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探索! 大鍾乳洞

#アックス&ウィザーズ

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#アックス&ウィザーズ


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 アックス&ウィザーズのとある村郊外にある大鍾乳洞。不思議な霧と冷気を漂わせるそこは、探査に入って行った数々の冒険者が戻ってこない。その為、「竜に食べられたのではないか」「溢れる魔力にやられ鍾乳洞の一部にされた」などの噂が広まりつつあった。
 実際、その奥には竜が棲むという伝説や、中に入ると不思議な魔力を感じるという実話もあり、その噂に拍車をかけている。
 それらは噂に過ぎず、しかし冒険者達が戻ってこないのも事実。村人達は、そろそろ大きな町に出向いて実力ある冒険者達に捜索を依頼しようかという話を纏めつつあった。

「村の人々も冒険者が戻らないとなれば動かないわけにもいきませんし、何より不安でしょうね」
 レニー・ヴァッサー(赤いグリフォン・f02063)は無精髭をじょりじょりなぞりながら猟兵達に言った。その隣に碧色に透けるグリモアがぷかぷか浮いている。
「そこで皆さんの出番です。実力ある冒険者として、鍾乳洞を探索し、先に入った冒険者達の捜索をお願いしたいんです」
 異界の者ながら不思議とアックス&ウィザーズの世界に溶け込む姿形のレニーが語ると、何故か普通に見える。
「正義、名誉、褒賞……何の為でもいいでしょう。この世界では、そこに暮らす人々の悩みを解消すればその全てが与えられます。もちろん、スリルと冒険を求めて行くのも皆さんの自由ですが」
 そしてレニーはグリモアに手を伸ばした。猟兵達を送り出すために。
「鍾乳洞には何が待ち受けているかわかりません。くれぐれもお気をつけて」


天風あきら
 こんにちは、天風あきらです。
 今回はアックス&ウィザーズ、不思議な鍾乳洞の冒険をお願い致します。
 どうぞよろしくお願い致します。
24




第1章 冒険 『噂の鍾乳洞』

POW   :    トラップなどは力づくで進む

SPD   :    トラップなどにかかる前に素早く進む

WIZ   :    トラップなどに気を付けつつ進む

👑11
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

キール・ラトシエ
シュデラさんと共に

大鍾乳洞ですか…
いったいどれほど昔からあるものでどれほどの広さなのでしょうね
冒険者といえどもこのような自然系の洞窟は危険です
私たちも灯りやロープなど準備をしっかりしていきましょう

しかし、この魔力
人為的にしろ自然発生的にしろなにかしらの発生源があるはずです
手がかりは今のところそれしかありませんのでそれを目指しましょうか

自然系の罠はシュデラさんに任せ、私は人工的な罠がないか注視します
特に目線を集めそうなモノがあれば、それは注目させることで見せたくないものを隠している系の罠の可能性が…
回避するにしろ解除するにしろ人工物の罠があるのならば、ますます気を引き締めていかねばなりませんね


シュデラ・テノーフォン
キール君【f04006】同行

観光で来る分には楽しそうだ
仕事は、まぁ

キール君に言われた準備はしてきたよ
火種ランタンも良いけど懐中電灯あるよ?一応
俺ほら、未来的な?世界に最初居たから
こういうアンティークな方が好きだけどね

罠探し分担?了解
それじゃ…広い鍾乳洞だろう?
鍾乳石、折れるのとかベターかな
飛べる程広いんだろうし、俺翼あるから
上の方行ってヒビ入ってるモノとか確認しようか
あぁアレ折れそうだ、行く手に邪魔だし
キール君俺の後ろどうぞ
銃弾1発、先に破壊
降り注ぐ破片は指輪の盾を展開して雨宿り

人口の方も、見つけたなら狙撃しようか
邪魔は片して先に進みたいから
獲物何処かな、じゃない行方不明は何処にいるんだろうね



 キール・ラトシエ(古き知識を読み求める者・f04006)は親友のシュデラ・テノーフォン(天狼パラフォニア・f13408)と共に、大鍾乳洞を訪れていた。
 大鍾乳洞は流石の大きさで、縦には三階建ての建物がすっぽり入る程の、横には競泳用プールが収まる程の広さだ。だが、奥に行くに従って徐々にではあるが狭まっているようにも見える。近隣の村の伝承によれば、村の長老が幼い子供だった頃には既にそこに鎮座していたらしい。
「観光で来る分には楽しそうだ」
 シュデラが棒付きの飴を咥えて、どこかしら楽しそうに言う。羽と耳の先が鍾乳洞から吹き付ける冷気に揺れていた。
 キールは冒険に手慣れた様子で、灯りやロープなどの準備がしっかりしていた。それらの装備品を確かめながら、大鍾乳洞の入り口で呟く。
「しかし、この魔力……人為的にしろ自然発生的にしろなにかしらの発生源があるはずです」
 洞穴に漂う魔力を感知する能力は、エルフ故か。明らかに異常な魔力を、彼は感じ取っていた。
 シュデラもまた、キールに予め指示された準備をしてきていた。この世界でのスタンダードは火種ランタンだが、シュデラが用意したのは懐中電灯。故郷の利器だが、彼はアンティークな方が好きだと両方持参していた。灯りを複数用意するのは、自然系の迷宮で片方が使えなくなる事態を想定すれば有効な定石である。
 大鍾乳洞の中に入れば、冷気と魔力、そして霧が濃くなる。
「シュデラさんは上をお願いします」
「了解」
 二人は地階と頭上の二手に分かれ、罠の警戒に当たることにした。キールは足元の人為的な罠を、シュデラは鍾乳石の垂れ下がる天井付近を捜索する。
 シュデラがその翼で飛び上がると、ひびが入って今にも折れそうな鍾乳石を複数発見した。あまりに多くて、全てに対応は出来そうにない。行く手を遮りそうなものだけを排除することにする。
「キール君、俺の後ろどうぞ」
 キールが下がったのを見計らって、煌めく『Aschenputtel』を抜く。装填された専用弾を一発、腕ほどもあるひび割れた鍾乳石へ。ズン、と重い音を立てて鍾乳石は床に落下する。降り注ぐ破片を『Schild von Cendrillon』のシールドを展開して防いだ。それを繰り返して、頭上からの脅威を排除する。
「ありがとうございます」
 キールからの律義な礼に、シュデラはひらりと銃を持っていない手を振って応えた。
 一方、キールは人工的な罠がないかを調べていた。今のところ、それらしきものは見つからない。
「……取り越し苦労でしたかね……っ!?」
 ないと思っていたその時、暗がりの中に足首の高さで張られたロープを発見した。その先には、人の背丈ほどの深さのクレバス。霧と暗がりによる視界の悪さも手伝って、気付かず進んでいれば引っかかって落ちていたかもしれない。
「これは……」
 ロープを切断して調べてみれば、それは冒険者が好んで用いるタイプの丈夫なロープだった。
「先に入った冒険者のものでしょうか」
 ここで考えてもそれ以上の答えは出ない。
 二人は引き続き脅威を排除しながら、洞窟を進んだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

神宮時・蒼
…探索。…鍾乳洞、ですか。…実際に、見るのは、初めて、かも、しれません、ね。…奥に、何が、あるのでしょう…。
…警戒。…何が、起こるか、わかりません。…慎重に、進まなくては、いけません、です、ね。

【WIZ】
どんなトラップがあるか分かりませんし、ここは慎重に進みましょう。
怪我をしてしまったら、元も子もありませんし。
【第六感】を駆使しながら、足元や壁など注意深く観察しながら進みます。
怪しいなと思ったものがあってもすぐには触れずに冷静に分析しましょう
何か近くにヒントがあるかもしれませんし。

もし、敵が出てくるようなことがあれば、速攻で片を付けましょう


ラヴィ・ピーチローズ
鍾乳洞…神秘的な雰囲気があって素敵ですよね。
でも、冒険者が戻って来ないとなると、奥に何かあるように思えてなりません…!
皆さん、ご無事だと良いのですが…!
私も、捜索に加わらせていただきますねっ。

■捜索
UC【ライオンライド】にて
ライオンのポチを召喚し騎乗し探索。
【野生の勘】を駆使してトラップは避けたい。
「ポチ、何か気配を感じたら教えてくださいね」
(にっこり&撫で撫で)
横笛型の獣奏器で柔らかな曲を鳴らし、ここに人がいることを知らせながら進む。
「どなたかいらっしゃいますか?お怪我はありませんか?」
人や何者かがいたら、笑みと共に怯えさせないよう気をつける。

※アドリブ、絡み大歓迎



「……鍾乳洞、ですか。……実際に、見るのは、初めて、かも、しれません、ね」
 神宮時・蒼(終わらぬ雨・f03681)は表情を微塵も変えずに周囲を見回した。白い髪を揺らすのは冷たい空気、そして不思議な魔力。
「……警戒。……何が、起こるか、わかりません。……慎重に、進まなくては、いけません、です、ね」
 ぴり、と緊張する空気の隣で、ラヴィ・ピーチローズ(天を駆ける白兎・f04606)も白い兎耳を震わせた。
「神秘的な雰囲気があって素敵ですよね。でも、冒険者が戻って来ないとなると、奥に何かあるように思えてなりません……!」
 ラヴィのピンクの瞳が決意に揺れる。
「皆さん、ご無事だと良いのですが……!」
 それを確かめるための自分達。ラヴィは一つ頷いて、ユーベルコードを発動した。
「来てください、ポチ!」
 愛らしい呼び名と裏腹に、呼び出されたのは身の丈三メートルを超える巨大なライオン。猛獣であるが、つぶらな瞳はラヴィへの信頼に煌めいている。
「ポチ、何か気配を感じたら教えてくださいね」
 にっこり微笑んで鬣を撫でながら、ラヴィはポチに騎乗する。そして洞窟内を横笛を奏でながら進んだ。ここに人がいることを知らせるために。横笛の音色は深い洞窟に反響し、奥まで届く。
 ゆっくりと進むポチの隣を、蒼も足元や壁などを注意深く観察しながら歩む。蒼の第六感が、ポチとラヴィの野生の勘が、落下する鍾乳石や足元の悪い滑りやすい箇所を避ける。
 そうしながら低速で慎重に進む彼女らの耳に、ラヴィの横笛の音色以外の音が届いた。人の声。
「! どなたかいらっしゃいますか? お怪我はありませんか?」
 ラヴィが横笛の演奏を止めて、呼びかける。人声はやはり反響して位置を掴みにくいが、さほど離れてはいないように思われた。
「……この、あたり、です。……足元、気を、つけて」
 蒼が発見したのは脆い足場。その先に広がる空洞。天然の落とし穴だ。その中に、三人程の人間が助けを呼ぶ姿がある。
「もう大丈夫ですよ」
 ラヴィは彼らを怯えさせないよう気を付けながら笑みを浮かべた。三人は一様にほっとした顔をする。恰好を見ると、どうやら冒険者のようだ。
 蒼が更なる崩落をしない位置を注意深く調べ上げ、ラヴィがロープを下ろし、ポチがその端を咥えて三人を一人ずつ引っ張り上げた。
「ああ、助かった……」
「探検に入ったものの、落とし穴に落ちてしまって……人も来ない場所だし、もう助からないかと」
「……ところで、皆さん、冒険者、ですよね? ……先に、ロープの罠が、あったのですが、心当たりは?」
 蒼の質問に、冒険者達はぎくりと身を固めた。
「……皆さん、なのですね」
「後から来る冒険者に、手柄を取られたくなかったんだ……」
「……気持ちは、わからなくもない、ですが。……感心、しませんね」
 静かに諭す蒼。冒険者達は揃って頭を下げた。
「まあ、誰も被害に遭っていませんし、皆さんもご無事で何よりでした。私達は更に奥を探索しなければなりません。皆さんだけで入口へ戻れますか?」
 ラヴィの取りなすような言葉に、三人は頷いた。曲がりなりにも冒険者、それくらいは問題ない。
 三人を見送って、猟兵達は更に進む。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

テフラ・カルデラ
花さん(f08135)と同行
大鍾乳洞で行方不明者が増えていくとあったのでわたしたちの出番ということですね!

うーん、中は普通の鍾乳洞と変わりませんね…
おや?この鍾乳石…形が変わってますね?まるで人みたい…?
冷たっ!?なんだ上から水滴が落ちてきただけですか…びっくりした…
んん?この水滴やけに粘ついて…ひあ!?また水滴が…というか降る量増えてきてません!?
それに身体が動きにくく…まさかこの鍾乳石って行方不明者!?
だとするとこの水滴を浴び続けたら…いけない!急がないと!…ってもうほとんど身体が動けない!!
は…花さーん!助けてー!!鍾乳石にされ…ちゃ…
(この後花さんに無事助けられました)


水野・花
テフラくん(f03212)と同行

噂の内容から推測すると鍾乳洞の一部にされてしまうような石化のトラップのある鍾乳洞の奥に竜が待ち構えているみたいな感じなんでしょうか。
もしそうなら、罠にかかって石にされた冒険者が鍾乳石に混じっている可能性がありますね、注意して捜索しましょう。ただの噂なのかもしれませんけど。

罠が怖いので「分け身の術」で出した分身ちゃんを先行させて罠避けにしましょう。
テフラくんは分身ちゃんと一緒に先行してくれるんですか?では先頭は任せましょう。

テフラくんが罠に引っかかったら「呪詛吸い」で回復してあげましょう。分身ちゃんは放っておいてもいいかな、分身だし、「呪詛吸い」って疲れますし。



 テフラ・カルデラ(特殊系ドMウサギキマイラ・f03212)は、水野・花(妖狐の戦巫女・f08135)と共に大鍾乳洞の内部を進んでいた。
「うーん、中は普通の鍾乳洞と変わりませんね……」
 どう見ても可愛らしい女の子のテフラと、花がユーベルコードで生み出した分身が先行して洞窟を進む。二つの小柄な影が並んで歩く姿は何となく微笑ましい。
「噂の内容から推測すると、鍾乳洞の一部にされてしまうような石化のトラップが……」
 後ろからついていきながら、花が分析する。
「おや? この鍾乳石……形が変わってますね? まるで人みたい……?」
 テフラが指で突いたその鍾乳石は、天を仰ぐ人のような形をしていた。気のせいか、その嘆くような表情までわかるような……。
「冷たっ!?」
「どうしました!?」
 突如、テフラが悲鳴を上げたので花が少し離れた後方から声をかける。分身がテフラを気遣って肩に手をかけた。
「なんだ、上から水滴が落ちてきただけですか……びっくりした……」
「……びっくりはこっちもですよ」
 首筋を抑えて安堵するテフラに、花が脱力する。しかし、それは安心していい事象ではなかったのだ。
「んん? この水滴やけに粘ついて……」
 テフラの手に触れた水滴は、ぬるりとしていてただの水とは言い難い液体だった。
「ひあ!?」
「またですか?」
 驚くテフラに、花が半ば呆れて声を返す。テフラが足を止めたので、分身と花も歩みを止める。
「また水滴が……というか降る量増えてきてません!?」
 テフラと分身の頭上から降り注ぐ液体。それは鍾乳洞内部の自然現象……というよりは、何かの影響を受けているような気がした。
「あれ、身体が動きにくく……」
 気が付けば、テフラの足は地に縫い付けられ、肘や肩が重くなっていた。
 そして周囲には、人の背丈程の鍾乳石が増えている。皆一様に上を見ているような……。
「……まさかこの鍾乳石って行方不明者!?」
 彼らが上を見ている間に固められてしまったのであれば、猶予はあまりない。
「いけない! 急がないと! ……ってもうほとんど身体が動けない!」
 足が、胴が、腕が、次々と石に覆われていく。花の分身は既に完全に鍾乳石と化していた。
「は……花さーん! 助けてー!! 鍾乳石にされ……ちゃ……」
 そして間もなくテフラも。助けを求める声がしなくなり、二つの鍾乳石が進行方向に並ぶ様を見て、花は溜息を吐いた。
「テフラくん……仕方ありませんね」
 花は手のひらに青い光を作り出した。洞窟内に輝きが満ちる。それがテフラに放たれると、テフラは石化した時以上のスピードで元の肉の身体を取り戻す。二人にとって石化は慣れた状態異常だった。これもいつものこと。
「うう……花さんありがとー……」
「分身ちゃんは放っておいてもいいかな、分身だし、『呪詛吸い』って疲れますし」
 そうして彼らは再び石化しないよう、足早にその場を後にするのだった。石化した分身を残して。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 冒険 『下へ下へ駆け降りろ!』

POW   :    体力に任せて豪快に駈け降りる

SPD   :    器用さを駆使して美しく駈け降りる

WIZ   :    不思議な力で楽チンに駈け降りる

👑11
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 鍾乳洞は入口に比べれば狭くなっていた。ちょうど馬車が通れるくらいだろうか。
 そして勾配も急だ。中にはほぼ垂直と言っていい区間も多数ある。滑りやすい床を、壁を伝い、只管に下へと続いている――。
水野・花
テフラくん(f03212)と同行

かなり急な勾配になっているみたいですね。
また何かあるかわかりませんし、ここは「お地蔵さま」を使って無敵になって安全に行きましょう。テフラくんも抱っこして「石化の呪い」で一緒に石化しましょう。テフラくんは無敵になる訳じゃないけど生身よりは安全なはずです。

「お地蔵さま」使っている間は動けませんけどこの急勾配なら自分が動けなくても勝手に滑って行けるはずです。

流石にこんな所に留まっている冒険者がいるとは思えませんがまた罠にかかって動けなくなっている人がいるかもしれないので一応気にしておきましょう。そうえいば前に見つけた冒険者っぽい鍾乳石も後で確認しておいた方が良いかな?


テフラ・カルデラ
花さん(f08135)と同行

これは急な勾配ですね…気を付けなくては…
あっ!花さん「お地蔵さま」で下るのであればボクも石化させて一緒に下りたいですぅ…!
え?抱っこですか? ちょっと恥ずかしいですが、離れ離れになるかもしれませんし安全に下れますね…!

鍾乳石にされた冒険者たち…わたしが元に戻れたのであればきっと助けられる可能性はあると思いますよ!



「かなり急な勾配になっているみたいですね」
「これは……気を付けなくては……」
 花とテフラは顔を見合わせて、息を飲んだ。
「また何かあるかわかりませんし、安全にいきましょう」
 花がユーベルコードを発動……しようとすると、テフラが待ったをかけた。
「あっ! 花さん『お地蔵さま』で下るのであればボクも石化させて一緒に下りたいですぅ……!」
「そうですか?」
 先程石化したテフラから出た大胆な案。『お地蔵さま』は石になることでほぼ無敵になるユーベルコード。そして確かにテフラまでも石になれば相当な強度を誇り、一緒に下りていくことが出来るだろう。
 花はテフラに『石化の呪い』をかけ、石にした。これでテフラは無敵になる訳ではないが、生身よりは安全だろう。そして小柄なテフラを抱っこする。
 続いて花も『お地蔵さま』で石に。その直前、地を蹴っておくのも忘れない。
 そして二人は鍾乳洞の床を滑り始めた。時折地面に引っかかりつつも順調に滑り、時には落下を続ける。
(「そういえば前に見つけた冒険者っぽい鍾乳石も後で確認しておいた方が良いかな?」)
 花の脳裏をふと、先の鍾乳石群が掠める。
 と、その時。鍾乳洞の岩のでっぱりに服を引っ掛け、ぶら下がって身動きの取れないでいる男と目が合った。
「あ」
(「あ」)
 声を漏らす男と、心の中で声を上げた花。しかし身動きの取れない花とテフラは、そのまま超スピードで滑り降りていく。
「ああ~、待ってくれー! 助けてー!」
 意図的に下りている途中でそうなったのか、足を滑らせて落ちてしまった途中で引っ掛かったのかは定かではないが、そこに人がいたのは事実。花も一応気にはしていたのだが、ユーベルコードを解かない限り身動きが取れないのは失念していた。これでは助けてやることは出来ない。
(「仕方ありませんね」)
 そのまま二人は鍾乳洞の底へと落下し、ずどん、と鈍い音を立てて着地した。そこでユーベルコードを解き、テフラの石化を先程と同じ方法で解除してから、まだ上にいる他の猟兵に救助を求める声をかけることにした。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ラヴィ・ピーチローズ
冒険者さんを救出出来てよかったです、ね。
ポチも沢山助けてくれてありがとう。
引き続き、ポチ。背中に乗らせてね(にっこり)
一緒に鍾乳洞の不思議を解明しましょう…!

■行動
引き続き『ライオンライド』の力でポチと共に【野生の勘】を頼りに
下へと進む。
「ポチ、頼りにしてます、一緒に行きましょう…!」
難所や直角でもポチと共に勇気を持ってジャンプ。
暗所や見えずらい所などは武器の【聖痕(スティグマ)】にて光を照らしつつ
先へ進む

また、引き続き他にも人がいないか横笛型【獣奏器】で演奏を。
人に会えたら鍾乳洞の噂や情報、見聞きしたものを知りたい

仲間に出逢えたら情報を共有し、共に力を合わせて進む

※アドリブ、絡み大歓迎です!


神宮時・蒼
…一体、何処に、続いて、いる、の、でしょうか…。
…安全。…怪我無く、ゆっくり、降りたい、です、ね…。

【wiz】
…とりあえず、なんとか、降りてみましょう。
属性攻撃、うまく、活用、出来ません、でしょうか。
急な勾配や垂直なところは、地の属性で足場的な何かを。
滑りやすい床は、風の属性を身に纏わせて踏ん張る支えに、出来れば。
焦ってもいい結果は出ないと思うので、ゆっくりとゆっくりと降りていきます。



「……一体、何処に、続いて、いる、の、でしょうか……」
 蒼は深い洞穴の奥を覗き込んで、思案気に呟いた。下に広がる鍾乳洞は、全てを飲み込むかのような暗さだ。
「……考えても、仕方、ありません、ね」
 その思考を切り上げて、蒼は降りるための準備を始める。とは言ってもそう大したことをするわけでもなく、ただ己の得物の一つ『暁に散る花一華』を闇に向けるくらいだったが。
「ポチも沢山助けてくれてありがとう。引き続き、背中に乗らせてね」
 にっこりとポチを労うラヴィは、騎乗しながら先を進むつもりのようだ。
「頼りにしてます、一緒に行きましょう……!」
 その鬣を撫でると、ポチは喉の奥を鳴らした。
 そして彼女らは、ゆっくりと下降を開始する。ラヴィと蒼の聖痕が暗闇を照らし、奥へ。ラヴィは野生の勘を頼りにポチの柔軟な動きで難所や直角などの道を大胆に、蒼は安全第一に怪我の無いようゆっくりと。特に蒼は、急な勾配や垂直になっているところに地の属性攻撃を放ち足掛かりを作りながら進む。時折滑る床では風の属性を身に纏わせて踏ん張る支えにした。
 一方、ラヴィはポチに身を任せることで余裕のできた両手を用い、再び横笛を奏でる。縦穴と言っていい洞穴は、やはり横笛の音をよく響かせた。
 そこへ、穴の底から声がする。途中に人がいる、と。同時に助けを求める男の声が横笛の音色に交じり始める。
 ポチとジャンプしていくと、一人の男がぶら下がっている姿が聖痕の光に照らし出された。
「大丈夫ですか?」
 ラヴィが声をかけると、男は安堵の声を上げた。蒼が安全そうな足場を形成してから男の引っ掛けていた衣服を外し、下ろしてやった。
「ああ、助かった……ありがとう」
「一体どうして……」
「上から足を滑らせてしまってね。この様さ」
 男が自嘲気味な笑みを浮かべる。これでは冒険者失格だと。
「それより、この鍾乳洞について何かご存知のことはありますか? ここで何かご覧になりましたか?」
 ラヴィの問いに、男は考えながら答えた。それでも、事前に得た噂以上のことは確認出来なかった。曰く、ここに魔力と霧が満ちているのは、奥に棲むという竜に関係するのではないか。ここまで進んで確信した、先に進むなら気を付けた方がいい、と。
「ありがとうございます」
「……上まで、送り、ます、ね」
 三人と一頭は一度来た道を戻り始めた。
 男を上まで送り届け、そこから先は一人で外に出られるという男を置いて再度下った頃には大分時間がかかってしまったが、それも人助けの成果と思えば苦ではなかった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

キール・ラトシエ
引き続きシュデラさんと共に

人為的罠は、冒険者のものしかありませんでしたね。
石化の罠には驚きましたが、原因はこの魔力の発生源なのでしょうか…

ここから先は下…ですか
シュデラさんは飛べるのでいいですが、私は困りましたね
しかしながら、これだけ濃い魔力があるのならばなんとかなるかもしれません
全身に魔力を巡らせゆっくりゆっくり降りていくようなイメージで進んでみます

念のためロープで命綱は用意しますが何とかなる気がします
シュデラさん、もしもの時はよろしくお願いしますね

シュデラさん、今その話題はなんかフラグっぽいんですけど…
でもまあ、無事帰ったらいいですよ
楽しみですね

さて、この先いったい何が出るやら…


シュデラ・テノーフォン
キール君【f04006】同行

まっすぐの次は真下か
俺は何も問題ないよ?
飛んで降りるだけだから

問題なのはキール君か
どうする?手伝おうか
近くでたまにホバリングしながら下へ
キール君が降り難そうなら手を貸すよ
んでも魔法も便利だよね

一応周囲は警戒しつつ、一応
ただ降りて行くのもなんだから
そう言えばキール君、この前言ってたさ
店をアルダワに作るって話
後店名だけなんだ。どうしようかな…
それとキール君は店出来たら経理お願い
ん?ほら、経理以外はカウンターで珈琲飲み放題で本読んでて良いからさ

じゃ宜しくと言い残して先に底へ着地
さてと、そろそろ何か出るかな
あァまァ勿論
こんな所に居ればだけども冒険者君がいたら救助を優先するよ



「石化の罠には驚きましたが、原因はこの魔力の発生源なのでしょうか……」
 考え込むキールの前に、暗い縦穴が広がっている。
「まっすぐの次は真下か。俺は何も問題ないよ?」
 シュデラは翼をはためかせた。
「問題なのはキール君か。どうする? 手伝おうか」
「いえ。これだけ濃い魔力があるのならば、なんとかなるかもしれません」
 そう言いながら、キールは近くの鍾乳石にロープを括りつける。しっかりと解けないよう、もやい結びした。その逆端を自分の胴にも結び付けて命綱にする。
 そしてキールはゆっくりゆっくりと下り始めた。全身に魔力を巡らせ、落下速度をコントロールするようなイメージで。
 シュデラはその隣で、時折ホバリングしながら己の翼で飛んで下降する。
「シュデラさん、もしもの時はよろしくお願いしますね」
「わかってる。んでも魔法も便利だよね」
「使い方次第、ですね」
 集中するキールに合わせて、口数が少なくなる。
 しかし、ただ下りて行くのも何だ。
「そう言えばキール君、この前言ってたさ」
「……何でしょう?」
「店をアルダワに作るって話。後店名だけなんだ。どうしようかな……」
 シュデラにとっては片手間だが、キールにとっては命がけ。その世間話は、ちょっと温度差があった。それでもキールも真面目に応じていく。
「成程……どんな名前がいいでしょうか」
「それとキール君は店出来たら経理お願い」
「……それって結構重要ですよね」
「ん? ほら、経理以外はカウンターで珈琲飲み放題で本読んでて良いからさ」
 シュデラの提案はどこまでも呑気だ。
「シュデラさん、今その話題はなんかフラグっぽいんですけど……っ」
 その時、キールの足元が滑る。咄嗟に魔力を下方に放出し、シュデラが支え、更に命綱が張ったことで彼は落下せずには済んだが。
「……ふう。ありがとうございます」
「いや。でも気を付けてね」
「はい。……でもまあ、無事帰ったらいいですよ。店の話」
 再びゆっくりと下りながら、キールは口元に笑みを浮かべた。
「楽しみですね」
 その言葉に、シュデラの顔にも笑顔が生まれる。
「じゃ宜しく」
 やがて、彼らは底へと到達した。
「さてと、そろそろ何か出るかな」
 先に着地したシュデラが、懐中電灯で周囲を照らす。火種ランタンは滑降の際の危険性を考えて消していたのだが、立ち込める霧の湿気のせいか再び灯そうとしても火はつかなかった。
「そう言えばもう冒険者君はいなかったね」
「ここに到達したのは我々が最初、ということでしょうか」
 命綱を解きながら、キールが答える。
 灯りを手に周囲を見渡す彼らの背後に、巨大な影が差した――!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『霧中の暴君『グラドラゴ』』

POW   :    死の竜霧
自身に【触れるだけで出血毒と麻痺毒に犯される霧】をまとい、高速移動と【毒霧と身体が裂けるような咆哮】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
SPD   :    ミストリフレクト
【相手の姿をしている霧製】の霊を召喚する。これは【霧の中で強化され、真似た相手の武器】や【同じユーベルコード】で攻撃する能力を持つ。
WIZ   :    霧中に潜むもの
戦闘用の、自身と同じ強さの【霧で作られた自身と同じ姿の無数の竜】と【霧に隠れた本体を守る巨竜】を召喚する。ただし自身は戦えず、自身が傷を受けると解除。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠ナイツ・ディンです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 そこは巨大な空間だった。入り口と同等、いやそれ以上の広さを有する地下空洞だ。
 猟兵達の頭上に現れた影。鋭い牙と爪、屈強な巨体を擁し、地下だというのに大きな翼を広げるその姿……ドラゴンの種である。口元から、身体の周囲から霧を噴き出しながら、雄叫びを上げ、猟兵達に襲い掛かる――!
キール・ラトシエ
引き続きシュデラさんと共に

まさかこれほどの巨体が洞窟に存在していただなんて
霧中の暴君『グラドラゴ』
オブリビオンとして蘇っていたとは……

シュデラさん
そんな鉄砲に突撃しては!?
奴の武器は霧です!
霧をなんとかしてください
って合図もなしに竜巻とか勘弁してください

なんとか退避し私が本で知った敵の情報を知りうる限り伝えつつ、私は分身対策にウィザードミサイルの準備をします
敵が分身してきたら、すべての敵に当たるようウィザードミサイルを展開
分身を封じます

本物はあいつです
シュデラさん、ぶちかましてください
私もウィザードミサイル全弾、一本の炎の矢に束ねて貫通力を強化させて一撃をお見舞いしてやりましょう


シュデラ・テノーフォン
キール君【f04006】同行

来た
これだ、これだよ、これだよ!
さぁ!やろうか!

もう見ただけで楽しい獲物じゃないか
ドラゴンだよキール君、狩ろう今すぐ狩ろう
じゃフォロー宜しくと笑顔で突撃

先ずは邪魔な霧を晴らそうか
走り込みながらCenerentolaに弾丸を装填
風の精霊弾を撃ち込み小規模の竜巻を発生させる
毒も複製も強化もその霧毎吹っ飛ばしてやるさ
キール君危ないから竜巻の中心にいなよー

放射される毒霧や咆哮は指環の盾を展開
全力で盾受けて立つ。あァ、楽しいなァ
終わった?じゃ、俺の番な
竜巻外の霧に複製したAschenputtelを潜ませてたんだ
風を消し視界が開けた瞬間一斉発射だ
喰っときな、Glasregen!



「まさかこれほどの巨体が洞窟に存在していただなんて」
 自分達を圧し潰さんばかりの竜を前に、キールは絶句した。途中の道は馬車程の広さしかなかったのだが……この洞窟で外の世界も知らずに生まれ育ったのだろうか。
 何にせよ、この鍾乳洞に漂う強大な魔力は、このグラドラゴから発せられているのは間違いなかった。それが冒険者に被害を出している以上、倒すしかない。
「来た」
 キールの隣で、シュデラがぼそりと呟いた。その声音は、唖然とするキールとは逆に喜色すら滲んでいる。
「これだ、これだよ、これだよ!」
 獰猛な笑みを浮かべ、咥えっ放しだった飴を噛み砕く。徐に『Cenerentola』を抜き放った。
「もう見ただけで楽しい獲物じゃないか。ドラゴンだよキール君、狩ろう今すぐ狩ろう」
「ちょっと落ち着いてくださいシュデラさん」
「じゃフォロー宜しく」
「そんな無鉄砲に突撃しては!?」
 制止しようとするキールの声も耳には届いていない。そのままシュデラは駆け出した。立ち込める霧の中、グラドラゴに向かって一直線に。
「奴の武器は霧です! 霧をなんとかしてください」
 何だかんだ言いながら、キールは援護の準備を始める。それを知っているから、安心して特攻出来た。
 走りながら『Cenerentola』に弾丸を込める。薄緑色に煌めくそれは、風の精霊弾。
 発射。そして着弾と同時に、それは小規模の竜巻を発生させた。洞窟内を風が荒れ狂い、細い鍾乳石を薙ぎ倒す。強風が、巻き上げられた石礫がグラドラゴを襲った。
「って合図もなしに竜巻とか勘弁してください」
「キール君危ないから竜巻の中心にいなよー」
 風の精霊弾は敢えてグラドラゴを外して撃たれていた。竜巻の中心地点は目となり無風。確かに一番安全な場所かもしれないが、その中に居続けるのはちょっと勇気がいる。
「グォォォ……」
 一方、グラドラゴは竜巻で晴らされた霧を再び噴き出し、無数の影を生み出していた。それらはグラドラゴと同じ姿をしている。そして最後に現れたのは、グラドラゴをも凌ぐ巨竜。
「その手は通じませんよ」
 それに対し、キールがユーベルコードを放つ。グラドラゴ以上の数を誇る炎の矢がキールから放たれ、全ての霧分身に掃射された。炎の矢はグラドラゴの分身を次々と消し去っていく。そして最後に残ったのは本体と、それを守る影のみ。
「本物はあいつです。シュデラさん、ぶちかましてください」
「了解」
 シュデラが走る。彼に向かってグラドラゴが毒々しい色の霧を吐き、形容し難い咆哮を上げた。それを『Schild von Cendrillon』から展開したシールドで防ぎ、精霊弾で霧を晴らしながら突進を続ける。
「あァ、楽しいなァ」
 目指すはグラドラゴの背後、未だ尚残る霧の中。巨体故小回りが利かず追いつけないグラドラゴを尻目に、シュデラは霧の中へと突っ込んだ。そこにあったのは、シュデラがユーベルコードで予め複製していたもう一丁の美しい銃。
 それを念力で操り銃口をグラドラゴに向けながら、三度の精霊弾。霧を退け、視界が開けたその瞬間。
「喰っときな、『Glasregen』!」
 ガラスの雨の名を持つユーベルコードが放たれた。キールもまた、炎の矢を束ね貫通力を強めた一撃を同時に撃つ。
「ガァァ……!」
 透明に煌めく弾丸が、赤々と燃える炎が、グラドラゴを貫いた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ラヴィ・ピーチローズ
…これが、この鍾乳洞の主でしょうか…!
(存在感に驚きつつも、しっかりと見据えて)
確かに巨大ですが…でも、負けません…!

■戦闘
【野生の勘】を駆使し、敵の攻撃を避けつつ
攻撃する隙を狙い、出来るだけ回り込んで叩く

攻撃はUCの【ガチキマイラ】にて右腕をライオン化させ
隙を狙い腕で噛みつき。
敵の霧や咆哮は急いで距離を取り、避ける

他の仲間いれば連携を意識し、声をかけあう
「私が気を引きますねっ!」
仲間の攻撃をサポートするように、飛び跳ね気を引くように動く
(もっと、もっと強くなって皆のお役に立ちたいのです…っ!)
気合をいれてガチキマイラの拳を振るう

※アドリブ、絡み大歓迎です!


神宮時・蒼
…元凶。…ドラゴン、なんでしょう、けれど、蜥蜴、に、しか、見えません、ね…。…何は、ともあれ、此処で、倒して、しまいません、と、いけません、ね。

霧を操る、の、ですね。
麻痺毒は、全力魔法の風の属性魔法、で、吹き飛ばしたりは、出来ません、でしょうか。
護衛のドラゴンが現れたら最優先で排除しましょう。数だけでも、圧倒されたら、厄介、ですし、相手の動きが見えないのは、ちょっと…。
…名誉、とか、そういうのは、いらない、ので、平穏の、ために、早く、倒されて、ください、です。



「……これが、この鍾乳洞の主でしょうか……!」
 ラヴィもまた、その巨体に驚いていた。
「……元凶。……ドラゴン、なんでしょう、けれど、蜥蜴、に、しか、見えません、ね……」
 一方の蒼は落ち着き払った風情だ。猟兵達が戦う中、冷静にグラドラゴへの感想を述べる。
「……何は、ともあれ、此処で、倒して、しまいません、と、いけません、ね」
「確かに巨大ですが……でも、負けません……!」
 構えた声音に籠もった色は違う。けれど、熱量と決意は同じ。二人はユーベルコード発動の準備をしながら、地を蹴った。
「私が気を引きますねっ!」
 ラヴィが持ち前の野生の勘でグラドラゴの前翼の一撃を躱し、その後方へ。尻尾の振り回しを避け、完全に背後を取った。そこで右腕をライオンの頭部に変化させる。そのライオンはどこかポチを思わせた。サイズは違えど、鬣の流れ方がポチと全く一緒だ。
 グラドラゴに取り付いて、ライオンの頭部が首に噛み付く。そこからグラドラゴの紫色の血液と霧が噴き出した。
「グァァ……!」
「うっ……」
 暴れるグラドラゴに振り落とされそうになりながらも、しっかりと掴まる。再び噛み付いて傷を増やした後、鱗の下の肉を噛み千切った。
「ゴゥ……!」
 グラドラゴが苦悶する。洞窟の中で生きてきて、このような傷を負ったことなどなかったのだろう。その世界の狭さには同情を禁じ得ないが、人に害を成した以上奴は最早害獣である。放置して人里に降りてしまった場合の被害を考えても、無視することは出来ない。
 そう、これも人の為。
(「もっと、もっと強くなって皆のお役に立ちたいのです……っ!」)
 ラヴィの願いが、力強く腕を振るわせる。三度噛み付こうとした時、前翼の爪が届きそうになって慌てて退いた。
 その隙に霧がグラドラゴと同じ姿を象る。それらは無数に出現し、霧と共に視界を遮った。
「……厄介、ですね」
 グラドラゴの射程外から隙を伺っていた蒼が、それを最優先排除対象と定める。神霊体に変身しつつ、洞窟の暗闇の中で光り輝く薙刀を手にした。
 一閃。薙刀が振るわれると、グラドラゴの影が紙を切り裂くようにあっさりと消え失せた。霧を打ち払い、無数のグラドラゴを次々と消し去っていく。
 生命を削りながらの攻撃。それが蒼をグラドラゴ本体に接近させた。
「……名誉、とか、そういうのは、いらない、ので、平穏の、ために、早く、倒されて、ください、です」
 残る数体の中でも特に巨大な守護竜を貫き、薙刀がグラドラゴの本体に届く。その一撃がラヴィの開いた傷口を刺し貫いた。
「ギャォウ……!」
 グラドラゴはもがき苦しみ、翼を広げる。そして傷口から大量の血と霧を溢れさせる。
 霧が毒を含む可能性を考え、蒼が風属性の全力魔法でそれを吹き飛ばした。その毒は猟兵達に届かなかったがしかし、霧は新たな姿をかたちどる。
「……これは」
「私!?」
 その霧はラヴィの姿をしていた。その変異した右腕も同じ。霧のラヴィが、本物のラヴィに向かって右腕を振るう。
「くっ」
 ライオンの牙はラヴィの髪を掠めていった。辛くもそれを避け、ラヴィが、蒼が霧分身に一撃を放つと、分身はあっけなく散っていった。
「……思った、より、長丁場に、なりそう、ですね」
 縮められる己の生命に顔を歪めることすらなく、蒼は静かにグラドラゴに向かって構え直すのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

キール・ラトシエ
引き続きシュデラさんと共に

さすがドラゴンというところですか
ワイバーンとは違いますね

とはいえ、私たちを相手取るには役者不足だったようです
我々のニセモノを登場させたとしてもどうやら脆いみたいですのでジャッジメントクルセイドですぐ霧散させる事ができるでしょう
シュデラさんのニセモノも私のニセモノも出現したその瞬間に霧散させてやりますよ

竜霧も分身もニセモノも封じました
何をしてきても対応して見せます
シュデラさんトドメを刺してください

地に落ちて竜霧でシュデラさんの攻撃から防御しようとしてもウィザードミサイルの爆風で霧散させます
すべて封じたといったでしょう
これで終わり
帰ったら店の準備ですね


シュデラ・テノーフォン
キール君【f04006】同行

あァ、楽しい楽しい!
アノ程度でヤられちゃつまらないよな!

何、キール君。ニセモノ?
アレか脆いの?じゃ、倒すの任せるよ
タゲは俺に任せてと再び突撃
俺は此処だよフェイク共、攻撃してみな!
大声で注意を引きその間に倒しといて
まァ攻撃来たってどっちも長年知った仲だ
攻撃の癖解るんだよな
銃弾と炎矢の軌道を読んで盾受け

その間にCenerentolaの銃弾変更
氷の精霊弾にして複製、Glasregenを竜に放つ
特に翼凍らせて地面に叩き落としてやる
さァ覚悟の時間だ霧トカゲ
地に落ちたその面踏みつけAschenputtelを眉間にぶっ刺す
おやすみ、12時は過ぎたよ
笑顔で獲物に最期の引き金引こうか



「あァ、楽しい楽しい!」
 シュデラは正しく硝子製の銃弾の雨を降らせながら宙を跳んでいた身体を地に下ろすと、堪えきれないように笑った。実際、この衝動を抑えるつもりもなかった。
「アノ程度でヤられちゃつまらないよな!」
「さすがドラゴンというところですか。ワイバーンとは違いますね。とはいえ」
 その隣でキールが構えを取り直す。猟兵達の猛攻を受けても、未だグラドラゴは二本の後ろ足で立ち、皮の張った前足を振るっていた。しかしその身体は確実に傷つき、生命の火は尽きようとしていた。このまま押し切られれば、倒れる。
「私達を相手取るには役者不足だったようです」
 二人の前に、霧影が揺らめく。それは見覚えのある形を取りつつあった。
 キールが指先をその影に向ける。
「シュデラさん」
「アレは倒すの任せるよ」
 シュデラが駆け出した。
「俺は此処だよフェイク共、攻撃してみな!」
 叫んだシュデラの前に、彼ら自身の姿を取った霧が攻撃を仕掛ける。弾丸が、炎の矢が迫る。しかしそれをシュデラは突撃の勢いを寸分も緩めることなく『Schild von Cendrillon』であっさり防ぐ。攻撃の癖は長い付き合いで知り尽くしていた。
 そして彼の背後から、光矢が放たれる。数条に別れた光は影を貫き、正しく霧として散らした。
「竜霧も分身もニセモノも封じました。何をしてきても対応してみせます」
 キールが鋭い視線で言い放つ。グラドラゴの動きを注視し、その爪先、霧のひとひらに至るまで見逃さんとばかりに。どんなに優位に立とうと、油断はしない。ただ純然と彼我の実力差をもって制圧するのみ。
「シュデラさん、トドメを刺してください」
「了解」
 キールが霧を迎撃した間にシュデラは『Cenerentola』に装填された銃弾を抜き、変更して込め直した。
 そして走りながらその銃を複製し直し、斉射。硝子の弾丸は竜に着弾した先から凍りつき、冷気には慣れているはずの竜の動きを耐久力以上の冷たさで封じる。特にその翼が氷で覆われると皮膜が砕け、グラドラゴは飛行能力を失って地に叩きつけられた。
「グァァ……!」
「さァ覚悟の時間だ、霧トカゲ」
 その大きな顔を踏みつけ、『Aschenputtel』を眉間に刺す。そこは、生物として全てのものの急所。
 グラドラゴは最期の足掻きとして霧を傷ついた腕で霧をかき集めるが、炎の矢が起こした爆風がそれが形を成すのを阻む。
「すべて封じたといったでしょう」
 キールが静かに事実を告げる。
「これで終わり」
「おやすみ、十二時は過ぎたよ」
 『彼女』の魔法は解ける時間。日をまたげば、本当の姿に戻る。けれど残るものもある。硝子の靴のように。
 シュデラは獰猛な笑みを浮かべた。死という結果を残すために引き金を引く。
 そうして、洞窟の奥で魔の霧と踊っていた竜は、夢見た乙女の弾丸により生命の幕を降ろされたのだった。

「帰ったら店の準備ですね」
 静かになった洞窟の奥で、キールが言った。霧は最早なく、不思議な魔力も消え失せている。上で石化していた冒険者達ももう元に戻っていることだろう。
「あ! そうだよ、どうしようかな〜店名」
 戦闘中に荒ぶっていたシュデラの口調が穏やかに戻っている。
「まあ、ゆっくり考えればいいんじゃないでしょうか。時間はあることですし」
「うーん、悩む」
「考えながらでいいですから、縄を上に括り付けて来てくださいね。私は飛べませんから」
「はーい」
 キールを始めとする飛べない猟兵達を引き上げるための縄を、シュデラが結びに行く。
 そして猟兵達は、鍾乳洞を出て近くの村を目指した。脅威の排除を報告するために。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月08日


挿絵イラスト