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アルミナ防衛戦

#クロムキャバリア

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#クロムキャバリア


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 鳴り響く警報、慌ただしく動き始める人々。此処は工業国家アルミナ。工業国家と言うだけあって職人や商人といった人々が中心となって成り立っている小国だ。
「お、おい!何でジュラルの奴らが此方に攻めてくるんだよ!!」
「知るか!お前も早く持ち場に着け!」
 警報は襲撃されることを知らせるものであり、ジュラルとは隣国の武力国家の名前である。職人らしき二人の怒鳴り声を上回る轟音が鳴り響く。国の外壁に攻撃が当たったのだろう。その音に国民は更に悲鳴を上げる。

 場所は代わりジュラルの部隊後方、其処には量産型のキャバリアを従えた見るからに大将機だと分かるキャバリアのコックピットに座るまだ若さを感じさせる男は通信にて激を飛ばす。
「我々ジュラルがアルミナを統治することで更なる繁栄と国土拡大が約束される!これは祖国の為の戦いである!!進め!!邪魔物は排除し止まること無く前進するのだ!!」
 大将は己の言葉に疑問を持つこともなく、兵達も困惑するどころか同調するように閧の声を上げる始末。その様子に満足するかのように……キャバリアのモノアイが怪しく輝くのだった。

「……ってな話なんだが」
 話終え、咥えた煙草に火を着けたグリモア猟兵であるホワイト・キャスターが集まった面々を見渡す。甘ったるバニラの香りが漂うなか話を続ける。
「両国間は決して険悪と言うことはなく、キャバリアの建造・メンテナンスを請け負うアルミナと警備などを請け負うジュラルは共存関係みたいなもんだ。そんな隣国の部隊が攻めてきたとなると大混乱だわな」
 これがただの小国同士の小競り合いなら良くあることなのだが…。
「察してるとは思うけど、この大将機はオブリビオンマシンだ。そこからねずみ算式に部下達を洗脳し配下としてるわけ。ま、末端ほど洗脳も甘いみたいだからちょっと痛い目見せれば正気に戻るみたいだけどな。」
 アルミナも応戦はしているようだが彼らの専門は建造。戦闘を生業としているジュラルの兵士達の方が上手であり徐々に押されている現状だ。
「おまけに厄介な編成でな」
 そう言って机に乱雑に並べられた資料を指差す。
「前衛はこいつ【堅牢】ってやつ。名前の通りくそ硬い機体で生半可な攻撃じゃびくともしない。それにパーティーでもするのかってくらいに武装もてんこ盛り、その分動きは鈍い。そこに攻略の鍵があるかもな…あっ」
 そこまで話して、話忘れていたことを思い出したように声をあげる。
「今回ジュラルのパイロット達は可能な限り生け捕りで頼むわ。別に操られてるから罪は無いって訳ではなくて後々アルミナとジュラルが今後も仲良くしましょってするために必要なわけ」
 要するに交渉としての捕虜と言うわけだ。そこから先は猟兵達には関係の無いことだろう。
「で、話を戻すけど堅牢の後ろには経験豊富なベテランが操るキャバリアが居て、更にその後ろにオブリビオンマシンである大将機。
 ベテランさま達が乗る機体はバランスが取れた量産機、しかし此方は連携を取ってくるから無策だと痛い目を見るだろうな。
 そして、大将機だが……こっちは殆ど情報がない。正気に戻したベテランさま達が何かしら教えてくれるかもな。ともかくこいつを破壊すればパイロットは正気に戻り無事事件解決ってわけだ。」

「それから、自分のキャバリアを持ってねぇってやつはアルミナが貸してくれるってことだから現地で話をつけてくれ。生身で戦うっていうやつは……せいぜい死なないようにしてくれよ?」

 煙草の灰が落ち、説明するべきことを話終えたホワイトは灰皿で火を揉み消し。
「それじゃ、健闘を祈る。Good luck」


モノクロ
 お久しぶりでございます。モノクロです。
 マシンとマシンのぶつかり合い…良いですよね。と言うわけで今回はクロムキャバリアでの依頼となります。

 第一章:集団戦。
 機動殲龍『堅牢』との戦いとなります。
 恐竜、トリケラトプスの見た目そして名の通りの防御力とミサイルやガトリングといった火力へどう戦うかが重要となります。

 第二章:集団戦。
 ベテラン達の操るキャバリアとの戦いです。此方はパイロットがベテランということで連携などを行ってきますので、それに対してどう対処するかというのを考える必要があるかもしれません。

 第三章:ボス戦。
 ボスに関しては現状は正体不明。しかし確実に強敵です。二章でベテランたちを倒していれば情報が開示されるでしょう。

 オープニングでも述べましたがキャバリアを持っていない方も借りて搭乗することが可能です。その場合ユーベルコードはキャバリアに合わせてスケールアップされ武器から放たれることとなります。
 もちろん生身でマシンをぶっ壊すぜ!という浪漫もOK。その場合プレイングに【生身希望】など一言添えてもらうと分かりやすくて助かります。

 アドリブや絡みなどは極力頑張りたい所存。
 プレイング頭に【アドリブ◎絡み×】など書いて貰えると分かりやすいです。
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第1章 集団戦 『機動殲龍『堅牢』』

POW   :    ヘビーバレットストーム
全身を【全武装から砲撃し続ける状態】に変える。あらゆる攻撃に対しほぼ無敵になるが、自身は全く動けない。
SPD   :    シールドアライアンス
【機動殲龍『堅牢』】が自身の元へ多く集まるほど、自身と[機動殲龍『堅牢』]の能力が強化される。さらに意思を統一するほど強化。
WIZ   :    ヘビーアーマーキャバリア
全身を【重装甲モード】に変える。あらゆる攻撃に対しほぼ無敵になるが、自身は全く動けない。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 砂塵が吹く戦場に隊列を組み並ぶキャバリアの軍団。機体名『堅牢』はその名に見合った壁のような体を少しずつ前進させていく。
 図太い四脚が地を踏みしめる度に地響きが鳴り、鳴き声を上げるかのように轟音と共に背負ったレールガンが火を吹けばアルミナの防壁を砕き破片が散る。
「くそ!ジュラルの奴ら好き放題射ちやがって!!」
「増援は!?」
「お偉い方が急に押し売りしてきた奴らと契約したってよ!そいつらに任せるしかねぇ!!」
 防壁がの内側はまさに阿鼻叫喚。負傷した者の呻き声と必死に壁を補強する職人達そこにやって来る者とは……。

「おいでなすった!」
「あれが契約した猟兵ってやつらか!」
 期待と不安の入り交じる視線を背に君たちは戦場へと降り立った。
夜城・さくら
【アドリブ◎絡み◎】
【SPD】
数多くの量産機が守りとなるならば、その数を減らせば守りは甘くなるはずです。
狙う撃ちされないようスラスターを駆使して【環境耐性、悪路走破、推力移動】で敵の攻撃を掻い潜りながらUCで攻撃します。
UCに【集団戦術、スナイパー、貫通攻撃、部位破壊】も加えて、手足か武器の接続部を狙い破壊するように。接続部なら他より装甲は薄いでしょうし、破壊してもパイロットへの被害は抑えられますから。

私はまだ弱い。
ですから少しでも数を減らす事で仲間の突破口を開けるように全力を尽くすのみです。
「量産機同士、仲良くやり合いましょう……ね!」


アレッサ・トラヴィアータ
アドリブ◎絡み◎

――うたおう、“シルフィード”
ぼくにとってこれが、猟兵としてのういじん
たたかいも、あらそいも、本当はこわい
けれど、ぼくはうたで世界を救えるってしんじてるから

――――音こそ、力

カメリアスクリームを展開
この蕾型のスピーカーが花開けば、ぼくの歌声が戦場に響き渡るよ
透き通るような歌声を意識して『Wの悪戯』を【歌唱】
純白の翼“ピューマ”を羽ばたかせ、空中を飛び回る(【空中戦】)
ぼくはただ、空を泳ぎながら歌っているだけ――ただ、それに没頭する
こうすれば風がぼくとシルフィードに味方してくれて、攻撃を防ぐことができるはず
……これで少しでも『堅牢』たちを翻弄できるとよいのだけれど



 幾度となく砲撃を打ち込まれたアルミナの防壁は既に自衛機能を失いつつある。あと数発の砲火に晒されれば崩れ落ちるということをアルミナの人々は職人であるがゆえに否応無く理解してしまう。
 しかしだ。その数発が届かない。砲を射つ音、ミサイルが飛ぶ音、それらが聞こえるのに防壁に当たらないのである。不思議に思う人々の耳に『歌』が聞こえた。

・lalala
 アレッサ・トラヴィアータは気弱な少女である。プラントで生まれたイレギュラーのミレナリィドール。そして彼女の操る機体、サイキックキャバリアのシルフィードは翼の生えた花嫁のような見た目をしている。
 その姿は疲弊した人々の目には天使のように見える。そのくらい神秘的な印象を受けるのは機体から発せられている音も要因の1つだろう。
「うたおう、シルフィード。ぼくたちのうたでみんなを救おう」
 白椿を模したキャバリア用のスピーカー、カメリアスクリームが花開けば戦場に絶唱が響き渡る。彼女のシルフィードは歌声により起動し、操縦者の歌を力に変える特殊な機体。
 実はアレッサこの戦場が初陣である。戦いも争いも怖く、握るレバーには冷や汗が伝う。しかし、それでも声音が震えないのは……彼女が歌を信じているから。
 己の歌声が誰かを傷つけることを恐れて言葉控えめになってしまう少女。
「ぼくはうたで世界を救えるってしんじてるから」
 歌、そして音こそ――力

『――lalala 風よ 踊って 笑って♪』

 純白の翼ピューマが羽ばたけばシルフィードは空を泳ぐように飛翔する。
 彼女のユーベルコード『Wの悪戯』
 歌に没頭している間は歌声に引き寄せられた突風が攻撃を逸らすというもの。
 城壁を砕くレールガンも追尾式のミサイルも逆巻く突風に煽られ彼女、そしてその後ろにあるアルミナには届かない。
 しかし、今のアレッサとシルフィードにはそれが限界、翻弄することはできても決定打にはなり得ない……。
 しかし、そこに閃光が走り一機の堅牢から煙が上がった。

・A to Z
 絶唱が響き渡る戦場、動きの鈍い堅牢に高速で接近する機体が居た。
 夜城さくらが操る機体、量産型キャバリアのAZだ。
「数を減らせばそれだけ守りが薄くなる…敵が歌声で混乱している今が好機!!量産機同士、仲良く遊びましょッ!」
 AZは汎用性の高い機体だ。汎用性が高いということはその戦場に見合ったチューニングが可能ということ。今回は高軌道戦を仕掛ける為のエクストラパーツであるハイパーメガスラスターを装備し、高Gに耐えながらその推進力で一気に接近戦を仕掛け。
 まずは挨拶代わりにロングレンジキャノンライフルを一発放つが、それは堅牢の盾ともなる顔の装甲に弾かれる。
 攻撃されたことで堅牢はターゲットをAZへと切り替え、更にはその回りに居た他の堅牢も銃口を向けてきた。
 ガトリングから放たれる弾丸。鉄の雨を掻い潜るようにスラスターを吹かせ更に接近できたのは一重に堅牢のパイロット達の慢心のお陰だろう。
「あいつの攻撃は俺たちには通用しない」
 他に武装を持っているように見えないAZ。唯一の武器であるライフルを弾いたとい慢心がその照準を甘くしていた。
 しかし、AZが距離を詰めたときに突如数機の堅牢が背負っていたレールガンとガトリングが爆発を起こした。何が起こったかも分からず慌てるパイロット達、だがもう遅い。
「いきなさい『ダズルビット』!!」
 ダズルとは目をくらませるという意味。AZは他に武装を持っていなかったのではない。持っていないように見えていただけだ。
 ビットの射程範囲に入ったが最後、レールガン、ガトリング、ミサイルポッド、武装が次々と迷彩ドローンにより壊されていく。

「くそったれが!!」
 自棄になった一機が角を突き立てようと突進するが……。
「残念でし…ッた!!」
 機動力を増しているAZはそれを避けて先ほどは弾かれたロングレンジキャノンライフルの銃口を装甲の薄い脚部に向け、近距離で放つ。堅牢の重い図体を支えていた脚は撃ち抜かれ地響きと共に崩れ落ちる。

 全ての武装が破壊された堅牢のコックピットが開き、パイロットが降伏したのを確認すれば夜城さくらとAZは次の戦場へと向かうのだった。

 戦場には未だに歌声が響いている。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

リーゼロッテ・エアクラフト
【生身希望】
なるほど、ありゃ確かに堅牢だな…おまけにほぼ無敵と来たもんだ。
焼いても効果はないだろうが…

問題はそこじゃなくて『全く動けない』ことが突破口だな
全く動けないという事は無敵になっている間は攻撃もろくにできないはずだから接近し放題という事。そしてキャバリアから見たら生身の相手なんて小さすぎて認識するまで時間がかかるだろう。もっとも認識されたら一発で終わると思うが…

だがしかし動けない間に接敵できるというアドバンテージがあれば敵に取り付いて解体を狙えるというもの

いくら強力な形態があっても武装さえ使えなくしてしまえばあとはいくらでもやりようがあるからな



 邁進を続ける堅牢が三機。その重い体が動く度に砂塵を舞わせ、薬莢をばら撒きながら進んでいく。
『まったく楽な任務だぜ』
『ディフェンド2。私語は慎め。戦闘中だぞ』
 彼らディフェンド部隊の中でも大きな反撃を防ぐ役目を担っていたが、アルミナの反撃は堅牢の装甲には無力であったためかそんな通信が聞こえてくるほどにパイロット達は油断していた。そう、小さな人など見逃してしまうほどに…

・心の灯火
「なるほど、ありゃ確かに堅牢だな…」
 進行を続ける堅牢の間近、破壊された防衛設備の陰からそれを見ているのはリーゼロッテ・エアクラフト。自らを“混ざりもの”と称するアリス適合者である。
 彼女は自前のキャバリアを所有してはいるもののこの作戦においては生身で戦場に出向いていた。
 クロムキャバリアの世界において戦いとはキャバリア同士であることが定石。故に生身の人への警戒など無いも同然であったことで彼女は此処まで無傷でたどり着けたのである。
「さて、此処からが本番だっ」
 陰から出たリーゼロッテは一騎の堅牢に接近し装甲を足蹴に背中にまで駆け上がった。
 堅牢は重装甲モードというあらゆる攻撃に対し無敵になる防御形態が存在するが、それを使用するときは動けないという欠点がある。つまりパイロットが攻撃を認識、もしくは察知して使用しなければならないのである。でなければ進行をすることができないのだから。
「認識されたら一発で終わると思うが…なぁに、その前に方を付ければいいだけだ」
 彼女が持つ杖、先端に炎で形成した刃で槍ともなるフレイムハーツ。

『心火を燃やし燃え盛れ、灯火。揺らぎ、焦がし、焼き尽くし、広がり、喰らい尽くせ、小さき炎よ。』

 リーゼロッテの詠唱とともに杖の先端に灯っていた炎は揺らぎ74つもの炎弾となって自分が取り付いた堅牢の隣を歩く機体に放たれた。この炎は彼女の心、感情を具現化したもので全てを思いのままに操れる。
『!!! て、敵襲!!!!』
 襲われた堅牢のパイロットは油断していたこともあり重装甲モードへの移行が間に合わずオーバーフレームとアンダーフレーム、そしてコックピットを繋ぐジョイントを焼き切られ崩れ落ちて沈黙した。まずは一騎。
『ディフェンド2!お前の真上に人がいるぞ!ディフェンド3を襲った炎みたいなのを従えてやがる!』
「おっと、当たり前だがバレたか」
 ディフェンド2は重装甲モード、ヘビーアーマーキャバリアを起動し全てにおいて無敵の鉄壁状態になった。
『よし!ディフェンド1!撃ち落としてくれ!』
 無敵となった堅牢は味方の攻撃ですら傷つくことはない、ガトリングの掃射が遠慮なく行われるが……
「ハハッ無敵ってのは便利だな。…さて」
 目標が小さい上に無敵となった堅牢の装甲の陰に隠れたリーゼロッテにはまるで傘を叩く雨のようなものだ。彼女は無敵となった堅牢、そしてガトリングを放つ堅牢の2機に薄い膜のように炎を纏わせた。ガトリングを撃っていた機体も訝しみながらヘビーアーマーキャバリアを起動。しかしその数秒後に彼女の狙いを理解した。
 あらゆる攻撃に対し無敵になるのはキャバリアだ。機体を包んだ炎は機体を焼くことをできないが、通気孔を塞ぎ、隙間から熱を送り。パイロットを酸欠の熱中症状態に追い込んだ。
「やりようはいくらでもあるってな」
 気を失ってであろう沈黙した堅牢を放置しリーゼロッテは次の戦場へと向かった。

成功 🔵​🔵​🔴​

支倉・錫華
傭兵としてはお仕事に困らないのはいいんだけど、ね。

国同士の争いなら、ただのお仕事になるんだけど、
オブリビオンマシンが絡んでると、迷惑するのは住んでいる国の人たちになっちゃうから、ここはしっかり止めないとかな。

それにしても、重そうなキャバリアだね。
アミシア、こいつ相手なら機動力で勝負するよ。

どっちにせよ、当たったらどうにもならない火力がありそうだし、
チューンは移動力5倍、装甲半分でいくことにしよう。

アミシア、機動補正と【ジャミング】よろしく。全開で行くよ。

装備は【歌仙】と【天磐】。目くらましに【スネイル・レーザー】もかな。
機動力で相手の死角に回り込みながら、駆動部を狙って行動不能にしていこう。


クリームヒルト・クルスクロイツ
【アドリブ◎、絡み◎】
やれやれ、同士討ちとはまた酷いことするねぇ。
助けてあげたいのはやまやまだけど、ボクのセントールは防御重視で大した大技はない。
勿論“喰らう”のもご法度だし、となると……やれやれ、これでいこうかな?

ユーベルコード発動。
擬似“ソーダ水の雨”で戦場を満たそう。水中戦は、お得意かい?
でも、そうだね。量を少し絞っておこうか。戦場を全て水浸しにするほどではなく、敵機を半ばまで浸す程度――うん、このくらいだ。これなら、上手くすれば他のみんなとも連携できるだろう。

あとは満足に動けない敵機に一騎ずつ、肉薄して戦闘不能にしていこう。
ケルピー。この名が意味するものを、よく覚えておくといい。



・水棲馬
「やれやれ、人間同士の同士討ちなんてひどいことするねぇ」

 防壁の内側、出撃準備を整えていたクリームヒルトは乳白色のソーダ水の体をもつセイレーンである。そして彼女は機体自分の機体を見上げる。
 プラントによって生み出され、不可思議な経緯をへて彼女と出会ったその機体はジャイアントキャバリア、ユミルの子にして名をセントールという。
 鎧のような装甲に馬の半身を思わせる四脚、剣と盾を携えた姿は正に西洋の騎士。

「さぁ、行くよセントール。防御寄りのボクらで押し上げた戦線を維持するよ」

 コックピットに乗り込んだクリームヒルトは自分とセントールを繋ぐ不可視の鎖を撫でて、機体を走らせる。開かれたハッチから半人半馬の戦機が降り立った。

「セントール!彼らをボクたちの世界にご招待だ!」
『ーーー!!!!』

 セントールが雄叫びを上げる。そして胸の部分が開いたかと思えば空に向かって大量なんて生温いほどの疑似ソーダ水を吹き出した。吹き出されたソーダ水は雨となり、そして濁流となって堅牢達の半身を飲み込んだ。
 堅牢は元より地上戦専用機。雨を防ぐ程度の耐水性のは施されていたが深海と同じ性質の水に対応しきれず脚部から煙が上がる。
 それでもセントール向けて放たれるミサイル。白線を引き迫るミサイルにセントールは動かない。

 爆音と立ち上がる水柱。堅牢のパイロットはざまあみろとほくそ笑む。しかしその顔は唖然と歪むこととなった。

「それくらいじゃセントール沈まないんだよね」

 大盾を構えたセントールにつけられた傷は微かであった。
 数機は重装甲モードを起動し浸水防ぐが、その機体にはセントールで接近し、足元を赤と黒の塗装が施された実体剣ヴィクトルで崩せば動けぬままソーダ水に沈む。そのうち内部酸素がなくなりモード解除せざるおえなくなる。そうなれば浸水、どちらにせよ無力化されることとなる。

「だいじょーぶ。何百年浸かってろってわけじゃないんだからさ。ケルピー。この名が意味するものを、よく覚えておくといい」

 戦場を支配したクリームヒルトは歩みを止めることなく堅牢達を深海へと沈めて回っていくのだった。


・陰は忍
「国同士の争いなら、ただのお仕事になるんだけど、オブリビオンマシンが絡んでると、迷惑するのは住んでいる国の人たちになっちゃうから、ここはしっかり止めないとかな。」

 クリームヒルトに続いて出撃準備を整えたのは錫華、フリーの騎士兼諜報員という特殊な生い立ちをしている彼女の肩にはサポートAIのアミシア・プロフェットがちょこんと腰掛けている。

「(傭兵としてはお仕事に困らないのはいいんだけど、ね。)」

 錫華は心の内でそう零す。声に出さないのは被害の出ているアルミナからしたら不謹慎この上ないことであるのは彼女も理解しているからだ。

「それはそうと、戦場が水浸しになるのは想定外だよ。」

 彼女はそう言って乗り込む量産機にさらなるチューニングを追加した。彼女はフリーという立場上戦闘には量産機を使用することが多く、また自らもそれらを戦場に合わせてチューニングする技術を有していた。

「重そうなキャバリアだね。アミシア、こいつ相手なら機動力で勝負するよ。」

 コクリと頷くアミシア。
 今回のチューニングは機動力を底上げし、代わりに装甲を削ったスピード特化のチューニング。
 機動補正とジャミングをアミシアに任せ。戦場へと飛び出した。
 半身をソーダ水に沈んだ堅牢は鈍い動きを更に鈍らせている。錫華機はブーストを吹かせ水面を滑るように飛行すると隙だらけの1機に細身で速度重視の片刃の実体剣歌仙を突き立てる。普通なら堅牢の装甲に突き立つこともできないはずだが、アミシアの補助もあり装甲と装甲の継ぎ目に刃先をねじ込んでいた。

「次行くよアミシア!」

 先程までいたところに飛沫が上がる。無理に狙いをつけた堅牢がガトリングを撃ってきたのだ。錫華はレーザーマシンガンのスネイル・レーザーの引き金を引く。牽制に放たれたレーザーはその光と着弾で生じる水しぶきにより敵の目を眩ませる。
 その隙きを逃さず素早く回り込みアンダーフレームのジョイントを切り裂き無力化させる。
 錫華とアミシアはそうして1機ずつ確実に無力化していくのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ティー・アラベリア
【生身希望 アドリブ◎ 絡み◎】
ご家庭用人形、ティー・アラベリア。ご用命に従い罷り越しました。
本日のお仕事は…、なるほど、防衛戦闘でございますね。

正面に迫る敵を見て微笑んだ後、疑似人格を戦闘用に切り替える。

アハハッ!
今回の敵は、随分と重くて火力のありそうですね☆
火力戦なら負けませんよ♪

戦闘機動機構を起動し、地上を滑るように移動しつつ、防空探信儀を起動。
敵の砲弾を探信儀と連動させた近接防御妖精の弾幕と95式魔杖の誘導弾で迎撃しつつ、92式魔杖とUCによる砲撃を実施。
敵ではなく地面を狙った砲撃を実施し、敵キャバリアを擱座させる。
その後零式短魔杖をスリットから取り出し、パイロットを引きずり出します。


キョウ・キリノ
【生身希望】
【アドリブ◎絡み◎】

キャバリアの有無、体積の差、それ即ち戦力の差なりや?
否、断じて否!
火砲と刀、生身と機人、その差が戦力の決定的な差では無いと…俺が証明する。

俺は生身でキャバリアを斬る者、ゆえに我がキャバリア斬月には未だ乗らず。

敵機体から発する『殺気』を読み、その挙動を『瞬間思考力』で把握、そして攻撃を完全に『見切り』全て『受け流し』ながら距離を詰め【抜即斬】!

チェストォ!チェストチェストチェストチェストチェストチェストォォ!

射程に捉えた機体を次々に抜き打ちで斬り廻り、その四肢を『なぎはらい』『切断』して機体の戦闘能力を奪い去ってゆく。

俺に、斬れぬモノは無し…!



・冥土の土産
 キャバリアの有無、体積の差、それ即ち戦力の差なりや?否、断じて否!
 瞑想をしていたキョウ・キリノの目がカッと見開く。彼はキャバリア操縦者でありながら生身でキャバリアを切り払う斬機一刀を極めた者。愛刀斬機丸を背負い堅牢を見据える。

「火砲と刀、生身と機人、その差が戦力の決定的な差では無いと…俺が証明する」
「あら、随分な意気込みでありますね?」

 キョウの数歩後ろに現れたのはこれまた生身。数本の杖を携えたミレナリィドールのメイド、ティー・アラベリアだ。温和かつ博愛的な笑みを浮かべ武士然としたキョウにスカートを摘みカーテシーで挨拶をする。

「ご家庭用人形、ティー・アラベリア。ご用命に従い罷り越しました。僭越ながら同伴させていただきますわ。」
「ム…しかし……いや、では共に参るとしよう。」

 美しい物を愛でる事を趣味とするキョウとしては一見華奢なアラベリアが戦線に出るのを躊躇うが、アラベリアが堅牢を見つめる瞳を見て考えを改めた。
 その目は非常に好戦的、口元は面白い玩具を見つけたかのように釣り上がっていた。

「遅れるようなら置いていく」
「アハッ。えぇ、えぇ、構いませんとも」

 斬機丸に手を添え走り出したかと思えばその姿は掻き消え。堅牢の動体センサーが働くよりも早くその足元へと現れて。

「チェストォォォォォッ」

 抜  即  斬  !!!
 その四肢全て同時に斬撃が襲いかかる。銃撃も砲撃をも弾く装甲は関節ということ抜いたとしても人の手により両断され一呼吸の後に滑るように崩れ落ちた。

「…! チッ!!」

 生身の人間に堅牢が倒されたということに他のパイロット達はキョウを危険と判断しガトリングを掃射。その殺気を瞬間思考で把握し受け流すが、厄介なことに射撃が行われているのが複数方向であり殺気の薄い彼自身を狙わない足止めの牽制射撃が混ざっていて迂闊に踏み込めなくなってしまった。
 そんな彼の目にガトリングとは別の弾幕が移り、それは堅牢へと降り注ぐ。

「アハハッ、ボクも混ぜてください。火力戦なら負けませんよ♪」

 アラベリアの後方に展開されるは計420もの魔導砲撃妖精。そこから行われる波状爆撃!!
 堅牢自体ではなくその足元を狙われた攻撃は地盤を揺るがし、その重さもあって幾つもの堅牢は擱座してしまう。
 無論やられっぱなしという訳もなく。アラベリアにもガトリング、そしてミサイルが発射されるが髪飾りの92式魔導波探信儀によりそれら全ては識別され守護するように飛び回る妖精、79式近接防御妖精の魔力誘導弾により迎撃される。
 更には92式火力投射型魔杖による火力支援も加われば堅牢たちのヘイトはアラベリアへと集まる。そうすると……。

「チェストォ!チェストチェストチェストチェストチェストチェストォォ!」

 フリーとなったキョウが水を得た魚のように抜き、即、斬…!
 オーバーフレームを武装ごと切り落とし、四肢を断ち切りって回る大立ち回り。
 まるで悪夢のような光景に擱座した堅牢のパイロットはモニターを呆然と見つめていたがそのコックピットに軽い衝撃が襲いカメラを切り替えると可愛らしいメイドがコックピットに乗っていた。
 その手にはまるでレーザーカッターのようなエネルギーを発している短杖を握っている。

「待っててくださいねぇ。今そこから引きずり出して…洗脳を解いてあげますから。アハッ♪」

 その笑みは天使か悪魔か……パイロットが反射的に無敵のアーマード・キャバリアを起動してしまったのは仕方のないことなのかもしれない…。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第2章 集団戦 『GC-04カルキノス』

POW   :    マシンガンアタック
【RSマシンガンによる掃射と共に行う 】突進によって与えたダメージに応じ、対象を後退させる。【遠隔兵器で装備した友軍機】の協力があれば威力が倍増する。
SPD   :    チョバム・アーマー
敵より【も丈夫な装甲のキャバリアを操縦している 】場合、敵に対する命中率・回避率・ダメージが3倍になる。
WIZ   :    ディストラクション・フェーズ
自身が操縦する【キャバリア 】の【装備を拠点攻撃用重爆撃装備に換装し、火力】と【攻撃範囲】を増強する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 堅牢の殆どが行動不能になりジュラルの進行は一時的に停滞をみせる。洗脳の解かれたパイロット達は大人しくアルミナへと投降していくことだろう。
 しかし、この停滞は一時的なもの。オブリビオンマシンを倒さない限り新たな兵が洗脳され進軍は再開される。それを阻止すべく猟兵達は大将機が居るであろう戦線へと進み行く。
 そこに邪魔をするように現れたのはGC-04カルキノスという量産機の小隊が複数。

『アルファ小隊。イレギュラーズとの交戦を開始する。』
『こちらブラボー小隊。こちらも視認した。全機、気を引き閉めてかかれ!』
『『『イエッサー!!!』』』

 包囲するように展開するカルキノスは先の堅牢達ほど特別な特性は無い凡庸的なきたいであり簡素な作りからメンテナンスが容易で戦闘用から工業用にと幅広い範囲で用いられる機体だ。
 単機なら何てこと無い敵だが乗り手がベテランともなれば連携を崩すのも至難だ。よく作戦を練ることが必要だろう。
リーゼロッテ・エアクラフト
うーむ…更に増援。
流石に生身で戦いに行って派手にやったからおそらく警戒されてるだろうから同じ手段は通らないだろう。

まぁ…キャバリア出すか。丁度後方支援部隊に頼んでた調整と新武装の追加の改造は終わってるだろうし

今度はこっちで派手にいくか

というわけでキャバリアに乗って戦います
生身ほどの小回りは効かないけどその分キャバリアの武装で多角的に攻撃ができる分たとえ一機であっても複数機から攻撃を受けていると誤認させるくらいのことはできる

ポッドを分離させて別方向に配置並びにキャバリアの腕部もロケットパンチだから射出しつつ5連装粒子ビーム砲でかく乱していくと仕様



・不思議の国の機械兵

『各機状況を報告されたし』
『アルファ2、異常無し』
『アルファ3、異常無し』

 大将機を守るため広野に展開された小隊の1つ、アルファ小隊。アルファ1が小隊長を積めとるこの隊を偽装した岩から伺うリーゼロッテ。

「さっき生身で派手にやったからな。警戒されて同じ手は無理だろう。ま、丁度良く届いたからこれ使うか。」

 偽装の中に入ると鎮座している一機のキャバリア。予め後方支援部隊の専属エンジニアチームにチューンアップさせていた彼女のアリスキャバリアだ。

「追加武装の調子は……よし、大丈夫だな」

 起動し偽装の布を取り払い立ち上がるアリス。敵の策敵に引っ掛かる前に行動を開始した。
 多角的攻撃が可能になる分離可能の兵装フローティングポッドを飛ばし、更に右の腕をまだ気づいていない小隊へと向ける。スピニングナックル、要は高速回転を加えたロケットパンチであるがその力はキャバリアの装甲を打ち貫くことができるほどだ。

「先ずは様子見だ!」

『…!レーダーに反応!敵襲!!』
『ロケットか!各機散開!』

 飛んできたスピニングナックルを回避する3機の迷い無い反応は流石ベテランと言ったところである。しかし、初動の差とは戦闘においては大きなもの。
 回避したアルファ3の脚部をフローティングポットが撃ち抜き、倒れたところをそのままオーバーフレームを撃ち抜き沈黙する。

『アルファ3!!…くそ!』
『策敵完了!!敵機…1機です!2時の方角!!』

「おっと、バレたか。」

 アウトレンジからの攻撃かつ多角的攻撃といえどジャミングも無ければ長くは誤魔化せない。
 そして、当たり前だが位置が割れてしまえば敵は近づいてくる。アルファ1を先頭にアルファ2がポットに射撃を行って牽制。

『アルファ3の弔いだ!』
「殺しちゃいないっての…」

 射撃しつつ突っ込んでくるアルファ1に向けて左手を向ける。武装も持っていない手に小隊長が怪訝に思う瞬間、その5指から放たれる小型ビーム!!
 一発ごとの火力はそこまでだが量産型のカルキノスの装甲を撃ち抜くには十分であった。
 5発全てを避けることは出来ないタイミング。それで隊長機を落とせたかと思ったが……

『小隊長!!』
『…!?くそが!!』

 アルファ2が体当たりすることで射線から外れ、代わりにアルファ2が撃ち抜かれ大破。
 僚機を失った小隊長。もはや妬けとなり拠点重撃用のグレネードを手に突貫を試みるも。その腕をフリーとなったポッドに撃ち抜かれグレネードが爆発、片腕と脚が無くなった。

「安心しなよ。誰一人死んじゃいないっての」

 リーゼロッテは残った片手で銃を構えようとするカルキノスに向けて高速回転する拳を振り下ろすのだった。

『…隊長は勘が鋭いぞ。気を付けろ。』

 正気に戻ったであろうその通信を最後にアルファ1は気絶した。

成功 🔵​🔵​🔴​

筒石・トオル
【アドリブ◎絡み◎】
【生身希望】
【二連星】さくらさんと一緒に行動。

敵はベテラン。連携が得意であれば指令系統を潰すのが無難かな。
生身だと敵に接近するまでが難しいので、さくらさんのダルズビットにフック付きチタン製ワイヤーを絡ませて移動する。
上空から敵の小隊の動きを観察【視力、情報収集、第六感】し、指示を出しているであろう機体に接近し、UC『ヒプノシスリストラクション』で一時的に敵の動きを止める。
例え指揮系統の機体でなくとも、連携している機体の一部が動かなくなれば連携は乱れる筈だ。
そこにさくらさんを含め味方に攻撃して貰えばいいし、僕自身もルーンソードで弱い駆動部を狙って攻撃してるよ。


夜城・さくら
【アドリブ◎絡み◎】
【二連星】
トオルさんと協力して挑みます。
私はUCで攻撃回数を犠牲に装甲を上げます。
近付き過ぎると未熟な私では対応しきれませんので、一定の距離を保ったまま様子見状態を保ちます。そう見せておいて、ダルズビットを敵の頭上に移動させ、トオルさんが行動し易いように務めます。迷彩で見え難くはなっていますが、気付かれないようにワイヤーの届く範囲で敵から距離を置きます。
敵の動きが鈍った瞬間が合図です。
すかさずロングレンジキャノンライフルを肩や足の付け根を狙い撃ち抜きます。【瞬間思考力、部位破壊】を使用。
敵の攻撃はスラスターの【推力移動】を使用して回避に務めます。
「今、助けます!」



 夜城さくらはロングレンジキャノンライフルへのエネルギー配分を調整する摘みを回しながら通信機越しに合流した知人に問いかけた。

「トオルさん。準備は大丈夫ですか?」
「うん、ワイヤーの点検も終わったし何時でもいけるよ」

 キャバリアAZの肩に乗っているのは筒石・トオル。知的な眼鏡が特徴の男子だ。今はゾウがぶら下がっても平気なほどの強度を持つフック付きチタン製ワイヤーをAZのダズルビットに引っ掛けたところだ。
 生身でキャバリアの機動に追いつくのは困難、故にビットに運んでもらおうという魂胆だ。頑丈な肉体をもつ猟兵でなければワイヤーよりも肉体のほうが耐えきれない危険かつ合理的な手と言える。

「それではダズルビット展開!」

 不可視のオウルレンジ武装がトオルをぶら下げたまま空へと上がっていく。そして、それを操作しながらさくらはキャバリアを駆り立てベテラン達が操るカルキノス、ブラボー小隊の前に身を晒した。
 勿論無策などでは無い。

「敵はベテラン。連携が得意であれば指令系統を潰すのが無難かな…どれだろう」

 たった1機で飛び出してきたAZにブラボー小隊も伏兵を警戒してか無理には攻めず、しかし徐々に包囲を狭めて動く。
 それをダズルビットの迷彩に紛れたトオルが観察し分析、そして今まで猟兵として戦ってきて培われた勘で小隊長機を絞り込む。
 ダズルビットから垂らしたワイヤーを滑り降り目をつけた機体の前に現れるトオル。

『光よ我が願いを叶えたまえ。聖なる力、邪なる者を封じる力をここに』

 眼鏡から発せられた特殊な波長の点滅する光は一種の催眠効果を持ち、それは小隊長の動きを硬直させた。どうやらモニター越しだったからか完全に催眠状態にすることは叶わなかったようだ。

「それでも少しの揺らぎがあれば十分だよね?」
「はい!任せてください!」

 指示を出していた小隊長の異変によりベテラン達の動きが僅かに鈍る。
 それを見逃すことなくAZのロングレンジキャノンが火を吹いた。先の戦闘では堅牢の装甲に弾かれたが今は連射性を犠牲にした威力重視のエネルギー配分にしてある。
 空を切り裂き飛ぶ実体弾は易易とカルキノスの脚を吹き飛ばし鎮座させる。
 排莢とされた薬莢が地面を転がり、次の機体へと銃口を向ける。

『何度も撃たせるかよ!!?アラーム!?脚部に異常だと!』

「ごめんね。隙きがあったからさ」

 脚部関節に突き刺したルーンソードを引き抜くトオル。切断とまでは行かないが故障させるくらいはできる。そのカルキノスもAZに撃ち抜かれて大破する。
 残るは最初に催眠をかけた小隊長機のみ。それも催眠から脱したようで通信から僚機に呼びかける声が聞こえる。

『ブラボー2!ブラボー3!』

「残るはあなただけです。どうか降伏を」

『…そういうわけにはいかんのさ!』

 マシンガンを掃射しながらの突撃。決死とも言える無謀な攻撃に表情を曇らせるさくら。照準をコックピットからマシンガンを持つ腕へと変えて放つ。
 マシンガンの弾丸がAZの装甲に傷をつけ、ロングレンジキャノンライフルの弾丸はカルキノスのオーバーフレームの半分を吹き飛ばす。
 だが、それでも止まらない。兵装の全てを失っても突進を止めない小隊長機。残された手段は多くない。

『この生命!祖国のために!…!?』

「自爆なんてさせないよ」

 AZに掴みかかろうとするカルキノスは盛大にぶっ倒れ緊急脱出機能が働きコックピットが排出される。見ればトオルがチタン製ワイヤーで大破したキャバリアと小隊長機の脚を結びつけていた。

「もう一度言います。…降伏を」

 コックピットに向けてロングレンジキャノンライフルを向けるさくらの撃ちたくないという声音を感じたからか、はたまたキャバリアが大破したことで正気に戻ったからなのか小隊長はおとなしく降伏する。

「してやられたよ。視認不可のオウルレンジ武装か。…隊長の機体にも仕様は違うが似た武装が付いていたよ。気をつけてくれ」

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

キョウ・キリノ
【生身希望】
【アドリブ◎絡み◎】

熟れた戦闘集団の操縦するキャバリアの部隊、しかし俺達の敵では無い。
無論侮ってはおらん…だが確信しているだけだ、先の戦いで居た猟兵達はどいつも化け物揃いだったのでな。

「斬る」
敵は集団で大型、此方は単独又は少数で小兵、即ち乱戦に持ち込んでの斬獲が最適解。
それで奴らは迂闊に撃てず、散開すれば孤立するのみ。

一気に『切り込み』敵中にて『瞬間思考力』で対象を捕捉しての【蜻蛉】一閃にて敵機を『薙ぎ払い』。
「斬機、一刀両断」
よしんば俺を狙おうと『殺気』から攻撃を『見切り』『受け流す』か『切断』して斬り払う。
「一刀あれば全て事足りる」


ティー・アラベリア
【生身希望 アドリブ◎ 絡み◎】
お次は汎用機がお相手ですね♪
では、先ほどの意趣返しと参りましょう☆
戦闘の基本は選択の自由を奪う事。
敵部隊に、ありったけの火力をプレゼントして差し上げましょう♪

戦闘機動機構で戦場を俯瞰できる位置に浮遊しつつ、二種類の探信儀で敵の位置と重爆撃装備から放たれる敵弾を捕捉。
敵弾はUCの誘導弾によって迎撃。
探信儀から取得した敵の位置を諸元として、92式を使用した砲撃を実施。
砲撃に95式の誘導弾も混ぜ込み、徹底的に敵の動きを制圧。
意図的に砲撃の圧力が弱いポイントを作り出し、敵がそこに移動したタイミングで90式のピンポイント射撃を実施。
敵の脚部を破壊し、行動不能に追い込む。


支倉・錫華
相手も量産機か。
しっかり組織として機能していそうだし、戦術と訓練も積んでいそうだね。
ここからは、前ほど楽はできそうにないかな。

相手をコックピットごと、ってわけにいかないから、
【ディレイ・アタック】を使って、機体の駆動系に一点集中攻撃をかけて、
相手を擱座させていくことをメインに戦っていこう。

アミシア、チューンはこのまま。
速度で押していく。バランスと動力トリムは任せるね。

相手の練度にもよるけど、
仲間の機体が邪魔になる中、どのくらい自由に動いていけるかな?

全体的な数ではこっちが不利だけど、腕で負けるつもりはないからね。
わたし以外はみんな一騎当千だし、乱戦になればこっちが有利にもっていけるはず。



「チェェェストォォォォ!」

 荒野に轟くその声はキョウ・キリノが斬機丸をカルキノスへと振り下ろす掛け声だ。
 斬機一刀、キャバリアの装甲をも切り裂く流派に一撃はチャーリー小隊の先頭を進んでいた機体のマシンガンを切り裂いた。

『て、敵襲!敵は単身生身!!』
『堅牢の部隊から報告があがっていたやつか…』

 マシンガンを切られた機体をカバーするように立ち回る2機。2つの銃口から吐き出される弾丸の殺気を読み、躱し、ときに切り払い乱戦への隙きを伺うも流石はベテラン小隊というべきか連携の乱れを見せない。

「聞いていた通り熟れた戦闘集団の操縦するキャバリアの部隊、しかし敵では無いな。俺達の前では。」

 攻めきれずとも焦らないキョウ。何故なら数は劣れどこの戦場には化け物のような実力を持つ同僚たちがいるのだから。
 切って払う弾丸の雨の先、鉛玉とは一味違う輝きを見て反撃の機会が来たこと確信する。

「ふふ、囮役ありがとうございます。お陰で準備完了です」

 キョウを包囲するように展開する小隊の横っ腹をぶち抜くように撃ち込まれた魔法弾。それは脚部に搭載された99式戦闘機動機構により戦場を見渡せる高さを浮遊しているティー・アラベリアから放たれたものだ。
 92式火力投射型魔杖から放たれる広域射撃に加え対空・対地に有効な高速誘導弾を放つ95式思念誘導型魔杖を織り交ぜての圧倒的な射撃はチャーリー小隊の動きを制限する。

「敵の自由うを奪う。戦闘の基本ですわ。そして…」

 拠点攻撃用重爆撃装備へと換装したカルキノスのバズーカから打ち出された誘導弾を高速飛翔物の探知と追跡に長けた99式の探信儀で察知し誘導魔導弾でこれを迎撃。
 飛んできた破片を杖で弾き、メイド服についた煤を払って落とす。俯瞰するチャーリー小隊は爆撃とキョウの撹乱もあり徐々に分断されつつある。

「あとひと押しは…お任せしても?」
「りょーかい。」

 アラベリアからの通信に答えたのは支倉・錫華。この場にいる猟兵において唯一キャバリアに乗っている者だ。

「相手も量産機、しっかりと連携もできてるし簡単には行かないと思ってたけど…楽になりそうなのを喜ぶべきか、報酬の取り分を心配すべきか…」

 360度モニターに映し出される戦場を見ながらどっちだと思う?と問いかけられたパートナーユニットのアミシアは、さぁ?と言わんばかりに肩を竦める。
 
「まぁ良いや。アミシア、チューンはこのまま、バランサーと動力トリムの制御は任せるよ」

 ペダルを踏み込めばアクチュエーターよりエネルギーが廻り一瞬の浮遊感の後に高Gが身体にかかる。
 バーニアを高出力で吹かすことでの高速機動そしてそれをフレキシブル・スラスターで姿勢制御を行いあっという間に戦場に飛び込んだ錫華機はキョウとアラベリアに翻弄されていた3機の内の1機に突撃!
 攫うかのように他の機体から強引に引き離す。

『チャーリー3!!』
「この時を待っていたぞ…!」

 未だに続く砲撃の中、太刀を手に歩くキョウ。その眼に移すのは最初の一太刀でマシンガンを切り落としたカルキノス。
 一度手に掛け損ねた機体。この手で決着を付けねば斬機一刀の名に恥じる。
 カルキノスのパイロット、小隊長のチャーリー1もキョウを視認したのだろう。チョバム・アーマーで防御力を底上げし、例え手足が切られようと勢いと重さで轢き潰さんと捨て身の特攻を仕掛けた。

「この一刀、斬るは人に非ず…  チェェェストォォォォォォ!!!!!」

 突進を避ける素振りも見せず。斬機丸を肩に担ぎ、両の手で握りしめる。
 その技はあらゆる守りをも両断する剛の一閃。斬機一刀・蜻蛉。

 交差する1人と1機。倒れ伏したのは……カルキノス。その装甲はコックピットを残し綺麗に真っ二つに裂かれていた。


 所変わり、未だにアラベリアの爆撃を受けているチャーリー2のカルキノス。反撃の拠点重撃用の弾丸や爆撃はことごとく誘導弾に迎撃され。おまけにアラベリアの爆撃は爆裂と音響により晒されているパイロットは精神を疲弊していく。

「そろそろ、食べごろでございましょう」

 戦闘狂の気があるアラベリアの広角が釣り上がる。爆撃の中にわざと1点だけ圧の甘い箇所を作り出す。そう疲弊した獲物を誘い出す甘い甘い罠。ベテランと言えど僚機が離れ、長い間爆音に包まれてすり減った集中力では罠を見分けることもできない。
 チャーリー2の行動は92式魔導波探信儀の情報により予測され、導かれた獲物に放たれる90式爆縮破砕型魔杖によるピンポイント狙撃。高出力の魔力が爆縮し脚部を吹き飛ばすとそのまま倒れ込み動かなくなる。

「ご来場の皆々様、爆轟と狂乱の戦場音楽これにて一旦の幕引きとなります♪」

 パイロットの無事を確認すべく零式鋭剣型短魔杖をくるくる回しながらキャバリアに近づくアラベリアの言葉は荒野に溶けていく。


『この!離しなさい!!』
「ちょっと、暴れないでよ」

 十分に引き離せたことを確認して振りほどこうと装甲を叩くカルキノスを放す。
 連携さえなければカルキノス自体は至って汎用的な機体。アミシアのサポートを受けた錫華機の方が量産機同士とは言えど分がある。
 機動力特化のチューニングを活かした高速機動からの射撃。弾丸が打ち込まれた箇所に自動追尾照準の立体映像のポインターが浮かび上がる。

『ちょこまかと逃げ回って!!』
「腕で負けるつもりはないからね。アミシア、ディレイ・アタック行くよ。」

 高速機動により発生する疑似分身による追撃がポインターの箇所に撃ち込まれ翻弄されるように徐々に破損箇所が増えていく。

「コックピットはまずいよね。それなら」

 もう満足に動けなくなるまで弾丸を撃ち込まれたカルキノスにトドメとして手足の関節部を破壊しコックピットを引きずり出した。

「っはぁ…容赦なくやってくれたね。まるで今の隊長みたいだ。…隊長はもともと愛国心は強いがこんな野心はなかった。あんな粛清みたいなことするような人じゃなかったんだよ。まるで神様にでもなったみたいでさ。」

 そう零したチャーリー3はどうか隊長も救ってほしいと頭を下げるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

クリームヒルト・クルスクロイツ
【アドリブ◎】
トラヴィアータ君(f30323)と共にゆこう。

やれやれ、洗脳されてなおこの連携とはね……!厄介ではあるが、キャバリア乗りとしては尊敬してしまうよ!

だが、ボクらもやられてばかりとはいかないからね。さあ、行こうかっ!
「あっはっは、焼肉は大歓迎!どちらの奢りかは……ふっ、戦闘が終わってからのお楽しみとしておこう!」

さあ、『学園』で培った連携を見せてあげようじゃあないか。
彼女のシルフィードに敵の気が向いたなら、そこに牽制射撃を放つ。
トラヴィアータ君と密に連携を取って、敵の攻撃をこちらで引き受けよう。
これがボクの『鉄騎の庇護』だとも。

ボクたちの連携、いかがだったかな?


アレッサ・トラヴィアータ
アドリブ◎
ヒルトさん(f30673)と連携

ぼくたちの連携も、見せてあげる
いこう、ヒルトさん
「この戦い終わったら、一緒に焼肉行こうよ。どっちが奢りかは、撃破した機体数で競おうね」

ぼくはシルフィードと共に、ヒルトさんのセントールと連携し、翼を展開しながら空中を舞い、カルキノス達の攻撃を躱し続けよう
シルフィードは【空中戦】を得意としているから、まずは回避することに集中
地上の攻撃はセントールが引き受け、ぼくはトドメとして『Nの絆』を【歌唱】する
嵐を呼ぶようなこの歌ならば、戦況を乱すには申し分ない大技だよね

…………どっちが多く撃破できたかな?
ヒルトさん、オススメの焼肉屋さん紹介してね



 ジュラルのベテラン小隊は猟兵たちにより半壊、最後の小隊であるデルタ小隊も2機のキャバリアと遭遇。戦闘状態にあった。

『リロード!!』
『OK!カバーします!隊長!』

 三位一体の行動をとるデルタ小隊に対し、立ち向かうは花嫁のような機体、そして人馬のシルエット機体。
 アレッサ・トラヴィアータの操るシルフィードとクリームヒルト・クルスクロイツの駆るセントールだ。セントールがシルフィードを守るように立ち回りクリームヒルトは感嘆の声を零す。

「やれやれ、洗脳されてなおこの連携とはね……!」

 マガジンリロードの隙きを埋める連携、確実にこちらの隙きを縫うような射撃に深入りしすぎない判断力。キャバリア乗りとしてまだ日の浅い者としてベテラン達の操作技術は尊敬に値するものだった。

「そうだね。だから、ぼくたちの連携も見せてあげよう。いこう。ヒルトさん」

 コックピットに備えられたカラオケキットのマイクを前に深呼吸を済ませるアレッサ。ぼんやりとしたように見える瞳の中には戦場に立つだけの覚悟の光が確かに存在する。
 白椿をが花開く。キャバリア用スピーカーのカメリアスクリームの開花は戦場に彼女の絶唱が響き渡る合図。

「この戦い終わったら、一緒に焼肉行こうよ。どっちが奢りかは、撃破した機体数で競おうね」
「あっはっは、焼肉は大歓迎!どちらの奢りかは……ふっ、戦闘が終わってからのお楽しみとしておこう!」

 そんな軽口を叩き合うのは油断ではなく、彼女たちが何時もらしくあるためにだ。
 学生たちにより運営される国家であり学園、私立新世界学園での訓練、そして其処で築いた信頼と連携を最大限に活かすには変に固くなるよりはこっちの方が良いのだろう。

「それじゃ、行こう!鉄騎の庇護が君を守るよ。」

 空中戦を得意とするシルフィードは射撃の的へとなりやすい。勿論雑な射撃など当たるはずもないのだが、お節介なクリームヒルトは自動小銃による牽制射撃にてカルキノス3機のヘイトを集める。
 地上戦を得意とするセントール。その4脚は小回りこそ効き難いが突進力と安定性はトップクラス。拠点攻撃用重爆撃装備に換装したカルキノスのバズーカとグレネードを大盾で直接受け止めても姿勢を崩すこともなく、爆炎を切り裂き疾走する。

『各機散開!!』
「遅いね!!」

 一直線に向かってくるセントール。迎撃のマシンガンは盾で弾き、バズーカの弾丸を薙ぎ払い、回避行動に移ろうとしたデルタ2の機体を吹き飛ばした。
 所々からスパークを散らしながらも立ち上がろうとするデルタ2。悲鳴を上げるような機体のモニターに影が差す。そこに映るのは前足を大きく振り上げたクールベット姿勢を取るセントールの姿だった。そして踏み潰されたカルキノスは爆発し緊急脱出機能が働きコックピットが転がる。

「まず一騎っと…?」
『デルタ3!挟撃だ!』
『はい!隊長!!』

 動きの止まったセントールを挟むように陣取るデルタ1とデルタ2。方や盾で防げても反対の弾丸は通る。模範的な回答と言えるが……。
 戦場に響く絶唱。アルミナの街を守った優しい歌声とは打って変わりその旋律は荒々しい嵐を呼ぶような歌。
 絆により高められシルフィードにより『力』となったアレッサの歌。彼女の歌は世界を救うための力。

『原因不明の力場が発生!そんな…急にトルネードだなんて!?キャァァ!?!?』
『デルタ3!!』

 風がデルタ3の機体に集まり突風とないあっという間に竜巻へと昇華する。それは5mもあるキャバリアをも巻き上げて天高くから放り投げる。落下した衝撃で四肢が壊れるが衝撃を緩和するチョバム・アーマーのお陰でコックピットは無事のようだ。

『この…!化け物め!』

 響いた歌と突然の竜巻。関連性があるのは明確。人は理解できるものよりできないものを恐れる。セントールよりもシルフィードを危険と判断した小隊長デルタ1はバズーカをシルフィードへと向ける。
 だがその砲弾も駆け高く飛び上がったセントールより防がれる。セントールの加護は決して味方への凶弾を許しはしない。

「最後の1機はボクがもらおうかな」
「ん…負けないよ?」

 我先にとシルフィードが放つ突風。そしてそれに便乗するように駆けるセントール。突風を追い風に速度を増したセントールの突撃。機体を吹き飛ばすほどの突風に耐えるカルキノスの機体から過負荷を示す黒煙が上がり、満足に動けないところをセントールの剣が突き刺さる。
 歌が止むとカルキノスのモノアイが消灯し完全に沈黙。コックピットが開き洗脳から解放された小隊長が降伏を示すように手を上げて出てくる。

「降参だ。まったく…まだ子供だってのに末恐ろしいお嬢さん方だ。それに不思議な機体…隊長と同じサイキックキャバリアか」
「褒め言葉として受け取っておくよ」
「撃破数は…ヒルトさんが多いかな。…あ、でもまだ親玉さんがいるよね」

 それを倒せば撃破数はイーブン。割り勘かなぁと考えるアレッサとクリームヒルトに小隊長は苦笑を浮かべるのだった。

 

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『セラフィム・リッパー』

POW   :    断罪の剣
【無敵斬艦刀】が命中した対象を切断する。
SPD   :    エンジェルビット
自身が装備する【BS-Fクリスタルビット】をレベル×1個複製し、念力で全てばらばらに操作する。
WIZ   :    フォールンウイング
【光の翼】を向けた対象に、【プラズマビーム】でダメージを与える。命中率が高い。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 アルファ、ブラボー、チャーリー、デルタ。全ての小隊を撃破した猟兵達。突如曇天を切り裂くような光柱が立ち上がる。
 柱の中心にいるのは光の翼をもち熾天使のような姿をしたサイキックキャバリア。
 セラフィム・リッパー。この事件を引き起こしたオブリビオンマシーンである。

『おのれ、我々の計画を阻むイレギュラーどもめ!このギア・シャフト自らがその罪を断罪してくれる!!』

 地に脚を着けキャバリアの装甲を容易く切り裂く斬艦刀を振るい、同調するクリスタルビットが軌跡を描けば周囲の地形がバラバラに切断される。

 ギア・シャフト。階位は少佐。愛国心は強いく卓越した戦闘技術で成り上がってきた武人。空間認識能力にも長けておりクリスタルビットとの相性も高く、戦闘経験から勘も鋭い。確実に今までの敵よりも一線を画する強敵である。

 オブリビオンマシーンが健在の限り彼の目を覚まさせるのに説得は無意味。
 猟兵達よ実力を示せ。
夜城・さくら
【アドリブ◎絡み◎】
【二連星】
先程の兵士が「隊長機に私と同じような装備がある」と言っていました。
ならば私は同じ装備同士の対決に挑みます。
UCで全方位から攻撃。【レーザー射撃、迷彩、一斉発射】

…恐らく私では全てを捌ききるのは難しいでしょう。
けれど、手数を減らせれば仲間が攻撃するチャンスも増えると思うのです。
それに勘が良くても、見え難い物を相手にするのは通常より精神力を使うと思うのです。長期戦に持ち込めばいずれは…。

トオルさん用のダルズビット1個はビットの数が減って来たのを確認して接近させます。
危険を察知したらすぐに遠ざけるようにしますね。


筒石・トオル
【アドリブ◎絡み◎】
【生身希望】
【二連星】さくらさんと一緒に行動。

さくらさんが他のダルズビットで集中攻撃する事で、敵の意識を自身に向けさせている間に、ビットにフック付きチタン製ワイヤーを絡ませて移動。
敵は勘がいいようだから、油断しないで【迷彩、目立たない】ように。
それでも攻撃を受けた場合は【第六感、見切り】ワイヤーを利用して回避する。

死角から接近しながら戦闘状況を見、隙を見つけたら『トリニティ・エンハンス』で〔炎の魔力〕を攻撃力に乗せ、重力もプラスして上空から刀を持つ肩の関節部分を狙い、ルーンソードを振り下ろす。
攻撃手段を減らせればやり易いだろう。


リーゼロッテ・エアクラフト
【アドリブ、絡み〇】
熾天使っていうか…もうこれじゃ堕天使って感じだな。
しかも断罪と来たもんだ。神気取りとはなんと傲慢たることか。

神がどうとかこうとかは置いといてもこの世界に神は…いなくもないか。猟兵でいるし

どっちにしても叩き潰すだけだが。
とはいえ生身で倒しに行ったのとキャバリアの新武装で倒しに行った後だともうネタ切れ…ってところはあるがまだ奥の手はある

一度わざと攻撃を受けておいてからUCを使って増強したうえで超至近距離から一発ぶち込めば相手も黙るだろう。
多少のダメージは対価のうちってことで

そのあとのとどめはもう味方に丸投げします



 地に降り立つセラフィム・リッパー。熾天使という名に相応しい光の翼が荒れた荒野を照らす。
 手にはキャバリアの装甲どころかフレームすらも切断可能の斬艦刀を持ち、周囲を飛び交う水晶のビットが光の翼の光を反射して煌めいている。神々しいとも言える機体に向き合うのは2機のキャバリアと1人の生身の猟兵。

「この神々しさ…天使というのはあながち嘘じゃないかも…?」
「熾天使っていうか…もうこれじゃ堕天使って感じだな」
「ビットの機動は不規則だね。全部マニュアル操作しているのかもしれない」

 既にダズルビットを展開したAZを操る夜城・さくら。スーパーロボットのアリスキャバリアに合体したリーゼロッテ・エアクラフト。そして、展開されたダズルビットにワイヤーを引っ掛け戦場を見下ろしている筒石・トオル。

『イレギュラーどもか。2機…いや、伏兵もいるな。何にしろ貴様らはこの手で断罪し、失った戦力の足しにしてくれるわ!!』

 不規則な機動をしていたクリスタルビットが一度停止し、その切っ先をAZとアリスに向ける。そして幾何学的機動で飛翔する!!

「ビットは私が対処します!!」

 ダズルビットとクリスタルビット、迷彩と透明の機動がお互いに牽制し戦場を飛び交う。
 似通った装備同士、そうなればその勝敗を分けるのは機体性能とパイロットの経験!
 量産型であるAZと高性能機としてのセラフィム、経験も実力で軍を成り上がってきたギア少佐に分がある。それに対してさくらはダズルビットの操作のみに注力することでなんとか押し留めていた。

『ほう、その機体でよくやる』
「おいおい、俺とも遊んでくれよ。神気取りの傲慢たる少佐殿?」

 ビットが抑えられている中を突っ込んだリーゼロッテ。5連装ビーム砲を撃つがそれは光の翼に阻まれる。フローティングポットからの射撃すらも斬艦刀にて振り払われた。
 全てのビットを操作しながらの機体操作に舌を巻く。だが、それらは織り込み済み。

『まだまだ詰めが甘い!…ムッ?!』
「させませんよ!」

 アリスキャバリアに向かって振り下ろされる斬艦刀。それを妨げるのはトオルの奇襲だ。ダズルビットから飛び降り、クリスタルビットにワイヤーを引っ掛け振り回される運動エネルギーを利用して跳躍、炎の魔力を付与したルーンソードを腕関節に突き刺すことで斬艦刀の狙いをブレさせる。
 だが、生身で近づきただでは済まない。光の翼から放たれるプラズマビームがトオルを襲い。さくらが彼用に残していたダズルビットが盾になり爆散。その爆炎に包まれる。

「グッ…!?」

 そして、狙いがずれ両断とは行かないがアリスキャバリアに深い傷が入る。その衝撃に呻くリーゼロッテ。その広角がニッと釣り上がる。
 一撃を食らわすことで生じる僅かな油断と隙き、それを意図的に作り出した。
 その隙きを狙っていたのはリーゼロッテ、そしてAZを操るさくら。ダズルビットを一斉に操りクリスタルビットを一時的に退け、アリスキャバリアに接近。
 スーパーロボット特有の合体により一時的に2機の機能を融合、出力を増す。

「お返しだ!」
「これはオマケです!」

 高速回転のスピニングナックルがセラフィムの装甲を削り、吹き飛ばす。そこにAZの出力が増加したロングレンジキャノンライフルを叩き込む追撃!!

『無粋に足掻く…!此処は体制を立て直すとしよう』

 爆炎が晴れたところにはセラフィム・リッパーの姿は既に無いようだ。

「撃破はできませんでしたが、それなりのダメージは与えられたみたいだね」
「トオルさん!!無事ですね!」
「おかげさまで。拾ってもらえるかな?」

 ダズルビットの残骸から顔を出すトオル。それを救出するために動くさくらを横目にリーゼロッテは消えたセラフィムを探す。
 そして、遠くから聞こえる新たな戦闘音。

「後は他の奴らにぶん投げるか。」

 さてこの修理はどうしたものかなと考えながらリーゼロッテは機体との合体を解除するのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

支倉・錫華
ん、任された。
少佐さん、厳しそうだけど部下思いの隊長さんだったみただね。
しっかり助けるから、あとは安心して休んでいてくれていいよ。

相手はビットか……。
アミシアは空間認知と攻撃予測でサポートよろしく。
【アウェイキング・センシズ】使って、命中率を上げて、クリスタルビットを全部叩き落としていくよ。

ビットを切り払い終えたら、ヒットアンドアウェイで攪乱してみんなの攻撃のサポートに回ろう。
火力よりもビット墜としに力を入れて、守りで貢献していきたいな。

あ、でも、無線とか生きてるなら、オブリビオンマシンの動きが止まったら、
みんなの思いを伝えてもらえると嬉しいかな。
しっかり立ち直ってもらわないといけないからね。



「ギア少佐さん。厳しいそうだけど部下想いの良い人だったんだね」

 支倉・錫華は託された願いを胸に傷ついたセラフィムと向かい合う。
 熾天使が従える天使のように、セラフィム・リッパーは周囲に飛び交うクリスタルビットを従えている。オールレンジ兵装。360°からの攻撃は驚異的であり対策は必須といえる。

「アミシアは空間認知と攻撃予測でサポートよろしく」

 FdP CMPR-X3とスネイル・レーザーの二丁を持ち極限まで集中力を高める錫華。直感を示す第六感、ひらめきを示す第七感、そして神覚を示す第八感。
 超人の域とまで言われるところまで感覚を研ぎ澄ませた錫華は全方位モニターに映し出されるアミシアの予測に従い片っ端からビットを撃ち抜いていく。

『ほう、ならばこれでどうだ』
「えっ…!?」

 全画面に移される予測の数が倍に増える。予測とは行動から計算された未来の可能性。故に多分に可能性を含む行動、言わばフェイントなどを織り込まれるとその予測は数をましてしまうのだ。
 アミシアも可能性の薄い予測は省いてくれてはいるのだが、それでも最終的に判断をするのは錫華。第八感を駆使すればその予測の数から絞り込むことはできる。
 だが、ビットだけに集中しているわけにも行かないのが戦場だ。

『断罪の光に屈せよ!』

 セラフィムの武装はクリスタルビットだけではない。キャバリアを切り裂く斬艦刀は然り、もう一つの武装。そう光の翼だ。
 熾天使と称される由来の神々しい光の翼は飾りなどでは無い。それは高エネルギー収束体でありプラズマビームの発射装置である。
 収束されたプラズマビームはビットよりも早く、錫華のキャバリアの装甲を焼く。

「ッ…!アミシア!」

 錫華の声に応じビットの予測からセラフィムの行動予測に切り替えるサポートAIのアミシア。
 ビットの軌跡は精度は落ちるが第六感で回避し、全ての弾丸をセラフィムへと集中させる。
 ビットと斬艦刀に阻まれるが先の戦いで装甲を損傷させていた箇所に負荷がかかり火花と黒煙を吐く熾天使。

 弾丸を吐き切り焼けた銃口から煙が上がる頃にはセラフィムは後退していった。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

アレッサ・トラヴィアータ
アドリブ◎
ヒルトさん(f30673)と連携

ギア・シャフト――どうやら見た限りでも強敵のようだね
特にあのクリスタルビットは危険だ
ヒルトさん、ぼくはあのビットを歌で撃ち落す
ヒルトさんはその隙をついて、あのオブリビオンマシンに大技を繰り出して欲しい

つまりボクはこの場では囮となるワケだ
なるべく撃ち落されぬよう【空中戦】でビットを避けながら確実に撃ち落していこう

――花開き、歌え。カメリアスクリーム!

大輪の花と化したスピーカー携え、『勝利のV』を【歌唱】
盛大に、華々しく、花よ開け……花は二輪、美しく咲き誇る
戦い続けるヒルトさんを想いながら、ぼくは歌い続けよう
敵味方を区別しながらビットを撃ち落としてみせるよ


クリームヒルト・クルスクロイツ
【アドリブ◎】
この戦場は最後までトラヴィアータ君(f30323)と共に。

“セラフィム”。あっはっは、なかなか上等な名前のようだね!
……オブリビオンマシン化した機体には過ぎた名前だ。
解放してあげようか、ボクらがね!

おや、撃墜数勝負はいいのかい?……なんてね。ラージャ、任された。
セントールは空は一切飛べないけれど、先の戦いの中で彼女の力量はわかった。彼女になら、空を任せられる。

セントール!戦場を駆けよう!
トラヴィアータ君の切り開いた戦場を突進して加速。削った“あまり”のビットくらいなら、この質量と装甲で蹴散らせる。

存分に加速をしたならば……突撃だ!斬艦刀にも押し負けないさ!

――アーメン、なんてね。



 目まぐるしく回る視界に平衡感覚が狂ったような感覚、耳朶を叩くのは攻撃が迫っていることを知らせるアラート。操縦桿を一気に引けば身体に急速なGがかかり身が潰れてしまうような苦しさに呻きが漏れる。それでも操縦桿から手を離さない。
 速度を落とすことなく花嫁が戦場の空に宙返りを決める。そして先程までいた場所を通り過ぎる水晶の飛行体。その光景は神秘的にも見えるかもしれない。

「ハァハァ…ッ。ギア・シャフト――どうやら見た目通り強敵のようだね」

 花嫁…純白の翼をはためかせるキャバリア、シルフィードのコックピットでアレッサ・トラヴィアータは息を吐く。操縦桿を握る手は汗ばみペダルを踏む脚は重い。
 再び鳴り響くアラートに空を舞うように回避運動を取る。これを何度繰り返しただろうか。クリスタルビットの小回りと僚機の相性の悪さを鑑みて対処を買って出たのは自分自身。空中機動かつ目立つ見た目から予定通り多くのクリスタルビットが彼女達に惹きつけられていた。

「ヒルトさん…そっちは頼んだからね」

 空と地上の二面作戦、その決行のために大きく息を吸い込んだ。

 地上、四脚の戦機がその四肢をフル稼働し戦場を駆けていた。ビットを操るキャバリアを中心にしその周りを一定の距離を保ちながら徐々に加速を続ける機体。
 クリームヒルトの駆るセントールはその突貫能力は他のキャバリアに引けを取らないが、小回りの効かなさからオールレンジ兵装による全方位攻撃は苦手とするところであった。故にそれらをアレッサに任せ、代わりに彼女の分まで強烈な一撃を叩き込むと約束したのだ。

「“セラフィム”。あっはっは、なかなか上等な名前のようだね!……オブリビオンマシン化した機体には過ぎた名前だ」

 開放しよう。愚かにも神様気分になってしまったこの者を。
 モニターに通信が入る。それは音声ではなく文字による連絡。空のアレッサの準備完了を知らせるメッセージ。

[ヒルトさん、ぼくはあのビットを歌で撃ち落す。ヒルトさんはその隙をついて、あのオブリビオンマシンに大技を繰り出して欲しい]
「はは、撃墜数勝負は良いのかな?…なんてね。ラージャ、任された」

 一体どんな歌でビットを落とすのかなんて聞いていない。しかし先の戦闘で彼女の歌と力量を目の辺りにしたのだ。疑う道理はない。
 ならば自分は頼まれたことを成し遂げるまで。

「――花開き、歌え。カメリアスクリーム!」

 戦場に三度目の歌声が響き渡る。
 アレッサの声に応え開花したスピーカー兵装のカメリアスクリーム。更にその花弁が広がるように展開され大型スピーカーへと変形。そこから響くは勝利の歌。

『盛大に 華々しく 花よ開け――花は二輪、美しく咲き誇る』

 スピーカーで増強された音の衝撃がシルフィードを中心に放射状に広がり、シルフィードを包囲していたクリスタルビットは次々に火花を散らし爆発とともに落ちていく。
 それを合図に進路をセラフィムに向けて駆けるセントール。
 盾を構え、剣を突撃槍のように突き出して一直線の突撃。

『そのような愚直な一撃…!?』
「セントールの突破力を舐めるなぁぁ!!!!!」

 残っていた数少ないビットでは最高速まで達したセントールを捉えきることはできない。盾と堅固な装甲に傷を付けるだけ。
 突進を斬艦刀にて受け止める。が、それは一瞬のこと。圧倒的な速度と質量の突進に弾き飛ばされ錐揉みして弾き上げられるセラフィム。
 そしてそこにアレッサの歌が叩き込まれ吹き飛び、遠くで盛大に土埃を上げる。

「いぇーい!ナイスコンビネーション!!」
「ふふ、おつかれさまヒルトさん。」

 降りてきたシルフィードに近づくセントール。通信機越しに二人はハイタッチをするのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

キョウ・キリノ
【アドリブ◎絡み◎】

これまでとは違う、本物の強者…ならば俺も全力にて死合としよう。

専用キャバリアの斬月に搭乗、斬艦刀を担いで【切り込み】をかける!

「斬る、斬る斬る斬る斬る斬る!」
【瞬間思考力】でビットの軌道を【見切り】【妖剣解放】を用いた凄まじい連続衝撃波にてビットを【薙ぎ払い】【受け流し】ながら斬艦刀の間合いまで近寄り一刀【切断】にて四肢か機体の首を両断する。

「我が太刀は雲耀の速さ、いかに貴様の剣が早かろうと、いかにビットを展開しようとこの一閃は止められぬのだ!」



 幾重のも戦闘の末セラフィム・リッパーは満身創痍とも言える状態であった。
 装甲は罅割れ、クリスタルビットの大半を失った。しかし、それでも毅然と立ち上がり光を失わない翼と斬艦刀を携え新たな敵と相対する。
 そのキャバリアは今までの戦闘では出てこなかった機体。キョウ・キリノの専用キャバリア、名を斬月という。

「本物の強者であるならこの残月の相手に相応しい。全力で死合うとしよう」

 キョウが軍属していた頃に開発された黒騎士のようなキャバリア。その武装は彼と同じ刀のみ。
 しかし、キョウはその磨かれた技術でキャバリアでも彼の流派斬機一刀を再現することが可能なのだ。

「いざ尋常に勝負!!!」

 斬艦刀を構え突撃する残月。それに応え同じく斬艦刀を構えるギア・シャフトのセラフィムは残りのクリスタルビット全てを残月へと飛ばす!
 それらの機動を瞬間思考力で見切り、斬艦刀に纏わせた妖刀の怨念の斬撃による衝撃波で切り払い斬艦刀の間合いまで肉薄する。

「我が太刀は雲耀の速さ、いかに貴様の剣が早かろうと、いかにビットを展開しようとこの一閃は止められぬのだ!」

 互いに振り上げた斬艦刀を振り下ろし交差する2機のキャバリア。交差しすれ違い、動かず静寂が流れる。
 それを終わらせるのは切り飛ばされた斬艦刀が地面に突き刺さる音だった。
 セラフィムのオーバーフレームがズレたかと思えばそのまま袈裟斬りズレ落ちて全ての機能を停止する。

「我が残月に切れぬものなし」

 キョウは刀を納めた残月のコックピットにてそう言い切ると救出されゆくギア・シャフトを見送るのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2020年11月28日


挿絵イラスト