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白やぎさんと黒やぎさん

#アルダワ魔法学園

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#アルダワ魔法学園


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●アルダワ魔法学園
 蒸気と魔法が発達した世界、アルダワ魔法学園。
 蒸気機械と魔法で創造した究極の地下迷宮『アルダワ』に、この世界の『災魔(オブリビオン)』は全て封印され、その迷宮の上に『アルダワ魔法学園』が建設され、迷宮からの脱出を図る災魔と戦う『学生』を育てていた。
 そのため、この世界の事件は全て『学園内』と『地下迷宮』でのみ発生しているのだが、近年になって迷宮最下層に『大魔王』が現れ、災魔が凶暴化した事によって、学生達の手に負えなくなっているらしい。

●メエメエ迷宮
 キッカケは配達人が、捨てた手紙の山だった。
 この場所に捨てれば、誰にも気づかれまい。
 ただ単純に、そんな理由で、手紙の山を迷宮の中に捨てた。
 それから、数日後……。
 この辺りで配達人が襲われる事件が多発した。
 犯人は一匹の……しろやぎさん。
 しろやぎさんも、別に悪気があった訳ではない。
 純粋に手紙を食べたかっただけ。
 ただ、それだけの理由であった。
 しかし、それを問題視された者達によって、迷宮にハンターが送られた。
 彼の名はマタギィ。
 先祖代々、ヤギっぽいモノを狩る事に一生を捧げた一族ッ!
 ……彼は言う。
「一度、手紙の味を覚えちまったヤギは、また必ず人を襲う。絶対に、だ!」
 そう断言しつつ、マタギィがキリリッ!
 だが、本音は全く別だった。
(「出来る事なら、穏便に済ませたい」)
 そんな気持ちで、心の中がいっぱいになっていた。
 そもそも、ハンターと言えど、一般人。
 オブリビオンに勝てる訳がない。
 確かにヤギは狩る。狩りまくっている。
 だが、それは山羊であって、オブリビオンではない。
 それ故に、マタギィは困っていた。
(「引き受けた以上、逃げる訳にも行かねーし。マジでどうしたら、いいんだ、オイ!」)
 と……。

●ガジルからの依頼
「みんな忙しい中、集まってくれてありがとうね」
 ガジル・コリアンダー(キマイラのスカイダンサー・f00907)が、猟兵達を前にして今回の依頼を説明した。
 どうやら、メエメエ迷宮を根城にしているしろやぎさんと、くろやぎさんに手紙を食べないように説得してほしいようである。
 場合によっては、倒さなければならないが、それはあくまで最悪の場合。
 迷宮にはマタギィも同行するが、役に立つわけではないので、注意をして欲しいと言う事だった。


ゆうきつかさ
 このシナリオは展開を予想しつつ、プレイングを書くシナリオです。
 キャラクターらしい行動であれば、採用していく方針なので、吹っ飛んだプレイングであっても構いません。
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第1章 冒険 『迷宮大迷路』

POW   :    力ずくで全てを踏破。進み方は好きにしろ!

SPD   :    技術を駆使して出口の場所を推測だ!

WIZ   :    魔法や知識で出口を探し出すぞ!

👑11
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

竹城・落葉
 手紙を食べる……。成程、そういうのもあるのか!最近はオブリビオンばかり食べてきたが、手紙を食べてみるのも有りだな。その事を押してくれたヤギさん達には、感謝を伝えねばなるまい。最も、依頼はしっかりこなすから、心配はいらないぞ。勿論、一緒に同行するマタギィの身の安全にも注意を払うぞ。
 まずは迷宮を踏破する必要があるな。我は『支柱一閃』を用い、道を切り開いていくぞ。直進しつつ、その道中に存在する障害物たりえる物は、全て破壊する!岩だろうと壁だろうと「この先は崖です」と書かれた看板だろうと切り伏せ、前進あるのみ!(最後の看板は例ですので、拾うか否かはマスターさんに一任します)


ノエル・スカーレット
WIZ:魔法や知識で出口を探し出すぞ!

「もう、そもそもなんで手紙を配達しないで捨てるの!?職務放棄だよ最低ー」
襲われた配達員さんには心配だが手紙を捨てた配達員さんに愚痴を言いつつ迷宮を進む。

情報収集能力に優れた極小さな6匹の蝙蝠を召喚して迷宮を探索させてルート確保しながら進む。

配達員さんの使う手紙を入れるカバンを肩から掛けてその中に手紙を沢山入れてきている。手紙は全て白紙。
ヤギを説得してマタギィに毎日ヤギに白紙の手紙や廃棄される紙をエサ代わりにあげてもらうつもりで用意した。

戦闘になったら注意をひく為に手紙手裏剣にしてつかうつもり。

アドリブ&他の猟兵さんとの絡み歓迎。


トール・テスカコアトル
「怖いよう……怖いよう……」

迷宮やだあぁ
帰りたいぃ

「ううぅ」

いいじゃないのヤギが食べるものが手紙でも草でも!

人が食べるものにケチつけちゃいけないって死んじゃったお婆ちゃんが言ってたから、トール知ってるんだ

人じゃなかった……ヤギだもんね

「どっちに行けばいいのぉ?もう……」
分からないから真っ直ぐ進むよ

「痛い!やだあぁ何これ?罠?もう!もう!」
それでも強引に壊して、足を止めずに進むよ

だって、もしヤギが本当はいじめられてるとかなら、ほっとけないもんね

よくわからないから、事情を聞かないと……

怖いけど【勇気】をだして!
頑張れトール!

「頑張れ……頑張れ……怖くない……怖くない」

ぶつぶつ

びくびく

ずんずん!


リダン・ムグルエギ
へろーマタギィさん
アナタね、色んな山羊を狩ったいけない子は…
どーも、宇宙山羊よ

ま、彼の倒してきた山羊とアタシはなんの関係もないわ
むしろ、山羊っぽいものを狩る一族という存在そのもののデザインに興味津々よ
だから今日は「山羊殺し専門家と山羊が一緒に冒険してみた」動画を撮影しつつ色々聞きたいの

「というわけで、狩りに行くなら同行するわ!あ、その服ほつれてるわね、貸して
彼の服に防具改造を施し安全確保

なんで山羊がターゲットなの?信条は?好きな山羊種は?
と生業について質問や称賛、ツッコミをいれつつ
彼を先行させのんびり探索
罠にかかったら救助活動

山羊へ辿り着くまで諦めないなら応援するし
帰るなら送り届けてあげましょ


ウサコ・ブラック
POWで勝負!
てがみっておいしいの?いくらフードファイターな私でもおなか壊しちゃいそうなのよー

とりあえずめいろに入ったけど、全く道がわからないのよ!
とりあえず誰か…「動物と話して」みるのよ!ねずみさんとか小っちゃい動物さんに、どの道を通ればいいか聞いてみるのよ

動物さんと話してもわからなかったり、動物さんがいなかったりしたら困るのよ!!!
そうなったらしょうがないわ!「怪力」「捨て身の一撃」「にゅういん」で壁をぶっ壊して進むのよ!普通の蒸気機械だったらぶち抜けそうなのよ!魔法は…あきらめるのよ。チャレンジするけど

壊れた壁の費用ってどこに請求されるのかしら?パパとママ?


五條・桜花
雪月(f03400)と同行
関係性のイメージは祖父と孫

あれですね
特に問題ないと思ってやってたことが予想外の結果につながったというパターンなのですね
それにしてもお手紙っておいしいのかしら?
……いやでも待ってください、お菓子で作ったお手紙とかどうかしら?
ほら、ホワイトチョコレートを便箋に見立てて、ブラックチョコレートでインクの代わり、と
あ、美味しそうなのです……(うっとり

説得の前にまずは迷宮ですね
私の【第六感】に従っていきましょう
それに【世界知識】で迷宮の情報を踏まえれば、なんとなく嫌な予感がする方にいかないでなんとなくいい予感がする道を進めばきっと……多分、抜けられますよ


叶・雪月
桜花(f03321)と同行
関係性のイメージは祖父と孫

そういや手紙食べる前は何食べてたんだろうな?
とりあえず桜花は妄想する前に冷静になれ
確かチョコレートって動物に食べさせちゃダメだったんじゃなかったっけ?

とりあえず桜花の感に従いつつ、越えられそうな壁とかあったら【クライミング】で越えていきたいよな
大丈夫だ、桜花
一応縄は投げるがよく考えろ、お前の背には羽がある

後は分身移動して少し先を伺いながら進むかね
分岐悩んだらどっちも少しだけ確認出来たらいいだろ?
あと通ったところは目印つけて、と
……紙とか菓子とかは危険だな、うん
チョークあたりで印付けられるか?

さて、この先には何があるんだろうな



●メエメエ迷宮の中で
「それにしても、何故やぎ達が手紙を……。きっと、あれですね。特に問題ないと思ってやってたことが予想外の結果につながったというパターンなのでは……。それ以前に、お手紙っておいしいのかしら?」
 五條・桜花(六花の元に咲く桜・f03321)は叶・雪月(六花舞う夜に煌めく月の刃・f03400)と共に、メエメエ迷宮に足を踏み入れた。
 メエメエ迷宮の中には、沢山の紙が貼られていたようだが、しろやぎさんと、くろやぎさんが、すべて食べられてしまったようである。
 そのため、壁に貼られていた地図も食べられており、紙以外のモノが食べ残しとなって、辺りに散らばっていた。
「そういや、手紙食べる前は何食べてたんだろうな?」
 雪月がメエメエ迷宮について書かれた資料に目を通す。
 それは此処に来る前、念のため手に入れたおいたモノ。
 その内容を読む限り、この迷宮は以前まで、自分の黒歴史が詰まったノートや、如何わしい本などの捨て場所になっていたらしく、それらのモノを、しろやぎや、くろやぎが食べていた可能性が高いようである。
 もちろん、現時点では単なる憶測でしかないのだが、そういったモノよりも、手紙の方が美味しかったと言う事だろう。
「なるほど、黒歴史が詰まったノートですか。それよりも手紙が美味しかったのであれば、お菓子で作ったお手紙とかどうかしら? ……ほら、ホワイトチョコレートを便箋に見立てて、ブラックチョコレートでインクの代わり、と。あ、美味しそうなのです……」
 桜花が沢山のチョコレートを思い浮かべ、ウットリとした表情を浮かべる。
 どれも美味しそうで、ヤギだけでなく、みんなが幸せそうになれそうだ。
「とりあえず、桜花は妄想する前に冷静になれ。確かチョコレートって動物に食べさせちゃダメだったんじゃなかったっけ?」
 雪月が心配した様子で、桜花にツッコミを入れた。
 少なくとも、やぎ達は紙を主食にしているため、それ以外のモノを与えるのは危険である。
「確かに、まずは迷宮を攻略する必要がありますしね。それでは、私の第六感に従っていきましょう。それに世界知識で迷宮の情報を踏まえれば、なんとなく嫌な予感がする方にいかないで、なんとなくいい予感がする道を進めば、きっと……抜けられますよ」
 桜花が自らの第六感に従い、迷宮の中を進んでいく。
 そのおかげでトラップ等に出くわす事はなかったが、だいぶ歩いたにもかかわらず、なかなか最深部に辿り着かない感じであった。
「本当に大丈夫なのかね、こっちで……」
 雪月が何となく不安げな表情を浮かべ、分身移動をして、少し先に行ったりしてみたが、いまのところ間違った道は進んでいない。
 ただ、トラップを避けて進んでいるため、かなり遠回りをしているようだ。
 その分、トラップは少なめなので、通ったところにチョークで印をつけつつ、後から来る猟兵達の道標にするのであった。

●行きは良い良い
「ううっ……怖いよう……怖いよう……。迷宮やだあぁ……帰りたいぃ……」
 一方、トール・テスカコアトル(ビビりテスカ・f13707)は青ざめた表情を浮かべながら、単身メエメエ迷宮に足を踏み入れた。
 メエメエ迷宮の奥からは、時折『ウメェェェェッ!』とケモノのような声が聞こえており、誰かに見られているような錯覚を覚える程、不気味な雰囲気が漂っていた。
「ううぅ……、いいじゃないの、ヤギが食べるものが手紙でも草でも! 人が食べるものにケチつけちゃいけないって死んじゃったお婆ちゃんが言ってたから、トール知ってるんだ。あ、人じゃなかった……ヤギだもんね」
 トールが今にも押し潰されそうな心を奮い立たせ、一歩……また一歩と迷宮の中を進んでいく。
 そのたび、感じる何者かの視線……。
「うう……、どっちに行けばいいのぉ? もう……」
 ……分からない。
 分からないからこそ、前に進む。
 それが正しい道であると、頑なに信じて……。
「痛い! やだあぁ、何これ? 罠? もう! もう!」
 だが、非情にもトラップ。
 何者かが仕掛けたトラバサミが、トールを襲う。
 おそらく、それはこの迷宮に巣食う山羊を捕らえるための罠。
(「うう……。が、頑張らなきゃ……! もしヤギがいじめられているだけなら、ほっとけないもんね。とにかく、事情を聞かないと……。怖いけど、勇気をだして! 頑張れ、トール! 頑張れ……頑張れ……怖くない……怖くない」
 そう言いつつ、トールが呪文の如く、自分を励ましながら、奥へ奥へと進んでいく。
「ひっ……!」
 その途端、トールがビクッと身体を震わせた。
 その視線の先に立っていたのは、手紙を食べる……しろやぎだった。

●メエメエ迷宮を攻略せよ!
「手紙を食べる……。成程、そういうのもあるのか! 最近はオブリビオンばかり食べてきたが、手紙を食べてみるのも有りだな。その事を押してくれたヤギさん達には、感謝を伝えねばなるまい」
 同じ頃、竹城・落葉(一般的な剣客……の筈だった・f00809)はしろやぎと、くろやぎを倒すため、仲間達と共にメエメエ迷宮の中を歩いていた。
 メエメエ迷宮の中は入り組んだ作りになっており、似たような場所がいくつもあった。
 そのため、地図が欠かせなかったりするのだが、やぎ達の主食が紙のため、持っているだけで襲われる可能性もあった。
 実際に、迷宮の中にあった地図や、手帳は食べ尽くされており、残骸らしきモノだけが残っていた。
「……と言うか、てがみっておいしいの? いくらフードファイターな私でもおなか壊しちゃいそうなのよー」
 ウサコ・ブラック(黒兎狂騒曲・f05324)が、手帳の残骸を拾い上げた。
 さすがに革の部分は食べなかったようだが、紙の部分は綺麗サッパリ食べ尽くされていた。
「そもそも、なんで手紙を配達しないで捨てるの!? 職務放棄だよ、最低ー」
 ノエル・スカーレット(チビッ子ダンピール・f00954)が不機嫌な表情を浮かべ、ブツブツと愚痴をこぼす。
 襲われた配達員に罪はないが、手紙を捨てた配達員には、罪がある。
 しかも、その理由が『面倒だったから』と言うのだから、色々な意味で救いが無かった。
 そんな事を考えながら、情報収集能力に優れた極小さな6匹の蝙蝠を召喚し、迷宮を探索させてはいるものの、なかなか帰ってこない。
「まあ、場合によっちゃ山の中や、森の中まで配達に行かないとダメだからな。きっと、キツかったんだろうさ」
 ハンターのマタギィが、色々と察した様子で答えを返す。
 傍にいたマタギ犬も、ワン。
 とりあえず、ワンである。
「へろー、マタギィさん。アナタね、色んな山羊を狩った、いけない子は……どーも、宇宙山羊よ」
 そんな中、リダン・ムグルエギ(宇宙山羊のデザイナー・f03694)がマタギィの前に立ち、『これでもか!』とばかりに胸を張る。
「山羊……だと!?」
 すぐさま、マタギィが猟銃っぽいモノを構え、リダンの眉間に狙いを定めた。
 もちろん、撃つつもりはない。
 撃つつもりはないが、脊髄反射。
 マタギ犬も、ワン。
 とにかく、ワン。
 とりあえず、吠えておけば問題ないと言わんばかりに……ワンである。
「別にあなたの邪魔をする気はないわ。あなたが倒してきた山羊と、アタシは何の関係もないもの。むしろ、山羊っぽいものを狩る一族という存在そのもののデザインに興味津々よ。だから今日は『山羊殺し専門家と山羊が一緒に冒険してみた』動画を撮影しつつ色々聞きたいの。……というわけで、狩りに行くなら同行するわ! あ、その服ほつれてるわね、貸して」
 リダンがマタギィの返事を待たず、スルスルと服を脱がしていく。
 その上でマタギィの服に、防具改造を施した。
「な、なあ……これ、直したってレベルじゃないような気がするんだが……気のせいか?」
 マタギィが服に違和感を覚え、気まずい様子で汗を流す。
 何となく名のある一般人から、そこそこ強い一般人くらい、強くなった感じであった。
「まあ、これからの戦いに必要な事だ。まずは迷宮を踏破する必要があるな」
 落葉がキリリとした表情を浮かべ、【支柱一閃】で道を切り開いていく。
 そのたび、壁や障害物が壊れていき、まっすぐな道が出来上がった。
「……えっ?」
 それを目の当たりにしたノエルが、キョトン。
 探索から帰ってきた6匹の蝙蝠も、キョトンである。
 一応、最短ルートを導き出してはいるものの、6匹の蝙蝠がノエルと顔を見合わせ、キョトンであった。
「ところで、壊れた壁の費用って、どこに請求されるのかしら?」
 ウサコも壊れた壁を眺め、不思議そうに首を傾げた。
 そもそも、この迷宮の所有権が何処にあるのか分からないため、あまり気にする必要はなさそうだ。
「そう言えば、なんで山羊がターゲットなの?」
 そんな中、リダンが何気ない疑問を、マタギィに投げかけた。
「山羊は俺達にとって、敵だ。俺の先祖が、自らの魂を刻み込で書いたラブレターを食べた、あの日から……」
 マタギィが何処か遠くを見つめ、拳をぶるりと震わせた。
 それが原因で、先祖の恋は成就せず、まるで呪いの如く、代々ラブレターを食べ続けられているらしい。
 そのため、マタギィの一族は山羊を倒す事だけを考え、身体能力の高い女性と結婚をしているようだ。
「それにしても、どこにもやぎがいないわね。とりあえず、動物の話してみましょうか。あの、ちょっといいかしら」
 ウサコが物陰に隠れている動物の存在に気づき、ゆっくりと近づいていく。
「ボ、ボクは悪いやぎじゃないよ」
 それは、しろやぎだった。
 戦う意思がないのか、白旗をパタパタさせており、その足元には沢山の食べカスが散らばっていた。
 だが、かなりお腹が減っているらしく、『何か頂戴、美味しいモノを……』と言わんばかりに、瞳をウルウルさせていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『グルメなしろやぎ』

POW   :    めぇめぇじゃんぷ
予め【めぇめぇ鳴きながらぴょんぴょん跳ぶ】事で、その時間に応じて戦闘力を増強する。ただし動きが見破られやすくなる為当てにくい。
SPD   :    おてがみはりけーん
【カバン】から【何通ものお手紙】を放ち、【視界を埋める事】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ   :    めぇめぇタイム
【めぇめぇと、歌う様な鳴き声】を聞いて共感した対象全ての戦闘力を増強する。
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

トール・テスカコアトル
「……お腹減ってるんだ。本当に、それだけなんだ」

人のお手紙食べるのはいけないこと
大事に書いた手紙を食べられちゃったら悲しいもん

マタギィさんの気持ちも分かる……でも!

「マタギィさん、あのヤギも……悪気はないの……もう、人の手紙を食べないなら、許してあげられない?」

悲しいことは、見たくない!

「お願い、ニギ=アラ!私に力を!……変身!」

【勇気の戦士】に変身して、ヤギさんに問いかける

「ヤギさん!自分が買ったりしたお手紙だけじゃ、お腹いっぱいにならないの?」

多分、そんな生易しい衝動じゃないよね……

だから!その「過剰な食欲」だけを!ぶっ壊す!

「くらえーーー!ブレイブ・キーーーーック!!」

【勇気】は勝つ!


竹城・落葉
 飢えの苦しみは、元武将の我としては見過ごせぬ。とりあえず、色々と書き損じの手紙を持ってきたから、これでも食すと良い。まずは食糧となる手紙を渡し、話はそれからだ。後、手紙を食す事を教えてくれたヤギ達にお礼を言いつつ、我も手紙を食べるぞ。
 我は【礼儀作法】を用いて、ヤギと話し合いをする。他人の手紙を強奪して食べるのは良くない。だから、別の方法を考えねばなるまい。
 例えば、紙やインクを自らの手で製造して手紙を作る、というものだ。人類は工業の無い時代から、紙や墨というものを作って来た。地下迷宮は多種多様と聞くから、その材料を探しに行ってもいいのではないか?良ければ、我が作り方をレクチャーしてやろう。



●飢えたケモノ
「飢えの苦しみは、元武将の我としては見過ごせぬ。とりあえず、色々と書き損じの手紙を持ってきたから、これでも食すと良い」
 竹城・落葉(一般的な剣客……の筈だった・f00809)は色々と察した様子で、しろやぎに手紙を手渡した。
 それは、しろやぎにとっては、御馳走だった。
「わあ、美味しそう♪ いっただきまぁーす♪」
 途端に、しろやぎの瞳が輝きを取り戻し、一心不乱に手紙をムシャムシャと食べ始めた。
「そんなに美味いのか……?」
 落葉が半信半疑で、同じように手紙を食す。
 ほんのり漂うインクの香り。
 それと同時に、インクの苦みが口の中に広がったものの、それを打ち消すようにして紙の味が広がり、そこに込められていた想いが心を打った。
 おそらく、やぎ達もこの味が好きで、手紙を食べ続けているのだろう。
 それまで、黒歴史が記されたノートや、如何わしい本と言った黒い要素を含んだ紙ばかり体内に取り込んでいた反動で、沢山の想いが込められた手紙を欲しているのかも知れない。
「一緒に食べると、美味しいね~♪」
 その間も、しろやぎは幸せそうに、ほんわかムード。
 書き損じた手紙と言う事もあり、ほんの少し物足りない様子ではあったが、一緒に食べてくれる相手がいる事で、いつもより手紙が美味しく感じられているようだ。
「しかし、他人の手紙を強奪して食べるのは良くない。だから、別の方法を考えねばなるまい。例えば、紙やインクを自らの手で製造して手紙を作る、というものだ。人類は工業の無い時代から、紙や墨というものを作って来た。地下迷宮は多種多様と聞くから、その材料を探しに行ってもいいのではないか? 良ければ、我が作り方をレクチャーしてやろう」
 落葉が真剣な表情を浮かべ、しろやぎの説得を試みた。
「それだと、ボク……手紙が出来る前に、お腹ペコペコで死んじゃうよぉ」
 そう言って、しろやぎが悲しげな表情を浮かべ、グウッと腹を鳴らすのだった。

●罪深き、しろやぎさん
「……お腹減ってるんだ。本当に、それだけなんだ。でも、人のお手紙食べるのはいけないこと。大事に書いた手紙を食べられちゃったら悲しいもん」
 一方、トール・テスカコアトル(ブレイブトール・f13707)は色々と納得した様子で、しろやぎに視線を送っていた。
「ひもじぃ……ひもじぃのです……」
 しろやぎが瞳を、ウルウル。
 あっと言う間に、先ほど貰った手紙を平らげ、パラペコ状態。
「やっぱり、やるしかねぇか!」
 マタギィが覚悟を決めた様子で、猟銃っぽいモノを、しろやぎさんに向ける。
 それに合わせて、マタギ犬もワン。
 何となく、ワンである。
「マタギィさん、あのヤギも……悪気はないの……もう、人の手紙を食べないなら、許してあげられない?」
 それに気づいたトールが、マタギィの行く手を阻む。
「まぁ、お前がどうしても……って言うのなら」
 マタギィが思わせぶりの態度で、トールをチラ見。
 内心、『助かった、グッジョブ、トール』的反応ではあるものの、それを口には出していない。
「でも、ボク……手紙……食べたい……」
 そんな空気をぶち壊す勢いで、しろやぎが瞳をウルウル。
 まったく悪気はないのだが、これにはマタギィも驚いた様子で、トールを二度見!
 一緒にいたマタギ犬も、『ひょっとして、これは俺が仕事しなきゃダメなパターン!?』と言わんばかりに、トールを二度見。
「それなら、仕方ないけど……。お願い、ニギ=アラ! 私に力を! ……変身!」
 すぐさま、トールが【勇気の戦士】に変身すると、しろやぎの前に立つ。
 これだけはやるまいと思っていたが、他に何も名案が浮かばない。
「ヤギさん! 自分が買ったりしたお手紙だけじゃ、お腹いっぱいにならないの? 多分、そんな生易しい衝動じゃないと思うけど……」
 トールが最後のチャンスとばかりに、しろやぎに問いかけた。
「ボク……お金持ってないし……」
 しろやぎが困った様子で、瞳をウルウル。
 お金もなければ、仕事もない。
 そんな現実が、しろやぎの両肩に圧し掛かる。
「だったら! その『過剰な食欲』だけを! ぶっ壊す! くらえ――! ブレイブ・キ――ック!!」
 そう言ってトールが、しろやぎに必殺キックを御見舞いしようとした。
「ボ、ボクは悪いやぎじゃないよおおおおおおおおおおおおお」
 それに驚いたしろやぎが、大漁旗の如く巨大な白旗を振り上げ、その場から脱兎の如く逃げ出した。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

叶・雪月
桜花(f03321)と同行
関係性のイメージは祖父と孫

既に交戦してるようだから警戒されてそうだな
とりあえず敵意はないことを表明して様子を見たいが
まあなんだとりあえず一般的なヤギが食べそうなものとかも持ってきたんだが
お前たちへの手紙を書いて来たんでまあ差し入れだと思って食べてくれ
紙って本当におもいよな(遠い目

紙とペン持ってきたからこの場で手紙を書きつつ話すとして
飯になるもので譲れない点ってなんだ?
そこから一緒に何か食べれるものがないか考えようぜ

ユベールコードでの自給自足ってさ
技使って消耗した以上のものがでないとじり貧だから厳しいんじゃないか?


五條・桜花
雪月(f03400)と同行
関係性のイメージは祖父と孫

シロヤギさんとご対面ですが
うーんうーん紙とインクを供給しても一時的なんですよね
とはいえ、ヤギさんたちがお手紙を食べなくても大丈夫になりますように、と願いを込めていっぱい手紙を書いて来たので召し上がってください
雪月、荷物ありがとうございます

とりあえずお手紙にこだわらないで迷宮で簡単にできる何かをご飯にできればいいんですよね
時間がかからないもの
葉っぱとかにインクに代わる何かで文字を書く
そこに仲間へ向けた文章をかけばお手紙完成

ヤギさん、どんなの好みなんです?
【おてがみはりけーん】で出た手紙を食べて自給自足ってできないのですか?


リダン・ムグルエギ
問題点はわかったわ…ここからはデザインの時間ね
ねえ、ラブレター食われマンさん
もし逆に…山羊が手紙の味を「不味い」って覚えたらどうなるかしら?

「御免なさい、これはお詫びの山羊製山羊服と手紙よ
謝りつつミシンで作ったお手製の山羊さんの服と、追加のごはんを渡すわ

そしてその服に仕込んだ暗示の模様を山羊へ見せコードを放つの
種は単純
相手の五感…味覚を操って、「手紙が不味く」感じられるようにするの

これは服に仕込んだ模様を介して発動する技
もし山羊さんがこの服を着続けてくれるなら…アタシがここを離れても、山羊さんは服を見るたび手紙が不味くなるの

彼らはグルメ
このデザインなら自然と被害はなくなるんじゃないかしら?


ユーリ・ヴォルフ
チコル・フワッフルと行動
アドリブ絡み大歓迎です!

飢えているのか。悪い奴じゃなさそうだが…
チコル。何か食べられそうなものは持っているか?
…その弁当はまさか手作りか?
よせ!お前の手作りは味覚どころか生命力を破壊する力を秘めている!
白ヤギが死んでしまうぞ!!

こんなこともあろうかと私もとっておきを持ってきた
私の日記だ
第一章 チコルとの出会い
第二章 おてんばチコル
第三章 チコルの必殺技
あぁ、この世界に来てからはチコルとずっと共にいたから
日記がチコル観察日記みたいになってしまったんだ
チコルといると毎日が面白いぞ

紙とインクはそれなりに品質も高く、想いも沢山こめている
口に合えば良いのだが…如何だろうか?


チコル・フワッフル
ユーリ・ヴォルフと行動
★アドリブ、他猟兵との絡みも歓迎!

悪気はないみたいだし、何とかしてあげたいなぁ。
マタギィさん、ちょっと待ってもらってもいいかな?

お腹が空いてるのなら、私が作ったお弁当をあげるよ!
パカッと蓋を開けば、そこには濃紺と深緑が混ざり合った物体!刺激臭が広がる!
これ?果物、野菜、漢方薬を煮詰めてみたの!きっと体にいいよ♪
急いでたから味見してないけど、どう……あっ、ユーリなんで蓋を閉めるの!?

仕方ない、じゃあ……離れて暮らす両親に宛てて書いたお手紙なら、どうかな?
ユーリのように上質な物じゃないけど、気持ちはいっぱい込めてるよ!

……私のこと、何て書いてあったんだろ?
読んでみたかった!



●しろやぎさん
「既に交戦してるようだから警戒されてそうだな。とりあえず、敵意がないことを表明して様子を見たいところだが……」
 叶・雪月(六花舞う夜に煌めく月の刃・f03400)は物陰に隠れて様子を窺いながら、険しい表情を浮かべていた。
 しろやぎは半ばパニックに陥っているものの、それでも戦うつもりはないらしく、身の安全を確保するため、猟兵達から逃げているようだ。
「うーん、うーん。紙とインクを供給しても一時的なんですよね」
 五條・桜花(六花の元に咲く桜・f03321)も複雑な気持ちになりつつ、しろやぎに視線を送る。
 別に、しろやぎも誰かを困らせるため、手紙を食べている訳ではないのだが、まったく食べない訳にも行かないので、こればかりは止めたくても止められないようだ。
 そんな気持ちが分かってしまったせいか、正直言って……倒しづらい。
「まあ、悪気はないみたいだし、何とかしてあげたいなぁ。マタギィさん、ちょっと待ってもらってもいいかな?」
 チコル・フワッフル(もふもふウサキツネ・f09826)も一緒になって物陰に隠れ、マタギィにしばらく待ってもらうようにお願いした。
「あ、ああ、もちろん。アイツも悪い奴じゃないようだしなぁ」
 マタギィが色々と察した様子で答えを返す。
 この状況で、しろやぎを仕留めたところで、罪悪感しか残らないため、出来る事なら穏便に済ませたいようだ。
 傍にいたマタギ犬も『やった、サボれる!』と言わんばかりに、ハッピースマイル。
 尻尾が千切れそうな勢いで、ブンブンと振りながら、心の中の喜びを表現していた。
「確かに、飢えているだけだしな。……チコル、何か食べられそうなものは持っているか?」
 ユーリ・ヴォルフ(叛逆の炎・f07045)が物陰に隠れつつ、チコルに対して期待の眼差しを送る。
「お腹が空いてるようだし、私が作ったお弁当をあげたら、どうかな?」
 チコルが何親ら察した様子で、お弁当の蓋をパカッと開けた。
 その途端、濃紺と深緑が混ざり合った物体が姿を現し、鼻を爆撃されたような勢いで刺激臭が広がった。
「……その弁当は、まさか手作りか?」
 それ故に、ユーリは後悔した。
 少しでも期待をした過去の自分に……。
 今なら言える。
 タイムマシンに乗って、この思いを伝える事が出来る。
 数分前の自分に、ガスマスクをつけておけ、と……。
 そんな気持ちを木っ端微塵に破壊する勢いで、鼻が逝った。瞬間で逝った。
 あとに残ったのは、鼻らしきモノ。
 もしくは、それによく似た飾りであった。
「……ん、これ? 果物、野菜、漢方薬を煮詰めてみたの! きっと体にいいよ♪ ちょっと急いでたから、味見してないけど、どう……あっ、ユーリなんで蓋を閉めるの!?」
 チコルが驚いた様子で声を上げる。
 せっかくの手作りを否定されたようで信じられない、あり得ない。
 きっと食べたら美味しいはずなのに、一口も食べずに拒絶である。
「これは……封印しないとダメだ! お前の手作りは味覚どころか生命力を破壊する力を秘めている! 白ヤギが死んでしまうぞ!!」
 ユーリは確信した。
 これは地中深く埋めて封印するモノだと……。
 数世紀後に、これを発見した者は、間違いなく、こういう事だろう。
 弁当箱に悪魔が封印されていた、と……。
「と、とりあえず……問題点はわかったわ。ここからはデザインの時間ね。ねえ、ラブレター食われマンさん。もし逆に……山羊が手紙の味を『不味い』って覚えたら、どうなるかしら?」
 リダン・ムグルエギ(宇宙山羊のデザイナー・f03694)が思わせぶりな態度で、マタギィに視線を送る。
「それゃあ、まあ……、手紙を喰いたいとは思わないだろうな……と言うか、ラブレター食われマンさんって誰だ? 俺か? 俺なのか?」
 マタギィが途中でハッとした表情を浮かべ、不安げな表情を浮かべた。
「あ、あの……。ま、まだイジめる?」
 しろやぎが壁から半分だけ顔を出し、心配そうに問いかけた。
 どうやら逃げた先が行き止まりになっていたらしく、仕方なくここまで戻ってきたようである。
 だからと言って、他の場所に行くためには、マタギィ達の前を通っていかなければならないため、しろやぎなりに覚悟を決めているらしい。
「まあ、なんだ。色々と誤解があったと思うが、別に悪気があった訳じゃない。その事だけは分かって欲しい。お詫びと言っては何だが、とりあえず一般的なヤギが食べそうなものとかも持ってきたんだ。お前たちへの手紙を書いて来たんで、差し入れだと思って食べてくれ」
 雪月が大量の紙を地面に置き、その場で手紙を書き始めた。
「わああああ。ひょっとして、出来立てを食べさせてくれるの? ボク、出来立ての手紙って初めてなんだぁ♪」
 しろやぎが瞳をランランと輝かせ、雪月が書き終えた手紙を食べていく。
 
 いつもよりも美味しく感じられ、紙を食べずにはいられなくなった。
 そのため、書き終えるまで待っている事が出来ず、『早く~、早く~』と言わんばかりに瞳をランランと輝かせた。
「やっぱり、手紙の内容によって、味も違うんですかね? 例えば、『ヤギさんたちがお手紙を食べなくても大丈夫になりますように……』と願いを込めて書かれた、この手紙とか?」
 桜花が興味津々な様子で、しろやぎに手紙を渡す。
「んー、不味くはないけど……。なんかピリッとするね」
 しろやぎが手紙を食べつつ、複雑な気持ちになった。
 別にマズかったわけではないのだが、何か違う。
 心に残ったもやもやが、何となくしろやぎを不安にさせた。
「とりあえず、お手紙にこだわらないで迷宮で簡単にできる何かをご飯にできればいいんですよね?」
 その間に桜花が葉っぱにインクで文字を書き、しろやぎに手渡した。
「んー、これはいまいちかな」
 しろやぎが、ションボリ。
 どうやら、葉っぱが苦くて、駄目らしい。
「まあ、こんなこともあろうかと私もとっておきを持ってきた。これは私の日記だ。この世界に来てからはチコルとずっと共にいたから、日記がチコル観察日記みたいになってしまったんだ。チコルといると毎日が面白いぞ。紙とインクはそれなりに品質も高く、想いも沢山こめている。口に合えば良いのだが……如何だろうか?」
 ユーリがお詫びとばかりに、しろやぎにチコルの観察日記を手渡した。
「私は、ユーリのように上質な物じゃないけど、離れて暮らす両親に宛てて書いたお手紙ならあるけど、どうかな?」
 チコルも満面の笑みを浮かべ、しろやぎに手紙を手渡した。
「あ、ありがとう♪」
 しろやぎがニコっと笑って、手紙を食べようとした。
 それと同時に、インクの香ばしい匂いが鼻をくすぐり、とても幸せな気持ちになった。
 そして、そこに詰め込まれていた思いが、しろやぎの心を打った。
「こ、これは食べられないや。いや、食べちゃ駄目」
 しろやぎが自らの欲望を振り払うようにして、ブンブンと首を横に振る。
 とても美味しそうだが、絶対に食べてはイケナイもの。
 冷静になって考えると、以前にも似たような事があった。
 その時も食べる事が出来なかったため、くろやぎに横取りされてしまった事がある。
 くろやぎにとってそれは、この上なく美味しいモノだったようだが、あの時も心がズキリと痛んだ。
 それでも、お腹が鳴ってしまう。
 自分の意志に反して、悲しいほどに……!
「だったら、これしかないわね。山羊製山羊服と、手紙よ」
 リダンがミシンで作ったお手製の服を、しろやぎにシッカリと見せた。
 それに合わせて、【ゴートリック・ファウスト】を使い、服に仕込んだ暗示の模様を見たしろやぎに特殊な信号を放ち、五感を操って手紙がマズくなるように感じさせた。
「う……、美味しくない……」
 その途端、しろやぎが青ざめた表情を浮かべ、食べかけの手紙をぺっぺっと吐き出した。
「騙されちゃ駄目ッ!」
 次の瞬間、くろやぎが迷宮の奥から現れ、しろやぎに対して警告した。
「こいつらの口車に乗って、手紙を食べる事を止めたら、それこそ死ぬわよ? それこそ、コイツらの作戦ッ! 本当に手紙を食べて欲しくないって思うんだったら、もっと美味しいモノを持ってきて! あなた達なら、出来るでしょ? 究極でも、至高でもイイから、アタシ達を満足させて頂戴!」
 そう言って、くろやぎが猟兵達に対して、挑戦状を叩きつけるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『上司のくろやぎ』

POW   :    でりしゃすれたー
【『あまい』告白の手紙】【『しょっぱい』別れの手紙】【『からい』怒りのお手紙】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
SPD   :    ようしゃしないめぇ!
【『するどいきれあじ』の催促状のお手紙】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
WIZ   :    そくたつぽっぽさんめぇ!
レベル分の1秒で【頭上にいる速達担当の相棒ぽっぽさん】を発射できる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠メーアルーナ・レトラントです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

チコル・フワッフル
ユーリ・ヴォルフと行動
★アドリブ、他猟兵との絡み歓迎!

なるほど、凄く美味しいお手紙を用意すればいいんだね?
さっきの手紙よりも美味しいものを用意するには……そうだ!
ユーリ、ノートの使ってないページ、1枚ちょうだい!

床、壁、机等を使ってその場で手紙を書こう。
確かしろやぎさん、出来立ての手紙が好きって言ってた気がするし。
内容は……ユーリに向けて、かな。

『私達、出会ってからずっと一緒にいるね。
何度も燃やされそうになったり、変なこと言われたりしたけど、ユーリといると凄く楽しい!
これからも一緒に、いろんな世界に行ったり、遊んでくれると嬉しいな♪』

……は、はいっ、くろやぎさん!どうぞ!
(顔が熱いよぉ……!)


ユーリ・ヴォルフ
チコル・フワッフルと行動
アドリブ絡み大歓迎!

至高にして食べても構わないものか…
(日記の余白に書き始める)

『チコルと初めて出会ったあの日…その美しい容貌に目を奪われた。
天真爛漫な笑顔は太陽そのもので、私の心の陰りを照らしてくれる。
憎まれ口を叩きながらも君が傍にいるから、今の私で在り続けられるのだ。
これからも、ずっと傍に居て欲しい』

(書きあがると同時にぐしゃぐしゃに丸めてしろやぎの口に突っ込み真っ赤な顔で内緒話)
これは本心だ。故に味は保証する。
だが絶対に吐き出すな。飲み込んで隠蔽しろ!
腹が減るなら今後も似たような内容の手紙を送りつけてやろう。
だが絶対に外に晒すな!綺麗に食い尽くせ!それが約束だ!


竹城・落葉
 挑戦状か。いいだろう。我とて元武将、挑戦状は断らぬ。故に、その挑戦状、受けて立とうではないか!あっ、我は【礼儀作法】を用いて対話するぞ。
 話を聞く限り、味覚の基準は『その食べ物に込められた想い』に左右されるようだな。しかも、その想いが強いと、かえって食べるのをためらってしまうと。
 ならば、我が勧めるのは、作物だ。ただの作物じゃないぞ?自家栽培して、「美味しくなりますように」という想いを込めて作った作物だ。これなら、美味しく頂けるだろうし、食べるのをためらう必要もあるまい。また、作物の中には、二十日大根やもやしなど、すぐに栽培できるものもある。良ければ、その種などを我が調達してやろう。


トール・テスカコアトル
……そうか!分かった!やっと分かったよ!

ヤギさん達のために、トールになにができるか!

「……変身!」

今日は2回目……変身って、とっても疲れる
きっと体によくないけど……なにもしないなんて、出来ないもん!

トールも学生、ペンとノートは持ってるよ
勇気の力は、心の力……きっと届く!



くろやぎさんへ
お元気ですか
お腹は空いてないですか
もしそうなら、これを食べてね
あなたを思って書きました。
フカフカだね、かわいい

トールより





しろやぎさんへ
さっきは蹴ろうとしてゴメンね
あれしかないと思ったけど
トールが手紙を書いたら解決だね
よかったら食べて

トールより



「トール……字は汚いし、ノートの紙だけど……お手紙、お届けだよ」


五條・桜花
雪月(f03400)と同行
関係性のイメージは祖父と孫

なるほど貴方が手紙を勧めたという訳ですか
いいでしょうその喧嘩買います!

これまででわかっているヤギさんの好みですよね
まず
1.紙じゃなくても食べられる
2.草だと苦味を感じる
3.想いがこもったものが美味しい

つまり優しい想いのこもった苦くないものがお好みと考えました
優しい想いを込めるという手が入っており
かつ甘いものが含まれるもの
そう花輪です!
花の蜜は甘いですし、編むときに食べさせたい人を思って編んでいけば想いもおっけ
私はここに貴方方が美味しく食べられますように
幸せになることを祈って作った花輪を出します

貴方たちを思って作られたものはきっと格別です


叶・雪月
桜花(f03321)と同行
関係性のイメージは祖父と孫

なるほどこの黒いのが上司ってことか
まあだがお前も別に手紙じゃなきゃダメとは最初から言わないわけだな
なるほど交渉の余地はあると

花輪は大変だっていうのかもしれないがじゃあ花束はどうだ?
贈る相手の思い描き作っていけばこれだってちょっとした作品だ

シロヤギはこの黄色い花が綺麗だったんでこれをベースに作ってみた
クロヤギはそうだな黒に赤なんて定番の組み合わせだろう
この赤い花でどうだ
文に花なんてのは昔から人の子たちが恋文に使っていたのを見ていたからな
だてにツクモガミとして長くは生きてはいないってことだ

恋文ではないが、俺たちの想いを込めた花々はどうだろうか



●くろやぎさん
「……挑戦状か。いいだろう。我とて元武将、挑戦状は断らぬ。故に、その挑戦状、受けて立とうではないか!」
 竹城・落葉(一般的な剣客……の筈だった・f00809)が、くろやぎの前に立つ。
 そこに迷いはなく、くろやぎに対して、まっすぐな視線が向けられていた。
「だったら、早く! 食べ物を頂戴ッ! まずは誰から!」
 その視線に、くろやぎがほんのり頬を染め、それを誤魔化すようにして、ぷんすかと怒る。
 内心『あら、ヤダ。イケメン』等と思ってしまったが、この状況で口に出せる訳が無い。
 だからと言って、何処にも勘定のやり場が無い為、八つ当たり気味に地面を踏んだ。
 そもそも、落葉は女性なので、恋愛対象ではないはずではあるものの、あまりにも堂々とした態度に、くろやぎの胸がきゅんとしてしまったようである。
「……なるほど、この黒いのが上司ってことか。だが、お前も別に手紙じゃなきゃダメとは最初から言っている訳ではないようだな? それなら、まだ交渉の余地があるか」
 そんな中、叶・雪月(六花舞う夜に煌めく月の刃・f03400)が、頭の中に幾つかの候補を浮かべていく。
 あまり変なモノを勧めると、くろやぎが難癖をつけてくる可能性があるため、なるべく慎重に……。
「あら? 随分と余裕ね。そんな簡単に浮かぶかしら?」
 くろやぎが自分の気持ちを誤魔化すようにして、雪月の顔色に窺った。
 そのため、逆にしろやぎが、オロオロ。
「ご、ごめんなさい。くろやぎさんも、悪いヤギじゃないんですが……」
 必死にペコペコしつつ、くろやぎの事を擁護した。
「いいでしょう、その喧嘩買います! これまでわかっているヤギさんの好みは……。まず1.紙じゃなくても食べられる。2.草だと苦味を感じる。3.想いがこもったものが美味しい。つまり優しい想いのこもった苦くないものがお好みと考えました。優しい想いを込めるという手が入っており、かつ甘いものが含まれるもの、そう花輪です! 花の蜜は甘いですし、編む時に食べさせたい人を思って編んでいけば想いもおっけーです」
 五條・桜花(六花の元に咲く桜・f03321)が、くろやぎに花輪を渡す。
 それは桜花が『美味しく食べられますように……』と幸せを願って作った花輪。
「あら、何かと思ったら、こんなモノなの。本当に、こんなモノが……」
 そこまで言って、くろやぎが花を千切って、口の中に放り込む。
「……!」
 途端に口の中に旨味が広がり、頬っぺたが落ちそうになった。
 あまりの美味しさに小躍りしそうになってしまったが、それもほんの一瞬。
 気がついた時には……、完食である。
 しろやぎに至っては、まったく食べる事が出来なかったため、瞳をウルませ、ションボリムード。
「花輪じゃ物足りないなら、花束はどうだ? シロヤギはこの黄色い花が綺麗だったんで、これをベースに作ってみた。……クロヤギはそうだな。この赤い花で、どうだ? 文に花なんてのは昔から人の子たちが恋文に使っていたのを見ていたからな。だてにツクモガミとして長くは生きてはいないってことだ。恋文と言う訳ではないが、俺たちが想いを込めた花々だ」
 そんな空気を察した雪月が、やぎ達に花束を渡す。
「うわわわわ、美味しいよ、これ。ボク、だぁ~い好き♪」
 これには、しろやぎも、大満足。
 楽しそうに鼻歌を歌いながら、パクパク、ムシャムシャ。
 くろやぎに至っては、既に食べ終え、物足りない様子。
「こ、こんなに美味しいと、太っちゃうわ」
 素直に褒める事が出来ないのか、恥ずかしそうにむすっとした。
「……そうか! 分かった! やっと分かったよ! ヤギさん達のために、トールになにができるか!」
 すぐさま、トール・テスカコアトル(ブレイブトール・f13707)が【勇気の戦士(ブレイブトール)】で変身すると、ペンとノートを持って、近くの壁で手紙を書き始めた。
 まずは、くろやぎに『くろやぎさんへ。お元気ですか。お腹は空いてないですか? もしそうなら、これを食べてね。あなたを思って書きました。フカフカだね、かわいい。トールより』と書き、続いてしろやぎに『しろやぎさんへ。さっきは蹴ろうとしてゴメンね。あれしかないと思ったけど、トールが手紙を書いたら解決だね。よかったら食べて、トールより』と書いた。
「トール……字は汚いし、ノートの紙だけど……お手紙、お届けだよ」
 トールが勇気の力を手紙に込め、やぎ達に渡していく。
「ちょっと苦いけど、ボクは好き♪」
 しろやぎがランランとした様子で、手紙を食べる。
 やはり、自分に対して送られた手紙は、今まで食べた、どの手紙よりも美味しく、とても癖になる味だった。
「ま、まあ……悪くないわね。アタシは苦いの……嫌いじゃないし……」
 くろやぎも小さくコホンと咳をした後、恥ずかしそうにそっぽを向いた。
 『どんなに字が汚かろうと、思いが込められた手紙なのだから、不味い訳がない』と本当は言いたかったようだが、やはり素直になれない様子。
「なるほど、凄く美味しいお手紙を用意すればいいんだね? もっと美味しいものを用意するには……そうだ! ユーリ、ノートの使ってないページ、1枚ちょうだい!」
 チコル・フワッフル(もふもふウサキツネ・f09826)が、ユーリ・ヴォルフ(叛逆の炎・f07045)から紙を受け取り、その場で手紙を書き始めた。
 手紙はユーリに向けたモノで、『私達、出会ってからずっと一緒にいるね。何度も燃やされそうになったり、変なこと言われたりしたけど、ユーリといると凄く楽しい! これからも一緒に、いろんな世界に行ったり、遊んでくれると嬉しいな♪』という内容だった。
「……は、はいっ、くろやぎさん! どうぞ!」
 チコルがニコッと笑いながら、くろやぎに手紙を手渡した。
「どれどれ、それじゃあ食べてみようかしら」
 それを口にした途端、くろやぎがほんのり頬を染める。
「ちょ、ちょっと、こういうのは、アタシじゃなく、他に渡す人がいるでしょ?」
 くろやぎが感情のやり場に困りつつ、ユーリをジロリと睨みつけた。
 おそらく、『あなたも気づきなさいよ、この子の気持ち!』と言いたいのだろう。
「何が書いてあったのか分からないが、その様子だと私の事か。まあ、私の手紙もチコルに向けたモノなんだが……」
 その視線に気づいたユーリが、小さくコホンと咳をした。
 手紙には『チコルと初めて出会った、あの日……その美しい容貌に目を奪われた。天真爛漫な笑顔は太陽そのもので、私の心の陰りを照らしてくれる。憎まれ口を叩きながらも君が傍にいるから、今の私で在り続けられるのだ。これからも、ずっと傍に居て欲しい』と書かれていたのだが、だんだん恥ずかしくなってきたのか、それをくしゃくしゃに丸めて、くろやぎの口に突っ込んだ。
「これは本心だ。故に味は保証する。だが、絶対に吐き出すな。飲み込んで隠蔽しろ! 腹が減るなら今後も似たような内容の手紙を送りつけてやろう。 だが、絶対に外に晒すな! 綺麗に食い尽くせ! それが約束だ!」
 ユーリが自らの本心を隠すようにして、くろやぎに釘をさした。
 その途端、くろやぎが沸騰しそうな勢いで、顔を真っ赤にすると、ぼふっと勢いよく煙を上げた。
「わ、わ、分かったわ。でも、約束よ。絶対に来るのよ。他にないの、食べ物は……!」
 くろやぎが妙にわたわたしつつ、『両想いじゃないの!』と言う言葉を飲み込み、助けを求めるようにして、猟兵達に視線を送る。
「どうやら、話を聞く限り、味覚の基準は『その食べ物に込められた想い』に左右されるようだな。しかも、その想いが強いと、かえって食べるのをためらってしまうと……。ならば、我が勧めるのは、作物だ。ただの作物じゃないぞ? 自家栽培して、『美味しくなりますように……』という想いを込めて作った作物だ。これなら、美味しく頂けるだろうし、食べるのをためらう必要もあるまい。また、作物の中には、二十日大根やもやしなど、すぐに栽培できるものもある。良ければ、その種などを我が調達してやろう」
 落葉の言葉に、くろやぎが再び頬を染めた。
「ま、まあ、そこまで言うんだったら、食べてあげてもいいけど……。定期的に来るのよね?」
 くろやぎがほんのり頬を染め、期待の眼差しを落葉に送る。
「……もちろん」
 落葉の言葉に迷いはない。
 まっすぐ、くろやぎを見つめ、その表情も真剣だ。
「……と言うか、あなた達も、たまには遊びに来なさいよ! ま、まあ、別に毎日だって構わないけど……。絶対に来てよね、たまにでいいから……。そうしないと、また手紙を食べちゃうんだから!」
 そう言って、くろやぎが顔を真っ赤にしながら、背中をぷいっと向けた。
 自分なりに本音を言ったつもりだが、その気持ちが猟兵達に伝わっているのか分からない。
 それでも、くろやぎは猟兵達がまた来る事を、期待せずにはいられなかった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月06日


挿絵イラスト