長距離列車護衛ミッション(作者 秋月諒
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#クロムキャバリア  #魅惑のもふたいむ  #ただいま4名サポートさん  #【受付期間】第3章:8月24日8:31〜8月29日いっぱい 


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#クロムキャバリア
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#【受付期間】第3章:8月24日8:31〜8月29日いっぱい


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●ルアーリング
 アンダーグレイル——神々の加護も尽きたとされる地は、古い骨の臭いがするという。誰一人確かめたことは無く、だが空を焼く殲禍炎剣が住まうこの世界に於いては不穏な荒野に好んで暮らす人々の姿は無かった。
「不毛の地、乾いた大地、終わりの地。ま、どんだけ言われても荒野は荒野だわなぁ」
 リーダー、と仲間に呼ばれた男はひらひらと手を振った。
 長距離列車・ウェルキン。
 国の古い言葉で空を意味する列車は、国内を走る貨物列車であった。速度はそこそこ、補給所しかない荒野を走るには丁度良い代物。
「リーダーサボってないでこっちも見といてくださいよ」
「いやいや、今、俺にとっても重要な時かもしれないデショ?」
「いやサボってるだけじゃないですかー!」
 決して豊かではない小国家において、運搬トレーラーより何かと運ぶことができる貨物列車は重宝されていた。流れ着いた軍人には丁度良い仕事だ。プラントから市街地へ移動するだけの日々。そう、その程度の日々で良いと、何度目か知らない笑みを浮かべた時——空が、唸った。
「なんの音だ! ぶつかったとかじゃないよな?」
「先に警戒すべきは頭のデカ物だ。報告!」
 声を上げたリーダーの男に、部下達が我に返る。ばたばたと世話しなく動き回る部下達が答えを出すより早く、後方より連絡が届いた。
「——ダ、リーダ、襲撃です、空を、後ろから、奴らが、追ってきてる……」
 ひゅうひゅうと苦しそうに零れた息に、轟音が混じる。砲撃、と響く声に、嘗てが滲む。
「ギムレウスだ……この列車は、やばい……狙われて……」
「——分かった、今は休め良いな。衛生兵!」
 車内連絡もいつまで動くは分からない、腐りかけていた頭を回転させる。考えろ、今考えなければ、また失う。
『何時本気出すの?』
「——今だろ、今しかねぇだろ!」
「リーダー!?」
「運転手交代だ。アイ・ハブ・コントロール、ぶっ飛ばすぜ! お前等!」

●長距離列車護衛ミッション
「当機の呼びかけに応じて頂き、感謝する」
 イスヴァルト・ツァディ(白銀の狼・f27603)は感謝を告げると、集まった猟兵達に視線を向けた。
「クロムキャバリア、暴走衛星『殲禍炎剣』の座する地に関する情報は得ているだろうか」
 高速飛翔体を無差別砲撃する暴走衛星「殲禍炎剣(ホーリー・グレイル)」によって、広域通信網が失われて久しい地だ。世界全体の情勢や地形を知る方法は断絶されているこの地には、数千の小国家が存在する。
「そのうちのひとつ、小国にて国内輸送に使用している長距離列車がオブリビオンマシンに襲撃されることが分かった」
 襲撃に遭うのは長距離列車・ウェルキン。貨物列車であり、軍部の管轄になる。
「当機の予知によれば、敵集団は列車を地上戦で運行不能に持ち込み、撃破するようだ。貴殿等にはこれを防いで貰いたい」
 列車との合流ポイントは補給所前、合流のタイミングで既に彼らは攻撃を受けていることだろう。
「敵集団はギムレウス、大型キャノン砲を特徴とする長距離支援機だ」
 まずは列車に群がるギムレウスの軍勢を破壊する必要がある。
「長距離列車側は協力を惜しまないだろう。生身であれば、列車の上に乗り、敵キャバリアと戦う事も可能だ」
 列車を操縦しているのは軍人だ。被害が出ないように車両内を移動するだろう。
 キャバリアを使用しての戦闘であれば、併走も可能だろう。列車は既にスピードを落としており、先に離脱することもできない。
「ギムレウスの軍勢を倒せば、指揮官機が姿を見せるだろう」
 指揮官機のパイロットも、キャバリアがオブリビオン化したことによりその精神を捕らわれている。コックピットを破壊せずに倒せば、パイロットも救う事が出来るだろう。
「以上だ。急ぎ、向かってもらうことになるだろう」
 静かに告げるとイスヴァルトは、グリモアの光を灯した。
「貴殿等の活躍を祈る」


秋月諒
秋月諒です。
どうぞよろしくお願いいたします。

一度はやりたい列車護衛任務。
まったり運営になるかと。

●各章
 第一章:集団戦『ギムレウス』

 第二章:ボス戦。現時点では不明

《1〜2章戦闘について》
 ●生身で敵と戦う際に、列車の上で戦うことが可能です。全車両は頑丈ですが、故意に列車を破壊するような行動は採用が低くなります。
 ●地上戦スタートになります。空中にいて攻撃が届かない……などは発生しません。

 第三章:しかし体は闘争を求める
 →魅惑のもふもふぱらだいす。可愛い動物のみなさまとふれあえる。もふたいむ。
  市街地にあるとある街にてもふもふ動物をもふれます。山間地らしい。
  列車の軍人さん達とも交流可能です。お誘いがあればイスヴァルトが出ます。

●プレイング受付について
 各章、導入の追加後の受付告知となります。
 各種受付情報につきましては、マスターページ、タグでご案内させて頂きます。

 受付期間以前に頂いたプレングは一度、全てお返しさせて頂きます。

 *状況にもよりますが全員の採用はお約束できません。
 *版権ネタや台詞などは、色々あれこれあるので避けて頂けるとハッピーです。

▼貸し出しキャバリアについて
キャバリアをジョブやアイテムで持っていない場合でも、キャバリアを借りて乗ることが出来ます。ユーベルコードはキャバリアの武器から放つこともできます。
 キャバリア:二足歩行型。特殊な武器などはない、標準的な機体。

▼長距離列車・ウェルキンについて
 軍人の皆さんが頑張って操縦しています。
 猟兵たちに有効的です。特に庇ったりしなくても、依頼が失敗しない限りは無事です。

*リーダーについて
 40代の軍人。嘗て友人を失ったらしい。

●お二人以上の参加について
 シナリオの仕様上、三人以上の参加は採用が難しくなる可能性がございます。
 お二人以上で参加の場合は、迷子防止の為【お名前】or【合言葉+ID】の表記をお願いいたします。(合い言葉などのみの場合は、合い言葉が重なってしまう時がある為)

 二章以降、続けてご参加の場合は、最初の章以降はIDの表記はなしでOKです。

 それでは皆様、御武運を。
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第1章 集団戦 『ギムレウス』

POW ●砲撃モード
自身の【背部大型キャノン砲】を【砲撃モード】に変形する。攻撃力・攻撃回数・射程・装甲・移動力のうち、ひとつを5倍、ひとつを半分にする。
SPD ●メタルファング
自身の身体部位ひとつを【機械で出来たワニ】の頭部に変形し、噛みつき攻撃で対象の生命力を奪い、自身を治療する。
WIZ ●接近阻害地雷敷設
自身からレベルm半径内の無機物を【対キャバリア地雷】に変換し、操作する。解除すると無機物は元に戻る。
👑11 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●潰えた空の下
 ——夕暮れを、忘れた気がしていた。
「は、なんだよ、覚えてるもんだな夕暮れってやつをよぉ!」
「第八、第九車両被弾。連結部に異常発生!」
「第六から後ろの砲台は捨てとけ! 人員も移動、いざって時は真っ赤な鉄の棺桶のご登場だ」
 リーダー、と叫ばれた男は、口の端を上げて笑う。炎が舐めるように肌を焼いた。一度歪む視界も、棺桶様の壁を叩けば意識くらい戻ってくる。擦り切れたグローブは、どうやらもう手から離れる気は無いらしい。
 轟音と共に列車が揺れる。そうだろう、今まで一度も出したことが無かった最高速度だ。理論上出ると言われているもの、軋むレールにこいつが無けりゃ避けられるがとも思うが、これが無ければ流石にこのスピードも出ない。
「いいねぇいいねぇ、良いじゃねぇか、本気を出すには最高って時だ!」
 敵はギムレウス。空中降下による強襲ではあるが、仕掛けてくるのは地上戦だ。鈍足だが、奴の長距離射程の範囲からは離れられていない。列車の中身を狙うなんて品行方正なタイプじゃないのか、今までの時間でしっかり分かってる。
 こいつは死にかけるような場所だと、思う。代わり映えしない毎日、何かに期待するようなことも、誰かに期待するようなことも何もかも無くなって——そうして、過ごしてきていたというのに。
「なんだよ今更。なぁ、夕暮れの色と爆風が違ぇなんて、こと言わせんのか、あぁ?」
 口の端を上げ、リーダーは笑う。できる限り速度を出して振り切れるだけ振り切る。時間を稼ぐ。やるだけの、これはやるだけの無茶だ。
「は、いいぜ、鉄の棺桶ぶっ飛ばしてやるさ!」

●長距離列車・ウェルキン
 轟々と空が唸る音と共に、煙を上げながら列車は走っていた。補給所の一角、その屋上に立てば列車が煙を上げているのが見えた。獣のように低く唸るのはレールか、それとも上げるだけ速度を上げ——半ば、限界に近づき速度を落としつつある列車の方か。
 長距離列車・ウェルキンは真っ直ぐな線路を駆け抜け、君達の方へと迫っていた。列車からも、その姿は見えるだろう。列車の後方には、既に大型キャノン砲を有するオブリビオンマシンの姿が見えていた。
 長距離支援機・ギムレウス。動きこそ遅く、鈍足の部類に入るが長距離高威力の砲撃を持つ。ギムレウスの軍勢は、列車を破壊するつもりなのだろう。援護に走り出すには距離は十分、列車に飛び乗ることも、キャバリアで駆け抜け後方車両に併走することもできるだろう。
 ——さぁ、君はどうする。
◆―――――――――――――――――――――◆
マスターより
ご参加ありがとうございます。
第一章受付期間:7月26日8:31〜

●リプレイについて
接敵したタイミングからのスタートです。敵を探す必要などは特にありません。
列車は依頼が失敗しない限りは無事ですが、行動によってはより無事な状態で2章に入ることができます。

●列車の軍人達について
各自、頑張ってます。
猟兵たちに有効的です。特に庇ったりしなくても、依頼が失敗しない限りは無事です。
 

◆―――――――――――――――――――――◆
尭海・有珠
レン(f00719)と列車上から迎撃

機体に乗れば、前に出る様な戦い方もできたかもしれないが
できない事を言っても仕方がない
そうだな、乗った処で私には扱えまい
私達に慣れたやり方でやろう

兎も角列車も守らないと
機体が吹き飛ぶ様な地雷に巻き込まれたら
生身の此方も堪ったものじゃない
レン、悪いけど護りは任せたと彼の背後へ

≪暁の流星≫にて地雷を誘爆
派手に行こうじゃないか

護ってくれるとはいえ痛い思いも極力させたくない
誘爆・迎撃以外の魔力弾は敵機を追い、弾幕ばりに複数展開・斉射
背面から狙うもの数発、他は前面から視界を遮る様に

…弾幕にしては薄かったかもしれないが
そんな機体で敵うとでも?
挑発し私達自身に目を向けさせる


飛砂・煉月
有珠(f06286)と列車の上から迎撃するよ

慣れない戦い方よりいつもの方がきっとやりやすいよ
だからオレ達にしか出来ない方法で行こ
有珠とオレにしか出来ない戦方でさ

確かに足場が無くなるのは致命的かな
無敵の盾があってもね
有珠は敵を墜として列車を護ってよ
オレはキミを護るから
絶対に後ろに居て

腕を裂き、展開するは【鮮血城塞】
足場習熟で立ち位置の固定
痛みには鈍い性質、生半可じゃ動かない
避ける事だけはしないと決めてる

あっは、誘爆させて先に壊すなんて最高じゃんね
其れなら確かに踏む心配無いや
オレは盾
キミは矛
ほら、オレ達にしか出来ない戦い方が此処にある

――ねぇ其の程度?
嘲笑うは盾の狼
蒼の矛に適うなら
ほら、来なよと


●蒼き観測者と黒き狼
 鉄を裂くような音がした。
 甲高い音を響かせながら、列車が荒野を駆けてくる。緩いカーブをどうにか越えたのだろう。長く尾をひくように黒煙が空を染めていた。
「——随分と」
 カコン、と固い靴音と共に娘は補給所を蹴った。ヒールが列車の背を叩く。
「派手に追いかけてくるのだな」
 熱を帯びた風が尭海・有珠(殲蒼・f06286)の艶やかな黒髪を揺らしていた。轟音と共に空を切った砲弾が黒煙を裂いた。
「機体に乗れば、前に出る様な戦い方もできたかもしれないが」
 長距離支援型マシン・ギムレウス。黒煙の向こう、群れをなす機体に有珠は瞳を細めた。
「できない事を言っても仕方がない」
 落とす息を攫う熱風がふいに、途絶えた。視線を上げれば軽やかな足音が有珠の耳に届く。
「慣れない戦い方よりいつもの方がきっとやりやすいよ」
 一歩先、有珠の前に立った飛砂・煉月(渇望の黒狼・f00719)は振り返り様に笑みを見せた。
「だからオレ達にしか出来ない方法で行こ」
 列車が揺れる。二度目のカーブに差し掛かったのだろう。靴に感じる振動を思えば、レールにも車輪にもダメージは出ていない筈だ。
「有珠とオレにしか出来ない戦方でさ」
 真っ直ぐに向けた視線に、ふ、と口の端上げるような笑みが返った。
「そうだな、乗った処で私には扱えまい。私達に慣れたやり方でやろう」
 オォオ、と咆吼に似た音が響いた。派手な駆動音は、ギムレウスが加速したのか。砂埃を上げながら迫るギムレウス達はその砲門を列車に向けていた。
「兎も角列車も守らないと。機体が吹き飛ぶ様な地雷に巻き込まれたら、生身の此方も堪ったものじゃない」
 列車が吹き飛ぶのが先か、自分達が落ちるか倒されるのが先か。どちらも——まぁ碌なことにはならないだろう。
「確かに足場が無くなるのは致命的かな、無敵の盾があってもね」
「盾か」
「そう」
 笑みを一つ浮かべて煉月は言った。
「有珠は敵を墜として列車を護ってよ。オレはキミを護るから」
 一歩、二歩、煉月は前に出る。瞳は真っ直ぐに敵群を捉えたまま、敵は列車に誰が乗っていようが構いはしないだろう。
「絶対に後ろに居て」
 背は向けたまま煉月は告げた。ガウン、と遠方で音がする。
「砲撃、来ます! 上の方々!」
「二時の方向、砲撃多数!」
 軍人達が警戒を告げる。怒号と轟音の中——だが、声は確かに煉月の耳に届いた。
「レン、悪いけど護りは任せた」
 トン、と下がる足音と共に託された護りに煉月は、ふ、と笑い——己の、腕を裂く。爪で肌をひっかくように裂いて、牙を立てた黒狼は、迫る砲撃に、その熱に、赤の瞳を向けた。
「壁で在れ、盾で在れ」
 瞬間、轟音が来た。攻撃力を上げたのだろう、さっきまでとは比べものにならない程の砲撃が一気に叩き込まれ——だが。
「その色が血の色だとしても」
 列車は、動いていた。
 衝撃に、振動だけを僅かに受け車体には傷一つ無く。煉月が構えた鮮血の盾でギムレウスの砲撃を受け止めていたのだ。爆風が、ただ空に抜ける。
(「熱い、重い、ついでにきっと痛いんだろうな」)
 痛みには鈍い性質だ。生半可じゃ動かない。避けることだけはしないと——そう、煉月は決めている。だから、続けざまに向けられた砲塔も気にする理由など、無い。
「……」
 轟音を裂くように、赤き盾は黒狼と共にあった。砲撃の振動さえも散らすように、前に立った煉月の背を有珠は見る。
 鮮血城壁。絶対の鮮血の盾。
(「護ってくれるとはいえ痛い思いも極力させたくない」)
 目の端、ギムレウス達が来る。地上戦に長けているのだろう。ギィイイ、と鈍い音が響き、荒野にあった岩が、後方のレールが変換されていく。
「あれが噂の地雷か」
 無機物であれば、この荒野にも十分にある。だが数があるだけであれば——思いつくことがあった。
「来たれ、世界の滴。凝りて、捉えろ」
 向けるは視線。海を映した青き瞳。描き出された魔方陣は、焼けた大地に涼やかな蒼を見せる。
「≪暁の流星≫」
 告げる言葉と共に10発の魔法弾が放たれた。定めたものを正しく狙い追う魔弾が、地雷を穿つ。列車に触れるその前に爆破してしまえば——揺れるのは大地だけだ。続けざまに誘爆した地雷にギムレウスが巻き込まれ、動きを鈍らせる。
「あっは、誘爆させて先に壊すなんて最高じゃんね。其れなら確かに踏む心配無いや」
 笑うように煉月は告げた。
「オレは盾、キミは矛。ほら、オレ達にしか出来ない戦い方が此処にある」
 守り抜き、穿つ。爆煙と爆風が空に抜け、ギムレウスが残る魔弾に穿たれる。ギィイイ、と鈍い音と共に、照準定めるレーダーが2人に向けられる。だが、その事実にさえ盾の狼は笑う。
「――ねぇ其の程度? 蒼の矛に適うなら、ほら、来なよ」
「……弾幕にしては薄かったかもしれないが、そんな機体で敵うとでも?」
 蒼の矛は唇には挑発を乗せて。襲撃者達を見据えた。
成功 🔵🔵🔵🔵🔴🔴

斑星・夜
※キャバリア:灰風号搭乗

オーケー、列車護衛ミッションだね
ギムレウスね、しっかしあの装備は厄介そうだ
撃たせないように気をつけて行くよ

灰風号で列車を追いかけ併走しつつ
EPワイズマンズユニット『ねむいのちゃん』で列車と敵機の数や動きを常に情報収集
優先事項は列車の無事だ、そっちに被害が出ないように注意します

空中から落ちて来てる奴に『グラウ・ブリッツ』を込めて拳で殴りつけます
とりあえず離れてくれるかなっ!
体勢を崩せれば直ぐに起き上がってはこれないかもしれないよ!

敵機からの攻撃は列車に当たりそうな分はかばうよ
『AEP可変式シールド・アリアンロッド』で盾を展開し
タイミングを見て盾受けします

※アドリブ歓迎です


●夜を照らすは星であれば
 轟音と共にギムレウスの変換した地雷が一気に爆破される。先の砲撃は、盾を持つもう一人が受け止めていたのだろう。黒煙も、炎も列車には無い。
「消火活動もバッチリって言うのは、良いことだね」
 生体決戦兵器『修羅人』の内部モニターが捉えた列車の姿に、斑星・夜(星灯・f31041)は笑みを見せた。
「オーケー、列車護衛ミッションだね。ギムレウスね、しっかしあの装備は厄介そうだ」
『背部から伸びる大型キャノン砲を特徴とする、長距離支援型オブリビオンマシン。長射程、高威力を誇る砲撃を集団で行う集団強襲ユニット』
 EPワイズマンズユニット『ねむいのちゃん』がギムレウスの基本情報を読み上げていく。どっかーん、どーん、と最後についているのは——あれか、あの砲撃がどーんと届くとどっかーんでばっかーんなのか。
「撃たせないように気をつけて行くよ」
 夜は一気に灰風号を加速させる。低く身を構えるようにして灰の機体は荒野を滑る。まずは後方車両に追いつくことだ。ブースターを小まめに入れて、崩れた機体の横を擦り抜ければ、灰風号が敵影を捉えた。
(「距離3000……、相手の砲撃範囲内だね。ねむいのちゃん!」)
 操縦桿を握ったまま夜は、灰風号の機能を起動させる。白い指先が選ぶ先を迷うことは無く、不健康そうな見目も——だが、操縦に迷いは無い。
 斑星夜は、決戦兵器『修羅人』に乗る為に生まれたのだから。
『攻撃パターン演算完了』
「オーケー。優先事項は列車の無事だ、そっちに被害が出ないようにしよう」
 ねむいのちゃんのシミュレーションでも、あの距離は相手の有効砲撃範囲。だが、同時にあの距離は——灰風号なら、詰められる。
「とりあえず離れてくれるかなっ!」
 ガウン、と低く構え、灰風号の脚が地を掴み一気に——出る。踏み込みは瞬発の加速。荒野を滑った機体が、一気にギムレウスの前に出た。
「——!」
 その、射線。向けられた砲の前に出て——電流を纏わせた拳を叩き込んだ。
 ガウン、と鈍い音と共に青白い電流が弾ける。ぐらり、と重量級の機体が僅かに浮き、後方に吹き飛ぶ。列車へと放つはずだった砲門が——軋んだ。
『ビリビリどっかーん!』
「確かにそうなんだけども」
 ねむいのちゃんのかけ声に思わず上げた声に返事は無いが——まぁ、うん。問題は目の前、攻略先は敵機なのだから。
「後は右、も……!」
 引き抜いた拳。片足を引きながら利かせたブーストで灰風号を回し、真横に迫った一体も拳で打つ。横っ面を叩くように、一気に入れた一撃にギムレウスが体勢を崩す。あれではすぐには起き上がれない。
「このまま……」
 一気に引き剥がす。そう、夜が思った瞬間、ねむいのちゃんが警戒を告げた。
『くるよー』
 敵の砲撃。今引き倒した相手の後方、狙いは——列車か。
「AEP可変式シールド・アリアンロッド起動!」
 迷い無く夜は行った。ギムレウスの射線、攻撃力を上げた一撃へと——列車に向かう一撃を防ぐ為に。
 ——ガウン、と構えた盾と共に衝撃が伝わる。は、と荒く息を吐き、だが、夜は笑った。
「列車は無事。それならこれって」
 きっと大勝利だ。
 残る敵機を見据え、目の下のクマを濃くしたまま夜は灰風号と共に駆けた。
大成功 🔵🔵🔵

賀茂・絆
むっ、聞いてた通りの長距離砲デスカ!
ぶっちゃけ機体に武器がない今の状態ではあまり相性は良くないのデスガ…こういう時はゴリ押しで突っ切るのデス!
別雷大神に搭乗!アイテムの薬2種服用!集中力強化で【瞬間思考力】アップ+身体ダメージ無視して動けるようになることで【継戦能力】アップデス!
そして見せてやりマスヨ!純粋な【暴力】を!
まあワタシがUCでパワーアップしても機体の強化にはなりマセンガ、ワタシが強化されればかなり無茶な操縦で機体の性能を引き出すことが可能なはずデス。薬の効果もありマスシネ。
敵が何を強化してきても雷を切り裂く大神の接近を止められやしないのだと思い知らせてやるのデス!【神罰】デース!


●雷鳴が荒野に告げる
 鋼の軋む音が戦場に響いていた。列車が二度目のカーブに差し掛かる中、荒野に砂埃が散る。
「むっ、聞いてた通りの長距離砲デスカ!」
 目を凝らすように、補給所の屋根で手を翳す売人の姿があった。僅かに身を乗り出せば、バニースーツの、うさぎさんな耳が揺れる。靡くジャケットは、戦場の熱を映していた。
「一体二体……まあ、沢山デスネ」
 通り抜ける列車から聞こえた砲撃への警戒に賀茂・絆(キズナさん・f34084)は顔を上げた。
 長距離支援型オブリビオンマシン・ギムレウス。一般的に鈍足と言われるマシンだが、長射程、高威力を誇る砲撃を集団強襲ユニットでもある。標的に追いつく前に、砲撃で仕留めるからだ。
(「つまり、アレ、命中もそこそこありマスネー」)
 こちらから、ギムレウスに追いつくこと事態は可能だ。だが、一つ絆には問題があった。
「ぶっちゃけ機体に武器がない今の状態ではあまり相性は良くないのデスガ……」
 別雷大神。
 補給所の横で、コックピットを開いたままでいた機体には今、武器が無い。あるのはその身ひとつだ。無茶だと言われれば、そうデスネ、と絆は応えるだろう。だが、無謀かと言われれば——それは、違う。
「こういう時はゴリ押しで突っ切るのデス!」
 カン、と強く屋根を蹴って絆はジャケットを手にコックピットに滑り込む。搭乗者たる絆を検知し、メインシステム起動と共に告げられる言葉をなぞりながら手にしたのは、一つのトランクだった。
「まずはこれデース。後、もう一つは……」
 慣れた様子で二種類の薬を手に取る。効果は集中力の強化と、身体ダメージを無視して動けるようになること。
「戦闘能力アップデス!」
 掌からそのまま口に放り込めば、ドクン、と一度心臓が強く打った。は、と息を吐きぐらりと身を前に揺らした絆は——だが、笑うように顔を上げる。
 何も、分からずに使っている訳では無いのだ。医薬品の販売に長けた商人は、場に適応した薬を正しく選ぶことができるのだから。
「行きマース!」
 フルスロットル。一気に別雷大神を加速させる。荒野に派手に砂埃を上げながら、絆はギムレウス達に己の存在を告げる。
「見せてやりマスヨ! 純粋な暴力を!」
 金色の瞳が、二度輝く。真紅の瞳に覚醒し、強く操縦桿を握ると絆は前に——出た。敵は正面に3体、右には巨石。左は戦場の瓦礫。回避可能なエリアで言えば左だが、追いつくだけの速度で言えば——。
「右デース!」
 低く機体をコントロールする。瞬発の加速、ぶつかる寸前に緊急回避用のブースターを叩き込み、別雷大神は壁を——蹴った。
 ゴォオオオ、と風が唸る。それは、雷を切り裂く大神であるが故に。神霊の如きUDCをキャバリアに宿らせることで産まれた機体は、その力を純然と示し——今、砲を構えたギムレウス達の前に、飛び込んだ。
「成功デスネ」
 あの砲門、最初に見た時とは『違って』絆には見えたのだ。射程を伸ばしていたのだろう。超長距離型に特化されれば、動いているとは言え、あの列車では避けきれない。だからこそ、絆は速度を優先したのだ。
「雷を切り裂く大神の接近を止められやしないのだと思い知らせてやるのデス!」
 告げる絆の手が赤く染まっていた。目からも血が落ちる。別に不思議は無い。強化された分、やりきった無茶な操縦だ。薬の効果もある。この機体の性能を引き出すために必要であったのだから。ギィイイ、と鈍い音を立て、砲が絆に向けられる。——だが、遅い。
「神罰デース!」
 ギムレウスの砲へと、別雷大神は拳を叩き落とす。瞬間、金色の機体が神罰の雷を招き砲門ごと敵の機体を撃ち——倒した。
大成功 🔵🔵🔵

凍鶴・燁
少々役不足であるが、良かろう。
生きるために懸命に尽くすものを私は慈しむ。
これを最後の夕暮れにしたくはなかろう。
この世にはもっと素晴らしきものがある。

場所は荒野であるならば。周囲の守りは気にせずとも良いだろう。
砲撃の間合いを計算に入れ、列車を背にする形で待機。
察知した襲撃の方角は軍人に問うておき、先制を狙う。
……せめて奇襲となる物陰でもあれば上等だったが。

狙うのが列車ならば、急に迫る機体に対処できまい。
敵が攻撃態勢に入る寸前、全速力にて駆り、斬り込む。

仕掛ける直前の頭を抑えられては、何も出来まい。
出来たとて、共々食らってやろう。
刀で斬り、機体で受ける。この程度では壊せぬよ。

存分に食らえ、啾啾。


●淋漓
 雷光が荒野を染めた。
 超長距離型へ砲塔を改造したギムレウスが、前のめりに崩れ落ちる。身を回すように荒野を滑る機体が拳を叩き込めば、派手な火花と共に重い機体が荒野に転がった。
「……」
 一体、また一体と沈めれば襲撃者は、猟兵達を脅威と見たのだろう。前線で列車に砲撃を行っていた機体が追跡の代わりに迎撃を選ぶ。三時の方向、と短く列車から響く声と同時に、荒野に立つ黒き影も新たな群れを捉えていた。
「ほう、部隊を三つに分けたか」
 巨人の主、黒機の王は月白の瞳を細める。正面のモニタに映し出された敵機体は、猟兵のキャバリアを迂回するように動き出していた。あくまで狙いは列車であり、こちらは正しく邪魔者ではあるだろうが殲滅に力を掛ける気も無いのだろう。
「機動力こそ無いが、強襲ユニットとしては優秀か」
 長距離支援型オブリビオンマシン。ただの固定砲台では無く、考えるだけの頭のあるようだ。或いは、この盤面を描くだけの何かにとっての——。
「駒か」
 ふ、と凍鶴・燁(黒橡の王・f30538)は笑う。黒き巨人の玉座にて、肘をついた男は美しい笑みを浮かべたまま敵機へと目をやる。重量級、恐らく装甲は硬い。荒野に上がる黒煙の半分はギムレウスのものであり、もう半分は身を軋ませながら進む列車のものだ。
『第五車両、砲台が沈黙しました。連結部はまだ持ってますが、このままでは……』
『消火ユニット使え! 人員は待避だ、後方車両を捨てんのは最後の手だ。ギムレウス以外にもお客さんが来てんだからなぁ! ぶっ込む棺桶になるのは来世に持ち越しだ!』
 入り込んでくる通信は、長距離列車・ウェルキンがオープンチャンネルを選んでいるからだろう。しっかりと、外に向かっても聞こえてくる言葉に燁は身を起こした。
「少々役不足であるが、良かろう。生きるために懸命に尽くすものを私は慈しむ」
 列車の主とて、消火に勤しむ軍人達とてこれを最後の夕暮れにしたくはないだろう。
「この世にはもっと素晴らしきものがある」
 黄金の装甲をつけた左腕を滑らせる。戦闘システムの起動と共に、サイトに敵影が映り込む。荒野の戦場、敵の狙いが明確に分かっている以上、周囲の守りを気にしなくても良い。列車を背に、燁は啾啾の刃を抜いた。
「……せめて奇襲となる物陰でもあれば上等だったが」
『距離3000! 敵機、四時の方向。熱源感知!』
「下策ではあるまい」
 ふ、と落とす息と共に、燁は啾啾を加速させる。低く、飛ぶように入れた加速に速度計が一気に数値を跳ね上げていく。瓦礫を短く入れたステップで躱し、間を抜けるように荒野を滑らせていけば啾啾の前に、ギムレウスの群れが見えた。
「——!」
 鈍く光る機体と共に、戦場に転がった無機物を地雷へと置き換えようとしていたギムレウス達が燁の接近に動きが、鈍った。——そう、迷ったのだ。
「迎撃か、攻撃か、か」
 ふ、と黒橡の王は笑う。
 列車を狙い続けるか、燁に対応するか。ギムレウスは悩んだ。一拍の反応の遅れ。だが、それだけあれば充分だ。
 風を切り行く音は鋭く、低く構えた刃を共に燁の操る機体がギムレウスの腕を掴む。半ば、引き寄せるようにして斬り落とせば、長距離狙撃を得意とする砲は暴れる以外に道は無い。ガウン、と半ば、ぶつかるように来た左の一機に、燁は笑った。
「共々食らってやろう。この程度では壊せぬよ」
 重量機体を、黒き巨人の、その身で受け止める。すらりとした細いシャープな機体は、容易く砕けはしない。ただ脚を引き、ブーストを入れる。排気の音が風が啼くように響き、身を回す。
「存分に食らえ、啾啾」
 掴む一機を投げ捨て、ぶつけた先、僅か身を浮かせたギムレウスへと刃を沈め——砕いた。
成功 🔵🔵🔴

ヴァシリッサ・フロレスク
マチコちゃん(f05795)と

殲滅は他の同志に任せ、先頭車両でリーダーに茶々、元い迎撃に専念する

ポンコツなりに頑張ッてンのは分かンだケドさ、もう一寸スピード出ないのかいカウボーイ?
フフッ、ジョークだよジョーク
ガンバる御仁には投げキッスをプレゼントだ♪
ホラ?マチコちゃんもオーエンしてあげなよ?

にしても、煩い連中だね?折角のクルージングが台無しだ

屋根に上がって敵機を迎撃

オープン・エアっちゃァまた爽快だねェ♪
空気読めない害虫だけ片付けるよ
お、マチコちゃんもトッテオキかい?負けてらンないねェ
UC発動
敵機の急所を見切り超音速で射出されるミサイルの如き鋼の杭で狙撃

Hey!
Cowboy?
チャンと見てたかい?


犬飼・満知子
リサさん(f09894)と

先頭車両で窓の外を眺めたりして、怖いながらもちょっとワクワクしてしまいます。えっ、応援ですか?ふ、フレー!フレー!……すみません、忘れてください。

私も屋根に上がって迎撃にあたります。キャバリア相手にブラスターが通用するかわかりませんけど……。って、リサさんのそれなんですか!?いつも以上に物騒な武装にびびる。

UDC組織に持たされた試作装備、人工知能搭載のスコープをブラスターにセット(指定UC)。対象の動きを学習して命中率を高めてくれるそうです。照準はキャノンの砲口ど真ん中に。発射の動きに合わせて【カウンター】。砲弾の誘爆を狙います。

リーダーさん、ちゃんと見てました……?


●荒野にて空を穿つ
 火花を散らしながら、長距離列車・ウェルキンは三度目のカーブに入っていた。緩く、だが大きく迂回するように入るのは貫けなかった岩盤があったからだという。荒野にかけられた小国の線路は決して頑丈なものでは無い。隣国との嘗ての緩衝地帯であれば、まだ幾分かは見れたものだった言うが——今の所、アトラクションもびっくりの乗り心地だった。
「わぁ——……」
 だが、そんな列車の中でも少しばかりワクワクしている娘の姿があった。さらさらとした黒髪を揺らし、身を乗り出すまでは無くとも、先頭車両から見える光景に犬飼・満知子(人間のUDCエージェント・f05795)は声を弾ませていた。
「こんな感じなんですね」
 怖いながらも、ワクワクしてしまうのだ。カーブに差し掛かり、傾いた車体。レールに見える火花。車両の肩越しに——そう、屋根越しに見える砂埃は件の長距離支援型オブリビオンマシン・ギムレウスのものだろう。派手に上げた砂埃が長く尾を引き、だが、それを切り裂くように黒い刃が走る。猟兵のキャバリアだった。火花と共に遠く、聞こえた轟音に思わず瞬きながらも満知子は、あれ、と思う。
「このカーブで見えるのは……」
 敵の姿だ。さっきまで見えていた敵の群れとは違う。最初に比べて確かに数は減っているが、それでもあった敵部隊の数が違う。行動不能に追い込んだ分が増えただけではない。これは——……。
「あっちと、こっちに……ですか?」
「あぁ、そうだねェ。敵も散開ってやつを覚えたってコトさ、マチコちゃん」
 呟きは、先に先頭車両の屋根へと足を降ろしたヴァシリッサ・フロレスク(浄火の血胤(自称)・f09894)に拾われた。熱を帯びた風に衣を揺らし、灼熱に似た髪をかき上げるとヴァシリッサは口の端を上げた。
「エスコートは必要かい? マチコちゃん」
「え? あ、大丈夫ですよ」
「そいつは結構。で」
 トン、と先頭車両の屋根に乗った満知子に軽く肩を竦めれば、目の端に黒煙が見えた。猟兵を迎撃する側と、列車を追う側で別れたギムレウスに同志も気がついたのだろう。ふ、と口の端を上げ、ヴァシリッサはコン、と一度だけ踵で先頭車両の屋根を叩いた。
「ポンコツなりに頑張ッてンのは分かンだケドさ、もう一寸スピード出ないのかいカウボーイ?」
「おいおい、最近の客は高速列車なんかお望みかぁ? 情緒ってやつがないぜ?」
 笑うような声と共に、返ってきたのはリーダーと呼ばれていた男の声だった。列車の操縦を引き受けた男は「荒野の新しい楽しみ方ってやつヨ」と冗談混じりに告げる。
「それに、これ以上すっ飛ばしたら、先に棺桶になれるぜ?」
「フフッ、ジョークだよジョーク。ガンバる御仁には投げキッスをプレゼントだ♪」
 唇に指先を添えて、開けっぱなしの窓からひらひらと揺れた手にヴァシリッサは口の端を上げた。
「ホラ? マチコちゃんもオーエンしてあげなよ?」
「えっ、応援ですか? ふ、フレー! フレー! ……すみません、忘れてください」
 話を振った先、きょとん、としながらも応援をやりきった女子高生はそっと視線を逸らす。くつくつと笑うような声は、ヴァシリッサのものであったか、或いは——先頭車両で働く軍人達のものだったか。足元の盛り上がりと、うぅ、と頬を染めた満知子の声を聞いていれば、ふいに、荒野から轟音が響いた。
 ギムレウスの砲撃だ。
「にしても、煩い連中だね? 折角のクルージングが台無しだ」
 無理に砲撃を行ったのだろう。空を切ったそれに、ヴァシリッサは息をついた。
「空気読めない害虫だけ片付けるよ」
 敵の殲滅は、後方や荒野に出ている同志に任せ狙うのは直接砲撃をしかけて来ようとしている敵機の迎撃だ。相手が長距離狙撃型マシンであれば——手もある。
「はい、私も。キャバリア相手にブラスターが通用するかわかりませんけど……」
 鈍く響いた音。荒野に見えたのは火花。あの戦いにUDCからの支給品で対応できるかは分からないが、組織に持たされた試作装備もある。うん、と一つ頷いた満知子の視界でガシャン、と派手な音がした。
「って、リサさんのそれなんですか!?」
 大きいとかそういう問題外だ。いつも以上にとにかく——そう、物騒な武器を手にしたヴァシリッサは眼鏡をつい、と上げて見せた。
「お、マチコちゃんもトッテオキかい? 負けてらンないねェ」
「も、って……いやでも、一応はちゃんとしたとっておきと言いますか、持たされてたものではあると言うか……」
 人工知能搭載のスコープ。対象の動きを学習し、命中率を高めるオプションパーツだ。一応試作品だし、実戦テストも兼ねているからとっておきのような気もするけれど——横の、ヴァシリッサの射突杭が何というか、すごいのだ。
「お二人さん、十時の方向、熱源反応だ。砲撃が来るぞ!」
 警戒が列車の軍人から響く。速度では振り切れないと告げる彼らに、あぁ、と射突杭を手にしたヴァシリッサが口の端を上げた。
「パーティにしようか」
「えっと、行きますね?」
 ガウン、と足を引き、長大な武器を構えたヴァシリッサを横に満知子はブラスターを構えた。息を吸う。一度、二度、深呼吸の果てに見るのは——もう、スコープの向こうの敵だけ。照準はキャノンの砲口ど真ん中。大型キャノン砲を列車へと構えたギムレウスが、僅かに身を揺らす。装填の瞬間に満知子は一撃を放った。
「止め、ます……!」
 敵の砲撃、その発射のタイミングに合わせて満知子はブラスターを放つ。駆け抜ける光が、熱を生んだ。
「いいねェ」
 爆風が遠方に上がる。砲口のど真ん中、見事撃ち抜いた一撃が砲弾の誘爆を生んだのだ。派手に身を崩した鋼を視界に、ヴァシリッサは超長距離狙撃用射突杭を構え——解き放つ。ラムジェット推進を利用した打ち出し、凡そ人の身では耐えきれぬそれにヴァシリッサは口の端を上げて告げた。
「――Hasta la vista, baby♪」
 それは長大にして圧倒的な一撃。財布に穴を開ける程度じゃ済まない——予算計画の見直しも必要となる一撃。だが、駆け抜ける純粋な力は、質量は——敵を、穿つためにある。
 ガウン、と重い音が戦場に響いた。鋼を切り裂き、砕く重い音と共に弧を描くように迫ってきていたギムレウスが——止まる。最初の砲撃さえできないままに。
「Hey! Cowboy? チャンと見てたかい?」
「リーダーさん、ちゃんと見てました……?」
 軽やかに、どこか優しげに問うた二人に、あぁと笑うような声が返った。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵

ジャック・スペード
キャバリアを借り受ける
操縦は初めてだが、尽力しよう

良い走りっぷりじゃ無いか
後方車両に並走しながら
列車の背後を警戒しよう

長距離列車ウェルキン
そして其れを駆る軍人たちは
必ず守ってみせる

そういえば――
俺が乗ってるコイツも鋼鐵の機械か
じゃあ、こういうのは如何だ?
我が身総てが引鉄也

可能なら片腕をレールガンに変形させて
電磁波を纏った弾丸を射出しよう
スナイパーの心得活かし
迫り来る敵を穿ち、動きを麻痺させれたらと

接近赦した時は敢えて
銃へ変形した方の腕を噛ませてやろう
流石に動きは止まるだろ
ワニの頭に零距離で銃弾をくれてやる
冷気を孕んだとびきりのヤツをな

勿論、コックピットは外すさ
俺はヒトを殺めたくないんだ


●故に黒鋼は荒野を征く
『第六車両で、自動消火システム、不具合により動きません!』
『そいつは無茶した結果って奴だろ! は、いいじゃねぇか訓練生時代を思い出してバケツでぶっかけとけ!』
 列車内の声が直接、借り受けたキャバリアに届いていた。オープンチャンネルでの通信が理由だろう。賑やかに応じる軍人達の声に交じり、リーダーと呼ばれた男が告げる。
『言っておくが、各員命が最優先だ。お客人方、あんたらもな』
「——あぁ」
 ジャック・スペード(J♠️・f16475)は静かに頷いた。短い会話の後、飛び交う指示はどれも的確だ。襲撃に驚きはしているが、冷静さは失ってはいないのだろう。
「良い走りっぷりじゃ無いか」
 キャバリアの操縦は初めてだが、見慣れぬ機器ばかりというわけでも無い。ロックオンサイト、残弾、エネルギーの表示。正面のモニタにマップ情報と敵影を確認出来れば動くには充分だ。
「長距離列車ウェルキン。そして其れを駆る軍人たちは、必ず守ってみせる」
 列車を背に、ジャックは機体を加速させた。機体の出すスピードに体を慣らすようにして、荒野を滑らせて行けば、敵機からのロックオン通知が届く。
「随分と距離はあるが、相手はスナイパーか」
 ギムレウスの持つ長大な射程を持つ大型キャノン砲。あれを扱うのであればパイロットもスナイパーだろう。
(「だが、相手がスナイパーであれば……」)
 狙いを予測することはできる。緩く踏み込む。敵機の挙動を見据えるようにして、ジャックはブースタを入れた。残るギムレウスは数体。他に動いている猟兵達もいるが、迎撃側と列車へと襲撃で部隊を分けたのだろう。こちらに来ているのは列車襲撃を狙う側か。
「抜くつもりか、悪いがそうもいかないさ」
 武装はマシンガンと、左腕のブレード。どちらも標準的な装備だが——ふと、ジャックは思う。
「そういえば――俺が乗ってるコイツも鋼鐵の機械か。じゃあ、こういうのは如何だ?」
 強く一度操縦桿を握る。金の瞳が、鈍く——光る。
「我が身総てが引鉄也」
 此の身は異形なればこそ――握る手の先、キャバリアの右腕さえも変形させる。砂埃を上げるように、荒野を削るように身を回したキャバリアは真正面にギムレウスを捉える瞬間に、その腕をレールガンに変えた。
 キュィイイン、と甲高い音と共に、青白い光がギムレウスを撃ち抜いた。電磁波を纏った弾丸にギムレウスが動きを止めた。正面の二体を無効化すれば——後は一体。
 ゴォオオ、と重い音が振動となってジャックに伝わる。ギムレウスが加速したか、ならば狙いは——接近戦だ。身をぶつけるようにして来た機体が片腕を振り上げる。武器を持たぬ腕は、だが機械のワニへと姿を変えていた。
「——」
 その一撃をジャックは武器へと変えた腕を向ける。容赦なく噛みついた機械のワニは——だが、変化した腕を噛み砕けぬまま止まる。永遠ではあるまい。だが、この一瞬でもあればジャックには充分だ。
「この銃弾をくれてやる。冷気を孕んだとびきりのヤツをな」
 キュインン、と甲高い音と共に一撃が機械のワニを——変化したギムレウスの腕を砕いた。衝撃に機体が大きく身を揺らし、崩れ落ちる。ガウン、と生まれたのは爆風では無くキャノン砲が外れて落ちた音だ。コックピットはどの機体も無事だった。
「俺はヒトを殺めたくないんだ」
 元より狙ってはいない場所。機械仕掛けの胸に「こころ」を宿した黒鋼は、静かに一つそう告げた。
大成功 🔵🔵🔵


第2章 ボス戦 『セラフィム・リッパー』

POW ●断罪の剣
【無敵斬艦刀】が命中した対象を切断する。
SPD ●エンジェルビット
自身が装備する【BS-Fクリスタルビット】をレベル×1個複製し、念力で全てばらばらに操作する。
WIZ ●フォールンウイング
【光の翼】を向けた対象に、【プラズマビーム】でダメージを与える。命中率が高い。
👑11 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●セラフィム・リッパー
「くそ、このままじゃ止まってるも似たようなもんだ……ある程度速度の維持は出来ても……」
「おいおい、維持が出来てんなら最高だろうが! 鉄の棺桶、おねんねするにゃぁ向いてねぇんだよ」
 それに、とオープンチャンネルで繰り広げられていた通信に、ノイズが混じった。ザ、ザザ、と低く入っていた音がふいに——高音に変わる。乙女の歌声のように高く、凡そ、鉄と炎の混じる荒野には不釣り合いな音で『それ』は来訪を告げる。
「天使の輪に、光の翼……は、棺桶担いで走ってりゃ、天使もお迎えに来るってかぁ!?」
 ノイズの向こう、聞こえたリーダーの言葉と共に、猟兵達の視界にも『その』キャバリアの姿が見えていた。低く、荒野を滑るように来た細身の機体。軽量二脚は、光の翼を震わせ機械で出来た天使の輪を鈍く光らせる。
『くヒ、クはははハはハ! 裁定ノ時、ダ』
 バラバラの言葉をつなぎ合わせたかのように、キャバリアから声が届く。天使の如きサイキックキャバリアは、今やオブリビオンと化し搭乗者はその精神を蝕まれているのだ。
『コノ、セラフィム・リッパーガ、全テを、裁く』
 崩れ落ちたギムレウス達を気にする様子も無いままに、セラフィム・リッパーは告げる。キィイン、と甲高く響く音と共にクリスタルビットが展開され、狂気に落ちたキャバリアの周りで、キラキラと光った。
「熱源反応! 攻撃、来ます……!」
 長距離列車・ウェルキンの軍人達が警戒を告げる。最後の襲撃者との戦いが今、始まろうとしていた。

◆―――――――――――――――――――――◆
マスターより
ご参加ありがとうございます。
第2章受付期間:8月10日8:31〜

●リプレイについて
 列車を追うセラフィム・リッパーとの戦いになります。
 セラフィム・リッパーはコックピットを破壊せずに倒せば、搭乗者も無事です。

【列車の状況】
 速度が落ちており、ボスの攻撃(POWも含め)は列車にも届きます。
 列車は完全停止はしませんが、ゆっくりです。

【列車上戦闘の場合】
*列車上での戦闘でも、POW「断罪の剣」は届きます。列車を降りて、荒野でのバトルもOKです。

●列車の軍人達について
 各自、頑張ってます。
 猟兵たちに友好的です。特に庇ったりしなくても、依頼が失敗しない限りは無事です。
 
◆―――――――――――――――――――――◆
賀茂・絆
薬2種服用継続。
武器なしだと厳しいかもデスネ。メンテ終わってるといいんデスガ…降臨せよ!咲雷神!

よっしゃ!来マシタ!
雷と共に降臨した大剣で敵のビームを切り裂きマス!
引き続き強化された【瞬間思考力】で発射の兆候を捉え、【結界術】で防御を補助すれば可能なはずデス!
こちとら雷神の名を冠する大剣デスヨ!プラズマなんぞ斬り払えなくては神の名が廃りマス!
そして今の一撃で翼を向けたら撃ってくるってことも分かりマシタシ、次射以降はより確実に斬り払いながら敵に接近し一撃入れてやりマス!
そうなれば後は【暴力】の嵐デス。コックピットは斬らないようにはしマスけど。

敵をちゃっちゃと倒すことが列車への最大の援護!デス!


●雷光、花を呼び大地を裂く
 轟音と共に荒野の空気が変わった。単純な威圧感だけでは無い、短いアラートと共にキャバリアの外部センサーが『変化』を伝えてくる。
『……あれ……が、……で、から……警戒、を……!』
 途切れ途切れに聞こえた列車からの通信は、ざぁざぁと響く砂嵐に変わった。オープンチャンネルの通信だ。相手が拾えていたのも事実ではあったが、どちらかといえばこれは——。
「あれの存在デスネ」
 別雷大神の中、 賀茂・絆(f34084)は眉を寄せた。セラフィム・リッパー。熾天使の名を持つサイキックキャバリアは、オブリビオンと化した今、その光輪を以て周辺の空間を変動させていた。電磁波の類いか、或いはあのサイキックキャバリアの装備——クリスタルビットか。近接にはブレード、中遠距離はまず間違いなく、あのビーム兵器だろう。
「武器なしだと厳しいかもデスネ。メンテ終わってるといいんデスガ……」
 薬を二種、続けて使う。さっきの戦いでも使っていたものだ。無茶はしてるかもしれないが——まあ無謀にはちょっと遠い。別雷大神のコックピットに背を預け、は、と絆は息を吸い、強くレバーを握った。同時に鳴り響くアラート。接近警告だ。敵が——来る。
「降臨せよ! 咲雷神!」
 回避では無く、高く絆は声を上げる。空へと高く掲げた別雷大神の拳に、ゴォオオ、と雷が落ちた。雷迅、響くと同時にその手に落ちたのは大剣——其は雷神は雷より速く全てを焼き斬るもの。
 別雷大神の、絆の武器だ。
「よっしゃ! 来マシタ!」
 甲高く響き渡る警告アラートと共に、迫る熱源に絆は腕を振るう。ゴォオオ、と一撃、姿を確認するより薙ぎ払うのを優先したのは熱源反応を見ていたからだ。
「ビーム、デスネ」
『くヒ、く、ハハハ! なラ、そノ機体、荒野ニ還スだけノコト!』
 狂ったような声と共に、セラフィム・リッパーが光の翼を広げた。ブゥン、と低く響く音一つ。軽く浮いた機体が——来る。
「わーお、ワタシ、接近戦も得意デスヨ?」
 荒野を滑るように来たセラフィム・リッパーがプラズマビームを放った。警戒を告げるアラートと表示が画面に重なって出る。危険など、あぁ勿論、良く分かっている。
「こちとら雷神の名を冠する大剣デスヨ! プラズマなんぞ斬り払えなくては」
 一撃、別雷大神の腕に掠る。踏み込まれるままいれば、間合いを相手のものにされる。そう分かっているからこそ絆は別雷大神を前に出した。咲雷神を低く構え、薬で上げた身体能力でキャバリアを操り——跳ばす。低い踏み込み、刃は荒野を滑り迫るビームに、触れる。
「神の名が廃りマス!」
 瞬間、熱が空に抜けた。ゴォオオ、と獣の咆吼に似た轟音が響き渡り、ぐ、と別雷大神の振り上げた大剣に重さがかかる。相手の一撃——プラズマビームの重さ。だが、その勢いに絆は、別雷大神は踏み込む。荒野を捉える脚に僅かダメージが走り——それでも、絆は咲雷神を振り上げた。
『——ナ』
 雷光が荒野を断つ。プラズマビームが切り払われる。無骨な刀身に跳ね上がり、裂かれるように勢いが空へと抜けた。ゴォオ、と空が唸る。殲禍炎剣が見張る高さよりは遠く、熱が消えるより先に絆は——行った。
「今の一撃で翼を向けたら撃ってくるってことも分かりマシタシ」
 次射以降はより確実に斬り払いながら敵に接近し一撃入れる。別雷大神にかかった衝撃は、僅か絆にも返ってきている。背を打つ重さ、息苦しさ——だが、それだけだ。薬が集中力を引き上げている。行くのは今だと、それは薬が無くても商人には分かる。
「死ねDEATH!!!」
 一足、最後の踏み込みで加速する。上段、振り上げていた大剣を手に、突くように構え——行く。ギィイイ、と刃がセラフィム・リッパーを穿つ。コックピットを外すように肩口を射貫けば、派手に火花が散った。
『クハ、ハハハハ! セラフィム・リッパーガ、この程度の攻撃デ……ナニ?』
「ふふふふ。ただでは終わらないデスヨ!」
 まぁ、そもそも終わるのはそちらでこっちではないのだが。
 これは、ただの一撃ではない。正しき巫術。沈む刃は、機体を穿っただけではなく——相手の魂を縛ったのだ。操縦桿を握り、今やオブリビオンと化したキャバリアに取り込まれたパイロットの魂さえ。
(「回避不可防御不可……ワタシは誰相手でもそういう心積もりデスけど当然限度はありマス」)
 永遠ではない時間。その全てを使いきるように、絆は引き抜いた咲雷神を天使を模したキャバリアへと振り下ろした。至近での一撃、切り払うよりは半ば、叩き付けるようにしてセラフィム・リッパーを——押し、斬る。
「敵をちゃっちゃと倒すことが列車への最大の援護! デス!」
 列車を背に、前に出た絆の声が強く響いた。
大成功 🔵🔵🔵

斑星・夜
※キャバリア:灰風号搭乗

さっきのとは違って、だいぶ動きが速そうだ。
列車の速度も落ちているから、出来るだけあいつを近づけたくないな

EPワイズマンズユニット『ねむいのちゃん』で、列車の位置を常に把握
列車に攻撃を当てない事が最優先
攻撃はAEP可変式シールド・アリアンロッドで展開した盾で『盾受け』します

ブリッツ・シュラークの雷の鞭で、敵機・クリスタルビットを狙って『範囲攻撃』
狙いは移動の阻害だ。動きを鈍らせる事が出来たら、敵機の行動パターンを予測
タイミングを見てEPブースターユニット・リアンノンを起動
攻撃力と速度を増加させRXブリッツハンマー・ダグザで、敵機の足を攻撃し、部位破壊を狙うよ


●灰に吹く風は雷光と共に
 轟音と共に、踏み込んだ仲間のキャバリアの姿が灰風号のモニタに映し出されていた。突き出された一撃、衝撃に敵の機体——セラフィム・リッパーが後ろに跳んだ。
「さっきのとは違って、だいぶ動きが速そうだ。列車の速度も落ちているから、出来るだけあいつを近づけたくないな」
 灰風号の中、斑星・夜(f31041)は息をついた。
『サイキックキャバリア・セラフィム・リッパー。専用装備エンジェルビットを確認。いっぱい増えるかもー』
「いっぱいは困るだろうね」
 EPワイズマンズユニット『ねむいのちゃん』が計算したエンジェルビットの最大数の相手は灰風号でも面倒だろう。対応だけであればできる。——だが、列車はどうか。今も、確かに敵はこちらを捉えてはいるが、ロックオンアラートはついたり消えたりを繰り返す。
(「余裕ってよりは、目的が向こうって感じだよね?」)
 ねむいのちゃん、と夜は告げる。偵察モード、スキャンがっつりで。シールド装備を持ち直して、夜はロックオンサイトに映ったサイキックキャバリアを見据えた。
「列車の位置を確認してて。向こうに攻撃を当てない事が最優先」
『おーけー』
 こっちは、と夜は灰風号のスロットルを上げる。踏み込みに荒野の砂が舞い上がる。ブースターが乾いた地面を攫っていく。
「あいつを押さえるよ」
 一足、向かう脚が地を掴むと同時に速度を上げる。動きを支えるように背のパーツを展開させる。指先を滑らせ、一気にパネルを叩いた夜は、ターゲットアラームを聞いた。
『くるよー』
「了解」
 応じる夜の声と同時に、セラフィム・リッパーが踏み込んでくるのが見えた。銃撃はない。向けてくるのは——あのブレードか。
『キハ、ハハハ、貴様モ、貴様モ貴様モ貴様モ! 断罪スル!』
 ブン、と力強く振られたブレードに、シールドを展開する。ガウン、と一撃、重く受け止めきれば、ブゥン、と鈍い音が耳に届き——警告を告げるアラートが響き渡った。
『熱源反応多数』
 短く告げられた事実と同時に、灰風号とセラフィム・リッパーの周りに無数のクリスタルビットが展開された。
『エンジェルビット、焼キ尽クせ!』
「——ねむいのちゃん」
 告げる言葉と衝撃が同時に届いた。背を叩き付けられるような衝撃に、だが夜は強く操縦桿を握る。ダメージアラートは三つ。ぶつけた背中はまぁ痛いが——その程度。攻撃は、シールド・アリアンロッドで受けたのだから。
(「損傷は……まぁあるけど行ける範囲。列車もしっかり無事だね」)
 それなら、と口の中、夜は言葉を作る。エンジェルビットは向こうのパイロットが操っているものだ。つまり、敵の意識がこちらを向いている以上、列車は無事。それなら後は——。
「行かせないだけ、だね」
 低く、唸るような音と共に灰風号が雷を纏う。バチバチと零れた光。低く、握られた灰風号の手に雷光がひとつ落ちる。
『叩き落とセ、エンジェルビット!』
 その声は、その言葉は『これ』の意味に気がついたか。——だが、もう遅い。
「逃がさないよ。まだまだ一緒に、踊ってくれるでしょ?」
 ひゅん、と夜は腕を振るう。身は引かない。踏み込みに一歩、脚を前に出した灰風号が手にした雷光を束ね、鞭とした。
 即ち、雷は天使の羽根を払う。
 轟音と共に、灰風号を射貫こうとしたビットを射貫こうとしたビットを夜は雷の鞭で打つ。ガウン、と派手な爆発に、セラフィム・リッパーが僅かに浮く。背に回された腕は、追加の装備でも構える気か。——だが。
「EPブースターユニット・リアンノン起動」
 モニタが赤く染まる。派手に荒野に風が生まれる。高性能動力機関——起動後の五分間、灰風号はその威力を跳ね上げるのだ。
「さぁ、続けよ」
 ぐん、と踏み込む。砂埃と共に荒野を駆けた機体が、一気にセラフィム・リッパーへと踏み込み銀色のハンマーをその腕に振り下ろした。
大成功 🔵🔵🔵

ジャック・スペード
借りたキャバリアに搭乗
少しは操縦にも慣れてきたな

あの機体……
宛ら堕ちた天使、というところか
ウェルキンの方は速度が心許ないな
軍人たちを巻き込まぬよう
接近戦を挑むとしよう

麻痺の弾丸をばら撒いて
敵の動きを鈍化させよう
少しでも足止め出来たら僥倖だ
勇気と奉仕のこころを胸に肉薄し
敵機へ銃弾の雨を降らせてやる

振われた断罪の剣は
此の手を包むBenediciteから
ビームシールドを展開して防ごうか
それでも刃が届きそうなら
キャバリアの片手でどうにか受け止めて

空いた方の腕で
敵機に銃を突きつけ零距離射撃
雷纏う弾丸で回路を狂わせたく
敵機が体勢を崩した瞬間
綱鐡の蹄で思い切り蹴りを入れよう

さあ、死地で共に踊ろうじゃないか


●戦場のワルツ
 雷光が強かに敵機を撃った。戦場に展開したビットが叩き落とされれば、セラフィム・リッパーが動揺を見せる。不利と感じたか、或いは邪魔者と見たのか。だが、敵機の踏み込みは仲間のキャバリアに断じられた。背の武器を取ろうとした腕がはじけ飛ぶ。
『キハ、ハはハハ! そウカ、ソウか! ヤハり、この世界ニハ、新タナ秩序ガ必要ダ! こノセラフィム・リッパーコソガ……!』
 ノイズ混じりの声が荒野に落ちる。オブリビオン化したキャバリアのパイロットだろう。精神を侵され、己が審判者であるという思想に取り付かれたセラフィム・リッパーは、ひしゃげた腕で構わず銃を握る。
「あの形……ライフル系か」
 モニタに映し出されたセラフィム・リッパーに、ジャック・スペード(f16475)は機体情報を表示する。コックピットへのダメージは無し。皆、彼も救うつもりだ。その事実は、ジャックにとっても変わらない。
「少しは操縦にも慣れてきたな」
 モニタに展開されたマップ上、列車の位置をスポットしておく。減速こそ続けているが——まだ動いている。だからこそ、セラフィム・リッパーも追いかけようとしているのだろう。借り受けたキャバリアに響くロックオンアラームはついたり消えたりを繰り返していた。
「あの機体……宛ら堕ちた天使、というところか。ウェルキンの方は速度が心許ないな」
 さっきまで聞こえていた通信も、ノイズに飲まれるようにして消えた。敵キャバリアを倒さない限り、オープンチャンネルでの会話はまず出来まい。
「軍人たちを巻き込まぬよう、行こうか」
 ナンバーのみが刻まれたキャバリアのモードを切り替える。脚部についていたブースターがオンラインを告げる。僅か、浮くような感覚と共に操縦桿を握り——行く。
『貴様カァアア!』
「あぁ」
 応じた声は、果たして外に響いているかどうか。構わず律儀に応じた男は、同時に銃口を向ける。瞬間、マシンガンが火を噴いた。派手な銃撃、銃身が熱を帯びていると告げるキャバリアに「分かっている」とジャックは静かに笑みを浮かべた。
「分かっているさ」
 これが相応の無茶であることは。だが、だからこそ今、意味がある。
『こノ、セラフィム・リッパーヲその程度デ、止めタつもリニ、ナド……!』
 怒号と共に、踏み込もうとしてきたセラフィム・リッパーが一拍、止まる。ギ、と軋む鋼の音、弾けた光は——あの時、ジャックが叩き込んだ特殊な弾丸だ。
「それは、動きにくいだろう」
 体が麻痺したように動きにくいはずだ。永遠に止まるとは思っていない。少しでも鈍ればそれで充分だ。マガジンを使い切るつもりで引き金を引く。残弾数を告げるアラートが鳴り響く中、接近警告が届く。
『貴様ァアアアアアア!』
「生憎」
 横薙ぎに、振り払うように向けられた無敵斬艦刀にジャックは拳を握る。鈍く零れた夜の色彩、黒革の手套から展開される力はジャックを通し、キャバリアに夜色の盾を齎した。
 ギィイイイ、と鈍い音が響く。火花が散る。ギチギチと響く音は、盾を砕かんと——切断しようとする斬艦刀の力だ。断罪の剣は、命中した対象を切断するが故に。
「此より先は、通すつもりはない」
 分かっているからこそ、盾を紡いだ。迫る刃を押さえるようにジャックはキャバリアの腕を伸ばす。斬艦刀を掴んだキャバリアの片手が火花を散らし——だが、止まる。
『——ナ』
 残る手に、構えたマシンガンをセラフィム・リッパーに突きつける。零距離射撃。銃弾そのものを叩き付ければ、巨体が——浮く。
「無骨なステップで悪いな」
 その僅かを、ジャックは捉える。借り受けたキャバリアを己の体のように動かし、身を回すようにして蹴りを、入れる。綱鐡の蹄で思い切り、叩き込まれた一撃にセラフィム・リッパーの脚部のパーツが砕け散る。体勢を立て直すように引いた脚が火を噴いた。
『キ、サマァアアアア!』
「さあ、死地で共に踊ろうじゃないか」
 響く怒号に、ジャックは静かに告げる。背に翼を持つキャバリアの駆動部、地上戦で使うパーツが荒野に砕けた。それは敵機の動きが、鈍る事実を示していた。
 ——これでもう、セラフィム・リッパーは列車を追うことは出来ない。
大成功 🔵🔵🔵

凍鶴・燁
天使降臨か。
……天の御遣を名乗るものなど信用に値すまい?

人を守るも我が務め。
あれは任せておくがいい。
列車と荷は、君達の仕事だ。

敵の攻撃を引きつけるように前進。
迅速に接近し、間合いに持ち込みたい。
接近の間に、攻撃を受けるのはやむを得ん。
後ろに通すわけにもいかぬ。
斬艦刀による近接攻撃で相手の攻撃を凌ぐ。
レーザーすら斬るか。できねば、食え。

優位に進もうが、不利であろうが、これぞ我が宿痾といおうか。
興が乗ってくれば、生命力を糧に。
遊戯は命を賭けてこそ、楽しいものだ。
私を本気にさせたのだから、投降のは許さぬ。

限界まで性能を引き出し、守りを捨てて斬りかかる。
啾啾の名の由来。
それはこの剣舞にもあるゆえに。


●黒王の遊戯
 鋼鉄の背に生えた翼が、一度弾ける。キャバリアの蹴りに逆流したのだろう。蒼白い虹彩が裂け、蹈鞴を踏んだ襲撃者のブースターが砕け散る。
「あれはブースターを失ったか、強襲する程の速度は出まい」
 追うように踏み込んだセラフィム・リッパーの動きが変わっていた。啾啾のモニタに、凍鶴・燁(f30538)は静かに笑みを浮かべた。
「天使降臨か。……天の御遣を名乗るものなど信用に値すまい?」
 月白の瞳が見据えるが侭に、モニタの端に映し出されていた列車が正面にアップされる。表面温度は上がってはいるが、爆発の危険は無いだろう。列車を維持している軍人達の仕事の良さだ。
「人を守るも我が務め。あれは任せておくがいい」
 燁は啾啾の刃を抜く。緩く握る鋼鉄の拳は、四肢に金を走らせる。僅かな色彩、啾啾の瞳が一度伏せるように閉ざされ――風が、生まれた。ブーストだ。
「列車と荷は、君達の仕事だ」
 展開されたブースターが啾啾を加速させる。低く、鋒を下げた斬艦刀と共に荒野を駆ければ砂が舞った。砂塵を裂くように一度、刀を振るう。ノイズの向こう、ロックオンサイトに映った姿に燁は口の端を上げた。
「来るが良い」
 告げて、踏み込む。一歩、セラフィム・リッパーの影を踏み、その下に入るように残る距離を詰める。
『邪魔ヲすルカ、こノセラフィム・リッパーノ……!』
 瞬間、向けられた銃口が火を噴いた。振り上げるような荒い銃撃。だがビームライフルであれば薙ぐように――届く。
『砕ケ!』
 敵のビームライフルが啾啾の脚部ユニットを焼いた。ぐ、と重くかかるような衝撃と共に、アラートが響く。避けること自体は可能だが――この間合い、避ければ列車に届く。
「後ろに通すわけにもいかぬ」
 燁は踏み込む。その身を焼かれながら、鋒を返した刃でライフルを切り払う。ガウン、と派手な火花と共にセラフィム・リッパーが身を揺らした。
『ク、ッソガァアア……!』
 蹈鞴を踏んだ機体が、ハンガーユニットに手を伸ばす。サブウェポン程度、詰んできているのだろう。
「啾啾」
 被弾箇所を告げるモニタに目をやり、黒き巨人の名を呼ぶ。笑うようにひとつ、玉座を指先でなぞった男は、吐息を零すようにして告げた。
「これぞ我が宿痾といおうか」
 視線ひとつ、意思だけで。黒き巨人を意のままに操る王は、ただ一度だけ瞳を伏せる。
「興が乗った」
 その言葉だけが事実であり、真実だ。
「遊戯とて、命を賭けてこそ」
 王に相応しき、黒の拵えが、ただ一度啾啾の内で揺れる。生命力を糧とするように、緩く握った拳から金の光が零れ落ちれば――一度、啾啾が脈を打った。
 月白の瞳を開けば、意識は外にあった。
 啾啾を通した先の視界、燁の前にセラフィム・リッパーが見える。向こうも斬艦刀を抜く気か。
『断罪ヨ剣ガ、今こソ審判の時ダ!』
 滑るように一度、距離を取り直したセラフィム・リッパーが来る。踏み込み分のブースターはあるのか、瞬発の加速に――だが、王は静かに笑った。
「遊戯は命を賭けてこそ、楽しいものだ」
 前に、行く。ただ銃口を切り払った刃を今、敵に向ける。下段から、風を切り唸るように振り上げた刃が、セラフィム・リッパーの剣をぶつかった。
「私を本気にさせたのだから、投降は許さぬ」
『貴様……!』
 火花が散る。赤く、青く。派手な鍔迫り合いの中、燁は踏み込む。生命力を捧げた今、限界まで性能を引き出された啾啾は、天使の名を持つ機体を荒野に押し込む。
『……ッチ』
 その圧に、セラフィム・リッパーが僅かに刃をずらす。触れたもの、その物を断罪する刃は燁の斬艦刀を欠けさせるが故に。――だが、その程度、気にしてはいない。元より、守りは捨てている。
 啾啾の名の由来。それはこの剣舞にもあるゆえに。
 退きを見せた相手の刀身に、燁は滑らせるようにして刃を押し込む。至近にて、相手の喉元を掬うように啾啾の斬艦刀が行き――天の御遣を、砕いた。
大成功 🔵🔵🔵

ヴァシリッサ・フロレスク
マチコちゃん(f05795)と

なンだか卦体なヤツが出て来たねェ

オッサン共はちゃンと凱旋パレードの準備しとけよ?

愛車ハティでマチコとタンデム
貨物車輛から発進

まァ、単騎ッたァ良いカモだ
コッチは二人、負ける道理が無いだろ
なァマチコちゃん?

あァ、そうだ
二人だけじゃなかったね

マチコの作戦通り、戦闘の合間を縫って情報収集
隙を見切り、一気に切り込み接近

マチコのUCが命中すれば、半ば強引にマチコへハンドルを渡し
UCによりスヴァローグを攻撃力5倍・射程半分のオーバードライヴモードに

バイクからジャンプし、敵機へ
コックピット以外、急所へ捨て身の一撃
零距離射撃で射突杭をブチ込み離脱

堕ちンなら骸の海迄堕ちな
堕天使サンよ


犬飼・満知子
リサさん(f09894)と

それではいってきます。リーダーさん達もどうかご無事で……。

リサさんに掴まって双眼鏡で敵影確認。
あの機体、なんだかすごく速いですよ……!?
幸いこっちは生身ですから【目立たない】ように味方機に紛れて動きましょう。ブースターを吹かし終わって速度を落とした瞬間が狙い目です!

そうですね。「この子達」もついてますから。
ざわつく髪の毛のUDCを解放して敵機の可動部に絡み付かせます(指定UC)。
大型バイクのハンドルを任されれば、あわあわしながらなんとか操縦。
一応訓練は受けてますけどペーパーですからね!?

リサさんが戻ってきたら一気に離脱です。生身であの攻撃を受けたら一溜りもありません。


●いつか星を見る日の為に
 ——轟音とともに、鋼鉄の天使が砕ける。喉元から顔へと滑った刃はセラフィム・リッパーの頭部センサーを破壊していく。分厚い刃で捌くようにして猟兵の黒のキャバリアが敵機と斬り合っているのが見えていた。
「なンだか卦体なヤツが出て来たねェ」
 ヴァシリッサ・フロレスク(f09894)は息をつく。
『エスコートにゃぁ向かねぇが、扉は派手に開いてやるぜ? お前等、お客さんの出発だ。分かってんだろうなぁ!』
 リーダの声だ。オープンチャンネルの通信は乱れたままだが、内線であれば少しはマシなのだろう。
「了解。ばっちり開けときますよ。しっかし……そのままで大丈夫っすか?」
 貨物車両の一角、制御を任されているという軍人が心配そうな目を一つ寄越す。速度を落としているとはいえ、動いている列車から『出る』とヴァシリッサと犬飼・満知子(f05795)が言ったのだ。心配されるのは——まぁ、分かるか。
「大丈夫だ。こっちはマチコちゃんとタンデムだ」
 カスタムバイク——愛車のハティに、とん、と手を置いてヴァシリッサは口の端を上げる。
「オッサン共はちゃンと凱旋パレードの準備しとけよ?」
「それではいってきます。リーダーさん達もどうかご無事で……」
 深々と、丁寧に告げた満知子に軍人達が笑うように頷く。
『あぁ、派手に出迎えてやるさ!』
 笑うように響いたレーダーの声が、風にのまれる。貨物列車の扉が、壁が唸るように開く。バイクの飛び出しに合うように展開されていく空間にヴァシリッサはハティのエンジンを唸らせ——荒野へと飛び出した。
「わ」
 低く、唸るように響いたエンジン音とともに、ハティが荒野の砂を叩いた。後輪を僅かに滑らせるようにして砂塵を散らせば、後ろに座った満知子が、ぎゅ、と掴まってくる。
「リサさん」
「分かってるって。トバすんだろ?」
 リサさん!? と響いた声に口の端を上げて、ヴァシリッサは戦場へとハティを走らせた。轟音に熱風。セラフィム・リッパーとの戦いで、仲間のキャバリアは皆、接近戦を選んだらしい。
「あの機体、なんだかすごく速いですよ……!?
幸いこっちは生身ですから目立たないように味方機に紛れて動きましょう」
 双眼鏡を手に、満知子が告げる。あの雰囲気、と零れ落ちた声と共に、左です、と警戒も届く。
「それに……あの機体、短い距離の移動はあまり変わらなさそうなんですが、最初に来たときより……あ、やっぱりブースターが無いですね」
 列車に無理矢理に追いつこうとすることは出来ないだろう、と満知子は思う。
「無理矢理追いつく事が出来ないので、絶対にあの機体はキャバリアと戦わないといけないんです」
 敵の意識は間違いなく、近くの仲間のキャバリアに向いている。味方の機体に紛れるように進む満知子達には気がついていない。
「このまま行きましょう」
「まァ、単騎ッたァ良いカモだ。コッチは二人、負ける道理が無いだろ」
 破片の横を滑るように抜け、気がついた仲間のキャバリアが構えた武器の影の下を行く。その一瞬でさえ、低く唸るような駆動音が聞こえ——だが。
「なァマチコちゃん?」
 笑うようなその声は、確かに耳に届く。
「そうですね。「この子達」もついてますから」
 風に靡く黒髪が、ふいに満知子の頬を撫でる。大丈夫だと告げるような気配に、満知子は一つ息を吸い、告げた。
「ブースターを吹かし終わって速度を落とした瞬間が狙い目です!」
 作戦の立案は、満知子だ。状況を見据え、戦況を捉える少女の瞳が、これより先をカウントする。さっきまでの動き、踏み込んできる仲間のキャバリア。その間合いを嫌うように、後ろにブースターを吹かしてスライドしたセラフィム・リッパーがハンガーラックから武器を構え直そうとする。
「今です」
「あぁ!」
 バイクが、駆ける。戦場を、キャバリアの足元を抜けるようにして一気にセラフィム・リッパーの下に滑り込めば——ふわり、と満知子の髪が揺れた。
「あ、あ、無理に引っ張らないでください!」
 ざわつく髪の毛のUDCが、ぶわり、と解き放たれた。長く伸びるように、艶やかな黒髪を揺らすように満知子の髪が——くろかみもどきたちが、セラフィム・リッパーの脚に、腕に絡みついた。
『これハ、機体ガ……!? 貴様等……!?』
 動かなくなった瞬間、セラフィム・リッパーは二人の存在に気がついた。踏み込む脚が、武器を取るための腕が動きを止める。そうなってしまえば、自由など——無い。
『クソガァアアアア!』
 吼えるセラフィム・リッパーが、暴れるように刀を振るった。ざぁああ、と地面が抉れる。そこが動いたところで、可動部に巻き付いた髪が取れる訳では無い。
「あァ、そうだ。二人だけじゃなかったね」
 口笛一つ吹くようにして、ヴァシリッサはハティから片手を話す。脚をかけたまま、呼ぶ。
「運転ヨロシク」
「はい!? ちょ、リサさん! 一応訓練は受けてますけどペーパーですからね!?」
 上がる声にひら、と手だけ振ってヴァシリッサは前に出る。バイクを蹴って——そう、直接セラフィム・リッパーへと。
「――トッテオキだ♪」
 迫る距離。僅かに動く腕が向けたレーザーに構わず、構えたスヴァローグを開放する。オーバードライヴモード、射程は潰したが距離なら、詰めてある。
『散れ!』
 肩口を抉るように光が走る。掠った程度——まぁ、それなりに焼いてくれた銃口に、だが構わずに巨体へとヴァシリッサは辿りつく。靴裏が、硬い機体を叩き射突杭を構えた拳を叩き付けた。
「堕ちンなら骸の海迄堕ちな、堕天使サンよ」
 コックピットを外し、叩き込んだ一撃がセラフィム・リッパーに届く。派手に上がる火花、背の翼が蒼白い光と共に——弾ける。
「リサさん!」
「——あぁ」
 鋼鉄の体を蹴るように、離脱するヴァシリッサと帰りを待つ満知子の前で、セラフィム・リッパーはぐらり、と大きく身を揺らすようにして倒れた。
『——』
 轟音と共に、膝をつき意識を失っただけのパイロットが零れ落ちる。荒野を荒らしていたオブリビオンは完全に、停止した。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵


第3章 日常 『しかし体は闘争を求める』

POW馬や羊などの大型動物と触れあう
SPD猫や犬などの中型動物と触れあう
WIZ鼠やリスなどの小型動物と触れあう
👑5 🔵🔵🔵🔵🔵🔵

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●碧き渓谷
 ごうごうと煙を上げながら到着した長距離列車・ウェルキンに、碧き渓谷の名を持つ街は一頻り大騒ぎになった。車体と荷物、軍人達が無事と分かれば待っているのはバケツを手にした掃除の時間だった。
「ま、このあたりの人間にとっちゃ、無事についてくれりゃぁいいが、着かねぇのも納得するようなもんなのさ」
 リーダ、と列車の軍人達に呼ばれていた男は猟兵達に改めて礼を言うと、火傷を残す顔に笑みを見せた。
「俺達は片付けやら事後処理でばたつくんだが、どうせだったらちょいとばかし、癒やしの時間なんぞどうだい?」
 まぁもっとも、おきれいな街みたいなヒーリングスポットってやつは無いが、と八重歯を見せたリーダーは、軽く肩を竦めるようにして言った。
「動物ってのは癒やしになるだろ? グレッグのじーさんが昔拾っただが、命を拾ってもらっただかした動物を猫の為に退役した後、この土地を使ったのが始まりじゃーあるんだがなぁ」
 今や、猫に犬、あれやこれやが集まる空間となった。それが碧き渓谷の『もふもふらんど』だった。
「いやいや、ネームセンスへの文句はじーさんに言ってくれって。生憎、今日はどっかの虎だか犬だかと頂上決戦するだとか言って出かけてんだがなぁ」
 まぁ、楽しんでいってくれ、とリーダーは告げて列車に向かう。整備に関しての指示を出すのだろう。修理や整備について手伝えることも無い——となれば、噂の『癒やし』に出会うべきか。猟兵たちの足元に、もふん、と柔らかな感触が乗る。乗っていた。
「きゅい?」
 もっこもこの、たぶんうさぎっぽいおおきなやつが足先に乗っていた。

◆―――――――――――――――――――――◆
マスターより

ご参加ありがとうございます。
魅惑のもふたいむ。

▼第3章受付期間
 8月24日8:31〜

●リプレイについて
 1)もふもふな動物さんたちとの戯れ
 2)列車の軍人たちとのトーク

 のどちらかが可能です。


●もふもふらんどについて
 一匹のとらねこに助けられた元軍人さんが実家の土地を使って作った空間。ねことかいぬとかうさぎとかが、ほどよく距離を取り合いながらもふもふ暮らしている。
 P/S/Wは特に気にせずどうぞ。

 *故意に動物を傷つけるような行動は不採用となります。
 
●軍人たちについて
 リーダー、車内の軍人たちと会話が可能です。
 クロムキャバリアという世界や情勢についての情報収集は一切できません。

・リーダー
 忙しい仕事の後は、いつも友人の好きだった銘柄の煙草を手に休憩しているらしい。
 
・軍人の皆さん
 今回はマジでやばかったと思いながら、整備だったり擦り傷の治療中。キャバリアの整備も可能です(フレーバ程度になります)


◆―――――――――――――――――――――◆ 
 
◆―――――――――――――――――――――◆
追記 ((φ(..`o)

3章のみ、お声がけがあればイスヴァルトが出てきます。
もふもふは、あまり触れることも無い未知の雰囲気。

◆―――――――――――――――――――――◆ 
 
斑星・夜
えっここ楽園……?楽園がここにあったの……!?
もふもふらんどかぁ。こう、ぐっとくるかわいい名前だねぇ。
よーし、俺ももふもふさせてもらおうっと!

もふもふはしたいけど、怖がらせたくはないなー。
怖がらせないように、近寄ってきてくれるまでじっと待とう。
近づいて来てくれる子がいたら、まずはそっともふもふします。

仲良くなれたら膝の上に乗せたり。
あ、ご飯ってあげて良いのかな?
聞いてみて大丈夫だったら、ご飯をあげます。

うう、それにしてもかわいくて、もふもふで離れがたいなぁ……。
こっちも大丈夫だったら、EPワイズマンズユニット『ねむいのちゃん』で、動物と一緒に写真を撮らせてもらおうっと!


●もっふもふ
 荒野を抜け辿りついたその場所は——もふもふだった。それはもうとってもばっちり、もっふもふだった。
「にゃぁ?」
 来訪者の姿に、毛の長い猫が首を傾ぐ。体格も良い、猫にしては少しばかり大型だろうか。白い毛を小さく揺らした猫がアーモンドの瞳をこちらに向ける。ぴくぴくと揺れるヒゲに、後ろで様子を伺っていたらしい猫が住処に決めた木箱から顔を覗かせていた。
「——」
 それはもうちょこちょこと、隠れているつもりなのだけど、耳も尻尾も見えているわけで。
「えっここ楽園……? 楽園がここにあったの……!?」
 とてつもない衝撃が、斑星・夜(f31041)にはあった。あったのだ。ぱちぱちと灰色の瞳を瞬かせ、広がる空間に夜は目を輝かせた。
「もふもふらんどかぁ。こう、ぐっとくるかわいい名前だねぇ」
 そう、とにかくもふもふなのだ。手前には毛足の長い、少しばかり大きめの猫たちが荷箱にぎゅいぎゅいとはまり、通りを隔てた向こう側では、もっこもこのうさぎがお尻を向けている。
(「よーし、俺ももふもふさせてもらおうっと!」)
 もこもこの毛に埋もれそうなうさぎたちのいる区画を抜ければ、おひるねタイムのふかふかな犬たちがすよすよとしていた。
『なに、どいつもこいつも人懐っこいからなぁ。興味を持てば、すぐにわんさか寄ってくるさ』
 グレッグのじーさん、とリーダーに呼ばれた初老の男に寄れば、うさぎの方は怖がりで気まぐれ、猫の方は人懐っこくはあるが——同時にブラッシングも求めてくるという話だった。
「もふもふはしたいけど、怖がらせたくはないなー」
 そっと膝を折り、夜は怖がらせないようにじっと待つ。視線は合わせないように少しだけ外していれば、木箱から耳を覗かせていた猫たちがそろり、そろりと踏み出してきていた。
「……」
 ふわん、と尻尾が揺れる姿に、おぉ、と思わず漏れかけた声を飲み込む。一匹、動き出せば同じように気になったらしい猫たちが夜の方へと近づいてきていた。すんすん、と匂いを嗅ぐように近づいてきた一匹に、ゆっくりと手を差し出す。鼻先をつけるようにして、匂いを嗅いできた猫が——ふいに、頬を寄せた。
「にゃぁ」
「……!」
 おっけいなのか、おっけい的なやつなのか。誘われるがままに、もっふりとしたその頬を、背へと向かって撫でて行く。力は入れすぎずに、もふ、と沈んだ指先に、今度こそ、おぉ、と声が漏れた。
「にゃんこちゃん、良い?」
 思わずそう、聞いてしまったのは気まぐれと話を聞いていたからだろう。背を撫で、ごろごろと鳴く喉を撫でていれば、夜の言葉の意味を理解したかのように、てし、ともふもふの猫の方から足を乗せてきた。
「あ、ご飯あげて良いんだっけ」
 さっき、一緒に聞いておいたのだ。写真にも慣れているから、撮っても大丈夫だという話だった。
「にゃぁん?」
「うう、それにしてもかわいくて、もふもふで離れがたいなぁ……」
 にゃぁ、と思わず返しそうになった自分を感じつつ、夜はぺろりとご飯を食べた猫の頭を撫でた。ご満悦らしい猫さま的に、夜の膝の上はお気に召したらしい。くるり、と丸くなるようにして座った猫の尻尾が、てしん、と夜の手に乗る。どうやら、撫で撫での催促らしい。
(「おぉ……『ねむいのちゃん』で、猫と一緒に写真を撮らせてもらおうっと!」)
 ねむいのちゃん、と呼びかけた先、軽い声が届く。ぱしゃり、と一枚、夜の膝の上を寝床に決めたもっふもふの猫が、にゃぁん、と鳴いた。
大成功 🔵🔵🔵

フルカ・アルカ
キャバリアも気になるが……
おとーさんと、もふと戯れていくのじゃ!

犬とか猫とか、おれのマスクや腕に逃げぬ子を抱かせてもらい、おとーさんの手に載せたりする。
おれをのっけている時と同じくらい……うーむ、それよりは、やや優しくか?にすれば大丈夫じゃ。
毛のことは気にするな、ちゃんとおれが責任を持ってメンテをする!
……そんなに固まっていると、小型のキャバリアとか思われそうじゃのう。

などと思っておったのに、気付けば、おとーさんの肩や頭に沢山の子が乗っておる。
ふふ、おとーさんが優しいと解るのじゃろう……機械にも慣れているだろうしの。

今度おとーさんにペット載せられる空間を作るかの?
いらぬ?
つれないのじゃー


●パピーレッスン
 長距離列車・ウェルキンの辿りついた街は、碧き渓谷の名を持っていた。風光明媚と言えば聞こえは良く——結局は、山の中だと笑ったのは、もふもふらんどを作った初老の男だった。
「ここの子らは、人懐っこいからな。遊び相手となれば、大抵は寄ってくるさ」
「……大抵」
 その言葉を、生真面目に繰り返したイスヴァルトに対し、ご機嫌に応じた少年の姿があった。
「おとーさんと、もふと戯れていくのじゃ!」
 フルカ・アルカ(アエテルヌム・f27606)はそう言って、マスクの中の瞳を緩める。
 最初にこちらに興味を持ってきていたのは猫たちだった。毛足の長い、少し大きめの猫たちはこの地の寒さに対応した種族だ、という。
「……」
 じぃ、と向けられた視線の先は、フルカの腕だった。爪先に興味があるのか、それとも長い衣が気になっているのか。ふさふさの尻尾を揺らしながら来た猫が、すんすんと鼻を鳴らした。
「おぉ……向こうから近づいて来たのじゃ」
「当機の推測では……、お前の腕に触れたいようだな」
 ならば、猫は今、そのチェックをしているのだろう、と続く筈であった言葉は、てしり、とフルカの衣を踏んだ猫に制された。衣の触り心地が良かったのか、座り心地が良かったのか。スリスリと身を寄せていた猫に、おぉ、と二度目の声を零しながら、そっとフルカは猫に手を伸ばした。
「遊びに来るのじゃ」
「にゃぁ?」
「にゃぁ、じゃ」
「……」
 にゃぁ、と猫以外が言った場合、話は通じているのか。走らせた検索結果で見つけたのは、猫は人を大きな猫だと認識しているという程度の話で、イスヴァルトが視界を戻す頃には、ふわふわの猫を抱き上げていた。
「もふもふなのじゃ……!」
「そうか。……が、フルカよ。何をしている」
「ん? おとーさんの手に載せるのじゃ」
 抱き上げた猫にすりすりと頬を寄せられながら、そのまま持ち上げた猫がでろーんと身を伸ばす。
「——当機は戦闘用だ。動物を抱えるのには向いていない」
「おれをのっけている時と同じくらい……うーむ、それよりは、やや優しくか? にすれば大丈夫じゃ」
「数値入力は可能だが——……」
「毛のことは気にするな、ちゃんとおれが責任を持ってメンテをする!」
 当機は、と二度目に入れた言葉が響く頃には、やわらかな猫がイスヴァルトの手に乗っていた。もふり、と載せられた猫にしてみれば、少しばかり大きな遊び場くらいの感覚なのか、すんすん、と匂いを嗅ぐ。
「……」
(「……そんなに固まっていると、小型のキャバリアとか思われそうじゃのう」)
 どうしたら良いのか、とモノアイごと凝視するように止まったイスヴァルトを見ながら、フルカは思っていたのだが——にゃぁ、と新しい声が頭上からした。
「にゃ」
 気がつけば、イスヴァルトの肩や頭に沢山の子が乗っている。
「ふふ、おとーさんが優しいと解るのじゃろう……機械にも慣れているだろうしの」
「当機には判断しかねるが……、フルカが言うのであればそうなのだろう」
「にゃぁ?」
 遊び場と決めたのか、害は無いと思ったのか。イスヴァルトの頭や肩の上に乗っていた猫たちが、フルカの裾を踏むようにして眠っていた猫に声をかける。遊ぼうとでも言うつもりなのか、小さな鳴き声とゆるゆると揺れる尻尾を見ていれば——飛び込んでくるつもりか。
「今度おとーさんにペット載せられる空間を作るかの?」
「遠慮しておこう。当機は、猫が住むには適した空間とはいえない」
「つれないのじゃー」
 それはもう、めくるめくペットさん空間的ナイスアイデアが浮かんでいたというのに。むぅ、と仮面の下、唇を尖らせたフルカの横で、にゃぁ、と猫が鳴いた。
大成功 🔵🔵🔵

犬飼・満知子
リサさん(f09894)と

な、なんとかなりましたね……。
キャバリアとの戦闘は初めてで緊張しました。

もふもふらんど……?あ、いえ、特にそういうのが好きとかは……アッ!
少し離れたところに見えた大型犬っぽい何かに気がつきます。
犬は好きなんです。ちょっと行ってきます!

犬っぽいのに抱きついてみたり、ボールを投げて取りに行かせたりして遊びます。初対面なのに意思疎通できているみたいです。UDC達も大人しくしてくれています。

ふとリサさんのほうを見ればリーダーさんといますね。きっと大人同士小粋なトークをしているんでしょう。その姿に憧れにも似た気持ちを抱いたりします。

あ、いま何か嫌な予感が……気のせいでしょうか?


ヴァシリッサ・フロレスク
もふもふを堪能するマチコちゃん(f05795)を(後ろ髪を引かれながら)尻目に。

一服中のリーダーに絡む。

Hey!オッサン♪……ッてェのも"すわり"が悪いねェ

アタシはヴァシリッサ
アンタは?Mr.MOH(メダル オブ オナー)?

自身も一服、茶化しながらも先の殊勲を称える

あァ、そうだ。もうオフだからイケるだろ?
雑嚢からマグカップを取出し、スキットルのウィスキーを注いで勧める

Cheers♪
呑むまいが、勝手に始める

訊く事が出来れば、この列車に乗ったいきさつ、遣り甲斐等を

フフッ、次はロイヤルスイートを用意しといてくれよ?
――勿論、ペット可でね?

飲酒運転?
あァ、問題ナシさ
名ライダーが付いてるからねェ?フフッ


●もふもふらんどのわふわふタイム
「な、なんとかなりましたね……。キャバリアとの戦闘は初めてで緊張しました」
 犬飼・満知子(f05795)は、ほう、と息をついて荒野の砂を払う。鉄と熱、火花を散らす巨体を見上げていた娘の瞳に映り込んだのは、明らかに——そう、明らかに突然すぎるワードだった。
「もふもふらんど……?」
「へぇ、マチコちゃん」
「あ、いえ、特にそういうのが好きとかは……アッ!」
 ヴァシリッサ・フロレスク(f09894)が何か言うより先に、満知子の瞳は一点を——少し離れた場所でおやつか玩具を噛んでいる大型犬のような何かを見つけていた。
「犬は好きなんです。ちょっと行ってきます!」
 牧羊犬らしい犬がぴん、と耳を立てて立ち上がる。わふ、と零れた声は久しぶりのお客さんと満知子を思ったからか。
「ワン、ワンワン!」
「わ……!」
 くる、と一度その場を回り、勢いよく近づいてきた牧羊犬がわふん、と広げた腕の中にやってきた。ちょっとばかし勢いは良かったが——でも、ぎゅ、と抱きついても良いらしい。
「遊びたいんですか……?」
「ワン!」
「はは、そいつはなぁ嬢ちゃん。とびっきりの悪戯っ子だぜ?」
 遠く声をかけてきたのは、列車のリーダーが言っていたグレッグのじーさんだろう。シルバーグレイの髪に、銀色の瞳。サングラスをかけ直した明らかに牧場のおじさんには見えない初老の男が笑う。
「ボールもあるし、良かったら遊んでやってくれ」
 嬢ちゃんが疲れないようにな、という言葉は、満知子に近づいてくる牧羊犬がもう一匹いたからだろう。遊ぶの? 遊ぶ? ボール? と期待に目を輝かせる牧羊犬たちが、ぽふん、と満知子の膝にボールを置いた。
「初対面なのに意思疎通できているみたいです」
 UDC達もおとなしくしてくれている。牧羊犬たちが怯える様子も無い。ほ、とする気持ちと、早く早くと軽く走り出した牧羊犬たちに笑みを零し、満知子は立ち上がった。
「いきますね。せーの……!」
 てい、とボールを投げれば、ワン! と元気良い声と共に牧羊犬たちが追いかけていく。ぶんぶんと尻尾を振る姿に思わず笑みが零れた。
「いい子ですね。うん、もう一回? 良いんですか?」
 緩く首を傾げた満知子に、わふん、と牧羊犬たちが催促するようにボールを置く。笑みを零すようにして頷いて視線を上げれば——丁度、ヴァシリッサが列車のリーダーと話をしているのが見えた。
(「きっと大人同士小粋なトークをしているんでしょう」)
 その姿に憧れにも似た気持ちを抱きながら、満知子は牧羊犬たちへとボールを投げる。投げたの、だが——……。
「あ、いま何か嫌な予感が……気のせいでしょうか?」

●遠き日の勲章
「Hey! オッサン♪ ……ッてェのも"すわり"が悪いねェ」
 もふもふらんどの柵に背を預け、煙草をくわえていた男が、僅かに顔を上げる。
「あんたか」
「あぁ」
 口の端を上げるようにして一つ笑みを見せ、ヴァシリッサは告げた。
「アタシはヴァシリッサ。アンタは?  Mr.MOH」
「は、そんな大層なもんはぶら下げてもいねぇさ。これまでも、これからもな」
 紫煙を吐き、頬に傷を残したまま列車の軍人たちのリーダーと呼ばれていた男は笑った。
「エドだ。エドアルド、ま、しがねぇ軍人だよ。こっちこそ、列車が棺桶にならずに済んだのはお前さん等のお陰だ。礼を言う」
「アンタの運転センスもあったさ」
 笑うように告げて、ヴァシリッサは先の勲章を称える。恐らく、この男は真正面から褒められても簡単には頷かない性分なのだろう。
「あァ、そうだ。もうオフだからイケるだろ?」
 雑嚢からマグカップを取り出すと、スキットルのウィスキを注ぐ。傾けたカップに、は、とエドアルドが笑った。
「お、いいじゃねぇか、いいじゃねぇか。なんだ、イケる口かよ」
「Cheers♪」
 応えは合わせたカップで告げて、ヴァシリッサは喉を焼く。とろり、と琥珀色の液体は、スモーキーフレーバーに、シェリー樽のスイート感が際立つ。
「ほう、こいつはまた」
「好みにあったかい?」
 カップを揺らし、香りを楽しむようにして視線を上げたヴァシリッサにエドアルドは頷いた。
「嬢ちゃんって呼ぶのは止めた方が良さそうってことだな」
 ちょいと懐かしい、と零れた言葉に、そうかとも何も言わずにヴァシリッサも柵に背を預ける。芝生の向こうではマチコちゃんがもふもふを堪能してるんだろう。
「別に答えなくても良いんだが、この列車に乗った経緯っての、あるのかい?」
「……、別に大した話じゃねぇ。だーれも遣りたがらねぇぱっとしねぇ仕事だが、給料が良いのさ」
 前線から遠ざかり、端っこの業務。そこそこに危険がある目立たない仕事は嫌われる。
「後は……まぁそうだな、夕焼けが好きだってやつがいたからな」
「……」
 それは、エドにとっては大切な相手だったのだろう。瞳を細め遠くを見た男は、残る酒を飲み干した。
「んで、あんたら……、ヴァシリッサらは、また次の仕事にでも行くのか?」
 こいつ、とエドはマグカップを揺らす。
「飲酒運転? あァ、問題ナシさ。名ライダーが付いてるからねェ?」
 フフッ、と笑ったヴァシリッサに、エドは吹き出すようにして笑った。
「そいつは大変そうだな」
「次はロイヤルスイートを用意しといてくれよ? ――勿論、ペット可でね?」
 
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵

ジャック・スペード
軍人たちを護れてよかった
それにしても、カワイイ動物ばかりだな
めいっぱい癒されて帰ろう
良ければ、イスヴァルトも一緒に

俺は兎が好きなんだ
足許に戯れてくる子を抱き上げ
柔らかな毛並みを撫ぜる

こうして触れ合っていると
何だかこころが温かくなるな
喩え機械仕掛けであろうとも

そうだ、あんたも触ってみるか?
ふわふわだぞ、と
イスヴァルトの方へ抱いてる子を寄せて
な、兎はカワイイだろう
このまま塒へ連れて帰りたい位だ
家には幻獣が居るので、ペットなんて飼えないが

あんたの方は
気になる動物とか居ないのか
もしいるならいい機会だ
其方とも戯れてみよう

猫や犬だってカワイイからな
ここの子たちはヒト慣れしているようだし
きっと仲良くなれるさ


●パレードオブキティー
 ドックへと入った列車は、整備士達が明日には動くようにするのだという。まぁ日常茶飯事ですからねぇ、と列車にも乗っていた整備士の軍人は、皆さんのおかげですよ、と笑った。
「だから……いやー、だからここで癒やされてってください、って言うのも結構なあれなんですが……、まぁ、もふもふしてってくださいな」
 碧き渓谷の名を持つ街は、自然豊かな地でもあるという。熱と砂混じりの風から、遠く鉄の匂いを残すだけの風に変わった大地にジャック・スペード(f16475)は小さく笑った。
「軍人たちを護れてよかった」
 ほう、と息をついた先、ジャックの目に映るのは少しばかり大きな岩の上に、ずん、と座るうさぎの姿だった。毛足の長いもこもこのうさぎはこの地の寒さに対応しての姿だという。身を寄せ合うようにしている大きなうさぎたちの横には、牧羊犬らしい犬が寝転がっている。遊び友達なのか、一頻り鼻を寄せ合った後に、牧羊犬の方は何処かに遊びに行っていた。
「それにしても、カワイイ動物ばかりだな」
「貴殿は動物が好きなのか?」
 首を傾ぐイスヴァルトに、ジャックは小さく笑うようにして頷いた。
「俺は兎が好きなんだ」
 石の上でお昼寝を決めていたうさぎたちも、こちらが気になったらしい。すん、すん、と鼻先を動かしながら近づいて来たうさぎが、ジャックの足許に座る。一匹、そうして座ってしまえば、また一匹と毛足の長いうさぎ達が近づいて来た。匂いを嗅ぐもの、最初の一匹に習って足に乗っかろうとするもの。その中でも一匹、子ウサギがジャックに足許にじゃれついてきていた。
「もきゅ」
「あぁ」
 笑うようにして、そっとジャックは子ウサギを抱き上げる。柔らかな毛並みを撫でれば、もっと、と言うように子ウサギが顔を上げた。
「こうして触れ合っていると、何だかこころが温かくなるな」
 喩え機械仕掛けであろうとも。
 あたたかな命。巡る血は何処までも違っても——ひどく、この柔らか命に、頬を寄せてくるその信頼にこころが温かくなるのだ。
「こころ、か」
「あぁ。そうだ、あんたも触ってみるか? ふわふわだぞ」
 考えるように一度、黙したイスヴァルトへとジャックは抱いている子を寄せる。もふ、と機械の腕にうさぎが触れた。
「もきゅ」
「な、兎はカワイイだろう」
「……当機の腕では、怪我をしないかの方が不安だが……」
 さっきの沈黙はそれも理由か。戦闘型だと告げるイスヴァルトに、俺も癒やし系ではないな、と笑うようにしてジャックは子ウサギの頭を撫でた。
「このまま塒へ連れて帰りたい位だ。家には幻獣が居るので、ペットなんて飼えないが」
「貴殿の家も、随分と同居者がいるのだな」
「同居……そうだな」
 ふ、と笑って、ジャックは顔を上げる。
「あんたの方は、気になる動物とか居ないのか」
「当機は……いや、だが」
「猫や犬だってカワイイからな。ここの子たちはヒト慣れしているようだし、きっと仲良くなれるさ」
 ほら、と懐っこく来るうさぎたちを撫でて、ジャックは告げる。考えるように瞳を二度、三度と明滅させた後に、イスヴァルトは告げた。
「当機は猫か……犬を。息子が気になっていたからな」
 中に載せられる空間を作るかという話まで出たそうだが——そこはそこ。掌に載せた感覚は今まで計測したことが無かった感覚だったのだという。
「あの時は猫であった。ならば、犬が気になるだろうか」
「なら、あいつはどうだろう? さっきからずっと、こっちが気になってるみたいでな」
 うさぎたちと戯れていた牧羊犬だろう。ジャックが視線をあわせ、ひらりと手を振れば、ぴん、と耳を立ててやってくる。ワン、と響いた声が良く届く。それは、守り抜いた平穏と平和を告げるようでもあった。
大成功 🔵🔵🔵

賀茂・絆
動物には怖がられてしまうことが殆どなんデスヨネ…それに今のワタシは血の匂いもするデショウシ尚更デス。
軍人さんたちに機体の整備を頼むことにしマスカ。

やー、どーもどーも!
敵ぶっ潰すのに夢中になって列車の保護が疎かになってしまってすみませんデシタネ!
そんなワタシデスけど機体の整備頼んでもいいデスカ?
今回、まだメンテ中だった大剣を途中で引っ張り出して戦闘に持ち出したんデスけど、損耗率はどんなもんデショウ?
プラズマビーム切り裂いたりで結構無理させたんデスガ…いやまあ中身入りなので時間経過で勝手に直らなくもないデスけど。

そう言えばワタシは遠慮したんデスけど、皆さんはこの後もふもふしに行ったりするんデスカ?


●Mission complete.
 もふもふともこもこともきゅもきゅが溢れかえって——こう、なんだかとても、もこもことしていた。
「楽しそうですネ」
 別雷大神のコックピットから降りて、賀茂・絆(f34084)は息をついた。
「動物には怖がられてしまうことが殆どなんデスヨネ……それに今のワタシは血の匂いもするデショウシ尚更デス」
 開放した力の影響。動物は元々血の匂いにも敏感だ。滲んでいた血をタオルで拭き取って、絆はロックオンアラートの収まった別雷大神を見た。時折、不明なユニット扱いされているのはメンテ中の武器を引っ張り出した影響だろう。
「本物なんですけどネーご機嫌斜めデスカ?」
 とん、と機体の脚に触れて、列車庫の方を見る。長距離列車のメンテナンスを行う軍の整備士達は、キャバリアの整備も行えるのだという。ひとつ、ドックが空けば、絆と別雷大神の存在に気がついた整備士の姿が見えた。
「……っすか、整備っすかー?」
 ぱくぱくと開いた口が告げる言葉と、誘導の光に頷いてコックピットへと戻れば誘導用のランプが灯った。
「やー、どーもどーも! 敵ぶっ潰すのに夢中になって列車の保護が疎かになってしまってすみませんデシタネ!」
「あははは、いえいえっすよ。この機体、列車からも見えてたんすよ。すっげぇ雷で……!」
 どーん、とか! と格好良かったと目を輝かせる整備員に絆は笑った。どうやら向こうは向こうで盛り上がっていたらしい。
「そんなワタシデスけど機体の整備頼んでもいいデスカ?」
「えぇ、任せてください!」
 いくぞー、とかかる声と共に、整備兵達が集まってくる。ドックにキャバリア整備用の機材が集められ、使用された武器と、機体の状況を一つずつ、確認していく。
「装甲は……、傷はありますが中にまでは届いていませんね。パイロット……、とすみません。いつもの癖で」
 手書きのレポートと、モニタの間を行き来していた視線が、こちらを向いた。
「猟兵さんの方で、気になる所とかありますか?」
「今回、まだメンテ中だった大剣を途中で引っ張り出して戦闘に持ち出したんデスけど、損耗率はどんなもんデショウ?」
「成る程、だからこのあたり……、ここ、腕部のパーツなんですがちょっと軋んでるんですよね。恐らくじゃあるんですが、メンテ中の大剣を上手く認識出来なかったのか、何か……追加の要因で、負荷が大分かかったみたいなんですよね」
 負荷、と言われれば正直——思い当たるのは色々ある。何せ最初の戦闘は武器が無い状態で戦ったし、咲雷神はメンテ中かなーと思ったけれど、呼んだら『降ろせた』ものではあるのだが——……。
「あー……」
 神霊級UDC内蔵した大剣が、絆にだけ届く文句を言ったか言わなかったか。
「何かありましたか? っていうのもあれですね、あの戦闘の後に」
「プラズマビーム切り裂いたりで結構無理させたんデスガ……いやまあ中身入りなので時間経過で勝手に直らなくもないデスけど」
 UDCを宿らせたキャバリアだ。 自力と馬力で、確かに直りもするのだが——……。
「ふ、ははは。そりゃぁ確かに、大分無茶をされたというか、この機体も猟兵さんも流石って言うか……、逆に、そんだけやってて、この程度で済んでるって状況、すごいっすよ」
 損耗率が、と整備士がモニターを絆へと向ける。エラー表示自体は、大剣を認識し直せば直るだろう。機体そのものに深刻なダメージは無いが、細かなメンテナンスは必要そうだ。
「俺達にメンテナンス、任せてください」
「ハイ、お任せしますネ」
 微笑んで頷いて、絆は別雷大神に触れる。武器も無い状態から、荒野を駆け抜けてきたのだ。今日もよく、と心の中、一つ浮かべた言葉と、遠く「わおーん」と機嫌の良い犬の鳴き声が聞こえてきていた。
「牧羊犬たちか。大分遊んで貰ってるんだな」
 ふは、と笑った整備士達に絆は顔を上げる。
「そう言えばワタシは遠慮したんデスけど、皆さんはこの後もふもふしに行ったりするんデスカ?」
「いやぁ、俺達は油まみれですからね。どーも好かれないんですよ」
 すん、ってして。と笑う整備士達の声が、動物たちの声が賑やかに届く。守り抜いた平穏、明日へ続いていく世界の姿がそこにはあった。
大成功 🔵🔵🔵

最終結果:成功

完成日2021年09月01日
👑5 🔵🔵🔵🔵🔵🔵