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【Q】ケモノパレードにケモノはいるか?

#UDCアース #【Q】 #UDC-P

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 暗い廃墟の中。曇り空の夜のした、厚着をした人影がたむろしていた。
 通りがかれば不良がアジトに廃墟を使っていると思って避けるだろう光景。だが、彼らはただの不良では無かった。
「な、なあもう止めようぜ」
 とその中でも大柄なシルエットが言う。
「……、はあ? お前何言ってんだ」
「だってさ……」
「だっても何もねえだろ、それともお前、また逃げるつもりか?」
「ま、またって……」
 言い争う声が、やがて、1対他の全員という構図になっていく。そして、囲まれたその人影に、リーダー格の不良が他の人影に命令する。
「おい、服剥ぎ取ってやれ」
「え、なんで……!」
 抵抗する。その体格なら、抵抗も容易いはずだが、彼は怪我をさせたりしないようにと遠慮がちな力の振るい方で、喧嘩なれしているらしい不良たちに床に寝かせられて、ついには服を全て剥ぎ取られてしまっていた。
 そして、雲がすこしだけ晴れて月明りが彼の裸を照らした。
 そこにあったのは、人間のそれではなく毛むくじゃらな。もっと言えば、顔は鋭角な印象の犬のようで、体は人間っぽいが全身に毛を覆っている。恐ろしい姿、その胸に大きな傷跡があるのも、それを助長する。その姿はまるで。
「それで人間の前に放り出してやろうか?」
 大きな体を縮めて、うう、と彼は唸る。小刻みに震えているのは、人間に刻まれた恐怖だ。
「そしたら、狼男だっつって、今度こそ殺してくれるだろうよ」
 胸の傷は、人間に付けられたもの。彼だけではなく、この場所にいる誰もが人間から隠れ、怯えて、恨みを持っている。
「今度のパレードは、堂々と歩いて、人間を殺してまわれる絶好の機会なんだよ」
 袖から爪を光らせて、剥ぎ取った服を一枚一枚引き裂いていく。パーカー、ズボン、それにパンツまでも念入りに着れなくした、獣人たちは、血に飢えたような目で見下ろした。
「やらないならいい、邪魔だけはするんじゃねえぞ」
 そう言って、獣人たちは、その彼だけを置いて何処かへと消えていった。

 ◇◇◇

「きな臭いねえ、そう思うだろ?」
 涅児削・陸燈(人間のUDCエージェント・f30173)はポスターをひらひらさせて言った。
【ケモノコスプレパレード】と書かれたそれは、ケモノ、いわゆる獣人のコスプレをして街を歩こう、というイベントだ。
 全国から参加者が集まるらしいが、陸燈は確信していた。ここで事件が起きると。
 そう予知した。
「まあ、UDC組織にも、本物のケモミミ種族と大喧嘩した過激派だの、本物の獣人や竜人が裸で混ざってた、なんて報告は聞くけどもな、今回はその比じゃあねえって事」
 殺し、それも、大規模な通り魔殺人。
「本物の獣人が、恨みのままに人と獣でごった返すパレードで一斉蜂起。そんで姿を晦ませてやろうって腹らしい、随分と都合のいい絵図だよなあ?」
 だから、邪魔してやろうぜ。
「手順はこうだ。まずは、パレードの中で一般人を殺す獣人をボコる。そんで、作戦の異常に気付いたやつらはアジトに引き上げるから、それを追ってアジトを突き止めてボコる」
 ああ、あんまり派手にやるとパニックが起こるから、出来るだけこっそりな。と言い、そんで、最後に。と陸燈は、これはどっちでも好きにしたらいいけど、と興味なさげに。
「平和的な獣人がいるみたいだから、まあ、助けるのもいいんじゃねえ?」
 まあ、警戒されるだろうから面倒だけどな。
 とそういった。


熱血漢
 パレードなシナリオです!



 第一章:ちょっと早いけれどハロウィンパレードです。獣人系の方はそのままでOK、自由な恰好でお越しください。
 と言っても人間でも大丈夫です。みんなが皆仮装してるわけじゃないのがコスプレパレードですから。
 捕まえる時にモフモフしちゃっても不可抗力です。
 ただ、目立たないようにしてください。
 静かな一撃で昏倒させるとか、物陰に連れ込むとか、そもそも周りに気付かせないとか。それっぽいプレイングお願いします。

 第二章:獣人たちのと戦いです。UDC-Pである彼は戦いませんが、裏切ったせいだと誤解されて攻撃されるので、助けてあげてください。

 第三章:彼と触れ合い、人間への恐怖を解いてあげてください。『人の温かさ』とか、心地良さを教えてあげたりするといいのかもですね。

 プレイングお待ちしています!
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第1章 冒険 『ハロウィンの恐怖』

POW   :    イベントに参加して敵も倒す

SPD   :    周囲に気取られる前に素早く倒す

WIZ   :    魔術で他者の目を欺き倒す

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

猫塚・咲希
ハロウィンは獣人姿をさらけ出してても、誰にも何も言われないから大好き
獣人くんたちの気持ちも分かっちゃうなー
とはいえ通り魔殺人は良くないからお仕置きするけどね!

いつもの獣人姿に魔女っぽいローブと三角帽子でパレードに参加
ターゲットの獣人くんを見つけたらこっそり近づいて、尻尾を【ガチキマイラ】でライオンの頭にして足を甘噛みしちゃおう
前につんのめって転んだらそのまま抱きかかえて捕獲
「転んじゃった? 仮装してたら視界が狭いから危ないよー、こっち来て直そうね」
そう言いながら物陰に連れ込んで改めて【ガチキマイラ】でばっくん

連携・アドリブ歓迎



「ふふふん」
 鼻歌を歌っていた。猫塚・咲希(過去は人の間を往く・f24180)は長い耳を魔女の帽子の中の入れて、同じく魔女っぽいローブを纏って、人間じゃなくて獣人の姿で、堂々と歩行者天国を歩く。
 今の彼女は、魔女の猫、ならぬ、猫の魔女。
 魔女帽子の鍔をひらひらさせながら、咲希は上機嫌だ。しっぽもそよそよ動いている。
 人間にもなれるけど、こっちの姿の方が好きな彼女。億劫じゃない獣人の格好でお祭りに参加しても、誰もそんなに気にしないし、騒がれもしないハロウィンが大好きだったりする。
 まあ『クオリティ』の高さに、撮影許可を頼まれたり、小さな子に尻尾を触られる事もあるけどご愛敬。

(慣れちゃえば、避けれるし)

 というわけで、スキップするように人混みのなかを歩いていく咲希の向かう先に、気になる人影。
 フードが犬の耳みたいに三角に尖っている男の子。すすっと人の間を抜けて、隣から顔を見てみると、可愛らしい人間の男の子と目があった。
「がお~!」
 両手を曲げて、威嚇する猛獣に咲希も、にゃあ~!と威嚇しかえしてはにかむと、男の子も嬉しそうに笑い返してくれる。

「ぎゃっ!」
「うわっと」

 そんな微笑ましい光景に回りが気を取られてる時に、転んだみたいに咲希に誰かが倒れてくる。
「大丈夫? 転んじゃった? 仮想してたら視界悪いよね」
 と、これまた咲希に負けず劣らずハイクオリティな犬獣人コスプレな彼を支えてあげる。
「あ、足捻っちゃった? こっちで手当てしないと」
 なんて、彼の返事も聞かず人混みを放れていく二人。
「お、おまえ……!」
 雑居ビルの階段口、誰もいない物陰で、捻ったんじゃなく何かに噛まれたような傷を足に負った犬獣人コスプレの彼、ではなく犬獣人そのものが、警戒するように言った。
 逃げ口を遮る咲希の、魔女ローブの裾から、ライオンの頭になったしっぽの先が揺れている。さっき、犬獣人の足を噛んで転ばせた張本人が咲希だった。
「パレード楽しむだけだったら、何もしなかったんだけどな」
 のびのびと生きたい気持ちは分かるけれど、通り魔殺人はいただけない。
 少し悲しそうに、咲希はそう言う。サイズが大きくなったライオンの頭の口を、ばっくりと開けた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

虹月・天柳
◎ 【WIZ】
悪霊から身を守るための仮装に紛れて悪霊が跋扈し人を殺すとは…何とも皮肉なものだな。まぁ凶行を見逃してやる謂れも無い。叩くか。

「蜃の紗」を纏って獣人姿に化け(【化術】)、人に似せて作っている「義体」に入ったウトを物陰か路地裏に連れて行くような動きをする。
便乗して嬲ってやろうと考えた獣人が近づいて来たら義体に入ったウトが【怪力】で声を出せないよう締め上げて、すかさず【属性攻撃】(雷)でスタンガンの真似事を行い意識を落とす。

生憎と、ここは猟奇殺人映画の撮影現場では無いのでな。過度な流血表現はお断り願っている。



「悪霊から身を守るための仮装に紛れて悪霊が跋扈し人を殺すとは」
 何とも皮肉なものだな。そう月の灯りを見上げて、インハネスコートを纏った男性は、呆れたと声を吐いていた。
 虹月・天柳(悪魔遣い・f30238)は片目を隠す長い前髪を少し揺らして、露わにしたもう片方の眼に決意を少し見せている。
 彼らの凶行を見逃してやる謂れもない。
「叩くか」
 そう言って薄い衣を羽織って、行列の中に溶け込んでいった。

 ◇◇◇

 仮装の行列を一緒に歩く天柳は、今は獣人の姿の幻を纏っている。蜃の紗が見せる幻は短めのマズルに、三角の耳。黒い猫のケモノに見えるだろう。
 周囲を見渡しながら、怪し気な人影を見つけると、自然にその人影の前へと進んで、その視界に入るように、近くの人影の腕を掴んで、路地裏へと連れ込んでいった。
 その背後に視線と、追跡を感じながら、表通りから見えない場所に入った時。
「おい、合図前に早速か?」
 と、笑いながら路地裏についてきたのは、やはり、獣人。コスプレではない、本物の獣人だ。猟兵でもない、UDCの獣人だ。
「……ああ、お前もやるか?」
「へへ、いいのか? じゃあ、俺がぶち殺してやる」
 と長い舌で唇を舐めて、天柳が連れ込んだ人影に迫る獣人にその人影が怯えるように後ずさるのを追い詰めた獣人は、いよいよ、その腕の爪を振り上げて、下ろした!!
 その瞬間。
「ぐぎゃあ!!」
 叫んだのは、人影ではなく獣人の方だった。
 人影が、獣の腕をまるで軽い紙製の道具のように捻り上げて、逆に壁に押し付けていた。
「なん!?」
 そして獣人は気付いた。その人間だと思っていた人影が、人間ではなかったことに。
 それは精巧に作られた人形だった。
「お、むぐっ!」
 咄嗟に頭を回した獣人が叫ぼうとした途端、首をその人形が締め上げる。その人形は悪魔ウトが憑りついている。獣人であっても振りほどけない怪力で獣人の声は完全に封じられてしまっていた。
「ぎゃっ!」
「生憎と、ここは猟奇殺人映画の撮影現場では無いのでな」
 ばちばち、と獣人に放った雷に、獣人の意識は一瞬で吹き飛んだ。力なく崩れ落ちた獣人を見下ろして、殺人事件を起こそうとした獣人に言った。
「過度な流血表現はお断り願っている。さあ、次だ。そいつは縛って動けないようにしておけばいいだろう」
 そうして、獣人を身動きできないようきつく縛りつけた彼らは、次の目標を探してもう一度行列へと潜り込んでいくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

日向・陽葵
ハピハロちゃーん! UDC組織の昔なんて知らんけど、現職員の俺っちは立派にお勤めを果たしに来ちゃいましたあ!
コスはさっきディスカウントストアで買った猫耳と尻尾! 色はモチロン黒猫! 普段着のゴスロリに合わせるとお手軽にそれっぽくない? ……依頼忘れてはしゃいじゃうほどに、ぽいわー!

んじゃ、お仕事必殺人になろっか。暗殺しちゃっていいんよね? みねうちとかじゃなくてえ、ガチに
こっそーり標的に近づいて、ポン刀の一撃をズガンって浴びせたら、介抱するカタチで路地裏とかに連れ込んでー、……まるで俺っちのほうが通り魔してるじゃん?
んでも、殺される覚悟あって決行した感じっしょ。斬っちゃおー!



「その獣人たちを襲ったの、昔のUDC組織かなー? まあ、UDC組織の昔なんて知らんけど!」
 薄いピンクの髪のツインテールを言葉と一緒にゆらゆらとさせながら、日向・陽葵(ついんてーるこんぷれっくす・f24357)は鏡の前に立っていた。
 大型ディスカウントストアで買ったばっかの猫耳と尻尾の具合を、同じストア内の姿見の鏡の前で確かめていた。
「うーん、ぽいわー! ゴスロリと合わさって、お手軽なのにそれっぽくない?」
 くるりと、回ってポーズを決めてみると、ゴシックスカートを無駄に強力な針金で持ち上げて、少しセクシーな感じを匂わせる尻尾がとてもハロウィーンっぽい。
 腰に付けた日本刀と言い、属性過多な感じがさらにさらにハロウィーンパレードらしさを漂わせてる。
「それじゃ、……ハピハロちゃーん!」
 うんうん、と出来上がりに満足した陽葵は、鏡の前に長居して店員に怒られないうちに店を出て、既に始まっているハロウィンパレードに飛び込んでいくのだった。

 ◇◇◇

 ふふふん、と、依頼なんて忘れちゃうように、いろんな仮装を見て、眼福を楽しんでいる陽葵の歩いている前に、標的を見つけた。
 確かに、このUDCアースの昨今のクオリティの高いコスプレなら、本物の獣人が混ざっていても何の問題も無い。むしろ、リアリティがありすぎるコスプレもあるくらいで、溶け込んでいる。
「……、あ、見つけちゃった。んじゃあ――」

 お仕事必殺人になろっか。

 その台詞は聞こえたらマズイと潜めて、人ごみを慣れた様子ですすい、と進んで獣人の傍に近寄る。
 気付かれてはいないけど、ここでバッサリといったら大騒ぎだ。というわけで、鞘に刀を納めたまま、柄の頭で思いっきり獣人の脇腹を突いた。
「ウッ……!?」
 と蹲った獣人に、心配するように屈みこんだ陽葵は、周りの人目が集まる前にもう一発膝で顎を蹴り飛ばす。
「大丈夫? 人に酔っちゃったかな、すみません、ちょっと通してくださあい!」
 意識がもうろうとしたままの獣人を無理やり起こして、マナーよく道を作ってくれた行列参加者に、アリガトーと手を振りながら、路地裏に連れ込んだ獣人が、漸くそこで意識をしっかりさせた。
「……! な、ここ……は、え?」
 そう声を上げた獣人の胸からは既に日本刀の刀が、背中から貫いて生えている。
「わ、まるで俺っちのほうが通り魔してるじゃん」
 脊髄への一撃。刀を抜いた陽葵は、現状を把握しないまま倒れる獣人に言う。
「んでも、殺される覚悟あって決行した感じっしょ」
 地面を這いずって逃げようとする獣人に、言い放つと、彼女はその刀を容赦なく振り下ろした。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ナナシ・ナナイ(サポート)
『ナナシ・ナナシや!よろしゅうな!』

わいの本業は傭兵!金次第で何でもやるで!あ、猟兵としての仕事なら金は取らへんで。

なにか調査するときはフレンドリーに人から話を聞くで。わいのコミュ力を見よ!それ以外は虱潰しにいくで。
あと、傭兵やから求職中のふりをして敵陣に潜入したりするな。
目的達成のためなら恥もプライドも捨てるで!
戦う意思のない奴、殺しちゃいけん奴は『突撃銃型アサルトウェポン』の銃床で殴って気絶させるで。堪忍な。

わいは基本ポジティブ思考や!明るく楽しく気楽に行くわ!でも空気は読むで。
この関西弁はキャラ付けやから適当やで。
誰でも名前+ちゃん呼びや!
あとはおまかせや!



「ほな、いっちょやりましょかー」
 ナナシ・ナナイ(ナニワのマンハンター・f00913)は、外はねする髪をがしがしかいて、行列に混ざっていった。
「わあ!」
 外から眺めて、獣人を見分けた彼は、ほっぺをむにむにと揉んで表情を作ってから、その獣人に声かけていた。
「え! ちょっとちょっとそこのワンコフェイスなニイちゃん! めっちゃクオリティたかない?」
「……! なんだ、お前」
「いや、わい、コスプレ見るの大好きお兄ちゃんなんやけどな? いやあ、ニイちゃんコスプレれべるたかいなあ、ちょっと取材させてくれへん? 実はネットで記事かいててやな、このパレードも特集組みたくて、ほら、こっちこっち、こっちきてえや」
「あ、う? は、ちょっと、お前!」
「いやあ、今日はツいとるなあ、こんなめちゃくちゃカッコいいケモノなニイちゃんに会えるなんて、わい感動やわ、絶対ええ記事書くから、ちょっとだけ、ちょっとだけやからなあ」
 手を握って、物陰へと引っ張っていったナナシの腕を、振りほどいて、怒りを見せる。
「おい、人の話を! ……待て……お前、なんだ?」
 と、一瞬で警戒を深めた獣人にナナシはへらっと笑った。
「ええー? ただのコスプレ見るの大好きなお兄ちゃんや。おかしないやろ?」
「……匂うな」
「え!? そんなわけあらへんやろ、ちゃんと毎日お風呂入っとるし」
 ギっ! と睨んだ獣人がナナシに駆け出した。爪を光らせて飛び掛かってきた獣人の頭を、服の中に隠していた銃の銃床で殴り飛ばして、迎撃したナナシは、その銃口を獣人に向けた。
「いやあ、流石に怪しかったかなあ。まあ、悪く思わんといてな」
 これも仕事やから。そう言って、引き金が引かれた。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 集団戦 『街を往く獣人』

POW   :    俺達はどこまでも本気になれる
【獣の本能 】に覚醒して【魔獣形態】に変身し、戦闘能力が爆発的に増大する。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
SPD   :    俺達は何人にだってなれる
レベル×1体の、【胸元 】に1と刻印された戦闘用【の『街を往く獣人』】を召喚する。合体させると数字が合計され強くなる。
WIZ   :    俺達はどこにだって隠れられる
無敵の【何にでも変身できるようになる腕輪 】を想像から創造し、戦闘に利用できる。強力だが、能力に疑念を感じると大幅に弱体化する。

イラスト:相澤つきひ

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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 合図も無く、仲間の数が減っている。
 そんな異常に気付いた獣人たちは、撤退を開始した。

 ――その動きを猟兵達に追われているとも知らず。

「てめえ!!」
 そしてアジトに戻った獣人が怒り狂った。そこにいたのは裸にしたままの獣人。
「ひっ、な、なに?」
「何じゃねえ。てめえ、クソ人間に俺らの事チクリやがったな!」
「し、しらないよ!」
「しらばっくれやがって!! じゃなきゃ誰が!」
 その爪が、気弱な獣人に振り下ろされる直前。爪が弾かれて、距離を離した獣人の間に飛び降りる猟兵達。
「……そら、やっぱりじゃねえか」
「ち、ちが……」
「知るか、お前も含めて全員ぶっ殺してやるからな……!」
 そう怒る獣人に、猟兵達は向き合うのだった。

 ◇◇◇

 集団戦です。UDC-Pである獣人を護りながら戦ってください。
 プレイングお待ちしています!
虹月・天柳

視野狭窄した挙句、境遇を同じくした同胞を疑心に駆られて害するか。その疑心も己らの狭量が齎したものだと言うに……愚かしいな。

UDC–Pを背後に庇いつつUCを発動。豹たちを嗾けながら、「射干玉鴉の羽根ペン」で陣を描き雷と氷の【属性攻撃】術を用意(【多重詠唱】)。
豹たちの妨害とと雷による感電麻痺、氷による凍結の足止めで動きの鈍った奴から順に、「義体」のウトによる【怪力】での殴り飛ばし・蹴り飛ばしを敢行させてもらう。手が足りなければ【属性攻撃】・風弾で吹き飛ばす。
加減してやる謂れは無いが、あまり無慈悲に処断しても徒に警護対象の恐怖心を煽るだけだろうからな。この辺りが落とし所、と言ったところか。


猫塚・咲希
へー、なるほど。君たちはこういうこと、やっちゃうんだ。
見過ごせないなー、ボクも同じ獣人だし。

可能な限り獣人たちと距離を取って、【千々乱れ撃ち】で攻撃
「数が多いからね、一気にやっちゃおう……当たったらごめんね、そこの君!」
なるべく保護対象のUDC-Pには当てないよう気をつけながらも、矢を乱れ放つ
別に寿命が減っても気にしないけど、当たるなら猟兵に当たる方がいいなぁ
「ここは人間の世界、人間が生きるように出来ている世界。まぁだからといって人間じゃない生き物が生きちゃいけないわけじゃないけど、世界のルールは守らなきゃ、だよね?」

アドリブ・連携歓迎



「視野狭窄の挙句、境遇を同じくした同胞を疑心に駆られて害するか」
 呆れてため息も出ない。虹月・天柳(悪魔遣い・f30238)は自分に集まった無数の敵意の視線を、UDC-Pである獣人から奪い一身に受けた。
「追え、追え、狩りたてろ」
 それこそが、彼が繰り出そうとしている術のトリガーだ。
「汝は闇より出でたる狩人の仔――我が危機を狩り取る爪牙……!」
 詠唱の終わりと共に、地面から盛り上がった闇色の流動体が一気に獣の姿になって駆け出した!
 五十体もの闇色の豹が、獣人達に襲いかかる瞬間に、真黒な羽ペンを取り出すと、夜色の光で術式の陣を描きあげる。
「その疑心も己らの狭量が齎したものだと言うに」

 ――愚かしいな。

 駆けた豹が食らい付いた獣人に、雷と氷が放たれる。
「ぐぎゃっ!」
 豹の攻撃に加えて電撃の麻痺と氷結の拘束が、獣人に何かに変身しようとする隙を与えず動きを阻む。
 そして悪魔ウトの潜む義体が、そんな獣人に突貫し、その胴体を怪力でぶん殴っていた。氷を砕いて吹き飛んだ獣人は壁に衝突して動きを止める。
 獣人の声。
「くそ、アイツだけでも殺せ!」
 吠える声に、数体の獣人が巨大な獣へと変身し、加えて、街から戻ってきた増援がこの戦地にたどり着く。
 そしてウトが次の標的を狙い定める、その時。
「当たったらごめんね、そこの君!」
 声と共にズダダダダ!! と矢の雨が降った!
 頭上。むき出しの鉄骨から降った矢が獣人たちを射抜いていく。
「っ!?」
 強烈な矢の雨に打たれた巨獣が倒れ伏す。それを夜闇に輝く瞳で見下ろすのは、猫塚・咲希(過去は人の間を往く・f24180)だ。
 見上げられた視線に、尻尾をふって返事しながら冷たく視線にかえす。
「君たちはそういうこと、やっちゃうんだ。」
 責任転嫁の、弱いもの虐め。人間らしいといえばそうかもしれないけど。
「見過ごせないなー、ボクも同じ獣人だし」
「……くそっ!」
 そんな悪態をつく獣人を無視して、さっきの一瞬、降らせた矢の雨の一部が飛んでいた天柳に、咲希はごめんと手を縦にする。
「あー、危なかったよね?」
「ん? ……ああ」
 だが、まるで気付かなかったとでも言うように返した天柳。
 確かに難なく風の弾で吹き飛ばしていたのだが。
「この程度なら何の問題もない」
「……へーん、ほほーう???」
 そのあからさまに挑発するような言葉に、咲希はピクピクと眉をひくつかせて笑った。
 気にせずどんどん打て、ということだとは分かる。けれども、その言い方に黙って頷くほどにおとなしい性格でもないのだ。
「じゃあ、ボクも容赦なく射っちゃうけど『問題ない』……よねえ?」
「ああ、構わない」
 やってみろとばかりに僅かに笑い、天柳は言う。
 UDC-Pである獣人を必要以上に怖がらせないように、痛みを出来るだけ少なく、損傷を少なく獣人を仕留める彼だが、それでも周囲を警戒する余裕は十分にある。
 行動を阻害し、ウトの怪力と風の暴圧に吹き飛ばす。
「……ここらが落とし所だろうな」
 呟いた天柳。
 確かに、彼ならば問題無さそうだと判断した咲希は、爛々輝く瞳に獲物を見定め。
「ここは人間の世界、人間が生きるように出来ている世界」
 だからといって、人間じゃない生き物が生きちゃいけない程小さな世界でも無いけれど。
「世界のルールは守らなきゃ、だよね?」
 またしても矢をその弓につがえて、弦を引くのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

日向・陽葵
やんやん、この時期に寒そーなカッコウ!! 毛があるから大丈夫系?
でも寒そう。俺っちのこと怖いかなー。怖くないなら……んでも布がないのが困るんよなー……
あ、布纏った敵が居るんだわ目の前に。ラッキー、剥ぎ取ってプレゼント親密作戦決行しちゃう

てなわけでぇ! 俺っち、闇にうまいこと紛れて零距離射撃でだまし討ちしちゃおうと思いまあっす!
ちょっと風穴開くけど、羽織ることはできるできる。お似合いでしても、お気に入りますかねー?

あら大変身。ちょい怖? あっ火力バカ上がりしてんじゃん! 怖ーいっ逃げながら戦お
んー……怯えるより恨んで前に進むのはアリっちゃアリだけど……俺っちだって一族大事ですからあ……切捨御免!



 獣が駆けて雷と氷が舞い、無数の矢が吹き荒ぶ戦場のど真ん中に、ゴシックドレスに猫耳尻尾、という場違いな格好で歩いて来たのは、誰あろう、日向・陽葵(ついんてーるこんぷれっくす・f24357)だ。
 怯えて身を丸めている、裸の獣人の目の前で屈み込んで、首をかしげてみる。
「やんやん、この時期に寒そーなカッコウ!!」
 毛があるから大丈夫系?
 でも震えてるし、さむそー。
 じゃなくて、俺っち怖い感じ?
 怖くないよねー?
 うんうん、じゃあ寒いのかなー。
 でも、俺っちの服入らなさそうだし。俺っちが寒くなっちゃうしー。
 ってああ、そうだ。入りそうな服着てるのいるっじゃーん。
 ラッキー、剥ぎ取ってプレゼント親密作戦決行しちゃうぅー。
 そう言うと、陽葵は立ち上がる。この間UDC-Pの獣人は声も出せず、陽葵を凝視していたと言っておこう。
 と、いうわけで、目的を定めた陽葵は早速動き出した。
「てなわけでぇ!」(小声)
 陽葵は廃墟の中に忍びこんで、誰もいない壁に向かって、企画説明を開始していた。
「俺っち、闇にうまいこと紛れて零距離射撃でだまし討ちしちゃおうと思いまあっす!」
 なんとも物騒な企画だろうか。ネットに載せれば即炎上ものだ。
 だが、これは猟兵のお仕事。誉めこそすれど怒る人はいないだろう。
 というわけで決行決定である!
 ささっと、と近付いた獣人の背中に鉛玉をぶちこむ!
「穴は空くけど羽織れるよね」
 盛大な発砲音と共に、幾つLか分からない大きなジャージに風穴を開けてパパっと脱がせる陽葵に、周囲の獣人が気炎をあげた。
「てん、めええええ!!!」
 目の前で無惨に殺された獣人が猛って、体が膨れ上がる。
 そしてその巨大な獣が振るった爪に、廃墟のビルが削れて吹き飛んだ。
「うわお」
 その威力に陽葵は、ひょうきんな声を上げていた。
「火力バカ上がりしてんじゃん! 怖ーいっ逃げながら戦お」
「ゴァアア!!」
 吠えた獣の一撃が、陽葵を押し潰す。が既に彼女はそこにはいなかった。ヒビ割れただけの地面に、獣が叫ぶ。
「ド、ゴ、ダアアア!!!」
「こっこっ!!」
 頭上から、声が落ちてきた。その声に頭上を見上げる獣の首が、ズズ、とずれていく。
「んー……怯えるより恨んで前に進むのはアリっちゃアリだけど」
 闇に紛れて廃墟を登り、獣が崩した壁から飛び降り一閃!
 刀はもう鞘に納めて、床に着地した陽葵が、斬った獣を見上げて言った。
「俺っちだって一族大事ですからあ……切捨御免!」

大成功 🔵​🔵​🔵​

ガルムゼノン・フェンリル
【息子のゼル(f00372)と一緒に】
獣人が起こした騒ぎと聞いてやってきたが…。
ふむ、狙われているのは敵意を向けられた同族か?
ならば、息子のデュオゼルガと共に行こうか。
ゼル、修行の成果をみせる時だぞ!

戦闘
これでも私はこの世界に道場を構える格闘家なんでね、手加減攻撃には心得がある。
氷属性の拳による二回攻撃で試しに威嚇してみよう。
向かってくるならフェイントな野生の勘で回避。回避が間に合わない不意打ちには武器受けで溜めた力を衝撃波として撃ち放つ!

【崩月・蒼牙破心撃】で彼らの戦意を『悪心』として無効化しようか!

改心できないなら倒すしかないんだが……あまり手荒なことはさせてくれるなよ?

【アドリブ歓迎♪】


デュオゼルガ・フェンリル
【父さん(f01970)と一緒に!】
獣人が起こした騒ぎだって?
他人事じゃなさそうだし俺も頑張るんだぜー!
修行の成果を見せるんだぜ!行こう、父さん!

そうだ、俺は狙われてるUDC‐Pの子を護るように立ち回るんだぜ。
鎮圧は父さんがほぼやっちゃいそうだしなー

戦闘
俺は父さんの弟子だからな、こう見えて手加減攻撃には心得があるぜ!
同じように氷属性の拳による二回攻撃で試しに威嚇してみよっかな?
向かってくるならフェイントな野生の勘で回避して、間に合わない不意打ちなら武器受けで対応!

【崩月・狼牙破心撃】で戦意を『悪心』として無効化するんだぜ!

暴力で解決するのって気が引けるから諦めてくれないかなぁ


【アドリブ歓迎♪】



 パレードで賑わう通りを見下ろしながら、二つの影が、雑居ビルの屋上を駆けていく。
「獣人が起こした騒ぎか」
「うん、他人事じゃないよな、父さん!」
 その一つが、神妙に呟いた言葉に、もう一人の小さい影が返す。
 父さん、と言った小さい影はデュオゼルガ・フェンリル(父の背を追う蒼拳狼・f00372)。その一歩先を行く、鍛えられた背中はガルムゼノン・フェンリル(月をも砕く蒼狼拳士・f01970)だ。
 息子のデュオゼルガが、自分を頼り信じているのが言葉に伝わって、全身に力がみなぎる。その時、目指す場所が見えた。
「行くぞ、ゼル!」
「うん、修行の成果を見せるんだぜ!」
 そして、怖がりな獣人、UDC-Pの前に二人のs蒼き獣が降り立つのだった!

 ◇◇◇

「邪魔スルナァ!!」
 降り立った瞬間に、魔獣形態となって突っ込んできた獣人。ガルムゼノンはその猛攻に蒼氷狼の冷気を纏わせた拳で向かい合っていた。
 振り下ろされた爪を、ほんの直前でかわして
たと思えば、ガルムゼノンは瞬く間に強烈な打撃を魔獣の腹へと叩き込んでいた。
 自身の数倍もある相手を吹き飛ばしたガルムゼノンは、油断なく次の構えを取る、その直前に、頭上から飛び降りた他の獣人が不意打ちの一撃をガルムゼノンに見舞う!
「ぐわ!」
 だが、吹き飛んだのは獣人の方だった。攻撃を受けた瞬間に、機篭手の蓄積した衝撃を解放して、反撃としていた。
「このぉ……!」
「退け、お前達では敵わない」
 すぐに彼らが立ち上がれるのは、彼が手加減をしているからだ。歴然とした力の差。
 それでも獣人達は、ガルムゼノンへと襲いかかる!

 ◇◇◇

 それを更にいなしながら戦う父親の姿に、憧れながらも心配することはしなかった。
 息子であるデュオゼルガは、負けはしないと知っている。
「退けえ!」
「絶対に退かないんだぜ!」
 敵の攻撃を避けて、さばき、籠手から返しつつ、氷の拳で打つ。
 それはガルムゼノンと同じ動きだった。いや、ガルムゼノンにはまだ届きはしないが、それでも、父の弟子だと胸を張れるくらいには自信を持っている。
「だから、俺はこの子を守るんだぜ!」
 父さんが、デュオゼルガに任せてくれたのだから、絶対に通さない。
「このお!!」
 獣人の体が膨れ上がって、服がちぎれ飛ぶ。
 デュオゼルガよりも年下。人間なら高校生かそこらの少年と戦う事にデュオゼルガは、嫌な感情を覚えていた。
 正直、暴力で解決するというのは嫌だ。
「だから、諦めてくれないかなぁ……」
「フザケルナア!!」
「ひ、い!」
 魔獣となって飛びかかってきた獣人に、デュオゼルガが少しだけ悲しげに目を伏せて、拳を握った。
 怯えるUDC-Pの獣人を背にして、守るように。
 蒼氷狼の波導が、夜闇に渦を巻いて拳を包む。
「ならその悪心、戦意、凍てつかせてやるッ!」
 牙を剥いた魔獣に怯えることなくデュオゼルガは、その拳を突き付けた!

 ◇◇◇

 ドオン!
 吹き飛んだの魔獣が、人の姿に戻っていく。
「改心できないなら倒すしかないんだが……」
 肉体を傷つけず、悪心だけを打ち抜く拳を握るガルムゼノンは、息子よりも若い獣人を見下ろして、鋭く睨む。
 その獣の体を隠すものはない。人目から守るものも。
 ガルムゼノンは、冷気を纏わせている拳を構えながら、獣人の心に染み込ませるように言った。
「あまり手荒なことはさせてくれるなよ?

「く、くそ!」
 戦意を挫かれた彼らにもはや勝ち目は無い。ほうぼうの体で彼らは背を向けて、街の闇の中へと消えていった。
「さすが父さんだな! 殆ど父さんがやったんじゃないか?」
「何を言う。お前もよく守ったじゃないか」
 駆け寄ってきたデュオゼルガの頭をガルムゼノンがくしゃくしゃと撫でると、照れたようにデュオゼルガは笑う。
 そして、最後に残ったのは、一人の獣人だった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 日常 『UDC-P対処マニュアル』

POW   :    UDC-Pの危険な難点に体力や気合、ユーベルコードで耐えながら対処法のヒントを探す

SPD   :    超高速演算や鋭い観察眼によって、UDC-Pへの特性を導き出す

WIZ   :    UDC-Pと出来得る限りのコミュニケーションを図り、情報を集積する

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「……っっ、く、う」
 ぼろぼろと泣きながら、大きな体格を小さく丸めて涙を流す獣人。よく見れば狐のものなのだろう尾が股の間に震えている。
 彼は、猟兵達が近づこうとすれば、びくりと警戒する。
 彼の心を溶かして、保護できれば良いのだが。

 ◇◇◇

 第三章です。

 優しい時間をすごさせてください。

 プレイングお待ちしています!
デュオゼルガ・フェンリル
【父さん(f01970)と一緒に!】

一応WIZ判定?

無事に済んでよかったぜ♪
あとは残った子のケアだな?
大丈夫だ、キミに害する連中は追い払っちゃったからな!
ところでキミ……狐なのかー?
俺の親友…幼馴染にも狐の獣人の子がいてさ!
なんか親近感というか、ほっとけなかったんだー

警戒心を解く為にも、いろいろコミュニケーションしたいな!
おなかを空かせてたら、俺のお弁当セットのおにぎりを分けてあげようっと
一緒に食べればおいしいぜー♪

余計なお世話だったかもしれないけど、これからは俺たち猟兵に任せてくれ!もうキミを傷付けたりするヤツが出てこないように、絶対に護ってみせるからさ!


アドリブ歓迎だぜ♪


ガルムゼノン・フェンリル
【息子のゼル(f00372)と一緒に】

一応WIZ判定かな?


無事に済んだか…良かった良かった♪

さて、残るはUDC‐Pの狐くんの保護か。
彼、置かれていた環境的に大変だっただろうからね…
頭を撫でてあげたり落ち着かせようかな。

私としては、UDC‐Pの持ちえている何らかの情報を収集したりしたいが……彼は有益な情報を持っているだろうか?
コミュニケーションに関しては、息子が色々手を尽くしてくれるだろうから…何か情報がありそうだったら軽く質問してみようかな?

よしよし、今までよく頑張ったね♪
これからは私たち猟兵が責任持ってキミを護るから安心してくれ。

アドリブ歓迎だ♪



 ツインテールの猟兵が敵から剥ぎ取っていた穴の空いたパーカーやらでどうにか裸から脱した狐獣人に、ガルムゼノン・フェンリル(月をも砕く蒼狼拳士・f01970)は視線を向けた。
「さて、残るはあの子の保護か」
「無事に終わってよかったぜ。父さん! 俺に任せてくれよ!」
「ああ、頼りにしてるぞ」
 デュオゼルガ・フェンリル(父の背を追う蒼拳狼・f00372)の自信ありげな言葉に、ガルムゼノンは頷いた。
 さっきの戦闘を誉めて全身をくまなく撫でくりまわしてやりたいがそれは後で思う存分やってやろう。
「大丈夫だぜー!」
 デュオゼルガは、怯える狐獣人に声をかけた。戦闘中彼を守るように動いていたからか、警戒が少し溶けたようだ。姿も同じ獣人だからか。
 隣に座って、デュオゼルガはおもむろにお弁当を取り出していた。
「お腹すいてるか? おにぎりやるよ!」
「え、あう……うん」
 とおにぎりを渡した途端に狐獣人のお腹がなって、空気が弛緩する。
 デュオゼルガが笑っておにぎりを食べれば、狐獣人も口をつけた。
「もう大丈夫だぜ、キミに害する連中は、みんなで追い払っちゃったからな!」
「……な、なんで?」
「俺の親友…幼馴染にも狐の獣人の子がいてさ!」
 なんか親近感というか、ほっとけなかったんだー。といえば、興味深そうに彼はデュオゼルガを見つめた。
 きっと自分に似た誰かが気になったんだろう。
「余計なお世話だったかもしれないけど、これからは俺たち猟兵に任せてくれ!」
 ちゃんとUDC組織に保護されればこれまでの危険は、遠ざけれる。
「もうキミを傷付けたりするヤツが出てこないように、絶対に護ってみせるからさ!」
 そう言えば、狐の獣人は嬉しそうに頷いた。
 それをみてガルムゼノンはもう大丈夫そうだなと近づいて、狐獣人の頭を撫でてあげた。
「今までよく頑張ったね」
 狐獣人はもう一度頷く。
 デュオゼルガに心を開いてくれたからかガルムゼノンにも警戒は薄い。
「君たちUDCは基本的に私達猟兵や人間に敵対的だけれど、君はどうして、人を襲うのが嫌だったんだい?」
 なにか情報は、と聞いたガルムゼノンだったが、その返事は芳しくはなかった。
「……分かんない、いつも嫌だって思ってて、いつからかは……」
「そうか。いや、良いんだ気になっただけだからね」
 ガルムゼノンは、狐獣人を抱き寄せて、その背をとんとんと叩いて上げた。
 静かに、狐獣人は嗚咽をもらしていたが、そのうち落ち着いてガルムゼノンの胸の中で「ありがとう」と呟いていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年10月11日


挿絵イラスト