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キャバリアファイト、レディーゴー!

#クロムキャバリア

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#クロムキャバリア


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●集結するマシン達
 百年にも渡る長き闘争が続く世界、クロムキャリバア。
 人は死に、国は興り滅びるかもしれないが、人が滅びぬ限り思想は生き続ける。
 数多くの分裂と滅亡、統合と再生を経て、無数もの小国家群が今クロムキャリバア内に乱立している。
 そしてここはクロムキャリバアの小国家のひとつ、『ヘキサ』と呼ばれる国だ。
 元は国主の死を契機に国家としての統制が失われ、各地の軍閥が集合離散を繰り返す軍閥割拠の地であった。
 そんな中、周辺で興る小国家からの統合と言う名の侵略に危機感を募らせた6つの有力軍閥の代表らによる和平協議の末に平定され、それを象徴するのは強固な結束を意味する六角ボルトをシンボルとした国旗と六角形を意味する『ヘキサゴン』から国名が名付けられた歴史を持つ新興傭兵国家である。

 そして今、『ヘキサ』所属のキャバリアと呼ばれる人型ロボットの隊伍が荒野を走る。 新たな戦乱の幕開けか?
 否、彼らは娯楽という名の闘争を満たす『オアシス』を目指しているのだ。
 朽ちゆくままの残骸が転がる荒野の地平線の果てに何かが見える始める。
 戦乱の世で破壊されたプラントのタワーがまるで名もなき戦士たちの墓標のようにそびえ立ち、その下にキャバリアが集結していた。
 そう、ここはキャバリアに金、物資、無数のギラつく欲望が賭けられる闘技場だ。
 今回のメインタイトルは、バトルロイヤル方式によるサバイバルマッチ。
 彼らは何時ものように闘い、何時ものように心を満たすだろう。
 だが…今回は何かが違う。
 彼らは気づかない。マシンをも蝕む毒が紛れていることを…。


●グリモアベースにて
「…とまぁ、クロムキャバリアの説明はここまでにしてだ。これからこの闘技場で、少々厄介な事が起きる」
 人間サイズのマシンに乗りながら、リコ・エンブラエル(鉄騎乗りの水先案内人・f23815)は集まった猟兵達に自らが予知した内容の説明を続ける。

「この世界におけるオブリビオンは、この世界に普及しているキャバリアと呼ばれる有人式人型ロボットが変異する『オブリビオンマシン』と呼ばれる物でな。何が厄介というと、コイツは見てくれだけでは普通のマシンと変わらず、クロムキャバリアの住民にはそれがオブリビオンマシンかどうか見分ける術がないのだよ」
 更にオブリビオンマシンには伝搬性があり、他のキャバリアがオブリビオンマシンと化してしまう性質がある。
 これに乗ったパイロットは正気を喪い、殺戮本能のままに破壊衝動に駆られてしまう。

「つまり、下手すればここに集ったマシン全てがオブリビオンマシンと化してしまうと言うことだ。そうなればヘキサ国内だけに収まらず、その周辺の小国家にも飛び火してしまうだろう。だが、幸いにも猟兵にはオブリビオンマシンを見分ける力があると報告が上がった。そこで、だ。この賭け勝負に参加し、紛れ込んだオブリビオンマシンを破壊して貰いたい」
 オブリビオンマシンに乗っているパイロットについて何か情報が無いのかと問われると、リコは首を横に振った。

「残念ながらそこまでは予知できなかった、すまんな。だが、悪魔のマシンに魅入られてしまった奴らの特徴について共通している事だけは確認できている。それは…『常軌を逸している』だ。無事に予選ブロックを勝ち上がれば次の予選が始まる。参加者向けの休憩所兼娯楽施設で誰がオブリビオンマシンのパイロットか目星を付けてくれ。くれぐれもそこでパイロットには手を出すなよ? 目的はオブリビオンマシンの破壊だからな」
 そして、このコロシアムのルールを猟兵らに伝える。

 一つ、頭部を破壊されたものは失格。
 一つ、相手のコクピットを破壊すれば失格。
 一つ、流れ弾などによる故意ではないと判断された過失は認められる。
 一つ、キャバリアを大破せず勝ち残れたらば修理行為は認められる。
 一つ、赴くままに闘争を満たせ。

「となる。マシンについては自前の物がなくとも安心しろ。ギャラが大きく差っ引かれるが、レンタルキャバリア屋という商売人がマシンの貸し出しをやっている。自分のマシンがなければそこを利用すると良いだろう。では、時間も惜しいので転送するぞ?」
 そう言い残すと闘技場へと続くゲートを作り出し、リコはコロッセオに挑む闘士達を静かに見送るのであった…。


ノーマッド
 ドーモ、ノーマッドです。
 闘争を満たし、世界に平穏のあらんことな新世界が来ましたね。


●シナリオ解説
 第一章は【集団戦】フラグメントで、コロシアムの予選試合です。
 オブリビオンマシンではないただのキャバリアが相手ですので、判定は緩めとなります。

 第二章は【日常】フラグメントです。
 予選を見事勝ち抜いた闘士らがインターミッションとして、闘技場施設内で決勝戦に向けて英気を養っております。
 この時点ではどれがオブリビオンマシンであるかまだ分かりません。
 休憩をしたり他の闘士との交流がてらにオブリビオンマシンのパイロットは誰か目星を付ける内容となります。
 概ねプレイングの内容で自然と犯人の目星が付く流れとなりますので、難しく考えずに気軽に送っても問題ありません。

 第三章は【ボス】フラグメントです。
 二章目で見つけたオブリビオンマシンのパイロットを交えたバトルロイヤル決勝戦となります。
 猟兵側はオブリビオンマシンに集中攻撃を行いますが、予選ブロックを勝ち抜いた闘士達は事情を知りませんので、当然の如く彼らを交えての混戦となります。
 この第三勢力を如何に制するか、もしくは彼らの攻撃を如何に利用するか。
 それらによってプレイングボーナスが発生します。

 それでは、皆様の熱いプレイングをお待ちしています。
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第1章 集団戦 『ギムレウス』

POW   :    砲撃モード
自身の【背部大型キャノン砲】を【砲撃モード】に変形する。攻撃力・攻撃回数・射程・装甲・移動力のうち、ひとつを5倍、ひとつを半分にする。
SPD   :    メタルファング
自身の身体部位ひとつを【機械で出来たワニ】の頭部に変形し、噛みつき攻撃で対象の生命力を奪い、自身を治療する。
WIZ   :    接近阻害地雷敷設
自身からレベルm半径内の無機物を【対キャバリア地雷】に変換し、操作する。解除すると無機物は元に戻る。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●闘いGONGは、今、撃ち鳴らされる
 If you want peace, prepare for the battle first…Oh、失礼!
 もしよろしければ、皆様方にこのキャバリアファイトをご説明させて頂きましょう。

 そもそも、この国『ヘキサ』の建国にまで遡ります。
 周辺諸国からの侵略を脅威と判断し、今まで互いに敵対していた6つの軍閥による和平交渉の末に建国された国家だとはお聞きになられたでしょうが…それは表向きのお話です。
 実のところは、今までの利権、今後の主導権などが複雑に絡み合い、話し合いは平行線を辿りました。そして、苛立ちを覚えた誰かがこう叫んだのです。

 『このままでは埒が明かない…全員表に出ろ!』、と。

 つまり、代表らはキャバリアと称されるマシーンに乗って、殴って! 殴って! 殴り合い!! 最後は残った者同士の相打ちにより全員が大地のリングに沈み、互いに健闘を称え笑い合いながら国として纏まったのが真相です。
 そんな経緯もあり、政府の主導部らは表向きは法律で違法としている賭博場を黙認している…いや、寧ろ利用しているでしょうか?
 何せ、国内で燻る不満のガス抜き、勝つ為に機体をチューニングする事の経済効果と技術発展、レンタルキャバリアと称し密かに試作機や試験改良型を回した実戦テスト…。風が吹けば桶屋が儲かると言ったところですな。しかし、今回の開催は何やら様子が少し違うようです。

 さて、この世界『クロムキャバリア』の外からやってきた猟兵という名のストレンジャーとの対戦カードは、クロムキャバリアでは広く普及しているヘビー級量産型キャバリア、『ギムレウス』。射撃行為も許可されている当会場では、最も参加率の高い機体です。装甲が厚く重量による質量攻撃にも秀でるこの機体相手に、彼らは一体どんな闘争の嵐を吹き荒らすのか……。

 それでは、キャバリアファイト! レディーッ…ゴォォォォッ!!!
木常野・都月
ロボット…キャバリアだっけ?

UDCアースのTVでやってた、ガショーン!ガショーン!みたいなやつ。カッコいいよな!!

ただ、俺、ロボットは詳しくないんだよな。

縁があるまでは、レンタルで。
操縦は[野生の勘、第六感]で動かしたい。
後はUC【妖狐の通し道】で操縦をサポートしたい。
まだ先の任務もあるし、妖気は半分乗せで!

この貸キャバリア、精霊術使えるのかな。
まあ使えなくても武器で殴ればいいんだよな?
それに、キャバリアの外にいる精霊様に直接頼めば問題ないよな?

とりあえず敵の武器を奪って降参させたい。
雷の精霊様を武器に召喚して、[属性攻撃、気絶攻撃]で、攻撃を当てたい。

敵の攻撃は[カウンター]でブン殴りたい。



 開始の合図を告げる砲の轟音と沸き立つ歓声と共に今、闘いの火蓋が切って落とされた。観客らは安全な地下の廃シェルター街にて、地上の廃墟で繰り広げられる闘いを映し出す巨大モニターの前に黒山の人だかりを作りながら、荒々しくも罵詈雑言とも言えるヤジに近い声援を各々が賭けた対象に向け送っている。

『何やってんだ! ちんたらしてねぇで、ちゃんと動け、躱せ!!』
『へっ、コイツぁすぐ食われちまうな』
 期待と失望が互いに交差しながら叩きつけられているのは、木常野・都月(妖狐の精霊術士・f21384)が駆る貸キャバリアのヘキサ製量産型キャバリアであった。

「くっ…このっ、このっ!」
 キャバリアが手にするマシンガンをコクピット内のモニターで照準を合わせトリガーを引くと、その砲火と反動で内部が重く揺れる。だがそれを嘲笑うかのように、狙った対象、ギムレウスは急加速して避けてみせたのだ。移動砲台型キャバリアで鈍重な外見とは裏腹に、改造が施された脚部から噴出されるジェットホバーがそれを補う高い機動を有していたのだ。

「UDCアースのTVでやってた、ガショーン! ガショーン! みたいなやつのように上手く行かないな…」
 とは言え、眼帯なような義眼にスキンヘッド頭、初対面の感想が強面なおじさんというのが第一印象であったレンタルキャバリアの持ち主が、都月の操縦っぷりを始めてにしては上出来だと太鼓判を押していた。それを裏付けるように、感任せの操縦でぎこちなかった動きが慣れと共に次第とスムーズになってきている。一旦建物の廃墟に身を隠し、深呼吸を数回。焦る気持ちを沈めながら、冷静さを取り戻した都月があることを思い出した。

「そうだ。あの時見たのも似たような奴だった。ええっと、踏み台だった、か?」
 朧気にそのシーンを思い出そうとしたその時、敵機が迫る警戒音が突如鳴り響き、モニターには先程のギムレウスが急加速しながらこちらに迫ってきている。その巨体を生かした体当たりで、この建物に機体ごとブチかまそうとするつもりなのだろう。

「こうなれば、一か八かだ。俺の意志を…通させてもらう!」
 覚悟を決めた都月が己の妖気をキャバリアに通すと、それに呼応するかのようにモノアイが強く妖しく光る。そして、観客ら、ギムレウスのパイロットにも予想外の行動を取った…突進してくるギムレウスの前に出たのだ。

「大地の精霊様、御加護を!」
 都月が叫ぶと同時に大地がせり上がる。大地の精霊が呼びかけに応じたのだ。
 突如隆起した障害物にギムレウスのパイロットが急停止を掛けようとした。予想通りに減速した巨体を前に、都月が駆るキャバリアがそれを踏み台にして翔ぶ。

「続けて雷の精霊様、力をお貸し下さい!!」
 高らかに翔んだキャバリアの右腕に閃光が迸り、バチバチと放電音を鳴らしながら形成されるは雷のステーク。その先端を都月のキャバリアを喰らい尽くさんとばかりに大口を開けいた頭部に深々と突き立てさせた。重厚な装甲を貫通した雷の杭により内部から高圧電流が流し込まれるのに合わせるかのようにステークが消失し、ギムレウスが沈黙すると思わぬダークホースの出現に観客らが沸き立つ。

「ちょっと、やりすぎてしまった…かな?」
 目の前のギムレウスに乗っているパイロットの無事を不安に思ったが、自らが失格になっていないのであれば恐らく気絶しているのかもしれない。相手の無事を祈りながら都月は次なる相手に警戒をしつつ、その場を離れるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ダイ・オウガ
戦場を駆けるべきキャバリアが娯楽の対象になるなど……許せん

だが今回まずはオブリビオンマシンを倒すのが先
そのためには本命がいる本戦まで勝ち進まねば

私のキャバリアをここで使うにはまだ早いだろう(Aパート的な意味で)
このロボットヘッド(頭部のみのサイズ)だけで十分

まだ合体はせずにライオンキャバリアの背に乗ったまま突撃し砲弾を拳で吹き飛ばす
この程度の弾丸、避ける必要すらない!

ギムレウスは砲戦仕様のようだ
ならばその砲身の中へとロケットパンチを撃ち込むぞ
一撃必殺! 暴発を誘い懐に飛び込めたらば頭部に噛みつかせ一気に倒してしまおう

「一つ、頭部を破壊されたものは失格」だったな確か?


シル・ウィンディア
んーと、つまり、キャバリア同士のコロシアムってことだね
武装は使いたい放題か…
折角だし、専用機の習熟の為にも頑張ってみよっかな?

相手は重量級かぁ
こっちは高機動型だからその差を生かせれば

よし、ブルー・リーゼ、行くよっ!

纏めて相手にするのはきついから
【空中戦】で低空飛行をしつつ【フェイント】のジグザグ機動で
【残像】を生み出しつつ
回避しながら接敵っ!

ビームセイバーで敵機の腕部を狙って【切断】後は
一撃離脱!

本命は、ビームランチャー!
敵機が一直線に並ぶようにして
【貫通攻撃】でランチャーを撃つよ
【スナイパー】で頭部を部位狙いだね

数多かったら
【高速詠唱】のUCで攻撃
コクピットは避けるようにコントロールするね


ティエル・ティエリエル
SPDで判定

ようし、まずは予選突破だー!がんばるぞー☆

ボクの乗るレイピアを装備したキャバリアは最新の操縦システム「キャバリアトレースシステム」搭載の試作機だ!
ボクの動きに追随するから小さなボクでも苦も無く操縦できるよ!

予選ではダンスを踊るような華麗な足さばきで鈍重なギムレウスを翻弄しちゃうよ♪
奥の手のワニの頭部で噛みついてきても慌てず騒がずにジャンプ!
そのまま【スカイステッパー】で空中を駆けあがり相手の真上から弱点の頭部を串刺しだ♪

※アドリブや他の方との連携も大歓迎です



「戦場を駆けるべきキャバリアが娯楽の対象になるなど……許せん」
 地下での歓声が地上に届かんとばかりに盛り上がる中、それを感じ取ったかのようにダイ・オウガ(勇者猟兵・f30091)が怒りをあらわにする。
 人工知能を有する機械生命体『ロボットヘッド』である彼ならではの憤りだが、さらなる悲劇を避けるために今回まずはオブリビオンマシンを倒すのが先である。

「そのためには本命がいる本戦まで勝ち進まねばならない。いくぞ、オウガ!」
 頼れる相棒のライオン型キャバリア『オウガ』がダイの言葉に応えるように空気を震わせる咆哮を上げ、彼を背に乗りながら砲火が行き交う廃墟の闘技場を駆ける。

「相手は重量級かぁ。こっちは高機動型だからその差を生かせれば…よし、ブルー・リーゼ、行くよっ」
 重厚で無骨な姿のギムレウスとは対象的な流線形のキャバリア、精霊機『ブルー・リーゼ』のコクピット内でシル・ウィンディア(光刃の精霊術士・f03964)は張り切りながら愛機の名を呼んだ。
 ブルーメタルの外装の本機は、魔力を原動力として稼働する高機動砲撃型だ。
 彼女好みのチューニングによりピーキーさが際立つ調整となったが、専用機の習熟も兼幾何学模様を描き複雑に飛翔すねてこのコロシアムに参戦した訳でもあったのだ。

「ようし、まずは予選突破だー! がんばるぞー☆」
 ブルー・リーゼの横に並びながら、ティエル・ティエリエル(おてんば妖精姫・f01244)が搭乗しているキャバリアがはしゃぐように手にしたレイピアを高らかに掲げた。
 まるで人間のような細やかな動きは、最新の操縦システム「キャバリアトレースシステム」による賜である。
 画期的なシステムを搭載した試験機であるが、搭乗者の動きをトレースして機体を動かす構造上『コクピットスペースに制約』があり広さはそれほど無いが、小さな妖精であるティエルには十分とも言える広さだ。

 だが、ギムレウス乗りとしては堅牢だが鈍重な本機に対し、機動性が高い機体との相性が悪いことを熟知している。長距離射撃を得意とするならば、裏を返せば接近されたくない訳であり、その為の『対策』も備えている。
 ちょうど廃墟の構造物を利用し、それぞれのギムレウスが獲物を待ち構えている。そして路上の至るところには、ギムレウスらが敷設した対キャバリア地雷が静かに獲物に反応するのを待っていた。
 この予選は規定数生き残れば良いのであり、積極的に前へ出ずに守りに徹するのも戦略の一つでもある。とは言え、守りに徹しすぎてしまえば観客たちから『腰抜け』のレッテルが貼られる事にもなる。先程の猟兵が討ったギムレウスのホバーカスタムは、機動性の向上の他にこの地雷対策も兼ねてのものでもあり、地雷対策には地雷を踏まない他にもう一つの手段がある。それは…。

「精霊達よ、我が声に集いて、全てを撃ち抜きし光となれっ!」
 シルが放った四大精霊の力が複合化された魔力弾が幾何学模様を描きながら地雷原めがけて飛翔し、重キャバリアの脚部をも吹き飛ばす対キャバリア地雷の爆発と共に一気に進路を啓開した。そう、地雷を除去して道を切り開くのだ。

「ワルツのようなステップで飛び越えちゃうぞ☆ そーれ、アン、ドゥ!」
 シルの攻撃に続き、ティエルが軽やかに前へと出る。
 彼女の動きに合わせ、キャバリアがダンスを踊るような華麗な足さばきで残された対キャバリア地雷を避けながら、立ち昇る爆煙からギムレウスの前へ姿を現した。
 ギムレウスのパイロットは舌打ちをすると、コンソールを操作して砲撃戦から白兵戦に切り替えた。迫るティエル機を迎え撃つべく、ギムレウスが鋼鉄の牙を剥かせた。だが、それはお見通しさ☆と、ウィンクをしながらコクピット内でティエルが跳び上がった。彼女のUCと連動するように、機体も共に空中を駆け上がり、ギムレウスの頭上から頭部めがけレイピアを貫通させた。

「地雷が無くなったら一気に出てきたね。ほら、頂き!」
 地雷原の消滅と通常では信じられない動きを見せたティエルのアクロバティックな操縦により、そのまま動かなければ格好の的と判断したのか一帯に身を潜めていたギムレウスらが攻勢に打って出て来た。その動きをシルは見逃さず、ちょうど撃ち合いを始めたギムレウスに低空飛行しつつブースターで急加速し、魔力による残像(デコイ)を生み出しながら翻弄する。そして、間合いを詰める直前にビームセイバーでギムレウスの腕を切り落とした。
 その隙を逃さまいと別のギムレウスが照準を合わせ砲撃を行うが、重厚な機体を足場として利用しブルー・リーゼが上空へと一気に離脱すると、放たれた砲弾が先程腕を切り落としたギムレウスに直撃した。流石に生存性は折り紙付きで、コクピットブロックは無事なようだが大破同然の姿では失格だろう。シルはすぐさま判断を下しビームランチャーを抜いて構えると、先程砲撃したギムレウスに照準を合わせた。操縦者の魔力をエネルギーに変換し、細身の砲身から放たれたビームはギムレウスの砲身ごと頭部を貫いた。

「やったね、シル☆ あっ…あぶない!!」
 コクピットの通信越しにティエルが叫んだ。別のギムレウスが砲身をブルー・リーゼに向けていたのだ。ティエルの声にシルがビームランチャーの砲身をギムレウスに向けるが、既に向こうは発射準備を整えている。万事休すか!?
 だが、突然ギムレウスの背後で爆発が起こる。弾倉ごと誘爆したのか、ギムレウスは沈黙する。一体何が起きたのか?
 二人の視線の先には、口内からビーム砲を覗かせたライオン型キャバリアの上に乗った勇者…ダイの姿があった。

「勇者ダイ、ここに見参! この程度の弾丸、避ける必要すらない!!」
 飛び交う砲弾を物ともせず、ダイはオウガの背に乗ったまま残ったギムレウスへと突撃する。当然ながら、突如現れたダイに対しギムレウスが集中砲火を仕掛けるが、勇者の正義の鉄拳が砲弾を信管ごと叩き潰していく。これには流石にギムレウスのパイロットは直撃しているはずであるのに爆煙から姿を表すダイの姿に恐怖し、半狂乱になりながら次弾を装填する。

「俺のブレイヴは、この程度の攻撃には屈しない! さぁ、今度はこちらの番だ!!」
 今までギムレウスの砲弾を殴り吹き飛ばしていた拳を強く握り、そのまま相手に突き出すように拳を振ると、腕と拳の繋ぎ目から噴炎を勢いよく吹き出しながら拳が発射された。その狙いは…ギムレウスの砲口だ。ダイのロケットパンチに遅れ、装填された砲弾が砲身内のライフリングに食い込ませながら発射される。ダイの拳も摩擦で火花を立たせながら突き進み、砲弾と激突する。
 砲身が爆ぜる中、ダイの拳は無事本体へと戻り、戦意を喪失しかけているギムレウスにオウガが飛びかかる。

「『一つ、頭部を破壊されたものは失格』だったな確か?」
 勇者が無線越しに相手へそう告げ、オウガが鋼鉄の牙でギムレウスの頭部を噛み潰す。それと同時に、無線で予選終了のアナウンスが流れた。
 かくして猟兵たちは見事コロシアム予選の闘いをくぐり抜け、決勝への足がかりを得たのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 日常 『娯楽の城』

POW   :    体力の続く限り遊ぶ

SPD   :    マップを活用し、効率よくルートを取って施設を巡る

WIZ   :    座れる場所でのんびり過ごす

👑5
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 コロシアム予選を勝ち上がったキャバリアを乗せた斜行エレベーターが地下区画へと到着すると、勝者を歓迎するように鈍く重い金属音を鳴らしながら隔壁が開かれた。開かれた扉の先には、整然と並ばれたキャバリアを立たせながら格納するための汎用ハンガー、各種弾薬や燃料等が収められている補給用コンテナが積み上げられている。
 話を聞けば、どうやら元々プラントのエンジニアや守備隊の生活ブロックであり、徹底的に破壊され尽くされた地上施設とは違いほぼ無傷であったのを再利用したとの事。猟兵らが乗るキャバリアと替わるように、次の予選ブロックに出場するキャバリア乗りがエレベーターに乗り込むと再び隔壁が閉じる。どうやら、決勝戦まではここから地上に出れそうもない。

 キャバリアの待機区画の奥には、ダーツからキャバリアコクピットを模したシミュレーターマシンなどが揃えられていて決勝戦が始まる前まで時間を潰せそうな娯楽室。観客らと一緒に今始まろうとしている予選を観戦、または物や金銭などを賭けれることができる観戦場。元は食堂だったのを改装し、ジュークマシンから流れる小気味の良い音楽を聞きながら軽めの食事や酒類を飲むことができるダイナー。それぞれの区画に通じる扉がある。
 とは言え、猟兵たちはこのまま決勝戦まで思う存分休む訳にも行かない。何故ならここにオブリビオンマシン、並びにそのパイロットが居るのだ。先程地上で戦ったキャバリア、地上に上がったキャバリアにはオブリビオンマシンの気配を感じられなかったからだ。
 現在キャバリアハンガーで待機しているキャバリアを隈なく探すのも手ではあろうが、目立ちすぎると自分の機体を整備しているキャバリア乗り、揉め事が起きないよう巡回しているコロシアムのセキュリティらに不審がられ、逆に怪しまれては元もこうもない。

 オブリビオンマシンのパイロットは『常軌を逸している』。
 唯一のヒントを頼りにオブリビオンマシンに乗るパイロットを探すべく、猟兵たちは思い思いに散っていくのであった。
シル・ウィンディア
ふぅ、キャバリア戦って結構疲れるんだね…
しかし、ピーキーだけど、すごく馴染むなぁ、ブルー・リーゼ

とりあえず、休憩がてらに調査、だね
でも、お腹すいたなぁ…

すいませーん、軽く摘まめるものをお願いしまーす。
ご飯来るまで、ぐるっと休憩室を見渡すけど…

何を持って常軌を逸脱しているのかがねー
例えば、ご飯を異常なくらい食べてもお腹すいているとか、そんな感じかな?

でも、まさか、そんな人いないよねー

あとは、変に妖気というか、そういうオーラが出てるような気も…
【第六感】で何か感じられないかな?

見つけたら…
変に接触はせず、そのまま、だね

さて、残り時間はシミュレーターでちょっと練習しよっと
基礎の練習は大事だもんね



「ふぅ、キャバリア戦って結構疲れるんだね…」
 シルは深く息をつきながらコクピットハッチの開閉と共に流れ込む新鮮な空気を胸いっぱいに吸い込むとコクピットを出て、キャバリアハンガーの昇降機ボタンのスイッチを押した。ウィィィィンと駆動音を立てながら昇降機が下がり、徐々に大きくなる愛機の姿を彼女は誇らしげにじっと見つめていた。

「しかし、ピーキーだけど、すごく馴染むなぁ…ブルー・リーゼ」
 駆動音が止むと同時に少し揺れれば地上に着いたサインだ。
 落下防止用のバーが開かれると昇降機を降り、シルは腕を組んで大きく背伸びをする。

「とりあえず、休憩がてらに調査、だね」
 気を取り直し彼女の視線をブルー・リーゼから離すと、何時しかキャバリアデッキ内は同じ予選ブロックを勝ち抜いたキャバリア乗り達、次の予選ブロック出場の準備に追われる人達で溢れかえり、コンテナを持ち上げたフォークリフトのような作業用キャバリアも頻繁に行き交っている。その光景はここがコロシアムでなければ活気ある普通の街のようだとも思いながら、シルはどんどん小さくなる愛機がそこにちゃんとあるか確認するように背伸びしつつ、ちらちら振り向きながら雑踏の中へと入っていった。

「でも、お腹すいたなぁ…。休憩室はここ、なのかな?」
 人混みに流されながら進んでいくとデカデカと三つの星が壁に描かれており、その上には申し分程度にダイナーと書かれている。

 ――三ツ星…って事は、食事をするところかな?
 扉から覗くと、確かに食堂である。
 だが、無機質なコンクリート剥き出し壁と大衆速同然とした内装で、とても三ツ星レストランとは言えない。
 おまけに従業員だろうか。怖そうなおじさんが三人、客を待つように備え付けられたモニターで上の予選ブロックの映像を観戦している。

「すいませーん、軽く摘まめるものをお願いしまーす」
 とは言え、お腹が空いているのは確かで、ここでしかご飯は食べられられないだろう。意を決してシルがお腹に力を込めながらオーダーすると、三人はこちらを振り向いて各々に動く。その様子を眺めながら、彼女はカウンターについて考えを巡らせた。

 ――何を持って常軌を逸脱しているのかがねー。例えば、ご飯を異常なくらい食べてもお腹すいているとか、そんな感じかな? でも、まさか、そんな人いないよねー。
 店内を見渡すと客はシルを含めて数人。だが、彼女が思い描く変な人は居そうもない。
 目を閉じながらうーんと唸っていると、ゴトッと目の前に何かが置かれる音で彼女は目を開かせる。

「おまちどうさん。んで、コイツは俺からの奢りだ」
 できたてのフレンチトーストにスクランブルエッグらが盛られた皿に続いて何かが置かれ、それには思わずシルは目を輝かせた。それはバニラアイスとフルーツの上にチョコレートソースを掛けたサンデーであったのだから、猟兵とは言えども年頃の女の子である彼女には思いも寄らないご馳走だった。

「えっ、でも…わたし、ここ始めて来たのに…」
「なぁに、コイツの悪い癖さ。上で良い戦いをした奴に奢ってしまう。元キャバリア乗りのサガってもんだ」
 その言葉にむっとする顎髭を生やせているおじさんの肩を、片目に眼帯を掛けたもうひとりのおじさんが叩いた。
 軽口を叩き合いながら言い合いする二人から目線をモニターに移す。機体がクルーズアップさせると同時にパイロットの顔写真も出てくる。それならシルの顔を知っていてもおかしくはない。

「ふーん…じゃあ、何でキャバリア乗りを辞めて、ここで働いているの?」
「ああ、それはだな…」
 二人よりも一回り大きいおじさんが、昔を懐かしむように3人の思い出話を語り始める。
 何でも三人でチームを組んでいたが、髭のおじさんがキャバリアの大破で命は助かったものの、負傷で目を痛めて引退したとのこと。日常生活を送る分では問題ないがキャバリア乗りとしては致命的であり、ツテを頼ってここで店を構えたそうだ。

「で、俺らもコイツの手伝いをしようとキャバリア乗りを引退した訳だ」
「ああ。ガキの頃から俺たちは一緒だったからな…」
「おいおい、違うだろ? 俺らは3人で一人前だ。てめぇ一人だけにすると、今頃店を潰しちまってる所だ」
 ガハハと豪快に笑い合う3人の思い出話を聞きながら、時折シルは質問を投げかけながら食事を食べ終える。最初は怖そうだったけど、話を聞く内にここは悪い人達ばかりでないと思いながら談笑していると、ハッとある事を思い出す。
 それはオブリビオンマシンのパイロットの事だ。もしかしたら、このおじさん達は何か知っているかもしれない。

「イカれた野郎だと…? なぁ、お前知ってるか?」
「いや? お前は?」
「さぁ……あっ。もしかして、アイツか? 水だけ頼んでブツブツ独り言を言いながらそのまま帰った奴」
「えっ。それホント!? なんて言ってたの、どんな姿!?」
 思わぬ有力情報に、シルは大きいおじさんに問い詰める。

「確か…神の裁きだの、断罪だの、審判の日は近いだの言ってたか? 背丈は…俺の肩より少し低いぐらい?」
「あー、あいつか。この辺では見ない顔だったな。首に十字架の首飾りもかけてたよな」
「おじさん、ありがと! それと、サンデーもありがとう。美味しかったよ!」
 代金をカウンターの上に置くと、シルはお礼と共にそのまま店を飛び出す。
 その慌てぶりに、3人の元キャバリア乗り達はお互いに顔を見合わせながら見送るのであった。


「…思わず店を飛び出しちゃったけど、もうちょっと詳しく聞けば良かったかなー」
 特徴的な独り言、身長、身につけているアクセサリー。
 できれば顔の特徴も聞けば良かったと、顔を見上げながら人混みを掻き分けていた。

「あっ…これなんだろ。えーと…バーニングキャバリア?」
 気づけば娯楽室のエリアに入り込んでいたらしく、目の前には球体の機械が横に幾つも並べられている。
 その一つから人が出て、入れ替わるようにその中を興味深く覗き込むと、その中はキャバリアコクピットその物であった。

「これが話で聞いたキャバリアのシミュレーターなのかな? 時間もあるみたいだし…気晴らしにちょっと練習しよっと。ブルー・リーゼをもっと上手く動かしたいし、基礎の練習は大事だもんね」
 シルはシミュレーター中心の椅子に座ると、ボタンを見渡してSTARTと書かれた物を押す。すると静かにハッチが閉って暗闇に包まれたかと思ったら、360度パネルの全天周囲モニターが灯り、軽快な音楽と共に設定画面が目の前に表示される。
 彼女は愛機ブルー・リーゼに限りなく近い構成を終えると操縦桿を握り締め、電子の戦場へと躍り出るのであった

大成功 🔵​🔵​🔵​

ティエル・ティエリエル
SPDで判定

ようし、オブリビオンマシンのパイロットを探しにいくよー☆

えっと、「じょうきをいっしている」のがパイロットなんだっけ?
ふむふむ、きっと一目見たらわかるよ!全部のフロアを見て回ろう♪

フロア図を穴があくほど見て一筆書きで全部のフロアを回れるルートを見つけちゃうぞ☆
このルートで巡回してればきっと怪しいパイロットが見つかるはず!
あっ、あっちになんか変な髪型したパイロットがいたよ!むむむー、怪しい!

※アドリブや他の方との連携も大歓迎です


木常野・都月
オブリビオンマシンのパイロットか。
普通じゃないって聞いてるけど、どんな感じなんだろ。

よし、チィ、精神的におかしい人を探すんだ。
月の精霊様のチィなら、月の狂気や浄化を司るから、おかしい人がいれば分かるかもしれない。

チィと散歩しているフリをして、周囲を歩いていこう。

チィ、おかしい人がいたら、前を通り過ぎる時に、俺によじ登ってきてくれ。
それで誰だか分かるはずだ。

俺自身も[野生の勘、第六感]で参加者の様子を伺いたい。

側から見れば、相棒と散歩してる風を装えるといいな。

目星がついたら、風の精霊様に頼んで、匂いを覚えておいて貰いたい。

役に立つか分からないけど、役に立てばラッキー程度だけどな。



「ようし、オブリビオンマシンのパイロットを探しにいくよー☆」
 えいえいおーと、ティエルの元気いっぱいな声がキャバリアハンガー内に響き渡る。

「お、おー?」
「チィー」
 それに合わせて、都月と精霊「チィ」も一緒に、えいえいおー。

「えっと、「じょうきをいっしている」のがパイロットなんだっけ?」
「うん。連絡だと、ブツブツ独り言を言っていて、背丈は俺より…ちょっと上かな?」
「チィ」
「そうそう、あと十字架の首飾りもね」
「ふむふむ、きっと一目見たらわかるよ! 全部のフロアを見て回ろう♪」
 先程有力な情報を手にした猟兵から聞いた話を元に、こうして二人と一匹による捜索が始まった。
 ティエルが先頭になってキョロキョロと辺りを見回しながら飛び、その後をついていくようにチィがトコトコ歩きながら都月が最後尾となる。

「チィ、おかしい人がいたら、前を通り過ぎる時に、俺によじ登ってきてくれ」
「チィ!」
 任せてと言っているように、チィがひと鳴きした。

「…むむむ? あんなに行列ができている場所がある。よぉーし、あの部屋が怪しいぞ。突撃だー☆」
「えっ、あそこ…男性用トイレじゃないのか?」
「チィ…」
 こういうやり取りも幾つかあったが、一筆書きを描くよう隈なくフロアというフロアを歩き続ける。そうして最後にまたキャバリアハンガーへと戻ったのであった。

「あっ、あっちになんか変な髪型したパイロットがいたよ! むむむー、怪しい!」
「変な髪型…? あの人か」
 かれこれ歩き通しで、若干疲労の色が出始めてきた都月はティエルの見つけた人物に視線を送ると…それはまるで歩くたびに球のように揺れる、それはそれは見事なアフロヘアーであった。背丈、十字架の首飾りも共に一致している。

「チィ!」
 ぴょんっとチィも跳び上がり、あの人が怪しいと都月のローブをよじ登って肩に乗り知らせる。それを合図に小声で風の精霊の力を借りると、意識を集中させながら目を閉じて狐耳をピクピク震わせた。

「…うん。風の便りで声を拾ったら、独り言も一致している。アイツに間違いない」
 彼は何処に行くのであろうか?

 ――ピンポンパンポーン。
 突如地下施設内に放送を告げるチャイムが鳴り響く。

『間もなく、次の予選ブロックが開始されます。出場されるパイロットはキャバリア内で待機ください。繰り返します…』
 次の予選ブロック…つまり、このまま追っていけば、どのキャバリアがオブリビオンマシンなのかも分かる。
 人混みに紛れながら、上からでもはっきりと分かるアフロを追跡するティエルの姿を見逃さないよう都月が追う。次の予選で地上に上がるキャバリア乗り達を装いながら、彼らはついに見つけた。純白のキャバリア…さながら堕天して悪魔と化したオブリビオンマシンを。
 珍しく唸り声を上げるチィを宥めながら、都月はティエルに提案した。

「次の試合に出るなら、観戦場でどのキャバリアか皆に教える事ができる。ティエル、皆に観戦場へ集まるよう知らせてきてくれ」
「了解だよ! よぉーし、急いで皆を集めてくるよ☆」
 まだまだ元気いっぱいのティエルは上空に飛び上がり、仲間の猟兵達を探し始める。
 彼女を見届けた都月はオブリビオンマシンから発される妖気に似た物を感じつつ、コンテナの影に身を潜めながら斜行エレベーターへと向かう姿を窺うのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『セラフィム・リッパー』

POW   :    断罪の剣
【無敵斬艦刀】が命中した対象を切断する。
SPD   :    エンジェルビット
自身が装備する【BS-Fクリスタルビット】をレベル×1個複製し、念力で全てばらばらに操作する。
WIZ   :    フォールンウイング
【光の翼】を向けた対象に、【プラズマビーム】でダメージを与える。命中率が高い。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 予選ブロックを勝ち進んだ猛者たちが地上に集結し、ついに決勝の幕開けとなる。
 その中で一際目立つのが、純白の騎甲天使、サイキックキャバリアの『セラフィム・リッパー』。その戦いぶりはその姿とは想像もできない鬼気迫るもので、断罪の剣を振るい圧倒的な勝利を予選で観せて観客たちを熱狂させた。その映像は猟兵たちも観戦室を通してでも伝わるオブリビオン特有の違和感を覚え、これがオブリビオンマシンであることが判明したのだった。

 オブリビオンマシンに魅入られて妄想に囚われたパイロットの独り言は、あたかも己が審判者とでも言っているようであった。このソドムとゴモラの市とも言える掃き溜めを、神の裁きと称して浄化という名目の殺戮を、決勝戦を勝ち上がったキャバリア達を『オブリビオンマシン化』することで果たそうとしているのか?

 闘いのゴングが決勝の地に響く。
 栄誉、名誉、虚栄、闘争、破滅…様々な思惑が交差する闘いが今始まった。
シル・ウィンディア
決勝戦、ちょっとわくわくだけどお役目果たさないとね
さて、行くとしますかっ!

今回は遠距離中心で立ち回るね
リュミエール・イリゼで牽制射撃を行って、本命はブラースクでの狙い撃ちっ!
【第六感】で動きを【見切り】、【瞬間思考力】で判断をしてからの
【スナイパー】で脚を狙い撃つよっ!

敵機の攻撃は【残像】と【フェイント】で回避
被弾時は奥の手の【オーラ防御】で防いで…

うぅ、流石に強いか…
それじゃ、ここからは、限界突破のわたしでお相手っ!

ここまで、【多重詠唱】の裏でこれを詠唱していたんだから
【限界突破】の【魔力溜め】で魔力チャージ
【全力魔法】でのヘキサドライブ・エレメンタル・ブラスト!
怨念だけを撃ち抜く!



「決勝戦、ちょっとわくわくだけどお役目果たさないとね」
 ブルー・リーゼの中で今か今かとウズウズしながら、シルは決勝戦が始まる合図を待つ。既にオブリビオンマシンはどのような戦術で戦うか観戦室で確認済みの彼女は、その後決勝戦が始まるまで再びキャバリア・シミュレーターマシンで念入りに模擬戦を繰り返していた。後は練習通りに上手く戦うだけ…頭の中でその動きを再確認しようとした時、コクピット内に闘いの合図を知らせるゴングが鳴った。

「さて、行くとしますかっ!」
 そう意気込むと同時に身体から魔力を流し込み、ブルー・リーゼのブースターを全開にしてオブリビオンマシン『セラフィム・リッパー』が陣取っている地点まで加速させる。そしてシルの予想は見事的中する。セラフィム・リッパーが光の翼を展開させて飛翔したのだ。
 遮るものがなにもない上空に向けて、リュミエール・イリゼが幾多にも渡る虹色の光の筋を描きながら、セラフィック・リッパーの向けて放たれた。だが、オブリビオンマシンのパイロットはそれを察知すると回避行動に移り、誘導される虹色の光を抜けていき、光の翼から放たれたプラズマビームの光と衝突し合う。
 空に七色の光が弾けるように消滅するの見やりながら、シルが次の一手を放った。そう、リュミエール・イリゼは囮に過ぎない。シミュレーターではこれで倒しきれたが、シミュレーションと実戦は多く違い、シルの腕の見せ所はここからが本番なのだ。
 頼れるのは己の腕と感覚、AIでは再現仕切れない生身のパイロットならではのSENCE。敵の機動を予測し、瞬間思考で即座に判断した場所に目掛けてビームランチャー「ブラースク」を放つ。魔力エネルギーの塊はまるで吸い寄せられるかのように、セラフィック・リッパーの脚に命中した…かのように見えた。しかしながら、悪魔のマシンに乗っていると言っても彼も生身の人間だ。
 直撃する直前に断罪の剣によって、ブラースクの一撃が切り払われてかき消される。そしてその軌道を描いた先でブラースクを構えているブルー・リーゼの姿を視認すると、続け様に撃たれる魔力弾を躱しながらプラズマビームで反撃を行った。奇しくもそれはシルが先程行った攻撃と似ていて、彼女はブルー・リーゼの高機動性と裏をかいたフェイントで躱していく。

「うぅ、流石に強いか…。それじゃ、ここからは、限界突破のわたしでお相手っ!」
 シルの魔力がより強く流れると、ブルー・リーゼはカメラアイを光らせる。彼女は裏の裏をかいて、既に詠唱済みだった。限界点まで貯めていた魔力が、ブルー・リーゼの魔力タンクから一気に解放されながら砲撃モードに移る。高密度の魔力が装填され、シルはすぐさま撃鉄を落とす。

「闇夜を照らす炎よ、命育む水よ、悠久を舞う風よ、母なる大地よ、暁と宵を告げる光と闇よ…。六芒に集いて、全てを撃ち抜きし力となれっ!」
 火・水・風・土・光・闇、6つの元素が複合され極限にまで圧縮された巨大な魔力砲撃が空に向けて放たれる。突如起きた光の奔流にセラフィック・リッパーが飲み込まれていく。怨念だけを撃ち抜く必殺の一撃で倒せたか?

 いや、奴はまだ祓われていない。剣を盾にして再び直撃を免れたセラフィック・リッパーが受け身を取るように、シルの一撃を受けての墜落から免れようと着地した。とは言え、流石に無傷では済まされておらず装甲が大きく破損し、亀裂からはオブリビオンマシンの怨念そのものとも言える黒い靄を漏れ出させながらブルー・リーゼを睨むかのように怨嗟の念を送っていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アーサー・ツヴァイク(サポート)
※何でも歓迎!

『貴様らの悪事は、お天道様はもちろん…何より俺が許さねぇ!』

俺はアーサー、改造人間だ。
普段は寝てばっかりだが…事件が起きたら即覚醒! 悪い奴らを太陽の向こう側までぶっ飛ばす正義のヒーロー【ドーンブレイカー】になって大暴れ、だぜ!
苦手な事は頭を使う事、得意な事はオブリビオンをぶっ飛ばす事だ!

NG行為はないつもりだが…ヒーローらしい動きの方がやりやすいな。まあ、策を弄する頭が無いから問題もないけどな!

あと、武器やUCは好きに使っていいぜ。

んじゃ、宜しく頼むぜ!!



 必殺の一撃を受け、ついに土をつけて損傷したセラフィック・リッパーから漏れ出す黒い靄に、観戦場の観客にどよめきが走る。

「まさか、まさかアレは…悪魔のマシン、オブリビオンマシン!?」
 このクロムキャバリアではキャバリアがオブリビオンマシンと化し、オブリビオンマシンの姿は通常のキャバリアとは変わらず、それがオブリビオンマシンであるかを判断する手立ては確立されていない。オブリビオンマシンの破壊あるのみだ。
 そして戦乱を引き起こす恐怖の大将であるとともに、憎悪の対象でもある。キャバリア乗りからすれば、仲間を狂わせた、殺した、自ら手にかける事となった存在だ。

「ついに正体を曝け出したな! 貴様らの悪事は、お天道様はもちろん…何より俺が許さねぇ!」
 アーサー・ツヴァイク(ドーンブレイカー・f03446)…いや、邪悪なるオブリビオンの魔の手が力無き人々に迫る時、その闇をぶち破る暁の戦士『ドーンブレイカー』が駆るキャバリアがオブリビオンマシンと対峙する。

『俺の…俺の剣は、悪を断ずる剣だッ!!』
 コクピットにオブリビオンマシンパイロットからの通信が届くと同時に、セラフィック・リッパーが獣のように跳び、断罪の剣…無敵斬艦刀を振りかざす。ドーンブレイカーのキャバリアは腕のドリルアームを回転させ、火花を散らさせながらオブリビオンマシンの断罪の剣を受け止めた。

「何が悪を断ずるだ。貴様がやろうとしているのは、更なる憎しみを生み出す行為にすぎねぇ…いくら正当化しようがなぁ!!」
 断罪の剣を切り払い機体を一旦引かせると、ドーンブレイカーはドリルを突きつける。だが、オブリビオンマシンは防ごうと再び無敵斬艦刀を盾とした。

「Select…BUILD ACTION! 無敵だろうが何だろうが…全部ぶち破ってやるぜ!! アブソリュート・ペネトレイション!!」
 ドーンブレイカーの叫びに呼応しながら、ドリルの回転速度が増していく。そして両者が激突し合い、勝ったのは…ドーンブレイカーであった。
 ドリルが無敵斬艦刀の刀身を砕き、その勢いでセラフィック・リッパーの頭部を穿つ。

「やったか!?」
 本来であれば、コロシアムのルールに従いセラフィック・リッパーの負けである。だがコロシアムどころではなくなった今では、ルール無用の戦いとなっている。頭部を喪ったオブリビオンマシンは、欠損した部位を補うかのように黒い靄で頭部を再生させた。その形相は、まさに悪魔そのものであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ティエル・ティエリエル
WIZで判定

ヘンな髪型なパイロットさん、オブリビオンマシンに乗ったから髪型もおかしくなっちゃったのかな?
とりあえず、オブリビオンマシンを壊して助け出してあげよう!

ボクのレイピアが真っ赤に燃える!オブリビオンを倒せと轟叫ぶぞ☆
いっくぞー☆ばくねつ!【お姫様ビーム】!
お互いのビームの押し合いになるけど、負けないぞー☆とテンションが上がってきてビームの威力がアップ。そのまま押し切っちゃうよ♪

※アドリブや他の方との連携も大歓迎です


木常野・都月
遂に本命のオブリビオンマシンとの対決か。

今回の任務で初めてキャバリアに乗ったけど、思ったより何とかなりそうだ。

この任務終えたら、自分用のキャバリアを探したい。
とはいえ、まずはこの任務を何とかしないと。

オブリビオンマシンのパイロットは、倒せば元に戻るんだっけ。
なんとかしてアフロ頭を助けないと。

相手の獲物は剣だ。
近寄らなければ何とかなるかも。

まずは地の精霊様の[属性攻撃]で、敵の足元に電磁場を発生させて、重力をかけて身動き出来なくしたい。

UC【黒の狐火】で攻撃したい。
コックピットあたりは外して、後は容赦なく。
精気も全乗せで!



「ヘンな髪型なパイロットさん、オブリビオンマシンに乗ったから髪型もおかしくなっちゃったのかな?」
「オブリビオンマシンのパイロットは、倒せば元に戻るんだっけ」
 オブリビオンマシンの頭部が喪われ、機体から吹き出した黒い靄が新たな頭部として形成される様に、オブリビオンマシンのパイロットの姿を知るティエルと都月は徐々に膨らんでいく靄に独特なアフロヘアーを思い出す。仮にオブリビオンマシンに魅入られて髪の手入れをしなくなった結果ああなったとすれば、彼は天然パーマな体質だったのであろうか。

「とりあえず、オブリビオンマシンを壊して助け出してあげよう!」
「うん。なんとかしてアフロ頭を助けないと」
 もはやオブリビオンマシンパイロットはアフロ頭として二人の認識は完全に一致した。それに抗議するかのように、靄の中に赤い目のような物がふたつ浮かび上がると、牙を剥かせて咆哮する。たかがメインカメラをやられただけだと叫んでいるのか、アフロ頭よ。
「相手の獲物は剣だ。近寄らなければ何とかなるかも…大地の精霊様、お力をお貸しください」
 都月の祈りと共に、オブリビオンマシンの足元で火花が突如起きた。大地の精霊が都月の呼びかけに応じて地下の岩が砕かれる事により生じる微弱な電磁波が増幅され、強力な力場となって地球の重力に囚われたかのようにオブリビオンマシンの身動きを封じた。

『セラフィック・リッパー…動け! セラフィック・リッパー…何故動かない!?』
 通信越しに伝わるオブリビオンマシンパイロットの焦り声。

「都月くん、これで決めるよ☆」
「え? もしかして…アレをするの?」
「もっちろん☆ ボクのレイピアが真っ赤に燃える!」
「オ、オブリビオンを倒せと!」
「轟き叫ぶ♪」
 その時、不思議なことが起こった!
 高まる気力とUCの共鳴に呼応するよう、二人が乗るキャバリアが金色に輝いたのだ。それは都月が乗るキャバリアから放たれる妖狐特有の妖気によるもので、伝説の妖狐の金色の毛並みがオーラとして顕現されたのだ!!

「いっけぇぇぇぇぇ☆ ハイパーお姫様ビームッ!」
 高々と掲げたレイピアに光が集まり、極太のお姫様ビームが放たれる。だが、オブリビオンマシンも最後の悪あがきか、今残された攻撃手段プラズマビームを光の翼から放ち迎撃にあたる。両者は拮抗しあい、押し合い引き合いの攻防している中、都月のキャバリアは膨大な魔力と妖気を込めた巨大な黒の狐火を作り出していた。そう、ティエルがお姫様ビームで時間稼ぎし、黒火の中で妖狐の模様が赤く揺らめくよう燃える黒の狐火が本命である。

「これで、終わりだぁ!!」
 都月のキャバリアが放った巨大サイズの黒の狐火が宙を跳ねながらお姫様ビームを強く押し進ませ、オブリビオンマシンのプラズマビームを裂けさせながら直撃させた。

『うぉおおおおおっ!!?』
 黒い火球とビームの奔流に飲まれたオブリビオンマシンの装甲がみるみると剥がれていき、その下に隠れていた黒い靄が徐々にかき消されていく。だが、オブリビオンパイロットには恐怖がなかった。コクピット内が金色の妖気に満ち溢れ…もふもふした感触に包まれたのだ。もふもふの癒やしと安らぎを得たオブリビオンパイロットの険しい表情が徐々に緩んでいき…彼の心に巣食ったオブリビオンマシンの残滓は消え去ったのであった。
 そして、全てが終わった跡にオブリビオンマシンの姿はなく、無傷のまま残ったコクピットブロックから出てきたパイロットは放心しながら、ただただ赤く燃えるような夕焼けの空を眺めていたのであった。


 こうして猟兵達の活躍により、オブリビオンマシンの脅威は去った。
 しかし、クロムキャバリアは各地で燻っている闘争の戦火に包まれようとしている。今も何処かでオブリビオンマシンとして目覚めたキャバリアが、世界を破滅へと導かせるパイロットが乗るのを息を潜めながら潜んでいるだろう。だが、猟兵達は闘う。クロムキャリバアに平和が訪れるまで、彼らも闘い続けるのだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年10月18日


挿絵イラスト