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白くてふわふわ?赤くてぐちゃぐちゃ!

#UDCアース

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#UDCアース


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 白くてふわふわ、とってもしあわせ。
 しろくてふわふわ、とっても仕合せ。
 あかくてぐちゃぐちゃ、とってもすてき。
 すてきでしあわせなみんなのおまじない。
 しあわせになれるすてきなオマジナイ。

「UDCアース。今回事件を予知した世界です。ご存知でしょうか?」
 グリモア猟兵、煌石・庭園水晶(庭園で佇む静寂・f10825)は穏やかな微笑を浮かべる。
「私が何かは、えぇ、えぇ、どうでもいいことですね。それでは、説明をさせていただきます」
 事件が予知されたのはUDCアースのある学校がある地域。そこではちょっとした『オマジナイ』が子供達の間で流行っているらしい。
「オマジナイ自体はとてもシンプルです。赤いモノを身に着ける、というだけのことです」
 その『オマジナイ』をしていると、幸せな世界を覗くことができると言う話が、子供達の間で密やかに広がっているとのこと。
 しかし、と庭園水晶はため息をつく。
「そのオマジナイが流行り出してから、行方が分からなくなる子供達が出ているそうです。私が見た予知は、子供達が赤いモノをつけて歩いている風景。そしてその人数が少しずつ減っていく光景です」
 ふぅ、と息を付き、目を閉じた庭園水晶の目がゆっくりと開かれる。
「……オマジナイとその背景にいるであろう邪神関係者との繋がりがとても曖昧ですが、間違いなく、邪神や都市伝説もしくはその類のモノが関与しているでしょう」
 ですので。グリモア猟兵として、庭園水晶は言葉を発する。
「今回の目的は、オマジナイについて子供達と接して情報を集めること。そして行方不明の子供がどこへ消えたかの調査。その上で黒幕になっているであろうモノの討伐、もしくは排除です」
 曖昧な目的で申し訳がない、と庭園水晶は頭を下げる。
「オマジナイがどのような意味を持って流行っているのか、私にもわかりません。ですが、このオマジナイで子供達が消えていくのは確かです。調査の方法などは皆さまの自由になさってください」
 はっきりしない目的ではあるが、それさえ見失わなければ。
 庭園水晶は苦笑を浮かべて、猟兵達を見送った。


阿離磨
 はじめまして、こんにちは。
 4作目となりました。阿離磨(ありま)です。
 今回はゆるっとふわっとしたシナリオをお届けしたいと思います。
 はい、ゆるっとふわっと、もしゃっと、です。
 情報はオープニングで語った庭園水晶の説明の通りです。

 第一章についての注意点などは特にありませんが『子供』と接するということを忘れると大変なことになるかも、しれませんね?
 ご縁がありましたら、よろしくお願いします。
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第1章 冒険 『子どもたちの秘密』

POW   :    力強い言葉で子供たちを説得

SPD   :    子どもたちの尾行や周辺の調査

WIZ   :    子どもたちと仲良くなって情報収集

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

国崎・悠叶
おいら、田舎から出てきて初めての依頼だべっ。気合い入れていくべっ!ん?子供が絡んだ事件だってー?んだ、早く解決するべっ!

【WIZ】もしかすると綺麗なママさんかもしれない子供に声をかけるぜ…。優しく、優しくな。そして俺の神をも聞き惚れる篠笛演奏で仲良くなる...。演奏曲はそうだな...、「冬の夜」とか良いだろう...?きっと子供達もこれでイチコロさっ。あぁ、その際には赤いマフラーをたなびかせておくよ。...っふ、俺ってなんて罪な男なんだ....。



・綺麗な篠笛、音色は耳に

 黒い髪を冷えた風に靡かせて、国崎・悠叶(都会に憧れる冬の出稼ぎMAN・f13624)は子供達を見ていた。
(田舎から出てきて初めての依頼だべっ。気合い入れていくべっ!!)
 ふんすっ、と拳を握りしめながら赤いマフラーを首に巻き、行き交う子供達を探るようん観察する。子供達は『オマジナイ』が流行っているためか、キーホルダーや服の装飾に、赤いモノをつけている子が多く、楽しそうに笑っている。
 悠叶はそんな子供達の中から一人を見つけると、目をキラリと輝かせる。目を付けたのは栗色の癖毛が特徴的な、可愛らしい顔つきの少女だった。
(もしかすると、綺麗なママさんかもしれな、ゴッフンゲッフン!!)
 欲が漏れそうな表情を律し、悠叶は少女の側に近寄ると、篠笛を取りだしゆっくりと奏で始める。聴くことは初めてであろう篠笛の音楽に、数人の子供がちょこちょこと歩いて寄ってくる。篠笛を演奏しながら、赤いマフラーをたなびかせるその様子を、子供達はキラキラした目で見つめていた。
 演奏が終わると、子供達は小さな手でパチパチと拍手をする。
「おにいちゃんリコーダーじょうずだね!」
「赤いマフラーもかっこいいの!」
「オマジナイ、おとなのヒトもしってるんだね」
 キャッキャとはしゃぐ子供達の中には、目をつけていた栗色の髪の少女も混ざる。悠叶は力強く頷き、子供達に目線を合わせる。
「皆の知ってるオマジナイについて教えてほしいベっ」
「あれ、おにいちゃんしらなかったの?」
「いいよ!おしえてあげるー!!」
 ヒソヒソと小声で話をはじめ、内緒話をするように子供達は悠叶にオマジナイについての話を始めた。

成功 🔵​🔵​🔴​

カイ・シュリック
どの世界であろうと子供が被害に遭う事件は痛ましいな……
出来るだけ早急に解決しないと

判定:SPD
学校や公園のような子供達がよく集まりそうな場所に赴き、雑談等の内容を聞いてオマジナイについて調べよう
【忍び足】を使ってなるべく気付かれないようにする、大人が近くにいるとオマジナイの話をしづらいかもしれないし
幸せな場所とやらの詳細も伝わっていないか確認したいな

もし子供や周りの人と接することがあれば【礼儀作法】を大切にする
必要があれば直接オマジナイについて聞いてもみよう、俺も興味があるという風に

行方知れずの子達の所在も早く見つけたいな……
そのためにもまずはオマジナイの事を判明させないと



・子供はちゃんと覚えるもの

 子供達の集まる場所を捜し歩き、カイ・シュリック(紫苑の殺戮代行者・f02556)が辿り着いたのは児童公園だった。公園の遊具で遊ぶ子供や、輪を作っておしゃべりをする子供。そんな無邪気な子供達を見て、カイは目を細める。
(どの世界であろうと子供が被害に遭う事件は痛ましいな……)
 早急に解決しなければ、と胸の中に決意を抱き、公園の脇に設置されたベンチにゆっくりと座る。足音もなく移動し、気配をギリギリまで消しての行動。遊びやおしゃべりに夢中で警戒心のない子供達が、彼に気付くことはない。
 他愛ない子供達の会話や遊ぶ風景を眺めながら、広くはない公園に響く声から情報を得るために、カイは耳を澄ませる。
「ね、ね。知ってる?隣のクラスの子がね、幸せな場所にいったんだって!」
「しろくてふわっふわの!?」
「そう!すっごく楽しくて、門限が無かったらずっといたかったって!」
 それは水飲み場の近くで話す少女達の声だった。ちらとそちらへと視線を向けると、カイの視線に気づいたらしい少女のひとりが、ぴゃっ、と驚いた顔をして先ほどよりも小さな声でひそひそと聞こえない程の声で話を始める。
(ふむ、これでは聞こえないな)
 大人には聞かせ辛い話題もあるだろうと、あえて聞くだけの姿勢を保っていたが、必要な情報が聞けるかもしれないそのチャンスを逃す気はないらしく、カイはベンチから立ち上がり、少女達へと近寄る。
「こんにちはお嬢さんたち」
 子供への無礼に当たらないように、丁寧な礼儀作法で頭を下げ、膝を折って視線を合わせるようにしゃがみこむ。
「もしよければ、その話を俺に聞かせてもらえないだろうか」
 黒い瞳で真摯に少女達の話を聞く姿勢を見せたカイに、少女達は少し戸惑いを見せるが、その中のひとりの少女がポポッと頬を赤く染めて、言葉を漏らし始める。
「あの、流行っているオマジナイで…赤いモノをつけて、ある場所に行くと、幸せな場所に行けるって、いうハナシ、なの」
 たどたどしく言葉をこぼす少女に、他の少女達も言葉を補うようにカイへとオマジナイと幸せな場所についての噂を話しはじめた。

成功 🔵​🔵​🔴​

小読・灯
なるほどね
男の子も女の子もつい試してみたくなる子は居るでしょうね

一人一人を止めるより大本から絶ってしまうのが良さそう
まずは情報を集めましょう

【WIZ】
ちょうど私も子供だし、子供達の仲間になりにいきましょう

寒い時期だし赤いマフラーを身に付けて子供達に近付くわ

もしオマジナイに話が出たら興味を持った風「それなあに?」と聞きましょう

もし話がでなければ「ねえねえ、別の世界を見るって話聞いたことある?」と私から話を出して「でも詳しく知らないの、誰か知ってる?」と聞くわ

詳しく知っている子がいたら「凄い、物知りなんだね」と目を輝かせて聞き手に回るわ

根気強く「うん」とか「凄い」と相槌をうちながら話を聞こうかしら



・あったかマフラー少女と男子学生

 赤いモノを身に着けている下校中の子供達を目で追いながら、小読・灯(灯売り・f01972)は、なるほど、と小さく息をついた。
(男の子も女の子もつい試してみたくなる子は居るでしょうね)
 小学生程度の子供から背の低い中学生の様な子供まで、少なからず皆、赤いモノをつけているのがよくわかる。
 赤いマフラーの手触りを確認して、ふわりと首に巻いた灯は下校の流れに身を任せて、子供達の波を見回した。何かしら、オマジナイについて噂をしている子供はいないだろうかと、耳を澄ませながら目で波を追いかける。
「俺、そろそろ挑戦してみようと思うんだよな」
「あぁ、オマジナイ。お前もやってるんだな」
 声のした方向へ目を向けると三人の学ランを着た学生が、ゆっくりとした歩調で歩きながら話をしている姿があった。
 灯はそっと後ろに近寄り、トントンと一人の学生の肩を叩く。振り向いた男子学生は、まさか女の子だとは思わなかったようで、灯を一目見て驚いたように目を丸くする。
「今の話聞こえちゃったんだけど、それなぁに?」
「え、あぁ。オマジナイ、の話?」
「うるさかったか」
 バツが悪そうに顔を見合わせる学生たちに、そんなことはない、と首を振って灯は笑顔を向ける。
「その話、興味があるの。もっと聞きたいと思って」
 その言葉に、安堵したような表情を見せた男子学生は、同級生に話をするような気軽さで、オマジナイについての話を始める。
「同じ赤いモノを一週間身に着けて、駅のハズレに建ってる空家にいくんだ」
「そうするとな、幸せな場所に行けるっていう話だよ」
「へぇ……すごい、皆物知りなんだね」
 灯が目を輝かせ、ふわりと笑いながら褒めると、男子学生たちは照れたように頬をかいて、オマジナイの詳細や、知っている注意点などを話はじめる。
 そのひとつひとつに、相槌を打ちながら灯は笑って話を聞き続け、情報を集めていった。

成功 🔵​🔵​🔴​

宮矢三・祇明
私は子供と仲良くなる術を知らないので【オルタナティブ・ダブル】を使い子供の時の自分を呼び出し、
子供同士なら仲良くなって情報を引きだせると思い【もう一人の自分】を子供達に接触させるが、子供の私が人にどう話かければ分からずあたふたして動かないのを見て作戦を子供たちの尾行や周辺の調査に変更する。

「そう言えば私子供の時も友人がいなかったんだ。」
『うん、うん』(コクコクと頷く子供の私)

一日中【オルタナティブ・ダブル】を維持して【もう一人の子供の自分】に赤いモノを身に着けさせて、子供目線で調査を手伝わせる。


国崎・悠叶
よっしゃー!これは確実に成功ルートだなっ!!...でも慢心はいけない...。そう、子供達から話を聞いて事件解決して帰るまでが依頼(ミッション)なんだからな...。
子供達から話を聞く。程よい相槌を忘れずにな...。聞いた情報は他の仲間達と共有するよ。一刻も早く事件を解決しようっ!!



・ふたりの自分と伝わる情報

 大きく深呼吸し、ふかく溜息をついた宮矢三・祇明(多重人格者の探索者・f03726)は、隣を歩くもうひとりの子供の自分を見た。
 ユーベルコードを使用して呼び出した子供時代の自分に、子供達と交流をさせて情報を集めようとしていたが、どうやら子供の時の祇明は同じ年頃の子供と交流が得意ではなかったようで、あたふたと慌てる様を見せて他の子供達の不思議そうな視線を集めてしまった。
 公園の石柵に座り、昔の自分の頭をポンポンと撫でる。
「そう言えば私、子供の時も友人がいなかったんだ」
 うんうん、と頷くもうひとりの自分を見て、祇明は困ったように苦笑を漏らす。
 当初の予定とは違ってしまったが、子供の自分に赤いクマのキーホルダーを持たせて、数時間歩き回っていたが、子供達の噂やオマジナイの話が少し流れてくる程度で、決定的な情報を得ることは難しかった。
 おやつ時を過ぎて下校する子供達の流れをゆっくりと目で追っていると、子供達に紛れて歩く赤いマフラーを身に着けた『大人』を見つけた。
「大人もオマジナイをするんでしょうか」
 ぽそりと漏らした独りごとだったが、その『大人』は祇明の視線に気づいたらしく、子供達と別れて公園へと向かってきた。
「君も猟兵なのか?」
 国崎・悠叶(都会に憧れる冬の出稼ぎMAN・f13624)は祇明に声をかけて、確認するようにそう訊ねた。
「えぇと、アナタも?」
「だべ!……あ、ごほんっ!今、他の猟兵達と情報の共有をして回ってたところなんだ」
 へらっと気の抜けたように笑う悠叶に祇明は頷き、現在自分が行っている行動や、聞き流れてくる噂やオマジナイの情報を伝え、同様に彼からも情報を聞く。
「赤いモノを一週間身に着けて、駅のハズレの空家にいく、んですね」
「空家に入る時、他の誰にも入るところを見られてはいけない」
「もし見られていると、幸せな場所とやらから戻ってこれなくなる……と?」
 子供達から得た情報を言葉として口にし、互いに同じ情報であることを確認する。
「他の猟兵もそれぞれで空家に向かってるハズだ。一刻も早く事件を解決しようっ!!」
「わかりました。私も少々、時間をあけてから何かしら行動してみます」
 子供の自分の手を取り、小さく微笑を浮かべて祇明はぺこりと頭を下げる。
 悠叶は表情を引き締めて、同じように頭を下げ、公園を後にする。

 しあわせなばしょ、みぃつけた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『無垢なる捨て犬とヒヨコ』

POW   :    かまってかまって
【じゃれつき】が命中した対象を高速治療するが、自身は疲労する。更に疲労すれば、複数同時の高速治療も可能。
SPD   :    ひろってひろって
【期待に満ちたつぶらな瞳】を向けた対象に、【庇護欲と拾いたくなる衝動を抱かせること】でダメージを与える。命中率が高い。
WIZ   :    あそんであそんで
小さな【拾ってくださいと書かれた張り紙付段ボール】に触れた抵抗しない対象を吸い込む。中はユーベルコード製の【子犬とヒヨコ達が大量にいる空間】で、いつでも外に出られる。
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


・白くてふわふわ

 駅のハズレは人通りが少なかった。件の空家はすぐに見つかり、猟兵は警戒するように敷地内に足を踏み入れる。
 空家ではあるが、ドアには鍵がかかっており、中に入ることは難しそうであった。
 様子をうかがうように庭の方へと足を進めると、不思議な光景があった。

白い犬と、黄色いヒヨコが、ダンボール箱にはいって猟兵を見ていた。つぶらな瞳で。
 ふわっふわもこもこの白い毛と羽毛を震わせて、きらきらとした眼差しで犬とヒヨコは猟兵を見る。しかも一匹二匹ではない。狭くはないドッグランができるほど広い庭に点在するようにたくさんの白いふわふわダンボールわんこは出現し、そのつぶらな瞳を一心に猟兵へと向ける。
 猟兵達は己の感じるナニかで察する、この無垢に見える白い犬とヒヨコは、オブリビオンである、と。

 ダンボールから転げるように出てきた犬とヒヨコは、コロンと転がって、てちてちと猟兵達へと近寄ってきた!!
赤月・句穏
迷子です。そういえばグリモアベースで庭園水晶さんから依頼を受けたような・・・。(首を傾げて

ここは?・・愛らしいです!
可愛らしい!思わず立ち止まる。
張り紙の段ボールに触れて抵抗しない。

もふもふな子犬に囲まれる。子犬だから爪も刺さるしそれなりに痛い。
あぐあぐ甘咬みをすると地味にダメージが大きい。
「あら、あらあらら。」

生まれながらの光で自己回復しながら、子犬さんと遊びましょう。
もふもふを撫でてお座りをさせてみたり、抱っこしたり。
充分あそんだら外にでます。

「名残惜しいのですが、戻らなければ・・・。」
一匹くらい連れ帰れたらいいのにと思いつつ、文に怒られてしまいますねと立ち去ります。



・しろいふわふわのこうげき

 トコトコと庭にやってきたのは、赤い髪を靡かせて白いふわふわの犬たちをキラキラと見回す赤月・句穏(界渡りの旅行者・f05226)だった。
「迷子です、ですが……」
 てちてち、ぽてぽて、と足元に寄ってくるふわふわの無垢な白犬と黄色いヒヨコたちが、輝くつぶらな瞳で句穏を見上げる。
「あ、愛らしいです!!」
 青い瞳を大粒の宝石の様に輝かせて、句穏は寄ってきた白い犬の頭を優しく撫でる。小さな可愛らしい鳴き声を漏らした白い犬達は、句穏の服の裾をはむはむと噛んで先ほどまで入っていた、拾ってください、と書かれた段ボールの前まで彼女を連れていくと、ぺちぺちと尻尾でダンボールをたたく。
 導かれるように句穏がそのダンボールに触れると、一瞬の浮遊感に襲われ、次に気づいた時には、人間一人が入れるようなダンボールの箱に、ちょこんと座りこんでいた。
 周りを見ればたくさんのふわふわの白い小さな犬が、とことこっ、とダンボールに寄ってきて、句穏と同じ箱の中にちょこちょこと入り込んでくる。
 あそんであそんで、と頭や身体を句穏に擦りつけて甘えるように爪や歯を立てるもふもふの毛玉達に句穏は、ふやん、と柔らかな微笑を浮かべる。
「あら、あらあらら」
 噛み痕が赤くつく程度に甘噛みだが、どう?、と言いたげに白い犬は句穏を見つめる。ふわふわのオブリビオン、わかりつつも句穏はその犬を抱っこして、よしよしと頭を撫でる。
(あぁ……たのしいっ)
 たっぷりゆっくりと白いふわふわと間に走り回る小さい黄色のふわふわを名残惜しそうに見つめ、句穏はダンボールから立ち上がり、足を箱から出すと、先ほどと同じ浮遊感の後、空家の庭に立っていた。
 振り返るとカラのダンボールと白い犬が切なげに彼女を見上げている。
 癒しをもたらす光を身体に浴び、オブリビオンの甘噛みとてちてち攻撃の傷をしっかりと癒すと、もう一度足元に集まってきたもふもふ達を撫でる。
「名残惜しいのですが、戻らなければ……」
 句穏の言葉を理解しているのかいないのか、しかしふわふわのオブリビオン達は、きゅん、と小さく鳴いて尻尾を地面におろす。
 一匹程度連れ帰れれば、と思いながらも句穏は両手で顔を隠し、それ以上白いふわふわの犬達を見ないようにして、ぱたぱたと庭から走り去った。

 句穏が去って少しした後、遊んでもらった数匹の白い犬は満足そうにひとつだけ鳴くと、ふわりと白い光の泡になって、消えていった。
 いなくなった仲間の犬を見送りながら、残った無垢な白い犬は次に来る遊び相手を待つように、ぱたぱたとふわふわの尻尾を振っていた。

成功 🔵​🔵​🔴​

国崎・悠叶
ぶれっくしょーい!!寒い寒い寒い...、あんな所に一週間いたらしんでまうとこやったで...しかし...。(ズズッ)
えーっと、入りところは誰にも見られちゃいけないんだっけかな...?
辺りを見回して誰もいないことを確認してから空き家に入る!

ふぁあ?!何この可愛いヤツー!拾ってほしいか、遊んでほしいか...?篠笛を聴きたいか...?なら聴かせてやろう...!!(ユーベルコードの「The Music of Outer GOD」を無自覚発動させる)君達に素敵な演奏を届けよう...!



・しろいふわふわのなきごえ

「ぶれっくしょーい!!」
 大きなくしゃみが寒空の下に響くが、国崎・悠叶(都会に憧れる冬の出稼ぎMAN・f13624)は人気のない道を歩き、件の空家までやってきた。
(えーっと、入るところは誰にも見られちゃいけない、だっけかな……?)
 注意深く辺りを見回し、周囲に人の目がないことを確認すると、悠叶はするりと敷地内に身体を滑り込ませた。
 敷地内を見て回るために庭の方へ向かうと、そこには白くてふわふわの柔らかな犬達がつぶらな瞳を向けて、きゅん?、と小さく鳴いている光景が広がっていた。
「ふぁあ?! 何この可愛いヤツー!!」
 悠叶も犬達と同じように目を輝かせ、てちてちと寄ってくる犬達を見て打ち震えていた。
 下から見上げてくる愛くるしいいくつもの瞳は、その存在がオブリビオンであると言うことを忘れさせてしまいそうになる。
「拾ってほしいか、遊んでほしいか……?」
 その呟きのような言葉に反応して、ふわふわの白い犬とぴよぴよのヒヨコは小さく鳴いて悠叶の足元へともふもふと集まる。
「篠笛を聴きたいか……?」
 聴かせて、と頷くようにふわふわの毛玉達は尻尾をパタパタと振って見せる。その愛くるしさに色々と限界がきているのか、悠叶は震える手で篠笛を構える。
「なら聴かせてやろう……!!」
 ヒュ、と息を吹き篠笛に唇を近づけ、音を整える。
『素敵な演奏を届けよう…!』
 優しい言葉と共に篠笛から発せられる音色は、まるで音が意志を持ったように深く優しい曲となり、白い犬とヒヨコの毛をそよそよと撫でていく。
 庭に響くしっとりとした笛の音は、つぶらな瞳をしたもふもふ達のはしゃぐ心をゆっくりと包み込んでいく。
 やがて曲が終わると、拍手の代わりなのだろうか、足元に寄っていた犬達とヒヨコは、きゅんきゅん、ぴいぴい、と小さく鳴いて庭をくるくると走って回る。
「かわいいもんだ」
 悠叶はそれを満足げに見ると、庭から離れていった。

 彼がいなくなってしばらくして、数匹の白い犬とヒヨコ達は元気に、しかし控えめに鳴き声をあげた。
 まるで先程の篠笛の音色を真似するように、曲に合わせるかのように、愛らしい鳴き声をあげると、光の泡となって消えていった。
 残った無垢なオブリビオン達はそれを見送りながら、次の遊び相手を小さなダンボールの中で待っていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

宮矢三・祇明
〔鍵開け2〕でドアの解鍵を試みる。ディスクシリンダー錠などの簡易的なものだったらワンチャン開く、ロータリーディンプルキーなどピッキング対策がしていたなら絶望的ドアを壊した方が確実。
鍵開けをしている時は【もう一人の自分】に背後を任せる。
「もしかしたらおまじないの条件を満たさないと開かないか」
『赤いものを一週間…』
「なんか意味はあるのかな。」(赤は鮮血とかを連想させるな)
〔アート1〕で色彩の知識から赤について何かないか思い返す。
鍵が開きそうになかったら家の周りを一周して窓などが無いか見て侵入方法を模索する。
二人ともフワフワは好きです。本体の脳内では欲望の悪魔と社畜の理性が議論を始めます。



・しろいふわふわのけなみ

 空家の扉を開けようとあれやこれやとしている宮矢三・祇明(多重人格者の探索者・f03726)は、ふぅ、とため息をつく。
「開かないな」
 途中の道で誰かとすれ違った気がしたが、それは気にならない。しかしいくら鍵を開けようとしても開かない扉を観察するに、これはなにかしらの力で開かない様になっているのではないかと思い至る。
「もしかしたらおまじないの条件を満たさないと開かないか」
 背後を任せているもうひとりの自分に、どう思う、と視線を向ける。
「赤いものを一週間……」
「それか。なんか意味はあるのかな」
 赤、という色から連想できるものを思い浮かべるが、思考が物騒な方へと偏っているのか、どうにも『血』と関連付けてしまい、祇明は頭を悩ませる。頭を振って、考えを切り替えると、敷地の周りを確認するために庭へと足を運ぶ。
 そこにいたのはふわっふわの白い犬と、柔らかな毛玉のヒヨコだった。しかもたくさん。
「え。……なんだ。なんだコレ」
「かわいい」
 もうひとりの祇明はトトト、と白い犬達に近寄り、その頭を優しく撫でる。そんなもうひとりの祇明に、白いふわふわの毛玉達は、てちてちと寄ってくる。
 本体である宮矢三・祇明は、すぐさまその愛らしさとこの場にいる不自然さについて、脳内会議を始める。欲望に忠実な意志と、社会の荒波にもまれた理性が、机(脳内)をバンバン叩いて議論を白熱させるが、最終的に欲望の真っ直ぐ右ストレートが理性の顔面にクリティカルヒットし、祇明は白い犬達と一緒に、密やかに遊び始めるのだった。
「かわいいな」
「もこもこふわふわだな」
 ほっこりと頬を緩めて、つぶらな瞳を向けてくる無垢な白い犬達を抱き上げたり撫でたりする。嫌な気はしていないらしく、むしろもっと撫でてほしいと寄ってくるふわふわに、2人の祇明は少しの時間を忘れて楽しんだ。
「……そろそろ、探しに行くか」
「中に入る方法だな」
 名残惜しそうにヒヨコも撫でると、彼女達は立ち上がり、じゃあね、と手を振って庭を後にした。

 しばらくして、遊んでもらっていた白い犬とヒヨコ達は、撫でられた場所をぐりぐりと互いに擦り合わせるようにして遊んだ。撫でられた感触が、抱き上げられた暖かさが、心地よかったのだと全身で表現するように。そんなやり取りをした後、また数匹の白い犬達は、光の泡になって消えていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

小読・灯
なるほどね。遊んであげることでも満足して過去に帰って(還って)いくのね。

じゃあ(周りを見渡して)こっそりワンちゃんやヒヨコと遊んでも、問題はないわよね?

じゃれついて来るワンちゃんやヒヨコを抱きしめ返したり、撫で回したりして遊ぶわ。

私が満足するまで抱きしめたら、一緒に追いかけっこしたりしましょうか。
ずっと段ボールの中に居たんだもの、きっと動き回りたいはずだわ。
さあ、元気を出して、前へ進みましょう!
魔法【イグニッション・パーカッション】でタンバリンを出して音を鳴らして気を引いたりしながらこの子達が満足するまで付き合いましょうか。

ええ、私は遊んでるんじゃないわ、これも猟兵の仕事だもの。…仕事だもの!



・しろいふわふわはたたく

 空家の周囲で出会った猟兵達の話と、現状目の前に広がる話よりも数の少なくなっている白いふわふわの犬達を見て、小読・灯(灯売り・f01972)はひとつ頷く。
「なるほどね。遊んであげることでも満足して過去にカエっていくのね」
 そうとわかれば、と灯は周りを見回す。人目がなければ、こっそりと遊んでも問題ないと判断したのだろう。
 無垢な瞳を向けて、トテトテ、と近寄ってくる犬やヒヨコを抱き上げ持ち上げ、そのふわふわの毛並を心行くまで堪能する。
「はぁ……。アナタたち、すごくふわふわなのね」
 白いふわふわの犬の頭に頬を擦り付け、その愛らしさをしっかりと楽しむ。抱き上げられている犬が羨ましいのか、灯の足元にはヒヨコと犬が身体をすり寄せており、上も下もふわふわでいっぱいになっている。
「ねぇ、せっかくだから追いかけっこしない?」
 灯が声をかけると、数匹の犬が尻尾をパタパタとふって見せる。ヒヨコ達も尻尾を振る犬達の背中や頭に乗り、一緒に楽しむ気であることを姿で表す。
 よし、と灯が一度手を打ち鳴らすと、その手の中にどこからともなくタンバリンが現れる。一度音を慣らして確認すると、灯は笑顔を見せて足早に庭を駆ける。
『さあ、進みましょう。勇気を持って』
 タンタン、シャンシャン。タンバリンを打ち鳴らすと、犬達はヒヨコを乗せて元気に庭を駆けまわり始める。決して速くはないが、テテテテッ、と足を素早く動かしてタンバリンを鳴らす灯の足元へと駆け寄ってくる姿は、愛くるしいという言葉では表現しきれない。
「ええ、私は遊んでるんじゃないわ、これも猟兵の仕事だもの」
 自分に言い聞かせるように言葉を漏らすが、その言葉に反応したのか黒いつぶらな瞳を向ける白いふわふわの犬達。その視線に、心の何かがぐらっと揺れる灯は、少しだけ拍子を早くしてタンバリンを鳴らす。
(……し、仕事、だもの!!)
 表情を引き締めたいが、足元に健気に駆け寄ってくるふわふわの毛玉達を見て、灯の頬が締まることはない。
 どれだけ時間が経ったかわからない程、満足するまで犬とヒヨコと小さな追いかけっこをした灯は、ほう、と大きく息をついた。
「どう? 楽しかった?」
 灯の問いに、犬達は尻尾を振り、ヒヨコ達は小さくぴいぴい鳴いて、答えた。
「……さて、私もこの周辺をもう一度探索しなおさないとね」
 足元に寄る無垢な白と黄色のふわふわ達に笑顔を向け、灯は小さく手を振って庭から離れた。

 しばらくすると、庭から頼りない打音が響く。白い犬が小さな手でダンボールの面を叩いて、ぽしょん、てすん、と音を鳴らした。ヒヨコは小さな体を体当たりさせて、音にならない音を鳴らそうとする。
 タンバリンを鳴らす遊んでくれた少女の姿はしっかりと残ったらしい。数匹の白い犬とヒヨコ達を残して、ダンボールを叩き終えて満足したオブリビオン達は、ふわりふわりと、光の泡となって消えていった。
 

大成功 🔵​🔵​🔵​

カイ・シュリック
ここが問題の空き家だが……な、なんだこれは?
こんなオブリビオンもいるのか?
確かに白くてふわふわだが……どうしたものか

とりあえず仔犬とヒヨコ達に近づき遊んでやるか
どこまで通じるか分からないが【礼儀作法】をもって遊んでやる意思を見せる
手袋は外しておこうか

犬達の元へいったら【コミュ力】を出しつつ接近
ダメージは【オーラ防御】で耐えよう
そうしたら撫でてあげたり一緒に歩いたりして遊ぶ
犬と触れ合う機会はそんなになかったから、これが正しいか分からないが……
お前たちも楽しいなら俺も嬉しいよ

十分遊んだと判断したら犬達から離れる
これでこの子達も満足するといいのだが……
そしていなくなった子供たちは?
どこにいるのだろう



・しろいふわふわはかえる

「ここが問題の空き家だが……な、なんだこれは?」
 カイ・シュリック(紫苑の殺戮代行者・f02556)は目の前に広がるふわふわのオブリビオン達の姿を見、目を瞬かせる。
 ずれた眼鏡のブリッジを押し上げて再度、庭を見るがやはりいるのはダンボールに入った白い犬とヒヨコの群れ。
(確かに白くてふわふわだが……どうしたものか)
 足元にとてとてと寄ってくる白と黄色の毛玉達は、つぶらな瞳でカイを見上げ、きゅん?と首をかしげて見せる。
「……俺で、どこまで通じるかわからないが」
 考えるように俯き、手袋を外して足にすり寄っていた仔犬の頭をゆっくりと撫でる。それが気持ち良いらしく、白い犬は頭を擦りつけるようにカイの手に甘えた。
 服の裾を甘噛みして玩具にしたり、足元にはむはむとかじりつく犬もいたが、オーラの流れを利用して守りの光を纏っていたカイにはさしたるダメージにはならなかった。
 ソレを見てか、他の犬達もカイに近寄り、彼の姿はまるで雲の上に座る天使の様ではあった。
 しばらく甘噛みをさせた後、ゆっくりと立ち上がり白い犬達の前を歩くと、ふわふわもふもふの白い毛玉達は、小さく鳴いてカイの後ろをついて歩き出した。
 歩幅を小さくして、後ろをついてくる白い犬達とヒヨコが離れすぎないように、庭を何周か歩いて小さな散歩会をする。
(犬と触れ合う機会はそんなになかったから、これが正しいか分からないが……)
 そう思いながら振り返ってみれば、ふわふわとした毛を揺らしながら一生懸命についてくる無垢な瞳をした白い犬達と目が合う。カイの顔を見て嬉しそう尻尾を振り、きゅん、と嬉しそうに小さく鳴く。
 その姿に、引き締めていた頬が少しだけ緩み、カイは小さな笑みを浮かべる。
「お前たちも楽しいなら俺も嬉しいよ」
 そうして彼らの小さなふれあいの時間は過ぎていった。

 遊び終え、一度空家の敷地から出たカイは、ふと疑問を口にする。
「そういえば、いなくなった子供達は?」
 どこへ消えたのだろうか。まだこの空家には、何かがあるのかもしれない。そう思いながら、カイは歩みを進め、周辺の探索へと向かった。

 彼がいなくなった後、小さなオブリビオン達はそれぞれで庭の中を歩き回っていた。
 たくさん遊んでもらえた。
 たくさんお散歩してもらえた。
 すごく、すごく、たのしかったね。
 小さな鳴き声の後、あるきまわっていたオブリビオン達は、ふわりふわり、と光の泡になって消えていった。
 それと同時に敷地の外に、今までオブリビオンの空間から出ずにいた子供達が、ポンと排出される。不思議そうな顔をして辺りを見回す子供達は、互いに少し話をした後、それぞれ帰路につきはじめる。

 無人となった空家だが、まだ全てが終わったわけではない。
 猟兵も子供も、一度は去った。
 しかし、その後に庭に残ったのソレは。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『正気を奪う赤い果実』

POW   :    硬化する赤い果実
全身を【硬質の物質】に変える。あらゆる攻撃に対しほぼ無敵になるが、自身は全く動けない。
SPD   :    振動する赤い果実
【高速で振動することで衝撃波】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ   :    空腹を満たす赤い果実
【空腹】の感情を与える事に成功した対象に、召喚した【無数のトマトの塊】から、高命中力の【トマト弾】を飛ばす。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠赤城・傀です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


・あかくてぐちゃぐちゃ

 その後に空家の庭に残ったのソレは、赤く色づいていた。
 見るものが見れば正気を疑い、狂気に陥るその赤い姿。
 ソレは風に吹かれて、その身体を揺らしていた。
『ふふふ。私の存在に気付くとは流石猟兵だ。信者達にマジナイの噂を撒かせて、やってきた子供を愛らしい姿のオブリビオンで捕らえ、ゆっくりと私の信者にする計画だったが』
 まぶしい太陽の光を浴びて、みずみずしい汗をかくソレは身体を小刻みに揺らす。
『その計画も猟兵に邪魔された以上、私自ら打って出るしかない!!さぁ、こい猟兵ども!!』

 ちなみに、赤いオブリビオンの声にならぬような声は、もちろん誰に聞こえているわけでもないので、ただ庭に赤い果実が実っているようにしか見えない。
 そして悲しいことに、そのオブリビオンは自分自身で移動する術を持たない。
 いつ来るともしれぬ猟兵を、『正気を奪う赤い果実』は、穏やかな風に身体を揺らされながら、静かに静かに、実っていた。
カイ・シュリック
子供も助かったし事件解決かと思ったが、元凶のオブリビオンもきちんと倒していかないと
……野菜にしか見えないが、人の狂気を促す力も持っているようだ
それならちゃんと倒していこう、うん

という訳でオブリビオンに接近して【処刑術・脚焦がし】でその身を焼こう
その時は「普通のトマトだな……」と思っている風に見せかけて【だまし討ち、暗殺】の技術を用いて接近、狂気は【オーラ防御】で耐えようか
焼く時は【属性攻撃】を使ってしっかり焼く
どこが脚かは分からないが野菜のような見た目をしているのならば焼いてしまえばいいだろう、きっと

こんな姿でも邪神に関わる存在、しっかり退治だ
でも狂気よりも空腹感に苛まれそうで怖いな……



・空腹の正気

「子供も助かったし事件解決かと思ったが、元凶のオブリビオンもきちんと倒していかないと」
 行方不明の子供達の解放、そして元凶のオブリビオンの出現を察知したカイ・シュリック(紫苑の殺戮代行者・f02556)は、再び空家の庭を訪れ、赤い果実と対峙していた。
『ほほう。良く来たな我らの敵、猟兵よ。さぁ、我が姿を見て正気を失うがいい!!』
「……野菜にしか見えないが、人の狂気を促す力も持っているようだ。それならちゃんと倒していこう、うん」
 じりじりと警戒しながら相手の動きを見極める様に近づき、カイは武器を手にして赤い果実へと歩み寄る。
『ふっふっふ。普通の果実と思って侮ったこと、後悔させてやろう!』
「……普通のトマト、だな」
 様々な案を練って、赤い果実に触れられる距離まで近づくと、武器をそっと青々と茂る足、もとい、茎に近づけた。
『お前の罪がその脚を焦がす』
 その言葉と同時に、カイの武器から断罪の炎熱が噴き上がり、しっかりと根を張ったように見えるその茎に炎を着火する。
『ふんぐるうぅぉぉぉぉぉぉぉぉ!!??』
 動くことのできない赤い果実は、赤い炎に包まれて絶叫する。しかしもちろんその声はカイには届かない。
「……焼いたトマト、か。味付けをしっかりすれば、イケるか」
 その時、カイの脳裏に何かが流れ込んでくる。
 厚切りされた食パンの白い部分を四角く斬り抜き、熱したフライパンに乗せられる。切り取られた四角い空洞に卵を落し、穴を塞ぐように軽くかき混ぜながら少々焼く。卵の上にチーズ、薄切りトマト、ハム、ケチャップとマスタードを乗せ、かけて、塞ぐようにきりとっていた四角いパンの部分で蓋をする。焦げない程度に焼いて、それをひっくり返し、両面をしっかりと焼くと、とろけるチーズと甘酸っぱいトマトとケチャップ、ピリッとした辛さがたまらない、フライパンでできる簡易ホットサンドが出来上がる……という幻想を見た。
「……狂気よりも、これは空腹感が刺激されるな」
 空いた腹でこの攻撃を受けていれば危なかった。カイは小さく溜息をつきながら、燃える赤い果実をじっと見つめ、密やかに猟兵の仕事が終わった後の食事のことを考えそうになっていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

富井・亮平
【心情】
おのれッ! 神算鬼謀のオブリビオンッ!
その姿にまんまと騙されるところだったぞッ!
だが、このクールな正義の心までは欺けんッ!

【行動】
「ゆくぞッ! 裏ッ!! トォリニティィィ・エェンハンスッッッ!!!」
エレメンタルロッドに氷の魔力が宿るッ!
状態異常力を重視して、氷の魔法を放つぞッ!
これにより凍結状態を付与ッ!

硬さを変えたところで、温度変化にはどこまで有効かッ!
しかも、異常力を重視したことで凍結の持続時間がアップッ!
防御を解いた後でもひんやりし続けるぞッ!

……効いてるのか効いてないのかよくわからんッ!

もう少し冷やしておくかッ!
観念して冷やしトマトになるがいいッ!



・みずみずしくて冷たい

「おのれッ! 神算鬼謀のオブリビオンッ!! その姿にまんまと騙されるところだったぞッ!!」
 庭にダイナミックエントリーを決めた富井・亮平(イェーガーレッド・f12712)は、手にしたエレメンタルロッドをクルリとまわす。
『こんがりと焼きがるところだったが、来たな新たなる猟兵!! さぁ来い!! 目にものみせてくれるわっ!!』
「このクールな心までは欺けん!!」
 亮平は手にしたエレメンタルロッドを掲げ、赤い果実を視線に捉える。
『ゆくぞッ! 裏ッ!! トォリニティィィ・エェンハンスッッッ!!!』
 エレメンタルロッドに冷たい風が纏い、氷の魔力が漂い始める。
 その魔力を感じ取った赤い果実は、自身の身体を硬質化させあらゆる攻撃に対応できるように準備を始める。
『ふっふっふっ!! この私にそんな攻撃が通ると思っているのか!!』
「なるほど、確かに攻撃は通らそうだ。しかし」
 亮平は口の中で詠唱をはじめ、エレメンタルロッドの先端を赤い果実へ向けると、宙に氷片が漂いオブリブオンの周辺の温度をぐんぐんと下げ始める。
「硬さを変えたところで、温度変化にはどこまで有効かッ!」
『んごおおおぅるぅぅぅ!!? 寒い!! しもやけする!! しもやけえぇぇぇ!!』
 風に揺れながらじたばたともがくオブリビオンだが、亮平の目にはそよそよと揺れる赤い果実にしか見えない。
(……効いてるのか効いてないのかよくわからんッ!)
 その時、亮平の脳内に何かが流れ込んでくる。
 八等分に切ったみずみずしいトマトに柔らかなチーズが乗る。そこに好みの調味料で味付けをしたら、大きめの生ハムでクルリと包む。好きなサラダの上に軽く乗せれば少しおしゃれに見えるトマトサラダが出来上がる。
 またトマトはマリネも美味しいとされるが、豆腐と一緒に合わせるとストレス緩和を助ける働きをするとされている。絹豆腐を軽くクラッシュしてそこに角切りにしたトマトを合わせて、わさびドレッシングで纏めれば、ツンとした味を楽しむことができる……という幻想を見た。
「……もう少し冷やしておくかッ!」
 暑い時期に少し試してみたくなる幻想を見た亮平は、自身の拠点の近くにトマトが食べられる店がなかっただろうかと、少し真面目に考えだすのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

小読・灯
楽しそうな噂を流して子供を浚うなんて、どんな意地の悪そうなオブリビオンかと思っていたけど、トマトだったのね。

オブリビオンということは、過去のトマト。賞味期限は大丈夫かしら?
ちょっと色々な意味で怖いから念入りに慎重に焼きましょう。

まずは【罠使い】で落とし穴を作って、そこに【バーニングチェイン】で炎の鎖を格子状に展開、炎の網を作るわ。
後は炎の鎖を更に出してトマトを絡めとって炎の網の上に招待するの。

はじめは転げ落ちたりしないように優しく焼いて、その後はマッチを一本擦って投げ入れて【属性攻撃】全開で焼いていきましょう。

そして調理用の【発火ナイフ】を鞄から取り出してつんつんして焼き加減を確かめましょう。



・トマトには牛肉も合う

 冷えているのか焦げているのか微妙なラインに到達した赤い果実を見て、小読・灯(灯火・f01972)はひとつ頷いた。
(楽しそうな噂を流して子供を浚うなんて、どんな意地の悪そうなオブリビオンかと思っていたけど)
「トマトだったのね」
『ふはははぁん!! 懲りずにまだ来るか猟兵め!! いいだろう、返り討ちにしてくれる!!』
 オブリビオンの声など聞こえていない灯は、じっくりと赤い果実を見、賞味期限の心配をするが念入りに焼けばセーフではないだろうか、と思いつき準備を始める。
 土を弄って軽く穴を掘り、その上に炎の鎖を格子状に展開して網を張ると、その上に赤い果実のなっているしっかりとした枝茎を引っ張り、オブリビオンを丁寧に優しく焼きあげていく。
『じゅわたぁあぁぁぁぁんッッ!!!?』
 パチリパチリと良い感じに皮が炙られていく。転げまわろうにもオブリビオンは動けないので、ただただじっくりと美味しく焼き上げられていくだけである。
 その時、灯の脳内に何かが流れ込んでくる。
 豚の薄切り肉に軽く塩コショウを振っておき、そこに好みのトマトとチーズを乗せて、豚肉で優しく包みあげる。魚を焼くグリル、もしくは熱したフライパンに乗せてから弱火にして、じっくりゆっくりと焼きあげる。脂が滴り出して来ても慌てない。チーズがとろける程度まで焼きあがったらとりあげれば、じゅわっと美味しいトマトの肉巻が出来上がる……という幻想を見た。
「……焼き加減は大事よね」
 コロンと赤い果実をナイフで転がして、万遍なく火が通るように炎の網の上で転がしてやりながら、灯はふぅとため息をつく。
(トマトの調理方法って、色々あったのね)
 猟兵には聞こえない絶叫をあげている赤い果実を見つめながら、無事に討伐が済んだ後トマトを食べていくのも悪くない、そう思ったかもしれない灯だった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

響納・リズ
まさか……オブリビオンがトマトだとは……驚きましたわ。
ですが、神隠しをするとならば、やはり倒さなくてはなりませんわね。
……美容によさそうですわね。

【WIZ】メインで戦いますわ。
確か、野菜は良い音楽を聴かせると良い実を実らせるとか。
ならば、私のフルートでクラシックを聴かせて、気が緩んだところで、白薔薇の嵐をぶつけていきましょう。
「油断しましたわね! あなたを倒してカプレーゼにして差し上げますわ!」
まあ、思わず本音が出てしまいましたわ。
だって、チーズを載せたカプレーゼ、美味しいでしょう?
ちょっとつばを飲み込んでしまいそうですわ。

※アドリブ・他の方との絡み大歓迎です。



・赤い野望が潰えるとき

『ふ、ふふ……まだだ、まだ倒れはしない!!』
 風に揺られる赤い果実は、きらっとみずみずしい汗を流す。程よく焼かれたり冷やされてなかなかいい具合になってきたようだ。
「まさか……オブリビオンがトマトだとは……驚きましたわ」
 紫水晶のような瞳を丸くして響納・リズ(オラトリオの聖者・f13175)はオブリビオンを見つめる。
『まだ挑むか猟兵!! こい、今こそ決着をつけてやろう!!』
「……美容によさそうですわね」
 ぽつりとリズが呟いた言葉と共に、ヒュルリラと強風が吹いた。
 リズはフルートを取り出して、唇を当てる。
「確か、野菜は良い音楽を聴かせると良い実を実らせるとか」
 ふ、と息を吹くと、フルートから美しい音色が響き、その場に流れていく。その美しい音に赤い果実も思わず聞き入る。
 しばらく庭に流れていた美しい音色であったが、オブリビオンが攻撃をしてこないことをしっかりと確認すると、リズの瞳がキラリと宝石の様に輝く。
「油断しましたわね! あなたを倒してカプレーゼにして差し上げますわ!」
『ハッ!!? な、なんだとぉ!!?』
ビシッと指を突きつけたリズの武器が、ひらりひらりと白い花びらへと姿を変える。
『この薔薇のように綺麗に滅して差し上げますわ』
 白薔薇の花びらがフルートの音色の様に庭を飛び回り、赤い果実の身体を引き裂いていく。
『おぐりゅぅぅぅ!!? この身を裂かれる痛みは、さしずめまな板の上の魚!!?』
 どちらかと言えば、綺麗に水で洗われて下処理もしっかり終わらせられたまな板の上のトマトでしかない。
 その時、リズの脳内に何かが流れ込んでくる。
 用意するのは丸型のカマンベールチーズとトマトソース。小さめの鍋でぐつぐつ
煮込んだトマトソースに、好みでひき肉を入れるのもいいだろう。味は自分の好みに整えるとさらに良い。ソースを煮込んでいる間に、器に移したカマンベールチーズにラップをさっとかけて電子レンジで指が沈む程度の柔らかさになるまで温める。寄せ合わせに白いご飯や少し硬めのパンを用意しておくのもいいだろう。深皿に温めたチーズを取出し、そこにトマトソースを注ぎ込めば、トマトソースとチーズの簡易フォンデュの出来上がりである。クラッシュしたアーモンドをいれて食べるのも、実は美味しい。チーズとアーモンドの食べ合わせは骨粗鬆症の予防にもなるらしい……という幻想を見た。
「チーズを載せたカプレーゼ、美味しいでしょう? でも、温かいのも、美味しそうですわね」
 こくりと、喉で唾が鳴る。
『お、おぉぉ……こんなところで、願いが潰えるか。しかし、また再び戻ってくるぞ!! 次はさらに猟兵達を苦しめる存在となって!!』
 赤い果実は白い花びらに切り刻まれながら、八等分にカットされると、光る粒子となって空へと昇って消えていった。

 かくして、オブリビオンの恐るべき野望は猟兵によって阻止された。ちなみにトマトの旬は6月~9月と言われるが、美味しいモノはいつたべても美味しいので、好きな時に食べるときっと食べ物も喜んでくれる、ような気がするかもしれない。

 次の戦いに備えて、猟兵達は腹を満たすために食事をしに行ったとか行かなかったとか。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年03月14日


挿絵イラスト