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どうか始りを良きものに~まだまだ続くよどこまでも~

#アックス&ウィザーズ #戦後 #はじよきシリーズ

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#戦後
#はじよきシリーズ


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●わたしだって立派な冒険者
『そうかそうか、きっと強い冒険者になるぞー!』
『冒険者になってもならなくても、レナが元気ならじいちゃんは充分だからな!』
『大丈夫、レナはいい子だ。じいちゃんの誇りだ!』
 大きくなったら冒険者になりたいっていう夢をいつだって大好きなおじいちゃんは応援してくれた。
 お父さんとお母さんは何を言ってるんだって叱ったけど、でもおじいちゃんだけは笑いながら応援してくれて、両親に叱られて泣いたときでも慰めてくれた。
 だけど。
 ……元気なおじいちゃん。優しくて、夢を応援してくれたおじいちゃん。お祭りの日に、遊びにいくのが大好きだったおじいちゃん。
 だけど今年はおじいちゃん病気になっちゃって、でも、そのためのお薬は今、材料が無くて作れなくて……だから、わたしの、冒険者としての最初のおしごと。
 おじいちゃんの為に薬の材料を取りに行く、わたしが決めた冒険、なんだけど。
「ギャヒッ……!」
「ひ、ひえぇっ……!」

 ――洞窟に何も知らぬまま迷い込んだ少女を襲う醜悪な餓鬼が、その尊き志を無残に踏み躙るのは余りにも惨く、惨く。

●始りを良きものに
「誰かの為に動きたいって気持ちは尊いものさ」
 グリモア猟兵スフィーエ・シエルフィートは、古ぼけた手帳を開閉しながら遠い空を眺めるように力無く微笑んでいた。
 ぱたり、と古ぼけた羊皮紙の閉じられる小さな音響かせ、彼女は集まってきた猟兵達を眺めると、その力無い微笑みを虚無に変えた。
「時には失敗という痛みも知るべきかもしれないが、あまりにも大きすぎるものもある。ましてそれがオブリビオンのものならね」
 ――そしてスフィーエは紅いコートを翻し、淡い金色に輝く羽根ペンを象ったグリモアを輝かせながら語り出す。

「さぁ語ろうか! 舞台は竜と幻想と冒険の国、アックス&ウィザーズ! 君達には若き女冒険者をサポートし、魔物を討伐して貰いたい!」

 その町に住む祖父想いの冒険者に憧れる少女がいる。
 名をレナと言い、歳の頃は12歳、肩で切り揃えた薄紅色の髪の毛が印象的な青い瞳の少女である。
 冒険者向けの食堂を営む両親の下に生まれ、幼い頃から冒険譚に触れて育った故に冒険者に憧れていたのだという。
 そんな彼女は、病を患ってしまった祖父の薬の材料を採りに行くために、近くの森まで足を運ぶのであるが……。
「志は立派でも如何せん未熟なものだ。頑張ったようだが彼女が採取した量では足りないし、種類的にも薬が作れない。おまけに……」
 うっかりゴブリンが住み着いた洞窟に迷い込んでしまい、その後は……表情を曇らせるスフィーエの様子に、猟兵達はその末路を察した。

「よって君達には、彼女のサポートをしつつ薬の材料を集めてあげて欲しいんだ。要は、彼女の初めての冒険をアシストしてあげて欲しい」
 無理矢理連れ帰ったり、仕事を引き継ぐという道もあるかもしれないが、それはやはり少女の心にそれもそれで耐え難い後悔を齎してしまうかもそれない。
 帰らせたは良いがやっぱり気になって、という形でうっかりゴブリンの洞窟に足を踏み入れてしまうかもしれない。
 確実に少女を保護する為には満足させてから帰らせた方が良いのだと語り。
 少女の姿をグリモアで移し、薬の材料となる草花や木の実などが描かれたメモを配りつつスフィーエは語る。
「然る後、森の洞窟に赴いてゴブリンを討伐して欲しい。まぁ君達なら難なく倒せるだろうがね」
 そう言って森の地図と、最近ゴブリンが住み着いた洞窟の箇所を指で叩いて示す。
 戦闘には支障もなく、余程派手にやらかさなければ崩落の心配すらなく、諸君らなら無理なく軽く倒せるだろうと語った。

「そうそう、この街は丁度夜になると祭りが行われるんだ」
 港に近いこの街で、かつて豊漁を祝っての祭りが起源とされているが今となっては定かではなく。
 ただ一年で星々が綺麗に輝く晩秋の夜空を見ながら、屋台や魔法の道具屋、星々の輝きが浮かぶ街を流れる川を楽しみ、それは非常に賑わうのだという。
「折角だから楽しんでくるといい。冒険の結末も気になるだろうから、ね?」
 ちなみに少女の祖父は病気ではあるが、死ぬようなものでもなく、薬を作って飲ませればすぐに治るもの。
 ただ少女の冒険が上手くいけばもしかしたら――と悪戯っぽく少女のように彼女は笑い、改めてグリモアを輝かせながらこう締めた。
「というわけで頼んだよ。どうか始りの志、無残に散らせないでやってくれたまえ」


裏山薬草
 どうも、裏山薬草です。
 偶には初心に帰りたくなることってありますよね?
 皆様も近くの場所に薬草を採りにいくような、そんな軽い冒険どうでしょう。

 さて今回はですね、少女の初めての“冒険”をサポートしつつ、オブリビオンを討伐し、街に帰ってお祭りを楽しむシナリオとなっております。

 第一章は冒険パート。
 少女の冒険をサポートしながら、薬の素材を一緒に集めてあげましょう。
 上手く少女を先輩冒険者として導くと、ボーナスになります。

 第二章は集団戦。
 森の洞窟を拠点とするゴブリン収穫兵の集団を蹴散らしましょう。

 第三章は日常パート。
 港町の夜のお祭りを適当に楽しんでみましょう。
 少女やその祖父の様子を見に行くのもアリです。
 この章のみ、お声が掛かればスフィーエは適当にお邪魔します。

 オマケとして冒険者に憧れる少女の設定を載せておきます。参考までに。
 名前はレナ。人間。年齢は12歳。
 肩までのピンクのセミロングで、そこそこな美少女。
 冒険者向けの食堂を営む夫婦の下に生まれ、客からの冒険譚を聞いて育ったために冒険者に憧れている。ただし両親からは危険な仕事だからやめろと反対されている。
 唯一夢を応援してくれる祖父の為に、薬の材料を探しに近くの森まで行った。

 それでは皆様のプレイングをお待ちしております。
 裏山薬草でした。
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第1章 冒険 『薬の素材を手に入れろ』

POW   :    崖の上にある薬草を取りに行く

SPD   :    足場の不安定な木を木登りをして木の実を手に入れる

WIZ   :    森の動物と仲良くなって素材のある場所に案内してもらう

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

四季乃・瑠璃
緋瑪「大事な人の為、夢の為に頑張る子は応援してあげないとね、瑠璃」
瑠璃「先輩として守ってあげないとね」

【チェイン】で分身

瑠璃が先にこの周辺を探索している優しい先輩冒険者として、レナと接触。
彼女を護衛しつつ、【毒使い】の毒・薬品調合知識を活かして必要な薬草や素材を見つけたり、薬草の見分け方等を教授して探索をサポート。
後は護身用にダガーやK100の予備とかあげようかな?使い方はちゃんと教えるよ

緋瑪は周囲を探知術式【情報収集、高速詠唱】で近辺の魔物や悪党の野盗、盗賊の類等にいたるまで、脅威となり得る存在を探知し、軒並み殲滅・捕縛・一掃した後、瑠璃達に合流。

その後は二人で護衛しつつ、彼女を手伝うよ



●はじめてのぶき
 木の下で屈みながら其処に生えた特徴的な茸を前に首を傾げている少女がいた。
 察するに彼女がレナなのだろう――己の半身に害悪の露払いを任せた少女は、木漏れ日の下で唸っているレナに声を掛けた。
「こんにちは。一人でどうしたの?」
「あっ……」
 四季乃・瑠璃("2人で1人"の殺人姫・f09675)の声に軽く尻餅をついてしまうも、瑠璃はレナに手を貸して起こす。
 己が冒険者であることを語れば、目を輝かせてレナは瑠璃を見遣れば、レナは嬉々として語り出す。
 初めてと決めた自分の冒険、大切な人の為にと奮起したそれを――事前に聞かされていても、改めて尊く想い。
「偉いね。じゃあ、ちょっとだけ教えてあげるよ」
 そう言って瑠璃は先ほどまでレナが屈んで睨めっこをしていた茸を示し、その見分け方を説明していく。
 仕事柄というべきか、その手の知識に事欠かぬ瑠璃の語りは分かり易く、それでいて志を否定するでもなく認めてくれた先輩の指導はレナの心に染み入っていく。
「……とまあこんな感じで……お祖父さんの為に頑張るんだよ。そしてそんな未来の冒険者にプレゼント!」
「わぁ……!」
「使い方はね……」
 瑠璃がレナに渡したものは、瑠璃が普段から扱うナイフ。護身用として渡したそれの扱い方と、その危険性を戒めるように彼女は語る。
 そんな始りの武器を手に目を輝かせながら、扱いに気を付けそれを腰にしていると――
「瑠璃、この辺りの危険は粗方片付けておいたよ!」
「お疲れ様、緋瑪」
「わっ……」
 不意に現れた瑠璃と全く同じ姿の少女――緋瑪と呼ばれる、瑠璃の肉体に在る複数の魂が一つで、一時受肉していた存在――を前にレナが驚く。
 双子だと当たり障りも無い説明をすれば、彼女達は薬草採りの道を歩み出していく。
 道中は緋瑪が粗方、危険な野獣や野盗の類の露払いをしていた為に、その道は安全で――鼻歌交じりに歩むレナの背を見守りながら瑠璃と緋瑪は言葉を交わす。
「大事な人の為、夢の為に頑張る子は応援してあげないとね、瑠璃」
「先輩として守ってあげないとね」
 今暫く、この幼くも尊い志を持った始りの若芽を見守るように。
 二人で一人の先輩冒険者は寄り添いながら、その道を共にしていくのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ベルカ・スノードロップ
コミュニケーションとりながら、薬草探しを通して少女と仲良くなります
(【コミュ力】&はぐれない様に【手をつなぐ】)

目的の薬草がどこに生えているかは【情報収集】は
小動物達に【動物と話す】(とコミュ力)で訊きます

大体どの辺りか判れば、後は【視力】や
暗い所なら【暗視】を使って探します
経験と知識に裏打ちされた【野生の勘】があると便利ですよね

「薬草に似た毒草もあるので注意ですよ」
【医術】と【毒使い】を応用して
必要量や必要な薬草の知識と併せて
優しくレクチャーします(【優しさ】)

【地形の利用】する方法や【ロープワーク】でロープの結び方等の知識も教えます

《選択UC》で呼び出したみやびさんにも手伝ってもらいます



●はじめてのげんじゅう
 始めての剣を腰に機嫌よく進み、出会った先輩と一時分かれたレナに声を一つ掛けてきた新たな先輩がいた。
 くるっと振り返ったその先にいたのは背の高く中性的な、声の色もまたどちらとも取れる――ベルカ・スノードロップ(少女を救済せし夜の王【中将】・f10622)だった。
「良いナイフですね。狩りですか?」
「えっと……そうじゃなくて……」
 微笑みかけるベルカの言葉に戸惑いながら、レナはしどろもどろになってしまう。
 それでも根気よく、彼女の言葉を焦ることなく、微笑みながら咎める様子もなく優しく聞き出すようなベルカの態度に幾許か軟化の様子を見せたか。
 レナはぽつぽつとここに来た目的と、先ほど出会った先輩より渡された始りの得物を語るとベルカは頷き。
「成程。丁度、私も同じ薬草を採りに来たところなので……一緒に行きましょう」
 ――恭しく手を取り導く姿は、どこか絵本の王子様のように。
 レナの手を取りながら歩んでいく中で、ベルカは通りがかった小動物に声を掛けると、薬草の特徴を聞き出していく。
「動物と話せるの?」
「ええ。多少は」
「凄い!」
 動物と会話をするなんてまるで魔法使いのようではないか。
 目を輝かせるレナにベルカは先ほど小動物から得た情報を元に、目当ての薬草の探し方を教えつつ森を行く。
 そうして目当ての薬草が生えている箇所へと辿り着けば、一面に広がる薬草の緑の力強さと、小さく咲いた可愛い花の美しさに心洗われながらも、そこに紛れるように葉の形が僅かに違うそれをベルカは取ると。
「薬草に似た毒草もあるので注意ですよ」
 こと、薬草採りで慣れていない者が良くやってしまう失敗――それで痛い目を見るのもやはり勉強といえば勉強かもしれない。
 しかし、彼女は大事な人の為に行うのだからと、その見分け方を特にしっかりと教え込んでいきつつ。
「あとはですね、こんな風に……そうだ、出てきてくださいね、みやびさん」
 ポン、と現れ出でた額に星を戴く白い動物と共に縄の結い方などを語りながら、現れた幻獣に目を輝かせるレナへ優しく微笑みかけて。
「みやびさんと言います。仲良くしてあげてくださいね」
 先輩の教えは語られていく。次代に正に縄繋ぐかのようであったという。

成功 🔵​🔵​🔴​

鳶沢・成美
あー、大事な人のために何かをしたいっていうのはわかります
それが冒険者に依頼するとかにならなくて、自分で採りに行ったと

じゃあ僕も薬草取り冒険者のつもりになって彼女と合流しましょう
見本ではありませんが、【神農伝承術】で薬草を判別、採取してみせましょう
根ごと採った薬草の根部分に、濡らした布を巻いて
長持ちさせる方法みたいな小技を見せつつ、話を聞いてみましょう
まあ、説教する筋合いもないし……下調べは徹底した方がいいけど

ついでに、今回の病気とは関係ない薬草なんかも採っておいて
依頼の薬草以外に、少しだけ多く採取して小遣い稼ぎをするのは
冒険者の嗜みみたいなものですよ、もちろん採りすぎはよくありませんが



●はじめてのたしなみ
「こんにちは。薬草採りですか?」
「こんにちは。お兄さんも?」
「そんなところです」
 森中で採取を続けるように彷徨う少女へ、鳶沢・成美(探索者の陰陽師・f03142)は同じく薬草採りの冒険者を装いながら声を掛けた。
 自己紹介もそこそこに、成美は互いの求める草が似たようなものと分かれば、神がかった農の叡智を以て目当ての薬草を見極めて。
 丁寧に、根ごと採取した薬草の土を軽く落とすと、その根を濡らした布で包み込んでいく。
「何これ?」
「長持ちさせる小技みたいなものです」
「へぇ……」
 出会ってきた先輩の中で、初めて見るやり方にレナが興味津々と言った様子で身を乗り出せば、成美はその行いについて説明をしていく。
 こうして根に適度な水分を与えることで長く持たせ、より良い品質で届ける――そうすることでより高く引き取って貰えると語りながら、彼は何故レナが一人で採りに来たのかということをさりげなく聞き出す。
 ぽつぽつと、大事な祖父の為に一人押してやってきたことを語れば成美は納得が入ったように頷き。
「あー、わかります。大事な人の為に、ですよね。まぁ、下調べは徹底した方がいい、とだけ」
 説教をする筋合いもない――ただ大切なことだけは伝えて。
 されど志の尊さは大いに認めるように微笑みながら、成美はまた別の薬草を見つけると、それを同様に根から取り払い濡らした布で包むやり方で採取していく。
 明らかに目当てのものではない薬草を採る姿に、首を傾げてレナが成美に問うた。
「これも採るの?」
「ええ。少しでも多く採取して小遣い稼ぎ……これもまた、冒険者の嗜みというものです。採り過ぎは駄目ですが」
 過ぎれば生態系を破壊し次の薬草が生えることも無くなれば、他の冒険者の採取を阻害してしまうことにも繋がる。
 されどそれを見極め、上手に採取が出来れば比較的安全で稼げるときに稼ぐ――明日をも知れぬ者の嗜みを語り。
 複雑そうな顔で彼の言葉を反芻しながら唸る少女へ、成美は目線を合わせながら一つ応援の言葉を口にした。
「下調べと見極め。これが徹底できれば一人前、頑張ってくださいね」

成功 🔵​🔵​🔴​

藤塚・枢
何ともまあ、可愛らしい依頼だね。
普段なら他の人に任せる系の依頼だけれど、たまには気分転換にこういうのもいいだろう。
初期衝動は、人格形成に大きく影響するしね。
いたいけな少女の夢を汚さないよう尽力しよう。

偶然を装って接触、警戒されないよう自分は冒険者だと名乗る。
心情を量りつつ、言葉を選んで薬の材料を探す手伝いをする方向へ話を持っていく。
ひとりでは危ないのだと自覚して貰おう。
子供扱いは(私の見た目的にも)せずに意思を尊重。
自主性を重んじた探索を心がけるけれど、それとなく危険の少ない方へ誘導。
高い所にある木の実は、彼女が取るには危なすぎるし、私がUCで取りに行くよ。
ついでに周囲の地形も把握しておこう。



●はじめてのぶんたん
 ――何とも可愛らしい依頼だね。
 本来ならば人任せにするところだが、偶には良いかもしれない。三つ子の魂百までか、初期衝動はそのまま未来に影響を及ぼすもの。
 故に――
「やあこんにちは。一人でどうしたのかな?」
「あっ……」
 このやりとりもレナにとっては何度目か。
 本当に今日は良く会う、と屈託なく笑うレナに藤塚・枢(スノウドロップ・f09096)は自分は冒険者であることを明かし、それとなくレナの話を聞き出した。
 祖父の為の行為、そして幾度か出会った先輩に教えられたことを夢中で語るレナに頷きながら、枢は伝えるべきことを伝えた。
「まあ下調べとかが大事なことは分かっただろう。次からは誰かしらに相談することだね。私みたいなのもいるさ」
 頭ごなしに否定する訳でもなく、枢のように共に歩むことを選ぶ者も必ずいよう。
 その志は大事なものだと想いを認めつつ、言葉の裏に手伝ってあげようと秘めて。
「いいの?」
「物のついでさ。早速学んだことを活かしてみてはどうかな?」
「……うん!」
 暗に一人きりの独善を窘めながらも、行く先をレナに任せ決して否定せずに――
「あ、こっちの方がよく成っているよ」
 されど洞窟のある道へ往こうとすれば、さりげなく背を叩き、指し示した先にある木の、行こうとした道にあるそれより良く実った――実際にそうであるかは別として――のを示し。
「これは少々骨か。任せてくれ」
 自主性を大事にするとは言っても限度があるか。
 この年頃の少女が上るにはやや厳しい木を、空を巧みに蹴り上げ、軽やかに文字通り駆け登っていきつつ。
 手近な木の枝に足をつけた枢は、木の実を採りながら高きより視線を張り巡らせた。
 こうして見れば比較的安全、間違って洞窟に入らなければまぁ大丈夫か――木の実をその手にしながら、改めて森を見回して。
 やがて木の実を抱えながら降りた枢を前にしたレナは、どこか悲しそうに笑い呟く。
「……なんか、頼りっぱなし」
「肝心の人に届けてあげられるのは君だけだ。違うかい?」
 そしてそれは君にしかできないことだと、彼女を子供扱いもせず――それは枢の見た目の面でもだが――語りかける枢にレナは頷いて。
 少女冒険者二人、また森を歩んでいく――

成功 🔵​🔵​🔴​

セシリア・サヴェージ
幼いながらに立派な志です。彼女の身に危険が及ばぬよう気を配るのはもちろん、薬草集めもお手伝いいたしましょう。

森に薬草を採取しに来た冒険者、と名乗れば彼女に警戒されずに済むでしょうか。
彼女が洞窟に近づかぬようそれとなく誘導する為にも怪しまれずに接触したいものです。

薬草集めですが【サバイバル】の知識がありますので薬草と毒草の見分け方をお教えすることができます。特に毒性のある植物や茸の中には触れただけで害をなす物もありますので。
目当ての薬草を探しつつの解説になりますが、知っていて無駄になる知識ではありませんし、将来冒険者となった時に役立つ日が来るかもしれませんからね。



●はじめてのおびえ
「とても立派な志だと思います。では、何故見分けをしっかり付けられるようにしておきたいかご説明しましょう」
 薬草採りに来た体を装いながら、レナに接触した黒き女騎士セシリア・サヴェージ(狂飆の暗黒騎士・f11836)はレナより聞いた志に感銘を受けたように頷いていた。
 既に何度か見分け方について講義を受けたと知れば、改めてその重要性を語ろうと彼女は決意したように。
 森中を行く道にて、さりげなく小鬼の住まう洞窟から遠ざけるように背を押し、まだ手に入れていない品目の中に丁度近場に生えていた茸を見かけると、セシリアはその側に生えていた紛らわしいそれを手に取りレナの目の前に差し出した。
「例えばこの茸。探しているのと似てはいますが、触れただけで皮膚が爛れます」
「ひえっ……」
 そう言ってセシリアの示した茸と、どれほど爛れるかという説明を受ければ、レナは危うく手を伸ばしそうになった自分の軽率さを呪い。
 収まらぬ鼓動に恐怖という感情を覚え――身体を僅かに震わせ、その顔を青褪めさせていく。
 だがそれを宥めるように、セシリアは微笑みかけて。
「怖いですか? しかし大事な恐怖です」
 生き残るために必要なものは臆病さとは誰がいうたか。
 運気を超えることが出来るのは、自らの努力と引き際を適度に知る慎重さ、その貴さを教えるように。
 セシリア自身が持つ生存知識を最大限に活用しながら、薬草と毒草の違い、その見分け方を丁寧に語っていき。
 その話を熱心に、頷きも何度も繰り返されながら受け入れる少女に、女騎士は語る。
「少々ずれましたが、いつか冒険者となった時に必ず生かせる筈です」
「なれるかな?」
 今はまだ余分と呼ばれるものであり、いつか役に立つ日が来るか、そしてその言葉を安易に肯定することもなく。
 されどこの志の尊きが、正しい方向へ実ってくれるようにと、セシリアは柔らかく微笑むと、膝を着き目線を合わせその肩に手を添えて。
「研鑽を怠らなければ、いつかは」
 ――硬き籠手の肩に触れる冷たさよりも、鮮明に伝わる心の温もりにレナはそっと目を細め。
 優しき騎士に見守られて、若き種は森の中を歩んでいくのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ウィーリィ・チゥシャン
【かまぼこ】
(POW)
シャーリーと一緒にレナの手助け。
まずはレナから話を聞き、その上で
「薬を作るなら、それに加えてこれとこの材料があった方がいいんじゃないか?」
とアドバイスした上で
「レナ一人じゃ大変だろうから俺達も手伝うぜ」
と、あくまで彼女を手助けするというスタンスで力を貸す。

俺は崖の上に生息している薬草を採取する。
【地形の利用】や【足場習熟】で崖を登り、薬の材料になる薬草を集める。
加えて、食べられそうな野草やハーブがあったらそれも採ってくる。
レナの方がひと段落したら休憩を提案。
【料理】でハーブティーを入れて、用意しておいたサンドイッチを食べながら一休み。
英気を養うのも大事だぜ?


シャーリー・ネィド
【かまぼこ】
(SPD)
ウィーリィくんと二人で先輩冒険者としてレナちゃんを手伝う
「大丈夫だよ。ボクたちだって最初はレナちゃんみたいだったんだから」
と【鼓舞】し、【元気】づける
ボクが海賊に憧れてた時もそうだったからね

崖の上はウィーリィくんに任せてボクはレナちゃんと一緒に木の上の木の実集め
【ロープワーク】でロープを木に結ぶことで足場を作り、登りやすくして木の実を集める
「ほら、レナちゃんも登ってみなよ」
自分の足で近づき、自分の手で掴む
これだって立派な経験だよ
「がんばってね。それじゃ、そろそろ一休みしようか」
きっとウィーリィくんが準備しているだろうからね



●はじめてのふみだしとしめに
 ――少女の冒険は佳境を迎えようとしていた。
 少女は今日の旅の最後を彩る二人組の冒険者と出会うと、幾度目かとなる祖父の為に動いたその志と、冒険者への憧れ、そして出会いを語る。
「うん、どうしても薬を作ってあげたくて……」
「その薬なら、それに加えてこれとこの材料があった方がいいんじゃないか?」
 二人組の片割れ、料理人ウィーリィ・チゥシャン(鉄鍋のウィーリィ・f04298)は彼女の言葉に耳を傾けつつ、これまでに集めてきた素材を見遣ると。
「レナ一人じゃ大変だろうから俺達も手伝うぜ」
「……何だか、今日は助けられっぱなし。ホントに」
「大丈夫だよ。ボクたちだって最初はレナちゃんみたいだったんだから」
 そしてウィーリィの相方である海賊シャーリー・ネィド(宇宙海賊シャークトルネード・f02673)は、苦笑いを浮かべるレナを励ますようにその背を軽く叩いた。
 ――懐かしいな。海賊に憧れていた頃もあんな感じだったっけ。
 ふと昔を懐かしみながら、話はついたようで憧れの冒険者を前にレナが頷けばウィーリィは親指を立て。
「じゃあ俺は崖の所を採ってくる。そこは少し危ないからな」
 そう言ってウィーリィは言うが早いか、軽快極まりない身のこなしを以て崖を駆け登っていく。
 気が付いた時には既に崖の上で赤き小さな点が見える程に、今頃は薬草を採取しているのだろうか――口を小さく開くレナにシャーリーは声を掛けた。
「じゃあレナちゃんは、ボクと一緒に木の実を採ろうか」
 ほらあそこ、とシャーリーは近場にあった薬の材料である木の実がなる木を指さして。
 しかしどうやって採れば良いのだろうか、このまま昇るにはとても少女の身では出来ない木を前にレナが首を傾げていると。
 いつの間にやら、シャーリーは幾つか縄を木に括りつけ、適度に登りやすくしていた。
 それから、いい?と前置きをした上でシャーリーはロープの掴み方や樹木の表皮への足の引っ掛け方、上がる呼吸を示しながら軽々と枝の上に登り。
「ほら、レナちゃんも登ってみなよ」
「……」
 それでもレナの怯えは隠せないか。
 もしも落ちてしまったら、ましてロープを使わなければならないこの木は――それでも興味と不安入り混じる背を押すように、シャーリーの声はレナの耳に優しく響く。
「大丈夫。今はボクがついてる。やってみよう?」
 こういうのは自分でやってみなければ意味がないことなのだから。
 例えおっかなびっくりであろうとも、自分の足で歩み掴む――志は充分なのだから、後はやってみるだけ。
 先輩のやり方を真似ながら、一つ一つしっかりと、不器用ながらに脚をつけ、手を伸ばし――
「採れた!」
「じゃあ気を付けて降りようか。帰るまでも冒険、だよ」
 漸くに取れた木の実を手に、快活に笑うレナにシャーリーは拍手を送り。
 それからも落ちないようにと見守りながら、一つ、また一つとロープを伝いながら降りていく姿を手伝って。
 強がっているつもりでも解けた緊張に脚を震わせているレナへシャーリーは語りかける。
「がんばったね。それじゃ、そろそろ一休みしようか」
「えっ、でも」
「英気を養うのも大事だぜ?」
 レナの鼻腔を擽ったものは、ウィーリィが淹れた茶からの爽やかに鼻腔を通り過ぎる刺激、思考をすっきりと洗い流すハーブの香りだった。
 崖の上の採取を終えたウィーリィの手には、最後の薬草が詰まった皮袋が見られ、今しがた淹れられたそれは薬草を採取する傍ら、ハーブティに使えると見て手に入れたもの。
 差し出されたそれを一口すれば、気付かぬうちに蓄積していた疲れが爽やかな風に吹き飛ばされていくような心地よい感覚が身体に走り。
 続いて差し出されたサンドイッチを一口すれば、柔らかなパンの歯触りと挟まれた具材の妙にレナは目を瞬かせた。
「いつものように美味しいよウィーリィくん」
 シャーリーの言葉に満足そうに眼を細め頷き、目を瞬かせ続けるレナにウィーリィは声をかけた。
「こういうの、悪くないだろ?」
 冒険を乗り越え、成果を手に仲間と共に食事を楽しむ。
 レナが幾度となく見てきて、憧れてきた光景――酒は飲める歳でない以上、茶での代用になってしまうが。
 それでも、憧れ続けたその光景の中に自分がいる。
「……うん!」
 サンドイッチを片手に笑う少女の姿を、優しい冒険の締めを与えた二人の冒険者は親指を立ててその労をねぎらい。
 少女もまた二人の先輩へと、立てた親指を突き出すのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第2章 集団戦 『ゴブリン収穫兵』

POW   :    ヒューマンライド
自身の身長の2倍の【剣を装備した後、捕獲した人間(調教済)】を召喚し騎乗する。互いの戦闘力を強化し、生命力を共有する。
SPD   :    ホステージシールド
全身を【隠す様に、捕獲した人間を固定した盾】で覆い、自身が敵から受けた【攻撃を盾で受け止め、固定した人間の負傷】に比例した戦闘力増強と、生命力吸収能力を得る。
WIZ   :    食人肉料理~生~
戦闘中に食べた【捕獲した人間の血肉】の量と質に応じて【全身の細胞が活性化し、自身の負傷が回復】、戦闘力が増加する。戦闘終了後解除される。
👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●はじめてのおわり
「皆さん、本当に今日はありがとう!」
 日も徐々に暮れ始め、冒険の末に得た薬の材料を抱えながらレナは猟兵達の一人一人に丁寧に頭を下げた。
 これで祖父に薬を作ってあげることもできる、そして補助がありながらも確かに冒険を一つ終え――彼女の幼さは少し消えていた。
 これから先、彼女の未来がどうなるかは、それは分からない。
 ただ今は、大切な祖父の為に歩み出した冒険が良き結果に終わったことを喜びながら、猟兵達はその背を見送る。
 初めての冒険を満足に終えた以上は、彼女は真っ直ぐに家に帰るだろう――その背を見守る猟兵達に、姿が見えなくなるまで、レナは手を只管に振り続けていた。

 ……さて、少女の冒険は無事に終わり彼女を家に帰してやることは出来たが、まだ猟兵達の――“冒険者としての仕事”は終わってはいない。
 洞窟に住み着いた悪辣な小鬼(ゴブリン)をこれから退治しにいかなくてはならないのだ。
 程なくして森の中の洞窟に辿り着いた猟兵達の前に、緑色の肌をした醜悪な小鬼の姿が見えた。
 今はまだ大した備蓄はないようではあるが、これから先近くの村を襲う準備を整えているのは間違い無い様子だ。そうなる前にここで倒すべきだろう。
 幸いにして洞窟の中は戦うには十分に広く、誂えられた松明のお陰で灯に関しても問題なく――多少暴れたところで崩落の心配は全くない。
 戦意を固めた猟兵達に、ゴブリン達もまた一斉に得物を構え声を挙げる。
「ぐぎゃっ!?」
「ぎゃぎゃ、ぐぎゃっ!!」
 何を言っているかは分からないが、現れた猟兵達に敵意を示しているのは間違いないだろう。
 守り抜いた未来を汚させないために、そして力無き民を害されるその前に。
 住み着いた小鬼を掃うための戦いが今、始まった!
四季乃・瑠璃
緋瑪「あの子の将来を考えるなら、このゴブリンも見せてあげたかったかな」
瑠璃「(敵の性質上)幼い子が見るには刺激が強すぎるよ」

【チェイン】で分身

連携して戦闘。
敵の人間の盾については閃光仕様による目晦ましや麻痺毒仕様のボムで動きを止め、その隙に攻撃したり、盾に隠れていない箇所をK100で狙い撃つ、片方が気を引いてるところをもう片方が機巧大鎌で一気に接近して斬り飛ばす、等でなるべく捕まった人を傷つけない様に対処。
できる限り解放して助けるよ。
(拘束された人間が死んでる場合は盾ごとボムで吹き飛ばしたり、両断したり等、容赦なく殲滅)

緋瑪「さぁ、殺戮の時間だよ♪」
瑠璃「一匹も逃がすつもりは無いから」



●躊躇いなど無く
 醜悪な凹凸がその内面の醜さをより一層物語る緑の小鬼と、それが引きずるものが否応なしに不快感を煽る。
 洞窟にやってきた猟兵を新たな餌と思った小鬼達を前に、瑠璃と緋瑪は引き続き己の身体を二つに分けながら爆弾を取り出しつつこの小鬼を評した。
「あの子の将来を考えるなら、このゴブリンも見せてあげたかったかな」
「幼い子が見るには刺激が強すぎるよ」
「ゲヒ、ヒャハ、ゲヒヒ……♪」
 小鬼達の引きずるもの――囚われの身となってしまった無力な民を、そのまま盾とし進軍する様を評し。
 時々聞こえる呻き声と、肌に覗く青痣と疲労で濁った瞳を盾とする小鬼達を目掛け、殺人姫達は一斉に投げ放つ。
 するとどうだろうか、迸る激しい閃光が薄暗い洞窟を鮮やかに照らし、響き渡る轟音の振動が洞窟の岩肌を軽く揺さぶった。
 続け様に広がる毒煙に含まれた神経を鈍麻させ、身体の自由を奪う薬効が小鬼の肉盾を安らかに意識を奪いつつ、隠れる筈の小鬼の自由すらも、肉壁の隙間を縫って流れた煙が小鬼の身体を重く痺れさせた。
「さぁ、殺戮の時間だよ♪」
「一匹も逃がすつもりは無いから」
 瑠璃と緋瑪、二人で一人の殺人姫達の宣言と共に洞窟の中を銃声が満たした。
 神話の大悪魔すら撃ち抜く銃弾は、影に隠れただ痺れで動けぬ身と化した小鬼の頭を容易く撃ち抜き、その動きを永遠に停止させ。
 それに恐れ慄いてもそれは最早時すでに遅く。
 躊躇いに一瞬身体を硬直させた瞬間、小さく火薬の弾ける音が――殺人姫達が手に持つ鎌に仕込まれた炸薬が弾け、疾風の如き推進を産み出し、小鬼の背後に回ったことに気付いても。
 肉壁を突き出すことは戦場を満たした毒煙の痺れがそれを許さず、振るわれる弧月の如き刃閃き、その首を胴体から隔離させ。
 解放され膝を着く盾とされた民を抱き止めながら、彼女達は小鬼を次々と撃ち抜き、首を刎ねていく。
 ――仮に盾とされた者が死していれば、躊躇いなくその遺体ごと斬り伏せ爆ぜさせていただろう。
 同胞の肉盾という手段が意味を為さず、振り撒かれる殺戮と破壊の刃と鉛弾は、洞窟の岩肌に小鬼の汚れた血を張りつけていくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ベルカ・スノードロップ
遠慮がいらない相手は楽ですね

【世界知識】【戦闘知識】で敵の情報を把握
【集団戦術】ば対集団の戦術として使いましょう

あとは【地形の利用】を行い【蹂躙】します

《指定UC》の前提となる『突いた対象に射撃可能な自慢の槍』達を《セブンカラーズ・ガンランス》で召喚
召喚した槍に【誘導弾】を載せて【槍投げ】【投擲】【スナイパー】で嗾けます
【串刺し】にした後に、魔弾を【零距離射撃】で撃ちこむ【属性攻撃】に繋げます

【視力】と【見切り】で、逃げ回っても的確に撃ち抜きますよ



●串刺しの刑に処す
 この身に蓄えられた豊富な知識と冷静な観察眼は、閉所の戦いの中、それも集団を相手にするにあたって大事なことを余すところなく分析できる。
 一つ、敵の位置の正確な把握。
 一つ、敵の数のおおよその把握。
 一つ、敵に対してどう動くか自分自身の――。
「ああ、本当に」
 見渡せば見渡すほど、剣を持ち死んだ目をしながら四つん這いになった騎乗物を得意気に乗りこなす様を見、ベルカは唇を歪めた。
「情けも容赦も遠慮も何もかも要らないから楽でいいですね」
 殊更にこういう相手ならば、尚更に。
 ベルカはその周囲に数多の槍――突いた対象に魔力弾を撃ち込む特殊なそれ――を浮かべると。
「――我が夜の血に応え、顕現し、貫き穿て、夜王の槍」
 まるで導かれるように、淡く魔力を乗せられた槍が薄暗い洞窟の空気を切った。
 450を数える尖の特有の、貫かれるのではないか、そしてただ貫かれるだけでは終わらないのではないか――知性に乏しくとも確実に本能に訴えかけるその覇気は。
 小鬼達を全て等しく怯えさせながら、騎乗物の操作を忘れさせ――そして。
 バラバラに逃げ出さんとした小鬼達の第一陣の胸に、頭部に、腹部に、肩に――場所を問わずに突き刺さり、濁った血液が噴き上げられていく。
 突き刺さった箇所はそれほど問題ではない。何故ならば。
「この距離なら、躱せませんよ」
 小鬼達がしゃがれた声で恐怖の鳴き声を挙げる暇も無く。
 槍から迸る無数の魔力弾が内側から迸り、槍の餌食と化した小鬼達の緑の肌を膨れさせ、魔に属する者のみを焼く聖なる光が内側から腫れ上がり。
 小鬼住まう洞窟の中へ、盛大な聖なる花火を挙げさせる――連鎖的に、一つ、また一つと醜悪な緑は眩しい花火となりて。
「ああ、訂正しましょう」
 それでも逃げようと運よく槍を逃れた小鬼にベルカは目を向け、掌を突き出せば。
「どの距離でも、と」
 ――幾度逃げ回ろうと、何処へ逃げようと確実にこの槍は追い詰める。
 必滅の理を刻まれた智慧の神の愛槍が如く、逃げ惑う悪鬼を追い詰め、背中から突き刺さった槍に緑の体躯が痙攣し、その命断たれる姿が其処に在り。
 ――再び花火があがるのも、言わずもがな。

大成功 🔵​🔵​🔵​

鳶沢・成美
ふむ、ここがゴブ山リン蔵さんのハウスですか
まあ冗談はともかく、悪いけど退治させてもらうかな

松明があるとはいえ、日の光と同じとはとても言えない
探せば暗い所もあるでしょう、その”闇に紛れる”様に
”目立たない”位置から”全力魔法”の【火雷神道真】で攻撃
”誘導弾”の様に相手を”追跡”させましょう
時に”フェイント”的にあえて外してみたり、
軌道を曲げて盾の内側を狙うのもいいですね

つまり、その盾はまったく役に立たないというわけですね

アドリブ・絡み・可 ””内技能



●これは
 顎に手を宛て乍ら、男は息を潜めつつ小鬼の怒号飛び交う中にその気配を溶け込ませていた。
 日の光届かぬ洞穴、壁に誂えられた松明があれども、争乱と元来洞窟にある岩は闇に潜み溶け込むには十二分であった。
 吐息の漏れを極力控え――尤も、小鬼達のこの騒乱からするに、この程度では気付きもしないだろうが、控えておくに越したこともなく。
(ふむ、ここがあのゴブ山リン蔵さんのハウスですか)
 男は――成美は小鬼(ゴブリン)の住まう洞窟をそう表現した。
(まあ冗談はともかく)
 悪いが退治しなくてはならない。理由は色々とあるが、何よりも世界の敵オブリビオン――殊更に退治しなくてはならない。
 暗がりに気配を隠しながら、乱戦の様相を呈した小鬼達の目にも止まらず、さりとて警戒のされぬように。
 機を伺いながら、とある小鬼が隙を見せたその瞬間、彼は無数の礫を解き放った。
「――道真さんよろしくー」
 嘗て貶めた者への祟りを雷で示した学問の神が如く。
 解き放たれる礫が導かれていくように、全力を以て解き放たれたそれが小鬼の群れを追い詰め、礫と雷を以て追い詰めていく。
 例え小鬼達が盾を翳し礫を防ごうとしても、意志を持つかのように、それは回り込み頭部に突き刺さる礫は雷を体内に流し込む。
 迸る熱と閃光に元々が醜い緑の肌は呆気なく、洞窟の闇に溶け込むような真っ黒な消し炭と変わり果て。
 例え捕らえた人間を咄嗟に喰らい自らの負傷を治そうと思った所で、叩き込まれる礫は確実に、盾を避け隠れる小鬼へと突き刺さり、回復を許さぬように一瞬で炭とその身体を変えさせた。
 時に追い詰める動きを見せる礫が、力尽きたかのように小鬼から外れれば、好機と勘違いした小鬼が一歩を踏み出す。
 そしてその踏み出した小鬼の後頭部へ導かれるように、礫がそれを強かに打ち据えて昏倒から消し炭に追い遣っていく。
 用意された盾も薬も、文字通りの人材も小鬼達にとって何の役にも立たぬ、即ち――
「つまり、まあ、全く役に立たない、というわけです」

大成功 🔵​🔵​🔵​

セシリア・サヴェージ
既に捕らわれの身となった方がいらっしゃる様子。速やかに助け出しこれ以上被害を増やさぬためにゴブリンを排除します。

人質を盾にするとは卑劣な。この行いを臆病さとは称したくはありませんが……有効な戦術であることは認めます。しかしその程度で優位に立ったなどと思わぬことです。

【念動力】で『盾』を空中に浮遊させます。『盾』を手放さなければ小鬼も一緒に浮遊する形になりますね。奪うのは好きでも奪われるのは嫌いですか?
ああ、無理に手を放す必要はありません。そのままでいてもらった方が暗黒剣を当てやすいので。ではUC【闇の制裁】にて骸の海に還りなさい。

事が済んだら人質を解放し可能なら近隣の村に送り届けたいですね。


藤塚・枢
洞窟内部の戦闘では、爆薬やらは流石に使えないね。
という訳で正攻法、要するに正面から捻り潰す。
そうは言っても、基本戦術は物陰に隠れての暗殺や、ワイヤートラップで捕縛したりそのまま輪切りにしたり、絞首刑にしたりと正攻法には程遠いけれど。

人質の盾ねえ…戦術として着眼点は悪くない。
けれど、買い被り過ぎだよ。
私は見知らぬ他人を人質にされて、攻撃を躊躇う善良な奴じゃあない。
とは言え、本当に人質を死なせるのも忍びないからね。
UCで盾ごと人質を強奪、難しいなら洞窟の岩に盾を人質ごと拘束、捕縛して使い物にならなくする。
人質が傷つかなければ効果は出ないんだろう?
とんだ欠陥品だ、もしかしなくてもお馬鹿さんなのかな?



●闇に正邪入り混じりて
 時折に聞こえる呻き声と肌に目立つ青痣は、小鬼達の掲げたそれが如何様な目に遭ってきたかを雄弁に物語る。
 例え死人であろうとも、掲げれば躊躇う人間のサガに付け込むその文字通りの肉の盾を前に、闇を抱く騎士は肩を僅かに震わせた。 
「ゲギャッ、ギャギャ、ギャ、ギャギャ……!」
「何と卑劣な……!」
 裂けた口を歪め煽るように突き進むそれを、臆病が故と言えるはずもなく。
 同情の余地もまるでなき、されど腹立たしくも攻撃の手を躊躇わせるそれを前に、騎士セシリアは僅かに歯噛みした。
 されど敵が卑劣で許し難きたればたるほどに、その闇は冷たく思考を研ぎ澄ます――吊るされて盾とされた人々の虚ろな眼に憐憫の情を。
 そしてそれを掲げる小鬼に冷たくも燃え盛る怒りを瞳に孕みながら、ゆっくりとセシリアは掌を突き出した。
「ギャッ……?」
 疑念の声が上がった時には既に遅く。
 突き出したその盾は宙へと浮かび上がり、必然的にそれを持つ小鬼達の身体も地面から離されていた。
 古の暗黒郷が如き莫大な不可視の思念が織りなす力場が、小鬼達の持つ盾を宙へと浮かび上がらせていた。
 足をばたつかせ、身体を剥き出しとされながらも小鬼達は乏しくない知性と感情の儘に動く本能から、セシリアを睨みつけた。
「奪うのは好きでも奪われるのは嫌ですか。なれば――お前の罪を受け入れろ。報いを受ける時だ」
 ――無理に手を離す必要はない。出来れば、そのままで。
 低く響き渡った声も一時の事、小鬼達の身体を走る冷たく重く、そして何処までも鋭き闇の一撫では。
 暗黒の剣による一閃は小鬼達の胴を易々と薙ぎ払い、その身を骸の海と帰していく――これには敵わないと、小鬼達は慌てて盾から手を離し逃げようとしたが。
「――ま、手放して動いたって、同じだったんだけど……ね」
 それは正に死刑宣告そのものだった。
 セシリアのそれとは違った異質な声が響き渡れば、盾を手放し地に降りた小鬼達の首が訳も分からないといった風な表情を浮かべつつ、胴体と隔離されていく。
 それが皮切りだった。
 小鬼達の身体は一瞬の内に輪切りにされて、その血飛沫と刻まれた肉片は洞窟の岩壁に叩き付けられて。
 そしてまたある小鬼は、そのまま鋼糸の引き締まりに首を釣り上げられ、苦悶からの一瞬の快楽を経て酸素の供給を断たれた脳が自死の道を選ぶ。
 セシリアが正面から戦っている間、物陰に潜みながら仕込みを終えていた枢が放つ暗殺と鋼糸の裏道によるオンパレード。
 次々と命を落とされていく同胞に怒りと怯えの声を挙げた小鬼を、躊躇いも無く鋼糸の閃きで命を絶ちながら。
「いいね、実に無様だ」
 浮かび上がった人の盾に目を向けると、それを残さずに、一瞬で救いの蜘蛛の糸が如く放たれた鋼糸が盾とされた人々に巻き付き。
 その身に傷を極力付けぬように捕え乍ら、その身体を近くの岩場まで導き安置させていく。
「御見事」
「ん」
 セシリアの賞賛にただ静かに頷いて枢は答え。
 凭れ掛った人民にセシリアはここで暫く休むように諭す――殴られ脅されたショックは大きいかもしれないが、吐気を催す程に酷いことはされていないことは幸いか。
 連れ帰りゆっくり休ませれば直に回復するだろう――それでも盾とされた事実は変わらず、嫌な笑みを浮かべた小鬼を思い返しながらセシリアは吐き捨てた。
「有効な手ではありましたが」
「最大の敗因は、躊躇って攻められない奴ばかりじゃなかったってとこかな」
 セシリアも評した通り、人間を使った盾は悪くはなかったかもしれない。
 しかし小鬼達はそれに頼り過ぎた。
 取った対策も様々なれど、それで攻め手を緩め諦める猟兵達ばかりではない。
 少なくとも私はそれほどに善良ではないのだよ、と肩を竦める枢は、息を荒げながら岩場に凭れ掛った人民を見て思う。
「しかしまぁ、とんだ欠陥品だ。お馬鹿さんなのかな?」
「どうなのでしょうね。少なくとも、優位に立ったとは思えませんが」
 盾として使った所で簡単に躊躇う猟兵でも無し。まして無傷で救い出す手を数多持つ相手ならば猶更に。
 傷つけば傷つくほど力を高めてくれる加護も意味は為さぬ、小鬼達の色々な意味でよろしくない頭に辟易しつつ。
「さて、まだ敵はいる。やれるかい?」
「無論。引き続きお願いします」
 どの道、捕らわれた民を完全に救い出すには小鬼達を滅し終えてから。
 枢の問いかけにセシリアは頷き、二つの“闇”は小鬼達を葬り去っていくのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ウィーリィ・チゥシャン
【かまぼこ】
さて、と。レナの方はこれで一安心だな。
そんな訳でお次はゴブリン退治。
近隣に被害が出る前にきっちり片付けておくか。

【地形の利用】と【足場習熟】で洞窟の壁を駆け上がったり岩を足場に【ジャンプ】したりしてゴブリンを攪乱しながらシャーリーから注意を逸らし、そして彼女の罠で敵の動きが止まったところで上着を脱ぎ捨てて【刀工一閃】でゴブリンを攻撃。
人質を盾にしてもその隙間を【見切り】、【鎧無視攻撃】でそこを突いてゴブリン本体だけを狙う。

ゴブリンの掃討が終わったら捕まった人達がいないか捜索し、いたら応急手当や簡単な食事を振る舞ったりなどのケアを行う。


シャーリー・ネィド
【かまぼこ】
レナちゃんがここに迷い込んでた可能性があるって事は、いずれレナちゃんの町に攻め込むかも知れないんだよね
行くよ、ウィーリィくん!

スターボースプラッシュの【制圧射撃】でゴブリンたちの動きを制しながら戦場を駆けまわりながら【ロープワーク】+【罠使い】で足元にロープを張り巡らせてゴブリンの集団をまとめて絡め取り、【ワールドタイフーン】でまとめてやっつけるよ!

全部やっつけたらお宝探し…じゃなくて捕まってる人で生存者がいないか洞窟内を調べ、いたら【鼓舞】や【慰め】でメンタル面でのケアをするよ



●二人ここで決着をつける
 ――今頃彼女は無事に戻っているだろうか。戻れたならば、一早く今日の冒険の成果を以て、一番の報酬を見られるだろうか。
 何はともあれ、後は自分達の仕事――卑しき笑いを浮かべ寄ってくる小鬼を睨みつけながら、ウィーリィは口を開いた。
「さて、と。レナの方はこれで一安心だけど……」
 この小鬼達は猟兵の干渉が無ければ迷い込んだ彼女を悲惨な末路に追い遣っていただろう。それが分かるのか、一つの銃を取り出しながらシャーリーが更に続けた。
「これはいつかレナちゃんの街に攻め込むかもしれないんだよね……行くよ、ウィーリィくん」
「行くぜ、シャーリー! そうなる前に、止めないとな!」
 言うが早いか頷きを一つ、少年と少女は交わし合えば。
 小鬼達の進軍が迫るその前に、シャーリーは手早く、砲口の広がる様な意匠為された銃を突き付ければ。
 暗き洞窟の闇に星々を散らし瞬かせるかのように、解き放たれたエネルギーの散弾が人質の盾を構え進軍し続ける小鬼の足元を盛大に打ち据え、彼らの進軍を押し留めさせた。
 そこを小鬼の聞くに堪えがたき鳴き声と銃弾が地を削る音の響きに紛れ、閃光の中を赤き疾風が駆け抜けていく。
 洞窟の中、僅かに地面から隆起した岩場を足掛かりに、軽やかに――ウィーリィは洞窟の天井に触れるか否か、その絶妙なラインまで飛び上がりながら小鬼達の頭部へと擦れ違う。
 突き出された人の盾をも摺り抜け、気を取られるが刹那、シャーリーの銃から放たれた散弾が小鬼達の足に無様なタップダンスを刻ませた。
 怒りに任せシャーリーに反撃を見舞おうとしても、着地から洞窟の岩肌を駆け登りながら飛び掛かったウィーリィが眼前を翔け抜け、小鬼達の足を制す。
 そしてまたウィーリィの動きに気を取られた小鬼達の足を、移動していたシャーリーが別の角度から散弾を打ち込み牽制する自由自在の牽制に続く牽制のループ。
 ――仕込みは、全て終わった。後は一斉に片付けるのみ。
「さぁ、世界サメ大戦の勃発だよ!」
 一瞬のアイ・コンタクトをスイッチとするかのように、張り巡らせていたロープをシャーリーが引いた。
 すれば、小鬼達の足首へ引き締まるものがあった。
 それは戦場を駆け巡りながら仕掛けられた括り罠、矢鱈滅多に動いた訳ではない布石。
 絡め取られた小鬼達が次々と転倒し、その動き儘ならぬものと化せば、次に現れたものは。
 幾何学模様の精緻なる陣を組みながら飛び交う光り輝く刃の鋭きを備えた鮫――翳された盾すらも摺り抜けて、悪辣な小鬼を喰らいその頭部を、心臓を。
 全くの容赦もなく喰らい尽す――だが小鬼達も負けじと、生き残った彼らが盾を突き出さんとしたが。
「極めた刀工は、光より迅く閃く!」
 だが突き出された盾がその意味を為すことはなく、それを持つ腕諸共地面に落とされていく光景が広がっていた。
 余りにも突然、堕とされた腕の鏡映るかのように鋭利極まる切断面に驚き、苦痛が遅れてやってくる――その苦痛に声が挙がるその前に。
 研ぎ澄まされ極まった料理人は上着を即座に脱ぎ捨てると、正に光すらも超える勢いを以て小鬼の懐へと潜り込み。
 鉄の鈍い煌めきが松明の灯と鮫型の輝きを反射し、鈍色の鋭き軌跡を残しながら、戦場を網のように巡り。
 やがては、全ての人の盾も意味を為さぬ疾風が小鬼達の首を刎ね飛ばし、囚われの民を解放していく――。
 そして戦いを終え、彼らは蹲る人民に駆け寄ると。
「大丈夫か?」
「あ、ぅ……」
 ウィーリィが苦しそうに呻く人民に適切に、簡潔にではあるが手当てを施しながら、その間にシャーリーは軽くではあるが人民を見渡すと。
「……怪我して疲れてるみたいだけど、酷いことはされてないみたいだね」
 青痣やら不自然に折れ曲がった指やらが少々目立つところはあるが、それ以上に手酷いことはされていないだろう。
 傷が治れば直に生気を取り戻し何とか元の生活には戻れるかもしれない――その事実にだけは安堵しながら。
「そうみたいだな。ほら、簡単なものだけど」
 ウィーリィは用意していた簡単なスープを飲ませていけば、消耗しきった身体に滋養が巡り、捕らわれていた者達は徐々に生気を身体に戻していき。
 彼らの感謝もそこそこに、無事に何とか彼らが帰れるということに安堵しつつ、ほぅっと息を吐き。
「さて……戻ろうか」
「うん。お疲れ様」
 小鬼達も全てを滅し終え、捕らわれた民も問題はなく。
 守り抜いた現在と汚されることのない未来を誇りながら、彼らは洞窟を後にするのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 日常 『摩訶不思議な夜に』

POW   :    竜の骨付き肉、大海蛇の串焼き。一風変わった料理を食べ歩く。

SPD   :    揺蕩う星が浮かぶ街並みや川。幻想的な風景を見に行く。

WIZ   :    お喋りな本、勝手に動くペン。摩訶不思議な魔法具店に行ってみる。

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●終わりの始まり
 洞窟に住まう悪辣な小鬼共は全て猟兵に退治され、捕らわれた人間達も無事送り返すことができた。
 幸いにも多少の暴行と労役程度、書くにも憚れるほどに酷いことはされていないようであり、精神的な消耗はあれど傷さえ治れば無事に元の生活に戻れるだろう。
 そうした後処理を終えて、日はすっかり暮れて夜となり――雲一つなき夜空には星々が数多に瞬きを見せる。
 街を流れる運河は夜空の暗きと星々の瞬きを反射し、天の鏡が如くこの世ならざる美を醸し出す。
 街には珍しい食べ物や果実ジュースなどの食欲を煽る屋台や、勝手に動き文を紡ぐ魔法のペンや喋る魔導書などの趣のある魔道具が並ぶ出店が軒を連ねている。
 無論、それに留まらぬ様々な出店や、それに喜ぶ老若男女を問わぬ賑わいが、街を眠りなき不夜城と化していた。
 祭りの起源には諸説あれども、兎にも角にも港町の不思議な夜祭――仕事を終えた猟兵達は、その労を癒さんと夜の街に歩を進めていくのだった。
四季乃・瑠璃
緋瑪「瑠璃!竜の骨付き肉、凄い大きいね!」
瑠璃「意外と柔らかいね。こんな事なら群竜大陸で倒したの持ち帰れば良かったかな?」
緋瑪「帝竜食べるの?」

【ダブル】で分身

とりあえず、出店で買った料理(緋瑪は主にスイーツ系、瑠璃は肉や串焼きに某マイ調味料を掛けたモノ)で腹ごしらえしつつ、魔法具店をうろうろ。
面白い道具や役立ちそうな道具(武器や薬品、素材、魔導書、調合書等の類等々)は無いかな~と見て回ったり。

緋瑪「そういえば、あの子(レナ)とお祖父さんは大丈夫かな?」
瑠璃「材料は集まったし、大丈夫だと思うけど…レナは両親に怒られたりはしたかもね」
緋瑪「悔いの無い様に」
瑠璃「幸せになってほしいね」



●未来に願いを
 アックス&ウィザーズの冒険を経て、幾つかそういった経験は珍しくもなく。
 されど齧りつき喰らう肉の、文字通り食い千切るといった風体でそれを口にし、歯を通していけば――
「瑠璃! 竜の骨付き肉、凄い大きいね!」
 食物連鎖の上位に属する存在といえど、こうして口にしてしまえば広がるのは芳醇にして濃厚、されどしつこくはない竜は竜であるとしか言えない、そんな旨味が口の中を満たす。
 二人で一人の多重人格者、瑠璃と緋瑪は相変わらずにその身を二つに分けながら、脇に買い込んだ食料を抱え、それを口にしていた。
 無邪気に竜の骨付き肉の大きさに笑う緋瑪に対し、瑠璃はその肉質を歯で確かめながら。
「意外と柔らかいね。こんな事なら群竜大陸で倒したの持ち帰れば良かったかな?」
 首を微かに傾げ、とんでもないことを口に出した瑠璃に緋瑪は若干引きながら。
「……帝竜食べるの?」
 竜の中でも最上位に属する存在、もしかしたら――と思わなくもないが、一部のそれはどう考えても食用には向かない気もする。
 露店で店主の軽快に売り口上が述べられる、勝手にぺージの開く魔導書を物色する主人格と共に、同じく魔導書を漁るその手にも集中は来ず。
「そういえば、あの子とお祖父さんは大丈夫かな?」
 何とも言えない微妙な空気を変えるように緋瑪が口を開いた。
 今頃レナはどうしているのだろうか。
 ふと頭に浮かんだその疑問に対し、瑠璃は少々考えると。
「材料は集まったし、大丈夫だと思うけど……レナは両親に怒られたりはしたかもね」
 こうした冒険譚の後には、両親からの叱責という未来が待ち受けるのも、また一つの物語の御約束というものか。
 ただ一つ彼女達が言えることは――
「悔いの無い様に」
「幸せになってほしいね」
 街の賑わいの中に在る声の誰かが、レナとその祖父であるか――目まぐるしく行き交う人々の顔と声にそれがあることを祈りながら。
 買い付けた骨付き肉や串焼き、途中で手に入れた面白い魔道具を手に二人で一人の彼女達は雑踏に溶け込んでいくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ウィーリィ・チゥシャン
【かまぼこ】
【POW】
A&Wは広い。
俺の故郷はどっちかといえば辺境だったし、まだまだ知らない場所はたくさんある。

そんな訳で、新たな味を求めてシャーリーと一緒に屋台巡り。
これだけの数の屋台を全部回るのは無理でも、【料理】の勘で美味しそうな店を選び、二人でシェアし合えば色々な味を楽しめる。
お腹も膨れたら夜の街並みを見て回る。
俺にとっては見慣れた光景だけど、シャーリーにとっては新鮮に映るだろうからな。

で、こっそり出店で買っておいた魔道具のアクセサリー(メロディを奏でる貝殻のブローチ)を星の海からのお客さんにお土産として渡す。
今回の冒険の報酬も兼ねて。


シャーリー・ネィド
【かまぼこ】
(POW)
リゾートコロニー(『たわわなる果実』)ではボクがエスコートしたんだから今日はウィーリィくんがエスコートしてよね?
という訳で珍しいものを見かけたらウィーリィくんにねーねーと質問しながら屋台で食べ歩きっ
食べ物についてはウィーリィくんに任せれば安心だもんね

ボクの故郷のSSWは科学でなんでも作れる世界
海も、太陽も、珍しい食べ物だって
けど、ここにあるのはボクの知らないものばかり
色々目移りしちゃいそうだけど
はぐれない様に隣のウィーリィくんの【手をつなぐ】

ねぇ、次はどこに連れてってくれるの?



●星の河、巡り往く二人に
 このまま夜の街の祭りに繰り出していくのも良い。いつもと変わらない二人の日常、一緒に遊ぶことだって何度もあった。
 だけれども、期待したって良い筈だからと二括りの金髪を街灯に照らして少女は隣に歩く少年に声を掛けた。
「ねぇ」
 唐突な声にも少年は動ずることなく目を向ければ、少女はどこか悪戯っぽく笑いながら少年の顔を覗き込み。
「エスコートは無いの?」
 ――いつかどこか、星の船の中にある人工の場所を案内した時のように。
 今度はキミの番だと期待を込めたように少女シャーリーが言えば、少年ウィーリィは街灯に頬を照り返し、手を差し出した。
「もちろん、その心算だ。ここは庭みたいなものだからな。いや、俺も来たのは初めてだけどさ」
「えー」
「しょうがないだろ。どっちかっていうと辺境だったんだし」
 ――いつかどこかの、同じ言葉が返される様子に巡る言葉の縁を感じ。
 広大な剣と魔法と竜の幻想の大地を導いていくように、ウィーリィはシャーリーと手を繋ぐ。
 行き交う人々の賑わいや、出店の売り口上を背景音に心を踊らせながら、彼らは出店に目を向けていく。
 肉脂が滴り、熱された炭に掛かり奏でられる焼けた音と、燻される煙の香しい匂いが食べ盛りの腹を揺さぶれば、シャーリーは興味が湧いたようにウィーリィに問いかけた。
「ねーねー、ウィーリィくん、これ何?」
「地竜の肉だな。モモ肉が美味いんだぜ」
「そっちの胸肉は?」
「鳥と似た感じだな。人によっちゃそっちの方が良いってのもいるし」
「へえ……」
 幻想の生物の代表格たる竜、その肉は如何な物か。
 塩と胡椒のみが味を彩る串焼きに目を輝かせる彼女に、ウィーリィはこれならば美味しいと当たりを付けて。
「良さそうだし、買ってみるか? シェアしよう」
 全てを一人で網羅するには大変だけれども、二人で分け合えば色々なものが楽しめる。分け合うだけ減る物理も、満たされる精神の前には余りあるか。
 分け合う珍しい食べ物の味を讃え、どちらが好みに合うかの議論もまた心地よき一時。
 腹を満たす食物の重みに息を吐き出しながら、彼らは夜の街並に歩を進めていくが。
「ねぇ」
 そしてまたシャーリーは声を掛ける。
 あれは何、これは何……そういった会話も次第に途切れ、質問のネタにも事欠くようになった頃合、会話も途切れてはただ、繋がれた手だけが儚く二人の繋がりを保っているようで――
「次はどこに連れてってくれるの? ウィーリィくん?」
「……」
 夜が齎す特有の不安は焦燥を煽り、不安の言葉を口に出してもウィーリィは答えず、ただ手を握りながら歩を進めていく。
 ――横顔で見える微笑みの優しさは変わらないから、悪いものではないと分かっている。だからこそ、この胸は期待に上下していく。
 不安とは即ち期待の裏返し、その一時を経て辿り着いた橋の上でウィーリィが視線を以てシャーリーの視線を促すと。
「うわあ……!」
「星の運河や、街の灯も綺麗だろ?」
「うんっ! 凄い……!」
 広がるものは運河に照り返す星々の瞬きと、夜の暗きを橋の上から。
 少しの視点を広げてみれば、運河の瞬きを街灯の輝きが彩る。
 無限の暗がりと瞬きに彩られた星々の大海に住まうシャーリーの目から見ても、この美しさ――そして、何よりも彼が勧めてくれる光景は心洗われるようで。
 胃に全て落した竜の肉も、冒険で通った森の空気や太陽も、目の前を流れる運河も宇宙船にない天然自然。その威容に圧倒されつつも。
 だが驚きはまだまだ――光景に見惚れるシャーリーに、恭しくウィーリィは『それ』を差し出した。
「星の海からのお客様に」
「えっ!?」
 少し目を離していた隙にこっそりと購入していた、妙なる韻律を奏でる魔法の貝殻。耳を澄まして見れば潮騒や森の騒めきを何処か彷彿させる、雑踏に疲れた耳を柔らかく癒す音色。
 今日の冒険の細やかな報酬にと、頬を染めたウィーリィの差し出したそれを受け取り。
「……ありがとう! 大事にするねっ」
 街灯と星々の夜空を背に貝殻のブローチを手にする少女の笑顔に、この表情こそが星、一番の報酬。
 割って入った夜風に火照りを冷ましながら、今日の報酬を分け合う二人であった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

鳶沢・成美
お祭り、お祭りかあ
どうしようかな……まあブラブラしてみますか

適当に買い食いして雰囲気を楽しむことにする
これは……オオトカゲ肉の串焼きに、付け合わせは薬草のピクルス?
これ腹痛に効くやつですね、サービスなのかなあ?

レナさんの顛末も、気になるといえばなるけれど
わざわざ見に行くのもおかしな話
万事上手くいくといいですね、とこっそり祈っておく位にしておきましょう



●世の中全てこともなしとは誰が言うたか
 男の目の前に広がるのは、多くの屋台が軒を連ね、人々は屋台の出し物――香ばしく焼かれた肉の串を主に、果実のジュースや酒、食料以外では勝手に音を奏でる楽器のような魔術めいた玩具など――に夢中になって夜の静寂を破り続ける。
 そんな祭りの光景を前に、如何にするかと一瞬考えあぐねてみたが、男は、成美は誰ともなく頷く。
(まぁ、適当にブラブラしてみますか……)
 何もせずに帰るというのも、聊か勿体無いかもしれない。
 通り過ぎる街人の誰が誰であるかも分らぬ程に、数多の人々の声の騒めきを飲み込む出店並ぶ中を歩み出す。
 適当な店で目を付けたオオトカゲの串焼きと称された、手に持って食べるには量感のあるそれを買えば。
 肉汁滴る食欲揺さぶる香りの中、付け合わせにと差し出された緑の酸い匂いに鼻先をひくつかせ。
「串焼きに……ピクルス? ああ、お腹に効く奴……」
 よくよく見れば、腹痛に効くとされる薬草の漬物だった。サービスのつもりなのだろうか。噛んでみれば清涼な刺激が肉の油分を適度に洗い流す。
 こうしてみれば付け合わせとしては意外と悪くはないのかもしれない。
 鶏とも獣ともつかない、
 擦れ違った年若き少女の薄紅色の髪の毛に、そういえば歳の頃も近い――もちろん、よくよく見て見れば別人だとは分かったが。
 昼間の辺りに助けた少女は今頃どうしているか、ふと気にかかってみたりもして。
(気になるといえば気にはなりますが)
 本当にしっかりと街に戻れたのだろうか。
 両親とはどうなったか、そして肝心の祖父の容態はどうなったのか。
 気にかかることは多々あれども、態々見に行くのもおかしな話、少なくとも妙な噂も流れてはいない以上、悪いことにはなってはいないのかもしれないが。
「万事上手くいくといいですね」
 漏れた呟きを聴く者も周囲には居らず、ただ祭りの賑わいに吸い込まれいきながら。
 始りの冒険を終えた少女の未来に幸あれと、密かに祈りを星に捧ぐ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

セシリア・サヴェージ
様々な出店とそこに訪れる人々とで大変賑やかですね。私は……人混みが少々苦手なので喧噪からは少し離れ、美しいと噂の運河を見に行きましょう。

瞬き煌めく星々を映す運河のなんと美しいことでしょう。幻想的な風景を眺めていると心が落ち着きます。
祭りの起源は不明とのことでしたが、きっとこの美しさを讃える意味もあったのだと思います。

あの少女……レナさんはどうしているでしょうか。祖父に寄り添っているか、あるいはどこかでこの美しい風景を見ているかもしれませんね。
星に願いを……という訳ではありませんが、彼女に幸多からんことを祈りましょう。



●美しきかなかの闇は
 星々は届かず触れず、見るだけで済むからに美しきとは誰が言うたか。
 地に瞬くが如く、出店や家屋、街路に誂えられた灯火に夜の暗きを忘れ、静寂を掻き消す喧騒が響く。
 時には酒精に酔ったが故の喧嘩も見られはするが、それ以外は概ね祭りの賑わいに喜ぶ絶えぬ笑顔。串焼きを手に酒やジュースを味わい、出店で手に入れた当たりはずれの魔道具に会話の花を咲かす姿は見るには良いが。
 甲冑の関節が微かに軋む音が喧騒から離れた外れの橋の上で風に乗った。
「何と美しいことでしょう……」
 甲冑を纏った女騎士セシリアは、祭りの喧騒から離れ人も寄らぬ静かな橋の上にて暗き夜空と、それを映す運河の輝く天地を目に息を漏らした。
 同じ夜の世界にありながら、夜の絶望と陰鬱を優しく心洗うように瞬く星々の煌めきはセシリアの心を揺さぶる。
 空と運河の暗き澄み切った夜空の黒と、それに映える瞬く小さな星々に薄っすらと輝く月。
 天然自然の光と共に在りながら静と動の妙なる対比が眩しき、街の騒めきを遠くにしながら味わう景色の何と素晴らしきか。
(起源は分からないそうですが)
 この運河に映る星々の雄大なパノラマを讃えたものとも、豊漁を祝ったものともいわれる今宵の祭り。
 だがもしかすればもしかすると、この光景を讃えたというのも決して間違いではないのかもしれない。
 そう考えながらふと思う。今頃はきっと、あの少女もまた――
「星に願いを、というわけではありませんが」
 一つの冒険を終えた少女のこれからが良きモノであるようにと、セシリアは口元を穏やかに緩めると、マントを翻し往く。
 喧騒に疲れ癒しを求めてきた人々や、星の眺めを求めてきた人々の間を擦れ違いながら、彼女はとあるモノを目にする。
「……ふっ」
 ――その時微かに笑みが零れたのは、元気よく手を繋ぎ歩む老人と薄紅色の髪の少女の姿が目の端に映ったが故に。
 今更振り返るのも無粋、真偽を確かめるのもまた――ただ一つ彼女は祈る。
「幸多きことを」
 その声を遠きに吸い込ませながらセシリアは瞬く星々を再度見上げれば、同じ空を戴いているのかもしれないと上機嫌に騎士は夜空の下を行くのだった。

●始りは終わり、終わりは始り
 祭りの夜はかくして更けていく。
 祭りに興じる港町の民は何も知らない。
 街に住む一人の少女が、祖父の為に危険を冒しに行ったことも。
 そしてそれを、通りすがりの冒険者が助け導いていったことも。

 少女の行く末がどうなるか、それはまだ分からない。
 今日の冒険を思い出に別の道を見出していくか、それとも思い出を思い出で終わらせぬように歩み出していくか。
 だが分からないということは、分からないと言えるだけの可能性を守り抜けたということ。
 そしてそれを守り抜いたのは、紛れもなく今日のこの日に集った猟兵達の力があってこそなのだから。

 そして猟兵達は各々の思うがままに時を過ごす。
 祭りを楽しみ抜く者、静かに星々の瞬く様を楽しむ者、さりげなく街を後にする者も、祭りに深く興じていく者も。
 その全てを星々はただ静かに見守っていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年11月29日


挿絵イラスト