1
侵略軍迎撃戦 偽りのHeaven Apostle

#クロムキャバリア #未・明の記憶探求録

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#クロムキャバリア
#未・明の記憶探求録


0





「フハハハハハハハッ!」
 男の哄笑が薄暗い格納庫の中で響く。
 その男の目の前にあるのは頭上に輝く光輪と背中から伸びる蒼い光翼が特徴的なサイキックキャバリア。
 美しくも恐ろしいそのキャバリアを人は天使と呼ぶだろう。搭乗者たる男は恍惚とサイキックキャバリアを見つめ、自分に酔いしれた様子で歓喜の声を上げる。
「神は私をお選びになった!神は私を使徒とお認めになった!!神は私に御心を遂行する権利を与えてくださったのだ!!!」
 滂沱の涙を流し、男はキャバリアの前に跪いた。それから、うわ言のように言葉を吐き出す。
「世界は悲劇に溢れている。世界は狂気に溢れている。世界は暴力に溢れている。世界は、世界は、世界は、世界はッッッ!」
 徐々に狂ったように猛りだす男。先程まで歓喜の涙を流していた男は既に怒り狂っていた。情緒が安定しない。精神が定まらない。矢継ぎ早に感情が切り替わる不気味な男は、今度はぬらぬらとした不気味な光を瞳に湛え、高笑いを上げた。
 ハハハハハッ、ハハハハハハッ。響く狂気が滲む声。だが、それは唐突に、かくん、と電源を抜かれた機械のように止まる。
 そして男は、隠しきれない憎悪を滲ませて呟いた。

「私が神に代わり、あの愚か者どもを粛正するのだ」

 狂気の男が始動する。その始まりを蒼い機体だけが知っていた。


「クロムキャバリア。それは鋼鉄の騎士を駆り、遺失技術で作られたプラントを奪い合う荒廃した世界。いかにも科学な世界ですが、しかし何処か魔法の香りも漂っているのは……私の気のせいでしょうかね?」
 開いた本を片手に未・明(東方妖怪のレトロウィザード・f28408)は相も変わらず掴みどころのない声でそう問うた。とはいえ彼は答えを期待していたわけではなく、求めていたわけでもない。ただ、そう、つまりは独り言なのだった。
 記憶がない彼はそのまま空気のような雰囲気を漂わせて、これから起こる事件を告げる。
「今回の騒動はクロムキャバリアにある平和な小国、カミラ同盟連合に隣国ロードス神聖帝国の過激派軍部がキャバリア部隊を率いて、攻め込むという大事件です」
 端的に告げられた内容は、しかし、情報が足りなかった。なるほど過激派軍部の侵略戦争。確かに大事件であることには間違いない。だが、クロムキャバリアでは戦争が起きるのが当たり前の世界であり、猟兵は出向かなくたって良いはずだ。
 だが、猟兵が駆り出されるということは其処にオブリビオンが介在しているということである。
「このロードス神聖帝国の侵略軍。実は正規の手続きを経て侵略を仕掛けているわけではありません。つまりは、過激派の暴走。そして其処にはオブリビオンマシンの影がある」
 クロムキャバリアにて猛威を振るうオブリビオン、オブリビオンマシンは搭乗者の精神を狂わせる。ロードスの過激派軍部の暴走も、オブリビオンマシンによるものなのだ。
 未・明は原因たるオブリビオンマシンの名を告げる。
「その名は、セラフィム・リッパ―。熾天使の名を冠する強力な機体です」
 熾天使。それは天使の中で最上位の天使たちの総称。最も神に近しいとされる天使位階の名を冠するオブリビオンマシンの危険性は測っても、測りきれるものではないだろう。
 故に、ただ危険と評価する。敵オブリビオンマシン、セラフィム・リッパ―との戦いが苛烈を極めるものだと想定するべきだった。
 だが忘れてはならないのは、セラフィム・リッパ―は軍であるということ。確か未・明はカミラ同盟連合に攻め入るのはキャバリア部隊と言っていなかったか?
「侵略軍は二つの部隊に分かれて、段階的に侵攻を行う予定です。そして当然、部隊に属するキャバリアはオブリビオンマシン化しています」
 未・明から告げられた侵略軍の作戦はこうだ。
 まず第一部隊。部隊を構成する機体はナイトゴースト。機体表面の電磁装甲と肩部シールドにより、優れた生存性とステルス性能を持つ量産型キャバリアだ。
 次に第二部隊。こちらはオブシディアンMk4という量産型キャバリアによって構成されていた。コクピットの堅牢さと武装の換装による拡張性を特徴とする機体で、種々の武装を兼ね備えたオールラウンドな戦闘を得意としている。
「第一部隊と第二部隊で大きく機体性能が異なります。そのため、それぞれに合わせた戦い方が必要となってきます。特に最初に皆様が戦うこととなるナイトゴースト。彼の機体のステルスを突破できなければ、戦闘すらできずに敗北する可能性が高いです。そのことをゆめゆめお忘れなきよう」
 あくまで未・明の口調は軽い。だが恐ろしい可能性が浮上した。聞けば、ナイトゴーストという機体はオブリビオンマシン化すると戦場に忽然と現れては目撃者を抹殺しているという。
 主因たるセラフィム・リッパ―。それ以外の背筋も凍るような脅威が現出する。知覚困難なステルス機を撃破できなければ猟兵たちに未来はない。
 未・明はパタンと音を立てて、本を閉じる。それは彼が全ての情報を出し終えたという証明だ。故に未・明は自らが提示した情報のまとめにかかる。
「さて、それでは情報を整理しましょう。主因たるオブリビオンマシンはセラフィム・リッパ―。それが従えるはナイトゴースト部隊とオブシディアンMk4部隊となります。まずはナイトゴースト部隊の撃破から。ステルス機能を持つオブリビオンマシンにどう対応するのかをしっかり考えて、この侵略軍迎撃戦にご参加ください。甘く見ていると、足元をすくわれますので注意してくださいね?」
 最後に猟兵たちを煽るように未・明は薄く笑った。
 だが、彼の煽りは本質を突いている。最初にして大きな壁、知覚困難なナイトゴースト。侵略軍の迎撃はそのステルス機能の突破から始まるのだ。


MR2
●挨拶
 皆様、こんにちは。新人マスターのMR2です。近頃はいかがお過ごしでしょうか。最近は徐々に気温が下がって、過ごしやすい日々が続く地域もあると思います。ですが、風邪にはお気をつけてお過ごしください。

●シナリオ説明
 さて、それでは本シナリオの説明に入らせていただきます。
 本シナリオはバトル中心のシナリオです。第三章のボス戦には幾ばくかやりとりが発生する予定ですが、基本はバトル重視で考えていただいて結構です。
 ではお次に各章について紹介していきます。

 第1章 VSナイトゴースト(集団戦)
 こちらオープニングでも釘を指しましたが、ナイトゴーストが持つステルス機能の突破が重要となってきます。ですので、ステルス機能を突破できるUC、アイテムなどの指定をプレイングに書いていただきたく思います。反面、ステルス機能の突破を指定しないサポートでの参加になりますと、採用率が下がってしまいますのでご了承ください。プレイングボーナスについては、ステルス機能の突破方法でつけさせていただきます。

 第2章 VSオブシディアンMk4(集団戦)
 第2章の戦闘は第1章のステルス機能の突破のような特殊な条件がありません。リプレイにてキャバリアとの戦闘方法をしていただければと思います。こちらはサポートでの参加も採用率は変わりません。
 なおオブリビリオンマシンはUCで伺える武装の他にも剣や銃を装備可能ですので、リプレイでオブリビオンマシンの武装の指定(例:『猟兵Aはオブリビオンマシンの銃撃を避けた』といったリプレイの提出)をしていただければ、世界観に反しない限りで装備させます。オブシディアンMk4は武装の換装による拡張性が特徴です。
 連絡事項や変更点が増えましたら、断章にて連絡させていただきます。

 第3章 VSセラフィム・リッパ―(ボス戦)
 第3章もサポートでの参加でリプレイの採用率に変動はありません。第3章も基本はオブリビオンマシンの破壊を目的としているのでバトル重視です。やり取りについてはまた後程、断章にて説明させていただきます。

 以上で連絡は終了です。皆様の参加をお待ちしております。
11




第1章 集団戦 『ナイトゴースト』

POW   :    パラライズバレット
命中した【RSキャバリアライフル】の【特殊弾】が【エネルギー伝達阻害装置】に変形し、対象に突き刺さって抜けなくなる。
SPD   :    ゴーストミラー
【両肩のシールド】で受け止めたユーベルコードをコピーし、レベル秒後まで、両肩のシールドから何度でも発動できる。
WIZ   :    装甲破砕杭
対象の攻撃を軽減する【電磁装甲モード】に変身しつつ、【手持ち式パイルバンカー】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

終夜・日明
【アドリブ連携歓迎】
さて、急いては事を仕損じると言いますし……まずは【情報収集】からですね。
主に戦場となりうる場所で【地形を利用】できる物を重点的に探していきましょう。
水道管ですとか、何かしら液体がぶっかけられる何かがあるなら何でもいいです。

見つかれば【指定UC】でビットを展開して【砲撃】し【地形破壊】、駆動中の敵機に液体をぶちまけてやりましょう。
いくらステルスしているとはいえ機体にかかる液体までごまかすことはできないでしょうし、各個撃破に持っていけるかと。
オイルなら【砲撃】を応用して敵機に着火させるのもアリですね。
位置を把握すれば相手の攻撃を【見切り】回避することは苦ではないハズです。



「さて、急いては事を仕損じると言いますし……まずは【情報収集】からですね」
 猟兵終夜・日明(終わりの夜明けの先導者・f28722)は敵オブリビオンマシンのナイトゴーストのステルス機能を突破するために地形を利用することにした。
「水道管、あるいは石油のパイプラインなんかがあると良いのですが」
 彼が着目したのは液体。ナイトゴーストがステルス機能を持つとはいえ、流石に後からかけられた何かまではステルス機能を発揮できないだろうという判断だ。
 侵略軍の侵攻経路になるであろう涸れ果てた大河を終夜は警戒しながら進む。今だって、もうナイトゴーストが潜んでいるかもしれないのだ。
 つまり、いつだって狙撃される可能性がある。
「―――ッ!」
 それは本能だったのか。あるいは猟兵としての勘が働いたのか。終夜は咄嗟に回避行動をとった。
 瞬間、終夜が立っていた場所に何かが着弾する。
(気づかれましたか!?)
 おそらくはナイトゴーストが持つRSキャバリアライフルから打ち出された通常弾。土埃が上がる着弾点はついさっきまで終夜が立っていた場所だった。
 瞬時に取った回避行動。それから間髪入れずに第二射が来た。射撃の間断差から敵の数は2機。かつては川底であっただろう場所を駆け、彼は射撃を避けていく。
 危機に立つ終夜。だが、同時に活路を見出していた。
「ターゲット捕捉、ビットパージ。オールレンジ攻撃開始!」
 ユーベルコード『星幽の雷驟雨(シュトゥルム・アストラルブリッツ)』。都合310機の小型の戦闘用【脳波制御による無線式遠隔操作端末】が彼の周囲に召喚される。いわゆるレーザー兵器を積んだ310機の砲台はただ一点にレーザー兵器を照射した。
「川は枯れました。ですが、まだ水脈は生きていたっ」
 ナイトゴーストの射撃によって、えぐれた地面。その内の一つから終夜は水が僅かに零れ出していたのを見逃さなかった。
 探していた液体はちろちろと流れ出ている。ナイトゴーストを捕らえるためにはもっと勢いが必要だ。であるならば、水の噴出点を大きくしてやれば良い。
 閃光が爆発した。比喩ではなく、事実として。爆発の原因はレーザーによる掘削ではない。レーザーの熱による水の体積の急激な膨張。それが地面を破砕したのだ。
 そして爆発した水の噴出点。勢いよく噴き出る水と爆発によって舞い上がった土埃は、やがて隠れた狙撃手たちを白日の下に晒す。
 それから終夜は言った。
「9時方向に1、3時方向に1――ターゲット捕捉。穿てっ、星幽の雷驟雨!」
 奔る閃光。総計310のレーザー掃射に容赦はない。正しく機体の各部を穿った閃光により、ナイトゴーストは沈黙する。
 

成功 🔵​🔵​🔴​

ノイ・グランガイオス
アドリブ、連携歓迎 大阪弁です

「ぐぬぬ……敵の先鋒はステルス部隊かいな。ホンマ厄介やわ……」
こーゆう時は!
「バーレーット―カ―スーターム―!」(ぴこぴこ~ん)
……煙幕弾? んーと……あ、そっか!
なんぼステルスゆーても、物理的に煙ン中通ったら、煙の流れでわかるっちゅー寸法やね!

【世界知識】と【戦闘知識】を頼りに敵のルートを想定、敵が必ず通る要衝に煙幕撒いて待機。
ついでにいーわっ君(サーチドローン)展開。
【暗視】と【視力】で煙の揺らぎを捕捉して襲いかかる!
「ステルスは泥棒の始まりや!」
煙が消えかかったら煙幕追加して、煙の中でガチンコバトル!
遠くから撃ち合うならともかく、煙の中ならハンデなしやで!



「ぐぬぬ……敵の先鋒はステルス部隊かいな。ホンマ厄介やわ……」
 敵のナイトゴーストの性能に歯噛みするのは猟兵ノイ・グランガイオス(ごっつウォーましん・f08595)だ。
 だが、厄介だからと言って、不可能とは言わないあたりがみそ。ノイにはステルスを突破する手段がある。
「こーゆう時は!バーレーット―カ―スーターム―!」
 ぴこぴこ~ん、とSEが聞こえてきそうな調子でノイが取り出したのはユーベルコード『ヴァリアブル・バレットカスタム』によって召喚された煙幕弾。彼女のユーベルコードはいま戦っている敵を分析し、最も有効な特殊砲弾が召喚されるというものだった。
 そして煙幕弾が召喚されたわけは、
「なんぼステルスゆーても、物理的に煙ン中通ったら、煙の流れでわかるっちゅー寸法やね!」
 それから速やかに彼女は作戦を開始する。【世界知識】と【戦闘知識】をフル活用。敵のルートを算出し、要衝となるだろう禿げた丘陵地帯に彼女は陣取った。そして煙幕弾をノイの身長を超えるコリドーキャノンに装填するとそれを構える。
「ほな、ぶっ放すでーーッ!!」
 バチッという電気が爆ぜる音と共にコリドーキャノンが煙幕弾を射出する。音速以上の速さで打ち出されたそれは轟音を立てて大地に着弾すると、丘陵地帯に煙幕をまき散らした。
「おまけにこれもやっ」
 煙幕に彼女が投入したのは『いーわっ君』。ノイが保有するサーチドローンである。
 目の投入は完了した。【暗視】と【視力】、そして煙幕。ステルス機能突破のための準備は万端。あとはナイトゴーストの出現を待つだけ。
(……ごくり)
 ノイが生唾を呑んだ。その瞬間だった。
「来たっ!」
 煙の揺らぎをノイは確認。すぐさまノイ自身も煙幕内へ突貫する。
「遠くから撃ち合うならともかく、煙の中ならハンデなしやで!」
 ノイの『グランアームR』と『グランアームL』がうねりを上げる。確認できたナイトゴーストは2体。そしてほぼ同時にユーベルコード『装甲破砕杭』を発動し、【電磁装甲モード】へと形態変化、【手持ち式パイルバンカー】をその手に構えた。
「ステルスは泥棒の始まりや!」
 ナイトゴーストの【電磁装甲モード】は電磁シールドを常時展開する。だがノイの拳はそれを貫通した。
 『グランアームR』をつけた拳でぶち抜かれるナイトゴーストの腰部。そのままエネルギー弾を発射し、ナイトゴーストを真っ二つに。
 だが息を突く暇もない。もう一体のナイトゴーストがノイの背後に回り、パイルバンカーを打ち込む!
「おわっと、危ないなぁ」
 ノイはすぐさま真っ二つにしたナイトゴーストの残骸を放棄し、『グランアームL』が生成するビームシールドで防ぐ。一撃の重さに表情を歪めるが、すぐさま重たい一歩を踏み出し、右腕をひねった。
「せいっやぁぁぁぁぁッ」
 そして一打。ひねりのついたその一打は絶大な破壊力を生み出す。
 実際に起きた事実を素直に述べよう。
 ナイトゴーストがどてっぱらに大きな穴をあけて、吹き飛んでいった。
 それから、まるで見計らったように煙幕が晴れる。
「うーんっ。ええ仕事した後は気持ちがええわ~」
 太陽の下で大きく伸びをするノイ。陽の光を受ける彼女の姿は映画に登場するヒーローのように見えた。
 

成功 🔵​🔵​🔴​

レクシア・ノーレッド
ここがキャバリアって世界かな。…うん、鉄と火薬と…いろいろな匂いがする場所だね。
ここならいい廃材も見付かりそう。まずはサンプルを持って帰らなきゃ。

【POW】

さて、ナイトゴースト。ステルス機能を持った機体か。
あれらの原動力はなんだろう。見た感じスラスターはついてないか。
…電磁装甲。電流は通しそうだよね。
なら…火薬が爆発するほどの電流を流すのはどうかな。

【接続/解放】は私自身が高圧電流を纏うUC。
そしてさっき水をかける、ってやってた人の真似をしよう。
私の一部を撒いて、相手に付着させよう。そうすれば確実に当てれる。
何体かに付着させれたらUCを使って、まとめて爆発させたいな。

アドリブ歓迎



 猟兵レクシア・ノーレッド(【黒喰】・f01101)は来訪した世界に対する所感を呟いた。
「ここがキャバリアって世界かな。…うん、鉄と火薬と…いろいろな匂いがする場所だね。ここならいい廃材も見付かりそう。まずはサンプルを持って帰らなきゃ」
 そんな少しばかりの高揚を世界に吐き出しながら、レクシアは戦場を行く。
 敵の名はナイトゴースト。ステルス機能を持ったキャバリアだ。そしてナイトゴーストを撃破するためにはステルス機能を突破する必要があった。
「さて、どうしよう」
 彼女が足を運んだのは涸れた大河地域。其処では既に戦闘が始まっており、空気を揺らす爆発音が彼女の耳に聞こえていた。
 ひとまず、先の戦闘を観察。それから学習。水を用いた戦略をヒントに、レクシアはナイトゴーストのステルス機能突破の糸口を見つけ出す。
「私の一部を撒いて、相手に付着させよう」
 人型を取るため一見分からないかも知れないが、レクシアは液状生命体のブラックタールである。そのため、自身の一部の散布だって可能なのだ。
 散布する量は、大体左腕と……片方の胸くらいか。じゅるじゅる、じゅるじゅると水っぽいものが這う音を立てて肉体を左腕に集中させると、左腕を砲台へと変じた。
「発射っ!」
 そして空中へと放つ肉体の砲弾。中空へ行った肉体の砲弾は其処でレクシアの操作により爆発四散する、はずであった。
 そうならなかった理由はただ一つ。ステルス機能で隠れるナイトゴーストが肉体砲弾をユーベルコード『パラライズバレット』で打ち抜いたからに他ならない。
「く――っ」
 レクシアが歯噛みしたのは命中した【特殊弾】が【エネルギー伝達阻害装置】へ変形したから。問題となるのは抜けなくなる方ではなく、エネルギーを伝達を阻害するという点。彼女は上手く命令を送り出せず、爆発についても上手くはいかなかった。想定よりも小さくなった爆発はそれでも一定の肉体片をまき散らしたが、期待したほどの量ではない。
(だけど、【特殊弾】の撃ち手と他3体には付着させることは出来たっ)
 であるならば、あとは時間との勝負。レクシアとナイトゴーストたちによる見えない早撃ちの決闘が荒野を舞台に始まった。
 見えない狙撃手の銃口に背中を押されて、彼女は流れるように薬物を取り出すと、それを取り込む。
「貯蔵魔力接続、増幅魔力強制解放。…ESC、SIG、出力最大――ユーベルコード発動っ、『接続/解放(コネクト・バースト)』!!」
 覚醒した膨大な魔力。それにより、レクシアは自身に高圧電流を纏う。そしてその『自身』とはナイトゴーストに付着した肉片にだって含まれる。
 ボガンッ、と見えないところで立て続けに起きる大きな爆発があった。間違いなく高圧電流によってナイトゴーストが持つ武装の火薬が爆発した音。加えて、それによりナイトゴーストの機体が爆散した音だった。
「…………ふぅ」
 散った自らの肉片を回収し、肉体を復元しながら、レクシアは一人息をつく。
 見えない早撃ちの決闘、その結果。レクシアはナイトゴーストとの戦いに勝利したのだ。
 

成功 🔵​🔵​🔴​

ハロ・シエラ
見えない敵は厄介ですが、そう言う敵と戦った事がない訳でもありません。
その経験や髪に触れる空気の動き、音や匂い、あるいは言葉に表現出来ない殺気などが私の【第六感】を刺激し、敵の位置を大まかにでも教えてくれるでしょう。
敵に比べて生身の私は小さいですし【ダッシュ】や【ジャンプ】を織り混ぜて動けば狙い辛いはず。
余波は【オーラ防御】で防ぎたいですね。
さて、敵の細かいディテールは分かりませんが、魔術陣を足元に展開してユーベルコードを放てば肩の盾で受け止めるのは難しいでしょう。
【範囲攻撃】なら狙う手間も省けます。
相手は機械、電気は【マヒ攻撃】にもなるはず。
もし中に人がいるなら動きを止めている間に助けます。



 ハロ・シエラ(ソード&ダガー・f13966)は寒々しい荒野にて荘厳に告げた。
「見えない敵は厄介ですが、そう言う敵と戦った事がない訳でもありません」
 ハロはダークセイヴァー出身の元少年兵。人間にとって何処までも残酷な世界で戦ってきた彼女は、弱冠13歳でありながら戦闘経験は豊富だ。
 故に小手先の技なぞ不要。戦士として熟達した少女はただその技量で以て、ステルス機能を突破する。
「行きます!」
 短く意気込んで、ハロは疾駆した。一見すれば何もない荒野を、しかし確かにその目は敵の姿を収めながら。
 ステルス機能とはあくまで視覚を騙す技術。存在そのものをかき消すわけではない。空気の動き、駆動する音、機械特有の匂い、そして隠しきれない殺気。視覚以外の情報がハロの【第六感】を刺激し、隠れた敵の位置を悟らせた。
 距離3500、数は15。敵オブリビオンマシン、ナイトゴーストの小隊に向けて、ハロ・シエラは今、疾駆している。
「――――!」
 突然、風を切るハロの赤い瞳が見開かれた。すぐさま周囲に【オーラ防御】を展開。そしてその直後に、ガカッッ、という弾丸がオーラ防御に弾かれた音を耳にする。
 狙撃だ。敵の存在を認めたナイトゴーストが狙撃を開始したのだ。
「だとしても、躊躇いません!」
 15の機体によってハロへ打ち出される弾丸はさながら雨だ。回避困難な一斉掃射。それを彼女は戦闘経験と先読みで回避する。
 撃つ側と撃たれる側という関係において――よく勘違いされがちだが――優位にあるのは撃たれる側である。何故ならば、撃つ側はあくまで撃たれる側に追従しなければならないからだ。終始、撃たれる側のペースで戦いは展開され、よほどの熟練者でないかぎり撃つ側は撃たれる側と立場を逆転させることなどできやしない。
 そして、たかだか部隊に属する兵隊程度に熟達の戦士を超える技量があるかといえば否である。よってこの銃撃では終始ハロが主導権を握り続けることとなるのだ。
 瞬発し、跳躍し、時には【オーラ防御】を変則的に使いながら、ハロは銃弾の雨を切り抜ける。たったの一度も弾丸を肌に触れさせることなく。
 やがて業を煮やしたナイトゴースト部隊は近接格闘戦へ持ち込まんと距離を詰める。だが、それは逆に悪手。そもそもとして何故ハロは危険を冒して、遮蔽物のない荒野でナイトゴースト部隊へまっすぐ突貫したのか。
 理由は単純。広範囲殲滅のユーベルコードがあるからだ。
 有効範囲は半径90m以内。そこまで近づけば、彼女の勝利が決まる。
 ハロの知覚が距離を測り始める。500、400、300、200、そして100!
 刹那、見えない何かとすれ違ったことを風とたなびく髪だけが伝えていた。
 ハロはその見えない何かに足をかけ、上空に飛び上がる。
 そして、言った。
「この雷で、斬り開く!」
 ユーベルコード『ライトニング・ストライク』。それは【無数の雷霆を放つ魔術陣】を巨大化及び展開するユーベルコード。
 大地に構築された魔術陣がナイトゴースト15体を有効射程に収めると、雷撃が炸裂する。
 雷撃を受け、一斉に沈黙したナイトゴースト。もう脅威ではないことを確認すると、一息吐いて気合を入れなおした。

「さて、人命救助と行きましょうか!」
 
 
  

大成功 🔵​🔵​🔵​

リューイン・ランサード
弩羅轟えもんを【操縦】して戦う。

UC:式神具現により式神達を放って索敵。
ステルス機能が有っても、動けば音はするし、歩行による砂ぼこりも立つ。
形状は大体判るのですから、式神達と五感を共有しているリューインは敵の位置を特定できます。
逆に彼等には式神は知覚できません。

なのでロングレンジでダブルビームライフルにエネルギーと魔力を詰めて、式神からの観測の元、【スナイパー】で【砲撃・光の属性攻撃・全力魔法・高速詠唱・2回攻撃・貫通攻撃】で敵機を撃つ。

向こうが近づくまで撃ちまくり、その後【結界術】で防御障壁を展開。
相手が障壁にぶつかった個所を上記攻撃で撃って倒す。

近接戦闘では流水剣とビームシールドで戦う。



 『弩羅轟えもん』。丘陵地帯に立つ青と白基調の精悍なフォルムを持つドラコニアン型スーパーロボットの名がそれだった。
 搭乗者の名はリューイン・ランサード(竜の雛・f13950)。猟兵の1人だ。
『現状、我々は良い的ですが」
「分かっています。だから急いで敵を特定しましょう!」
 ナイトゴーストの銃口は今も一人と一機を狙ってる。故にリューインは迅速にステルス機能突破へ動き出す。具体的には式札に霊力を籠めるという形でリューインはステルス機能突破を実行した。
「それでは調査お願いします」
 ユーベルコード『式神具現』。それは【使役意図に応じて鳥獣変化や透明化する式神】を召喚するユーベルコード。召喚された式神たちはリューインと五感を共有すると同時に極めて発見され難いという特性を持つ。つまり彼らはリューインの秘匿された目であり、耳なのだ。
 ステルス機能が有っても、動けば音はするし、歩行による砂ぼこりも立つ。リューインが着目したのは実体を持つが故に、隠しきれない部分だった。そして形状は五感を共有した式神経由で獲得した情報によって大体判る。で、あるならば、位置の特定だって式神を従えるリューインには容易だ。
「弩羅轟えもん!!」
『かしこまりました』
 リューインは敵を捕捉する。数は三。すぐさま化物砲と呼ぶべきダブルビームライフルにエネルギーと魔力を充填し、長大な砲門を猛らせた。位置を特定するための情報は常に式神たちから送られてくる。あとはリューインが照準を合わせれば良いだけだ。
「全力魔法で充填完了ッ、照準良し!ダブルビームライフル、発射――ッ!」
 引き金が引かれる。弾かれた莫大のエネルギーと魔力は二つの砲門からキィンという音を立てて、極太の直線として噴出した。
 二本一対の光の槍とも呼ぶべき弾は1機目に着弾、そして貫通。高熱がナイトゴーストの機体を焼き切り、まるで溶けたチーズのように鋼を溶解させている。
『敵一、右方向からの銃弾!」
「――――っ!」
 狙撃の後の硬直を狙った銃弾を紙一重で回避した。式神からの情報に依る察知ではなく、『弩羅轟えもん』の機能に依る銃弾の察知のため回避が不完全。故に機体を銃弾が掠めた。だが、行動に支障はない。すぐさま【高速詠唱】で充填し、ダブルビームライフルを敵オブリビオンマシンに射出、沈黙させる。
 そして最後の一機。二機目を倒してすぐさま狙撃体勢に入ったものの、三機目とは距離が近すぎた。
 リューインはすぐさま狙撃を放棄。短い間隔でダブルビームライフルを撃ちまくる。
(この連射は決定打にはなりません。けれど、ある程度で削れればそれで良い)
 未だナイトゴーストの姿は見えない。だが、リューインは確かにその姿を捉えていた。
 ナイトゴーストは既にユーベルコードを発動済み。敵の攻撃を減退させる【電磁装甲モード】に変身しつつ、【手持ち式パイルバンカー】を主兵装にしている。故に課題となるのは【電磁装甲モード】の減衰だ。ダブルビームライフルの連射はそのためのもの。
 減る。減っていく。攻撃を減退させる【電磁装甲モード】が。そして、やがて機が来た。
「【結界術】!」
 起動するは防御障壁。機械の手を振りかざした先に展開される防御障壁は見えない何かとぶつかった。見えない何かとは、言うまでもなくナイトゴースト。突然現れ出でた障壁に回避行動をとり切れず、ナイトゴーストは怯む。
 その隙をリューインは見逃さない。
 引き抜くは『流水剣』と『ビームシールド』。二刀の構えをとって、リューイン・ランサードは瞬発する。
「全力、前進――ッ!」
 巨人が動いた、その結果。導かれた最後の一撃は二つの光の軌跡となって放たれる。
 全てはこの一撃のために。減衰した【電磁装甲モード】を打ち破り、リューインの二つの閃撃は正しく最後の一機を破壊したのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

星野・祐一
ステルス機能か…厄介だよなぁ
ま、なんとかしてみますかね

[SPD]
隠れた相手を探すってんならお前の出番だなEs
【偵察、情報収集、戦闘知識】を駆使して見つけてきてくれ
『了解しました。お任せください』

Esのセンサーに引っ引っ掛った連中をSS越しに【視力】で捉えたら戦闘開始だ
建物の壁や屋根を飛んだり跳ねたりして動き回り
【地形の利用、ジャンプ、空中戦】

ロックを済ませた流星で【乱れ撃ち、マヒ攻撃】
こいつは【誘導弾】だからシールドを避けて当てられるぜ

当て続けてる内に動きが鈍った個体を
UCを発動させた雷鳴で片っ端から撃ち抜くぜ
【早業、貫通攻撃、2回攻撃】

相手の攻撃は【第六感や見切り】で避けて対処な

アドリブ歓迎



「ステルス機能か…厄介だよなぁ。ま、なんとかしてみますかね」
 銀の瞳の猟兵星野・祐一(スペースノイドのブラスターガンナー・f17856)はそう旧市街で意気込んだ。
 星野が戦いに挑むのは放棄された古い街。敵オブリビオンマシンの侵攻ルートの側にあるこの街から、彼は目標撃破を画策する。
「隠れた相手を探すってんならお前の出番だなEs。算出したナイトゴーストの戦闘能力をベースにして偵察と情報収集を頼む」
『了解しました。お任せください』
 そうして彼が呼びだしたのはEsという愛称で呼ぶ戦闘支援ユニット『Eins(アインス)』。未踏宙域で入手した銀河帝国製AIユニットを搭載したサポート・ドローンだ。
 ドローンは彼の手から離れると、ステルス機能で潜伏するナイトゴーストを索敵する。敵は科学的にステルス機能を発揮するキャバリア。同じく科学的なアプローチしかできない『Eins』であったが、しかしキャバリアと銀河帝国製の支援ユニットでは技術レベルの格が違う。僅かなノイズはありながら、それでも『Eins』は正確に隠れた敵をあぶりだす。
「来たな」
 星野は『Eins』から送られてきた敵の情報を『SS(スマートサイト)』で確認し、一人ほくそ笑む。そして、彼は流れるような動作でリボルバー型熱線銃『流星(ながれぼし)』を引き抜いた。
「撃ち抜くぜ!」
 SSに送られた位置情報をもとに、躊躇うことなくロックオン。照準を定めたのは『Eins』が検知した荒野を行く3体のナイトゴースト。その内の1体を不意打ちの形で狙撃した。
 撃ち放たれた【誘導弾】。それは正しくオブリビオンマシンに直撃する。
「――――!」
 ナイトゴーストは無言だが、しかし纏う空気の質が変わった。行軍体勢から迎撃態勢へ。機械の騎士たちは自らの敵を捕捉して、鋼の体を動かした。
 ナイトゴーストが構えるは対キャバリア用のライフル銃。廃棄された街の家屋に立つ青年に向けて放たれる。
「―――っとお、危ねえなぁッ!」
 間一髪。戦闘で培われた第六感と見切りで星野は銃撃を回避する。具体的には家屋を縦横無尽に飛び移ることによって。
 星野が立つこの場所はあくまで放棄された街に過ぎず、その家屋の強度は言うまでもなく脆い。銃弾の一撃、一撃が彼の足場を壊していく。
 だがナイトゴーストたちだって、悠長にはしていられない。星野の【誘導弾】。それは間違いなくナイトゴーストを削っている。
(何せ関節部を重点的に狙っているからな!)
 動きの要となる関節部分。其処を破壊してしまえば、キャバリアは無力化できる。そして動けなくなった時点で、星野の本命で打ち抜いてしまえれば良い。
 一体何度打ち込んだだろうか。時は唐突に訪れる。
 がくん、と3体のナイトゴーストがその動きを停止させた。星野が打ち込んだ【誘導弾】。それがナイトゴーストの関節部を破壊したのだ。
 好機は逃さない。星野・祐一はすぐさま武装を『雷鳴』へと切り替え、そして言った。
「この一撃雷で終わりにしようぜ…!」
 ユーベルコード『冬雷』。それは自らの攻撃の溜め、威力、効果範囲を跳ね上がらせる効果を持つ。
 構える『雷鳴』。動きを止めたナイトゴースト3体を星野・祐一は容赦なく撃ち貫く。
 瞬くうちの三連射。銃口が三度輝き、腹の底に響くような轟音を響かせた。
 放たれた熱線を動けぬナイトゴーストたちが回避できるはずもない。着弾、そして大きな3つの爆発があった。おそらくは、効果範囲の広がった熱線が武装の火薬か何かを刺激して、爆発でもしたのだろう。
「次はもうちょっと力をつけてくるこった。まぁ、次があればの話だけどな」
 『雷鳴』を納め、星野はナイトゴーストたちに背を向ける。
 戦闘が終わったのだから、もうこの場にいる理由はないだろう。星野は帰還する『Eins』を出迎えながら、煙の匂いが漂う戦場を颯爽と後にしたのだった。
 

大成功 🔵​🔵​🔵​

バーン・マーディ
あまり得意ではないのだがな
だが良い
神を名乗り蹂躙するのであれば我は叛逆するのみ

生身

但し黒い鎧のつや消しを行い周囲に紛れ込む
本当は得意ではないがな

UC発動

対ステルス
【戦闘知識】で主に不意打ちを仕掛けやすい場所
更に攻撃しやすい場所を把握

十字の障壁により【オーラ防御】を広めに展開
捕捉と同時に襲い掛かる

【怪力】で腕を引きちぎり
【二回攻撃】で破壊しつくす(コックピットは避けて搭乗者は引きずり出す

【武器受け】で敵の攻撃は受け止めるか防ぎ【カウンター】で更に叛逆の一撃を叩き込む

それらの蹂躙を生身で行い続ける(乗り手にとっても周囲にとっても畏怖させる様に

我はバーン・マーディ
神聖と対極にある悪である



 荒れた大地。風に乗る硝煙の匂い。そして、砂ぼこりを立てて進む鋼鉄の騎士。
 クロムキャバリア。荒廃した世界に1人の黒騎士が来訪する。
「あまり得意ではないのだがな。だが良い。神を名乗り蹂躙するのであれば我は叛逆するのみ」
 猟兵バーン・マーディ(ヴィランのリバースクルセイダー・f16517)。不得手な対ステルス戦闘でありながら、彼は自らの信念に従って戦いに身を投じる。
「悪とされたる者達よ。正義という暴力に蹂躙されし者達よ。我はバーン・マーディ。我は今ここに宣言しよう。悪には悪の…正義があると!」
 ユーベルコード『ヴィランズ・ジャスティス』発動。バーンの全身は【禍々しい紅きオーラ】で覆われる。このユーベルコードの力はバーンの【けして倒れぬ不屈の精神】に比例した戦闘能力の増強と高い飛翔能力の獲得だ。
 自らの戦闘能力を底上げしたバーンは【戦闘知識】をフル活用、彼は感知されないようオーラと鎧のつやを抑えて、崖の上へと降り立った。
 眼下に見える荒野はナイトゴーストの進行ルート。バーンは高所からの奇襲を試みる。
「『十字障壁』よ、隠れし我の敵を明らかにするが良い」
 展開する【オーラ防御】。尋常よりはるかに広く展開されたそれは防御だけではなく察知機能も併せ持つ。
「――――」
 【オーラ防御】を広げられる限り広げたバーンは無言。そして無言のまま、崖から射出した。跳んだ、ではなくだ。『ヴィランズ・ジャスティス』で増強された戦闘能力と高い飛翔能力が『跳んだ』と表現することを許さない。その姿はさながら放たれた矢。足場とした崖を粉微塵に砕き、バーンは目視不可能な速度でナイトゴーストへと突貫する。
 察知すら、許されなかった。轟音と共に飛来したバーンの拳がナイトゴーストの頭を吹き飛ばす。
 そのまま地面へ大きなクレーターを作って着地したバーンは頭を粉砕したナイトゴーストの腕を引きちぎり、コックピットから搭乗者を引きずり出す。
「まずは1」
 それから流れるように次の標的へ移行。バーンが『十字障壁』で捕捉したナイトゴーストの数は10。立ち止まってなどいられない。
 バーンは瞬発した。敵は2時方向のナイトゴースト。放たれるユーベルコードの特殊弾を回避、そのまま腰部を粉砕し、沈黙させる。
「次に2」
 次のナイトゴーストは手持ち式のパイルバンカーを打ち出してきた。それをバーンは左腕を跳ね上げることで破砕して、そのままパイルバンカーを持つ腕ごとを引き抜いた。
 そして跳躍。向かうのはナイトゴーストのコックピット。バーンは貫き手でコックピットを貫くと、そのまま外壁を掴み、引きちぎる。
「そして3」
 ずしん、と音を立ててコックピットを破壊されたナイトゴーストは倒れた。バーンが搭乗者をコックピットから引きずりだし、操縦者を失ったからだった。
『お、お前は一体何者なんだっ!』
 ナイトゴーストの一機から搭乗者の慄いた声が聞こえる。
 バーンは先ほど引きずり出した搭乗者の首根っこを掴みながら、厳粛に、立ちふさがる壁のように答えた。
「我はバーン・マーディ。神聖と対極にある悪である」
 蹂躙が、始まる。
 ここからはバーン・マーディの独壇場。悪の正義を貫く黒騎士は7体のキャバリアを粉砕するべく、其処から一歩踏み出した。
 敵対者からすれば、死の一歩にも見える一歩を。
 今。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『オブシディアンMk4』

POW   :    ホークナパーム
【油脂焼夷弾】が命中した対象を燃やす。放たれた【高温の】炎は、延焼分も含め自身が任意に消去可能。
SPD   :    ピアシングショット
【スコープ照準】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【RSキャバリアライフル】で攻撃する。
WIZ   :    マイクロミサイルポッド
レベルm半径内の敵全てを、幾何学模様を描き複雑に飛翔する、レベル×10本の【誘導ミサイル】で包囲攻撃する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 ナイトゴースト部隊の沈黙。それは侵略軍に迅速に伝わった。
 敗北を認めた侵略軍は次なるキャバリア部隊を投入する。
 その名はオブシディアンMk4部隊。量産型であるがゆえに種々の武装を使用できる汎用型の強みを活かしたキャバリア部隊だ。
 それぞれ種々の武装を携えながら、青黒い機体の群れが進軍を今、開始する。


(お知らせ、連絡などは既にマスターからのメッセージ部分で書いた通りです。それでは皆様のご参加をお待ちしております)
バーン・マーディ
……(大地に立つ黒騎士…しかし迫る部隊を見てはいない

…貴様か
先程から我を呼んでいたのは(干上がった大河の地を見下ろし

我を求めると言う事は貴様自身もまた我が騎士として戦うと言う事だ

良いのだな?

良かろう
我が騎士として…我が鎧としてその力を振るう事を許す
(言葉と共に大地が砕け…姿を現す黒き機神。そのまま騎士を光と共に内部へ導き

【戦闘知識】で周囲の状況を確認
機神の操作方法は不思議と心に伝わってくる

【オーラ防御・武器受け・カウンター・怪力・二回攻撃・鎧砕き・運転】

一気に距離を詰めてオーラと武器で攻撃は受け止め
カウンターで切り裂き破壊する

囲まれればUC発動

全ての攻撃はコックピットは避けて搭乗者の生存は意識



 猟兵バーン・マーディ(ヴィランのリバースクルセイダー・f16517)は干上がった大河の淵に立つ。
 見下ろすのは行軍する5機の敵オブリビオンマシン、オブシディアンMk4、ではない。寡黙な騎士の鋭利な瞳は地下深くを見透かしていた。
「…貴様か。先程から我を呼んでいたのは」
 バーンには声が聞こえていた。彼の名を呼ぶ、名もなき者の声が。
「我を求めると言う事は貴様自身もまた我が騎士として戦うと言う事だ。良いのだな?」
 問うた先に答えはない。ただバーンを呼ぶ声のみが返ってくる。
 つまりは了承。名もなき者はこう言ってるのだ。『我を身に着け、戦え』、と。
「良かろう。我が騎士として…我が鎧としてその力を振るう事を許す。来るが良い、名もなき機神よ!」
 バーンが腹の底から轟かす雷鳴のような声が涸れた大河に響く。
 直後に閃光、そして轟音。地盤が弾け、地下から屹立するのは黒き機神。荒んだ大地に眠るキャバリアはその搭乗者にバーンを選んだ。
 光と共にキャバリアの内部へ黒騎士は導かれる。コックピットに乗り込めば、不思議と操縦方法が心に伝わってくる。
「行くぞ」
 引き抜くは『RX軍神の剣』。バーンが持つ破城神機『マーズ』に搭載されていた無敵斬艦刀。エネルギーを纏わせて、その破壊力を増強させた。
 行軍中の5機のオブシディアンMk4は慄く。反射的にユーベルコード『ホークナパーム』を用いて、【油脂焼夷弾】を黒い機神へ撃ち放った。
 上がる紅炎。燃え盛る炎に、しかしバーンがたじろぐことはない。
「笑止」
 剣を一薙ぎする。その剣圧で盛る炎をかき消した。
 そして、瞬発する。上段に『RX軍神の剣』を振りかぶり、コックピットを避けて、一機を破砕した。
 戦いは動く。2機が汎用型無敵斬艦刀を構え、他2機が量産型キャバリアライフルを構えたのをバーンは確認した。
 すぐさま展開するオーラ防御。キャバリアライフルの弾を弾くと同時に無敵斬艦刀を振りかぶるオブシディアンMk4を『RX軍神の剣』で迎え撃つ。
 二振りと一刀が触れ合った。瞬間、翻す『RX軍神の剣』。2機の2撃を受け止めたバーンは刃を滑らせ、さながら合気道のように相手の力を受け流す。
 崩れるオブシディアンMk4の体勢。誕生する刹那の隙。その隙を無視するバーンではない。
「――――ッ!」
 横薙ぎに『RX軍神の剣』を振りぬいた。狙うは首元。瞬きの内の閃撃はオブシディアンMk4の首を切り落とす。そして完全なる沈黙を求めて、剣を持つ腕をその怪力で無理矢理に引き抜く。
 圧倒的優勢。だが、バーンはこう呟いた。
「時間を掛けすぎてしまったようだな」
 周囲を見回せば、いつのまにかそこには20を超える敵オブリビオンマシンの軍勢がバーンを取り囲んでいる。どうやらキャバリアライフルを構えていた2機が増援を呼んだようだった。
 一体一体、相手にするのも良い。しかしそれではあまりに迂遠が過ぎる。
 故に黒騎士はこの選択肢を選び取った。
「我は選別する。我に牙剥く者、我に抗うもの、我に刃向けるもの、我を貶めるもの…!須らく等しき神罰を与えん事を!!」
 ユーベルコード『Cross of Sort(ジュウジノセンベツ)』。それは760本もの十字型の閃光を射出するユーベルコード。
 黒い機神に乗り込むバーンは多数の十字型の閃光を従えて、敵対者達に宣告する。
「終わりだ」
 そうして殲滅があった。概算にして一体あたり28本の十字型の閃光がオブシディアンMk4を壊滅へと導いた。

成功 🔵​🔵​🔴​

星野・祐一
次がおいでなすったか
さあ、次も頑張りますかね!

[SPD]
まずは【世界知識、情報収集】で把握した敵の脆い部位をSSに設定(戦闘知識

FZの【迷彩】を起動しながら格納してたテスタロッサを呼出し
隠れながらキャバリア部隊に接近するぜ(ダッシュ、地形の利用

無事近づけたらUCで強化した雷鳴を叩き込んで突撃だ(騙し討ち、先制攻撃、貫通攻撃
後は【誘導弾】で狙いを付けなくていい流星で只管【乱れ撃ち】つつ
集団の合間を縫うようにバイクを【操縦】して隊列を乱してやる
そうすりゃ他の味方もやりやすくなるだろ

相手の攻撃は【第六感や読心術】で逸早く察知
【見切り、オーラ防御】で状況に応じ回避か防御を選んで対処な

アドリブ、連携歓迎



「次がおいでなすったか。さあ、次も頑張りますかね!」
 若き猟兵、星野・祐一(スペースノイドのブラスターガンナー・f17856)は誰よりも早く荒野の一団を引き受けた。
 耳掛けイヤホン型のAR照準器『SS(スマートサイト)』を起動し、放棄された街の高層ビルから進軍するオブシディアンMk4の一団を見据える。
 キャバリアの基本情報については頭に叩き込んであった。そして相手は量産型のオブシディアンMk4。ピーキーでないからこそ、弱点は炙り出しやすい。
 SSに弱点情報を設定。それから高層ビルから外に出ると『FZ(フィールドジッパー)Ver.2』を起動させて、圧縮空間から愛機『テスタロッサ』を呼び出した。
 真紅の宇宙バイクにまたがって、星野はエンジンをふかす。
「迷彩よし……んじゃ、いくかっ!」
 滑らかに走り出す『テスタロッサ』。向かう先は荒野を行くオブシディアンMk4部隊。
(総勢50……流石に俺一人じゃあきついから、削れるだけ削って残りは後に任せるとするか!)
 方針を決定した星野は更に『テスタロッサ』の速度を上げ、オブシディアンMk4との距離を詰めた。そして『雷鳴』を引き抜く。
(ユーベルコード――『冬雷(トウライ)』!!)
 熱線銃から放たれる青白い光弾。それは正しく敵オブリビオンマシンの機体の弱点部、動力源を打ち抜いた。
 一機が爆散した。不意打ちかつ先制攻撃に部隊は狼狽えたが、それも束の間のこと。オブシディアンMk4の索敵機能を起動させて、星野の姿を捕捉する。
「―――っ!」
 星野の【第六感】。それが警告を発した。
 重心を傾けて、『テスタロッサ』を右に移動させる。加えて、オーラ防御を展開した。
 そうして、コンマ数秒後にオーラ防御を掠める銃弾の音があった。
 オブシディアンMk4のユーベルコード『ピアシングショット』。その銃弾が星野を掠めたのだ。
 このまま何もしなければ、都合49の銃口に星野は打ち抜かれる。故にすぐさま武装を『流星』に変更。【誘導弾】を撃ち放つ熱戦銃の引き金をただ只管に引いた。
 【乱れ撃ち】。それもオブシディアンMk4の狭い隊列間を編むように進みながら、だ。
 混乱と狼狽。オブシディアンMk4を表すとすれば、この2文字が当てはまる。星野を撃とうにもフレンドリーファイアが恐れて出来ず、キャバリアは『テスタロッサ』ほど小回りが利くわけでもない。追うことも、攻めることも出来ないまま、オブシディアンMk4は熱線の雨に晒される。
 そうしていくつかの敵オブリビオンマシンを破壊し、場をかき乱し尽くした星野は『テスタロッサ』を最高速度に引き上げ、戦場を離脱する。


「後は頼んだぜ!」

成功 🔵​🔵​🔴​

終夜・日明
【アドリブ連携歓迎】
少々脳筋な理論ですが"当たらなければどうということはない"でしょう。
ここは迅速かつ確実に機体を戦闘不能にしていきますよ。

【指定UC】を発動した状態で【滑空】、敵機の攻撃は全て【見切り】回避で。
『シュヴァルツ・シルフィスティ』と『MU-Sickle』で敵機の腕関節部分を【砲撃・レーザー射撃】あるいは【切断】します。
そのライフル、なかなかの距離を狙撃してくれるみたいですから封じさせてもらいますよ。

そして『アストラル・ビットVer.C』で【地形破壊】も並行、障害物を増やして進路の邪魔もしておきましょうか。(【地形の利用】)
もちろん殺すつもりはありませんから、コクピットは外します。



 終夜・日明(終わりの夜明けの先導者・f28722)は引き続き、涸れ果てた大河ルートを抑えることとした。
 彼が考え付いたオブシディアンMk4への対策はこうだ。 
「少々脳筋な理論ですが"当たらなければどうということはない"でしょう。ここは迅速かつ確実に機体を戦闘不能にしていきますよ」
 この戦いは個対集団の戦いだ。故に終夜の戦法を実行するためには、機動力が必要となる。
「加速開始、身体制限のアンロックを申請、パスコード入力……全制限完全解除。――一瞬で終わらせる」
 ユーベルコード『【制限解除】疾風怒濤(シュトルムヴントドランク・オーバードライブ)』。それは【生体電流の電荷量を限界まで上げる】事で【神経速度が異常加速した強化状態】に変身し、スピードと反応速度が爆発的に増大する効果をもたらすユーベルコードだ。戦闘において柱となる速度を爆発的に上げるこのユーベルコードは破格と言えたが、しかし1つ欠点があった。
 それは、解除するまで寿命を削ること。故に戦闘は迅速に終わらせなければならない。
「行きますッ!」
 大地を蹴った。恐るべき速さで瞬発し、滑空した終夜はオブシディアンMk4の部隊へと突貫する。
 オブシディアンMk4の数は4。やってやれない数じゃない。
「――!」
 動きが察知された。オブシディアンMk4の【RSキャバリアライフル】が一斉に終夜に向けられる。
 そして、銃撃。ユーベルコード『ピアシングショット』。長距離狙撃を成し遂げるユーベルコードを前に終夜は更に速度を上げる。
 相対速度に従えば、終夜が速度を上げれば上げるほど主観では銃弾は遅く見えるはず。無論、その速度の減退は微々たるものではあるが、しかし反応速度が上がった終夜であればその微々たる減退が重要だった。
 迫る弾丸。数にして4。正確に向かってくるそれらを見切りの技術を用いながら、終夜は回避する。弾丸の軌道は直線だ。そして最大の脅威である速度に対応できるならば、銃撃の危険性は格段に落ちる。
 旋回、及び速度の加減によって、迫り来る銃弾を回避する。避け切れずに僅かに頬を1つの銃弾が掠めたが、何、問題はない。たかだかその程度。怪我とも呼べないかすり傷を気にする必要はない。
 そして彼は次なる銃撃を回避しながら、武装を取り出した。取り出すのは『CW-MkⅢ:MU-Sickle』と『CW-MkⅢ:シュヴァルツ・シルフィスティ』。銃にも鎌にもなる遠近両用武装と脳波制御の機械の翼は鋼鉄の騎士を噛み砕く牙となる。
(狙いは腕関節部。敵の長距離狙撃手段を奪い取る――っ!)
 まずは『シュヴァルツ・シルフィスティ』が飛んだ。機械の翼は回転し、巨大な回転カッターとなって、2機のオブシディアンMk4の腕を切り落とす。
 そして畳みかけるようにして、『MU-Sickle』を残りの2機にを射出した。真っすぐ突き進むレーザー射撃。馬鹿正直な射撃はオブシディアンMk4に容易く避けられる。
 だが、
「それはブラフだ!」
 回避した残りの2機がコックピットを避けるようにして腰部を食いちぎられた。何に?巨大な回転カッターと化した『シュヴァルツ・シルフィスティ』にだ。
 寸暇の内に沈黙した敵オブリビオンマシン4機。だが終夜はまだ止まらない。
 呼び出す『アストラル・ビットVer.C』。改良型アストラル・ビットで涸れた大河の両壁を粉砕し、巨大な土塊をオブシディアンMk4へと叩きつけた。
 膨大な質量に叩き潰されたオブシディアンMk4は完全に沈黙。その後、一切の戦闘行為を行うことはなかった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ハロ・シエラ
なるほど、かなり様々な武器を使う機体の様ですね。
それに応じてこちらも動きを変えていかなければなりませんね。
接近戦なら動きを【見切り】、【カウンター】を仕掛ける事も出来ますが、飛び交う銃弾は【第六感】にでも頼らなければ回避できないでしょう。
ですが焼夷弾は上手く使えるかも知れません。
燃える油脂をこちらも炎の【属性攻撃】で【焼却】し、焼き尽くして消火しつつ黒煙を上げてそれが作る【闇に紛れる】とします。
そのまま余熱を【オーラ防御】で軽減しながら【ダッシュ】で接近し、ユーベルコードで斬ってしまいます。
脚部と腕部の細い部分なら私のレイピアでも【部位破壊】し、無力化出来るでしょう。



 混乱に陥った荒野の戦線。かき乱されたオブシディアンMk4部隊に追撃をしかける少女剣士がいた。
「なるほど、かなり様々な武器を使う機体の様ですね。それに応じてこちらも動きを変えていかなければなりません」
 猟兵ハロ・シエラ(ソード&ダガー・f13966)。彼女はレイピア、『リトルフォックス』を引き抜き、オブシディアンMk4の群れへ行く。
「は――ッ!」
 レイピアを胸前で構え、瞬発した。大地を疾駆する小柄な剣士は髪をはためかせながら跳躍し、まず1機の右腕関節部を刺し貫く。そのまま炎を爆発させるとオブシディアンMk4は傾いた。流れるようにハロは大地に降り立つと脚の関節部を立て続けに破壊。瞬く間に一機を戦闘不能に陥らせる。
 まずは1。そして撃破と共に事態は動く。撃破した敵オブリビオンマシンの背面に立っていた1機がRSキャバリアソードを大きく横薙ぎに振るった。
 肉薄する厚い刃。仲間のはずの撃破されたオブシディアンMk4すら巻き込むその軌道にハロは眉を顰める。
「仲間を思う心すら、オブリビオンマシンの狂気に呑まれましたかッ!」
 分かりやすい直線軌道。ハロはその撃を既に見切っている。身を屈めて、滑るように刃を回避、同時に敵オブリビオンマシンの懐に入り込むとレイピアをRSキャバリアソードを持つ腕の肘部に突き立て、破砕する。
 はじけ飛ぶ腕。開けた視界でハロは更なる敵の一手を目撃した。
「【油脂焼夷弾】!仲間ごと、私を焼き尽くすというのですか!!」
 ユーベルコード『ホークナパーム』。それは高温の炎を辺りにまき散らすユーベルコード。キャバリアでさえ食らったらひとたまりもないその炎熱を都合10のオブシディアンMk4がハロに向けて撃ち放つ。
 炎が燃え上がった。その勢いはすさまじく、空気を飲み込めば肺が爛れてしまいそうなほどだった。
 すぐさまハロは手を打つ。
「飲み込んで、私の炎!」
 炎には炎。そう判断したハロは『リトルフォックス』と『スピリット・オブ・ファイア』を全開で行使。【油脂焼夷弾】も何もかもを剣士の炎は焼き尽くす。
 黒煙が上がっていた。そして、それを隠れ蓑にしてハロは行く。炎の熱はオーラ防御で軽減。障害を取り払った彼女は煙る世界を疾駆した。
 目標は抜けた先の敵オブリビオンマシン。黒煙を突っ切ったハロは纏わりつく煙を加速の風で振り払いながら、レイピアを下段に構えた。
「――ッ!」
 短い呼気と共にレイピアを振りぬく。ユーベルコード『剣刃一閃』。それは【近接斬撃武器】が命中した対象を切断するという単純で、強力な絶技。腰部を切断されたオブシディアンMk4はそのまま上半身と下半身がずれ落ち、沈黙した。
 対するハロは撃破した機体を振り返らない。撃破した機体を足場にして跳躍し、一機二機と立て続けに『剣刃一閃』で破壊していく。
 そして、決然と言い放った。
「さぁ、次はどなたでしょうか」
 同じ釜の飯を食った仲であろうオブシディアンMk4の搭乗者たち。にも関わらず、彼らは仲間を巻き込むことを躊躇うことなどしなかった。
 だから、そんな哀しき戦いを終わらせるために少女剣士はその剣を構える。

成功 🔵​🔵​🔴​

リューイン・ランサード
今度の相手は汎用型の集団。
武装が豊富で、遠距離で連携攻撃を受けると厄介な相手になるのでしょうね。

弩羅轟えもんを【操縦】しつつ、少し考えてUC:縮地法・改を使用。
(怖いですけど)敵が狙ってきたら、敵の群れの中に出現。
【敵を盾にしつつ】、右手のダブルビームライフルによる【2回攻撃の1回目・砲撃・貫通攻撃】と左手の流水剣による【2回攻撃の2回目・光の属性攻撃】で、周囲の機体を次々と破壊して混乱させます。

防御は【第六感・見切り】で躱すか、ビームシールド【盾受け】か【オーラ防御】で防ぐ。

最後は【結界術・高速詠唱】でステルスタイプの光学迷彩結界を展開し、低空を【推力移動・空中戦・残像】で回避しつつ撤退。



 ドラコニアン型のスーパーロボット、『弩羅轟えもん』は激しい戦闘地帯である荒野へと飛んだ。
 乗り込むリューイン・ランサード(竜の雛・f13950)は、コックピットで呟く。
「今度の相手は汎用型の集団。武装が豊富で、遠距離で連携攻撃を受けると厄介な相手になるのでしょうね」
 それからリューインは少し考えて、こう判断を下す。
「ユーベルコード――『縮地:改』!」
 『縮地:改』とは【自分を狙う対象に対する自覚不要な瞬間移動】を行うユーベルコードだ。瞬間移動可能距離は7744mまで。そして対象を視認さえしていれば、彼はいつでも強襲できる。
 そんな強力無比なユーベルコードであるが、これが使えるということはリューインが狙われていることと同義であった。
 銃口を向けるオブシディアンMk4が用いるのはユーベルコード『ピアシングショット』。超長距離狙撃を行うその一撃は既に放たれている。
「――――ッ!」
 弾道を確認。すぐさまリューインは瞬間移動する。
 移動するのは彼を狙っていたオブシディアンMk4の背面だ。躊躇うことなく『弩羅轟えもん』の拳を振りぬくと、動力部を完全に機能停止させた。
 そして恐怖を押さえつけ、操縦すると『弩羅轟えもん』が右手に『ダブルビームライフル』、左手に『流水剣』を握りしめる。
「いきますっ!」
 『弩羅轟えもん』が始動する。青と白のスーパーロボットが唸りを上げると、『ダブルビームライフル』が火を噴いた。
 オブシディアンMk4の左脚を砲撃は貫く。傾く機体。其処にリューインは躊躇うことなく光り輝く『流水剣』で袈裟斬りにした。
 沈黙した機体。だが、戦いは終わらない。忘れたか。リューインは敵の集団の中に瞬間移動したのだ。たかが一体潰したところで、敵の追撃は止まらない。
 銃口が向けられる。向けた敵はリューインから見て3時方向。引き金は既に引かれけていた。すぐさまリューインは『弩羅轟えもん』を動かして、オブシディアンMk4の群れの中へ紛れるために離脱する。
 直後に、ババババッ、と空気を切り裂く銃撃音があった。RSキャバリアライフル。直撃すれば無視できない傷を残すその銃撃はリューインと入れ替わるようにして、空間を撃ち貫き、対面にいたオブシディアンMk4を破壊する。
「集団戦で乱戦が起きるなら、こういうことだって出来るんですよッ!」
 言いながら、リューインは『フローティング・ビームシールド』で他のオブシディアンMk4からの銃弾を防ぎつつ、『ダブルビームライフル』の砲撃で沈黙させた。
 戦いは続く。同士討ちと『ダブルビームライフル』及び『流水剣』の連撃を駆使して、リューイン・ランサードは戦場をかき乱す。
「これくらいが限界ですかねっ!」
 やがて処理の限界が来た。あまりにも敵を惹きつけ過ぎたリューインは離脱を決定する。
 高速詠唱の結界術で展開するのは光学迷彩結界。残像を残しながら低空を推力移動し、彼は戦線からの離脱を果たした。

成功 🔵​🔵​🔴​

ノイ・グランガイオス
アドリブ、連携歓迎 大阪弁です

「うわっ……ちょお、あれ1台持って帰れへんやろか?」
あのキャバリアカッコええなあ。ちょっと憧れるわー…うちのサイズやと多分乗られへんけど…

アホなことは置いといて、サクッと行くで!
「これでも喰らいや! グラン・ブリザード!」

掌から放射する冷凍ビームでミサイルを薙ぎ払うように凍結させて無力化、冷凍ビームで間に合わんミサイルはエネルギーを込めたアブソリュート・ビンタで払いのける!
そのまま敵機体もグラン・ブリザードで黙らせつつ、凍った敵には鉄・拳・制・裁!

「リアル系の自分らには悪いけどな、こっちは何でもありやねん!」



「うわっ……ちょお、あれ1台持って帰れへんやろか?」
 荒野に陣取るオブシディアンMk4部隊を遠くに見て、巨躯を誇る女ははしゃいだ。
 猟兵ノイ・グランガイオス(ごっつウォーましん・f08595)。彼女は荒野の戦場を終わらせるために始動する。
「あのキャバリアカッコええなあ。ちょっと憧れるわー…うちのサイズやと多分乗られへんけど……」
 若干、空気が締まらないのは彼女の性格というかなんというか……。
 とにもかくにもノイは行く。
「アホなことは置いといて、サクッと行くで!」
 ノイは駆けた。大きい体とウォーマシンの力で以て踏み出されるその一歩は強く、そして速い。風を切って進む彼女は策を弄さず、真正面から突貫する。
 度重なる猟兵の襲撃により、オブシディアンMk4部隊は最早壊滅寸前。残敵数は8。それらが一斉にノイへと牙を剥いた。
「――――」
 展開するはユーベルコード『マイクロミサイルポッド』。幾何学模様を描き、複雑に飛翔する四桁を超える【誘導ミサイル】がオブシディアンMk4部隊から射出される。
「なんや、ぎょーさん来よったな。ほんなら、うちからも行くでぇっ!!――これでも喰らいや!グラン・ブリザードッ!!」
 掌が開くと其処から超低温のビームが放射された。ユーベルコード『グランブリザード』。両掌から冷凍光線を放ち、対象を凍結させる、ただそれだけの効果だが強力なユーベルコードだ。
 放射状に撃ち放たれる冷凍光線を横薙ぎに振るうノイ。だが、全てのミサイルを凍結させられたわけではない。
 射程圏外。冷凍光線が届かぬ場所のミサイルは今なお稼働し続けている。
 冷凍光線が食いそびれた誘導ミサイルが迫り来る。だが、ノイは不敵に笑って、その両手にエネルギーを溜め込んだ。
「こんなもんで、うちを止められると思わんとき!」
 そして、ミサイルにビンタをぶちかました。その名もユーベルコード『アブソリュート・ビンタ』。対象ユーベルコードを相殺する、えげつない効果を持つビンタだ。
 ノイは次々とミサイルを弾き飛ばす。あらぬ方向へ飛んでいったミサイルは大きな爆発を立て続けに残し、散った。
 その立て続けの爆発を背中に受けて、ノイは戦いを終わらせに行く。
「グラン・ブリザードッ!」
 再び両掌から射出される冷凍光線。再び射出されたそれは今度はミサイルではなく、8機のオブシディアンMk4を凍結させた。
 それからノイは拳を大きく引く。そして力強い一歩を踏み込むと、極大の拳を放つ。
「どっせいっ!」
 コックピットを外して、砕け散るオブシディアンMk4だったもの。一機を鉄拳制裁で撃破すると、立て続けに8機を破壊して豪快にこう言った。

「リアル系の自分らには悪いけどな、こっちは何でもありやねん!」

成功 🔵​🔵​🔴​

レクシア・ノーレッド
…お、新手?さっきの残骸集めるのに必死で気付かなかったよ。
……また群れてるのか…今回はそれぞれバラバラの仕事があるみたいだね。
でも機体フレームが同じじゃ……弱点も、同じでしょ。

【POW】

豊富な武装、それらを支えれる機体。
でもその割には脚が貧弱そうだね。
いくら機械の装甲っていっても、戦艦ほどの強度はないだろうし。

……ま、バラしやすい機体は大歓迎だよ。
【解・体・侵・食】は私の体を刃とするUC。切れ味は抜群なんだから。
一回で足りないなら【早業】【二回攻撃】で一気に刻む。

ナパーム弾は…さっきの応用だね。体の一部だけ切り離して当てさせる。
蒸発するだろうけど、本体が食らうよりはマシでしょ?

アドリブ歓迎



 ナイトゴーストは撃破された。散らばった残骸をかき集める小柄な影にオブシディアンMk4が照準を合わせている。
「…お、新手?さっきの残骸集めるのに必死で気付かなかったよ」
 ブラックタールの少女、猟兵レクシア・ノーレッド(【黒喰】・f01101)。彼女はずらりと並んだ5機のオブシディアンMk4を見て、漫然と呟く。
「……また群れてるのか…」
 若干、呆れの気配があるのは気のせいか。そのままの気配を纏いながら、レクシアは言葉を続けた。
「今回はそれぞれバラバラの仕事があるみたいだね。でも機体フレームが同じじゃ……弱点も、同じでしょ」
 ナイトゴーストの残骸をひとまず置いておいて、レクシアは臨戦態勢に入る。
「ちょっと触ればあら不思議、船をも切り裂く私の身体!―私は、『侵食者』である!」
 そして、発動するユーベルコード『解・体・侵・食(アポート・エンクローチメント)』。その力は彼女が持つ浸食能力を刃として運用する。
「いくよ」
 短く言葉を切って、彼女は瞬発した。
 同時にオブシディアンMk4の銃口が火を噴くが、やや遅い。放たれた銃弾はレクシアの後を追うように空しく空を切っていく。
 オブシディアンMk4を翻弄するレクシアの狙いはこうだった。
(豊富な武装、それらを支えれる機体。でもその割には脚が貧弱そうだね。いくら機械の装甲っていっても、戦艦ほどの強度はないだろうし)
 すなわち足を奪い、戦闘行動を封じる。それがレクシアの戦法だ。
「ふ――っ」
 肉薄するレクシア。機械の足に近づくと、少女は長い刃に変質させた腕を真横に振った。
 ぞぷり、と食い込むレクシアの肉体。斬る、というよりは捕食すると言うほうが正しい現象がオブシディアンMk4を襲う。
 それから機体の上下がずれるように崩れ落ちた。
「まずは1機だね」
 すぐさま次に移ろうと振り返ったレクシア。だが、彼女は攻撃の手を止めることとなる。
「ユーベルコードか……!」
 振り返った先にいた4機のオブシディアンMk4。彼らのその銃口からぬらぬらとした炎が顔を見せていた。
 ユーベルコード『ホークナパーム』。オブシディアンMk4の銃口から高温の炎が振りまかれる。
 回避動作が遅れたレクシアは足に僅かな炎を食らう。だが彼女は、
「ま、だからといって致命的にはなりえないんだけどね」
 焦らず、慎重に。平然と少女は燃えた体を切り離す。
「私はブラックタールだから」
 すなわち、種族体質。余裕綽綽というわけにはいかないが、それでもこういう芸当だってレクシアには出来るのだ。
「で、次は誰?」
 分離した自身の肉体が焼け焦げていく様子を尻目に、少女は一人、挑発的に笑う。
 狼狽えるオブシディアンMk4。躊躇う彼らに未来はない。
 
 
 数秒後、黒の猛威が場を掌握した。全てが終わった後に残っていたのは、切り刻まれた鉄塊とそれらをかき集めるブラックタールの少女だけだった。
 
 

成功 🔵​🔵​🔴​

ティー・アラベリア
わぁ、外の世界にはこんなに大きい機械人形がいるんですね。
鉄の軋む音、火薬の音…、生身の敵とは違う戦場音楽がとっても素敵ですね!

【魔導波探信儀】を使用した【索敵】と【偵察】で敵位置と周辺地形を正確に把握。
遮蔽となる地形に沿って移動しつつ、波探信儀で取得した情報を基に【火力投射型魔杖】で砲撃を行い、敵集団の機動を妨害しながら狭隘な場所まで誘導。
誘導の意図を悟られないように、時折【爆縮破砕型魔杖】で直接的な攻撃を加えつつ、後退しているように偽装。
ナパームやミサイルは【第六感】で事前探知を図り【近接防御妖精】を用いて迎撃。
誘導後は【指定UC】に加えて自身が持つ全火力投入し、敵の戦闘力を喪失させます。



「わぁ、外の世界にはこんなに大きい機械人形がいるんですね。鉄の軋む音、火薬の音…、生身の敵とは違う戦場音楽がとっても素敵ですね!」
 涸れ果てた大河跡。かつては川底だったろう場所を崖上から見下ろして、ミレナリィドールの少年は目を輝かせてそう言った。
 猟兵ティー・アラベリア(ご家庭用ミレナリィドール・f30348)。彼は迅速に敵オブリビオンマシン撃破のために動き出す。
 まず初めに彼が取り出したのは『92式魔導波探信儀』。特殊な魔導波で以て、探知を行うこの探信機でティーは敵と地形を把握する。
 そして、言った。
「近くに通路が崩落した場所がございます。でしたら、そこに誘導いたしましょう」
 捕捉したオブシディアンMk4の数は8。単騎で相手取るのはだいぶ厄介だ。ならば、地形を利用するのがセオリー。使えるものはなんでも使わなければ、勝利など掴めやしない。
【92式火力投射型魔杖】を構え、ティーは行く。
「あは☆」
 少年は享楽的に笑った。そして捕捉したオブシディアンMk4部隊に魔杖で追い立てるように砲撃をしかけ始める。
 背中を押されたオブシディアンMk4は急速発進。砲撃から逃れるように急ぎ機体を目覚めさせて、涸れ果てた川底を行った。
「来るみたいだね♪」
 ティーの第六感がオブシディアンMk4の殺意を悟る。機械音を立てたオブシディアンMk4が発動したのはユーベルコード『マイクロミサイルポッド』。幾何学模様を描き複雑に飛翔する爆塊が正確無比にティーに牙を剥く。
「でも、無駄なんだよね☆!」
 ティーが展開したのは『79式近接防御妖精』。それが大量の魔力誘導弾を乱射した。
 ミサイルを迎撃し、その爆風がティーを襲った。砂と鉄が入り混じったそれを、しかし愉し気に振り払う彼はなおも魔杖を振りかざす。
 時折、【爆縮破砕型魔杖】で直接的な攻撃を行うのは誘導がばれないようにするため。ついでに後退を偽装しながら、確実にティーは目的の場所へオブシディアンMk4を導いていく。
 そして時は来た。
「―――ッ!?」
 震えるオブシディアンMk4。彼らの目前には道を封鎖する崩れた岩壁があった。
 誘導された機械人形。その事実に今更気づいてももう遅い。無邪気なミレナリィドールの少年が、哀れな彼らに牙を剥く。
「ご来場の皆々様、爆轟と狂乱の戦場音楽をとくとお楽しみあれ!」
 発動するは、ユーベルコード『突撃破砕魔導射撃(プロテクティブ・マジカルファイア)』。多数の【爆裂・音響】属性の【誘導魔導弾】を放つユーベルコードで以て、オブシディアンMk4部隊をティーは殲滅したのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​




第3章 ボス戦 『セラフィム・リッパー』

POW   :    断罪の剣
【無敵斬艦刀】が命中した対象を切断する。
SPD   :    エンジェルビット
自身が装備する【BS-Fクリスタルビット】をレベル×1個複製し、念力で全てばらばらに操作する。
WIZ   :    フォールンウイング
【光の翼】を向けた対象に、【プラズマビーム】でダメージを与える。命中率が高い。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「役立たず共め、役立たず共め!」
 部下の失態に、その男は口汚い言葉を吐く。
 ナイトゴースト、そしてオブシディアンMk4。差し向けたキャバリア部隊は全て猟兵によって撃破された。カミラ同盟連合への侵略は頑として進まず、彼の目的は未だに果たされていない。
 彼の目的――侵略、ではなく異教徒の国であるカミラ同盟連合の民の大虐殺は。
「いいえ、落ち着かなければ。神は私は選ばれた。必ず我が目的は達成されるはずなのだ」
 自分で自分を諭し、彼は静かに殺意を滾らせる。
 元来の彼は決してこんな人間ではなかった。ロードス神聖帝国の国教の敬虔な一信徒でしかなかった。少なくとも暴走し、侵略を――大虐殺を引き起こそうとするような人物ではなかった。
 彼をそんな風に変えてしまったのは、オブリビオンマシン“偽りの神徒”セラフィム・リッパー。彼の下に“降臨した”絶大なる力を持つ蒼き機体がその精神を狂わせたのだ。
「さぁ、行きましょう、我が神よ。私に遣わされた神の御使いよ。カミラ同盟連合に跋扈する愚か者共を神の名の下に粛正するのだ――ッ!」
 ぶれる精神。安定しない情緒。錯乱した男はそのオブリビオンマシンに搭乗する。
 それが自身を狂わす元凶だということも知らずに。


 さぁ、これより始まるのは最後の闘争。荒野を進軍するセラフィム・リッパ―迎撃戦。
 最凶のオブリビオンマシン、セラフィム・リッパ―を破壊し、カミラ同盟連合で起きる大虐殺を防ぎきれ。


(お疲れ様です。MR2です。本章も特に敵とのやり取りはないので、プレイングはバトル描写のみで結構です。それでは皆様の参加をお待ちしております)
バーン・マーディ
宣言
我はバーン・マーディ
悪の神であり
我が鎧
マーズもまた悪とされた機神なり

認めよう
その機体が神の使いであると
神に慈悲なく
命を塵芥と断ずるその在り方は神故に

良い
我は元より神を粉砕する為に戦ってきた
この地でも我が在り方は変わらぬ

我もまた神に牙剥く身故に

【戦闘知識】
敵機の動きと癖
更にコックピットの位置の把握
【オーラ防御】展開

UC発動

【武器受け・運転・カウンター】で高速機動
敵のビットは迎撃
斬艦刀は軍神の剣で受け止め
【怪力・二回攻撃・吸血・生命力吸収】
敵機の装甲も分解しながら吸収しマーズの修復へと促し

神とは残酷な物だ
受け入れぬものに幾らでも虐殺しえる

故に天使よ
悪によって地に墜ちるが良い

コックピットは避ける



 荒野を進軍する蒼き機体、“偽りの神徒”セラフィム・リッパー。その威容の前に1人の騎士が立ちふさがる。
 騎士は荘厳に告げた。
「此処に宣言する。我はバーン・マーディ。悪の神であり、我が鎧マーズもまた悪とされた機神なり」
 彼の名は猟兵バーン・マーディ(ヴィランのリバースクルセイダー・f16517)。神を討つ神の1人。
「認めよう。その機体が神の使いであると。神に慈悲なく、命を塵芥と断ずるその在り方は神故に」
 告げる声はどこまでも緊張感を孕んでいる。波一つない湖でありながら、何か想像の埒外にあるものが水面を突き破って現れ出でそうな気配があった。
 その緊張感の正体はバーンの戦意に他ならない。彼の戦意が人の身体に抑えきれないくらい膨れ上がっている。
「良い。我は元より神を粉砕する為に戦ってきた。この地でも我が在り方は変わらぬ。我もまた神に牙剥く身、故に」
 荘厳な彼の宣言が終わる。すると彼の内から抑えきれなかった戦意が噴出した。
 胸を膨らませ、腹に力を入れると世界を震わせるほどの声圧で以てその力を解き放つ。
「マーズよ、破壊の神としての力を見せるが良い。今ここに叛逆の刃を突き立てん!!」
 ユーベルコード『城壁の破壊者(ソード・オブ・アレース)』。それは7800㎞/hで飛翔し、万物を分解する破壊のオーラを纏う極大のユーベルコード。
 破壊のオーラを纏わせた機神を操り、バーンはセラフィム・リッパ―に肉薄する。
 対する蒼きキャバリアはユーベルコード『エンジェルビット』を起動した。展開された千を超える【BS-Fクリスタルビット】。それらは念力でバラバラに操作されるレーザー掃射を行う光学兵器だ。
 恐るべき数の暴力。しかしバーンは、光学兵器群を斬って捨てる。
「そのようなもの、ただの玩具でしかない」
 高速移動を繰り返す『マーズ』が纏うのは万物を分解する破壊のオーラ。レーザー射撃なぞ通じる道理がない。
 バーンは向けられる雨のような射撃を避けることすらせずに突っ切って、一直線にセラフィム・リッパ―に牙を剥く。
「ァァァァァァァァァァ」
 澄んだ高い声で上げられる無感情な咆哮。共に振り下ろされた絶対的な切断力を持つ【無敵斬艦刀】は破壊のオーラを纏った『RX軍神の剣』で絶対切断力を無効化し、なんとかはじき返して、そのまま突貫した。
 そして『RX軍神の剣』を大きく振りかぶる。
「神とは残酷な物だ。受け入れぬものに幾らでも虐殺しえる。故に天使よ、悪によって地に墜ちるが良い」
 短い激突があった。何が起こったのかの結果だけを此処では示そう。
 『マーズ』の破壊のオーラが半円の軌跡を描き、セラフィム・リッパ―の左腕を切り落としたのだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

終夜・日明
【アドリブ連携歓迎】
一軍を率いる将であるならばどのような時も冷静であるべきだというのに……
これもオブリビオンマシンのせいなのでしょうけど。

ビットが厄介ですね……
危険なのは変わりませんが確実性はこちらの方が上がる。
今回は敢えて生身で突撃し、【指定UC】でオルトロスを【おびき寄せ】と牽制に使い、死角から接近。
敵の攻撃は【見切り】で回避かオルトロスに『MU-sickle』で【なぎ払い】ビットを一掃。
『シュヴァルツ・シルフィスティ』で傷をつけ、そこから直接
【属性攻撃(雷)】で機体制御を麻痺させた後【ハッキング】で
コクピットの機能を奪うことで敵ユーベルコードの抑止を試みます(【破壊工作】)。



「一軍を率いる将であるならばどのような時も冷静であるべきだというのに……。これもオブリビオンマシンのせいなのでしょうけど」
 猟兵終夜・日明(終わりの夜明けの先導者・f28722)は哀しげにそう告げた。
 そして、左腕を失った蒼きキャバリアと相対し、生身のままで戦闘を開始する。
(今回厄介なのは、ビットですね……。あれをどうにかしない限り、こちらが削り殺されてしまいます)
 先の戦いで展開されたユーベルコード『エンジェルビット』。幾ばくかは破壊されているとはいえ、レーザー射撃を行う空中漂う光学兵器群は健在だ。自身だけではなく、後のことも考えると圧倒的な数の暴力は破壊しておかなければならないだろう。
「メインタームアクセス、システムリンク、モードアクティブ――来い、オルトロス!」
 ユーベルコード『CC:【Code-Week】[ORTHRUS](コーリングキャバリア・コードウィーク・オルトロス)』。終夜専用にチューンナップされた、ガンランスを携える黒騎士のようなクロムキャバリアが顕現し、遠隔操作で以てセラフィム・リッパ―と激突する。
 『オルトロス』は剣にも鎌にもなる遠近両用武装『CW-MkⅢ:MU-Sickle』を鎌モードで振りかぶり、対するセラフィム・リッパ―は絶対切断能力を持つ【無敵斬艦刀】とユーベルコード『エンジェルビット』で迎え撃つ。
 2つの巨体が大きく動いた。初手はセラフィム・リッパ―の『エンジェルビット』による雨のようなレーザー射撃。空気が焼ける焦げ臭いにおいが辺りに充満し始める。
 遠隔操作で操られる『オルトロス』はその鎌で以てレーザー射撃を断ち切った。一歩を踏み込み、上から振り下ろす斜めの斬撃で射線を防ぐという形で、だ。
 だが、それでレーザー射撃は止まらない。故に終夜は『オルトロス』を高速起動させ、複雑な軌道を描きながらレーザー射撃を惹きつけさせる。
「よし、じゃあ、始めましょうか」
 繰り広げられるキャバリア同士の激突の裏で、終夜は密かに動き出した。
 取り出すのは『CW-MkⅢ:シュヴァルツ・シルフィスティ』。脳波制御可能なRX-Bブレイドウイングを取り出すと、終夜に気づいていないセラフィム・リッパ―へと射出する。
「ァ―――」
 蒼きキャバリアが色のない咆哮を上げた。右脚部の装甲が『シュヴァルツ・シルフィスティ』に削り取られたが故だった。
 セラフィム・リッパ―の内部構造が露わになる。敵オブリビオンマシンが混乱しているうちに、終夜はレーザー射撃を潜り抜けながら右脚部へと手を伸ばす。
 そして露わになった内部構造に触れ、
「貴様の制御権奪わせてもらうぞ――!」
 送り込むのは雷の一撃。膨大な電気を送り込み、機体の制御を麻痺させるとそのままキャバリアを【ハッキング】した。
 【ハッキング】によって為すことは『エンジェルビット』の抑制だ。『エンジェルビット』の操作機能を彼は一部ダウンさせる。
 効果は目に見えて現れた。次々と地面に落ちていく『エンジェルビット』。終夜・日明は最も厄介な『エンジェルビット』の半数を潰し、続く猟兵の戦いに光をもたらしたのだ。

成功 🔵​🔵​🔴​

ハロ・シエラ
リッパー……なるほど、この機体は斬る事が得意なのでしょうかね。
剣士としての戦いであれば、私も慣れています。
大きさの差をどうにか埋められればなんとかなるでしょう。

さて、相手には色々と射撃武器もありそうですが……攻撃を【見切り】、直撃を回避しながら接近します。
【オーラ防御】で余波をなるべく防ぎ、戦闘不能にならない様にしなければ。
その中で敵が剣を振るう気配を【第六感】で察知したら一度足を止めましょう。
敵の剣は大きく、私の剣が届かない位置から攻撃出来るでしょうが、そこが狙い目です。
ユーベルコードで剣を巨大化して【先制攻撃】し、安全圏にいると思っている敵を【だまし討ち】してやりましょう。



「リッパー……なるほど、この機体は斬る事が得意なのでしょうかね」
 猟兵ハロ・シエラ(ソード&ダガー・f13966)は静かに戦闘を引き継いだ。
「では、始めましょうか」
 この戦いは現代の巨人殺し。1人の英雄が鋼鉄の巨人に牙を剥く闘争だ。
 ハロは自らの得物であるレイピア『リトルフォックス』を引き抜き、疾駆する。
 蒼き巨人は答えるように光の翼を展開した。翼を基点に収束するプラズマ。バチバチ、と嫌な音がハロの耳に届く。
「――――――ァ」
 そして、プラズマ光線が放たれた。
 到達までの刹那時間。危機的状況にハロの主観時間が遅くなる。
 閃光が直進して、空気を焼く匂いがハロの鼻腔を突いた。バチバチ、バチバチという耳障りの悪い音が近づいてくるのをハロは知覚する。
 軌道予測完了。行動指針決定。プラズマ光線は上から下へ、斜めの直線軌道をたどっている。ならば何も難しいことはない。
 ハロは身を屈め、かいくぐるようにプラズマ光線を回避する。後頭部に感じる余波はオーラ防御で遮断した。
 ちりちり、と耳元で空気が焦げる音がする。だが、ハロは振り返らない。プラズマ光線の熱と破壊を置き去って、少女剣士は前に行く。
 光撃を回避されたセラフィム・リッパ―はすぐさま自らの得物を残された右腕で握りしめる。ユーベルコード『断罪の剣』。絶対切断能力を持った剣がハロの胴を断たん、と横薙ぎに剣を振るおうと大きく剣を振りかぶった。
「――――ッ!!」
 ハロは足を止めた。
 そして、すぐさまを自らが持ちうる全ての力を練り上げ、レイピアへ注ぎ込み始める。
 敵は油断しているだろう。ハロの射程では自らにそのレイピアの突端が届かないだろうと。だが違う。彼女には距離の不利を覆す力がある。
 ユーベルコード『スターブレイカー』。星砕きの名を持つこのユーベルコードの力は【ほぼ全ての体力・魔力】を代償に、【巨大に変形させたレイピアに全てを断つ力】をただの一撃に与えるのだ。
 体を右に半開き、レイピアを持つ右腕を引き絞る。彷彿とされるのは引き絞られた矢。自らの全てを注ぎ込んだために、乱れた息を吐き出すハロであったが、それでも二つの足で大地を踏みしめて、長大なレイピアを構える。
「ふ…っ」
 浅く息を吐く。それから左脚に重心を預け、引き絞った右腕の力を解き放つ――!
「ちぇえすとぉおぉおぉおぉぉぉぉ!」
 剣速が音を追い抜いた。剣が裂いた空気が後になって吹き付け、彼女の髪を揺らす。
 解き放たれた閃撃が向かう先は右腕、その胴体との連結部。ハロ自身を代償にした極大の一撃はセラフィム・リッパ―に残された最後の腕を切り落とす。
「ァァ―――」
 荒野に響く色のない巨人の咆哮。それを煙たい意識で聞きながら、ハロもまたその場でくず折れる。
 限界が来たのだ。狼狽える巨人を――より正確には狼狽える搭乗者の姿を鋼の向こうに見透かすとハロはその意識を落とした。

大成功 🔵​🔵​🔵​

リューイン・ランサード
(相手の言葉に思わずドン引き)
神の御使いですか?その、怪しげな気配を振りまく機体が?
そんなオレオレ詐欺に引っ掛からないで下さい。部下の皆さんが泣いてますよ。

こんなんで弩羅轟えもんが傷ついたら勿体ないから生身で。
(弩羅轟えもん「えっ、本気で言ってるの!?」)

翼広げて【残像】をばら撒きつつ空を舞い、敵攻撃は【第六感】で読んで、【空中戦・見切り】で躱す。無敵斬艦刀はキャバリアか艦船用。
人に当てるには不向き。なので「当たらなければどうという事はありません。」
それ以外のレーザー攻撃等はビームシールド【盾受け】と【オーラ防御】で防ぎ、接近して右手にUC:震龍波を籠め、頭部を思いっ切りぶっ叩いて破壊します!



 少年は相手の言葉にドン引いた。
「神の御使いですか? その、怪しげな気配を振りまく機体が? そんなオレオレ詐欺に引っ掛からないで下さい。部下の皆さんが泣いてますよ」
 それから呆れた声でこう言う。
「こんなんで弩羅轟えもんが傷ついたら勿体ないから生身で行きましょう」
 主の思わぬ言葉に弩羅轟えもんは驚いた様子で「えっ、本気で言ってるの!?」と言うが、弩羅轟えもんは搭乗者の手によって強制退去させられる。
「さて、敵は一体どのような手で来るのでしょうね」
 先の猟兵との戦いで左腕はもがれ、右腕は斬り落とされた。おまけに『エンジェルビット』も半分が破壊されている。であるならば、敵は一体どのような手を打ってくる?
「ァァァァァァァ」
 色のない咆哮。それと同時に地面に落ちた無敵斬艦刀がふわりと持ち上がる。
「サイキック……? ビットと同じ要領ですか?!」
 敵がこちらの想像を軽く超えてきた。これまでの戦いの成果を水泡に帰す展開にリューインは唇を噛んだ。
 だが、悔しがってばかりもいられない。再び戦いの歯車を回すため、リューイン・ランサードは翼を広げる。
「行きます!」
 飛翔し、リューインは低空を行く。
「ァ――」
 敵性存在に勘づいた敵オブリビオンマシンは光学兵器群、『エンジェルビット』を展開した。しかし、数は半数――いや、その半分くらいだ。おそらく無敵斬艦刀を操るのにサイキック能力を割いているからだろう。
 これは好都合。戦いにおいて数の暴力ほど恐ろしいものはない。
 とはいえ、事態は未だ危機的。恐るべきレーザー射撃の弾幕がリューインに襲い掛かる。
「く――ッ」
 リューインは出来る限りの高速移動と不規則軌道、そして【第六感】に基づく予測を巧みに利用し、回避する。
 レーザー射撃がリューインのすぐそばを掠めた。頬に感じる熱が彼の心臓を跳ねさせる。オーラ防御も展開しているが、しかしそれでも防ぎきれないものはある。
(出来る限り早く終わらせなければ……ッ!)
 リューインはそんな決意と共に右手に魔力を込め始める。
「世界に遍在するマナよ、全てを破砕する波と化し、我が躰に宿れ!」
 ユーベルコード『震龍波(シンリュウハ)』。それは魔力で創造した超振動を拳に纏わせる力を持つユーベルコード。
 ドラゴニアンの少年は右拳に力を入れると深く拳を引いた。
 そして、空中を蹴る。出来る限りの最高速、その限界すら突破した。空気で頬の皮膚が切れるくらいの速さで少年は宙を飛ぶ。
「――ァ」
 高速の低空飛翔体にセラフィム・リッパ―はサイキックで操られる無敵斬艦刀をけしかける。ユーベルコード『断罪の剣』。絶対切断能力を持つその刃が少年の上からギロチンのように振り落とされる。
 だが、その判断は遅かった。
 最高速を超えた最高速で進むリューイン・ランサード。そして無敵斬艦刀は人を斬る仕様ではない。
 であるならば。敵オブリビオンマシンの必殺の一撃はリューイン・ランサードを食いそびれる。
 障害がなくなったリューインはそのまま行った。狙いは頭部、引き絞った右拳を勢いのままに解き放つ。
「らァァァァァァァァァァッ!」
 ガバゴァッ!と原始的な破砕音があった。
 咆哮と共に放たれたリューインの右拳がセラフィム・リッパ―の頭部を半壊させたのだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ティー・アラベリア
歪んだ狂気に彩られた殺気。ねじ伏せ蹂躙しようとする意志。
嗚呼、とっても素敵…ゾクゾクしてしまいます!

・戦闘
戦闘機動機構で空中機動を行い、それぞれ用途と有効射程の異なる90式、92式、95式、97式魔杖を周囲に浮遊させる形で展開します。
序盤は断罪の剣に警戒しつつ、92式の制圧射撃と90式の対装甲射撃による遠距離戦を展開します。
エンジェルビットは95式の誘導弾で迎撃、光の翼は探信儀の予知によって回避を試みます。
敵が遠距離戦に最適化した挙動を取り始めたタイミングでUCを発動。
魔導炉の出力制限を解除し高速で接近。
零式鋭剣型短魔杖にありったけの魔力を込め、武器や腕の一本でも切断した後急速離脱します。



「歪んだ狂気に彩られた殺気。ねじ伏せ蹂躙しようとする意志。嗚呼、とっても素敵…ゾクゾクしてしまいます!」
 博愛と闘争を等しく尊いものと見るティーの精神はオブリビオンマシンによる狂気すらも尊いものと考えているのだろうか。ティー・アラベリア(ご家庭用ミレナリィドール・f30348)は高揚した様子で笑った。
 ティーの前に立つのは壊れかけの天使。両腕をもがれ、頭部が半壊した敵オブリビオンマシン、セラフィム・リッパ―だ。
「では、参りましょうかッ!」
 ティーは躯体脚部に搭載された『99式戦闘機動機構』でふわりと浮かぶと、自らの武器を多数展開した。
 『90式爆縮破砕型魔杖』、『92式火力投射型魔杖』、『95式思念誘導型魔杖』、『97式圧縮拡散型魔杖』。自ら誇る魔法の武器を連ねて、彼は敵オブリビオンマシンと激突する。
「―ァ――」
 セラフィム・リッパ―は敵対者の存在を感知し、静かにボロボロの体を再駆動させた。浮上する無敵斬艦刀。絶対切断能力を持つユーベルコード『断罪の剣』が目を覚ます。
 対するティーは90式と92式を掴み取った。
「そーれ☆」
 弾ける声と共に起動する90式と92式。90式による爆縮と92式による制圧射撃が火を噴いた。
 放たれ、飛ばされる魔力に基づく射撃は、しかしセラフィム・リッパ―には届かない。サイキック能力で操られる無敵斬艦刀がそれらを着弾前に拒んだのだ。
「でも、牽制にはなったでしょ♪」
 であるならば、それで良い。この射撃によってユーベルコード『断罪の剣』を抑えた。十分な成果と言えよう。
 ただ状況は止まらない。セラフィム・リッパ―はすぐさま操れる数が減った『エンジェルビット』を展開し、光翼を大きく広げた。
 射撃を予測し、すぐさまティーは90式と92式を手放して、95式と97式を握りなおす。
 両者の応酬が始まったのはほぼ同時だった。
 ティーからは95式と97式から放たれる誘導弾と高速発射の魔力散弾。セラフィム・リッパ―からはレーザー射撃とプラズマビーム。
 魔術と科学の兵器が激突する。
 そしてその裏で、ティーは密かに動き出した。
「甘く蕩ける魔力を、たっぷりとご賞味あれ!」
 ユーベルコード『躯体内臓魔導炉全力稼働(マギリアクター・リミットカット)』。その力は魔力を増強させ、自己の全能力を6倍に引き上げる。
「いくよッ☆」
 95式と97式の魔力射撃はそのままに、少年は風を切って高速飛行した。
 飛行するのは光の応酬の中。数多の光撃をきり抜けて、ティーはセラフィム・リッパ―に肉薄する。
 敵オブリビオンマシンとの距離が目と鼻の先になったとき、ティーは95式と97式を手放して、逆手に持った零式短剣型魔杖を魔力を込める。
 そして、すれ違うその刹那、鋭利な剣を生んだ零式を強化された筋力で振りぬき――
「これでおしまい♪」
 ――右膝関節部に深い傷を残したのだった。 

成功 🔵​🔵​🔴​

星野・祐一
よう、後はあんただけだぜ?
悪いがこれで終わらせて貰おうか!

[SPD]
挨拶代わりの【先制攻撃】を行ったら
直様テスタロッサを走らせて建物に紛れる(地形の利用
流石に全方位からビットを撃たれたら堪らんからな
だからこうして狙われる数を制限させるぜ(戦闘知識

勿論逃げたままだと埒が明かないから
先制攻撃の時に別行動させたEsの観測データを入力した
流星の【乱れ撃ち、誘導弾、マヒ攻撃】も加えて行く

機を見てバイクを自動【操縦】にしたら【迷彩】を起動して降りて
徒歩で敵に近づいたら一気に懐に飛び込み(ダッシュ、ジャンプ、空中戦
雷鳴のUCを【零距離射撃】で叩き込むぜ(騙し討ち、貫通攻撃

それじゃ、あばよ!

アドリブ等歓迎です



「よう、後はあんただけだぜ? 悪いがこれで終わらせて貰おうか!」
 猟兵星野・祐一(スペースノイドのブラスターガンナー・f17856)は駆けつけ直後に『雷鳴』で一発ぶちかます。
 星野が跨るのは愛機『テスタロッサ』。挨拶代わりの一撃をお見舞いした星野はそのまま『テスタロッサ』のスピードを上げて、最前線から離脱する。
 先の猟兵たちの戦いによって既に『エンジェルビット』はその全力の20%まで削られたが、それでも数の脅威は健在だ。いくら速い脚があるとはいえ、全方位射撃に見舞われては流石に対応しきれない。
 土埃を上げて星野が撤退した先は、荒野に点在するビル群。此処が荒野となる前にあった都市の跡。
 高層ビルの影に隠れながら、星野は考える。
(敵はもうほぼほぼ満身創痍だ。俺で、いや俺の次くらいでとどめが刺せる。だったら、俺がすべきことは一番危険な『エンジェルビット』の数を減らすことだな)
 そして、星野には『エンジェルビット』の数の暴力に対抗できる手段がある。
 熱線銃『流星』。星野は愛銃を握りしめた。
 既に先の攻撃時に『戦闘支援ユニット「Eins(アインス)」』を別行動させており、観測データは入手済みだ。『流星』に観測データを打ち込めば、彼の愛銃は十全の力を発揮する。
「よし……行くぜっ」
 気合を入れて、再び『テスタロッサ』を星野は起こす。ビルの陰から飛び出せば、彼を『エンジェルビット』の群れが出迎えた。
「――ッ」
 星野は息を呑んで、すぐさま『流星』の引き金を引いた。ただ只管に撃ち放たれた熱線は滅茶苦茶な軌道を描き、明後日の方向へ飛んでいくかに思われた。けれども、それらは正しく『エンジェルビット』を破砕していく。
 すなわち、その正体は誘導弾。『Eins』から入手したデータを基に『流星』は敵兵器を破壊したのだ。
 おまけに彼が選ぶルートはビルとビルの間にある細い道。展開できる『エンジェルビット』の数は少なく、相手取る量を減らすことが出来ると、そういう判断だ。
 『流星』で『エンジェルビット』を破壊しながら、星野は『テスタロッサ』を走らせる。
 だが、逃げてばかりじゃ埒が明かない。『エンジェルビット』の残骸を被りながら、星野は速度を上げた。
 向かう先はビル群を抜けて、敵オブリビオンマシン、セラフィム・リッパ―の下へ。
 『テスタロッサ』の操縦は自動操縦に切り替えて、振り落とされた無敵斬艦刀を回避した彼は一息に『テスタロッサ』から飛び降りた。
 受け身を取って、地面に転がる星野。だが、止まってはいられない。彼の存在を感知した『エンジェルビット』を『流星』で破壊しながら、立ち上がって疾駆した。
 バイクから飛び降りた衝撃に体が悲鳴を上げているが、止まってばかりもいられない。自身に【迷彩】を施して、各種センサーを騙すと、手に持つ銃を『流星』から『雷鳴』へと持ち替えた。
 そして敵オブリビオンマシンの懐へ飛び込むと、その左脚に電気を迸らせた『雷鳴』を突きつける。
「こいつで決まりだ――ぶち抜けえッ!!」
 ユーベルコード『黒天貫く夜光の刃(セレスティアル・ナイトエッジ)』。それは【オーバーチャージ状態の雷鳴】を全解放するユーベルコード。その威力は彼と彼の仲間が積み重ねた傷の数に比例する。
 すなわち言い換えれば、
「因果応報ってな!自分自身が生んだ傷を自分自身で受けてみろ!!」
 セラフィム・リッパ―、その搭乗者の罪を熨斗を付けて返すユーベルコードなのだ。
 ばづんっ、と弾けるような音がした。星野の雷撃がセラフィム・リッパ―の左脚部の太ももをぶち抜いたのだ。
 役目は終わった。星野は戻ってきた『テスタロッサ』に飛び乗ると、戦線から本当に離脱する。


「それじゃ、あばよ!」

成功 🔵​🔵​🔴​

ノイ・グランガイオス
アドリブ、連携歓迎 大阪弁です

ついに敵の親玉にご対面やな!
「神様はそんな簡単に殺す人間と生かす人間を分けたりせぇへんわ!」
そのガラクタぶっ飛ばして目ェ覚まさしたる!

【視力】と【聞き耳】で遠距離攻撃を見極め、回避と『アブソリュート・ビンタ』で最小限の被害に抑えつつ【ダッシュ】で接近。
敵の剣戟に対しては【フェイント】で避けたり、切断されたアーマーをパージしつつさらに接近して【グラップル】!
そのまま持ち上げて高高度まで【ジャンプ】、そのガラス細工みたいな身体を大地に叩きつけて叩き割ったる!

「ア・ス・テ・ロ・イ・ド・落としィ!!!」



 敵の親玉の登場に猟兵ノイ・グランガイオス(ごっつウォーましん・f08595)は豪快に笑った。
「神様はそんな簡単に殺す人間と生かす人間を分けたりせぇへんわ!」
 敵オブリビオンマシン、セラフィム・リッパ―は既に両腕は断たれ、両脚にもガタが来ている。直立することは出来ずに、不格好な立ち姿を見せていた。
 だが、大阪弁のウォーマシンは容赦しない。此処で容赦をしてしまえば、大惨事が待っている。ノイ・グランガイオスはそれを決して認めない。
 ノイは張り切り勇んで、力こぶを叩く。
「そのガラクタぶっ飛ばして目ェ覚まさしたる!」
 そして大きな一歩を踏み出した。体格的にも、戦いにおいても大きな一歩を。
「―ァ――ァ」
 セラフィム・リッパ―は途切れ途切れの色のない声を上げ、『エンジェルビット』を展開した。だが、最早その武装は損耗率95%。数の暴力の脅威度は大きく減退している。
「これも協力してくれた皆のおかげやな!ほんま、ごっつ感謝やで」
 感謝を告げながら豪快に笑うノイであったが、しかし視線の先では『エンジェルビット』が光を収束させていた。
 来る。そう判断したときに、ノイは両手に超エネルギーをかき集める。
 そして、
「あかんで!」
 真っ直ぐ放たれたレーザー射撃を『アブソリュート・ビンタ』で叩き落とす。
 一射、二射、三射……。右手、左手、右手……。
 立て続けに放たれるレーザー射撃をノイは怯むことなく弾いていく。
「――ァァ」
 埒が明かなくなったセラフィム・リッパ―は『エンジェルビット』を放棄して、絶対切断能力を付与させるユーベルコード『断罪の剣』を起動した。
 サイキックによってふわりと浮かんだ無敵斬艦刀。セラフィム・リッパ―はそれを地面と平行に持ち上げ、横薙ぎに射出する。
「危ないもん振り回すなやッ!」
 思わず飛び出た悪態。そのままノイは刃に向かって、あえて突貫する。
「――――ッ!」
 そして刃に重ねるように『グラムアームL』のビームシールドを起動した。だが、そんなものに意味はない。絶対切断の『断罪の剣』に聖域はない。ビームシールドなぞ紙のように切り捨てられ消失し、『グランアームL』すらも破壊せんと刃が迫る。
 だが、ノイがビームシールドを起動したのは防御のためではない。刃の軌道をずらすためだ。ビームシールドによって剣は僅かに軌道をずらされた。更に刃が『グランアームL』に触れたその刹那。ノイは『グランアームL』をパージしながら、左腕を跳ね上げ、刃の軌道を上へと捻じ曲げる。
「ぃあぁぁぁぁぁぁぁッ!!」
 ノイは体を大きく仰け反らせ、軌道が変化して斜め上を行くようになった刃を体すれすれで回避する。
 ぶわり、と絶対切断能力を持つ刃が起こす風切り音が間近でした。その現実に冷や汗を流しながら、しかし躊躇うことなくノイは一息に距離を詰める。
 そして、ぐあばっ、とセラフィム・リッパ―にノイは大きく掴みかかった。そのまま敵オブリビオンマシンの背後に回り、抱きかかえると、足を折り曲げ、溜めを作る。
 その溜めは跳躍のための溜めだ。
「ほな、行くで!これで決めたるッ!!」
 改めて気合を入れなおし、ノイは大地を強く蹴った。
 高高度まで跳ね上がるノイとセラフィム・リッパ―。ノイは宙でセラフィム・リッパ―の上下を入れ替えると、そのまま逃れられないように脚と腕で固く拘束する。
 セラフィム・リッパ―はもがくが無意味だ。ウォーマシンの全力で固められてしまえば、逃れることなど出来やしない。
 落下する2人に地面が迫る。ノイがぶちかますのはユーベルコード『アステロイド落とし(アステロイドフォール)』。平たく言えば、脳天逆落としで敵を仕留める荒業だ!
「ア・ス・テ・ロ・イ・ド・落としィ!!!」
 「ばがん」でも「どがん」でもなく、「バッカァァァァァァン」という地面が割れる音がした。脳天逆落としを食らったセラフィム・リッパ―の脳天が地面を破砕した音だった。
 それから続くのは、パキン、という硬質なものが砕ける音。音源はセラフィム・リッパ―。『アステロイド落とし』が止めとなった。蒼い機体は粉微塵に砕け散り、コックピットだけが形を保って露わになる。
「よいせっと」
 ノイはあっさりとコックピットの外壁を引きはがす。形を保っているとはいえ、ガタが来ていた。だから彼女にとってはそれほど難しい作業じゃない。
 それから空いた穴からコックピットをのぞき込む。放心状態の搭乗者を見つけると白い歯を見せて笑いながら、こう言った。


「なんや色々あるだろうけど。とりあえず初心に帰って、やり直すことやね。人生長いんやから、こんなことで折れちゃあかんで」


 声を掛けられた搭乗者はこくりと力なく頷く。オブリビオンマシンが消失したことにより、彼は正気を取り戻した。これから彼が一体どのような道を歩むのかは、猟兵が預かり知らぬことであり、知らなくても良いことだ。
 再び猟兵と彼の道が交わるときは、彼がオブリビオンマシンに再び乗り込むとき。
 もし彼が再び過ちを犯すのならば、猟兵は何度だって立ちふさがるのだ。
 

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年10月29日


挿絵イラスト