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深緑の城に座す

#アックス&ウィザーズ

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●緑の王国
 森というものは、静かなようでいて意外と賑やかなものである。
 鳥のさえずり、獣たちの鳴き声。
 風が吹けば草木がざわめき、流れゆく川のせせらぎの中を魚が跳ね、飛沫を飛ばす。
 住人が人間でない、というだけで、ここは立派な『街』と言えるのかもしれない。
 その密林の中心には、一つの巨大な樹があった。
 いつからそこにあったのだろうか。ずっと前からか、それともつい最近できたものなのか。それは、誰にもわからない。
 いずれにせよ。それはさながら城下町を見下ろす王城のように、そこにそびえ立っていた。
 だとすれば、大樹の頂上に立つその竜は、緑の国に君臨する王と言えるのだろうか。
 色とりどりの花が咲き乱れる玉座の間。王はその中央で身体を丸めて、寝息を立てている。
 はるか遠くで、大地の鳴動する音が聞こえた気がした。
 それは、軍勢が進軍する軍靴の音のようであった。

●暴君を討て
「皆様、お集まりいただき感謝します。さっそく、ブリーフィングを始めさせていただきますね」
 グリモアベースの一角の人だかりと、その中心に立つグリモア猟兵。
 今日もベースでは、そんな光景がそこかしこで繰り広げられている。
 シャルロット・クリスティア(f00330)もその人だかりの一つでグリモアを掲げ、地図を広げていた。
「今回皆様に向かっていただくのは、アックス&ウィザーズの熱帯地方です。ここの密林地帯で、オブリビオンの出現が確認されました。今回はドラゴンですね」
 ドラゴン。
 魔物としては有名どころであるが、だからこそ『強敵』として認識されるその単語。
 猟兵達のざわめきが収まるまでしばし待って、シャルは言葉を続ける。
「現在、対象は出現地点から積極的に動く様子はないみたいで、今のところ直接の人的被害は出ていません。ですが、このドラゴンの出現の影響で、周囲の密林がその規模を徐々に広げているようでして……」
 このまま放置しておけば、近隣の都市や集落が森の中に沈む恐れも有りうるという。
 緑化と単純に言えば聞こえはいいかもしれないが、その結果人に被害が出ていたら何ともならない。
「グリモアが見せた光景とこの異常から、対象のドラゴンはグラスアボラス……通称『息吹の竜』と断定。近頃出現報告が多いですし、もしかしたら交戦経験のある方もいらっしゃるかもしれないですね」
 息吹の竜『グラスアボラス』。
 生命……特に花を司る、成長と強化の竜で、本来は温和な性格であるらしく、このように森林を際限なく広げていくような存在ではないのだろうが。
 過去の記憶であるオブリビオンとして蘇った際に、何かしら誇張された噂などが混ざってしまったのかもしれない。
 ともあれ、オブリビオンとして、害をなす存在として現れてしまった以上、猟兵としては放置するわけにはいかないのである。

「では、具体的な作戦内容に移りますね」
 丸まりそうになる地図の端っこに重しを置きつつ、シャルは続ける。
「グラスアボラスは、密林の中心に存在する……そうですね、巨大樹とでも言っておきましょうか。そこの上部に居を構えているようです。移動する気配はありませんし、遠目でも目立ちますから捜索の必要は無いですよ」
 なにせ、数十メートル……もしかしたら三桁に届くかもしれないくらいにどーんとそびえ立ってますから。
 どーん、と両手を掲げてみせるシャル。140センチに届かない身長でそれをやっても大柄な猟兵に勝てないのはご愛敬。
「こほん。……まず、近隣の都市まで私が転送しますので、皆様には密林に分け入って、巨大樹の麓を目指してもらいます。そこで中継拠点となるキャンプを設営してください」
 安全性を鑑みた結果ではあるのだが、転送地点と目的地まではかなりの距離がある。
 それに、抜けなければいけないのは鬱蒼とした密林だ。
 獣もいれば虫もいる。川やぬかるんだ場所を抜ける必要もあるだろうし、そうでなくても張り巡らされた木々の根で凹凸も激しく、草木を分け入って進むこともあるだろう。
 考え無しに進めば、それだけでも脱落者が出かねないほどだ。このまま休みなしで戦闘までなど、もってのほかである。
「巨大樹の麓まで行けば、他の生物もドラゴンを警戒してあまり近寄らないですしドラゴンからの直接攻撃もありません。ここでコンディションを整えたのち、改めて巨大樹を登り、ドラゴンを討伐、という流れになります」
 なお、戦場となる巨大樹の頂上は、寝床として都合の良いようにしたのか、グラスアボラスの能力によって開けた空間となっており、足元びっしりに張り巡らされた枝?のおかげで多少の凹凸はあるものの、それこそドラゴンが上に乗っても踏み抜けることは無い。
 戦闘に支障はないだろう、とのこと。
「大変な行軍の上、長丁場になると思います。どうか無理だけはなさらないでくださいね」
 それでは、準備が出来ましたら改めて声をおかけください。ご武運を!
 そう言うとシャルは転送の準備を始め、猟兵達もまた身支度を整えるのであった。


ふねこ
 某狩猟ゲーの拡張が楽しみな盾斧使い、ふねこです。
 初心に帰るにはまだ早い気もしますが、再びアックス&ウィザーズを舞台とさせていただきました。
 例によって、更新タイミング等の大雑把な目安はマスター自己紹介にも随時書いていこうと思いますので、そちらもよろしければご確認くださいませ。
 以下、補足情報になります。

 第一章、第二章共に冒険フェイズになり、巨大樹の頂上、グラスアボラスの寝床を目指していただきます。
 巨大樹については第二章冒頭あたりで追加の描写を多少しようと思いますが、書いてある以外にも『こんな道やルートがありそう』『その道ならこんな感じに突破できそう』などなど、ぜひいろいろ想像してみて頂けたらなと思います。
 なお、第一章のキャンプ設営については、特に言及しなくてもシーン間で設営されますので『自分の手で作りたい!』とかでなければ気にしなくても問題ありません。

 それでは、皆様のご参加お待ちしております。
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第1章 冒険 『密林旅行』

POW   :    木々をなぎ払い道を開きながら豪快に徐々に進む

SPD   :    木々に飛び移りながら素早く進む

WIZ   :    地形や痕跡を調査、おおよその場所を絞り込んで進む

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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

シュデラ・テノーフォン
そう言えばやってたな
昔に。城攻めをね
竜の王かぁ…早く狩りたいな

密林の上飛んでいけば早そうだけど
単独で見つかりそうだな。地道に行こうか
狙撃を主にしてるとね、高い所は割と把握できるんだ
飛び移り易い足場の良い木とかを感覚で見つける
野生の…なのかは判らないが、まぁ勘で
木登りは翼で飛んで、そのまま木々を飛び移り進んで巨大樹を目指そうか
目標はたまに木の上に顔を出せば解るから、デカイのはいいもんだ
道に迷ってる猟兵がいたらさり気なく教えとこうか

あー後、キャンプするんだっけ?
じゃあ食料要るかな
動物の音や声を聞き耳で判別
木の上からピンポイント狙撃で仕留める
何匹か獲って、手土産にしようか
勿論キャンプ設置も手伝うよ


アズール・ネペンテス
【選択:SPD】
ドラゴンねぇ…ありゃあ倒しがいがある上に鱗や骨なんかもそこらの鉄よかはるかに上回るし肉は当然食用、内蔵も薬になるから無駄がねぇ生物だよな。
まぁ結局金になるって事だが。

どっちにしても陣営用意しねぇと行けねぇし目的地までスカイステッパーも使いつつ素早く移動しようじゃねぇの。
ついでに後続が通りやすいように邪魔な木の枝も切っておいてやるか。
(アドリブ大歓迎)


アトシュ・スカーレット
【SPD】
おぉー、探検だー!…て軽々しくいうものじゃないよね、うん。

【クライミング】で木の上に登って【空中戦】をやる感覚で飛び移るね
危険がないか、【絶望の福音】で予知できないかな…?

「よし、頑張るぞー!」
「それにしても結構生い茂ってるよね、この森…。」


アメリア・イアハッター
巨大樹かぁ
きっと高いんだろうなぁ
空に近いんだろうなぁ
私もそんな場所で寝っ転がってみたいな!

・方針
密林の中は大変そうだから高い木々を乗り移り、森の上を移動する

・行動
【スカイステッパー】使用
人が乗っても折れないくらい太い枝を持つ樹に飛び乗り、そこから同じく安全そうな樹を乗り移っていく
安全な樹の指標は、太い枝、背が高い、鳥が止まっている等
虫は避けたいけど、いるかどうか見ただけで分かるかな
大群なら見てわかりそう

大変な行軍ということで可能であれば他の猟兵と協力して進んでいきたい
例えば力自慢の人には背負って貰う代わりにUC【Evergreen】を使用して猟兵をランプの中に入れ運び、交互に休憩しながら進む等



 各世界共通の暦で言えば、今は2月に入ろうというところ。
 UDCアースの主な活動区域に当たる、日本で言えば冬に当たる。
 ……が、世界は広い。ある場所が冬であれば、また別の場所は夏なわけで。
 猟兵達が分け入った密林は、端的に言って暑かった。
「探検だー!…て軽々しくいうものじゃないよね、うん……」
 最初は上機嫌だったアトシュ・スカーレット(銀目の放浪者・f00811)も、早くも額に汗をにじませ、その暑さにややげんなりした調子である。
 とは言え、物理的にはじめじめして重苦しい空気であっても、猟兵達の周りに漂う空気までそうかと言うと、そうとも言い切れない。
「ドラゴンねぇ…ありゃあ倒しがいがある上に、鱗や骨なんかもそこらの鉄よかはるかに上回るし、肉は当然食用、内蔵も薬になるから無駄がねぇ生物だよな」
 まぁ結局金になるって事だが。
 アズール・ネペンテス(禁忌の成果・f13453)がそんなことを言ってる横で、
「竜の王かぁ…早く狩りたいな」
 やってたな、昔に。城攻め。……などと、思いを馳せるシュデラ・テノーフォン(天狼パラフォニア・f13408)もいる。
 ドラゴンは強大な生物だ。
 強大であるがゆえに有名で、それ故に時として様々な羨望の対象にもなりうる。
 こと、戦闘や危険事が日常茶飯事の猟兵にとっては、そう言う感情を抱く者も決して少なくは無いのだろう。
「あそこまで登ると、きっと高いんだろうなぁ……空に近いんだろうなぁ……私もそんな場所で寝っ転がってみたいな!」
 ドラゴンよりも巨大樹の方に興味を惹かれているアメリア・イアハッター(想空流・f01896)なんて人もいたりするけど。
 木々がみっしりと生い茂って頭上の視界は非常に悪く、日の光も十分に届いているとは言い難いが、その隙間から姿を確認することができるのは救いではある。
 とは言え、そのそびえ立つ姿はいまだ遠い。
 思いを馳せるのは良いが、まずは辿り着かなければ。
「密林の上飛んでいけば早そうだけど……」
「けっこう生い茂ってるもんね、この森……」
 シュデラとアトシュが頭上を仰ぐが、視界に入るのは緑ばかり。
 あまり高高度を飛べば、流石のドラゴンも真っ直ぐ飛んでくる何かを警戒しないわけはないだろうし、かと言って低高度だとあまりにも木々が邪魔すぎる。
「地道に行こうか……」
「でも、密林の中を行くのは大変そうだし、いい案だと思うよ!」
 溜息をつくシュデラの横で、アメリアは乗り気だ。
 上空、とはいかずとも、木々の枝を跳んで行くことは不可能ではない。
 幸いなことに、ちょうど固まった4名は総じて身のこなしが軽いように見える。
 結果。

「陣営用意しねぇと行けねぇし、素早く行こうじゃねぇの」
 ひょいひょいと、木々の間をアズールが跳ぶ。
 枝から枝へ。届かなさそうであれば、スカイステッパーで空中をも蹴って。
「さっすがシーフ、私も負けていられないね」
 その後を同じくスカイステッパーでアメリアが続く。
 着地と同時に足場にした枝がたわみ、驚いた鳥たちが羽音を立てて飛び立っていく。
「ほら、レティくんも早く!」
「アメリアみたいに手早くはいかないって……」
 そのまま振り返ってぱたぱたと手を振るアメリアに苦笑するアトシュ。
 急かされても、慎重に、着実に。
 周囲を見て、飛びつく先の枝を見て、耐えられそうか確認して。
 同じ枝はダメだ。アメリア一人なら大丈夫でも、二人分の体重となると厳しい。折れそうな予感がする。
「(その隣は……嫌な予感も無い。大丈夫そうかな)」
 そうして、改めて跳躍。
 枝に両足を乗せ、余った勢いを幹で抑えて、ふぅと一息。
「シュデラさん、道、大丈夫ですか?」
「あぁ、ちゃんと見えてるよ」
 アトシュが視線を向ける先は、額に手を翳して巨大樹を仰ぐシュデラの姿。
 でかいってのは良いものだ。わかりやすい。そんな事を思いながらうんうんと頷いて。
 このような具合に、4人は木々の間を、自らの翼や身体能力を以てして進んでいた。
 確かに、高い位置の枝を跳び移って進むのであれば、草やぬかるみに足を取られることは無いし、地上を行く獣たちと遭遇戦なんて可能性もだいぶ減る。
 可能な者が限られるという大きな欠点こそあるものの、可能でさえあれば理にかなった移動法と言えよう。
「……っと、ちょっと待て」
 おもむろにシュデラが銃を構える。なんだなんだと他が足を止めて振り返っている間に、銃声一発。
「どうしたの?」
「ちょうどいい動物がいた。何匹か獲って、手土産にしようと思ってな」
 キャンプするなら食料も追加であった方が良いだろう?と、翼をはためかせてシュデラが下りた先には、横たわった草食獣の死骸。
 見事なワン・ショット・キルである。
「それじゃあ、私のコレで運んでいこっか?」
「んー、それなら荷物が増えたら頼むか」
 シュデラの頭上で深緑黄のランプを揺らすアメリア。抵抗しない対象を中に入れることができるという代物である。
 一頭だけならともかく、何頭も仕留めて運ぶことになれば、お世話になることもありそうだなと、そんな考えはアズールの声によって遮られた。
「おーい、置いてくぞ」
 見やれば、やや前方でアズールが跳び移るのに邪魔そうな小枝を先んじて切り落としているところだった。
 あぁ、今行くと返事を返して、シュデラは再び翼を広げる。
 まだまだ先は長そうであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

黒玻璃・ミコ
◆心情
竜種を狩るまたとない機会です
万事が抜かりないように戦いに挑むとしましょう

◆行動
【黒竜の恩寵】で攻撃力をUP
男は度胸、女は愛嬌と言います
道は通った後に作られるものです。
【怪力】を活かし【気合い】を込めて
えぃ、やぁと【鎧砕き】の要領で木々をなぎ払いながら
真っ直ぐに突き進むとしましょう。
何となく普通よりも疲れが増しそうな気もしますが
そんな時は【生命力吸収】を使って大地の恵みを取り入れながら
他の方にお任せして休憩しますよ、うふふふ
【第六感】に訴えかけるものがあったら
近くの方々に警告を発するのも忘れずに、ですね

◆補足
見知らぬ猟兵の方々との絡みも大歓迎です


アララギ・イチイ
これは素敵な熱帯雨林だわぁ
森林伐採の環境破壊し甲斐があるわね、それじゃ道を切り開いて行くわよぉ

出発前に召喚・機関人形ズで機械人形を召喚よぉ
人形達はキャンプ設営の為の資材運搬役で、運搬に必要な人数以外は合体させて耐久性を強化しておくわぁ(定期的に【メカニック】の技能でメンテナンス実施

虫対策で【毒使い】の能力で煙管から【マヒ攻撃(弱)】の効果がある煙を漂わせておくわぁ

道の開拓は巨大剣を振るって草木をなぎ払い進もうかしらぁ
川とかぬかるんだ場所は巨大剣を【念動力】で浮かせて、その剣の側面に物資や人を乗せて運搬かしら、可能なら迂回して進みたい所だけどぉ

一応、獣の襲撃を警戒して【聞き耳】をして周囲警戒よぉ


六代目・松座衛門
「穏やかなドラゴンらしいけど、放置してると、後々、手が付けられなくなるだろうなぁ。」
町の近くまで迫った森を眺めつつ、巨大樹の麓の中継地点へ向けて出発する。
UC【錬成カミヤドリ】で、自身の器物「十字型の操作板」の複製を出し、それを足場にして、大きな樹に登る。

「いーち、にーの、さん!」
そして、からくり人形「暁闇」を宙づりにして、振り子の要領で近くの木樹の枝に着地させ、がっしりと幹に抱き着かせる。

「固定よし。では…ア~アア~~」
今度は、自分が振り子となり、密林の中を飛び、大樹の枝に着地する。もちろんマナーの「掛け声」も忘れずに。

「一度やってみたかったんだよ!」

【SPD】選択。アドリブ、連携歓迎



 巨大樹へと至る道は一つではない。
 そもそも、人を寄せ付けぬ深い密林。道などないに等しい。
 だが、目指す場所は一つ。そびえ立つ巨大樹に辿り着けられればそれでいい。
 先の四人が分け入ったのとは別の場所。
 巨大樹を臨む森の入り口に、六代目・松座衛門(とある人形操術の亡霊・f02931)は立っていた。
「穏やかなドラゴンらしいけど、放置してると、後々、手が付けられなくなるだろうなぁ」
 見上げながら、松座衛門はひとりごちる。
 まだ街を見てからそう時間は経っていないのにもかかわらず、目の前には木々が広がっている。
 そこまで密林が広がり、街を脅かしている証拠だ。
 止めなければと改めて決意し、松座衛門もまた、密林に入っていく。
 前情報通り、進む道はひどいものだ。
 凸凹に湿気、草木。ありとあらゆるものが侵入者の体力を奪いにかかってくる。
 さて、どう攻略したものかと考えていると、後方で何やらすごい音がした。
 何やら、凄い力で木々を薙ぎ倒すような、そんな音だ。
 ちょっと脇にずれてみる。
 どんどん音が近づいてくる。……そして。
「さすが、森林伐採の環境破壊し甲斐があるわねぇ。これは素敵な熱帯雨林だわぁ」
「道は通った後に作られるものです」
 メキョッと目の前の樹がへし折れたかと思うと、現れた二人の人影。
 巨大剣を担いだドラゴニアンと、あちこちに葉っぱや木屑をくっつけたスライム状のブラックタール。
 アララギ・イチイ(ドラゴニアンの少女・f05751)と黒玻璃・ミコ(屠竜の魔女・f00148)であった。
 二人して、強引に巨大樹まで直進していく腹積もりらしい。
「機関人形たちも……まだメンテの必要はなさそうね」
 アララギが後ろを振り返ると、そこにいたのは何体かの機械人形たち。
 荷物持ちや護衛にとアララギがユーベルコードで呼び出したしもべたちだ。
 一方でアララギ自身も、咥えた煙草に弱い麻痺毒を混ぜ込んで、害虫対策済み。
 進行は力押しだが、その為の準備は万全であった。
「男は度胸、女は愛嬌と言います。真っ直ぐに突き進むとしましょう」
 いやー、竜種を狩るまたとない機会です。楽しみですね。
 一応、獣の襲撃は警戒しておくわねぇ。
 そんな会話を和やかに交わしながら、アララギとミコはそのまま目の前の邪魔する樹を方や大剣の一振りで、方や「えぃ、やぁ」と掛け声だけは可愛らしい体当たりで薙ぎ倒し、そのまま奥へと消えていく。
 そしてその後を無言でついて行く機械人形たち。
「度胸はともかく愛嬌って密林攻略に必要かな」とか「そもそもそんなに派手に破壊活動してたら、獣のほうが警戒して逃げるんじゃないかな」とかいろいろ想うことはあったが、松座衛門はそれを心の中に留めておくことにして、そのまま二人を見送った。
 きっと二人ならあのまま辿り着いてくれるだろう、うん。
 黙っているのも処世の一つである。決して口を挟む余地が無かったとか、そう言うわけではなく。
 ともあれ、一人その場に残された松座衛門であるが。
「……誰もいないよな?」
 いない。
 ならば、と、松座衛門は錬成ヤドリガミを発動。自身の本体である操作盤を生み出せば、それを足場に木の枝に飛び乗って。
 そのまま空中を移動していけば楽なんだろう、が。
 あえて、からくり人形を近くの大樹まで振り子の要領で飛ばし、がっしり幹に抱き着かせて……。
 固定よし。糸の強度よし。では。
「ア~アア~~!!」
 二個目のアで音階を上げる感じの掛け声を上げながら、松座衛門が跳んだ。
 振り子のように円を描きながら向かう先の大樹へと勢いよく飛び、華麗に着地。
 その姿は、ジャングルと言えばお決まりのアレに相違なかった。
「一度やってみたかったんだよ!」
 うん、わかるよ。
 そんな誰かの声が聞こえたような気がした。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

ダーシャ・アヴェンダ
【―morgen―】
見事に密林ね。闇雲に進むと迷ってしまいそうね。
なら、『エレクトロレギオン』で偵察ドローンを召喚して【情報収集】しましょう。
巨大樹の方角を示して適度に休憩を挟みつつ、
私はサイファーを操って仕込んだフック付きワイヤーで木々を【ロープワーク】で飛び移って巨大樹の方角を飛んでいくわ。

獣や虫はサイファーの両掌に仕込んだ火炎放射器で燃やして対処よ。
「此処まで進めば目的地まで近いと思うけど…」

アドリブ歓迎


フォルク・リア
【―morgen―】のみんなと参加。
目的地を確認したら地図を確認しながら、
地図が無ければ自分で作成しながら現在位置を見失わない様に進む。
仲間とは逸れない様に適宜人数や位置を確認。
仲間のする事は良く確認して出来るだけ協力。
「目的地は見えてるけど。どうやって行ったものか。
近くて遠いってのはこういうのを言うのかもね。」

川や泥濘を進む際は深さや流れの速さをよく観察する。
幅が広い場合や流れのはやい場合は
ロープを木等に結んで
命綱代わりにする。
最初に渡りきったら、向こう岸にも結んで手すりの様に。

草むらなど視界の通らない場所では足元に注意
木で地面をついて足元を確認する等
足元に沼があった場合はまらない様にする。


一駒・丈一
【―morgen―】として、
乙女(f00399)、ダーシャ(f01750)、フォルク(f05375)の4名で参加だ。

森で楽しいピクニック……とは言い難い難易度の高さ。
ナメて掛かって逆に密林に呑まれぬよう、注意を払おう。

仲間の地図や木々の上からの情報を糧としつつ
逸れぬように着実に進もう。

鬱蒼と生い茂る草々で
足元の見通しが立たない場合は、
UCの『罪業罰下』で切り払い、足元をクリアにして進もうか。
割と広い範囲の草や障害物も一掃できよう。

野生動物などが襲い掛かってくる可能性もある。
その場合は、『早業』を以て手持ちの妖刀で応戦だ。

仲間の行動には助力を惜しまず、連携してこの密林を攻略しよう。
※アドリブ歓迎


花盛・乙女
【―morgen―】の仲間達、丈一殿・フォルク殿・ダーシャ殿と行動する。
森は数多見てきたが、コレが密林か…森よりも湿気が濃いな。
道がぬかるむようなら袴の裾を上げ、雪駄は脱ぎ裸足で挑もう。

私は思慮が深い方ではないからな。
仲間の邪魔にならないよう、道行きの邪魔になる木々は切り払って進もう。 …ふふ、木々を切り倒し進むとエンパイアに居た頃を思い出す。
思えばこうして野山で狩りなどに興じたものだ。

だがこれは野狩りではなく竜退治。
気は緩めず、引き締めていこう。
…仲間、と呼べる者たちもいるせいだろうか。気分が高揚してしまうな。



 密林内、また別の地点に視点を移そう。
「森は数多見てきたが、コレが密林か……森よりも湿気が濃いな」
「闇雲に進むと迷ってしまいそうね……」
 ぬかるんだ道を行く、4人の男女。
 morgen。『明日』の名を冠した砦に集う猟兵達、そのチームの一つ。
 草木をかき分けて、慎重に歩を進める。
 侮ると容易く呑み込まれかねない、人を阻む深い森。楽しいピクニックと言うわけにはいかず、その空気には緊張感がある。
「ダーシャ、どうだ?」
「ある程度の位置はわかるだけ良いけど……詳しい地形までは無理ね、森が深すぎる」
 花盛・乙女(誇り咲き舞う乙女花・f00399)と共に先頭を歩く一駒・丈一(金眼の・f01005)が振り返って問えば、ダーシャ・アヴェンダ(人形造形師・f01750)が浮かない顔で首を振って。
 ダーシャの装着したサイバーアイには、先ほどから、前もって上空に展開しておいたエレクトロレギオンの撮影データが次々と送られてきている。
 だが、目に映るのは緑、緑、緑。
 航空写真では、木々が密集し過ぎて地面まで見通すことができないのだ。
 ただ、巨大樹の位置は常に把握できているし、川などで木々が生えていない場所であれば確認できる。
 そのおかげで、当人が言うようにだいたいの現在位置は常に把握することに成功していた。
「前方に川。フォルク様?」
「大樹がここ、川がここ……大丈夫、道は逸れていない」
 近くて遠いってのはこういうのを言うのかもね、とため息をつくフォルク・リア(黄泉への導・f05375)。
 彼が手にした地図と逐一照らし合わせ、位置関係を確認する。
 逸れぬように、着実に。歩みは決して速いものではないが、用心に越したことは無い。
「思えばこうして野山で狩りなどに興じたものだが……野狩りのようにはいかないな」
 エンパイアに居た頃の記憶に思いを馳せながら、乙女は気を引き締め直しまた一歩踏み出して。
 べちゃり、湿った土が裸足の指の隙間に入り込むのが少々気持ち悪いが、それでも彼女は内心で高揚している自分自身を感じていた。
 ……仲間、と呼べる者たちもいるせいだろうか。
 そんな事を思いながら、隣を歩く丈一と共に邪魔な草を薙ぎ、木々を切り倒す。
 草むらに隠れていた蛇や獣が一目散に逃げていくのが見えた。
 隙を見せれば襲われていたかもしれないが、隠れているところがなくなればこうもなろう。
 道を切り開くための行為であったが、ある意味ラッキーであった。
 そうこうしてくるうちに、ダーシャとフォルクの情報通り、目の前が開け、ざぁざぁと音を立てる川が視界に入ってきた。
 思ったよりも流れが速い。
「深さは歩けないほどではないけど……」
「底の小石に足を取られたら厄介だな……」
 川底を覗き込む、フォルクと丈一。
 無策で渡るのは少々リスキーかもしれない、という結論になったところで、次に動いたのはダーシャだ。
「サイファー」
 声をかけるのは、傍らに控えているからくり人形。
 命令を受諾した人形は、腕を掲げると、仕込まれていたフック付きワイヤーを射出する。
 ひゅん、と言う風を切る小気味よい音と共に放たれたそれは、川を飛び越えて対岸の樹の枝にくるくる巻き付いて、フックを食い込ませる。
 何度か引っ張り、緩むことも枝が折れることも無いことを確認したのち、ダーシャは人形に捕まってワイヤーを巻き取りつつ、川を進む。
「……よし!」
 無事に到着。一同でささやかな歓声が沸いて。
 一人渡ることが出来たら、あとは格段に楽だ。
 フォルクが対岸のダーシャにロープを投げ渡して、それぞれ手近な樹に結び付けて。
 そうして岸を繋ぐ手摺のようにしてしまえば、残る3人はそれを伝って進めばいい。
 乙女、フォルク、そして丈一。
 股座あたりまで水に浸かりながら、お互いがフォローし合えるような位置を保ちつつ、しっかり捕まって慎重に。
「……よし、みんな問題ないな?」
「大丈夫。此処まで進めば目的地まで近いと思うけど……」
 互いの無事を確認し合って、ダーシャは改めて頭上を仰ぐ。
 木々の隙間から見える巨大樹。その姿は、見上げると首が痛くなりそうなほどに近くまで来ていた。
 仲間同士、連携して助け合って着実に進んできた道のり。
 その成果は、確実に表れていた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​




第2章 冒険 『超巨大樹攻略』

POW   :    気合で登る

SPD   :    道具を巧みに使いこなして登る

WIZ   :    登りやすい場所を探す

👑11
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●玉座を目指して
 あるものはその力で、またあるものは知恵と技術で。
 巨大樹の麓に再集結した猟兵達は、そこで簡単なキャンプを張り、一夜を過ごした。
 麓であれば頂上のドラゴンもあまり気にしないらしく、また、他の大きな獣たちもドラゴンを警戒しているのかあまり近づいてこない。
 虫や小型の動物こそ警戒が必要だったものの、比較的平穏な一夜を過ごし、英気を養ったのち、猟兵達は改めて巨大樹を仰ぐ。
 遠目に見ればあまり大きさは判別できなかったが、グリモア猟兵の予想よりもずっと大きそうに見えた。

 巨大樹と呼んでいるものの、それは一本の樹ではないらしかった。
 いくつもの植物が複雑に絡み合い、連なり伸びながら、縄さながらに一つの巨大な樹木のように天へと伸びているのだ。
 絡み合った樹木に宿った草や蔦があちこちで垂れ下がり、絡み合って。
 ぐねぐねと伸びるいくつもの幹の隙間からは、大樹の内部に入ってみることもできるだろう。
 また、日の当たらない場所にはキノコも生え、その一部はUDCアースなどでは想像もできないほどに巨大化し、大人が乗っても平気そうにすら見える。
 目指す場所ははるか上だが、それらを駆使していただきを目指さないことには、ドラゴンの元に辿り着くことはできない。
 猟兵達は意を決し、巨大樹に挑み始めた。
黒玻璃・ミコ
◆心情
おや、随分と立派な大樹ですね
UDCアースで言う屋久杉でさえ比較になりそうにありません(上を見上げ)

◆行動
【黒竜の遊戯】を使用しますね

【気合い】があれば人生の八割は乗り越えられます
ガシっと【怪力】を込め
おてて?で大樹の丈夫そうな部位をしっかり掴んで地道に登りましょう
暗い処でも【暗視】出来るので問題ありませんし
危険な場所は【第六感】を信じて回避すれば良さそうですよね
時には【黒竜の遊戯】で私自身を持ち上げたり
届かない枝も引き寄せれば何とかなりますよね

疲れた時は【生命力吸収】で
大樹からパワーを分けて頂きましょう、うふふふ

◆補足
他の猟兵さんとの絡み、アドリブOK
困ってる人が居たら助けに行きますよ


アズール・ネペンテス
【選択:SPD】
なんていうかさっき傍から見た分にもデカかったが…近くで見るとシャレにならん位デカいな。

しかし一本の樹だったら樹齢何万年だよって思ったがなるほど幾多の樹が密接に絡み合って一本の大樹と化したのか。となると余程土壌には栄養が溜まっているんだろうが…これ登り切れるか?

とりあえずスカイステッパーで跳躍し途中で着地できそうな地点で降りて再度のスカイステッパーで跳躍を繰り返し地道に上ってくしかなさそうだな。

ただこの方法を取る以上相当疲れるのは目に見えているから途中で休憩をはさんで気長に進むしかなさそうだが…食料もつかわからねぇなこれ


アララギ・イチイ
燃やしてみたいなぁ
燃やせば、きっと盛大なキャンプファイヤーが完成するでしょうねぇ(木を見ながら

と、そんな物騒な事を考えつつも大人しく木を登るわぁ
木の内部に樹洞が出来ている様だからその内部を伝い、登っていくわぁ
普通では登れない、苦労しなければ登攀が出来ない様な場所は【念動力】で装備品の浮遊砲台類を浮かせて、そこを足場に登るわぁ
後、継続で【毒使い】の能力で煙管から【マヒ攻撃(弱)】の毒煙を漂わせて、蟲避け変わりよぉ

視界内限定だけど偵察用小型ビットを先行させて様子見させておきましょうかぁ

普通に登攀するのも面白くないし、食べそうなキノコ、珍しいキノコを回収しておきましょうぉ(後で食べる気である


六代目・松座衛門
「今度は登って、頂上でドラゴン退治!気合い入れていくかぁ!」
ドラゴンとの戦闘が目前となった。気を引き締めて行動しよう。

「戦う前に怪我なんてしないよう、安全第一にな。」
UC【即席人形】を発動! 蔦や小枝で出来た人形を作り、歩いて登れるルートの選定か、周囲の猟兵の提案ルートの安全を確かめるために使う。

狭くて通れない道も、人形の攻撃で周囲の枝や蔦を取り除こう。
また、クライミングする必要になったら、人形を鋭い爪を使って先に登らせて、操作糸をロープ代わりに登ろう。

「それにしても高いな。ドラゴンと戦う前にヘトヘトになりそうだ。」
【WIZ】選択。アドリブ、連携歓迎。


シュデラ・テノーフォン
やあ
これは壮観だね

取り敢えず…飛べる所は飛ぶかな
巨大樹の幹?で良いのかな、この集合体
最初は外側を、あまり樹から離れない程度の距離を保って上へ飛び
ちょこちょこ中に入れる所を探すけども
竜に気付かれない所までは挑戦しようか
にしても良い景色

中も広々としていれば良いんだけど
基本的に飛んで、
それ以外は足場を確認しながら登ろうかな
あれこの足場大きなキノコだ
面白い形

後は縄になりそうな蔓とか多いみたいだから
ロープ代わりに使おうか

それと俺がフォロー出来るなら他の猟兵のサポートもしようか
先に行って蔓を登り易い所に垂らしたり、
障害物になりそうな枝とかに風の精霊弾を撃って切り払う
運べるなら足場の良い所迄飛んで連れてくよ


アトシュ・スカーレット
【SPD】
さーて、木登りだー
…辿り着けんのか、これ?

【行動】
装備武器のJoyeuse・剣形態を短剣くらいの長さに調整、村雨を刀に変形させ、身体強化の魔法で【怪力】にした腕力に物を言わせて、木に突き刺しながら【クライミング】する
足場にできそうな枝があったら、そこで軽くルートを確認しながら進む

枝から枝へ行った方が楽な場所に入ったら、風を一時的な足場にするUC【Krarvint】で【空中戦】を行う感覚で移動する


アメリア・イアハッター
シュデラくんが狩ってくれたお肉美味しかったね!
さて、いよいよ空へ、かな
ふふ、楽しみ!

・行動
UC【スカイステッパー】使用
基本は足場になりそうな場所を探し、そこを乗り継いで上へ上へと登っていく
足場になりそうな場所が高ければ空中を蹴ってその場を目指す
時折休憩も挟みつつ

あ、すっごい大きなキノコ!
……乗ってみたい!
キノコがあれば飛び乗ってみて、ぴょんぴょん飛び跳ねてみたり

また、ロープで登る人とかがいればサポートできるかな
ロープを持って上へ跳び、引っ掛ける部分をがっちり固定したり

それにしても、一本の木じゃなくて色んな植物が合わさってこんなにおっきくなったんだね
そっか……
私も皆と力を合わせれば、空に届くかな



「おや、随分と立派な大樹ですね」
「やあ、これは壮観だね」
 改めて、これから挑む巨大樹を見上げる猟兵達。
 圧巻のその姿に、黒玻璃・ミコ(屠竜の魔女・f00148)やシュデラ・テノーフォン(天狼パラフォニア・f13408)をはじめとして、次々と感嘆の息が漏れる。
「なんていうか、さっき傍から見た分にもデカかったが……近くで見るとシャレにならん位デカいな」
 アズール・ネペンテス(お宝ハンター・f13453)もまた、巨大樹を見上げながらため息をついていた。
 目の前まで来て見上げてみれば、その頂点が隠れてしまうほど。
 壮大ではあるが、ずっとこの姿勢でいたら首が痛くなってしまいそうだ。
 そんな中、アララギ・イチイ(ドラゴニアンの少女・f05751)だけは全く別の感想を抱いていた。
「燃やしてみたいなぁ……」
 燃やせば、きっと盛大なキャンプファイヤーが完成するのだろうなぁ、と。
 そんな物騒な心の声が漏れだしていた。
 猟兵達の視線が一斉にアララギに向く。その視線に「やらないやらない」とアララギは手を振って。
 実際のところ、しっかり水分を含んだ木材は案外燃えなかったりもするので、この樹がそうそう燃えるのかはわからないが……まぁ、やらないのであれば今のところは関係ないだろう。
 とにもかくにも。
 ここでずっと眺めていても話は進まない。
「今度は登って、頂上でドラゴン退治!気合い入れていくかぁ!」
「いよいよ空へ、かな。ふふ、楽しみ!」
 六代目・松座衛門(とある人形操術の亡霊・f02931)の掛け声にアメリア・イアハッター(想空流・f01896)も思わず笑みをこぼし。
 猟兵達は巨大樹へと乗り込んでいく。
「さーて、木登りだー……辿り着けんのか、これ?」
 何は無くとも、登り始めるのに必要な取っ掛かりを見つけなければ。
 そんなアトシュ・スカーレット(銀目の放浪者・f00811)の懸念は、しかし案外あっさりと解決した。
 多くの木々を巻き込んで絡み合い伸びる巨大樹。
 どうやら結構広範囲の木々にまで及んでいたようで、外側から巻き込まれた木はかなりの角度で以て巨大樹に取り込まれていた。
 その気になれば、幹に立つことも可能そうで、坂道代わりに登っていくことも不可能ではない。
 と言うわけで早速登ってみようとアトシュは一歩踏み出して……。
「うわっ!?」
 幹の曲面で足を滑らせた。
 何とも言えない沈黙があたりを支配する。 
 そう、確かに不可能ではない。だが簡単だとも言っていない。
「……スカイステッパー使おうかー」
「そうしよそうしよ」
「お前ら」
 次々ユーベルコードを発動していく周囲。アトシュ君本性漏れかけてますよ。
 とは言え、元々巨大樹を登るというのは想定されていたことだ。
 それ故に、最初からスカイステッパーを使用するつもりでこの場に臨んでいる者は多い。
 空中を蹴って、足場として使えそうな出っ張りまでたどり着いて、そこからまた跳躍……と言うわけである。
 さて、そうなるとそれに類する能力も翼も持っていないものはどうするのか、と言うことだが。
「気合いがあれば人生の八割は乗り越えられます」
 ミコ曰く、そう言うことらしかった。
 がしっと、足場にする幹とはまた別の木の一部を、その腕で掴み……腕どこ?
「細かいこと気にしてはいけませんよ」
 ブラックタールだし、身体の一部をにょいーんと伸ばしているんだろう、きっと。
 どちらにせよ、手近なものに掴まって支えとすることで、木の幹を上り始めた。
「まぁ、そうするしかないかー……」
「だな。戦う前に怪我なんてしないよう、安全第一にな」
 アトシュもそれに倣うように(スカイステッパー相当の技あるけど)、短刀サイズの得物を手近な木に突き立てて支えとし、松座衛門もまた、鋭い鉤爪を持つからくり人形を先行させて、それにつながる絃を命綱として進んでいく。
 アズール、アメリアがスカイステッパーで飛び跳ね、その横でシュデラは翼をはためかせ。
 アララギも、念導力で装備を浮かせて緊急の足場としたり、他の猟兵の助けも受けながら登り始めていく。
 スタートは比較的順調であった。

 が。
「……疲れた……」
 最初に言い出したのは誰だったか。
 はじめのほうは和やかに登っていた猟兵達であったが、いかんせん高さが高さである。
 地道に巨大樹の幹を踏み進めているミコ、アララギ、松座衛門はもちろんだが、スカイステッパー等を駆使して空中を跳ぶものも、結局のところ空中を『蹴って』進んでいるわけで。
 つまりそれは、『同等の高さの階段を数段飛ばしで駆け上がっている』のとほぼ同義である。
 足腰にこないわけが無い。
 離れすぎない程度の位置を保って飛行しているシュデラも、ただホバリングするだけならともかく自身の体重をどんどん上へ上へと重力に逆らっているうえに、時に飛べない仲間のフォローにも回っているのだ。
 端的に言ってみんな揃って疲れている。
「その蔦、上の枝に繋がっているみたいよ」
「了解っと。ドラゴンと戦う前にヘトヘトになりそうだ……」
 手元の端末の情報をチェックしながら告げるアララギに応じ、松座衛門がぼやきながらも即席の人形を先行させる。
 先ほどからこうやって、アララギの偵察ドローンで道を探し、その上で人形に先行させることで、地上組の進む道が現実的かどうかをチェックして進んでいるのだ。
 目の前にぶら下がった蔦をよじ登ろうと人形がそれを手に取り、体重を預けて。
 がさがさと葉っぱの擦れる音とともに、地上へ真っ逆さまに落ちて行った。
「…………」
 どうやら今の蔦は、どこからか生えていたわけではなく引っかかっていただけだったらしい。
 危険度チェックと言う大事な役目を全うして、どんどん小さくなっていく人形を見送る一同。
 そして人形はやがて視界から消えて……その後には静寂だけが残った。
「……休憩するか」
 アズールの提案に、全員がほぼ同時に頷いた。
 肉体的な疲労はもちろんだが、集中力も切れかかっている。あの人形の二の舞だけは絶対に避けなくてはならない。
 さて、どこで休むかと言うところで、すぐそばの幹に裂け目が入っているのが猟兵達の目に入った。
 ……いや、裂け目と言うよりは、木々の『編み目』の隙間と言うべきか。多数の木々が絡み合って出来ている巨大樹だからこそ、こういう隙間も点在している。
 中をのぞいてみると、内側の空気はしっとりと涼やかで、あちこちに苔やキノコの生えた、幻想的な空間が広がっていた。
 他の木々に比べて高い場所にあるために周囲の密林に比べると通気性は格段に良い巨大樹であるが、流石にその内側となると日も殆ど当たらず、周囲を瑞々しい植物に囲まれていればこういう環境になるのも当然の事だろう。
「……あ、すっごい大きなキノコ!」
 アメリアがぴょんと中に跳び入って着地した先は、常識はずれなほどに巨大に育ったキノコ。
 皆の静止が入る前に楽しそうに飛び跳ね始めるが、踏み台にされたキノコはピクリとも動じない。
「大きなキノコが足場になってるんだ。面白い形」
 シュデラも一度羽根を休めて、アメリアに続いて入ってくる。
 どうやら想像以上にしっかりと幹から生えているらしく、数人ずつ別れれば十分に休息スペースになろう。
 おのおの腰を下ろし、持ち込んできた食料を口にし始める。
「シュデラくんが狩ってくれたお肉、美味しいー!」
「食料もつかわからねぇな、これ……」
 舌鼓を打ちながら肉をぱくぱく食べているアメリアに、やれやれとため息をつくアズール。
 そんな様子を横目で見ながら。
「このキノコ、食べられないかしらね」
「無理があると思うなぁ……」
 虫除けの煙を煙管からぷかぷか立ち昇らせつつ、足元の巨大キノコを撫でるアララギ。
 ここまで育つキノコは、比較的この手の摩訶不思議なものが豊富(そうに思える)なアックス&ウィザーズに於いてもそうそうお目にかかれるものではない。
 何かしらの影響を受けている可能性は大きいが、それでも食用に耐えうるのだろうか、これは。
 まぁ流石に、食料が尽きるよりも到着が先だろうとは思うが。
「しかし、一本の樹だったら樹齢何万年だよって思ったが……なるほど、幾多の樹が密接に絡み合って一本の大樹と化したのか」
 改めて周囲の巨大樹を見渡し、アズールは思案に耽る。
 ここまで育つとなると、よほど土壌に栄養があったのだろう。
 だからこそあのドラゴンがここをねぐらにしたのか、それともドラゴンが住み着いたからこそここまで栄養豊富な土壌となったのか。
 それは、猟兵達にはわからない。
「そのおかげか、やはりこの大樹からは強いパワーを感じますね」
 良い感じに生命力吸収できてますよー、とスライムめいた身体をプルプルさせているミコがどことなく幸せそうなので、とりあえずはこれでいいのかもしれない。
「それにしても、随分高くまで登ってきたんだね」
 ほら、良い景色。
 シュデラの言葉に、縫い目の隙間から外を眺める猟兵達。
 流石に雲の高さまでには届かないが、見上げる青空を泳ぐ雲は心なしか近くにあるような気がして、眼下には青々と茂った密林が広がり、所々で鳥が群れをなして飛んでいるのが見える。
「一本の木じゃなくて、色んな植物が合わさってこんな高さにまでおっきくなったんだね」
 私も皆と力を合わせれば、空に届くかな。
 澄んだ青空を見上げながら、アメリアは誰へともなしに呟いていた。

 目指す頂は、もう少し先。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ダーシャ・アヴェンダ
【―morgen―】のフォルク様、一駒様、乙女様と一緒に巨大樹の外側を登る。

「中々綺麗な景色ね。この巨大樹は何処まで高いのかしら?」
『エレクトロレギオン』で偵察ドローンを展開しつつ良さそうな足場をドローンで幾つか【撮影】してサイバーアイに【情報収集】して仲間と連携するわね。
サイファーの指に仕込んだフック付きワイヤーの【ロープワーク】で巨大キノコや巨大樹の枝に巻きつける様に射出してワイヤーを戻す力でゆっくり慎重に上へ登るわ。
巨大キノコは少しの休息の場所にしましょう。
仲間が落下しそうならサイファーの腰部に仕込んだ鋼糸で【救出活動】ね。
「さて、此処まで来れば目的地の頂上かしら?」

アドリブ歓迎


一駒・丈一
【―morgen―】として、
乙女、ダーシャ、フォルクの4名で参加。

景色は絶景すぎて落ちれば絶命しそうだな。
地面に足がつかない環境は、どうも苦手でね…景色も満足に楽しめん。


登上の工夫だが
予め用意済みのワイヤーフックの先端を
上の方にある大樹の枝に『投擲』し、ワイヤーを枝に巻き付け、
これを登上用のワイヤーとして使う。

他、樹皮に装備の杭『贖罪の道標』を打ち付けてピッケルのような感じで活用する。

草や蔦を使う際は、人の登上に耐えられそうか予め確認。
引っ張ったりの確認以外は…第六感頼みになるか。

仲間とは手を差し伸べたりしてフォローしつつ進む。
また、自分が危なそうな場合は無理せず他の仲間に頼る。
※アドリブ歓迎


花盛・乙女
【―morgen―】丈一殿・ダーシャ殿・フォルク殿と行動。

はっは!見事な大樹だな!絶景絶景!
どれ、童心に戻って木登りを楽しむとしようか!

足場になる程大きなキノコか。
『ジャンプ』を駆使すれば多少の距離も飛び昇れるだろう。
届かない足場があれば【黒椿】に飾り紐を括り、投擲し樹に突き立てて足場にして進む。
飾り紐を引けば回収できる、昔はよく山でこうして遊んだものだ。

しかし見て分かる危なげな足場や蔦・蔓は避けられるが根腐れ等は分からん。
故に、迷う事があれば【黒椿・乱形果】を使用し【黒椿】に安全そうな物の臭いを嗅ぎ分けてもらうとしよう。

…皆の前で刀を舐めるのは少々恥ずかしいから、こっそりやろう。


フォルク・リア
【―morgen―】の丈一 、乙女、ダーシャと共に巨大樹の外側を進む。
(景色を眺めて)改めてみると凄い高さだな。今まで通ってきた道がはるか下だ。ああ、丈一はこういうのは苦手だっけ。
まあ、気を付けて進めば大丈夫だろう。
全体的な道筋を確かめつつ進み、行き止まりに出ない様にする。
足場の不安定な所は避けるが。
近くに命綱代わりに出来そうな強度のと多がある場合は
それを手掛かりに進む。
この時、蔦が絡まって動けなくならない様に注意。
高所へ行くのに足場がない場合は蔦を登って進むか
近くに巨大キノコがあれば、切り出して立てかけ。足場代わりに使用。
仲間とは逸れない様に一緒に行動し。人手がいる事は協力して行う。



 その数刻もしないくらいにほんの少し後。
「はっは!見事な大樹だな!絶景絶景!」
「中々綺麗な景色ね。この巨大樹は何処まで高いのかしら?」
 同じく、樹洞の中の巨大キノコの上で、【―morgen―】の四名は休息をとっていた。
 そこには自分たちとはまた違う靴跡も幾つかあった。
 そこそこのスペースがあり、休息に利用できそうと言う発想は、多くの者が行きつくものらしい。
 まだ靴跡も新しく思える。順調に行けば、会敵前に追いつくことも不可能ではないだろう。
 もっとも、それで焦って落ちてしまえば目も当てられないので、慎重さは不可欠ではあるのだが。
「まあ、気を付けて進めば大丈夫だろう。……で、どうだ?ダーシャ」
「そうね……ここからじゃ、登るのは難しそう」
 十分に休息も摂ったところで、偵察用のドローンを飛ばすダーシャ・アヴェンダ(人形造形師・f01750)にフォルク・リア(黄泉への導・f05375)が問う。
 ダーシャの目元のデバイスに映る限りでは、今の足場から移れる場所に、上に進めそうなものは無い。
「となると、一度外に出た方が良いか」
 一駒・丈一(金眼の・f01005)の言に頷いて、幹の隙間から外に出る一同。
「改めてみると凄い高さだな。今まで通ってきた道がはるか下だ」
「あぁ。景色は絶景すぎて落ちれば絶命しそうだな」
 日の光を浴びながら外の景色を眺めるフォルクとは違い、丈一の視線は全く逆で、登るべき樹の幹に注がれている。
 その様子は旅団長らしく、この先の事に注力している……ようにも見えるが。
「ああ、丈一はこういうのは苦手だっけ」
「地面に足がつかない環境は、どうも苦手でね……景色も満足に楽しめん」
 単純に、下を見たくないだけであった模様。
 その様子に、一歩下がった位置にいた花盛・乙女(誇り咲き舞う乙女花・f00399)は意外そうな表情を見せて。
「私は童心に戻ったようで楽しいが。小さいころ、こうして遊んだりしなかったか?」
「やんちゃしてたのね……」
 乙女が羅刹だからと言うのはあるのだろうが、山登りをして遊んだ子供は猟兵の中にいったい何人いるだろうか。
 ……サムライエンパイヤやアックス&ウィザーズ出身者なら結構いそうな気もする。
 それはそれとして。
「傍らのそれは何だ?乙女」
「黒椿だ。正確には、黒椿に宿った化生、だが」
 安全そうな物の臭いを嗅ぎ分けてもらおうと思ってな、と乙女が指し示すのは、傍らを漂う、煙のような何か。
 それこそが、極悪刀とも称される愛刀『黒椿』に宿った化生なのだと言う。
 ……これを喚び出すのに刀を舐めるのが恥ずかしくて、それ故に一歩引いた位置にいたわけなのだが、それは内緒。
「と言うわけで、行って来い」
 刀使イノ荒イ奴ダ、とかそんな声を残しつつ、ふよふよと立ち昇っていく化生。
 幹の内側は、巨大キノコのような足場も多いが、その分湿っており、幹が腐っていたりする場合も多い。
 つまり今いる外側は逆に、風の通りが良く幹が腐っているようなことは少ないが、その分キノコのような湿気を好むものも少ないと言うことなのだが、それでも幹の鎖や、逆に駆れている場所があったりして強度が落ちている、と言う可能性も否定できず、そう言うものに限って目視で判断するのは難しい。
 目視で確認できるルートは、ダーシャのドローンによる情報収集とフォルクを加えた二重チェックにより何とかなっているが、そうでないところはこの化生の出番、と言うわけだ。
「大丈夫そうだな。蔦を伝って登っていけそうだ」
 黒椿を元の刀に戻しつつも、もちろん、念のための安全確認も忘れずに。
 丈一がその蔦を手に取って、体重をかけて引っ張ってみる。
 当然、これで丈一が落ちてしまっては元も子もない。周囲がいつでもフォローに入れる位置に陣取り、丈一自身も幹に杭を打ち付けて保険の支えとして。
 何度も言うことだが、焦って落ちてしまうなどもってのほかだ。これくらいの慎重さでちょうどよいのである。
「……よし、行けるな」
「絡まらないようにな、丈一」
 安全そうなのを確認して、杭をピッケル代わりに使いながら蔦を登っていく丈一。
 その隣でダーシャはと言うと、からくり人形に仕込んだワイヤーをまた別の幹に射出、巻き付けて、からくり人形に掴まりつつ巻き取り機構で運んでもらっていた。
 別の幹に降り立ち、あとから続く二人を上から援助して。
 力を合わせて、四人で少しずつ、確実に。
 ……しばらく進んだころ、頭上で四人のものとはまた別の、人の話し声が聞こえてきた。
 見上げれば、そこにいたのは先行していた猟兵達。
 そしてその更に奥には、屋根のように横に広がる、生い茂った蔦が見えた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『息吹の竜『グラスアボラス』』

POW   :    フラワリングブレス
【吐き出された息吹 】が命中した対象に対し、高威力高命中の【咲き乱れるフラワーカッター】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD   :    ガーデン・オブ・ゲンティアナ
自身の装備武器を無数の【竜胆 】の花びらに変え、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
WIZ   :    フラワーフィールド
【吐き出された息吹 】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【を花畑で埋め】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠ナイツ・ディンです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●拝顔、そして
 がさがさと、広がった蔦をかき分けてよじ登ったその先は、巨大樹の頂上であった。
 足元には、幾重にも絡まり合った蔦や枝、木の幹などが絡み合って緑の床を作り上げ、あちこちに咲いた色とりどりの草花が、鮮やかなカーペットをとなって文字通りの華を添えている。
 その様は、広大な庭のようにも、大広間のようにも見えた。
 だが、そこに鎮座する翠の巨体が、ここがそのどちらでもないことを証明していた。
 ここは玉座。王の座する場所であると。
 巨大樹に住まう、少なくとも今この時の主……息吹の竜『グラスアボラス』。
 かの竜は、物音にゆっくりと首をもたげて、無粋な闖入者……猟兵達の姿を認めた。

 巨大樹の主は、天に向けて咆哮する。
 高らかで、清涼な……壮大であれど、聞くものによっては、心地よさも感じるであろう空気の震え。
 だがそこに込められているのは明確な敵意であるのは、この場の誰の耳にも明らかであった。
 かつての有り様がどうであったかはわからない。だが、少なくとも今、ここに座しているのは森の軍勢を率い、人の居を侵す暴君なのである。

 ――さぁ、武器を取れ。王へと挑む時だ。
アズール・ネペンテス
やっとドラゴンとご対面だが。この人数で倒しきれるかは正直微妙だな。後から来た連中込みでも良くて8割って所じゃねえか?
地の利はあちらが有利、こっちは落ちたら再び登ってこないとだしな…お前ら気張って行くぞ!

敵の攻撃が厄介なのでこちらは略奪者を使って敵の技を盗み撹乱する戦法を使います。
ドラゴン相手に撹乱戦法の囮役は相当リスク高いが…機動力で掻き回せるのが限られるなら仕方ない。

あ、ドラゴン倒したら肉は全員で山分けとして残りは回収するからな?売るから


黒玻璃・ミコ
◆心情
見つけましたよ息吹の竜
うふふ、笑いが止まりませんね
其の身を喰らって私の糧となって頂きましょう

◆行動
【黒竜の恩寵】で防御力UP
他の猟兵の方々が存分に戦える様に
【毒使い】でフェロモンを出して【おびき寄せ】
他の方が狙われるならば【気合】を入れて
攻撃を【かばう】様に移動しますよ

ですが甘んじてサンドバックになるつもりはありませんよ?
私は【第六感】を信じて
愛用の九振りの蛇腹剣を自在に操り【カウンター】で迎撃するのです
【鎧砕き】【怪力】を乗せた斬撃はとても重いのですよ、うふふ
止めは【串刺し】て【生命力吸収】し
美味しく頂き、ご馳走ごちそうさまでした( 人 )

◆補足
アレンジ、他の猟兵さんとの絡み大歓迎です


アララギ・イチイ
あら、実に肉が美味しそうな敵だわぁ
やっぱり、(敵の肉を焼くので)キャンプファイヤーを実行しようかしらぁ……(ぼそり

美味しそうな御肉なので冷凍保存決定よぉ
禁忌薬・天狗薬を自分に投与して戦うわぁ
飛行能力を【空中戦】の技能で補正、【念動力】で慣性モーメントなを相殺・軽減して機動力を向上させてみるわぁ

攻撃方法は霧を槍の様に凍結、【属性攻撃】で氷を付与して【念動力】で撃ち出したり、霧をそのまま相手に放出して全身凍結を狙ったり、そんな感じかしらぁ

攻撃は霧の効果で軽減させつつ、敵の攻撃範囲を【見切り】回避行動よぉ
威力の高そうな攻撃なら霧と氷の壁の複数の層からなる防壁を【早業】で築き上げて【盾受け】よぉ



 竜の高らかな咆哮に、空気は震え、草花たちが揺れ、花弁が巻き上がる。
 色とりどりの花びらが舞い踊る様は美しくはあるが、それと同時に自然そのものの荒々しさも思い起こさせる。
「やっとドラゴンとご対面だが。この人数で倒しきれるか……?」
 ピリピリとした緊張感に、アズール・ネペンテス(お宝ハンター・f13453)は思わずひとりごちる。
 いくら猟兵とは言え、相手は強大な竜種にして、地の利も向こう側にある。ここに集まったメンバーだけで倒しきれるのか?
 良くて8割くらいが限度なのではないか?
 だが、だからと言って諦めるわけにもいかない。
 覚悟を決め、アズールは仲間を振り返り、
「仕方ねぇ……お前ら気張って行k」
「あら、実に肉が美味しそうな敵だわぁ……やっぱり、キャンプファイヤーを実行しようかしらぁ……」
「うふふ、笑いが止まりませんね。其の身を喰らって私の糧となって頂きましょう」
 良い笑顔……そう、実に良い笑顔をしているアララギ・イチイ(ドラゴニアンの少女・f05751)と黒玻璃・ミコ(屠竜の魔女・f00148)の姿に固まった。
 やる気だ。戦る気じゃなくて殺る気だ。
 心なしか、威嚇するグラスアボラスの方も『領域を侵した者に対して怒っている』と言うより『身の危険を感じて警戒している』ように見えるのは気のせいだろうか?
「……ドラゴン倒したら肉は全員で山分けとして残りは回収するからな?売るから」
「えぇ、えぇ。皆で仲良く喰らうとしましょう」
「美味しそうだし、冷凍保存もしておかないとねぇ」
 この二人を放置しておいたら、戦利品を残さず持っていかれかねない。アズールはそんな釘だけ差しておいて。
 本能的に身の危険を感じたのか、グラスアボラスが大きく息を吸い、息吹を猟兵に向かって吹き付ける。
「おっと、来ましたね」
「そうね……お薬、使うとしましょうかぁ」
 ミコのやや暢気な注意喚起にアララギはひとつ頷いて、懐に忍ばせておいた薬を自身に投与。
 吹き抜けた跡に鮮やかな花を咲かせながら、竜の『圧』が迫る。
 アズールはその軽い身のこなしで射線から退き、ミコはあえて正面から立ち向かい。
 そしてアララギはと言うと……その背に竜の翼とはまた別の翼を宿し、飛んだ。
 これこそが、先の薬の効果。霧を纏い、翼を宿す、禁忌の天狗薬。副作用こそあるが、得られるものを思えば、少なくともアララギにとっては些細なことなのかもしれない。
「おやおや、あの方も中々に業が深そうなご様子。では私も披露しましょうか」
 黒き混沌より目覚めなさい、第壱の竜。
 ミコの姿が花畑に消えるさなか、そんな声が聞こえた気がした。
 そして次の瞬間。舞い踊る花弁が、中央からはじけ飛ぶ。
 そこに座すのは、グラスアボラスとはまた違う、禍々しき漆黒の竜。
 かつてミコが喰らい、その糧となったその残滓。これが、ミコが屠竜の魔女たる所以である。
 竜種の姿を取ったからか、正面から立ち向かってきたからか、はたまた別の理由か。
 いずれにせよ、グラスアボラスはミコを最初のターゲットに定めた。
 舞い散った花弁。その一つ一つが、空中でふわりとその挙動を変えて、小さなカッターさながらの鋭さを宿しながらミコへと殺到していく。
 しかし、黒竜はそれを払いのける。振るわれる刃はさながら多頭蛇の大顎の如く、襲い掛かる刃を食い散らかしていく。
 ならばと、グラスアボラスはもう一度息を吸い込んで……。
「……おっと。悪いがその技……盗らせてもらったぜ?」
 次のブレスが吐き出される前に、その身が数多の草花に包み込まれた。
 その発生源は、回り込んでいたアズールから。
 捌いた相手のユーベルコードを写し取り、使用する『略奪者』の業。
 同質の力がどこまで通じるかは未知数だが、それでも気を逸らすには十分だ。
「おっと、チャンスねぇ」
 その瞬間を、戦場を俯瞰するアララギは見逃さない。
 その身に纏わせた霧。それを、圧縮し、固め、冷却し、巨大な一つの氷の槍へと変えて……撃ち放つ。
 自身のものならぬ花たちに気を取られたグラスアボラス、動きの止まったその瞬間に着弾させるのはそこまで難しいことではない。
 衝撃に呻くグラスアボラス。そこへ容赦なく叩きつけられる黒竜の一撃。
「……どっちが悪者だかわからんな……」
 その様子を眺めていたアズールはそう呟いたとか何とか。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

六代目・松座衛門
「狩らせてもらうぞ! ドラゴン!」
目的のドラゴンを目の前にして、登攀の疲れを忘れ、多節棍「双爪丸」を人形「暁闇」に組付け【真の姿】、戦闘を開始する!

「飛んで距離を取られると不味いだろ!? 逃すかぁ!」
敵が飛び立つ前に、人形に敵を飛び越えさせて、自分と人形を繋ぐ操作糸で押え付けるように立ち回る!
体格差的に完全には阻止できないだろけど、他の猟兵の攻撃チャンスになれば!

「やってやる! 「疾風」・改!!」
ドラゴンに糸を切られても、再度繋ぎなおし、戦闘続行。
【真の姿】で「手数」が増えた人形による、いつもより激しい連続攻撃を、敵の胴体目掛けて放つ!

【SPD】選択。アドリブ、連携歓迎


シュデラ・テノーフォン
やァご機嫌よう王サマ
それじゃ始めようか
何をって?勿論
王冠狩りさ

息吹と花弁か、どっちでもいいよ
かかっておいでと前に出る
一応ね、皆が攻撃し易いように
盾にはなるよ

左手を翳し、意識を集中
展開された硝子の盾は綺麗だろう?
君の花にも負けないよ
その攻撃にもね

息吹を受け止め花弁を弾けたらもう最高
楽しくなってきた
ほら、もう終わりか?息切れかな獲物
なら俺の番だ
防御の間君より頭が高い位置にAschenputtelを複製しておいたんだ
見上げた瞬間が引き金を引く合図
Glasregen、たんと浴びな!

足りないならお代わりも
次はCenerentolaに風の精霊弾を込めて放つ
今度は防御しないさ、君の攻撃ごと吹き飛ばしてやるよ


アトシュ・スカーレット
さーて、竜退治、始めますか!

Joyeuse・銃形態と村雨・銃形態に変更
銃と弾丸そのものに腐敗の【呪詛】を付与する(【鎧砕き】に繋げるため)

【先制攻撃】として【クイックドロウ】を行う

【2回攻撃】で手数を稼ぐ

【援護射撃】を基本行動にする

【絶望の福音】で予測した結果、前衛が危険と判断したら、【誘導弾】で【おびき寄せる】

【捨て身の一撃】として、【ダッシュ】して接近、竜の腹の下に【スライディング】で滑り込み【零距離射撃】をお見舞いする

ほかの猟兵さんとの連携、アドリブ大歓迎



「ご機嫌斜め、って感じだな王サマ。だが、これで終わりと思ってもらっちゃ困るな?」
 氷槍を受け、身を捩らせるグラスアボラス。
 それを前にして、シュデラ・テノーフォン(天狼パラフォニア・f13408)はその本性をさらけ出す。
 即ちそれは、狩猟者としての。狩りに生きる、修羅の顔だ。
「それじゃ始めようか。王冠狩りをさ」
「あぁ、竜退治、始めますか!」
 並び立つアトシュ・スカーレット(銀目の放浪者・f00811)。先に動いたのはこちらだった。
 大型拳銃を抜き放ち、発砲。
 その着弾は、グラスアボラスが次の行動に入るよりも早い。
 乾いた破裂音をアトシュの元に置き去りにして、弾丸が次々と竜鱗に叩き込まれていく。
 いくら大型化されているとは言えど、せいぜい拳銃弾で、竜の強固な鱗を穿つのは難しい。
 だが、苛立たしげに身体を震わせ、撃ち込まれた弾丸を振り払おうとするグラスアボラスの姿は、確かにその銃弾の影響を伺わせた。
 弾に込められていたのは『呪詛』。それは物理的に鱗や甲殻を貫くものではなく、蝕み、腐らせていく、そう言うものである。
 無論、表面を蝕んだ程度で竜が止まる筈もなく。いい加減にしろと言わんばかりにその首をアトシュへと向けた。
 だが、そこに立ちふさがるのが、シュデラだ。
「おっと。いいさ、かかっておいで」
 くいくいと挑発的に腕を振り、アトシュを庇うように前へ出る。
 巻き起こる突風と花弁の嵐。
 それに対して迎え撃つのは、シュデラが広げた透き通る硝子の盾。
 受け止められた風が弾け、それに乗って花弁が巻き上がる。
「綺麗だろう?君の花にも負けないよ。その攻撃にもね」
 最高だ。
 内心でシュデラは思った。自然と零れてくる笑みを隠しきれない。
 腕に来る痺れと、耐えるか破られるかの緊迫感。それが、たまらなく楽しい。
 花弁の舞が止まり、視界が開けた。どうだ、俺の勝ちだ。
「息切れかな?獲物……なら俺の番だ」
 上を見てみな、と。その言葉がグラスアボラスに理解できたかは定かではない。
 だが、何かしら感づいたことは間違いなかったのだろう。
 花弁に紛れ、別の何かが舞い上がっていたことに。
 違和に気付き、首を上げたのが引き金の合図。
「Glasregen(グラスレイン)……たんと浴びな!」
 それは、透き通った硝子の弾丸。
 陽光を反射して煌めくそれが、グラスアボラスへと殺到していく。
 雨垂れは石をも穿つ。一つひとつは細かなものでも、それが十重二十重と降り注いでこれば、また話は別。
 苦しげな鳴き声を上げ、グラスアボラスはその翼を広げる。
「……飛ぶ気かっ!」
「逃すかぁ!」
 その意図に気付いたアトシュの横を駆け抜けていく人影が、二つ。
 六代目・松座衛門(とある人形操術の亡霊・f02931)。そして隣にはからくり人形『暁闇』。
 元々、ずんぐりした体格に比較して翼がやや未発達にも見えるグラスアボラス。
 少なくとも、この個体に関してはそこまで飛行能力に優れているとはいいがたい。
 それでも、この樹上において『飛行できる』と言うことはそれだけで大きなアドバンテージ……こちら側にとって不利となりうる。
 飛んで距離を取られると不味い。警戒していたからこそ、ここで即座に松座衛門は動くことができた。
「狩らせてもらうぞ!ドラゴン!」
 掛け声とともに、今まさに大空へ飛び立とうとするグラスアボラスに、暁闇をけしかける。
 多節棍『双爪丸』を組みつけられて二対四腕と化したからくり人形が跳躍し、竜の背に飛び乗った。
 もちろん、その程度で竜の飛翔を阻止できるわけもなく、グラスアボラスの足が樹から離れる。
 ……が、その高度の上りは、遅い。
 邪魔をするのが、暁闇と松座衛門を繋ぐ、糸。それが、グラスアボラスの飛翔を阻害しているのだ。
 体格差もある。完全に封殺するのは無理と言うことは、松座衛門も承知。
 だが、もがき、暴れ、体勢を崩せば、それは隙となる。
 大きく体を揺らすグラスアボラス。
 「その身に刻め! 演目「疾風」・改!」
 その糸が断ち切られるよりも前に。竜が自由を取り戻す前に。
 グラスアボラスの胴体目掛け、暁闇の二対の腕が、倍となった手数を以て、怒涛の連撃を叩き込む!
 甲高い鳴き声を響かせて、大樹へと強引に叩き戻される巨体。ぶちぶちと音を立てて糸が切れる音がする。
「(……間に合う!)」
 アトシュが駆けた。
 その瞳に移ったのは、反撃体勢に入る竜の姿。
 だが、問題ない。射程内で、『今』はまだ体勢を崩しているのであれば。
 肉薄する。
 落ちてくる竜の、無防備の腹の眼前に、飛び込む。
 下手をすればそのまま押し潰されかねない、危険な行為。
 だが、ここはリスクよりもリターンを取る。
 銃口が、呪詛に蝕まれたグラスアボラスの白い腹を捉え……アトシュは、引き金を引いた。
 咲き誇る花々とはまた別の、紅い花が一輪、咲いた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

フォルク・リア
【―morgen―】の丈一 、乙女、ダーシャと行動。
「随分な歓迎の仕方、と言いたい処だが。
それも正しい反応だ。
何せ俺はお前の王国に終焉を告げに来たものだからな。
綺麗な花は散り際こそ綺麗なものだ。
潔く散り消えて貰おう。」

仲間と連携し隙を補い合う行動を心掛ける。
ダメージを与えるより敵の行動妨害に重点を置き。
敵が飛ぼうとすれば頭上に,前に進もうとするなら正面に
ウィザード・ミサイルで弾幕を張り
仲間の攻撃補助的な行動をする。

フラワーフィールドの花畑が出来たら
ウィザード・ミサイルで焼き払っての強化妨害を狙う。

全体的な戦況をよく見て仲間が接近を試みるなら
他方から攻撃を仕掛けて気を引き、仲間の行動を援護。


一駒・丈一
【―morgen―】として、
乙女、ダーシャ、フォルクの4名で参加。

SPD重視。

ここは高所で、敵は飛べる。
即ち……敵の方に地の利は有る。
闇雲に敵を追い回せば、味方に奈落ダイバーがでかねない。

ならば、
俺は敵の翼を集中的に狙い、敵の飛行を阻害する。

手後の装備(磔用の杭)の『贖罪の道標』を敵の翼に向かって『投擲』する。

その後、同じく敵の翼に
ユーベルコードの『罪業罰下』を繰り出す。

集中的に翼を攻めることで、
敵を一時的にでも我々に近い目線の所まで墜とせれば
他の仲間も攻撃しやすかろう。

既に墜とす必要がない程に敵が疲弊しているならば、
その図体に『罪業罰下』を打ち込もう。

さて、竜墜としの始まりだ。
※アドリブ歓迎


ダーシャ・アヴェンダ
【―morgen―】メンバーの一駒様、フォルク様、乙女様と共に参加。

「巨体が厄介ね。まずは動きを止めないと…」
まずは隙を作る為に牽制目的にサイファーの口部に仕込んだガトリングガンと両掌の重火器で【一斉発射】を行って味方を【援護射撃】で【2回攻撃】するわ。
私のサイファーの仕込み武器には【毒使い】特製の神経毒が塗ってあるから掠れば【マヒ攻撃】で動きを止められるはず。
隙が出来たらユーベルコードの『操演・糸縛発』で麻痺毒と網の捕縛効果によって行動不能にした所を仕込み武器の黒葬剣を回転丸鋸に変形させて【早業】で斬り刻むわ。
「これで終わりよ!」


花盛・乙女
【ーmorgenー】の丈一殿、フォルク殿、ダーシャ殿と行動。

ほほう、これは随分と立派な竜だな。
オブリビオンでなければ手なづけて連れて帰りたいくらいだ。
だがそうもいかんな。
貴様の縄張りに足を踏み入れたことは悪いと思う。
しかし貴様を野放しにもしてやれん。
故に、我々と決着をつけてもらうぞ。

【黒椿】と【乙女】構え、狙うは奴の翼だ。
迫る攻撃を体捌きと刀でもって掻い潜り、確実な斬撃を加える。
『グラップル』を使い、転がすことが出来れば、私のUC、雀蜂を叩き込む事ができるだろう。

しかし竜退治か。
まるで御伽噺に出てくるような話だが、私の武勇の一つとして加えられるよう、しっかりと決着をつけてやろう。



 その一撃は、確かに有効打たりえただろう。
 だが、痛みに呻く竜の生命は、決して未だ枯れ尽きてはいない。
 受けた痛みに怒り、のたうつ巨体。
 その体躯に見合った、強靭な生命力。近づくだけで圧し潰されかねない。
「流石の巨体ね、厄介だわ……」
 当初から四人一組で行動していた【ーmorgenー】。ダーシャ・アヴェンダ(人形造形師・f01750)が呟く。
 動きそのものはあまり機敏でなくとも、その体躯からもたらされるパワーとタフネスは、それだけで十分脅威となりうる。
 それに、懸念事項はそれだけではない。
「ここは高所で、敵は飛べる。即ち……敵の方に地の利は有る。闇雲に敵を追い回せば、味方に奈落ダイバーがでかねない」
 一駒・丈一(金眼の・f01005)の見立てでは、竜の翼はいまだ健在。一時的に叩き落とされたとはいえ、飛行能力自体は失われていない。
 その状態で無理に追いかけたらどうなるか。
 ただの戦線離脱ならまだマシだ。下手をすれば、地表に叩きつけられて死亡者が出かねない。
「まずは動きを止めないと……」
「ならば、俺は翼を狙う。乙女」
「翼だな。心得た、私も行こう」
 花盛・乙女(誇り咲き舞う乙女花・f00399)が応と頷き、抜刀。黒き極悪刀と自らの名を冠した小太刀、大小差しの二刀流。
 丈一と乙女が駆ける。持ち直した竜の双眸が、二人を見やる。
 矮小な人間たちと、その傲慢はとうに無い。
 目の前に迫る彼らは、明確な脅威だと竜もすでに認識していた。
 故に、竜はここで『逃げ』と言う選択肢を採った。
 ばさりと、体格に比してやや小さめの翼を広げ、飛翔の姿勢に入る。
 迫る二人の後ろから雨あられと降り注ぐ、ダーシャの操るからくり人形からの砲火に鬱陶しげに首を振り身をよじらせながらも、その巨体がふわりと宙に浮いて……。
「……綺麗な花は散り際こそ綺麗なものだ。潔く散り消えて貰おう」
 その頭上で、幾重もの爆発が巻き起こった。
 ウィザード・ミサイル。フォルク・リア(黄泉への導・f05375)である。
 直接的な戦闘能力においては他のメンバーに比べて劣ろうとも、このように支援と言う形であればいくらでもやりようはある。
 そしてそれは、確かに彼らの援護たり得た。
 高度の上昇が止まる。ならば狙いはつく。
 その瞬間を逃さずに放たれたのは、丈一が投擲した杭だ。
 罪人を磔にするための楔、丈一が咎人殺しであるが所以の拷問具。それは確かに、王の逃亡を許さず、地へと縫い付けるための一射。
 それは確かに竜の翼膜を貫いた。それでも、まだその巨体を墜とすには至らない。
「(随分と立派な竜だ)」
 痛みと怒りとで花咲かす吐息を撒き散らす竜を、それを掻い潜りながら見やる乙女は、心中で嘆息を漏らす。
 オブリビオンでなければ手なづけて連れて帰りたいとも思ったが、それは詮無きこと。
 野放しにしてはおけない。故に、武勇の一つとしてここで決着をつける。
 相手は飛行しているとは言えど、低空。届かせることは容易。
 足元に広がる根を蹴り抜き、跳躍。飛びあがりざまの斬り上げを、翼目掛けて叩き込んだ。
 固い感触が、軽い痺れと共に腕に伝わる。流石にあの図体を支える翼、見た目よりも相当に引き締まった筋肉を宿しているのが伺える。
 忌々しげに乙女を見上げる竜。その身体に、不意に不自然な震えが走った。
 ――麻痺毒。
 ダーシャが放った一斉射、その弾丸に塗りこめられていたそれが、このタイミングで効果を発揮し始めたのである。
「一撃を避けぬ者には二撃が待つ……豆鉄砲とでも油断していたか?」
 仲間の『一撃目』にも感謝しつつ、落下と共に乙女の拳骨が叩き落とされる。
 もとより、斬撃で体勢を崩した敵に確実に叩き込む『雀蜂』と称される連撃。仲間の支援もあれば、外す方が難しい。
 今度こそ、竜の翼骨が確実に折れる音がした。
 地響きと共に、パチパチと火の粉が舞う大樹へと叩き落とされるグラスアボラスの巨体。
 そう、火の粉だ。
 グラスアボラスの周囲、その息吹によって咲き乱れていた花畑が、燃えていた。
「随分な歓迎の仕方、と言いたい処だが……それも正しい反応だ。何せ俺はお前の王国に終焉を告げに来たものだからな」
 その様を見やりながら、フォルクが告げる。
 火を放ったのは、彼だ。
 大樹を燃やすようなことは不可能でも、表面に生えているだけの花々を焼き掃うくらいは大した労苦でもない。花を焼くだけ焼いたら、すぐにこの火も消えることだろう。
 いずれにせよ。グラスアボラスの力の源たりえる鮮やかな庭は、もうここには無い。
 終焉は、もうすぐそこまで来ている。
「これで逃げられないわ!……丈一様!」
 うめき声を上げながらも立ち上がろうとする竜に、ダーシャのからくり人形から放たれた鋼糸の網が絡みつく。
 もはや逃げ場はない。残るは、咎人殺しの断罪のみ。
「これにて終いだ。……余罪は地獄にて禊がれよ」
 判決は下った。
 丈一の持つ刀が一閃される。
 当てて斬るのではなく、斬れたから当たった。
 故に必中、故に必殺の、因果逆転の一太刀、罪業罰下。
 罪業に罰を下す、逃れ得ぬ介錯の一撃が、暴君をここに征伐したのである。


「……ところで、帰りどうするんだ?これ……」
「やっぱり降りるしかないんじゃないかしら……」
 作戦終了を察知したグリモア猟兵が迎えに来て転送してくれました。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年02月10日


挿絵イラスト