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はぁどぼいるどを目指すピヨ

#サムライエンパイア

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#サムライエンパイア


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「はぁどぼいるど、とやらを目指すピヨ」
「「「く、くまー?」」」
 まっくろピヨたろうの言葉に、もりのくまさんたちは戸惑った。
「はぁどぼいるど、とは、外国の言葉らしいピヨ。黄身まで固くなった「固茹で卵」をあらわすらしいピヨ」
「くま……くまぁ?」
(訳:く……組長?)
 まっくろピヨたろう――もりのくまさんたちは『組長』と呼んでいるのだが――の言葉にくまさんたちは、やはり戸惑っていた。
 組長、遠い昔、多分おそらく黄身やったやん。茹でられる前の卵やったやん。自虐的高度なお笑いかな。
「そして、はぁどぼいるど、とは、転じて感情や状況に流されず、軟弱、妥協を嫌う生き様らしい――っピヨ!!!!」
 気合を入れたピヨたろうの輪郭が荒々しく太くなり、なんか眉付近も色合いが濃くなった。
 毛虫眉。
 いわゆる劇画調である。
「……ピヨ……」
 しかし、まあ二秒と持たず元に戻るのだが。
「はぁどぼいるども疲れるピヨ。腹が減っては戦ができぬというピヨ。
 ごはん食べにいくピヨ」
「「「くま~~♪」」」

 そんなこんなで、もりのくまさん率いるまっくろピヨたろうは、冬のお祭りをやっている農村へ行くのだった。


「……で、そのまっくろピヨたろうは、食べ物のためなら手段を選ばない奴でね、人を襲って食べ物を奪う鳥の妖怪――オブリビオンなのよ」
 事件が起こるのは南の地方、日向国である。
 気候は暖かで、あまり食糧に困ることのない土地だと言われている。
「今は丁度、節分の時期でしょう? 豆まきに使った色々な豆を使ってお祭りをやるらしいの。
 近くの幾つかの集落が、会場となる農村に集まって、豆煮や豆ごはんを振舞いつつ、大食い大会をやるみたいよ。
 そこへ、まっくろピヨたろうと、もりのくまさんたちが食い荒らしにきちゃうってわけ」
 食べ物のために、農村を襲撃し、食糧を食い荒らしまくる困った奴らなのである。
「今から赴く皆さんが到着するタイミングは、もりのくまさんたちが農村へ侵入した時なの。
 食べ物狙いで、めちゃくちゃ荒らし回ろうとするから、対処をお願いするわね」
「くまって何を食べるんだっけ……」
 猟兵の言葉に、うーん、と考えるポノ。
「このもりのくまさんは、鮭とおむすびが好きみたいね。
 食べ物目指してどこか入り込んじゃったくまさんを誘き寄せたり、出来るかしら。
 結構、個体ばらばらに動いているみたいよ。
 あと、見かけによらず、くまさんは割と獰猛らしいから、気を付けてね。
 事件を無事に解決できたら、大食い大会に参加してくると良いわ。たくさん動くとお腹が空くものね」
 そう言って、ポノは猟兵たちを送り出すのであった。


ねこあじ
 ねこあじです。
 ゆるい雰囲気のシナリオです。
 よろしくお願いします~。

第一章
 農村を襲いにきたもりのくまさん集団戦です。
 散開し、ばっらばらに動いているので、見つけつつ倒してください。
第二章
 まっくろピヨたろう。ボスです。色々出落ちです。
 食べ物のためなら手段を選びません。
第三章
 大食い大会に参加しよ!
 参加せずとも、ご飯食べたり、お手伝いしたり、色々どうぞ。
 豆ごはんおにぎりとか、今は金柑とかありますね。
 金柑煮詰めたやつとか、それを使った和菓子とか、あるんじゃないかな。
 金柑タルトとかを作ってみると、きっと村の人たち喜ぶんじゃないかな。

 それでは、プレイングお待ちしております。
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第1章 集団戦 『もりのくまさん』

POW   :    もぐもぐたいむ
戦闘中に食べた【鮭 】の量と質に応じて【全身の細胞が活性化し】、戦闘力が増加する。戦闘終了後解除される。
SPD   :    たべちゃうぞ! 
【ある日、森から 】【現れた熊が】【かわいい顔に似合わぬ鋭い爪の斬擊】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
WIZ   :    みんなあつまれー!
【くま 】の霊を召喚する。これは【くまぱんち】や【くまかみつき】で攻撃する能力を持つ。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

幻武・極
もりのくまさんがこんなにも現れるとはちょっと厄介かもしれないね。
猟兵になる前は熊一匹相手にも苦戦していたからね。
でも、ボクもあれから数多くの敵を倒してレベルアップしたから負けたりしないよ。

ボクはトリニティ・エンハンスで攻撃力を高めるよ。
属性攻撃は炎で鮭を取り出したらしっかり火を通してあげるよ。
加減はできないから炭になってしまうかもしれないけどね。

そして、ボクはふと気づいたことがあるんだ。
森から餌を求めて人里に下りてきたということはもぐもぐたいむの鮭を持っていないのではないかとね。


ジョー・グラム
あるーひ、くまさんにーでああったーっとくらぁ。
どうせ出会えるんなら美人にしてくれよ。ぬいぐるみと遊ぶような歳じゃないぜ、俺は。

「よぅ、いい天気だな。てめぇの墓穴掘るには絶好の陽気だぜ?」
見つけ次第ぶらぶら近づいて熱線銃で攻撃する。
相手が攻撃してくるのに合わせて、クイックドロウでその顔面ぶち抜いてやるぜ。
囲まれないように動きながら、弱ってきたら一気に畳みかけて潰す。


藤野・いろは
・心情
くまといえば蜂蜜ではないでしょうか?
いえ……このクマもオブリビオンのはず、普通のクマと油断すべきではありませんね。
・攻撃
動きをよく観察し【見切り】を狙っていきます
相手の大技に合わせてユーベルコード【先の先】、【カウンター】を叩き込みましょう
【破魔】の力を込めた刀で【なぎ払い】です
好機と見れば【2回攻撃】で攻めの手を緩めずいきましょう
・防御
相手の攻撃には【勇気】をもってギリギリまで見定め【残像】を残すような速さで最小限な回避を試みます
回避が困難な攻撃には狙いに合わせて【オーラ防御】で対応し、ダメージを可能な限り軽減
・その他
アドリブ、猟兵の絡み歓迎




 猟兵たちが農村に到着した時と、もりのくまさんが侵入し駆け出すの時は同時であった。
「くまー!」
 駆け出すもりのくまさん一体へ、まず目をつけた幻武・極(最高の武術?を追い求める羅刹・f00331)は進路を阻むように前へ出て彼我の距離をぐんとつめた。
 トリニティ・エンハンスで自身の攻撃力を高めた彼女は、身を屈め、くま懐へ腕を伸ばしたかと思えば次の瞬間には、もりのくまさんを地面へと叩きつけている。
「くま!?」
「よぅ、いい天気だな。てめぇの墓穴掘るには絶好の陽気だぜ?」
 告げたジョー・グラム(サイボーグのブラスターガンナー・f02723)が熱線のビームで撃ち貫き、極が拳を叩きこめば、もりのくまさん一体が倒れた。
 一体を倒す間、もりのくまさんは素早くあちこちへと行ってしまったようだ。
 他の猟兵たちが、対処すべく散開していく。
「もりのくまさんがこんなにも現れるとはちょっと厄介かもしれないね」
 極がパンと手を打ち払い姿勢を正しながら、倒れたくまさんを見た。
「猟兵になる前は熊一匹相手にも苦戦していたからね。
 ――でも、ボクもあれから数多くの敵を倒してレベルアップしたから負けたりしないよ」
「このクマもオブリビオン。油断せずにいきましょう」
 藤野・いろは(天舞万紅・f01372)の言葉に「もちろん」と頷く極。
 刀を差し、柄に手を掛けるいろはは神経を研ぎ澄まし、周囲の探索を始めた。
 片手をポケットにつっこみ、ぶらりと歩くはジョーだ。
「あるーひ、くまさんにーでああったーっとくらぁ」
 口ずさみつつ、出会ったくまさん――は家屋前の横倒された大きな木樽に頭を突っ込んでいて、何やらごそごそとしている。
「くまぁ……」
「どうせ出会えるんなら美人にしてくれよ。ぬいぐるみと遊ぶような歳じゃないぜ、俺は」
「くま!?」
 その時、家屋から出てきたくまさんがくまの霊を召喚し、ジョーを取り囲もうとする。
 ホルスターから銃を抜き様に熱線で撃ち貫くジョー。そのまま駆けるのだが、その銃口はぶれることなく次を捉えていた。
「くま!!」
 くまぱんちをしようと腕を振り上げた霊体くまさんを撃てば、瞬時に掻き消えた。
 そのまま銃口を左へと向け肉迫したくまさんの顔面を撃つと同時、ジョーは三歩分飛び退く。
「くまーっ」
 叫んだくまさんが腕を振り空を切る音は、やや強い。胴の遠心を利用し下段から振り抜こうとする豪腕も恐ろしいものだが、真に警戒すべきはその爪だ。
 くまさんの動きを観察し、一度距離をとったいろはが柄に手を添え前へと駆けた。
 見切った動作が繰り出されるその前に、
「あなたの一撃、太刀に映せぬ前に終わらせます」
 くまさんの上段からの振り、次いで――下段。刀を抜き放ったいろはの一閃は爪の軌道を封じ、横一文字を描く。
 破魔の力がこめられた一刀は、舞うように弧を広く描き、霊体の熊さんへと到達したのち更に加速された。
 剣速を早めたのは、摺り足ののち腰を据えたいろはが旋回したからだ。二度、鋭い斬線の餌食となったくまさんは倒れる。
 くまさんの腕を振り切り、蹴撃を見舞った極が、呟く。
「ボクはふと気づいたことがあるんだ」
 とても真剣な表情であった。
 くまさんも何だか極太眉になって、極へ注目した――ような気がする。
「……森から餌を求めて人里に下りてきたということは、もぐもぐたいむの鮭を持っていないのではないかとね」
 ……。
「……くまっ!」
(訳:……あっ!)
「くま」
「く、くまままま」
 くまさんたちは慌てていた。
「くまままま、くま!」
(訳:慌てるな、皆!)
 もりのくまさんたちは、オブリビオン。世界法則さえも覆す謎の超常能力を使い、鮭を出す――それを食べれば、力ましましとなる、もぐもぐたいむ――お腹が満たされるのかは謎だが。
「しっかり火を通してあげるよ」
 炎の魔力を暫定鮭へと放つ極だったが、その親切(?)な心に対し暫定鮭はあっという間に黒焦げとなった。
 炭となってボロボロと落ちた暫定鮭が、消失する。
「……くま……」
(「……くまといえば蜂蜜ではないでしょうか?」)
 手をベタベタにして美味しそうになめるクマさんの絵面が脳裏に過るいろは。
 霊体のくまさんがいろはへと接敵する――引きつけるかのように、状況の瀬戸際まで留まったいろはが、ぱんちや噛みつき攻撃を繰りだすくまさん群をすり抜けた。
 その速さは残像を残し、空振るくまさんたちの頭と腕がぶつかりあって、数体がからまるように転がった。
 ブラスターでジョーが撃ち、追撃をかける猟兵たち。
「くまぁ……」
 言い残した言葉は謎だが、一声鳴いたくまさんが倒れた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ユーシャ・エクスカリバー
(何この仕事、超ユルそうじゃん)

そんな感想を抱きつつ眠そうに現地へ到着

「ふー、良く歩いたな……さて、寝るかな」

【練成ヤドリガミ】で本体の『エクスカリバー』を分裂させて床に大量に刺してから建物の隅で寝る
【存在感】を発揮した剣を村人が拾って、付属の『わからせマニュアル』と『QRコード』二種を使って勝手に戦うだろうという算段である

「あとは勝手にやってくれるだろ、おやすみー……」

zzz……クマがいっぴーき、にひーき……
寝ながら『わからせマニュアル』を使った念話でテキトーにアドバイスする

“おらぁ村人A! そこで極光斬を浴びせるんだよ! 村人B! お前は勇者の素質がある、敵を全部蹴散らせ!”

※アドリブ歓迎


セブンス・エデン
にゃにゃあっ!?あいつは見覚えがあるにゃぁ!
昔、アタシのサーモンサンドイッチを奪ってった憎きくまにゃ!
あんな思いをするのはアタシが最後でいいのにゃ。悲しみの連鎖はここで断ち切るのにゃ!

まずはくまをおびき寄せるのにゃ。
村の人たちにパンを見られると世界の法則が崩れそうなので、焼き鮭をほぐして混ぜ混んだおむすびを用意するのにゃ。
鮭は味のついてないやつを使うのにゃ。塩分は体に悪いからにゃ。タマちゃんえらいのにゃ。

【千里眼射ち】をするのにゃ。
援護射撃 と 2回攻撃 も有効かにゃ?
他の猟兵より後ろからロングボウで狙い打ちするのにゃ。
「ハードボイルドに早射ちするのにゃ。」

タマちゃんって言われたら怒るのにゃ。


三蔵・迅
ごはんを食べにきたくまさんを倒してしまうのは、やや心が咎めますね
そしてあのもふっと柔らかそうなくまさんの毛皮を見ていると、あのもふもふに埋もれて一緒に冬眠したくなってきます
もちろん、農村の人に迷惑をかけるのは駄目だと思うので、ちゃんとそちらの対処もしますよ

獣には火、ということで
ブレイズフレイムの炎で鮭を焼いて、くまさんを誘き寄せましょう
さあ、いいにおいですよー、おいしーい焼き鮭はここですよー

他の方が近くにいればその方の作戦にも協力
もし二頭以上のくまさんに囲まれたら、集合させた巨大な炎を空へ打ち上げて他の仲間に危機を知らせますね
くまさんの爪には要注意、斬撃はなるべく回避します



「くまーっ」
 くまくまとした鳴き声に、ユーシャ・エクスカリバー(ヤドリガミのバトルゲーマー・f13466)はこてりと首を傾けた。
(「何この仕事、超ユルそうじゃん」)
 そう思いながら目を擦る動作は、とても眠そうだ。
「ふー、良く歩いたな……さて、そろそろ寝るかな」
 その前に、と、錬成カミヤドリにて勇者になる剣『エクスカリバー』を分裂させたユーシャは、一本一本を地面に突き刺した。それらにはわからせマニュアルが付属されている。
「ええと、あとはコレと……」
 光のQRコード、力のQRコードも付属し、ユーシャは建物の隅へ気だるげに移動すると、背を預けて眠りの姿勢。
「あとは勝手にやってくれるだろ、おやすみー……」
 ぽかぽかぽかぽか。
 暖かな陽射しを受けながらユーシャが眠りにつくなか、村人の一人、男羅刹がエクスカリバーを見つけた。
「な、なんだぁこいつぁ……」
 やけに存在感のある見知らぬ武器に、羅刹は手を伸ばす。
 農作業に加え、普段から鍛えているのだろうと思われる体。そんな男に届く――念話。
『おっ! お前、勇者の素質があるな! そこのカードを武器にかざしてみな』
「はああ??」
 訳が分からんという顔をしながらも、純朴に育った農村の羅刹は頭に響く声に従ってみる。
『お前には、あたし――ユーシャの力が上乗せられて……そーだな、二十くらいレベルアップした。
 おら、光も扱えるんだから、早速使ってみな!』
 なんやかんやとやり取りした結果、力自慢の羅刹――たちが、勇者になる剣を手にすることとなった。

 一方その頃。

「ごはんを食べにきたくまさんを倒してしまうのは、やや心が咎めますね」
 三蔵・迅(遠き夕の灯・f04775)は呟いた。
 無邪気にもぐもぐしているもりのくまさんは、可愛い。
(「そしてあのもふっと柔らかそうなくまさんの毛皮を見ていると、あのもふもふに埋もれて一緒に冬眠したくなってきます」)
 もふもふ。
 弾力のある良い抱き枕にもなりそうで、迅は微笑んだ。
 しかしながら、村の人を困らせるくまさんなので、対処もしなければ、と迅が籠の中身を取り出そうとした時――声が聞こえた。
「にゃにゃあっ!?」
 迅が声を辿ってみれば、セブンス・エデン(タマちゃんって言わにゃいで・f11788)が焦茶色の毛を逆立てていた。
「やっぱり、あいつは見覚えがあるにゃぁ!」
 木樽を盾にして、じいいいっともりのくまさんを観察している。めちゃくちゃ警戒している様子。
 その猫の手には大きなお弁当箱。
「昔、アタシのサーモンサンドイッチを奪ってった憎きくまにゃ!」
 セブンスの脳裏に過るは、ごくあくひどうなもりのくまさんがサーモンサンドイッチを高らかに掲げ去っていく姿――その光景を思い出したセブンスの瞳はうるうるだ。
「それは……とても悲しい出来事でしたね」
 声掛けた迅を見上げ、こくこくと頷くセブンス。
「あんな思いをするのはアタシが最後でいいのにゃ。悲しみの連鎖はここで断ち切るのにゃ!」
 うるうるしながら、もりのくまさんを誘き寄せるためのおむすびを用意したセブンス。
「焼き鮭をほぐして混ぜ込んだおむすびですか」
「鮭は味のついてないやつを使ったのにゃ。塩分は体に悪いからにゃ。タマちゃんえらいのにゃ」
「…………そうですね……塩分は、体に悪いですね」
 こっくりと頷いた迅もまた、誘き寄せるためのものを改めて籠から取り出した。
 ずっしりとした新鮮・生鮭だった。
「鮭を焼いて、くまさんを誘き寄せましょう」
 掌を切り裂いた迅から紅蓮の炎が噴出し、持っていた鮭が焼かれていった。
 ぱたぱたとうちわで扇ぐセブンス。
 焼かれる鮭の香ばしい匂いが広範囲に流れていき、ガサガサガサッと向こうの茂みが揺れた。
「くまーっ!」
「来たにゃぁ!」
 匂いに誘き寄せられたもりのくまさんは、周囲を見回す動作もせずに、目に付いたおむすびへ一直線に駆けていく。
 ガサガサガサッ!
「くまーっ!」
 ガサガサガサッ!
「くまーっ!」
 セブンスと迅は顔を見合わせた。
「たくさん来たにゃ」
「応援を呼びましょう」
「にゃ」
 即決。迅は集合させた巨大な炎を打ち上げ、その間、セブンスはもりのくまさんを一か所へ導くようにおむすびを投げていく。
 ガサガサガサッ! と再び茂みが揺れ、現れたのは複数の羅刹たち。いちおう、いっぱんじん。
「助けにきたぜ!」
 勇者の剣を持って、ユーシャの念話によるわからせマニュアルで自信もついたのか、意気揚々ともりのくまさんへ向かっていく。
「にゃん……だと……ッ」
 ややハードボイルド調でセブンス。
『おらぁ村人A! そこで極光斬を浴びせるんだよ!』
「おらぁぁぁ!」
 と、ユーシャの念話に従い、羅刹改め村人Aが光を放ちながらもりのくまさんを斬りつけた。
 いちおう、いっぱんじん。
 目をぱちぱちさせて残光を払ったセブンスが、ロングボウでもりのくまさんを捉える。
 紅蓮の炎を放つ迅と村人たちを援護するかのように、くまさんが矢で射貫かれた時、セブンスが二の矢を放つ。
「ハードボイルドに早射ちするのにゃ」
 矢羽部分を爪で引っ掛けてからの番う動作は速く、鋭い一射に貫かれたくまさんが倒れていく。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ロルフ・ロートケプヒェン
食いしん坊の熊か、腹が減ってる動物は結構獰猛だが…見れば見るほど、美味しそうだ
熊の肉なんて、そうそう味わえるモンじゃねぇからな!

とはいえ、あの爪の攻撃は食らいたくねぇな
まずは奴らの隙を突くための仕込みが必要か?

戦線に加わるより先に、『動物と話す』『聞き耳』『野生の勘』を使って、熊が通りそうな地点を予想して干し肉を設置
もりのくまさんがそこに食らいつくまで隠れて待機するぞ
…好きなのは鮭らしいけど、気になってくれんのかね?

おれの目論見通りに奴らが肉に食らいついたら(或いは他の猟兵との交戦等で隙が生まれたら)、熊に素早く接近して、逆におれのUCで食らいついてやる!


※プレ外の言動、他猟兵との絡み等大歓迎


稲荷・恋狐
■くまさん
大食い大会があるのはここですね!
大会、とても楽しみですが、まずは準備運動でリュックに詰めて持ってきたこの『鮭おにぎり』をいただきながら開始を待ちましょー♪
って……このくまさんなんですかーーー!?
これは恋狐のおにぎりだからあげないのですーっ!

■戦闘
おにぎりを賭けた仁義なき戦いの始まりですっ!
恋狐は狐火の舞で火で作った子狐さん達と一緒に戦います!
もし、くまさんが他のくまさんを呼んだ時は狐と熊の総力戦ですね!

「くまさんが強いのは確かですけど、狐だって負けませんよっ!」

(アドリブ・他の方との絡み大歓迎ですー♪)



「大食い大会があるのはここですね!」
 お気に入りのリュックを背負った稲荷・恋狐(おてんば桃色狐・f06130)が、小さな丘から村内を見回した。
 何やらくまくまと鳴き声はするのだが、冬の薄い青空広がる空、自然いっぱいの清々しい空気を吸い込んだ恋狐はぽかぽか陽のあたる、食事に適した丘の草地に座った。
「大会、とても楽しみですが、まずは準備運動で、リュックに詰めて持ってきたこの『鮭おにぎり』をいただきながら開始を待ちましょー♪」
 おにぎりを取り出す恋狐は、にこにこと、幸せそうな笑顔を浮かべている。

 民家の壁に身を隠しつつ、ロルフ・ロートケプヒェン(赤ずきんクン・f08008)はもりのくまさんを観察していた。
「食いしん坊の熊か、腹が減ってる動物は結構獰猛だが……見れば見るほど、美味しそうだ」
 Rotkäppchenから出た耳がぱたたと動く。
 くまさんのもふもふとした毛の下は弾力ある肉。
「熊の肉なんて、そうそう味わえるモンじゃねぇからな!」
 肉質は硬めだろうか、獣にしては柔めだろうかと思いつつ、ロルフは別のことを考える。
 くまさんの爪は鋭そうで、極力回避したい一撃だ。
 ふむ、と唸るロルフ。
「まずは奴らの隙を突くための仕込みが必要か?」
 ピィと指を鳴らせば、近くの鳥が飛んできてロルフの肩に止まった。
 鳥たちの話、隠れている鶏たちの話、そして飼い犬の話を聞いていくロルフ。
 丘のふもとへと向かったくまさんを追っていけば、がらがらと家屋を漁る音が耳に届いた。
「――まあ、この辺か?」
 と、野生の勘をたよりにくまさんが通りそうな地点に干し肉を設置した。
「……くま。くままま」
(訳:……ねぇわ。おなかすいた)
 と、家屋から出てくるくまさん。どうやら食糧を探したものの、方向的に狙いが外れたくまさんのようだ。
 ぐごおお、とくまさんの腹の音が鳴り響く。
「――くま?」
 くまさんは、鼻をひくひくとさせてやがて干し肉に気付いた。
 二つ、三つと、並んで置かれている干し肉。
「くまぁ……♪」
(訳:ちょっとは腹の足しになるやろ……♪)
 飛びつくくまさんが干し肉を一枚ぺろりとたいらげ、次へとその熊手を伸ばした。
 二枚目は噛めば噛むほど味が出る肉を味わっている様子。
 ロルフが駆け、彼我の距離をあっという間につめる――刹那、くまさんを丸呑みできるサイズの狼の頭部を現したロルフ――大きなお口のその理由は?
「お前を丸呑みするためさ!」
「くま!?!?!? ――く、くまぁぁぁぁぁ……!」
 悲鳴じみた鳴き声を残し、くまさんは食べられた。
 口内で噛むごとに生命力を奪ったロルフは、満足気だ。

 一方その頃。

「?」
 くまぁぁぁぁと微かな鳴き声を耳にした、恋狐がおにぎりをもぐもぐしながら、周囲を見回した。
 こくりと飲みこみ、呟く。
「今の鳴き声はなんですか?」
 客観的に見ればなんかホラー展開となりそうだが、恋狐は困っている人がいるのだろうかときょろきょろとしながらおにぎりを持って立ち上がり――再びきょろきょろ、と……していると、くまくまとした呼吸音。
「って……このくまさんなんですかーーー!?」
「くまっ!」
 匍匐前進で忍び寄ってきたくまさんが熊腕を伸ばし、おにぎりを掴もうとしていた。
 近い。
「これは恋狐のおにぎりだからあげないのですーっ!」
 持っていたおにぎりを遠ざけ、恋狐が炎を放てば子狐の姿をした狐火の舞がくまさんを取り囲む。
「くま!? くままままっ」
 慌てたくまさんが、みんなあつまれーと前脚でバンザイしてくまの霊を召喚した。
 くまぱんちを受けた一体の火の子狐が消えた直後、子狐たちが霊体のくまに群がりやっつける。
「くまさんが強いのは確かですけど、狐だって負けませんよっ!」
 おにぎりをリュックの中へ避難させた恋狐が言い放つ。
 霊体のくまさんは、駆けまわる子狐たちに翻弄されている様子。
 子狐たちが炎を散らし、霊体のくまたちをやっつけていく。
 その時、大きな狼の頭部がくまさんを丸呑みする――ロルフだ。
「んん?」
 噛み応えのないソレにロルフは唸った。霊体のくまさんに噛みついてしまったようだ。
 ロルフがくまさん(本体)に目を向けると、何やら今のを目撃してしまったくまさんがびくっとした。
「……く、くま……」
「おにぎりは、あげませんーっ!」
 隙ありまくりのくまさんへと向けた恋狐の言葉に応じ、子狐たちはくまさんを倒すのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​


 避難する者、猟兵へ助力する者、村人たちもそれぞれに奮闘するのだが、到底猟兵の索敵や戦闘力には及ばない。
 大食い大会用のご飯を避難させ、猟兵たちの指示に従い、もりのくまさんに見つからないように隠れていく。
 暴れ回っていたくまさんを倒し、今は散開したくまさんの探索に猟兵たちは力を入れようとしていた。
彩花・涼
オリオ(f00428)と参加。
クマ狩りだな…私の知ってるクマよりだいぶ可愛らしい……いや、見た目に惑わされずに倒さねばな。

【料理】で大きめの鮭おむすびを作り、クマが現れそうな場所に設置しておびき寄せる
私とオリオは【地形の利用】で気づかれない場所に待機し、クマが餌に食いついたら奇襲を仕掛ける。
…後でオリオにもおむすび作るとしよう。

【ダッシュ】でクマの死角から黒華・改で斬りかかる。
クマが逃げないよう黒柵を木々の間に絡めて妨害しつつ、オリオと連携してクマに隙を与えないように【2回攻撃】と【生命力吸収】で体力を削りに行く。
クマの攻撃は【見切り】で回避したり黒爪で【武器受け】して躱しにいく。


オリオ・イェラキ
涼さま(f01922)と供に

まあ、あれは
わたくしも好きな部類ですわ
ふふ…涼さまのお気持ちわかりますの

おむすび作り、応援しますわ
設置場所の調査は作る間に済ませておきましょう

罠を仕掛け終え、死角に待機
あらあんな美味しそうに
涼さまはお料理頑張ってますもの
わたくしも頂きたい位。とにこり
後は涼さまと同じタイミングで飛び出すだけ
暗がりに黒いわたくし、迷彩で見分けがつかないでしょう?

涼さまの斬撃で怯んだ隙に大剣での追撃を
なるべく挟み撃ちを狙い立ち回りますわ
今日森からいらした熊の爪は、確り剣で受け止めて差し上げましょう
可愛いくても、手は抜きませんの
包囲から逃げたとしてもメテオリオで追い討ちを
確実に仕留めますわ




 大きめと普通のサイズの鮭むすびを幾つか作った彩花・涼(黒蝶・f01922)は、それを大皿にのせて歩く。
 涼に応援の言葉を贈ったオリオ・イェラキ(緋鷹の星夜・f00428)が、調理の間に、罠に最適な木立を見つけだしていた。
 村の広々とした通り道にひとつのおむすびを置き、ある程度距離を取った場所にまたひとつ。
 そうやって点々と鮭むすびを置いたところで、その延長線上ともいえる木の影に二人は身を潜めた。
 しばらく待っていると――。
「くまーっ」
 もりのくまさんが誘導用の鮭むすびを見つけ、もぐもぐし始めた。その姿は、動くぬいぐるみのようだ。
「クマ狩りだな……私の知ってるクマよりだいぶ可愛らしい」
 涼の言葉に、ゆっくりと頷くオリオ。
「まあ、あれは、わたくしも好きな部類ですわ」
 ふふ、とオリオは微笑み、
「涼さまのお気持ちわかりますの。
 ――あらあんな美味しそうに」
「美味しく作れただろうか」
 懸命に食べるくまさんは涼の作った鮭むすびに魅了されている様子。
 大丈夫、というようにオリオは涼を見た。
「涼さまはお料理頑張ってますもの」
 わたくしも頂きたいくらい、と、オリオはにこり。しばし考えたのち、涼は頷いた。
(「……後でオリオにもおむすびを作るとしよう」)
 食べ終えると、更に先にある鮭むすびへ。観察していると分かるのだが、結構大きな個体で体力がありそうだった。
 ぺろりとふたつめを食べたくまさんとは別のくまさんが、一体やってくる。
 可愛い。
「……いや、見た目に惑わされずに倒さねばな」
 みっつめと、やってきた一体が近い場所でひとつめのおむすびを。
 どちらも大きな鮭むすびで食べるのに時間が掛かるはず――仕掛けるなら、今。
 くまさんの背を目指して駆けた涼と、木陰から木陰へと移動するオリオ。闇に融けるレースへ微かな陽射しが内包されゆく。
「くまっ!?」
 涼の黒華・改で背中を斬られたくまさんが鋭い鳴き声を上げると同時、対角の木立の影からγ:Bellatrixの軌道が刻まれる。
「くっ、くまま……!」
 食べかけの鮭むすびを大事に抱えて、もう一体のくまさんが慌てて逃げようとするのだが――くまさんの走りは阻まれた。
 木立に黒い鋼で出来た糸が張り巡らされていて、進行を阻害する。
「く、くまぁ??」
 その間も、大きなくまさんへ攻撃を重ねる涼とオリオ。
「くまっ!」
 ぶおんと腕を振るう大きなくまさん。
 下段からの突き上げを黒爪で受け止めた涼は、伝う衝撃に身を任せ飛び退く。
 突き上げから次ぐ振り下ろしに、真っ向から大剣を薙いだオリオが剣戟を響かせる。
「可愛くても、手は抜きませんの」
 にこりと笑むと同時に、爪をいなしくまさんの動きを封じ込めた。
 その時には既にくまさんの背後を涼がとっている。
 二度の斬撃を放てば、「くまぁ……」と鳴いたくまさんがズシンと倒れた。
 そして、残ったもう一体は――。
「くまっ、くまっ」
 黒柵を必死に抜けようとしていた。
「さぁ……お往きなさい、わたくしの星達」
 オリオの剣がほどけ、星の煌き纏う黒薔薇となりくまさんを襲う。
「くまぁ……!」
 放たれる黒薔薇にまぎれた涼の一閃に、くまさんは倒れるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

城島・冬青
【アヤネさん(f00432)と一緒】
先ずはクマさんを好物で誘き出します
ふふん♪
実は兄と弟のお弁当作りで
こー見えて私、料理は結構得意なんですよ!(鮭おにぎり量産)
おにぎりに釣られて向こうからクマさんがホイホイくるといいな

ああっアヤネさん見て下さい!
クマさん!クマさんですよっ😍
抱きついてもふもふしたい!!
(ハッとして)ごほん、ええと可愛い見た目に騙されず数を減らしていきましょう!
おにぎりに気を取られてる間に死角からぱぱぱー!ってサモニングガイストで攻撃したり花髑髏でボコります
農村は襲わず森で平和に暮らしてくれればなぁ

まぁまぁアヤネさん、まだボスもいますし気が抜けるのはもう少し先でお願いしますね?


アヤネ・ラグランジェ
【ソヨゴ(f00669)と一緒】
くま?可愛らしい見かけだけど
ああ!ソヨゴは落ち着いて!?
見た目に可愛くても危険なUDCはざらにいるし、気を緩めずに倒そうか
鮭のおむすびで誘い出せるかな?
ソヨゴ作れる?僕は、無理(大げさに肩を竦めて見せ
おむすびで誘い出されたくまに記憶消去銃を攻撃モードにして撃ちまくる

UCはエレクトロレギオン
数で押して行こう

それにしても気の抜ける相手だネ
本気で相手にしているのがちょっと辛くなってきたよ
え、ボスは…黒いヒヨコだって噂なんだけど…



 アヤネ・ラグランジェ(颱風・f00432)は、くまさんの大好物だという情報を元に、鮭のおむすびで誘いだす提案をした。
「ソヨゴ作れる? 僕は、無理」
 大げさに肩を竦めて見せて、アヤネが言う。
「ふふん♪
 実は兄と弟のお弁当作りで、こー見えて私、料理は結構得意なんですよ!」
 城島・冬青(六百六十九番目の宿木・f00669)は胸を張った。
 材料を揃えれば、あっという間に出来上がるおむすびの山。
「おにぎりに釣られて向こうからクマさんがホイホイくるといいな」
 大皿で山となったおむすびを置き、家屋の影に身を隠す二人。
 そう待たないうちに、軽やかな声が耳に届きはじめた。
「くまっ♪ くまっ♪ くまっ♪」
 足取りとともに掛け声を上げるくまさんが、やってくる。
「ああっアヤネさん見て下さい! クマさん! クマさんですよっ😍」
 可愛いっ、と、キラキラ💖を飛ばしはじめる冬青。
「うん? 確かに、可愛らしい見かけだけど」
 冬青の我慢するようにうずうずとしていた動きは、やがてアヤネの腕をくいくいと引っ張るものに。
「抱きついてもふもふしたい!!」
「ああ! ソヨゴは落ち着いて!?
 見た目に可愛くても危険なUDCはざらにいるし、気を緩めずに倒そうか」
 アヤネの言葉に、ハッとした冬青はごほんと咳払い。
「ええと、はい! 可愛い見た目に騙されず数を減らしていきましょう!」
 二人のやり取りの間に、更に二体のくまさんが現われていて、鮭おむすびを囲っていた。
「くまー」
「くまっくまっ」
「くま、くままま、くま」
「くまあ!!」
 訳するとこんな感じだろうか。
『うまー』『うまっうまっ』『次に、お前は、美味いと言う』『美味い!!』
 それはさておき。
 アヤネは小型の戦闘用機械兵器を召喚し、三体のくまさんへ攻撃させる。自身は攻撃モードにした記憶消去銃でくまさんを撃ちまくった。
「くまっ!?」
「くまあ!?」
 驚いたくまさんが、前脚をあげて、くまの霊あつまれあつまれとやった。
 くまの霊に対して冬青は古代戦士の霊を召喚し、槍と炎を使い攻撃させる。
 あっという間にくまの霊は倒されていって、冬青自身は花髑髏を抜き放ち、くまさんに近付いての一刀。
(「農村は襲わず森で平和に暮らしてくれればなぁ」)
「く……ま……」
「くまーっ!」
 まっちろに燃え尽きたぜ的に倒れていくくまさん。
 そんなくまさんを抱き起こし、叫ぶくまさんをアヤネが撃ち抜いた。
「……それにしても気の抜ける相手だネ。本気で相手にしているのがちょっと辛くなってきたよ」
 と言うアヤネに、まぁまぁと冬青。
「アヤネさん、まだボスもいますし気が抜けるのはもう少し先でお願いしますね?」
「え、ボスは……黒いヒヨコだって噂なんだけど……」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『まっくろピヨたろう』

POW   :    超もふもふひっぷあたっく
単純で重い【もふもふなお尻 】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD   :    ぱくぱくもぐもぐ
戦闘中に食べた【食べ物 】の量と質に応じて【眠くなってしまうが】、戦闘力が増加する。戦闘終了後解除される。
WIZ   :    もふもふあたっくはいぱー
【もふもふ体当たり 】が命中した対象を捕縛し、ユーベルコードを封じる。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠御剣・誉です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



「遅いピヨ……」
 もりのくまさんがとりあえず、というように持ってきたおひつを平らげたまっくろピヨたろう。
 村の郊外の草地で、ずーーーーっと、もりのくまさんを待っていた。
『組長は待っててくだせぇ!』『食べ物調達してきますから!』『ドンと構えていてくだせぇ!』というよーなことをくまくま言いながら、向かっていったくまさんたちは、おひつ一つをピヨたろうの前に置き、再び村へと戻っていった。
 おひつの中は、ほかほかの白ご飯だったが、あっという間に食べ終わり、ピヨたろうは大人しくくまさんたちを待っていた。
「……お腹すいたピヨ……」
 ごろんごろんとろーりんぐするピヨたろう。
 結構な重量があるのか、草がぺたんこになる。
「ピヨ……」
 やがて待ちくたびれたのか、ピヨたろうは村の方へと体を向けた。
 行くか否か、しばし考える。考えて考えて、空を見上げる姿勢となった。

 そんなまっくろピヨたろうの姿を、猟兵たちは見つける。
 相手はもふもふだが、素直にもふもふさせてくれるような性格ではなさそうだ。
クラト・ディールア
【心情】
何ですか、このふわふわのもこもこ……!
あの上でお昼寝したら絶対に、気持ちいいに決まっているじゃないですか!

【戦闘】
「ゆ、誘惑なんかに負けません! なんてふか……だらしないお腹です!」
武器は『黎明・龍牙刀』を使用、『勇気』を出して突撃します。
『フェイント』で油断させてからの『2回攻撃』をして『生命力吸収』しながら『呪詛』を与えます。
直ぐに距離を置いてから『弐式・龍牙開眼』でもうひと押しの攻撃をします。
「オブリビオンじゃなければ……昼寝の最高のお供になるのに!」
(お昼寝が趣味なので、最高な昼寝になりそうなふわもこの誘惑に負けそうだけど頑張っている)


ロルフ・ロートケプヒェン
あれがもりのくまさん達のボスか
……言われてみれば、それらしい風格があるような、ないような?

だがあの体……『良い』な
どうやったら、どさくさ紛れに近づける?

跳躍からのグラウンドクラッシャーで、敵の元へダイブ!
『捨て身の一撃、なぎ払い、鎧砕き』も活用した一撃だ
あいつのひっぷあたっくと併せて、自身の重さで、あいつの体を地面にめりこませてやろうか

そうしたら、こっちは、もふもふし放題……もとい、こっちのもんだ!
そうでなくっても、おれが釘付けにしてる間に、他の猟兵が入り込む隙を作るぜ!

体よくあいつの懐に飛び込んだら、『傷口をえぐる、マヒ攻撃、毒使い』で更に弱らせてやろう

※プレ外の言動、他猟兵との連携等大歓迎




 ガサッと茂みから顔を出して、ロルフがじっと観察する。
「あれがもりのくまさん達のボスか。
 ……言われてみれば、それらしい風格があるような、ないような?」
「ピヨ」
 ある――いや、ない――ふうかくとは、一体どういうものなのか。
「だがあの体……『良い』な。どうやったら、どさくさ紛れに近づける?」
 この茂みから出れば、見つかってしまう。
 落ちていた枝葉を拾い、両手に持ったロルフはそれで頭を隠すようにしつつ、そ~~っと近付いていった。
 ピヨたろうはぼんやりしていて気付かない!
 彼に合わせて動くのは、クラト・ディールア(黎明の黒龍・f00868)だ。
(「何ですか、このふわふわのもこもこ……! あの上でお昼寝したら絶対に、気持ちいいに決まっているじゃないですか!」)
 昂るふわもこへの想いをこめて、黎明・龍牙刀の柄をぎりぎりと握りしめる。
 お腹が空き過ぎて頭が働いていないのか、ピヨたろうは今だぼんやりとしている!
 ロルフを視線を合わせたクラトは、頷いた。
 二人とも真顔であった。
 これは、しんけんしょうぶなのだ。
 肉迫するクラトに気付いたピヨたろうが、やや仰け反った。
「ピヨっ!?!?」
 真正面からクラトは突撃し、ピヨたろうに腕を突き出した。
 もふもふしていた。
 ずっと日向にいたせいか、あたたかく、良い匂いがした。
 引力がすごい。クラトは抗う。
「ピヨ!? な、何をするピヨ!」
 ピヨたろうが叫び、ぶわっと毛が立つ。やっぱりもふもふしていた。
「ゆ、誘惑なんかに負けません! なんてふか……だらしないお腹です!」
 弾力ある体を堪能するクラトは、名残惜し気に、しかし振り切る様に素早く離れて龍の牙で作られた刀を振り上げた。
 ――そう、すべてはフェイントであったのだ。
 二回続く攻撃は、どれもざしゅざしゅ! ――とはならず、ぼよんぼよんといった擬音となりそうな手応えであった。
「な、何するっピヨ!! お腹がめっちゃ空いてきたっピヨ!!」
 生命力吸収されたピヨたろうのお腹がぐううっと鳴った。
 立ち上がったピヨたろうの超もふもふひっぷあたっく!
 飛び退いたクラトには当たらず、だが周辺地形が破壊される攻撃に草地が悲鳴をあげた。もう、完全にぺたんこどころか、小さなクレーターとなり、草の根が露わになって地面に落ちる。
 そこへ、跳躍したロルフが単純で重い一撃を叩きつけた。
 小さなクレーターにめり込ませるように、上空からの一撃だ。
「ピヨ!?」
 クレーターの中で転がるピヨたろう。
 ロルフはそのまま両腕を広げて、ピヨたろうに上に落ちた。
 もふもふし放題である。
 この間にも、傷口を抉ったり、毒を使ったり、マヒ攻撃をしているロルフであるが――もう一度、言おう。もふもふし放題であった。
 だってダイブしたようなものだし。
「ああっ!」
 クラトが羨ましげにロルフを見る。
 しかしロルフは真剣なのだろう。耳をピッと立て、クラトへと決死の表情で言葉を放つ。
「今がチャンスだ! やれ!!」
 もふもふを???
 攻撃を???
 やはり真剣に悩むクラト。
 ――彼は、黎明の黒龍、クラト・ディールア。
 選ぶ道はただひとつ。
「東の黒龍よ、西の黒き魔物よ、我が体に流れる血と肉に宿れ」
 弐式・龍牙開眼。黒龍の力を纏ったクラトは斬撃と闇の衝撃波を放つ。
「ぴよおおおお!?」
 斬撃と衝撃波に、ロルフを下敷きにしてごろんとクレーターから転がっていくピヨたろう。
「ぐっ!」
 めっちゃ重かったピヨたろうの下敷きになったのだ。ロルフは呻いた。
「オブリビオンじゃなければ……昼寝の最高のお供になるのに!」
 クラトもまた葛藤――大きなものに抗う戦いの最中におり、呻いていた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

稲荷・恋狐
■心情
大食い大会に来たらオブリビオンの襲撃があったなんて……。大食い大会を無事開催するためにもくまさん達のボスをやっつけないとですね!

■戦闘
大会前に軽くですが恋狐の特技の一つ【大食い】を披露しましょう!
リュックから鮭おにぎりと10個取り出してあっという間に完食してみせますっ!
恋狐は食べた分だけ妖力が増すので、その力を狐火の舞に込めて、大きな火の狐を作り出したらそれをピヨたろうさんに突撃させます!
「これが恋狐のとっておきですーっ!」

■隙あらば
ピヨたろうさんに隙があれば抱き着いてもふもふ堪能したいですね!
もふもふ道を極めたい恋狐としてはとても興味あるので!

(アドリブ・他の方との絡み大歓迎ですー♪)


三蔵・迅
【WIZ】
ぴよぴよ、可愛いです、ぴよ
ちょっとずっしりしていそうなのもポイント高いですね
さっきのくまさんとどちらがもふもふなんでしょう

せめて一度、あのもふもふをぎゅっ、とさせてもらいたいですが
難易度高そうですね

【サイキックブラスト】で攻撃
もふもふな身体に電撃がどこまで通じるか、近付きながらじりじり攻撃のチャンスをうかがいます
決してもふもふしようというやましい気持ちだけではなく
電流を避けられないようにという真面目な気持ちも一応はありますが
やっぱりもふもふを前にするともふもふしたくなってしまいますね
なんて魔性のもふもふでしょうか……!

他の方との連携歓迎です



「オブリビオンの襲撃ですかっ?」
「はい。あのくまさんたちを率いてきたオブリビオンがいるのです」
 恋狐へ、迅が成り行きを説明をする。
 大食い大会にきた恋狐ではあったが、オブリビオンがいる限り、大会の開催は難しいと聞き、闘志を燃やす。
(「大食い大会を無事開催するためにも、くまさん達のボスをやっつけないとですね!」)
 その、オブリビオンとは――。
「ピヨ」
 斬り飛ばされ転がったまっくろピヨたろうが身を震わせて、身についた土を振り払った。
「あの大きなヒヨコさんですか?」
「ええ。――ちょっとずっしりしていそうなのもポイント高いですね」
 尋ねた恋狐は、迅の後半の呟きに首を傾げている。
(「せめて一度、あのもふもふをぎゅっ、とさせてもらいたいですが、難易度高そうですね」)
 どう攻めようかと考える迅の隣で、大会の前に『軽く』食べるつもりだった鮭おにぎりを十個取り出す恋狐。
「お腹が空くと戦えませんからねっ! しっかり補給しますー♪」
 あっという間に食べ終えるのだが――その姿をピヨたろうは目撃してしまった。
 信じられん、という顔(変化はないが、雰囲気が)で、凝視しているようだ。
「戦の前に……ッ、ずるいピヨ!」
「はい??? 聞こえませんでした」
 と応えながら、恋狐は耳を寄せるようにピヨたろうへと近付き――ダイブした。
 両腕でガッと。
 弾力ある体を堪能し、もふもふと。
 細やかで柔らかな毛がふわふわしていた。
 そして、食べた分だけ増した妖力を狐火の舞に込め、大きな火の狐を作り出した。
「これが恋狐のとっておきですーっ!」
「ちょ、焼き鳥にする気かピヨ!?」
 大きな火の狐を見て離れるピヨたろうに、だるまさんがころんだ的に、背後からじりじりと近付いていた迅が両手でタッチした。
 びくぅと仰け反るピヨたろう。
 細やかで柔らかな毛がふわふわしていた。
 つまり、もふもふ。もふもふする迅。
「やっぱりもふもふを前にするともふもふしたくなってしまいますね……なんて魔性のもふもふでしょうか……!」
 くっ、と少し苦しげな真顔になる迅。
 やはり、ピヨたろうは引力が凄い。
 しかし、負けるわけにはいかない。
 迅の両掌から放たれた高圧電流に感電し、動きを止めるピヨたろうに大きな火の狐が突撃した。
「ぴよぉぉぉぉ」
 攻撃を受け、タスケテ! というような感じでピヨたろうが駆け去っていく。
 静電気でぶわっと増したように見える毛。
 ちょっと焦げた匂いを放ちながら。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​


「ぴよぉぉぉぉ」
 さらさら流れる小川を見つけ、川に突っ込んだまっくろピヨたろう。
 何やら転がった後、がぶがぶと水を飲んでいる??
「酷いピヨ。焼き鳥になるところだったピヨ。何故、食べられる側にならなきゃいけないっピヨ。んなもん下剋上だっピヨ」
 被害意識高く、ぶつぶつと呟いている。
 ばしゃばしゃと川から上がったピヨたろうは、次に水を食べた。ただ単に飲むんじゃない、よく噛んで飲む。
 戦闘力が増加し、身体能力の上がったピヨたろうは、気合いで濡れヒヨコからもふもふなヒヨコへと戻っていく。
彩花・涼
オリオ(f00428)と参加。
ピヨたろう……敵でさえなかったら…!
可愛い姿に和みつつ、【勇気】を持って倒す覚悟を決めよう

なかなか攻撃が効きにくそうな見た目だが、黒華・改で毛を刈る勢いで【2回攻撃】と【生命力吸収】で斬りかかる
オリオと連携して、私がタゲを取った時は【見切り】でギリギリまで引きつけ【残像】で回避、その隙を攻撃してもらう
オリオがタゲを取った時は、死角からタイミングを合わせて黒蝶の輪舞曲で攻撃する

回避出来ない場合は、黒爪と黒華・改で【武器受け】してひっぷあたっくを受け止め【怪力】で逆に弾き飛ばす
潰されるわけには行かないな、敵でなければ大歓迎なんだが…っ!


オリオ・イェラキ
涼さま【f01922】と

おひつ…いえ、独り言ですわ
所謂あの、ツボに入っただけですの

獲物なのが残念でなりませんわ
ふふ。涼さま頼もしい
わたくしも見習いましょう

まぁとても重量感のありそうなお尻
宜しいですわ、そのお尻とわたくしの大剣による武器受け
どちらが勝るか力比べと参りましょう
その間に、涼さま攻撃なさって
…感じますわ、わたくしのベアトリクスごしに
好みのふわふわ、もふもふ感を
本当、触れられないのが残念

そう、確かに毛がよい防具ね
メテオリオの花弁の刃ならば刈り取れるかしら
涼さまに意識が行っているなら、わたくしは静かに回り込み
至近距離からの瞬く星をお見せ致しますわ
黒い者同士、気付くのが遅ければ命取りでしてよ



「おひつ……」
 転がったおひつを手にしたオリオが、呟いた。
「オリオ?」
「……いえ、独り言ですわ」
 涼に応えたオリオは、くすくすと笑っていた。
 さて、もりのくまさんを率いてきた悪いやつはどこだろうと周囲を見回せば、「ぴよぉぉぉ」と助けを求めるような鳴き声が聞こえてきた。

「あれが、ピヨたろう……敵でさえなかったら……!」
「獲物なのが残念でなりませんわ」
 川辺でなんやかんややっていたまっくろピヨたろうを見て、葛藤する涼とオリオ。
 しかし、涼は勇気を持って倒す覚悟を決めたようだ。
 キリリとした視線を向けている。
「ふふ。涼さま頼もしい。わたくしも見習いましょう」
 黒華・改を手に接敵する涼と、絢爛の一振りを抜き放つオリオ。
「――ピヨ!?」
 はぁどぼいるど調になるピヨたろう。
 毛を刈り取るような勢いで薙ぐ涼――だがピヨたろうも負けじとふわふわの毛を犠牲に、転がる。
 追撃をかけ突き出す涼の刃がやはり毛を斬り払う。
「ぬっ!? この腹の空き具合、さっきの奴らの仲間だっピヨ?!」
 生命力吸収により腹を空かせるピヨたろう。
 ぶおんと回転したピヨたろうが、超もふもふひっぷあたっくを放とうと、ぐるんぐるんと回った。
「宜しいですわ、そのお尻とわたくしの大剣による武器受け――」
 弾むピヨたろうの体を、大きな剣身で受け止めるオリオ。周辺地形を破壊するほどの威力が分散されていった。
「――どちらが勝るか力比べと参りましょう」
 腰を据えながら、オリオがぐぐっと体を前へ傾ける。
「……感じますわ、わたくしのベアトリクスごしに……好みのふわふわ、もふもふ感を。
 本当、触れられないのが残念」
 微笑むオリオの視線の先――涼が黒蝶の群れを纏い駆ける。ひらりと軽やかな、黒蝶の輪舞曲。
「すべて斬り伏せる」
 ピヨたろうの死角をとった涼が放った斬撃が、真っ直ぐな漆黒の軌道を数多に描く。
「ピヨ!!」
 負けじとぐるんと方向転換したピヨたろうは、涼へとひっぷあったくをするのだが――。
「潰されるわけには行かないな、敵でなければ大歓迎なんだが……っ!」
 黒爪と黒華・改をクロスさせ、受けきった涼が全身をばねに、力を駆使して弾き飛ばす。
「ぴよぉぉ!?」
 バウンドするピヨたろう。弾力あるトリ肉、もふもふ具合が防具の役割をしているのかもしれない。
 ピヨたろうの着地点へと回りこんだオリオが、構える。
「刹那の輝き、見逃さないで」
 星空を切り取ったかのような大剣を鋭く振るえば、流星の軌跡が虚空に描かれ、刹那の星空。
 まっくろな毛に煌きが叩きこまれるように。
 ピヨたろうもまた流星になった――いや、転がっていくのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

幻武・極
これが親玉だね。
やはり、ボスもモグモグユーベルコードを使うみたいだね。
戦闘中に食べる分があるのに足りないなんて我儘だね。
我儘な黒ひよこはお仕置きだね。

バトルキャラクターズで連続攻撃はあまり効きそうにもなさそうだね。
それに食べ物と間違われて食べられるのも困るから、合体させて攻撃だね。



「ううう……おなかすいたピヨ」
 ぼろぼろでち、という風体でまっくろピヨたろうがヨモギを嘴で摘んだ。
 もう少し時期が後ならばつくしもあるのだろうが――ヨモギを食べていると、謎の超常能力でヨモギ餅のような噛み応えあるものとなる。
「味気ないピヨね」
 やはり、ナマのご飯が一番だ。
 お腹いっぱいに、何か手作りの物を食べたい。
 そんなことを思うピヨたろうを、極が見つける。
「やはり、ボスもモグモグユーベルコードを使うみたいだね」
 名推理である。
 極の声に、戦闘力がちょっとだけ増加したピヨたろうが振り向いた。ちなみに量が微々たるものなので眠くはなっていないようだ。
 そんなピヨたろうへ、極はやや呆れた声をかける。
「戦闘中に食べる分があるのに足りないなんて我儘だね――我儘な黒ひよこはお仕置きだね」
「お嬢ちゃん、やるッピヨかぁ? ああん!?」
 いきなりはぁどぼいるど調になって、荒くれ者な声色を放つピヨたろう。
 ばちばちばちと戦いの火花が両者の間で散る。
 ピヨたろうがいかにもふもふだろうが、気持ちよさそうな手触りであろうが、極には関係ないようだ。
 何故なら極には、帰ればモフィンクスぬいぐるみがあるのだから……!!
 バトルキャラクターズでゲームキャラクターを召喚した極。
「ピヨ?」
「食べ物と間違われて食べられるのも困るから、合体させて攻撃だね」
 それらすべてを合体させていけば、みるみると増えていく額の数字――強くなったゲームキャラクターが攻撃すれば、殴り飛ばされたピヨたろうがバウンドしたのち駆け去っていく。
「な、なんだピヨ!! ご飯食べにきただけなのにピヨ!
 これが厄日というものなんだピヨ!?!?」

成功 🔵​🔵​🔴​

アヤネ・ラグランジェ
【ソヨゴ(f00669)と一緒】
ソヨゴに提案するよ
この黒いヒヨコは危ない
村に行くのを止めるのももちろん
こちらに転がってきただけで被害が出そうだネ
だからまずは足止めしよう
お腹がいっぱいになれば大人しくなりそうだから
ご飯を用意できるかしら?

コミュ力技能を使ってピヨたろうにご飯をすすめるネ
「ご飯を差し上げますので、もうしばらくお待ちください」
という感じで下手に出るよ
大人しくなってくれたらピヨたろうに触って感触を確かめたい

ああ?ソヨゴがダメな猟兵になってしまう!
でも幸せそうな顔を見てると否定できないネ
曖昧にうなづいてしまうよ

戦闘になってしまったらUCを使って真剣に討伐するネ

戦闘後
うん、僕もお腹が空いた


城島・冬青
【アヤネさん(f00432)と一緒】
クマを誘き寄せるのに使ったおにぎりを持参します
実はさっき作りすぎて余ったんですよ…😓

でもピヨたろうはお腹が空いてるようなのでおにぎり食べて眠くなってくれればラッキー
ついでに(というかこっちが目的)もふもふ出来たらもっとラッキー

ああピヨたろう可愛い!!無害なら迷わずお家に連れて帰って猟兵をダメにするクッションになって貰うのに(もふもふもふ)
アヤネさんもそう思いますよね!

でも腐っても一応ボスなのでバイオレンス展開不可避でしたら
涙を飲んで諦めて廃園の鬼で攻撃します
ひっぷあたっくはダッシュで避ける!

戦闘後ー
はぁなんか滅茶苦茶お腹すきました…
私もおにぎり食べたいな



「つ、疲れたピヨ。おなかぐーぐーだっピヨ……村、遠くなったピヨ」
 ますますぼろぼろでち、と呟くまっくろピヨたろうを観察するのは、アヤネと冬青。
「あの黒いヒヨコは危ない。村に行くのを止めるはもちろん、こちらに転がってきただけで被害が出そうだネ」
 だから、まずは足止めしよう、とアヤネが提案する。
「お腹がいっぱいになれば大人しくなりそうだから……ご飯を用意できるかしら?」
「任せてください! 作りすぎて余ったおにぎり、ちゃーんと持ってきました!」
 にこっと笑顔の冬青が、おにぎりを鞄から取り出していく。
「ヒヨコさん、ヒヨコさん」
「ピヨ?」
 冬青の声に気付いたピヨたろうが振り向く。
 アヤネがコミュ力を駆使し、ピヨたろうへと近付いていった。
「すぐに食べられるおにぎりを差し上げますので、ちゃんとしたご飯は、もうしばらくお待ちください」
 そう言ってアヤネが差し出す、山のおにぎり。
「ピ……ヨ……」
 ――ぶわぁぁっと春の如く絢爛な花が咲き乱れ、アヤネと冬青が真っ白な羽衣を纏い、ふわりと笑む光景。
 ここは桃源郷だろうか。
 陽射しが乱反射しキラキラと輝く光景の中、ピヨたろうは、ああ、天女ってほんとにいるんだなぁとか思った。
 ――以上、ある意味召されたピヨたろうの心情。
「いただきます、ピヨ」
 厄日だと思っていた今日は、そうじゃなかった。
 これでお腹いっぱいになって、はぁどぼいるどを目指すのだと決意し、ピヨたろうはたくさんのおにぎりを食べていく。
「ゆくゆくはとくがわの世をうちたおし、日のもとの国を征服するッピヨ」
 わりと物騒な野望を呟きながら、眠気がきたのだろう。うつらうつらとするピヨたろう。
 アヤネがそっと触れてみると、ふわふわとした柔らかな毛。あたたかく、ひなたの匂いがした。
「ああピヨたろう可愛い!!」
 冬青もまた熱情を抑え込みながら、もふもふ。ぎゅっとしたいが、ここは堪える。
 やさしく、もふもふだ。
「無害なら迷わずお家に連れて帰って猟兵をダメにするクッションになって貰うのに。
 アヤネさんもそう思いますよね!」
 キラキラと輝く琥珀色の瞳。
 その幸せそうな表情を見て、アヤネは曖昧に頷いた。こくこくと。
(「ああ……ソヨゴがダメな猟兵になってしまう! でも幸せそうな顔を見てると否定できないよネ」)
「~♪」
 もふもふする冬青を見て、微笑んだアヤネもまたもふもふ。
 ――しかし。
「ハッ、こんなことをしている場合じゃないッピヨ!
 食物連鎖の頂点に立つため、はぁどぼいるどに我が覇道を! ぴよ」
 やはり、倒さなければいけないオブリビオン。
 くっ、と涙を飲んで諦める冬青。
「花髑髏の本当の姿を見せますね」
 冬青が力を注ぎこみ、漆黒の吸血武器へと変化した花髑髏で斬撃を放った。
「ピ、ピヨ???」
 アヤネもまた絡みつく紫の触手のかたまりを召喚し、ピヨたろうを謎ごと喰らう触手を放った。

 こうして、まっくろピヨたろうは討伐されるのだった。

「はぁなんか滅茶苦茶お腹すきました……」
 自身の1日分のカロリーを代償にする廃園の鬼を使った冬青がお腹をおさえて言った。
「私もおにぎり食べたいな」
 ピヨたろうが平らげてしまったおにぎり――いくつか残しておけばよかったなぁ、と呟く。
「うん、僕もお腹が空いた」
 アヤネもまた同じように頷いて。
 二人は村への道を辿る。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第3章 日常 『大食い大会!』

POW   :    大食いは気合。どんなに満腹でも、決して手をとめず最後まで諦めない!

SPD   :    大食いは速さ。満腹感で手が止まる前に、次から次へと口に入れる!

WIZ   :    大食いは戦略。完璧なペース配分で、無理なく華麗に食べ進める!

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「ありがとうございます。
 無事に、大食い大会を行うことができます」
 村長が猟兵たちに、お礼を言った。
 台所事情を管轄しているらしき、女性が進み出る。
「どうぞ、みなさまも大食い大会に参加していってください。
 大会は、豆を使ったおにぎりを主にしていますが、他にもいろいろとあるのです」

 黒豆茶や、あずき茶といった飲み物。
 抹茶をまぶした豆菓子。最中もある。
 他には、今の時期は、暖かな気候で育った金柑が旬だ。
 金柑の炊き込みごはん。
 金柑茶や砂糖菓子。
 甘露煮にしたり、最中の餡にしたものであったり。
 温まりたいなら、猪鍋が振舞われているようだ。

 調理する場もあり、何か作ってみたりするのも良いだろう。

「どうぞ、楽しんで行って下さいね」
「さあ、始まりました大食い大会!
 毎年のことながら歴戦の猛者がご参加くださっておりますが、今期は飛び入りが多いようです!」
 普段は売り子でもやっているのだろうか。
 声に張りのある司会者の男が、順々に紹介していく。
 馴染みの参加者、そして猟兵たち。
 様々な種類で揃えられた豆のおにぎり、金柑炊き込みのおにぎりが参加者たちの前へと置かれていく。
「それでは、大食い大会、開始でございます!」
稲荷・恋狐
■真の姿
大人化せずに今の恋狐のまま大食い大会に参加します!

■大食い大会
ふっふっふー。恋狐の大食いに小細工は不要です!
豆のおにぎり以外にも次々と色々持ってきてください!
恋狐の【大食い】と【気合い】でいっぱい完食してみせますっ!

大食い大会に参加するからには
一番目指してみたいですねっ!
とはいえ、きっと歴戦の猛者な方も参加してると思うので簡単には勝てないはずなので、ここは気合いと気合いと気合いで食べ続けるしかないですね!
大食いは……魂と魂のぶつかり合いですからっ!

もし、恋狐が優勝出来たらなにか通り名的なかっこいい称号貰えるとうれしいですー♪

(アドリブ・他の方との絡み大歓迎ですー♪)


幻武・極
さあて、たくさん動いたからおなかが空いたね。
それに相手ばかり戦闘中にもぐもぐ食べていたから、余計におなかが空いたよ。

大食い大会は気合いで挑むよ。
この空腹の勢いに任せてひたすら食べるべしだね。



「まずは殿様の部っ!
 猛者たちの集う大食いの部門です!
 食における覇道、その勇姿をご覧くださいっ」
 司会の言葉が放たれると、開始の合図である銅鑼が鳴らされた。

『大食い大会~殿様の部』

「さあて、たくさん動いたからおなかが空いたね」
 目前に山となったおにぎりを見ながら食前のお茶を飲んだのち、極が言った。
 よくよく思えば、まっくろピヨたろうがもぐもぐしているのを見てから、更にお腹が空いてきた気がする。
 戦闘後も容赦なく揺さぶりをかけてくる敵だった――もふもふとか、腹減り具合の意味で。
「それじゃ、食べよう! いただきます」
「いただきますっ」
 ぱんと手を合わせる極と、隣の恋狐。
 片手に豆おにぎり、片手にごましおおにぎりを持って、ぱくぱくと極、そして元気に食べていく恋狐。
「ふっふっふー。恋狐の大食いに小細工は不要です! 豆のおにぎり以外にも次々と色々持ってきてください!」
 食べることが大好きなのだろう、頬を染めてにこにこ笑顔でおにぎりにぱくついて……何故かぱくついた瞬間に、手のおにぎりが消えている不思議。
 次のおにぎりが並んだ皿がドンと置かれていく。
「はっ、これはちらし寿司のおにぎりですね!」
 三角おにぎりのてっぺんにちょこんとのせられた錦糸卵と桜色のでんぶ。
「あ。ちょっと甘いね」
 ぺろりと指を舐めて極が言う。
 大食い大会に気合いで挑む彼女の勢いもまだまだ衰えず。
 同じ味なら飽きてしまうかもしれないが、それなりに趣向が凝らされているようで、極はどんどん食べていく。
「これはエビの天ぷら? 天むすびというものかな」
 空腹の勢いに任せてひたすら食べている極。同時に味わい楽しみながら食べている様子。
 甘味むすびから、塩気が強くなるものだ。
 加速するのは恋狐だ。
 気合いと気合いと気合いで食べ続けていく。
「おおっと、速い! 稲荷さん、速いー! しかし鉄五郎さんも負けてはいないぞ!」
 他の参加者たちを引き離す恋狐と、大食い大会の猛者の一人、好々爺な鉄五郎。
「大食いは……魂と、魂のっ、ぶつかり合い、ですから、っ!」
 参加者たちとの戦いであり、自分自身との戦い。
 悟りを知る恋狐は新たに置かれたじゃこ菜おにぎりへと手を出そうとして――、
「は? え? 鉄五郎さん、降参ですか!? え、若い者には勝てない??」
 司会者の声に、ぴたりと止まる恋狐。
「はいっ、殿様の部、勝者は稲荷恋狐さんに決定しましたー!」
「えっ、もう終わりですかっ?」
 ……じゃこ菜おにぎり……。
 何やら表彰もされるようで、名残惜しげにおにぎりの皿を持って恋狐は呼ばれたところに赴く。
「それでは、賞品の授与と称号を――覇食の殿様――んん、おなごですし、覇食の姫様かな?
 ――おめでとうございます。
 ……えっ、あ、はい、まだ食べるんですね?? どうぞ、そのおにぎりは持ち帰りいただいて結構ですよ」

「――ふう。たくさん食べたね。
 ごちそうさま、だよ」
 食後の甘味として振舞われた金柑の甘露煮を食べて、極はごちそうさまをするのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

クラト・ディールア
【SPD】
何で、何で……あんな魅惑の柔らかいのがオブリビオンなのか!
悔しい、けど柔らかくて最高のもふもふだったのが悔しいので、食べます。
「もふもふと関係ないけど! 何か悔しい!」
もぐもぐ、美味しいけど悔しい。
お昼寝用の巨大ひよこ抱き枕を夢に、食べ物を口に運ぶ。
「私だって、まだ若いし、男でももふもふは気になるんです!」
性別? 知ったことったぁない!
好きな物を好きと言えない事が苦しい。
ん?苦しい?
「っぱ! 詰め込み過ぎましたね……」
食べ物が喉に詰まったので水で流し込む。
「もふもふ……」
忘れられない触感を思いながら食べます。ヤケですよ!ヤケ!



『大食い大会~武士の部』

 クラトは出会ったまっくろピヨたろうが忘れられずにいた。
(「何で、何で……あんな魅惑の柔らかいのがオブリビオンなのか!」)
 ああ、あの青空に浮かぶまっくろピヨたろうの姿――いや、よく見れば雲だった。
 悔しい――柔らかくて最高のもふもふだったのが悔しい――ので、その感情を叩きこむようにクラトはおにぎりを持った。
 で、情動のままに口に持っていった。
 反応するのは、大会の司会者だ。
「おおっと、ディールアさんの勢いが増しました!」
「もふもふと関係ないけど! 何か悔しい!」
 飲みこむ。美味しいけど悔しい。と、何かに耐え苦悶の顔になるクラト。
 色々と交差して、故障中なのだろう。しょうがないあのかわいさには誰であれ、こわれてしまうものだ。
 夢見るは、お昼寝用の巨大ひよこ抱き枕のことである。手に入れて存分にもふれば気が済むのだろうか、とクラトはやや我に返る。
 果たして、まっくろピヨたろうのもふ具合を再現できるのだろうか――と。
 もふもふ。
 魅惑のもふもふ。
「……私だって、まだ若いし、男でももふもふは気になるんです!」
 ガッとおにぎりを食べるクラト。若い勢い。
「おおっと、クラト選手、はやい! 速度が上がりました!」
 師の名に恥じぬ妖剣士として、同じ境遇の者達に勇気を与えるために戦うクラト・ディールア。
 好きな物を好きと言えないお年頃……訂正しよう、好きな物を好きと言えない立場であり、その葛藤が食事に出る。
 ――が。
 こう、食べ進めても飲みこまなければ、口中には許容量というものが存在し、そして息ができない仕様である。
 つまり、
「っぱ! 詰め込み過ぎましたね……」
 食べ物が喉に詰まり、水をごくごくと飲むクラト。
「もふもふ……」
 そして、忘れられないもふもふを思いながら、ヤケだとばかりに食べ進めるクラトであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

城島・冬青
【アヤネさん(f00432)と一緒】
大食いでがっつり食べるのは恥ずかしいし自信もないので
マイペースにご飯を頂きます
おにぎりに黒豆の茶に最中や甘露煮も美味しそう!
なーんかあのUC(廃園の鬼)使うとめちゃくちゃ力が抜けるんですよね
何でかなぁ(※使用条件が一日分のカロリーなことに気付いてない)

ほえっ⁉️アヤネさん大食い大会にチャレンジする気満々なんですね
あー…でもなんかアヤネさんらしいなぁ

あ、そうだ!私さっき村の人に猪鍋を分けてもらってきたんですよ
これも一緒に食べて温まりましょう

ん〜働いた後のご飯は美味しいですね(もぐもぐ)

アヤネさん
沢山食べるのは良いですけど無理はしないで下さいね
マイペースが一番!


アヤネ・ラグランジェ
【ソヨゴ(f00669)と一緒】
なるほどこれが豆ご飯か
日本にもあるとは聞いていたけど、本物を見るのは初めてだネ
それからキンカンも初めて。柑橘類だっけ。名前だけは知ってた

それが大食い大会だって!
やるしかないでしょう!

急がずマイペースのソヨゴと一緒に食べ進めよう
甘露煮ってジャムみたいなものかしら?
猪鍋なんてワイルドだね!食べると力がみなぎる様だ
ソヨゴはほんとうにうれしそうに食事をするネ
僕もつられて、ふふっと微笑んでしまうよ

さて気合いを入れて食べていたけど
もうダメだ。お腹いっぱい
早々にギブアップするよ
僕にはやはり大食いは無理だネ
意外?いや、挑戦されるとつい受けて立ちたくなるんだよネ…

ああ楽しかった!



「なるほどこれが豆ご飯か。日本にもあるとは聞いていたけど、本物を見るのは初めてだネ」
 アヤネが観察する品々。そして丸い黄色のものの香りに気付く。
「それからキンカンも初めて。柑橘類だっけ。名前だけは知ってた」
「おにぎりに黒豆のお茶に、最中や甘露煮も美味しそうですね!」
 そう言っているだけで、お腹が空いてくる――冬青のお腹と背中がくっつきそうな勢いだ。
「なーんかあのユーベルコードを使うとめちゃくちゃ力が抜けるんですよね……何でかなぁ」
 花髑髏の封印を解くために、自身の1日分のカロリーが代償となっていることを知らない冬青が「???」をたくさん浮かべて首を傾げる。
「ソヨゴ」
 呼ぶ声に、冬青がアヤネへと目を向ければ、緑の瞳が輝いているのが分かった。
 これは何かに挑戦しようとしている時の目だ。
「大食い大会だって! やるしかないでしょう!」
「アヤネさん??」
 お腹と背中が以下略な冬青が、ぼんやりと呼ぶ。
 冬青の手を引き、大食い大会へ参加しにいくアヤネの姿に、
(「あー……でもなんかアヤネさんらしいなぁ」)
 と冬青は一人頷くのだった。

 急がずマイペースに、町娘の部で食べ進める二人。
 完食すれば、完食賞として豆菓子が貰える部門だ。
「甘露煮ってジャムみたいなものかしら?」
 と、橙色のお月様のようなそれを食べるアヤネ。砂糖と、蜂蜜も加えられているのだろう。深みのある甘味は、とろとろとして喉に優しい気がした。
「分けてもらった猪鍋も一緒に食べて、温まりましょう」
 器によそってもらったそれを差し出す冬青。
「この肉は猪なんだネ。それを鍋にするなんて、ワイルドだね!
 食べると力がみなぎる様だ」
 柚子が少々入っていて、ややさっぱり。
「ん~、働いた後のご飯は美味しいですね」
 もぐもぐと元気に食べる冬青。飲みこんで、笑顔で次を口にする。
 そんな彼女を見て、つられるようにアヤネは微笑んだ。
「ソヨゴはほんとうにうれしそうに食事をするネ」
 そうやって食べ進めていると、お腹がいっぱいになってくる。
「もうダメだ。お腹いっぱい」
 早々にギブアップしたアヤネの箸を置く姿に、こくりと頷く冬青はマイペースに食べ進めている。
「無理はしないで下さいね。完食賞は、机にあるぶん全部食べれば二人とも貰えるみたいなので」
 頑張ります、と、キリリとした表情になる冬青であった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

彩花・涼
オリオ(f00428)と参加。
オリオに応援されながら大食い大会に参加するぞ

気合いで【大食い】チャレンジしよう、豆おにぎり以外も食べていいのか?
ペースは崩さずまずは豆おにぎりだな、塩気の効いたものや甘いものもあって飽きない味だ
豆菓子や最中も甘くて美味しいな、後でオリオと一緒に食べよう
無表情で黙々と食べるがどこまで食べたら終わりなんだろうか?ある分全部だろうか?

大会を終えたらオリオと食べ歩きしたいな
先ほどの最中は美味しかったし、猪鍋は食べてみたい
金柑の砂糖菓子も興味あるな、みんなへのお土産にしたいしな

今回はお付き合いありがとうだ、オリオ


オリオ・イェラキ
涼さま【f01922】と

涼さまの大食い参加、応援致しますわ
さり気なく良い席を取り
のんびり黒豆茶を飲みながら観戦
ふふ、涼さまったらあんなに美味しそうに食べて…
無表情?あら、そうかしら(にっこり)
最後迄緩く見守りますわ

良い食べっぷりでしたわ、涼さま
食べ歩き是非ご一緒致しますの
わたくしも色々味わいたいですわ

先程の黒豆茶も良いのですけれど、
金柑茶は柑橘独特の酸味に丁度よい甘みを溶かしたお味が喉に優しくて
砂糖菓子は更に舌を楽しませる甘みでしたわ
これは宿へのお土産に致しましょう
猪鍋を二人でつつき
涼さまセレクトの料理にも舌鼓
すっかり胃も心も暖まりましたわ
ご馳走様

ええ、涼さま此方こそ
またお出かけしましょうね



「豆おにぎり以外も食べていいのか?」
「はい。町娘の部は食べやすいように、色々と出させていただいておりますーっ!」
 涼の問いに応じるは、引き続き、元気な司会者。
 どん! と大皿で出されたおにぎりは、豆の種類ごとに味が異なるようだ。
「塩気の効いたものや甘いものもあって飽きない味だ」
 おかずはご飯が進むように、濃い目の煮付けだ。大根は美味しいし、鶏肉は柔らかく。
 ペースを崩さずに、黙々と食べていく涼。
 一方、オリオは観戦スペースに座り、黒豆茶を飲みながら彼女の食べっぷりを堪能……いや応援する。
「ふふ、涼さまったらあんなに美味しそうに食べて……」
 黙々と食べる涼は、端から見ればいつもの無表情――けれど、オリオの黒の瞳に映る涼はそうでもないようだ。
 豆菓子や最中のところでは、ひとつひとつを味わっている様子。
 にっこりと微笑み、緩やかに見守るオリオであった。

「……ところで、どこまで食べたら終わりなんだろうか?」
「町娘の部は、用意されたものを食べ終わり次第、終了でございます!
 豆菓子が完食賞としてご用意しておりますので、頑張ってください!」

「良い食べっぷりでしたわ、涼さま」
 両手を合わせて、にっこり笑顔で戻ってきた涼を迎えるオリオ。
「最中をもう一度食べたいな。オリオも一緒に食べよう」
「ええ、勿論。ご一緒致しますわ」
 大会の後は食べ歩きだ。
「猪鍋も食べてみたいな」
 と、呟いた涼が周囲を見回してみれば、場所はすぐにわかった。
 脂ののった猪肉、一緒に煮込まれた沢山の野菜。油揚げの巾着の中身は、餅だったり、卵だったり。
 柚子風味を感じ、よく見れば、削られた柚子が浮かんでいた。やや爽やかな口当たりである。
「すっかり胃も心も暖まりましたわ――ご馳走様」
 振舞っている村の女性へ器を返し、オリオが言う。
 売店もあるようで、色々と見て回る二人。
 試飲の金柑茶をオリオはゆっくりと堪能する。
「柑橘独特の酸味に、丁度よい甘みを溶かしたお味が喉に優しいですわ」
 金柑の砂糖菓子は更に舌を楽しませる甘み。
「いくつでも食べられるな」
 やはり無表情で食べる涼だが、黙々とした様でもやや速い。
「これは宿へのお土産に致しましょう」
 金柑茶と砂糖菓子を手にするオリオ。
 それらを紙袋に詰めてもらい、涼が受け取った。
 たくさん食べたし、お土産も買えた。やや満足げに頷く涼。
「今回はお付き合いありがとうだ、オリオ」
「ええ、涼さま。此方こそ」
 涼の言葉に、オリオはふわりとした微笑みを返す。
「またお出かけしましょうね」

 様々な食の香りが立つ村の催し。
 匂いに導かれてきたオブリビオンたちも致し方なし、というものなのかもしれない。
 それでも襲撃から村を守りきった。
 如月の旬を手に、存分に楽しむ猟兵たちであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月09日


挿絵イラスト