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OX-MEN:娘々大戦(作者 納斗河 蔵人
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#キマイラフューチャー  #【Q】  #旅団  #OX-MEN 


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『これは旅団シナリオです。旅団「OX-MEN:フォース・ポジション」の団員だけが採用される、EXPとWPが貰えない超ショートシナリオです』

「ほお……」
 パラドックスマンは感嘆の声を漏らす。
 オックスマン一人を相手取っている時の戦闘力を100とするならば、獣壊陣を脱出したメンバーの加わった後は120と言ったところか。
 猟兵は一人で戦うよりも、協力した方が強くなる。単純な足し算ではなく、かけ算となる事はパラドックスマンもよく知っていた。
 だが、この力の上がりようは想像以上。
 そしておそらくは、オックスマンだけではなく他のメンバーも同様に仲間との連携でその力を増していくに違いない。
「カカッ、カカカカカッ」
「……何がおかしい」
 思わず笑い声が漏れる。先の戦い、パラドックスマンBFが螺旋魔空回廊でも敗れるはずだ。だからこそ……やらねばならぬ。
 全員がそろったならば、その時は……!
 主を蘇らせるほどの、途方のないエネルギー。それを集めるには、「彼らの協力」が必要なのだ。
「獣壊陣は十分な効果をあげているようだ! さあ、もっとだ……もっとお前たちの力をみせるがいい!」
 陣の作り出す異界の中には、復活のカギとなる三つの術と、三つの宝具が封じられている。だが、自分自身がその中へと入ることは適わない。それらの回収ができるのは、彼らだけだった。
 無論、これは危険な賭けだ。その力を受ければ、この身はもたない。だがこのパラドックスマンにはその命さえも主に捧げる覚悟がある!
「私も楽しみなのだよ。オックスメン……その力の真髄が!」
 瞬間、パラドックスマンが二人に分裂する。
「なんだと!? 分身したというのか!」
 掲げられた二つの錫杖からは雷が奔り、戦場を埋め尽くす。
「さあ、早く戻ってこい! 約束の時は近いぞ!」


納斗河 蔵人
 遅れてすまない。状況は理解した。このシナリオは旅団シナリオだ。
 参加できるのは【OX-MEN:フォース・ポジション】の旅団員のみとなります。

 例によって詳細は旅団掲示板でご確認を。プレイング期間も指定してます。
 皆さんの立ち位置をこれでもかと見せつけてください。
 今回のオックスマンは基本OPのみ。最後にちょっと出てくる可能性はあります。

 頑張っていきますのでよろしくお願いします。
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第1章 冒険 『ライブ!ライブ!ライブ!』

POW肉体美、パワフルさを駆使したパフォーマンス!
SPD器用さ、テクニカルさを駆使したパフォーマンス!
WIZ知的さ、インテリジェンスを駆使したパフォーマンス!
👑1

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 霧に包まれると同時。足元の感覚が消えた。
 獣壊陣。パラドックスマンの仕掛けたこの罠にはルールがあった。
 取り込まれた世界に起きた事件を解決すること。それだけがこの陣を脱出する唯一の方法。
 しかし、これは。
「うおおおおおおおっ!?」
「きゃーっ!」
 OX-MENは遥か上空より落下する。大きな水柱が七つ上がった。

「う~ん、ひどい目に遭ったねぇ~」
「だな、いきなりこんなトラップとは、やってくれるじゃねぇか」 
 ジャブジャブと飛沫をあげて、メンバーたちは岸へ。どうやらここは大きな湖であったらしい。
「ははっ、こういう趣向も悪くないじゃないか。オレは嫌いじゃないね」
「そうかい、あたしはこういうのはごめんだね」
 幸いにして気候は暖かい。水に濡れ体でも風邪を引くことはないだろう。
 水が地面に垂れ落ちる。
「僕をこんな目に合わせるなんて、許せないよ」
「だよねだよね! この陣もサクッと突破してパラドックスマンをやっつけに行かなきゃ!」
「七海ちゃんもびっくりしたぜ。全員、無事か?」
 水の中から七海が問う。それぞれがスカートの裾や上着の袖を絞っているが、人数は7人。どうやらこれで全員のようだ。
「他の面子とは別の世界に取り込まれたみたいだねぇ」
「まあ、みんなならなんとかするよ~」
「だな。……あれ、リーオ。お前、背縮んだか?」
「あれ、そうだね。僕より大きかったはずなのに」
「ん? いわれてみればそうだな。ってか、ミルラもでかくなってねぇか?」
 ……だが、何かがおかしい。
 この世界に取り込まれたのは、クロウ、七海、リーオ、レナ、カデル、ミルラ、セレネ。それで間違いはない。
「てか、なんだか地面が遠くない?」
「ん? セレネも大きくなってるじゃん?」
 と、そこでリーオの後ろで赤頭巾さんが慌てた様子。
 リーオの体をベタベタと触り、他のメンバーを見渡せば頭を抱える。
「どうしたのかな~、赤頭巾さん」
「何かを訴えかけてるみたいだぜ」
 どうやら彼女たちにはわかっていないらしい。
 赤頭巾さんはリーオのローブに手をかける。
 何をしようとしているのかわかっていない”彼女”の態度をよそに、一気に剥ぎ取った。
「わー、何するの赤頭巾さん」
 ローブの下が晒される。
 縦セーターというものは体のラインを強調するものだ。”彼女”も例外ではない。
「おいおい、セクハラだぜそりゃあ」
「……あれ、何かおかしいね」
「……ん??? んんんんん???」
 赤頭巾さんがリーオと、クロウの二人を指さす。
 ローブの下で控えめに主張するリーオの胸部。
 肌を晒し、その豊かな胸を見せつけるクロウ。
「あぁん? なんだってんだよ、その視線は」
 存在するはずのないもの。変化したもの、それはすなわち。
 気付いたミルラとレナが足元を見る。……視界が広い。
「これは……」
「もしかして……」
 そう、彼らは。彼女たちは。
「性別が逆転してるー!?」

「おお……自覚したらなんつーか……」
 ふわふわと、自分の胸に手をやり揺さぶってみる。
 ……やわらかい。
 ああ、やはり自分はきょぬー好きだったのだ。この豊満なカラダは格別。
「……でっっっか」
 未知の感触に呆けているクロウの姿にミルラが漏らした。
 彼も元の姿に自信はあるが……ひょっとしたらあれには負けるかもしれない。
「つーか、あっちについてるってことは俺にも……」
 いつもとは違ってがっちりとした胸板を触り、手のひらはだんだんと下の方へ。
「やっぱ付いてんな。うん」
 あるはずのないものの感触に頷く。これは間違いなく性別が変わっている。
 レナも同様に、普段と違う自分の体を確かめていた。
「この感覚の違い……命取りにならなければいいが」
 猟兵たるものその戦闘能力において男女の差はないといっていいが、活かし方は違う。
 女の体ではできなかったこと。男の体ではできないこと。
 感覚の違いは甘く見てはいけない。この世界に閉じ込められるような事態にならないためにも。
「わーすごいよアーシェ! 僕が男の子になっちゃったね!」
 そんな彼らをよそに、カデルがはしゃぐ。
 ペタペタと胸元をさわり、クロウを見る。もう一度、自分を見る。
 チョーカーが突き出た喉仏に引っかかりちょっと辛い。
 ちなみにアーシェはこの異変の影響を受けなかったようで、ちゃんと可愛らしい女の子の人形のままである。
「あんまりあったわけじゃないけど、もっとないね!」
 ……どう答えればいいのだ。なんだかアーシェも困った顔をしているような気がする。
「ボクは何も変わってないのに……」
 他方、セレネは何かを悟ったかのような顔。
 服装は神父服に変化していたが、それ以外の変化はほとんど感じられない。
 男女で差が出るところといえば、まあ、胸である。
 実際メンバーのほとんどはそこを気にしている。誰しも少なからず変化はあったのだ。
 女体化したメンバーはクロウのみならず「これは大変だねぇ~」などとぼんやりしているリーオにもそれとわかるものはある。
 ミルラやレナは言うに及ばず。カデルも多少はあったらしい。
「背が高くなったのはいいけど、なんか釈然としない……」
「感覚が違うと結構やりづらいものなんだぜ? ここに危険があるんだとしたら、違和感は少ない方がいいじゃねぇか」
「え、七海さ……七海くんも変わってるの?」
 セレネが首をかしげた。
 口調が違っていることから彼も性別が変化しているのだろうが、見た目には変わっているようには思えない。
 シャチにしかわからない違いがあるのか。
「ほら、背びれをよく見ろよ。全然違うだろ?」
「ええ……」
 間違い探しかよ、と頭に浮かんだ言葉を飲み込み、セレネはため息をついたのだった。

「さて、しばらくはこのカラダを堪能したいところだが……」
「異変は明確。これをなんとかしなければ元の世界には帰れない、と」
 そんなこんなで一息ついた彼らは落ち着きを取り戻す。
 これはパラドックスマンの獣壊陣の効果で間違いないだろう。
 ならばこれまで同様、事件の解決方法と陣を破る宝具が存在している。
 しかし目の前に広がるのは湖だけ。なんの手がかりもありはしない。
「……だーれもいないねぇ~」
「まずは人里を探してみる?」
 時間はかかるだろうが、それしかないだろう。わからないことは聞く。それでいいのだ。
 ……と。
「ああっ、あなた方もあの泉の呪いに蝕まれたのですね」
 背後から声がした。
 目を向けてみればそこには若い女性が二人。
 一人は黒い髪を腰まで伸ばし、一人は頭の上でシニヨンにしている。
 姿はチャイナドレス。どうやら、この世界は中華風の世界らしい。
「ラン、とおよびください」
「アタシはゼンだ」
 二人はまず名を名乗る。見た目は美しい娘である二人だが……
「あなた方も、ってことはお前らも……」
「はい、本来は男なのです」
「ここには料理の修業の途中で通りがかったんだが」
 聞けば二人は旅の途中に出会った、病に倒れた家族を救うために必要な食材を得るためにこの山に入ったという。
 しかし、この泉にたどり着いたところで異変が起こった。
 ひとりの女が宙から舞い降りたのだ。
「彼女は……青天娘々と名乗りました。この地に伝わる伝説に現れる天女の名です」
「アタシに言わせれば邪仙だがな、あんなのは」
 フン、とゼンは鼻を鳴らした。
「とにかく、一緒についてきてください。彼女は元に戻る方法を知っているというのです」

「はいようこそ。私が勧・青天。青天娘々とお呼びくださいな」
「わっ、びっくりした」
 薔薇の模様が彩られた中華風の服に、頭に挿した百合の花。
 ランとゼンに連れられやってきた場所で待ち受けていたもの。
 突然の声にカデルが見上げれば、そこにいたのは羽衣をはためかせる一人の娘であった。
「青天娘々さま、お連れしましたよ。さあ、私たちが元に戻る方法を教えてください」
「まあまあ、そう焦らずに」
 逸るランを抑え、青天娘々は微笑んだ。
「さて、皆さん。この泉はね、かつて「ピチピチギャルになりたーい」と叫びながら酔っ払って落ちた男の呪いで満たされているの」
「……うわ、予想以上にくだらねぇ」
「なんでそれで女が男になるんだ?」
 ミルラがげんなりした顔を見せれば、レナが疑問符を浮かべる。
 だが、青天娘々もその理屈は知らないようで。
「さあ……? で、面白いからそのままにしてあるのです。男は女に、女は男に。その体の変化に心も変わり、戸惑う姿。私そういうの好きなので」
「おっと、思った以上に悪趣味だぜ、このねーちゃん」
「こうして山奥にこもっていると娯楽も少ないものでしてね」
 七海の言葉にもどこ吹く風。天女、仙人とはこうもつかみ所がないものなのか。
「で、知ってるんだよね。ボクたちを元に戻す方法」
「はいはい、治せますよ。私の持っている鏡を使えばいいのです」
 セレネの問いに懐から取り出されたのは、銅でできた鏡だった。
 普通の鏡のように何かを映し出すわけではないが、籠められた魔力は誰にでもわかるほど。
「……なるほどね~、確かにそれなら元に戻れそうだよぉ~」
「それに、あれがきっとこの世界の宝具だよ。僕たちが元の世界に戻るためにもあれが必要なんだ!」
 リーオの読みは正しい。そして、カデルが気付いた。
 呪いを振り払い、獣壊陣を打ち破る。
 その為にはあの鏡、導天鏡を手にしなければならない。
「さあ、約束通りこいつらを連れてきたんだ。アタシらに鏡を渡せ! そして姿を元に戻せ!」
「だめだめ、久しぶりのお客様ですもの。退屈していましたし、もっと楽しませてもらわないと」
 ゼンは叫ぶが、話はそう簡単に進まない。
 そこで青天娘々はふむ、と考える。
 この状況を、いかに楽しむか。前に作った仕掛けだけでも十分楽しめそうだが、もう一押しほしい。
「……どうすればいい。お酌でもすればいいのかよ」
 クロウの言葉に、パチン、と手を打ち鳴らす。
「いいですね、それ! それでいきましょう! ついてきてくださいな」 

 そして、たどり着いた先に広がる光景。
「で、これでアンタを楽しませろ、ってことかい」
 ミルラがあきれたように言った。
 ぐらぐらと揺れるシーソー。回転する棒。ぷかぷかと浮かぶ足場。
 その下に満たされているのは謎の白い液体。
「はいその通り。まずは一つめ、ぐらぐらぬるぬる神獣橋です。あの障害を乗り越えて向こう側まで渡る、これはそういう趣向ですわ」
「シンプルだな。だが、あのよく分からん液体はなんなんだ?」
 レナが問う。
 が、青天娘々が口を開くよりも早く飛び出した影があった。
「あっ、赤ずきんさん~」
 リーオの姿を元に戻すべく逸る赤ずきんさんが突き進んだのだ。
 うまくバランスを取り、シーソーを進む。
 だが、浮き島へと飛び乗ったときに油断があったか。
「危ない! 跳んで!」
 セレネの叫びは届かず、赤ずきんさんは回転する棒になぎ払われて白い液体へと真っ逆さま。
 ドボン、と音を立てて沈んでしまう。
「ああ~、これは大変だねぇ~」
「あらら、せっかちさん。でも心配しなくていいですよ。体に危険はありません」
 青天娘々の言うとおり、どうやら命に別状はないようだ。
 しかし、浮かび上がった彼女の後ろ姿には予想外の変化が。
 それに気付いた七海が疑問符を浮かべる。
「おいおい、いつもの頭巾はどうした?」
 なんと、纏っていた赤頭巾が消え失せ、金髪の髪がさらけ出されているではないか。
 それだけではない。髪の隙間から覗く白い肌……
「はいそこまで。ご覧の通り、落ちたら服が溶け落ちるようになっています。たくさん落ちて恥ずかしがる姿を見せてくださいね」
 と、青天娘々が告げると同時。
 一瞬にして元の姿に戻った赤ずきんさんがリーオの足元にへたり込んでいた。
「くそっ、お預けかよ……!」
 クロウが悔やむが、仮に全裸になっていたとしても白い液体に覆い隠されその姿は他のメンバーには見えないだろう。
 キョロキョロと辺りを見渡す赤ずきんさんが「びっくりした」とプラカードを掲げた。
「赤ずきんさん、私のために頑張ってくれたんだねぇ~」
「私が楽しむのが第一ですけど、一人でも向こう側に渡れたらクリアとしますよ」
 楽しむのが第一。
 その言葉に、次なる「お楽しみ」の内容に不安を覚える一行であった。
 
「ではでは、こちらに用意したのはドキドキゾクゾク快天香ですわ」
 次に示されたのは、一軒の小さな小屋。
「名前からしていやな予感しかしないね、アーシェ」
「違いないや。だが場合によっちゃアンタたちをこの小屋に挑ませるわけにはいかないかもね」
 カデルはアーシェと顔を見合わせる。
 名前から感づいたのか、ミルラが頭に手をやった。
「はい、多分予想通りです。ボク本当は男なのに……とか、あたし女の子なのに……とかそういう姿を見て私が楽しむところです」
「ドストレートだな、オイ」
「アンタ欲望に忠実すぎだな」
 詳細は省くが、この小屋にたちこめる香は体と心に変化をもたらす。
 それは、今までに体験したことのない感覚。
 男だけの、女だけのそういうものを引き出すものだというのだ。
「ま、モノがモノなので30分入っていられたらその時点でオーケーとしましょう。いざとなったらゼンが一人でなんとかしますよ」
「おい待て、なんでアタシが!」
 ゼンが抗議するが、それはNPCだからである。どれだけひどい目にあっても大丈夫だからである。
 挑戦者ゼロでもここはなんとかなるのである。
「……」
 顔を赤らめ視線を泳がせる面子をよそに、そそくさと一行は次の場へと導かれるのだった。

「はい、ここでは先ほどもらった案を形にしてみました。その名もふわふわむわむわ蝶催倉」
 振り返れば、そこにあったのも一軒の小屋だった。扉を開けば、暗い照明と赤いカーペット。
 机の周りにはソファが置かれ、中心には氷とボトル。
「これは……」
「あなた方にはこう言えば伝わります? ほすとくらぶ、あるいは……きゃばくら」
「!」
 そう、ここは客をもてなし、心を昂ぶらせる花園。
 今宵は一夜限りの夢をご覧あれ。
「私、かわいい男の子もませた少女もオラオラ系もクーデレ淑女でもなんでもいけますのであなた方の全力で私を楽しませてくださいね」
「めっちゃ早口!」
「すごいね~豪華だねぇ~」
 バーカウンターにはずらりと酒が並び、ステージの上ではミラーボールが輝く。
 いかにもシャンパンタワーを作ってくださいと言わんばかりの台と山のようなグラスも。
「あなた方の持つイメージから作ってみました。こういう作りは私も初めてなので、頑張ってくださいね」
「ん? イメージ?」
「ちなみにシャチもアリです!」
「マジかよ」
 ふわりと背びれに触れる青天娘々の感触に、七海は目を細めるのであった。

 オックスメンと、ランと、ゼン。
 彼らを前に、青天娘々はいい笑顔で告げる。
「と、いうわけで私を楽しませる事ができたならば、あなた方にこの鏡を差し上げましょう」
 ぐらぐらぬるぬる神獣橋。
 ドキドキゾクゾク快天香。
 ふわふわむわむわ蝶催倉。
 いずれも困難かつ奇怪な仕掛けではあるが、今も戦い続けているであろう仲間のもとに駆けつけるためにも。
 本来の姿を取り戻すためにも。
 ここで立ち止まることは許されない。
「ははっ、あたしにかかればイチコロさ」
「なんだい、いつものオレみたいなことを言ってさ」
 クロウの言葉に、ミルラが笑った。
 姿は別でも、二人の立ち居地は変わらない。
「なんだって構わねぇ。やらなきゃならねぇならな」
「そういうことだ。存分に楽しませてやろうじゃねェか」
 レナも、七海も荒っぽくなってはいるが、その心に一本通った芯は失われていない。
 阻むものがあるならば、乗り越える。
「ボクもやるよ! 薬がなきゃ大変な人も居るんだよね!」
「おうとも、早く持って帰ってやらないとな!」
「ええ、私も全力を尽くします」
「ああ、そういえばその為に来たんでしたっけ……ついでですから、楽しませてくれたら薬草もあげますよ。山の奧にいくらでも生えていますし」
 セレネが気合いを入れれば、ゼンとランも続く。
 元の姿に戻るのも大事だが、この薬草を待っている人が居るのだ。
「アーシェ、僕たちも協力しないと。頑張っていこうね!」
「赤ずきんさんも気合い入ってるなぁ~。さっきみたいな事にはならないでねぇ~」
 カデルと、リーオのそばの赤ずきんさんも負けていない。
 試練の突破に向けて、何ができるか。戦略を考える。

 青天娘々を楽しませること。
 変化した性別がこの状況にどう影響してくるのかは未知数だ。
 しかし、君たちならば必ずやこの世界を脱出し、戦いの場へと赴くことができるはずだ。
 OX-MENよ! 障害を乗り越え、鏡を手にせよ!

 ぐらぐらぬるぬる神獣橋! 服を溶かされても屈せずに対岸を目指せ!
 ドキドキゾクゾク快天香! 未知の感覚に惑わされることなく耐えきれ!
 ふわふわむわむわ蝶催倉! 青天娘々をトークとテクニックで楽しませろ!