1
ラクガキ・キッズ・レッスン

#UDCアース

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#UDCアース


0




「集まってくれてありがとな!」
 猟兵たちに笑いかけて、タハニは説明を始める。
「UDCアースの中学校にUDC怪物が現れるみたいだ。学校に潜入して、儀式の阻止と怪物の撃破を頼むぜ!」

 タハニの説明によると、その中学校では最近なんでか黒板アートが大流行しているらしい。
「休み時間に目を離すと黒板アートが出来ちまうし、黒板アートをどうするか考えるあまりノートとか机の落書きも増えてるらしいんだ」
 それ自体はささやかな出来事なのだが、それらの行為がUDC怪物の召喚のきっかけになるのなら話は別だ。

「厳密には、黒板アートそのものが召喚儀式ではない。黒板アートや落書きを『消す』行為が儀式なんだ」
『消す』行為が『ゼロに帰する者』零無と呼応し、召喚のきっかけになる――ということらしい。
「学校中の落書きが消えちまったら、その瞬間『ゼロに帰する者』零無が現れる」
 それを防ぐために、猟兵たちにはあえて学校内を落書きで満たしてほしいのだとタハニは告げる。

「黒板、ノート、机、校庭のライン引きだって絵は描ける。学校内の色々なところに絵を描いて、UDC怪物の召喚を阻止してほしいんだ!」
 あるいは落書きを消そうとする風紀委員や教師を足止めし、落書きの減少を阻止する方法もあるだろう。
「落書きは後で責任を持って消すとして……とにかく落書きしまくる! 今回はそれが事件解決の助けになるってことだ」

 無事に後者を落書きで満たせると、召喚を阻止された『ゼロに帰する者』零無は落書きから棒人間ソルジャーズを作り出し、召喚の完遂をもくろむはずだ。
「棒人間ソルジャーズを倒したら、いよいよ『ゼロに帰する者』零無との戦いだ」
 零無は魔法に長け、魔弾による攻撃を得意としている。
「不完全な状態で出てくるとしても油断は出来ない相手だぜ。気を付けて行って来てくれ!」


遠藤にんし
 遠藤にんしと申します
 今回はUDCアースです

1章:昼間
 召喚を阻止するために、学校内を落書きで満たしましょう!
 授業中や休み時間、昼休みなどお好きな時間帯と場所を指定して、どんな落書きをするかご指定ください
 教師や風紀委員は落書きを消そうと奔走します。こちらの阻止もぜひどうぞ!

 清掃で消えそうにないと判断した落書きは大いなる風紀委員の手によってマスタリング対象です

2章:放課後
 集団戦『棒人間ソルジャーズ』
 校舎を満たす落書きが、落書きの絵柄を問わず棒人間ソルジャーズとなって襲い掛かります!
テスト期間中の放課後なので、戦闘に生徒や教師等が巻き込まれる心配はなさそうです
戦場は職員室を除く校舎一帯となりますので、希望の戦場がありましたらご指定ください

3章:夕方~夜
 ボス戦:『ゼロに帰する者』零無

 皆様のプレイングを楽しみにお待ちしております!
100




第1章 冒険 『UDC召喚阻止』

POW   :    UDCの発生原因となりそうなものを取り除く

SPD   :    校内をくまなく調べ、怪しげな物品や痕跡がないか探す

WIZ   :    生徒達に聞き込みを行い、UDCの出現条件を推理する

👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

水鏡・怜悧
詠唱:改変、省略可
人格:レイリ
悪いこと、するのは、嫌だけど……あとでちゃんと、ごめんなさい、しよ
消されちゃダメなら、目立たない方がいい、よね
使ってない授業時間、体育館に潜入。小さな落書きを色んな所に隠そう。緞帳の裏に小人さん。2階の照明器具に妖精さん。倉庫の隅っこに狼さん
いっぱい描いて、それぞれ1つだけ本気で目立たないようにしておくの
あ、先生に見つかっちゃった
「ごめんなさい、ちゃんと消します」
目立たない1つずつだけ残しておくよ
「落書きいっぱいあるって聞いて、描いていいのかなって。困ってるなら、消すの手伝い、ます」
手分けして目立つ落書きを消しつつ、目立たないのを残しておくよ
※体を掴む触るはNG



「悪いこと、するのは、嫌だけど……あとでちゃんと、ごめんなさい、しよ」
 きょろきょろと周囲を伺いながら、怜悧は落書きをする場所を探す。
 消されてはいけないのだからと目立たない場所を求め、怜悧は体育館へと忍び込んだ。
 この時間帯は授業で使っていないようで、体育館はがらんとして広い。怜悧はさっそくステージに上がり、緞帳の裏にペンを向ける。
 描いたのは小人さんたちの大行列。ボールやスポーツ用具を持ち運びながら賑やかに行進する彼らの列から離れたところに、うっかり転んでしまった小人さんも添えて。
「これで……大丈夫」
 続いて二階に上がり、照明器具には妖精さんを描き込んでいく。
 筆致も軽やかに翅を広げて踊る妖精さん。照明器具の裏側には、一人だけ笛を吹いて演奏する妖精さんの姿もある。
「次は……」
 階段を降りてどこにしようか探し回り、怜悧が決めたのは体育倉庫の中。
 跳び箱を移動させ、隅っこに狼さんを描く。かけっこで競い合う狼さんたちのほかに、仲間に入りたそうにこっそり様子を眺める狼さんの姿もある。
「……いっぱい、描いた……」
 集中していた怜悧が満足そうにつぶやいた時、倉庫のドアが開く音がして。
「こらー、落書きか?」
 この中学校の教師がひょいと顔を出した。
「だめだぞ、描いたら消しなさい」
「ごめんなさい、ちゃんと消します」
 素直にうなずいて、狼さんたちに心の中でさよならを告げる怜悧。
 倉庫の隅にあった落書きは見る間に消えていく――こっそりこちらを見ている狼さん一匹だけを残して。
「落書きいっぱいあるって聞いて、描いていいのかなって。困ってるなら、消すの手伝い、ます」
「そうか? 助かるよ。じゃあ、目につくところから……」
 消しゴムを手に、教師とともに落書きを消していくことにした怜悧。
 ――見えないところにいる子たちは、こっそりそのままにしておいた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

波狼・拓哉
へぇ…落書きが、じゃなくて消す行為の方がなんだ
雑多を消して無に帰すみたいな感じ?

まあ、その辺は置いておいて落書きして回りますか!
こんな機会でもないとやらないからね!どうせなら楽しんでやりますか

まずは化け透かしなっと…見つかると面倒だからね
流石に成人男性が学校っで落書きしてるって実際本当こう…やばいよね?

そして取り出したるはカラースプレー…まあ、水で消えるやつです
けどまあ、いきなりスプレーで落書きしてあったら消すより先に犯人探すよね
本当のカラースプレーなら消すのに凄く手間取りますし
…まあ、他の落書きの目くらましにもなるでしょう

授業中辺りを狙って壁に吹き付けて回りましょうか!

(アドリブ絡み歓迎)



 落書きが儀式ではなく、落書きを消す行為が儀式になっているーーグリモア猟兵の説明を反芻して、拓哉は目を細める。
「雑多を消して無に帰すみたいな感じ?」
 興味をそそられる部分はあるものの、今は他にもやることがある。
 中学校に潜り込んだ拓哉は化け透かしで自分と自分の荷物を透明化。堂々と落書きして回る機会を楽しみに思いながらも、
(流石に成人男性が学校っで落書きしてるって実際本当こう……やばいよね?)
 そんな気持ちもあって複雑な気分の拓哉である。

 ……ともあれ、気を取り直して拓哉はカラースプレーを取り出す。
 後のことを考えて水で消せるタイプのスプレーだ。授業中で先生たちが忙しいタイミングを見計らって、拓哉は廊下の壁にスプレーを吹きつける。
 青いスプレーででかでかとミミックの姿を描くのはなんとも爽快。拓哉は楽しげに描き終えて、また別の場所へ移動する。
 水で消えるスプレーだとは見た目では分からないから、この落書きを発見したら先生たちはかなり焦るだろう。
 授業中の時間帯だったことも合わせて考えると、落書きを消すよりも犯人探しを優先するはず。ならば、目立つ場所に描いたこの落書きは他の落書きの目くらましにもなってくれるだろう。
「ま、俺が楽しいからやってるとこもあるんですけどね」
 誰にも見えない笑顔を浮かべながら、拓哉は学校に絵を描いて回るのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

蛇塚・レモン
う~ん、逆転の発想っ!
落書きを消させるなんてね~っ?
なかなか頭がいいUDCとみたっ!

決行は授業中!
ちょっと気持ち悪いイタズラって設定なら、消す前に驚いて近寄りたくなくなるかもっ?
ということで、あたいの両手にゴム手袋を装着っ!
赤い水性インクを両手に塗って、校舎内のトイレへ
壁や窓ガラスに手形をぺたぺた
手形で動物やハートを描いてくよ
赤い手形がトイレの中全体に付着していたら、誰にでも恐怖を与えることが出来るはずっ!
誰かが近付いてもUCを発動し続けておけば、トイレ付近でみんな眠って完全ステルス!
念の為に『けすな』『呪』『怨』『死』などの不吉ワードで、掃除を躊躇わせるよ

休み時間が大騒ぎになりそうだけど……



「う~ん、逆転の発想っ! 落書きを消させるなんてね~っ?」
 なかなか頭がいいUDCとみたっ! と楽しげに言いつつ、レモンは両手にゴム手袋を装着して校舎内のトイレへ向かう。
 授業中ということもあって、トイレには誰もいないようだ……赤い水性インクを塗った両手を、トイレの窓ガラスに張りつけるレモン。
 窓や壁にいくつも手形をつけて回って、落書き――もとい手形まみれになったトイレを見回して、レモンは満足そう。
「うんうん、いい感じっ!」
 赤一色の手形はところどころインクが垂れて、ホラーの様相を呈している。
 手形の隙間には動物やハートマークも紛れてはいるものの、恐怖感が和らぐことはない。
 周囲に展開している麻酔催眠念動波のお陰か妨害を受けることもなく、レモンは落書き行為を完遂させる。
「あとは、念のため……っと」
 どこもかしこも真っ赤なトイレに変わった洗面台の鏡は三つ。
 並んだ鏡に、



 と連ねて更に『呪』『怨』『死』の文字をちりばめれば、レモンの落書きは完成だ。
「近寄りたくなくなること間違いなしっ! だね!」
 出来栄えにうんうんうなずくレモンは、終業のチャイムを聞いて素早くトイレから脱出する。
 ……その後の休み時間が阿鼻叫喚だったのは、言うまでもないことだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『棒人間ソルジャーズ』

POW   :    棒人間デリバリー
【貧弱な武器】で武装した【これまで倒された棒人間ソルジャーズ】の幽霊をレベル×5体乗せた【ダンボール箱】を召喚する。
SPD   :    棒人間ブレード
【武器による貧弱な一撃】が命中した対象を切断する。
WIZ   :    棒人間あるある
【棒人間あるある】を聞いて共感した対象全てを治療する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 落書きをめぐる一日が終わって、生徒たちは皆校舎を後にする。
 夕やけが校舎を照らす時、校舎に異変が起きた。

 ――ぺり――
 ――ぺりぺり――

 そんな音が聞こえてくるかのように、校舎に残された落書きたちが浮き上がる。
 平面を保ったまま実体化する、数千を超える『棒人間ソルジャーズ』。
 その中には、猟兵たちが残したラクガキも混ざっているかもしれない。
水鏡・怜悧
詠唱:改変、省略可
人格:ロキ
この落書き達も、消すと零無の力になるのでしょうか。なるべく消さないように立ち回ってみましょう
図書室で戦闘。相手は本の隙間から出てくる敵を、UDCの液体金属で作った剣で応戦しつつ指定UC発動。時間稼ぎが目的なので、必要以上のとどめは刺さず敵を探します
「あぁ、わざわざ体育館から来たのですね」
狼に乗った小人と、近くを飛ぶ妖精。自分たちをモチーフにした落書きを見て溜息。飛び掛かってきた狼を躱し、小人の矢をUDCの液体金属で弾いてからまとめて捕まえます。私モチーフの妖精は液体金属の剣で一刀両断。
(飛ばれると厄介ですからね。他意は無いですよ?)
意識の内でレイリさんへ言い訳します



 わらわらと姿を見せる棒人間ソルジャーズを前にして、怜悧は考える。
(この落書き達も、消すと零無の力になるのでしょうか)
 なるべく消さないように立ち回ってみようと考える怜悧が戦場に選んだのは図書館。
 無人の図書館であっても棒人間ソルジャーズは湧いてくる。書架の本の隙間から出てくる棒人間ソルジャーズを、怜悧は手にした液体金属の剣で迎え撃つ。
 棒人間たちの死角に開いた亜空間の裂け目から現れる液体金属は棒人間ソルジャーズを拘束。あえてトドメは刺さずに敵の動きだけを止めていく怜悧は、落書き群の中に見覚えのある姿を見つける。
「あぁ、わざわざ体育館から来たのですね」
 狼に乗った小人と、近くを飛ぶ妖精。
 あえて消さなかった彼らの到来に溜息をついた怜悧は飛びかかる狼をかわし、小人の矢は黒く玉虫色に光る液体金属を広げて弾く。
 広がった液体金属は狼と小人を包みこんで拘束し、残された妖精へと怜悧は剣を振り下ろす。
 一刀両断された妖精はヒラヒラと揺れながら消えていく……そんな姿を見届けて、怜悧は意識の内でレイリへ言い訳をひとつ。
(飛ばれると厄介ですからね。他意は無いですよ?)
 この言い訳をレイリはどう思うのか――剣を振り上げて、怜悧は戦いを続ける。

大成功 🔵​🔵​🔵​

蛇塚・レモン
連携アドリブ◎

自分でやっておいて言うのも何だけど、真っ赤な手形から出てきた棒人間ってグロいよねっ!

とにかく数が多いし、こういう時は一網打尽に限るよねっ!
蛇神様っ! ライムっ! 一緒に踊ってっ!
UCを踊り、半径89m以内に890本の霊光線で攻撃するよっ!
学校の廊下って直線が多くて遮蔽物がないから、貫通する光線はうってつけ
集団を誘き寄せてから一気に直線方向へ一斉に発射してみるよっ!

この霊光線、ダメージを与えるだけじゃないよっ!
UDCのUCを封じて、不運を付与するオマケ付きっ!
あるある話での治療を封じながら、不運による自滅を誘発させるねっ!

あたいも踊りながら、オーラガン(指鉄砲)を乱れ打ちするよっ!


ベイメリア・ミハイロフ(サポート)
メイン参加者さまのお邪魔にならぬようにしつつ
状況を見て行動を行おうと思います

日常では、まったりのんびり楽しみたいと思います
探索が必要であれば、情報収集・聞き耳を活用し
さりげなく目立ちすぎない程度に行動を

戦闘での行動は、絶望の福音又は第六感・見切りにて相手の攻撃を予見し回避又はオーラ防御・武器受けからのカウンターを狙いつつ
広範囲に敵がいます場合にはRed typhoonを
1体に対してはジャッジメント・クルセイドにて攻撃をいたします
チャンスがあれば早業・高速詠唱からの2回攻撃を
回復が必要なら、この身を削ることになろうとも、生まれながらの光を使用いたします

呼び方ファーストネーム+さま
一人称:わたくし



 レモンを取り巻く棒人間は、赤い。
「自分でやっておいて言うのも何だけど、グロいよねっ!」
 わらわらと寄ってくる棒人間ソルジャーズに囲まれているのはベイメリアも同じ。
「広範囲にいるのですね……では――」
 ベイメリアの掌で、紅の聖書が閉じられる。
「紅の聖花の洗礼を受けなさい……!」
 途端に、二人の視界が深紅で満たされた。
 棒人間ソルジャーズの赤とは違う、壮麗とすら感じられる紅。華やかな薔薇の香りの中、レモンは地を蹴る。
「蛇神様っ! ライムっ! お願い、一緒に踊ってっ!」
 憑装・蛇塚ミツオロチ神楽を舞うレモンが描く黄金の輝きが薔薇の花弁の隙間からこぼれ出て、学校の廊下に張り巡らされる。
 遮蔽物の少ない廊下に満ちる光と花弁の華やかさに引き付けられたらしく棒人間ソルジャーズが集まったところを、霊光線が貫く。
「3人の力を合わせて、あたい“たち”だけのお神楽を……っ!」
 ベイメリアが広げた花弁は棒人間たちを包み込んで彼らを分断し、棒人間あるあるで回復を試みる彼らの目論見を断つ。
 回復ができない状況でレモンの仕向けた光が棒人間を貫き、次々と破壊していく。
「ぼ……棒人間アルアルー! あるあ……あるぇ!?」
 花弁から逃れて回復をしようとした棒人間は慌てた様子で周囲を見回し、そんな姿にレモンはニヤリと笑う。
「オマケだからって見くびらないでねっ!」
 ユーベルコードを封じる力があるうえ不運を招く霊光線。
 仮にベイメリアの花弁を逃れた者たちで回復し合おうとしてもユーベルコードを封じられ、仮に封印を避けたとしても不運によって言うべき棒人間あるあるを度忘れしてしまうのだ。
「蛇塚様、お手伝いいたします」
 ベイメリアの薔薇とクロスの首飾りは光を浴びて煌めき、ベイメリアが敵を見据えると周囲を取り巻く薔薇の香りはより強さを増す。
「ばーんっ!」
 レモンがブレスレットを揺らしながら指鉄砲を撃てば、飛び交うオーラガンが棒人間たちを翻弄して。
 赤単色だった世界は、とりどりに彩られた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ラナ・シャーリシュ(サポート)
「これもメイドの嗜みでございます」
 人間のパーラーメイド×鮫魔術士、20歳の女です。
 普段の口調は「メイドさん」(わたくし、~様、ございます、ございましょう、ございますか?)です。

■グリードオーシャン生まれ育ち
貴族に仕えるメイドさん

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!



 戦場へ駆けつけたラナは、眼鏡越しに戦況を眺める。
「敵は減ってきたようでございます」
 棒人間ソルジャーズは幾千という単位で撃破されては幾千という単位で湧いてくる。停滞した戦況に加勢するために、ラナは両手を空へと差し伸べる。
「サメをお喚びいたしましょう――」
 言葉と共にラナの手に宿るチカラ。
 ほどなくして、何もなかったはずの虚空からはサメが這い出る。
「棒人間アルアルー! 絵の上手い下手は意外と出る!」
 棒人間ソルジャーズらは棒人間あるあるを言いつつサメから逃げようとするが、現れたサメらは回転ノコギリを駆動させながらソルジャーズへ突撃。
 回転に巻き込まれたソルジャーズが儚く命を散らし、サメは何度でも突撃を仕掛けて棒人間ソルジャーズを次々に蹴散らしていく。
 そんな中、浮遊するサメらによって作り出された暴風の中心でラナは微笑して。
「この調子でいけば、まもなく掃討は完了いたします」
 ドレス風のメイド服の裾を押さえながら、ラナは呟くのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

フローリア・ヤマト(サポート)
『大丈夫よ、私達に任せて』
『うるさいわね……ちょっと黙らせるわ!』
呪いにより余命少しの、クールな美少女です。
口調は上記のように少しツンとした感じですが、人間が嫌いなわけではなく、仲間や人々のことを心の底では大切に思っており、戦闘でもうまくサポートしようと立ち回ります。
また、敵に対しても怯むことはなく、時には挑発めいたセリフも交えながら、死角や弱点を突いて確実に仕留めることを狙って戦います。
フローリアのUCは、嵌めている「呪いの指輪」から黒い糸や影を放つ……みたいなイメージなので、そのように描写していただけると嬉しいです。



 あとからあとから湧き出てくる棒人間ソルジャーズを見やるフローリアの視線は鋭い。
「邪魔ね……早く消えなさい!」
 短く叫ぶと、棒人間ソルジャーズの視線が一斉に別の猟兵からフローリアへと向けられる――これで別の猟兵は集中攻撃を受けることはなさそうだと安堵してから、フローリアは表情を引き締める。
 呪いの指輪に力を込めると、手足にのみ纏った呪いの影が揺らぐ。
「臆病者!」
 こちらを向いてなお攻撃を仕掛けない棒人間に告げると、棒人間ソルジャーズはひとかたまりになってフローリアへと襲いかかる。
「遅いのよ」
 倭刀の一刀両断で大半の敵を斬り捨て、巫女装束の裾を揺らしながらもう一撃。
 二度の斬撃で襲いかかってきた敵のすべてを倒せたわけではない。
 残された棒人間ソルジャーズは臆することなくフローリアへと向かってくるが、
「あんたの体、借りるわよ」
 呟きと共に指輪から伸びた黒影が、斬られた棒人間ソルジャーズの体を吊り上げる。
 脱力しきった体を糸で吊って動かして、戦わせると見た目は敵同士の相打ちかのよう。
「倒れなさいっ!」
 呪いが取り巻く腕は、敵を斬り続けていた。

成功 🔵​🔵​🔴​




第3章 ボス戦 『『ゼロに帰する者』零無』

POW   :    【無力】を知り、【無抵抗】となりなさい
【無によって生じた魔力 】を籠めた【ゼロへと至る光弾】による一撃で、肉体を傷つけずに対象の【対象が持つ、過剰な+-に至る能力】のみを攻撃する。
SPD   :    【無意味】と知り、【無頓着】となりなさい
【宙に浮く『0』の紋章 】から【対象の理性や敵意を消す光】を放ち、【武装や着衣を外したくなる衝動で満たす事】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ   :    【無知】と知り、【無垢】となりなさい
【対象の知能を無くす魔弾 】【対象の理性を消す魔弾】【対象の嫌悪感を奪い去る魔弾】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠ロベリア・アナスタシアです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 棒人間ソルジャーズが姿を消した時――グラウンドに暗闇が生まれた。

「時は来ました」
 暗闇と見まごうほどの黒衣の下、少女の声がする。
「すべてを無へと還しましょう」
 0の紋章を浮かべ、『ゼロに帰する者』零無は猟兵たちへとそう告げた――。
比良野・靖行(サポート)
うむっ! 文豪の比良野靖行だ!
実にハイカラな僕が来たからには恐らくなんとかなるだろう!
……え? ならない? そんなあ。

まあ、しかし、戦うのはあまり得意ではなくてね。
目立つことならば得意なのだがね。
逆に、目立たないということはできないからなあ。わはは!

敵に対しては目立って注目を集め、道行く人々にはハイカラにて注目を集める。
それこそが僕、比良野靖行というハイカラさんなのだよ!
……でも痛いのは嫌だからユーベルコヲドでもなんでも使うぞ!
基本は逃げの一手だ! わっはっは!

ああ、あと、もしも時間があるならば、さまざまな世界の本も読みたいね。ネタ探しも兼ねてね。
……原稿が白いのはいつものことなんだよなあ!


メイリン・コスモロード(サポート)
『一緒に頑張りましょうね。』
人間の竜騎士×黒騎士の女の子です。
普段の口調は「丁寧(私、あなた、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」、時々「対人恐怖症(ワタシ、アナタ、デス、マス、デショウ、デスカ?)」です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。
人と話すのに慣れていなくて
「えっと……」とか「あの……」とか多様します。
戦闘ではドラゴンランスを使う事が多い。

その他、キャラの台詞はアドリブ等も歓迎です。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!



「うむっ! 有り有りと在る僕を見よ!」
 靖行はすてきなステッキをひと振りして、大仰な動きで零無の前に立ちはだかる。
「……あなたは多すぎる。消し去りましょう」
 零無は表情を変えずに呟き、零の紋章から光をこぼす。
「光だとうっ!? 負けていられないな!」
 流れ出てはグラウンドを覆おうとする光を華麗なるサイドステップで躱した靖行は謎の面白ポーズをキメ。
「えっと……それは……?」
 現場に駆け付けたメイリンは何事かと困惑顔。小首を傾げるメイリンの耳で、ルビーの耳飾りが淡く煌めく。
「見て分からないかいっ!? 恰好良いだろう! わっはっは!」
「あの……何か、危険な気がします……!」
 呵々大笑の靖行に、何らかの危機を覚えてさっと靖行と距離を取るメイリン。
「それでは皆様ご一緒に。後光ビィーーームッ!!!!!」
 カッ! と世界がヤバめの光に包まれた。
「これは……!」
 眩さに目を閉じるメイリンは、直前に零無が光に呑まれるのを見ていた。
 光は半径を広げて無差別に戦場を飲み干す。もしもとっさの判断で離れていなければ、メイリンも危なかったかもしれない。
「どうだあ! これが比良野靖行という大文豪の……うわ!」
 本人的には格好いいポーズを決めつつ胸を張りかける靖行だが、そうこうするうちに零無の光も迫ってきていることに気付いて大慌てで逃げ出す。
「わ、私に……任せてください……!」
 代わりに進み出たのはメイリン。竜槍【シリウス】を携えたメイリンが地を蹴ると、光のごとき速さで即座に零無との距離を詰める。
「私の中に眠る竜の力よ――」
 狙うは精度。零無に確実に攻撃を当て、光の侵食を止めるためにメイリンはドラゴンランスを突きつける。
「――槍に宿りて敵を貫きなさい!」
 瞳を微かに見開く零無が、0の紋章を守りに回すべく繰る。
「……無駄です!」
 しかしその守りすら突破して、メイリンの槍先は零無へと突き立てられた。
 ――光輝が戦場に満ち、戦いは今始まった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

水心子・真峰(サポート)
水心子真峰、推参
さて、真剣勝負といこうか

太刀のヤドリガミだ
本体は佩いているが抜刀することはない
戦うときは錬成カミヤドリの一振りか
脇差静柄(抜かない/鞘が超硬質)や茶室刀を使うぞ

正面きっての勝負が好みだが、試合ではないからな
乱舞させた複製刀で撹乱、目や足を斬り付け隙ができたところを死角から貫く、束にしたものを周囲で高速回転させ近付いてきた者から殴りつける
相手の頭上や後ろに密かに回り込ませた複製刀で奇襲、残像やフェイントで目暗まし背後から斬る、なんて手を使う
まあ最後は大体直接斬るがな

それと外来語が苦手だ
氏名や猟兵用語以外は大体平仮名表記になってしまうらしい
なうでやんぐな最近の文化も勉強中だ



「水心子真峰、推参」
 鞘から抜かない水心子静柄を手に、真峰は告げる。
「さて、真剣勝負といこうか」
「あなたを無に還してあげる――」
 刃を携える真峰と相対する零無は浮遊する0の紋章に視線を送る。
 零無の眼差しを受けることで、0の紋章は輝きを得て真峰の敵意を消すために光の奔流で迫る。
「させないさ」
 呟く真峰の眼前、複製された刀剣が展開。
 念力によって動く刀剣たちの動きに規則性は見えず、零無の視線がさまよう。零無の顔に薄く滲んだ焦燥を煽るように、刀剣は一斉に敵へと切っ先を向ける。
「……っ」
 降り注ぐ剣のすべては避けられず、攻撃を浴びてしまう零無。
(でも――)
 刀剣の雨を耐え凌いだ直後に、真峰を討つ。
 そう心に決めた零無が、刀剣が晴れた直後に見たのは――。
「受けてみなよ」
 気付かれぬうちに迫った真峰の姿。
 剣と同じように視線は真っ直ぐ、敵の命を狙っていて。
「……っ!」
 0の紋章から流れる光は背後に迫る。
 でも、光に呑まれる刹那、真峰の剣は零無の体を貫いていた。

成功 🔵​🔵​🔴​

水鏡・怜悧
詠唱:改変、省略可
人格:アノン
UDCの液体金属を纏い、黒い狼のような姿になる。
「オレは狼じゃねェっての」
狼の落書きが居たあたりを眺め呟いてから、開いている窓からグラウンドへと降り立つ。

……良くわかんねェけど、アイツを喰えばイイんだな。
指定UC発動。相手の攻撃を野生の勘で回避しつつ、殺気を放ってマヒ攻撃。相手の動きが止まったらそのまま噛みついて怪力の部位破壊で喰い千切る。
「ヒャハハハハハハ」

相手UCが当たった場合は理性がなくなりただの獣として攻撃を続ける。UDCを自分の身体と認識しているので、脱ぐことはない



 怜悧の身を包む液体金属は、彼を黒狼へと変貌させる。
「オレは狼じゃねェっての」
 呟く怜悧――アノンの視線は狼の落書きがいたあたりへ。建物の中にいるアノンは、外に零無の姿を認めると開いた窓からグラウンドへと降り立った。
 音もなく着地するアノンの気配を悟り、零無は表情がない面へと静かに敵意を募らせる。
「あなたを、零に還しましょう」
「……良くわかんねェけど、アイツを喰えばイイんだな」
 言葉とともに、アノンの内側に渦巻く殺意が膨れ上がる。
 0の紋章から出る光は獣を射止める矢かのように疾走し、アノンは死角からの光すらもケモノの嗅覚でかわしてみせる。
「――!」
 赤い眼差しは純度の高い視線となって零無を射すくめ、彼女が振り切って動き出すより早くその身に食らいつくアノン。
 食いちぎれば舞い踊る鮮血。苦し気に顔を歪める零無とは対照的に、アノンは喜色満面に顔を歪め。
「ヒャハハハハハハ」
 吼え笑いながら、アノンはいつまでもいつまでも攻撃を続けた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

蛇塚・レモン
敵のユーベルコードは『あたいに命中』しなければ効力を発揮しないはず
だったら、これでどうかなっ!?

咄嗟の一撃でUC発動
蛇神様にあたいの立っている場所へ結界を生成してもらうよっ!
敵の暗闇に対しての抵抗力を上げて、知性や理性、嫌悪感を手放さない!
(先制攻撃+視力+呪詛+念動力+オーラ防御+継戦能力+狂気耐性)

あたいは結界の中から絶対に一歩も出ない
結界の中から蛇腹剣を怪力で振り回す
でもこれは陽動
本命は、勾玉から飛び出したライムの魂魄による灼熱と閃光の術式!
(全力魔法+属性魔法+だまし討ち+焼却)
目潰しと火傷を敵に負わせて怯ませる
動きが止まったら、蛇腹剣で微塵斬りだーっ!

零に帰るのは、あなた自身だよっ!



 繰り広げられる戦いを見つめ、レモンはひとつのことに気付く。
「敵のユーベルコードは『あたいに命中』しなければ効力を発揮しないはず」
 思考する間、零無の視線と魔弾はレモンにすら向けられる。
「……だったら、これでどうかなっ!?」
 迫る魔弾をギリギリのところでかわしたレモンは、白き蛇神様を召喚。
「蛇神様の実力、思い知らせちゃうんだからっ! やっちゃえ、蛇神様っ!!」
 邪眼の念動力が零無へ注がれ、0の力を使って浮遊する零無は危ういところで回避に成功。
 攻撃は通らなかったが、レモンの一番の目的である結界の生成は成し遂げられた。
「ふんっ!」
 持ちうる全力で蛇腹剣クサナギを振るうと、剣はレモンの霊力を受け形を変えながら零無へ斬りかかる。
「……っ」
 半歩下がって斬撃の間合いから逃れる零無。
 レモンがあと一歩踏み出せば零無に届くが、それでは結界の外に出てしまう――だからレモンはその場から動かず、本命である勾玉を掲げ。
「いっくよーっ!!」
 飛び出たライムの魂魄が、灼熱と閃光で零無に襲い掛かる。
「視界が、無くなる……!」
 炎に肌を焼かれ、光は目を潰す。
 まったく動けなくなった零無がようやく視力を取り戻した時、目の前には己に蛇腹剣を突き立てるレモンの姿があった。
「零に帰るのは、あなた自身だよっ!」
 張り上げた声とともに、零無は微塵になって零へと還っていく――。

 ようやく戦いが終わってみれば、学校はいつも通りの静けさを取り戻していた。
 学校にまみれていた落書きも消えて、静まった校舎は日常へと返っていく。

 戦いを終えた猟兵たちはそんな様子を見届けて、彼らも家路を辿るのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年10月29日


挿絵イラスト