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~アマツミカボシ~記録に残らない防衛戦

#クロムキャバリア

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#クロムキャバリア


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●『災禍来たれり』
「近いうちにここ、アマツミカボシに災厄が訪れるでしょう」

 ここは新たに見つかった世界、クロムキャバリアの中でも数ある小国の一つ。その名をアマツミカボシ。ホシガミ様を信じる星神教を国教として掲げる都市国家だ。

「ですが同時に希望も見えます。世界を越えて争いを鎮める。強い強い力を持った人たちが」

 そこでふと、目を開けると教祖である彼女は虚空へと祈る。

「希望よ、猟兵よ。どうか貴方たちに星の加護があらんことを」

●『猟兵、出陣』
「とまぁ、さっそくの新世界で早くも面倒ごとダヨ」

 口では面倒だと言いながらも、その目は面白がっていることを隠そうともしない石動・レイン(刹那的快楽主義者・f03930)は皆を集めるなり説明を始める。

「さて、今回の依頼はクロムキャバリアでの仕事ダヨ。あの世界のとある宗教都市国家『アマツミカボシ』に対して隣国の部隊が強襲を仕掛けようとしている。これを防いでほしい。ちなみにキャバリアを持っていない人には名前だけ消した『アマツミカボシ』のを貸してくれるってネ」

 別にその都市国家の軍隊が迎撃してもいいだろうになぜ? という疑問符を浮かべる猟兵たちに対し、あっさりとレインは答えを口にする。

「今回の件はその隣国も本意ではないみたいデネ。『争い自体がなかったこと』にならなければいけないんダヨ。つまり高度な政治的判断というやつダネ」

 そういうわけで自前の軍を動かすわけにもいかず。第三者である猟兵に声がかかった。

「敵は第一陣、第二陣、そして最後に今回の作戦を考えた敵の首謀者が順に襲ってくるヨ。兵士達は正気を失っているんだケド、これもだいたい首領のせいダネ」

 あくまで兵士は巻き込まれた形。首謀者の駆るオブリビオンマシンによって乗機を操られ正気を失っているだけだ。

「まぁ兵士を助けるかどうかは諸君次第なんだけどネ」

 ただ、助けておけばいいこともあるかもしれないネ、などと付け使えつつ。レインは次の世界へと通じる扉を開く。

「では諸君らの健闘を祈るヨ。いってらっしゃい」


外持雨
 外持雨です。初めましての人もそうでない人もよろしくお願いします。ようやく涼しくなってきて外で走るのにいい季節。雨さえなければ。

 さて今回の依頼は集団戦、集団戦、ボス戦の流れです。

 第一章:『ギムレウス』ザメ〇ではないよ。ザ〇ルでは。マシンに飲まれて正気を失っているので機体”だけ”を破壊すれば兵士は正気に戻るよ。

 第二章:『ファイアディザスター』第一陣の兵士達の親友、恋人、父親などなど。先の戦いでもし不幸にも死んだパイロットがいればオブリビオンの狂気に飲まれてパワーアップするので注意。もちろん気にせずコクピットごとやっちゃうのもあり。

 第三章:『ブレイジング・バジリスク』カラーリングがゲッ〇ー1。敵の指揮官機。マシンに飲まれてしまった人。

 それでは皆さんのプレイングをお待ちしています。
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第1章 集団戦 『ギムレウス』

POW   :    砲撃モード
自身の【背部大型キャノン砲】を【砲撃モード】に変形する。攻撃力・攻撃回数・射程・装甲・移動力のうち、ひとつを5倍、ひとつを半分にする。
SPD   :    メタルファング
自身の身体部位ひとつを【機械で出来たワニ】の頭部に変形し、噛みつき攻撃で対象の生命力を奪い、自身を治療する。
WIZ   :    接近阻害地雷敷設
自身からレベルm半径内の無機物を【対キャバリア地雷】に変換し、操作する。解除すると無機物は元に戻る。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

テラ・ウィンディア
国々がいっぱいある世界か
おれの故郷もそうだけど中々行く機会がなかったからこういうのもいいな

事前
敵のロボットのコックピット確認するぞ

【戦闘知識】
敵の動きと構造から兵士にダメージを与えかねない機体の位置の把握

キャバリア借りて動かすぞ
大きさ違うけどロボット動かした事あるしなんとかなる!

【属性攻撃】
炎をキャバリアと武器ごと全身に

モードグランディア発動

【見切り・第六感・残像・空中戦】でそれこそ飛び回りながら襲い掛かって機体だけを破壊するぞ

剣と太刀で【二回攻撃】
【早業】でコックピットを避けて槍で【串刺し】
重力フィールドで強化された能力で機体をぐしゃぐしゃに粉砕して中の兵士を助けるぞ
傍から見てどうかは知らん


天都狐・華夜
「さて、あの機動兵器どうしましょうかね……。脚のエアインテーク壊せればスラスターに機能不全起こせるでしょうか?それともジャックポット狙いで砲身狙いますかね。」

天都狐・華夜に現状関節を狙い撃つという選択肢はない。
動き回る関節を狙ったからと言って、歩兵の火力では機動兵器の動きを制限する手段は限られているからだ。

手順1:スティレット02A大型ドローン群による対地爆撃・近接航空支援による目標の拘束
手順2a:手順1の後、対象が砲撃モードに移行した場合はUC:対装甲戦術:集束攻勢(ストライカー)にて脚のエアインテークを狙撃
手順2b:手順1の後、対象がメタルファングないし地雷を選択した場合、砲身へ射撃をする




 辺り一帯、何もない荒野。そのはるか彼方から土煙がだんだんと近づいてくる。
 ここはアマツミカボシの領土の端、隣国との緩衝地帯。本来ならばただ何もないだけの場所だが……

「国がいっぱいある世界か、おれの故郷もそうだったな」

 今回の作戦のために借り受けたキャバリアの中でテラ・ウィンディア(炎玉の竜騎士・f04499)が一人呟く。

「なかなか他の国へ行く機会もなかったしな……」

 だが郷愁に浸っている時間はない。こうしている間にも敵のキャバリアは刻一刻と近づいてくる。

「さて、あの機動兵器どうしましょうかね……」

 一方で天都狐・華夜(ロジックエラー・f01491)は向かってくるキャバリアを真剣な目で観察する。

「エアインテークを壊せばスラスターに機能不全起こせるでしょうか? それともジャックポット狙いで砲身狙いますかね」

 なにしろ相手は未知の敵、定石すらもまだないのだ。一つでも多く、攻略の糸口を得るために敵の機体を凝視する華夜。

 ――そうして敵キャバリアが、目視できるまで近づいた。 


「コクピットは傷つけないように……っと!」

 人型の、しかしそれなりに大きさを持った質量同士だ。正面からぶつかれば如何に頑丈であろうとも内部への衝撃は無視できない。立ち回りにも相応の慎重さが要される。

「大きさ違うけどロボット動かしたことあるしな!」

 しかしテラはキャバリアに超重力フィールドを纏わせて、戦場を難なく飛び回りながら装備した剣と太刀でギムレウスの手足を澱みなく斬り落としていく。
 四肢を失い、動けなくなったギムレウスはテラの操るキャバリアによって装甲を乱暴に引き裂かれ、コクピットを鷲掴みにされて取り出されては機能を停止させていく。
 傍から見ると猟奇的な絵面かもしれないが、それでも相手のパイロットを助けるには使える手だ。

「さあ、次!」

 そしてまた一体。グシャグシャに潰されたギムレウスの上でテラの駆るキャバリアは戦場を見渡した。


「……私の装備じゃ分が悪いかもしれませんが、やるしかないですね」

 今回の作戦は華夜の持つ兵装では火力不足が否めない。脆弱部だろうと予想される関節を狙ったとしても、キャバリアの動きを止めることは難しいだろう。だがそれでも、やると決めた以上はやるしかない。

「まずは航空支援で足止めをして……」

 その言葉と共に、華夜の操作する大型ドローン群が一斉に爆撃を開始する。集中的な空爆はギムレウスの隊列を乱し、足を止める。
 だがなにも遠距離から攻撃できるのは華夜だけではない。爆撃で舞い上がった土煙の向こうで巨大な砲身がギラリと光るのが見える。

 鳴り響く轟音。着弾とともに土塊が空を舞う。だが既に華夜はそこにいない。
 そしてギムレウスにとっては全くの別方向から放たれた弾丸が足を撃ち抜いていく。

「……俺たちはいったい?」

 狙撃によって足のエアインテークを破壊され、動力の冷却が追い付かずに機能を停止していくギムレウスたち。そのおかげで正気を失っていたパイロットも徐々に我に返っていき、投降していく。
 自身の狙撃がもたらした予想以上の結果に、スコープを覗いたまま華夜はそっと微笑む。だがこれはまだ敵のほんの一部に過ぎない。健在な敵は多く残っている。

 今一度気を引き締めると、華夜は次の標的へと照準を合わせて引き金に指をかける。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

回々・九流々々
「嫌悪の虹がやってきたのです。はい。初出撃行きますよ」
召喚――界転装躯リトル・リトル
ドレスアップ・プリンセスで華麗に戦場を回りましょう

コックピットを壊さないようにプリンセスハートを放出(リバース)しましょうか。僕の駆るオブリビオンマシンは搭乗者を酔わせるので。はい
無機物を地雷に変えると言うのなら『モザイク言語版流々移廻異本』でリミッター解除。更なる高速回転で爆撃を吹き飛ばします
そのまま全部巻き込んでやりましょう。あ。大丈夫です中にいる人は僕と一緒に戦闘不能(げろげろ)するだけなので生きてます

「どうして僕の機体(コーヒーカップ)こうなったのでしょうか。もう皆さん限界ですよねそう言ってください」


数宮・多喜
【アドリブ改変・連携大歓迎】

へっ、難しい話は置いといて。
やる事は至極単純だぁな。
つまりは「名無しの誰か」がアイツらを無力化すりゃいいんだろ?
ついでにキャバリアって奴を近くで拝ませてもらうよ!

地雷原ったって、対キャバリア用に仕掛けられてるなら
むしろウェイトの軽い歩兵やライダーにゃ好都合。
素通りしてくれって言われてるようなもんだろ!
そうしてカブに『騎乗』して『ダッシュ』で戦場を駆け抜けて、
奴らのエイムを『おびき寄せ』る。
そうすりゃアンタら、ご愁傷さまだねぇ。
【超感覚領域】が『ハッキング』の如く、
アンタらの機体のFCSを焼き切っちまうよ!

……しっかし、妙にカブも調子が良いねぇ……?
何かあるのかねぇ?


星川・アイ
【行動:SPD】 アドリブ・連携歓迎
ここが新しい世界……
ロボがたくさんあるの、新鮮味というより虚構が現実と化した感強いね
おっといけない、今依頼で来てるんだった

とりあえずキャバリアは借りていくね。今後この世界で活動するなら慣れておかないと
武器は……う~ん、まだよく分かってないから適当なモノちょうだい!
敵は見た感じ動き鈍そうだけど、こっちもキャバリアに慣れてないしまずは【情報収集】で敵の武装を確認しながら牽制
続いて合体させた【ゲームキャラクター】を召喚して、アタシとは別方向で攻撃を仕掛けて武装を潰しておきたいかな
そうして敵を無力化できたらパイロットを引っ張り出したい所だね




「嫌悪の虹がやってきたのです。はい。初出撃行きますよ」

 ――召喚。

 空を裂いて現れたのはどこかメルヘンでグロテスクという相反する外見をしたオブリビオンマシン。これこそが回々・九流々々(界転装躯リトル・リトル・f21693)のキャバリア、界転装駆リトル・リトルだ。
 リトル・リトルに吸い込まれるように搭乗すると、その場で優雅に一回転。そして一礼。形容するならばまさに戦場に咲く大輪の花。いつのまにかドレスまで纏ったその姿は、見るものすべての脳裏に表現し難き感情を呼び起こす。

「なんなんだアレ。いや、本当になんなんだアレ」
「……アタシは何も見てない。ウン、何も見なかった☆」

 見るものすべて――即ち、味方の猟兵も含めて――である。

 ドレス姿の異形のキャバリアなどという冒涜的なナニかが目に入った瞬間、慌てて目を逸らす数宮・多喜(撃走サイキックライダー・f03004)と星川・アイ(男の娘アイドル風プロゲーマー改めバトルゲーマー・f09817)。

 まだ砲火も交えていないというのに早くも敵味方共にダメージを負うという状況。肉体的にではなく、あくまで精神的にではあるが。

「それじゃあ行き、うっぷ、ますよ」

 戦場全域が唖然としている中で、回転する謎の機体から吐き出された謎のハート。これは攻撃、なのだろうか?
 だがそれに当たってしまった敵の機体は謎の挙動をとっては自壊していく。まるでそう、中のパイロットがコクピットで滅茶苦茶な操作をしたみたいな動作を。
 それを見た他の機体は飛び散るハートを脅威と判定したのか、慌てて動き出す。

 ――なにはともあれ、はじまってもいなかった戦闘は無事(?)再開した。


「……来るな。来るんじゃない!」

 高速回転しながら接近する珍妙なキャバリア。シュールを空高く飛び越えたその光景にモニター越しとは言え敵兵も恐怖を覚える。

「大丈夫です。貴方も僕と一緒に戦闘不能(げろげろ)になるだけですから(おろろ)」

 どうやら九流々々のキャバリアから放たれる謎のハートには相手を酔わせる効果があるらしい。その前に本人も酔っているようだが……

「近寄るなぁ!あっちへ行け、行ってくれぇ!」

 こっちへ来るなという、魂からの叫び。これも致し方ないことだろう。だが近付かれないようにと周囲の無機物を地雷へと変えても、さらに高速回転しながら敷設した地雷を吹き飛ばし、爆風の中から接近してくる機体。

「どうして僕の機体がこうなったのでしょうか。もう皆さん限界ですよねそう言ってください……」

 吐き気を抑えながら相も変わらず回り続ける九流々々。周囲の敵も本人ももう限界だ。
 そしてゆっくりと回転が止まり、動きを止める。敵も九流々々もコクピットの中身はもろもろのせいで惨状だろうが、まぁ命に別状はないので問題ないのだろう。

 たぶん。おそらく。めいびー。


「まぁいいさ。ようは『名無しの誰か』がアイツらを無力化すればいいんだろ?」

 あちらの惨状はあえて見て見ぬふりをして、多喜は己のカブに跨ると一直線に走り出す。

「地雷原ったって、所詮は対キャバリア用。むしろウェイトの軽い歩兵やライダーにゃ好都合」

 むしろ多喜にとっては接近してくださいと言っているようなものだ。

「そんじゃあキャバリアとやらを近くで拝ませてもらうよ!」

 地雷源をジグザグに縫って疾走する多喜。別にギムレウスを圧倒できる火力があるわけでもないが、しかし策はある。

「ほらほら、こっちだよ。狙えるもんなら狙ってみな!」

 そのまま敵の戦列へと突っ切り、アクセル全開のままで足元を掻い潜り走り続ける。
 そんな彼女に狙いをつけようにも、互いのキャバリアが障害となってトリガーは固定されたまま。さらに運よく照準をロック出来た機体は……

「これは……故障か?」

彼女の『超感覚領域』が反応して、機体を電撃が襲う。キャバリアそのものを破壊できずとも、射撃管制システムだけを狙えば十分に回路はこんがり焼ききれる。結果として狙いをつけることができず。砲弾は明後日の方角へと飛んでいくだけ。
 とはいえそれだけならまだましな方だ。中には機体制御システムまでも焼かれて動けなくなるものまである。一つ、また一つとギムレウスの禍々しくギラついていた頭部カメラの光が消えていく。

「なんだい、随分ととろいじゃないか……しっかし、妙にカブも調子がいいねぇ……? なんかあるのかねぇ?」

 ふと浮かんだ疑問に多喜は首を傾げながらも、さてもう一走りするかと戦場を駆けていく。
 颯爽と走り抜くその姿に、ギムレウスはただただ後塵を拝するのみだ。


「とりあえずキャバリアは借りたけど……今後もこの世界で活動するなら今のうちに慣れておかないとね」

 でも武器に関してはよくわからないから何か適当なモノちょうだい! と、出撃前にそう言ったアイに渡されたのはキャバリア用の巨大な狙撃銃。
 しかしそのおかげで敵のキャバリアよりもはるかに射程は長い。まだ操縦に慣れていない彼でも安心して扱うことができる。

「でもやっぱりあの大型キャノン砲が怖いわね」

 そう、いくら此方の射程の方が上とはいえども、それは通常ではの話。相手が砲撃モードに入って射程を伸ばしてくればあえなく砲撃の餌食となってしまうだろう。

「だから先に武器を潰して……それとあとは注意を逸らす役も必要だね」

 方針は決まった。ならばあとはそれをただ実行するのみ。

「な、なんなんだこいつらは?!」

 突如として戦場に現れたのはアイの呼び出したゲームキャラクターたち。これまでとは様相の異なる相手を前に敵兵たちが困惑に包まれる。
 だがその困惑も長くは続かない。どこか愛くるしいような、そんなゲームキャラクターたちが集まって合体し、キャバリアよりも大きくなるや拳を振りかざしてくるのだから。もちろん敵兵とてそれを黙ってみているわけではない。
 キャバリアとゲームキャラクターが掴み合い、殴り合う光景。それをモニターの照準越しに見つめるアイ。
 そっと舌舐めずりをしながら呼吸を整えて、操縦桿についた引き金を引く。数秒の空白、そして弾着とともにゲームキャラクターと相対していたギムレウスの砲身が吹き飛んでいく。
 その衝撃に機体がバランスを崩すと、立て直す暇など与えるものかとゲームキャラクターがコクピットをこじ開けてパイロットを引きずり出していく。

「これで一丁上がりってね☆」

 まずは一体。そして続けて二体目、三体目と見事な連携プレーで次々に無力化していく。

 ――やがて気づいた時には、戦場にある敵機体はすべて沈黙していた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​




第2章 集団戦 『ファイアディザスター』

POW   :    ガトリングストーム
【両腕のガトリングガンの連射】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD   :    ハウリングショット
レベル分の1秒で【両腕のガトリングガン】を発射できる。
WIZ   :    ガトリング・フィアー
【轟音を伴うガトリングガンの掃射】を披露した指定の全対象に【動けない程の恐怖の】感情を与える。対象の心を強く震わせる程、効果時間は伸びる。
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 まずは第一陣として送りこまれたキャバリアを見事退けた猟兵たち。正気に返ったパイロットたちもすでに戦場から逃がし終えている。だがこれで終わってくれるほど現実は甘くはない。
 ほっと一息つこうとしていたところへ聞こえてきたのはズシン、ズシンと大地を揺るがす足音。一糸乱れぬ行進が、まるで一体の巨大な敵が歩いてくるかのように錯覚させる。
 休む間など与えられない。先ほどとは違った見た目だが、またしても二足歩行の巨人が隊列を組んでやってくる。

 ――第二陣の襲来だ。
隣・人
「隣人ちゃんですよ!!!乗り物酔いでぐってりした乗り物(くるくる)の代わりに参上なのです。何。機械仕掛けがなくても隣人ちゃんには暴力があります!!!」
うおおおお!!!
エターナルメイドトルネード!!!
相手は死ぬ!
具体的にはパンチしてモザイクついた機体からぶん回す!!!

何ですって『恐怖を与える?』隣人ちゃんの脳味噌に恐れを埋め込みたいなら保護者呼んでこいや!!!
鉛玉なんぞ拷問道具(コーヒーカップ)で退けてみせましょう
「さあ阿鼻叫喚モザイク塗れの幕開けなのです。おらっ!!!エレエレ吐けやッ!!!」


テラ・ウィンディア
むう…嫌な予感がするな(キャバリアを動かしながら違和感

【戦闘知識】で敵陣形の動きと狙いを把握
特にコックピットの位置はきちんと確認

継続してユベコ起動中

【見切り・第六感・残像・空中戦・盾受け】で超高速機動でガトリングの弾幕を避け
避け切れないのは防御でダメージ軽減
槍でコックピットを避けて【串刺し】にして【早業・二回攻撃】で実体剣で腕を切り落として中から人を救出
同じように戦い続けるけど…

(機体から煙と動作不良)
やっぱりかー…
(重力フィールドと機体の限界を超えた高速機動が予想以上に負荷をかけてた模様

もうちょいだけもってくれよっ!!
(機体が壊れるまで暴れ続けつつパイロット救出に尽力を続ける




 地響きが止む。巨人の戦列が足を止める。無言のまま猟兵たちへと向けられる銃口の数々。今にも火を噴いて鉛玉の嵐が……やってこない。

「隣人ちゃんですよ!」

 元気よく空から降ってきた隣・人(🌈・f13161)。先の戦闘で敵もろともに乗り物酔いして戦闘不能になった九流々々のかわりを務めるべく参上した、ようなのだが……

「なに、機械仕掛けがなくても隣人ちゃんには暴力があります!!!」

 そう言い放つや果敢に、いやこの場合は無謀にだろうか? ともあれ敵のキャバリア、ファイアディザスターへと立ち向かっていく。

「すごいなぁ……なんかやたら元気だなあの人」

 なんか急に戦場に乱入してきたと思いきや生身のまま敵へと駆け出していく様をコクピットの中から眺めつつ、呆気にとられたようにテラ・ウィンディア(炎玉の竜騎士・f04499)は呟く。

「なんだか嫌な予感がする……でもおれも負けてられないな!」

 嫌な予感がする。だが各種センサーを見るに機体の状態に問題はないようだ。ならばこのままいけるはず。まだまだ戦いは始まったばかりなのだから。


 操縦桿を握り、改めて武器を構えると、自らの手に伝わってくる微細な違和感。だが今は颯爽と走っていったなんかよくわからないのの後を追わんとすべく、再度機体へと重力フィールドを纏わせて飛翔する。

 そのまま隣・人を飛び越して、アクロバティックな空中機動でガトリングの弾幕を躱し、一番手近なファイアディザスターへと蹴りを叩きこむ。そして流れるように宙で一回転し、動きを無駄にしないように大剣を振り抜いてキャバリアの四肢を断つ。最後に動きを止めるために槍を突き刺せば、一瞬で戦闘不能のキャバリアが出来上がる。もちろん相手のコクピットが斬線上にないことは最初から確認済みだ。
 先の第一陣と何らやることは変わらない。倒して、そして敵のパイロットを機体から引きずり出す。ただそれだけ。

 だが、コクピットの中でキャバリアを駆るテラの顔は不満げだ。

「むう……これは……」

 操縦し続けてきたからわかる。徐々に自身の操縦するキャバリアの反応が悪くなってきているということに。僅かなひずみは次第に大きく、やがて無視できない異常となって顕在する。

「やっぱりかー……」

 モニターに赤く表示される各部パーツの異常負荷。目をやれば装甲の隙間から煙が漏れている。予想していなかったと言えば嘘にはなる。むしろ今までの重力フィールドを使った高速機動などという、本来想定されていない使い方の中で良く持った方だろう。だがまだだ。まだ敵はいるのだから、今ここで止まるわけにはいかない。

「もうちょいだけ、もうちょいだけでいいからもってくれよっ!」

 テラの言葉に応えるように、キャバリアの頭部カメラが鋭く輝く。まだその時ではないと、限界まで力を振り絞って今一度空へと飛び立つ。次の獲物を倒すために。


「うおおおお!!!」

 雄たけびを上げながら戦場を疾走する目隠しをした見た目だけは麗しいメイド服の変わり者が、今ここに。

「……」

 敵兵もまた、どうすればいいのかリアクションに困ってしまう。アレは果たして敵なのか。此方へと走ってきているからにはまあそうなのだろう。だが、武器の一つも持たずに生身でキャバリア相手に一体何をしようというのか。
 戸惑う中、答えはすぐそこへと迫っている。

「エターナルメイドトルネード!!!」

 ――相手は死ぬ

 いや、あくまで比喩である。本当に死ぬわけではない。だが近寄ってパンチした機体が謎のモザイクまみれになるとより一層困惑が広まっていく。
 視覚センサーの異常を疑うがどうにもそうではないらしい。そう気づいた時にはモザイクの塊が足を掴まれ、メイドの細腕でぐるぐると振り回されていた。
 ハンマー投げの要領で、軽々とファイアディザスターを投げ飛ばす隣・人。投げられた側は見事な放物線を描き、着地点にいた機体も巻き込んで盛大な土煙を上げる。一応は手加減しているので中の人はたぶん無事だろう。手加減とは。

「そんなもので恐怖するわけないでしょ!!! 隣人ちゃんの脳みそに恐れを埋め込みたいなら保護者呼んでこいや!!!」

 敵だと認識してももう遅い。ばらまかれた弾幕にひるむこともなく大笑いしながら次の犠牲者へと詰め寄っては殴り、投げ飛ばしていく。

「さあ阿鼻叫喚モザイク塗れの幕開けなのです。おらっ!!! エレエレ吐けやッ!!!」

 憐れな犠牲者たちへと手を合わせよう。せめて彼らの胃に何も入っていないであろうことを。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

数宮・多喜
【アドリブ改変・連携大歓迎】

第二陣が来やがったな……!
あの両腕はまずいね、
弾幕を張られたら機動力だけでどうこうできるか……
ええい弱気になってる訳にゃいかねぇ!
一気に突っ込むしか……!

『オーラ防御』を張って突っ込むけれど、
弾着の爆風だけでも吹き飛ばされそうだね。
それでも必死で『操縦』し、奴らに肉薄しようとして……
カブからの座標フィードバックでキャバリアを呼び出す!

手近な一機を『グラップル』で羽交い絞めにし、
他の奴の銃撃からはその『敵を盾にする』よ!
そうして同士討ちをためらわせて、攻撃の手を緩めさせたら
電撃の『属性攻撃』を『範囲攻撃』の『衝撃波』で飛ばし、
一気に陣形を崩しにかかるよ!


星川・アイ
【行動:SPD】 アドリブ・連携歓迎
はぁ、まだやってくるっていうの……こっちはまだ若葉ちゃんなのに
そんなに練習相手になりたいならいくらでも来なさい!

引き続きUC使うけど、今回は空気読んでロボット系に変更
ガトリングの掃射受けたら避けられそうにないから、ゲームキャラ達の【集団戦術・先制攻撃】で肉薄させて場をかき乱す
その隙にアタシが敵の機体や装備を破壊していくね

しっかし、こうも連戦だと流石にお借りした狙撃銃だけじゃ残弾が不安だよね……
せっかくだしあのガトリング拾ってみようかな~
動作の保証はわかんないけど、同じキャバリアなんだから合ってくれるはず……頼むよ~!




「はぁ、まだやってくるっていうの……こっちは若葉ちゃんなのに」

 ぼやいたところで何も変わらないとはいえ、愚痴の一つや二つを零さずにはいられない。コクピットの中で一人、ため息をつく星川・アイ(男の娘アイドル風プロゲーマー改めバトルゲーマー・f09817)。
 とはいえ先の第一陣と比べると、新手の敵は射程が短そうなのがまだ救いだろうか。近付かれることなく倒し切ることができれば問題はない。
 ならば、先と同じ戦法がそのまま使えるはず。そう考えて再度ゲームキャラクターたちを呼び出すと準備は完了だ。

「あの両腕はまずいね……」

 だが一方で此方、数宮・多喜(撃走サイキックライダー・f03004)の方はそうも言っていられない。

「弾幕を張られたら機動力だけでどうこうできるか……ええい弱気になってる訳にゃいかねぇ!」

 何しろ彼女が乗っているのはカブ。大量の弾丸を前にしては防御の面はいささか以上に心もとないが、それでもと決意を固める。

「一気に突っ込む。それしかない!」

 エンジンをふかすとハンドルを切って一直線に。ファイアディザスターの元へと一陣の風となって駆け抜ける。
 これが今、彼女の取りうる最善の選択肢なのだから。


「さあ行って、ゲームキャラクター達」

 狙うはただ単純に先手必勝。敵の一斉掃射が来るよりも先に、ゲームキャラクターたちを敵陣のど真ん中へと突っ込ませることで戦列を乱していく。
 キャバリアとは違えども見た目はよく似たロボット風。シリンダーが、歯車が、重厚な唸り声をあげて前進する。鋼同士がぶつかり、火花が散る。だがこうも接近されては相手のキャバリアも味方を巻き込むリスクを恐れて迂闊に銃を使えない。
 つまり、アイにとってはただの的だ。

「よぉく狙って……」

 ――狙撃。

 銃声と共に砲弾が放たれ、モニター越しに見える敵キャバリアの腕を無慈悲にも食い千切る。
 もちろん弾道がコクピットから外れるように気を付けてはいるが、それでも軽く掠っただけで機体のバランスを崩すほどの威力。ふらついたその隙にゲームキャラクターが寄って集っては押し倒し、コクピットを筐体ごと引きずり出してはパイロットを救助いく。見た目に問題がある気がしなくもないが、細かいことは気にしてもしょうがない。

 見たことのない機体の群れが押し寄せたと思いきや、どこからか狙撃されて一方的に倒されていく。敵兵からすれば恐怖しかないだろう。だがそれは機体に正気を蝕まれていなければの話。正常な判断を下せないパイロットなど、いくら集めたところで冷静に対処すれば問題ない。

「しっかしまあ、そろそろこの狙撃銃も残りの弾が不安だよね」

 折角なのだから他の武器ももらっておけばよかったかなと呟くアイの目にふと留まったのは敵の武器。腕から外れて転がった武骨なガトリング。

「よし!」

 ないのならば拾えばいい。いいことを思いつたと笑いながら、アイはキャバリアを立ち上がらせると敵の武器を鹵獲するために動き始める。
 動作の保証はできないが、あれもまたキャバリアの武器。まあきっとなんとかなるのだろう。


「おらぁあああ!!!」

 薄く輝くオーラの光。燐光を放ちながら雄叫びと共に戦場を疾走する多喜。
 オーラ防御を張って進んでいくも、敵の放つ弾丸の一撃、その弾着による爆風だけでカブごと吹き飛ばされてしまいそうなほど。
 それでもと、不安をねじ伏せてハンドルを右へ左へ。敵の予期できないタイミングで蛇行しながら銃撃の雨霰を掻い潜って近付いていく。
 だがそれも近付いていくほどに困難となっていく。狙いは徐々に正確に。ガトリングの唸りがすぐ横の大地を耕していく。

「よし! 今!」

 女は度胸と恐れを捨てて。車体を傾けながら急な方向転換。敢えて銃撃の射線上に出ると爆風を利用して空を舞う。そして一息に敵陣の只中へ。

「座標チェック! 空間クリア! きやがれ!」

 空中で座標を送信。空間を飛び越えて瞬時に馳せ参じるは彼女の駆るキャバリア。叫んだその名は、

「オーヴァード!」

 吹き飛ばされた慣性を利用して、丁度手近な位置にいたファイアディザスターへとラリアットを喰らわせて地に沈める。
 乱戦に持ち込んでしまえばあとはもうこっちのもの。先の銃弾に対するお返しばかりに暴れまくる。
 電撃を纏わせた鋼の拳で、足で。殴り、掴み、投げ、蹴り、払う。距離を取られては転がっている敵を盾にして、囲まれては衝撃波を放って、攻撃の手を一切休めることはない。

「さっきまでの威勢はどうしたよ!」

 その様相はまるで狂戦士がごとく。人の形をした嵐となってファイアディザスターを次々と破壊していく。
 積みがっていく四肢の砕かれたキャバリアの山。コクピットだけは故意に傷つけず残してあるが、容赦なく敵を粉砕していく姿はただ、凄まじいの一言に尽きる。

 ――数には質を。暴力にはそれ以上の暴力をもって。例え不慣れな戦場であろうとも、猟兵たちは止められない。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『ブレイジング・バジリスク』

POW   :    ブレイジング・シュート
【ライフルの集中射撃】が命中した箇所を破壊する。敵が体勢を崩していれば、より致命的な箇所に命中する。
SPD   :    バジリスク・ランページ
【右腕のライフル】を巨大化し、自身からレベルm半径内の敵全員を攻撃する。敵味方の区別をしないなら3回攻撃できる。
WIZ   :    エンジンキラー
自身の【オブリビオンマシン】から【漆黒のオーラ】を放出し、戦場内全ての【エンジン】を無力化する。ただし1日にレベル秒以上使用すると死ぬ。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



「フム、思いの外使えん奴らばかりだったな」

 戦場を俯瞰する位置から今までの戦いを眺めていた赤い機体。一目見ただけでわかるのは、これまでのキャバリア以上に禍々しい気配が立ち上っているということ。

 ――即ち、敵の指揮官に他ならない。

「役立たずばかりだが、なに、まだ修正は効く。あのお方の為にも……」

 あのお方、とはいったい誰なのか。脳裏をよぎるのはノイズばかりで顔の判別すらできない誰かの姿。それがそもそも実在の人物なのかすら、オブリビオンマシンに飲まれた彼には、もう分らない。

「だから、私が」

 鈍い頭痛を振り払い。強襲を仕掛ける。

 ――私が、やらねばならないのだから。

 目的すら失って、マシンに突き動かされるがままに。
 ただ戦いを求めて。
テラ・ウィンディア
…今迄ありがとうな(機体を安全地帯に下ろして脱出

さて…どうすっか…生身で挑むのも悪くはない…が(突如宝剣が振動

重力震発生

虚空より現れる機神

そっか…お前も戦いたいのか
ならば…!(光に導かれ吸い込まれ

【属性攻撃】
炎を機体と武器に付与

【戦闘知識】
動きからどのような攻撃を行うかを分析
【見切り・第六感・残像・空中戦・盾受け】で敵のライフルを可能な限り回避
特に態勢は維持
必要時は盾を犠牲に

【遊撃・レーザー攻撃】
ガンドライドでの多角的な砲撃
【二回攻撃・重量攻撃・早業・串刺し】
重力を纏わせながらの二刀による猛攻から槍に切り替えての串刺し

動きを止められても
紅蓮神龍波発動
炎で四肢を溶かす!

コックピットは常に避ける!


数宮・多喜
【アドリブ改変・連携大歓迎】

さぁて親玉のお出ましかい、って。
今一瞬、思念が乱れたのか?
だいぶ思考が浸食されているっぽいね……
それなら猶の事、これ以上暴れさせるわけにはいかねぇな!

「英霊」三基を展開し、ブラスターを乱射して『弾幕』を張りながら
ローラー『ダッシュ』でつかず離れずの射撃戦を展開するよ。
その間に探るのは、奴の……
ブレイジング・バジリスクにとり憑いている邪念の本体さ!
そのメモリー内だけか、機体全体かは分からねぇが……
パイロットへ干渉している思念を『ハッキング』するように遮断する!
そうして少しの間でも正気に返せたなら肉薄し、
コクピットハッチを狙って『鎧砕き』!
さあ、さっさと脱出しやがれ!




「さぁて親玉のお出ましかい……って、今一瞬、思念が乱れたのか?」

 相手は単騎。それでも指揮官であるのならばまず間違いなくこれまで以上の強さだろう。少しの気も抜くわけにはいかないと注意深く観察していた数宮・多喜(撃走サイキックライダー・f03004)は、向かってくる敵の様相がなにやらおかしいことに気づく。これが幸と出るか凶と出るかはまだわからないが、聞いていた話の通りならば乗っているオブリビオンマシンにかなりの影響を受けているのだろう。

「だいぶ思考が侵食されてるっぽいね……」

 機械に心を飲まれてしまい、相手はもう手遅れなほどまでに正気を失っているのかもしれない。

「なら猶のこと、これ以上暴れさせるわけにはいかねぇな!」

 たとえそうだとしても多喜のやることは変わらない。ただこの場で迎え撃つまでだ。


「……今までありがとうな」

 装甲の隙間という隙間から煙を上げ、ついには限界を迎えたキャバリアが膝をつく。テラ・ウィンディア(炎玉の竜騎士・f04499)はとうとう動かなくなったキャバリアから、これまでの酷使にもよく耐えてくれたと名残惜し気に降りる。

「さて……どうすっか……生身で挑むのも悪くない、が……」

 タイミングが悪いなぁと指揮官とやらの機体を睨む。今までの敵ならば生身でも十分に戦えただろう。だが、次のは明らかにこれまでとは格が違う。遠くからでも一目でわかる強者の空気。歴戦のオーラを纏っているとでも言えばいいのだろうか。
 乗騎を失ってしまったばかりでは、ゆっくりと此方へと向かってくるたった一機の敵を前にしてただ歯噛みするしかない。
 だが、絶望するにはまだ早い。

「……これは?」

 腰に吊るした宝剣が、星刃剣『グランディア』が震えている。いや、これは鳴いているのだろうか。
 宝剣と共鳴するように周囲が揺れる。揺らいだのは地面ではなく空間そのもの。そして空を裂くように虚空から出現する機神の腕。

「そっか……お前も戦いたいのか。ならば!」

 威風堂々と姿を現し、テラの前にかしずく三界神機『ヘカテイア』。光となったテラがその胸部に吸い込まれると、おもむろに立ち上がり剣をとる。

 ――これで準備は整った。


「行け、『英霊』!」

 オーヴァードに懸架されていた三基のユニットが多喜の思考に導かれ、生きているかのように動き出す。
 縦横無尽に飛び回る兵装が死角となる位置からブレイジング・バジリスク目掛けてレーザを放つ。同時に適度な距離を保ちながらも握ったブラスターを乱射していく。

 返礼は右腕のライフルが吐き出す砲弾。地を蹴って弾幕を躱しつつ、肥大化した砲身が立て続けに火を噴く。恐ろしいほどに正確な銃撃が一呼吸の間でユニットを破壊し、さらに多喜へと放たれる。

 それを射線上に割り込んだヘカテイアの盾が弾く。ゴォオンという銅鑼のごとき轟音を響かせ、弾かれた弾が明後日の方角へと飛んでいく。

「大丈夫か、おねーさん?」
「この程度なら問題ないね」

 やり取りはただシンプルに。テラの乗ったヘカテイアは盛大に凹んだ盾を捨て、二本の刀を構えると真っ直ぐに突っ込んでいく。
 ブレイジング・バジリスクのライフルは排熱のためか蒸気を吐いている。おそらくは冷却が終わるまで使えない。ならば今がチャンスだろう。

「いざ、勝負!」

 左右の刃が拍をずらして振るわれる。たとえ片方を躱しても、もう一方で敵を斬るがため。だが……

「っ……馬鹿みたいに硬いな」

 刀が火花を散らし、装甲の上を滑る。傷を付けることはできても、切り裂くまでは至らない。
 相手が放ってきた左腕の拳を時計の向きにくるりと回りながら避け、回転を利用して刺突を繰り出すもそれもまた装甲で弾かれるだけ。
 攻撃が通らない。このままではじり貧でしかないという焦燥が汗となってテラの頬を伝っていく。

「まだまだぁ!」

 しかしここで諦めるほど軟な性格はしていない。むしろここからが本番だと刀を振るう。

 テラが敵の相手をしている間に、多喜はオブリビオンマシンに憑りついた邪念の本体を探るべく思念波を放つ。

「どこだ……どこにあるんだ……」

 メモリーの内か、機体そのものかはわからない。だが、発生源さえわかればハッキングで相手を少しでも正気に戻せるかもしれない。
 そうすれば敵を、オブリビオンマシンを弱らせることができるだろう。こちらの攻撃だって通るようになるはずだ。
 モニターの向こう。舞うような動きで刀を振るうヘカテイアが敵の注意を一身に引き受けている間に。
 焦りは禁物だ。そっと目を閉じて集中する。思考を澄み渡るように、凪いだ湖面のように、深く深く。もっと深く。

「見つけたぁ!」

 ――禍々しい意志。悪意の根源を。

 カッと目を見開き、全力でハッキングを仕掛ける。ブレイジング・バジリスクのパイロットへと干渉している思念を引き千切るように断ち切る。
 多喜がオブリビオンマシンの思念を遮断した瞬間。動揺したのだろうか、ぐらりと機体がバランスを崩す。

「今だ!」

 テラはその一瞬の隙を見逃さない。交差するように振るわれた刀が赤い残光を伴って右腕を肘の上で溶断する。
 くるりくるりと宙を舞うライフルと右腕。それを灼熱の刃でばらばらに裂くとにっこり笑う。

「これでもうライフルは使えないな」

 武器を失い、右腕も奪われた。だがブレイジング・バジリスクは思いの外俊敏な動きで距離を取ると此方の出方を窺ってくる。
 それを見て出たため息は呆れからだろうか。嫌でも理解させられる。相手がまだまだ健在であるということを。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

星川・アイ
【行動:SPD】 アドリブ・連携歓迎
やっと親玉登場ってとこかな……いかにもヤバそうな感じ
もう少しだけ持ってよ、キャバリアちゃん!

ここまで来たら全力でやるしかないので【ゲームキャラクター】を合体させて【先制攻撃】、何かされる前に抑えておきたいところだけど……
それでもダメそうならアタシのキャバリアで【限界突破】の【一斉発射】を仕掛けるね
最後だから銃身が焼け付くまで撃ち切る!どうせ拾い物だしね!!

……しっかし今後もこういうデカブツ相手だと生身じゃ疲れそうだよね
次からはアタシも自分用にキャバリア用意しとくかな~


白匣・覚醒
「ヤグサハ。困ったものだ。随分と荒々しい戦場に送り込んでくれたねぇ。確かに。たまには身体を動かすのも悪くないだろうさ。さて。猟奇探偵が事件解決に乗り出したんだ。そんなにも血気盛んでは成せる事も成せないとも――そう思わないかい。君ぃ」
オブリビオンマシン。つまりは機械仕掛け。入り込む隙間なんてのは幾等でもあるだろうさ。密室とは即ち君の事だ。君の中そのものだ
闇に紛れて忍び寄り『内部』に入り込んでやろう
そうして内側から『UDC』どもに暴れてもらう
その間に搭乗者を引っ張り出せれたならば幸いだ
記憶消去銃を使うのも悪くない
「最も。私は強くないのだから。期待はしてほしくないがね」




 右腕に加えて武器まで失い、さらには数でも負けている。だというのに敵の機体は、ブレイジング・バジリスクは、一向に止まろうとしない。戦い続けてもう夕暮れも近いというのに、より一層狂暴さを増しているようにも見える。
 オブリビオンマシンの意思と、搭乗者とのリンクが断ち切られたことでパイロットの制御というくびきから解き放たれ、辛うじて残っていた人間らしさを、理性をなくして残されたのはただ闇雲に暴れまわるだけの獣でしかない。

 ――つまるところ、暴走している。

「いかにもヤバそうな感じ……流石親玉ってところかな」

 コクピットの中に響く警告のアラームを聞き流しながら、星川・アイ(男の娘アイドル風プロゲーマー改めバトルゲーマー・f09817)はモニターの向こうに佇む相手を睨む。カメラ越しといえども圧が伝わってくるほどに危険な相手だ。
 だがそれでも放っておくわけにはいかない。暴走している今、パイロットへの負荷を考えずに暴れまわる状態では、これ以上時間をかけると中の人がどうなるものかわかったものではない。

「もう少しだけ持ってよ、キャバリアちゃん!」

 幸い、と言ってもいいのだろうか。残る相手はただ一機。ならばあとはもう、残弾のすべてを叩きつけて勝利をもぎ取るのみ。


「ヤグサハ。困ったものだ。随分と荒々しい戦場に送り込んでくれたねぇ」

 いつの間にやってきたのだろうか。白匣・覚醒(密室探偵・f22856)は一人静かに、戦場に転がる数々のスクラップと化したキャバリアの中でも手頃なサイズの残骸に腰かけながら呟く。

「確かに。たまには身体を動かすのも悪くはないだろうさ。さて。猟奇探偵が事件解決に乗り出したんだ。そんなにも血気盛んでは成せる事もなせないとも」

 ――そうは思わないかい。君ぃ。

 狂ったように――事実、狂っているわけだが――暴れるオブリビオンマシンを眺めながら、にたりと笑って勢いよく立ち上がると、薄暗くなってきた景色に溶け込むように消えていく覚醒。
 この戦場で、生身ではなく機械仕掛けの具足をもって戦う場であっても、決して足手まといになるわけではない。その事実を証明するために。


 長々と休みもなく戦い続けてこちらもいい加減限界が近い。ましてやキャバリア自体がそう長く持ちそうにない。ならば、

「いっけぇ!」

 ここらで仕掛けるしかないだろう。
 アイの指揮するゲームキャラクターたちがさらに合体して戦闘力を増していく。どうせ相手は一体なのだから出し惜しみはなしだ。
 だがそれでも、合わさって増した剛力をもってしても完全には抑えきれない。相手は隻腕、既に手負いだというのに、それでもなお力で負けている。
 いっそ敵のパイロットのことを気にせずに引き金を引けたら楽なのだが。
 完全な手詰まり。だがそれは、ここにいるのがアイ一人であったならばの話だ。

「密室とは即ち君の事だ。君の中そのものだ。そして密室あるところに私がある」

 抑えきれなくともある程度動きを制限することならできる。例えばそう、人一人が気づかれないまま近寄るくらいの隙を作ることくらいなら。
 そして接近を許したのならば、もう手遅れだ。
 存在そのものが『密室』。そうであるがゆえに閉ざされた空間を、コクピットを、自身に書き換えるなど他愛もない。あっという間に機体の内部へともぐりこみ、掌握し、パイロットを自らの空間に捕らえるなど容易いにもほどがある。

「おやおや、どうやら気絶しているようだが……」

 きっとそれは、オブリビオンマシンに飲まれるという不幸な体験のなかの、一欠けらの幸運だろう。少なくともこの『部屋』のことを認識せずに済むというのは。

「さぁて、これが強くない私にできる精一杯」

 後は任せたと高らかに笑いながら、意識のない搭乗者を抱えて機体の隙間から飛び出すと、覚醒はまた静かに闇に溶けて消えていく。
 その一方でパイロットを失ったブレイジング・バジリスク。流石に操縦者を失ってはただの伽藍の人形にすぎない。未だに抵抗を続けてはいるものの、明らかに精彩を欠いた動きとなっている。

「なんかよくわかんないけど、パイロットが助かったって言うのなら!」

 手加減する必要などもうないわけだ。

「一斉掃射!!!」

 先立って鹵獲したガトリングが咆哮をあげる。弾が尽きるまで。尽きたのならば次の銃を手に。どうせ拾い物なのだからと、砲身が赤熱して焼け付こうともお構いなしにただ撃ち続ける。
 絶え間ない銃弾の雨が装甲をへこませ、関節部を食い千切り、センサーを破壊していく。一切の反撃など許さないと、鉄の嵐が機械の身体を喰らい尽くす。
 そうして替えの銃すら尽きたとき、眼前の敵は穴だらけのオブジェと化していた。
 こうなってはもう動くことはおろか、修復することすらできないだろう。
 これで終わったのだと、コクピットの中でアイはほっと一息つくと操縦桿から手を放す。

「……しっかし今後もこういうデカブツ相手だと生身じゃ疲れそうだよね」

 次からはアタシも自分用にキャバリア用意しとくかなぁと零した彼の視線の先には、すっかり日の暮れた空に星々が煌めいていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年10月15日


挿絵イラスト