ここは山間の温泉街。
元々湧いていた温泉で身も心も癒すため、集まってきた人々を泊めるための旅籠ができて出来上がった街である。
「さて、ここに来るのも久しぶりじゃのう。」
そんな街へと続く坂道を登ってきた、壮年の破戒僧がいた。
道の脇には堀があり、涌きあがる温泉が湯気をあげて流れ続けている。
「そろそろか……この寒さは堪えるわい、早く温まりたいものじゃ。」
せっかくじゃ、般若湯でも……などとだみ声で呟いた時、旅籠の呼び込みが目に入る。
少し、声が間延びていて……、
「……これは、マズいな。」
破戒僧はすぐに身を隠し、街の者たちを見つめていた。
街の者たちは一様に目に生気がなく、動きが緩慢になっている。
「意識が奪われかけておるな……いかん、まずは領主様に伝えるか。」
「……ということがあったようです。」
八咫は困ったような笑顔で、グリモアベースに集まった猟兵たちに事情を説明していた。
壁には、道が凍り付いた温泉街の中が映っている。
「この温泉街の人々が、洗脳されかけています。
猟書家と呼ばれる者、そして以前のエンパイアウォーで皆さんが倒した、魔軍将コルテス……彼を宿した者たちによって。
皆さんには、彼らを倒してもらいたいと思います。」
見れば、動きの緩慢な街の人々の中に、白い着物の少女たちがうろついている。
少女たちの歩いた後には、道に雪がさらに積もっていくようだ。
「彼女たちに、コルテスが憑いているようです。
特性としては雪女というところでしょうか……吹雪を起こしたり、氷柱などを撃ち出してきます。
普通に戦ったら少し苦労すると思いますよ、氷や雪の上は彼女らの得意とするところですから。
ですが、」
言葉を切った八咫は、悪戯っぽい笑みを浮かべて指さした先には……道の影で様子を見る、破戒僧の姿。
その足元の堀に流れるのは、湯気のあがる温泉の湯。
「彼女らは、戦いに慣れていません……そこも、コルテスの特性でしたね。
自身にとって戦いやすい場として、道を凍らせていったようですが、場所が悪かったですね。
この街には、いたるところに温泉が流れています。
温泉が見当たらないような場所であっても、あの破戒僧の方なら知っています。
彼はこの街を取り返すためなら、協力は惜しません……基本的には皆さんに手を貸してくれますよ。」
ゲートを開き、では頑張って……と言いかけた八咫は、思い出したように言葉を続けた。
「ちなみに、敵は街の人を全滅させる事が目的なのですが……戦いの最中に街の人を手にかけることはありません。
盾にする、命を奪うと脅す、などの使い方を普通は思い浮かべるところですが……ふふふ、そんなことは欠片も思い浮かばないようです。
真っ直ぐ皆さんへ向かってくるでしょうから、安心して倒してくださいね。」
ヨグ
ヨグです、久しぶりのサムライエンパイアの物語です。
温泉街を潰しにくる猟書家と、その配下たちの物語となります。
第1章 集団戦
『『雪女』雪華』
|
POW : 氷柱散華
【巨大な氷柱】による素早い一撃を放つ。また、【自壊させて大量の氷柱や氷刃にする】等で身軽になれば、更に加速する。
SPD : 雪華輪
自身が装備する【冷気吹き出る雪結晶】をレベル×1個複製し、念力で全てばらばらに操作する。
WIZ : 我が身は雪と共に在りて
肉体の一部もしくは全部を【吹雪】に変異させ、吹雪の持つ特性と、狭い隙間に入り込む能力を得る。
イラスト:リタ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
「おお、来てくださったのじゃな。」
破戒僧は現れた猟兵たちへと笑みを返すと、街へを目を向けていた。
その先を見れば、雪女たちは凍った道の上を滑るように歩いている。
「まずは彼女らを何とかしなければなりませんな……わしにできる事なら何でも言ってくだされ、手伝いましょうぞ。」
馬県・義透
四人で一人の複合型悪霊。生前は戦友。
第三『侵す者』武の天才
一人称:わし/わしら 豪快古風
対応武器:黒燭炎
…一つ、協力してほしいことがある。
ここは温泉地と聞いておるから、その温泉でこの氷たちを溶かしたい。
わしはUCで地形破壊できるからな、指示してくれればそこを破壊しよう。
攻撃はUCはもちろん、黒燭炎でのなぎ払いの炎属性の2回攻撃をしよう。
わしは侵掠如火担当じゃぞ?氷に負けるものか。
ははは、戦下手とは本当のことだの!
まあ、念のために協力者に、結界術で炎の結界張っておこう。
ヨナルデ・パズトーリ
現地の御仁がおるのは助かるのう
コルテス相手ならば……全力で潰さんとじゃしな
破戒僧の人に温泉の場所をまず確認
『殺気』を抑え『存在感』を無くし『忍び足』で移動
『野生の勘』と『第六感』を活かし敵との戦闘を極力避け氷に覆われてるかもしれない温泉という『失せ物探し』をUCで引き出した地震の神テペヨロトルの力も利用しつつ捜索
炎の『属性攻撃』魔法で温泉を覆う氷を『焼却』し敵の地の利を奪う
戦闘に突入したらUCで地震を敵の立つ大地のみに起こし動きを阻害
其の侭『敵を盾にする』様に動きつつ『地形を利用』し斧に『怪力』による斧の『薙ぎ払い』で吹き飛ばし温泉に叩き込んだり『高速詠唱』の炎の『属性攻撃』『全力魔法』で攻撃
アスカ・ユークレース
なるほど、誘い込み漁ですね?
破戒僧さんに場所を教えてもらった温泉へと誘導するように逃げる振りの【パフォーマンス】
【スナイパー】の一点集中攻撃と【範囲攻撃】の組み合わせで進路を自然に操作、路地裏対策にあらかじめ何ヵ所かに火の玉をしかけてもおきます
氷の道はスケートによる【悪路走破】で駆け抜けて行きましょう
流石に火の玉なら凍らされることもないだろうし。温泉へ向かう途中でうっかり燃やしてしまうこともあるでしょうが…まぁ事故だと思えば。
あとは…「鬼さんこちら」という感じで挑発でもしてみようかしら?
アドリブ絡み歓迎
「おお、そうか。では一つ、協力してほしいことがある。」
破戒僧に負けず劣らず、男らしく豪快な笑みを浮かべながら問いかける、馬県・義透(死天山彷徨う四悪霊・f28057)。
遠くにいる雪女たちの足元と道の堀を交互に指さし、
「ここの温泉は、相当に湯量があるようだの?」
「うむ、そうじゃな。」
「であれば……温泉の湯で、あの氷たちを溶かしてしまいたい。お主ならどうする?」
「ふむ……。」
問われた破戒僧は顎に手をやりつつ、道の奥を指さし、
「こちらは下流じゃし、少し上流の堀を埋めて溢れさせるか。」
「やはりそうなるであろうのう。」
2人の横から尊大な口調の幼い少女の声が聞こえたと思えば、一気に駆け出していくヨナルデ・パズトーリ(テスカトリポカにしてケツァルペトラトル・f16451)の姿。
古い神の一柱、その力で存在感を消しつつ雪女たちの脇をすり抜けていき、手にした巨大な斧を振り降ろした。
「これでどうじゃ!」
その小さい身体に似合わぬ黒曜石の斧は石床を砕き、一撃で堀を堰き止める。
「え、なに!?」
「ちょっと! 何してるのよ!」
さすがに気が付いた雪女たちが、ヨナルデへと一斉に氷柱を降らせはじめた。
しかし、すぐに斧を振り上げて叩き壊し、
「はっはっは! その程度で妾を止めることはできぬであろう!」
「なんなのよ、本当に……キャッ!?」
雪女たちは炎の斬撃に断ち斬られ、火の玉が浴びせかけられた。
「ふはは、豪快で結構!」
「……はは、ちょっとやりすぎな気もしますが。」
すっかりヨナルデの側を見ていた雪女たちを、追いかけるように馬県が炎を纏う黒い槍で斬り飛ばし……その様を、少し困ったような笑みを浮かべながら見ていた、アスカ・ユークレース(電子の射手・f03928)。
それでも、アスカの操る火の玉は消えることなく雪女たちを這いまわり、その姿を温泉の湯の中に溶かしていった。
「降り注いだ氷柱もすぐ溶けましたし、お湯はクリティカルヒットしてますね。……しかし、」
元々が山奥の温泉街……道は整備されてはいるが、
「少し、この道では狭いですね。」
「うむ、そうじゃな……開けた場所で湯を使うなら、この先に共同浴場があるのう。」
破戒僧が指さした先を見れば、凍った道に沿って板壁が立ち、中から湯気が立っていた。
「壁は板切れ一枚。そろそろガタもきとるから、叩き破ってしまえば広く使えるか。」
「おう、それならわしらが何とかしよう。」
「うむ、妾らに任せるとよかろう!」
いち早く馬県とヨナルデが駆け出し、板壁を斬り払い、破壊していく。
「誘い込み漁になりますね。では私は、雪女たちを誘導してきましょう。」
見る間にアスカの足元はスケート靴に変わり、道を滑って駆けていった。
「待ちなさい!」
「ふふ、そうはいきません。」
アスカの姿を見た雪女たちは、その足を吹雪へと変えて追いかけてきた。
粉雪を巻き上げながら向かってくる速度は相当なものだが、
「鬼さんこちら、手の鳴る方へ♪」
「……きーっ、馬鹿にして!」
歌と共に手を叩いて前を進むアスカに、追いつけずにいた。
そして一つ手を叩くごとに、蠍の紋の浮かび上がる火の玉が脇道を塞いでいくが、
「……本当に、脇目も振らずにこちらに来ますね。」
雪女たちには先回りしよう、などの考えもないようだ。
その方がこちらとしては助かりますが、と考えているうちに、共同浴場……だった場所が見えてきた。
「さぁ、鬼さん。手の鳴る方へ。」
「だーかーらー! 私たちは鬼じゃ、きゃあああ!」
道を曲がり、浴場の床へ上った途端……つんのめるように、雪女たちは転がっていった。
氷の上を滑るように駆けていたが、お湯がかけ流されて凍っていない石の床に足をとられたようだ。
「ははは、戦下手とは本当のことだの!」
「……まさか、ここまでうまくいくとは思わぬよ。だが、」
馬県の豪快な笑いが響く中、雪女たちから少し離れた浴場の床に向け、ヨナルデは大上段に斧を振り上げていた。
「コルテス相手ならば……全力で潰さんとじゃしな!」
「ああああああ!?」
振り下ろされて巻き起こる地震は雪女たちのみを襲い、バランスを崩し……彼女らの目に映るのは、炎を纏った黒い槍。
「や、やめ」
「やめろと言われても止まらんよ。何せ、わしは」
ゴウッ! と轟音と共に薙ぎ払われ、雪女たちは雪の粒へと変わっていく。
「侵掠如火……その体現じゃ。」
斬撃の嵐がやんだ時……雪女たちだったものは、流れる湯の中へと溶けて消えていた。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
月舘・夜彦
サムライエンパイアの各地で猟書家の活動が見られるようになりましたね
クルセイダーが去って以来、必ずや現れると思っておりました
今は彼等の企みを、一つ一つ潰していきましょう
破戒僧の御方に軽く挨拶を
今は一人でも戦力になる方が必要になります
道を凍らされれば私達が不利になる
近くに温泉がある所へ誘導して戦いましょう
相手は戦いに慣れていないとは言え、力を得た者
無理はなさらぬように
バディペットの春暁を呼び出す
動物使いで指示をし、敵を温泉が流れている所へ誘導
此方へ向かってきた所で襲撃
駆け出して敵が複数ならば中心へ接近
早業の火華咲鬼剣舞を繰り出し、2回攻撃となぎ払いにて敵を一掃
敵の攻撃は氷結耐性にて耐えカウンター
ポーラリア・ベル
冬の音が聞こえたから、お姉さん(雪女)の遊びに加わりにきたの。
冬告げのベルの【天候操作】で雪を降らせながら、雪女のお姉さんの周りを飛び回り、タッチして鬼ごっこにお誘い。
雪の積もった家屋に【おびき寄せ】て、【怪力】でどさどさーって頭に雪をかぶせるよ!
雪華輪を放ってきたら【見切って】【騎乗】。【氷耐性】で冷気を耐えながらスノウフローターみたいに操作して、大雪を降らせながら飛び回るよ!
沢山雪が積もったらユーベルコード発動。
周囲の雪を全部操作して、一か所に集めた雪女のお姉さんをぎゅーって包んで、みんな雪だるまにしちゃおう!
えへへ、どう?自慢のお姉ちゃん雪だるまー♪
周囲には共同浴場の湯がかけ流され、広く凍っていない場が作られていた。
「此度の異変を知らせてくれたのは、貴方でしたか。」
破戒僧の前に歩み出て一礼しているのは、月舘・夜彦(宵待ノ簪・f01521)。
「助かります、無辜の民を死なせるわけにはいきませんから。」
「うむ、その通りじゃ。わしもここが無くなるのはちと困る。」
「はは、思い入れのある場所ならばそうでしょう。……さて、」
月館の肩には一羽のイヌワシが留まっていた。
主の手でひと撫でされると心地よさそうな顔になり、
「春暁よ、吹雪の主をここへ誘い出してください。」
一声鳴くと、道の先に巻き起こる吹雪へと突進していった。
「しかし……先ほどまで、あのような吹雪はなかったのですが。」
「そうじゃのう……何があったのやら。」
時は少し巻き戻り、温泉街の街道。
歩いていた雪女たちの目の前に、ひと欠片の雪が舞い降りた。
「あれ、誰かが降らせてる?」
「やってないでしょ、あまり派手なことはするなって言われてるし……。」
まだ雪が降るほど寒くはない……そう首を傾げていると、
「お姉さん!」
「ん?」
不意にかけられた声と共に、肩を叩かれた。
そちらへと視線を向ければ、ひらりと舞う真っ白な妖精のポーラリア・ベル(冬告精・f06947)。
「お姉さんたち、雪が好きでしょ? ポーラがプレゼントしてあげる!」
「え、ちょっとまって!?」
両手を上げて無邪気に言い放ったと思えば、辺りは銀世界に成る程の雪が降り出した。
確かに雪は好きだが、
「待ちなさい! ここまで雪はいらないから!」
「私たちがやったって思われるじゃないぐはっ!?」
屋根から急に落ちてきた雪に、1人が潰されていた。
「えっへへ! もっと降らせてあげるよ!」
「やめて! 止まりなさい!」
楽しそうに飛んでいくポーラリアへと飛ばされる、冷気を放つ雪結晶。
しかし、冬を告げる妖精でもあるポーラリアにとっては心地の良い物で、
「さぁ、もっともっと雪を降らせちゃおう!」
「やめなさいって……もう!」
浮かぶ雪結晶に乗り、辺りは吹雪に包まれ……雪女たちは必死に止めようと追いかけていって。
……そんな追いかけっこがしばらく続き、温泉街にいた雪女たちが全て吹雪へとむかっている。
「……おっと?」
吹雪を巻き起こしているポーラリアのところへ、一羽のイヌワシが飛んできた。
後ろの雪女たちの姿を見ると、くるりと背を向けて先を飛んでいる。
「そっか、これで終わりだね。」
目の前のイヌワシが道から逸れ、一声鳴いた時……ポーラリアは雪女たちへと振り向いた。
「いい加減に……!」
「……うん、これで終わりにするね。」
「わ、ぶ!? ちょっと!?」
呟きと共に腕を広げると周囲の雪が集まり、雪女たちを巻き込んで一つの雪だるまへと変わっていく。
そんな様子を寂しげに見つめ、
「えへへ……どう? 自慢のお姉ちゃん雪だるま。」
「ええ、上出来です。」
駆け込んできた月舘の刀に、雪だるまが薙ぎ払われていた。
瑠璃色の炎を纏う刀身に斬り裂かれ、花が咲くように広がる炎に為す術もなく……雪女たちは溶け消えていく。
「……さようなら、お姉さん。」
その様を見つめて呟くポーラリアへと、刀を納めた月舘は静かに声をかけていた。
「辛い役割をさせてしまいましたね。」
「……ええ、感謝していますよ。」
グシャリ……声と共に最後に残っていた雪を踏みしめる音に目を向ければ、一人の男が立っていた。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 ボス戦
『ブラザー・アポストロス』
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POW : 悔悟せよ、汝罪深き者
対象への質問と共に、【自身の侵略蔵書】から【野心の獣】を召喚する。満足な答えを得るまで、野心の獣は対象を【引き裂く爪と牙】で攻撃する。
SPD : 報いを受けよ、愚かなる者
【侵略蔵書の表紙】で受け止めたユーベルコードをコピーし、レベル秒後まで、侵略蔵書の表紙から何度でも発動できる。
WIZ : 来たれ我らが同胞よ
【火縄銃】で武装した【聖戦士】の幽霊をレベル×5体乗せた【ガレオン船】を召喚する。
イラスト:いもーす
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠枢囹院・帷」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
「彼女らに任せるつもりでしたが、ここまでの騒ぎにしてしまうとは。」
忌々し気に踏みつけ、猟兵たちへと視線を向ける男。
その姿は宣教師と言うべきか、黒い法衣に身を包んでいた。
「あなた方のような猟兵たちに、嗅ぎつかれてしまいますからね。」
「……いいや、騒ぎは起こさずとも彼らは来たじゃろう。」
「おや、あなたはまだ……くっくっく、そういう事でしたか。」
含み笑いと共に手にした本を開けば、男の周囲には火縄銃を手にした霊の姿。
身構える猟兵たちへと破戒僧が呟く声が聞こえる。
「あの本、なかなか上等なようじゃが……水に弱そうだの。」
馬県・義透
四人で一人の複合型悪霊。
引き続き『侵す者』
任せるにしても、もうちっと考えんとなぁ…。
ん?(破戒僧の呟きが聞こえた)
ははぁ、なるほど。ということは、火縄銃対策にも使えるこのUCか。
のう、戦友よ?
わしは前衛。なぎ払いの2回攻撃が主だの。
後ろに通すものか。防御は四天霊障でのオーラ防御だの。
※
第一『疾き者』唯一忍者
一人称:私/私たち のほほん
対応武器:漆黒風
そうですねー。
ふふ、それにこれをコピーしようにも…嵐に雨は付き物ですよね?
温泉地ですし、この湯量ですし…湯、跳ねてきますよね?
私は後衛からの漆黒風投擲で、援護してますねー。
ふふ、このUC下でも、当てることはできますからねー。
※疾き者の方が七歳年上。
火土金水・明
「大きな戦争が終わった世界に、再び戦争を起こそうとする存在は見逃すわけにはいきません。」
【WIZ】で攻撃です。
攻撃方法は、【高速詠唱】で【破魔】と【継続ダメージ】と【鎧無視攻撃】を付け【フェイント】を絡めた【全力魔法】の【コキュートス・ブリザード】を【範囲攻撃】にして、『ブラザー・アポストロス』と召喚された者たちを纏めて【2回攻撃】します。相手の攻撃に関しては【残像】【オーラ防御】【見切り】で、ダメージの軽減を試みます。
「(攻撃を回避したら)残念、それは残像です。」「少しでも、ダメージを与えて次の方に。」
アドリブや他の方との絡み等は、お任せします。
月舘・夜彦
彼がブラザー・アポストロスですね
見た目は人と変わりませんが、彼の言葉は人の心を大きく揺さぶり
死は救済であると謳うのでしょう
己が罪、忘れるはずも無し
オブリビオンに限らず、悪と見做した者を斬り続けてきた
弱き者の、失った者の刃として、己が手を汚そうとも選んだ道
奪ったものは決して戻らない……悔やむことこそ、真の罪
戦い続ける道を選んだ、その覚悟は今も変わらない
獣を召喚して来た時は水霊『紫水』
水壁を繰り出して獣の爪と牙を防ぎ、カウンターにて水壁から毒の飛沫を放つ
同時に駆け出してアポストロスへ刃の届く所まで接近、早業の2回攻撃にて仕掛ける
その後、敵の攻撃は残像にて回避
完全に躱せない場合は武器受けにて防御
「彼がブラザー・アポストロス、ですね。」
「そのようだの。」
武器を手に身構える月館と馬県。
法衣の男はそんな二人へと柔和な笑みを浮かべ、
「いかにも。すでに私の名前を知っておられるようで。」
「まったく、人を扱うのは苦手そうな御人だの。」
「ふふふ……彼女らは、急拵えの中ではうまくいった方ですがね。なんにせよ、」
馬県の皮肉にも態度は変えず、あくまで慇懃に一礼をする男の背後には、火縄銃の銃口。
「我が大命の為、皆さんにはご退場願いましょう。」
「残念だけど、そうさせるわけにはいかないのよね。」
「くっ!?」
火縄銃が火を噴いた瞬間、横から女性の声と共に氷の矢が叩きつけられた。
広い範囲に飛び交う矢に弾丸は捕えられ、霊たちもかき消される。
「くっくっく……もうひと方、いらっしゃいましたか。」
「ええ、横から失礼。」
声の方を見れば、つば広の黒い帽子の下で笑みを浮かべる、火土金水・明(夜闇のウィザード・f01561)の姿。
「しかし、大きな戦争が終わった世界に、再び戦争を起こそうとする存在は見逃すわけにはいきません。」
「同感です。」
刀を構えた月舘に対し……男はその赤い瞳を向けて、
「なるほど、良い刀ですね。さぞや多くのものを斬ってきたのでしょう。」
「……何が言いたい?」
「いえいえ、あなたの斬った者たちの中には……どれだけの悪人が居たでしょうか?と。」
静かに問いかける言葉に徐々に月館の瞳に霞みがかかり、意識は呑み込まれていった。
「弱き者、失った者のため……悪と見做した者へと、刃を振るっただけだ。」
「なるほど。その中には、ただの人も多かったのでは?」
「確かに……オブリビオンではない者も、いた。だが、」
愛刀、夜禱を握る手に力が篭もる。
その時、男の侵略蔵書から一頭の獣が呼び出された。
「己が罪、忘れるはずも無し……己が手を汚そうとも、選んだ道。奪ったものは決して戻らない……悔やむことこそ、真の罪。」
改めて愛刀を構えた時、月館の緑の瞳に霞みはなかった。
男へと駆け出した月舘に獣が襲い掛かるが、
「来たれ、紫水……戦い続ける道を選んだ、その覚悟は今も変わらない!」
「ふふ、よく言いましたねー。」
月館の操る水霊が呼び出した水壁に阻まれ、その横に立つ馬県の放つ嵐に巻き込まれていった。
無造作に棒手裏剣で貫くのは、先ほどまでと違う笑みを浮かべる馬県。
「私たちに戦う意味を問うのは……悪手だと思いますけどねー。」
「くっ……あなたは違う方、ですな。」
「ふふ、わかりますかねー?」
男の問いに応じるのは、馬県の別の人格……ではなく、内に宿る霊たちの一人。
のほほんと笑みを浮かべ、容赦のない雷を纏う嵐を男へと叩きつける。
「さぁ、たっぷりと雨と湯を浴びてくださいねー。」
「これ、は……ぐっ!?」
男が開いた侵略蔵書で受け止めようとするが、見る間に蔵書のインクが滲み出す。
ちらりと破戒僧の方を見れば、ウインクと共に親指を立てていた。
「ふふ、彼の言う通りでしたねー。」
「……まさか、そうやって防ぐとは。」
「あなたも、戦いは苦手そうですしねー。」
「ぐあ!?」
嵐の中、侵略蔵書を持つ腕へと棒手裏剣が突き立つ。
「死は救済と謳うお前の言葉は、人の心を穢すモノ。」
「くっ、やめ……」
痛みに呻く中、男の前で大上段に振り上げられる刀身。
「人心を惑わす罪、その死を持って償うのだな!」
「ぐあああああ!」
月館の刃に斬り裂かれ、男の叫びが響き渡った。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ヨナルデ・パズトーリ
妾が言うは一つ
生を否定し命を踏み躙る戯け者が!
貴様の様な下郎は疾く滅び骸の海に還るが良い!!
魔法は全て『高速詠唱』で『全力魔法』且つ『範囲攻撃』
UCは即発動
『呪詛』入りの闇の『属性攻撃』魔法で『目潰し』
『目立たない』様に『存在感』を薄れさせ『闇に紛れ』逆に『存在感』と『殺気』を持たせた『残像』で攪乱
敵の動きを『野生の勘』で『見切り』本を濡れさせるのも兼ねた『マヒ攻撃』の『呪詛』を込めた氷の『属性攻撃』魔法で動きを鈍らせ高速飛行の『空中戦』で肉薄
『怪力』の『グラップル』でぶん殴り『零距離射撃』の『神罰』の雷『属性攻撃』魔法
濡れた身には雷も通ろう
其れにUCで直接に殴らぬならコピーできるかの?
「ぐ……なんの、これしき……。」
斬られた傷を押さえ、男が苦しむ顔を上げた時……濡れた床に小柄な人影が立ちはだかっていた。
「妾が言うは一つ。」
言葉と共に、ヨナルデの身に変化が起こる。
その肌は蛇の鱗に覆われ、背中に羽ばたく鳥の翼。
「そ、その姿……!」
「生を否定し、命を踏み躙る戯け者が! 貴様の様な下郎は疾く滅び、骸の海に還るが良い!!」
「くっ!」
投げつけられた闇に男の視界が奪われ、周囲を殺気が包み込む。
「羽毛ある蛇……ケツァルコアトルだと。」
気配を探りながらも口から洩れる呟きには、明らかな動揺が混ざっていた。
それはかつて、コルテスが滅ぼした民族が信仰し……不幸にもコルテスを同一視し、征服された神。
「なぜ、何故ここに!」
「何故と問うか? 痴れ者が!」
「っ、そこか! ぐああああ!」
飛び掛かる気配に男は咄嗟に侵略蔵書を開いて構えるが、受け止めきれずに吹き飛んでいく。
ただでさえ濡れて力を引き出せぬ侵略蔵書に叩きつけられたのは、神罰の雷を乗せた全力のヨナルデの拳。
「ふん、大方その本で妾の力を真似ようなどと考えたのであろう?」
「くっ……。」
「はっ、図星かの。それしきの魔道具で神の力を真似ることなどできぬと知るがよい!」
「がはっ……!」
起き上がった男の腹にさらに拳が叩きつけられ、その身体はぼろ雑巾のように吹き飛んでいった。
大成功
🔵🔵🔵
ニコリネ・ユーリカ
この街には至る処に温泉があって湯脈があって
見当たらない場所の温泉も破戒僧が知っている
その方が「本は水に弱そう」って仰ったなら
湯泉を利用してぶつけてやったらどうかしら?
ねぇね、ミスター(破戒僧)
この街に点在する温泉から湯脈を予想して
あのイケオジに最も近い場所を教えて下さいな
彼を戦闘から守りつつ、敵に聞えないようゴニョゴニョ相談します
私、大地に眠る水の精霊に呼び掛けて、
【エレメンタル・ファンタジア】で間欠泉を起してみます
火縄銃に水を浴びせて点火できないように
ガレオン船は船底から押し上げて揺らしちゃう
ブラザーも折角温泉街に来たんですもの、ひとっぷろ浴びて頂戴!
大事な侵略蔵書を濡らして使えなくさせるわ
ポーラリア・ベル
くすくす。
ぼーっとさせて、何もできなくして、最後は雪に埋もれちゃう。
自然なまま、何もしないまま、冬に身を任せる人を作るのね。
でもー、せっかくだから、雪景色だけじゃなくて、雪だるまとか、温泉とか、冬の中動いてくれるなら色々作ってほしーなーなんて。
その方がなんか、楽しいし!
そんな冬を呼ぼうとしてくれたおじさーん!雪合戦しよー!
冬告げのベルの【天候操作】で雪を降らして、集めて、【ローリングスノーマン】!
ふぇあー!いっぱい雪玉お返ししてきた!楽しい!
放ってきた雪玉も雪だから、集めてはポーラの雪玉に取り込んで、どんどんどんどん大きくしていくよ!
効果が切れたら、どこまで大きくなってるかしら?
うーふーふー♪
「いやはや……猟兵の方々には頭があがらんな。」
物陰から元凶の男との戦いを覗いていた破戒僧。
なすすべもなく殴り飛ばされる男を見ながら自身の拳を握り、
「わしももっと鍛えねば……、」
「……ねぇね、ミスター?」
「ん?」
声に振り返れば、柔和な笑みを浮かべたニコリネ・ユーリカ(花売り娘・f02123)の姿があった。
静かに……とニコリネは口元に当てた指で侵略蔵書を手に倒れた男を指さし、
「あのイケオジを倒すのに、協力して下さいな。」
「お、おお。わしにできる事なら何なりと申してくだされ。」
「ふふ、よかった。じゃあ……」
「まだ……まだだ……!」
地面に倒れ、呻きながら侵略蔵書をめくる男。
まだ濡れていない無事なページを開いた時、そこにひとかけらの雪が舞い降りた。
「何、だと……雪は、」
「くすくす……おじさんは雪を降らせたかったんだよね?」
「だ、誰だ!?」
舞い落ちる雪の中を見上げれば、笑っている青い妖精、ポーラリアがいた。
男の見ている前で、くるくると楽し気に飛びながら、
「ぼーっとさせて、何もできなくして、最後は雪に埋もれちゃう。自然なまま、何もしないまま、冬に身を任せる人を作るのね。……でもー、」
言葉を切って、不満げな顔でピシッと指を突き付け、その指をクルクルと回しながらまた言葉を続けた。
「せっかくだから、雪景色だけじゃなくて、雪だるまとか、温泉とか、冬の中動いてくれるなら色々作ってほしーなー、なんて。」
「ふ、ふん……お嬢さん、私は遊びでやっているのではないのでね。」
「わかってるよー、でもその方がなんか楽しいし!」
「だから遊びではないと、」
言葉と共に、男の手の中で開かれた侵略蔵書の文字が光を放つ。
途端に現れたのは、ガレオン船に乗った霊の群れ……その手の火縄銃には、すでに火がともっている。
「言っているでしょう? さぁ、撃ち放て!」
「ふふ、そうはさせないわ。」
「……な!?」
突然の揺れに、火縄銃の弾丸はポーラリアからあらぬ方向へ逸れていった。
術式を描くニコリネの指の動きに合わせて噴き上がる間欠泉に揺らされ、飛び散る湯に火縄銃の火が消えてゆく。
「ふははは! 本当に噴き出したわい!」
「ええ、湯脈の場所を教えてくれてありがとうね。」
「なんのなんの、こういう事であればいくらでも。」
隣で歓声を上げる破戒僧にニコリネがウインクすれば、笑みと共に親指を立てて返してきた。
「さぁ、ブラザーも折角温泉街に来たんですもの。ひとっぷろ浴びて頂戴!」
「くっくそ……!」
間欠泉から飛び散る湯に侵略蔵書の文字が滲み、霊たちが掻き消えていった。
その間も、周囲に雪は降り続けている。
「まだだ、まだわぶっ!?」
忌々し気に男が無事なページを探していると……その顔に雪玉がぶち当たった。
「ねー、冬を呼ぼうとしてくれたおじさーん! 雪合戦しよー!」
「ちっ……だから、そんな暇は」
次の雪玉を開いた無事なページで受け止めると、途端に大量の雪玉が跳び出した。
自身を狙って飛んでくる雪玉を、ポーラリアはふわふわと飛びながら躱していた。
「ないと言っている!」
「ふぇあー! いっぱい雪玉お返ししてきた! 楽しい!」
「何度も言うが、遊びでは……。」
男の言葉が止まる。
見れば、ポーラリアの背後に巨大な雪玉が出来上がっていたのだ……男の放つ雪玉も、地面に積もった雪も、全てを集めて育つ雪玉が。
「まさか……。」
「そう、そのまさかだよー?」
「そのまま潰されてしまいなさい!」
「ひっ!?」
くすくす笑うポーラリアの背後で、雪玉が持ち上がる。
受け止めようと掲げた侵略蔵書にも、ニコリネの放った湯がぶっかけられて……抵抗も出来ずに、男は巨大な雪玉に轢き潰されて。
「うーふーふ♪ おっきな雪だるまになっちゃった!」
そこには巨大な雪だるまだけが残されていた。
「おや……?」
旅籠の前にいた人がきょろきょろと通りを見、巨大な雪だるまと吹き出す間欠泉を見上げている。
「こんなところに?」
「あ、皆さん目覚めてくれたのかしら?」
「そのようじゃな。」
温泉街から男の影響が消えたことを見て取ったニコリネ。
破戒僧はそんなニコリネへと深々と頭を下げ、
「街を救ってくださり、助かり申した。」
「……顔を上げて、ミスター。私たちからもお礼を言わせて。ミスターが居なかったら、私たちもたどり着けなかったのだから。」
「はは……そう言ってもらえるならば、幸いですな。」
そう言って、破戒僧は活気を取り戻していく温泉街へと視線を移し、
「ではせっかくじゃ、雪見酒と洒落込むとしようかのう!」
「ふふ、いい景色だものね。」
「あはは! もっともーっと降らせちゃおう!」
見上げれば、ポーラリアがふわりと飛んでいき、その後を雪が降り積もっていく。
その様子はまさに、冬の訪れであった……。
大成功
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最終結果:成功
完成日:2020年11月14日
宿敵
『ブラザー・アポストロス』
を撃破!
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