第二次神域魔法少女大戦
●神話領域
「な、なんというヤツだ……!我ら『神機戦隊ゴドレンジャー』の合体守護神像を素手で破壊してしまう者がいるとは……! ぐわぁーッ!」
男の鉄拳にコアを破壊された守護神像は大爆発を起こし、五柱の神は吹き飛ばされた。如何なる技巧を用いたのか、爆心地に居合わせながら無傷で爆風をやりすごした道着の男――アズマはぼんやりと呟く。
「これで番人たちは始末した……あとは……」
アズマはゆっくりと神殿の奥に進み、大地に突き刺さっていた剣を無造作に引き抜いて捨てた。
ゴゴゴゴゴ……。
その瞬間、大地が揺れ、裂け目から力強い輝きが漏れる。抜かれたのは封印の剣――。『不死の獣』をこの地に封じていた鍵の一つだったのだ。
「これで、いいのか――?」
アズマと神々の戦いを遠巻きに見ていたミニスカートの少女達に尋ねた。
「はい、後は我らが不死の獣のエナジーを……!」
少女達は次々と大地の亀裂から漏れる光に身を浸していった。すると、爆発的に魔力が膨れ上がり、それぞれの背中から巨大な鳥の翼が生えていく。
少女達はこの地に封印されていた不死の獣の内の一体――『天を覆う巨鳥』の力を吸収し、『スナーク化』したのだ。
「ああ、なんて素晴らしい力! 誰にも負ける気がしない!」
恍惚とした表情を浮かべる少女たち。その時、騒ぎに気付いた新たな神々が現場に駆け付けてきた。
「待ちなさい! 貴方達をここから出すわけには行きません!」
とてつもない魔力の鳴動を感知し、駆け付けて来たのは魔法少女の女神達だった。愛と正義の女神「セラキュア」、魔法少女騎士神『キャバルリン』、仮面のイケメン神『ローズ・マスカレード』、引力(ラブ)の女神「ヘイヴン」、etc……。属性は様々だが、全員が「戦隊の神」の妹弟に当たる神々だ。
「不死の獣の封印は破らせません! 私達『魔法少女十二神』の力を見せてあげる!」
「増援か……」
アズマは神々の方を振り向き、構えを取る。そこにスナーク化したオブリビオン達が両者の間に割って入った。
「アズマ様。ここは我ら『魔法少女戦隊・ウィッチスターズ』にお任せを!」
「分かった……任せる……」
『ありがたき幸せ。さあみんな、変身よ! 『マジカルアップ』!」
黒い光に包まれ、ウィッチスターズの衣装が煌びやかな魔法少女のものへと変化していく。
「神域を侵す悪の魔法少女たちよ! この世界を守護する者として、神罰を下します!」
「できるものならやってみなさい! オーホホホホ!」
そして、魔法少女の女神達と悪に墜ちた魔法少女達の壮絶な死闘が始まった。
●グリモアベース
「ヒーローズアースに猟書家幹部が出現したんだ! すぐに向かってくれる!?」
オウガチェイサー・シスカは集まった猟兵たちにぶんぶんと手を振って呼び掛けた。
迷宮災厄戦以来多くが行方知れずになっていた猟書家たちだったが、ついにその息のかかった者たちが各地に姿を見せ始めたのだ。
「予知があった場所はセンターオブジアース。神様たちが住む惑星の内側の世界だよ。ここに、アズマって呼ばれてる猟書家幹部が部下を連れて進撃して来たんだ」
アリスラビリンスでの戦争の折、ヒーローズアースへの侵攻を仄めかしていた猟書家『サー・ジャバウォック』は猟兵達の手で完全に滅ぼされた。しかし、サーの意志を継ぐ邪悪ある者達がまだ残っていたのだ。
「奴らの狙いは、神様たちが封じている『不死の獣』を解き放ち、『スナーク』としてその力を利用することだよ。もしあそこに住んでる神様たちにスナークに対する恐怖を植え付けられてしまったら、猟書家達が利用しようとしている『スナーク』の力がより強固になってしまう。なんとかしてそれは避けて!」
サー・ジャバウォックは『侵略蔵書スナーク』と呼ばれる、不可視の怪物を操る術を持っていた。そして、今回もまたスナーク。恐らく、スナークはヒーローズアースを狙う猟書家たちにとっての鍵となる要素であるに違いない。
「逆に、猟兵側が『スナーク』って名乗っちゃえばイメージがブレて奴らのパワーアップを妨害できるかも? まあ、神様たちはみんな『魔法少女』の神様みたいだから、そう名乗った方が神様もやる気が出るかもしれないけど……。どういう作戦で行くか、細かい所はいつも通りみんなにお任せするね」
そう、猟書家勢力と交戦しているのは、『魔法少女十二神』と呼ばれる比較的若い神々なのだ。魔法少女属性を持つヒーローをセンターオブジアースから守護しつつ、『不死の獣』が世に放たれないように『神獣の番人』を引き受けていた影のヒーローと呼べる神々たちだ(ちなみに魔法少女と言いつつも、男性の神も混ざっている)。
長年番人を引き受けていた彼女達は、スナークに取り込まれた不死の怪物達の弱点に関する知識を持っている。彼女達と協力すれば、スナーク化し、超強化されたオブリビオン達にも十分対抗できるはずだ。
「スナーク化したオブリビオン達と、ボスのアズマを倒せば、神様たちは不死の獣を再封印することができるはずだよ」
不死の獣たちはヒーローズアースの世界創世神話の頃から存在する謎の高エネルギー体だ。神々といえど殺すことはできない。しかし、猟書家たちの脅威さえ取り除けば、再封印が可能なのだ。
「アズマは強敵だけど、みんなと神様たちが力を合わせればきっと勝てるはず。ヒーローズアース世界を守る為、みんなお願い!」
シスカは拝むようにパンと両手を合わせると、ヒーローズアースに猟兵達を送り始めた。
大熊猫
こんにちは。大熊猫です。今回の依頼は二章構成の猟書家幹部戦シナリオとなります。
舞台は神々が住まう土地、ヒーローズアースの地下世界、センターオブジアース。かつて鋼神ウルカヌスやレディ・オーシャンのクローン達の襲撃を受けた土地です。
今、センターオブジアースは猟書家幹部「アズマ」率いる「魔法少女戦隊・ウィッチスターズ」の襲撃を受けています。
必死に食い止めている魔法少女十二神と協力し、猟書家達を撃破しましょう!
●NPC「魔法少女十二神」について
このシナリオでは、猟兵と同等の実力を持つ十二柱の「魔法少女の神」が登場します。強さはある程度バラつきがありますが、全員が最低でもレベル50以上の実力者です。
また、彼女たちのリーダーである女神セラキュアは、「アースクライシス2019⑫~神域魔法少女大戦~」で封印されていた「魔法少女の神」と同一人物です。
ちなみに十二名柱全員が「イェーガームービー社の映像作品の大ファン」なので、もしプレイングで出演作品についての言及がありましたら何らかのリアクションが入ります。
●章構成
一章 スナーク化し、超強化された魔法少女戦隊・ウィッチスターズとの集団戦です。その力は単機で猟兵を凌駕します。
二章 猟書家幹部「アズマ」との戦いです。どこか空虚な雰囲気を持つ男ですが、素手で「神獣の番人」たちをまとめて薙ぎ倒すほどの強敵です。
※何か不都合があるのか、彼はスナーク化はしていません。
●プレイングボーナス(一章・二章共通)
以下の行動にはプレイングボーナスが付きます。
・魔法少女十二神と協力して戦う。
・猟兵組織「秘密結社スナーク」の一員であると名乗る。
・魔法少女ネームを名乗り、魔法少女ムーヴをする(属性が近い神の加護が得られます)。
※三つのプレイングボーナスは重複しません。また、プレイングボーナス獲得に性別や容姿は関係ありません。
●文字数省略用記号
アドリブ歓迎→☆、連携歓迎→★、何でも歓迎→◎(☆+★)、ソロ描写希望→▲。
●合わせプレイングについて
グループ参加の場合は、迷子防止の為プレイング冒頭にグループ名をご記載下さい。三名以上の場合はどなたか合計人数をご記載頂けると助かります。
●プレイング受付について
OP公開時~11/11(水)朝7時まで。
※延長の可能性あり。
以上です。皆様のプレイングをお待ちしております。
第1章 集団戦
『魔法少女戦隊・ウィッチスターズ』
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POW : マジカルアップ(パッション)
【パッショナブルな魔法戦士の姿】に変身し、武器「【魔法のトンファー】」の威力増強と、【光のつばさ】によるレベル×5km/hの飛翔能力を得る。
SPD : マジカルアップ(クール)
【クールな魔法戦士の姿】に変身し、武器「【魔法のレイピア】」の威力増強と、【光のつばさ】によるレベル×5km/hの飛翔能力を得る。
WIZ : マジカルアップ(キュート)
【キュートな魔法戦士の姿】に変身し、武器「【魔法のアーチェリー】」の威力増強と、【光のつばさ】によるレベル×5km/hの飛翔能力を得る。
イラスト:えんご
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
火土金水・明
心情(やれやれ、魔法少女ですか。・・・やりましょう)
「名前は、魔法少女ブラックマルスと名乗りましょう。」「そちらが空を飛ぶのでしたら、こちらも空を飛ぶことにしましょう。」
魔法の箒に騎乗して【空中戦】の技能を使用します。
【SPD】で攻撃です。
攻撃は、【鎧無視攻撃】と【貫通攻撃】を付け【フェイント】を絡めた【騎乗突撃】の【螺旋強襲】で、『『魔法少女戦隊・ウィッチスターズ』』の一人を攻撃します。相手の攻撃に関しては【見切り】【残像】【オーラ防御】で、ダメージの軽減を試みます。
「(攻撃を回避したら)残念、それは残像です。」「一人は確実に仕留めましょう。」
アドリブや他の方との絡み等はお任せします。
テラ・ウィンディア
◎
魔法少女…
おれさ…その言葉を聞く度に心が滾るんだ
んと
おれこそスナーク所属!星の魔法皇女グランディア・テラだ!
…おれはムービーでは悪役魔法少女だったけど…大丈夫かな(どきどき)
しかし魔法少女十二神…なんだかオリュンポス的な山にいそうな神様だな
それに神機とかちょっと気になるぞ
【戦闘知識】
冷徹に敵の得た力と隙を見据える
あいつらがおれ達より強くとも問題はない
おれ達はずっと自分より強い奴らと戦ってきたんだ
だからその隙と弱点を捕捉
よし…共闘…そして武術こそ魔法少女の基本アーツだ!
【見切り・第六感・残像・空中戦】で飛び回り回避しながら
背中は預ける!
上空から見下ろし
メテオブラスト!
【重量攻撃】で威力増強!!
●魔法少女推参!
「いくわよ! マジカルトンファー!」
「マジカルレイピア!」
ユーベルコードを解放し、魔法少女十二神たちを攻め立てる魔法少女戦隊・ウィッチスターズ。スナーク化したその恐るべき力の前に、十二神たちは徐々に押し込まれつつあった。
「くっ……! このままじゃ……!」
「諦めてはダメよ、リン! 私達が負けたら世界はきっとめちゃくちゃになるわ!」
くじけそうになる仲間を叱咤するセラキュア。しかし、現実は無情に十二神たちを追い詰めていく。
「あああああっ!」
ついに、ウィッチスターの攻撃の直撃を受け、キャバルリンが吹き飛ばされた。
「リーン!」
「ホホホ、さあ、終わりにしましょう! 世界はスナークのものよ!」
崩れた陣形の隙を突き、ウィッチスターズが一気に止めを刺そうとした刹那――。
彼方より飛来した螺旋(ドリル)と赤い槍がウィッチスターズを横殴りにし、一体を吹き飛ばした。
「きゃあああああっ!」
「何だ!?」
ウィッチスターズたちが振り向くと、そこには二人の少女がいた。
箒(ただしドリル付)にまたがり、とんがり帽子をいじる闇夜のウィザード、火土金水・明。炎を纏う赤き槍の携えた幼き炎玉の竜騎士、テラ・ウェンディア。
二人の救援者たちは、まさしく魔法少女(マジックナイト)であった。
「イェーガーか! あと少しという所で!」
オブリビオン達は忌々しげに二人を睨み付けた。
「世界を渡る魔法少女イェーガーだわ! 来てくれたのね!」
頼もしい救援者の登場に十二神たちは湧き立った。
「魔法少女……おれさ……その言葉を聞く度に心が滾るんだ」
テラはそう言ってニカッと笑う。
「んと、おれこそスナーク所属! 星の魔法皇女グランディア・テラだ!」
槍を構え、ノリノリでポーズを取った。
「名前は、魔法少女ブラックマルスと名乗りましょう」
やれやれと溜息をつきながら名を名乗る明。こちらはテラほど幼くはないので、そこまで魔法少女に乗り気ではないらしい。
「見て、小さい子の方は映画で見たことあるわ!」
「黒い魔女っ娘の方も、何度も裏切り者のウルカヌスと戦ってくれた子だわ!」
二人の魔法少女の登場に十二神には力が漲った。たまにヒーローズアースで活動している二人は十二神たちにも知られていたようだ。
虹色のマジカルなパワーが溢れ出し、十二神たちはウィッチスターズたちを押し返していく。
(……おれはムービーでは悪役魔法少女だったけど……大丈夫だったみたいだな)
テラはほっと溜息をついた。自分が映画では悪役だったことを密かに気にしていたが、そこは問題ではなかったようだ。
「スナークを騙る気!? あなたたちなんて、不死の獣を取り込みパワーアップした私達の敵じゃないわ!」
叫び声を上げながら、クールなフォルムへと変身していたウィッチの一体が翼を広げ、明へと突撃した。
ブラックマルスは箒にまたがると、きりもみ回転しながら急上昇し、ウィッチのレイピアを躱した。
「そちらが空を飛ぶのでしたら、こちらも空を飛ぶことにしましょう」
そのまま空高く飛び、空中へとウィッチを誘い出す。
「ええい、ちょろちょろと!」
ウィッチスターのレイピアが高速で突き出され、ブラックマルスへと襲い掛かるが、ブラックマルスは残像の魔法を駆使してひらひらとスナークの攻撃を躱し続けた。
「おれもいるぞ! くらええええ!!」
ブラックマルスに注意が向いた隙を突き、上空へと追いかけてきたテラは炎の槍を連続で放つ。炎の槍が翼を掠め、スナークは舌打ちした。
「よし……共闘……そして武術こそ魔法少女の基本アーツだ!」
「二対一でも私達には勝てないわ! ひねりつぶしてあげる!」
スナークはテラの方へと向き直る。だが、それこそがテラの狙いであった。
「今です! 一人は確実に仕留めましょう」
ピピピ。ブラックマルスのドリルが軽やかな電子音を立てた。スナークの注意がテラに向いた今こそユーベルコードを解き放つチャンスだ!
「ターゲットロックオン、ゴー! 『螺旋強襲』(ファイナルドリルクラッシュ)!」
オブリビオンの注意が逸れた一瞬の隙を突き、魔法少女ブラックマルスが急加速した! ドリルが猛烈な唸りを上げ、スナークの翼に風穴を穿つ!
「しまっ……! ギャアアアア!」
ユーベルコードの直撃を受けたスナークは地面に墜落し、大爆発を起こした。
「そいつまだ生きてるわ! 気を付けて!」
近くでスナークと交戦していた女神は二人に忠告した。そう、ブラックマルスのユーベルコードの直撃を受け、大爆発したスナークの怪物は片翼を失っただけで、まだ生きていたのだ。
「しぶといですね……さっさと止めを刺しましょう」
箒にまたがったまま地上に降りてきたブラックマルスはテラに目配せした。今度は自分が囮になるから、そちらで決めてくれという意思表示だ。異存はない。テラは少し後ろに下がり、魔力を高めていく。
(しかし魔法少女十二神……なんだかオリュンポス的な山にいそうな神様だな)
テラはギリシャ神話を思い出していた。十二という数字はアース世界の文明において古来より特別な意味を持つ数字だ。それは十二支だったり円卓の騎士だったり、妹や鬼の数だったりと様々だが、魔法少女の神々たちにも、何か神秘的ないわれがあるのかもしれない。
「それに神機とかちょっと気になるぞ」
グリモアベースで聞いた話によれば、現在生死不明の『戦隊の神』たちは巨大ロボットに乗って猟書家と戦っていたらしい。よくよく見れば、今もそこかしこに幻獣を模したカラフルなロボットの残骸が転がっている。あの赤いのなんか、触ればまだ動くんじゃないだろうか。
「……っと!」
テラはスナークが投げ放った光のトンファーを側転で緊急回避する。現在ブラックマルスと交戦中のスナークだが、テラへの注意も怠っていないようだ。そして、あのトンファーの直撃を受ければ歴戦のテラとてただでは済むまい。
だが、オブリビオン達が猟兵や神々より強くとも問題はない。テラ達はずっと自分より強い奴らと戦ってきたのだ。
「サンダーボルト!」
その時、天から雷が降り注ぎ、一瞬スナークの動きが止まった。
「今だ!」
テラは己の魔力を一気に高め、空高く飛び上がった。
「星よ……世界よ……流星の力を我が身に宿せ……!今こそ我が身、一筋の流星とならん……メテオ・ブラスト……受けろぉ!!!」
「アズマ様ァーーッ!」
恒星のような輝きと共にテラの超重力踵落としがスナークの頭へと叩きつけられ、今度こそスナークは粉々になった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
バーン・マーディ
我は魔法少女とは縁があるわけではない
我はスナークと共闘関係にある対神組織「デュランダル」なり
…おい貴様…何故そんなきらきらした目で見るのだ…!?(まさか…あのムービーを見てるのか…!?
ま、まぁいい…力を貸せ
此度だけはこの…神々さえ蹂躙する不条理への叛逆に手を貸してやる(だからなんでそんな純真な目で見る!?
【オーラ防御】展開
UC起動
…奴らが扱ってる不死の獣の力について伝えよ
戦術に退いて敵の能力の把握は重要故
【戦闘知識】で十二神からの情報も含めて分析
【武器受け】で致命を避け
【カウンター・二回攻撃・生命力吸収・鎧無視攻撃・鎧破壊】による叛逆の猛攻を仕掛けその武装ごと粉砕してくれるっ!!!
●神の敵対者
「くっ……!」
壁に叩きつけられた魔法少女騎士の神、キャバルリンはよろよろと身を起こした。すばやく盾を構え、大急ぎで魔力を注ぎ込む。
「喰らいなさい! マジカルトンファー!」。
しかし、莫大な魔力を注ぎ込まれたトンファーは、キャバルリンの大盾をいともたやすく割り砕いた。
「しまっ――!」
女神は再び迫り来るトンファーに瞠目する。大地をも砕かん勢いで放たれた一撃は、一秒後に女神の頭部を粉々に打ち砕くだろう。
ガキィン!
だが、その瞬間、割って入った黒い影が光のトンファーの一撃を弾き返し、キャバルリンとウィッチスターの間に一人の男が立ち塞がった。
「……」
巌のような顔に、鋼の如き屈強な肉体。巨大な魔剣でスナークの攻撃を弾き返した男の名は、バーン・マーディと言った。
「チッ! イェーガーか!」
ウィッチスターは一旦距離を開け、態勢を立て直した。
「あ、あなたはまさか!?」
バーンは驚きに目を見開くキャバルリンの方を振り向くと、厳かに口を開いた。
「我はスナークと共闘関係にある対神組織『デュランダル』なり」
黒い騎士は堂々と、かつて率いた組織の名を名乗る。
強面の戦士であるバーンはもちろん魔法少女などではない。バーンは、スナークのイメージの混乱を狙う為、あえて魔法少女ではなくスナークの縁者を名乗ったのだ。
だが彼がかつて対神組織デュランダル――神の敵であるヴィラン組織を率いていた過去があることは事実だ。たとえこの場に剣の神や戦の神がいたとしても、神の庇護などは決して求めなかっただろう。
「……」
しばし沈黙が流れる。バーンとしては、たとえかつて敵対した神々といえど、この世界を守るために共闘することに異存はないつもりだが、この女神は同胞の敵だった男を許すつもりはないとでも言うつもりなのだろうか? そんな危惧が一瞬バーンの頭によぎったが――。
「あなた、バーン・マーディ様ですね!? 私、ファンです!」
「……おい貴様……何故そんなきらきらした目で見るのだ…!?」
(まさか…あのムービーを見てるのか…!?)
キャバルリンの予想外のリアクションにバーンは困惑した。
前述の通り、バーンは魔法少女では断じてない。だが、バーンは実はイェーガー・ムービー社の制作した魔法少女テーマの映画に出演したことがあるのだ!
とは言っても、彼の出演はクライマックスシーンの僅か数分のみ。印象的な役割だったとはいえ、よほどのマニアでなければバーンのフルネームまでは知らないはずだが――。
というか、センターオブジアースから離れられないはずの『神獣の番人』がなぜ地上の映像作品を知っているのか。
「え、バーン・マーディ!? マジカルイェーガーウォーズの!?」
わらわらと集まってくる十二神たち。これは一体どういうことなのか?
アースクライシス後、『ジャスティス・ワン』が張っていた結界が解かれたことで、地上とセンターオブジアースの文明の異文化交流が図られるようになった。
そして、魔法少女十二神はあの手この手で地上のパソコンやら映像機器やら、ホビーやらを神殿に持ち込んでいたのである。
その結果、魔法少女十二神の神殿はイェーガームービー社の映像作品の円盤やグッズが所狭しと並ぶヒーローオタ部屋と化していたのだった!
「『裏方デュランダル』、何度も見ました! あの渋さこそ真のヒーローですよね!」
いつの間にかにじり寄ってきた忍者魔法少女の女神もキラキラした目でバーンを見つめる。
「何の話だ……?」
バーンは聞き覚えのない呼称に再び困惑した。
裏方デュランダル。それは、『マジカル・イェーガー・ウォーズ』の円盤に特典映像として収録されていた十五分間の舞台裏コーナーのことだ。その映像には、デュランダルの英霊たちと共に黙々と裏方の作業に従事するバーンのたくましい姿が克明に記録されていた。
見返りを求めず、ただ黙々と地味な作業に従事したバーンとデュランダル達の姿は、不死の獣たちを封印し続けることで陰ながら世界を守り続けてきた魔法少女十二神たちからの評価も高い。……いいのか、それで。
「ま、まぁいい……力を貸せ。此度だけはこの……神々さえ蹂躙する不条理への叛逆に手を貸してやる」
(だからなんでそんな純真な目で見る!?)
バーンは困惑しつつも臨戦態勢を整える。色々ツッコミたいのは山々だが、十二神の士気が上がる分には何も問題はない。
「……奴らが扱ってる不死の獣の力について伝えよ。戦術に退いて敵の能力の把握は重要故」
「はいっ! あいつらが取り込んだのは『天を覆う巨鳥』という名前の不死の獣で、その名の通り鳥型の獣です。属性は『風』。長所はスピードですが、弱点は翼が大きすぎて小回りが利きにくいことですね!」
バーンの問いかけに、キャバルリンははきはきと答えた。これは貴重な情報だ。
「悪とされたる者達よ。正義という暴力に蹂躙されし者達よ。我はバーン・マーディ。我は今ここに宣言しよう。悪には悪の…正義があると! 『ヴィランズ・ジャスティス』!」
バーンは禍々しい紅きオーラを解放し、スナークたちへと突撃していく。ユーベルコード発動の際に黄色い声援が上がり、何故かカメラのシャッター音まで聞こえた気がするが、流石に気のせいだろう……。
大成功
🔵🔵🔵
フェイルシア・インパーサ
☆
マシンには乗らず生身で行きますわね
魔法剣士(マジックナイト)☆フェイルシアここに見参ですわ!
豊かな大地の実りの力を使って穢れを浄化致しますの
それでは皆様、御機嫌よう
ウィッチスターズの特徴は全員が武器を扱うこと
ならばその利き腕を奪って攻撃力を削ぎます
[高速詠唱]で結界を貼り[盾受け]をすれば最大威力を放つはず
威力に寄せると動きは直線的になる、ならば[見切り]って躱し
[カウンター]で薔薇の蔦を突き刺しましょう
とても甘えたがりな薔薇は簡単には離してくれませんわよ?
この手が通じるのは精々良くて3回が限度なので、後は[空中戦]で食らいつきましょう
攻撃を受けてしまっても[激痛耐性]で耐えますわ
●魔法剣士☆フェイルシア!
「はああああッ! マジカル・バースト!」
「負けるもんですかっ! マジカルゴッド・ストライク!」
悪の魔法少女たちと魔法少女十二神たちの激闘は続く。駆け付けて来た猟兵たちの奮闘で多少十二神側に天秤は傾いたとはいえ、スナーク化したウィッチスターズはまだまだ余力を残している。対して、十二神はパワー温存など考えず、全開で魔力を使ってスナークたちを凌いでいる状態だ。長期戦となれば無尽蔵の魔力を持つスナーク側が有利だろう。そして、十二神たちの魔力に陰りが見え始めた頃……。
シュビッ!
いきなり辺りの空間に花を象った巨大な紋章が投影され、驚いた両陣営は戦いを一瞬中断した。
彼女らは知る由もないが、これは【イマジナリークレスト】。かつていずこかの世界で栄えたとある名家の家紋なのだ。
「……なにこれ!? ヒーローサイン!?」
「あそこから出てるわ! 何者!?」
ウィッチが神殿の方を指差すと、いつの間にか神殿の柱の上に一人の少女が立っていた。
「皆様、ごきげんよう」
桃色の髪をたなびかせ、戦場へと舞い降りた一輪の花が優雅に微笑む。
「魔法剣士(マジックナイト)☆ フェイルシアここに見参ですわ!」
●ラ・ジェラシー・ローゼ
「また増援の魔法少女ね! ひねりつぶしてやるわ! マジカルトンファー!」
スナークの一体が光のトンファーを励起させ、柱から降りたフェイルシア・インパーサへと襲い掛かった。取り込んだ「天を覆う巨鳥」の翼を広げ、一瞬にして間合いを詰めたスナークはフェイルシアを打ち砕かんと、猛回転する光輪を叩きつける。
「シールド!」
フェイルシアは高速詠唱で掌に小さな結界魔法を発動し、盾代わりにして光のトンファーを受け止めた。スナークは二撃、三撃と連撃を叩きつけるが、フェイルシアの魔力の盾はびくともしない。
「チィ!」
業を煮やしたウィッチスターはトンファーにさらなる魔力を注ぎ込んだ。フルパワーの魔力で巨大化したトンファーを横薙ぎし、盾ごとフェイルシアを叩き潰さんと、全力の一撃を叩きつける!
「かかりましたわね」
フェイルシアは薄く笑うと、いきなり結界の盾をキャンセルした。彼女は敵が大振りするのを待っていたのだ。盾を狙っていた一撃はダイナミックに空振りし、スナークの態勢は崩れた!
『甘えたがりな薔薇の蔦(ラ・ジェラシー・ローゼ)』
その隙を突き、フェイルシアのユーベルコードが発動する。神々の領域であるセンターオブジアースの大地の豊潤な魔力を吸って爆発的に生長した薔薇の蔦は、千の棘となってウィッチスターズの両腕を突き刺し、しっかりと大地へと縫い留めた!
「なにっ!? くっ……! 動けない!」
ウィッチスターはもがくが、腕に深々と食い込んだ蔦は獲物が逃げることを許さない。刺さった時にトンファーも落としてしまったので、もはや八方塞がりだ。いくら魔力や生命力が規格外でも、ここからの逆転は不可能だろう。
「貴女たちの弱点は全員が武器を扱うこと。とても甘えたがりな薔薇は簡単には離してくれませんわよ?」
フェイルシアは上品に微笑むと、トドメは十二神に任せ、次の獲物を探して大地を駆けた。
成功
🔵🔵🔴
泉・火華流
◎
枸橘・水織(オラトリオのウィザード・f11304)と一緒に参加
作品には参加していないものの、戦争時の依頼にはかなり参加
行動
ここはファンサービスも兼ねてやった方がいいと思うよ
むしろやるべき…と、水織に魔法少女ムーヴを強要(火華流的には面白がってます)
魔法少女十二神と協力して戦う
水織に魔法少女ムーヴ(不殺の魔法使い)を強要した分、敵の排除に全力を注ぐ
指定UCをレガリアス・エアシューズに使用して高機動戦闘【ダッシュ】
ミニガンやFBCを使用してのヒット&ウェイの射撃攻撃【制圧射撃・乱れ撃ち・逃げ足】
ときに蹴り技主体の体術【ジャンプ→踏み付け・スライディング】などで戦闘
基本的に足は止めない
枸橘・水織
◎
泉・火華流(f11305)に『イェーガームービー社の映像作品に出たことがある』(水織的には黒歴史)…から引っ張られてきて強制参加
行動
『マジカルイェーガー・ウォーズ・一章の変身シーン(名乗り追加)』の再現
(指定UC(水属性)を応用…結界術・変装・早着替え)
指定UC(捕縛属性・殺傷力皆無の強力粘着弾)で相手の命を奪わずに相手を捕縛して無力化【全力魔法・属性攻撃・捕縛・範囲攻撃】
(可能なら)グラビティメイスで【気絶攻撃・重量攻撃】など…『第二章の戦闘シーンの再現』
「みおの夢は誰かを救える魔法使いっ!!…みおがあなた達を歪んだ魔法少女の道から救ってあげるっ!!」
最後の方はノリノリで…後で恥ずかしがる
●黒歴史を乗り越えて
「えっと……。本当にやらなきゃダメかな?」
「もちろん。ここはファンサービスも兼ねてやった方がいいと思うよ。むしろやるべき!」
泉・火華流は拳を握って力説した。一方、枸橘・水織は困惑していた。水織はかつてイェーガー・ムービー社の180分映画、『マジカル・イェーガー・ウォーズ~魔法少女の夜明け~』に出演したことがあるという理由で、火華流にこの戦場に引っ張ってこられたのだが、水織にとってあの映画は黒歴史なのだ。彼女自身は裏方のお手伝いのつもりでスタジオまで足を運んだのだが、運悪く魔法少女狂いの監督にターゲット・ロックオンされてしまい、水織もなんやかんやで銀幕デビューを飾ってしまったのである。
「さあ、早く早く♪」
笑顔でぐいぐいと水織の肩をつつく火華流。火華流の方はとても楽しそうだ。絶対面白がってると思う。
「はぁ……しょうがないかな」
水織は深く溜息を吐き、杖を振り上げた。たちまち水織の足元から水柱が立ち、その中で制服が魔法少女服へと錬成されていく。数秒後、水織は白き翼を生やし、身長ほどの長さの杖を携えた可憐な魔法少女へと変身。劇場版の一幕を見事に再現したアルケミィ・ミオは可愛く決めポーズを取り、名乗りを上げた。
「錬金の魔法少女『アルケミィ・ミオ』参上!」
「可愛いー! あとは変身の呪文とかも欲しいね!」
「やっぱり、恥ずかしいよ……」
ぱちぱちと拍手を送る火華流。
ここは戦場だ。いつまでも恥じらってばかりもいられないので、水織は翼を広げて女神たちに加勢するべく飛び立った。
「さて、私も。この子を焚きつけた責任は取らないとね。『スチームエンジン』」
火華流は【レガリアス・エアシューズ】に蒸気エンジンを搭載し、大地を疾走して水織を追う。流星の如き速度で水織を追い抜いた火華流は、十二神と乱戦を繰り広げていたウィッチスターズの一体に斜め上から急降下し、飛び蹴りを叩き込んだ。
「あぐっ!?」
「加勢するわよ、魔法少女十二神さん達」
蹴った反動を利用して一旦距離を取った火華流はくるりと空中で一回転すると、ずざざ! 地面をスライディングしながら態勢を整える。素早く【ハイスチームミニガン】と【随伴式 Flying Beam Cannon(FBC)を起動。的を絞らせないよう高速でジグザグに疾走しながら、スナークたちに実弾とビームによる弾幕をお見舞いした!
「ぐあああっ!」
翼を広げて十二神たちと空中戦を繰り広げていたスナークたちの数体が銃弾に晒され、大地へと叩き落とされる。そこを目掛けて、間髪入れずに水織の魔法が放たれた。
『錬金魔力弾(アルケミィ・マジック・ミサイル)!』
水織は空中から強力な粘着弾を大量に発射し、スナークたちに浴びせかけた。
大地へと固定されたスナークたちはもがくが、数百発の粘着弾による拘束からはそうそうすぐに脱出できるものではない。
「ああっ! 貴女は錬金の魔法少女アルケミィ・ミオ! まさか助けに来てくれるなんて!」
幼い天使の様な姿をしている、水織達と同年代の外見をした女神が目を丸くして叫んだ。
「私、エンジェリナって言います! 小学生魔法少女の守護神です! あとでサイン下さい! できれば2ショットとかも!」
どうやら彼女は水織のファンらしい。いきなりサインをねだられ、水織は赤くなった。
「そっちの機械使いの子も見たことあるわ! 確かウルカヌス(のクローン)と戦ってくれた子よ!」
金髪のおねーさん女神も火華流を指差して叫んだ。火華流は映画には出ていないが、さすがは魔法少女の神。守護対象の魔法少女系猟兵はしっかりチェックしているらしい。
「おのれ、魔法少女共め! 撃ち落してやるわ!」
その時、スナークたちがアーチェリーを構え、水織たちを撃ち落とそうと魔法の矢を一斉発射した。
「させないわ!」
火華流はミニガンを斉射し、悪の魔法少女たちの放った魔弾を撃ち落とした。
ガガガガガガ!
両者の間に激しい火花が散り、甲高い金属音が鳴り響く!
「みおの夢は誰かを救える魔法使いっ!!……みおがあなた達を歪んだ魔法少女の道から救ってあげるっ!!」
水織は劇場版の名台詞と共にグラビティ・メイスに魔力を注ぎ込み、超重力の一撃を地面へと叩きつけた!
「きゃああああッ!」
ガラガラガラガラッ!
巨大なクレーターが発生し、スナークたちは神殿の瓦礫に埋もれて見えなくなった。まだ仕留め切れてはいないだろうが、超重力の檻から脱出するには時間がかかるはずだ。
「……結局ノリノリだったね」
「あ」
火華流にからかわれ、我に返った水織は再び赤面した。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
リカルド・マスケラス
◎
「チャラっと参上、チャラにちわ~っすよ」
そんな感じで現れるは狐のお面
「ま、どんなピンチもサクッと解決っすよ!」
協力できるなら、ノリ重視なアゲアゲなギャル女神様と
「ちょーっと自分にお付き合い願えないっすかね?」
などと話してその女神に憑依。それによってリカルドと同レベルぐらいに強化、更に【跳梁白狐】で無敵状態に
「今ならどんな攻撃だって耐えられる、無敵のショータイムっすよ!」
後は無敵状態を利用して敵の攻撃を気にせず弱点をぶっ叩く。女神特有の攻撃でもいいし、鎖鎌で【2回攻撃】や女神の得意属性(何となく雷や光のイメージ)による【属性攻撃】や高速で動く敵に【ロープワーク】で鎖を張り巡らせて捕らえてもいい
●スーパーゴッド爆誕!
「そら、そら、そらァ! ミンチになりなさいな!」
トンファーを振り回し、セーラー服姿の女神を攻め立てるウィッチスターズの一体。
「くっ……! ヤバげなんですけど……! きゃあっ!」
トンファーに跳ね飛ばされ、ロケットのように吹き飛ばされるセーラー服女神。なんとか受け身が取れたが、叩きつけられた衝撃に体がビリビリする。
「くそー。このJK魔法少女の守護神・ポヨポヨがあんな悪墜ちした魔法少女なんかに苦戦するなんて……! マジムカつく!」
「チャラっと参上、チャラにちわ~っすよ」
そんな若者のようなチャラい台詞と共に、苦戦している女神の前へとひらりと飛んできたのは、白い狐のお面だった。
「ン? あれ、なんか不思議なチカラを感じる……アンタもしかしてイェーガー?」
「イエス! 自分、ヒーローマスクのリカルドって言います。ま、どんなピンチもサクッと解決っすよ!」
「ヘエー。覆面ヒーローじゃなくてマスクが本体なんだ。珍しい! それにちょっとカワイイかもー」
マジマジとリカルドの全身を見つめるポヨポヨ。リカルドの本体が動物モチーフな所がお気に召したらしい。
「女神様、ちょーっと自分にお付き合い願えないっすかね? 体を貸して欲しいっす」
「もしかしてアタシをパワーアップしてくれるカンジ? もちろんオッケー!」
リカルドに負けず劣らず軽いノリで女神はあっさり承諾した。
「話が早くて助かるっす。じゃ、行くっすよ。『跳梁白狐』(チョウリョウビャッコ)!」
合体!
リカルドの仮面を横向きに装着したポヨポヨは、ヒーローマスク・リカルド並の戦闘力を手に入れた!
さらに、リカルドのユーベルコードによって無敵の力を上乗せされた女神は、スーパーゴッドとなってスナークたちを蹂躙する!
「今ならどんな攻撃だって耐えられる、無敵のショータイムっすよ!」
「キャハハハハ! ゴッドぱーんち! ゴッドキィーック! オラオラオラァ!」
ハイテンションに笑いながら、悪の魔法少女たちを打ちのめす女神。とても楽しそうだ。
「さあ女神、これを使うっす!」
リカルドはどこからともなく愛用の鎖鎌を取り出した。
「ナニコレ? 鎖鎌? 忍者みたいでマジかっけーじゃん!」
ポヨポヨは鎖鎌の分銅を手に持ち、鎖をブンブン振り回した。
「持つとこ間違ってるけど、ちゃんと鎌が敵を傷つけてるので良しとするっすよ!」
「え、マジ? これ違うの? じゃあこう?」
鎌を手元に引き寄せた女神は今度は分銅をぶん投げ、鎖をスナークの翼へと巻き付けた。そのまま自前の雷を放ち、拘束したまま電撃を浴びせる。金属の鎖鎌と電撃の相性はバッチリだ。
「いいっ感じすね!」
「オッケー! 分かってきたかも!」
リカルドは女神の戦いを見守りながら、鎖鎌の使い方をレクチャーしていく。呑み込みの良いJK女神はリカルドのテクニックを吸収し、急成長していったのであった。
大成功
🔵🔵🔵
鍋島・小百合子
POW重視
◎
敵も味方も煌びやかな衣に身を包みし乙女ばかりであるのう…
武士たるわらわにはちと場違いのようじゃ
「肥前が女武者・鍋島小百合子!異界の猟兵として魔法少女十二神に助太刀いたす!」
UC「黄金勇霊装」発動にて黄金の甲冑着用
勇気に比例した戦闘力と飛翔能力をもって魔法少女戦隊と空中戦を展開
戦では十二神との連携を意識し集団戦術において攻めを預かる矛とならん
残像で翻弄しつつ洗練されし我が薙刀の武技をもって各個撃破を狙う(なぎ払い、範囲攻撃、乱れ撃ち、鎧砕き、切り込み併用)
む?十二神や、この黄金の甲冑に映画で見覚えあるとな?
(NSMSの「アースクライシス2019外伝~バトル・オブ・アカデミー」参照)
●戦乙女たちの戦場
(敵も味方も煌びやかな衣に身を包みし乙女ばかりであるのう……。武士たるわらわにはちと場違いのようじゃ)
到着した戦場を見渡した鍋島・小百合子は溜息をついた。
見れば、この戦場にいるのは年若き少女が大多数。それもみな、ひらひらした豪奢なドレスや学生服を改造したような丈の短い装束に身を包み、武器や鎧すらもその意匠は可愛さを前面に押し出したものばかり。決して無骨というわけではないが、どちらかというとかっこいい系の小百合子は些か肩身が狭い。
だが、サムライエンパイア出身の古風な女子としては、あのように膝が剥き出しになるほど丈の短い「みにすかあと」など履くのは少々抵抗がある。そんな風にも考えるが――。
「我は纏う勇に相応しき極みの鎧……輝け!『黄金勇霊装』(ヤミヲテラスヒカリカガヤキシブシンノヨロイ)!」
戦装束に想いを馳せるのは後で良い。ともかく今は戦うべき時だ。迷いを振り切り、ユーベルコードを発動した小百合子は眩い輝きを放ち、黄金の甲冑を身に纏った。
「肥前が女武者・鍋島小百合子!異界の猟兵として魔法少女十二神に助太刀いたす!」
堂々と名乗りを上げ、薙刀を振りかざして飛翔した小百合子はウィッチスターズへと切り込んでいく。十二神の相手をしていたスナークの一体が横合いから小百合子に斬り付けられ、大きく吹き飛ばされた。
「今度はサムライか! 次から次へと!」
別のスナークが小百合子へとトンファーで殴りかかり、今度は逆に小百合子を吹き飛ばした。互いに何度も位置を入れ替えながら、激しく小百合子と打ち合う。
「もらったわ!」
攻撃直後、薙刀を振り切った姿勢で一瞬硬直した小百合子へと、スナークがトンファーで躍りかかった。頭部を狙って放たれた超高速の光輪は小百合子を捉えたが、命中した瞬間に小百合子の姿は陽炎のように揺らいで掻き消えた。スナークが捉えたのは小百合子の残像だったのだ。
「その黄金の甲冑……。貴女は伝説のヒーローの一人、鍋島・小百合子様ですね! 『バトル・オブ・アカデミー』観ました!」
眼鏡をかけたおさげの少女、知識と文学魔法少女の女神が火炎をスナークに浴びせながら叫んだ。
「ええ、間違いないわ! 小百合子様よ! 一緒に戦えるなんて光栄です!」
スポーツ魔法少女の女神もスナークにドロップキックをぶちかましながら賛同する。彼女たちは小百合子が出演した映画をよく知っているらしい。
「む? 十二神や、この黄金の甲冑に映画で見覚えあるとな?」
小百合子はきょとんとした。地上の人々ならいざ知らず、まさかセンターオブジアースに住まう神々が映画を嗜み、あまつさえ自分の出演作品のファンであるなどとは思っていなかったのだ。
「ふふ、なんだか面はゆいのう。だが、不思議と力が湧いてきたわ! さあ、一気に畳みかけるぞえ! 我の攻撃に続くが良い、魔法少女十二神たちよ!」
「応ッ!」
気合が入った小百合子は先陣を切ってスナークたちへと突撃し、薙刀の乱撃を叩きこんだ。
「きゃああーーッ!」
直撃を受けた悪の魔法少女は悲鳴を上げて爆散した。
「今よ! みんな!」
十二神たちは小百合子が敵陣に穿った風穴めがけ、魔法を乱れ撃ったのであった。
成功
🔵🔵🔴
緑川・小夜
[WIZ]
(魔法少女戦隊達の前にどこからともなく飛んでくる赤い薔薇)
悪に堕ち、欲望のままにその力を振るう魔法少女達よ。貴女達の野望はこの怪盗ダークパピヨンが止めてみせるわ
あらかじめUCで変身した怪盗の姿で、腕を組み壁にもたれかかりながら、上記の口上を述べて敵集団に躍りかかるわね
わたくしも「魔法少女の夜明け」に出演していたので、もしかしたら先程の名乗りで気づいた方もいるかも
敵の弓による攻撃は【見切り】と【残像】で回避を、さらにUCで敵の戦意による強化を受け、敵に向かって飛びかかり、そのまま接触して生命力を根こそぎ吸収するわ
ふふ、貴女達の生命…わたくしの糧にさせてもらうわね
[アドリブ連携歓迎です]
●怪盗魔法少女、ダークパピヨン参上!
「マジカルアロー!」
ビシュシュシュシュシュッ!
キュート形態へと変身したウィッチスターの魔法の矢が、セラキュアを襲っていた。
「ああん、ツインテールの先が焦げちゃったじゃない……! まずいわね、このままでは防戦一方だわ!」
セラキュアはゴロゴロと無様に側転を繰り返して魔法の矢を回避するが、敵の連射が速い。このままではいずれ直撃を受けてしまうだろう。
「ホホホホ! 魔法少女十二神のリーダー、セラキュア! 討ち取って名を上げるのはこの私よ!」
高笑いをするウィッチスター。ついにセラキュアは神殿の端へと追い込まれた。もはや万事休すと思われたその時。
シュバッ!
一輪の薔薇が風を切り裂いて飛来し、アーチェリーの弦を引かんとするウィッチスターの手首へと突き刺さった。
「誰だ!?」
ウィッチスターが振り向くと、そこには腕を組んで壁にもたれかかった、赤い蝶々の仮面の少女が立っていた。
「悪に堕ち、欲望のままにその力を振るう魔法少女達よ。貴女達の野望はこの怪盗ダークパピヨンが止めてみせるわ」
「貴女は……! 魔法少女パピヨンサヨ、いえ、ダークパピヨン!?」
セラキュアは二度、ダークパピヨンの姿に見覚えがあった。
一つ目はレディ・オーシャンのクローンによって封印された彼女を解放する戦いの時。
そして二つ目は、セラキュアの新約バイブルとなった、イェーガームービー社の180分映画『魔法少女の夜明け』で登場した時だ(何度も見ているから実際には二回以上と言うべきだが)。
「あら、覚えてくれていたんですのね。ここはダークパピヨンの方でお願いします」
微笑みを浮かべながら、黒衣をはためかせて翔んだダークパピヨンこと緑川・小夜はウィッチスターズたちの集団へと躍りかかっていく。
「ロリっ子でも容赦はしないわ! くらえっ!」
ウィッチスターの一体が怪盗魔法少女へと矢を放つ。しかし、ダークパピヨンは黒い残像だけを残し、華麗に回避した。
「わたくしを捕まえられますか? お・ば・さ・ま・が・た」
「今なんつったゴルァ! きー! 魔法少女の全盛期はハイティーンなのよ! おのれまな板! 先に貴様から抹殺してくれるわっ!」
敵愾心を剥き出しにし、一斉にダークパピヨンに矢を射かけるウィッチスターズ達。そのドス黒い矢には、獲物を奪われた憎しみと、彼女の若さへの妬みが込められていた(ダークパピヨンは十歳である。ちなみにセラキュアは永遠の十四才を自称している)。
しかし、その感情がウィッチスターズたちの命取りとなる。
敵の憎しみを吸収してパワーアップしたダークパピヨンはひらりひらりと、薄暮れ時に舞う蝶のような動きで矢を回避しながら、間合いを詰めていく。
「ダークパピヨン! 今日は封印されていませんから。私も一緒に戦います!」
セラキュアはハート型の弓を魔力で創り出すと、ウィッチスターズに向かって反撃の矢を射かけた。
『マジカル・ハートブレイクショット!』
ドカン! 魔力を凝縮した矢が着弾と同時に大爆発を起こし、戦場に砂煙がたちこめた。その瞬間、ダークパピヨンは気配を殺し、ウィッチスターズたちの背中へと忍び寄る。
「おのれ、どこだ!?」
「ここですわ」
ダークパピヨンはぬるりと手を伸ばし、ウィッチスターの頬に手を当てると、掌から敵の生命力を吸収していく。
「ふふ、貴女達の生命……わたくしの糧にさせてもらうわね」
「きゃああっ……! お肌がっ……!」
根こそぎ生命力(エナジー)を奪われたウィッチスターは、カサカサに干からび、塵となって消えていった。
大成功
🔵🔵🔵
レパル・リオン
◎
【フラプリ】4名
待てーっ!正義を忘れた怪人少女に、好き勝手はさせないわ!
ユーベルコードで変身よ!とおっ!
拳と魔法と勇気のパワー!魔法猟兵、イェーガー・レパル参上!
あ、女神さま!あたし「魔法少女の夜明け」って映画出たんだけど観てくれた?
最前線でガードと回避に集中、相手の戦い方をよく見て覚えて見切るわ!
平和のためにがんばらなきゃ!
がんばるけど!やたら強いわコイツら!
女神さま、女神さま、どこか弱点とかないの?(ひそひそ)
鳥は電気や氷が苦手ってイメージあるけど、その辺どうなの(ひそひそ)
弱点がわかったら、あたしのマジカル気合パワーで属性チェンジ!体に宿した属性パワーで蹴って殴って大逆転の大乱闘よ!
駒城・杏平
【フラプリ】
颯爽登場!!銀河魔法美少年テイルグリーン!!
僕が相手だ!悪いことしちゃ、ダメなんだぞー、めっ!
情報収集や世界知識を使って見極めるよ。
皆と協力して敵を倒すよ。
ユーベルコードのめっ!も使って倒すよ!
「めっ!」
で心に荒んだ部分を打ち砕くよ。
フルバースト・マキシマムを使って狙い撃つよ
2回攻撃、一斉発射で攻撃するよ
相手からの反撃が来たら残像を使って避け、回避できないときはオーラ防御する
技能
【鎧砕き、2回攻撃、一斉発射、オーラ防御、世界知識、残像、情報収集】
【連携・アドリブ歓迎】
ラモート・アンゲルス
【フラプリ】
弥生すいせい/怪盗姫メルミードと名乗ります。
「あなたのハートを華麗にスティール! 怪盗姫(かいとうプリンセス)メルミード!」
UC【幸運な8月】で能力を底上げして武器の傘と魔法を駆使して戦います。
怪盗であることと魔法少女であることを意識して振る舞い、見た目重視で動き回って戦います。
アリルティリア・アリルアノン
◎
【フラプリ】4名
ネガティブハートにスマイル配信♪
バーチャル魔法少女アリルちゃん、ログインなーう☆
魔法少女は愛と平和の使者!
それなのに恐怖と破壊を振りまこうとする悪の魔法少女はアリル達が許しません!
(セラキュアの声を聞いてハッとなり)
この優しさと気品を感じさせつつも時折ガラが悪くなる声は…
もしや前の戦いでアリルに力を授けてくれた女神様!
あの時はありがとうございました!
アリル達だけでは手強い敵も、女神様がいれば百人力!
協力してやっつけちゃいましょう!
敵が飛ばしてくる矢は「オーラ防御」で防ぎます
相手は飛び回って厄介ですが、UCを発動して最大限の「範囲攻撃」で全員撃ち落としてやりますよ!
●激闘! 魔法戦士団フラプリ!!
「追い詰めたわよ、セラキュア!」
先程は猟兵に救われ、窮地を脱したセラキュアだったが、またすぐに悪の魔法少女たちに包囲されていた。彼女は魔法少女の宿命として、次々とトラブルを呼び込む体質なのだ。
「さあ、降伏なさい。アズマ様に忠誠を誓うのなら、貴方も私たちウィッチスターズの新人に加えてあげてもいいわ」
「笑止ですね。魔法少女の神である私が貴方たちのような旬を過ぎたアバズレ魔法少女(笑)の下になんて付くものですか!」
「……! よく言いました。ならば望み通りお前の力もここで喰らい尽くしてくれるわっ!」
交渉は決裂した。互いの立場は明白となり、もはや殺し合うのみとなったその時――。
「待てーっ!」
くるくると空中で回転しながら、両者の間に飛び込んできたキマイラの少女、レパル・リオンはオブリビオンたちを制止した。
「正義を忘れた怪人少女に、好き勝手はさせないわ!」
「なんだ、キサマは!」
「このイェーガー・レパルが相手よ! 変・身!!」
レパルは眩い生命(いのち)の輝きに包まれながら火の輪をくぐり、ライオンモチーフの魔法少女へと変身した!
「拳と魔法と勇気のパワー! 魔法猟兵、イェーガー・レパル参上!」
「オマエも魔法少女!? なんてワイルドなエナジー!」
「レパルさん一人ではありません! 私達もいますよ!」
空間に空いたゲートから、さらに三人の魔法少女猟兵が姿を現す!
「ネガティブハートにスマイル配信♪ バーチャル魔法少女アリルちゃん、ログインなーう☆」
決め台詞と共に魔法少女ポーズを披露したのは、エメラルドカラーの魔法少女、アリルティリア・アリルアノンだ。
「颯爽登場!! 銀河魔法美少年テイルグリーン!!」
続いて白き翼を携えた美少年、駒城・杏平もポーズを決める。ツインテールにミニスカートという女の子っぽい服装だが、彼は魔法少女ではなく魔法少年である。
「あなたのハートを華麗にスティール! 怪盗姫(かいとうプリンセス)メルミード!」
最後に転移ゲートから飛び出した弥生すいせい(ラモート・アンゲルス)も優雅にポーズを決めた。彼女は白と金を基調とした、ゴージャスな怪盗風の魔法少女だ。
「魔法少女は愛と平和の使者! それなのに恐怖と破壊を振りまこうとする悪の魔法少女はアリル達が許しません!」
四人の魔法少女(と言いつつ一名男性)、《フリプラ》たちは横並びして集合ポーズを決める!
「魔法少女が一気に四人ですって!? ええい、スナークの力を思い知らせてやるわ!」
ウィッチスターズたちは取り込んだ「天を覆う巨鳥」の翼を広げ、フリプラ達に襲い掛かった。
「マジカル・トンファー・乱れ牡丹!」
「平和の為に頑張らなきゃ! やるわよ! みんな!」
最前線へと飛び出したイェーガー・レパルは両腕でガードを固め、トンファーを受け止める。
なんとかブロックはできたが、一撃ごとに骨が軋む。スナークたちは華奢な見た目にも関わらず、恐ろしいパワーだ。
「うおおおおっ!」
トンファーの軌道に慣れてきたレパルはダッキングでトンファーを回避し、カウンターのアッパーを叩き込んだ。
しかし、思い切り顎に打ち込んだにも関わらず、スナークはその場に踏みとどまり、普通に殴り返してきた。レパルは咄嗟に後ろに飛び、攻撃を回避する。
「レパル、下がって! 『フルバースト・マキシマム!』
レパルの後ろから飛び出したテイルグリーンがアームドフォートを構え、魔法弾のフルバースト射撃をウィッチスターズたちへとお見舞いした。
しかし、全弾直撃したにも関わらず、翼で全身をガードしたスナークたちは僅かに擦り傷が出来た程度のダメージだった。
「ホーホッホ!」
「……! 硬い!」
「やたら強いわコイツら! 弱点とか突かないと駄目かも!?」
テイルグリーンとイェーガー・レパルはスナークたちの攻撃を必死で防御する。時折反撃も加えるが、大して効いていない。神話の時代から封印され続けている『不死の獣』を取り込んだ力は伊達ではなく、攻撃も防御も、一体ごとがボス級オブリビオン並だ。
「マジカル・アロー! ナイアガラ!」
ドドドドド!
レパルたちの隣では、魔法の矢の雨がアリルを襲っている。アリルは全身に鎧のようにオーラを纏い、攻撃を必死に耐えていた。
「くっ……!なかなか強烈な攻撃ですね……! 長くは保ちそうにありません!」
「マジカルレイピア! 喰らいなさい!」
「魔法の傘!」
怪盗姫メルミードは魔法の傘を開き、表面に張った魔力のシールドでレイピアの刺突を受け止めた。
衝撃を殺し切れずに十メートルほど吹っ飛ばされたが、傘をパラシュートのように駆使し、ふわりと着地する。ウィッチスターズたちは再び距離を詰めるべく突進するが、メルミードは目晦ましの閃光を放って素早く退避。直撃を避けつつ、牽制の魔法弾を撃ち続けた。
「ほーほっほ! 数が増えても防戦一方のようね!」
なかなか手ごわい。攻めあぐねる《フリプラ》の四戦士たちだったが――。
『マジカルゴッド・ブレッシング!』
突然朗々たる女神の声が響き、フリプラたちへと強力な魔法少女エナジーが流れ込んできた。
「「これは!?」」
「貴方たちのおかげでとっておきの魔法を準備する時間がとれました! 世界を渡り守護する魔法少女たちよ。魔法少女十二神の長セラキュアが祝福を授けましょう。さあ、魔法少女でありながら神に逆らう不届き者たちを二度と立てない体に……げふんげふん! じゃなかった、魔に魅入られた哀れな魔法少女たちを解き放つのです!」
物騒な台詞と共に岩陰から一柱の女神が姿を現した。ピンクを基調としたフリフリドレスに、あどけない表情、そして長いツインテール。いかにも魔法少女といった姿の少女神だ。
「この優しさと気品を感じさせつつも時折ガラが悪くなる声は……もしや前の戦いでアリルに力を授けてくれた女神様!」
顔は知らなかったので最初は気づかなかったが、アリルは女神――セラキュアの声に聞き覚えがあった。ちょうど一年ほど前の戦いで彼女が封印から解放した「魔法少女の神」とは、セラキュアその人だったからである。
「あ、女神さま! あたし「魔法少女の夜明け」って映画出たんだけど観てくれた?」
「ええ、もちろん。月に二回はブルーレイを見直していますよ。お会いできて光栄です、フラワープリンシパルのレパル」
セラキュアは微笑んだ。
「アリルティリアさん、アースクライシスの時はこちらこそお世話になりました。そして、三人の魔法少女と魔法少年よ、助けに来てくれてありがとう。さあ、共に戦いましょう! 私の守護戦士たち!」
祈りのポーズを取ったセラキュアの全身から虹色の光が迸り、フリプラへとさらなる魔法少女パワーが流れ込んでいく! ドサクサで厚かましくも四人を自分の守護戦士呼ばわりしているが、今は突っ込んでいる場合ではない。
神の祝福を受けた四人の魔法戦士たちの反撃が今始まる!
●ゴッド・ウォー
「女神さま、女神さま、どこか弱点とかないの? 鳥は電気や氷が苦手ってイメージあるけど、その辺どうなの(ひそひそ)」
レパルは敵に聞こえないよう、小声で女神に問いかけた。
「その組み合わせなら岩も弱点ですね……と言いたいところですが、彼女たちが奪った『天を覆う巨鳥』の本質は風属性の高エネルギー体です。『雷』の力を浴びせれば体が霧散するでしょう」
「ありがとー女神様! はああああっ!」
マジカル気合パワーで炎から雷へと属性チェンジしたレパルは雄叫びを上げながら、ウィッチスターズへと飛び掛かっていく。
「そんな雷なんて、吹き飛ばしてあげる!」
ウィッチスターズは翼をはためかせ、竜巻でレパルを迎撃しようとしたが――。
「めっ!」
「きゅん♡」
割って入ったテイルグリーンに一喝されたウィッチスターの手が止まった。彼女たちの動きをよく観察していた彼のカンが告げている。そう、ウィッチスターズの大半は、ショタ好き!
「テイルグリーン、ナイス! おりゃーー!」
ウィッチスターが戦意喪失している隙にレパルは容赦なくぶん殴り、敵を電撃パンチで吹き飛ばした。
「悪いことしちゃ、ダメなんだぞー、めっ! めっ! めっ!」
「うおおおおおおおっ!」
「ぎゃー!」
一体、また一体とテイルグリーンとレパルは見事なコンビネーションで次々とウィッチスターズたちを蹴散らしていく。
「マジックジュエルセット! アンスール・ウル・ギューフ・ウル・シゲル・ティール 幸運を私に! 『幸運な八月(ラッキーペリドット)』!」
メルミードは切り札のユーベルコードを解放した。自身の魔力に加え、受け取ったセラキュアの魔力もふんだんに魔宝石へと注ぎ込む。因果律に干渉し、あらゆる行動を成功させるこの大魔法も、セラキュアの魔力を使えば普段の倍の時間は保つだろう。
「マジカル・レイピア! ピアッシングラッシュ!」
シュシュシュシュ!
ウィッチスターはメルミードへと、超高速でラッシュを繰り出した。メルミードはひらり、と優雅な動きでレイピアを躱し、神殿の柱の上へと着地する。
「貴女たちのハートも盗んじゃうんだから!」
メルミードはバッと手にした傘を開いた。そして、ウィッチスターズたちの注意が傘に向いた一瞬の隙を突き、敵陣のど真ん中へと急降下。疾風のようにウィッチスターズたちの間をジグザグに通り抜けた。
「? 何をやって……あ、私のレイピアが無い!?」
「私のも無いわ!」
「お探しの品はこれかしら?」
メルミードはすれ違い様に盗み出したウィッチスターズのレイピアの束を両手で見せびらかし、不敵な笑みを浮かべた。
「か、返せー!」
武装をスティールされたことに気付き、メルミードへと飛び掛かる悪の魔法少女たち。隙だらけのその姿をアリルがユーベルコードで狙い撃ちにする!
「かがやく正義の花よ舞え! 『ホログラフィックペタル』!」」
虹色に光り輝く花びらが、丸腰のウィッチスターズたちへと殺到する。
「馬鹿なぁーーッ!!?」
花びらに飲み込まれたウィッチスターズたちは悉く撃ち落とされ、爆散して果てていった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
アイ・ブラックウィドー
◎
「世界の平和を乱す猟書家は、この電脳魔法少女デジタル☆アイが許しませんっ!」
言ってて恥ずかしくなるセリフですが、魔法少女十二神の皆さんを救うため、魔法少女として戦いましょう!
「デジタル☆トランスフォーム!」(変身シーン
デジタルなエフェクトが身体を包み、服が消滅した後、近未来的な魔法少女コスチュームが装着されます。
敵の魔法戦士の武器は、射程の短いレイピアです。
電脳魔法少女にデジタル変身し、電脳魔法【OS☆クラッシュ】で攻撃です!
変身しても運動が苦手なのは変わらないので、接近される前に遠距離から電脳魔法で撃ち落とします!
「あなたのOS、クラッシュさせちゃいますっ!」(決め台詞
メイリン・コスモロード(サポート)
『一緒に頑張りましょうね。』
人間の竜騎士×黒騎士の女の子です。
普段の口調は「丁寧(私、あなた、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」、時々「対人恐怖症(ワタシ、アナタ、デス、マス、デショウ、デスカ?)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。
人と話すのに慣れていなくて
「えっと……」とか「あの……」とか多様します。
戦闘ではドラゴンランスを使う事が多い。
その他、キャラの台詞はアドリブ等も歓迎です。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
●魔法戦隊、全滅!
断続的な爆音がセンターオブジアースに響いている。大地に眠る不死の獣を取り込み、超パワーアップを遂げたはずの魔法戦隊ウィッチスターズも、猟兵や魔法少女十二神たちの活躍でもはや壊滅状態。ついに最後の一体にまで追い込まれていた。
「くっ……! もはやこれまでか。あとアズマ様に任せて私はミストレス様に伝令を……」
最後のウィッチスターは撤退を検討し始めたが――。
「世界の平和を乱す猟書家は、この電脳魔法少女デジタル☆アイが許しませんっ!」
そうは行かない。彼女の逃走を阻止すべく、二人の猟兵が姿を現した!
(言ってて自分でも恥ずかしいですが、魔法少女として戦った方が魔法少女十二神との連携もやりやすいようですから、仕方ありません)
頬をほんのりと桜色に染めつつ、叫んだのはアイ・ブラックウィドーだ。ヒーローズアースの依頼だったので空気を読んで魔法少女ぶっているが、決して好きでやっているわけではない。たぶん。
「悪の魔法少女たちよ! 私達が相手です!」
メイリン・コスモロードもびしりと敵に指を突き付けて啖呵を切るが、彼女は魔法少女とは自称しなかった。人見知りの彼女としては、さすがに魔法少女は恥ずかしさ耐性の限界を超えていたのだろう。
「デジタル☆ トランスフォーム!」
電子音が奏でられ、アイの体がデジタルなエフェクトに包まれていく。服が消滅した後、一瞬で近未来的な魔法少女コスチュームが装着された。これが電脳魔術士たるアイのバトルフォーム、『電脳魔法少女デジタル☆アイ』だ。恥ずかしいとか独白していた割にしっかり衣装まで用意していたあたり侮れない。
「竜の力よ、目覚めなさい! 『飛竜の覚醒』(ドラゴニック・インフェルノ)!」
アイの変身と同時に、朗々たる詠唱がセンターオブジアースに響く。竜騎士であるメイリンが自身が纏う飛竜の力を解放したのだ。これもある種、魔法少女変身かもしれない。
「全力でお相手します!」
メイリンは風を踏んで空を走り、巨大な翼を生やしたスナーク化した悪の魔法少女へと突撃した。
「マジカル・アロー!」
ウィッチスターは魔力の矢を放ち、メイリンの接近を拒むが、竜槍【シリウス】の穂先が綺羅星の如く輝いた。迫る来る矢をチャージで弾き飛ばし、そのまま悪の魔法少女のガードを突き破る。
「ぐうっ!」
(あと七十九秒!)
『飛竜の覚醒』は自身の力を六倍にする強力なユーベルコードだが、代償は大きい。メイリンがこの力が維持できるのは現在最大八十四秒。それを超えれば意識がブラックアウトしてしまう。メイリンは速攻で片をつけるべく、四枚翼を広げて接近してきたウィッチスターとドラゴンランスで激しく切り結ぶ。
「ターゲット・ロックオン! 直撃させますっ!」
オブリビオンとの距離を保ちながら、アイは電脳魔術を発動するべく両手を前へと突き出した。
接近戦が不得手なアイは後方からの砲撃担当だ。魔法少女は変身すれば身体能力が大きく上昇するのがお約束だが、アイの場合、生来の運動音痴が絶望的過ぎるのであまり意味が無い。せいぜい逆上がりができるようになったり、補助輪無しの自転車に乗れるようになる程度の運動能力の向上である。とてもオブリビオンと白兵戦ができるレベルではない。
「電脳魔法であなたの魂、砕いてあげますっ! 『OS☆クラッシュ』(オブリビオン・ソウル・クラッシュ)!」
アイの電脳魔術が発動した。青いスクリーンのようなエフェクトと禍々しいアルファベット文字の羅列が空間に走り、ウィッチスターへと収束する! その瞬間、オブリビオンの魂に亀裂が入り、時間が凍ったようにウィッチスターは動きを止めた。
「今ですっ! メイリンさん!」
「は、はい!」
その時、メイリンの背中に収まっていた【竜槍ポラリス】が、主を呼ぶようにキラリと輝きを放った。メイリンは槍を入れ替え、必殺のユーベルコードを放つ!
「トドメです! 私の中に眠る竜の力よ、槍に宿りて敵を貫きなさい! 『飛竜の聖槍』(ヒリュウノセイソウ)!」
「アズマ様ァーーーッ!」
聖なる輝きを帯びたメイリンのドラゴンランスは最後のウィッチスターの胸を貫き、爆散させた。
「あなたのOS、クラッシュさせちゃいますっ!」
アイは、秘かに設置していたドローンに向けて決めポーズを取ったのだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
第2章 ボス戦
『『アズマ』』
|
POW : 決別拳
【拳】が命中した箇所を破壊する。敵が体勢を崩していれば、より致命的な箇所に命中する。
SPD : 瞬断脚
【神速の蹴り】が命中した対象を切断する。
WIZ : 捨身投
【自身に近接攻撃】を向けた対象に、【投げ技によるカウンター】でダメージを与える。命中率が高い。
イラスト:箱ノ山かすむ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠ナイアルテ・ブーゾヴァ」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●アズマ
「さあ、あとは貴方一人よ、アズマ!」
セラキュアは神殿の残骸に腰掛けて休んでいたアズマへと指を突きつけた。アズマはゆらりと腰を上げた。
「全滅したか……魔法戦隊ウィッチスターズ……」
アズマは相変わらず空虚に呟く。
彼の閉ざされた瞳の奥には部下を倒された悲しみも、完全に包囲された危機感も、強敵と相みまえた喜びも、如何なる感情も宿ってはいないのだろう。
「アニキたちを痛めつけてくれたお礼よっ! 食らえっ! 『シスター・ミサイルキック!』」
「神域を汚した報いを受けなさい……『ゴッド・メイ・クライ』」
ブラコン魔法少女を司る女神と中二病の魔法少女神は先陣を切ってアズマへと飛びかかった。
「キリリ、キサラギ、よしなさいっ!!」
その音速を超えた矢のように鋭い飛び蹴りと、死神の鎌の一撃は棒立ちのアズマにクリーンヒットするかと思われたがーー。
『捨身投』
アズマは素手で鎌の刃を叩き折り、そのままキサラギの襟首を掴んで放り投げた。
「「きゃああっ!」」
竜巻のように投げ飛ばされたキサラギと激突したキリリは空中で乱回転しながら神殿の壁に叩きつけられ、ニ人はまとめてノックダウンされた。
一瞬で姉妹を倒され、十ニ神たちは驚愕する。
これが、『幹部猟書家』アズマ……!
「さあ、次の相手は誰だ……?」
リカルド・マスケラス
「よーし! ポヨっち、今度は自分達の番っす。みんなの弔い合戦っす!」
死んでないかもしれないけど
「そら、行くっすよ!」
相手の格闘攻撃を警戒しての鎖鎌による雷【属性攻撃】の中距離攻撃。でも、相手の蹴りに寸断されるかもしれない。相手がこちらに潜り込もうとしたところで
「かかったっすね!」
【念動力】で寸断された鎖を操り伸ばし、【ロープワーク】で巻き付けて足元の動きを一瞬でも封じる
「猟兵絞狩刑・アゲポヨremix!!」
そのまま【グラップル】で相手に組み付き、UCによる極め技+電撃を行う(イラストと構図が違っちゃうかもだけど)
「ま、これで仕留められるとは思っちゃないっすよ!」
後続の為に攻撃力が減らせればヨシ
燈夜・偽葉(サポート)
★これはお任せプレイングです★
『ぶった斬ってあげます!』
妖狐の剣豪 × スカイダンサー
年齢 13歳 女
外見 黄昏色の瞳 白い髪
特徴 長髪 とんでもない甘党 柔和な表情 いつも笑顔 胸が大きい
口調 元気な少女妖狐(私、あなた、~さん、です、ます、でしょう、でしょうか?)
性格:
天真爛漫年下系ムードメーカー(あざとい)
武器:
刀9本
黄昏の太刀(サムライブレイド)を手に持ち
場合によっては念動力で残り8本を同時に操る
ユーベルコードはどれでもいい感じで使います
敵の動きは見切りや第六感を生かして回避
避けられなければ武器受けで対処します
多彩な技能を持っていて、問題に対していい感じで組み合わせて対処します
●リカルドwithポヨポヨ VS アズマ!
「よーし! ポヨっち、今度は自分達の番っす。みんなの弔い合戦っす!」
「オッケーリカぽん、みんなの仇を討つよ!」
リカルド(女神ポヨポヨに憑依装着中)は腕まくりした。戦隊の神を葬り去り、魔法少女十二神の二体の内の二人を瞬殺したアズマに対しても、ポヨポヨは引く気はないようだ。ちなみにノリで二人共弔い合戦だの仇討ちだのと言っているが、戦隊の神五名はまだ生死不明であり、キリリとキサラギは気絶しているだけである。
「そら、行くっすよ!」
ポヨポヨから肉体のコントロール権を拝借したリカルドは、雷を纏わせた鎖鎌をアズマに向けて投げ放った。近接格闘戦においてアズマは鬼神の如き強さだ。ここはある程度の距離を保ちつつ、中距離からチクチク削っていく……!
「……鎖鎌……」
アズマは雷電の如き速さで飛来した鎌を苦も無く拳で弾き返した。闘気(オーラ)でガードしているのか、感電している様子もない。初撃を容易く凌いだアズマはリカルドたちとの距離を詰めんと、大地を蹴った。
「速っ!」
アズマの踏み込みは人智を超えた速さだった。軽く十メートルは離れていた距離を一瞬で詰めたアズマは、リカルドwithポヨポヨを抹殺せんと、右足に闘気を集めた。
『瞬断きゃ――』
ガキガキガキガキィン!
だが、鋼鉄をも瞬断するはずの必殺の蹴りは不発に終わった。突然、黄昏色の九つのサムライブレイドがアズマに向かって飛来し、彼はそれを迎撃したからである。
アズマは切り込んできた新たな敵に向かって拳を放つと、サムライブレイドの主は刃でその一撃を受け流しながら、後ろへと飛んだ。
「ちぇ、奇襲失敗ですか」
「……剣豪か……」
アズマの殺気の先には、両手でサムライブレイドを握り、さらに八本のサムライブレイドを宙に浮かべた妖艶な獣人少女、燈夜・偽葉が立っていた。
「狐面さん、同じ狐のよしみで私も一緒に戦います!」
●ダブル・フォックス
「あ、耳かわいー! 尻尾もふわふわ! あとで写メ――」
妖狐である偽葉の魅惑のボディに興味津々な様子のポヨポヨ。気安く手を振り、偽葉に話しかける。だが、その隙を見逃すアズマではない。アズマは面ごとその頭蓋を叩き割らんと上段回し蹴りを放った。
「おっと! ぽよっち! ちゃんと集中するっす!」
女神はバク転でアズマの攻撃を避けた。
彼女がよそ見している間も肉体の主導権を握っていたリカルドの方はしっかりアズマを警戒していたのだ。アズマは女神を追撃せんと、拳を弓のように引き絞る。だが。
「それは墓場。誰の?きっと、私達と貴方達の。『剣よ、迷いを導いて(メイキュウ)』」
その時偽葉のユーベルコードが発動し、アズマたちの周囲に無数の刀剣が降り注いだ。地面に突き刺さった大小無数の刃は剣の迷宮を作り出し、猟兵たちの姿を覆い隠す。
「……剣の迷宮……」
アズマは拳や蹴りで剣を割り砕きながら、二人を探す。アズマは元々視覚ではなく音や気配で相手の位置を補足するタイプだが、二人共この剣の迷宮が出現した瞬間に気配を断って隠れたようだ。
「……」
精神を研ぎ澄ませる。いかに気配を隠していても、攻撃してくる瞬間なら必ず殺気が出る。
「……これはなんだ……?」
アズマは己の鼓動が微かに早くなるのを感じていた。自分は、高揚しているのだろうか。
「ぶった斬ってあげます!」
真上から飛び掛かってきたのは偽葉だった。アズマを包囲するように八本の刀を操りながら、急降下してくる。
「お命頂戴するっす!」
さらに、横からは鎖鎌を駆使し、重力を無視したような動きでリカルドが迫っていた。
十の衝突音が響く。
アズマは神域に到達した武錬を以て、九本のブレイドと鎌を迎撃し切った。
だが。
ジャララララララララッ!
アズマが十の刃を弾いた瞬間、リカルドに手繰り寄せられた電速の鎖鎌が戻ってきた。アズマの首を断たんと背後から迫るその一撃を、
『瞬断脚』
アズマは神速の蹴りで断ち切っていた。
からん。鎖を断ち切られ、鎌が遥か彼方の大地へと落ちる。偽葉とリカルドの同時攻撃さえも、アズマは無傷で凌ぎ――。
「……!」
ギャルルルルルルルッ!
否。アズマの蹴りによって断ち切られたはずの鎖が、アズマの足へと巻き付いていた。リカルドが念動力で動かしているのだ。
「かかったっすね!」
鎖鎌は投擲用の刃物ではない。鎖の部分を巻き付け、敵を『拘束する』為の武器なのだ。
リカルドwithポヨポヨは素早くアズマへと飛び掛かると、肩車のような姿勢でアズマへと組み付き、両脚でアズマの首を締め上げながら電撃をお見舞いした!
「猟兵絞狩刑・アゲポヨremix!!」
「……ぬ……」
「ナイス! そのまま抑えといてください!」
さらに、偽葉が放った八本のサムライブレイドが、アズマを串刺しにせんと迫る!
「……ふん!」
「うわっ!」
アズマは闘気を爆発的に放出し、衝撃波でリカルドを振り払い、大きく後ろへと飛んでブレイドを回避した。
「ま、これで仕留められるとは思っちゃなかったっすけど」
ピンピンしているアズマを見てリカルドは溜息をついた。
アズマは未だ、五体満足で呼吸すら乱れていない。だが、その肩には確かに一筋の切り傷が刻まれていた――。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
テラ・ウィンディア
…ああ
あんたは凄いな
どれだけの修練がそのけんに込められたんだろうな
だからこそ…挑みたくなったよ
【属性攻撃】
炎を全身と武器に付与
【戦闘知識】で彼の武術…技…その性質と動作を冷徹に解析
【見切り・第六感・残像・空中戦・武器受け】
超高速での激突
見切っても避け切る事は出来ない事は分かってる
武器受けで致命だけは避け
【二回攻撃・早業】
全霊を以て高速斬撃
それでも届くのは難しい
だが脚の関節に僅かでも傷を刻んで見せる!
剣と太刀を吹き飛ばされ腕を破壊されても
まだ…おれも負けてはいないぞ?UC発動!
分かってるよ
正面からではおれはあんたにこの足を届かせられない
だが…
(極限戦闘で関節につけた傷がどれほどの効果を及ぼすか
●テラVSアズマ
「おれが相手だ!」
次なる挑戦者に名乗りを上げたのは、テラだった。【星刃剣グランディア】と【錆鞘之太刀】を二刀流に構え、じりじりとアズマとの距離を詰めていく。
「待ちなさい、一人では……」
「いえ、やらせてあげて。あの子きっと何か作戦があるのよ」
すぐにセラキュアが加勢に入ろうとするが、キャバルリンがそれを制止した。『騎士』を守護する女神として、テラに何か感じるものがあったのだろう。
「……果たし合い、か……」
アズマはぽつりと呟くと、半身に構えた。その構えには微塵の隙も見当たらない。どこに撃ち込もうが、如何なる名剣も名刀も一瞬で打ち砕かれそうな――そんな予感さえする。
だが、テラは全身の魔力の炎で包み、大地を蹴った。意識の全てを両手に注ぎ込み、二つの刃を振り下ろす。
ガキィン!
テラの二刀が後ろに撥ねる。雑魚オブリビオンならば一撃で燃えカスになるであろう渾身の斬撃は、アズマの裏拳に弾かれた。
「……ああ。あんたは凄いな。どれだけの修練がそのけんに込められたんだろうな。だからこそ…挑みたくなったよ」
初撃を捌かれ、態勢が崩れたテラへと、アズマが拳を振り上げる。致命の一撃を、テラは腕の筋肉が千切れるのも厭わず、強引に剣を引き戻して受け止めた。
アズマの攻撃は一撃では終わらず、嵐のような連撃が放たれる。音速さえも凌駕するその攻撃の迅さに、テラは防戦一方だった。二振りの刃を全力で防御に回し、空を飛び回りながら残像を駆使し、必死にアズマの攻撃を捌く。
なんとかギリギリの所で直撃は避けているが、攻撃が掠るたびに衝撃波で皮膚が裂け、テラの肉体は傷ついていく。
アズマの猛攻を、テラは五分以上もよく耐えた。そしてアズマが何度目かの回し蹴りを放った瞬間、その動きを冷静に観察していたテラの眼に火が灯った。
「ここだっ!」
放たれた蹴りに、全速の連続斬りで迎撃を試みる。
ビッ。アズマの脚から血が噴き出した。テラの斬撃はアズマの関節に届いたのだ。
「……」
無敵の肉体を傷つけられたアズマは確実にテラを仕留めるべく、必殺の一撃を解き放った。
『決別拳』
かつて多くの敵を葬り去ってきた、別離(わかれ)の一撃。頭部を狙って放たれた正確無比な一撃を、テラは全力で防御した。
バキィンッ!
鉄拳を受け止めた剣と太刀はテラの手を離れ、回転しながら吹き飛んでいった。テラの腕も恐らく折れているだろう。
「まだ……おれも負けてはいないぞ? 『メテオ・ブラスト』!」
激痛を堪えながら、テラは笑った。たとえ武器と腕を失おうとも、まだ魔力と足が残されている。
「分かってるよ。正面からではおれはあんたにこの足を届かせられない。だが……」
テラは空高く上昇すると、残る全ての魔力を重力へと変換し、渾身のかかと落としをアズマへと叩き込んだ。
アズマは身を翻し、踵落としの回避を試みるが、僅かに間に合わなかった。刹那の攻防の中、すでにテラに負わされていた脚のダメージが反応を鈍らせたのだ。
避けきれぬと悟ったアズマは両腕に闘気を集中させ、テラの踵を受け止める。
ドゴォ!
アズマの立っていた大地が陥没し、巨大なクレーターが発生した。吸収しきれなかった衝撃に腕が軋み、額が割れ、零れた血が眼帯を濡らした。
「へへ……やった……」
笑いながら、自身の攻撃の反動で吹き飛んでいくテラ。
「ありがとう、よく頑張ったね」
すさかず割って入ったキャバルリンが、空中でテラの小さな体を抱き留めながら微笑んだ。
成功
🔵🔵🔴
鍋島・小百合子
WIZ重視
◎
かの十二神の者らを倒すとは恐ろしき者ぞ
それでわらわが怯むと思うてか?
「拳技に対するは鷹の目で遠くから射る我が弓技…お相手仕る!」
巫女装束に早着替えすれば長弓を持ちて敵との距離を保ちながらの射撃(視力、スナイパー、範囲攻撃、乱れ撃ち併用)
UC「神鏡浄化光」発動に備え高速詠唱も並行して行う
他の猟兵と連携を取る場合は行動阻害を狙って矢劇薬塗布の矢による援護射撃を担う(マヒ攻撃、毒使い、継続ダメージ、鎧無視攻撃併用)
こちらからの近接攻撃を極力避け、距離を詰められた場合は懐の小太刀で反撃の一刺しを狙う(咄嗟の一撃、カウンター併用)
機を見て詠唱が終えた神鏡浄化光をお見舞いする(破魔、神罰併用)
フェイルシア・インパーサ
◎
生身ですわ
魔法剣士としての使命、今こそ果たしますわ!
ですから魔法少女騎士神『キャバルリン』、見守っていてください
どんなものでも砕く【決別拳】
ならばあえて砕かせる
[決闘]に持ち込み[見切り][残像]を併用し
[フェイント]を仕掛けます
武を極めたのならばこの程度の陽動には気づく
ならば臆せず拳を放つはず
乙女の肌に触れるというなら全身を花弁に変えてしまいましょう
巨神の肉体さえも穿つ拳ですが、自由気ままに舞う華を捉えることはできますか?
舞い散り戻り切り付ける
[属性攻撃]で突風も叩きつけてしまいましょうか
風の勢いが強くなるほど舞はより苛烈に、より鮮烈に鋭く貴殿を攻め立てます!
痛みは[激痛耐性]で耐えますわ
●乱れ桜と破魔の極光
「ボム・アロー!」
「エアロ・バースト!」
「ヴェノム・ブレード!」
アズマを仕留めるべく、遠距離から魔法をお見舞いする魔法少女十二神たち。しかし三つの魔法の直撃を受けたはずのアズマは、何事もなかったように魔法少女神たちへと向き直った。
「嘘、足止めにもなってないの?」
「やばい、こっちに来る!」
ゆらりと動いたアズマに慌てふためく少女神たち。しかしその時、空気を切り裂いて矢の雨が降り注ぎ、アズマは攻撃を中断した。
「かの十二神の者らを倒すとは恐ろしき者ぞ。それでわらわが怯むと思うてか?」
矢を放ったのは小百合子だった。一瞬にして鎧を脱ぎ捨て、巫女装束へと早着替えを披露した彼女は手にした長弓でアズマに挑むつもりだ。
ビシュシュシュシュシュ!
霊木を削り出して作られた小百合子の弓から放たれた無数の矢が、アズマへと襲い掛かる。
如何なる修練の賜物か、眼帯で視界を断っているはずのアズマは正確無比な動きで矢を叩き落としながら小百合子へと突進してきた。
しかし、その前進もすぐに中断することになった。小百合子の射線を避けながら接近していたフェイルシアがルーンソードでアズマへと斬りかかったのだ。
「魔法剣士としての使命、今こそ果たしますわ! ですから魔法少女騎士神『キャバルリン』、見守っていてください」
流麗な軌跡を描き、虹色に煌めくルーンソードがアズマへと襲い掛かる。
「……」
アズマはフェイルシアの剣に触れようとせず、体裁きでその斬撃を躱した。彼の本能が、この剣に触れるのはまずいと警告しているのだ。
(キャバルリン、ありがとうございます)
フェイルシアのルーンソードの刀身は激しく輝いていた。彼女の祈りに応えたキャバルリンは今、フルパワーでフェイルシアの剣に力を注ぎ込んでいるのだ。神の魔力が惜しみなく注ぎ込まれたその剣の威力は、一太刀が山河を穿つ神仙の雷撃にも匹敵しよう。
だが、アズマの拳もまた、一撃が致命傷になる重みを持つ一撃だ。二人の戦いは、初撃を当てた者が制する西部劇の決闘の如き様相を示しつつあった。
「フェイルシア殿、わらわも援護する!」
だが、フェイルシアは独りではない。フェイルシアが白兵戦を繰り広げている間も、柱の上に陣取った小百合子の放つ毒矢がアズマへと飛来し続けていた。常人ならば味方と近接戦を繰り広げている敵に矢を乱れ撃つなど御法度だが、小百合子の鷹の如き動体視力はフェイルシアを避け、アズマだけを狙撃することを可能としていた。
並のオブリビオンならば蜂の巣になるか真っ二つになるかするであろう二人の猛攻を、アズマは躱し続けた。そしてついにフェイルシアのフェイントをも見切り、アズマは必殺の拳を繰り出した。
『決別拳』
強敵に捧げる別離の一撃。フェイルシアの心臓を打ち砕かんと放たれたアズマの拳は、確かにフェイルシアの胸元へと突き刺さった。
だが――。
「……?」
その手ごたえのなさに、アズマは違和感を覚えた。フェイルシアの胸を撃ち抜いたはずの一撃は、まるで木の葉を相手にしているような感触だったのだ。
「乙女の肌に触れるというなら全身を花弁に変えてしまいましょう」
フェイルシアは薄く笑みを浮かべた。アズマにフェイントを見切られるのも実は織り込み済み。彼女の肉体はアズマの拳が触れる寸前に桜の花びらへと変異していたのだ。
「巨神の肉体さえも穿つ拳ですが、自由気ままに舞う華を捉えることはできますか?」
はらはらと体をほつれさせ、舞い散る桜の花弁へと変身したフェイルシアは、桜色の小竜巻となってアズマを包み込み、その全身を切り裂いていく。
「風の勢いが強くなるほど舞はより苛烈に、より鮮烈に鋭く貴殿を攻め立てます!」
ぎゅんっ! フェイルシアが放った一陣の突風が、アズマの脚を掬い上げる。アズマは全力で大地を踏み締め、転倒を拒否するが、この一秒のみ、アズマは完全な無防備となった。
「小百合子さん、今ですわ!」
フェイルシアがアズマと戦っている間、牽制の矢を放ちながらもずっと詠唱を続けていた小百合子は、溜めに溜めていた霊力を解き放った!
「我は放つ……輝く神鏡に当てられし聖なる光の柱……貫け!『神鏡浄化光(チヌラレタフジョウスラメッスルヒカリ)』!」
「……!」
小百合子の両目から放たれた極大の破壊光線は、アズマの全身を飲み込んだ。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
枸橘・水織
十二神に捕獲されて助けを求める火華流(f11305)に…
みお…戦力アップの為に加護はもらっておいた方が良いと思う
どこかで聞いたような台詞
行動
OPの様子から
物理的な射撃攻撃もやめた方がいいかも…
(飛来物を受け止めて、相手に投げ返されるかも)
指定UC(粘着弾)を使用…着弾と同時に強力粘着液と化す為、受け止めた瞬間に強力粘着液まみれになる…との判断【全力魔法・拘束・属性攻撃】
火華流が指定UCを使用するとき【手をつなぐ】
うん…火華流ちゃん(グラビティメイスを構える)
合体武器に指定UC(重力属性)を高速チャージ【魔力溜め・早業】
ユーベルコードチャージっ!!!!
攻撃【重量攻撃・鎧鎧砕き】
泉・火華流
…決戦…のちょっと前…
「キャーーーー!!!!」
突如響き渡る…火華流の絶叫
(水織(f11304)の陰に隠れるのは勿体ない…と)十二神数人がかりで服を引っぺがされ、魔法少女服(どっかの魔砲少女っぽいの)にお着替え中
魔法少女名・ガジェッティ・ヒカル
行動
これ…中見えたりしないよね(スカート…絶対領域で大丈夫)
相手は近接攻撃が得意…と、高機動戦術…エアシューズで疾走しながら、ミニガンやFBCで攻撃【ダッシュ・制圧射撃・弾幕・悪路走破・継戦能力】
指定UC使用【手をつなぐ】
みおちゃん…行くわよ(ミニガンを構える)
「『グラビティ・バルカン」』
照準
ターゲットロックオン!!
攻撃
コネクトストライクッ!!
●神の名の下に
時間は少し遡り、アズマとの決戦が始まる直前のこと。
「あなた、魔法少女アルケミィ・ミオちゃんの相方よね?」
ウィッチスターズを倒して一息ついていた火華流に声をかけてきたのは、機甲魔法少女の守護女神、デジータだった。
「はい、そうですけど」
なんとなく不穏な気配を感じつつも火華流は肯定する。すると、女神は鼻息を荒くしながら、火華流の肩をがしっと掴んできた。
「貴女も可愛いわね! アルケミィ・ミオちゃんの陰に隠れるのはもったいないわ! 私が加護を授けてあげる! さあ、この衣装に着替えるのよ!」
女神はどこからか魔砲少女っぽい衣装(肩に二門の砲塔とランドセル型バックパック付)を取り出し、火華流の前へと突き出した。要所は頑丈そうな金属で出来ており、火力も高そうだが、何故か妙に露出が多い。スカートの丈はやたら短いし、おヘソも出ている。水着じゃないのかと疑いたくなるようなデザインだ。
「あの、結構で――」
「問答無用! さあ、皆の者! ひったていっ! 可愛いは正義! よって可愛い子をふさわしい服装に着替えさせるのも正義よ!」
火華流は丁重に辞退しようとしたが、時すでに遅し。いつの間にかデジータの妹神たち数名に包囲されていた。
「みおちゃん、へ、ヘルプ!」
火華流は少し離れた所からやり取りを見守っていた水織に縋るような目を向けるが……。
「みお……戦力アップの為に加護はもらっておいた方が良いと思う」
水織はどこかで聞いたような台詞を言いながら微笑むだけであった。
「キャーーーー!!!!」
火華流の絶叫が魔法少女十二神の神殿の片隅に響き渡った。
●二人は魔法少女!
「これ……中見えたりしないよね」
ガンナー系魔法少女、『ガジェッティ・ヒカル』にアップデートされた(強制)火華流は落ち着かなさそうな様子で言った。どうやら短くされたスカートを気にしている模様。
「うん、たぶん大丈夫だと思う」
絶対とまでは言えないが、魔法少女のスカートの中は見えない力で守られているのがお約束であり様式美だ。魔法少女十二神たちが絶滅でもしない限りそこは大丈夫だろう。
「さて、どう攻めようか? あまり近づかない方が良さそうだけど」
「物理的な射撃攻撃もやめた方がいいかも……」
火華流の問いかけに水織は答えた。
女神達を倒した時や他の猟兵たちとの戦闘を見る限り、アズマの格闘術による防御は鉄壁だ。実弾での砲撃を受け止めて攻撃側に投げ返すことすら可能かもしれない。
「そうだね。じゃあ……」
火華流は水織に耳打ちした。水織は火華流の言葉に頷き、小声で返答する。
「よし、行くわよ!」
打ち合わせを終えた火華流と水織、否、「魔法少女アルケミィ・ミオ」と「魔法少女ガジェッティ・ヒカル」は同時に飛び出した。
ギャルルルルルル!
ヒカルが高速でアズマの周囲を旋回しながらミニガンの砲門を向け、弾丸を斉射する。ただし、弾丸は実弾ではなく、実体の無いエネルギー弾だ。
「……!」
アズマは迫り来る無数の弾丸を闘気を纏った拳で叩き落とした。ダメージは無いようだが、さすがに乱射されるエネルギー弾を射手に跳ね返すことまではできないらしい。
「まだまだっ!」
ヒカルはジグザグに空中を走破しながら、随伴する浮遊砲台からもビームを発射。ついでに両肩に増設されたゴッド印の大砲からもカラフルなビームをお見舞いする。まさに弾幕だ。
「……」
その全てを、アズマは己の肉体と闘気のみで躱し、防ぎ切っていた。
『アルケミィ・マジック・ミサイル!』
今なら当てられる。
アズマが防御に集中しているのを確認したミオは、ユーベルコードによる魔法の矢を発射した。その数、丁度400。ヒカルの砲撃を防いでいる最中に、さらにこれだけの数の魔法弾……!
「……!」
ボッと音を立て、アズマが身に纏った闘気の鎧が膨らむ。アズマは闘気の鎧をフルパワーにして防御力を高め、ミオの錬金魔力弾に耐えるつもりのようだ。
バチュチュチュチュチュ!
しかし、アズマの防御力の高さは想定の範囲内。ミオが今回使用した弾丸はウィッチスターズたちに使ったものと同じ、粘着性の弾丸だ。アズマに着弾した瞬間に弾けた四百の魔力弾は、アズマの周囲一帯にコールタールのような黒い沼地を作り出した。
「……!」
闘気で直撃こそ避けたものの、その場で戦い続けるのは不利と見たアズマは大地を蹴り、空中への離脱を試みる。だがその瞬間をこそ、二人の魔法少女は待っていた。
「みおちゃん……行くわよ」
片手でミニガンを構えながら、ガジェッティ・ヒカルは手を差し出した。
「うん……火華流ちゃん」
アルケミィ・ミオはヒカルの手を取り、片手でグラビティ・メイスを構えた。
「「ユーベルコードチャージっ!!!! ターゲットロックオン!!」
二人のユーベルコードが発動した。グラビティ・メイスとミニガンが光球に包まれ、巨大な魔力砲となる!
「「『グラビティ・バルカン』。コネクトストライクッ!!」」
ドゥッ!
二人分の力を結集した重力砲はアズマの全身を貫き、大地へと叩き墜とした。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
緑川・小夜
[WIZ]
(UCではなく変装道具を使い怪盗姿になっている)
さて…迂闊に近寄ったり掴まれたりしたらそれだけで終わりそうね…
なら、こうするわ
まず戦場を広く見る。敵の位置、神様達の位置、そして…神殿の残骸の位置
アズマが攻撃の為に動いたら、【早業】で指を鳴らし選択UCを発動。アズマが狙った存在と神殿の残骸の位置を入れ替えて、その攻撃を失敗させるわ
このUC、連続で使用出来るのよ
そうして、常にアズマが狙った存在と残骸の位置を入れ替えつつ、「手持ちの鈴」を振るって【衝撃波】を浴びせるわね
最後に指を鳴らして、UCを発動さたと誤認させて隙をつくり、全力の【衝撃波】をお見舞いよ
[アドリブ連携歓迎です]
●ブラック・イリュージョン
「戻りなさい、シロー」
ユーベルコードを解除し、一瞬だけ元の姿に戻った小夜はくるりとターンすると、また怪盗の姿に「変装」した。
「さて…迂闊に近寄ったり掴まれたりしたらそれだけで終わりそうね……なら、こうするわ」
小夜は、ふわりと宙に浮かび、戦場を一望した。敵の位置、神様達の位置、そして…神殿の残骸の位置を素早く補足する。
「はああああっ!」
「クレッセントビーム!」
今、アズマと交戦しているのは十二神たちだ。まだ体力が残っている十二神たちが力を振り絞り、アズマへと中距離から魔法攻撃の一斉射撃を仕掛けている。
ドドドドドド!
魔力の爆発が何度もアズマの周りで炸裂し、アズマは爆炎に包まれた。
「やった……!?」
目を凝らし、生死を確認する神々。しかしその時、爆炎を切り裂いてアズマが突っ込んできた。
「まずい! ロリータ、逃げて!」
狙われたのは(見た目)最年少のフリフリ魔法少女の女神だった。アズマは殺人機械の如き呵責の無さで女神に向かって拳を突き出す。一秒後には女神の顔は吹き飛ばされるだろう。
パチンッ。バキャッ!!
「……?」
しかし、アズマの拳が砕いたのはロリータではなく神殿の残骸だった。不思議な感触に思わず己の拳を見つめるアズマの脚元に、風を切って飛んできた一本の薔薇が突き刺さった。
「風水術『八卦陣』。女性の顔を殴り飛ばそうなんて。お前には教育が必要ですわね。この怪盗『ダークパピヨン』が相手になりますわ」
「ダークパピヨン様! ありがとう!」
「「ダークパピヨン! ダークパピヨン!」」
神殿の残骸と女神の位置を入れ替えたのは怪盗・ダークパピヨンだった。俄かに十二神たちのダークパピヨンコールが湧き上がる。
パチンと指を鳴らし、薔薇と位置を入れ替えたダークパピヨンは、鈴を鳴らしてアズマに衝撃波をお見舞いした。
「……!」
アズマは衝撃波に構わず、ダークパピヨンを捉えんと拳を振るうが、ダークパピヨンは八卦陣を駆使し、何度も神殿の残骸や空中に放り投げた薔薇と位置を入れ替えてアズマを翻弄した。鍛え上げた格闘術も、不規則な瞬間移動を繰り返す怪盗(ファントム)の前には無力だった。
アズマが彼女を追う間も魔法少女の女神たちの援護射撃が飛び続け、ついにがくりとアズマが膝をついた。
「さあ、トドメです」
アズマから五メートルほど離れた位置に出現したダークパピヨンはパチンと指を鳴らした。アズマはカウンターを狙い、反射的に身構えるが、何も起こらなかった。最後の指鳴らしはフェイントだったのだ。
「その腕、いただきます」
ダークパピヨンは十字に交差したアズマの腕に向け、フルパワーで鈴の衝撃波をお見舞いした。
ベキャッ!
激闘に次ぐ激闘でダメージが蓄積していたアズマの片腕は、衝撃波の直撃でついに根本から吹き飛んだのだった。
大成功
🔵🔵🔵
レパル・リオン
【フラプリ】3人
見た目通りのすっごい強敵ね!みんなで力を合わせなきゃ!
こうなったらセラキュアさま達だけじゃなく、世界中の応援パワーが必要だわ!
【猟兵放送!】放送ドローンを飛ばしてヒロアス中にあたし達のバトルをお届け!フラワープリンシパルVS猟書家アズマと銘打って生中継よ!
ヒーローズアースのみんなー!あたし、魔法猟兵のレパル!
要するに悪いカラテカが、モンスターを作って世界征服しようとしてるのよ!
さあ、みんな!あたし達と心を合わせて、悪い猟書家をやっつけましょ!
アリルちゃんのユーベルコードが炸裂したら、あたしは足を踏ん張り両手でパンチ!怪人に力いっぱいの連続パンチをあびせるわ!
駒城・杏平
【フラプリ】
次は僕達だ!
…ところで目隠しは流行りなの?
接近戦は危ないから
情報収集や世界知識を使って見極めるよ。
皆と協力して敵を倒すよ。
接近戦は危ないので距離を取って
フルバースト・マキシマムと鈴蘭の嵐を使って狙い撃つよ
2回攻撃、一斉発射で攻撃するよ
相手からの反撃が来たら残像を使って避け、回避できないときはオーラ防御する
アリルのユーベルコードでアズマの動きを封じたら
ユーベルコードのめっ!を使って倒すよ!
「めっ!」
で心に荒んだ部分を打ち砕くよ。
技能
【鎧砕き、2回攻撃、一斉発射、オーラ防御、世界知識、残像、情報収集】
【連携・アドリブ歓迎】
アリルティリア・アリルアノン
◎
【フラプリ】3名
まずは[アート]の技術で再現したアリルそっくりの立体映像を生成、
ソーシャルドローンの『アレリ』に[迷彩]として投影します
「アリルが相手になってやりますよ!うおー!!」
本物のアリルは身を隠しつつ、偽アリルが無謀にも接近戦を挑むと見せかけて[おびき寄せ]、カウンターを誘発
その手が偽アリルを掴んだ瞬間、本物が姿を現して…パシャリ!
はいっ!アリルのUCによって、あなたは動けません!しばらくそのままのポーズでいてもらいまーす!
#カラテVS魔法少女
さあみんな!それに女神さま!
あいつがフォトジェニってる今のうちにボッコボコにしちゃいましょう!
アリルも[全力魔法]をブチ込んでやりますよ!
●大戦終結!
「……」
アズマはもはや満身創痍だった。
裂けた額からはとめどなく血が流れている。
左腕は根本から吹き飛ばされている。
肺には折れた肋骨が突き刺さっている。
右足には五百円玉サイズの穴が空き、向こう側まで貫通している。
そのような状態に追い込まれてもなおアズマの闘気は衰えず、アズマたちを囲んだ十二神たちはトドメを刺しあぐねていた。
「見た目通りのすっごい強敵ね! みんなで力を合わせなきゃ!」
接近戦を得意とする魔法猟兵イェーガー・レパルだが、アズマの体術は明らかに自分を超えている。イェーガー・レパルは片腕になってなお動きが衰えぬアズマに真っ向勝負を挑むことは危険だと判断していた。
手負いの獣は油断ならない。それは獣人(キマイラ)であるイェーガー・レパル自身が誰よりもよく知っている。
「こうなったらセラキュアさま達だけじゃなく、世界中の応援パワーが必要だわ!
「『猟兵放送!』(イェーガーズ・オンエア)フラワープリンシパルVS猟書家アズマと銘打って生中継よ!」
イェーガー・レパルは放送ドローンを飛ばし、地上の人々にこのバトルをお届けするつもりなのだ。
――ヒーローズアースのみんなー!あたし、魔法猟兵のイェーガー・レパル! 要するに悪いカラテカが、モンスターを作って世界征服しようとしてるのよ!
さあ、みんな!あたし達と心を合わせて、悪い猟書家をやっつけましょ!
イェーガー・レパルは地上の人々に向かって協力を呼び掛けた。協力と言っても、ただ祈ったり応援してくれるだけでいい。それがイェーガー・レパルのユーベルコードを通して、彼女たちの力になるのだ。
「え、カメラですか!? もっと早く言って下さい! メイクやり直さなきゃ!」
「我が名はセラキュア! 愛と正義の魔法少女の祖にして、魔法少女十二神を束ねる者!」
「お姉、ずるい! 私も地上の人達にアピールしたい! 私を信仰すると今ならもれなく私のフィギアが抽選で三名様に……」
イェーガー・レパルの演説の直後、目敏くカメラの存在に気付いた神々たちは争ってポーズを決め、口上を名乗り、特典で釣り、なりふり構わず視聴者に自分たちを猛アピールし始めた!
神獣の番人たる彼女達が人知れず世界を守り続けていたのは、単にセンターオブジアースにカメラが無かっただけだったらしい。
だが、見目麗しく、神々しい彼女たちの宣伝効果は大きい。本物の神々や、いまや地上のスーパーヒーローであるイェーガーたちの姿に感動した人々の応援するエナジーが物凄い勢いでセンターオブジアースに集まってきた!
「次は僕達だ! これで終わりにする!」
銀河魔法美少年テイルグリーンはアームドフォートを構えた。地上の人々の応援でパワーアップしているとはいえ、格闘戦の鬼であるアズマに近づくのは得策ではない。彼は己の得意とする超兵器による砲撃でアズマを仕留めるつもりだ。
「……ところで目隠しは流行りなの?」
「……」
攻撃を仕掛ける前に気になっていたことを問いかけてみたが、やはり答えは返ってこなかった。
ドンドンドンドンドンドン!
アームズフォートの砲身が唸りを上げ、大量のビームを吐き出す。さらにテイルグリーンは【鉄塊剣】をスズランの花びらの刃へと変え、アズマの逃げ道を防ぐべく空中にばら撒いた。
「……!」
しかし、アズマはビームの乱射もスズランの刃も、闘気を全開にして身に纏うことでなんとか防いでいた。彼に致命傷を与えるにはさらなる一手が必要のようだ。
「アリルが相手になってやりますよ! うおー!!」
その時、ぐるぐると腕を回し、雄叫びを上げながらバーチャル魔法少女アリルがアズマへと突進した。
「「ちょっ……! アホの子なの!?」」
その蛮勇に、セラキュア他、まだ意識がある十二神たちは目を丸くし、総突っ込みを入れた。あの子は今まで昼寝でもしていたのだろうか?
『捨身投』
突撃してきたアリルを補足したアズマは、彼女を投げ飛ばすべく腕を掴むが――
すかっ。
その手は空しく空を切った。
「……?」
実はアズマに突撃していたのはアリル本人ではない。アリルがソーシャルドローンの『アレリ』とデジタルアートの技術を使って作り出した精巧な立体映像だったのだ。視覚を封じているアズマ相手にドローンによる幻惑が通じるかどうかは賭けだったが、アズマはドローンの気配をアリルのものと誤認してくれたようだ。アリルをアホの子呼ばわりした女神たちは後で全員正座である。
「3、2、1……パシャリ☆ 『フォトジェニック・ステイシス』!」
アリルは隙を晒したアズマに向けてアプリから波動を放ち、シャッターを切った。題して「カラテVS魔法少女」!
「はいっ!アリルのユーベルコードによって、あなたは動けません!しばらくそのままのポーズでいてもらいまーす!」
「……!」
アズマはアリルの腕を掴もうとした姿勢のまま、硬直した。だが、肉体を封じられてなお、闘気を放出し、防御を試みる。
「もう終わりにしよう、アズマ!」
その時、アズマの正面に降り立ったテイルグリーンは指を立て、可愛くアズマを一喝した。
『めっ!』
「――」
俺は今、誰と戦っているのか。何故戦っているのか。己の肉体を極限まで鍛え上げたのは、果たして誰の為だったのか。
……俺は一体何の為に戦っているんだ……?
世界中の人々の応援によって強化されたテイルグリーンの「めっ!」はアズマの心を穿ち、肉体が静止してもなお消えなかった彼の闘志を完全に打ち砕いた。
「さあみんな! それに女神さま! あいつがフォトジェニってる今のうちにボッコボコにしちゃいましょう! 『ホログラフィックペタル』フルパワー!」
アリルの掛け声に応じ、魔法少女十二神たちもとっておきの合体魔法を放つ!
『トゥエルブゴッド・パニッシュメント!』
ドドドドドン!
直撃を受け、ボロ雑巾のように宙に舞うアズマ。
「骸の海に帰りなさい、カラテ怪人アズマ! うおおおおおっ!」
イェーガー・レパルは怪人に引導を渡すべく、大地を蹴って飛んだ!
両の拳によるイェーガー・レパルの猛ラッシュがアズマに叩き込まれ――ついに力尽きたアズマは光の粒子となって消滅した。
「みんな、ありがとう! 私達の勝利です!……あ、せっかくですから神殿でゆっくり遊んで帰って下さいね! 何ならしばらくここに滞在してもらってもいいですから!」
あざとくカメラに向かってポーズを決めたセラキュアはフレームアウトした後、猟兵たちにウインクした。
わああああああっ!
人々と神々の歓声が上がる。かくして、神域で繰り広げられた二度目の魔法少女大戦は、魔法少女陣営の大勝利に終わったのだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
最終結果:成功
完成日:2020年11月24日
宿敵
『『アズマ』』
を撃破!
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