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コロシアム:見捨てられた元軍事施設

#クロムキャバリア #アスワン

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#クロムキャバリア
#アスワン


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「よってらっしゃい、みてらっしゃい! 本日のコロシアムは見物だよ。さあ、張った張った!」
 ――明日をも見えないその日暮らしの人々の生活からは、賭け事という刹那的な娯楽はどうやら引き離せはしないものらしい。
 ひどい恐慌によって無政府状態の続くこの小国では、商才たくましい市民たちが独自に運営する闘技場クラブの人気が過熱している。
「ん? 飛び入り参加はできるのかって?」
 誰かの問いかけに、投票券を売る係の男はにやりと笑って背後を親指で示した。
「余ってるキャバリアなら、そら。そっちの工廠にいくらでもあるぜ。好きなモンを選んでエントリーしなよ。ただし、命の保証はしねぇがな!」

「……と、この小国ではキャバリアを使ったコロシアムが日毎開催されているのですが。その良し悪しはともかくとして、参加者のなかに1体だけ『オブリビオンマシン』が混ざっているのが問題なのですわ。それも、周囲のキャバリアを感染させて徐々にオブリビオンマシン化させるという厄介な性質を持ちますの」
 黒弗・シューニャ(零・f23640)は小国の歴史を簡単にまとめたデータを空中に表示した。かつては独裁国家としてかなりの武力を有していた強国にも関わらず、恐慌によって経済が破綻。管理が行き届かなくなって放棄されたキャバリアを流用したコロシアムが乱立しているらしい。

「今回、『オブリビオンマシン』がエントリーしているのは巨大な岩山の麓にある軍事施設跡地を利用して作られた闘技場ですわ」
 背後に岩山を望む、キャバリアの工廠や訓練施設などが併設された規模の大きな施設群である。当然、維持費もかかるために政府が機能しなくなってから比較的早期に放棄されたらしい。
 なにしろ、元が軍事施設なだけあって闘士たちが乗るキャバリアには困らないというわけだ。
「コロシアムにはもちろんご自分のキャバリアで参加することもできますし、そうでなければ現地のキャバリアをお借りすることもできますの」
 参加者である闘士の多くが乗る黒い機体はこの小国で量産された標準機体であり、焼夷弾やライフル、ミサイルポッドといった射撃戦を得意とするようだ。
 コロシアムといっても、中世のそれ専用に用意された闘技場がきちんとあるわけではない。広い射撃場や倉庫などが立ち並ぶ元軍事施設をそのまま戦場にした、実戦型のコロシアムである。
「まずは予選突破ですわね。シード選手以外の全員で一斉に戦って、20体程度にまで残れば終了ですの。ここに出てくるキャバリアはそれほど強くはありませんから、心配はいりませんわ」

 ――クロムキャバリア。
 さまざまな小国が群雄割拠する戦場への道が、説明の終わりとともに拓かれたのだった。


ツヅキ
 プレイング受付期間:公開時~9/26 23:59頃まで。

 返却は個別、頂いた順で早めにお返しします。
 共同プレイングをかけられる場合はお相手の呼び名とID、もしくは団体名を冒頭にご記載ください。

 キャバリアは関連するジョブやアイテムを持っていなくても、借りて参加することができます(もちろん自分のキャバリアで参加することも可能です)。
 また、ユーベルコードをキャバリアの武器から放つこともできます。

●第1章:集団戦
 シード選手をのぞいた参加者で行う「バトルロイヤル方式」の予選試合です。『オブリビオンマシン』の目星をつけつつ、上位に残って本選出場を目指すことになります。

●第2章:日常
 操縦訓練&調査パート。

●第3章:ボス戦
 決勝戦が行われます。
 ここで『オブリビオンマシン』を倒せない場合、参加者のキャバリアまでもが『オブリビオンマシン化』してしまいます。

 第2章以降の受付期間は雑記をご確認ください。
 今回は早めに進めたいと思いますので、前章完結と同時に次章のOPを公開します。
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第1章 集団戦 『オブシディアンMk4』

POW   :    ホークナパーム
【油脂焼夷弾】が命中した対象を燃やす。放たれた【高温の】炎は、延焼分も含め自身が任意に消去可能。
SPD   :    ピアシングショット
【スコープ照準】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【RSキャバリアライフル】で攻撃する。
WIZ   :    マイクロミサイルポッド
レベルm半径内の敵全てを、幾何学模様を描き複雑に飛翔する、レベル×10本の【誘導ミサイル】で包囲攻撃する。

イラスト:逢須 かた丸

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

リリウム・マーセナリー
※アドリブ・連携歓迎
「猟兵って傭兵と何が違うんですかね。まあ、変わらないのならその方が私にとっては楽ですが」

猟兵としては初陣。専用機『ホワイトアウト』でコロシアムに参加。元々、依頼がない時はこういう所で食費と維持費を稼がせて頂いていたので、ホントにやる事は変わりません。

こういうサバイバルはうまく立ち位置を工夫して一対一の状況を作り出す事が重要。パパっと考えて(瞬間思考力)、地の利を得たら主兵装で穿つのみ、です。伊達に故郷からこの機体を任されてません。まあ、もう故郷はありませんが。

「『白百合』だなんて呼ばれてますが、花と違って私は散った事はありませんので」



「あの白い機体、また一機撃破しやがった!」
 大型ビジョンの前に詰めかけた観客たちがまたしてもどよめいた。注目を惹いているのは飛び入り参加中の『ホワイトアウト』――リリウム・マーセナリー(白百合の傭兵・f29990)の搭乗する専用機である。
 周囲に纏わりつく黒い機体の群れを器用に振り切ると、いつの間にか一対一の状況に持ち込んでは確実に仕留めてゆく。
「誰が乗ってるんだ?」
 多数の問い合わせを受けた運営は、通称『白百合』と公表。
「白百合? そんな可愛いもんかよ、あの動きは……まるで機械みてぇに素早く判断を下して、有利な位置から主砲でドン――だ」
 リリウムは当たり前のような顔で次の標的を袋小路へと追い込み始めた。
「『白百合』だなんて呼ばれてますが、花と違って私は散った事はありませんので」
 レーザーライフルから迸る光条で敵機を穿つと、操縦席から這い出したパイロットが降参とばかりに手を振っている。
 リリウムは「了解」と砲口を上げ、軽く首を傾げた。
「猟兵って傭兵と何が違うんですかね。まあ、変わらないのならその方が私にとっては楽ですが」
 複雑な軌跡を描いて迫るミサイルからバックで逃れつつ、無責任な歓声を浴びせる観客たちに流し目を向ける。
「……自分たちの故郷があるうちに、もっと時間は有為に使った方がよいのではないですかね」
 そういう意味では、こうやって実際に参加して戦っている者たちの方がはるかにマシであろう。リリウムは必死で食らいついてくる彼らの姿にかつての自分を重ね合わせつつ、遠慮なく主砲を放った。
 また、一機撃破。

成功 🔵​🔵​🔴​

黒木・摩那
バトルロイヤルや集団戦はやったことありますが、キャバリアに乗って、というのは初めてですね。どうも勝手がわからないですが、何事も経験です。
やってみましょう。

キャバリア借ります。
火器の扱いは得意ではないので、牽制程度に使います。
戦闘はいつも通りの自分流で行きます。
白兵戦です。

スマートグラスのサポートを得つつ【先制攻撃】。
【ダッシュ】【ジャンプ】を駆使して、相手に接近。
UC【サイキックブラスト】を叩きこんで、キャバリアの動きを停めたところで
【敵を盾にする】して、ミサイルや銃の盾にします。

これを連続することで、がんがん落としていきましょう。



「では、この子にしましょうか。操縦方法は、と……」
 見よう見まねであろうとも、やってみれば案外ちゃんと動くものだ。操縦席のランプが順番に点いて黒木・摩那(冥界の迷い子・f06233)の名前がディスプレイにエントリーされた途端に燃料が点火、エンジン起動。
「なるほど!」
 摩那は好奇心旺盛な瞳でマニュアルを覗き込んだ。
 何ごともやってみるべし――思いきって動かすと存外に体に馴染んだ振動が返る。これならいつも通りに動いても何とかなりそうだ。
「ふうん、割と乗り心地はいいですね。火器の優先度は下げて、いつも通りの自己流でいきましょう」
 戦場に出ると、さっそく敵機が現れた。スマートグラスに表示される数値を元に、摩那は相手の射程距離をすり抜けて接近。
「な……っ!」
 させるものかと発射されたミサイルを跳躍で躱せば、相手はもう目の前だ。
「これ、凄く利きますよ」
 掌底の要領で電流を叩き込み、麻痺させた敵機を両手でむんずと掴み上げる。
「え?」
 振り回すように立ち位置を変えたところへ他機から放たれたミサイルが一斉に降り注いだ。
「わああっ!!」
 盾にされたパイロットの情けない悲鳴が無線を通して場内に響き渡る。
「ごめんあそばせ」
 悪びれず、壊れた機体の影から跳び出した摩那はさっきと同じように接敵して動きを止めては盾にし、行動不能者を増やしていった。
「いいぞ、もっとやれ!」
 摩那が敵機を行動不能にする度に歓声が巻き起こる。豪放磊落な白兵戦は彼らを沸かせ、その活躍は投票券の売上に大いなる貢献をしたのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

クラーク・エアハルト
さて、少しはやれるって事を見せますか。
お金を稼ぐのにも良さそうだしな?

愛機の量産型キャバリア「クロスフォート」で参戦。
武器に関してはマシンガンを借りていく。

瞬間思考力を駆使し周辺状況の把握に努め、遮蔽物を利用しながら接近し射撃攻撃を仕掛け、必要であるのならば格闘戦を仕掛ける。

見世物になっている事を意識して、ある程度観客受けしそうな行動をとる。

可能な限り、複数の敵に狙われない様に注意して立ち回る。



(「舞台は一丁前に実戦型だが……実際の緊張感とはまるで違うな」)
 既に見捨てられた元軍事施設というだけあって、戦場となる施設群はまだまだ使えるものから半ば壊れかけたものまでが混在している。
 クラーク・エアハルト(アンサーヒューマンの量産型キャバリア・f30016)はそのうち頑丈そうな建物を選んで己の陣地とした。
「なっ……!?」
 突如として遮蔽物から跳び出したクラーク機に驚いた敵機が武器を抜く暇もなく、レンタルした汎用マシンガンを撃ち尽くして行動不能に陥れる。
「あいつ、結構やるな」
「倒したのはここんとこ調子のよかった4番だぜ。次の試合はあいつに賭けるか?」
 呑気に盛り上がる観客席を遠目に見やったクラークはやれやれと肩を竦めた。ここが本物の戦場ならあんな風な弾の無駄撃ちはしない。
(「まあ、楽しんでもらえてなにより。それに、投票券が売れた方が俺の稼ぎにもなるしな」)
 せっかくの機会だ。
 猟兵としての仕事をこなしつつの一石二鳥。少しはやれるって事をみせてやるとしますか――。
 クラークは慣れた動作で遮蔽物の裏で息を潜め、敵を探して徘徊する2体のキャバリアをやり過ごした。
 なるほどね、と相手側の機体を眺めつつ瞬間的思考をめぐらせる。ここのコロシアムが人気の理由のひとつに、この均質的な性能を持つ量産型キャバリアの存在があるようだ。
 自らも量産型の『クロスフォート』を駆るクラークにはその利点がよくわかる。
「派手にやられても、量産型なら換装パーツに困らない。つまり――」
「!?」
 突然マシンガンを向けられて対応できないでいる敵機の懐に潜り込み、掴んだ腕を起点にして投げ飛ばす。思いきり地面に叩き付けられた頭部がひしゃげ、背部ユニットから煙が噴き出した。
 見ごたえのある一騎打ちに観客席がどっと沸いた。
「――こうやって手加減なくやりあえる。そいつ、まだ動くようだけど。続けるかい?」

成功 🔵​🔵​🔴​

箒星・仄々
将来の夢や希望が持てない状態だからこそ
刹那的な楽しみに耽溺されるのでしょうか…

何ともやり切れませんが
猟兵として為すべきことを為しましょう

キャバリアをお借りしましょう
…私のサイズでも調整が容易とは
子供も兵士としていたのでしょうか
もしそうなら悲しいです

事前に機体をぺろ
UC発動です

摩擦抵抗操作
滑走して縦横無尽に機動
華麗なドリフトで回避

被弾しても摩擦0で受け流し
明後日の方へ逸れて他の機体に当たるかも?

装備武器で反撃
操作に慣れておきましょう

ライフル弾やミサイルでUC発動
敵機の摩擦抵抗0にし
武器作動不能
機体を部品に分解
転倒し動けなくしたり

動きが明らかに違う機体ないか注意
オブリビオンさんはシード選手の中…?



「またしても回避しました! あの小型キャバリアにはいったいどんな操縦者が乗っているのでしょうか!?」
 カメラは障害物の多い戦場を縦横無尽に駆け巡り、地面すれすれを滑走する箒星・仄々(ケットシーのシンフォニア・f07689)のキャバリアを追いかける。
「……私のサイズでも調整が容易とは、もしかして子供も兵士としていたのでしょうか」
 だとしたら、やるせないことこの上ない。
 周囲の状況が表示されるディスプレイには見渡す限りの廃墟。それがコロシアムに限定された景色でないことは観客たちのみすぼらしい格好からも察せられる。
 将来の夢も希望もない。
 行き場のない熱は、キャバリアを用いた賭け事という疑似的な戦争でしか昇華できない代物なのだろうか。
「やり切れませんね。ですが、それでも」
 立ちはだかる敵機の弾幕をドリフトですり抜け、ミサイル弾を射出。
「私は、猟兵として為すべきことを為すまでです」
「なに――!?」
 敵機の操縦者は確かに当たったはずの弾がすっぽ抜けて明後日の方向へ跳弾するのを見た。
「わあっ!」
 流れ弾に当たった別の機体が煙を上げる。
「あの機体、弾が当たらないぞ!」
「くそっ、皆で撃て!!」
 彼らは知らない。
 仄々が事前にペロペロ舐めることで機体の摩擦抵抗をなくし、弾が当たりづらくしていたことを。
「えっ!?」
 むしろ、弾の当たった敵機の方が動作不能を起こしてその場に鎮座するはめになってしまう。
「気を付けろ、あの弾に当たると機体が分解されて――うわ!」
「――これで3機め」
 だが、倒れたのはいずれも普通のキャバリアだ。
(「この場にはいないとすれば、シード選手の中……?」)
 仄々はちら、と戦場の外に目をやる。シード選手用のキャバリアが待機する駐車場。あの中に、オブリビオンマシンが――? 

成功 🔵​🔵​🔴​

筒石・トオル(サポート)
「邪魔をしないでくれるかな」
「油断大敵ってね」
「ここは任せて」
正面切って戦うよりも、敵の動きを封じたり、属性防御を固めて盾や囮となったり、味方が倒し切れなかった敵にトドメを刺して確実に倒すなど、味方の安全性を高めるように動く。
ユーベルコード使用はお任せ。
使用しない場合は、熱線銃での援護射撃を主に行う。
人見知りではあるが人嫌いではないし、味方が傷付くのは凄く嫌。
戦うのも本当は好きではないが、誰かを守る為には戦う。
もふもふに弱い。敵がもふもふだと気が緩みがちになるが、仕事はきちんと行う……ホントだよ?



「ふうん、これがキャバリアか……」
 軽く操縦系統の確認を済ませた筒石・トオル(多重人格者のマジックナイト・f04677)は微かな息を吐きだして深く操縦席に背を凭れた。
(「この中はなんだか安心する」)
 外部から断絶された空間。
 直接、人と接しないでいられるからだろうか?
「それでも戦いは戦いだ」
 ――起動、策敵を開始。
 トオルの機体と遭遇した敵機はその攪乱的な戦法に須らく戸惑うはめになる。正面から組み合うことを嫌い、シールドで攻撃をいなしつつ建物の陰に入ったトオルは僚友機の援護に徹することで仲間の生存率を底上げた。
「よし」
 無事に仲間が撃墜するのを見送ったトオルは、新手の顔面目がけて熱線銃を放ち、出鼻を挫いてやる。
「油断大敵ってね」
 ここは任せて、とそのまま敵機を足止める。
 幸いなるかな、このキャバリアは機械的であり彼の弱点であるもふもふとはまるで似ても似つかない。
「良心が痛みづらいのは有難いかな。まあ、そうでなきゃ娯楽として成り立たないよね。悪いけどこれで決めさせてもらうよ」

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 日常 『キャバリア操縦訓練場』

POW   :    練習用の機体を借りてキャバリアの操縦訓練をする

SPD   :    ベテランパイロットとして初心者を指導する

WIZ   :    愛機に搭乗してさらに技を磨く

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「あんた達、飛び入りなのに強いな。どうやったらあんな風に動けるんだ?」
 予選試合の結果、猟兵たちは全員が決勝に進めることになった。その評判は観客たちの間でも人気が高く、オッズはいずれも一桁台を記録している。
「なあ、決勝まで時間があるから、よかったらキャバリアの操縦方法を教えてくれないか?」
 ある者はそう頼み込み、
「無理言うなよ。決勝の前にそんなことやってる余裕があるわけないだろ? じっくり技の確認なんかをしたいに決まってるだろうよ」
 ある者はそう仲間を諫めた。
「むこうにでっかい訓練場があるの見えますか? あそこでキャバリアの操縦訓練ができるんですよ。今も何人かが使ってます。シード選手はだいたいが自分の機体の確認をするか、初心者に教えてやってる人もいますね」
 さきほどの予選試合にはオブリビオンマシンらしき存在は確認されなかった。となれば自然と容疑者はシード選手の中に絞られる。
 
 さて、さらに容疑者を絞り込むにはどうするか?
 猟兵たちは少しの間考えた後、それぞれの思惑を胸に訓練場へと散っていった。 
リリウム・マーセナリー
※アドリブ・連携歓迎
状況的には、オブリビオンマシンとしては最終確認か指導をしているシード選手の中に紛れ込み続けたい所なのでしょう。

全て見るのは無理ですし、私は『指導』の方にまわりましょう。ついでに、現地人の練度も上がるなら、それが良いですから。今回戦力にならなくとも、作戦後に有事があれば現地人の仕事です。なら、完全な無意味ではない筈。
「ええ、いいですよ。私みたいに国を失って欲しくはないですから」
まあ、私の指導は厳しいですけどね。

指導しつつ、周りでりで指導しているシード選手を確認。妙に人を集めている人が怪しいでしょう。周囲のキャバリアを感染させて配下にするのなら、その方が都合がいいでしょうしね。



「えっ、本当に教えてくれるのか? でも、悪いんじゃ……」
 リリウム・マーセナリー(白百合の傭兵・f29990)は首を振り、遠慮する必要はないことをキャバリア乗りの闘士たちに伝えた。
「賭け事と言えど、実戦には違いありません。練度が上がれば怪我や事故なども減るでしょう?」
「それはもちろんです」
 リリウムの予想通り、コロシアムで戦う闘士の中には自警団のような組織員も少なくないらしい。
 ならば、ここでの鍛錬はいつか必ず彼らの役に立つはず。
「あの、本当にいいんですか? たいしたお礼もできませんが……」
「ええ、いいですよ。私みたいに国を失って欲しくはないですから。ただし――」
「え?」
 その時、闘士たちはリリウムが白百合と呼ばれる理由を心底から思い知ることになる。まさに白百合の如き優雅な微笑を湛えたリリウムは、すっかり見惚れている闘士たちに釘を刺した。
「まあ、私の指導は厳しいですけどね」

「敵から目を切らないでください。そこ、隊列が崩れていますよ」
 訓練場の全体を見渡せる位置についたリリウムは、正規の訓練を受けたことのない闘士たちに一通りの基礎を叩き込んだ。
(「あとは、容疑者の絞り込みですね……」)
 訓練場に居合わせたシード選手たちはいずれも強者揃いと思われたが、なかでも目星をつけたのは空色の髪を結わえた女闘士である。
「あの方は?」
「マリアムさんです。昔、軍にいたお祖父さんに習ったとかでなかなかの腕前ですよ」
「随分と人を集めているようですね」
 そのことが引っ掛かる。ああやって人を集めておけば、感染させて配下を増やすのもたやすいのではないか――と。

成功 🔵​🔵​🔴​

黒木・摩那
バトルロイヤルではうまくキャバリアが動いてくれましたけど、
まだまだ慣れが必要ですね。
この巨体をどうやって操って、どう戦っていくかは試行錯誤です。
武器もいろいろと考えていきたいし。
装備を変えれば色々できるだけに選択肢があって考えちゃいますね。

まずは体にキャバリアの動きを覚えさせることから始めましょう。
とにかくたくさん触って動かすのが一番です。

問題のオブリビオンマシンは反応速度を見れば、明らかになるのでないでしょうか。
人が操縦して動かす機体と、直に機体自身が動かすのでは反応が違ってくると考えます。



 ドッ――!
 肩部の砲台から撃ち放された弾丸が弧を描いて的に命中。地響きと砂ぼこりが収まった後、続けて何種類か実装されているビーム砲を順番に試していく。
「ふんふん……こちらは牽制用の小口径ビーム砲で、こっちが本命の超荷電粒子砲ビームですか。これは?」
 武装を弄っていると、背中の装甲が開いて中からドローンのようなビットが飛び出した。
「色々な装備があるんですね。決勝戦までにできるだけ触って、慣れておきたいところです」
 なにしろ、これだけの巨体だからまず目線が違う。
 黒木・摩那(冥界の迷い子・f06233)は操縦の加減を体に覚え込ませつつ、訓練場をざっとひと回りめぐってみた。途中でジャンプしてみたり、自分と同じような初心者と軽く打ち合ってみたりしているうちにだんだんとコツが掴めてくる。
「いい感じに馴染んできました。あとは、本命がどうなるかですね」
 オブリビオンマシン――人が操縦して動かすのと、マシンを乗っ取ったオブリビオンが操縦者を洗脳して操るのとでは明らかに違う反応が見られるはず。
「あれと、あれ」
 じっと、指先で触れたスマートグラス越しに観察を終えた摩那は他から浮いている機体を弾き出した。
 片方は空色の髪の女性が操縦するキャバリアで、残る一方は操縦者がまだ降りてこないために顔はわからない。
「さすがに本番が始まるまでは尻尾を出してくれませんか。でも、逆に言えば戦いが始まれば本性を現わす可能性が高いということ。どちらの方も決勝戦では目が離せませんね」

成功 🔵​🔵​🔴​

箒星・仄々
UCを使っての勝利ですので
この闘技場を生活の糧にされている方々に
申し訳ないことしました

ともあれオブリビオンの跳梁を許せば大惨事です
やはり為すべきことを


まず声をかけてくれた方々へ聞いてみます
シード選手はどんな方々がおられるのか
戦闘スタイルや性格、考え方などが以前と変化した方


怪しそうな方がおられればその方に
いなければシード全員を順番に訪ね
手ほどきを請います
新人なんですよ~

無理なら闘技場への思いとか
戦闘に際しての格言とか
頼み込んで教えてもらいます

心歪まされているならば
何かしら表情や言動に奇異な点がある筈

また邪悪な気配の機体は?

片隅で竪琴爪弾き破魔を込めUC
この国の復興を願う歌を
共感しない方は誰?



(「なんだか少し、申し訳ないことをしてしまったかもしれませんね……」)
 この世界の市民は猟兵たちを歓迎してくれると言っても、少し不公平な勝負ではなかっただろうか。
 箒星・仄々(ケットシーのシンフォニア・f07689)の微かな罪悪感を拭うように闘士たちは口々にキャバリアの扱い方を尋ね、あるいは応援するのだった。
「決勝戦もがんばってくださいね」
「はい! シード選手はどんな方々がおられるんですか?」
「みんな強者ばかりですよ。専用の機体を持っている人も多いですし……ほら、あの人とか、――あの人も」
 指差す先には量産型の黒い機体以外のキャバリアを整備する闘士の姿がある。オブリビオンマシンは擬態してその本性を隠しているらしく、見た目では普通のそれと変わったところは見られない。
「何か、以前と変化した方とかいらっしゃいますか? 戦闘スタイルや性格など」
「? どうでしょうね……」
 闘士たちは互いに顔を見合わせ、そのうちのひとりが「そうだ」と思い出したように口を開いた。
「最近西の方から来たパイロット。なんて名前だったかな……ユ……? 落とし物を俺が拾って声をかけたらすごい目で睨まれてさ。怖かったなぁ」
「元からそういう人なんじゃないのか?」
「まあ、そうかもしれないけど……立派な髭のある背の高い男性ですよ。ほら、あの機体です」
 仄々は礼を言い、さっそく彼に声をかけにいったのだが。
「……まるで無視ですね」
 おやおや、と目が丸くなる。
 新人への手ほどきも、闘技場への思いや戦闘に際しての格言などもまるで興味がないとでも言いたげな態度で目すら合わせない。
 この反応だけでも十分に怪しいと思われるが――。
「もうひとつ、試してみるとしましょう」
 仄々は破魔の響きを込め、竪琴を爪弾いた。片隅から流れる抒情的な旋律に気付いた闘士たちが顔を上げる。
 復興を、新たなる未来を。
「胸がえぐられるな……」
 涙で頬を濡らし、祈る者もいるなかで、やはりあの男は何の反応も示さなかったのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​




第3章 ボス戦 『セラフィム・リッパー』

POW   :    断罪の剣
【無敵斬艦刀】が命中した対象を切断する。
SPD   :    エンジェルビット
自身が装備する【BS-Fクリスタルビット】をレベル×1個複製し、念力で全てばらばらに操作する。
WIZ   :    フォールンウイング
【光の翼】を向けた対象に、【プラズマビーム】でダメージを与える。命中率が高い。

イラスト:棘ナツ

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「それでは、決勝戦に出場する闘士達をご紹介いたします!!」
 進行役の男は大げさな抑揚をつけて出場選手の名前を順番に読み上げていった。先に予選試合を勝ち抜いた者が呼ばれ、次にシード選手が場内へと姿を見せる。

 絞られた容疑者は2人。
 ひとりめは、空色の髪のマリアム。祖父から受け継いだ旧式の軍用キャバリアを操縦する女性闘士である。半世紀以上を経てもなお現役の機体は耐久性にすぐれ、バトルロイヤル形式のコロシアムにおいては圧倒的有利を誇る。
 ふたりめは、背の高い髭の男ユセフ。西方から出稼ぎに来た無所属のキャバリア乗りで、死角に潜み、一撃離脱の遊撃的な戦い方を得意とするようだ。新参者でありながら戦績はよく、今日も3番人気につけている。

 いったいどちらだ?
 戦いが佳境になればオブリビオンマシンは必ずその本性を現すはずだ。その一方で、本命ではなかった方も優秀なキャバリア乗りであることは間違いない。
 ここは、一時の享楽が何よりも貴ばれるコロシアム。仮に放っておけばオブリビオンマシンと戦う上での障害になるかもしれない。
「では、決勝戦参ります!!」
 号砲が轟き、20体のキャバリアが一斉に戦場へと散っていった。
箒星・仄々
祖父の教えと機体を大切にされているマリアムさん
国憂う気持ちは強い筈

他国出身のユセフさんが歌に心動かされないのは道理
他者と関わりを持たないのも
それだけ沢山の別れを経験されたから?

もし両名がそんなお心なら
共にOマシンに支配され易そうです

考えても答えは出ません
ここはコロシアム
両機を撃破するつもりで参りましょう


引き続き
つるダッシュで機動
つる弾で攻撃
被弾や格闘時はつる防御

まずはマリアムさん狙い
耐久力に優れていても
摩擦0なら動けないでしょう

マリアムさん撃破後はユセフさんへ


Oマシンが本性を現しても
光学兵器は装備していませんので…

つる弾でOマシン&ビット群を分解

搭乗者
お可哀そうに
今お助けします

終幕
鎮魂の調べ



「さすがに速い……!」
 決勝戦に出場するのはいずれも強者ばかり。だが、箒星・仄々(ケットシーのシンフォニア・f07689)も予選試合を勝ち抜いたうちのひとりである。
「そう簡単には当たりませんよ」
 ――間一髪、敵機の斬撃をつるダッシュ(命名:仄々)で躱し、流れるような動作で弾丸を掃射。
「あっ、あれだ! ばらばらにされちまうやつが来るぞ!!」
「避けろーっ!!」
 予選試合で散々ひどい目に遭った闘士たちが今は観客席から声を荒げて応援している。彼らを翻弄した摩訶不思議なる弾丸を恐れず接近してくる機体があった。マリアム機である。
「ほう、面白い機体だな。初めてお目にかかる、マリアムだ」
「仄々と申します。お相手よろしくお願いします」
 両者の間に手練れのみが発する空気感が流れた。マリアムとユセフのどちらが本命であるかを現時点で見極めるのは非常に難しい。
(「どちらにも、容疑者であるという決め手になった理由を自然と持ち合わせる原因がある」)
 マリアムが国を憂う気持ちも、心を閉ざした放浪者であるユセフもオブリビオンマシンに支配され易そうな資質であると仄々には思えた。
「考えても答えは出ません。――ならば」
「! 来るか!」
 仄々は機動力で上回るのを生かし、マリアムの接近を許す前につる弾を撃ち込むことで摩擦係数を0に。
「な――!?」
 ――違う。
 動けなくなったところを敵機から集中攻撃され、行動不能になったマリアム機はオブリビオンマシンとしての本性を現すことなく沈黙。
「ならば、犯人は――」
 ほとんど同時に闘士たちの悲鳴がコロシアムに響き渡った。逆立つ尾の毛が知らせてくれる。纏わりつく敵機を振り払い、見る間に擬態を解いてオブリビオンマシンとしての本性をさらけ出すユセフ機の姿を。
「お可哀そうに。今お助けします」
 その魂を慰める竪琴の調べによって、幕を引くために。
 仄々はオブリビオンマシンとその脅威となるビット群めがけ、ありったけのつる弾を発射した。

大成功 🔵​🔵​🔵​

黒木・摩那
結局、どの機体がオブリビオンマシンかはわからなかったけど、
決勝の他の参加者もいると邪魔になりそうですから、まとめて相手するしかなさそうです。
しばらくはバトルロイヤルの時と同じように、【ダッシュ】で近接して殴る、で他の参加者を敗退させつつ、疑惑の二人の動きを注視します。
防御は【第六感】とスマートグラスのサポートで対応します。

正体が明らかになったら、こちらも本気出します。
UC【月光幻影】で相手の死角に移動して、接近戦から【衝撃波】付のキャバリアの爪で【鎧無視攻撃】して貫きます。



「結局、どの機体がオブリビオンマシンかはわからなかったですね……」
 黒木・摩那(冥界の迷い子・f06233)の動きは予選試合の時よりも格段によくなっている。
「操縦訓練の成果ですね。これならなんとか凌げそうです」
 一斉に戦場へ散っていった他の機体たちをスマートグラスで一機ずつピックアップ。
「本命との戦いの邪魔にならないよう、いまのうちにまとめて相手をしてあげるとしましょうか!」
 摩那機はスピードを速め、一気に距離を詰めたところで有無を言わさずに手持ちの武装で殴り倒した。
「くっ、なかなかやる!」
 殴られた反動を受け流しつつ、反転攻勢に出た敵機の射撃は摩那の卓越した第六感とスマートグラスの予測の前に失敗する。
「予想通りの動き、きました」
 射線を潜り抜け、肘で頭部を小突いて仰向けにひっくり返す。
「この――!」
「大人しくしてなさい。本命は、あの2人――」
 その時、無線を通して闘士たちの悲鳴が聞こえた。
「どちらが?」
 スマートグラスの照準機能が最大速度で“敵”と捉える。――ユセフ機。見る間に本来の装甲を露わにして無数のクリスタルビットを乱れ撃つ。即座に摩那は標的を変え、ビットを搔い潜ってオブリビオンマシンの元へ馳せた。
「そちらが本気なら、こちらも全力でいきますよ」
 サイキック制御機能を次々解除、漲る超能の波動が摩那の髪を広げてふわりと周囲に浮かせた。
 懐に潜り込むのと同時に収納されていた爪を展開、装甲の上からありったけの衝撃波で貫いてやる。
「ギギッ!!」
 もはやそれ自体が独立した疑似生命体とでも呼べるオブリビオンマシンは、奇怪な叫びを上げて痛みにのけぞった。
「もう一発!」
 さらに踏み込み、今度は反対側の爪を突き刺してやる。

大成功 🔵​🔵​🔵​

編堵・希亜(サポート)
「……なに?」
「そうなんだ。」
「私は、私だよ。」

囚人服のようなものを着て、いつも黒猫のぬいぐるみを抱えた女の子。口数は少なく、人見知りで猜疑心は強いものの、猟兵としての仕事をこなすためなら、それなりに人と付き合っていける。
甘い物が大好きで、食べればすぐに機嫌がよくなる。嫌いなモノは、かつて自分のいたアリスラビリンスの世界と、それを連想させるもの。

戦闘では、自分ではあまり戦わず、自身に宿るオウガの『カイ』を戦わせたり、ぬいぐるみをバロックレギオンとして相手を押しつぶしたりする。

『カイ』は上等なドレスを着たラミアで、少し高飛車な話し方。宿主の身は守り、敵には容赦がない。『さぁ、敵はどこかしら!?』



「へぇ、面白そうな玩具じゃない! 私が操縦してしまって構わないわよね?」
「…………」
 操縦席の奥に両膝を抱え、黒猫のぬいぐるみを抱えた編堵・希亜(蛇に囚われた少女・f19313)はこくりと頷いた。
 前に座って鼻歌を歌いながら操縦方法を確認しているのは希亜に宿るオウガの『カイ』である。姿形は似ているのに、ふたりの装いはまるで正反対なものだった。
「動いたわ! さあ、敵を倒すわよ!」
 ドレスの裾が乱れるのも構わず、カイは正体を現したオブリビオンマシン目がけて突進。
「そのぬいぐるみを貸して!」
「……乱暴にしないで」
 眩い光翼より放たれたビームの嵐にキャバリアの装甲が耐えられなくなるより前に、希亜からぬいぐるみを奪い取ったカイがそれをコクピットの外へ放り出した。
 むくむくっと巨大化したぬいぐるみこそ、具現化された恐怖の呪い。頭上から一機に落下したそれはオブリビオンマシンを圧し潰し、一瞬の隙を作った。

成功 🔵​🔵​🔴​

左衛門三郎・白雷(サポート)
 雷と戦を司る竜神の剣豪×神器遣い、25歳の男です。
数多の死線を潜り抜けた先に有る『何か』を求めて戦い続けている様な戦好きですが、性格は穏やかです。

戦闘では、竜の雷を操る他、居合術や投擲技術を駆使して戦います。

 普段の口調は「男性的(拙者、呼び捨て、だ、だな、だろう、なのか?)相棒には 友好的に(拙者、相棒、だ、だぜ、だな、だよな?)」です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!



 オブリビオンマシンの乱入によってコロシアムは混沌の坩堝と化していた。戦いを放棄して逃げるものがあれば、混乱に乗じて活躍を狙うものもある。
「邪魔だてするな」
 後者に値する血気盛んな闘士たちを制したのが左衛門三郎・白雷(竜神の剣豪・f29303)の駆るキャバリアである。
「な、なんだあの機体は!?」
 全身を雷で覆ったキャバリアは触れるものを麻痺させ、行動不能に陥らせる。竜。誰かが呟いた。
「まるで竜だ……伝説の竜神――!!」
 威厳ある立ち姿に慄き、自然と道が開く。
 そこを、白雷はその名の如き迅雷となって駆け抜けた。一歩ごとに神器の封印が解かれ、無数に産まれた刀剣がずらりと刃先を揃える。
「いざ、尋常に勝負」
 オブリビオンマシンから解き放たれたビットと刀剣が真っ向から撃ち合い、互いを屠る。激しい消耗戦だが、僅かに白雷の側が押し返した。
「なかなか手ごたえのある相手だ。この戦いの先に果たして何があるのか、心眼にて見極めさせてもらうぞ――」

成功 🔵​🔵​🔴​

ルディア・ディアマンテ(サポート)
助けが必要なようね。助太刀いたしますわ!

サポートでの参加なので人々の避難や救出、敵の陽動のような支援になるような事を中心にこなしますわ。
事情がわからないまま行動すると事態を悪化させる恐れがあるので、その辺りは気をつけないとね。
指示をしてくれる仲間がいれば素直に従いますわ。

支援中心とはいえ戦闘は避けられないもの
その時は武器は白銀のバルバードを使いその遠心力と、UC金色の風で強化された速度を利用し一撃離脱戦法で戦いますわ!その姿はまさに金色の風の如し!

騎士の誇りを胸に、堂々と恥じない行動を!



「うわあっ!!」
「――大丈夫ですか?」
 オブリビオンマシンのプラズマビームは天啓の裁きのようにコロシアムの参加者たちを平等に焼き払った。
 ルディア・ディアマンテ(金色の風・f18851)は行動不能に陥ったキャバリアの元へ駆けつけ、肩を貸して立ち上がらせる。
「す、すまない……」
「お気になさらないで。傷ついた人がいれば助けるのが騎士の務めですから」
 無線越しにルディアの高潔なる人柄が伝わったのか、闘士は心を開いて彼女に自分のキャバリアを任せた。
「! また――!!」
 あと少しで戦場の外に至るという間際のことだった。頭上を白光が染め上げ、オブリビオンマシンの翼が空に伸びてゆく。
「あなたはこの場から動かないでくださいませ」
 ルディアは闘士を背に庇い、その身に黄金の風を纏った。神々しき姿はまさしく天からの御使いと呼ぶに相応しい。
「これ以上の狼藉は許さないわ。ただのひとりとして、犠牲を出すものですか!」
 最も手慣れた武器であるハルバードと同系の武装を手に、ルディアは戦場を金の風となって迸る。
「魔力、解放――!」
 刃の先端にまで満ちる力の全てを籠めた一撃がオブリビオンマシンの頭部を激しく薙ぎ払い、その一部をはるか後方にまで吹き飛ばした。

成功 🔵​🔵​🔴​

ソウジ・ブレィブス(サポート)
なんかこんな感じのー間延びした口調で喋るよーう?
年齢にしては頭悪そう、って感じが理想かな
僕より年下の子には猫ちゃん!みたいに呼ぶかも
気分で呼ばないことも在るから、深く気にしないでねえ

単体攻撃系ユベコがわりと捨て身な攻撃になり得るから
怪我や流血は必要経費だね、へへへ
攻撃武器は足の鉤爪が飛び出す仕込み靴が基本だよ
ユベコ次第では持ってると、不便だからねぇ……
藍銅って愛刀なら持ってるかも
必要なら投擲道具に使うし、雑に扱うよ?

誰かが話をしてるなら奇襲系はしかけない
ボスの話、主張は聞きたい派
「へえ、ふーん?そうなんだ?」
自信ありげな表情で、戦闘狂気質でいるけれど
僕はお話、聞くの好きだからね
大いに語って?



「わー、きれーに吹っ飛んだなー?」
 ソウジ・ブレィブス(天鳴空啼狐・f00212)は宙を舞ったオブリビオンマシンの頭部を見送ると、「よっ!」という軽い掛け声と共に棒立ちになっていた本体を蹴り倒した。
「お、俺はいったい……?」
 正気を取り戻したユセフに、ソウジはコックピットを開いて「おーい」と手を振る。
「大きな怪我はなさそうだね?」
「ああ……いったい何があったんだ」
「ちーっとばかし悪い夢を見てたのさ。こわーいマシンに取り込まれて、災厄をばらまくはめになるとこだった。でも、無事に終わったみたいだよ? みんなのおかげでね」
 ウインクするソウジの後ろでは、オブリビオンマシンの暴走を未然に防いだ猟兵たちを闘士や観客たちが輪になって称える光景があった。
「そうか……悪かったな。砂漠をさ迷っていた俺は行き倒れる寸前にあの機体と出会い、それからの記憶があまりない……あれがなくなったんじゃ、また流浪の毎日に逆戻りだな」
「ふーん? ここでまた稼げばいいじゃない? きっとみんな受け入れてくれるよ。よかったらこれ、使ってくれる?」
 ソウジは短い間、自分の手足となって戦ってくれたキャバリアをユセフに譲り渡して懐かしい地上を自分の足で軽やかに跳ねた。
「これにて一件落着! さあて、次の戦場はどんなところかなー?」

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2020年09月29日


挿絵イラスト