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【Q】スイーツ&フリーズ・ハロウィン

#アリスラビリンス #【Q】 #お祭り2020 #ハロウィン

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「皆さん、お集まりいただきありがとうございます」
 ぺこりとミネラル・トーリア(蝋成分100%のブラックタール・f25607)が礼儀正しくお辞儀をした。
「アリスラビリンスの戦争を引き起こしたオウガ・オリジンはその凄まじい『現実改変ユーベルコード』によって幾つもの不思議の国を生み出したり、改変したりしていました」
 そんな中、『ハロウィンの国』に改変された国が幾つも見つかる。
 例えば、しゃべる南瓜ランタン…。
 例えば、コスプレ衣装の飛び出す森…。
 例えば、食材が完備されたキッチン…。
 そして、『なんかめちゃくちゃ長い行列をするためだけに作られた道』など、そこはまさにハロウィンパーティにうってつけの国であった。
「しかし…オウガ・オリジンが作った国、『悲劇を作る』ためのものであり、オリジンから直接力を与えられた凶悪なオウガ達が潜んでいます」
 そのため、これらを倒しハロウィンの国を奪取することが目的となる。

「まず配下であるオウガの討伐をお願いします…が、その場所はコスプレ衣装の飛び出す森です」
 つまり、飛び出してきたコスプレ衣装に着なければならない。
「どういったコスプレ衣装が飛び出すかはわかりません…しかし着なければいけません」
 つまり例え自身に似合わなそうな衣装…例えば女装や男装でも拒否権は無く着なければならない。
 さらにオウガの方も同様にコスプレ衣装を着ているため、同等に対抗するためにはどういう服装であれ着なければならない。
「そして…その相手にするオウガですが、『パティシエ『チョコレートシールダー』』が相手になります」
 文字通りパティシエの姿をしたオウガ…だが今回は様々なコスプレ衣装に身を包んでいるためパティシエと言えるかどうか微妙だが…。
「アリスラビリンスでの戦争でも見かけたオウガなので、戦闘経験のある方には多少は有利かと思います」
 コスプレ衣装で見分けがつかなさそうだが、彼女達の武器であるチョコレートの盾を持っているためすぐに見分けがつくだろう。
 そしてそのオウガ達の脅威は盾にある、運悪く迷い込み襲われたアリス達がチョコレートの盾に封じられており、残念ながら助け出すことも不可能だ。
 だからと言って何も封じられていない盾も安全というわけでもなく、迂闊に攻撃を受けてしまえばアリス達と同じ末路を辿ってしまう。
 少なくとも猟兵であるため、オウガを倒せば封印から解放されるのが幸いではある。

「配下のオウガを倒せば、次にこの国を支配するボスを討伐する事になります」
 名前は『スノウ・ブライニクル』であり、熱を持つ者に対して無差別に攻撃し全てを氷漬けにしようと企んでいるオウガだ。
「さらにこの国の法則によって無敵状態になっております」
 普通に挑めば全員まとめて氷漬けになるのがオチ…だが、弱点が一切ないわけではなかった。
「対抗策はただ一つ、『美味しい料理を食べさせる』ことです」
 どうやらコスプレ衣装と言い、一癖も二癖もある国である…。
 それはそうと、無論オウガも黙っているわけでもなく、激しい攻撃を繰り出してくる。
 つまり料理を作る側と攻撃に耐える側に分担しなければならないのだ。
「料理ができればオウガは国の法則に逆らえずに料理を食べます」
 一つだけでなく幾つも食べさせれば段々眠くなり、完全に眠らせれば無敵状態は解除荒れ、たった一撃で倒せてしまうのだ。
 言うだけで簡単ではあるが、分担をしっかりしなければ倒すことも難しい。
「内容は以上です、かなり癖のある依頼ですが…皆さんならきっとやってくれると信じています!」
 トーリアはぺこりと頭を下げ、転送する準備に掛かった。


もちもち大福
 おはこんばんちは!今日ももちもち!もちもち大福です。
 諸事情でMS活動を止めていましたが、ぼちぼち再開させていただきます!

 このシナリオは『2章構成のシナリオフレーム』です、1章は集団戦で2章はボス戦といった構成となっております。
 10/31までに成功したシナリオの本数に応じて、ハロウィンパーティ当日、そしてやがて始まるであろう『アリスラビリンスでの猟書家戦』に、何らかの影響があるかもしれません。
(ただしMSの力量によっては間に合わない可能性もあるのであしからず…)

 今回はオウガ・オリジンによって改変された『ハロウィンの国』を支配するオウガ達から取り戻すシナリオとなっております。
 1章は集団戦『パティシエ『チョコレートシールダー』』(テフラ・カルデラ(特殊系ドMウサギキマイラ・f03212)の宿敵)との戦い。
 特殊ルールとして森から飛び出してきたコスプレ衣装を着てオウガ達と同等のパワーアップをしなければなりません。
 衣装の詳細についてはプレイング内の記載すれば反映されますが、記載されていないプレイングについてはランダムに決められます。
 そのため女装や男装など、「これだけは嫌」という衣装があればプレイング内にしっかり記載しておいてください。
「本当はイヤだけど、勝つためにしょうがなく着るんだからねっ!」みたいなプレイングがあれば、プレイングボーナスが付きます!

 2章はボス戦『スノウ・ブライニクル』(凍雪・つらら(凍える雪狐・f14066)さんの宿敵)との戦い。
 こちらも特殊ルールで、オウガは『ほぼ無敵状態』になっております。
 唯一の弱点である『美味しい料理を食べさせる』ことによってこの無敵状態を解除することができます。
 基本的に『料理を作る側』と『オウガの攻撃に耐える側』に分かれて行動する必要があります。
 料理さえできれば国の法則によってどんなものでもオウガは抵抗できずに食べてしまいます。
 こうして料理を食べさせ続け、眠らせることによって無敵状態を解除、どんな攻撃でも一発で倒すことができます。

 いつもの通りやられ前提のプレイングも問題なく採用します!
(仮に盾に封印されたり凍らされてされてしまっても終了時にはなんやかんやで戻ります)
 それでは、みなさまのプレイングをお待ちしております!
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第1章 集団戦 『パティシエ『チョコレートシールダー』』

POW   :    突撃ィィィーーー!!
【アリスが封じられた板チョコの盾】突進によって与えたダメージに応じ、対象を後退させる。【複数のチョコレートシールダー】の協力があれば威力が倍増する。
SPD   :    溶けゆく犠牲者
対象のユーベルコードに対し【アリスが封じられた盾から噴き出すチョコ】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。
WIZ   :    お前もチョコ盾の装飾にしてやる!
【装飾がないチョコの盾】から【甘い溶けたチョコ】を放ち、【チョコの盾へ封印すること】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 ハロウィンの国…その中での一つの場所、コスプレ衣装の飛び出す森…。
 そこは様々なコスプレ衣装が飛び出してくる不思議な森。
 そんな森に似つかわしくない板状のものが地面に刺さって立ち並んでいる。
 よく見るとそこには人の形をしたレリーフとなっている。

 そう、これはパティシエ『チョコレートシールダー』によってチョコ板の盾に封じられたアリス達の成れの果て…
 シールダー達はここに迷い込んだアリス達を盾に封じてはハロウィンの飾りか…はたまた見せしめとしてか、おびただしい数が森中地面に突き刺さっていた。
 どれもその固定された絶望的な表情の数々はオウガの恐ろしさを物語っている。
 彼ら…彼女ら…アリス達はもうこの時点で助けることは叶わない。
 せめてその元凶を叩き、これ以上の犠牲を出さないようにするのが救いだろうか…。
 コスプレ衣装による羞恥も捨て、恐ろしいオウガ達を倒すのが猟兵達の使命だ。
リアン・ブリズヴェール
【ソロ希望】【アドリブ歓迎】【チョコ固め希望】

「犠牲になったアリスさん達の為にも負けられません」
まずは【魔物幽霊娘軍団召還】でラミアと魔物娘幽霊を召還します。
そして大勢で戦いますが……手袋とブーツを咥えたそれぞれ別の恥ずかしい魔法少女服のコスプレを全員が着用してしまい、隙ができちゃいます

その隙に次々と魔物幽霊娘がチョコに封印され、リアンも四肢を押えつけられ体を弄られ嘲笑の言葉を受けながらチョコの盾に封印されて、いろいろと装飾でトッピングされて飾られてしまいそうです



「犠牲になったアリスさん達の為にも負けられません」
 リアン・ブリズヴェール(微風の双姫・f24485)は巨大な板チョコの盾に埋め込まれたアリスのオブジェを駆け抜ける。
「み、皆さん……助けてください!」
 ユーベルコード【魔物幽霊娘軍団召還】によってラミアと魔物幽霊娘達を召還していく。
「な…なによアレ!?」
「アリスとは違う見慣れないのが…?」
 チョコレートシールダー達は今まで見たことない軍団一同を見て驚く。
 しかしそんなことをしている間にも軍団はシールダー達を襲おうとした。
「え?ふ…服!?」
 が…突如彼女達にコスプレ衣装が飛び出してきたのだ。
 もちろんリアン達は着るという選択しかなかった…手袋とブーツを加えた別の恥ずかしい魔法少女服のコスプレを着ることとなる。
 もちろん、シールダー達はその隙を逃すはずもなかった。
 隙を突かれた魔物幽霊娘達は次々と何も飾られていないチョコの盾に押し付けられ、そこから噴き出す溶けたチョコを浴びせられ、そのまま盾の装飾へと変わり果てていく。
「そ…そんな…」
 魔物幽霊娘達は全滅…残るはリアンのみだった。
 シールダー達に囲まれ、彼女の背後にはチョコの盾を構えるメイド服のシールダー。
「最初はどうなるかと思ったけど、大したことないわね!」
 そう言うナース服というもはやパティシエではないシールダーに四肢を押えつけられ、板チョコの盾に手足身体が埋もれていく。
 盾に封印されたアリスや召還した魔物幽霊娘などと同じ格好となる。
「ぐっ…うぅ…」
「あらあら~?最初の勢いはどうしたのかな~?くすくす…」
 嘲笑の言葉を受けるリアン、必死に身体を動かすがチョコレートとは思えない強度でびくともしない。
 そして…追い討ちとして盾から大量の溶けたチョコが埋まったリアンを襲っていく。
「わぷっ…い…いや…だ…」
 次第に声も聞こえなくなるほど溶けたチョコに包まれ、その供給が止まった時にはとろりとしたチョコのレリーフと化した彼女の姿が現れた。
「アハハ!無様な魔法少女のチョコレートオブジェの出来上がりね♪」
 ペチペチとチョコと化したリアンの身体を叩きつつ、構えていたシールダーも思い切り地面に刺して固定していく。
「でもなんか物足りないのよね~?」
「やっぱり?アリス達とは全然違ったしね?」
 シールダー達はリアンのチョコ盾を目の前にそれぞれ相談をし始めた。
 そして各々と様々なトッピングを盾や埋められた彼女に装飾していき、明らか見回りのチョコ板オブジェとは異質を放つチョコ盾が完成した。
 その出来にシールダー達は喜び、また新たな犠牲者を探しに何も飾られていない空の盾を持ち、森の奥へと消えていく。
 残ったのは大量に立ち尽くすアリスや魔物幽霊娘達のチョコレリーフオブジェと、一際目立つリアンを象ったチョコレリーフオブジェだった…。

成功 🔵​🔵​🔴​

シエナ・リーレイ
■絡み・アドリブ可・禁止衣装なし
色んな衣装が飛んでるよ!とシエナは驚きます。

ハロウィンパーティの準備をする為に不思議の国を訪れたシエナ
森を飛び交う衣装にはしゃぐと目についた服に飛びつきます
そして、身に纏った衣装に戸惑ったり寒がったりするかもしれませんが仮装だからと我慢すると森の奥へと進みます

一緒に遊びましょう!とシエナは『お友達』を遊びに誘います。

暫くして沢山の『お友達』候補の気配を察知したシエナは森におまじないを放ちます
そして、シエナは森の奥から現れたオウガであったチョコ盾を持つ嘗てチョコ盾であったアリスな『お友達』と楽しく遊び、遊びが終わればアリス達を【スカートの中の人形世界】へと誘います



「色んな衣装が飛んでるよ!とシエナは驚きます」
 シエナ・リーレイ(取り扱い注意の年代物呪殺人形・f04107)はハロウィンパーティの準備をする為に不思議の国を訪れている。
 そんな彼女は森の中を飛び交う衣装にはしゃいでいる。
「これですっ!とシエナは飛びつきます」
 飛びついたコスプレ衣装……それはメイド服だった。
 彼女にとってはあまり馴染みのない衣装であった……魔法少女の衣装なら着た経験はあるが……。
 シエナは困惑しつつも仮装だからと我慢しつつ、更なる森の奥へと進んでいく。


 森の奥ではアリスが封じ込まれた悲惨なチョコ板の盾がいくつも突き刺さっている。
 彼ら彼女らはどれも絶望的な表情で……肉体も衣服もチョコに変化され、永遠に戻ることの無いチョコのレリーフとして埋め込まれている。
 その中で動く者……彼女達チョコレートシールダー達が新たな犠牲者を探し求めているところだった。
 奥からは誰かが来る……そう、メイド服のコスプレ衣装を身にまとったシエナが歩いてきた。
「また新たな素材が来たわ!」
「どうやって埋め込んであげましょうか~?」
 シールダー達は新手にどう盾に封印しようか……そんなよろしくない考えを張り巡らしていた。
「一緒に遊びましょう!とシエナは『お友達』を遊びに誘います」
 シエナは『お友達』候補の気配を察知し、その場で森に【『お友達』作りのおまじない】を放っていく。
 そのおまじない……というより呪詛は森全体に広まっていく。
「え?なになに……?」
「何が起こってるの……?」
 チョコレートシールダー達は広まる呪詛に困惑する。
 すると……嘗てチョコ板のレリーフだったはずのアリスの数体が次々と盾から破り、服も肌もチョコ一色の像として動き出した。
 一部始終を見たオウガ達は驚く、本来生きたままチョコの塊と化し、永久に動くはずのないアリス達がひとりでに動いているのだ。
「ひっ……何で動いているのよ!?」
「逃げましょ!何かやられるかもしれないわ!」
 必死にチョコレートシールダー達は襲った相手から自分達に逆襲されるかと思い、本来の使命を恐怖により忘れ脱兎のごとく全員何処かへ逃げ出してしまった。
 チョコレートアリス達はそれらを無視し、シエナの所へ歩み寄っていく。
 彼女も集まる『お友達』を歓迎し、一緒に楽しく遊び始める。
 しかし楽しい時が過ぎるのも早い……遊び終わったシエナはチョコアリス達を【スカートの中の人形世界】へと誘っていく。
 彼ら彼女らも抵抗することなく、次々とスカートの中へ入っていき、一人残らず中へと吸い込まれた。
 一人残ったシエナはまた森の奥へと歩いていく……その先には微かな冷気が漂っていた。


 あれ?オウガ達……倒していない気がするが……?

大成功 🔵​🔵​🔵​

カグラ・ルーラー
○△

「ややこしいゴミ残してくれやがってよ、『オウガ・オリジン』の野郎」
この事件に対してこう感じ、猟兵として参加だ。

コスプレは何でも着るが、スケバンとかドレスとかスカートが長い奴は勘弁だな。脚に絡むし裾踏んづけそうだ。

必殺の一撃を浴びせるべく突撃だ。
POWの「レクリス・ビート」を使う。

『アリス』を封じた盾なら助けられそうで壊せねェとでも思ったんだろ?
その甘ェ考えごとボコってやるぜ。
バス停を担いで、こっちも真っ向から駆けて迎え撃つ!
「『糖壊の』レクリス・ビー」
やべェ裾踏んだ!

ユーベルコードを空振って悪足掻き的に暴れて何匹かは倒すけど、最後にはチョコレートにされるとか、そんな感じのオチだろうな。



「ややこしいゴミ残してくれやがってよ、『オウガ・オリジン』の野郎」
 と、口が悪い彼女はカグラ・ルーラー(バスバリス・f21754)、アリスでもありオウガブラッドでもある。
 先の言う通り、オウガの残党を殲滅するためにその残党がいると言われるコスプレ衣装の飛び出す森の中を歩いている途中だった。
 途中、彼女の目の前に一着の衣装が飛び出してきた。
 それは……スケバンの服……セーラー服にとても長いスカート、次から次へと荒事に飛び込む埒外『アリス』であるカグラには似合いそうな衣装ではあるが……。
 だが、ここで着なければ強化されたオウガの前では成す術もないため、着ることになったが、元々何でも着るつもりだったため問題はない……が。
「脚に絡むし裾踏んづけそうだ……」
 あくまでこれはオウガとの戦い、長いスカートは逆に戦い辛い状況になってしまう。
 仕方がなく裾を踏んづけないよう森の奥へ進むと、少し遠めにチョコレートシールダー達を発見する。
 ユーベルコード【レクリス・ビート】によって必殺の一撃を浴びるべき突撃する。
 無論オウガ達の周りにはチョコの盾に封じられたアリス達の姿が……本来ならそれらを考慮しなければアリスごと盾は壊れてしまう。
「その甘ェ考えごとボコってやるぜ!」
 だが、アリス達は助けられない事を知っているため、カグラは容赦なくバス停を担いで真っ向から書けて迎え撃とうとする。
 相手に気づかれる前に勝負を決める、力を入れ重い一撃をオウガ達に浴びせようとする。
「『糖壊の』レクリス・ビー……」
 しかし……このコスプレを着たのが不幸だったのか、長いスカートの裾を踏んでしまったのだ。
「やべェ裾踏んだ!」
 そのまま転がるようにチョコレートシールダー達の目の前に倒れた。
「あら?まだ盾のレリーフになっていないアリスがいるわね?」
「それじゃあこの子も封印しちゃいましょう♪」
 オウガ達の声を聴いた途端、条件反射で持っていたバス停を振り回す。
「う……うおぉぉーー!ナメんなぁーー!!」
「きゃぁー!?」
 突然暴れ出すカグラに油断して一人が吹っ飛ばされると同時に、他のシールダー達も盾を構えて戦闘態勢に入る。
 しかしカグラも悪足掻きとして暴れ回っており、容易に近づけさせようとはしない。
「臆していてはダメ!突撃あるのみよ!」
 一人のシールダーの指示によって暴れる彼女に臆せずに突っ込んでいく。
 何人かが倒せた……が、数の暴力には勝てずチョコの盾に取り込まれてしまう。
「クソッ……こんなはずじゃ……」
 必死に身体を動かすカグラ、しかし完全固定されたチョコ盾はヒビ割れることすらなかった。
 その直後に、盾から溶けたチョコが噴き出し、彼女を包み込んでしまう。
「―――!!!」
 声にならない叫びを上げながらも、動きが止まっていく。
 盾から噴き出したチョコの供給が止まったカグラの姿は……非常に悔しそうな表情を浮かべていた……。

大成功 🔵​🔵​🔵​

セリス・ブランネージュ
【アドリブ大歓迎・NG無し】
チョコレートの盾ですか…
攻撃は苦手ですが撃破と救出を両立させましょう
その為にもコ、コスプレ…
派手でない物が…ってこれは!?

ハイレグバニースーツ…
動くだけで色々危なくなりそうな衣装…
うぅ、恥ずかしい…しかもさっきの声で気づかれて…
戦わないと!

体が軽い…兎のように飛び跳ねれます!
これならチョコに当たらずに攻撃できるかも…
――今です!

つ、杖が無くなっているの反則です…
い、いや…こんな格好にしないで…I字バランス?
うぅ、食い込みが、激し…ぃ♥
あぁ…チョコレート、塗り込まないで…いや、そんな場所、まで…いやぁ…
あ、溺れちゃう…チョコが、動けな…い…いや、こんなの…いや…ぁ♥



「チョコレートの盾ですか……攻撃は苦手ですが撃破と救出を両立させましょう」
 セリス・ブランネージュ(暖かな癒し手・f29379)はそう言うが……本来なら封印されたアリス達は助けだすことはできない。
 それでも彼女は彼女なりに犠牲者を助けようと頑張ろうとしていたが……。
「その為にもコ、コスプレ……派手でない物が……ってこれは!?」
 飛び出したコスプレ衣装はなんと……ハイレグバニースーツ!動くだけで色々危なくなりそうな衣装……。

 ……おい誰だよこんなもの出した奴。

 だがしかし、ここで着なければ強化したオウガに好き勝手された挙句に板チョコの装飾レリーフにされてしまう。
 そう、今周りに置かれているアリス達の成れの果てと同じ末路を辿ることになる。
 セリスは意を決して、ハイレグバニースーツに着替える。
「うぅ、恥ずかしい……」
 着替えた後の第一声……そんな恥ずかしがっている彼女に、その声を聞きつけたチョコレートシールダー達に気づかれてしまう。
「あっちから声がしたわね?」
「また哀れな素材が迷い込んだのかしら?」
 あまりの言われようである、アリスや猟兵はあくまでのチョコ盾の素材としか見られていない……。
 近づいてくるオウガ達にセリスは戦うしかないと戦闘態勢に入る。
「体が軽い……兎のように飛び跳ねれます!」
 ハイレグバニースーツ……外見はとにかく、コスプレ衣装の効果によって身体能力も強化されていた。
 これならばオウガが持つチョコの盾に十分対応できる。
 段々近づいてい来る足音、彼女は待ち伏せ強襲をしようとしていた。
「――今です!」
 攻撃範囲に入ったことを確認し、飛び出し攻撃しようとした……が、ここに来て重要な事に気づいた。
 セリスが持っていた杖がなかったのだ……コスプレ衣装に着替えていた間に誰かに盗まれたのか?
 それはそうとこれはかなり危険な状況だ。
「つ、杖が無くなっているの反則です……」
 しかし無慈悲にもチョコレートシールダー達がターゲットを狙って攻めてくる!
 必死に【ジャッジメント・クルセイド】を撃とうとするが、チョコレートの盾に揉みくちゃにされてしまい、狙いが定まらなかった。
「何をしたかったのかは分からないけど、大したことなかったわね!」
「さて、どうしてくれようかしら?」
 捕獲されたセリスをどうやって盾の装飾にしようか話し合っていた。
 彼女も複数のシールダー達に拘束されている上に、コスプレ衣装のせいであまり動けるような状況ではなかった。
「よし!あのポーズにしましょう?」
「そうね!この子にはお似合いのポーズね!」
 セリスの身体を『あるポーズ』に無理矢理取らされる。
「い、いや……こんな格好にしないで……I字バランス?」
 I字バランス……片脚を真上に上げ、両手でその脚を支えるといったポーズ……。
 身体が柔らかい人であれば難無くできる……セリスも幸か不幸か、そのポーズにされてしまった!
 目立つ大きい胸が片脚に食い込みさらに目立つ格好となる。
「うぅ、食い込みが、激し……ぃ♥」
 さらにはハイレグバニースーツの食い込みもI字バランスの影響で激しくなり、絶望的な現状にも関わらずイケナイ気分になっていく。
 チョコの板が彼女の背後から押し付けられ沈んでいき、身体の一部が埋め込まれていく。
「これぐらいでいいわね……それじゃあみんなで行きましょう!」
 チョコレートシールダー達の持つ盾から溶けたチョコレートが噴き出し、埋め込まれ態勢を固定されたセリスに浴びせていく。
「あぁ……チョコレート、塗り込まないで……いや、そんな場所、まで……いやぁ……」
 もちろん、彼女が埋め込まれたチョコ板からも噴き出し、全身をチョコで染めていく……。
 食い込んだハイレグや大きい胸も例外なく浴びせられ身じろぎしている。
「あ、溺れちゃう……チョコが、動けな……い……いや、こんなの……いや……ぁ♥」
 彼女の抵抗も無駄に終わり……塗り込まれたチョコは身体の芯まで固まっていく。
 本来の目的を失うほど、チョコに……それによる快楽に溺れていく。
 全て封じ込めるかのように段々固められていく。
「…………」
 こうしてセリスは羞恥溢れる板チョコの装飾レリーフと化してしまった。
 シールダー達も満足そうにその盾を地面に刺し、アリス達と同様に森を飾る敗者のオブジェとして飾られてしまう。
 去った後には動く者は誰一人もおらず、見る者に恐怖を与えるチョコ板のオブジェが立ち並んでいた……。
 ただ唯一、気持ちよさそうな表情を浮かべた胸の大きいはしたない衣装を着たレリーフがそこにあった……。

成功 🔵​🔵​🔴​

四王天・燦
コスプレ…恥ずかしいものでなきゃ良いか
倒せば死人に口なしだしな!

飛び出てくる衣装は薄紫版のチョコレートシールダーの服とビスケットの盾
あれ?
どっかで見たような…

慌てて着替える…早着替えができないから天手古舞だよ!
着替え中にチョコ飛ばすな!
肩甲骨辺りが艶やかなチョコになりながらも着替えを終えるぜ
これで勝てる!

アークウィンド振るって風でチョコを吹き飛ばす
が風力足りずにほっぺや肩に浴びる…大ピンチだ

テンパりながらも空のビスケット盾を装備!
これで完成
風力アップして戦うぜ

トドメは封印儀式でビスケットに閉じ込めてやる
チョコを封印した盾で防げばチョコビスケット完成だ

最後は呪詛符貼って躯の海に還しましょ、南無ー



「コスプレ……恥ずかしいものでなきゃ良いか、倒せば死人に口なしだしな!」
 と、さらっと恐ろしいことを言っている四王天・燦(月夜の翼・f04448)は強化のためにコスプレ衣装を探していた。
 その直後、目の前にお目当てのコスプレ衣装が飛び出してきた!
「あれ?どっかで見たような……?」
 これから出会うであろうチョコレートシールダーの色違いの衣装……とビスケットの盾であった。
 それもそうだ、彼女が過去に戦ったオウガの衣装(と盾)そのものだったのだ。
 本人もまさか過去に戦った相手の衣装を着ることになるとは思わなかった。
 しかし時間もなければ選択する余裕もない、慌てて着替える……が、早着替えができないため天手古舞であった。
 直後、何かが飛んでくる……甘い香りが漂う粘液状のもの……それは溶けたチョコだった。
 燦が着替えている間にチョコレートシールダー達が襲ってきたのだ。
「着替え中にチョコ飛ばすな!」
 肩甲骨辺りが艶やかなチョコになりながらも完全チョコ化を避けつつも早着替えを終える。
 ここまでこれば若干チョコ化侵食されようとも彼女が有利になる。
 チョコレートシールダー達は追い討ちに盾からチョコを噴き出してきた。
 燦は対抗して短剣【アークウィンド】を振るっていき、そこから旋風が巻き起こり彼女に降りかかるチョコを吹き飛ばしていく。
「ぐっ……!?」
 が、風力が足りなかったためか、完全に吹き飛ばすことができず少量が頬や肩に浴びせられ固まっていく。
「ダメよ?ちゃんと盾に封印しなきゃ……」
「そうね……距離を詰めないと……」
 シールダー達はチョコを噴出しながらも段々距離を詰めていく。
 予想外の事に大ピンチとなった彼女はテンパりながらも衣装と一緒に飛び出してきていたビスケットの盾の存在に気づき、装備をする。
「これで完成!風力アップして戦うぜ!」
 再度、短剣【アークウィンド】を振るうと、最初のとは異なり激しい旋風を巻き起こしていく。
 シールダー達の噴き出したチョコは燦に届く前に散っていった。
「そ……そんなっ!?」
 驚くシールダー達に追い討ちとしてユーベルコード【巫術『封印儀式』】を発動する。
 手に持つビスケットの盾がものすごい勢いでシールダー達を吸引しようとする。
「ちょ……激し……きゃああぁぁぁ……」
 一人が耐えられずビスケットの盾へ吸い込まれていき……周りのチョコ盾に封じられたアリスとほぼ同じような体制で封印されてしまう。
「いやっ!?ビスケットなんてなりたくない!?」
「アリス達に対してお前達も同じようなことしていたよな?」
 無慈悲にビスケットの侵食がチョコレートシールダーの身体を蝕んでいく。
 仲間が変化していく姿に他のシールダー達は恐れ、ただ見ているしかなかった。
「あぁ……あっ……っ……っ……」
 声も聞こえなくなったシールダーの身体は完全にビスケットへと変化し、自分達が今まで襲っていたアリス達と同様に盾の装飾と化していた。
「さて……最後は……と」
 豪華な装飾と化したビスケットの盾を持ちつつそのまま突撃を掛ける。
 他のシールダー達も戦おうとするが、仲間が封じられた盾を目の前に躊躇うも、溶けたチョコを浴びせようと縦から噴き出していく。
 しかし同等の大きさの盾であるため、いとも簡単に防がれてしまう。
 それどころか、ビスケットの盾やビスケットの装飾と化したシールダーが浴びせられ、所謂チョコビスケットへと変わっていく。
「これどうするのよ!?」
「知らないわよ!こんなの予想できないじゃない!?」
 ぎゃあぎゃあと騒いでいるシールダー達に近づき、すれ違いざまに呪詛符を貼り付けていく。
 貼られたシールダー達は糸が切れたように次々と倒れ込んでいき、躯の海に還っていった。
「南無ー」
 チョコビスケットの盾を傍に置き、燦は手を合わせる。
 それはシールダー達に対してでもあり、この森で犠牲となったアリス達に対しての追悼だった。
 終えた彼女は再度盾を持ち、オウガがいないことを確認しつつも森の奥へと進んでいく。
 異様に寒気のする『ある』方向へと……。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『スノウ・ブライニクル』

POW   :    絶対零度の大狐
【氷柱の魔法陣】から、【全てを氷河に包み込む絶対零度】の術を操る悪魔「【絶対零度の大狐】」を召喚する。ただし命令に従わせるには、強さに応じた交渉が必要。
SPD   :    ブライニクル・キャノン
詠唱時間に応じて無限に威力が上昇する【凍結】属性の【巨大な氷柱】を、レベル×5mの直線上に放つ。
WIZ   :    ブライニクル・ストーム
【無数の氷柱による連続攻撃】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠凍雪・つららです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 コスプレ衣装が飛び出す森に蔓延るオウガ達を撃退し、冷気が流れる奥へと進んでいく猟兵達……。
 段々と寒気が増していく中、森を抜けた先には広い場所に出た。
 まず目立つのが、野外にもかかわらず置かれているキッチン……まさにここで料理してくださいと言わんばかりの場所だ。
 そして……おびただしい数の氷像や氷塊が置かれていた。
 氷塊の中にはアリスと思しき人々が閉じ込められており、氷像もまたアリスを象った像が並べられていた。
 どれも絶望的な表情浮かべている……そう、これらは皆何者かによって凍らされてしまったアリス達だ。
 そのことが事実であるかのように、広間の中心に誰かが立っていた。
「まだ熱を持つ者がいたのね?ならすべて凍らせてあげる」
 その誰か……オウガ『スノウ・ブライニクル』が猟兵達を確認するや否や、攻撃態勢に入る。

 そのまま戦っても彼女の無敵状態に成す術もなく……アリス達と同じ、氷塊に閉じ込められたり氷像に変わり果てる末路を辿るだろう。
 この戦いに勝利するためには設置されているキッチンを使って料理を作らなければならない!
 もちろん、彼女がそう簡単に作らせてくれるはずもない……オウガの気を引く役割も必要だ。
 常に冷気が吹き荒れる場所……身も心も凍り付く前に決着をつけなければならない!
四王天・燦
チョコビスケットを出せば容易いが、物理的に女の子が女の子を食べるのは見たくない
料理してやるよ!

盗賊ノスヽメ発動
サイレントに調理没頭だ
素早く魂に刻まれたきつねうどんの制作工程をこなし完成

だがアツアツのうどんを雪女が食べて幸せだろうか?
良心の呵責を覚える
自分で食べてやり直し

寒天・白玉粉で餡蜜を作る
黒砂糖を煮詰めシロップを作る
油揚げをカリカリに焼いて刻んでトッピング
抹茶パウダーを掛けて黒蜜抹茶稲荷餡蜜の完成だ
ハロウィン仕様として南瓜チップを添えました

時間かけた分、徹底詠唱されたキャノンの餌食と気づかない没頭ぷりのまま、テーブルに案内すべく無敵解除

状況理解できず呆けた表情のまま氷棺に閉ざされるのでした



 極寒のキッチン……一番手に登場したのは燦だ。
 コスプレ衣装はそのまま、チョコレートシールダーを封じたチョコビスケットの盾も持っている。
 しかし、物理的に女の子が女の子を食べるのは見たくはない。
「料理してやるよ!」
 彼女は自ら料理をすることを選び、キッチンへと向かっていく。

 まずはユーベルコード【盗賊ノスヽメ】を発動し、スノウ・ブライニクルに気づかれないように調理をしていく。
 こんな極寒の中、火が付いたり熱があったり、そもそも何処に電源とかあるのかなどあるがそこは突っ込んではいけない。
 素早く魂に刻まれたきつねうどんの製作工程をこなし完成する……が、ここで一つ問題が発生した。
「アツアツのうどんを雪女が食べて幸せだろうか?」
 燦に良心の呵責を覚え……そのきつねうどんを食す。
「うん……おいしい!」
 魂に刻まれたのか、それとも自分で作ったからなのか、むしろ両方なのか、食したきつねうどんはとてもおいしかった。
 そんなこんなでスノウ・ブライニクルに喜ばれるような料理を作り直すために考える。

 彼女は寒天・白玉粉で餡蜜を作り……黒砂糖を煮詰めシロップを作る。
 さらには油揚げをカリカリに焼いて刻んでトッピングする。
 抹茶パウダーを掛け、黒蜜抹茶稲荷餡蜜が完成する。
 さらにはハロウィン仕様として南瓜チップを添えている。
 これならば雪女でも満足のいく一品となるだろう。

 だが、ここで彼女は長い時間をかけるほどの没頭ぷりにあることに気づかなかった。
 きつねうどんを作った際に一時的に解除してしまったのが仇となったのか、彼女に気づいたスノウ・ブライニクルは【ブライニクル・キャノン】を徹底詠唱、今まさに彼女にぶち当てようとしていたのだ!
「さて……と……?」
 テーブルに案内しようとした燦の目の前には巨大な氷柱……今自分が置かれている状況を思考する暇もなく大きな轟音と真っ白い冷気が辺り一面を埋め尽くした。
 それらが収まると、状況が理解できず呆けた表情のまま氷棺に閉ざされた彼女の姿がそこにあった。
「私に気づかないなんてバカみたい……そこで冷たく永遠に眠っているがいいわ……」
 ふと……巨大な氷塊の背後、そのテーブル上には燦が作った餡蜜が置かれていた。
 スノウ・ブライニクルはそれを見ると近づいていく……。
 そう……この国の法則、作られた料理は食べなければならないという法則に逆らえずその餡蜜を手に取る。
「ふーん……あの子が作った料理何かしら?」
 毒とか入ってないわよね?やら私無敵だから効くわけないけどやら独り言をぶつぶつ言う。
 しかし、その手は既に餡蜜を掬い、口の中へと入れようとしていた。
 一口……その口の中に広がる甘さ……スノウ・ブライニクルにとっては初めてとも呼べる『甘さ』だった。
「何これ……おいしい……!?」
 今まで熱を奪うことしかしていなかった彼女に別の熱が入り始めた。
 そこから一心不乱に時間を忘れるほどに甘味を味わっていた。
 こうして、燦の作った餡蜜を完食したのであった。
 眠気を感じた彼女ではあるが、無敵を解除するにはまだ先でもある……。

大成功 🔵​🔵​🔵​

シエナ・リーレイ
■アドリブ絡み可
森の奥で『お友達』候補を見つけたシエナ
早速仲良くなる為に周囲の猟兵に混ざり料理を作り始めます

美味しいお菓子を作りましょ!とシエナは料理を始めます。

料理が得意な『お友達』を呼び出したシエナは二人で協力して沢山のメレンゲキスを作ってゆきます
だけど、出来立てのメレンゲキスは熱々で『お友達』候補を怒らせるかもしれません
焦るシエナに対し『お友達』は慌てず騒がず秘密兵器を手渡します

これで完成だよ!とシエナは液体窒素を注ぎ込みます。

こうしてシエナは『お友達』と協力し親愛と好意を篭めて造り上げたドラゴンメレンゲアイスを『お友達』候補と一緒に食べ始めます



 次なる熱を奪うために彷徨うスノウ・ブライニクルを見つけた少女が現れる。
「やっと見つけました!とシエナは喜びます」
 森を抜け、その奥でシエナは彼女を早速『お友達』候補として仲良くする為にキッチンへと向かい、料理を作り始める。
 彼女のユーベルコード【『お友達』の作るとても楽しい料理】によって呼び出された『お友達』と二人で協力して沢山のメレンゲキスを作っていく。
 時間をかけて出来上がったメレンゲキスではあるが……大きな問題が発生した。
「出来立てのメレンゲキスは熱々で『お友達』候補を怒らせるかもしれません」
 スノウ・ブライニクルは熱を嫌い、全てを凍てつかせる存在……こんな熱々の料理を出されれば食べてはくれるだろうが、その後でカチンコチンに凍らされてしまうオチが目に見えてしまう。
 そんな焦るシエナに対し『お友達』は慌てず騒がずにあるものを手渡す。
 あるものとは……液体窒素だった。
 これをメレンゲキスに注ぎ込めば、一気に冷えて『お友達』候補も喜ぶことであろう。
「これで完成だよ!とシエナは液体窒素を注ぎ込みます」
 液体窒素の冷気を浴びたメレンゲキス、今まで熱々だったのが嘘のように冷えていった。
 こうして彼女は『お友達』と協力し、親愛と好意を篭めて作り上げたドラゴンメレンゲアイスの完成だ。
 丁度その冷気に釣られて来たスノウ・ブライニクルを見つけたシエナはずいずいと引っ張ってドラゴンメレンゲアイスを勧めていく。
「一緒に食べましょう!とシエナは勧めます」
「ちょ……そんなに勧めないでよ……」
 ふと、ぐいぐいと押し付けられたシエナの肌に熱を感じなかった。
 人なのに?何故冷たい?何故熱を感じない?疑問が尽きないスノウ・ブライニクル。
 それもそうだ、彼女はかつては呪詛の人形であったのだ。
 人の肌を感じないどころか、極寒の冷気で更に冷たくなっているのだ。
「変なモノ食べさせたら瞬間冷凍よ……」
 国の法則に逆らうこともできないことも相まって、ぶっきらぼうにメレンゲアイスを食べていく。
 アイスということもあって、口の中はとても冷たくて甘さが広がっていく。
 さっき食べた餡蜜に負けないぐらいとても甘くておいしい。
「甘くておいしい……」
「一緒に食べます!とシエナはメレンゲアイスを食べます」
 シエナもまたスノウ・ブライニクルと一緒に食べ始める。
 その時に彼女はいつでも攻撃できるはずだった……否、できるはずもなかった。
 ドラゴンメレンゲアイスのおいしさに心惹かれ、相手を凍らせることなどうっかり忘れていたのだ。
 そもそも彼女が熱を持ってすらいないため敵意がほとんどないのも救いか……。

 そんなこんなで二人一緒にドラゴンメレンゲアイスを完食した。
 スノウ・ブライニクルも特に怒ることなく次なる獲物……というか料理を探しに行った。
 また眠気が少し入ってきており、あと数回食べさせれば無敵は解除される。
 その時が、彼女の最期ともいえるだろう……猟兵達はそのために料理を作り、囮として彼女をおびき寄せる事を続けていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

セリス・ブランネージュ
【アドリブ大歓迎・NG無し】
うぅ…この姿だと寒いですね…
寒さ対策…はこの恰好だと難しいです、よね…
癒しの力を使って少しでも寒さ対策しましょう

ポトフを作る、はずだったのに…
寒さで動きが…鈍って…
も、もう…あんな恥ずかしい恰好は嫌なのに…
身体が…氷になって…いや…氷像なんて…

う、動けない…意識はあるのに…
寒い…でも、まだ諦めない…
あ…いや…見ないで…私は氷像じゃない、のに…
ポーズを調整しないで…いや、いやぁぁ…

あ、あぁ…完全に凍って…
意識も、しろく…恥ずかしいのに、にげれなくて…
うぁ…もう、いや…ぁぁぁ…



「うぅ……この姿だと寒いですね……」
 セリスはハイレグバニースーツのまま森を抜けてきた。
 だが、着替える暇もなく極寒の地へと足を踏み入れてしまったのだ。
 寒さ対策をしようにもこの格好のままでは難しそうだ。
 とりあえずはユーベルコード【ヒーリングプラス】を使い、少しでも寒さを和らぐために対策をする。
 しかし……。

「ポトフを作る、はずだったのに……」
 ガクガクブルブルと身体中の震えが止まらない。
 露出度が少ない衣装を身に纏っているため、この極寒の地では自殺行為そのものだった。
 寒さを和らぐためのユーベルコードの力よりもこの地の寒さの方が勝っていた。
「も、もう……あんな恥ずかしい恰好は嫌なのに……」
 あの森でチョコレートの盾にI字バランスのポーズのまま封じられ、全身チョコで塗り固められてしまったあの姿……。
 このハイレグバニースーツでの恥ずかしさも相まって、これ以上羞恥極まりない恰好にはなりたくはない。
 だが、現実は非情であり……セリスの身体を冷気が蝕んでいく。
「身体が……氷になって……いや……氷像なんて……」
 次第に身体中がパキパキと音を立てて凍っていく。
 オウガの起こす冷気は絶対零度……いや、それ以上であり、仮に厚着でさえも冷気は貫通して身体の芯まで凍り付いていく。
 無論……彼女のような薄着であればオウガが直接手を下さなくても次第に冷たい氷像と化すだろう。

 震えが止まっている……暖かくなったわけではなく、身体が凍り付いて動きにくくなっているだけだ。
 それでも虚ろ目のセリスの意識は辛うじて残っていた。
(寒い……でも、まだ諦めない……)
 だが、既に彼女の身体はほとんど凍り付き、手さえも満足に動かせず、料理をすることもできなかった。
「なにこれ?そんな薄着でこの極寒の地で生きていられると思ったのかしら?」
 そんな中、スノウ・ブライニクルはほぼ行動不能となっているセリスを見つけてしまう。
 彼女は凍り付いていく者をただじー……と見ていた。
(あ……いや……見ないで……私は氷像じゃない、のに……)
 必死に身体を動かそうも、感覚がすでに無く……動いているのかどうかすら理解が追い付いていなかった。
 スノウ・ブライニクルはぐるっと彼女の周りを歩き見ていた。
「うーん……何か足りないわね……?」
 と、おもむろにセリスの両手を動かしていく。
 まだ完全に凍ってはいないため、軽くポーズを変えることができた。
(ポーズを調整しないで……いや、いやぁぁ……)
 必死に心の叫びを上げる……しかし、口は凍り付いて言葉を紡ぐことすらできなかった。
 そして無理矢理取られたポーズ……両手を頭に上げ、動くうさぎの耳を表したポーズとなった。
「私が手を出さなくても勝手に凍っていくし……もう熱も感じないから行くね?じゃあね~……」
 完全に凍り付く寸前のセリスを放置して何処かへ歩いていくスノウ・ブライニクル。
 一人残った彼女の肌は完全に青白い氷へと変化し……氷像と化してしまった。
 それでも意識は朦朧としていたが、絶望的な状況には変わりはなかった。
(意識も、しろく……恥ずかしいのに、にげれなくて……うぁ……もう、いや……ぁぁぁ……)
 パキン……と、意識を失うと同時に彼女が完全に凍り付いた音が極寒の地に木霊した。
 残ったのはオウガを倒すための料理を作ることすらできなかった敗者の氷像……それがここに佇んでいた……。

成功 🔵​🔵​🔴​

四王天・燦
直接美味しいという言葉を頂きたいし、相応しい結末をあげたいんだ
気合で氷漬けの静寂を砕き厨房に立つぜ
威圧して料理を傍観させてやる

低体温で思考も動作もままならねえが魂に刻まれたきつねうどんならできる!

氷壁の中で閃いたんだ
きつねうどんを冷やせばいい、と

低温世界を利用して油揚げを曲げ・重ね・凍らせて器を作る
キンキンに冷やしたざるうどんを盛る
麺汁を凍らせおろし金で粉にし、ざるうどんの上から南瓜やおばけの柄になるよう振り掛けるぜ

喰らえスノウ
これが雪女専用―逆・きつねうどんだ!
トリックオアトリート…☆5評価してくれなきゃガチ戦闘しちゃうぞ

スノウが眠ったら封印儀式で永久氷壁を召喚
美しき眠り姫を封印する
おやすみ



 ―――直接美味しいという言葉を頂きたいし、相応しい結末をあげたいんだ。
 燦の想いが募り、強くなり……気合で氷を、静寂を砕いた。
 そしてすぐさま厨房に立ち、威圧を出しながら料理を始める。
「え?ちょ……え……?」
 様子を見に戻ってきたスノウ・ブライニクルは突然の光景に思考が追い付く事ができず、傍観する事しかできなかった。
 そんな燦も低体温で思考も動作もままならなかった……が、魂に刻まれたきつねうどんを再度作ろうと……否、作っていた。
(氷壁の中で閃いたんだ、きつねうどんを冷やせばいい……と)
 低温世界を利用し、油揚げを曲げ・重ね・凍らせて器を作る。
 そして、キンキンに冷やしたざるうどんを盛りつけ、麺汁を凍らせおろし金で粉にし、ざるうどんの上から南瓜やおばけの柄になるように振りかけていく。
 三度目の正直として完成した料理をスノウ・ブライニクルの目の前に差し出す。
「喰らえスノウ!これが雪女専用―逆・きつねうどんだ!」
「おっ……おぉ……」
 燦の勢いに押されて彼女はただ頷く。
「トリックオアトリート…☆5評価してくれなきゃガチ戦闘しちゃうぞ」
「いやいや!?それ強制じゃない!?……って普通に見とれててついツッコミしちゃったけど……」
 じーっとその料理を見る、今まで(というかどれも今まで食べたことないが)食べた事の無い料理に迷う……が、この国の法則によって既に箸を持ち、食べる態勢に入っていた。
「……おいしい」
 その一言から彼女は一口……また一口……魂に刻まれたうどんを食していく。

「……ごちそうさま」
 逆きつねうどんを食べ終えたスノウ・ブライニクルは小さな欠伸をする。
 そう……食べ続けた彼女は眠りについた。
 小さく丸まり、まるで狐のように眠っており、隙だらけとなっている。
 ちょっとした攻撃で倒せてしまう状態となったのだ。
「……よし」
 眠った彼女にユーベルコード【巫術『封印儀式』】を発動させる。
 永久氷壁を召還し……それに触れたスノウ・ブライニクルはあっと言う間に吸い込まれていく。
 こうして熱を奪うオウガは美しき眠り姫のごとく、永久氷壁へと封印されることとなった。
 永遠となった美しさを見て燦が一言―――。
「……おやすみ」


 吹雪は次第に止み、凍らされていた猟兵達の熱も取り戻す。
 残念ながら凍っていたアリス達はそのまま氷のように溶けていってしまったが……。
 オウガによって出てしまった犠牲者を悼む。
 一面極寒の雪景色は瞬く間に消失し、ハロウィンの飾りが目立つ広場へと戻っていった。
 またこれから何が起きるかもわからない、それでも今はオウガの支配する一つの国を取り戻した喜びを分かち合う猟兵達だった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年11月16日
宿敵 『スノウ・ブライニクル』 を撃破!


挿絵イラスト