5
ドルトムンド戦記~テムス河防衛作戦~

#クロムキャバリア #ドルトムンド戦記

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#クロムキャバリア
#ドルトムンド戦記


0




●クロムキャバリア・ドルトムンド同盟国「テムス防衛砦」
 ドルトムンド同盟国。クロムキャバリアに存在する小国家群の中でもいくつかの国が同盟を結び、一つの国家として纏まって軍事・経済・政治を統括している国家である。昨今の周辺国家の中では大きな力を持つに至ってはいるが、何分新興国である上に、同盟という多頭体制がうまくいくのか、現在は試行錯誤の状態でもある。
 そう言った政治的不安を残す中で、隣国の小国家「リンドランド公国」のキャバリア部隊が国境付近のテムス防衛砦に侵攻したという一報が同盟国統括本部に齎される。両国の国境を示すかのように流れるテムス河に築かれた防衛砦は、長年にわたってリンドランド公国の軍を退けてきた。
 なおかつ最近はリンドランド公国も同盟国入りを考えるほど両国の国交はよくなってはいたのだが、それを良しとしない軍部の過激派が侵攻作戦を断行。交戦状態に入ったのだという。
 だが国境を守るテムス防衛砦には同盟の精鋭キャバリア部隊を置いており、恐らくは侵攻を跳ね返すとドルトムント同盟国の統括本部は判断していた。それほど信頼を置くほど、テムス河の戦力は充実していたのだ。

 しかしこのままではテムス河はドルトムンド同盟国のキャバリアの墓場と化すだろう。なぜならばリンドランド公国の戦力はただのキャバリア部隊ではないのだ。戦争が生み出した恐るべき「オブリビオンマシン」を駆り、戦場を血に染めんと侵攻は開始されたのだった。

●グリモアベース・ブリーフィングルーム
「新世界はとんでもない闘争の世界なのは間違いないのー」
 そう言いながら電脳ウインドウを開いて説明をし始めるメイスン・ドットハック(ウィザード級ハッカー(引き籠り)・f03092)。新世界「クロムキャバリア」でさっそく戦争ごとに巻き込まれる形で参入することになり、まずは戦況説明から入ることになる。
「クロムキャバリアの小国家・ドルトムンド同盟国に侵攻してきた、同じくリンドランド公国軍じゃがのー。実はこいつらはオブリビオンマシンじゃ」
 オブリビオンマシン。100年以上続く戦乱が生み出した呪われたキャバリア。搭乗者を破滅的な思想に狂わせ、さらに戦火を拡大させている原因だ。これがリンドランド公国のキャバリア部隊を乗っ取る形でオブリビオンマシン化した指揮官クラスのキャバリアが率いているとのことだ。
 もちろんオブリビオンマシンを破壊すれば搭乗者は正気に戻り、パイロットは救われる。だがこのままテムス河で両国軍が激突すれば、大惨事は避けれられない。故にテムス河を越える前にリンドランド公国軍のオブリビオンマシン部隊を迎え撃つ必要がある。

「よく言う背水の陣みたいになるが、覚悟はいいかのー? とにかくオブリビオンマシンをぶち壊すのみじゃけー、気合を入れてのー?」
 背後には広大なテムス河とドルトムンド同盟国の最重要拠点。前方にはリンドランド公国のキャバリア部隊を乗っ取ったオブリビオンマシンが率いる大軍。だが負けるにはいかない。猟兵達の新たなる、激しき戦いが始まろうとしていた。


ライラ.hack
 ついに来ましたロボットの世界! そして闘争の世界!
 どうも皆様こんにちわ、ライラ.hackです。

 このたびはクロムキャバリアの小国家「ドルトムンド同盟国」の対リンドランド公国の国境になるテムス河での激しいキャバリア戦となります。
 リンドランド公国のキャバリア部隊は強襲型・重武装型のキャバリア部隊で構成され、背後には今回の首謀者となるオブリビオンマシンが控えています。背後はテムス河となっているので逃げ場はありません。ただ敵を破壊しましょう!

 この世界における注意事項は以下の通りです。

●クロムキャバリア世界について
 キャバリアをジョブやアイテムで持っていないキャラクターでも、キャバリアを借りて乗ることができます。ユーベルコードはキャバリアの武器から放つこともできます。
 どの小国家も主戦力はキャバリアである。また高速飛翔体を無差別砲撃する暴走衛星「殲禍炎剣(ホーリー・グレイル)」空を自由に行き来でない状態である。

 以上となります。とにかくオブリビオンマシン化したキャバリアを破壊し、パイロットを救い出しましょう。
 それでは皆様の素晴らしいプレイングをお待ちしております。
120




第1章 集団戦 『ファイアディザスター』

POW   :    ガトリングストーム
【両腕のガトリングガンの連射】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD   :    ハウリングショット
レベル分の1秒で【両腕のガトリングガン】を発射できる。
WIZ   :    ガトリング・フィアー
【轟音を伴うガトリングガンの掃射】を披露した指定の全対象に【動けない程の恐怖の】感情を与える。対象の心を強く震わせる程、効果時間は伸びる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●クロムキャバリア・テムス河防衛戦線
 ドルトムンド同盟国側のテムス河を背負うように転移してきた猟兵達。自身でキャバリアを用意してきた者もいれば、ドルトムンド同盟国の量産型キャバリアを拝借してきた者もいる。さらに生身でキャバリアに立ち向かおうとする者もいるであろう。
 だがいずれも劣らぬ一騎当千の猛者達。それに襲い掛かってくるのは、オブリビオンマシンのユーベルコードによって、怒れるオブリビオンマシンと化したリンドランド公国のキャバリア達だ。
 その急に目の前に現れた猟兵達に怯むことなく襲い掛かってくるのは両腕に大型ガトリングガンを装備した強襲型オブリビオンマシン「ファイアディザスター」だ。装甲は薄いものの、攻撃力や機動力に富み油断はできるものではない。
『ドルトムンドを倒せ……! 殺せ……!』
『テムス河を……越えて、蹂躙だ……!』
 ファイアディザスターと化したキャバリアの通信から聞こえてくるのは、搭乗者たちの唸るような怨嗟の声だった。パイロット達は今はオブリビオンマシンの影響により、殺戮を求めるようになっている。
 説得は無意味であれば、オブリビオンマシンを破壊する他に救う手立てはない。キャバリア用ガトリングガンの雨を潜り抜けながら、猟兵達はリンドランド公国キャバリア部隊との戦闘態勢に入る。
才堂・紅葉
良いじゃない新世界。こう言うのもご機嫌ね
口元を笑みに歪め、掲げた手で指を鳴らす

「蒸気王!!」

事前の【偵察、情報収集、戦闘知識】で敵の布陣や機体の構造は調べている
出来るだけパイロットに被害の出ないように撃破しよう

方針は分厚い腕部装甲に【オーラ防御】を添えて身を庇い、【野生の勘】で敵弾幕の隙間を見切って突貫
重量を生かした【グラップル、重量攻撃、部位破壊】の柔術でコクピットを外して無力化していきたい
リボルバーの【早業】で敵の動力系を【スナイピング】し、電撃【属性攻撃】の特殊弾頭で無力化を試みる
背部のバーニアを駆使し、動きを止めずに活動したい

「悪いわね。私の愛馬は凶暴よ? ……なんてね」



 ドルトムンド同盟国・テムス河。隣国であるリンドランド公国軍がプラント奪取を目指してたびたび侵攻を繰り返してはそれを跳ね返してきた、激戦区にして屈指の防衛線が敷かれた国境である。
 昨今はドルトムンド同盟国に加入する小国家が増えたことにより、国力と戦力に差が開きつつあった。その為にリンドランド公国からの大規模侵攻は鳴りを潜め、仮初の平和がテムス河に訪れていたのだ。
 だがリンドランド軍部過激派の暴走とも取れる行動によって戦端が開かれようとしていた。それが狡猾なオブリビオンマシンによる、リンドランド公国軍のキャバリア部隊の乗っ取りとも気づかずに。
「良いじゃない新世界。こう言うのもご機嫌ね」
 そんなクロムキャバリアの世界に身を投じて、口元を笑みに歪めているのは才堂・紅葉(お嬢・f08859)である。アルダワ学園が誇る歴戦工作員が戦乱を嗅ぎつけてきたといったところか。
 すでにリンドランド公国軍の先遣部隊が紅葉の元に殺到しつつある。強襲に特化したキャバリア「ファイアディザスター」は、キャバリアであろうとも非戦闘員であろうとも関係ない。ただそのガトリングガンで吹き飛ばすのみだ。
「蒸気王!!」
 掲げた手で指を鳴らし、能力「蒸気王(スチームジャイアント)」を発動する。蒸気バイクをコアとする巨大蒸気ゴーレムが出現し、紅葉がそれに乗ってファイアディザスターに立ち向かう。
 キャバリアの規格サイズは5m、対する紅葉の蒸気王は約3m。少々劣るサイズであるが、紅葉は負ける気は微塵もない。すでにリンドランド公国軍が迫る前に偵察を完了し、そのキャバリアの特徴は掴んでいるからだ。
「パイロットには罪はないからね。その機体だけ破壊させて貰うわ!」
 ファイアディザスターの両腕のガトリングガンから吐き出される弾幕の中をその分厚い腕部装甲を盾に突き進む蒸気王。一般的なキャバリアよりも小さいが、その分装甲の鉄壁度はアルダワ蒸気文明の粋を集めたものだ。
 そして敵弾幕の薄いところを狙って突貫し、ファイアディザスターの一体に接近する蒸気王。その動きは紅葉の柔術をトレースしたような動きで、ガトリングガンが装着されている腕を取り、そのまま肩を外すようにへし折る。
「死ね……ドルトムンドの尖兵め……!」
「本当に正気を失っているようね。気付け代わりよ!」
 そう言ってファイアディザスターがもう片方のガトリングガンの腕を向けようとするのをうまく掴み取って、その勢いを生かして一回転させて転倒させる。そしてそのまま重量のままに頭を潰して破壊する。
 頭を潰せば制御系が破壊されて動きが鈍くなる。その隙を狙ってオーバーフレームを引き剥がし、コクピットをこじ開ける。するとそこには虚ろな目をしたパイロットがおり、外の空気を吸い込むとまるで夢から覚めたように意識がはっきりとする。
「あ、あれ……ここは……」
「お目覚めのところ悪いけど、ここは戦場よ!」
 紅葉は救出したパイロットに目もくれずに、ガトリングガンを撃とうとする二体のファイアディザスターに向けて、蒸気王の巨大リボルバーの引き金を引く。その身体からは想像できない早撃ちで、腕とガトリングガンの接合部を撃ち抜き、攻撃を無効化する。
 すぐさま拾おうとするファイアディザスターの頭部に、紅葉特製の電撃特殊弾が被弾する。駆動系を一瞬でお釈迦にする強力な電撃が走り、ファイアディザスターのオーバーフレームの回線が焼け付く。
「隙あり!」
 そして最後は背部のバーニアを噴射して一気に距離を詰めて、オーバーフレームをラリアットで破壊し、コクピットがむき出しとなる。これでファイアディザスターに乗ったリンドランド公国のパイロット3人を助けたことになる。
「悪いわね。私の愛馬は凶暴よ? ……なんてね」
 決め台詞も決まった所で、紅葉はパイロット達の回収を急ぐ。ここで他のファイアディザスターに狙い撃たれては元も子もない。それに蒸気王の機体ダメージも皆無とは言い難い。
 とはいえ初戦は見事に勝利を収め、紅葉は満足そうに後方のテムス砦へと退避する。まだ戦端は開かれたばかり、なれど蒸気王はキャバリアにも負けないことを証明できたことは紅葉にとって大きかったと言えるだろう。アルダワ工作員の面目躍如、であった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

シズホ・トヒソズマ
ふふふ。新世界でロボ操縦できるとは。人形遣いの本気、見せてあげましょう!

まずはドルトムンドの女性兵さん探して◆コミュ力で装着契約してと(身分や性格はお任せ)
キャバリアもその人のをそのまま借りますか(キャバリアの見た目や武装お任せ)

乗り込んだらUCを発動
ロボのパイロットスーツはやはりぴっちりがお約束!
引き上げた◆メカニック知識や◆操縦技術で操作法を把握

敵の射撃は引き上げた◆早業での操作で、◆フェイントを織り混ぜての動作で回避
カウンターで搭載武装で攻撃

データが集まってきたところで、コックピットに積んでキャバリアと接続連動させていたシュヴァルツヴィアイスの予測演算を発動
動きを◆見切り、先読み攻撃です



 テムズ砦ではドルトムンド同盟国キャバリア部隊がいつでも出撃できるように準備を整えていた。リンドランド公国軍の侵攻は初めてではないが、脅威であることには変わりはない。
 仮にテムズ河を突破されれば、同盟国主要都市まで防衛ラインはないに等しい。つまりここのキャバリア部隊に国の命運が託されているというわけだ。
 だが現在リンドランド公国軍のキャバリア部隊が公国側のテムズ河で謎の勢力と交戦中というわけだ。そこで一端、同盟国軍のキャバリア部隊は待機を命じられている状態だ。
「ふふふ。新世界でロボ操縦できるとは。人形遣いの本気、見せてあげましょう!」
「な、なんですかあなたは!?」
 彼女の名前はドルトムンド同盟国軍キャバリア部隊所属の伍長ノエル・バンガード。女性ながら超合金ナックルとビームシールドを用いて接近戦を挑むインファイト用のキャバリア乗りの女性だ。
 一般的なドルトムンド・キャバリアにアーム部分に重点的な増強がなされているのは、彼女の好みであろう。そんな彼女にマスク姿のシズホ・トヒソズマ(因果応報マスクドM・f04564)が浮遊して話しかけているのだから驚くというものだろう。
「いえいえ、怪しいものではありません。実は……」
 紫のヒーローマスクが喋っている時点で怪しさ100%なのだが、今は緊急事態。シズホのコミュ力と懸命の説得によってノエル伍長も耳を傾けていく。
 リンドランド公国のキャバリア部隊がオブリビオンマシンという特殊機体であること。そして対抗できるのは自分達猟兵であることを説明して、ノエル伍長とその機体を借り受けたいということも聞き、決断する。
「……わかりました。私もドルトムンド同盟国の軍人、覚悟を決めてご協力します」
「ご協力感謝です。ではお借りしますねー!」
 そう言ってシズホはノエルと装着契約を結ぶ。意識は残したままであるが、主導権はシズホが握る形でノエルのキャバリア操縦技術や機体特性も把握して、出撃準備を整える。
「ロボのパイロットスーツはやはりぴっちりがお約束!」
 そう言って能力「変身:ぴっちりライダー(ピッチリライダーチェンジ)」を発動して、ピッチリなパイロットスーツを見に纏うシズホ。これにより操縦能力が大幅に向上するのではあるが、パイロットスーツはこうであるべきというシズホのこだわりも感じる。
 幸いドルトムンド同盟国も同じタイプであったので違和感を覚えることもなく、ノエル伍長のドルトムンド・キャバリアに搭乗するシズホ。そしてテムズ河を越えて、いざリンドランド公国軍がいる戦場へと飛び立っていく。

 そういったやり取りがあって戦場へと降り立ったシズホ。すでにリンドランド公国軍のファイアディザスターのガトリングガンの銃口がこちらに向いている。回転し、一瞬の内のシズホを射抜くような射撃が敢行される。
 それに対してノエル伍長の情報から引き揚げたドルトムンド・キャバリアを巧みに操縦して、回避を試みるシズホ。その動きは巧みにフェイントを織り混ぜての動作であり、瞬間的に射撃を合わせてくるファイアディザスターの射線から逃れる。
「いやー、ノエルさんって脳筋ですねー。さすがインファイト用にカスタマイズされたキャバリアです」
 ノエル伍長の戦法はビームシールドで敵の射撃を受け止めつつ、高い機動力で敵の間合いに入り込み、強力な超合金ナックルで相手の機体を叩き潰すスタイルだ。それは回避を続けるシズホにとっても好都合な機体であったのだ。
 そしてガトリングガンの弾幕を潜り抜けて、渾身のアッパーカットをファイアディザスターのコクピット上の部分に叩き込む。それより上の頭部が上空に吹き飛び、コクピットが露になってパイロットが脱出できるような破壊の仕方であった。
「ふむふむ、敵機体の情報が集まったようですねー。なら、ヴィアちゃん!」
「了解やでー」
 そして敵データの収集を終えたところで、コックピットに積んでドルトムンド・キャバリアと接続連動させていた騎士人形「シュヴァルツヴィアイス」の予測演算装置を起動させる。それにより、さらにファイアディザスターの射撃位置や配置までも読み切り、ガトリングガンの弾が到達する前にそこを移動するという離れ業をやってのける。
 その後は敵の射撃を回避しつつ、インファイトでオーバーフレームを殴り飛ばすという一連の流れ。見切りと先読みを兼ね備えた攻撃で2体のファイアディザスターを無力化し、コクピットにいるパイロットを救出する。
「さて、それでは戦線を脱出しましょうかー」
 そう言ってリンドランド公国のパイロット達を回収し、テムス砦へと運び出していくシズホ。この光景はおそらくノエル伍長がリンドランド公国のキャバリアを華麗に撃墜し、捕虜を送還したように見えるだろう。
 もしかしたらこの戦いが終わった後に彼女は英雄として祭り上げられるかもしれない。だがシズホはそこまでは責任は持てないとばかり、ただ己の戦いをすることのみ専念するのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

グロリア・グルッグ
これがクロムキャバリアの『戦争』ですか。
いやぁ、テンション上がっちゃうなあ!

自分好みにカスタマイズした量産型キャバリア改に乗り込み颯爽と駆け付けます。
すでに相当いじくってある機体なので操縦には自信ありますよ(ドヤ)

まずはレギオンを大量展開して相手にぶつけます。
人海戦術で勢いを削ぎつつ乱戦へと持ち込みましょう。
耐久力は紙でも感情のない機械兵器なので敵の攻撃に怯まず動けると思います。
私は機体を操りながらダッシュジャンプにブースターの推力移動を重ねて大ジャンプ、空中浮遊で高度を取ります。
電脳魔術でロックオンし搭載したミサイルの一斉発射でばんばん爆撃!
後の救助活動もあるのでその辺は注意しておきます。



 リンドランド公国のキャバリア部隊は決して弱くはない。すでに国力で負けているドルトムンド同盟国に対抗する為に性能面に関しては近年大きく上昇させており、一対一ならば負けない性能にまで昇華させている。
 そして両腕にガトリングガンを装着したファイアディザスタータイプのキャバリアは強襲型として戦線をこじ開ける役割を担っている。実際、戦争においてはその破壊力は言うまでもないことだろう。
 各地で猟兵と激戦を繰り広げている中で、リンドランド公国のファイアディザスター部隊はまだまだ健在である。一様にテムス河を渡河し、ドルトムンド同盟国に侵攻しようとする気概を見せる。
「これがクロムキャバリアの『戦争』ですか。いやぁ、テンション上がっちゃうなあ!」
 そんなファイアディザスターに立ち向かうのは、量産型キャバリアに乗ってハイテンションになっているグロリア・グルッグ(電脳ハッカー・f00603)だ。クロムキャバリアの世界に相応しく、今回は電脳魔術師ではなくキャバリア乗りとして参戦している。
 電脳魔術師としての粋を結集させ、自分好みにカスタマイズした量産型キャバリア改。その機動力を見せつけるように颯爽と戦場に降り立ったわけだ。
「すでに相当いじくってある機体なので操縦には自信ありますよ」
 量産型とは思えないほどに性能を上昇させている自慢の一品にグロリアの顔がドヤァとなる。もちろんコクピットの様子はファイアディザスター達には見えないのでわからないが、雰囲気だけは誇らしげになっているようだ。
 だがそんなものは関係ないとファイアディザスター達は攻撃へと移行する。叩き込むは、轟音を伴うガトリングガンの掃射だ。
「そんなもので怯むと? 甘いですね、私のレギオンはもっと凶暴ですよ」
 ガトリングガンの掃射を岩壁を盾にして逃れつつ、能力「サイバーレギオン」を発動させる。小型の電脳魔術仕様の機械兵器レギオンを召喚し、それをファイアディザスター達へと向かわせる。
 そのレギオンの大量展開による物量作戦は、ファイアディザスター達の的を拡散させる為だ。小型とはいえ、これほどの大量のレギオンは放置することはできず、ファイアディザスターの矛先はそちらへと向かう。
「耐久力は紙でも感情のない機械兵器。恐怖などありませんよ」
 そう、レギオンを採用したのはガトリングガンの掃射に対しても恐怖せずに動き回れるからだ。破壊されても次のレギオンがその間を潜り抜けてファイアディザスターの機体に攻撃していく。
 この人海戦術にさすがにファイアディザスターの勢いも止まり、泥仕合の乱戦へと叩き込まれる。怯えとは無縁のレギオンは数を減らし続けるものの、すっかりグロリアの量産型キャバリアは標的から外れている。
「よし、今こそ!」
 機は熟したと、グロリアが動く。量産型キャバリアはダッシュジャンプをし、ブースターの推力移動を重ねて大空へと大きく飛翔する。そこから電脳魔術による重力制御により浮遊してその場に留まる。
 そこから見えるのは足を止めたファイアディザスターと俊敏に動く自身のレギオン達。そしてグロリアは電脳魔術を発動させ、ロックオンを完了させた後に搭載したミサイルの一斉発射を敢行する。
「ばんばん爆撃です!」
 そこからはファイアディザスターの機体を吹き飛ばすに十分なミサイルの雨が降り注ぐ。ファイアディザスターのオーバーフレームを見事に狙ったミサイル爆撃は、足が止まった状態で回避できるものではない。
 頭部や胸部、ガトリングガンや腕も爆撃で破壊される。だがそんな苛烈な攻撃でもコクピットは無事であり、そこからパイロットが脱出するのを確認するグロリア。
「救助活動に支障が出ちゃまずいしですしね」
 あくまでオブリビオンマシンの破壊が目的であり、パイロットに罪はない。故に火力はある程度調整して、オーバーフレームのみを破壊するようにしておいたのだ。

 グロリアは上空からファイアディザスター3体の無力化を確認し、パイロットを回収する。救助まで計算に入れた行動は見事なもので、敵の戦力を削りつつ、パイロットの救出までやり遂げる。グロリアの量産型キャバリアの初陣は、上々の結果となっただろう。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アイ・リスパー
「オブリビオンマシン……
そのような存在にこの世界の平和を乱させるわけにはいきません!」

今回は河沿いの戦場。
ならば『機動戦艦シェイクスピア』の出番です!
戦艦を川底に潜ませ、敵軍を迎え撃ちましょう。

「シェイクスピアの制御AIと電脳空間を介してリンク開始します」

戦艦の艦長席に座って【チューリングの神託機械】で電脳空間の万能コンピュータに接続。
戦艦の直接制御をおこないます。

「敵軍、レーダーに捕捉!
対地ミサイル全弾発射です!」

シェイクスピアに搭載した垂直発射式の対地ミサイルを河の中から発射。
味方を援護するように爆撃します。

「水中に入った敵はこの先には進ませません!」

ロケットランチャーで迎撃です!


烏丸・都留
POWアドリブ共闘OK

UCで敵能力に即応無害化強化済みの縮小召喚した無数の召喚装備を全身に纏いキャバリアに擬態。

ガードユニット:敵攻撃を攻性防御

アサルトユニット:
α:敵へエネルギー系射撃貫通/防御力弱体攻撃
β:敵へ魔法攻撃や強化/結界/治癒など味方含む支援
γ:自身や装備群の隠密能力強化と物理系暗殺攻撃


クラスタード:
デコイ:子機で自身や見方を擬態して敵の陽動
リレイ:子機で敵味方の攻撃を偏向しての防御。回避された射撃攻撃を偏向反射し再攻撃

超機動でのアイテールのメイスで距離無死で鎧砕き/鎧無死攻撃/破魔/除霊/浄化/神罰で敵を無力化後、聖魔喰理扇でオブリビオンの力を精神攻撃/浄化/略奪/捕食し救出。


ダイ・オウガ
燃える心に勇気を乗せて、唸れ豪腕、大螺旋!
悪あるところ正義あり、勇者猟兵ダイッ(↓)オウッ(↓)ガァァァ(↑↑↑)

戦場へと転送されると同時に一挙一動力をこめて全力で名乗りポーズ

ファイアディザスター!
貴様のガトリングと私の装甲、どちらが先に音をあげるか”勝負”だ!
「鉄拳ロケットパンチ」の掌を広げながらズシンズシンと前進
片っ端から飛んでくる弾幕を吹き飛ばし砲身まで手が届いたら握り潰して
剛腕一撃右ストレート
さらにそのまま「ドリルアーム」で左アッパーカット

周囲にもまだ同型機がいるなら最初に殴った敵を射線上に投げ飛ばし
マッスルなポーズをつけつつ胸のライオンの顔から
「ダイ・ブラスター・イノフェルノ」を発射



 猟兵達の活躍により、リンドランド公国軍のキャバリア部隊の半数を無力化し、パイロットも救出することができた。パイロット達は捕虜してドルトムンド同盟国のテムス砦で保護されるだろう。
 だが残り半数は結集してテムス河沿岸へと接近しようとしていた。強襲型として弾幕を形成し、一機でも突破してテムス砦に打撃を与えて後続部隊へ繋げようとする意志が見える。
 ここを渡河されれば一気に崩れることもありうる。それほどにリンドランド公国軍のオブリビオンマシン化は深刻であり、性能に差が出ていることも証左であろう。
「燃える心に勇気を乗せて、唸れ豪腕、大螺旋! あるところ正義あり、勇者猟兵ダイッ(↓)オウッ(↓)ガァァァ(↑↑↑)!」
 そのファイアディザスター部隊の渡河を阻止させんと転送された来たと同時に一挙一動力をこめて全力で名乗り、ポーズを決めるダイ・オウガ(勇者猟兵・f30091)。ロボットヘッド『ダイ』とスーパーロボットであるライオン型キャバリア『オウガ』が融合合体ブレイヴコネクトした姿だ。
 勇者猟兵ダイオウガの勇姿は決してファイアディザスターに負けるものではない。そんな熱い闘志を滾らせている中で、隣にいる生身のヤドリガミ、烏丸・都留(ヤドリガミの傭兵メディック・f12904)は対比から目立たないが、一つため息をつく。
「初陣の猟兵をサポートするのも先輩の務めですね」
 都留は即座に能力「聖蝗(セイコウ)」を発動し、ガトリングガン射撃に対し即応無害化済みの縮小装備を数を数えるのが馬鹿らしくなるほど召喚する。そしてそれを全身に纏っていきまるでキャバリアに擬態するかのような巨躯の鉄甲機兵が完成する。
 これほどの召喚装備を操るのは初めてだと言わんばかりに負荷も大きいが戦闘能力は増強される。咄嗟にガードユニットとアサルトユニットを展開し、クラスタードに指令を下す。
「あれだけ巨大ならいい囮になってくれそうね」
 そう言ってダイオウガの幻影デコイを投射し、盾替わりにする都留。その隙にガトリングガンの雨に突進し、パイロット救出へと向かう。
 ガトリングガンの弾幕はガードユニットによって防御壁としつつ、牽制射撃としてアサルトユニットがエネルギー系貫通射撃や魔法攻撃で弾幕を相殺するように動く。そしてデコイやガードユニットに気を取られている隙にアサルトユニットγによる隠密機能によって姿を隠し、一気に背後を取る。
「それじゃ一気に砕かせて貰うよ」
 擬態キャバリアに持たせたアイテールのメイスの一振りによってガトリングガンと腕を叩き潰す都留。零距離からの攻撃にファイアディザスターも対応できない。そのままオーバーフレームまで吹き飛ばす。
 近くのファイアディザスターの銃口が都留の方に向くが、巨大化させた聖魔喰理扇を薙ぐ。魔を喰らう風が吹き荒れ、オブリビオンマシンに宿る力を喰らい制御が一時奪われる。そこを一気に叩き、ファイアディザスターを攻略していく。

「ファイアディザスター! 貴様のガトリングと私の装甲、どちらが先に音をあげるか”勝負”だ!」
 一方のダイの方は囮の幻影にも全く困惑することなく、ファイアディザスターに対して真っ向勝負を挑もうとしていた。そのやり方は本当にシンプルそのもので、ガトリングガンの弾幕に正面から挑んでいくスタイルだ。
 「鉄拳ロケットパンチ」の掌を広げながら大地を揺らしながら突進するダイオウガ。もちろん撃退しようとガトリングガンの嵐が吹き荒れるが、その輝く装甲が片っ端から吹き飛ばしていく。
「正義の心は砕けない! 悪の兵器は粉砕する!」
 さすがに近距離まで近づけば装甲に幾分かダメージがあるものの、ダイオウガは怯まない。ガトリングガンの銃身に手が届く距離まで近づくと、それを掴んで圧倒的な握力で握りつぶす。
 そしてそのまま剛腕一撃右ストレートでオーバーフレームを切り離すような破壊の一撃を炸裂させる。さらにコクピットのみを分離させるようにアンダーフレームを破壊する「ドリルアーム」での左のアッパーカットまで叩き込み、ファイアディザスターを完全に解体する。
 だがまだ他のファイアディザスターの銃口が狙っているのを見逃さないダイ。つかさずダイオウガの両腕で破壊したファイアディザスターのオーバーフレームとアンダーフレームを掴み、射線上に投げ飛ばして射撃体勢を崩す。そしてマッスルなポーズをつけつつ吠える。
「ダイ・ブラスター・イノフェルノ!」
 ダイオウガの胸の部分のライオンの口が開き、大口径ビーム砲が発射される。ロボットヘッドを持たないが故にできたフロギストンジェネレーター直結のエネルギーは見事にファイアディザスターのオーバーフレームを焼き尽くし、コクピットを露にする。
 ダイの表情はまさしく正義は執行されたと言わんばかりであった。だがダイや都留では手が足りないほど、ファイアディザスターの数が多い。このままでは渡河を許してしまう。

「オブリビオンマシン……そのような存在にこの世界の平和を乱させるわけにはいきません!」
 そんな都留とダイがファイアディザスターと戦闘を繰り広げる中で、戦況をテムス河の底で伺っていたアイ・リスパー(電脳の天使・f07909)。彼女が乗る艦こそ、機動戦艦シェイクスピアである。
 とある科学者が生み出したワダツミ級強襲揚陸艦を改造したその艦は海底であっても航行可能。ならばテムス河であっても作戦行動は十分に取れる。後詰として待機していた甲斐もあると言わんばかりに、アイは行動を開始する。
「シェイクスピアの制御AIと電脳空間を介してリンク開始します」
 戦艦の艦長席に座って能力「チューリングの神託機械(チューリング・オラクル・マシン)」を発動し、電脳空間の万能コンピュータに接続を開始する。そのことによって万能コンピューターの計算能力を自身の演算能力に転用し、シェイクスピアの頭脳となる。
 もちろん身体への負荷も考えらることだが、今回は敵からの攻撃が不可能に近い河底。ならば、渡河させない為の攻撃に集中すればいいとアイは腹をくくる。
「「敵軍、レーダーに捕捉! 対地ミサイル全弾発射です!」
 戦艦の直接制御を行い、テムス河に侵入したファイアディザスターをレーダーに捉え次第、シェイクスピアに搭載した垂直発射式の対地ミサイルを発射する。あくまでフレーム狙いの無力化が目的とはいえ、撃墜能力は十分。ガトリングガンを持った腕や、アンダーフレームを的確に爆砕していく。
 そして地上にいる都留とダイを援護するべく、対地ミサイルを発射してファイアディザスターの足を止める。水中に潜む伏兵に敵の機動が止まり、そこを都留とダイオウガが見逃すはずもなく背後を討っていく。
「水中に入った敵はこの先には進ませません!」
 そして水中に沈みこんだファイアディザスター2機にロックオンし、トドメのロケットランチャーを叩き込むアイ。迎撃の準備は万端と言わんばかりの水中からの攻撃にファイアディザスターはガトリングガンを披露することなく、オーバーフレームを破壊され、コクピットのパイロットが解放されていく。

 そしてアイが沈めたファイアディザスターが先遣隊最後の戦力だった。残りのテムス河のファイアディザスターは都留とダイが片付け、リンドランド公国の強襲を見事に河際で食い止めた戦果となったのであろう。
 残り半数とはいえ、止められたのは猟兵達3人の連携によるものだろう。だがここからはリンドランド公国本陣に位置するオブリビオンマシンとの戦闘、そして黒幕も控えている。だからこそ油断することなく、敵陣へと向かう猟兵達であった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『オブシディアンMk4』

POW   :    ホークナパーム
【油脂焼夷弾】が命中した対象を燃やす。放たれた【高温の】炎は、延焼分も含め自身が任意に消去可能。
SPD   :    ピアシングショット
【スコープ照準】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【RSキャバリアライフル】で攻撃する。
WIZ   :    マイクロミサイルポッド
レベルm半径内の敵全てを、幾何学模様を描き複雑に飛翔する、レベル×10本の【誘導ミサイル】で包囲攻撃する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●クロムキャバリア・テムス河リンドランド公国侵略陣地
 見事にテムス河における強襲型オブリビオンマシン「ファイアディザスター」の侵攻を食い止めた猟兵達。この勢いをもって一気に黒幕のオブリビオンマシンへとたどり着きたいところではあった。
 だがリンドランド公国のキャバリアは強襲型だけではない。目の前にずらりと立ち並ぶ漆黒のキャバリアの名前は「オブシディアンMk4」。
 コクピットの堅牢さと武装の換装による拡張性を特徴とする、量産型キャバリアであり、現在はオブリビオンマシンと化している機体である。多数のバリエーションを誇る機体ではあるが、その装甲の硬さと手数の多様さは量産型の名機とも誉れ高い。
 故にリンドランド公国も多く採用している機体ではあるが、そのオブシディアンMk4の精鋭達が本陣を守る盾として行く手を阻んでいる。間違いなく戦闘は避けることはできず、逆に黒幕を狙おうとすれば背後から撃たれる危険性すらある。

 つまりやることは一つ。オブシディアンMk4を破壊し、パイロットを救出すること。さらにパイロット達はさきほどファイアディザスターで助けたパイロット達とはまごうことなき戦友である。言葉や思いを伝えることができれば、動きが止まるかもしれない。
 方法はあるが、猟兵達の力を示すにはまたとない機会であろう。各々が力を発揮し、この防衛線を見事突破する。その為に作戦行動が開始される。
烏丸・都留
POWアドリブ共闘OK

1章と使用UCと基本行動や同装備仕様

装備を追加召喚(現状6400個部隊126万機迄)。

敵からの攻撃を積極的にガードユニットで味方を含み範囲防御
クラスタード・デコイでの陽動阻害
予備機のリレイで後方に退避し隠蔽防護状態のメンテナンスユニット内で療養機体回帰修復中のパイロットと中継し前線にデコイで擬態投影、精神的揺さぶりをかける

追加で各アサルトユニット
α:無数の子機の攻撃を収束、より貫通/防御力弱体能力を強化
βの魔法強化で味方等にも炎熱耐性の強化
γの爆装で能動隠蔽型弾頭による範囲攻撃等

先の戦闘で得た力も使い、より巨大化させ聖魔喰理扇で敵の炎等を浄化/略奪/捕食/精神攻撃し救出。


グロリア・グルッグ
これが名機「オブシディアンMk4」…超クール…!
同じ量産型乗りとして負けられませんねー!

キャバリアでの近接戦闘を挑みます。
電脳空間を展開して先ほど救出したパイロットの無事を伝えましょう。
「お仲間は無事ですよ! そちらの機体もオブリビオンマシンなので救助します!」
機体を高速移動させて敵の攻撃を見切ることに集中し、レーザー射撃でナパームを撃ち落としながら接近します。
至近距離まで到達したらアームを伸ばして機体に接触。
同時にUC電磁掌を発動して機体をハッキング、パイロットの安全を確保しながらキャバリアの電気回路を破壊して無力化しましょう!
成功したらコックピットをべりっと剥がしてパイロットを救出です!



 リンドランド公国のテムス河侵攻作戦による陣地は至って簡素なものであった。そもそもオブリビオンマシンにとっては短期決戦という他ない状況でもあった。
 兵站も関係なく力によって押すものであって、それが失敗したことを考えていないのがオブリビオンらしいといえばらしい。だがリンドランド公国のパイロット達を取り込んでいるので論理的思考というものものできるようだ。
 その証拠にファイアディザスターの強襲型が突破されたことを考えて、防衛にも対応できるオブシディアンMk4を並べている。例えオブリビオンマシンの首魁に対して攻撃を仕掛けようと特攻してきてもここですり潰す狙いがある陣形と言えよう。
「これが名機『オブシディアンMk4』…超クール…!」
「中々侮れないですね。あの機体群は」
 そう言いながら、漆黒の量産型キャバリアを見て唸っているグロリア・グルッグ。同じ量産型キャバリアではあるが自身のボディカラーが白故にその対比が目立つ。
 一方の召喚した武具を大量に身に纏いまるでキャバリアに搭乗しているかのように偽装している烏丸・都留も同じ感想である。さきほどの攻撃一辺倒のファイアディザスターとは違って、あの機体は別の戦い方をしてくる予感すら与える。
「同じ量産型乗りとして負けられませんねー!」
 量産型キャバリアを電脳魔術によって魔改造したグロリアにとってもここは負けるわけにいかない勝負。量産型の名機と名高いオブシディアンMk4を破ってこそその価値もより一層高まるというものということで気合も入る。
 そして敵性存在であるグロリアの量産型キャバリアと都留のキャバリア擬きを発見したオブシディアンMk4も動き出す。肩にあるナパームポットから油脂焼夷弾を発射して敵を焼き尽くさんと一斉攻撃を開始する。
「一糸乱れぬ攻撃ですね。天級事象演算戦術式」
 まともに食らえば焼き尽くされる焼夷ナパームの攻撃に対しても、都留は冷静に対応する。能力「聖蝗(セイコウ)」を発動させ、さらなる追加装備を召喚して炎すらも遮るような大量の強化装備を呼び寄せる。
 それらをガードユニットとして使用することでグロリアに対する焼夷弾の影響もカットするような範囲防御を展開する。さらにクラスタード・デコイを展開することで陽動による攻撃阻害も積極的に行っていく。
「ナイスです、都留さん。では行きますよー!」
 そう言ってグロリアは用意していた電脳魔術を展開し、電脳空間によるモニターを投影する。そこにいるのはさきほどファイアディザスターから救出したパイロット達の姿であった。
 都留が用意した隠蔽防護状態のメンテナンスユニット内で療養機体回帰修復中のパイロットと中継し、同じリンドランド公国の戦友として状況を知った者達から言葉が投げかけられる。
『おい、目を覚ませ!』
『こんな無謀な作戦、成功するはずがない! やめるんだ!』
「お仲間は無事ですよ! そちらの機体もオブリビオンマシンなので救助します!」
 戦友たちによる必死の説得。苦楽を共にしたリンドランド公国の兵士達にとって、それは精神に影響する言葉であった。グロリアの力強い宣言がそれを後押しする。
 オブリビオンマシンと化したオブシディアンMk4に搭乗している兵士達の精神支配は強力ではあるが、この揺さぶりもまた強力であった。攻撃の手が緩めば、すなわちそれは都留やグロリアの攻撃の隙となる。
「私が援護しましょう。グロリアさん、お願いします」
 予備機のリレイで後方に退避した都留が動く。油脂焼夷弾によって地面が炎に包まれる中でより巨大化させ聖魔喰理扇を大きく振るう。ファイアディザスターとの戦いで得た力も使って浄化と捕食の風が戦場を覆う。
 そうすることによって炎を一気に平らげて道を作る。さらにアサルトユニットβによる支援魔法により熱に対する耐性をばらまくことによって、火傷などの心配もなくなる。
「では救助活動を開始します!」
 量産型キャバリア改を起動し、高速機動で一気にオブシディアンMk4との距離を詰めるグロリア。それを見越して油脂焼夷弾を撃ち込んでくるものの、手に持ったレーザー機銃による速射で叩き落していく。
 さらに頭上が降り注ぐであろうナパーム弾も都留によるアサルトユニットの子機による収束射撃によって着弾する前に空中で爆裂させていく。そしてその浄化の風がオブシディアンMk4に到達すると、その邪気を喰らい動きが鈍くなる。
「電脳ハッカーの裏の顔、見せてあげましょう!」
 そうやって見事にオブシディアンMk4の至近距離まで到達したグロリア。そこからアームを伸ばして機体に接触し、能力「電磁掌(パルス・フィンガー)」が発動する。
 アームの掌から流れ出る電脳ハッキング攻撃は機体を侵食し、オブシディアンMk4のオーバーフレームの電気回線のみを破壊する電磁パルスを流す。そうすることで一気に戦闘続行不能の無力化に成功するグロリア。
「ではそちらはお任せください」
「了解! べりっと剥がしてね!」
 そしてパイロットの救出は都留のアサルトユニットがオーバーフレームを破壊し、コクピットを解放することで救助していく。グロリアは何の憂いもなく、接近戦できたオブシディアンMk4に電磁掌を叩き込んで無力化することができる。
 防衛線故に密集陣形を取っていたオブシディアンMk4の6機を一気に撃退し、パイロットごと救出することに成功したグロリア。都留のアサルトユニットと共にパイロット達を抱えながら救助して安全な後方へと退避していく。

「あ、ありがとう。君達はドルトムンド同盟国の所属ではなさそうだが……」
「それは後で説明を。それにしてもまだまだ堅そうね」
 パイロット達の安全を確認しながらも、まだまだオブシディアンMk4の防衛線の健在っぷりを確認するグロリア。相応の被害を出したにも関わらず、慌てる素振りを出さないのはさすが洗脳状態というべきか。
 やはりすべての機体を沈黙させる他に、原因となったオブリビオンマシンと対面することは叶わないと悟った二人は、まずはパイロットの救助を最優先とする。だがそれでもその漆黒の防衛ラインは綻びを見せ、そこに突破口を見出していくのが猟兵という存在であるのだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

シズホ・トヒソズマ
引き続きノエル伍長の身体と機体でいきますよ!

とその前にさっきので助けた人たちから◆コミュ力で◆情報収集

今度はビームシールドを活用していきますよ!
機体に今度はデザイアキメラを接続してその機能をキャバリアに転用します!
機能は『バリア(◆オーラ防御)の展開』
本来のビームシールドを強化し敵の射撃に合わせて◆早業◆操縦でシールドを展開し射撃を防ぎます
防げたならばこちらのもの!
UCの効果でビームシールドから敵のライフル射撃を発射し
敵を攻撃
コクピットは避けて反射し
鈍った所を一気に接近して超合金ナックルで殴り飛ばしコクピット以外を粉砕します!

集めた情報から助けた人のメッセージを合間に機体に呼びかけておきます



 ドルトムンド同盟国テムス砦所属である軍人のノエル・バンガード伍長は大変な混乱の最中にあった。シズホ・トヒソズマに身体を預けた結果、見事な手並みでリンドランド公国のキャバリア部隊を一蹴。
 そのパイロット達を捕虜としてテムス砦に保護することに成功していたのだ。自身にここまで単騎で活躍することなどできるはずもなく、シズホに操縦されているとはいえ、ここまで活躍することなどないと思っていたからだ。
 自身のポテンシャルに驚きながらも、捕虜との会話をするノエル。実際にやっているのはシズホであるが、これはこれから突っ込む後方のリンドランド公国の部隊の為の対策らしい。
「ふむふむ、わかりました。ではお任せ下さい」
「……ああ。頼む。一刻も早くこの馬鹿らしい侵攻を止めてやってくれ」

 そして現在はリンドランド公国の侵略陣地へと足を踏み入れているシズホ。ノエル伍長のドルトムンド・キャバリアは、量産型の名機と名高いオブシディアンMk4にも決して劣るものではない。
 だが格闘戦がメインの相手を寄せ付けるほど、リンドランド公国のキャバリア部隊も甘くはない。RSキャバリアライフルをシズホへと向け、スコープ照準による正確なスナイピングで削っていこうという腹積もりらしい。
『おい、ジム! こんなバカなことはやめろ!』
『マイケル、いい加減に目を覚ましやがれ!』
 そんな射撃を展開したビームシールドで初撃を弾き、録音したリンドランド公国の捕虜たちの声を大音量で流し始めるシズホ。その声は生の説得の声であり、オブリビオンマシンと化したオブシディアンMk4のパイロット達の耳に響く。
 洗脳状態にあるとはいえ、やはり戦友の声である射撃を躊躇し、狙撃を外す機体が現れ始める。やはり精神的動揺はその射撃に響くというわけか。
「よし、ビームシールドを活用していきますよ! キメちゃん、奥義開帳!」
「……了解」
 ドルトムンド・キャバリアの機体に接続しておいた防御・移動型人形「デザイアキメラ」が同調し、ビームシールドの機能を拡張する。そして補強すると同時に能力「人形専用奥義:因果応報盾(ドールリーサル・リバーサルバリア)」も発動させる。
 本来のビームシールドでは耐えきれるはずもないRSキャバリアライフルの正確な射撃も真正面から防ぎきるほどの出力を出し、完全に射撃をシャットアウトする。さらに動揺した機体の射撃は横に受け流すほどだ。
「防げたならばこちらのもの! 動揺した機体はあっちですね!」
 そしてビームシールドで受け止めた射撃をデザイアキメラが補強したオーラから、まるで鏡で光を反射するように放射するシズホ。RSキャバリアライフルの機体を破壊する射撃が、逆にオブシディアンMk4の機体に突き刺さる。
 いかに名機とはいえ、自身の装備の射撃で無傷というわけにはいかない。なるべくコクピット以外を狙うように反射したのか、シズホの反撃で沈んだ機体はいないが、それでも射撃を続行できるものではない。
「今助けてあげますからね!」
 そのRSキャバリアライフルの射撃が再開される前に一気にジェットパックを噴射して接近するドルトムンド・キャバリア。シズホの持つ超合金ナックルが容赦なくオーバーフレームを粉砕し、コクピットを露にさせる。
 説得の音声を聞いていたリンドランド公国のパイロット達はその声を聴いて、すでに半分覚醒状態にあったらしい。コクピットが開くとすぐにオブシディアンMk4の機体を放棄して、シズホに救援を求める。
「……すまない。俺達も捕虜して保護して欲しい」
「お安い御用ですよー」
 そうしてナックルを振るって3機ほど潰した後にパイロットを腕で保護していくシズホ。勿論、その間もオブシディアンMk4のライフル射撃は続いているが、デザイアキメラのバリアで補強したビームシールドで受け止め、反射攻撃で相殺し続けている。
 デザイアキメラの出力が続く限りはこの状態は拮抗し続けるだろう。だがパイロットを保護しながら、格闘戦を仕掛け続けるのもいずれ限界を迎える。それよりも確実に救助を確定する為に一端下がるのが得策と判断し、ノエル伍長の身体を操って機体を再びテムス砦側に向かわせるシズホ。
「とはいえ、だいたいの性能は把握しましたし、この情報は他の猟兵の人達にも渡しておきましょうね」

 シズホの強行突破は偵察も兼ねてのものであった。ビームシールドで耐えることができ、反射も駆使してRSキャバリアライフルも射撃を潜り抜け、超合金ナックルで接近して破壊するスタイルは恰好のものだっただろう。
 さらにパイロットの救出も完遂し、シズホは見事に任務を果たした。また陣地のオブシディアンMk4の戦力を削り、重要な情報も猟兵達に齎す。これにより、リンドランド公国の防衛線にさらなる打撃を与えるべく、作戦は大いに展開していくだろう。

大成功 🔵​🔵​🔵​

桐嶋・水之江
ちょっと出遅れちゃったけれどまだ終わってないわよね?
国がバックならギャラもたっぷり
そしてこの規模の戦闘なら対キャバリア戦のデータも取り放題
見逃すには惜しいお仕事よね
それじゃあ行きましょうか
ウバザメ発進!

へぇ、あれがオブシディアンMk4
名機と謳われるだけあるようね
なんて関心してたら早速撃ってきたわね
高機動ミサイルの飽和攻撃…迎撃するにはちょっと多すぎね
それじゃあユーベルコードキャンセラー発動
使用時間は一瞬で十分よ
じゃないと私死んじゃうし
さて、撃たれたら撃ち返す…倍返しよ
河に潜航させてたワダツミより垂直ミサイルを発射
勿論殲禍炎剣に落されない高度でね
艦艇からの支援攻撃にどこまで耐えられるかしら?


才堂・紅葉
「っと。蒸気王の慣らしはこの辺りにしておくかしらね」
あらためて、ポニーテールを縛るリボンを解き、虚空から火の鳥の式神
を召喚する
この世界で形を得たサイコキャバリアの『迦楼羅王』だ。原理は不明である

「まぁ、強けりゃそれでいいわ」

奇妙に湧き上がる信頼感で雑に結論し戦場へ

方針は【忍び足】と光学【迷彩】の【メカニック】を活かし、砲火の飛び交う戦場と言う【地形を利用】して狙撃スコープを掻い潜り、後は忍者めいた機動戦で白兵に持ち込みたい
分厚い装甲相手に不足する火力をUCの輝く鎖鋸で補い、コクピットを避ける【部位破壊】で敵機を解体し【救助活動】だ

「支援するわ。私に【気合】を見せなさい、公国兵士諸君!!」



 リンドランド公国のキャバリア部隊は猟兵達によってすでに多くが破壊され、おそらくテムス河を越えてもドルトムンド同盟国のキャバリア部隊でも何とかなるレベルまで減らすことができた。これは常に攻勢を仕掛けてきた猟兵達の功績であろう。
 それでもまだ油断できるものではない。元凶となっているオブリビオンマシンの性能は不明なれど、量産型の名機であるオブシディアンMk4も数はまだ残っている。
 さらに洗脳状態であるために死への恐怖も、劣勢による士気の低下もない。あるのはドルトムント同盟を蹂躙するという妄執だけである。リンドランド公国侵攻陣地から、今だ侵攻する隙を伺っているのがわかる。
「ちょっと出遅れちゃったけれどまだ終わってないわよね?」
 そんなオブシディアンMk4とリンドランド公国の陣地を、テムス河から強襲揚陸艦ワダツミの指令室モニターで確認した桐嶋・水之江(機巧の魔女・f15226)は呟く。新世界ということで十分な準備を整えてきたら、猟兵達の迅速な戦闘によってすでに戦端は開かれている状況であった。
 だがまだ戦いは終わっていない。この戦いはドルトムンド同盟国を支援する戦いであるために、国からの報酬も期待できる。そしてこの規模の戦闘なら対キャバリア戦のデータも取り放題、という水之江からすれば逃すことのできない戦いである。
「見逃すには惜しいお仕事よね。それじゃあ行きましょうか、ウバザメ発進!」
 そしてワダツミの甲板に待機させておいたウバザメ級キャバリアに乗り、意気揚々と出陣する水之江。不随する海月型支援ユニット「ジェリーちゃん」も、ウバザメを守るように展開する。
 テムス河を渡河し、陣地の側面を突こうする水之江のウバザメを確認したオブシディアンMk4の動きは的確であった。マイクロミサイルポッドが襲撃方向に一斉に向けられる。
「へぇ、あれがオブシディアンMk4。名機と謳われるだけあるようね」
 その漆黒のフレームに重武装の機体に関心している間にオブシディアンMk4から幾何学模様を描き複雑に飛翔する無数の誘導ミサイルが飛来する。速攻で叩き潰し、陣地に立ち入らせないつもりだ。
 ジェリーちゃんによる防御もおそらくこの数のミサイル相手では耐えきれない。かといって叩き落すには数が多すぎる。
「高機動ミサイルの飽和攻撃…迎撃するにはちょっと多すぎね」
 そう分析した水之江は新たに得た能力「ユーベルコードキャンセラー」を発動する。見るからにヤバそうな波動がウバザメから放たれ、戦場全体を覆う。その瞬間、飛来していたマイクロミサイルが制御を失ったように拡散していき、ウバザメに被弾することなく爆散していく。
 この能力は無敵効果を含めたユーベルコードの力を無力化することができる。だが1日に使用時間が一定を超えると死ぬという恐るべき副作用もある、有用かつ危険な力だ。
「使用時間は一瞬で十分よ。じゃないと私死んじゃうし」
 だからこそ一瞬の発動で、マイクロミサイルの無効化。さすがのオブシディアンMk4も驚愕したことだろう。一斉攻撃だった故に攻撃の隙が生じる。
「さて、撃たれたら撃ち返す……倍返しよ」
 そしてウバザメのコクピットから水之江は遠隔操作コードを起動する。それはテムス河に潜航させたワダツミの攻撃指令であった。
 指令を受けた強襲揚陸艦ワダツミがAI主導の元で、オブシディアンMk4の頭上を取る垂直ミサイルを発射する。もちろん、殲禍炎剣に落されない高度を事前情報で知った範囲内で計算しての攻撃だ。
「艦艇からの支援攻撃にどこまで耐えられるかしら?」
 オブシディアンMk4もマイクロミサイルポットから対空砲撃を加えるが、一手遅い分後手に回ざるを得ない。装甲を破壊するようなワダツミの垂直ミサイルが炸裂し、フレームが破壊されていく。
 そしてその爆裂の中をジェリーちゃんに守られながらウバザメが強襲し、高周波ダガーによってオーバーフレームを切断していく。捕虜を獲得するのは権益の為ではあるが、水之江は最大の成果を得る為に努力を惜しまないのだ。

 対岸で暴れる水之江のウバザメとワダツミに対し、蒸気王に乗った才堂・紅葉はその反対側を攻めようとしていた。だがオブシディアンMrk4の警戒網は当然のように紅葉を捕捉する。
「っと。蒸気王の慣らしはこの辺りにしておくかしらね」
 自身が誇る蒸気王がこの世界のキャバリア相手に互角以上の戦いをできることは証明できた。ならば今度は新たなる力を試す時だ、と紅葉は漆黒のキャバリア達を見据える。
 そしてあらためて、ポニーテールを縛るリボンを解き、虚空から火の鳥の式神を召喚する紅葉。その火の鳥は形を取り、黒を基調にした忍者イメージの高機動型キャバリアと化していく。
「サイコキャバリア『迦楼羅王』よ。原理は不明だけど」
 火の鳥の式神でありながらも、焔の如きサイキックを纏うキャバリア。この世界で威風と力を得たキャバリアに乗りながらも、細かいことは気にしない紅葉。
「まぁ、強けりゃそれでいいわ」
 奇妙に湧き上がる信頼感で雑に結論し戦場へ降り立つ紅葉。迦楼羅王は勿論、オブシディアンMk4のRSキャバリアライフルの狙撃スコープに狙われることになるが、それを振り切るような高速移動で姿をくらます。
 さらに援護か巻き添えか、水之江のワダツミの垂直ミサイルの余波がこちら側にも及び、迦楼羅王は完全に視界から外れる。高機動を実現しながらも駆動音すらしないレッグ、そして景色に溶け込むサイキックを応用した光学迷彩でその姿を捉えさせることはさせない。
「まさしく忍者ね。気に入ったわ」
 砲火の飛び交う戦場で姿と音を消して高速に移動する迦楼羅王は狙撃スコープを掻い潜る。その光景はまさしく忍者、接近も容易く達成し白兵戦に持ち込んでいく。
 火力が乏しいという弱点は紅葉が補う。能力「六方晶金剛石式鎖鋸(ロンズデーライトチェーンソー)」を発動させ、輝く鎖鋸を装備させて分厚い装甲に攻撃を叩き込んでいく。強大な一撃ではない、高速機動を生かした何重もの斬撃によってオブシディアンMk4の漆黒のフレームを切り刻み、コクピットを露にする。
「支援するわ。私に気合を見せなさい、公国兵士諸君!!」
 あれだけの斬撃を繰り出したにも関わらず、コクピットには傷一つついていない。その腕前に目覚めたリンドランド公国のパイロットは驚愕しつつも、その紅葉の気迫に触発され戦場からの離脱を試みていく。
 さらに紅葉もまた迦楼羅王を操縦し、さらにオブシディアンMk4の機体を斬り刻んでいく。そして水之江と挟撃する形となって、一気にオブシディアンMk4の防衛ラインを切り崩していく。

「これだけ倒せれば十分ね。兵士達も回収しないと」
「それなら私のワダツミに収容するといいわ」
 河川に面するオブシディアンMk4の機体を撃破しつくし、水之江と紅葉が意気揚々と強襲揚陸艦ワダツミへと帰還していく。その機体は救出したリンドランド公国のパイロット達を抱えている。
 最後の方はパイロット達の協力も得ることができてスムーズに撃破することができたのは僥倖であろう。マッドサイエンティストと歴戦工作員、その連携が奇しくもハマった勝利であった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ダイ・オウガ
(前略)ダイッ オウッ ガァァァッ!

君達の友人達はすでに救出されて無事でいる
今度は君達を助ける番だ、今少しそこで待っていてほしい

先ほどまでよりも足場などを踏破する能力が向上したならばさらなる活躍をせねばならまい!
掌を翳しエナジーフィールド(オーラ防御)を張るが襲いくる焼夷弾の弾幕を躱しきるのは不可能だ
だか膝をつき死に絶えたな見えるのは大間違いだ
この勇者のボディには生半可な炎など通用しない!(耐性)

油断して近づいてくる敵から武器を鷲掴みにしドリルアームで打ち砕こう
コクピット以外の部分を破壊し死なせないよう戦い抜くのだ!

周囲の戦友達と肩を並べるのは気持ちのいいものだな!


アイ・リスパー
「敵陣の攻略戦ですね。ならば……
シェイクスピア浮上!」

テムス河の底に潜めていた機動戦艦を河面に浮上させます。

「シェイクスピアのAIを自動操艦モードへ変更。
バックアップは任せます。
私は出撃します!」

格納庫へ向かい、【夏の夜の夢】で『機動戦車オベイロン』と『小型宇宙戦艦ティターニア』を合体。
パワードスーツとして装着し、機動戦艦のカタパルトから発進します。

「ナパーム程度、効きません!」

敵が放ったナパーム弾はレーザーガトリングで迎撃。
こちらはミサイルランチャーとロケットランチャーを一斉発射し敵を攻撃します。

「オーバーフレームかアンダーフレームを狙い、パイロットには危害が及ばないようにしましょう」



 リンドランド公国の対テムス河侵略陣地も、大方打撃を加えられて綻びが見えつつある。前方の防衛ラインも度重なる突破でオブシディアンMk4が多く破壊され、さらにテムス河に面していた防衛ラインも壊滅状態にある。
 今ならば防衛に徹しているオブシディアンMk4のキャバリア部隊を一気に崩壊へと持ち込むことも可能である。だがそれをわかっているのか、戦力を分散させずに集中させて運用しようと心がけるリンドランド公国のキャバリア達。
 量産型の名機であるオブシディアンMk4は機動力に関しても悪くない性能を誇り、難なく新たなる防衛ラインを構築していく。完成されれば厄介なことになる。
「ダイッ、オウッ、ガァァァッ!」
 だがそんな隙を与えないとばかりに、戦場に勇者猟兵ダイ・オウガが降臨する。前略された前口上は、正義を執行する為にやむを得ず省略したに過ぎない。心の中では熱く名乗りを上げているので問題はない。
 そしてダイオウガの視線は確かに捉えていた。オブシディアンMk4のコクピットで自分の意志とは裏腹にオブリビオンマシンの言いなりになっているリンドランド公国のパイロット達の苦悩を。
「君達の友人達はすでに救出されて無事でいる。今度は君達を助ける番だ、今少しそこで待っていてほしい」
 そして決意と共にそのジャイアントロボの巨体は歩みを進める。散々に破壊された箇所も容易く突破し、敵が築いた足止めの防衛施設をも踏破する能力。
 ダイオウガが戦いを経験することで能力を得た証拠でもある。今ならばどんな悪路でも踏破できると言わんばかりにダイオウガはオブシディアンMk4へと進むが、出迎えるのは油脂焼夷弾の嵐と、それに伴う高温の炎だ。
「これは……なんという炎だ!」
 掌を翳し強力なエナジーフィールドの盾を作り出して防御するものの、襲いくる焼夷弾の弾幕を躱しきるのは不可能に近い。やがて地面は炎に包まれ、その黄金のボディを焼き尽くさんと覆い尽くしていく。
 だが勇者猟兵はそんなことで膝をつくほどやわな存在ではない。正義がこの程度で死に絶えるなど大間違いもいいところだと、ダイは笑う。
「ハッハッハッ! この勇者のボディには生半可な炎など通用しない!」
 実際は耐熱性によって防いでいるだけではあるが、無敵の勇者はそんなことはおくびにも出さない。ナパームの炎に焼かれていると油断しているオブシディアンMk4の機体に、炎を踏み越えて一気に距離を詰める。
 近接用武器を振るおうとするアームを鷲掴みにし、ダイオウガのドリルアームで打ち砕く。当然、コクピット部分は破壊せずに敵の上部のオーバーフレームだけを破壊してパイロットを救出するのが目的だ。
「誰も死なせはしない! なぜならば私はダイオウガだからだ!」

「さすがダイオウガさん、カッコいい! ならば……シェイクスピア浮上!」
 勇者猟兵ダイオウガの戦いをテムス河を潜航している機動戦艦シェイクスピアからモニタリングしていたアイ・リスパー。サインも貰ったこともあるほど、ファン気質もありその心は大興奮だ。
 だがいかにダイオウガであっても、量産型キャバリアの名機であるオブシディアンMk4の数の多さには圧倒されるだろう。ナパームの炎もダイオウガの耐火性を突破するかもしれない。ならば、アイがサポートすればいいのだ。
「シェイクスピアのAIを自動操艦モードへ変更。バックアップは任せます。私は出撃します!」
 河底から浮上したシェイクスピアの甲板に立ったアイは、AIに引き継ぎを終わらせて出撃する。そこにいたのは格納庫にあった『機動戦車オベイロン』と『小型宇宙戦艦ティターニア』を合体した姿。
 能力「夏の夜の夢(ナイト・ドリーム)」を発動させることで変形合体した強化型パワードスーツは、もはやキャバリアと同等、それ以上を誇る機動戦士と化していた。それに搭乗して、アイは機動戦艦のカタパルトから発進し、ダイオウガが戦う戦場へと降り立つ。
「ダイオウガさん、助太刀に来ました!」
「むっ、君は!」
 ダイの目はパワードスーツに乗ったアイの姿を捉えていた。先の戦いで援護して貰った戦艦の主の少女、それがこの前線へと降り立ったのだ。
 アイを狙い、オブシディアンMk4の油脂焼夷弾が降り注ぎ、高温の炎で焼き尽くさんと戦場に熱をまき散らす。だがそんなものはアイにとっては承知の出来事だ。
「ナパーム程度、効きません!」
 強化された演算能力によってこちらに炎がまき散らされないようにレーザーガトリングで迎撃し、焼夷弾を撃ち落としていく。その手並みはさきほどのダイオウガとの戦いを観察していた結果でもあった。
 そして空中に華麗に飛翔したかと思うと、そのままミサイルランチャーとロケットランチャーを一斉発射し、オブシディアンMk4の部位破壊を狙う。
「オーバーフレームかアンダーフレームを狙います! ダイオウガさんはトドメを!」
「なるほど! 了解した!」
 アイの意図を察したダイオウガは攻撃を合わせる。ミサイルとロケットの雨嵐によってオーバーフレームのアームやアンダーフレームが破壊され、動きが悪くなったところをダイオウガのドリルアームが的確にコクピット付近を粉砕して解放していく。
 それはまさしく正義と王道の連携攻撃。炎と熱に覆われながらも、二人は爆裂と破壊の嵐をまき散らしながら、オブシディアンMk4を次々と破壊・行動不能にしていく。
「周囲の戦友達と肩を並べるのは気持ちのいいものだな!」

 そしてアイが手持ちの兵装をすべて撃ち尽くす頃に、最後のオブシディアンMk4のボディが崩れ落ちる。ダイオウガの一撃必殺の拳がオーバーフレームを破壊し、コクピットを解放したのだった。
 それを見てアイがほっと安堵の一息をつき、ダイオウガが勝利のポーズを決めて天高く拳を突き上げる。パイロット達はシェイクスピアに収容すれば問題ないだろうとAIに指示を出すアイ。

 こうしてリンドランド公国の侵略陣地のキャバリア部隊もまた全滅という戦果を出した猟兵達。後に残るのはこの侵攻作戦を主導した首魁のオブリビオンマシンのみ。
 だが一機なれども、その実力は計り知れない。猟兵達はパイロット達を後方に預け、油断することなく陣地の奥にある司令官が鎮座するエリアに向かうのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『セラフィム・リッパー』

POW   :    断罪の剣
【無敵斬艦刀】が命中した対象を切断する。
SPD   :    エンジェルビット
自身が装備する【BS-Fクリスタルビット】をレベル×1個複製し、念力で全てばらばらに操作する。
WIZ   :    フォールンウイング
【光の翼】を向けた対象に、【プラズマビーム】でダメージを与える。命中率が高い。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 リンドランド公国が密かに研究していたサイキックキャバリア計画。量産型キャバリアという数を揃えつつ、決戦兵器として最新のキャバリアを開発する計画が進められていた。
 それを主導していたのはリンドランド公国にして過激派に分類される、ロベルト・ムトー中将である。彼は祖国・リンドランド公国が、ドルトムンド同盟国と和解し、果ては同盟国入りをすることを許せない人物であった。
 両国は幾度も戦い、幾度も血を流してきた。多くの犠牲が積み上げられてきた。ロベルトの息子もまた、ドルトムンド同盟国のキャバリアに奪われた。
 だからこそドルトムンド同盟国との和平などあり得るはずもなかった。ましてや同盟国の傘下に入るなど、多くの同胞や息子の犠牲は何だったのかという妄執に捕らわれた。

 そして発掘され改良されたサイキックキャバリア「セラフィム・リッパー」はそのロベルトの苦悩に応えた。その機体はオブリビオンマシンであり、その憎悪を増幅させ、ドルトムンド同盟国への殺意を誘導した。
「殺してやるぞ、ドルトムンド同盟国の糞共め! 全員、斬り刻んでやるぞ!」
 すでに兵力はないが、ロベルトのセラフィム・リッパーがテムス河を越えれば砦の人達を皆殺しにするだろう。そうはさせるわけにはいかないと、猟兵達は立ち向かう。
 ここまでオブリビオンマシンに取り込まれていては、救出は難しいかもしれない。だがそんな殺意と憎悪に退け、困難を可能とすべく、猟兵は全力を尽くす。
ダイ・オウガ
燃える心に勇気を乗せて、唸れ豪腕、大螺旋!
悪あるところ正義あり、勇者猟兵ダイッ(↓)オウッ(↓)ガァァァ(↑↑↑)

ロベルトとか言ったか、憎しみをただ募らせるなど悲しい事だ
赦す……という選択肢を選ぶにはまだ気持ちの整理もつかないだろう
ここで君を行かせれば無垢な市民に被害が出る……さあ、私が相手だ!

鉄拳とドリルにオーラを集中させ、勝負だ!
振り下ろされる無敵斬艦刀に対し横っ腹からドリルアームとロケットパンチの挟み撃ち
怪力とこの巨体を生かした重量を全てこの刃に叩きつけてやろう

これは真剣白刃取りなどではない、刃を完全粉砕し後に続く者への道標を作っておくのだ!

憎しみの刃をこの勇気をもって打ち砕く!


グロリア・グルッグ
すでにあなたの部隊は壊滅し作戦は失敗しました。
ならば指揮官として取るべき行動は英雄じみた突撃ではなく、戦略的な撤退か投降だと思うのですが…もう自分では止まれませんか。
いいでしょう。その妄執、その憎悪。真っ向から受け止め完膚なきまでに叩きのめして差し上げましょう!

どっしりと構えてUCを発動、移動力を半分にし攻撃回数を5倍にします。
予備弾薬を含めすべてのミサイルを一斉発射して敵機をガンガン爆撃!
「fire! fire! fire! 死なないように全力で生き延びてくださいねー!」
一歩も退くもんかという強い覚悟で真っ向から彼の『戦争』に付き合いますね。
私も軍人の端くれなので、気持ちは理解できますから。


烏丸・都留
POWアドリブ共闘OK

前章と同UC:戦闘力強化と行動や装備群

敵攻撃を積極的に味方を含み攻性防御する為に、ガードユニットに加えメンテナンスユニットは無数のアイテールの護衛隊(対POW、6枚の羽根状バインダーシールド、両腕中型盾装備、超回帰修復)に変更適宜召喚

クラスタード
デコイ:陽動阻害
リレイ:自身装備の射撃攻撃の延長や外した射撃攻撃や敵射撃攻撃を(複数機で)偏向する攻性防御

アサルトユニット
α:無数の子機の攻撃を収束し、より貫通/防御力弱体を強化した攻撃
β:魔法で味方等へも攻撃支援防御強化
γ:能動隠蔽による暗殺系攻撃

先の戦闘で得た力を収束させ、聖魔喰理扇で浄化/略奪/捕食/精神攻撃し弱体化後救出



 リンドランド公国軍中将ロベルト・ムトー。その生涯をドルトムンド同盟国との戦いに身を捧げた軍人。撃破したキャバリアも相応の数に達し、ドルトムンド同盟国側にとっても警戒すべき人間であった。
 何より二国の和平・合併に反対し、過激派の中心に身を置くのは己が人生の否定になるからだろう。その戦いは数多くの同胞の犠牲によって勝利を収め、また彼の息子もまたその屍の一つのなっていたのだから。
 だからこそロベルト中将は止まれない。オブリビオンマシンと化したセフィラム・リッパーによって憎悪を増幅させられ、その恩讐はドルトムンド同盟国の血を持って贖う他なくなっている。
「燃える心に勇気を乗せて、唸れ豪腕、大螺旋! 悪あるところ正義あり、勇者猟兵ダイッ(↓)オウッ(↓)ガァァァ(↑↑↑)!」
 だが勢いに任せてリンドランド公国の侵略陣地からテムス河に飛び立とうとしている所を拳によって叩き落す機体があり。その名も勇者猟兵ダイオウガ。金色のスーパーロボットであるダイ・オウガがそうはさせじと正義の壁となって立ち塞がる。
 接触の際にセフィラム・リッパーの断罪の剣がダイオウガの機体を斬り裂こうとするが、烏丸・都留の能力「聖蝗(セイコウ)」によって追加召喚されたガードユニットが防御する。6枚の羽根状バインダーシールドを装備した防御は傷を負いながらも見事にその刃を弾き返す。
「その執念はすさまじいものがありますね」
 そういいながら都留は召喚装備によって構成されたキャバリア擬きに搭乗しながらも、ガードユニットの傷を再生修復させながらもその斬撃を凌いでいく。その合間に聖魔喰理扇の浄化の風によって邪気を捕食しようとしようとして、嫌な予感を感じたのかセフィラム・リッパーが間合いを取ることによってようやく攻勢が止まる。
 その殺意・戦いの執念は凄まじいの一言であった。そして勇者猟兵ダイオウガはその戦いに恐るべき、敵国に対する憎悪も感じ取っていた。
「ロベルトとか言ったか、憎しみをただ募らせるなど悲しい事だ」
「貴様等……、ドルトムンド同盟国の人間ではないな? どけ! 邪魔するならば斬る!」
 ダイの憐憫の感情もオブリビオンマシンによって増幅された憎悪に支配されたロベルト中将には届かない。ドルトムンド同盟国の人間でなくても、邪魔するならば殺戮することを厭わないという感情を強く感じる。
 ロベルトも元は軍人。無関係な人間や一般市民を殺すような外道を殺すような人間ではないはずだ。だが赦す、という選択肢を選ぶにはまだ気持ちの整理もつかないだろう。
「ここで君を行かせれば無垢な市民に被害が出る……さあ、私達が相手だ!」
「援護します、ダイオウガ。存分に力を振るってください」
 セフィラム・リッパーの断罪の剣が高速に振るわれて敵を排除せようと迫る。それに対してダイオウガは鉄拳とドリルにオーラを集中させ、真っ向勝負に出る。それを都留のアサルトユニットが飛来して魔法での強化支援を行ってそのオーラを増幅させる。
 剣刃とドリルが衝突し、金属音が響き渡る。何重にも振るわれる断罪の剣の剣撃をドリルによる回転によって弾き飛ばし、さらに拳による真正面の拳撃によって打ち合う勇者猟兵ダイオウガ。
「邪魔だあああああああああああああああ!」
 その撃ち合いに焦れたのか、セフィラム・リッパーの強烈な袈裟斬りがダイオウガを真っ二つにしようと放たれる。そして単調な斬撃こそ、ダイオウガが待つべきものであった。
 断罪の剣を横っ腹からドリルアームとロケットパンチの挟み撃ちにして受け止める。さながらそれは巨大な真剣白刃取りに見えただろうが、それは防御のための一撃ではない。
「これは真剣白刃取りなどではない、刃を完全粉砕し後に続く者への道標を作っておくのだ!」
 怪力とダイオウガの巨体を生かした重量を全て刃へと叩き込み、断罪の剣の刃を叩き折る。さすがの断罪の剣も両方からの強烈なる圧力の前には耐えきることはできない。
「なんだと!」
「憎しみの刃をこの勇気をもって打ち砕く!」

 断罪の剣を失って驚愕するセフィラム・リッパーに対して、一撃必殺の拳を叩き込んで上空へと吹き飛ばすダイオウガ。まさしく勇気が憎悪の化身に立ちはだかった瞬間をグロリア・グルッグが搭乗する量産型キャバリア改が捉えていた。
 そしてロベルト中将が搭乗するセフィラム・リッパーに視線を向ける。すでに部隊は壊滅し、作戦は失敗の段階にも拘らず優秀な機体に任せた無謀なる突撃。
「ならば指揮官として取るべき行動は英雄じみた突撃ではなく、戦略的な撤退か投降だと思うのですが…もう自分では止まれませんか」
 すでに軍人としての思考能力は奪われて久しいのだろう。だからこそロベルト中将はもはや止まることなどできない。ならばグロリア達が止めてやる他ない。
「いいでしょう。その妄執、その憎悪。真っ向から受け止め完膚なきまでに叩きのめして差し上げましょう!」
 ダイオウガの強烈な攻撃を食らって空中に放り出されている今こそチャンス。グロリアの量産型キャバリア改はどっしりと構えて能力「絢爛なりし火砲舞踏(ファイア・フェスティバル)」を発動する。
 己の機動力を犠牲することによって、鈍重な多砲門型ミサイルランチャーフレームに変形することで攻撃の手数を増やす算段だ。予備弾薬を含めすべてのミサイルを一斉発射する。
「fire! fire! fire! 死なないように全力で生き延びてくださいねー!」
「私も忘れて貰っては困りますね」
 空中に放り出されたセフィラム・リッパーは折れた断罪の剣でそれを撃墜しようとするが、それを上回るほどのミサイルの嵐が襲い掛かる。機体に刻まれる爆撃と共に、都留のアサルトユニットの射撃も突き刺さり、サイキックの防御も突破して機体に損傷を与えていく。
 だがセフィラム・リッパーも劣勢でありながらも最後まで抵抗を続けていた。ロベルト中将の戦争は終わらないとばかりの気迫、それに一歩も退くもんかという強い覚悟でミサイル射撃を撃ち尽くすグロリア。

 やがて業を煮やしたセフィラム・リッパーが爆撃によって後方に吹き飛ばされる時点を持って、グロリアと都留の集中攻撃は終わりを迎える。残弾も打ち尽くし、エネルギーも使い果たした両機。
 吹き飛ばれて破壊の煙塵が上がる先をグロリアは見つめる。その戦争は納得はすることはできなくても、理解することはできたからだろうか。彼を否定する気はあまり起こらなかったからだ。
「私も軍人の端くれなので、気持ちは理解できますから」
 果たして軍人として散るのがロベルト中将として幸せなことなのか。それは誰にもわからないが、セフィラム・リッパーは破壊しなければ多くの犠牲が出ることは確かである。
 その戦力を削り、初の接触によってその象徴的な武器と機体に損傷を与えることに成功した猟兵達。さらにオブリビオンマシンの完全破壊へと移行すべく、その追撃戦はさらに苛烈を迎えようとしていた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

シズホ・トヒソズマ
いよいよ首魁相手ですね!
引き続きノエル伍長の身体と機体で行きますが、今回は大物相手ですから一味違いますよ!

積んだ人形を媒介にUCを発動
幻影もキャバリアを軸に発動し、メカ追加パーツのようにして装着します!
格闘機体を強化するならこれしか無いでしょう!ベルセルクドラゴン!
紫系の竜型パーツで強化し、拳型の翼パーツで四本腕状態に変形します

反射とスピードをアップし敵へ接近
敵のエンジェルビットは全てを狂気じみた観察能力強化で◆見切り
◆早業◆操縦で回避
「効率よいビット操作は逆に言えば計算が容易い即ち軌道を読み切れば後は反射と速度で突破可能」

その怨讐は市民に向けて良い物ではない!
と連続拳撃を敵機体に叩きこみ


才堂・紅葉
「大局を見るのが中将さんのお仕事でしょ?」
本来の彼なら分っているのだろうが……

「まずはその性悪機体をぶち壊さないとね」
“迦楼羅王”を喚ぶ

方針
機動性を活かし中距離での「アサルトライフル」で牽制。僚機がいれば【援護射撃】を行う

「インチキくさい万能型ねあいつ……」

引き気味の戦いで被弾を抑え、奴の斬撃のパターンを【戦闘知識】で分析
横薙ぎを読んで、忍者めいた超低空高速タックルを合せたい【グラップル、野生の勘、気合、捕縛】

捕えれば真の姿の【封印を解き】即UC
一段目で相手を抱えて高く上昇し、二段目で相手を更に上空へと蹴り上げで【吹き飛ばす】
自身は反動で地上に戻り、「殲禍炎剣」が奴を捉えるのを見届けたい



 猟兵達の猛攻により、基地の奥へと吹き飛ばされるように押し戻されていたロベルト・ムトー中将が乗るセフィラム・リッパー。その象徴である無敵斬艦刀を折られても全く怯む様子はなく、その殺意が収まる気配はない。
 それほどまでにドルトムンド同盟国の憎悪はオブリビオンマシンによって増幅させられている。痛みはもちろん、正常な判断など下せないほどに今のロベルトは己の感情が表に出ている。
「ドルトムンド同盟国に加担する奴等め……邪魔するのならば斬るのみ!」
 己のセフィラム・リッパーは、主の激情に呼応するように叫ぶような咆哮を放つ。折られた斬艦刀も間合いが短くなったものの、まだまだ振るえるのならば斬ることはできる。そんな凶暴なる様子を才堂・紅葉は呆れた様子で見つめていた。
「大局を見るのが中将さんのお仕事でしょ?」
 本来中将の役割とは軍の指揮を司るものだ。決して前線に好んで出てその身体を戦火にさらすものではない。そのことはロベルトが中将になる者ならばわかっているはずだが、と紅葉は付け加える。
 だが止まれないとなれば仕方がない。破壊をしてあげるのもまた慈悲の一つであると、紅葉はサイキックキャバリア「迦楼羅王」を召喚し、搭乗する。
「まずはその性悪機体をぶち壊さないとね」
「いよいよ首魁相手ですね!」
 そう言って紅葉に合わせるように、ノエル伍長の身体を借りてドルトムンド・キャバリアを駆るシズホ・トヒソズマも合わせて行動する。今回は大物相手が故にシズホにも油断はない。
 だがセフィラム・リッパーも異色の二機が相手なのを気が付いたのだろう。シズホの方にはBS-Fクリスタルビットを複数発射させて、それを持って足止めと攻撃をしている間に、紅葉の迦楼羅王に猛烈なスピードで突撃をしてくる。
「そっちに行きましたよー!」
 そう言いながらシズホもエンジェルビットの相手をするべく、能力「幻影装身(アームドオブリビオン・ミラージュ)」を発動させる。積み込んだ人形達を媒介に幻影がキャバリアを覆っていき、メカ追加パーツのようにして装着していく。
 シズホがノエルの機体を強化するのは紫系の竜型パーツ。形作るは拳型の翼パーツで四本腕状態の機械のドラゴンだ。そしてシズホは完成するとコクピットから吠える。
「格闘機体を強化するならこれしか無いでしょう! ベルセルクドラゴン!」
 その威容はまさしく帝竜ベルセルクドラゴンであった。そしてその性能強化は伊達ではなく、大幅上昇した反射とスピードでエンジェルビットを翻弄する。
 その頭脳すらも幻影で投影したのか狂気じみた観察能力強化でその動きを見切り、攻撃を躱すと同時に四本の腕を振るい叩き落していくシズホ。目指すは紅葉の方に向かったセフィラム・リッパーだ。

「インチキくさい万能型ねあいつ……」
 一方、絶賛接近を許している紅葉の迦楼羅王はアサルトライフルで中距離射撃を行いながらも、セフィラム・リッパーを牽制しながら引いて戦っていた。その射撃を折れた無敵斬艦刀で叩き落し、迦楼羅王を斬ろうと迫るロベルト中将。
 その技量にはさすがの紅葉も感嘆の色を隠せない。さらにシズホを抑えるエンジェルビットのような遠隔攻撃も可能。隙がない万能型キャバリアの性能を思う存分発揮していた。
「だけどやられっぱなしというのは、ここまでよ!」
 だがセフィラム・リッパーの猛攻に晒されていたのは、紅葉が敵の斬撃パターンを把握する為でもあった。そしてその想定パターンに合致した横薙ぎが放たれた瞬間、迦楼羅王が疾風となる。
 その斬撃に合わせるように超低空高速タックルを仕掛ける迦楼羅王。横薙ぎの斬撃を掻い潜って、そのままセフィラム・リッパーの機体に激突して一気にその体勢を崩す。
「まだ引斥自在って訳でもないけど……あんたを沈めるには十二分ね!!」
 そして組み付いた瞬間に、真の姿の封印を解く紅葉。その赤い髪と共に能力「ハイペリア重殺術・裏天殺(リテンサツ)」を発動して、迦楼羅王が応えるように斥力制御による機体を抱えたまま上空へと上昇を開始する。
 迦楼羅王を斬ろうとするセフィラム・リッパーであるが、その剣は斥力によって上昇を続ける迦楼羅王に満足な機体ダメージを与えることはできない。そしてある程度上昇したところで、超重力柔術技による追撃が放たれる。
「この高度、殲禍炎剣が見逃してくれるかしら?」
「貴様ァ!」
 更に上空へと蹴り上げでセフィラム・リッパーを吹き飛ばす迦楼羅王。その反動は自身は地上へと戻ると同時に、セフィラム・リッパーはさらに高度を上げる。
 そしてそれを捉えたのか、暴走衛星「殲禍炎剣(ホーリーグレイル)」による無差別砲撃が敢行される。まともに食らえばセフィラム・リッパーといえども大破は逃れられない。機体を庇うように折れた無敵斬艦刀を合わせ、砲撃を相打ちになる形で空中で爆発が起きる。
「あれにも対応できるとはね」
 その反応を落下しながら見ていた紅葉は感嘆する。無敵斬艦刀と持っていた右腕を破壊されながらも、セフィラム・リッパーは殲禍炎剣の砲撃を凌いでいたのだ。そしてその砲撃の余波で吹き飛ばされるように地上へと急速降下していく。
 だが紅葉は十分な仕事を果たしたと思っていた。なぜならばその落下地点にはエンジェルビットを掃討して、セフィラム・リッパーを待ち構えるシズホの機械竜キャバリアが待ち構えていたのだから。
「なんだと……!」
 ロベルト中将が舌打ちをして体勢が確保できない故に、追加のエンジェルビットをシズホに放つ。だがシズホにとっては同じように、回避の操縦を行うのみだ。
 エンジェルビットの効率よいビット操作は逆に言えば計算が容易い。即ち軌道を読み切れば、後は反射と速度で突破可能というわけだ。そして落下してくるセフィラム・リッパーにノエル伍長のドルトムンド・キャバリアの拳が炸裂する。
「その怨讐は市民に向けて良い物ではない!」
 すでに失って防御が不可能な右側から連続拳撃を機体に叩き込んでいくシズホ。オーバーフレームはもちろん、アンダーフレームにまで及ぶ破壊の嵐にセフィラム・リッパーの機体は大きく歪む。
 それでもさすがというべきか、サイキックキャバリアの特性を生かした防御シールドで直撃は避けたものの、機体の破片が飛び散る破壊。そしてその拳撃に吹き飛ばされていくように、建物を貫通してさらに奥へと沈んでいくセフィラム・リッパー。

 並の機体であればここで破壊が完了しているのだが、防御の手ごたえからしてもセフィラム・リッパーの生存を確信するシズホ。思った以上にノエル伍長の身体の疲労も激しいので、これ以上の追撃は無理と判断してここで一旦クールダウンさせる。
 紅葉は華麗に落下からの着地を決めて、吹き飛ばされていった機体の先を見据える。あの先にはさらに猟兵達が待ち構えている。ならば、決着は近いとその確信を得て、迦楼羅王の性能を発揮できたと言わんばかりにその労をねぎらうのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

桐嶋・水之江
オブシディアンとは打って変わって一点豪華主義のキャバリアね
何やら随分と殺気立ってるようだけれど
まあ、やる気があるのは良い事よ
こっちも気兼ねなくお相手できるもの

リッパーというからには接近戦が得意なんでしょうね
だったらわざわざ近寄る理由なんて…あら?サイコドローン?そういう戦い方もできるのね
でもお生憎様、オールレンジ攻撃へのカードも用意してあるのよ
ジェリーちゃんレーザーで迎撃しましょう
目視してるターゲットは全部自動ロックオンされるから後は撃つだけ…簡単簡単
もちろん本体も込みよ
プロテクトフィールドもあるし多少食らったところで慌てる必要なんてないわ
そう、戦いとは冷静に…氷よりも冷たい思考が不可欠なのよ


アイ・リスパー
「人の悪意を増幅して操る兵器、オブリビオンマシン……
許すことはできませんっ!」

いきますよ、オベイロン、ティターニア!
あなたたちの本当の姿を見せる時!

「来てください、シェイクスピア!
電脳合体です!」

機動戦艦シェイクスピアのAIに呼びかけ、前線まで呼び出します。
そして、装着しているオベイロンとティターニアが合体したパワードスーツと、シェイクスピアを電脳合体!
パワードスーツを包み込むように合体していくシェイクスピアにより、【電脳機神】が誕生です!

「この装甲にビット程度効きません!
全砲門、発射です!
味方には当てないように注意!」

ミサイル、ロケット、荷電粒子砲を巨体から放って敵を攻撃します!



 ロベルト・ムトー中将は己の敗北を感じ取っていた。すでにコクピットごしからもセフィラム・リッパーの損傷の軋みは聞こえている。主兵装だった断罪の剣たる無敵斬艦刀は折られ、殲禍炎剣の一撃で利き腕ごと粉砕された。
 殲禍炎剣で撃墜されなかったのはロベルト中将の執念だったと言っていい。一人でも多くのドルトムンド同盟国の人間を殺す、その一念のみで身体を動かす。光の翼を剣のような形態に変化させて利き腕を補う。
 だがロベルト中将はもうなぜそこまでドルトムンド同盟国の人間を殺戮したいのか、思い出せなくなっていた。同胞や自身の息子の顔も思い出せない。ただ殺意のみが感情を塗り潰していき、人格と精神は深くオブリビオンマシンに汚染されつつあった。
「殺す殺スコロセコロセコロセエエエエエエエエ!」

「ひどいことを……人の悪意を増幅して操る兵器、オブリビオンマシン……許すことはできませんっ!」
 その様子を見ていたアイ・リスパーは装着しているオベイロンとティターニアが合体したパワードスーツのコクピットのモニターごしにそれを見て義憤していた。もはや殺戮兵器の一部と化したロベルトを案じてのことだろう。
 オブリビオンマシンの危険性を目の当たりにし、改めて破壊しなければならないと決心するアイ。そしてキャバリア「ウバザメ」に搭乗している桐嶋・水之江もまた冷静にその状況を観察していた。
「オブシディアンとは打って変わって一点豪華主義のキャバリアね。何やら随分と殺気立ってるようだけれど」
 あまり感情に対して敏感ではないマッドサイエンティストの水之江にとっては、そのキャバリアこそ興味の対象であり、ロベルト中将の状態にはあまり興味はなかった。だからこそ冷静でいられるともいえるだろう。
 セフィラム・リッパーという名の通り、接近戦で無類の強さを誇り、さらにBS-Fクリスタルビットを飛ばすことで中距離戦も対応することができる。故に中々の強敵になると判断していた。
「まあ、やる気があるのは良い事よ。こっちも気兼ねなくお相手できるもの」
「いきますよ、オベイロン、ティターニア! あなたたちの本当の姿を見せる時!」
 そう言った水之江がウバザメと海月型支援ユニット「ジェリーちゃん」と共に動き出す。アイは一撃必殺の秘策の為に動かないが、それまで水之江のウバザメで対応するのみだ。
 それに対してセフィラム・リッパーはエンジェルビットを飛ばしてこちらを攻撃してくる。繊細な動きによって攻撃をしてくるクリスタルビット群は厄介なものだ。
「近寄らせない為にそういう戦い方もできるのね。でもお生憎様、オールレンジ攻撃へのカードも用意してあるのよ」
 そう言って水之江はコクピットから入力コードによって能力「ジェリーちゃんレーザー(クラゲレーザー)」を発動し、ジェリーちゃんの触手の先端から発射されるレーザーが高速で放たれる。
 そのレーザーは即座に放たれるだけではなく、目視してるターゲットは全部自動ロックオンして連続で攻撃できる。つまりは高度な自動迎撃システム砲台というわけだ。
「簡単簡単、もちろん本体もロックオンよ」
 浮遊するエンジェルビットをすべて叩き落し、ジェリーちゃんの触手レーザーがセフィラム・リッパーに襲い掛かる。それを光の翼の剣で高速に斬り付けてエネルギーによる相殺で防ぎきるロベルト中将。
 その中でさらにエンジェルビットを追加展開して、レーザーの応酬合戦となる両機。セフィラム・リッパーは光の剣で防御し、ウバザメは自身に張ったプロテクトフィールドで飛んでくるレーザーを防御する。
「多少食らったところで慌てる必要なんてないわ。そう、戦いとは冷静に…氷よりも冷たい思考が不可欠なのよ」
 そう、この拮抗状態でも水之江は構わない。すでに冷静な思考によってセフィラム・リッパーを倒す算段はついている。それはウバザメの背後で何かを待っているアイのパワードスーツにあった。
「来てください、シェイクスピア! 電脳合体です!」
 能力「電脳機神(グレート・シェイクスピア)」のコードを発令し、機動戦艦シェイクスピアのAIに呼びかけ、前線まで呼び出していたアイ。テムス河に待機しているシェイクスピアは殲禍炎剣の攻撃目標にならないように浮遊し、アイの元へと駆け付けたのだ。
 そしてそのまま機動戦車オベイロン、宇宙戦艦ティターニアが合体したパワードスーツと、シェイクスピアを電脳魔術の力により合体していく。そこより誕生したのはシェイクスピアを装甲ように身にまとい合体した、電脳機神の勇姿であった。
「グオオオオオオオオオオオオオオオオオ!」
 すでに獣のような悲鳴を上げるしかなくなっているロベルト中将。突如現れた巨大なる機神にエンジェルビットを向かわせて攻撃を仕掛ける。だがその装甲は簡単に傷つくものではない。
 さらに水之江のジェリーちゃんの相手をしている為に数を回すことができない。進退ここに極まったセフィラム・リッパー。
「この装甲にビット程度効きません! 全砲門、発射です! 桐島博士には当てないように注意!」
 水之江が乗るウバザメにあたらないようにオベイロン・ティターニア・シェイクスピアの全兵装による集中砲火がセフィラム・リッパーに襲い掛かる。ミサイル、ロケット、荷電粒子砲をその巨体から雨嵐のように浴びせて周辺陣地ごと吹き飛ばしていく。
 さすがの光の剣もすべてを防ぎきることはできない。やがてセフィラム・リッパーのフレームは破壊されていき、その最後が訪れようとしていた。
「これでフィニッシュよ!」
 最後のトドメと言わんばかりに放たれたジェリーちゃんの触手レーザーの収束射撃がセフィラム・リッパーの心臓部を貫く。それと同時にオーバーフレームが身体の後ろに落下し、セフィラム・リッパーは活動を停止させる。
 そして開かれたコクピットからは、血に塗れたロベルト・ムトー中将が鎮座していた。度重なる攻撃による衝撃、オブリビオンマシンの精神汚染によって心身共に疲弊しているが、まだ生きている状態だ。
「うっ……くっ……リンドランド公国は、まだ……」
 この状態になってもまだ戦おうとするロベルト中将にさすがの水之江とアイも感嘆する他ない。だがオブリビオンマシンの破壊によって多少は冷静な思考力が戻って来たのを確認すると二人は堂々と宣告する。
「リンドランド公国中将ロベルト・ムトー、あなたを拘束します」
「あなたの裁きは私達ではなく、雇い主が下すでしょうしね」

 こうしてリンドランド公国の過激派によるテムス河侵攻作戦は猟兵達の奮戦によって阻止されることになった。首謀者のロベルト・ムトー中将やキャバリア部隊のパイロットはテムス砦で捕虜として拘束されて、リンドランド公国政府によって引き取られることになるだろう。
 この侵攻の失敗によって公国の過激派は大きく力を削がれることになり、一気にドルトムンド同盟国との和平が進むことになる。そしていずれは同盟国入りが検討されることになるだろう。
 過激派にとっては痛恨の失敗ではあるが、オブリビオンマシンの力を借りた侵攻。猟兵によって止められることは必然であり、この和平もまた世界が取りうるべき道であったのだろう。だがドルトムンド同盟国を取り巻く環境は一つ改善した程度ではどうにもなることではない。
 いずれまた新たなる火種が起こることになるだろう。それこそがこのクロムキャバリアという世界。機械の戦士を駆り、猟兵達の激しき戦いはこれからも続く。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2020年10月10日


挿絵イラスト