3
屏風の中の百鬼夜行

#サムライエンパイア #マイ宿敵

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#サムライエンパイア
#マイ宿敵


0




●屏風の中の……
「それでは、この百鬼夜行を討伐してみせよ」
 虚ろな目をした領主の言葉に、依頼を受けて参上した陰陽師の青年は慌てて答える。
「討伐と言われましても……屏風の絵では如何にしようもござりません」
 妖怪退治の依頼を受けてやって来てみれば、その妖怪はただの絵であった。腕に自信のある陰陽師といっても、こんなものは専門外だ。
「無理というのか。おい、この者を牢へと入れておけ」
「領主様! そんな無茶苦茶な!」
 領主の配下が陰陽師を捕らえ、無理矢理引きずって連れていく。陰陽師はわけがわからないという顔だが、領主に逆らうわけにもいかず、仕方なく従うのみであった。
 陰陽師が連れていかれている様子を、領主や重臣たちは無表情で見つめている。ただ一人、領主の横に侍る豪奢な着物を来た少女だけが、くすくすくすと笑っていた。

●理不尽な依頼の裏には? 
「よくぞ集まってくれた。今回の事件の現場はサムライエンパイアの領主の館となる」
 グリモア猟兵の天御鏡・百々(その身に映すは真実と未来・f01640)は集まった猟兵達に向けて、事件の詳細を説明する。
「領主が妖怪退治の依頼を出したようなのだが、どうにも妙な内容でな」
 曰く、依頼を受けて領主の館へ行ってみると、家宝である屏風に描かれた百鬼夜行が夜な夜な飛び出て暴れるのだという。それを討伐してほしいとの話だが……。
「無論、絵にかかれた百鬼夜行が出てくるなどあり得ぬ。いや、オブリビオンであれば無いとは言いきれぬやもしれぬが……今回のものは本当にただの絵のようだ」
 本当に退治したいというわけではなく、無理難題を出すことが目的といった様子だ。
「どうやら力自慢や陰陽師などが数名ほど依頼を受けたようなのだが、誰も戻って来ていないらしい」
 無理難題を聞いて依頼を達成できぬと言うと、理不尽にも領主に牢に入れられてしまうのだ。
「領主の評判を集めると民想いの良い領主だという噂で、無理難題を出して牢に入れるという凶行とどうにも合致しないな。おそらくは裏にいるオブリビオンの仕業であろう」
 領主へ指示なりをしているオブリビオンの討伐が今回と目的となる。

「猟兵の皆には、領主の依頼を受け、この無理難題に対処してもらいたい」
 方法は任せるので、無理難題を言う領主を言い負かし、裏に潜むオブリビオンを引きずり出してほしいとのことだ。
「どうにも嫌な予感がするのだ。黒幕のオブリビオンは相当に厄介なやつであろう。重々気をつけて行ってくれ」
 百々は猟兵達に警戒を促すと、サムライエンパイアへと転移させていくのであった。


夢幻
 マスターの夢幻です。

 依頼を受けて、領主の館で領主から討伐を依頼される場面からスタートとなります。フラグメントの内容は一例となりますので、自由な発想で攻略していただいて構いません。

 どこかで聞いたような話ですが……猟兵の皆様はどう攻略するでしょうか?
156




第1章 冒険 『屏風の向こうの妖怪』

POW   :    「そんな薄っぺらい絵なんかを相手するより、ホンモノの妖怪の首級を土産に進呈しよう」

SPD   :    「承知。では今から捕まえますからその妖怪を引きずり出してください」

WIZ   :    「さては領主が妖怪だな……?」

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

御狐・稲見之守
領主殿、この屏風に描かれた百鬼夜行はただの絵姿。出てくることはありませぬ。そこで領主殿には“真”をご覧入れましょうぞ。

此れからお目に入れますは陰陽術の秘儀奥義。妖怪怨霊、魑魅魍魎、其れらを呼び出す禁呪の札に御座います。さあ寄ってらっしゃい見てらっしゃい、巷を騒がす百鬼夜行を今此処に。

……UC自在鬼門、モノホンの百鬼夜行を呼び出そう。被害が出ないよう霊符で結界を張っておくゾ。

此れぞ真の百鬼夜行、其れを操るこの御狐稲見之守の力を以てしてもただの絵姿から引っ張り出すことは出来ませぬ。

……まあ、本当に引っ張り出せても退治したらご自慢の家宝がなんの絵もない屏風になるじゃろうが。そこな童女はどう思うかナ?


有澤・頼
「なんて、無茶苦茶な…」

【SPD】
領主や配下に対しては敬語で話すよ。
あと、ただの絵だってわかってるけど念の為領主や配下に質問するよ。質問内容はいつから屏風の中の妖怪が暴れるようになったのか。妖怪が暴れているのを見た人はいるのか。の2つだよ。
まあ、嘘をつく人間はいるかもしれないけどその点は想定内かな…?
質問し終わったらやる気を見せる為に「サムライソード」は抜くよ。
「わかりました、今から絵の中の妖怪を退治しますので引きずり出してください。まさか、できないとは言わないですよね?」

にっこりと笑って有無を言わせないように雰囲気作りも忘れないようにしないとね。
でも、やっぱり無理難題すぎるよ…



「それでは、この屏風の中の百鬼夜行を討伐してみせよ」
 依頼を受けて領主の館へ入った猟兵達は大広間に通される。そこで領主はグリモア猟兵より聞いていた通りの無理難題を出すのであった。

(「なんて、無茶苦茶な……」)

 事前に聞いていたものの、やはり無茶苦茶な話であると、有澤・頼(人間の剣豪・f02198)はため息をつく。しかし、今回の任務はこの難題への対処だ。頼は気持ちを切り替えて、領主へと質問をしていく。

「領主様、2つほど質問することをお許しください。いつから屏風の中の妖怪が暴れるようになったのでしょうか? そして、妖怪が暴れているのを見た人はいるののでしょうか?」
「……妖怪は、一週間ほど前から暴れるようになった。この儂を含めて数人が暴れるのを目にしている」

 領主が回答するまでに、少々の間があった。そして、領主の言葉はいささか抑揚に欠ける。わかりやすくいえば棒読み気味だ。領主の回答に不審さを覚えつつ、やる気を見せるためにサムライソードを抜いて頼は告げる。

「わかりました、今から絵の中の妖怪を退治しますので引きずり出してください。まさか、できないとは言わないですよね?」
「……それは……」

 有無を言わせないように雰囲気にっこりと笑って言う頼に、領主は言葉に詰まる。

「領主殿はどうやら屏風から百鬼夜行を出せぬご様子、しからばわしが領主様に“真”をご覧入れましょうぞ」

 言葉に詰まる領主の姿を見て、御狐・稲見之守(お稲見さん・f00307)が動く。霊符で結界を張った上で、彼女のユーベルコードを発動させる。

「此れからお目に入れますは陰陽術の秘儀奥義。妖怪怨霊、魑魅魍魎、其れらを呼び出す禁呪の札に御座います。さあ寄ってらっしゃい見てらっしゃい、巷を騒がす百鬼夜行を今此処に」

 稲見之守の自在鬼門によって、鳥居が描かれた呪符を向けたから百鬼夜行が現れる。場所が場所なので、少々その数は控えめではあるが、まさしくそれは本物の妖怪だ。

「せいっ!」

 召喚された百鬼夜行に皆が驚く中、現れた妖怪たちは頼のサムライソードによって切り捨てられた。

「此れぞ真の百鬼夜行、其れを操るこの御狐稲見之守の力を以てしてもただの絵姿から引っ張り出すことは出来ませぬ。つまり……この屏風に描かれた百鬼夜行はただの絵姿。出てくることはありませぬ」

 稲見之守は屏風が絵姿であると断言する。実際に百鬼夜行を出した上での発言だ。その信憑性に、広間にいる幾人かの家臣も領主へと不信げな目を向けているようだ。

「……」

 答えることもできず、無言の領主。その傍らの少女は、少々不満げな表情となっていた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

在連寺・十未
ふむ、ん。どこかで聞いたような話だね、いや噺かな? 細部ずいぶん異なるようだけどね。……それじゃあ正攻法で一つ、やってみるか

【SPD】「了解しました。それでは今より待ち構え、我が鋼糸にて屏風の怪を捉えますので、どうか屏風の怪を我が手前へ引き摺り出して戴きたい。……ああ、話を聞くに夜な夜な現れるのでしたね。であればそれとも、今宵から夜分は暫くわたくしめがこの屏風を見張ましょうか」……こんな感じかな。わたくしめが、なんて可笑しい言い回しだが仕方ないね。


※アドリブ等大歓迎です


月山・カムイ
これはまた、どこかで聞いたようなトンチの効いた問題ですね
なんとなくお話にあった様な問答を行っても対策を練られてる気もしますが……正攻法で行きますか

えぇっとつまり、夜になるとこの屏風から百鬼夜行が出てくる、ということですね
良いでしょう、では夜になって出てくるまで待ちましょうか
出てこなかったら、その時は貴方はタダの嘘つきになるわけですが、それでよいですか?

にこやかに領主へそう問いかける
その後の行動としては、本当に夜まで待つのも有りですが
逆ギレして捕らえられそうになったのなら、屏風を粉微塵に斬り裂いてしまうのも良いでしょう
ほらこの通り、百鬼夜行を生む屏風はこの世から消え去りましたよ
そう嘲笑っても良い


ミーユイ・ロッソカステル
――なにはともあれ、そのものを見て見なくては
実際に謁見してみましょう



ごきげんよう
さて、聞けばその屏風から夜な夜な、妖怪が百鬼夜行の群れを成して這い出てくるとか
……えぇ、それでは試してみましょうか。ただ、あいにくと今は真昼。少し都合が悪いかと思いますわ
お待ちになってくださる? 妖怪が表れるにふさわしい場に致します

そう言って、歌う。「夜の逢瀬 第2番」
夜を呼び、闇に生ける者たちを活性化させる歌を

……あら、闇夜の中でも、屏風の百鬼夜行は沈黙を保ったままのよう
領主様、これはいったいどういうことかしら?

なんてとぼけてみせて
領主本人や、周囲に侍るものたちの反応を見れば、事の黒幕に当たりがつけられるでしょう



「……次の者、屏風の中の百鬼夜行を討伐してみせよ」
 領主はそれまでのやり取りを切り捨てるように、並ぶ猟兵達から次の順番の者達へと声をかける。

「ふむ、ん。どこかで聞いたような話だね、いや噺かな?  細部ずいぶん異なるようだけどね」
「これはまた、どこかで聞いたようなトンチの効いた問題ですね」

 ひそひそと在連寺・十未(アパレシオン・f01512)と月山・カムイ(絶影・f01363)は小声で相談する。どうやら二人とも似たような話に心当たりがある様子だ。

「……それじゃあ正攻法で一つ、やってみるか」
「はい、なんとなくお話にあった様な問答を行っても対策を練られてる気もしますが……まずは正攻法で行きますか」

 2人は正攻法、つまり知っている話と同様の対処とすることに決めた。十未からその対処法が領主への回答として語られる。

「了解しました。それでは今より待ち構え、我が鋼糸にて屏風の怪を捉えますので、どうか屏風の怪を我が手前へ引き摺り出して戴きたい」
「……引きずり出すことはできぬ。しかし、奴らは夜な夜な出てきて暴れるのだ」

 そう、その対処法とは倒すから屏風の中から出して見せろということであった。絵姿の屏風を出せるはずもなく、領主は断る。しかし、まだ観念はしないようで、夜な夜な百鬼夜行が暴れると領主は主張する。

「えぇっとつまり、夜になるとこの屏風から百鬼夜行が出てくる、ということですね。良いでしょう、では夜になって出てくるまで待ちましょうか」
「……ああ、話を聞くに夜な夜な現れるのでしたね。であればそれとも、今宵から夜分は暫くわたくしめがこの屏風を見張りましょうか」

 それならばと、2人は夜まで屏風を見張って待つと告げた。これに対して領主がどう答えるかというところであるが、夜を待つ必要もないと、1人の猟兵が手をあげた。

「……えぇ、それでは本当に妖怪が百鬼夜行の群れを成して這い出てくる試してみましょうか」

 その猟兵はミーユイ・ロッソカステル(眠れる紅月の死徒・f00401)であった。しかし、試すと言っても、彼女はいったいどうするつもりなのであろうか?

「ただ、あいにくと今は真昼。少し都合が悪いかと思いますわ。お待ちになってくださる? 妖怪が表れるにふさわしい場に致します」

 ミーユイは彼女のユーベルコードである『夜の逢瀬 第2番』を歌い始める。すると、彼女の歌声に合わせて室内であるというのに夜空が広がっていくでは無いか!

「ごきげんよう こんばんは 素敵な夜ね 見て 星があんなにも瞬いて」

 広がる夜空に驚く者、ミーユイの高い歌唱力に聞き惚れる者と様々であるが、屏風からは妖怪が出てくる様子など微塵もない。

「……あら、闇夜の中でも、屏風の百鬼夜行は沈黙を保ったままのよう。領主様、これはいったいどういうことかしら?」
「ん、つまり、屏風から妖怪が出てくるなんて、嘘ってことだよね」
「貴方はタダの嘘つきであることが証明されましたね」

 まさか夜を呼び出すことができる者がいるとは露知れず、理は完全に猟兵にあると言えるだろう。

「……それは……その……」

 答えに窮し、傍らの少女へ目を向ける領主であったが、少女も苦虫をかみつぶしたような顔で、いい答えは思いついていない様子だ。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

蓮倉・ユタカ
領主サマってばなんて虚ろな目してんだよ。もっと人生楽しもうぜ、隣のちびっ子みてーにさぁ。つまらなそうな顔にカッとなって、真っ正面から「咎力封じ」を領主サマと、おまけに隣にいた豪奢な着物のちびっ子に仕掛ける。


浅葱・シアラ
ひぅ……まるで頓智問題……
シア、頭はあんまりよくない……でも、ちゃんとやらなきゃ、被害がどんどん増えちゃうから……
頑張る……!


【WIZ】で判定
えっとえっと、領主様……夜な夜な百鬼夜行が飛び出すって本当かな……?

絵の中の百鬼夜行が飛び出すなんてあり得ないよ、普通なら……
だからね、シア、考えたの
もしかして、領主様の方が妖怪なんじゃないかな……?
もし本当なら、絵の中の百鬼夜行を本物にして連れ出すこともきっと可能だもん

紫光蝶を見せてあげるね、何もないところから紫色に光る蝶々さんが出て来てびっくりでしょう?
フェアリーはね「妖」精だから。
もし領主様がこんなふうな力を使える妖怪さんでもシアは受け入れるよ!



 猟兵達の活躍によって、屏風はただの絵姿であることが看破された。領主はそばにいる少女をちらちらと見つつ困った様子だ。そんな領主に、1人の妖精が声をかける。

「ひぅ……シア、頭はあんまりよくない……でも、ちゃんとやらなきゃ、被害がどんどん増えちゃうから頑張って考えたの……」

 おどおどしつつも、勇気を振り絞って、浅葱・シアラ(黄金纏う紫光蝶・f04820)は自分の考えを皆に話していく。

「えっとえっと、絵の中の百鬼夜行が飛び出すなんてあり得ないよ、普通なら……
だからね。もしかして、領主様の方が妖怪なんじゃないかな……?」

 シアラの考えでは、妖怪は屏風の中にいるのではなく、領主ではないかというものであった。首をかしげる他の猟兵にシアラは説明していく。

「もし本当なら、絵の中の百鬼夜行を本物にして連れ出すこともきっと可能だもん。でも、その力を見せるわけにはいかないから隠してるんじゃないかな? シアも、ほら!」

 シアラは何もないところから紫色に光る蝶々を出して、自分の周りを飛び回らせる。

「フェアリーはね「妖」精だから、もし領主様がこんなふうな力を使える妖怪さんでもシアは受け入れるよ!」

 笑顔で領主へ語りかけるシアラ。彼女なりの優しさのようだが、ただ嘘をついていただけの領主には答えることはできない。

「領主サマが妖怪ってんなら、認めちまって楽になれよ」

 シアラは受け入れると言っているものの、妖怪ならつまりオブリビオンであるわけで、むしろ領主の方が討伐対象となる。追撃するかのように、蓮倉・ユタカ(笑い男・f13721)は言葉をつづけるが、虚ろな目の領主は何も言わない。生気の欠けた顔とその様子にユタカはイライラが募っていく。

「だいたいなんて虚ろな目してんだよ。もっと人生楽しもうぜ、隣のちびっ子みてーにさぁ」

 そしてついカッとなってしまったユタカは、目の前の領主と少女に向けて、拘束具を解き放ってしまった!

「きゃあ!」

 わざとらしい悲鳴を上げて少女は領主の影に隠れて難を逃れるが、領主は何も抵抗できずに様々な拘束に囚われる。突然の凶行に及んだユタカに対し、色めきだつ家臣たちであったが、拘束された領主の言葉はユタカを捕まえろというものではなかった。

「これは……はっ! 儂はこの少女に操られてーーー」

 ユタカの放った咎力封じは、拘束した上でユーベルコードを封じる技だ。その力によって、領主にかけられていた何らかの術が無効化され、一時的に領主が正気を取り戻したのであろう。着物の少女は慌てて扇を振るって黒い何かを飛ばして領主の拘束を解除し傀儡に戻すが、既に決定的な言葉は領主から聞けている。

「へっ、怪我の功名ってやつか。どうやら元凶は判明したみたいだな」
「領主様を操っていたなんて……シア、許さないよ!」

 ユタカを中心に、猟兵達の視線が少女に集中する。領主を操るこの少女。それは、間違いなくオブリビオンだ!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『黄泉の本坪鈴』

POW   :    黄泉の門
【黄泉の門が開き飛び出してくる炎 】が命中した対象を燃やす。放たれた【地獄の】炎は、延焼分も含め自身が任意に消去可能。
SPD   :    人魂の炎
レベル×1個の【人魂 】の炎を放つ。全て個別に操作でき、複数合体で強化でき、延焼分も含めて任意に消せる。
WIZ   :    後悔の念
【本坪鈴本体 】から【後悔の念を強制的に呼び起こす念】を放ち、【自身が一番後悔している過去の幻を見せる事】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「はあ、せっかく無理難題に慌てる姿を見て楽しんでいたのに、台無しね」

 豪奢な着物を着た少女のオブリビオン『怨霊姫』は、ため息をつきながら、懐から怪しげな鈴を取り出す。

「私の楽しみを邪魔にした代償は、貴方たちの命で支払ってもらいましょうか? 黄泉よりおいで」

 怨霊姫が怪しげな鈴を振るとりーんという音と共に、怨霊姫の周りに幾体もの妖怪が現れる。

「さあ、素敵な悲鳴を聞かせてもらえるかしら?」

 怨霊姫の指示を受けて 『黄泉の本坪鈴』が猟兵達に襲い掛かる!

【マスターより】
WIZで攻撃する方は「自身が一番後悔している過去」が何かをプレイングに記載ください。
黄泉の本坪鈴のWIZユーベルコード「後悔の念」の描写で使用します。
月山・カムイ
悪趣味ですねぇ……あと、無理難題というのなら、もう少し「やってみて失敗する」選択肢を与えても良かったかと
百鬼夜行が暴れていた、にしては城内も荒れていませんでしたし
30点って所ですか、落第ですね

怨霊姫をさらっとディスりつつ、絶影の柄に手をのばす
無響剣舞・絶影で地獄の炎であろうが、人魂であろうが構わず切り捨てる
被害が拡大して城が燃える気もするが、気にしない
狙いは人への直接着弾を避ける事
こちらが食い止めている内に、城主を含め戦えない人達には逃げて貰いましょう

アレらの相手は我々に任せて城主を連れて逃げていただけませんか?
あぁ、それと延焼を消す為に準備をお願いします
城を丸焼けにされる訳にも行きませんから


有澤・頼
「さてと、始めますか!」
敵の見た目はちょっと可愛く見えるけどだけどヤバそうな雰囲気がするな…

ここは正攻法でいこうかな?
「剣刃一閃」でスパスパと敵を斬っていくよ。敵の攻撃には
「残像」で避けていこうかな?
敵も複数いるし、淡々とやっつけていこう!

「悲鳴を聞くのはお前の方だよ。配下を倒したら聞きたいことがいっぱいあるんでね!」



「うーん。貴女の行動は30点、落第ですね」

 カムイは怨霊姫の難題を落第点と切って捨てる。

「無理難題というのなら、もう少し「やってみて失敗する」選択肢を与えても良かったかと。百鬼夜行が暴れていた、にしては城内も荒れていませんでしたし」
「ふん、好きに言うがいいわ。今にその戯言も悲鳴に変わるのでしょうから」

 カムイが貶す言葉に、怨霊姫は少々むっとした様子で言葉を返す。

「悲鳴が聞きたいとは悪趣味ですねぇ……」
「うん、悲鳴を聞くのはお前の方だよ。配下を倒したら聞きたいことがいっぱいあるんでね!」

 サムライブレイドを抜き放った頼の頼もしい発言に、カムイは口の端を上げ、自身も絶影の柄に手をのばす。

「忌々しい猟兵ね。燃やしてちょうだい!」

 怨霊姫がちりんちりんと手元の鈴を鳴らすと、指示を受けて黄泉の本坪鈴が動き出す。空中に黄泉の門が開き、そこから地獄の炎が猟兵へと向けて放たれた!

「音も無く――――その身に刻め」

 当たればただでは済まないであろう地獄の炎だが、カムイは無数の斬撃でもって相殺する。

「それじゃ、始めますか!」

 カムイが攻撃を防いだところで、頼が一番近くにいた黄泉の本坪鈴へと突っ込む。敵の見た目は可愛らしいが、ヤバそうな雰囲気は隠しきれない。頼は油断せずにサムライブレイドを振るう。そして頼の一閃は、黄泉の本坪鈴を真っ二つに断ち切った!

「私たち猟兵がここは食い止めます。アレらの相手は我々に任せて逃げていただけませんか? できれば延焼を消す為に準備もお願いします!」

 カムイの指示を受けて、動揺していた領主の配下達は逃げ出していく。怨霊姫も逃げる者は眼中にないようで、追撃する様子が無いのは僥倖だ。しかしーーー

「あれ? 領主様達が!」

 領主を含めて、5人だけは逃げる様子が無い。むしろ盾になるかのように怨霊姫の前に移動しているではないか! 怨霊姫の周りに集まったのは、いずれも位の高い者達ばかり。怨霊姫は彼らを傀儡にすることでこの屋敷を支配していたのだ。なんとか救出したいところだが、そのためには目の前にいる黄泉の本坪鈴達を全滅させねばなるまい。
 カムイと頼が敵の攻撃を防ぎつつ戦う間に、操られていない人間の避難は完了した。ひとまずこれで黄泉の本坪鈴との戦闘には集中できるだろう。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

藤野・いろは
・心情
何とか戦いには間に合ったようですね
遅くなりましたが微力ながら事件解決へ助力させて頂きましょう
・攻撃
動きをよく観察し【見切り】を狙っていきます
相手の大技に合わせてユーベルコード【先の先】、【カウンター】を叩き込みましょう
【破魔】の力を込めた刀で【なぎ払い】です
好機と見れば【2回攻撃】で攻めの手を緩めずいきましょう
・防御
相手の攻撃には【勇気】をもってギリギリまで見定め【残像】を残すような速さで最小限な回避を試みます
回避が困難な攻撃には狙いに合わせて【オーラ防御】で対応し、ダメージを可能な限り軽減
・その他
アドリブ、猟兵の絡み歓迎



「遅参となってしまいましたが、何とか戦いには間に合ったようですね。僕も微力ながら、事件解決へ助力させて頂きましょう」

 屏風の問答にこそ間に合わなかったが、敵は未だ大量に残っている。藤野・いろは(天舞万紅・f01372)はオブリビオンとの戦いに間に合ったことにほっと胸をなで下ろす。

「あなたの一撃、太刀に映せぬ前に終わらせます」

 参戦したいろはに対して、一番近くにいた黄泉の本坪鈴は地獄の炎を放とうとするが、先の先を取るいろはの剣術はそれよりも速い。機先を制し放たれた破魔の力の乗った斬撃は、見事に黄泉の本坪鈴を両断した。
 新たに現れたいろはがすぐさま仲間を倒してのを見て、黄泉の本坪鈴たちはいろはを脅威に感じたようだ。何体かの黄泉の本坪鈴が放った大量の人魂の炎が、いろはを焼き尽くさんと迫ってくる。

「数は多いようですが、そこまで精度がいいわけではないですね」

 いろはは人魂の炎をギリギリまで引き付けた上で、残像を残して回避する。黄泉の本坪鈴たちは再度地獄の炎を放とうとしているが、いろはの動きの方が速い。いろはの薙ぎ払いの剣閃は黄泉の本坪鈴にまとめてダメージを与える。
 
 高い技能を生かして戦ういろはの前に黄泉の本坪鈴は太刀打ちできず、その数を次々に減らしていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

在連寺・十未
君の。君のお戯れの結果人死にが出るとしてもそう言うのかな? 言うんだろうな。……まったく、構って欲しければ素直に言えばいいのに。

【SPD】
先手必勝というかなんというか。『クイックドロウ』技能も使って速さでもって相手取ろう。ユーベルコード起動。ブラスターによる抜き打ちをさせてもらう。人の作りし蒼い焔は、黄泉のそれを凌駕しうるかどうか。試させてもらう

あと、防弾はともかく耐火装備はしてないから敵の炎は全力で避ける

※アドリブ等大歓迎です


蓮倉・ユタカ
いいねぇちびっ子、自分に正直なのはイイことだ。
おれもいっつもそうしてる。好き勝手やるのは楽しいよなぁ。

【SPD】
楽しく笑いながら自分の手を噛み、血を吸わせて『骨砕き』を起動、巨大化。ユーベルコード『絶望の福音』を使用して人魂を避けつつ、『怪力』で妖怪を叩き潰そうと襲いかかる。避けられず人魂に当たってしまっても『激痛耐性』でひるまずに押し通す。
妖怪に攻撃が当たったら『吸血』と『生命力吸収』を使用。成功したら念入りに『傷口をえぐって』『ダッシュ』で離れ、次の標的に向かう。

「もちろん、今ココでくたばっても悔いはないだろ?」



「君の。君のお戯れの結果人死にが出るとしてもそう言うのかな?  言うんだろうな。……まったく、構って欲しければ素直に言えばいいのに」

 人死によりも自分の楽しさを優先する、むしろ悲鳴が聞きたいなどと宣う怨霊姫に対して、十未は怒気を滲ませる。だが、ユタカは自分の好きに振る舞う怨霊姫に上機嫌の様子だ。

「いいねぇちびっ子、自分に正直なのはイイことだ。おれもいっつもそうしてる。好き勝手やるのは楽しいよなぁ」

 行動が気に入ったといって、ユタカはオブリビオンを見逃すとかそういうことも無い。へらへらと楽しそうに笑いながら、指を噛んで滲ませた血を骨喰いに吸わせ、ネイルハンマーを巨大な戦鎚へと変化させる。

「いくぜ!」

 戦鎚を振りかざし迫ってくるユタカに、黄泉の本坪鈴は人魂の炎で迎撃する。絶望の福音による未来予測を発動したユタカは、大量の人魂の炎の壁が最も薄い場所を突破し、骨砕きを黄泉の本坪鈴へと叩きつける。そのまま念入りに傷口を抉りトドメを指すと同時に黄泉の本坪鈴の生命力を吸収したユタカは、ダッシュで次の標的へと向かってゆく。

「頼りになるけど、ちょっと危なっかしいね」

 回復があるからとダメージも気にせず暴れまわるユタカに、十未は援護に回ることにしたようだ。攻撃態勢を取った黄泉の本坪鈴を優先して、ブラスターによる早撃ちを叩きこんでいく。

「人の作りし蒼い焔は、黄泉のそれを凌駕しうるかどうか。試させてもらうよ」

 的確に敵を撃ち抜く十未の銃撃は、黄泉の本坪鈴を倒しこそしていないが、攻撃を防ぐには十分すぎるほどだ。ユタカへ放たれる炎は数分の一まで減少し、ユタカのダメージは生命力の吸収で十分に回復できるほどに抑えられている。
 流石に十未の援護に気づいた一体の黄泉の本坪鈴が、十未を狙って人魂の炎を発射する。

「遅いね」

 十未は高い技量を生かし、自分への直撃コースにある数個の炎だけを相殺し難を逃れる。その炎を放った黄泉の本坪鈴は、横合いから叩きつけられたユタカのハンマーがミンチに変えた。

「好き勝手やる以上、もちろん、今ココでくたばっても悔いはないだろ?」

 黄泉の本坪鈴を屠ったユタカは、凄惨な笑みで怨霊姫へと告げるのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

御狐・稲見之守
お生憎様、その楽しみを邪魔するのが猟兵の仕事でなあ。もっとも、屏風のとんちは中々面白かったのじゃよ。

【WIZ】ほう後悔を呼び起こす術とは面白い。しかし、“化かす”のが妖狐の本分なれば、そのようなマヤカシに惑わされてはな。それに後悔なぞ幾年月の果てに忘れて来たわ。そうさの、昨日喰い損ねた饅頭が一番の後悔かの。

UC七星七縛符、鈴の音を止めさせてもらおう。

……では無理難題をこちらからも出そう。この場にいる猟兵皆を打ち倒し逃れてみせよ。そら、姫の慌てる姿をワシは見たいゾ?


浅葱・シアラ
ひぅ……!?
領主様を操ってたのはあなたなんだね……


使用するユーベルコードは「神薙胡蝶蘭」
沢山の敵が来るなら纏めてこれで相手するよ
鉄塊剣を胡蝶蘭の花弁に変えて、嵐に花弁の刃を乗せて周囲を攻撃するよ

技能【属性強化】で風属性、【全力魔法】で魔法そのものを強化して、【高速詠唱】で速く、何度も何度も発動させて攻撃するよ
【範囲攻撃】で広範囲を強力に攻撃していくよ


「自分が一番後悔している過去」
ある一人の女の子の友達がいるんだ
その友達はシアを「友達じゃない」って強く否定するの
ムキになって「シアとあなたは友達だ」って強く言ったんだけど……
何か事情があるのかな……って今でも後悔してるの……



「ひぅ……!? 領主様は操られてたんだね……」

 先ほどの問答では領主の力になろうと考えたシアラであったが、実際には領主はただの傀儡。元凶はオブリビオンたる怨霊姫であった。悲鳴を聞きたいなどと抜かす怨霊姫の言葉に、稲見之守が答える。

「お生憎様、その楽しみを邪魔するのが猟兵の仕事でなあ。もっとも、屏風のとんちは中々面白かったのじゃよ」

 既に猟兵達の邪魔によって、黄泉の本坪鈴はあとわずか。怨霊姫の楽しみは半ばまで阻止されているが、怨霊姫にはまだ余裕がある様子だ。

「うふふ、この子たちには、こんな力もあるのよ?」

 怨霊姫がちりんと手元の鈴を鳴らすと、黄泉の本坪鈴たちは猟兵へとむけて幻を呼び起こす後悔の念を発した!

「ひぅ……!? シアとあなたは友達だよ……! なのに、なんで友達じゃない、なんていうの……?」

 シアラが見た幻は、友達のはずの女の子がそれを否定する光景。何か事情が合ってことなのだろうが……シアラはそんな後悔の念に囚われてしまう。

「“化かす”のが妖狐の本分ゾ? それに後悔なぞ幾年月の果てに忘れて来たわ」

 格上の妖怪狐に後悔の念は通じなかったようだ。稲見之守の目に映った幻は喰い損ねた饅頭といった程度で、行動を阻害するには至らない。稲見之守は護符を放って、黄泉の本坪鈴の術を封じ込めた!

「あれ……? あっ、幻? もう、あんな光景を見せて……シア、許さないから!」

 過去の幻で惑わせてきたことに怒ったシアラは、鉄塊剣を胡蝶蘭の花弁変えて、花弁の刃の嵐で残る黄泉の本坪鈴を包み込んだ。シアラが全力で放った花弁の嵐は風の魔力も巻き込んで黄泉の本坪鈴をズタズタに引き裂いていく。嵐が収まった後、全ての黄泉の本坪鈴は地面に落ちて、消えて行った。

「……では無理難題をこちらからも出そう。この場にいる猟兵皆を打ち倒し逃れてみせよ。そら、姫の慌てる姿をワシは見たいゾ?」

 全ての配下を失った怨霊姫に、稲見之守は意趣返しとばかりに難題を告げるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『怨霊姫』

POW   :    怨霊乱舞
【無数の怨霊の群れ】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD   :    怨霊傀儡
戦場で死亡あるいは気絶中の対象を【怨霊を憑依させることで、自らの傀儡】に変えて操る。戦闘力は落ちる。24時間後解除される。
WIZ   :    怨霊家臣団
【レベル×1体の、怨霊武者】の霊を召喚する。これは【刀や槍】や【弓矢】で攻撃する能力を持つ。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠天御鏡・百々です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「やっぱり、私の家臣たちじゃないと頼りにならないわね」

 手元の鈴を握りつぶし、怨霊姫は怨霊家臣団を召喚する。その数は合計でおよそ30。槍足軽が前衛を務め、後衛には弓兵。そして怨霊姫の護衛に刀を持つ怨霊の武将が侍る。大広間を埋め尽くすこの怨霊武者達こそが怨霊姫の真の軍勢だ!
 操られている領主たち5人は、未だに盾の如く怨霊姫の周りを固めている。人質として使われないのはありがたいが、これでは遠距離攻撃で直接怨霊姫を狙うことができない。なんとかして救出したいところだが、そもそもが死体をも傀儡とする術だ。気絶させるような手段では意味がない。拘束して無理矢理連れていくとか、憑依している怨霊を浄化するなどの手段が必要となるだろう。
 もちろん領主たちの救出だけを考えればいいというものではない。強力なオブリビオンである怨霊姫を如何にして倒すかということが、何よりも重要だ。

「さあ、ここからが本番よ。皆殺しにしてあげましょう」

 怨霊姫と猟兵との決戦が始まった!!
在連寺・十未
家臣なぁ。意思の無い操り人形なんか恐く無いのだけれどしかし、面倒だなあ。意識を奪うのが意味をなさないというは。その上でいのちを頂くのもできないのであれば……そうだね

ユーベルコード起動。音と光を目眩ましに使う。意識を奪うのが目的じゃない、怨霊の闇に馴れてる目を少しだけ潰せれば良い

その隙に『ロープワーク』技能で鋼糸及びワイヤー付きフックを駆使して領主達五人を絡めとり拘束する。オブリビオン本体ならともかく怨霊が憑いてるだけの……それも弱体化した人間ならば僕の膂力でも抑え込める。その後は拘束の継続と怨霊姫より距離を取るのを優先する

※アドリブ、連携などご自由にお願いします


月山・カムイ
気絶中であるが故、操られるか……ならば、気付を行うのが一つの手として考えられますね
まずは怨霊家臣団を吹き飛ばし、しかるのちに彼等の意識を取り戻す
普段は絶影をオブリビオンを喰らう為に使っていますが、もう一つの側面である破魔の力、試してみるとしますか

無響剣舞・絶影にて弓兵が撃ち出す矢を切り払い、皆への攻撃を排除する
自身は他の猟兵と槍足軽達の戦いの間をすり抜け、領主達の解呪を行う為に突き進む

人の身を斬る事なく、その取り付いた怨霊のみを切り裂く
自分と絶影を技の冴え、とくと御覧じろ

破魔の力を込めて、取り付いた悪霊の存在を見切り、憑依された対象を殺さず、悪霊のみを斬る
剣豪としての力を存分に発揮致しましょう


ミーユイ・ロッソカステル
【判定:wiz】
――前座はお終い?
そう、なら……おまえの戯れはここまでにしましょう。

そう言って、夜を呼び寄せた時ど同様に歌う。
曲目は、「誘惑の口づけ 第7番」。聞くものを虜にし、心を奪う魔性の歌。

……えぇ、一城を支配するだけの強力なオブリビオンであるなら、効き目は薄いでしょう。
けれど――その眷属ならば、どうかしら。

心なき怨霊の武者だろうと、虜にしてみせる……そういう自身があればこそ、私はこういう選択肢を取る。

なにより……人の心を弄び、遊興に耽っていた女から、自身の手駒を全て支配して、奪ってみせる。
それはとても、愉快で滑稽でしょう?
この世界で言う「年貢の納め時」と観念なさいな。



「意思の無い操り人形なんか恐く無いのだけれど。しかし、面倒だなあ」

 操られている領主たちを助けようにも、彼らは怨霊姫の呼び出した大量の怨霊武者たちの後ろだ。さてどうしようかと十未は考える。

「意識を奪うのが意味をなさない。その上でいのちを頂くのもできないのであれば……そうだね。こんなのはどうかな」

 十未は自分の懐からスタングレネードを取り出し、怨霊の群れへと放り投げる。それはただのスタングレネードではなく、ユーベルコードである『stun bomb』だ。弾けたstun bombは凄まじい音と光を発し、怨霊達の眼を眩ませる。

「よし、今のうちに……」
「私もお供します。少々考えがありますので」

 怨霊武者たちが立ち直るまでが勝負だ。十未は怨霊武者の間をすり抜け、領主の元へと向かう。カムイも十未に並走して、2人は槍足軽を通り抜け、領主の前へと辿り着いた。そんな2人に向けて、後方にいたためにstun bombの効果が薄かった怨霊の弓兵が矢を射かける。しかし、槍足軽との連携も無く、単発で放たれる矢など脅威ではない。2人に矢は届くことはなく、カムイの操る多数の剣閃によって、簡単に斬り払われた。

「普段は絶影をオブリビオンを喰らう為に使っていますが、もう一つの側面である破魔の力、試してみるとしますか」

 カムイは絶影を領主たちへと向けて振るう。何を血迷ったかと思うところだが、よくよく見れば領主たちには一切の傷も無い。

「人の身を斬る事なく、その取り付いた怨霊のみを切り裂く。自分と絶影を技の冴え、とくと御覧じろ」

 そう、カムイは破魔の力を乗せた剣撃により、領主たちに憑りついた怨霊のみを切り裂いたのだ。これで領主たちは怨霊姫の傀儡から解放された。しかし、術の負担か、領主たちは気絶したままだ。

「怨霊のみを斬るか……すごいね。目が覚めないなら、無理やり連れていくしかないかな」

 十未は領主たち5人をロープで縛り、まとめて連れていく。元々操られているのを無理矢理拘束していく予定だったのだ、それに比べれば気絶しているだけならばまだ楽だ。
 領主の救出がこれで成功するかと思ったところで、stun bombの効果が切れてきたようだ。2人へ向けて、槍足軽が動き出す。ここで囲まれて攻撃を受ければ、ただでは済まない。少なくとも領主たちは助からないだろう。

「捧げましょう あなたの心に この口づけを」

 絶体絶命のピンチに、ミーユイの歌が響き渡る。その歌は聞くものを虜にし、心を奪う魔性の歌だ。怨霊武者たちはミーユイの歌に聞き惚れ、再度動きを止める。

(「……えぇ、領主をも支配するだけの強力なオブリビオンであるなら、効き目は薄いでしょう。けれど――その眷属ならば、心なき怨霊の武者だろうと、虜にしてみせるわ」)

 ミーユイは歌い続ける。それは仲間を援護するため、そしてーーー

(「……人の心を弄び、遊興に耽っていた女から、自身の手駒を全て支配して、それはとても、愉快で滑稽でしょう?」)

 ミーユイの歌は、狙い通りに怨霊武者達の動きを止めている。その間に、カムイと十未は敵軍の中より領主たちを連れ出すことに成功する。

「よくも、私の傀儡どもを奪ったわね……」

 身体能力はさほどでもないのか、ようやくstun bombから立ち直った怨霊姫は、憤怒の表情で猟兵たちを睨み付ける。

「そう、貴女の盾になっていた傀儡はもういない。この世界で言う「年貢の納め時」と観念なさいな」

 領主たちを救出したことで、猟兵達が全力で戦うための障害は無くなった。人を弄ぶ怨霊姫に、今こそ天誅を下す時だ!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

有澤・頼
(ついに、怨霊姫との対決だね。口ではあんなこと言ってるけどなりふり構ってない気がするんだよね…?)

「達人の知恵」を使用して怨霊姫のユーベルコードの弱点を指摘して実証してみせるよ。相手に動揺を与えてみせようかな。
敵の攻撃に対しては「残像」で避けてみせるよ。

早く倒して、牢屋に入れられた人たちを解放しないとね!気を引き締めていこうか!


月山・カムイ
滑稽なものですね?
操る傀儡が居なければ、貴女を護るものはない
ただの怨霊武者ならば、自分達も断ち切るのになんの遠慮もない
ここが貴女の終わりです、覚悟していただきますよ?

家臣団を切り伏せながら、他の猟兵と連携して怨霊姫を追い詰めていく
放たれる怨霊は破魔の力で斬り捨て、怨霊武者の攻撃はその武器を斬り捨て他の猟兵の戦いをサポートして動く

か弱い女性の姿をしている辺り、少し気は進みませんが……
貴女をこのままにしておくと被害が拡大するだけ、だと分かりきっているのなら
躊躇う事は辞めておきましょう

そう覚悟と決めて宣言して、全てを切り伏せていく



「滑稽なものですね? 操る傀儡が居なければ、貴女を護るものはない。ただの怨霊武者ならば、自分達も断ち切るのになんの遠慮もない」

 カムイは救出した領主たちは仲間の猟兵に任せ、再度怨霊姫とその配下へと対峙する。

「領主さんたちも助け出して、ついに、怨霊姫との対決だね。早く倒して、牢屋に入れられた人たちを解放しないとね! 気を引き締めていこうか!」

 頼もカムイに並び、2人の剣豪は怨霊の槍足軽へと切り込んでいく。槍足軽たちも槍を突き出して応戦するも、その槍は猟兵の残像を捉えるのみ。槍足軽を次々と切り伏せて、2人は怨霊姫へと進んでゆく。

「生意気な……! 怨霊達よ!」

 2人へ向けて、怨霊姫は扇を振るって指示を出す。怨霊姫の指示の元、無数の怨霊の群れが宙を飛んで2人に襲い掛かってゆく。

「怨霊の扱いが得意みたいだけど、怨霊は破魔に弱いんだよ!」
「そういうことですね。はあっ!」

 カムイは襲い来る怨霊達に向けて絶影の刃を一閃する。カムイの破魔の力を乗せた刃は、無数の怨霊達を霧散させた。

「守護明神! 敵の攻撃の弱点は証明されたよ!」
「なっ……! 私の力が!?」

 頼の示した知恵に呼応し、半透明の守護明神が頼の背後に現れ、怨霊姫を指し示す。すると、怨霊姫がいくら呼び出そうとしても、一向に怨霊は出てこなくなり、怨霊姫は動揺している様子だ。頼のユーべーコードによって、怨霊乱舞は数分ほどであるが封じられたのだ!
 そうすればあとは召喚されている怨霊武者達だけだ。とはいえ、破魔の力もある以上、2人の前には大した障害にはなりはしない。2人は槍足軽を突破し、怨霊姫の前へと辿り着いた。

「さあ、ここが貴女の終わりです、覚悟していただきますよ?」

 か弱い女性の姿をしている怨霊姫だが、ここで逃がせば被害が拡大するだけだ。カムイは覚悟を決めて、怨霊姫へと斬撃を放つ。体術は素人同然の怨霊姫がカムイの剣技を避けられるはずもなく、怨霊姫の血が舞った。

「さあ! これで決着だよ!!」

 カムイに続き、頼のサムライブレイドが怨霊姫を捉える。頼の剣閃は先ほどのカムイの刀傷に重ねて振るわれ、怨霊姫へと致命傷を与えた!

「この私が! こんなところで……!! 猟兵どもめ……今はここで果てようとも、我らが怨念が尽きることはない……」

 怨霊姫は猟兵達へ向けて怨嗟の言葉を吐きながら消滅していく。人を操り弄ぶオブリビオンはここに討伐された! 猟兵達の勝利だ!

 戦いの後、猟兵達は難題に答えられず牢に囚われた人々を開放する。そうしているうちに、気絶していた領主たちが目を覚ました。領主たちは、猟兵達へと謝罪と感謝の言葉を告げるのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年02月08日


挿絵イラスト