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今川悪鬼首取り合戦

#サムライエンパイア #猟書家の侵攻 #猟書家 #今川義元 #羅刹 #武田信玄 #魔軍転生

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●今川軍VS羅刹郷
「猟書家の動き、いまだ衰える気配なく。サムライエンパイアでも、クルセイダー配下の幹部が動いております」
 李・蘭玲(老巧なる狂拳・f07136)が此度、捕捉したのは『今川義元』
「今川義元の狙いは『羅刹の殲滅』、その為に“超・魔軍転生”で魔将軍・武田信玄の魂を憑装させた大軍勢をつれ、山岳にひっそりと存在する羅刹の里を襲撃するつもりです」
 羅刹の屈強な肉体と、武田信玄の圧倒的な戦闘力があわされば、盤石な軍事力となり得る。
 さらに、今川自身の個人的な“意趣返し”の意味も強いだろう。

「今川義元を引きずりだすために、まずはオブリビオン『禍鬼(マガツミ)』の大軍勢を相手にしなければなりません」
 禍鬼は棍棒を手に、信濃国の山岳地帯から進行している。
 今川の指示で動いていることは確実だが、どんなルートから羅刹の里に強襲するかは不明。
「山岳地帯という動きにくい地形に加え、今川義元は超長距離から命中箇所を破壊する『仕留めの矢』を次々と放ちますよ」
 今川もひとところに居続ける訳ではない。
 となれば“いかに地の利を得るか”が勝負の分かれ目となる。

「土地勘のある者の協力……つまり、“現地の羅刹との連携”がとれれば、こちらが優位に立てます。羅刹も猟兵ほど強くはありませんが、木を倒したり、岩を砕くことはできましょう」
 江戸幕府より賜った“天下自在符”を見れば、羅刹達も協力を惜しまない。
 彼らを率いて今川軍を押し返せれば、猟書家の侵略を抑えられる。

「オウガ・フォーミュラ、骸の月、侵食……解らないことだらけではありますが、確実に言えることは――長い戦いになりますよ、これは」


木乃
 木乃です。 幹部シナリオ、まずはサムライエンパイアからお届け!
 こちらは全二章の前後編シナリオです。
 また、プレイングボーナスも発生します。

『プレイングボーナス(全章共通)』
 羅刹達と協力して戦う(猟兵ほど強くはありませんが、周辺の山岳地形を熟知しています)

 プレイング受付開始は『11月10日(火) 朝8:30~』となります!
 それでは、皆様のご参加をお待ちしております!
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第1章 集団戦 『血肉に飢えた黒き殺戮者・禍鬼』

POW   :    伽日良の鐵
【サソリのようにうねる尻尾(毒属性)】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
SPD   :    欲欲欲
【血肉を求める渇望】の感情を爆発させる事により、感情の強さに比例して、自身の身体サイズと戦闘能力が増大する。
WIZ   :    鳴神一閃
【全身から生じる紫色に光る霆(麻痺属性)】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。

イラスト:ヤマモハンペン

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●山狩り
 ――ギエェェェェ……!!
 ――クケケェェェェ……!!
 信濃の山あい、響く雄叫びは狒々にあらず。
 血肉に餓えた悪鬼の群れは、今川の命ずるまま羅刹の里に攻め入ろうとしている。

 山頂は雪化粧なくとも氷点下に至り、山肌もいずれは0℃を下回ろう。
 その山岳に生い茂る野生の草木は、招かれざる客人(まれびと)を拒む防壁にして、里を守護する隠れみの。
 羅刹の里の者ならば、変化があれば“外様の落としもの”とすぐに気付くだろう。

 行く手を阻むように生い茂る草木、柔らかな腐葉土を覆う枯れ落ち葉。
 未知なる山中にて、羅刹と共に謀略へ立ち向かえ。
 
 ☆ ☆ ☆
 プレイング受付開始は『11月10日(火) 朝8:30~』となります!
 よろしくお願いします~!
 ☆ ☆ ☆
※大変申し訳ございません、不調で執筆時間が安定しておらず『10日からお預かりしているプレイング』を一旦お返しする形になります。
 お手数ですが再度ご提出いただけますようお願いいたします※
鞍馬・景正
オブリビオンの企みであれば阻止せねばならぬのは勿論、同族の危急も見逃すわけには参りますまい。

まず羅刹たちと合流すべく山中探索。
矢が飛来してくれば近くの木や岩陰に隠れながら離脱。
躱せぬ場合は甲冑の袖を盾代わりに防御。

羅刹達と合流できれば、天下自在符を示し協力の要請を。
しかし禍鬼を討つだけなら問題なくとも、義元公の援護射撃が厄介。

故に予想される進路近くで待ち伏せの上、矢から隠れつつ禍鬼どもを射抜きましょう。

羅刹たちにはそれに適した地点への案内役となって貰い、敵を補足次第、【霰】による弓での狙撃を。

敵を仕留めたら即座にその場から離れ、別の場所での待ち伏せと狙撃を繰り返す奇兵として立ち向かいましょう。



 オブリビオンの跳梁跋扈を見過ごせない、それは当然のこととして。
 同時に、同じ羅刹の者として、鞍馬・景正(言ヲ成ス・f02972)は同族の危急は見逃せなかった。
(「一刻も早く、信濃の里の者と合流せねば……!」)
 今川の矢を警戒し、木や岩の影を縫って素早く奥地に向かう。
 湿気を含むせいか、脚絆も水滴の汗を流して、しめった土で薄汚れていく。

 それにも構わず山野を駆けているとき、近くの茂みが揺れた。
 伴って聞こえてくる声は、獣のような唸り声ではなく警戒する人々の潜めた声。
(「――これは」)
 景正はすぐさまに飛び出す。
 突如、現れた景正に驚く屈強な男達には、黒曜石の鋭いツノ。
 信濃の羅刹だと確信し、影正は天下自在符を突きつける。
「急を要する事態にて非礼をお詫びいたします。皆様の故郷を狙う悪鬼が差し迫っています、何卒お力添え頂きたく」
「それは将軍様の……里の連中に知らせろ、戦の支度だ!」
 徳川の三つ葵を見た羅刹達は伝令役を送り、残りの者は景正への随伴を申し出た。
 把握している情報を景正は伝え、
「迫る軍勢は総大将より知恵を授かっています。もし里を襲撃するなら、どのような進路が予想されるでしょうか?」
「儂らの里は山と山の間……盆地だ、儂が攻めこむんなら迂回して山頂側に回る」
 助言を受けるとすぐさま迎撃に向かう。
 総大将は《海道一の弓取り》、土地勘がなくとも有利な位置をとりに来る可能性が高い……かつて桶狭間でされたように。

 木々深い山岳地とて、この地に住まう羅刹には庭同然。枯れ落ち葉の中から足場を見抜き、山間を獣の如く疾駆する。
 羅刹の里と山頂方面の中間まで来ると、獣じみた唸り声がかすかに聞こえてきた。
「お侍さん、今はまだ山犬は腹を空かす時期じゃない。くせ者が近くにいるかも」
 年若い羅刹の言葉に、景正は声のほうへ目をこらし、弓矢をつがえる。
 ……数十メートル先、茂みを黒いサソリの尾が乱雑に払いのけた。
 あれこそ今川軍の先遣隊。
(「側面ならば高低差の優劣は関係ない、迅速に仕留めるのみ」)
「矢並み繕う籠手の上――たばしる霰が如く」
 頭上めがけて放たれる無数の矢――山は天気が変わりやすいというが、“矢の雨”が降り注ぐとは、禍鬼も想定していなかったようだ。

 不意に襲い来る矢の雨霰に、墨色の悪鬼達は血の赤で染まっていく。
「――次の場に向かいましょう、ひとところに留まれば狙撃されるやもしれません」
 手応えは十分、同行する羅刹に移動を促し即座に離脱し……直後、元いた場所の枯れ落ち葉が跳ね上がる。
土飛沫の跡には一本の矢が残されていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

月舘・夜彦
【華禱】
遠くから矢は木々や坂等、障害物や地形を利用して戦闘
羅刹の方々も目立てば狙われ易くなるでしょうから
周囲を警戒しながら向かってきた敵の対応をお願いします

倫太郎の拘束術発動後、視力にて拘束された敵を捕捉
駆け出して早業の抜刀術『風斬』
拘束されている敵がある程度纏まっているのなら攻撃回数重視
手数を増やし、なぎ払い併せ広範囲の敵に仕掛ける
敵が纏まっていないのならば攻撃力重視
一度で倒せなければ2回攻撃と鎧砕きにて毒の尾にも攻撃を与える

敵の攻撃は見切りにて動きを読み、残像にて回避
回避が困難であれば武器受けにて防御
負傷・毒には激痛・毒耐性にて耐える

矢は視力・第六感にて察知、見切りと武器落としにて叩き斬る


篝・倫太郎
【華禱】
敵の気配に出てきた羅刹には矢が通り難い木々の間で
里を護るように行動して貰う

ここを射貫くのに適した
拓けた場所がどの程度あるか場所も併せて聞いとく
後は足場の脆い場所なんかも教えて貰っとく

拘束術使用
射程内の全ての敵に鎖での先制攻撃と拘束
特に尾を振り回せねぇようにしときてぇから
攻撃は全て部位破壊も乗せてく

以降は吹き飛ばしも乗せた華焔刀でなぎ払って攻撃

敵の攻撃は見切りと残像で回避
回避が間に合わない場合はオーラ防御で防いで
激痛耐性と毒耐性で凌ぐ

戦闘中は常時援護射撃を警戒
野生の勘と聞き耳で射撃に気付いたら
夜彦に声掛け

拘束術と吹き飛ばしで射線をハズさせるように行動
夜彦や羅刹達へのフォローも確実に行う



「野郎ども! “死にぞこない”が信濃のお山にのさばりゃどうなるか、思い知らせてやるぞ!!」
 伝令を受けた羅刹の里では子供や老人を蔵に隠れさせ、動ける者達が武器を手に戦の準備を進めていた。
 敵の捜索に向かおうとする一団を、篝・倫太郎(災禍狩り・f07291)は呼び止めた。
「準備が出来たなら守りに回ってくれねぇか? どっから攻めてくるか解んねぇし、ここが“本丸”だからよ」
《防衛優先》という倫太郎の言に、逸る羅刹達は哨戒に奔る。
「倫太郎、防衛の数は充分でしょう。そろそろ私達も動きましょうか」
 共に行動する月舘・夜彦(宵待ノ簪・f01521)と話していると、ちょうど次の一団がやってきた。
「僕達はどうしたらいい?」
「では、案内をお願いできますか」
「それと射貫くのに適した拓けた場所と足場の脆い場所、どの程度あるか教えてくれ」
 夜彦らの要請に羅刹達は応じると、道すがら説明するとして羅刹の里を発つ。

 山中を移動する中、幼顔の羅刹が倫太郎の問いに答え始める。
「狙い撃ちされそうな場所は少ないけど、断崖や切り立った場所には木々が少ないから避けた方がいいね。足場の脆い場所……なら、落ち葉の多い場所も避けよう。腐葉土になってて地面がふかふかなんだ」
「確かに、咄嗟に動きにくい場所は避けたいですね」
 なるべく落ち葉の少ない経路を選ぶ――羅刹達は倫太郎達の足場を作ろうと、枯れ葉を得物で払いつつ前進していく。
 そして、
「ヤな気配がする……お侍さん、注意して」
 獣とは違う気配に気付いた羅刹達は迎撃の構えに移る。
 それに倣い倫太郎は術式を組み、
「縛めをくれてやる――!」
 禍鬼を視界に捉えたと同時に、不可視の縛鎖で縛り上げた。
 鎖は尾を締め潰してから四肢と喉元を絡め、それを力任せに引きちぎろうとする。

 倫太郎の拘束術の発動に合わせ、夜彦は斜面を駆けだす。
「我が刃、風の如く」
 瞬きするよりも早く抜かれた剣筋は、囚われた悪鬼を鮮やかに斬り捨てていく。
 騒ぎに気付いて駆けつけた悪鬼達に羅刹が矢を放ち、足止めする隙に倫太郎は薙刀を振るい切り払う。
「倫太郎、矢の来る気配がありません。まだこちらを捕捉していないかと」
「ありがとよ夜彦。じゃあ騒いでっとそのうち狙い撃ちされちまう、な!」
 吹き飛ばしついでに倫太郎が禍鬼を大木に叩きつける。
 すると、その巨木ごと飛来した一矢が串刺しにせしめた。
 どうやら、今川は交戦する“音”を頼りに狙撃するつもりらしい。
「……では、速攻で片付けましょう」
 木々の陰から援護するよう羅刹達に要請し、夜彦と倫太郎は積極的に脅威へ立ち向かう。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

エスタシュ・ロックドア
よう同族、助太刀に来たぜ
ちっと道案内してくれると助かる
……ここも俺の里じゃねぇ、か
いやなんでもない
動きづらい山岳なら上を取るのが常道だな
外から来るならどうしても上っていかなきゃならねぇ場所、あるか?

そんじゃサクッと焼いていこーか
敵を視認したら『群青業火』発動
【範囲攻撃】で敵をまとめて、特に足を念入りに【焼却】したる
したら後は勝手に転がり落ちてくれるって寸法よ
山の草木は焼かないように適宜消火
それでも上ってくるガッツのある奴ぁ、
上から【怪力】でフリント振るって【なぎ払い】【吹き飛ばし】
攻撃はよけねぇ、【激痛耐性】【毒耐性】で耐える
むしろ好都合
【地形耐性】で踏ん張って、尻尾引っ掴んでぶん回してやらぁ



「よう同族、助太刀に来たぜ」
 エスタシュ・ロックドア(大鴉・f01818)の要請に、羅刹は新たに迎撃隊を編成して里を発つ。
(「……ここも俺の里じゃねぇ、か」)
「どうかされたか?」
 初老の羅刹にエスタシュはかぶりを振る。
「いやなんでもない、動きづらい山岳なら上を取るのが常道だな」
 どうしても上らねばならない場所はないか、エスタシュが尋ねると中年の羅刹は眉間にシワを浮かべた。
「通常は整備された山道を選ぶが、奇襲狙いなら警戒すべきは山河沿い。足場は悪いが山中よりはマシだ……だが、覚悟はしたほうがいい」
 木々が少ない、それ即ち“身を隠す場所も少ない”ことを意味する。
 狙い撃ちされにいくようなもの――それでも向かうのか?
 問いかけにエスタシュは不敵に笑って見せた。

 山岳の河沿いまで出ると、川下より不審な黒い影がぞろぞろと上ってきていた。
「そんじゃサクッと焼いていこーか」
 自らの身体に傷を作り、エスタシュの傷口は群青の業火を噴き上げる。 鉄塊剣に駆け下りる勢いを乗せて、質量に運動エネルギーを上乗せした一撃を文字どおりに叩きこんだ。
 川原石が砂利玉のごとく跳ね上がり、サソリの尾を振り返す根性をみせた悪鬼に――エスタシュがギラリとほくそ笑む。
「お侍さん!?」
「お前らは木陰から援護してくれ、それと草木に燃え移ってたら火消しも頼むぜ!」
 尾先で引っ掻かれながらも《大事無い》と返し、再び迫るサソリの尾が脇腹を抉りこむと同時に掴み上げた。
 ……さらに、頭上より襲いかかる矢の存在に気付く。
「矢ならまとめて燃やせばイイってもんよ、こうやってなぁ!!」
 河原にグッと重心を落とすと禍鬼を強引に振り上げ……周囲の敵軍ごと滾る蒼炎が飲み込んだ。
 飛んでくる矢も炎の海に飲まれ、消し炭となった鬼達は斜面を転がり落ちていくのみ。

 怒濤の勢いで追い払うと、エスタシュに女羅刹が薬草片手に駆け寄ってきた。
「心配ねぇよ、それより妙に数が少なかったのが気になるな」
「後詰めか囮だったのかもね。けど本隊が上方にいるなら、合流させない手はないわ」
 本隊と合流すれば増援に、別行動をさせても脅威になりかねない。
 ならば、ここで立ち塞がる意義はある――そう確信したエスタシュの元へ、新たな敵影が近づきつつあった。

成功 🔵​🔵​🔴​

黒鵺・瑞樹
アドリブ連携OK
右手に胡、左手に黒鵺の二刀流

羅刹たちが地理に詳しいなら、狙撃ポイントに詳しいものもいるだろうし推測は出来るかな。あとは進行ルートの推定も出してもらう。
どこから来るのかわかれば逆にそこに潜んで打ち取ってやる。

存在感を消し目立たない様に潜む。やってきた者からUC無射で頭部を撃ち暗殺。撃ったらすぐさま身をひそめ移動、場所を特定させない。
敵がでかくなるのも狙い。今川が来るだろうが逆に自由意思で動く障害物は狙撃に邪魔なだけ。
敵の攻撃は第六感で感知、見切りで回避。
回避しきれないものは本体で武器受けで受け流し、カウンターを叩き込む。
それでも喰らってしまうものはオーラ防御、激痛耐性で耐える。


鏡島・嵐
確かにわかんねーことだらけだな。なんで羅刹を殲滅するんかとか、どういう侵攻ルートで村を襲うんかとか……最終的に何が狙いなんかとか。
……その辺が全然わかんねえし怖ぇ戦いになるのは確実だけど、放ってもおけねえよな。

敵の大将がスナイパーとか、ぞっとしねえなぁ。
一人でいいから、土地勘のある羅刹に協力してもらって、一緒に行動。予めユーベルコードでメダルを作って渡しておく。勿論、自分用にも用意。
羅刹に教えてもらった「簡単に反撃されねえ場所」に陣取り、こっちも〈スナイパー〉ばりの精度で数を減らすの優先で。
接近されたら〈敵を盾にする〉ような位置取りを心がけつつ、羅刹の人に〈援護射撃〉を飛ばしたりしつつ応戦だ。


月隠・三日月
私たち羅刹を狙って害する奴らは、早いところ倒してしまわないとね。
微力ながら、私も戦いに参加するよ。

罠を張るのに向いた場所がないか、里のヒトたちに訊いてみよう。里に向かってくる敵が通りそうな、道幅の狭い場所などあれば助かるね。

敵が通りそうな場所に罠を設置して待ち伏せよう(【罠使い】【拠点防御】)
罠は敵の動きを阻害するものを中心に用意するよ。落とし穴とか、網が絡みつくものとかね。敵が罠にかかったら、【紅椿一輪】で攻撃しよう。
敵の攻撃はなるべく避けたいけれど、最悪躱しきれなくてもある程度の【毒耐性】はあるから毒の方は大丈夫、だといいな。

また、『仕留めの矢』に備えて、耳を澄ませておこう(【聞き耳】)



「里を焼いちまえば敵は勝ったも同然だべ。家がなきゃ凍え死ぬか、飢え死にするだけだかんね。 それと、いまはお侍さんがあっちゃこちゃ駆けまわっとる。手薄なところを通ろうとするのは当然だっぺ?」
 あとは木々の薄い場所は狙撃の危険性、茂みや落ち葉の多すぎる場所は腐葉土による動きにくさを注意すべし。
 ひととおり山での注意点を確認し、月隠・三日月(黄昏の猟兵・f01960)と黒鵺・瑞樹(界渡・f17491)も山中へ打って出る。
(「どこから来るかのか解れば、そこに潜んで討ち取ってやる」)
「私達羅刹を狙って害する奴らは、早いところ倒してしまわないとね……これだけ鬱蒼とした山林なら、どこも伏兵や罠に気付かれにくそうだ。私は罠を張るから誘導を頼んでいいかな?」
 三日月の提案に瑞樹は頷き返し、両者は生い茂る低木を遮へい物に二手に別れていく。

 一方、山内へ入る前に、鏡島・嵐(星読みの渡り鳥・f03812)は同行する羅刹達にメダル――《忠義貫く犬の祝福》を与えていた。
「幸運のお守りってヤツだ、落とさねぇようにな? ……つうか、こんなに来てくれていいのか?」
 一人だけでいいと思ったが、同行を名乗り出た羅刹は五人。
「慣れない山で、こんな寒い時期だよ? 遭難したら大変さ、里の連中だって冬前はこんくらいの人数で動く。いざって時の伝令役だと思ってよ」
《警戒の目は多いほうがいい》という言葉も一理ある。
 彼らを連れて、嵐も山中の移動を開始する。
「しっかし《簡単に反撃されない場所》って言ってもねぇ……歩きにくい腐葉土に誘導するくらいじゃないかな、誰かが“罠”でも張り巡らせてりゃ話は違うけど」
 この里では“狩りも修行の一環”らしく、山には狩猟罠を設置していないらしい。
 腐葉土を形成しやすい落ち葉だらけの場所へ嵐は移動すると、山間にぞろぞろと蠢く影が近づいてきた。
「敵の大将がスナイパーとか、ぞっとしねえけど……ここなら上からも狙いにくいはずだ。援護は頼んだ」
 手近な小石を拾い上げ、嵐はスリングショットから射出。
 影の一つに小石はぶち当たると敵軍の注意が嵐達に集中する。
『ギギァァァアアアア!!』
 雄叫びを上げて駆け下りる悪鬼の群れだが、柔らかな土に足をとられてガクリと膝をついた。
 その隙に嵐の第二射が片目を潰し、羅刹達も手傷を負いながら足場を確保し、嵐の射線へと誘導する。

 ――さらに、後方より鋭い一撃が鬼の額を刺し穿つ。

 それは瑞樹の柳葉飛刀だった。
(「俺の前に回り込んだ猟兵がいると思わなかったけど、注目されていないならここで数を減らす」)
 羅刹達に注意の目が向くいま、絶好のチャンスと言える。
 腐葉土に足をとられていた禍鬼も次第に突破し、嵐のほうへ接近しつつあり。
 瑞樹は三日月のほうへ誘導するよう立ち回り、嵐もその“動きの意図”に気付いた。
「みんな、こっちへ!」
「あいよ! 亀より遅い連中なんかに遅れはとらねぇよ!」
 慣れた土地とあって嵐の声に羅刹達は迷いなく走り、後方より紫電やサソリの尾が周囲の木々ごと仕留めにかかる。
『グゥゥ、ゲェァァァァ……!!』
 辛抱たまらなくなってか、禍鬼の一体は渇望を爆発させ、巨大化を始めた。
 歩きにくい地べたなど巨躯の前には児戯に等しく、地響きを鳴らして木々を払う。
 だが、その巨大化する一体に瑞樹が狙いを定めた。
「今川の攻撃が来ようと、自由意志で動く障害物は狙撃の邪魔にしかならないぞ」
 倒された樹木を飛び越え、巨大化する鬼の“腱”に一太刀。
 巨大化するほど的も大きくなる――どこぞより飛んできた矢は禍鬼に突き刺さる。
 巨体を矢盾代わりにして凌ぐと、二刀でもって禍鬼の首筋を両断せしめた。

 敵の接近を警戒していた三日月の耳にも、騒々しく迫る気配が届いていた。
「あれかな、誘導されてきたのは」
 先行する猟兵――嵐に道中で落とされ、後方では瑞樹のアンブッシュにはまり、残る数は当初の1/3ほど。
「――兄さん、失礼するよっ」
「お、おう!?」
 罠の気配に気付いた羅刹は嵐を担ぐと飛び石するよう、罠の隙間を飛び越える。
 “幸運のお守り”もあってか、罠を発動させることなく突破。
 そこへ血気盛んに追い立てている(つもりだが、実際は追いこまれた)禍鬼の一団が入りこむ。
 だが、無警戒に入ればどうなるか……その答えは鬼の足首を絡める縄と滑落させる穴が物語った。
『キィイイイイイイ!?』
「その首、刈るよ」
 無防備になった瞬間、三日月の妖刀が剣閃を描く。
 紅色の閃きは瞬く間に禍鬼を断ち、周囲に血しぶきを咲かせる。
 ――悪鬼の叫びを聞いて狙撃の一矢が三日月を狙う。
「させるかよ!」
 通り抜けた嵐がその矢を撃ち落とし、接触するより早くに砕いてみせた。
「……けっこうな数だったな、こいつらが本命だったのかも」
 分散する奇襲部隊への大打撃となったに違いない。
 瑞樹の言葉に各々が頷き、次の軍勢を招き入れる用意にかかる。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

九之矢・透
勘十郎サン(f23816)と共闘

【POW】

天下自在符?ってのはええと、これか
里の羅刹サン達に事情を話して
幾つかのルートを推測しておこう
矢を放つってんなら其れに適した場所は逃さないだろうし
隠れやすくて、そんなカンジの所、あるか?

地図に幾つか印をつけて
その辺に罠も仕掛けておこうか
派手は音が鳴る様なヤツ

アタシ達は見下ろせるような場所で
勘十郎サンと付いてきてもらった羅刹サンとで隠れ待機
うわー寒い!
えッありがとう……ケドいいのかコレ?
アタシも雪国に生まれれば良かったかな

音が鳴ったり
羅刹サンが感づいた所へ「鵲」
遠距離攻撃が得意なのはアイツらじゃないって教えてやろうぜ
此方に来る矢や尻尾は見切りダガーで払おう


岩永・勘十郎
※透殿と共闘

「ほら、これを着ておけ。長くなるぞ?」

自分の羽織っているマントを透殿に着せる。これで少しは暖かいはずだ。勘十郎は雪国出身故に寒さへの【環境耐性】がある。大丈夫だ。

と、しばらく待てば甲高い音が山に響く。
勘十郎は透殿の合図と共に矢を撃ち放った。弓の腕なら今川義元以上だと自負してる勘十郎。【戦闘知識】と【早業】を駆使し連射や曲射などバラエティーに富んだ射撃方法で敵を翻弄する。

「敵の矢には無理せず対応しろ!」

羅刹の皆には竹束の装備を進めていた。その盾や山に生える木で矢を回避させながら敵を襲えば被害は少ないはずだ。勘十郎に関しては【見切り】で飛来する矢を掴み取って、逆に鬼に撃ち返している。



「天下自在符?ってのはええと、これか」
 九之矢・透(赤鼠・f02203)が見せた符を見ると、里の羅刹は静かに頷く。
「里の全域に警固は固めている状態です。ただ、あちらのお山にて激しい戦の音が響いております」
今川もあちらのお山に潜んでいる可能性が高い。
 不要だろうが護衛と、伝令役もつけると待機する若衆を呼び寄せる。
「ねえ、矢を放つのに適してて、隠れやすくて……そんなカンジの所、あるか?」
「狙いはこの『羅刹の里』と聞きました。ならば、大将首は一方的に攻撃できれば良い……私ならば“山頂”に本陣を構えますね。滑落すれば羅刹とて手負いは避けられず、火矢を放たれれば越冬できなくなりますゆえ」
「……里に踏み入られた時点で終いということか」
 確かめるような口振りの岩永・勘十郎(帝都の浪人剣士・f23816)に羅刹はまたひとつ頷く。
 だが『連中は不慣れな山中を移動していて、移動する動きは遅いだろう』と羅刹は考えていた。
 速攻で片をつけた方が良いと判断し、勘十郎と透は羅刹の若衆を連れて山を登りだす。

 道中の木々に音罠を付けながら山肌を登っていくと、山頂の冷気が降りてきているのか、肌寒さが増していく。
「うわー寒い!」
「ほら、これを着ておけ。長くなるぞ?」
 寒がる透に勘十郎は己のマントを羽織らせ、
「えッ、ありがとう……ケドいいのか、コレ?」
「わしは慣れているから、大丈夫だ」
 多少なり慣れているからと頬を緩めた。
(「……アタシも雪国に生まれれば良かったかな」)
 雪国育ちとて厳しい環境は耐え難いものだが、透の思考する間はそう多くとれなかった。
「上の茂みが揺れた……お侍さん、どうする?」
「いったん隠れよう。ここまで来たなら鳴子が鳴る、それを合図に攻撃を始めよう」
 近くの茂みに身を潜め、ガサガサと落ち葉のこすれる足音は近づき。
 ……視界に黒い鬼の陰が入りこんだ。
 各々の得物を構え、虎視眈々と立ち入る機会を窺い――そして。

《カラカランカラン……ッ!!》

 鳴子に驚いた悪鬼めがけ、透の《鵲(カササギ)》は木々をすり抜け、喉元を捉えた。
 だが、音を合図にするということは“敵に位置を知らせる”ことにもなる。
 案の定、放物線を描いた矢尻が彼方より向かってきた。
「敵の矢には無理せず対応しろ!」
 竹束を斜面上部に構えるよう指示をだし、勘十郎は蒙弓・狗鷲をつがえた。
(「弓の腕ならば今川にとて劣りはしない、射貫いてみせる」)
 直進するならば連射、変則的に動こうとする者には曲射を見舞う。
打ち損じた矢を利用して撃ち返しつつ、迫る鐵の尾から飛び退く。吹き飛ぶ木々にまぎれて、鳴子も引き千切られた。
 その音めがけて今川の放つ矢は飛んでくる。
「コイツで、おしまい!」
《鵲》で牽制した透のダガーが残る禍鬼の懐をザクリ。
 黒い靄に変わっていく様子に、

「我が盟友を扱いきれなんだか、少しばかり期待を寄せすぎていたやもしれぬ」

 降ってきた冷酷な声――今川義元は嘆息を禁じ得なかった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第2章 ボス戦 『今川義元』

POW   :    仕留めの矢
【大弓の一矢】が命中した箇所を破壊する。敵が体勢を崩していれば、より致命的な箇所に命中する。
SPD   :    鷹の目
【大弓】で攻撃する。また、攻撃が命中した敵の【癖】を覚え、同じ敵に攻撃する際の命中力と威力を増強する。
WIZ   :    飛鳥墜とし
対象のユーベルコードに対し【、蹴鞠の要領で体勢を崩すほどに強烈な蹴り】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。

イラスト:鴇田ケイ

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠ケーレス・ネメシアです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●信濃・晩秋の陣
 山岳地の一部は禍鬼によって木々が倒され、湿った地べたを日なたに露出させている。
 仕事の遅い悪鬼どもに、業を煮やした猟書家『今川義元』も、はげ山と化した斜面に姿を見せた。
「あな憎らしや羅刹の里……世俗を捨てた? 嘘をつけ、徳川一族を輩出したのは羅刹であろう? 桶狭間にて信長に手引きしたのは羅刹であろう? なんたる未練がましさ――我が怒り、死してなお潰えるものではない!」
 血染めの袴を引きずり、赤黒い殺気が今川を軸に渦巻いていく。
「我が弓の冴え、冥土の土産とするがよい。骸はそのまま手駒として使ってやろう」
 螺旋の矢尻を自前の強弓に当て、
「我こそは今川義元! 憎き羅刹共に手ずから引導を渡してくれよう!」
 積年の恨みつらみを込めた戦名乗りを山岳に響かせる。

 = = =
 私事でご不便をおかけしております。
 プレイング提出は『11月19日(木) 朝8:30~』でお願いします。
 よろしくお願いします!
 = = = 
月舘・夜彦
【華禱】
戦いは力と戦略、勝負の結果こそ全て
負けた者が何と言おうとも、結果を変えられるものではない
……蘇った時に、武人としての誇りも失った御様子
引導を渡すのは、私達猟兵です

羅刹達は弓の攻撃に警戒し、防げる所にて待機を
羅刹への憎悪を敢えて利用するならば同じ羅刹である倫太郎を狙うはず
倫太郎とは別の方向に目立たないように障害物で身を隠しながら回り込み
視力にて倫太郎と敵を捕捉
倫太郎が接近する時に駆け出して接近し、早業の抜刀術『静風』の一撃

その後は倫太郎と連携して攻撃を仕掛けて接近戦を維持
敵からの攻撃は武器受けにて防御、その後カウンター
弓による攻撃は視力と見切りにて動きを読み、武器落としにて矢を斬る


篝・倫太郎
【華禱】
憎いのは判るんだけどサ
……私怨でごちゃごちゃいってんのも未練がましいつーか
なんつーか……みっともねぇ、ンじゃねーの?

ま、引導渡すのがどっちで渡されるのがどっちかなんてな
終われば判る事だ……
っと、羅刹のミナサンは出てきちゃ駄目だぜ?

夜彦の意図を汲んで
今川の感情を逆撫でして挑発

防御力強化に篝火使用
詠唱と同時に残像交えつつダッシュで接近
鎧砕きと吹き飛ばしを乗せた華焔刀でなぎ払い
刃先返して2回攻撃

矢の攻撃は吹き飛ばしと念動力で軌道をズラして直撃回避
ついでに風の神力も使えそうなら使ってく
無論、見切りと残像で回避もしてく
回避不能時はオーラ防御で防いで凌ぐ
負傷したら以降の攻撃には生命力吸収も乗せてく



「戦いは力と戦略、勝負の結果こそ全てです。……一大名だった貴公が解らぬ道理ではないでしょう?」
 夜彦の一言に今川はピクと眉をピクと引き攣る。
(「おいおいメチャクチャ怒らせちまってねーか?」)
 目配せする倫太郎に夜彦もチラと見返す――その目を見て倫太郎は頷いた。
 あの表情は、なにか考えがあるときのものだから。
「私怨でごちゃごちゃいってんのも未練がましいつーか。なんつーか……みっともねぇ、ンじゃねーの?」
憎いのは解る。
 敗因のひとつが“羅刹の助力”にあるのは相違ない。
 だが、敗北者がなんといおうと、世に出た結果は変わらない。
 夜彦に調子を合わせて倫太郎は挑発を重ね――。
「ほざけ! 羅刹に与する戯け者が我に戦を語るか、世俗を捨てきれぬ半端者が我に口答えするか!?」
 激昂する今川は倫太郎に弓引き、躱された矢は倒木を一撃のもとに粉砕してみせる。

「お、お侍さん!!」
「っと、羅刹のミナサンは出てきちゃ駄目だぜ? こっからは俺らのシゴトだ」
 同族の者達に下がるよう言い付け、災魔に抗う三種の神力を纏っていく。
 守りを固める倫太郎はすぐさま走りだす。
(「今川は狙いを定めなきゃなンねぇ、その隙に――!」)
 一歩でも近づく――放たれた矢尻は華炎刀と風の神力で払い除け、今川を射程内に捉える。
「その程度で我が懐に飛び込めたと思うな!」
 取り柄は弓だけに非ず、蹴鞠のごとく軽快な動作から強烈な蹴りを繰り出す。
 袴を引きずりながら、とは思えぬ衝撃を長柄で受け止めた倫太郎……その表情は不敵に笑っていた。

「――狙うは、刹那」

 他方より回りこんだ夜彦の抜刀術が、片脚立ちの今川を斬る。
《羅刹憎し》の今川なら、羅刹たる倫太郎に目を引く。
 ――そう予想した夜彦は倫太郎に陽動してもらい、ユーベルコードを発動する機を窺っていたのだ。
「引導を渡すのは、私達猟兵です」
「小癪な!!」
 大腿に一太刀いれられた程度で、“修羅”に燃ゆす男の恨みは潰えない。
 続く矢の雨を倫太郎が払い、夜彦は己の剣を今川へ奔らせた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

鞍馬・景正
義元公ほどの名将が何を――。
羅刹が手引きしようと、戦の勝ち負けは時の運と将の采配次第。

オブリビオンと化して武士の誇りまで曇られたなら、骸の海へ祓わせて頂く。


木々が薙がれ、視界が開けた――矢に狙われやすくなりましたが、此方も逆に攻めやすくなったと言えますね。

羅刹の面々に、岩を砕いて握り拳程度の石礫を作って頂きましょう。
それを私の疾走に合わせて義元公に投擲して頂くよう依頼。

準備が出来れば公目掛け突撃。
矢が飛んで来れば【無明剣】にて切り払い、一気に接近し刃を叩き込ませて頂く。

万全の状態で射られれば無我にあっても及ばぬでしょうが、印字打ちにより狙いと集中が乱れた上でなら、切れないなどは申しませぬ。



(「義元公ほどの名将が何を――」)
 戦の勝ち負けは時の運と、将の采配次第。
 羅刹が手引きしようとしていなかろうと、それが全てだろうに……景正はわずかばかりの失望を覚える。

 場は木々が倒され、視界が開いていた。
「失礼、岩は砕けますね?」
「あ、ああ、そのくらい朝飯前だ」
「では握り拳ほどの石つぶてを作ってください、それで援護を頼みます」
 ――他の猟兵が引きつけている間に、地べたに埋まる大岩から拳ほどのつぶてが数十個できあがる。
「では……私に続いてください!」
 駆けだす景正の号令によって、羅刹たちは石つぶてを勢いよく今川に投げ始めた。
 もとより豪腕の羅刹が投げる大石……豪速球と化したそれらで倒せずとも、弓をつがえる暇を潰すには十分だった。
「おのれ小賢しい真似を!」
「義元公――オブリビオンと化して武士の誇りまで曇られたなら、骸の海へ祓わせて頂く」
 大弓の一矢に対し、景正の《無明剣》が放たれる。
 理性を手放し、素早く動くモノを無差別に斬り払う“斬鬼”と化した景正は飛来する矢を刻む。
 さらに高速移動する石つぶてが、理性を放した景正を誘導させた。
「――!!」
 無数に飛び交うつぶての標的――今川にも無差別攻撃が見舞う。
 薙ぎ倒された木々も微塵にする景正に、羅刹たちも“尽力すべし”と懸命に支援を続ける。

大成功 🔵​🔵​🔵​

黒鵺・瑞樹
アドリブ連携OK
右手に胡、左手に黒鵺の二刀流

言ってる事に言いたいことはあるけど、言っても無駄だろうしなぁ。
無駄にならないならオブリビオンにならないだろうし。
でもオブリビオンも過去からよみがえったもの、死者亡者のようなものだから妄執に囚われてもしょうがないのかなぁ。

初めは存在感を消し目立たない様に立ち回る。
真の姿になりそして隙を見てマヒ攻撃を乗せた暗殺のUC菊花で攻撃。代償は寿命。
以降は二刀での攻撃とUCでの攻撃を織り交ぜていく。
敵の攻撃は第六感で感知、見切りで回避。
回避しきれないものは本体で武器受けで受け流し、カウンターを叩き込む。
それでも喰らってしまうものは激痛耐性で耐える。


鏡島・嵐
ッ、大将自らのお出ましか……こうするのが狙いだったっつっても、やっぱり実際に対峙すると怖ぇよな。
それはともかく。未練がましいのはヒトの事言えねーだろ。
今から倒す奴に説教なんて意味無いかもだけど……そんな恨みつらみ抱えてっと、ロクなことになんねぇぞ。

〈援護射撃〉で他の味方を支援したり、向こうの攻撃に〈スナイパー〉ばりの射撃をぶつけて相殺したり、〈目潰し〉〈マヒ攻撃〉〈武器落とし〉を狙った一射を織り交ぜ、攻撃そのものを挫いたりして、戦いが有利になるようにする。
向こうが味方のユーベルコードを打ち消しにかかるなら、こっちのユーベルコードで打ち消し返す。
攻撃の矛先がこっちに向いたら〈見切り〉で対処。



「痴れ者どもが我に手向かいおって!」
 弓引く手は命中させるよりも、余波に巻き込むことを優先してか……少しずつ矢筒に伸ばす回数が増えていく。
 総大将を引きずり出す。
 当初から狙っていたとはいえ、その迫力は禍鬼を優に超えていた。
(「やっぱり実際に対峙すると怖ぇよな」) 
気圧されぬよう援護射撃をする嵐だが、いざ対峙してみれば鬼気迫るものに肌がゾクリと総毛立つ。
 対照的に瑞樹は呆れ半分、疑問が半分な様子。
(「言ってる事に言いたいことはあるけど、言っても無駄だろうしなぁ」)
 過去より滲みだしたオブリビオンが正気であるはずもなく。
 “正気の沙汰にはない”からこそ、現在に生きる者達へ怨嗟を晴らそうと攻め入る。
 ――妄執に憑かれた亡者に、なにを言っても無駄骨だ。
 気配を押し殺し、目立たぬよう動く瑞樹は真の姿へと変わっていく

 急速に迫る一射に小石を放ち相殺するが、余波は容赦なく嵐を襲う。
「貴様らを我が死出の道に叩きこんでくれる! 己の愚劣さを奈落で悔いるがよい!」 
「結局“未練がましい”のはヒトの事言えねーだろ! そんな恨みつらみ抱えてっと、ロクなことになんねぇぞ!?」
 届いているとは思わないが、嵐も言い返さずにはいられない。
 連射性で上回ろうと握りこんだ石つぶてを絶えず放ち、大弓や肩口に撃ち放つ。
「――ハッ!!」
 さらに回り込んだ瑞樹の二刀が側面より強襲。
 寿命を削ることも厭わぬ猛攻、射線の交差上に位置させられ、今川の守りに隙が生じだす。
「その目の輝き、ユーベルコードか!」
 “一度見たらば防げぬ道理はなし”と瑞樹の《菊花》を打ち消しにかかる。

 しかしその反撃こそ、嵐の“切り札”を切る瞬間でもあった。
「鏡の彼方の庭園、彼方と此方は触れ合うこと能わず――その蹴り、打ち消すぜ!」
 召喚した手鏡が今川を映すと、相殺を相殺――ユーベルコードを強制停止させた。
「それで止まりはしない!」
 ただの蹴りと化した今川の一撃に対し、瑞樹の胡と黒鵺は軽やかに振るわれる。
 ズタズタに斬り裂かれた烏帽子は地に転がり、髪を振り乱す今川の姿はどこか落人(おちうど)じみていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

月隠・三日月
羅刹にも世俗を捨てた者もいれば、そうでない者もいる。当たり前だけれど、羅刹が全員同じ生き方をするわけではないからね。

ここの羅刹たちには敵に狙われないよう隠れていてもらいたいな。生憎と、皆さんを守る立ち回りには私には難しいから。

【妖刀侵蝕解放・六重圧縮】で能力を強化。制限時間付きだけれど、出し惜しみはできないからね。
妖刀で【衝撃波】を放って敵の攻撃を妨害しつつ、敵に接近。辺りの状況や敵の体勢などを観察し(【情報収集】)、妨害に最適な位置・時機に攻撃したい(【瞬間思考力】)

敵に近づけたら、妖刀で一撃入れよう(【怪力】)。できれば首を狙いたいけれど、難しければ弓手か……あるいは、あの大弓を攻撃しよう


エスタシュ・ロックドア
手引きした連中や上様方が何考えて出て来たかは知らねぇが、
そーなる事情があったんだろーよ
俺たちゃ鬼だなんだと言われもするが、
血も涙もねぇ訳じゃねぇ
世俗を捨てるのはそれが修業に都合がいいからよ
悪さして蟄居してるんじゃねぇからな
――未練がましいのは義元殿の方で御座ろう
不肖の身ながら獄卒の血統、
御身を骸の海へ引っ立てに参った

真の姿開放
『鋭晶黒羽』発動
翼から羽を撃ち放ち、飛んでくる矢を切り刻む
【空中浮遊】【空中戦】で飛び回り射線を攪乱
はげ山になって飛び易いわ
真上を取ったら【怪力】で燧石を振るって大上段から振り下ろすぜ

冥土の土産は御身が持たれよ
――俺ぁまだ仕事中、冥土にわたりゃサボりになるからよ


岩永・勘十郎
※透殿の共闘

「フン、情けない話だ。駿河に遠江、三河。そして尾張の一部までも納めてた戦国大名のいうセリフがそれか。“もし”なんて酔狂な話は存在しない。今あるこの結果が現実だ」

と敵を【挑発】して刀を抜く。

「それに田楽狭間で遊んでるから負けるんだ。ウサギと亀って、子供でも知ってるぞ」

追加で【挑発】。もちろんそこまで言われて黙ってる敵じゃないだろう。
弓矢の猛攻が飛ぶ。しかし透殿のアシストで攻撃に意識を向ける手間が省けた。

「ナイスだ!」

勘十郎は一気に間合いを詰める。敵は弓。ここまで接近されたら成す術もない。【早業】を駆使した得意の剣術で、敵の腹部を切り裂き、振り返り様に【串刺し】の攻撃を放った。


九之矢・透
勘十郎サン(f23816)と共闘

【SPD】

良くわかんないケド

羅刹のヒト達が世俗を捨てようが
殿様を出そうが、何しようがさ

貧しいイチ民草からすると、
それが嫌なんだったら戦なんかすんなって思っちゃうけどね

勘十郎サンをあの義元サンの所へ行かすために
先ずはその厄介な弓を留めるとしようか

【不羈への枷】

弓を射る動作を見逃さない様に
そうすりゃ方向とタイミングを予測出来るかな?
「先制攻撃」で相手が放つ前に
矢だの動きだのを阻害しよう

どうだい?行けそうか?

それでも飛んでくる矢は見切り避け
常に相手の弓の射線上で立ち止まらない様に動き続けよう



 覆水は盆に返らず。
 一度してしまったことは取り返せない、というのに。
 今なお諦めきれない今川に勘十郎は叫ぶ。
「フン、情けない話だ。駿河に遠江、三河……そして尾張の一部までも治めてた戦国大名のいうセリフがそれか?」
 “もし”なんて酔狂な話は存在しない。
  過去に流されていった以上、今に残る結果こそが“現実”だ。
 罵倒混じりに挑発する勘十郎に、今川は豪速の矢を放つ。
「黙れ! 貴様如き小童に我の情念、いかほども理解できまい!?」
「する気もないし、したくもないな。どれだけ叫ぼうとお前さんの言葉は、もう“負け犬の遠吠え”でしかないぞ!」
 頬をかすめる矢にも怯まず、挑発を続ける勘十郎は落ち葉を蹴り上げ。
 目くらましを織り交ぜながら、我が身に向けられた矢を払い続ける。

 ――それは透の動きを気取らせないためのもの。
 
「貧しいイチ民草からすると、それが嫌なんだったら戦なんかすんなって思っちゃうけど、ね!」
 透の放ったトラバサミが今川の血濡れた大腿に食らいつく。
 気力体力を消耗しすぎてか、深々と食らいつく鉄の牙に今川の動きは僅かに止まる。
 その一瞬、三日月とエスタシュが大きく飛びこむ。
「羅刹にも世俗を捨てた者もいれば、そうでない者もいる。当たり前だけれど、羅刹が全員同じ生き方をする訳ではない」
《妖刀侵蝕解放・六重圧縮》――妖刀からの侵蝕を受け容れ、三日月は思考速度を急加速させた。
 与えられた時間は1分弱。
 昏睡状態に陥る前に決するべく、打ち消しのユーベルコードを封じようと、深手を負う片脚へ衝撃波を落とす。
 ブシュと血が噴き上がれば、今川の表情からは苦悶の色が浮かび。
「手引きした連中や上様方が何考えて出て来たかは知らねぇが、そーなる事情があったんだろーよ……俺たちゃ鬼だなんだと言われもするが、血も涙もねぇ訳じゃねぇ」
 世捨て者となるは、修行への一意専心を心掛けるゆえ。
 悪事を働いた己を罰するために非ず。
 向かってくる矢尻をエスタシュが砕けば、跳ね返った衝撃が足場を開く。
 濡羽色の翼を背負いし真の姿を開放し、エスタシュは豪快に飛び立った。

 接近させまいと矢を放ち続ける今川だが、動きが鈍ったことで透の《不羈への枷》がじわじわと追いこみをかけていた。
「いつまでも自由にしていられると思うなよっ!」
 投網と投げ縄で絡めとられ、ユーベルコードも行動範囲も制限された今川は苦々しく舌を打つ。
「ナイスだ!」
「フーッ、フーッ……蠅のごとく、うっとうしい奴めェ……!」
 攻撃の主は手にする弓。
 妨害を続ける透に矢を放つも、それを勘十郎が斬り落とし、
「ここまで接近されれば為す術もないだろう!」
 返す刀で腹部を刺し穿つ。
 さらに上空より飛来する大鴉――エスタシュの黒羽が磔にし、
「不肖の身ながら獄卒の血統、御身を骸の海へ引っ立てに参った」
 地獄の折檻形態の燧石(フリント)を担ぐ。

「冥土の土産は御身が持たれよ――俺ぁまだ仕事中、冥土にわたりゃサボりになるからよ!」
 降下する勢いを乗せた折檻棒が鎖骨辺りを文字どおりに粉砕。
 折れた一部は皮フや衣を突き破り、骨の折れる嫌な音が山間に響き渡った。
 満身創痍となり、今川は――嗤っていた。
「ク、ハハ、ハハハハハ……ッ!! 我が情念、この程度で、潰えると、と思うな……我は、何度でも、骸の海より顕れてやろう……ッ!! 我こそは、今川義元……必ずや、羅刹を根絶やしにしてくれる!!」
 狂ったように笑う今川の言に付き合うほど、三日月に残された時間はない。
 その煩わしい声を止めるように、首筋を両断。
 ……ゴロリと頭が地に落ちたのち、今川は骸の海へと還された。

 同じ刻。総大将、今川義元の敗北に感づき、禍鬼は一目散に信濃の里から退却を始めた。
 ――羅刹死すべし。
 過去より現れし“復讐鬼”は倒れさたが、底知れぬ執念が消えた訳ではない。
 忘れてはならない……また何処かに、かの“鬼”は現れることを。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年11月24日


挿絵イラスト