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星浜第三資源プラント解放作戦

#クロムキャバリア #小国『星浜』

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#クロムキャバリア
#小国『星浜』


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●ブリーフィング
「正直、新作が出ないかなって思ってる」
 唐突に紅葉・智華(紅眼の射手/自称・全サ連風紀委員・f07893)の全く関係ない一言からこの場は始まった。確かに出て欲しい。何が、とは言及しないが。
「さて、集まって下さり、ありがとうございます。では、今回の作戦の説明に入ります」
 普段とは違い、オフィスカジュアルな服装に眼鏡をかけた智華はこれまた普段と違い、軍人風の口調ではなく、普通に説明を始める。まあ、本人としても「~であります」をつけるのは大変なのか、あるいは女性らしい姿で前に出たかったのか。
 それはともかくとして。
「新たに観測された世界、『クロムキャバリア』の小国家『星浜』、その第三資源プラントが同国軍将校によって占領されました。ええ、勿論、これはオブリビオンマシンによるものです」
 呼称名『クロムキャバリア』なる世界では、オブリビオンマシンなるものが存在する。これは所謂イメージ上の妖刀の類に近いだろう。この世界の主力である『キャバリア』だが、稀にオブリビオンマシンが紛れ込んでしまう。気づかぬままに搭乗する事で、搭乗者はオブリビオンマシンに支配され、『人類の粛清』等といった利益のない行動をし始める。
「同将校及びその配下はオブリビオンマシンに搭乗しており、戦力としては現地の戦力では苦戦が想定されます。そこで、皆様には傭兵として現地に赴き、両戦力の撃破及びプラントの奪還をお願い致します」
 背後のホワイトボードに推定敵戦力を電脳魔術で映し出す智華。大型の武器を持つ赤い機体が多数、将校は単眼の機体に乗っているようである。そして、その両機体こそがオブリビオンマシンである。
 オブリビオンマシンによって思想が歪められた将校たちだが、オブリビオンマシンさえ撃破すれば搭乗者は解放される。小国家『星浜』にとっては、今回の将校達も貴重な人材なのだ。資源も大事だが、人材も貴重なのである。
「尚、今回、敵戦力は『キャバリア』です。ユーベルコードの使える私達猟兵は優れたキャバリア乗りとしても通用するとの事。よって、現地で『キャバリア』をレンタルする事も可能です。勿論、通用する武器や手段が自前であるのならレンタルせずに出撃して頂いても構いません」
 実際問題、種族によっては生身がキャバリア相当の場合もあるし、既に類似の装備を持っている猟兵もいるだろう。対抗する手段があるのであればレンタルせず、ないのならレンタルで良いだろう。画面にはレンタル可能な機体の一覧が並ぶ。『星浜』という国名のせいか、UDCアースでいうところの日本っぽい名前のようだ。
「尚、この第三プラント周辺は件の将校が占領した際に廃墟となっており、もしかするとそこにも何らかの資源があるかもしれません。可能であれば回収すると良いでしょう。では、どうか宜しくお願い致します」
 そう言って、智華はぺこりと頭を下げるのだった。


暁文空
 どうも、27作目のシナリオとなります。初めましての方は初めまして。そうでない方は今度も宜しくお願い致します。暁 文空(アカツキ フミアキ)です。久々過ぎる。
 と、とにかく、細かい受付状況はMSページやTwitterの確認をば……。

 さて、今回はクロムキャバリア! ロボ好きには滾りますね。つい書いちゃった。
 キャバリアのレンタルについては何か漢字の名前とかがついてればそれっぽい、とだけ。別に単なる量産型(砲撃タイプ)だとか量産型(近距離タイプ)だとかでも構いません。

 一応、プレイングについてですが、特定の他者との連携の場合は、その方のキャラ名とID、旅団単位であれば旅団名(と参加最大人数)を最初に明記して頂きますようお願い致します。逆に連携NGの場合も冒頭に記載して頂けますよう、お願い致します。
 また、明確に技能を使用する場合は、本文中に【】等で囲って明記して頂けると、助かります。
 それでは、今回もどうか、お付き合いの程、宜しくお願い致します。
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第1章 冒険 『資源回収』

POW   :    片っ端から使えそうなものを集め、持ち帰る

SPD   :    奇襲や暴発を警戒する

WIZ   :    自分達に必要な資源を絞り込み、選別する

👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

紅月・美亜
 機体のレンタルは遠慮しておこう。だが、折角だからパーツは借りようかな。広域レーダーはあるか?
「レイリス・ミィ・リヴァーレ・輝・スカーレット、ASTERISK。出る」
 強いて言うならサイキックキャバリアに近い機体だろう。大きさも同程度だ。自分が乗って出撃した事は滅多になかったんだが、たまにはいい。
「システム、スキャンモード」
 現実改竄装置は色々と応用が利くからな。広域レーダーを取り付ける位は造作もない。
「そこか、行け」
 使えそうな物を見つけて片っ端から回収していこう。有る程度固めたら、現実改竄装置で資材その物に浮力と推力を付与して回収ポイントに自力で向かわせる。



●レンタルのレーダーもあった
「広域レーダーはあるか?」
 そんな事を言ったのは、紅月・美亜(厨二系姉キャラSTG狂・f03431)――否、レイリス・ミィ・リヴァーレ・輝・スカーレット。ユーベルコードで人型機体を召喚できる彼女にとって、レンタルのキャバリアは不要。
 しかしながら、戦闘に入る前の資源回収の事を考えると、高性能なレーダー位は借りれないか、という事で担当者に尋ねたのだった。回答は「あるよ!」と軽い回答。元々は量産型用の予備パーツなのだろう。それを機体に搭載されている現実改変装置を駆使してくっつけたのだった。
「レイリス・ミィ・リヴァーレ・輝・スカーレット、ASTERISK。出る」
 そして、出撃の際にはお決まりとも言える言葉を口にして、作戦領域へ。特にトラブルはなく廃墟に到着すると、機体をスキャンモードへと切り替える。目視は勿論、レーダーの性能をフル活用する事で資材を次々と見つけてゆく。
「そこか、行け」
 ある程度回収してひとまとめにしたものに対して、現実改変装置を使うと、資材の塊がふわりと浮いて、回収地点へと自力で動いてゆく。
「さて、次だな」
 まだ戦闘領域までは少しだけ距離がある。こうやって回収をしつつ、戦闘りょいくへと向かってゆくのだた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

天城・千歳
【SPD】
アドリブ、絡み歓迎
今度の世界は戦乱が続く惑星ですか。
将来のSSWに於ける重力環境下での機動兵器運用ノウハウ習得の為にデータ収集を行いましょう。
「偵察隊、作戦エリアに展開し索敵、観測網を構築してください」
UCで斥候部隊を呼び出してプラント周辺の廃墟に展開、【情報収集】【偵察】【暗視】で敵の仕掛けたトラップや警戒システムを捜索、解除しつつ索敵と地形調査を行い、【地形の利用】をして観測網を構築。
調査中に発見した資材や装備は歩行工作車中隊で回収。
本体及び歩行戦車中隊は斥候部隊と工作車中隊の護衛を行う。
他の猟兵との交渉はリモート義体が行い【コミュ力】【礼儀作法】を使って情報交換を行う。


夢ヶ枝・るこる
■方針
・【POW】使用
・アド/絡◎

■行動
厄介なことになっておりますねぇ。
何とか頑張ってみましょう。

『キャバリア』のレンタルは辞退させていただきますねぇ。
代わりに『どの様な資材が必要か』と『見分け方』を教えていただけると有難いですぅ。

『FBS』を四肢に嵌め飛行、『殲禍炎剣』と『地形の影響』を同時に回避する為、地上すれすれの低空飛行で移動しますぅ。
『資源の有る場所』に到着しましたら、『勾玉』で触れ【豊艶界】を使用しますねぇ。
此方の『無限倉庫』であれば、相当な量でも問題なく収納可能ですので、『尋ねた条件』に合致する役に立ちそうな品を順に回収、後程『地元の方』に選別していただけば良いでしょうかぁ。


ウィンディ・アストレイ
ボクの装備は、奇抜な物が多いんですよね…
まあ、物資運搬には使えるでしょうから。
耐久性とパワーに特化した量産機でも、お借りしていきますね。

残留資源が存在するなら、持ち帰りたいですね…
メックの鹵獲物資牽引ネット宜しく
お借りしたキャバリアにネットを複数装備して
発見した物資を種別毎に区分してネットに詰めていきます

物資の探索には各個体毎に情報連結した【Valkyrie】を展開して
自身は司令塔としてキャバリアの頭に座って待機
人海戦術で付近のマップを製作しつつ、物資探索と収集に励みます
(世界知識&ハッキング&情報収集&偵察)

「さて…標的に動きがある前に、漁れるだけ漁りたい所ですが…」

※アドリブ&絡み連携OK



●資源回収作戦
「『どの様な資材が必要か』と『見分け方』を教えていただけると有難いですぅ」
 キャバリアのレンタルではなく、資源についての確認を行ったのは、夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)。ただ闇雲に探すよりかは、必要なものに絞って回収した方が確かに効率が良い。とはいえ、現状の星浜はどのような資源であっても捨ておく事はできない。一応、回収の際に丁寧に扱う必要があるものと、そうでないものの違いを伝えられたのだった。

 一方、先行していた天城・千歳(自立型コアユニット・f06941)は自身のユーベルコードで斥候部隊を呼び出し、廃墟周辺への展開を完了しつつあった。自身で直接調査するのではなく、遠隔で調査する術を用いる事で安全に調査、回収する事ができるという訳である。また、これは自身の出身世界スペースシップワールドに於いて、いずれ来るだろう重力環境下での機動兵器運用ノウハウ習得の為にデータ収集も兼ねていた。
「斥候部隊、目標を追跡してください」
 千歳と同じ装備の機体が廃墟周辺を行く。戦場跡である廃墟だ。トラップといった危険もあり得る。石橋を叩くように周辺の調査を進めていく。
 同様に、ウィンディ・アストレイ(W-ASTRAY・f09020)もユーベルコードで別動隊を出していた。自身と同じ姿、同じ装備の存在が地を駆け、ウィンディ自身はレンタルしたパワー型キャバリア――より多くの資材を回収する為の選択だ――の頭の上に座り、別動隊の情報を共有し司令塔として動いていた。
 二人とも所謂人海戦術。こういった作業に於いては数は絶対だ。多くの情報を得る事ができ、多くの作業ができる以上、こうして数を用意する事は最適解と言える。
「あの地点にはどうやら何もないみたいです」
 ウィンディの近くに千歳のリモート義体が向かい、斥候部隊の得た情報を伝える。こうして、情報を共有する事で調査の効率を高めてゆく。
「ありがとうございます、それじゃあ、そこはボクのルートから外しておきます。同じく、その地点もありませんね」
「それにしても、このあたりはあまり危険はないみたいですね」
 幸いな事に、この廃墟周辺に限って言えば、敵戦力は見当たらない。潜んでいる可能性もまだ捨てきれないものの、少なくともこの廃墟で大規模戦闘になるような雰囲気は今の所はない。
 得た情報を下に、付近のマッピングをしつつウィンディはポツリと呟く。
「さて……標的に動きがある前に、漁れるだけ漁りたい所ですが……」
 千歳は歩行工作車中隊で、ウィンディは別動隊が運んで来たものをキャバリアに装備させたネットに資材を回収するのだった。

 そして、二人に少し遅れて。るこるの姿は低空にあった。自身の持つ12枚の戦輪。武器だが、四肢にはめる事で簡易飛行器具となるFBSによる飛行能力。高高度飛行が封じられた世界ではあるが、超低空であれば問題なく使用できる。
 先行した二人からの情報共有もあり、まだ手付かずの区画かつ資材のありそうな所に目星をつけたるこるは、勾玉で地面に触れて唱える。
「大いなる豊饒の女神、その産み落とせし小世界の一つを御与え下さい」
 彼女のユーベルコード、『豊艶界』。これによって、無限の収納力を持つ、『無限倉庫』へ区画内の資源らしきものを次々に放り込んでゆく。

 こうして、猟兵達の作業によって資源の回収は大きく進み、猟兵達はいよいよ戦闘が予測される区画へと足を踏み入れようとしていた――。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『ファイアディザスター』

POW   :    ガトリングストーム
【両腕のガトリングガンの連射】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD   :    ハウリングショット
レベル分の1秒で【両腕のガトリングガン】を発射できる。
WIZ   :    ガトリング・フィアー
【轟音を伴うガトリングガンの掃射】を披露した指定の全対象に【動けない程の恐怖の】感情を与える。対象の心を強く震わせる程、効果時間は伸びる。
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●第三資源プラント外縁部
 猟兵達が見たものは、第三資源プラントの周辺を覆うように配置された敵キャバリアの数々であった。その奥――中心には将校の乗っていると思われるオブリビオンマシンもいるが、そこには近づかせまいと一歩、また一歩と敵キャバリアは猟兵達へとにじり寄る。
 それらは敵ではあるが、中に乗るのは小国『星浜』の軍人達だ。その一人一人が『星浜』にとっては貴重な人材。可能な限り爆散させるのではなく、搭乗者が無事な形での無力化が望ましい。決して容易なオーダーではないが、別世界で戦果挙げて来た猟兵にとっては、不可能でもない筈だ。
 ――そうして、『星浜第三資源プラント解放作戦』が開始された。
紅月・美亜
「システム、戦闘モード。キャバリアとは一味違う所をお見せしよう」
 背部の*型ブースターを吹かし、鋼鉄大剣を上段に構える。
「近接格闘機体、と思ったか?」
 大剣に注意を引いた隙に射程距離内の標的をマルチロックオン。蒼のビットを張り付かせる。
「現実改竄装置のちょっとした応用だ」
 ASTERISKはビットの位置まで超高速移動が出来る。後は大剣を当たる角度で構えるだけで、超高速で移動する大剣の連続攻撃が出来るという訳だ。
「本気を出すまでも無かったな。殲禍炎剣とやらが発動する速度を調べたかったのだが」
 短距離での超高速移動なら引っ掛からないだろうがな。



●刀と遠隔攻撃と
「システム、戦闘モード。キャバリアとは一味違う所をお見せしよう」
 戦闘用の人型機動兵器を自身のユーベルコードによって創造したレイリスは、その機体背部のブースタを吹かせて、鋼鉄大剣を上段に構える。
 外縁部に配備されていた内の数機が、その様子を見てその機体が近接格闘機であると判断してか、距離を詰めるのではなく両腕のガトリングガンを構える。
「――近接格闘機体、と思ったか?」
 だが、そのガトリングガンが火を噴くよりも前に、そのガトリングガンに何かが貼りつく。そして、それが何なのかを把握する事なく、オブリビオンマシンの両腕が切り落とされる。
「現実改竄装置のちょっとした応用だ」
 レイリスの機体、ASTERISKに搭載されているビット。ガトリングガンに貼りついたのはこれだ。剣に気をとられている隙をついてビットを忍び込ませ、そしてこの機体の『ビットの位置まで高速移動できる』という特性とがかみ合い、いきなりオブリビオンマシンの両腕が斬り落とされる、という結果に至る。
 ――まずは一機。そして、二機、三機と不意打ち気味にコックピット以外を器用に切り落としてゆく。だが、敵の数はまだまだ多い。初めは遠くにいた機体も少しずつレイリスへと迫り、弾幕を張っている。弾幕が濃くなれば、流石に慎重にならざるを得ない。だが着実に一つ一つをレイリスは無力化していくのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

クリスタル・ファイアヘッズ
ふむ、貸し出される機体よりもオブリビオンマシンのほうが火力は高いかもしれませんね。救出と同時に私の機体しますかね・・・。ボディスーツ、アーマースーツ異常無し。マグネティックアーマー起動。光学迷彩発動。

さぁ、UCを始めましょう。
そのまま近づき、相手の足元を掬うように蹴り上げ転倒させた後にコクピットハッチを殴ります。振り落とそうとしてもマグネティックアーマーでそうは落ちませんよ。ハッチをこじ開けた後はパイロットを機体から外に放り出して乗り込みます。

さぁ、言うことを聞きなさい。この戦いが終わるまで付き合って貰いましょう。相手の攻撃を操縦技術を使って回避しつつ、足の破壊を狙って一斉発射を行いますよ。



●現地調達
「ふむ、貸し出される機体よりもオブリビオンマシンの方が火力は高いかもしれませんね」
 そう言って、クリスタル・ファイアヘッズ(憑依の守り手・f18277)は自身の装備に異常がない事を確かめ、光学迷彩を発動させる。彼女の特徴的な体型も、青い髪も敵には視認できない。そのまま、彼女は敵機の足元へと忍び込む。
 そして、元々身体能力があるのは勿論、そこから更に自身のユーベルコードによって一時的に高められた筋力も合わさって、敵機の足元をすくうように蹴り上げる。吹っ飛び、地面に落ちる機体。そのコックピットハッチに彼女はピタリとつく。
 ――その目的は単純。救出と同時に機体を強奪する、というもの。
 ハッチをこじ開けて、搭乗者を機体から出す。物理的にオブリビオンマシンから離れた事で、「あれ……?」と呆ける兵士だったが、周囲のオブリビオンマシンの数々を見て、状況を把握した様子。
 これなら兵士は大丈夫そうだ、というのを確認してから彼女はマシンに向き合う。
 ――さぁ、言うことを聞きなさい。この戦いが終わるまで付き合って貰いましょう。
 オブリビオンマシンの制御に成功し、彼女はこの機体を立ち上がらせる。何かを感じ取ったのか、他の敵機が集まってきた所に対して、素早くガトリングの弾丸のシャワーを浴びせかける。足元を集中して狙い、転倒させての無力化。
 彼女は流れるように数機を倒すと、次の敵の群れへと向かうのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
確かに、難しい条件ですねぇ。
この方法で上手くいくと良いのですが。

『FBS』による『低空浮遊』は継続、『FRS』『FSS』を展開しますねぇ。
そして【仰域】を使用し『乳白色の波動』を纏いましょうかぁ。
相手の主な攻撃は『ガトリングガン』ですから、『弾数』は多くても『弾丸1つ』の威力は極端に高いわけでは有りませんので、【仰域】であれば全く問題なく吸収可能ですぅ。
そうして『彼らの攻撃』を此方のエネルギーに変換しつつ、距離が有れば[砲撃]、接近戦では『刀』を使用使用した[部位破壊]で相手の『両手足』や『武装』、爆発の危険などが無い様であれば『動力炉』等を狙い、無力化を試みましょう。


天城・千歳
【SPD】
アドリブ、絡み歓迎

さて、敵部隊と遭遇した訳ですが操縦者は可能な限り救出して欲しいというオーダーでしたね。

弾頭部に宇宙船の外壁補修用コーキング材を充填した【誘導弾】で敵キャバリア隊に対し歩行戦車隊、歩行工作車隊の【一斉発射】による【範囲攻撃】を行い、敵の頭上で爆破してコーキング材を真上にばら撒き敵機の行動を阻害します【マヒ攻撃】
その後は動きの鈍った敵の頭部をブラスターライフルの【スナイパー】で【部位破壊】し行動不能にして操縦者を確保します。
オブリビオンマシンに対してはUCを使用し行動の予測を行い、予測結果を元に【見切り】で回避すると同時に【カウンター】で頭部の【部位破壊】を狙います。


ウィンディ・アストレイ
ウォーマシン等と違って、如何な部位も切り捨て御免
…と行かないのが、やや厄介ですね。

弾薬誘爆は操縦席や動力炉直撃に並ぶ『一撃必殺法』なので
敵の弾薬と推進剤槽への攻撃は絶対に避けます

【選択UC】を起動して低空を飛翔し、回避運動を取りつつ機会を伺い
機を見てハープーン宜しくポップアップしてトップアタックを仕掛け
理力刃を伸長したザンバーで両腕を切り落として敵機を無力化します
万一蹴りで戦うというなら更に片脚も斬り捨て
必要なら頭部をVフィンガーで粉砕します
(以上、空中戦&ダッシュ&ジャンプ&戦闘知識&第六感&見切り&怪力&鎧無視攻撃)

「…この程度では猟兵と、妖精は止められませんよ」

※アドリブ&絡み連携OK



●群れよさらば
 敵を如何に無力化するか。それが猟兵達にとっての共通の悩みであった。確かに、オブリビオンマシンを停止させれば搭乗者は解放される。だが、コックピットごとバサリ、ではそれも叶わない。一時しのぎにはなるだろうが、それでこの国の戦力が落ちれば、一つの国が滅びに近づくだけである。
「如何な部位も切り捨て御免……と行かないのが、やや厄介ですね」
 ウィンディはそう呟きながら、敵機の群れを見る。数は多い。一つ一つに時間をかけていれば、包囲されてしまう。如何に死線を幾つもくぐり抜けて来た歴戦の猟兵と言えど、そうなれば不利なのは間違いない。
 素早く一つを無力化、かつ搭乗者を殺さない。あまりにも至難の業。だが――。
「……この程度では猟兵と、妖精は止められませんよ」
 そう言うと、ウィンディは自身のユーベルコードによって低空を超高速で飛行する。あらゆる摩擦を無効化するオーラで覆っている以上、その速度はあまりにも速い。唐突な高速機動に敵機の群れはウィンディに照準を向けるが、それを速度という暴力でねじ伏せる。全てを後方に置き去りにする。
 ――そう、一瞬ながら敵機の第一目標はこの時、ウィンディに集中していた。
 そんな敵機の群れに弾の雨が降り注ぐ。
 無差別のように見えるが、そうではない。
「操縦者は可能な限り救出して欲しいというオーダーでしたね」
 ――問題ない。と言わんばかりにそう呟いた瞬間、敵機頭上の弾が炸裂し、コーキング材がばら撒かれる。建築の際に使われる隙間を埋める為のものであるが故に、それらがべたりとくっつく事で、敵機の動きは大きく阻害される。
 そう、それは千歳の率いる歩行戦車隊、歩行工作車隊が放ったもの。そして、その瞬間を狙い撃つように、千歳は長銃身高出力の大型ブラスター銃で狙い撃つ。頭部を撃ち抜かれた機体は、センサー等が無力化した事で身動きが完全に封じられ、機能停止した。
 この一帯に関して、まず間違いなく敵の行動パターンにズレが生じ始めていた。そこに、るこるが周囲に浮遊する砲台や盾を率いているとはいえ、生身のまま低空飛行で敵機の群れへと突っ込んでゆく。未だ無事な機体が彼女を狙うべく、ガトリングガンが火を噴く。
 バララララララ、と音を立てながら激しく放たれた。濃い弾幕であり、敵機を近づかせない威圧、牽制という意味でも間違っていない手段である筈だった。しかし――。
「『弾数』は多くても『弾丸1つ』の威力は極端に高いわけでは有りませんね」
 ――それらは、るこるのユーベルコードに吸収されていた。そして、彼女の周囲に浮いていた砲台が火を噴き、刀が敵機へと迫る。武器を落とし、両腕両脚を落とし、コックピット以外を的確に確りと落としてゆき、正しく達磨のような形になった敵機が転がってゆく。
 そんな混沌とした中で、未だに抗戦し続ける敵機もいた。だが――。
「――切り捨て御免、ですかね」
 超高速低空飛行から、一瞬だけ急上昇したウィンディが急速落下と同時に敵機の量腕部ガトリングガンを切り落とす。単騎で敵機の攻撃をかわし続け、連携を崩してその中心の機体を中心に一つ一つ無力化していた。
 時には、残った両脚で蹴りを見まわそうとした敵機もいた。だが、それすらも切り捨てる。勿論、コックピットは無事である。
 まだ敵機が完全に全滅した、という訳ではない。だが――。

 ――ゆっくりと、今回の最優先目的が猟兵達の下へと迫るのが、猟兵達の眼に映った。

 戦いは、最終盤を迎えようとしていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『モノアイ・ゴースト』

POW   :    バリアチャージ
【バリアを纏った】突進によって与えたダメージに応じ、対象を後退させる。【支援機】の協力があれば威力が倍増する。
SPD   :    パルス・オーバーブースト
レベル×100km/hで飛翔しながら、自身の【オブリビオンマシン】から【光学兵器による一斉攻撃】を放つ。
WIZ   :    ゴーストスコードロン
自身が【敵意】を感じると、レベル×1体の【支援キャバリア】が召喚される。支援キャバリアは敵意を与えた対象を追跡し、攻撃する。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●単眼の亡霊
 ゆっくりと、その姿を猟兵達に表す単眼の敵機。将校の乗り込んでしまったオブリビオンマシンである。ガトリングガンの機体もまだ数機残ってはいるが、それよりもこの機体に注力しなければならない、と猟兵達は悟る。そして、次第に残った機体が一度この機体の下へと集結する。
『コノ星ヲ……浄化……スル……!』
 そんな音声がオブリビオンマシンの外部スピーカーから流れる。
 勿論、そのような事を搭乗している将校が元々考えていたわけではない。オブリビオンマシンが思想を捻じ曲げ、オブリビオンマシンに乗っ取られていると言い換えても良い。そして、此方も先ほどの敵機の群れと同じく、コックピットさえ無事で無力化できれば、将校も無事なのだ。
 単眼の機体は手に持つ銃を構えながら、推進器で一気に猟兵達の下へと迫る。こうして、最後の戦いの幕が切って落とされた。
クリスタル・ファイアヘッズ
先程奪わせていただいたオブリビオンマシンのまま参加します。このためにUCを使用します。

…!敵機は早いですね、ですがそれだけ早ければ高度には制限がかかるはず。相手の光学兵器による一斉攻撃は私の操縦で可能な限り避け、難しければアーマースーツのバリアを『防具改造』で拡大し、私と機体を守るとしましょう。

一通り、凌いだら私の番です、私の目によってオブリビオンマシンのガトリングの照準補正を行います。私が狙うのは相手が飛行するのに使用するブースターです。そこを「武器破壊」するとしましょう。さぁ、墜ちなさい!



●肉を切らせてなんとやら
 強奪した機体を駆り、迫る敵機を迎え撃つクリスタル。超高速で一気に迫る敵機はその装備している武器を一斉に発射する。速度、そして攻撃の密度共に厄介である。その状態の敵機に攻撃を当てるのは至難な上、豪雨のように降り注ぐ光学兵器は一つ一つが脅威なのに、それが同時に多く降って来るのだ。
 見た目も派手で、威嚇射撃としても有効であるのは見て取れる。だが、クリスタルは臆する事なく、状況に対処する。ユーベルコードによって、瞬間的に高められた操縦技術もあり、その派手な攻撃の隙間を縫うように機体を走らせる。それでも防ぎきれないものもある。それくらい激しい攻撃。だが、クリスタルは無事だ。
 彼女の装備するアーマースーツにはバリアを備えている。全くの無傷、とはいかないものの、致命傷となる一撃を的確に防ぐ。そうして凌げば、幾ら高機動な機体とて常時その速度や弾幕を維持している訳ではない。
「――私の番です。さぁ、墜ちなさい!」
 強奪した機体についたガトリングガンを放つ。狙いは一つ、敵機の一番脅威となる高機動を実現するブースター。それを理解しているのか、単眼の亡霊もそうはさせまいと急停止、急加速で弾幕を器用に回避してゆく。
 だが、数発はブースターを掠め、弾痕を幾つか刻む。直ちに影響は出なくとも、確かに敵にダメージを与える事に成功したのだった――。

成功 🔵​🔵​🔴​

夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
成程、この方ですかぁ。
それでは、参りますねぇ。

【燦華】を使用、全身を『光』に変換し、相手の『突進』を回避しましょう。
『光速での移動』に加え、建造物の『隙間に入り込む能力』も使えますから、この機体の速度が相手でも回避することは容易ですぅ。
そして『突進中のバリアの隙間』、無い様であれば『突進終了後、バリアを解除したタイミング』で『機体の背後側』に現れ、『F●S』3種の攻撃に『光の身体』による『レーザー』を加えて機体の『頭部』や『センサー』を死角から狙いますねぇ。
これで『外部の認識』を断てれば、後は『四肢狙い』等での無力化も容易になりますので。

油断せず、確実に破壊しましょう。



●より疾く
 鋭いターンから、るこるへと標的を切り替えて迫る。バリアを展開しながら迫るその姿は、正しく壁が迫るかのよう。そのスピードもあって、そのままぶつかろうものなら、圧し潰されるのは間違いない。
「それでは、参りますねぇ」
 だが、るこるに焦りはない。
「大いなる豊饒の女神、その象徴せし欠片の一つを我が身へ」
 そう唱えると、るこるの身体は光へと変換されてゆく。彼女のユーベルコード【豊乳女神の加護・燦華】によって、その見た目の通り、光速と隙間に入り込む能力を有した。――そう、『光速』だ。
 確かにこのモノアイ・ゴーストは機動力に優れる。――たが、だとしても光速の領域には至らない。るこるの速度についていける訳もなく、バリアを展開しての突進は空振りに終わる。その隙を最小限に抑えるべく、急停止するが――その背後に、るこるはいた。
「確実に破壊しましょう」
 バリアの展開されていない箇所。背後からの一撃。るこるの持つ浮遊する刀剣や砲台などによる一斉攻撃。生身と違い、背後であろうとレーダー等で索敵ができる。できるが、反応速度においてやはり背後はどうしても後れを取る。関節部に注がれた攻撃は、間違いなくこのモノアイ・ゴーストに痛手を与えるに至ったのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ウィンディ・アストレイ
向こうは速度には優れますが、基本的には力押しの様ですね…
ここは闘牛士を見習わせて頂きましょう。

突進してくる『闘牛』の速度とサイズ、
障壁の展開範囲を見切ってタイミングを計り
展開された障壁の効果範囲ギリギリをなぞる様に
飛行用推力を併用して上方へ一気に跳躍
可能なら比較的空間余裕がある筈の
襟首の装甲を足掛かりとして敵機に取り付き

「闘牛と言うよりは、ロデオといった趣ですね…」

頭部に狙いを定めて、チャージしておいたVフィンガーを起動
【選択UC】の力を以て、一気に敵頭部の溶断破砕を狙います
(以上、戦闘知識&第六感&見切り&ジャンプ&推力移動&力溜め&カウンター&鎧無視攻撃&部位破壊)

※アドリブ&絡み連携OK


天城・千歳
【SPD】アドリブ、絡み歓迎

超高速での突撃からの光学兵器による範囲攻撃ですか。確かに脅威ですが、軌道さえ読めれば回避は可能ですよ。
「ラプラスプログラム起動、敵機と攻撃の予想進路の演算を開始します」
UCを発動し【瞬間思考力】で敵の行動を予測し、【見切り】【ダッシュ】
【推力移動】を使って攻撃を回避、回避し切れない物のみ【盾受け】で防御。
敵機が通過したタイミングで反転し、ブラスターライフルの【スナイパー】【部位破壊】でブースターと頭部を破壊して動けなくします。
それでも動く場合は関節部を追加で破壊してからパイロットを救助します。



●柔よく剛を制す

「基本的には力押しの様ですね……ここは闘牛士を見習わせて頂きましょう」
 ここまでの敵機の動き――スピードとバリアを利用した突進の数々――を見て、ウィンディはそう呟く。手持ちの武器こそ持ってはいるものの、何度も敵機との距離を詰めている所から、そう考えるのも無理はない。
「軌道さえ読めれば回避は可能ですよ」
 千歳もまた、敵機の動きの粗さからそう判断した。緻密な射撃等があればまた違う判断にもなっただろう。だが、ここまでの動きからはそういったものはない。少なくとも、このオブリビオンマシンは単調な動きが多く、乗っているだろう将校が操縦していたのなら、そうはならない――のかもしれない。
 しかしながら、戦場に『たられば』は存在しない。現に、ウィンディ、千歳の両名の目の前にいるのは、ブースタの推力を活かした突進を繰り返す敵機だ。なら、それに対応できる作戦で立ち向かうのが自然というもの。
 まず、標的とされたのは千歳。突進しながら、手持ちの光学兵器を連射する。弾幕は濃く、それでいて突進してくるというのだから、その絵面には威圧効果があるのは間違いない。だが、千歳とて歴戦の猟兵だ。その程度で冷静さを欠くような事はあり得ない。――寧ろ、その瞬間を待っていたといっても良い。
「ラプラスプログラム起動、敵機と攻撃の予想進路の演算を開始します」
 そう呟いた千歳は、あらゆる情報を材料にこの後の事を予測。その予測に基づいて、その弾幕をひらりひらりと躱してゆく。時には推力を全力で吹かし、時には逆に減速する。曲芸じみた回避を繰り返し、躱しきれないものだけを盾で受け止める。
 そうしているうちに、敵機は高速で千歳を通り過ぎてゆく。ここからのターンが速いが故に、隙が大きい訳ではないものの、その僅かな隙を逃すような千歳ではない。
 ブラスターライフルを放ち、ブースタ部分を狙う。元々少し傷ついていたブースタに更に深い傷をつけるものの、まだ動く。頭部を穿とうとした一撃は、素早い敵機のターンにより、シールドへとヒットする。片側のシールドを破壊するに至ったものの、敵機は止まる様子を見せずに、今度はウィンディへと迫る。
 超高速でウィンディへと迫るモノアイ・ゴースト。それに対して、彼女は闘牛士のように、立ち止まって機を窺う。そして、バリアを展開して迫ってきた敵機に対して、ギリギリのタイミングで上昇して回避、そのままバリアの隙間から襟首の装甲を掴み、そのまま組み付く。
 ウィンディを引き離そうと、速度を上げたり、急旋回を行おうとするモノアイ・ゴースト。だが、彼女は決して離さない。
「闘牛と言うよりは、ロデオといった趣ですね……」
 綺麗に跨っている訳ではないが、速度を出す相手の上にいる、という絵面そのものは確かにその通りだった。そして、この状態で安定した彼女は装甲を掴んでいない、空の手から仕留める為の一撃を放つ。
「一撃必倒……バニシング・フィンガーッ!」
 予め溜めておいたエネルギーを一気に放出。その威力はモノアイ・ゴーストの頭部を破壊するのに十分だった。システム部分でも詰まっていたのか、この瞬間にモノアイ・ゴーストの速度が一気に緩くなってゆく。それと友軍の様子とを見たウィンディを頃合を見て装甲から手を離し、「お願いします!」と言って着地する。
 速度が緩くなりながらもそのまま直進を続けるモノアイ・ゴースト。だが、それを放っておく訳がない。ウィンディが離した瞬間に、千歳がトリガーを引いた。
 ブースタ、両腕両脚が即座に射抜かれる。モノアイ・ゴーストの能力を司っていた諸々が失われた事で、モノアイ・ゴーストはコックピット周辺を残してその場に転がった。爆散はせず。コックピットは無事。
「パイロットを救助します」
 とはいえ、転がったのも事実。千歳はそう言って、パイロットの下へと向かう。

 結果として。戦場から回収された件の将校は多少の怪我こそあれど、長期離脱、後遺症の類もなく暫くの休養のみで、軍に戻れる事が判明した。
 こうして、猟兵達の手によって、とある小国の難事が一つ、解決したのだった――。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年10月06日


挿絵イラスト