7
暴走する巨兵

#クロムキャバリア #諸国連合

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#クロムキャバリア
#諸国連合


0




 小国家同士で争い合うクロムキャバリエのこの世界の中で、珍しくも手を取り合いフィルメイ諸国連合を名乗る国々があるようだ。
 手を取りあったとはいっても、一国だけでは生命線であるプラントを守り切るほどの戦力を用意出来なかったからと、仕方なしの部分が多かったようなのだが。
 諸国連合を潤せるほどにはプラントの生産力があったゆえにそのような経緯に至ったと言う話である。……逆に言えばそれだけ国一つの国力が低いと見えたりもするのだが……。
 それはともかく、国境・プラントの防衛を主とした連合となったことで、ある程度の落ち着きを取り戻したかのように見えたのだが……今度はテロリストに悩まされることになっているらしい。

「まぁ、そのテロリストってオブリビオンの事なんだけどね?」
 いつのも幼い少女、ではなく大人っぽくというか大人ヴァージョンなユキノ・サーメッティアが事もなげに言う。
「さて、新しい世界が見つかったわけだけど、早速オブリビオンの事件ですよ」
 ……どの世界でもオブリビオンに悩まされるのは一緒ということだ。

 今回の見えた事件に関してだが、プラントから生産された物資を運ぶトレーラーがオブリビオンマシンとなったキャバリエとその配下のキャバリエの部隊に襲撃されるという物だそうだ。
「一応、トレーラー側に護衛は付いてるけれど、そのままじゃあ奮戦虚しく散されるだけなのよ。だから、皆には傭兵として護衛に着いてもらう必要があるのよ」
 兵力を用意するというのも大変らしく、護衛に名乗り出れば喜んで参加させてくれるだろうとのこと。
「あぁ、世界柄キャバリエに乗って戦うことになるけれど、持ってる人は自前のでいいけれど、持ってない人は貸し出してくれるよ。まぁ、生身で戦えなくもないけど……」
 機体同士で戦うも、生身で戦う超人みたいに行こうとも、それは本人次第という訳だ。
「それじゃあ、その国々のライフラインを護るためにもお願いね」
 そう言って、ユキノは門を開く準備を始めた。


にゃんさん。
 新しい世界よりクロムキャバリエのロボット世界ですね。
 にゃんさん。なのです。

 今回の話は諸国連合を巡て物資を運ぶトレーラーを護る護衛任務です。けど、護ることを護衛の兵士に任せて遊撃として動くのがいいでしょう。配下はともかくボス格がトレーラーに下手に近いと被害が出ちゃうでしょうし…。
 戦闘はハイウェイ上で襲撃をかけられます。軍事関連の道路のため、他に一般の人はおらず、避難の必要もない。
 道の幅も広いので思う存分に動くことができますよ。

 諸国連合のちょっとした補足。
 連合といっても3つの弱小国家からなる。ある意味3竦み。
 それぞれの統治の仕方については互いに干渉しあわないが、連合としての国境線やプラントへの襲撃があった場合に、協力しあうという下に連合になり、他の小国家から手を出し辛くする状況を作ったそうな。
202




第1章 集団戦 『オブシディアンMk4』

POW   :    ホークナパーム
【油脂焼夷弾】が命中した対象を燃やす。放たれた【高温の】炎は、延焼分も含め自身が任意に消去可能。
SPD   :    ピアシングショット
【スコープ照準】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【RSキャバリアライフル】で攻撃する。
WIZ   :    マイクロミサイルポッド
レベルm半径内の敵全てを、幾何学模様を描き複雑に飛翔する、レベル×10本の【誘導ミサイル】で包囲攻撃する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

空桐・清導
SPDで挑むぜ。キャバリアは必要ねえかな。

「マジでロボがいる世界なんだなあ・・・!」
周りにいる鋼の騎士達を見て、思わず目を輝かせる。
さて、何時までもこうしているわけにもいかねえか。
「パイロットは救出できんだったな、個人的にはすげー助かる。
往くぜ、ブレイザイン・アクセルモードッ!」
機械鎧の各部がスライドして光が溢れ、全体的に流線形になる。
刹那、目にも止まらぬ速さで動くぜ。
「スコープ照準なら、見えてねえとな!」
出来るだけジグザグに動いて照準をブレさせる。
乱射すんなら[オーラ防御]で弾くぜ。
オブリビオンマシンに近づき、
ブレイジング・レザーでコックピットを切開して救助。
「さあ!次の相手はどいつだ!!」


ロッテ・ブラウ
はぁ~~~…っ
いやさぁ、ロボット相手にまともにやり合って
勝ち星を拾える気がしないんだよね…

周囲の護衛の方になめられない様に、年相応の人の姿に化けつつ
ハイウェーを走るトレーラーの荷台に腰を掛けながら、外を眺めています

戦闘になれば絡め手で応戦!!
マイクロミサイルポッドの包囲攻撃を、不思議な小部屋でトレーラーごと緊急回避
『オブシディアンMk4』の死角に出口を繋いで
幻属性の「属性攻撃」で、仲間の機体が敵に見える強力な幻術を叩き込みます
こういうのココの言葉だと、はっきんぐって言うのかな?
効くかは半信半疑だったけど効果は抜群かな?
じゃんじゃん行くよ♪嘘つきのボクの世界にいらっしゃーい♪



 ハイウェイを進んでいくトレーラとその護衛のキャバリエの一団が街中を走り抜けていく。
「はぁ~~~…っ」
 その一団に同行してるロッテ・ブラウ(夢幻・f29078)が憂鬱そうに特大の溜め息を吐いていた。
 ロッテ態度とは対称的なのは空桐・清導(ブレイザイン・f28542)で、自身も機械鎧を身に付けているからか随伴しているキャバリエを見て目を輝かせていた。
「マジでロボがいる世界なんだなあ……!」
 ロボが主体である世界ということで、色々とくすぐられるところがあるようなのだった。
 ただ、ロボが主体ということは、必然、相手になるのもロボである。
「いやぁ、ロボット相手にまともにやりあって勝ち星を拾える気がしないんだよね…」
 それを感じ取っていたロッテだから、先の溜め息という訳である。
 そんな、気持ちが対称的ではあるけれど、でもキャバリエを借りずに生身で対処するつもりな2人は、トレーラーの荷台……のその上に腰掛けていた。

 さて、ハイウェイが続くだけの殺風景な風景のままだが、何もなければいい……と思うことは起こる事を先に聞かされている以上は無理な話。
 何処からなのか唐突に、黒曜石のような塗装を施されたキャバリエ―オブシディアンの数機がトレーラーの一団を塞ぐようにして立ち塞がる。
 兵士の誰かが何者と誰何するよりも速く、オブシディアンの数体がミサイルをトレーラーに狙いを付けて発射してきて……いきなりのことで護衛も対処に入るのも遅れてしまう。

 発射されたミサイルがトレーラーが居た場所に降り注ぐ。
 護衛の対処が待ち合いそうになくても、荷台の上に乗っていた人物は十分に間に合うだろう。
 ミサイルが降り注ぐ中で、じゃあとばかりにロッテは大きなトレーラーを隠し切ってしまった。
 着弾前にトレーラーが丸ごと消えたことで、きっと敵方も驚いたことだろう。
「ボクの嘘は見破れなかったかな?」
 悪戯が成功したかのような顔を見せる。普段からして自分事を嘘付きと言ってのけて、見た目からして欺いているのだからそう簡単に見破らせない。

 破壊対象としていたトレーラーそのものがこの場から消えたことで敵方も戸惑っているようだが、その時間を許すような事もしない。
 一人、清導が真っ向から対峙するようにして立つ。
「パイロットは救出できたんだったな、個人的にはすげー助かる」
 オブシディアンのキャバリエ部隊と敵として向かい合っているが、そのいずれもオブリビオンの力によって狂わされているだけ、機体から降ろす事ができれば正気に戻るということで、清導も助けられるならそっちの方がいいと力の入れようも十分なようだ。
「往くぜ! ブレイザイン・アクセルモードッ!」
 その声で清導が身に付けている機械鎧の各部位がスライドして、その際に覗く隙間からリアクターのものなのだろうか強い光が人の形を為して溢れて行く。
 機械鎧の変形駆動も終わり光も弱まってくれば、清導は極力、風の抵抗を受け流すかのような流線形の形になった機械鎧に身を包まれていた。

 踏み出す脚に力を籠めて、清導は翔け出す。
 敵からしてみれば、清導のこの行為はロボに対して無謀な突撃に見えたことだろう。
 事実、トレーラーを見失ったが、代わりに無謀な事を仕出かすような奴に引導を渡してやると言わんばかりにライフルを向けてくる。
 キャバリエとの戦闘を想定したライフルだ、その口径はただの人間を相手にするには大きすぎるだろう。
 だが、清導の今の姿は超高速戦闘を可能とする姿である。
「スコープ照準なら、見えてねえとな!」
 清導はあえてジグザクに動くことで、オブシディアンからの照準の狙いを付けさせない。
 その為、中々に狙いを付けられなくて、やがては痺れをきらしたのか数を撃てば当たるかのように、乱雑に撃ちだし始めた。
 オブシディアンのライフルから撃ちだされる弾丸は、人の身にはそれだけで質量があるが、その代わり大きい故に弾と弾の隙間も多い。
 翔けながらも身を守るようにして弾丸の雨の中に飛び込む清導に、弾丸は掠るようにして過ぎていく。
 翔ける勢いのまま、オブシディアンのコクピットの所に飛び込めば、先の勢いのままの腕部のブレードを一閃。

 ただの斬撃ではなく、熱も伴うそれは、キャバリエの装甲を斬り裂き、その中に入り込んでいるパイロットを日の下に曝け出させた。
 コクピットを斬り裂き、中のパイロットを助けるために掴もうとするが、横合いから狙ってくる別の機体……。
 助けるために止まったところを狙ったらしい、だけれどそれは味方のパイロットごと撃つような狂気を感じさせるものなのだが……破滅を呼ぶオブリビオンの影響なのだろうか?
 横合いからのオブシディアンから撃つ、その瞬間。その機体を狙ったミサイルによってその銃撃は止められた。
「こういうのココの言葉だとはっきんぐって言うのかな?」
 ロッテの得意な幻術で、清導が助けた機体とを誤認させたのだ。
 ただそう清導の場所を間違うように見せただけでなく、味方が敵に見えるようにもしたために、敵が増えたように見えたことだろう。
「効くかは半信半疑だったけど、効果は抜群かな? じゃんじゃん行くよ♪ 嘘つきのボクの世界にいらっしゃーい♪」
 誰が味方で、誰が敵か、その判断も曖昧になったようで同士討ちを始める者も出てきたようだ。

 敵方が混乱の中に沈んでいく中で、パイロットを助け出した清導はその人を余波が届きにくそうな場所に連れだしていた。
「さあ! 次の相手はどいつだ!!」
 まだまだ助け出す必要がある人はいると、もう一度オブシディアンの方へと向かいだすのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ユウヤ・シュバルツ
相棒の結華(f01731)と参加

借りた量産型キャバリアに乗り込み、携帯端末のデバイスを機体にセットしサポートAIのルルを呼び出す。
「ルル。機体の調整を頼むぜ?」
お転婆そうなフェアリーの少女が元気よく返事をし
「うん!任せて、ユウヤ」

「よし。結華!準備はいいか?」
「わかった。ユウヤ・シュバルツ、出るぜ!」
出撃後、周りの敵とロックオンされたことをルルが教える
「ユウヤ。サーチした敵の数をモニターに出すね」
情報を受け取ると同時に、外の結華に
「わかった。行くぞ、結華!」
UC使用し、電子妖精のサポートとユウヤの持つ本来の技術を合わせた巧みな操縦で敵の狙撃を回避し、攻撃後の隙にカウンターでライフルを撃ち込む。


御門・結華
マスター(f01546)と一緒に参加します。
精霊と融合する機能を持つ魔導人形の少女。クールに見えてツンデレ。

ユウヤの機体の肩に乗り、デッキからサラマンダーのカードを引いて構えます。
「火の精霊よ。我が身に宿れ」
防具改造で紅蓮のドレスを身に纏い、右手に武器改造で作り出した大剣を装備します。
「マスター。こちらの準備は整いました」
キャバリアの肩から落ちないように、怪力で左手で機体に掴まります。

AIのルルからの情報で敵の狙撃を回避した後
「マスター、避け切れない分はこちらでカバーします」
「操縦に集中してください」
UCで炎弾を放ち、ミサイルを貫き誘爆させて機体への攻撃を防ぐ。
「火の精霊よ。我が敵を焼き払え」



 襲撃を受けて戦端が開かれて。
 護衛への同行の際に借り受けているキャバリエに乗りこんだユウヤ・シュバルツ(疾風迅雷・f01546)が、携帯端末をセットさせつつ軌道、機械の巨躯が唸りを上げる。
「ルル。機体の調整を頼むぜ?」
『うん! 任せて、ユウヤ』
 機体を動かしながらユウヤがそう声を掛ければ手の平サイズほどのなんだかお転婆そうな小さな妖精の少女が元気よく返してきた。
 フェアリーのように見えるが、先程セットした端末の管理AIであるらしく、だからユウヤは機体の制御や管理を任せるようだ。

 操縦席の中での短いユウヤと小さな妖精のやりとりが為されている外で、ユウヤと行動を共にしている御門・結華(色褪せた精霊人形・f01731)もまた戦闘の準備をしていた。
 彼女は別のキャバリエには乗り込まず、ユウヤが乗り込んだ機体の肩にへと飛び乗る。
 そこで、結華は力の契約の証である一枚のカードを取りだし――取りだしたそのカードに描かれているのは火の意味。
「火の精霊よ。我が身に宿れ」
 契約の力を引き出すための言葉を発すれば、カードから炎が漏れだすようにして激しく燃えあがり、結華を包み込んでいく。
 火に包まれた結華であるが、だがそれはその身を燃やすような物ではなく、取り込まれていくようにして消えて行った。
 消えていく火の下から現れたのは、銀のようにも見えた灰色の髪が燃える炎を思わせる鮮やかな色へ、着ていた黒のドレスもまた、身を包んだ火を取り込んだような色にへと変化させた結華の姿であった。
「よし。結華! 準備はいいか?」
 劇的とも言える変化を結華が終えた所に、タイミングよく用意が整ったのかを機体の調整も終わったのだろうユウヤが問いかける。
「マスター。こちらも準備は整いました」
 主であるユウヤのその問いに、自分の身体の半分ほどは隠せてしまいそうな大剣を右手に携えながら、逆の手は機体にしっかりと掴まえながら整ったことを返した。

 ユウヤと結華、共に戦いに赴く準備は整った。
「わかった。ユウヤ・シュバルツ。出るぜ!」
 整ったのであるから、後は戦場に飛び出すだけ。
 出撃の合図として叫ぶと、肩に結華を乗せたままユウヤはキャバリエを発進させる。

 襲撃者であるオブシディアンの部隊に多少の混乱が見受けられるものの、その混乱からは脱し始めているのか護衛の部隊を激しく撃ちあっている。
 ロボであるキャバリエ同士の戦闘のただ中に、直に介入するユウヤだけれど、新しく入り込む形になっためか、ある程度の注目を集めたようだ。
『ユウヤ。サーチ下的の数をモニターに出すね』
「わかった。行くぞ、結華!」
 狙いを付けられた危険を知らせる警告音が操縦席の中に幾度も鳴り響くが、それに慌てず、敵の数がどの程度いるのかと索敵した結果をルルがユウヤにへと知らせた。
 その間にもユウヤの機体を狙うオブシディアンが手に保持するライフルから、その巨躯に見合った大きな火が噴かれ、次いで肩の先に備えられているポッドからミサイルが飛ばされる。

 狙いすまされた狙撃であったが、ユウヤもそれをただ棒立ちのまま受けるはずもなく、回避運動にと移行。
 元々、高速で動くことと高い技術を持つユウヤと、機体の力を十二分に引き出すためにサポートする妖精のルル。更には意図的に極限の集中状態になることで、その反応速度は異常とも言えるほどに高めて。
 量産型であるキャバリエが持つ本来のスペック以上の機動を見せて、飛んでくるライフルの弾丸を機体に掠らせるかのように最小の動きで避ける。
 そのようにして避ければ、お返しとばかりにユウヤのキャバリエが手にしているライフルで相手の一機を撃ち抜いた。

 反撃で一機を落としはしたが、今度はライフルと、それを補うようにして降り注ぐミサイルの群。
 ただ真っすぐ飛ぶ弾丸だけならば、先程のように避けてしまえばいいのだが、それを読むかのようにミサイルが飛んで来れば、ある程度は大きく避けてしまうことも必要になってくる。
 けれど、そのように動かざるをえなくなれば、その動きに僅かな隙が生まれてしまう。
 その僅かな隙ですら、ライフルやらミサイルで狙われている状態では余裕も失くしてしまいそうなものであるが……。
「マスター、避け切れない分はこちらでカバーします」
 ユウヤは機体一機でいるが、一人でいるわけではない。
 回避しきれないのならば、その分をもう一人が受け持つだけだ。
 機体の肩でルルの索敵を聞いていた結華は、その情報を元に何処からどのような攻撃が飛んできているのかを把握、主のユウヤが避けきれなくなったのならばと炎弾を放ち、直撃するしないにも関係なく、炎弾で貫いた。
 結華のこの行為に驚いたのは敵方のほうである。なぜならばユウヤの機体にはそのような遠隔操作するような兵装を装備しているとは見えなかったからなのだが。
「操縦に集中してください、マスター」
「結華、助かったぜ」
 だが結果としては体勢を立て直す時間を稼げたようで、ユウヤも回避機動で出来た隙を無事に直す。

 炎弾によって一瞬の静寂が訪れたが、気を持ちなおしたようで、また同じようにミサイルを飛ばしてくる。
 だが今度は結華の炎弾による援護もあるのだから、回避に専念する必要もない。
「火の精霊よ、我が敵を焼き払え」
 飛んでくるミサイルは、結華の操ることで自在に動く炎弾が貫いていって、その熱と火は内部に詰め込まれた火薬に引火、結果、爆発を起こしてその影響を受けたミサイルも誘爆させていく。
 ミサイルが爆発したことで、視界を遮るような煙が辺りを包み込むが、その煙を裂く様に銃からの数発の轟音が轟かせられる。
 ルルが索敵したことで、敵の位置を知る事ができたユウヤが撃ったのだ。

 撃たれた銃弾は、敵機であるオブシディアンの腰部や腕部を貫いており、機体の主要な部分を撃ち抜いたらしく、撃たれた機体は脱力したかのように動かなくなっていた。
 煙の中での正確な攻撃に、浮足だったかのようになる敵部隊であるが、そこに、音もなく飛来する炎弾。
 サイキックや電子とはまた違う理力が働くその炎弾は機体のセンサーも反応し辛かったらしい。
 その炎弾に気づかれた時には、既に数機のポッドを貫いていて、兵装ごと爆破させる。
 装備したまま残弾全てを爆破されたのだから、その跡である肩部や腕部はひしゃげていたり千切れていたりと、重度のダメージを受けたと分かる程で、修理よりも交換した方が早いと思わせるほどであった。

 少なくない被害を受けさせたのだから、士気も低下してるだろうが、パイロットはオブリビオンの影響下にある。
 その思考は破滅的な思想にされているようで、自分すらもその対象と見做してるかのようであった。
 全滅まで撤退しないとような意志では味方の護衛に恐怖を感じさせるかもしれないが、敵機の数も減ったことと、先程見せた機動もあるからか、そこまでは無い様子。

 大本であるオブリビオンマシンはまだ残ってはいるものの、配下としているオブシディアンも目視で数えられるほどの数機である。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

栢山・源治
連合っていうからすげーと思ったが中々危うい国だな
だがまぁ…うちの商品を売り込むチャンスか

事前
戦場の状況の把握
特にこちらが有利に立ち回れる位置を確実に確認

つーか…あいつらも噂の猟兵って奴か
あいつらのデータも記録しておくかね

【限界突破】で突き進み
クリーピングコインで【範囲攻撃】
面白いだろ
金貨だけど売物にならないが武器にはなるぜ

【瞬間思考】で有利な立ち位置へのルートを確認
一気に移動してそこからユベコ発動

一気に仕留めさせてもらうぜー!

って
パイロットを助けろ?
中々シビアなオーダーだが了解だ

若しかして噂の乗り手を壊すキャバリアかあれ?
コックピットを避けて破壊
乗り手の脱出を促すよう立ち回る


フィオナ・ウンベカント
サイキックキャバリア「ジークヴァルト」を召喚し、かっこよく搭乗
さあ行こう、ジークヴァルト!
君と共に戦う初の実戦だ、頼りにしているよ

…おっと、少し出遅れたかな?
すでに大勢は決しているようだけど、どうやら退く気はないらしい

それならこちらに向けて放たれる焼夷弾をサイコキネシスで掴んで投げ返し、
逆に燃やしてやろう
返し損ねた分は念動力による[衝撃波]や[オーラ防御]を放って相殺する

攻撃を防いだら、今度はこっちの番だ
ぼくの想像の力でキャバリアサイズに巨大化したアリスランスを、
ジークヴァルトに持たせて突撃
コックピットへの直撃だけは避けつつ、蹴散らしてやろう



 そこいらで金属が軋み、爆発の音が鳴るなかで。
「連合っていうからすげーと思ったが中々危うい国だな」
 唐突に戦場となったその場で、栢山・源治(自称鬼畜皇帝・f30114)が敵方に悟られないように動き回っている。
 相棒であるキャバリエの紅月に乗り込んではいるが、攻撃を仕掛けるわけでもなくそのように動くのはなぜか?
「だがまぁ…うちの商品を売り込むチャンスか」
 戦場を俯瞰できそうな位置を取りつつ、口から零れ出た内容から、商売の匂いを感じたようであった。
 戦場を見渡せる場所に位置取りをして眺めてみれば、一人の女性を見つける。

 一人の女性―フィオナ・ウンベカント(アンノウン・f21922)が片手を挙げると、それを呼び水としたのかフィオナの後ろが陽炎に一瞬だけ揺らぎ、揺らぎもすぐに収まれば、フィオナの機体が初めからそこに居たかのように現れる。
 細身のようにも見える機体ながらコートのようにその姿を包み護る装甲に、頭部には三本の角の意匠が相手に畏怖を与えそうなキャバリエが、まるでフィオナに剣を捧げた騎士のように片膝をついた姿勢で。
 フィオナは喚びだしたジークヴァルトの中にへと一足飛びに乗り込むと、操縦席へと座る。
 記憶は無くとも、なぜか妙に懐かしい。
「さあ行こう、ジークヴァルト!」
 愛機となる相棒の名を叫び、共に戦う初の実戦に向けて、フィオナとジークヴァルトは戦場へと舞い躍る。

 源治の目の前、紅月のモニターに映し出されたのはフィオナのジークヴァルトの他、生身でキャバリエと渡りあう者と、従来のスペック以上に機体を動かく者の姿も映す。
「つーか…あいつらも噂の猟兵って奴か。あいつらのデータも記録しておくかね」
 商売の匂いを感じて渡ってきたが、最近になって噂になっているキャバリエと生身のままで戦える存在の姿に、これは僥倖と小さい笑みを浮かべていた。

 踊り出たフィオナ、だが既に大勢は決まっているような状態。
「…おっと、少し出遅れたかな?」
 遅れてしまった感じはあるけれど、敵方はそのような状態でも退くような様子もない。
 なら、まだ降ろされてない乗り手のパイロットを助けられる可能性もあるのだから、遅くに逸したというわけでもないだろう。

 こちらのことなんて知ったことではないとオブシディアンから焼夷弾が撃ちだされる。
 撃ちだされたその焼夷弾は、ジークヴァルトが手をかざしたことで何かに邪魔されたかのように空間に固定されて推力を落とす。
「いっそ全て焼き尽しす魂胆かな? 残念だね、逆に燃やしてやろう」
 フィオナがそう言えば、空間に固定されていた焼夷弾はくるりと反転、撃ちだしてきた機体へと返却させた。
 攻撃を返されたことに驚いたのか、慌てたように他のオブシディアンが相殺を狙うかのように焼夷弾を撃ってくる。
 機体同士の中程でぶつかり合って辺りに炎を撒き散らすが、ぶつかることもなくすり抜けていった物もあったらしく、それは当然ながら機体の方へと飛んできた。
 けれども、それを届かせるようなフィオナでもなく、腕を前に突き出させるようにジークヴァルトを操ればすり抜けていていた焼夷弾は風の壁に当たったかのように爆発四散させた。

 焼夷弾のぶつかり合いによって生じた炎が戦いの場に広がる。
 その炎を中を、突っ込んで突っ切る一機……。
 好機と見た源治が、相棒を突っ込ませたのだ。
 辺りの炎の熱によって生じた機体への負担が警告として源治の耳に届くがそれに構わず、炎のただ中を突っ切って行く。

 無茶をして炎を突き抜けてしまえば、前には敵方の機体であるオブシディアンの数機。
 源治が駆る紅月の周囲に、チカリと小さく光を反射させる物体が、飛び出した紅月に目を奪われている敵の機体にへと、散弾の如く浴びせて穿たせた。
「面白いだろ? 金貨だけど売物にならないかが武器になるぜ?」
 源治がそう言ったけれど、その声は届いてないらしく、機体を穿った何かは小さくて感知しにくいようで、何が原因でそうなったのか分かってなさそうに周囲を見渡している。
 そこに続く、ジークヴァルトが炎を裂きながらやってきた。

 先ほどまで無手であったジークヴァルトであるが、今はその手には巨大な槍を携えている。
 その槍で道を阻む炎を裂いて、その勢いのままにオブシディアンのその穂先を突き入れた。
 それを見た源治も、ここで一気に決着をつけようと紅月を動かす。
「一気に仕留めさせてもらうぜー!」
「仕留めるのはいいがパイロットは助けてやってくれよ?」
 そこへ、割り込むようにしてはいるフィオナからの通信。
「って、パイロットを助けろ? ……もしかして噂の乗り手を壊すキャバリエか、あれ?
「そういうことさ」
 出鼻を挫かれたようになってしまったが、通信の内容でとある噂のことを源治は思い出せば、その内容が難であったかと呟き、聞いていたフィオナからも肯定されて返される。
「中々シビアなオーダーだが了解だ」
 乗り手が好き好んでテロ行為に加担したわけではなく、操縦席から降ろせば本に戻ることも知られてる以上は乗り手ごと討つ必要もないということで、助け出すす方向で動くことにする2人であった。
 僅かな時間の中でそんなやり取りをしつつ、源治の紅月は、小さな金貨をコックピットを避けるようにして円のように貫かせてくり抜き、フィオナのジークヴァルトも手に持つ槍をコックピットを避けるようにして薙いでいく。

 そうして、残りの数機も沈黙させると……中に乗っているパイロットにそこから降りるように促しはしたけれど、乗ったままでは可笑しいままのようである。
 何も出来ずとももがく様にしていたため、結局は無理矢理に降ろすことにはなったが。

 全員のパイロットをコックピットから引きずり出してやれば、襲撃を仕掛けたオブシディアンのキャバリエ部隊には動かせる物はもう無いようだ。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第2章 ボス戦 『電脳巨兵オリバレス』

POW   :    ユミルの落とし子
自身の身体部位ひとつを【プラントで生まれ損なった巨人】の頭部に変形し、噛みつき攻撃で対象の生命力を奪い、自身を治療する。
SPD   :    シンクロゲイザー
レベル×100km/hで飛翔しながら、自身の【電脳】から【洗脳電波】を放つ。
WIZ   :    UCフィールド
【電磁バリア】で受け止めたユーベルコードをコピーし、レベル秒後まで、電磁バリアから何度でも発動できる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はナギ・ヌドゥーです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 襲撃を退け、安堵の溜め息が護衛のコックピッチ内で聞こえてきそうなほど弛緩する空気が漂う。
 けれど、先の襲撃者は大本の配下に過ぎない。

 一息を入れそうな所に、暴走させた大本であろう存在が傍にへと降り立つ。
 それは通常のキャバリエよりもはるかに、見るからに巨人と言えそうなほどに大きい。
 その存在は、猟兵ではない兵士にはただの巨人にみえたことだろう。だがしかし、猟兵であり、今こうして直接対峙したこの時ならば、これこそが大本であるオブリビオンマシンであることが分ったことだろう。

 電脳の巨兵が、武装を展開する。
 ……相手はこちらを潰すつもりであるらしい、しかし、こちらもまた相手を逃がす理由もないのだ。

  
空桐・清導
POWで挑みます

「で、でけえ…!」
巨大なその姿を見上げるが、そこに恐怖の感情はない。
「大元のオブリビオンマシンだってな。
これ以上、お前に悪さはさせねえ!
俺に応えろブレイザイン!さあ、燃えていくぞ!!」
[気合い]を入れてUCを発動させる。
燃え盛るオーラを纏い、炎の巨大な剣を両手に持つ。
敵の身体を駆け上がり、
デカいがゆえに狙いやすい武装を[なぎ払う]。
迫る攻撃は出力を上げ、[怪力]で切り伏せる。
「デカいだけじゃ、俺は止められねえぞ!」
巨人の頭が迫った時は驚くけど、離脱することで対処する。
「これで最後だ!」
[勇気]を爆発させ、出力を[限界突破]させる。
より長大になった剣でコックピット以外を切り崩す。



「で、でけえ…!」
 電脳巨兵オリバレスのその威容を見上げる空桐・清導(ブレイザイン・f28542)は、声を震わせて思わずそう呟く。
 キャバリエの大きさよりも巨体であるのだから、自分の足で地に立っている清導からしてみれば、頭頂までの距離はどれくらいか。
 だが、声を震わせたのは恐怖の感情からではない。
「大本のオブリビオンマシンだってな。これ以上、お前に悪さはさせねえ!」
 相手の大きさに怯むことなく、清導は闘志を燃え上がらせる。
「俺に応えろブレイザイン! さえ、燃えていくぞ!!」
 その意志に反応するように、太陽のように熱い炎が肩から腕部へと伝い炎が噴きだす。
 両の腕から噴き出た炎が一つに纏まっていけば、大剣の形を成していった。

 大剣となった炎の剣を構えてオリバレスと対峙すれば、気が抜けていた所から持ち直して後退していたのであろう護衛の一人がキャバリエで拡声されて声をかけてくる。
『そいつは生物でもあるから気を付けろよ! それと……それのコックピットは確か頭のとこに造られてたはずだぞ!!』
 どうやら注意を促すことと、どこが操縦席の位置かを知らせるものであったようだ。
 大きさ故に何処に操縦席があってもおかしくは無かったのだが、今回の相手の急所とも言える操縦席の位置を教えられたことで、パイロットの救出のためにもそこ以外を狙っていくことにした。
「情報感謝する!」
 気を付ける場所が分ったのならそこに一撃を入れないようにと、清導は礼の言葉も短く返しながら、オリバレスのその身体を駆け上がっていく。

 自分の身体を駆け上がってくることにオリバレスの方も嫌がるところもあるのか、それともただ単に近すぎる敵を排除しようというだけなのか、払い落とそうと後ろ髪らしき部分を人の頭のような物に変形させて清導に迫らせた。
 変形させた場所だからなのか、それは小さな(清導からしてみれば十分に大きいが)雨のように降り注ぐようでもある。
「デカいだけじゃ、俺は止められねえぞ!」
 だがそれだけで清導の足を止められる訳もなく、逆に邪魔な障害を除ける様にして炎の大剣で切り払う。
 それを見たオリバレスは、これだけでは止められないならと細々となっていた2つに纏める。
 数が駄目なら質量を増やすということらしい。纏まったことで強度、特に面積も増えたことで切り払うのも難しい。けど、払うのが難しいのなら払わずに上から押し潰すようにして切り伏せる。
 だが、そうして僅かに足を止めたとことを狙って、もう片方が口を開けて襲いかかった。

 一瞬の隙を狙われたことに驚く清導であったが、そのままただ黙って喰らわれることもない。
 切り伏せた頭を足場にして上にへとその場から離れる。
 飛んだことで頭部の近くにまで辿り着いた清導は、限界を越えて溢れそうなほどに燃え盛る火でもって炎の大剣をより長大に伸ばす。
「これで最後だ!」
 より大きくなった炎の大剣を、コックピットの下側、命令を伝える主要部分と思われる頸に狙いをつけて一閃。

 炎の大剣による一閃が頸にへと入った……かのように見えたが、大剣を振った軌道上には先を失くしたらしいオリバレスの一部があるだけ。
 どうやら、清導に喰らい付こうとした変形した頭によって防がれたらしい。
 けれども、完全に防いだというわけではないらしく、生物としての面も持つためだろう、オリバレスの頸から赤い色の液体が流れていた。

 動きを止めるほどの致命傷にはまだ遠いが、それでも無視できない傷を与えたのは確かだ。

成功 🔵​🔵​🔴​

栢山・源治
こいつは…ユミル型か
しかし…何だこれ…此奴も噂の乗り手を狂わせる奴か
何故か…俺もそういうものってのが分かっちまう

…さて…新兵器を試してやるか

【瞬間思考】で敵の動きと搭乗者の位置の把握

ブラックホールキャノンで重力弾を発射
【重量攻撃・態勢を崩す】で威力を強化しつつ態勢を乱せれば

ユベコ発動
一気に行かせて貰うぜー!

【限界突破】で加速しつつ敵を中心として円を描くように全弾発射と共に打ち込み動きを封じて
止めにキャノンを槍の如く突撃して
そのまま至近距離(コックピットは避けて)ブラックホールキャノン発射!!

割と昔から人気のコンバットパターンって奴だ
一度やってみたかったが結構いい戦術だなこれは!


ロッテ・ブラウ
【SPD・アドリブ歓迎】
だぁ~~かぁ~~らぁ~~!!
さ、さっきのよりさらにデカいとか!!冗談も大概にしろって!?!?

愚痴っても働かないわけにはいかないよね―…

『…状況に応じて瞬時に最も適した姿のいずれかに変身する。ボクの術の発動にはイメージが大事なんだ―…』

そう―…
ソレは立塞がる『電脳巨兵』と同等の大きさ
ソレは厄介な【洗脳電波】を無効化し
ソレは巨兵と同等のスピードで飛翔できるキャバリア
出来た―…
やってやる!!コレがボクのチカラ!!『幻想領域』だ!!

あたかも専用機を召喚したかのように演出
白色のキャバリアの姿に変身して
幻術属性の属性攻撃を織り交ぜながら巨兵を押さえ込み仲間の攻撃をサポートします


フィオナ・ウンベカント
おいおい、こっちはまだ普通のキャバリアだって大きいと思ってる段階だよ?
ちょっと大きさのインフレが早くないかな?
まあ、自慢じゃないがぼくはもっと大きなドラゴンとやり合った事だってある
つまりジークヴァルト、ぼく達はあいつとも充分戦えるという事だ

…とはいえ闇雲に攻撃して勝てる相手ではなさそうだし、人命にも関わるか
まずは回避に専念しよう
避け切れなかった攻撃は例によって[オーラ防御]を展開して損害を抑える
狙うのは巨人の頭に変化した奴の一部が、ぼくや味方に喰らい付こうとする瞬間だ
サイコキネシスでその頭を押さえつけて動きを封じ、
何なら上下に引き裂いてあげようじゃないか



「だぁ~~かぁ~~らぁ~~!!」
「おいおい……」
 オリバレスの巨躯を前にして上がる声。
「さ、さっきのよりさらにデカいとか!! 冗談も大概しろって!?!?」
「こっちはまだ普通のキャバリエだって大きいと思ってる段階だよ? ちょっと大きさのインフレが早くないかな?」
 普通のサイズのキャバリエよりもなお大きいサイズに、ロッテ・ブラウ(夢幻・f29078)とフィオナ・ウンベカント(アンノウン・f21922)がそんな事を言ってしまうのも仕方のないだことだ。
 キャバリエのジークヴァルトに搭乗しているフィオナからしても見上げる必要があり、ロッテからしてみれば、フィオナがいった大きさのインフレを強く感じるのか、愚痴混じりである。
「こいつは…ユミル型か。しかし…」
 相手の大きさに驚く2人とは違い、栢山・源治(自称鬼畜皇帝・f30114)は地元とも言える世界出身であるから、降りて来たのが何であるのかは分かっているようで、左程の驚きはない。
 けれど、相対したことで、不思議な感覚を覚えていた。
「何だこれ…此奴も噂の乗り手を狂わせる奴か、何故か…俺もそういうものってのが分かっちまう」
 その感覚とはオブリビオンに対しる感であり、それが猟兵として覚醒しているということであるのだが……。
 まだ、源治はそうと知らないようだ。

「愚痴っても働かないわけにはいかないよねー…」
「…さて…新兵器を試してやるか」
 相手の図体が大きすぎても、だからと言って退く選択はない。
 フィオナはかつては大きな身体を持ったドラゴンと戦ったこともある、しかもその時はジークヴァルトとの出会いもまだの頃だ。
 あの時とは違い、今はジークヴァルトも居る、つまりは……。
「ジークヴァルト、ぼく達はあいつとも充分戦えるという事だ」
 フィオナはジークヴァルトと共にオリバレスを見据えた。
 とはいえ、すぐに動くような事はしない。
 体格の差による有利不利は明確であり、人命もかかっている以上は闇雲に仕掛けても、自分とパイロット双方の危険が増すだけだからだ。

『…状況に応じて瞬時に最も適した姿のいずれかに変身する。ボクの術の発動にはイメージが大事なんだー…』
 ロッテも、オリバレスと戦うため、勝てるイメージを強く固めて行く。
 その間にも、源治はオリバレスの癖などの動きを捉えきろうとするためにと、挙動の一つも見逃さないように見つめる。
 なぜそうするのかは、動きを捉える以外にもどの辺りに頭脳とも言える操縦席があるのかも見極めためでもあった。
 大きな動きをオリバレスはまだ見せていない。
「おや? 僅かだけど……頭の近くと末端の部分とで動きが違う?」
 フィオナもまた見据えていたためか、微妙な変化を見つけたようだ。
 その言葉に従い、視線を追っていけば、言葉の通りに末端に行くほど反応が遅くなっている様子が窺えた。
 ならば、反応が早いところに近いほどの操縦席が近くに置いてあるのだろうと、追いかけて見れば、確かに頭部に近いほどに反応が早く見える。
 ユミルの型についての知識もある程度に持っている源治は『脳が無い事』にまで思い着いた。
「……パイロットを脳の代わりにしたってこと、なのか?」
 そうしてそこまで思い至る。
 元々、無い部分があったからそこに詰め込んだ、ということなのだろう。

 源治がオリバレスの操縦席の位置を見抜くその間に、ロッテはイメージを強く、硬めたようだ。
「出来たー…」
 ちょっとだるそうに完成したと告げたのは、イメージを強くするのに疲労を感じたからなのか……。
「やってやる!! コレがボクのチカラ!! 『幻想領域』だ!!」
 そのだるそうな様子も何処かに追いやったかのように叫ばれれば、ロッテの傍に白く、巨大なキャバリエが喚び出された。
 そう、そのキャバリエは……。
 ソレは立ち塞がる『電脳巨兵』と同等の大きさ。
 ソレは厄介な【洗脳電波】を無効化する。
 ソレは巨兵と同等のスピードで飛翔できる……。
 喚び出されたのはそんなキャバリエである。
 ……実際には喚んだように見せて本当はロッテ自身がそうなっているだけなのだけれど。
 同等の大きさが現れた風に見せかけた事で影響があったのか、オリバレスの方も僅かな動揺があったようだが。

 その僅かな動揺か、オリバレスが動きだした。
 羽、のような装甲を広げて飛び出し始める、だが、ロッテのイメージではそれに着いて行けるというものだ。
 それでもそれを妨害するように電波を拡散させるが……嘘も信念を持ち続ければ真実なのだろう、それもまた防いでいく。

 洗脳するとによる妨害が効かないのならば力づくというのか、身体中のそこかしこで頭部を作りだし、それをロッテにへと差し向けくる。
「それはさせないよ」
 だがそれも、何かに掴まれて邪魔されたかのように突如に動かなくなった。
 闇雲に動くのは危険と機を窺っていたフィオナが、ジークヴァルトの両手で何かを掴むような動作を取らせたことで、それが不可視の手に連動させてオリバレルの変形した頭部を掴んだのだ。
 その上、不可視の手を基点に何か壁のような物も造り出しているらしく、捕まえてない変形した頭部すらも届かせていなかった。
「悪い事しようというなら、こうしてあげよう」
 変形した頭部を掴まえたフィオナがそういえば、掴んだまま腕を上と下にそれぞれに伸ばしていく、掴んだままなので一緒に伸ばされる腕についていった。
 限界まで伸ばしていくが、それで止めない。
 ついには限界がきたようで、メリッメキッと音を立てて裂いて行った。

 さて、攻撃の尽くを潰されたオリバレスだが、巨兵にへと変じたロッテを止める手段もなく、殴りつけられていた。
 殴り着けて体勢を崩したところを、その巨躯を身動きとらせないようにとすかさず捕まえる。
 イメージで出来た巨兵であるが、触れたり衝撃を与えたりと、相手を欺き通していた。

「一気に行かせて貰うぜー!」
 身動きを取れなくさせたのだからここは一気に行くと、源治は紅月を駆る。
 紅月が持つ大型の銃から放たれる、重力の弾をオリバレスへと撃ちだす。
 組み合っているロッテを援護するように、源治はオリバレスの周囲に重力で縛りつけていく。

 組み付きと超重力の枷によって完全に身動きの取れなくなったオリバレスに向けて源治は大型銃の砲口を差し向けたままに紅月を突撃させる。
 身動きが取れなくてもまだ抵抗しようとするようで、取り押さえられていない身体を頭に作り変えて大型銃に噛みつこうとしてくるが、それもフィオナによる不可視の手で取り抑えた。

 源治の突撃によって銃の砲口を突き刺しそうなほどに胴体部分に密着させれば、そのまま発射。
 零距離によって放たれた超重力は取り押さえていたのを振り切ってしまうほどの衝撃を与えたようで、オリバレスは後ろにへと吹き飛んで行く。
 発射の反動をモロに受けた紅月もまた地面を抉って後ろに下がっていき、片膝をついてようやく止まれば排気口から白い煙を吐き出した。

「なかなかに無茶してないかい?」
 どう見ても無茶にしか見えなかった源治の零距離射撃にフィオナは若干の呆れを滲ませつつも労いながら手を差しだした。
「割と昔から人気のコンバットパターンって奴だ。。一度やってみたかったが結構いい戦術だなこれは!」
 差し出された手を借りて、軽口を返しながら紅月を立たせた源治の顔は、人に見られればイキイキしてると言われたかもしれない。

 なんとなくやり遂げたような空気が流れ始めるけれど、そこに無粋な音が鳴る。
 吹き飛びはしたが、オリバレスはまだ止まらないようだ。
 けれど、受けたダメージは相当なものだったらしく、身を守っていた装甲は大きく剥がれ落ち、その下にあった生物の造形が見え隠れしていた。
 ……その生物の部分も、衝撃を受けたことで赤黒くなってはいるのだが。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

御門・結華
引き続きマスターと参加

「マスター。私が行きます」
カードを使い、憑依変身
「雷の精霊よ。我が身に宿れ」
武器改造で二本の長剣。防具改造で金と白の女騎士のドレスを纏う
「雷の精霊よ。己が力で世界を満たせ」
UC使用。戦場に暗雲が立ち込め、無数の雷が轟き暴風が吹き荒れ洗脳電波を妨害
「この嵐の中で飛べますか?」
「マスター、今です」
敵が雷をコピーして撃ってきたら、マスターの機体に直撃しないよう剣を避雷針にして自分の体に吸収します。
「無駄です。コピーということは精霊魔法ということ。精霊力を取り込む私には効きません」
取り込んだ雷をも利用し、剣を合体させた弓から全力魔法の雷矢を放つ。
「雷精の咆哮-ライトニングロア-」


ユウヤ・シュバルツ
引き続き、結華と参加

「ルル。このキャバリアだと、あのスピード相手はキツイか?」
それに妨害電波もどうにかしねぇと。
結華の提案には、笑みを返し
「了解、任せた!」
ルルに対して伝えた後、コクピットを開けて
「ルル。こいつの操作を頼む」
雷雨と大嵐の中で、ルルが操作するキャバリアの両肩でそれぞれ結華と並び立ち
「よし、こいつにとってお誂え向きの舞台だぜ」
無銘の刃を抜刀しUCを発動。周囲の風の魔力を取り込んだ刀が輝きを放つ。
「奴の纏うバリアごと断ち切ってやる。いくぜ『雷切』!!」
結華が雷や電波を防ぐ間に、巨大な斬撃と化した一撃でコクピットを避けるように袈裟斬り。
「まだまだぁ!」
二回攻撃の返す刃でvの字に切断する



 通常サイズのキャバリエとオリバレスのサイズは、比較するのも徒労になりそうなほどの差がある。
 そのような図体のオリバレスは満身創痍と言っていいほどにボロボロだが、それでも逃げる気配もなさそうなのは生物だが機械として在る様にされているからか。
「ルル。このキャバリエだと、あのスピード相手はキツイか?」
 ユウヤ・シュバルツ(白銀の疾風・f01546)がキャバリエのモニター越しにオリバレスを見つめながら着いていけるかと電子の妖精であるルルに問いかけた。
 見つめられているオリバレスは退かないが、後ももう無いということか、力を全開にしているようで、ユウヤにへと急接近してきていた。
 このままでは、数秒も立たない内に近づかれてしまうが、ルルの返事が来るよりも先に、御門・結華(色褪せた精霊人形・f01731)が動く。
「雷の精霊よ。我が身に宿れ」
 キャバリエの肩の乗ったまま、結華が契約の証であるカードを入れているデッキケースから一枚のカードを取りだし、そこに内包されている力を自らに降ろした。
 カードに亀裂が入ったかのようの光が走り、さらにはその亀裂はカードから飛び出したかのように宙すらも走って結華を包む。
 亀裂と共に放たれている光もまた結華を包みこめば、その姿を隠してしまう。
 結華を包んだ光が、瞬間、強い光を発したならば光も弱くなっていき、隠されていた結華の姿が露わになった。

 その姿は、先ほどまで炎を思わせる鮮やかな赤色のドレスではなく、白や金の騎士の鎧を着ており、髪型も黄色で二房のツインテールに変わっていた。
 持っていた剣も火の力強さを思わせる大剣ではなく、雷光の素早さを思わせるような二振りの剣であり、その剣からはパリバリと稲光が走っている。
「マスター。私が行きます」
 今度のその身は雷化身か、結華がそう告げると、途端に辺りが薄暗く、嵐の予兆が訪れてくる。
「この嵐の中で飛べますか?」
 近づく嵐を前にして放つ言葉は、まるで挑発するようであった。

 結華が行くと言ったのだから、それを信じてユウヤは笑みを浮かべる。
「了解、任せた!」
 そのことを手早くルルに伝えると、ユウヤは搭乗している機体の操縦席を開けて外気に身体を晒した。
 既に外は大嵐による強風が吹き荒れ、ゴロゴロと所々で光を放つ暗雲すらも立ちこめている。
 崩れる天候が何かしらの力による物だと理解はしてるらしいオリバレスだけれど、吹き荒れてくる風に煽られて姿勢を保つのに苦労しているようだ。

「ルル。こいつの操作を頼む」
 先に伝えていた通りに、ルルにキャバリエの操縦を任せ、ユウヤは結華がいる肩とは反対の肩に立った。
『任せて! でも……二人を肩に乗せてたら無茶な動きとか出来なそうにないからね』
 任されたルルも管理や調整をしていたこともあって、機体の制御も問題なしと送り出すが、キャバリエの肩なんて不安定な所を足場にするという部分には力が及ばないから不安が僅かにあるようだが。

 ルルの感じた不安も吹き飛ばすかのように、ユウヤと結華はしっかりと立っている。
 キャバリエの外はもはや嵐に見舞われたような有り様で雷光すらも地に落ちたような轟音も鳴り響いていた。
「よし、こいつにとってお誂え向きの舞台だぜ」
 豪雨に身体を濡れされるながら、スラリと抜き放たれる刀身。
 そうしてる間にも、オリバレスは悪天候の中で姿勢を崩しながらもルルが操るキャバリエを追っている。
 崩れる姿勢を正そうとするのを何度も入れているので、当然追いつけはしないが。
 動き続けるのならその動きを止めようと洗脳の電波を解き放ってもいるようだが、雷を含んだ暗雲が空を覆い、豪雨による影響もあってその電波も弱弱しい。
 そんな弱弱しい物でルルの制御が抜かれる様子もなかった。

 そのうち、追いかけるのをパタリと止めて静止。
 何をしようというのかを眺めていれば、暗雲に干渉したのか落雷がキャバリエの上に落ちてくる。
『っ!?』
 突然の雷がキャバリエへの直撃を狙って落ちてくることに、制御していたルルも驚いたようだ。
「無駄です」
 だが、その雷がキャバリエに落ちたりはせず、結華が頭上に掲げた剣に引き寄せられるようにして逸れていく
「どうやらこちらをコピーしたようですが……コピーしたということは精霊魔法ということ。精霊力を取り込む私には効きません」
 自分の力が自分には効かないというように、剣に引き寄せた事で確かに雷を受けた結華だが、その身には何一つの傷もついていない。
 逆に打たれた雷を取り込み、力に変換。二振りの剣を繋ぎ合わせて弓にする。
 結華のその身に宿った雷を矢にするように剣の弓に番えると、その先をオリバレスにへと向ける。
「――雷精の砲口-ライトニングロア-」
 矢となって放たれる雷。
 その雷矢が疾駆、オリバレスの装甲が剥がれた落ちた所を貫く。
 貫かれたことでオリバレスには穴が開く……ことは無かったが、それでも全身に荒れる雷が駆け巡ったのだろう、力が抜けたように足の先が地に着いた。
「マスター、今です」
 千載一遇の好機だと結華が自分の主に声を掛ければ。
 抜いた刀身に周囲の風をを取り巻かせていたユウヤは、その風を一本に収束。抜いた時とは違い、今は輝く刀身を持つ刀を構えた。
「奴の纏うバリアおと断ち切ってやる。……いくぜ『雷切』!!」
 無銘……そう欺いていた刀の、本当の真名をユウヤガ叫ぶと、収束された風による刃が形成されていく。
 巨大な風の刃となった刀を袈裟斬りにオリバレスの肩を斬りつけると、装甲もその下も易々と斬り裂いていった。
「ま、だまだぁ!」
 振り下ろした刃を返す刀で振り上げ、斬りつけた所とは反対の肩に抜けてVの字ようにして振り切った。

 頭の部分を切り離すように刃を通されたことでオリバレスの頭部が落ちてくる。
 大きさに反してさほど轟音を立てずに地面に落ちる頭。そして……頭部が無くなったことでオリバレスの身体もまた後ろにへと倒れて行った。
 搭乗していたパイロットは無事かと近寄ってみれば、どうやら落ちて来た頭部に操縦席があったようだ。
 中の人は、戦いの衝撃なのか、それとも単に落ちてときからなのか、どうやら気を失っているだけようである。

 倒れた巨兵からは、相対したときに感じられた感覚ももう感じない。
 機体としての役割を止めたことで、オブリビオンからの呪縛からも解放されたのだろう。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第3章 日常 『キャバデコ!』

POW   :    カッコよく仕上げる

SPD   :    可愛く仕上げる

WIZ   :    この世界に爪痕を残すレベルで独創的に仕上げる

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 電脳巨兵であるオリバレスも倒したことで、予知されていた障害も排することができた。
 護衛の兵士達も、損害覚悟で戦わざるおえなかった時とは違い、損害も無いどころか、狂った乗り手も助けだせたのは望外のことだったようだ。
 助け出されたパイロットは、呼び出した救助に任せて物資を運び、その間も興奮も冷めやらぬようで。
 物資を運び終えた後も、戦いの時の話を辺り構わず吹聴していた様子である。

 そんなことになっているのは別にして、キャバリエの整備をしている所に見えてみれば、何やら悩んでいるみたい。
 話を聞いてみれば、キャバリエ同士の決闘という娯楽のようなものに出場するために整備していたらしい。
 整備はともかく、目に見えて印象が残るようなペイントは無いかと悩んでいるということだった。
 ここは一つ、手伝って上げてみるのもいいかもしれない。

 印象に残るペイントをするも良し、そんなの関係ないとばかりに自分好みの柄に変えてしまうも良しである。
 それとも……ペイントだけじゃなく、デコってしまおうか?
 ペイントを施す前に整備員がこぼしたキャバリエ同士の決闘が気になったことだろう。
 そのことを聞いてみれば、国の境界の護りを作り出しはしたが、今度はテロ行為が起きたことで民の不安が解消された訳でもないため、キャバリエ同士の激突する様を見せる場を提供したとか。
 不安の解消もあるが、最近はそれ以外にキャバリエその物や新装備のお披露目場としてもあるのだと、そんなことを教えてくれた。
ユウヤ・シュバルツ
結華と参加

忙しそうな整備員たちを横目に、結華と一緒に散策する
「大型ロボ同士の決闘だもんなぁ。こっちの世界の娯楽はスケールがでかいぜ」
ふと、何か思いついたように手元の端末に居る電子妖精に
「お、そうだ!相棒の改修はそろそろ完了するんだったよな?」「うん!機体の情報はバッチリ集まったし、ユウヤの癖も記憶したしもう少しだよ!」
にやりと笑い、結華を躱しつつ整備員に声掛けに
「まぁまぁ、固いこと言うなって。これも士気を高めるためだよ、うん!」
「おーい、ちょっといいかなぁ?」

新機体シルフィード改のお披露目として決闘に参加
「ルル、調子はどうだ?」「右腕の粒子砲、左手のナックル、背面のスラスターも異常なしだよ!」


御門・結華
マスターのユウヤと参加します。

ユウヤの一歩後ろを付き従うように歩きます。
「はい、マスター。この世界の技術は興味深いです」
ユウヤが何か思いついたように、電子妖精と話しているのを聞き
「マスター。例の件ですか?」
「あまり戦力を公開するようなことは控えたほうがいいと思いますが」
軽口を言う姿を見て、嘆息する

ユウヤがルルとと共に高機動の新型機で決闘する姿を見て
「シルフィード、風の精霊ですか」
デッキからシルフの少女のカードを引き
「あなたも愛されてますね……少し妬ましいですが」
呟いた後、スピードとカウンターの戦法で快勝するユウヤを見てカードをデッキに戻す
「マスター、お疲れ様でした」
いつもの無表情で出迎えます。



 一仕事を終えたことと、先の戦闘で確保したキャバリエの整備や補給のチャックで慌ただしい活気よく騒がしい工場。
 慌ただしく騒がしい中をユウヤ・シュバルツ(白銀の疾風・f01546)が整備員達を横目にしながら歩き、御門・結華(色褪せた精霊人形・f01731)はユウヤから一歩引いた位置に着いてついて行っていた。
「大型ロボ同士の決闘だもんなぁ。こっちの世界の娯楽はスケールがでかいぜ」
 散策する前に整備している人達から聞いた機体同士の決闘に、思いを馳せているようである。
「はい、マスター。この世界の技術は興味深いです」
 付き従っている結華もまた、大きな人型兵器として発達した技術に感嘆としているようだ。

「お、そうだ! 相棒の改修はそろそろ完了するんだったよな?」
 思いを馳せつつも、ユウヤは何かを思い出したらしく、デバイスに目を落とす。
「うん! 機体の情報はバッチリ集まったし、ユウヤの癖も記録したしでもう少しだよ!」
 問いかけに答えたのは少女のような声だ。
 その声は付き従う結華の物ではなく、デバイスに宿る電子妖精であるルルのもの。
「……マスター。例の件ですか?」
 2人のやり取りに思い当たる物があるらしく、釘を刺すようにしてユウヤに聞く結華。
 表情に変化は無いのだが、なんとなくジト目になっているような気がする……。
「あまり戦力を公開するようなことは控えたほうがいいと思いますが」
「まぁまぁ、固いこというなって。これも士気を高めるだめたよ、うん!!」
 結華の苦言も、これから改良される相棒の機体に期待が高まっているのか、ユウヤの顔には笑みを浮かべながら飄々とした様子で躱してしまう。
「おーい、ちょっといいかなぁ?」
 躱しながら、手が空いてそうな整備員を見つけたようで、ユウヤはそちらに声をかけながら行ってしまった。
 主の楽しそうな様子に、結華はふぅっと一息、嘆息するのだった。

 決闘に参加する旨を伝えたが、その催しはまだ先だと言われてしまったが、それなら改修された機体の、各種の武装の習熟に費やすのもいいだろう。
 今は人気のない荒野、敵機を仮想として、相棒である機体の各所をチェック。
「ルル、調子はどうだ?」
「右腕の粒子砲、左手のナックル、背面のスラスターも異常なしだよ!」
 機体の調子を確かめ、機体を管理しているルルが何処も問題は無いよと返してくる。
 ユウヤに合わせて作られた、シルフィード改と名付けられた機体はその動きをより速めていく……。

「シルフィード、風の精霊ですか」
 その様子を離れた所で眺めていた結華は、カードを入れてるデッキの中から一枚を取りだす。
 取り出されたそれには、少女の姿で描かれた精霊シルフの絵。
「あなたも愛されてますね……少し妬ましいですが」
 描かれた絵に視線を向けたのは一瞬だけで、すぐに主が操るシルフィード改に方に視線を戻せば、フィニッシュを淀みなくできるようにと動作の最後のチェックに入ったことで吹いた突風が結華の髪や服をはためかせた。
 その行動を最後にしてユウヤが降りて来たのなら、結華はそれを労い迎える。
「マスター。お疲れ様でした」
 ただ、顔はいつもの無表情であるけれども。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ロッテ・ブラウ
ボクがデコったりペイントしたら
黒か紫を基調にしたカラーリングになるから
面白さのかけらもないんだよね…

(ぶらぶら整備ドッグを散策しながら、気軽に声をかけにこやかに談笑。)

へぇ~新装備かぁ~
そうだ、ねぇこんな装備は無いの?
この世界にはステレス能力を持った機体はあるんでしょ?
なら…
その機能を限定化して…外部武装とか刀身をステレス化させて…
虚をつく武装「ゴーストウェポン」とか?
(簡単に紙にイメージを描きながら話を進め)
センサーとかパイロットの目で判断して動かしてるから
射程をごまかせたら中々面白い成果を出せるかもしれないよ?
まぁ素人意見だから適当に聞き流してくれても大丈夫だよ♪



 ペイントに悩む……技術の面では確かの腕は持つれど、こと絵に関しては決して絵心があるという訳でもない。
 悩む整備員達はその辺りで悩んでいるようだ。……塗装屋に頼もうにもある程度は方向とかを伝えたいみたいでもあるし。
 それで、絵心とは別に悩んでいるのがロッテ・ブラウ(夢幻・f29078)である。
 自分がデコったりペイントしたら黒か紫を基調にしたカラーリングになりそうで面白さのかけらもなさそう……という理由のようであるが。

 何かはないかとドッグの中をぶらぶらしていれば、いい案も浮かぶかもと目的らしいものも定めずに歩く。
 その途中、整備員ではなく技術者なのだろう人達が、機体にではなく装備について話し合いが行われて場に出くわした。
「へぇ~、新装備かぁ~」
 ペイントの事は一旦忘れてそちらに向かえば、議論というより怒号が飛び交うほどに白熱してる所であるようだ。
 そこまでになった物がどんなのかと覗いてみれば、新しい装備の案が同行と言った所だったらしく、ロッテは興味をそそられた。
「そうだ、ねぇこんな装備は無いの?」
 ヒートアップしていきそうな所に、ロッテが一石を投じるかのようにして声をかければ、一斉に顔を向けてくる。
「この世界にはステルス能力を持った機体はあるんでしょ? なら…」
 さっきまでの白熱の喧噪が途端に凪いだ海のように静かになったことに驚きそうな物だが、ロッテはそれには触れずに続けた。
「その機能を限定化して…外部武装とか刀身えステルス化させて…そうだね、虚をつく武装「ゴーストウェポン」とか?」
 いつの間にかロッテは話の中心で、広げられた紙に概要を書き込んでいくロッテを囲む様にして技術者達が顔を突き合わせていた。

 幻術使いを名乗るロッテからしてみれば、装備n方向性も虚をつける物という見方になるのも当然なのだろう。
「まぁ素人意見だから、適当に聞き流してくれても大丈夫だよ♪」
 伝えたいことを伝えるだけ言って、ロッテは議論の場から離れて行く。
 素人考えと言っていたロッテだが、その考えた装備が実際に形になるのには技術者の腕や情熱したいだろうが……伝えた考えは確かに一石を投じた物。
 その証明か、ロッテが離れてしばらく後に、また白熱した議論が交わされたようである。

大成功 🔵​🔵​🔵​

空桐・清導
POWで挑みます

とりあえずは整備や怪我人の搬送をの手伝うぜ。
で、ロボット、もといキャバリアのペイントか。
こういう時はかっこよく仕上げるもんだ。
「これでも、色んなロボット見てきてんだ!」
そう言ってアニメでありそうな色を取り出す。

ベースはそのままに、肩に炎などのマークを付ける。
胸のあたりにメタリックなライオンの顔なんかも良いな。
画、画力は・・・。んなもん[気合い]で対処だ!勢いで描く!
え?イメージとして俺の鎧を使いたい?
「そこまで言われちゃ仕方ねえ!」
そう言ってノリノリでキャバリアから降りる。
実はここに来るまでずっと鎧纏ってたから、
これ叫ぶの最後になっちまったな。
「往くぜ!ちょおおお!変ッ身!!」


フィオナ・ウンベカント
なるほど、キャバリア版のコロシアムという訳か
何だか面白そうだけど、印象に残るペイント……ふむ……
やはり目立つのは赤やオレンジといった鮮やかな色じゃないだろうか
全体的に塗るのもいいけれど、頭や肩など一部分を塗ってアクセントにしてもいいんじゃないか?
ああ、せっかくなら面積の広い部分に乗り手のエンブレムとか、
何かアートを描くのも面白そうだ
なんでも別の世界では自分の愛機に好きな物語の登場人物を描いたりするそうだよ
おっと、ぼくは絵心がないからね。そういうのは上手い人にお願いしてくれ



 今すぐではないけれど、近いうちに催されるというキャバリエ同士の決闘。
「なるほど、キャバリエ版のコロシアムという訳か」
 此処とは違う、渡った世界では過去に行われて、また違う世界では今も行われているであろう行事。
 フィオナ・ウンベカント(アンノウン・f21922)はキャバリエ同士がぶつかり合う様は人の時とはまた違った迫力があるのだろうなと思う。
 決闘とはいえ、人の目に映るのだから、見る人々の記憶に残るような物にしたいと思うのは普通のことか、整備員達は第一印象で目を奪うような塗装は無いかと思い悩んでいるようだ。
「何だか面白そうだけれど、印象に残るペイント……ふむ……」
 そこに興味を持ったようで、フィオナも何がいいかと考え込む。
「……やはり目立つのは赤やオレンジといった鮮やかな色じゃないだろうか」
 第一に思い付いたのは、赤色といった目立つ色合いで、あの鎧みたいに……なんて視線を丁度通りかかった男性に向ける。
「ん? 俺がどうかしたのか?」
 助け出したパイロットの搬送を今まで手伝っていたらしい空桐・清導(ブレイザイン・f28542)がフィオナの視線に気づいて何があったと聞いてきた。
 聞かれたことで、どう悩んでいるのかを教えると、清導もまた考え込んでいく。
「で、ロボット、もといキャバリエのペイントか」
 ただ、考えこむんだのは少しだけのようで。
「これでも、色んなロボットを見てきてんだ!」
 そう言いながら白や赤・青といった目立つような色合いの塗料を掴む清導。
 どうやら、かっこよく仕上げればいいと勢いのままに行動したようである。
「全体的に塗るのもいいけれど、頭や肩など一部分を塗ってアクセントにしてもいいんじゃないか?」
 暴挙にも見える清導の行動だけれど、整備員もこのまま悩むよりも行動! というのは同意する所だったらしい。
 フィオナもキャバリエがとりあえずと塗られて行く様を見つつも、じゃあこうしたらどうだ? と意見を出す。
「それもいいな。じゃあ肩とかに炎のマークを付けてみるか」
 出されたフィオナの意見を取り入れ、さっそくと自身のイメージである炎を象った絵を描きこんだ。
 思い思いに描いてるのは清導だけでなく、身体を動かすことにした整備員達もである。
「せっかくなら面積の広い部分に乗り手のエンブレムとか何かアートを描くのも面白そうじゃなか?」
 何処にどんな物を描くのもいいかもと次々と出されるフィオナの意見に食い付くようにして胸の部分にライオンの顔を描いている。
(別の世界では自分の愛機に好きな物語の登場人物を描いたりするそうだしね)
 キャバリエの全体的な塗装から、アクセントの塗装へと移行していく中で、フィオナは意見の出処になっている伝え聴いたりしたことを思い出しているようだった。

 ややあってから、キャバリエの塗装は全体的に仕上がりはしたが整備員の幾人かは何か納得いってなさそうで。
 それが何かを聞いてみれば、イメージと違うような……と漠然としたお返事。
 それでは何が足りないのか分らない……と、首を傾げそうになるが、唐突に清導を見て閃いたようである。
「え? イメージとして俺の鎧を使いたい?」
 要するに、かっこよさとか力強さのイメージが足りない、ということだったのだろうか?
「そこまで言われちゃ仕方ねえ!」
 頼まれたからには、断るのは無粋。鎧を着たままでった清導は割とノリノリである。
「これ叫ぶのも最後になっちまったな……往くぜ! ちょおおお! 変ッ身!!」
 ノリノリな清導とそのノリに乗っていく整備員達。
 イメージも出来たようで、勢いのままにキャバリエを塗って行った。 

 塗装の修正を終えたキャバリエ。けれど、流石に勢いで画力まではカバーしきれてはいなかった。
 そこで、意見を出して塗装はしてなかったフィオナに視線が集まるが、当のフィオナはというと。
「おっと、ぼくは絵心がないからね。そういうのは上手い人にお願いしてくれ」
 と言って、集まった視線を躱していた。
 そも、キャバリエという大きくかつごつごつカクカクとしたキャンパスに絵を描くは容易なことではない。
 塗り終えたキャバリエを下地にして貰って、本格的な塗装は手慣れた人に任せようということになったのだった。

 今度やるというキャバリエ同士の決闘に、色々と口や手をだして塗装を仕上げられたキャバリエが出てくるのだろうか? ……それはその時に分かる事である。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年10月07日


挿絵イラスト