妖魔忍者との間に入り、うちつくした左腕の武装で忍者刀を受け止めるテリブル。
 そのまま振り払って弾き飛ばし、そこへ狐火が着弾しても無言で焼き尽くされるのを視界に入れながら、
「……まるで、機械だな。」
「そうじゃな、それが正しかろう。」
 今の妖魔忍者に昔の自分を重ねて見てしまったテリブル。
「それなら、そう対処しよう。情けは無用だ。」
 ガトリングアームを付け替え、次の攻撃に備える。
 その様子から、過去に何かあったであろうと察した御狐は、同じく狐火を浮かべて周囲を見渡し、
「とにかく、今はこやつらを焼き尽くしてやらねばな!」
「ああ、付け火に戻られては困る。可能な限り、殺し尽くす。」
「その意気じゃ。姫さんにこやつらの悲鳴を届けられんのが残念じゃが……。」
 テリブルのガトリングで動きのとれない妖魔忍者を、また一人焼き尽くしながら、
「走狗如きが勝てると思わぬことじゃ!」

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

サフィリアリス・エレクトラガント
火を何とかしたと思ったら今度は困ったお姫様の飼い犬さんですか
忍者といえど、結局は火をつけて回るお姫様の飼い犬。
躾がいるのはあなた方のご主人様のようですね?
どいていただけますか、邪魔です


使うユーベルコードは「魔王の威光」
どかないのならば力づくでどかすまで……とはいいませんよ
ふふ、私はただ、聖女の笑顔を浮かべるだけ
技能【恐怖を与える】【殺気】の影響で恐らく感じるでしょう、そこにいるだけで
魔王であったこの身が、魔や妖であるあなた達オブリビオンにどれだけ恐怖を与えるか……

聖女の笑顔を向けられたあなた方はおぞましい魔力の襲撃を受けることでしょう。
大丈夫です、恐怖によってただただ無防備になるだけですから


ヨハン・デクストルム
いらっしゃいませ、というのもおかしいですね。
こんにちは、招かれざる方々。

【WIZ】
私は正面からの戦闘には不向きですので、サポートをメインに。
ユーベルコード『赤錆びた祈り』を使い、忍者の方々から聴覚を奪ってしまいましょう。忍びの者ともなればさぞや耳の良いことでしょうから、絶叫や耳鳴りが重なれば、音どころか三半規管すら潰れてしまうかもしれませんね。敵の感覚が鋭敏であればあるほど、まともに動けなくなるでしょう。猟兵の皆様には聞こえませんから邪魔にもなりません。

よろめいた敵がいたなら、『杖』で頭部を殴って『気絶』させてしまいましょう。私に出来るのはこの程度。あとは皆様の活躍を心より『祈る』ばかりです。


ユリアン・アマテ
※アドリブ、他者連携は可能であれば希望します

 「わがままなお姫さんに付き合わされて、お気の毒な事だ!
  だが、お前達も大人だろう、度の過ぎた事だったらやめさせろっていうんだ!」

【行動】

 POWで戦う。

 ・相手が「忍法瞬断」を使用してきたら、技能「残像」を使い相手をかく乱、回避を行う。

 「残念だったな、変わり身が使えるのはお前達だけじゃないんだぜ!」

 攻撃は、サムライブレイドとルーンソードの二刀流で戦い、通常攻撃と「剣刃一閃」で攻撃する。

 「今度はもっと真面な主人に仕えるんだな!」



「火を何とかしたと思ったら、今度は困ったお姫様の飼い犬さんですか。」
 微笑みを浮かべながら、サフィリアリスは妖魔忍者達へ語り掛ける。
「忍者といえど、結局は火をつけて回るお姫様の飼い犬。躾がいるのはあなた方のご主人様のようですね?」
「まったくだ。わがままなお姫さんに付き合わされて、お気の毒な事だ!」
 ユリアンも同意しながら、サムライブレードとルーンソードを抜き放ち、
「まぁ意志がねえってんなら、説教も意味ねえか!」
「そうですね、身をもって知っていただきましょう。」
 異形の聖杖を持ち、妖魔忍者を見据えてヨハンは一礼し、
「いらっしゃいませ……というのもおかしいですね。こんにちは、招かれざる方々。あなた方の魂が救われることを、祈らせてもらいます。」

 鬼火を浮かべる妖魔忍者へ、聖女のような笑みを浮かべて語りかけるサフィリアリス。
「戦う時、いがみ合って怖い顔になってませんか?」
 問いかけに妖魔忍者達が答えることはなかったが、
「うふふ、私たちは仲間です。」
 見据えられた妖魔忍者の1体は、底知れぬ恐怖にガタガタと震え出す。
 まるで、自分よりもはるかに格上の、世界を滅ぼしかねない魔王に見据えられたかのように。
「……一緒に笑顔、浮かべましょう?」
 続いてかけられた言葉を聞く頃には鬼火の維持もできず、無防備な体を晒したところに、ユリアンが斬りかかる。
「木偶人形どもが!」
 サムライブレードで袈裟懸け、さらにルーンソードで首を刎ねる。
 そこに、近くの妖魔忍者が忍者刀で斬りかかるが、
「残念だったな!」
 その妖魔忍者の後ろから、間違いなく斬ったはずのユリアンの声が聞こえる。
 背中にルーンソードを突き刺し、続けて首を刎ねるユリアン。
「変わり身が使えるのはお前達だけじゃないんだぜ!」

 そんなユリアンへ鬼火を投げつける妖魔忍者達。
 そんな彼らの耳に、耳鳴りのような祈りの声が聞こえ始めた。
「忍びの者ともなれば、さぞや耳の良いことでしょう。」
 ヨハンの言葉に続けて聞こえる、魂を引き裂くような絶叫。
 集中の途切れた妖魔忍者の鬼火は、すっかり消えてしまっていた。
「叫びや祈り、人が神に縋りつくときの声は、いかがでしょう?」
 妖魔忍者がヨハンを見ると、すぐ隣には祈りをささげる聖者の姿。
 それは妖魔忍者にしか見えず、鼓膜を震わす音も彼らにしか届かない。
「神に届かぬ、自らの不幸を晴らすための祈り。その対象となってしまった、あなた方の……。」
 ヨハンは妖魔忍者達へ一礼し、
「ご不幸を、お祈り申し上げます。」
 その言葉に導かれるかのように、妖魔忍者達は祈るように地に伏せた。

「今更神頼みか!」
 そんな妖魔忍者達を介錯するユリアン。
「今度はもっと、真面な主人に仕えるんだな!」
 トドメを刺しながら、妖魔忍者達へ言葉をかける。
「邪魔な飼い犬も、あと少しとなりましたね。」
「ええ、そうですね。そろそろ、彼らの主がしびれを切らせて現れるでしょう。」
 サフィリアリスの言葉に、ヨハンは目を閉じたまま答えた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

藤野・いろは
・心情
妖魔忍者が相手ですか数も多く鋭い一撃を持つ油断ならない相手です
しかしながら個々の力では十分にこちらが上回っています
確実に相手を倒し事件を解決へと近づけましょう

・攻撃
動きをよく観察し【見切り】を狙っていきます
相手の大技に合わせてユーベルコード【先の先】、【カウンター】を叩き込みましょう
【破魔】の力を込めた刀で【なぎ払い】です
好機と見れば【2回攻撃】で攻めの手を緩めずいきましょう
・防御
相手の攻撃には【勇気】をもってギリギリまで見定め【残像】を残すような速さで最小限な回避を試みます
回避が困難な攻撃には狙いに合わせて【オーラ防御】で対応し、ダメージを可能な限り軽減
・その他
アドリブ、猟兵の絡み歓迎


古上・薺
ふむ、火付けの下手人が出てきおったか
まぁそうじゃろうて、風貌からするにこ奴らは忍の者、忍の本懐は主の意向の達成なれば、それを邪魔されるなら要因を排除しにかかるのも当然の行いじゃからの
さて、速さはそちらに分があるじゃろうが…術の行使なればわし様もそれなりに…いやかなり自信がある
貴様らの鬼火とわし様の狐火、どちらがより崇高か試してくれよう!
しかし、複数相手に無策に飛び込んでもいい的じゃからな、符を要所に設置し、それを媒介としてそこから分化した狐火を撃ち出すかの 術の個別操作は骨が折れるが、補助となる媒介があるならばその限りではないからの
意識の外から迫る火というのはは存外厄介じゃぞ?


イリア・ホワイトアイス
手下が出てきましたか
数が多いなら、同じ魔法で纏めて…と思いましたが、今は味方も巻き込んでしまいそうですね
それに、使っているところを覗き見でもしていたのなら、距離を取って避けられてしまう可能性もありますし、別のものにしましょう

『高速詠唱』でIce shooterを素早く発動
周りの敵だけを正確に撃ち抜いて凍らせていきます
あと個人的に嫌いな忍法鬼火は使われたら即これで潰します

一度放ち終えたら、リピート、と呟き、凍滅の書の『二回攻撃』で同じものを再発動
まだ終わりではありませんよ?

ちなみに敵の攻撃は[庇う][盾受け]持ちの創造氷兵[シールダー]がガード
近づく敵には創造氷兵[セイバー]も迎撃します



「手下たち……結構いますね。」
「そうじゃな!主の意向を邪魔したわし様たちを全力で叩き潰しに来た、というところじゃのう!」
 無言で鬼火を浮かべる妖魔忍者に囲まれながら、イリアと古上は自身の魔力を練り上げていた。
 その時、妖魔忍者の一体を薙ぐ一筋の光。
「大丈夫ですか!?」
 刀身に相手が映る間もなく切り伏せた藤野・いろは(天舞万紅・f01372)。
 妖魔忍者の注意がそちらへ向いた瞬間、古上は周囲に置いた符から狐火を生み、
「おお、助かったぞ!」
 イリアは自身を守る氷の兵士を呼びだした。
「それでは、反撃をはじめましょう。」

 すぐ横にいる妖魔忍者と対峙する藤野。
(こいつらは、一撃が鋭く……。)
 忍者刀で斬りかかってくるのを紙一重で躱し、
(数が多い。)
 周りから鬼火が投げつけられるのを、視界の端にとらえる。
「私は炎が嫌いです。」
 正確に氷の矢を鬼火に当てて消滅させるイリア。
 魔導書を開きながら、さらに言葉を重ねる。
「……リピート。」
 続けて生み出された氷の矢。
 次弾は妖魔忍者達を直接襲っていった。
「ふっふっふ!わし様の力は、おぬしらとの比ではないぞ!」
 さらに古上が生み出した大量の狐火が、妖魔忍者達へ降り注ぐ。
「……あ、でもわし様の事は嫌わないでほしいのじゃよ?」
 先ほどの言葉を気にしてか、イリアに機嫌をうかがうように聞く古上。
「大丈夫です、私に火を向けなければ。」
「そうか、なら全力でいこうぞ!」
 お墨付きをもらったからのう!と周囲の符を媒体に、さらに狐火を浮かべる。
「せい!」
 妖魔忍者達が氷と炎に気を取られているところへ、藤野の剣閃が走る。
 それを見た近くの妖魔忍者が忍者刀を手に斬りかかろうとするが、その時には藤野の刀が腕ごと妖魔忍者を切り裂いていた。
「……動きは見切りました。」

「さぁ、わし様の炎の舞から逃れられるかのう!」
 周囲の符から近くの妖魔忍者へ自動で発射される狐火と、自身の生み出す狐火で着実に追い詰める古上。
「わし様の火を操る腕はそれなりに……いや、かなり自信があるからのう!」
 威勢よく言い放ち、それとともに狐火に捲かれた妖魔忍者が一体倒れる。
 そこへ忍者刀を手に斬りつけてくる妖魔忍者。
 間一髪、イリアの氷の兵士が間に入り、手に持つ大盾で弾いた。
「……油断は禁物ですよ。」
「うむ、すまぬのう。」
 直後、イリアの放つ氷の矢が貫き、また一体の死体が転がった。

「さて、後はあなただけですよ。」
 気が付けば、立って動ける妖魔忍者はそいつだけ。
 藤野は刀を構え、油断なく対峙する。
「首謀者の姫のところへ、案内してもらえませんか?」
 その言葉に、妖魔忍者は忍者刀を手に突進してきた。
 藤野の体に突き立てた、と思った時、
「……やはり、そうはいきませんか。」
 妖魔忍者の横から聞こえる、藤野の声。
 残像が残るほどの速度で踏み込んで避け、そのまま斬り捨てる。
 最後まで、妖魔忍者は声も上げずに倒れていった。

「さて、例の姫とやらを探さねばなりませんね。」
「うむ、そうじゃな。しかし、この宿場町も結構広いからのう……。」
 どうしようかの?と藤野の言葉に考えをめぐらす古上。
「……いえ、その必要はなさそうですよ。」
 周囲に人魂が浮かぶのを見たイリア。
 それは武者の姿をとり、猟兵たちと対峙する。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​




第3章 ボス戦 『怨霊姫』

POW   :    怨霊乱舞
【無数の怨霊の群れ】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD   :    怨霊傀儡
戦場で死亡あるいは気絶中の対象を【怨霊を憑依させることで、自らの傀儡】に変えて操る。戦闘力は落ちる。24時間後解除される。
WIZ   :    怨霊家臣団
【レベル×1体の、怨霊武者】の霊を召喚する。これは【刀や槍】や【弓矢】で攻撃する能力を持つ。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠天御鏡・百々です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「なんじゃ……魂が少ないと思えば、お主らが手助けをしたからか。」
 残念そうな声とともに現れる、豪奢な衣装に身を包んだ姫。
「怒りや悲しみを帯びた魂が取れると思ったんじゃがのう。」
 周囲に怨霊の武者を侍らせ、さらに先ほどまで倒れていた妖魔忍者達が霊魂に無理やり操られる。
「お主らの魂……わらわに寄越せば、無礼を許そうぞ?」
ヨハン・デクストルム
申し訳ありません。我が魂は、余さず我が神のものですので。
故に。これより働く更なる無礼に対しても、寛恕を請うことはいたしません。
【WIZ】
『呪詛耐性』がありますので多少の怨霊攻撃は無視し、周囲のサポートに努めます。
『見切り』『第六感』『聞き耳』『情報収集』『杖の盾受け』『怪力』、その他あらゆる技能を駆使し、周囲の方々を幇助いたします。隙を見て、我々を心底侮り蔑んでいるであろう姫君にUC『情けは人の為ならず』を使用。
(もし複数UC使用可でしたら『神愛要請』で猟兵の皆さんを一斉治療させてください)

(小声で)
……泣き濡れる魂など珍しくもないでしょうに。
わざわざ出向いて集めるとは……暇な方だ。


ユリアン・アマテ
※アドリブ、他者連携は可能であれば希望します

 「我儘なお姫さんにこき使われるなんて真っ平御免だ。
  それと少なからず犠牲になった者たちの無念を晴らさせて貰うぜ!」


【行動】

 POWで戦う。

 ・相手が「怨霊乱舞」を使用してきたら、技能「残像」を使い相手をかく乱、回避を行う。

 「知ってるかお姫様。
  火遊びをするとおねしょをするぜ、オムツはちゃんと着けたのか?」

 攻撃は、サムライブレイドとルーンソードの二刀流で戦い。

 技能、「力溜め」と「属性攻撃」、炎属性で攻撃を強化した「トリニティ・エンハンス」で攻撃する。

 「地獄の業火で遊んで来い、あばよ!!」



「申し訳ありません。我が魂は、余さず我が神のものですので。」
 姫の言葉もどこ吹く風、さらりと自身の神への忠誠を示すヨハン。
「故に。これより働く更なる無礼に対しても、寛恕を請うことはいたしません。」
「俺は我儘なお姫さんにこき使われるなんて、真っ平御免だ。」
 ルーンソードとサムライブレードを振るって血を払い、改めて構えるユリアン。
「てめえの我儘で犠牲になった者たちの無念を晴らさせて貰うぜ!」
「くっくっく……活きが良くて何よりじゃな。」
 姫の前に怨霊武者が立ち、さらに怨霊達が周りに浮かび上がる。
「さぁまいれ!お主らの魂、もらい受けるぞ!」

 姫に向けて駆け出したユリアンだったが、立ちはだかる怨霊武者に阻まれていた。
「てめえらも、こんなお姫さんの我儘に付き合わされて大変だな!」
 武者の振り下ろす刀をサムライブレードでいなし、ルーンソードを突き刺し、
「浄化してやるよ!」
 炎の魔力を一気に高め、ルーンソードを媒体に炎を上げる。
 それに吸い込まれるように消えていく武者。
「まずはお主じゃ。」
 そこへ姫が自身に纏う怨霊を向ける。
 ユリアンは残像が見えるほどの速度で撹乱するが、あまりにも数が多い。
「神よ、迷える魂を受け入れたまえ。」
 ヨハンが間に入って怨霊に立ちはだかり、そのまま体で受け止める。
 そして聖杖で地面を突くと、怨霊達は小さな光となって空へ上っていった
「助かったぜ!……っとあぶねえ!」
 ヨハンを狙って放たれた怨霊武者の矢を斬り飛ばすユリアン。
「け!自分は前に出てこねえつもりか!」
「当たり前じゃ、わらわは箸より重いものを持つつもりはないからのう。」
 扇で口元を隠しながら、ニヤニヤと嗤いながら答える姫。
「知ってるかお姫様。火遊びをするとおねしょをするぜ、オムツはちゃんと着けたのか?」
「くっくっく、わらわが童女に見えておるようじゃの。」
 ユリアンの言葉も軽口として受け流し、明らかに蔑みの意思を向けているのを見たヨハン。
「……暇なお方だ。」
 言葉とともに、神の亡骸を横に呼びだす。
「そうじゃな、暇で仕方ない。じゃが……。」
 ヨハンの動きを見た姫は、怨霊武者を自分の前に並べ、
「人間をからかって遊ぶのは楽しいからのう!」
「……慈愛の心をお持ちなさい。」
 かつて神を葬った、魔血の杭を姫に向けて解き放つヨハン。
 しかし杭は怨霊武者に阻まれ、彼らを数体砕け散らせるのみ。

「くっそ!数が多いな!」
「ええ、よほどの時をかけて彼らを集めてきたのでしょう。」
 怨霊武者の相手をしているユリアンに聞こえないような声でつぶやくヨハン。
「……泣き濡れる魂など、珍しくもないでしょうに。」

苦戦 🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

古上・薺
ほほぅ、無礼と宣うか、わし様がぬしの如き怨霊風情に礼を尽くすと思われておったとはの…では敢えて言うてやろう、臣下を貶め、傀儡と成すような大空けに礼を尽くすほどわし様は甘くはないのじゃ!
手数便りとするなればわし様も数をもって応じようぞ狐火を複数展開、【属性攻撃】【範囲攻撃】の技能をもって範囲、威力の向上を図らせてもらおうかのついでに【破魔】の技能で火に浄化の力もつけておくか… 更に霊符を媒介とした上で制御への負担を緩和しておき、術から意識が外れても少しの間は継続できるように調整しておくかの
もしも怨霊武者に至近まで近づかれた際は妖扇の火による牽制も考えねばの…
飛び道具は…焼けば問題ないじゃろ?


テリブル・カトラリー
魂を操る力か?
先の奴らが何もしてこなかったのはそういう事か。
…まぁいい。
会話の通じる相手とも思えんし、さっさと終わらせるとしよう。

ステルス爆弾達を姫の元へ目立たない様に移動。同時に銃撃開始
傀儡はスナイパーで極力間接部分を撃ち抜き行動不能に、
さらに換装したままだったガトリングアームとライトマシンガンで
姫ごと取り巻き連中をなぎ払う一斉掃射。

残像、及び早業使用。
ガトリングを撃ち尽くしたら姫の元へ走り(ダッシュ)ながら
元の腕に再換装、
勢いのままブーストで自身を吹き飛ばし姫に向かって突貫。

フェイント。及び破壊工作。
私を迎撃しようとするだろう姫や邪魔する敵を爆破し、
障害を突破。怪力も使い姫を殴り飛ばす。



「ほほぅ、無礼と宣うか。わし様が、ぬしの如き怨霊風情に礼を尽くすと思われておったとはの……。」
 わなわなと怒りを湛え、古上は自身の生み出した狐火を握りつぶし、
「では敢えて言うてやろう!臣下を貶め、傀儡と成すような大空けに礼を尽くすほど、わし様は甘くはないのじゃ!」
 手を振り払うと、手の軌道と付近に設置した霊符から、小さいながらも高熱の炎が上がる。
「ああ、話が通じる相手じゃない。さっさと終わらせるとしよう。」
 テリブルもガトリングアームとライトマシンガンを構え、一斉掃射を始めた。
 傀儡となった妖魔忍者の関節を正確に狙い、砕いて動けなくしていく。
「手数便りとするなれば、わし様も数をもって応じようぞ!」
「くっくっく……そのような火だけで、なにができるかのう?」
 ニヤニヤと嗤う姫を睨みつつ、古上が言葉と共に腕を下ろすと、浮かびあがった狐火が一斉に怨霊武者たちへ降り注がせる。
 ……途端に、怨霊武者たちの足元で大爆発が起きた。
「な、何事じゃ!」
「ふん、仕掛けて正解だったな。」
「ふはははは!そうじゃな!」
 ガトリングを目くらましに、テリブルは小型のロボ爆弾を怨霊武者たちの足元に歩かせていた。
 そこへ降り注ぐ狐火で引火し、怨霊武者の大半を吹き飛ばしたのだった。

「な、何ということじゃ!わらわの家臣たちが!」
「何が家臣じゃ!体のいい奴隷じゃろうが!」
「ああ、そうだな。さて、我儘な姫へお仕置きといくか。」
「くっ!」
 テリブルが腕を自身の拳に換装しつつ突進、古上はさらに狐火を周囲に浮かべる。
 姫は自身の溜め込んだ怨霊を解き放ち足止めを図るが、テリブルはブーストを燃やして一気に突破し、姫に拳を叩きつけた。
「地獄で反省しな!」
「げふ!」
 腹を殴られ、吹き飛ばされた姫に向け、
「焼き尽くしてくれようぞ!」
「ぎゃあああああ!」
 古上は、浮かべた狐火を全て叩きつけた。
 炎に捲かれ、姫はゴロゴロと転がるしかできなかった。

「これで少しは反省したか?」
「そうじゃな!わし様もすっきりしたわ!」
 と二人が話していると、
「くっくっく……。」
 姫の嗤い声が響く。
「わらわに手をあげた者は、久しく居なかったのう……。」
 起き上がりつつ、さらに怨霊武者を呼びだす……が、彼らは希薄な存在と化していた。
「さぁ、わらわはまだ倒れるつもりはないぞ!」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

サフィリアリス・エレクトラガント
やれやれですね、全く……
無礼なのはどちらか教えて差し上げなくてはいけませんね、躾のなっていない飼い犬の、躾のなっていない主君であるお姫様?
あなたの目の前に立つこの私が、何者であるかを


使用するユーベルコードは「光の女神様はあなたの味方」
オブリビオンとは即ち、魔や妖という存在であるということですよね。
でしたらお姫様―――感じてくださるでしょう?
技能【恐怖を与える】と【殺気】により増幅、補強された魔王であった私から、恐怖という念を。

その感情を欠片でも抱いていただければ後は簡単。
召喚した光の女神様が後を仕上げてくださいます
放つ光の刃からその恐怖を感じてください

光すら味方にする魔王が貴女の敵であることに


御狐・稲見之守
ほう……面白い。たかが怨霊をはべらす性根腐れた女餓鬼が「魂を寄越せば無礼を許す」と。良い良い許してやろう、かわりにその魂をいただくぞ。

【POW】UC魂喰い、真の姿――かつての魂喰いの大狐姿となって怨霊を一切合切喰い散らかしてやろう。我が顎、霊魂すらも砕き喰らうぞ。[呪詛耐性][生命力吸収]……ふふ、こうも雑魚ばかりでは“喰いで”に欠けるが、我が腹の足しにはなるだろうよ。

さてお次は怨霊の姫よ。お前の悲鳴と共にその身その魂…喰ろうてやろうぞ。頭からが良いか、それともまずは脚か――ふふっ、良い声で鳴くが良い。



「やれやれですね、全く……。」
 その様子を見たサフィリアリスは、ただただ呆れるといった様子で溜息をついていた。
「手をあげられただけで、明らかに弱くなっているじゃないですか。躾のなっていない飼い犬の、躾のなっていない主君であるお姫様?」
「全くじゃ、その程度でいきがるとはのう。」
 笑顔ではあるが、聞くものの魂を震え上がらせるほどの迫力をもって呟く御狐。
「たかが怨霊をはべらす程度の、性根腐れた女餓鬼が『魂を寄越せば無礼を許す』と……。」
 言葉とともに、本来の姿である黒い九尾の人食い仙狐へ変化する。
「良い良い許してやろう、かわりに……。」
 グパァと炎を吐き出す真っ赤な口を開き、
「その魂を、いただくぞ。」
 怨霊を操る姫へと対峙した。

「さ、さぁお主ら!わらわを守るのじゃ!そしてあやつらを倒せ!」
 怨霊武者たちはサフィリアリスの前に立ちはだかるが、彼女を前に刀を振り上げたままかたまっていた。
「ど、どうしたのじゃ!」
「ふふふ、あなたは魔や妖という存在である、ということですよね。」
 微笑みは変わらず聖女のよう。
 だが、
「だったらそれが……」
「でしたらお姫様―――感じてくださるでしょう?」
 変わらぬ笑みは、魔を統べる王にふさわしいものであった。
 自身など、ただ怨霊を操るのがやっとの、死霊術士でしかない……。
 そんな格の違いを見せつける、笑み。
「ひ!」
「ふふふ……恐い、ですか?」
 後ずさる姫に、ゆっくりと歩いて距離を離さないサフィリアリス。
「い、いやじゃ……。」
「大丈夫、光の女神様が後を仕上げてくださいます。」
 召喚された光り輝く聖霊に、背中を見せて逃げようとする姫。
 しかし、振り向いた先には真っ赤な口が待ち受けていた。
「ひぃ!」
「言ったであろう?魂ごと喰らってやろうと。」
 御狐の開いた口からは、怨霊武者たちの残滓がこぼれていた。
「さて、お次は怨霊の姫よ。お前の悲鳴と共に、その身その魂……喰ろうてやろうぞ。」
「やだ、やめ……やめて!」
「我儘を言ってはいけませんよ。」
 聖霊から放たれる、光輝の刃。
 それに背後から貫かれた姫には、すでに恐怖以外の感情はなくなっていた。
 ぺたんと尻もちをつき、御狐の口から後ずさる事しかできない。
「あ、あ……。」
「頭からが良いか?それとも、まずは脚か?」
 グパァ!と開く口を見ても、もう涙でぐちゃぐちゃの顔を向けることしかできない。
「ふふっ、良い声で鳴くが良い!」
「いや……いやあああぁぁぁ!」
 バクン!と閉じた口……残ったのは、黒い灰だけだった。

 ……こうして、はた迷惑な姫の騒動は片が付いた。
 だが、彼女は完全に滅ぼされてはいない。
 またどこかの街で、または城で、我儘に振る舞うことだろう。
 とはいえ、それはすぐではない。

 そうして、猟兵たちは自分たちの日常へ帰っていく。
 次の戦いに備えて、自身を癒すために。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年02月07日


挿絵イラスト