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桜咲き乱れる島を救え!

#グリードオーシャン

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#グリードオーシャン


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●桜咲き乱れる島を救え!
「『チェリーシリウス島』って島があるんだよ。ただ、コンキスタドールによって支配されているんだよ。だから、みんなに、島を支配しているコンキスタドールを倒して欲しいんだ」
 フィーナ・ルリス(陽だまり・f04597)は、事の次第を話始める。
「グリードオーシャンって、異世界のものが落ちてきて『島』になっているでしょう? で、『チェリーシリウス島』は桜が沢山咲いている場所だからサクラミラージュをイメージする人も多いと思うけど、花の咲き方や、他の植物の植生を見るとアックス&ウィザーズから落ちてきた島かな。桜の花も魔法がかかった感じで、見ていると温かい気持ちになるんだよ」
 フィーナはそう『チェリーシリウス島』の話を続ける。
「この島を牛耳っているコンキスタドールは、緑色の大きな……クジラさんみたいな感じなの。で、その周りにはラフレシアっぽい女の子達の集団がいるんだ。……そして、それにつられて来た怨霊さん達までいたりするんだよね……」
 色々なものがミックスになっているみたいだよね、と、言いつつ、まあ、アックス&ウィザーズにもお化けがいない訳じゃないし。と、フィーナは笑った。
「コンキスタドールの緑のクジラさんが山に擬態とかするせいなのか、霊を引き寄せやすいのかこの島だけじゃなく、海からとかも沢山の霊が桜を求めていて……とにかく桜が咲いている場所に霊が一杯集まって来るんだって。だから、住人の人達が怖がっていて……それがどんどん増えている様で……凄く怖い思いをしているんだ。桜は綺麗だけれど、日に日に霊が増えてきて、いずれは霊だらけになっちゃったら、住人の人達は住んでいられないよね? まずは、この地に集まっている霊達を鎮めよう? きっと、迷える霊達は桜がとても綺麗だから集まっちゃうけれど、島の人達の大事な桜は守りつつ、日々増えていく霊達を鎮めていって……まずは住人の人達を安心して生活していけるようにしてあげよう?」


白鳥美鳥
 白鳥美鳥です。宜しくお願い致します。
 桜が綺麗な島での物語になります。名物は桜です。とはいえ、朧桜の様な桜ではなく、少し不思議で心がふんわり温かい感じになる魔法がかかったような桜が沢山咲いています。桜が綺麗だから、温かい事……それとコンキスタドールによる影響も否めません。まずは、ここを鎮魂してあげて下さい。鎮魂の為に、色々として頂けると嬉しいです。桜がそのままであれば島民は喜んでくれるでしょう。そして、霊達を慰めて還る場所に還してあげましょう。
 無事に鎮魂出来ましたら、コンキスタドール退治です。『チェリーシリウス島』が『亡霊の島』になるかどうかは皆様にかかっていますので宜しくお願いします。

 更新の頻度ですが、ある程度プレイングが来てから更新予定ですが、基本的にまちまちです。申し訳ありませんが、マスターページとTwitterの確認を宜しくお願い致します。

 皆様のご参加、宜しくお願い致します。
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第1章 冒険 『桜の杜に潜むもの』

POW   :    武力で除霊

SPD   :    アイテムで除霊

WIZ   :    祈りで除霊

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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

朧・ユェー
【双月】
十雉くんは溺愛する子

十雉くんこっちだよ
彼の手の取り咲き誇る桜へと導く

綺麗な桜だね
霊達が浮かぶ光景を見上げて

住民や桜を守らないといけないね
実は除霊ってあまりした事ないんだ
どちかというと喰べちゃうから
今日は彼のサポート
桜を愛する亡霊を大切に思う彼の優しい除霊に心がとても温かい

本当はね、除霊も大切だけど君と桜を観に来たかったんだ
ここに君が探すあの木があるかもしれないだろ?
そうか、その子は違う桜なんだね
それは残念だね…
えぇ、そうですね
また違う桜を探しましょう
とにこりと微笑む

嗚呼何故だろうか?
見つからず残念と思う気持ちがあるのにまた君と旅が出来る喜ぶ僕がいる
この気持ちは君には知られない様に


宵雛花・十雉
【双月】
ユェーは父親のような存在

手を引かれるままについて行く

霊達の集う、オレにとっては日常的な光景
うん、本当に綺麗な桜の花
霊がこの花に惹かれるのも分かる気がするんだ

花を愛する心を持つ彼らを、亡霊になんてさせられないよ
ふふ、喰べちゃうの?
大丈夫だよ、オレに任せて
…ちゃんと送ってあげよう、河の向こう側へ

神楽鈴の音を響かせながら【浄化】の舞を踊り
戦巫女の力で【除霊】する
どうか彼らが迷わず逝けますように

あの木、オレの夢に出てくる桜のこと?
そうだったんだ…
残念だけど、この島にある桜は違うみたい
だからまた探そう、違う場所も一緒に

そしたら一緒に色んな場所に行けるから
そんな思惑はそっと胸にしまって



 その島の名前は『チェリーシリウス島』。桜咲き乱れる島だ。
「十雉くんこっちだよ」
 朧・ユェー(零月ノ鬼・f06712)は宵雛花・十雉(奇々傀々・f23050)の手を引いて島に上陸する。本当にこの島は桜の木と花々で溢れていると二人は思う。
「綺麗な桜だね」
「うん、本当に綺麗な桜の花。霊がこの花に惹かれるのも分かる気がするんだ」
 桜の木々を仰ぎ見る。桜の花弁の中そこに居るのは……桜に集まった霊達。桜に惹かれた彼等は、桜に嘆いている様にも、慰めを求めている様にも見える。でも、それは叶う事は無くここに留まっている。そして、それを叶えてあげられないこの桜は、それでも寄り添おうと優しく温かい何かで彼等を包んでいて……だからこそ、余計に霊はこの桜に惹かれるのだろう。普段から霊達が集う事が日常的な光景になっている十雉だからこそ、それを強く感じるのだ。
「住民や桜を守らないといけないね。実は除霊ってあまりした事ないんだ。僕はどちかというと喰べちゃうから」
「ふふ、喰べちゃうの?」
 ユェーの言葉に、十雉はくすりと笑う。それから、桜に惹かれて集まる霊達を見上げた。
「大丈夫だよ、オレに任せて。花を愛する心を持つ彼らを、亡霊になんてさせられないよ。……ちゃんと送ってあげよう、河の向こう側へ」
 神楽鈴の綺麗な音が桜の中に清らかに響く。十雉の浄化の舞による神より授かりし光は清らかな鈴の音と共に桜の中へ中へと響かせて更に共鳴していく。
 神秘的な光と清らかな鈴の音、そして桜を愛する亡霊を大切に思う十雉の舞。それは、彼の除霊を手伝うユェーの目にも優しく映る。彼の優しい除霊は、心が温かくなる。だから、きっと……霊達は迷う事無く、河の向こう側に渡れるだろう。優しく温かい心に包まれて。
 優しく温かい除霊の舞も、鈴の音と光と共に終わりを迎える。
「お疲れ様。……霊達もきっと喜んでくれているよ」
「そうかな、そうだと嬉しいな」
 労いの言葉をかけてくれるユェーに、十雉は微笑んだ。
 ユェーは再び沢山の桜を見渡す。
「本当はね、除霊も大切だけど君と桜を観に来たかったんだ。ここに君が探すあの木があるかもしれないだろ?」
「あの木……オレの夢に出てくる桜のこと?」
 ユェーの言葉に、少し考え十雉はその事に思い当たる。そして、ゆっくりと首を横に振った。
「……残念だけど、この島にある桜は違うみたい」
「そうか、その子は違う桜なんだね。それは残念だね……」
 でも、自らの夢に出てくる桜の事を気にかけて、ここへ連れて来てくれたユェーの心遣いが、十雉にはとても嬉しい。思わず笑みが零れた。だから、こう提案してみる。
「だからまた探そう、違う場所も一緒に」
 ――そうしたら、また一緒に行けるから。
「えぇ、そうですね。また違う桜を探しましょう」
 十雉の提案に、ユェーも頷いて、共に微笑みあう。互いの気持ちが嬉しくて……でも、本当はそれだけではなくて。
 ……また、一緒に旅に行ける事が嬉しい。そんな気持ちを互いに心の奥に隠して。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

篁・綾
アドリブ連携歓迎で。

POW分野で行きましょう。
…手っ取り早くあるべき場所に戻って貰うわ。
彼らには悪いけれど、現し世は彼らの居場所ではないのだから……
あるべき場所へ。お帰りなさい……
【破魔、範囲攻撃、鎧無視攻撃、催眠術】を駆使して指定UCを発動。
離合集散可能な桜吹雪に変じて、近辺に浄化を齎す桜の嵐を吹かせるわ。

【第六感】で大まかに存在を感知しながら、一気に行きましょうか。
…彼らが災い為すものでないとしても、地を亡霊が跋扈するのは自然な事ではないわ。
せめて、幸せな夢で包みながら、疾く速やかにお帰り願いましょう。

…彼の者共への無念であるなら、私達が晴らすから、ね……。


祝聖嬢・ティファーナ
WIZで判定を
*アドリブ歓迎
f03588紅葉に協力

『フェアリーランド』の壺の中から精霊・聖霊・月霊・天使を呼んで猟兵にも“七色こんぺいとう”を配って「ミンナ~♪鎮魂と“神様の花園”へ還してあげようね~☆彡」と『聲』を掛けて“祈り/歌唱/鼓舞/勇気/優しさ/手をつなぐ/浄化”を込めて精霊/聖霊/月霊/天使と手をつないで歌唱して祈りながら笑顔で「“天の光”も“神様”も怖がらずに上って“来世”を夢見て振り返らずにどうぞ♪」とお送りして差し上げます☆彡
必要なら『祝聖嬢なる光輝精』で治し『シンフォニック・メディカルヒール』で癒します♪

他に手伝いが必要なら出来うる限り手伝いをさせて貰います☆彡


紬雁・紅葉
f02580ティファ―ナと同行

さあさあこれこそ御鎮めしなくては♪
羅刹紋を顕わに微笑み

手名椎・足名椎を携え
地形を利用し礼儀作法降霊にて神霊と接続
海神に礼、此花に礼…


ティファ―ナ…歌って頂戴♪

破魔除霊残像ダンスUC…羅刹に伝わる神楽舞を舞う
火、風、水、地、月、日、光…ティファ―ナの歌に呼応し様々な属性を代わる代わる乗せ
忍び足で音もなく二刀にて円弧を描き舞う

月に叢雲花に風
生々流転に風流なされ
花を愛でれば儚き命
迷わず常世へ逝かれませ
波の飛沫は禊ぎの雫
未練洗って逝かれませ

攻撃ではなくあくまでも舞
魅せて鎮める

※アドリブ、緊急連携、とっさの絡み、大歓迎です※



「……綺麗な桜。この桜に霊が集まってくるのも分からないでもないのよね」
 上陸した篁・綾(幽世の門に咲く桜・f02755)は、優しく温かい桜の花々を仰ぎ見つつ、そう零す。花を愛する綾には、どうして霊達がここに集ってしまうのか分からなくもない。それだけの魅力をこの桜に感じるから。
「でも、このままでは彼等は浮かばれない。彼らには悪いけれど、現し世は彼らの居場所ではないのだから……」
 せめて、幸せな夢の中で包まれながら、本来あるべき場所へ、と。
 そんな時、綾は、2人の猟兵を見つけた。紬雁・紅葉(剣樹の貴女・f03588)と祝聖嬢・ティファーナ(フェアリーの聖者×精霊術士【聖霊術士】・f02580)だ。
「さあさあこれこそ御鎮めしなくては♪」
「紅葉のお手伝い、頑張るよ!」
 羅刹紋を露わに微笑む紅葉と、そのお手伝いのティファーナ。彼女達も、綾に気が付いた。
「あなたも霊を鎮めに?」
「ええ、あなた方も?」
「はい、ティファーナと一緒に鎮魂の舞を舞おうと」
 綾は自分が祓おうとした方法を、紅葉達も自分達の方法を話し、共に出来ないかという話になった。祓う力が大きければ大きいほど祓えるだけでなく、祓われた霊達も浮かばれるだろうから、と。
 紅葉達は、ティファーナの精霊・聖霊・月霊・天使を呼び、彼女の歌と共に紅葉が鎮魂の舞を舞うとの事だった。
「では、私は幸せな幻を桜に乗せて、あるべき場所へ送る事にするわ」
「はい、宜しくお願い致します」
 綾の言葉に、紅葉は笑顔で頷く。
「ティファーナ、お手伝い宜しくね」
「うん。ミンナ~♪ 鎮魂と“神様の花園”へ還してあげようね~☆彡」
 ティファーナはフェアリーランドの壺から精霊・聖霊・月霊・天使を呼び出し、彼等に七色こんぺいとうを渡した。綾と紅葉も一緒に。この金平糖には優しさが沢山詰まっている。
 紅葉も舞の準備を始めた。
 手名椎・足名椎を携え、地形を利用し礼儀作法降霊にて神霊と接続する。
 そして、海神に礼、此花に礼……。
「ティファ―ナ……歌って頂戴♪」
 ティファーナは精霊・聖霊・月霊・天使と手を繋いで、祈り・勇気・優しさ・浄化の心を込めて歌を紡いでいく。
 ティファーナの歌に合わせて、紅葉は羅刹に伝わる神楽舞……忍び足で音もなく二刀にて円弧を描き舞う。
『月に叢雲花に風 生々流転に風流なされ 花を愛でれば儚き命 迷わず常世へ逝かれませ 波の飛沫は禊ぎの雫 未練洗って逝かれませ』
「“天の光”も“神様”も怖がらずに上って“来世”を夢見て振り返らずにどうぞ♪」
「幸せな夢に包まれて……その先へ」
 紅葉が舞い踊り、ティファーナの精霊・聖霊・月霊・天使の優しい祈りの歌、そして、綾の幸せな夢で包み込み、彼等を桜吹雪で送り出す。
 ざざざっと周囲の桜の木々が優しく揺れる。そして、桜吹雪が空へ海へと舞い広がりながら飛んでいった。そう、その桜の花弁一つ一つが霊であるような、彼等がここではなく、空へ海へ……そして向かうべき場所へ優しさに包まれながら旅立っていったかのようで……。
「送ったのかしら、この桜が」
 先程よりもずっと美しく見える桜。それは変わらず温かくて優しくて。
「ええ、そのようです。ここに留まっていらした方々は無事に旅立たれました」
「神様の花園は素敵だろうし、いつかまた生まれて来る事が出来たら良いね☆」
 紅葉とティファーナの言葉に、綾も頷く。
 彼等が安らかであるように……そして今度は生きてこの桜を見る事が出来たら良いと思う。
「また、迷い人が来ない様に……次はコンキスタドール退治ね」
 この島が安心して美しい桜を愛でられる、そんな島にする為に。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『ラフレシア型『敵性植物群』』

POW   :    花に引き摺り込む、必殺の「捕食形態」
【広範囲に広がる花粉による「引き寄せ」と、】【魅了と束縛効果を持つ「抱きしめ攻撃」と、】【接近した場合は接吻による「体力吸収攻撃」】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
SPD   :    素早く対象を束縛する「のびるツルクサリ」
【早業とマヒ効果を持つ「蔓草で出来た鎖」】が命中した対象を捕縛し、ユーベルコードを封じる。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    衣服を溶かす、不可視の「緑触手の招来」
【防御力減少効果を持つ「おぞましき触手」】を召喚する。それは極めて発見され難く、自身と五感を共有し、指定した対象を追跡する。

イラスト:れんげ

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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

篁・綾
アドリブ連携歓迎だわ。

さて、【掃除】してしまいましょうか…
あなた達が何者であれ、生あるモノに害為すならば。

【第六感】で敵の攻撃を察知しながら【残像】を駆使して回避をしつつ、【武器受け、オーラ防御】で防御。

例え見えずとも、あなた達は「そこにいる」のでしょう?
【範囲攻撃、鎧無視攻撃、催眠術、目潰し、精神攻撃】を駆使して指定UCを発動。
植物達の動きを【見切った】上で包囲攻撃。望んだ夢を見せる桜水晶の華を乱舞させ彼女達を同化するわ。

侵略する側だったのに、侵略される側に回るのはどんな気分なのかしらね。
さあ……、差し出しなさい、あなたを。
…そして幸せな夢に溺れて……この場所から、「いなくなりなさい」。


朧・ユェー
【双月】
十雉くんはいとおしい子

今度は植物、人を捕食する植物ですねぇ
十雉くん怖くはないですか?
そっと手を握って

ありがとうねぇ、では遠慮なく戦いましょうねぇ
霊は十雉くんにお任せしましたが
今回は僕が
【紅炎蒼氷演舞】で氷の精霊で動かさない様にして炎の精霊で燃やしていく
嗚呼、十雉くんの炎とっても美しい鮮やかな赤ですねぇ
うっとりと赤を眺めた後

さて、貴女の捕食はとても可愛いですね
僕は暴喰いの鬼
どちらが喰うか喰われるか

【暴食グール】を【屍鬼】へと化し
喰っていく
さぁ、ディナーの時間だよ

十雉くんはこんな僕は怖いかな?
えぇ、そうですね。これも僕です。
背けずに僕を見てくれてありがとうね
と手を差し出して再び握り微笑んだ


宵雛花・十雉
【双月】
ユェーは父親のような存在

花は好きだけど
人を食べる花は嫌だな

オレは平気だから…気にしないで
気兼ねなく思いきり戦って欲しいから
一度だけ手を握り返して、それから離した

得物の薙刀を構えて
ユェーの氷で敵の動きが止まったなら
炎を更に重ねるように【大輪・紅蓮椿】を放つ
…燃やしてあげるよ、真っ赤な炎で

敵の攻撃は『第六感』で予知して回避

目の前で敵が喰べられていく
それはまさに捕食という言葉が相応しくて
思わず目を覆いたくなるような光景だ

怖いよ、少しだけ
いつもの優しいユェーと違うから
けど、今のユェーもユェーなんでしょう?
ならオレは、怖くても目を背けないでいたい


紬雁・紅葉
f02580ティファ―ナと同行

まあ…何とも無粋な
品の無い草は斬り祓ってしまいましょう

羅刹紋を顕わに戦笑み
クイックドロウで羅刹紋より都牟刈を顕現

残像忍び足で正面からゆるゆると接敵

葦原を薙ぎ祓いし草那芸の御業、見るがいい!

射程に入り次第破魔氷属性衝撃波UCを以て回数に任せ範囲を薙ぎ払う

敵の攻撃は躱せるか見切り
躱せるなら残像などで躱し
さもなくば破魔衝撃波オーラ防御武器受け等で防ぐ
何れもカウンター破魔氷属性衝撃波UCを以て範囲ごと薙ぎ払う

窮地の仲間は積極的にかばい援護射撃

清しき桜に及びもつかぬ
有象無象の草々共よ

凍り砕けて
去り罷りませ!

※アドリブ、緊急連携、とっさの絡み、大歓迎です※


祝聖嬢・ティファーナ
WIZで判定を
*アドリブ歓迎

『ヘアリーランド』の壺の中から風と戦乙女・聖霊・月霊を呼んで「お花のオブリビオンみたいだけれどもヤな顔しているから気を付けてね!♪」と念を推します☆彡
『クリスタライズ』で姿を隠して『エレメンタル・ピクシィーズ』で属性小檄を『神罰の聖矢』で聖攻撃を仕掛けます!
敵の交わし切れない攻撃は『月世界の英霊』で空間飛翔して避けて敵のUCには『月霊覚醒』で封印/弱体化を仕掛けます♪
『聖精月天飛翔』でWIZを強化して『叡智富める精霊』+『神聖天罰刺突』で容赦の無い苛烈な猛攻を仕掛けます!
精霊/聖霊/月霊/戦乙女には“七色こんぺいとう”を配って労います☆

「ミンナ、気を付けて頑張って」



 チェリーシリウス島を支配するコンキスタドールを退治するべく、住処に向かう猟兵一行。そんな彼等の前を邪魔する様に、ラフレシア型『敵性植物群』がわらわらと現れた。
「主様の所には行かせないわよ!」
「ここで死んでもらうわ!」
 少女と花が合体したような彼女達は、立ち塞がり、臨戦態勢に入っている。
「花は好きだけど、人を食べる花は嫌だな」
「今度は植物、人を捕食する植物ですねぇ。十雉くん怖くはないですか?」
「オレは平気だから……気にしないで」
 宵雛花・十雉を気遣うように、朧・ユェーは、そっと手を握る。そんなユェーに十雉はそっと手を一度だけ握り返して、離した。ユェーの気持ちは凄く嬉しいのだが、彼には気兼ねなく思いきり戦って欲しい、そう思うから。
「まあ……何とも無粋な。品の無い草は斬り祓ってしまいましょう」
 そう言う紬雁・紅葉は、羅刹紋を露わに微笑んでいる。その笑みは、背筋が寒くなるようなもので……やはり、巫女とはいえ戦闘を好む羅刹だからであろうか。その血が燃えている様だ。
「さて、『掃除』してしまいましょうか……。あなた達が何者であれ、生あるモノに害為すならば」
 最初に動いたのは、篁・綾。姿が見えないとしても、ラフレシア達は『そこに居る』。だから、ラフレシア達が望む幻を見せつつ同化する桜水晶の花を一気に広範囲に展開させる。幾何学模様を描きながら飛びまわる桜水晶の花の光が視界を奪い、眠りに誘っていった。
 視界を奪われているラフレシア達に、紅葉は羅刹紋から顕現させた天叢雲剣『都牟刈』を手に、ゆるゆると接近していく。
「葦原を薙ぎ祓いし草那芸の御業、見るがいい!」
 紅葉の天叢雲剣『都牟刈』は一気に大量に増え、ラフレシア達を包み込むように広がると幾何学模様を描きながら、破魔の力と凍てつく衝撃波と共に一気に斬り裂いた。
「お花のオブリビオンみたいだけれどもヤな顔しているから気を付けてね! ♪」
 祝聖嬢・ティファーナは、風の精霊・戦乙女・聖霊・月霊を呼び出すと、紅葉の天叢雲剣の動きに合わせて魔法の矢を追撃するようにラフレシア達を貫いていった。
 一方、ユェーは精霊銃『紅炎蒼氷演舞』を使い、氷の精霊を使いラフレシア達を次々と凍らせて動きを止めていき、ある程度の数を凍らせると、次は炎の精霊を使って燃やしていく。
「……燃やしてあげるよ、真っ赤な炎で」
 ユェーの炎に重ねる様に、十雉は薙刀に纏わせた紅蓮の炎を操って燃やしていく。二つの炎は交じり合い、残酷だが美しい色を生み出した。
「嗚呼、十雉くんの炎とっても美しい鮮やかな赤ですねぇ」
 その炎の色合いに、ユェーはうっとりと眺めた。
 勿論、ラフレシアも一方的にやられてばかりはいない。見えない緑触手を伸ばして、綾、紅葉、ティファーナ、十雉を狙って来る。それを、綾達は第六感や残像等で上手くかわしていった。
 ユェーにもラフレシアの攻撃が迫る。花に引きずり込もうと花粉を散らし魅了しようとするが、ユェーには効く様子はない。そんな彼女達に、ユェーは微笑んだ。
「貴女の捕食はとても可愛いですね」
 ユェーの体内の刻印『暴食グール』の封印を解き、狂気暴食の巨大な黒キ鬼へと変わる。
「さぁ、ディナーの時間だよ」
 にこりと黒キ鬼は笑うと、ラフレシア達を喰らっていく。……その姿は、まるで暴喰いの鬼。ユェーを父親の様に慕う十雉は、いつもの優しい彼とは違う面を見て動揺する。目の前で、それはまさに捕食という言葉が相応しく思わず目を覆いたくなるような光景だから。そんな姿を見るのは初めてだったから……。だが、同時に思い出す。除霊をしている時に、彼は喰べてしまうと言っていた事を。これが、その姿……そういう事なのだろう。
 ラフレシア達を喰らうユェーの傍では、桜水晶の花が舞い乱れ、天叢雲剣が斬り裂き、風の精霊・戦乙女・聖霊・月霊が貫いていく。
「清しき桜に及びもつかぬ有象無象の草々共よ、凍り砕けて去り罷りませ!」
「ミンナ、後少しだよ! 気を付けて頑張って!」
 紅葉に凍らされたラフレシアは天叢雲剣によって砕かれ、美しい様々な光の矢が貫いて氷を美しく輝かせて舞い散った。
「幸せな夢に溺れて……この場所から、『いなくなりなさい』」
 綾の桜水晶の花が舞い乱れ、この島の桜の花弁も巻き込みながら、幸せな夢に溺れながらラフレシア達は桜吹雪の中、骸の海に還っていった。

「十雉くんはこんな僕は怖いかな?」
 黒キ鬼から元に戻ったユェーは、十雉の様子を心配げに伺うように見やる。それに、十雉は素直に頷いた。
「怖いよ、少しだけ。いつもの優しいユェーと違うから」
 そして十雉は顔を上げると、真っ直ぐにユェーを見る。
「けど、戦っているユェーも今のユェーも……ユェーなんでしょう? ならオレは、怖くても目を背けないでいたい」
 その言葉に、ユェーは微笑む。安心……そして自分と向き合ってくれて嬉しい、そんな笑み。
「えぇ、そうですね。これも僕です。背けずに僕を見てくれてありがとうね」

「ミンナ、お疲れ様☆彡 これで、あのお花さん達も還るべき所に還ったんだね」
 ティファーナは共に戦ってくれた精霊達に七色こんぺいとうを配って、活躍を労う。
「ティファーナもお疲れ様。……次は、この島を支配している相手ね」
「ええ。侵略者から島を奪い返して……桜を安心して愛でられる場所に戻しましょう」
 紅葉と綾は次を見据える。
 ラフレシア達が『主様』と呼び、予知したフィーナが『クジラさん』と呼んでいた、この島を支配するコンキスタドールとの対決を。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『社永守乃勇魚『しろながすのいさな』』

POW   :    其の身、目に見ゆるより巨躯なり
【自身が放つ重圧(プレッシャー)】を巨大化し、自身からレベルm半径内の敵全員を攻撃する。敵味方の区別をしないなら3回攻撃できる。
SPD   :    形あるもの、存ずるを能わず
単純で重い【自身の巨体】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
WIZ   :    此処は根之國なりや
【今までに喰らったメガリスの成れの果て】を降らせる事で、戦場全体が【根之堅洲國(ねのかたすくに)】と同じ環境に変化する。[根之堅洲國(ねのかたすくに)]に適応した者の行動成功率が上昇する。

イラスト:山庫

👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠早乙女・龍破です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

祝聖嬢・ティファーナ
WIZで判定を
*アドリブ歓迎

『フェアリーランド』の壺の中から風精霊/聖霊/月霊/戦乙女を呼んで“七色こんぺいとう”を配って「気を付けて頑張ろうね!♪」と声を掛けて、『エレメンタル・ピクシィーズ』で属性攻撃を『神罰の聖矢』で聖攻撃を仕掛けます☆
敵の攻撃を『月世界の英霊』で空間飛翔して避けて敵のUCを『月霊覚醒』で封印/弱体化をします!♪『聖精月天飛翔』でWIZを強化して『叡智富める精霊』+『神聖天罰刺突』で苛烈な猛攻を仕掛けます!
猟兵の怪我人を『祝聖嬢なる光輝精』で治し『シンフォニック・メディカルヒール』で状態異常を癒します♪

「気を付けて!大きさも気性も桁違いだから慎重に大胆にね!」と応援します


紬雁・紅葉
嗚呼…
故に、私は呼ばれたのですね…

羅刹紋を顕わに打ち震え
歓喜

御鎮めします


先制UC発動
天羽々斬を鞘祓い十握刃を顕現

残像忍び足で正面からするすると接敵
射程に入り次第破魔雷属性衝撃波UCを以て回数に任せ範囲を薙ぎ払う

敵の攻撃は躱せるか見切り
躱せるなら残像などで躱し
さもなくば破魔衝撃波オーラ防御武器受けUC等で防ぐ
何れもカウンター破魔雷属性衝撃波を以て範囲ごと薙ぎ払う

吾、根の大王が佩刀なり!
根の者よ!武早の意に背くな!葦原を乱す勿れ!

咄嗟に取り付き背の社に駆け上がり

破魔雷属性衝撃波ダンス神罰を以て神楽舞の一撃

一二三四五六七八九十
国引の島根…去り罷りませ!

※アドリブ、緊急連携、とっさの絡み、大歓迎です※


篁・綾
アドリブ連携歓迎よ。

…さて、随分大きな鯨のようね。
どう料理しようかしら。
とりあえず、まずは撹乱に周りましょうか。
攻撃範囲を【見切り】、【残像】と【空中戦】を駆使して攻撃をいなしつつ、必要であれば【オーラ防御】で防御。
舞い散る花と【衝撃波】で【目潰し】を。
指定UCを使用しつつ、【催眠術】と【マヒ攻撃】も駆使して惑わせながら、
隙を狙うわ。
他の仲間との連携の結果、隙が出来たら【鎧無視攻撃】を駆使して指定UCを用いた攻撃を。
物理的に削るのが困難そうなら、違う手を打つのもアリよね……
さあ、忌むべき大鯨……、覚めぬ夢へと沈みなさい。幸福のうちに、その魂を喰らってあげるわ。
…その魂、あるべき場所へ還しなさい


朧・ユェー
【双月】
彼はいとおしい子

おやおや、大きいですね。
まるで小さな島一つ
十雉くん、こっちおいで
君を潰させはしませんよ。
えぇ、僕が潰れそうになったら助けてくださいね。

十雉くんの術は皆を護る優しい力ですね。
【漆黒ノ鏈】で動きを止めて

道化
死神の鎌が何度も攻撃する
死神が地獄へ迎えにい来ますよ

十雉くん、君の桜とは違いますが
後でゆっくりお酒でも飲みならがら花見でもしましょうね
おや、十雉くんのお酌ですか?それは嬉しいですねぇ
じゃお願いしましょうか
花弁?ふふっありがとうねぇ
僕よりも君の方が似合いますねとそっと花を君の髪に飾って


宵雛花・十雉
【双月】
ユェーは父親のような存在

え、あれってクジラ…!?
本当におっきい
島と間違えて上陸しちゃってもおかしくない、かも

援護はオレに任せて、思う存分戦ってね
【兵ノ言霊】で仲間を鼓舞して戦闘力を上げるよ
頼りにしてるから…頑張って
あんまり怪我しちゃ駄目だからね
潰れちゃったら大変だから、『第六感』で敵の攻撃を察知したなら『結界術』で皆を守るよ

クジラを倒した後はお花見
夢の桜とは違っても、とっても神秘的で綺麗だから
えっと、よかったらお酌しよっか?
桜を眺めながら乾杯すれば、なんだかとっても風流で
ひらひら舞い降りた花弁が彼の髪に落ちれば
指で摘んで取ってあげる
に、似合う?そうかな、そんなことないよ
…へへ、ありがと



 ……それは、とても大きかった。
 ゆったりと動くその生き物は、その背に森と社まである。その動きはさながら、どこかクジラに似ているような気もする。
 ——彼の名は、社永守乃勇魚『しろながすのいさな』。
「え、あれってクジラ……!? 本当におっきい。島と間違えて上陸しちゃってもおかしくない、かも」
「おやおや、大きいですね。まるで小さな島一つ。十雉くん、こっちおいで、君を潰させはしませんよ」
 宵雛花・十雉の素直な言葉に、朧・ユェーは微笑む。
 それにしてもまた、本当に大きなコンキスタドールだ。
「……さて、随分大きな鯨のようね。どう料理しようかしら」
 しろながすのいさなを見上げながら、篁・綾は、この巨大な相手の攻略方法に思考を巡らせる。一筋縄ではいかない事だけは確かだ。
 そんな中、喜びに打ち震えているのは紬雁・紅葉だ。
「嗚呼……故に、私は呼ばれたのですね……」
 彼女は羅刹の巫女。そして……このしろながすのいさなは戦場を『根之堅洲國』へと変える力を持っている。
 ……『根之堅洲國』は、分かりやすく言えば、根の国とも呼ばれる黄泉の国とも、海の彼方または海の底にある国とも言われる国だ。ならば、巫女である紅葉こそ、このコンキスタドールを相手に上手く立ち回れるだろう。そう、根之堅洲國に対してコンキスタドールに次いで、最も適応出来るからだ。
「みんなー、集まってー!」
 祝聖嬢・ティファーナは、『フェアリーランド』の壺の中から風精霊・聖霊・月霊・戦乙女を呼び出すと、七色こんぺいとうを渡し、勇気づける。
 戦うには万全の態勢。
「みんな、頼りにしてるぜ。頑張ってきてくれよな!」
 十雉は言霊の力を使って、皆の心を強く鼓舞し、そして戦闘力を高くしてくれる。
「ありがとう、助かるわ」
 十雉に感謝の言葉を伝えると、綾はしろながすのいさなに向かって空中へと駆けあがっていく。
 皆と共に行こうとしたユェーの服が引っ張られた。犯人は十雉。
「頼りにしてるから……頑張って。あんまり怪我しちゃ駄目だからね」
「大丈夫ですよ、十雉くんの優しい力がありますから」
 そう微笑み、ユェーも向かう。十雉も、出来るだけ根之堅洲國の雰囲気に適応できるよう努めつつ、皆を鼓舞し、結界術の準備も整えて後方支援を一人で担う。
「御鎮めします」
 天羽々斬を鞘祓い十握刃を顕現させた紅葉は、忍び足で巨体の相手へするすると接近していく。
「吾、根の大王が佩刀なり! 根の者よ! 武早の意に背くな! 葦原を乱す勿れ!」
 "剣神"布都主の神霊体と化した紅葉による衝撃波が、しろながすのいさなへと次々と衝撃波を放つ。
「そこよ! 覚悟なさい!」
 綾は自身が全てを桜色の結晶へと変え同化する姿へと変わると、眼前のしろながすのいさなの魂を糧として、相手の望む夢を見せながら同化する力を加速させてより強固なものにすると、刀を構えたまま桜を纏った姿で一気に攻めかかった。
「気を付けて! 大きさも気性も桁違いだから慎重に大胆にね!」
 ティファーナの声に対して、風精霊・聖霊・月霊・戦乙女達は繰り出す矢を雨の様に降らせていく。
「さぁ、ショーの始まりですよ。彼の地獄への演武を御覧あれ」
 ユェーの死神ジョーカーの大鎌が巨大化すると、しろながすのいさなそのものを斬り付ける様に一気に薙いだ。
「死神が地獄へ迎えに行きますよ」
 巨大な死神の大鎌は容赦なく振り回される。何度も何度も。体当たりをしようとして来るしろながすのいさなに対しては、十雉の結界、ティファーナの魔法の矢の援護もあって防がれた。
 そんな攻防が繰り広げられている中、紅葉はしろながすのいさなの背の社に向かって駆け上がっていた。目指す社に駆け込んだ紅葉は、不安定な足場の中で、神楽舞を舞い踊る。
「一二三四五六七八九十。国引の島根……去り罷りませ!」
 破魔や雷の力などを纏った神罰の神楽舞による一撃が、しろながすのいさなの巨体そのものを壊していく。
「さあ、忌むべき大鯨……、覚めぬ夢へと沈みなさい。幸福のうちに、その魂を喰らってあげるわ。……その魂、あるべき場所へ還しなさい」
 桜の中、バラバラに壊れていくしろながすのいさなの欠片を、綾の桜水晶が包み込んでいく。桜の優しさの中、しろながすのいさなは還るべき場所へと還っていったのだった。

「紅葉、お疲れ様☆彡」
 七色こんぺいとうをティファーナから渡された紅葉は頬を染める。
「少々、暴れまわってしまいました……」
「遠目に見ていたけれど、格好良かったわよ」
「見て……!?」
 綾の言葉に、紅葉は更に赤くなった。綾は重圧から逃れるために空中戦を展開していたので、しろながすのいさなの背に駆け上っていく紅葉に気が付いていたのだ。
「でも、紅葉やみんなが頑張ったお陰で、素敵な気持ちで桜を見られるね☆ 精霊さん達も喜んでるよ♪」
 ティファーナの言葉に、紅葉も綾も辺りを見回す。巨大な物が暴れまわったものの、それに負ける事無く、桜の花は咲き続けている。
「……綺麗な桜ね」
「ええ、本当に」

「十雉くん、君の桜とは違いますが、お酒でも酌み交わして、お花見でもしましょうか」
「うん。夢の桜とは違っても、とっても神秘的で綺麗だから」
 ユェーの誘いに、十雉は頷く。彼の求める桜ではないけれど、ここの桜もとても素敵だから。
「えっと、よかったらお酌しよっか?」
「おや、十雉くんのお酌ですか? それは嬉しいですねぇ。じゃお願いしましょうか」
 桜を眺めながらの乾杯……それは風流で……そこに桜の花弁が散ればなおの事。ユェーの髪についた花弁を十雉は指でつまんで取ってあげる。
「花弁? ふふっありがとうねぇ。僕よりも君の方が似合いますね」
 桜の花弁は十雉に、そっと優しく飾られる。
「に、似合う? そうかな、そんなことないよ。……へへ、ありがと」
 十雉ははにかんだ笑みを浮かべる。こうやって一緒に過ごせる時間が嬉しい。

 桜吹雪が皆を優しく包む。この島が、いつも桜を愛でられる素敵な島であり続ける様に。そんな願いに対して、大丈夫だと答えてくれた、そんな気がしたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年10月24日


挿絵イラスト