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I 罠 愛

#アックス&ウィザーズ

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#アックス&ウィザーズ


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 愛が欲しい。
 愛が欲しい。
 愛が欲しい。
 無償の愛を。情熱的な愛を。友情の愛を。
 愛が欲しい。
 愛が欲しい。
 愛が欲しい。
 あるいは打算的な愛を。ひたすら享楽的な愛を。
 ただひたすらに、愛が欲しい。
 さあ、愛を探しに行こう。今日も愛を探しに行こう。私の愛の真実を、見定めに行こう――。


「恋に恋するとは言いますが、愛をひたすら求めるのはどうなんでしょうね。そんなオブリビオンがアックス&ウィザーズで事件を起こすようです」
 分類としてはマニアでしょうか、と織戸・梨夜(ミズ・オルトロスの事件簿・f12976)は独りごちた。
「相手は魔法使いの人間で、貴族。伝承によると、かつて何人もの妻を侍らせ、かつ飽きたら捨てる暴君であったとか。最後は自分の領土で慢性的な女性不足に陥って、謀反によって討たれた……ということらしいです」
 英雄色を好む、というよりは、純粋にアスモデウスの化身と見るべきだろう。梨夜は露骨に顔をしかめる。
「でもって、こいつの復活までは予知できました。各地から女性を集めて、ハーレムを囲うつもりのようですね。それだけでもけしからん話ですが、コレに捕まったら伝承通りの扱いを受けることでしょう。すなわち、『魅了されて虜にされ』『好きなようにされ』『飽きたら捨てられる』。放っておけば、被害は甚大なことになると予想されます」
 しかも対象はこの世界の全土だという。とにかく数を集めようという魂胆らしい。
「問題は……居所が特定できません。ですが、同時に『自分から動いて攫う』予知も見えませんでした。ということは、どこかに待機して、何かしらの手段で集めてくるつもりなのでしょう」
 であれば、と付け加える。
「流通のラインを探れば良いかと思われます。奴隷商人や、そういう闇市の情報までたどり着ければ足がかりが掴めると推論を立ててみます」
 口元に指を当てながら、さながら女流探偵のように梨夜は言った。
「この世界の女性のために、女の敵を探し出して撃破してください。よろしくお願いします」


むらさきぐりこ
 お疲れ様です。むらさきぐりこです。
 今回はアックス&ウィザーズで探索メインのシナリオとなります。

 一章は「冒険者になりすまして、商人の護衛をする」がスタンダードなアプローチとなります。
 きな臭い市場へ乗り込むための足がかりです。
 もちろんいきなりアンダーグラウンドなアプローチでもかまいません。
 ユニークなプレイングは積極的に採用したいと考えております。

 三章に待ち構える女の敵を、なんとしても倒しましょう。
 プレイング、お待ちしております。
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第1章 冒険 『家畜の運搬』

POW   :    襲いかかってくる野獣たちを追っ払います

SPD   :    後ろから家畜たちを追いたてたり、前に出て先導したりします

WIZ   :    動物と触れ合って移動に協力してもらう

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ミク・シィナ
セオリー通り、冒険者になりすまして、商人の護衛をする、ことから始めましょう。
POW属性なので、襲い掛かってくる野獣たちを追い払います。
というよりも、殲滅し、ついでに食料にしてしまいましょうか。
この世は食うか食われるか、ですものね。

使用するユーベルコードは「剣刃一閃」。
これにより、食べやすい大きさにカットするのもいいですわね。
武器は両手に持つバトルアックスと斬馬刀の二刀流ですの。

活性化してある技能はフルに使用するつもりです。

さて…。
そんなことをこなしながら、最後に待ち構えるゲス男の処理方法などに想いをはせることとしましょう。



 冒険者とは得てして変わり者である。特にここ数年は珍妙な格好の奴が増えた。
 いたって普通で善良な商人は、猟兵をそのように認識していた。常識の埒外であるが、まあそういうものだろう、と。
「護衛を務めさせて頂きます。よろしくお願いしますわ」
 しかし、流石に黒いドレスを身に纏った美人が現れた時は目を疑った。ミク・シィナ(漆黒の令嬢・f03233)は、すわどこぞの貴族令嬢かと思わんばかりの美人である。
「あら。商人が人を見た目で判断されますの?」
 戦わせるのは気が引ける、と言えばこう返された。一つの正論ではあるが、しかし……。
 自分だってけして安くない金を払って護衛を頼んでいるのだ。見た目では頼りないのも事実だし、最近は女性を売り物にする悪質な連中がはびこっているという噂もある。危険だ。
 そう自分の意見を述べると、ミクはまあ、と目を丸くした。
「そういうことでしたら。一つ、力をお見せしなければいけませんね」
 おかしなことを言うと思った。しかし、商人も遅れて気がついた。話し込んでいる間に、野獣の群れがそこまで迫ってきていたのだ。
 逃げろ、と叫ぼうとしたが、しかし。
「この世は食うか食われるか、ですものね。ええ、食いでがありそうで何よりです」
 右手に巨大な斧。左手に巨大な剣。
 涼やかな笑顔で、そんなものを軽々と振るうミクの姿に、商人は自分の常識が吹っ飛んでいく感覚を覚えた。

「それで、先ほどの話なんですけれども」
 流れるような勢いで食べやすい肉片へと加工されていく野獣を、商人はどこか遠い目で見つめていた。そして現実感の無いまま、女性を売りさばく裏ルートの噂について、問われるがままに知っていることを全て話した。

成功 🔵​🔵​🔴​

モルツクルス・ゼーレヴェックス
【WIZ】

「クソみたいな野郎っすね」

単独行動なんで、口汚くいくっすよ
……一刻も早く見つけ出して、この世から抹消してやるっす!

【世界知識】【情報収集】を駆使し、アンダーグラウンドにアプローチ
こういった場での【礼儀作法】にも心得はあるんで、女性を取り扱ってる商店巡るっすかね

好色な貴族でも演じとくっすか!ったく反吐が出る!

商談のフリでもっと良い女出せとか言って、クソに繋がる筋を探るっす!
【コミュ力】で嘘や誤魔化しは許さないっすよ!

もしも情報出し渋りするなら脅しも辞さないっす!

この【鷹の眼】ならばモヤシの自分動きを見切って強い!

強そうに【パフォーマンス】してやるっす!

「正直に吐いた方が身のためっす!」



「クソみたいな野郎っすね」
 心底からの嫌悪感を小さく吐き捨てると、モルツクルス・ゼーレヴェックス(鷹の如き・f10673)は行動を開始した。

 潜入のコツ、堂々とすること。「なぜこの人はここにいるんだろう?」と思わせず、よしんば思ってもそれを口に出せないような状況を作り出す。
「やあやあ諸君。早速で悪いが、何か目新しい商品は入ったかい?」
 天使の羽を持った美丈夫が、さも常連であるかのように裏酒場に乗り込んできた。見慣れない男にチンピラどもは狼狽え、誰何の声を上げる。
「……私は寛容だ。一度の無礼は流してやろう。――女を出せと言っているんだ。ゼルヴェクスの名、知らぬ訳でもあるまい?」
 知るわけがない。完全なでまかせである。だが、その有無を言わさぬ『好色で暴君な貴族』の立ち振る舞いは、この場を制圧するには十分すぎるほどであった。
 黒衣のオラトリオは、ずんずんと『商品倉庫』に歩を進める。

「……助けに来たっす。大丈夫っすか?」
 後に捕らわれていた女性たちは語る。あれは御使いだったのだと。私たちを哀れんで、神が救いの手をさしのべてくださったのだ、と。
 こうして、モルツクルスは万事つつがなく、拐かしに遭った女性を解放することに成功した。

「さてと……この情報を皆さんに共有するっすか」
 しかも攫われた時の手口、相手のボス格らしき連中の姿、そういった情報まで手に入った。さい先のいいスタートである。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ジング・フォンリー
俺はあまり動物に好かれる性質ではないからな。距離を取っておいた方がいいだろう。その代わり進行方向の野獣や脅威となるものは排除しておく。…大きな音を立てると家畜が驚いてしまうかもしれない…できるだけ銃器の使用は控え体術で対処する。

今回の敵は正しく女性の敵だな…無事排除せねば世の女性に危害が及ぶ…女性は尊いものだと思っているからな大事にしなければ。そもそも『愛』とは求めるものではないだろう?



 一歩踏み出す。身体を巡る気を整え、拳に集中させる。
 ずん。
 拳が当たったようには見えなかった。しかし、確かに現象として、野獣の群れはいとも容易く吹き飛んでいった。
 ――フゥゥ。
 長く息を吐き、踏み込んだ足を外す。そこにはくっきりと足跡が刻まれていた。
「……無事か」
 無骨な、しかし精悍な青年は護衛対象である商人に振り返る。
「あ、ああ……。す、すごいな。今のは何かの魔法なのかい?」
「いや、功夫の賜だ」
 ジング・フォンリー(神躯108式実験体・f10331)は、簡潔にそう答えた。

 ジングは無難に動物商の護衛を選んだ。だがそこで少し問題が浮上した。
 どうも自分は動物に好かれないらしい。商品の羊たちは、明らかに自分を怖がっていた。
 重火器を使いたいところだが――銃声で羊たちが逃げてしまってはどうにもならない。故に拳法のみで責務を果たす。
「いや、助かるよ。アンタに任せておけば安心だ」
 護衛対象の商人――これも健全な商売人だ――は、すっかりジングを信頼した笑顔を向けた。
「そうか。なら、一つ確かめたいことがあるのだが、よろしいか」
「おう? おお、いいぞ。答えられる範囲なら、なんでも聞いてくれ」
「最近、女性を拐かす悪質な連中がいると聞いた。それについて何か知らないか」
「……なるほど。アンタはそれを追ってるのか。俺たちもほとほと困っていたんだ。いいぜ、話してやるよ」
「感謝する」

 そも、愛とは求める物ではないのではないだろう。
 今回の敵は、まさしく女性の敵だ。必ず居所を突き止めて、排除せねば。
 ジングはあくまで実直に、己の責務を果たしていく。

成功 🔵​🔵​🔴​

ニィナ・アンエノン
なるほどねー、それは悪いやつだ!
ぱぱっとやっつけちゃうに限るね☆
どうやって探すかな……あ、そうだ!にぃなちゃんが流通に乗っちゃえば楽だよね!
と言う事でとりあえず治安の悪い感じの所に行こうかな。
それで怪しい感じの商人さんに、家族の為にお金が欲しいんです!自分を売りたいんです!って必死な演技をしよう。
何軒か回ればヒットするかもだし、もしかしたらあっちから買いに来てくれるかも?
ルートとか関わってる人とか知りたい事が分かったら隙をついて【ダッシュ】で逃げる!場合によっては【グラップル】で邪魔な人を倒す!
ガジェットだって召喚出来るし多分だいじょぶだよね☆
さーて、釣れるかな?



「お願いです! にぃなを買ってください!」
 柄の悪そうな商人に、ぐいぐいと迫っていく見慣れない風体の少女がいた。その大声に視線が集まり、商人は慌てて路地裏に引っ込む。
「お願いです! 何でもしますから!」
「……今、何でもって言ったか?」
 ヒット。
 ニィナ・アンエノン(スチームライダー・f03174)の作戦は実にシンプル、わかりやすいものだった。相手が女を売りさばくというのなら、自分が商品に紛れてしまえばいい。
「はい……。家族のためにどうしてもまとまったお金が必要なんです……」
 世界にそぐわない服装や口調は、世間知らずなお嬢様として誤魔化す。言いくるめるなら勢いだ。ぐいぐい迫るニィナに、商人は根負けしたようだった。
「分かった、分かったよ。……大声を出すな。ついてこい」
「わぁい! ありがとう☆」
 ――このガキ、何も分かってねえな。顔は悪くねぇし、案外いい値がつくかもだ。
 そう商人は皮算用する。思わず口の端がつり上がるのを、ニィナは見逃さなかった。

 かくしてトロイの木馬は、この商人が関わるルートを丸裸にした。
「にぃなちゃんは大変な物を盗んでいきました☆ そう、あなたの悪事です♪」
 ガジェットがどこかで見たことのあるバネ型トランポリンに変形する。書類、帳簿、捕まっていた女性、その他諸々。まるっと頂戴して、そのままレバー入れ大ジャンプ。
「あーばよー! とっつぁーん!」
 残ったのはすっからかんになった盗賊のアジトと、魂の抜けた悪徳商人たちだけあった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ユースティティア・ルザライト
……嫌だわ。私も愛について分かっているわけではないけれど。これがおかしいことくらいはわかる。
愛は、もっと違うものだわ。きっと。

まずは、冒険者のふりをして商人さんの護衛をするわ。任せられたことはしっかりするから、安心してちょうだい。
動物の様子を見て、体調が悪そうだったらユーベルコード【生まれながらの光】を使って癒してあげる。
なにかがあれば、動物をなだめながら移動をするわね。

それと、小さくてもいいから、情報を集めるのも忘れない。愛を履き違えている誰かさんにたどり着く為に。
……同族嫌悪、なのかしら。個人的には、一緒にされたくないわね……。


雛菊・璃奈
自分を囮に誘拐担当に接触…。誘拐の手口は判明してるので、誘拐に適した相手に見せかける為、女性らしさを隠さずに】誘惑】を使い、ボロのマントを着て裏路地へ入る等、格好の獲物を演出。

誘拐犯達が襲って来たら、全て黒桜の呪力放出で【なぎ払い】返り討ちにして、一名以外は憲兵等の自治組織に引き渡し、残った一名に自分を商品として商人の元まで連れていく様に脅して潜入。

アジトまで潜入したら、後は奴隷商の組織を制圧…。囚われた人達を解放し、証拠書類等を押収…。邪魔する相手は全て【呪詛】を込めた【狐九屠雛】で凍てつかせて制圧するよ…。
抵抗しなければ命までは取らない…。

「他人をモノ扱いするなんて…許さない…」



 愛とは何か。それはユースティティア・ルザライト(ミレナリィドールの聖者・f07011)にとって、使命にも等しい命題である。
 ミレナリィドールである彼女は、愛を知るために生み出された。それでも彼女の中に、まだ確かな答えは見つからない。
 ――それでも、これがおかしいことくらいはわかる。
 真実の愛はまだ分からない。愛の形は人それぞれと言われてしまえば答えに窮する。だが、他人をひたすらに傷つけるものを愛とは呼べない。オブリビオンの掲げるそれは確かに間違いなのだと、ユースティティアは結論づける。
 聖なる光で馬車馬を癒やしながら、そんなことを考えていた。
「本当に助かるよぉ。こいつとも長いつきあいだからなぁ」
 運の悪いことに、ぬかるんだ溝に足をはめた。足の折れた馬は、もはや食肉にするしかない。商人はそれをたいそう嘆き、哀れに思ったユースティティアはそれを助けた。
 これも一つの愛、なのだろう。商売の相棒を大切に思うことも、また。

 つつがなく護衛は完了した。街に到着し、報酬を受け取って別れるだけ。
「ところで最近、女性を――」
 尋ねようとしたところで、にわかに街が騒がしくなった。憲兵たちが慌ただしく怒号を飛ばし、路地裏からぼろ布を纏った女性たちが這々の体で逃げてくる。
 何事かと状況を確認していると、ぼろ布を纏った美しい妖狐が確かな足取りで姿を現した。
「制圧、完了」
 雛菊・璃奈(魔剣の巫女・f04218)は確かな怒りを込めて、そう呟いた。

 奴隷商のルートは一つではない。そう判明した以上、璃奈の行動は早かった。
 忌まわしくも奴隷に堕ちていた時の記憶が蘇る。他人を物扱いする連中の考え方は心得ている。
 璃奈には妖狐としての妖しい美貌がある。そこにぼろを纏えば、格好の獲物の完成だ。そうして路地裏に入り込み、誘拐犯どもを引きずり出した。
 十分に集まったところで、黒桜の名を冠した槍から呪詛を吹き付けてなぎ払う。
「元締めの所まで、連れて行け」
 怯んだ連中から適当な案内役を付け、商品として奴隷商の懐へ入り込み――

 璃奈の手には、この街で行われていた人身売買の証拠が余すことなく握られていた。
 これまで手に入った情報と突き合わせれば、諸悪の根源に行き着くことが出来るだろう。
 この街の下手人たちは――まあ、死んではいないはずだが。かちこちに凍り付いてしまっているので、それだけは憲兵たちに申し訳ないとも思う。
 ここまで迅速に行動を起こした理由。
「他人をモノ扱いするなんて……許せない……」
 思わずこぼれた、璃奈の偽らざる本音だった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第2章 冒険 『ブラックマーケット潜入』

POW   :    とにかく片っ端からあちこち当たってみる

SPD   :    自分の足で情報などを集め、探す範囲を特定する

WIZ   :    自ら客として交渉などを行い、目標物に近付けるよう試みる

👑11
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 数多の街に奴隷商はいた。猟兵が集めたいくつもの情報を統合した結果、さらなる根城があることが判明する。
 名前も定まらない、場所も定まらない、定期的な人身売買のマーケット。
 いや、マーケットという名の賭博場。
 女性にとどまらず、行き場を無くしたあらゆる人々を、商品として、あるいはチップとして扱う外道の巣。

 直近の開催はすぐのようだ。
 そして、そこに件のオブリビオンも現れる――間違いなく、押収した帳簿の一つがそう告げていた。
 すぐにでも向かわねばならない。

 だが、奴隷商が立て続けに襲われたことで、敵どもの警戒度も跳ね上がっていることだろう。
 細心の注意を払って、女の敵の尻尾を掴んで欲しい。

【市のルール】
 奴隷はチップとして扱われる。美貌、身体能力、頑丈さ、などで額が決まる。(猟兵がチップになる場合は指定が無い限り高値として扱う)
 ギャンブルはポーカーやブラックジャックなどのカードゲームが主体。当然イカサマはまかり通る。
 件のオブリビオンはこのマーケットの「胴元」である。
佐藤・非正規雇用
【POW】
俺は体力がウリだしな、頭を使う仕事は他人に任せて
チップ(奴隷)になりすまして潜入しよう。
なに、【勇気】なら誰にも負けないさ。

ギャンブルで勝てば何も問題は無いかな?
もし因縁をつけられて荒事になったら、
俺の力で解決してやるぜ。
それ以外は大人しくしておこう、敵も警戒してるしな。

負けたら、奴隷のフリしてそのまま移送されれば
ヤツらの本拠地も分かるんじゃないかな。

(ギャンブル中に横から口を出す)
「おいおい、このタイミングで勝負して大丈夫か?」
「てめェ……!! 人の命だと思って、軽く扱いやがって……!!」


ジング・フォンリー
人身売買のマーケット、奴隷市場…こういうものはどの世界にもあるものなのだな…気分の良いものでは無いが潜入せねばなるまい。あまり派手な立ち振る舞いは警戒されてしまいそうだからな…俺自身を商品として出してみるか?襤褸を纏えばそれらしく見えるだろう。体の頑丈さには自信がある。よい買い手がつくといいが。

商品として奴隷に紛れてほかの奴隷として売られている人物に接触。励ましつつ情報を聞き出したい。
自身に買い手がついた時は買い手が有利になるように細工ができれば…。



 朽ちた宮殿に蝋燭の薄明かりが灯る。持ち込まれた豪奢な調度品がそれを照り返し、顔を隠した紳士淑女が語りあう。
 仄暗い仮面舞踏会は、さながら映画のワンシーンのようで、いっそ幻想的ですらあった。
 だが、これは紛れもなくアックス&ウィザーズという世界で起こっている現実である。
 賽子が転がり、カードがめくれ、一瞬のうちに大量の金が流動する。現金ではなくチップとして、そしてそのチップとは、

「人の命だと思って、軽く扱いやがって……」
 あまりにも無謀なレイズに、佐藤・非正規雇用(エンドロール・f04277)は小さく毒づいた。この『市』において、自分たちの価値は一山いくら。いくらでも取り戻せるとでも言いたげだ。
「なるほど。ここでは女の方が価値が高いのか」
 ぼろ布を纏ったジング・フォンリー(神躯108式実験体・f10331)は、同じ『チップ』として扱われている男性から、そんな話を聞き出した。
「今時流行の女尊男卑ってやつか。実際にやられるとたまったもんじゃ……おいおい! そこは勝負に出るところじゃねえだろ!」
 見え見えのブラフにあっさり食いつく様に、非正規雇用は思わず声を荒げた。『持ち主』の男女はそれを受け流し、自らの『持ち金』を楽しそうに減らしていく。彼らにとってはそういう娯楽なのだろう。
「気を悪くしたならすまない。だが、俺たちはこの市の情報を集めている。あなたたちが知っていることを、可能な限り教えて欲しい」
 真摯に頼み込むジングに、すっかり精気をなくした他の奴隷達は、半ば投げやり気味に知っている情報を口にした。

 二人は奴隷として潜り込む選択を取った。身体、精神の頑丈さには自信があり、かつ頭脳労働や腹芸に向いていないという理由である。
「奴隷のフリしてそのまま移送されれば、本拠地も分かると思うんだが」
「いや、どうやら胴元の元に集められているのは女ばかりらしい。男の奴隷達はいろんな買い手の所を転々とさせられているようだ」
 奴隷達曰く、最初は女もいた。だが気づけば男だけになっていて、自分たちは安いチップとして適当に捨てられるだけの存在だと。尊厳を踏みにじられた上で、なお軽く扱われる現状に、すっかり絶望しているようだった。
「なるほどな……。んじゃ、キリのいいところで逃げ出さなきゃだな」
「ああ」
 かくしてギャンブルの決着は付いた。持ち主は綺麗に大敗したが、その刹那的瞬間が楽しいとでも言わんばかりに、二人をあっさり手放した。
 ディーラーの手に渡った二人の猟兵は、チップの再配分として切り離される。

「んじゃ、また『後で』」
「ああ、『後で』」

 奴隷から入る情報はこの程度か。ならば――。
 二人は賭博に興じる仮面達を見上げる。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

雛菊・璃奈
【WIZ】
一章で押収した資料から開催地の情報を確認…。
それなりに身なりを整えて女性の富豪っぽい感じで市に潜入…。

最初は情報収集と布石にギャンブルに参加。
【誘惑】でディーラーや周囲の客の気を引き、油断させて、会話の流れからこの市や流れて来る奴隷の情報を収集しつつ、【見切り】【早業】でイカサマ込みで程々に儲ける…。
儲けたお金で商品やチップとなる奴隷達を見たい、と攫われた人達がいる場所を確認…。
また、お金はもっとある、もっと良い奴隷や目玉となる者がいないか胴元と交渉したい、と金貨袋を出して胴元と会える様にスタッフに交渉…。
胴元の場所と面会を取りつけたら他の猟兵にも流すよ…。

「必ず…みんな助け出す…」


モルツクルス・ゼーレヴェックス
【WIZ】
客として、ここのルール則って、賭博で潰してやるっす
……サマはご愛嬌ってことで

「参ったっすね……」

先刻解放した女性、身寄りのない方もいるっすよね
ほっとけないっすよね、着いてきてるっすよね

そこに来てこれだと「チップにしてください」とか言われそう

「……お願いするっす。……絶対勝つんで」

【鷹の目】は、伏せていても、手の内でも、袖や懐の中でも「カード」を見抜いて把握する

「……そうだ、イカサマがバレた方は、10倍支払うっていうのは?」

魔術を使った【情報収集】に【コミュ力】でポーカーフェイスを見抜く
そもそも全部見えてる

「……続けるっす」

負ける気がしないっすね!

「ふう、胆が冷えるっす……」



「御使い様」「御使い様――!」「私たちも連れて行ってください、御使い様……!」
 間に合わせではあるが多少はましな身なりになった女性たちが、白い翼を背負った男性の後を追う。
「参ったっすね……」
 すっかり懐かれてしまった。モルツクルス・ゼーレヴェックス(鷹の如き・f10673)は困ったように頬を掻く。
「連れて行くのはよくない」
 その光景を見て、すっかり準備の整った雛菊・璃奈(魔剣の巫女・f04218)はさらりと言う。
「分かってるっす。『チップ』にされかねないっすね」
 さてどうしたものか。
 話は単純であり面倒でもある。モルツクルスの助け出した奴隷達には、少なからず行き場のない女性たちがいた。彼女らは自分を救ったオラトリオを神の使いと信じて疑わず、離れてくれない。放っておけないということもあるのだが――
「構いません」「御使い様に救っていただいたご恩を返すために」「この命を捧げます」
 さて、本当に、どうしたものか。真剣そのものな瞳を見て、二人は顔を見合わせた。

 仮面を付けた男女が行き交う。火花が散るが、あくまで表面上は涼やかに。
 その身なりは素人目にも高級品であることが見て取れ、この場にいる者の立場を示していた。
 故に、その集団は少し浮いてしまっていた。
「Aのフォーカード」
 おお、とざわめきが起こる。ディーラーの手は――Aさえ揃えばストレートフラッシュ。要するにブタ。取り繕っているが、一瞬の狼狽が見えたことを璃奈は見逃さない。
「あなたじゃ話にならない。もっと高レートでないと」
 不敵な発言に場がざわめき、後ろに控える女性たちが息を呑んだ。
「ところで、万が一にでもなんすけど。いえ、勝負の場でそんな野暮がないことは百をも承知なんっすけど――もし、サマがあったとして、バレたら支払いを十倍にするってのはどうっすか?」
 たたみかけるモルツクルスの強気な言葉に、ディーラーを含めたスタッフの顔が引きつるのを認めた。
 そもそも、この『市』は仄暗い。死角は山ほどある。役のできあがったカードを差し込み、取り替えることなど造作も無い。
 しかしモルツクルスの鷹の目の前には丸裸同然だ。手が分かっているなら妨害は容易く、隙を作って璃奈の早業でイカサマをやり返す。今回はカードを入れ替える、などだ。
「まだまだ『チップ』はある。私たちは責任者と勝負がしたい」
 二人の後ろには、美しく着飾ったモルツクルスの追っかけがいる。負けた暁にはこの子たちを差し出すとして、この『市』の中でも最高レートの卓についた。
 ――負ける気がしないっすね。
 巻き込んだ責任。猟兵としての使命。そしてこの市の実力を比較する。大丈夫だ、いける。

「少々お待ちくださいませ。ただいま確認してまいります」
 その尻尾を、確かに捉えた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ミク・シィナ
POW行動の、片っ端からあちこち当たってみる、を選択致します。
活用出来そうな技能は、礼儀作法、催眠術、第六感、歌唱、誘惑、恥ずかしさ耐性、動物と話す、位でしょうか。
次のマーケットの情報を、これらを使って、細心の注意を払いつつ、けれど片っ端から当たってみましょう。
礼儀作法や催眠術、歌唱や誘惑で人から情報を引き出し、動物と話すを使い、道行く動物さんたちにも尋ねてみることにします。
第六感は当たりを付ける時に活用。
恥ずかしさ耐性は、多少のエッチなことにも寛容でいられるよう、使用します。
さて、どうなることやら、ですわね。


ニィナ・アンエノン
んー、どーしよっかなぁ。
とりあえず場所は分かったんだけど……侵入って感じかな?
にぃなちゃんそこそこ高値になると思うんだけど、あんまりギャンブルやった事ないんだよね。
今回はとにかく走り回ろうか!
はい、そう言うことで二人になって【情報収集】!
悪そうで奴隷を買おうとか賭けようとか思いそうなお金持ちっぽい人を【誘惑】なんかしながらお話を聞いちゃおう。
となると今回は色っぽい感じのにぃなちゃんが出てきてくれると嬉しいな☆
そうだな、女の人ばっかり集めてる闇市の常連の人に高く買ってもらいたいんですけど知りませんか?って感じかな?
ま、その流れで誰かに買われて賭博場のチップにされるなら……それもアリ、だね!



「あら、でしたら今回が特別ですの?」
 漆黒のドレスに、黒檀を梳ったような艶やかな髪。ミク・シィナ(漆黒の令嬢・f03233)は、外見ならこの場の猟兵の誰よりも馴染んでいた。
「へえ、いつもは力自慢の男の方が高いんですのね。でも今回に限っては女の方が価値がある、と。不思議ですこと」
 無遠慮に背中から胸元に回り込んでくる脂ぎった手を意識しないようにしながら、ミクは色香で惑わせた富豪から情報を引き出していく。
「ああ、でしたら私、あの子が欲しいですわ」
 ふと目にとまったカードゲームの『チップ』に、この世界には不釣り合いなゴーグル付きヘルメット姿の少女がいた。かわいらしい美少女なので、チップとしては最高級の扱いである。
 彼女はミクに気がつくと、なにやら元気に手を振ってきた。ミクは優雅に手を振り返す。
「……勝ってくれませんこと?」
 すっかり虜にされた富豪は、息巻いて勝負に手を出した。

「いやー、まさかさくっとチップにされるとはにぃなちゃん一生の不覚☆」
 一切気にした風なく、ニィナ・アンエノン(スチームライダー・f03174)はミクと合流した。勝ちを収めたのはひとえに富豪の執念の賜だが、ここに来てもう利用価値はなかったのでさっさと忘れてもらう。
「ま、でも色々聞けたし結果オーライ♪ 今頃はもう一人のにぃなちゃんが脱出準備してくれてるはずだし、パーフェクトにお仕事したよね☆」
 適当な男の参加者を捕まえて、「ここのオーナーさんに高く買ってもらいたいんですけど」と誘惑しながら探りを入れてみたところ、ならばとそのままチップに出された。そしてあっさり負けてディーラー側へ……。
 とはいえ猟兵たちにとって願ってもないチャンスであった。女奴隷からの情報はまだ引き出せていなかったのである。

「女ならそれだけで高値がつくって感じだね♪ 性格とかスキルとか、あんまり気にしてないみたい。いろんなタイプの女の人が、『最高級のチップ』として胴元の所へ集められてたよ~」
「それは容姿も含めてですの?」
「あー」
 総合すると、『求められている女』の最低条件は容姿が一定ラインをクリアしていること。その上で様々な女性を集めている。それが胴元の意向であるということだった。
「普通にムカつきますわね」
「だよね!」
 オブリビオンであれ何であれ、いよいよもって女の敵であることは間違いないようであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第3章 ボス戦 『墜ちた貴族』

POW   :    愛さえあれば
完全な脱力状態でユーベルコードを受けると、それを無効化して【自身を慕い戦ってくれる墜ちた婚約者達を杖】から排出する。失敗すると被害は2倍。
SPD   :    婚約破棄
【一方的な婚約破棄宣言と冤罪】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【召喚した領民達による物理的断罪劇】で攻撃する。
WIZ   :    真実の愛
【真実の愛】に覚醒して【対象を花嫁姿に変えると共に自身は花婿姿】に変身し、戦闘能力が爆発的に増大する。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は花巻・里香です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 そして、市の終わりがやってくる。

 猟兵たちは胴元のいる地下室へ踏み込んだ。
「ああ――君たちは、私の愛か?」
 そこにいたのは、見目麗しい青年だった。だが、その言葉はどこか空虚で。
「いや、違うな」
「忌々しいにおいがする」
「敵のにおいだ」
「愛なきにおいだ」
「愛するに値しないやつらのにおいだ」
 偏執的だった。

 にわかに階上が騒がしくなる。怒号と悲鳴が上がる。今頃は心ある兵士達が、不正な闇市を摘発しようと尽力しているのだろう。
 なら、それはこの世界の彼らの仕事だ。

「私から愛を奪おうというのか」
「なんて無礼」
「なんて厚顔」
「なんて――無謀」
 そこまで勢いよく罵ってきたかと思うと、青年はふと、にたりと笑った。

「――ああ、ならば」
「――私が、君たちを愛してあげよう」
「それが、君たちへの救いになるのだから――」
 笑う、笑う、笑う。
 自己完結した愛を語りながら、空虚な言葉が満ちる。

 さあ、容赦なく――倒してしまえ!
雛菊・璃奈
「愛するに値せず、愛を理解しないのは、女性をモノとしか見ていない貴方の方…。貴方の愛なんて必要ない…貴方はここで終わらせる…」


【unlimited】を展開。内心の怒りを【呪詛】へと変えて【unlimited】の魔剣達を強化。凶太刀から【鎧無視】【衝撃波】【2回攻撃】で脱力状態を作らせない様に敵を攻撃し【unlimited】の攻撃タイミングを見極め、愛さえあればで無効化されない様に一斉掃射で敵を殲滅する…。

婚約破棄は召喚した領民が偽者なら黒桜の呪力解放による【なぎ払い】等で容赦なく殲滅…。操られてるだけの本物なら気絶させるに留める…。

「女の敵…わたしに触るな…っ!」

※アドリブ、絡み歓迎



 愛の形は人それぞれと人の言う。ある意味では、男の愛は完成していた。
「おお、なんと哀れな。私の愛を、今君たちに捧げよう」
 相対する猟兵たちに対して、貴族の目が憐憫を帯びる。
 ――ああ、私の愛が分からないなんて。それはなんという欠陥、愚劣、無知蒙昧。絶望なのか。今、救い出してあげよう。私の惜しみない愛で、包んであげよう。
 その瞳に一片の曇りはなく、故に彼は揺るがない。過去からの染みは、そういうモノとして貴族を定義した。

 故に――ひどく、腹立たしい。
「愛を理解しないのは、貴方の方……」
 理解できない、したくもない独りよがりの愛に、雛菊・璃奈(魔剣の巫女・f04218)は確かに怒りを覚えた。
「女性を、物としか見ていない。そんな愛は必要ない……」
 ふつふつと煮えたぎる感情が、呪詛となって現れる。
 物のように扱われる。それは璃奈にとって耐えがたい過去の痛みであり、
「おかしなことを言う。――そもそも、女は悉く所有物だろう?」
 その認識は、紛れもなくここで断ち切らねばいけない邪悪であった。

 弾丸のように璃奈は跳ねた。
 かつて三つの国を災禍に巻き込んだ化生の名を冠する太刀は、璃奈の胸裡から湧き出す感情を呪詛に転換し、際限なく吸い上げる。数多の剣が中空に顕現し、敵めがけて降り注ぐ。
 無限なる呪詛の刃が、確かにオブリビオンを切り刻む。
「おお、おお……なんと救いがたい!」
「女の敵……私に触るなっ……!」
 確かに憤怒を乗せた声を放つと、魔剣の巫女は二撃目を放つ――。

成功 🔵​🔵​🔴​

ジング・フォンリー
魅力の術を使って得たものは果たして愛か?
その愛すべき人を盾にする…これは明らかに愛ではない。
つまるところお前には愛すべき相手もお前を愛する人もいないと言うこと。愛が何か語れる立場ではないが多分きっとお前の思うそれは愛ではない。ただ女性を傷付けるものならお前を排除するのみ。

女性に攻撃を当てるわけにはいかない【第六感】で攻撃を当てないようにするあとは…【気合い】だな。
女性を交わし終えたなら【鳳凰天昇撃】を叩き込むのみ。



 ゆらりと杖が振られたかと思うと、花嫁姿の女性が幾人も現れる。
「私の愛に応えてくれ。愛しの花嫁達」
 陶酔したような言葉に、女たちが猟兵へと向き直る。この先は通さないとばかりに、それが『愛の形』とでも言わんばかりに――いや、ただの傀儡でしかないのだろう。
 だって、顔がない。
 美しい絹に包まれた女たちが、コピペのように並び立っている。呼び出したものにとって、そんなことはどうでもいいという心理が透けて見えるようであった。

「それは、愛ではない」
 ジング・フォンリー(神躯108式実験体・f10331)は淡々と告げる。
「愛だとも」
 ジングの行く手を阻むように、女たちが群がってくる。
「魅了の術を使って得たそれは愛ではない。まして、愛しの女を盾にするなど」
「愛だとも。私という愛に愛され、私という愛に使われる、愛だとも」
 会話はどこまでもかみ合わない。そも、オブリビオンとの対話は得てして不毛な物である。けれども、言わずにはいられない。
 足を踏みしめる。地面が震える。直感で女たちに当たらないよう、精神を研ぎ澄ませる。
 たとえ幻影の女だろうと、アレに使われる哀れな者たちに、功夫は振るうものではない、と。
「ただ、女性を傷つけるだけのものだ。お前は誰も愛していない」
 女たちをすり抜ける。震脚が地面を割り、ジングの拳が男を捉える。
「そんなお前を誰が愛すものか。つまるところ――お前のそれは愛ではない」
 ずん。振り抜かれた拳が燃える。瞬間、甲高い鳥の声と共に、鮮やかな鳳凰が召喚された。
 愛が何か、などジングにとっても未知の多いことだ。語れる立場にないかもしれない。だが、コレの語る愛は決定的に違うものだと、それは確信できた。

「――愛だとも」
 鳳凰に身を焼かれながら、それでもオブリビオンはにたりと笑った。
「私が、私こそが、私を愛しているのだから」

成功 🔵​🔵​🔴​

ミク・シィナ
それでは容赦なく倒してしまいましょうか。
POW属性の攻撃、剣刃一閃のユーベルコードを使いますの。
もはや言葉はいらないでしょうし、話が通じる相手でもないでしょう。
ですから私は、無言で、笑顔で、相手を殺しましょう。
さぁ、楽しみましょう?

服装は漆黒のゴシックドレス姿に漆黒のマントを羽織っております。
武器は薄闇の大斧と斬馬刀の二刀流。
その他の装備品や、技能についてはステシを参照の上で。

相手の言葉には耳を貸さず、ただ只管に攻撃を行い、戦いを楽しみます。
舞うように攻撃を放ち、その首を刎ねることだけを考え、場合によっては先に手足を切り落としてしまいましょうか。
その為の剣刃一閃、ですからね。

※アドリブ歓迎です



 語るに落ちた。
 ――愛している。自分を。自分だけを。
 盲目的で偏執的な自己愛。それが、このオブリビオンの本質である。

 しかし、そんな本性が見えたところで、ミク・シィナ(漆黒の令嬢・f03233)の態度はいつも通りの悠然としたものだった。穏やかな笑みには、嫌悪だとかそういった感情は一切ない。
 だって興味が無い。必要が無い。面倒くさい。
 猟兵であるミクがここにいる理由はいたってシンプル。敵がそこにいる。そして自分はそれを狩りにきた。だったらやることは一つなのである。
 ――だってほら、最初から話が通じる相手でもありませんし。
 相手が自分に酔っているならなおさらだ。そんな不毛より、楽しいことを優先しましょう。

 白い花嫁姿をなぎ倒しながら、黒のマントとドレスが翻る。右手に斧、左手に剣。本来は両手で振るうサイズのそれらを二刀流にするとはどんな冗談か。
 敵が力を抜く。それが花嫁を呼び出す予備動作であることは知っている。受けたダメージに比例して召喚する術であると、何度もアレは使ってきた。
 なんという――
 斧が男の腕を切り落とす。同時に花嫁どもが湧き出してくるが、それを剣でまとめてなぎ払う。
 ――なんという、斬り甲斐のある。
 ああ、楽しい。
 ミクは笑顔のまま、ひたすらに鋭い刃を振るう。

成功 🔵​🔵​🔴​

モルツクルス・ゼーレヴェックス
「「結構っす!お前にゃ人形遊びがお似合いっすよ!」」

1号と2号で相手するっす!
擬似人格積んだ分身……偽物

二人掛かりで【属性攻撃】を【高速詠唱】で叩きこむ!

「興味ないっすね……あんたもそうでしょ?」

死にゆく奴の前で消えてやる






「えー、それでは特技や経歴、志望職種をどーぞ?」

本体の0号は臨時ハロワ開催

解放されたものの行き場のない人の相談に乗る

「まず自分っす!自分自身をキッチリ愛して、大事にするっす!」

情報収集、学習力、パフォーマンス、コミュ力といった諸々駆使して、自立してもらう

「資金もお貸しするっす!利子、催促なし!」

財布を裏返し、自己満足の慈善事業……なぜか?

「こんな風な自分を愛してるっすからね」


ニィナ・アンエノン
色々面倒な事させてくれちゃって!まぁちょっと楽しかったけど☆
それはともかく女の敵は倒しちゃうぞ!
地下室だからバイクは自由に動き辛いし、ここはいい感じのBGMかけながらお説教でもしちゃおう☆

にぃなちゃんも愛は欲しいけど、キミのよりはもっと重くてしつこい方がいいな☆
愛って言うのはもっとこうさぁ……なんだろう、いいものなんだって!
少なくとも飽きたらポイ、見たいな独りよがりなものじゃないはず!(説教)
愛を履き違えたオブリビオン、とっととお家に帰りなさい!(決め台詞)

言いたい事言ったらここはグッドナイトの出番!
拳銃モードのまま【クイックドロウ】して撃ちまくるぞ!
あ、説教や台詞は変えてもらってOKです☆



 かつて、ある心理学者は愛を六つの形に分類した。
 享楽的な遊びの愛。打算的な計算の愛。情熱的な愛。友情の延長にある愛。理想の存在である無償の愛。
 そして、偏執的な愛。今回の敵は、紛れもなくこれだ。

 もっとも、ニィナ・アンエノン(スチームライダー・f03174)にとってそんなうんちくはどうでもいいことである。
 もはや趨勢は決した。あとは良い感じに成仏してもらうシチュエーションを整えるだけである。
 というわけで。
「にぃなちゃんも愛は欲しいけど、君のよりも、もっとしつこくて重たいのがいいな☆」
 地下室なのでバイクが持ってこられないのは残念だが、仕方ない。ここは処刑用BGMだけで我慢しましょう。
「飽きたらポイ? 取っ替え引っ替え? 実は好きなの自分だけ? 自分勝手ここに極まれりだね!」
「……聞き捨てならない。私の愛が軽薄だと?」
「おおっと黙って聞くのがお約束なのに♪ ああいや、でもいいのか。ジコチュー全開ワールド、引きこもるのやめたんだもんね☆」
 自己完結していた女の敵を壇上に引きずり上げる。こうなればみんな知ってる王道展開だ。正義は勝つ。悪は滅びる。
「愛を履き違えたオブリビオン! さっさとお家に帰りなさーい!」
 おやすみなさい。その名を冠したリボルバーが、トドメの弾丸を吐き出した。
 あとは語るまでもない。猟兵たちの渾身の一撃により、愛を騙る愛を知らぬ男は、過去へと還っていった。

「えー、それでは特技や経歴、志望職種をどーぞ?」
「あの、御使い様……これは?」
「いいっすから。ちゃんと考えてみてくださいっす。これから生きていくために、自分のスキルの棚卸しは必要っすよ?」
 モルツクルス・ゼーレヴェックス(自由を飛ぶ天使・f10673)は、安全な場所にかくまった女性たちと、テーブルを挟んで向かい合っていた。

 ――終わったっすか。人形遊び野郎にはお似合いっすね。
 現場に残してきた二人の分身が、しっかりトドメを刺す感覚。そのときに見えた、自身の死を受け入れられない愕然とした表情のオブリビオンの顔といったら……溜飲を下げるには、まあ十分だろう。

「それでも私、そんな……」
「いいっすか? まず自分っす。自分自身をきっちり愛すること! 何事もそれからっすよ!」
 奴隷として自信を喪失した女性たちは、助けてくれたモルツクルスを盲信している。これはよくない。彼女たちはこの世界を生きていかなければいけないのだ。猟兵のモルツクルスに、その面倒を見ることは出来ない。
 生きるために自分への愛を取り戻す。そのために――。
「資金もお貸しするっす! 利子も督促もなし。その代わりどう使うかは、しっかり考えてほしいっすね」
 自立するだけの力を与える。今回の役目はこれだと信じて。

「御使……いえ、モルツクルスさん。どうして、ここまでしてくださるのですか?」
 あなたには何の得もないのに、と。女は言った。
 いろんな答え方があるだろう。だが、今回の騒動になぞらえるなら――
「こんな自分を愛してるからっすからね」
 そんな、無償の愛だと。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月11日


挿絵イラスト