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迷子探しとダンジョンアタック

#アルダワ魔法学園

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#アルダワ魔法学園


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●ダンジョンは甘くない
「先生は危ないっていってたけど、表層なら問題ないんだよね」
 お手製の地図を手に、薬草を集め歩いている少女。ウエストポーチの要領を確認して、今しがた採取した薬草を入れる。あと二個で一杯になるだろう。
「ふふーん。この地図があればいつでも採取しほーだい!」
 彼女が手にしているのはこの表層フロアをマッピングしたもの。多少変わっても対処できるように観測したらしい。それがどこまで通用するかもわからずに。
「っと、ここから折り返したほうが良さそうか……あれ? 道ないじゃん」
 満足してから来た道を戻ろうと振り返れば、壁に、目の前の道は三差路へと変わっていた。
「どうしよ……。あ、あれのせい? 噂はマジもんだったってこと?」
 最近、ダンジョンの様子がおかしいから控える様にと言われていた。けど、表層なら大丈夫と思っていたのが裏目に出たらしい。また、彷徨う鎧や亡霊も目撃されたとか。
 ガシャン。
「っ!? うぇ、ヤバい、とにかく進まないと!」
 金属のこすれる音が反響して響く。距離はまだあるが、得体のしれないナニカが現れたのは確実だろう。
 行き止まりのここにやってくるのか、その先にいるのかはわからない。立ち止まって餌食にもなるつもりは毛頭ない。
 どうなるかわからないまま、彼女は先へと進んでいった。

●迷子探し
 探検隊の格好をした差深月・紫音(羅刹の剣豪・f02193)が部屋へと入ってきた。古びた地図に見せかけた資料を手に入ってきた。
「アルダワのダンジョンで迷子が出るみたいなんで、助けにいってくれないか?」
 表層のフロアから下へ向かって少女が移動しているらしい。また、オブリビオンの姿も確認されているようだ。
「鎧や亡霊が彷徨ってるみたいだな。細かいとこまで見れてねぇが呼び込もうとしてるのは亡霊らしい。その辺も気を付けて対応してくれや。頼んだぜ?」
 敵もダンジョン内にいるため注意が必要になるだろう。
 信頼のまなざしを向け、彼はグリモアを起動した。


紫雨
 お久しぶりです、紫雨です。
 今回は迷子探しでダンジョンアタックという形になります。ダンジョン自体はただの迷路となってます。トラップ等は用意してません、安心してください。
 戦闘に関してはいつも通りとなります。
 また、少女の救出は依頼の成否に大きな影響を与えません。帰り道を教えてあげれば素直に帰る子です。

 皆さんの素敵なプレイングをお待ちしております!
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第1章 冒険 『迷子を救い出せ』

POW   :    直感で道を決めて進む

SPD   :    隠し扉や隠し扉を探しながら進む

WIZ   :    行きそうな場所を考え、先回りする

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

バイオ・ゴリラ
「先生は危ないっていってたけど、表層なら問題ないんだよね」
人類の卑劣極まる慢心に、バイオゴリラの怒りが爆発!
「ニンゲン ダンジョン ナメル! ジャングルニ アルノハ イキルカ シヌカ ソレダケ!」
バイオゴリラの野生の暴力がダンジョンの入り口を、壁を、トラップを、岩盤を、亡霊とかなんかを、人間社会のすべてを粉砕する!
目指すはダンジョンを舐めていた、愚かな人類の少女の臭いのする方向!
バイオゴリラが通ったあとには、穴が開いた壁が一直線に続いている……!
「ダンジョン 甘クミル ニンゲン ユルサナイ!!」



「ニンゲン ダンジョン ナメル! ジャングルニ アルノハ イキルカ シヌカ ソレダケ!」
 黒髪を振り乱し、バイオ・ゴリラ(バイオモンスターのバーバリアン・f17898)はダンジョンの壁を壊して突き進んでいく。
 ダンジョンを甘く見ていた少女へ向けた怒りが爆発的な力を彼に授ける。力だけではない、その体躯がみるみるうちに巨大化していくのだ。
「ダンジョン 甘クミル ニンゲン ユルサナイ!!」
 鋭い嗅覚を利用し、少女の進んだ方向へ突き進む。彼が通った箇所には巨大な穴が出来上がっていた。
 だが、ダンジョンの材質や構造を考えて破壊している訳ではない。感情のままに目の前の壁を壊していけばいずれダンジョンそのものを支えられなくなるだろう。
 彼女が進んでいるのは下のフロア、地下へ向かっているからだ。直線で進むのは徐々に下へ、場所を選んで壊さなければ身動きがとれなくなってしまう。それでも彼は突き進む。怒りのままにすべてを粉砕せんと彼は拳を振るうのだ。
 彼が通った道は後続者達へ一つの道を示した。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

デナイル・ヒステリカル
迷子探しということですか。
今もひとりで迷い続けている当人からすれば、重大な事態ですね。
誰かの助けを必要としているのならば、僕はそれに答えます。

さて迷宮探索。
しらみ潰しにマッピングしていくのも良いですが……
探し人の少女がどういった意図の元に迷宮へ入ったのかを推測することが出来れば、より効率的に後を追えるでしょう。

問題はその意図が何なのか、だったのですけれど。
足元の植生に注意を払えば、推測する必要も無くなりました。
刈り取られた薬草の茎を見れば一目瞭然ですからね。
万が一の事態にならぬ様に、先を急ぎましょう。



 ダンジョンへ足を踏み入れた一人の青年。周囲を見渡しながら言葉を紡ぐ。
「迷子探しということですか。今もひとりで迷い続けている当人からすれば、重大な事態ですね」
 青年、デナイル・ヒステリカル(架空存在の電脳魔術士・f03357)は思考を巡らせる。この規模を虱潰しにマッピングするのも手段の一つだが、効率が悪い。
(探し人の少女がどういった意図の元に迷宮へ入ったのかを推測することが出来れば、より効率的に後を追えるでしょう)
 迷い込んだ少女には目的があり、何を求めていたのか、求めていたのなら痕跡が残っているはずだと視線を走らせる。
 瓦礫と化した壁の破片、穴が開いている壁も視界に入るが、彼の瞳はその痕跡を見逃さなかった。
「推測する必要は無くなりました」
 刈り取られた薬草の茎があり、それが彼女の目的。あとは刈り取られた薬草の痕跡を辿っていけばおのずと少女の下へと辿り着けるだろう。
「万が一の事態にならぬ様に、先を急ぎましょう」
 少女の身に危機が迫っているのも事実。デナイルは足早に彼女が辿った道を進んでいった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ウィルバー・グリーズマン
ひっ……さし振りの迷宮探索だけど、どうした物かな
ええと、迷い込んだ女の子を探すんだっけか……

ただの迷路なら、目印を立てておけば迷い難いかも
【レプリカクラフト】で『金色で目立つ像』でも立てておこう
作りは粗くてもいいけど、大きさは限界ギリギリまでで

後は虱潰しに探るかな
上手い具合に隠し扉でも見付かれば……まあ簡単には行かないか
疲れたら、魔術シャドウプランで影の中を移動しよう
影の中で何か面白い発見でもあればいいけど……

見付けたら、「危ないから戻って下さいね」と言って置こうかな
像がない方向には行かないように言えば、迷う事はないと思うし



「ひっ……さし振りの迷宮探索だけど、どうした物かな。ええと、迷い込んだ女の子を探すんだっけか……」
 ウィルバー・グリーズマン(ウィザードもどき・f18719)は頭をかく。迷路を当てもなく歩けば彼も迷ってしまうため、何か目印を考えねばと。
「ただの迷路なら、目印を立てておけば迷い難いかも」
 【レプリカクラフト】で作り出したのは作りが雑な『金色の目立つ像』だ。ダンジョンの天井ギリギリまでの大きさの像はどこからでも目立つだろう。これを一定の感覚で設置すれば迷うことはない。
「これでよし。あとは虱潰しに探るかな、上手い具合に隠し扉でも見付かれば……」
 隠し扉が見つかれば移動距離も稼げるだろう。もしかしたら面白いものもあるかもしれない。そんな淡い期待を胸に抱いて、ウィルバーは歩を進める。
「疲れたら影の中を移動しよう」
 魔術『シャドウプラン』を用いれば影に関連した物事へ干渉することができる。その時は影の中での出会いに少しだけ期待を抱いて。
「見付けたら、「危ないから戻って下さいね」と言って置こうかな。像がない方向には行かないように言えば、迷う事はないと思うし」
 遠目からでも目を引く金色の像は帰り道の導にも最適。そうと決まれば後は迷子を捜すだけ、と彼も奥へと向かっていった。

成功 🔵​🔵​🔴​

阿紫花・スミコ
手製のガジェット「サーマルスキャナ」で、熱源をしらみ潰しにしていく。
とはいえ、ここは魔法蒸気機関の迷宮。人型の熱源に絞って行こう。

「遭難者探索は時間との勝負だ。・・・急がなきゃ!」

腰につけたワイヤーギアから、フックつきワイヤーを射出。壁や天井に引っかけ、その巻き取りと、ギアに内蔵された蒸気機関から蒸気を噴出し、推進力とする。

スリーディメンジョンモビリティ・・・!

「飛ばしていくよ!」



 ゴーグル型ガジェット『サーマルスキャナー』を装着した阿紫花・スミコ(人間の人形遣い・f02237)はダンジョン内のスキャンを始めた。
「遭難者探索は時間との勝負だ。……急がなきゃ!」
 ゴーグルに表示される結果は熱源反応の場所。ダンジョン内には蒸気機械もあり、多数の熱源が画面いっぱいに浮かび上がる。
「ここは魔法蒸気機関の迷宮。人型の熱源に絞って行こう」
 蒸気の熱源を排除すれば画面に広がっていた反応が落ち着いた。人型の反応は4つあり、一番遠い反応が恐らく探し人だろう。
「飛ばしていくよ!」
 腰につけている『ワイヤーギア』からフック付ワイヤーを射出。天井へ引っ掛け、内臓されたギアが勢いよく巻き取ると彼女の体が宙を舞う。方向や推進力を増すためにギアからも蒸気を噴射させた。
 巻き取られる反動でフックが外れ、更に先へとワイヤーを射出させていく。徐々にその速度を上げながらもスミコは冷静だ。
 目立つ金色の像や破壊された壁もあるが、他にも救出に向かう猟兵がいるということ。帰り道、迷う心配がいらないのはいい事だろう。
「早く助けてあげないとね」
 出来るだけ、最短で迎えるよう彼女は先を急いだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

サジー・パルザン
ふん、ダンジョンか。フィヨルドには無かったな。この構造物は。

よし、バーサーカー共!虱潰しに探しに行くぞ。依頼された小動物(少女)を見つけられればそれでいい。【ヴァイキングの行進】を発動させてLV分の盾と剣を持ったバーサーカーを出現させるぜ。

とはいえ、他の猟兵にバーサーカーが有っても攻撃はさせねえ。いう事は聞くからな。よし、お前らついてこい。先にいった猟兵の痕跡が無くなったらしょうがねえ。曲がり角や、分岐点に1体ずつ置いて行けば目印になるだろう。他の猟兵が来たら剣で行先を示してやれ。

さて、探しに行くとするか。間違っても小動物(少女)を殺すんじゃねえぞ。



「ふん、ダンジョンか。あの世界には無かったな。この構造物は」
 片刃の大斧を担ぎ、サジー・パルザン(ヴァイキングの生き様・f12550)はかつていた世界に思いを馳せた。それもすぐに意識を切り替える。
「よし、バーサーカー共! 虱潰しに行くぞ。依頼された小動物を見つけられればそれでいい」
 小動物とは救出対象の少女の事だ。見つけ出すためには人手が必要になる。サジーの掛け声でヴァイキングヘルムを被り、盾と剣を持った者の一団が現れる。彼の配下であるヴァイキング達だ。
「他の猟兵たちには手を出すな。小動物を見つけても同じだ。殺すんじゃねえぞ。お前ら、ついてこい」
 気性の荒いバーサーカー達に追加指示を与える。壊された壁や目立つ金の像というすでに他の猟兵達が目印をたてていたからだ。また、非力な少女に手をあげないようにとも。
「この先はあの像がねえな。一人残れ、後から来た奴には行き先を示せ」
 最後尾にいたバーサーカーが手をあげ、角に残った。信頼している配下を残し、サジーは奥へと進んでいく。
 この先に何があるのか、ヴァイキングの心を擽った。

成功 🔵​🔵​🔴​

黒木・摩那
ダンジョンで迷子は大変です。
怪物も歩き回ってますし、なにより迷った本人が不安でしょう。
一刻も早く見つけ出してあげたいです。

迷子は薬草を探しに行ったそうです。
まずは遭難者が向かったであろう、
迷宮の地図を教師などから集めます【情報収集】。
そして、薬草の分布から行きそうなルートを推測して、
そこをなぞっていきます。

捜索はスマートグラスの熱センサーを使います。
それとUC【トリニティ・エンハンス】の【風の魔力】を魔法剣に下ろして、
こちらの声が迷宮の奥にまで届くようにします。

最後は勘も頼りですね【第六感】。



 何枚かの紙面を手にダンジョンへやってきたのは黒木・摩那(冥界の迷い子・f06233)だ。赤い眼鏡を持ち上げ、熱源探知を始める。
「ダンジョンで迷子は大変です。怪物も歩き回ってますし、なにより迷った本人が不安でしょう。一刻も早く見つけ出してあげたいです」
 教師達から薬草の分布を聞き取り、紙にまとめていた。更にはスマートグラス『ガリレオ』には熱源の分布が表示されている。薬草の分布図と重なるように複数の熱源があるようだ。ダンジョン内にある蒸気機関の熱源は省かれている。
「声が届くようにし、気づいてもらえるようにもしないとですね」
 紙面を仕舞うと、身に付けている魔法剣『緋月絢爛』へ風の魔力をまとわせた。これでダンジョンの奥まで声を届けることができる。
 先へ進む彼女を導くように目立つ金の像やヴァイキング達が行き先を示してくれた。
「他にも来ているようですね。これなら早く見つけ出せそうです」
 魔法剣を握りしめ、摩那は駆け出す。少女を不安から助け出すために、彼女は先を急ぐのだ。 

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 集団戦 『兵士の呪鎧』

POW   :    突撃陣形
【密集陣形を組ん】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    防御陣形
【後衛】から【遠距離攻撃】を放ち、【前衛が盾で押し込むこと】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ   :    機動陣形
【鋒矢陣形を組むこと】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【衝撃力の高い突撃】で攻撃する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 少女の姿を求め、ダンジョンを突き進む猟兵達。
 通路を抜け、視界が開けた。そこは小さな広場のような場所。その先には更に奥へ続く通路を小柄な影が見えた気がした。
「…………」
 奥へ進もうと猟兵達が広場に踏み込んだ瞬間、剣を持った鎧達が立ち塞がる。オブリビオンの群れだ。
 どうやら彼女を最新部へと誘いたいようだ。彼女に追い付くためにも、ダンジョンに平和をもたらすためにも、見逃せない。
デナイル・ヒステリカル
む。ここで敵集団とエンカウントですか。
迷子の人を優先し、すり抜けて進むことも出来なくはありませんが……

やはりここで出来る限り殲滅しておきましょうか。
帰り道で出会すだけならまだしも、万が一にも別の場所で挟撃されるようなことがあっては大変です。

方針が決まれば後は実行するのみ。
分厚い鎧は携行火器や雷とは相性が悪いので、今回はダンジョンらしい攻撃方法にしましょう。

UC:シリアライズを操作
目前まで敵集団を引き付けて、あと一歩といったところで、彼らが踏みしめるべきだった地面をデータに変換します。
彼ら鎧兵士が突撃してくるのなら、こちらは古典的な落とし穴で対抗しましょう。
穴の底には当然の様に尖った杭を忘れずに



「迷子の人を優先し、すり抜けて進むことも出来なくはありませんが……」
 周囲の状況を鑑み、デナイル・ヒステリカル(架空存在の電脳魔術士・f03357)は思考を巡らせる。鎧の集団をすり抜けていくことはできるだが、挟撃される可能性がある。また、帰り道にこの場所を通るのならば再び遭遇する可能性も出てくるのだ、ならば、やることはひとつ。
「やはりここで出来る限り殲滅しておきましょうか」
 後の安全を確保するためにも闘うことを彼は選らんだ。敵の集団を引き付けるようにデナイルは地を蹴る。視線で、行動で、表情で自分の方へと招き寄せた。
「ほら、僕はここですよ」
 『スマートガン』を見せつけるように立ち回れば敵は面白いほど食いつく。敵意ある存在だと感じ取ったかのように『兵士の呪鎧』達はデナイルの元へと殺到しようとした。
「そこ、危ないですよ」
 敵が走り抜けようとした床を彼が指し示せば、それはデータへと変換される。ぽっかりと空いた部分へ敵の集団は吸い込まれた。中には尖った杭も用意されており、兵士の呪鎧達はその身を穿たれるだろう。
「これで少しは脅威はおさまるでしょう」
 引き付けたすべての敵が姿を消すとデータへと変換した床をもとに戻し次へと向かっていった。

成功 🔵​🔵​🔴​

阿紫花・スミコ
蒸気とワイヤーにより迷宮を進むスミコは、突然現れた敵を視認する。

「く、オブリビオンか・・・!」

空中でスーツケースの錠を解き、からくり人形「ダグザ」を起動する。

「今回のダグザはいつもと一味違うよ!」

強化パーツ「パワーセル」を搭載したからくり人形は驚異的な破壊力を発揮するはず!
ダグザの持つ巨大な棍棒が敵騎士を薙ぎ払う。
他の猟兵とも協力し、パワーとリーチを活かして敵を圧倒する。

「これでどうだ!」

スミコが両手を引き上げるようにからくり糸を引き上げれば、ダグザの腰部の歯車が軋みをあげて回転を始める。
高速回転する上半身と、それとともに回転する超重量の棍棒・・・

スピニングスイープ・・・!

「いっけーー!!!」



 ワイヤーを使い、空を舞うように進んできた阿紫花・スミコ(人間の人形遣い・f02237)は顔をしかめる。
「く、オブリビオンか……!」
 瞬時に『スーツケース』の鍵を解除。飛び出てきたのは巨大な棍棒を携えたからくり人形、名を『ダグザ』という。スミコの頼もしい相棒だ。
「…………」
 巨大な敵を前に兵士の呪鎧達は陣形を組む。後列の者達が攻撃の構えを、前列の者達が盾を構える。遠距離からの攻撃を仕掛けようとしているようだ。
「今回のダグザはいつもと一味違うよ!」
 強化パーツ『パワーセル』を搭載されており、常よりも強力な一撃を放つ事ができるよう改造されている。
 宙を回転しながら地へと降り立った彼女が全身でからくり糸を引き上げた。するとダグザの胴体部分から歯車の軋む音が響く。それを引き金にダグザの上半身は回転を始め、徐々にその速度をあげるのだ。
「いっけーー!!!」
 巨大な棍棒ごと上半身を高速回転させるダグザが敵を薙ぎ払う。盾を構えた兵士の呪鎧達は踏ん張るも力及ばず後ろの者達とまとまって吹き飛ばされた。
「やったね、ダグザ」
 回転の余韻を残すダグザへ声をかけるとまだ残っている敵へと視線を向ける。
 まだすべてを倒せた訳ではない。この先のためにも彼女は相棒と共に迎え撃つのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

黒木・摩那
あと少しで迷子の娘と会うことができたのに。
邪魔するなんて、ほんとに腹立たしいです。

ただ、放っておけば、追いかけてくるかもしれないし、
何よりも集団でやって来るのは困りものです。
ここで少し数を減らしておきましょう。

今回の相手は重装甲だし、集団で襲ってくるので、
近寄られる前に対応した方が良さそうです。

はじめにUC【風舞雷花】で数を減らします。
それで残った分は、ルーンソードに【衝撃波】【なぎ払い】を乗せて、
斬りに行きます。



「あと少しで迷子の娘と会うことができたのに」
 隊列をなす兵士の呪鎧達を前に黒木・摩那(冥界の迷い子・f06233)は腹立たしげに呟いた。どうにか手が届くと思ったからこその言葉だろう。
 このまま先を急ぐ事も可能ではある。だが、この集団が追いかけて来ないとは言い切れない、更にこの数だ。先回りや挟撃、不利となり得る状況へ変わる可能性も少なくないのならば。
「ここで少し数を減らしておきましょう」
 握りしめていた魔法剣を構え、集中を高めていく。徐々に彼女の魔力は別の姿へと変えた。
「励起。昇圧、帯電を確認」
 雷となった魔力が剣を包むと、砂がこぼれ落ちるかのように姿が溶けていく。高電圧をまとった色鮮やかな七色の花びらが摩那の周囲を漂う。解き放たれる時を待っているかのように。
 敵もただやられるのを待つわけではない。矢印の形をした鋒矢陣形へ隊列を変えると力強く地を蹴った。
「敵味方識別良し……散開!」
 だが、それでは遅い。
 彼女の命を受けた花びらが宙を滑空する。突撃をしようと走り出した敵の集団をすれ違い様に瞬く間に切り裂いてしまうのだ。
 金属が地へ落ちる音が響く。その鎧もすぐに消え去るのだった。
「まだいるのなら直接斬りに行くまで」
 花びらを魔法剣へ戻し、構える。少女を安全に助け出すためにも、ここで立ち止まってはいられないのだから。

大成功 🔵​🔵​🔵​

阿紫花・スミコ
「数が多いな、こりゃ。」

物量に辟易しながらも、からくり人形ダグザのリーチを生かし、懐に入れないようにする。

敵が直接ボクを狙ってくるようなら奥の手だ。

腰のガンハイダー(迷彩付きガンベルト)の迷彩を解き、黄金に輝く精霊銃アヴェンジングフレイムを抜き放つ。その刹那、腰だめに銃を構えると、左手で高速に劇鉄をはじく。

ファニングショット・・・!

「時間がないんだ、お前らと遊んでいる時間はないっ!」



「数が多いな、こりゃ」
 阿紫花・スミコ(人間の人形遣い・f02237)が呆れぎみにこぼした。
 ダグザを操る手を動かしながら、間合いを測る。『からくり人形「ダグザ」』が薙ぎ払い、棍棒で叩き割るも数が減らない。今も変わらず、遠距離攻撃を仕掛けてくる。前衛がダグザの動きを抑え込もうと盾を構え直し、突撃してきた。
(このままじゃ埒があかないな)
 突撃してくる兵士の呪鎧達をダグザにいなさせながら、腰に着けている『ガン・ハイダー』の光学迷彩を解除する。
「いくよ!」
 抜き放つのは黄金に輝く『アヴェンジング・フレイム』だ。炎の精霊を宿したハンドガン型ガジェットを腰だめに構え、左手を撃鉄にそえる。
「時間がないんだ、お前らと遊んでいる時間はないっ!」
 間合いを詰めようとしていた敵が瞬く間に蜂の巣に。彼女のガジェットから数多の弾丸を放たれたからだ。
 狙撃を仕掛けてくる相手にはダグザが、迫ってくる相手にはスミコが相手をする。二人の踊るような立ち回りで徐々にではあるが、兵士の呪鎧達の数が減ってきたような気がした。

大成功 🔵​🔵​🔵​

佐藤・和鏡子
事が急を要するので手早く片付けます。
敵めがけて救急車で突っ込みます。
(捨て身の一撃・吹き飛ばし・範囲攻撃・二回攻撃を併用して全速力で突っ込んで跳ね飛ばしたり、轢いた後さらにバックで二度轢いたりします)
敵の攻撃は武器受け(救急車の車体で防ぐ)で防ぎます。
ユーベルコードも積極的に狙っていきます。



 乱戦が続くこのフロアにけたたましいサイレンの音が響く。悲鳴のようなドリフト音と共に姿を現したのは白地に赤いラインが入った車、救急車。
「事が急を要するので手早く片付けます」
 運転しているのは佐藤・和鏡子(リトルナース・f12005)だ。冷静に彼女はハンドルを切っていく。その進路は猟兵達を避け、兵士の呪鎧の集団へと向かっているのだ。
「どんな相手でもこれで突っ込んだら倒せます」
 和鏡子の声には恐れもなにもなく、ただ淡々と呟く。アクセルを踏み込む足に力を込めた。運転している自身に何が起こるかわかっているが、省みずに。
 速度計が振り切れんばかりにエンジンの回転数が上がる。突進してくる救急車を迎え撃たんと密集陣形にて盾を構えた。
 爆発のような衝突音。陣形を組んでいた兵士の呪鎧達は救急車に引き倒され、砕かれている。車体も損傷が激しいがまだ動けるらしく、気を失わなかった和鏡子がバックギアへとシフトを入れ換えた。
「この距離では次へ行けません」
 次の標的へと狙いを定め、彼女は方向を変える。先程のような一撃は放てないが、それでも損傷を与えることはできるだろう。
 フロアを縦横に走り抜ける彼女の成果で、他の猟兵達もまた残る敵を殲滅していく。

 先の道へと進むことができるようになった。この先に救出すべき少女がいるはずなのだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『無限回廊の亡霊』

POW   :    ……あナ……タ、も…………
【怨念を宿した弾】が命中した対象を爆破し、更に互いを【引きずり込む亡霊の腕】で繋ぐ。
SPD   :    …………た、ス……け………
いま戦っている対象に有効な【ジョブの、冒険者の亡霊】(形状は毎回変わる)が召喚される。使い方を理解できれば強い。
WIZ   :    ……ア、ああアアあアあああアアアアアアアア
対象の攻撃を軽減する【おぞましい亡霊の姿】に変身しつつ、【断末魔の金切り声】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はバルディート・ラーガです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 兵士の呪鎧達を突破した先は一本道だった。まるで、奥に居る者が早く会いたいと手招きをしているように。
「あ、えっ?」
 件の少女が叫び声をあげていた。彼女の目の前に『無限回廊の亡霊』が存在している。少女へ手を差し出す彼は途切れ途切れに言葉を紡いだ。
「か……えろ…………?」
「いや、ワケわかんないから!?」
 帰りたい彼が少女を求めていたようだが、本当に帰れるのだろうか。
 少女は恐ろしい空気よりもよくわからないこの状況からか返事を返せていない。
 今なら少女を引き剥がし、このダンジョンの主を倒せるだろう。
 最終フロアの勝負が始まる。
デナイル・ヒステリカル
助けを求められたのならば、僕はその声に応えなければなりません。
出来ることならば現在ダンジョン内で迷い続けている少女の他に、眼前の亡霊を助ける事は可能か考えます。

……残念ながら、彼はオブリビオン。過去の残響だ。僕に過去を変える技能は無い。
終わってしまった事柄に対して、手助けは出来ない。

真の姿を開放してUC:終焉洞観を起動
どんな強さも、事前に見切ることが出来れば問題になりません。
召喚される亡霊をやり過ごし、直接本体を叩きます。

僕に出来ることはただ一つ。
オブリビオンを打倒して迷子の少女を無事に保護し、この依頼を恙無く終わらせることだけです。



「助けを求められたのならば、僕はその声に応えなければなりません」
 デナイル・ヒステリカル(架空存在の電脳魔術士・f03357)は静かにメガネをはずした。彼の姿が徐々に変わっていく。肌が暗い緑に染まるだけでなく、目元や手、胸元あたりから光が走り、瞳が煌々と輝いた。
(彼女だけでなく眼前の亡霊を助ける事は可能だろうか)
 助けを求める者へ手を差し伸べるのがデナイルの信念。故に思考する、あらゆる可能性を考慮して、救えるかと。
(……残念ながら、彼はオブリビオン。過去の残響だ。僕に過去を変える技能は無い)
 過ぎ去った出来事に介入することは猟兵といえど不可能。唯一、助けられる可能性は再び眠りへと導くこと。
「僕に出来ることはただ一つ」
「…………た、ス……け………」
 無限回廊の亡霊がデナイルへ有効なジョブの冒険者亡霊を呼び出す。不可思議な姿をしているが、その狙いは狂わずデナイルへ向けられていた。
 呼び出された亡霊の攻撃、弓矢が放たれる。だが、それはデナイルへと当たることはない。
 彼は収集した情報から先を読み、攻撃を回避していく。親しい友へ挨拶するかのように距離を縮めた。
「オブリビオンを打倒して迷子の少女を無事に保護し、この依頼を恙無く終わらせることだけです」
 『スマートガン』を握ると至近距離で敵を撃ち抜いた。
 決意を固めた彼に迷いはない。助けるために彼は攻め手を緩めないだろう。
 直撃を受けても敵はまだ倒れない。助けを求めて手を伸ばし続けていた。

成功 🔵​🔵​🔴​

黒木・摩那
やっと迷子の娘と会うことができました。
こんなに奥まで来ているなんて、もしかして方向音痴の娘だったのかしら?

寄りにもよって、迷宮の主と遭遇しているなんて。
これは一刻も早く救い出してあげないといけません。

ルーンソードにUC【偃月招雷】で帯電します【属性攻撃】【破魔】。
速攻で攻めていきます【先制攻撃】。

防御は弾の軌道を【念動力】で反らして避けます。
【呪詛耐性】あり。

ここで亡霊も成仏させて、迷子の娘と共に救い出してあげましょう。



「こんなに奥まで来ているなんて、もしかして方向音痴の娘だったのかしら?」
 少女の姿を視界におさめ黒木・摩那(冥界の迷い子・f06233)は不思議そうに呟いた。少女が方向音痴かどうかは彼女に確認をとらないとだろう。
「寄りにもよって、迷宮の主と遭遇しているなんて。これは一刻も早く救い出してあげないといけません」
 魔法剣『緋月絢爛』を構え、集中力をサイキックエナジーを高めていく。すべては少女を助け、無限回廊の亡霊を成仏させるために。
「ウロボロス起動……励起。昇圧、集束を確認……帯電完了」
 高まったサイキックエナジーが魔法剣の威力をあげていく。さらに【破魔】の力も込め、【先制攻撃】を仕掛けんと地を蹴った。
「……ア、ああアアあアあああアアアアアアアア」
 摩那の動きに触発され、亡霊はその姿を変える。おぞましいその姿はもはや人であった頃の面影はないだろう。断末魔の叫びが衝撃波を生み、摩那に襲いかかる、はずだった。
「あなたも助けます」
 叫びより先に懐へ飛び込んだ彼女の魔法剣が煌めく。
「……ア、ああぁぁっ!!」
 袈裟に切り裂かれた胸をかばうように後ずさる。その衝撃でもとの姿へと戻っていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

佐藤・和鏡子
ガジェットショータイムで怨霊成仏光線発射機を作って攻撃します。
(優しさ・祈り・属性攻撃を併用します)
もう一度救急車で突っ込むことも考えたのですが、相手が怨霊だと突き抜けそうなので。
怨霊も元はダンジョンの犠牲者なのでしょうが、生きてる人間を巻き込もうとするなら放っておけませんから。
『迷わず成仏してください』



「怨霊も元はダンジョンの犠牲者なのでしょうが、生きてる人間を巻き込もうとするなら放っておけませんから」
 不思議な形をしたガジェットを呼び出しながら佐藤・和鏡子(リトルナース・f12005)は少し悲しげに思いをこぼした。
 オブリビオンは過ぎ去った出来事の残影。この迷宮から彼を助け出すことはできないが、この悪夢からは助け出すことはできるだろう。
 和鏡子は呼び出したガジェットは光線を放つことができると理解した。ならばと彼が迷わず眠れるようにと優しい【祈り】を込めて構える。
「…………た、ス……け………」
 胸部の傷を左腕で押さえながら手を伸ばす彼は新たな仲間を呼び出した。不可思議な姿をした亡霊も助けを求めるように和鏡子へと迫っていく。
「迷わず成仏してください」
 迫る亡霊とその後ろにいる彼も射線におさめ、引き金を引いた。二人とも成仏できるように【優しさ】と【祈り】を込めた光は空間を切り裂く。
「…………ひ……カ、り……」
 彼女の【祈り】が込められた光へ彼は手を伸ばした。それが外へ続くように感じたのだろう。呼び出した亡霊と共に光に包まれた。
 不可思議な姿の亡霊は成仏できたのだろう。天井へ昇っていく何かが見えた。だが、彼は薄くなりつつもまだその姿を残している。

大成功 🔵​🔵​🔵​

阿紫花・スミコ
自作ガジェット「ビーストウィスパー」は、人体に害ある音を逆相で打ち消すが、果たして、奴の金切り声に効果はあるだろうか・・・。

「百物語にはちょっと早い・・・かもね!」

腰に付けた自作ガジェット「ワイヤーギア」に手をかけると、ワイヤーを射出して、天井や壁に打ち込む。それを巻き取るときの反動と、ガジェットの内燃機関から発する蒸気の力で、空中を三次元的に移動する。

スリーディメンジョンモビリティ!

敵の攻撃をさけながら、精霊銃「アヴェンジングフレイム」で、他の猟兵の援護を行っていく。

空中戦、援護射撃、咄嗟の一撃、属性攻撃、視力



「百物語にはちょっと早い……かもね!」
 自作ガジェット『ワイヤーギア』をひと撫でして、阿紫花・スミコ(人間の人形遣い・f02237)は天井へワイヤーを射出。空中へと舞い上がる。
「ボクを捕まえられるかな?」
 ギアの回転音、スチームの排出音が部屋の中で無限回郎の亡霊を惑わすのだ。視線だけで捉えるのは難しいだろう。
「…………た、ス……け………」
 縦横無尽に宙を舞うスミコに対して有効となる亡霊を彼は呼びだそうとする。ここに来た猟兵たちすべてを仲間にしたいと彼は行動するのだ。この迷宮から脱出することが彼の行動理念だから。
「キミも助けてあげたいんだけどね」
 迫る不可思議な亡霊を避けながらこれからを思案する。
 この迷宮から彼を助け出すことはできない。だが、彷徨い続ける現状を終わらせることはできる。だからこそ、スミコはハンドガン型ガジェット『アヴェンジング・フレイム』を握る手に力を込める。
「終わらせてあげるよ。ボクたちが」
 正面から二人の亡霊たちを射程内におさめた。これが最後の一撃だと言わんばかりに。炎の精霊の力を借り、炎の弾丸を作り上げる。送り火としての役割を込めて。
 覚悟を決めて引鉄をひけばそれは違わず二人を貫いた。炎の弾丸はその姿を燃やし尽くし、この迷宮に囚われていた亡霊を助けることに成功する。
「キミもこれからは気を付けようね」
「う……はーい」
 戦闘に巻き込まれないよう隠れていたらしい少女へも釘を刺して、事件は解決。新たな迷宮の亡霊を生み出さず、また、彷徨い続ける亡霊を眠らせることができた。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年07月14日


挿絵イラスト