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俺たちの進む道は正しいのか

#キマイラフューチャー

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#キマイラフューチャー


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「皆、聞いてくれ、キマイラフューチャーの世界で怪人がまたおかしな流行を生み出し、住民たちを操ろうとしているんだ。今回の怪人はツインテール至上主義の少女怪人(自らもツインテールでセーラー服姿がよく似合う女子高生風)。彼女の目論見は、髪形はツインテールが最高だ、だから、すべての人々をツインテールにしてしまおう! というものなんだ、でもさ……」
 グリモア猟兵は、考えるように黙り込むと、両手を広げ、皆に訴えかける。
「ツインテールって別にいいじゃん! 俺は好きだぜ? とも思わないか」
 前提の否定。
 猟兵の一人が、はい、と手を上げて、意見を述べる。
「猫も杓子というのはまずいと思います。老若男女、そう、男の人もかまわずしてるんですよ」
「だけど、男でも似合う子いるじゃん。ビジュアルバンドとかでもたまに見かけるような気もするしさ」
 なおもグリモア猟兵は食い下がる。猟兵たちは困った人だなという視線を向けながらも、
「ですけど……んー、でも、多分、流行りに踊らされてたりとか、周りの流れで自分はやりたくないけど……みたいな人もいると思いますよ」
「我に返った後で受けるショックが大きい人もいるんじゃないかな」
 それぞれが意見を述べる。
「そうか……うん、わかった。俺も我を通しすぎた。皆、改めてお願いする。このツインテールの異常な流行を止めてほしい」
 グリモア猟兵はやっと決断を下したようだ。
「それではキマイラフューチャーの世界に皆を送る。成功を祈ってるよ」


八雲秋
 第一章のクリア目標はツインテールブームを終わらせろ! です。
 なお、第二章は、冬に相応しいものが関わってくる事件になります。
23




第1章 冒険 『揺れる乙女のツインテール』

POW   :    大事なのは髪型ではないっ!髪以外の魅力を説く

SPD   :    髪質は?そのヘアゴムは?なんでその色チョイス?辛口チェックを試みる

WIZ   :    ツインテールをアレンジし、上位互換ヘアーを流行らせる

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

百鬼・葛葉
私知ってます…!これ、「また髪のはなしをしてる」…というやつでよねっ!
まず、ツインテールとかツーサイドアップとかおさげとかの違いをきちんとりかいしているか、とか。そもそもフューチャーの住人って髪を持っていなかったり変更できない子も多そうですし…
その辺りのちがいを説明したりありのままの貴方がすてきですっ!と励ましたりしますっ
コミュ力、優しさ、言いくるめ、誘惑催眠術。舌先三寸はすずめさんだけでなく狐だって負けませんっ。最後は手を繋いで鼓舞してあげればあなたもりっぱな個性っ!
髪型が変更可能な子は、ママが色んな髪型にアレンジしてあげますっ♪
ハーフアップとか、あんがい簡単なのに可愛だしどうでしょうかっ!



 事件について聞き百鬼・葛葉(百鬼野狐・f00152)が声を上げる。
「私知ってます……! これ、『また髪のはなしをしてる』……というやつでよねっ!」
 その辺はデリケートな話題なので、あまり掘り下げない方がいいかもしれない。それはともかく。
 葛葉はツインテールを喧伝する町を眺めてみる。画面に映る怪人の笑顔にキャッチコピーが寄り添っている。
『初めは二つに分けてみて。そこから徐々に完成させよ!』
「とりあえず、やってみようかな」
 呟く、10代の女性。
『できないかもという、アナタ。それぞれの頭にあったかつらを用意してるから安心してね!』
「これで、わしも髪のはなしをしてもへいちゃらじゃ!」
 喜ぶご老人。
 樟葉は腕を組み、その様子を見、
「なかなか手ごわいですね、でも!」
 コミュ力、優しさ、言いくるめ、誘惑催眠術。舌先三寸、葛葉にも狐の意地がある。
 ツインテールかつらの老人からかつらをとると、笑顔で言う。
「やっぱり……ありのままの貴方がすてきですっ!」
「そ、そうかの? そう思ってくれるかの?」
「はい!」
 続いて若干、無理やり目にツインテールを作っている女の子にママが色んな髪型にアレンジしてあげると声をかけ、
「せっかく長さがあるなら、ハーフアップにしたら?」
「でも、皆がツインテールにしてるし……」
「髪形が崩れちゃうよりはいいと思うよ、はいできた! あんがい簡単だけど可愛しどうでしょうかっ」
「本当だ、ありがとう!」
 彼女はそうやって皆に働きかける。彼女の熱心な活動は、まだ、わずかにではあるが確実に住人の心を動かしていた。

成功 🔵​🔵​🔴​

五條・桜花
葛葉(f00152)は育ての母
ママと呼び慕っている

今こそママ直伝のヘアアレンジの見せ所ですね
ツインテールもよくやってもらいましたね
懐かしいのです

えっと私はこれです!
簪を使ったヘアアレンジを提案するのですよ
えっと一本差しの桜の簪をこうやって、と
ほら、簪一つでまとめ髪完成なのです
見てみて、ママ
一人でもできるようになったのですよ!

あ、ショートの方はですね、ゴムやピンで山を作ってそこに差す感じでやると
なんと短くても簪は楽しめるのです
モチーフでダイブイメージ変わるので男性にもおすすめしますよ

【医術】の観点からお伝えしたいことがあるのです
髪型は無理しないでやらないと頭皮にダメージがいくということを!


百鬼・葛葉
桜花ちゃん(f03321)は孤児院の私の娘ですっ!
ということで頼もしいすけっとが来たのでさらにさらに腕によりをかけてアレンジヘアーですっ
桜花ちゃんもきちんと自分でできるようになったんですね…偉いですっ!(頭なでなで
折角なので、私も簪を使いつつもうすこしいじってみましょうか
そうですね…三つ編みにして、簪でアップにまとめてみましょうっ!
三つ編みも便利ですよね、ツインテールの代わりに左右で編んでみたり、ゆるく一つに纏めてみたり…きゅっと細く三つ編みにすれば殿方だってないすみどるに大変身っ!
あっ、桜花ちゃんいけませんっ!私、少し前に学びました…。髪型の話はしてもいいですが髪の話はしちゃダメなんです…!


スターリィ・ゲイジー
髪型と言ったらショートじゃろショート。
清楚系にも活発系にも合う万能髪型じゃ。


バブみ属性の動画で対象の視界を塞いで(目潰し)、洗脳…じゃないな、布教…も今回は違うな、説得するのじゃ。
バブみの力で、迎合により抑圧された自己というモノを開放してやろう。
もちろん動画に映るのは髪型がゆるふわショートな幼い娘な!

(アテレコ)
無理しなくてもお主はお主だから自分を見失ってはダメなのじゃ。
ただお洒落という自分磨きに気をかけたお主の気持ちは素晴らしいのじゃ。今はちょっと疲れて判断を間違えただけなのじゃ。
カッコいいお主はえらいえらいしてあげよう。
もう大丈夫じゃ。ワタシが信じるお主を信じろ。


絡み・アドリブok



「今こそママ直伝のヘアアレンジの見せ所ですね」
 そう言って五條・桜花は辺りを見回すと懐かしそうに百鬼・葛葉の顔を見、
「ツインテールもよくやってもらいましたね」
 葛葉も微笑みながら頷く。
「ほう、二人は知り合いかのう」
 そう尋ねたスターリィ・ゲイジーに、葛葉は胸を張って答える。
「はい、桜花ちゃんは孤児院の私の娘ですっ! 頼もしいすけっとが来たのでさらにさらに腕によりをかけてアレンジヘアーですっ」
「うむ、髪型をツインテールで統一した世界など間違っているからのう」
 重々しく頷いたスターリィは、こう続ける。
「髪型と言ったらショートじゃろショート。清楚系にも活発系にも合う万能髪型じゃ」
「どんな作戦を考えてるんですか」
 葛葉が聞くと、
「バブみ属性の動画でツインテールになってしまった者たちの視界を塞ぎ、洗脳を……」
「洗脳はまずいのでは」
 桜花が心配そうに言う。
「そうじゃな、言い換えるなら布教……」
 いやいやと首を横に振り、更に言葉を選び、
「布教、も今回は違うな、そう、説得するのじゃ」
 拳をぎゅっと握り、二人に向かって力強く宣言する。
「バブみの力で、迎合により抑圧された自己というモノを開放してやろう。ちょっと仕掛けてくる!」
 スターリィは道行くツインテールに動画を仕掛けていく。髪型がゆるふわショートな幼い娘が彼らの目の前に浮かんでいく。娘はスターリィの声で語り掛けた。
「無理しなくてもお主はお主だから自分を見失ってはダメなのじゃ」
 話しかけられた女性は戸惑いながらも言い返す。
「で、でも、皆やってるし、結構この髪型頑張ったし……」 
「お洒落という自分磨きに気をかけたお主の気持ちは素晴らしいのじゃ。今はちょっと疲れて判断を間違えただけなのじゃ。
カッコいいお主はえらいえらいしてあげよう」
 ショートの娘が女性の頭を撫ぜる仕草をする。
「もう大丈夫じゃ。ワタシが信じるお主を信じろ」
 ショートの娘は、彼女に向かってグッと親指を立てて見せ、映像は終わった。
「……そうか、私は私なりにやればいいのか」
 彼女は髪をほどくと、自信を持った足取りで街並みに消えていった。
 彼女のように自分を取り戻すものもいれば、でも、これからどうしようと迷う動きを見せる人々もいた。そんな人々に桜花が話しかける。
「よかったら、ヘアアレンジしましょうか?」
「それは嬉しいけど、いったいどうやって?」
「えっと私はこれです!」
 桜花が取り出したのは簪。
「一本差しの桜の簪をこうやって、と」
 長い髪をまとめ、ねじり、ススッと簪を挿す。
「素敵ね!」
「見てみて、ママ。一人でもできるようになったのですよ!」
 髪をまとめてもらい喜ぶ女性と得意げな桜花の様子に葛葉は目を細め、
「桜花ちゃんもきちんと自分でできるようになったんですね……偉いですっ!」
 桜花の頭を撫でてあげる。
「折角なので、私も」
 葛葉も簪を手にし、アレンジする。
「そうですね……三つ編みにして、簪でアップにまとめてみましょうっ!」
「そういう風にもできるんですか!?」
 驚く女性に頷いて、
「はい、三つ編みも便利ですよね、ツインテールの代わりに左右で編んでみたり、ゆるく一つに纏めてみたり……あ、そこの貴方」
 葛葉は男の人を呼び、彼の背に回り、アレンジする。
「きゅっと細く三つ編みにすれば殿方だってないすみどるに大変身っ!」
「へぇ、成程ね!」
「でも、僕はショートだから関係ないかな」
 二人のやり取りに感心しながらも、呟いた人に向かって、桜花は微笑み、
「あ、ショートの方はですね、ゴムやピンで山を作ってそこに差す感じでやると、なんと短くても簪は楽しめるのです。モチーフでダイブイメージ変わるので男性にもおすすめしますよ」
 それから男の人の前に行き、
「それにですね、医術の観点からお伝えしたいことがあるのです。髪型は無理のない範囲でしないと頭皮にダメージが……つまり!」
「あっ、桜花ちゃんいけませんっ!」
 葛葉が横から彼女の言葉を止める。
「私、少し前に学びました……。髪型の話はしてもいいですが髪の話はしちゃダメなんです……!」
 そうなのかと桜花は口をしっかり閉じた、だが、それでも、多分、しっかり、言外の意味まで伝わったであろう。
 かくして彼ら猟兵たちの活動によって、異常なツインテールブームは終焉を迎えたのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 冒険 『コタツムリを探せ!』

POW   :    コタツムリの体当たり。文字通り、体当たり。地味に重いです。

SPD   :    コタツムリの抱擁。敵に素早く近づき、暖かなコタツに取り込みます。

WIZ   :    コタツムリの団欒。触覚をミカンやお茶っぽく見せて誘惑し、コタツに取り込みます。

👑11
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 かくして、町の人々は元の姿を取り戻した。
「お見事だ、あやうく、俺もツインテールにはまるところだったよ、助かったぜ」
 と、猟兵たちの前に髭面の大男が現れた。彼は猟兵たちに礼を言うと、頼みがあると切り出した。
 それはスキー場に発生した5頭のコタツムリを退治してほしいというものだった。
「あいつら雪を溶かしちまうんだ、なにせコタツだから。退治しようといった奴らもいたんだが、ついつい取り込まれてしまったのか、一人も帰らずじまいだ……」
 何故、コタツムリが発生したのか、現れる前に何か怪しいものを撒いてた少年がいたという噂もあったらしいが、定かではない。
「すまないが、頼まれてくれないか、勿論、殻は君らが持って行ってくれて構わないから。頑丈だし、そのままコタツにも使えるらしいぜ、噂だけどな」
五條・桜花
【響界院】
こたつ……それは恐ろしいアイテム
なおこたつで寝ると風邪をひくというのは、熱くなりすぎた体を冷まそうとして体が冷えるという現象が起きるとか聞いたような?
【世界知識】からの豆知識なのです
とはいえ、この魅力には抗いがたくー(ふらふら
はうううう、おこたでお昼寝したいです、ママ!(子供返り
うう、終わったら終わったら……ぬくぬく……私、アイス食べたいです!

にいにの援護をしつつ、私も断腸の思い出頑張ります
ママが支援ならば私は補助攻撃ですね
我が魔導書から生まれし兎たちよ、桜と共にかのこたつを倒すのです
にいに、背中は任せてください!


トーマ・フユルギ
【響界院】※葛葉の母上呼びは何となく
母上がやる気だ…いや、確かに元手がなく炬燵が獲得出来るのは大きいな、金は常に足りん(財布を覗き込み顰め面)
桜花、気持ちは分からんでもないが、兄さんは流石にその突撃は見逃せんからな、どうどう 何にせよ戦わねば…私は唯一の男手として前に立とう
ユーマ、我が半身、雪の如き白。共に往くぞ。竜を槍に変え敵を【串刺し】にし【ドラゴニック・エンド】で追撃
傷を負った場合は【生命力吸収】で攻防一体を図る
2人の方に向かう敵は武器で押し返そう、私より鍛錬を積んでいるのは知っているが…傷付く事は見逃せん
ああ、代わりに背中は任せるぞ、桜花
母上…それは絵面が犯罪だから遠慮するぞ…


百鬼・葛葉
【響界院】
おこた…とーま!見てください、あれだけあればうちの子たち全員に贈れるかもしれませんよっ!
でも桜花ちゃん、まだいけませんっ。ぬくぬくするのは冒険の後、というやつです!
それじゃあとーま、響界院の長子として桜花ちゃんに格好良い所を見せてあげてくださいね?
私は…後ろで応援してますっ!
歌唱でハレルヤと歌いつつおこたを誘惑しておびき寄せ。天狐の見えざる手を張り巡らせては地形を利用、拠点防御の応用で動きをコントロールします
ついでにおこたの足に巻き付けて盾にしつつ盾受けで別おこたをいなします
ほら、とーま。次のおこたがそっちにいきますよっ
これが終わったらなでなでしてあげますからふぁいとですよっ♪(鼓舞



「おこた……とーま! 見てください、あれだけあればうちの子たち全員に贈れるかもしれませんよっ!」
 百鬼・葛葉がトーマ・フユルギの腕を引っ張り、コタツムリらを指さす。
「母上がやる気だ……いや、確かに元手がなく炬燵が獲得出来るのは大きいな、金は常に足りん」
 トーマが財布の中を確認しつつ呟く。
 猟兵たちに気づき、コタツムリたちが警戒するように触覚を揺らした。
「こたつ……それは恐ろしいアイテム」
 五條・桜花はそう呟き手の甲で汗を拭う仕草をし、続けて、
「こたつで寝ると風邪をひくというのは、熱くなりすぎた体を冷まそうとして体が冷えるという現象が起きるとか聞いたような?」
 世界知識からの豆知識を披露する。葛葉が頷き、
「風邪は万病のもと、無事に手に入れても気を付けないといけませんね」
 コタツムリが自分たち話題にしていることを知っているかは定かでないが、その裾を上げ暖かな空気を漂わせ猟兵たちを誘う。更に、その触覚で作られた偽物のミカンはつややかでおいしそうで。
「わかっていても、この魅力には抗いがたくー」
「桜花ちゃん、まだいけませんっ」
 ふらふらと近寄って行きかけるのを、葛葉が必死に止める。
「はうううう、おこたでお昼寝したいです、ママ!」
 桜花は手足をじたばたして駄々をこねる。完全な子供返り。
「ぬくぬくするのは冒険の後、というやつです!」
「うう、終わったら終わったら……ぬくぬく……私、アイス食べたいです!」
 トーマが群れを見ながら言う。
「何にせよ戦わねば」
「それじゃあとーま、響界院の長子として桜花ちゃんに格好良い所を見せてあげてくださいね?」
「ああ、唯一の男手だからな」
 そう言って前衛の位置に向かう。
「私は……後ろで応援してますっ!」
 ハレルヤの歌、その声に味方は力づけられる。葛葉の力にコタツムリは逆に誘惑され、のたのたと近寄ってくる。
「ユーマ、我が半身、雪の如き白。共に往くぞ」
 トーマの言葉に呼応し傍らの竜が槍に姿を変える。その槍を手にし体を一気に貫く。重ね、召喚ドラゴンが追撃を加え、コタツムリはあっけなく殻を残し、消滅する。
 「ママが支援ならば私は」
 兎の写真集を手に、桜花が唱える。
「我が魔導書から生まれし兎たちよ、桜と共にかのこたつを倒すのです」
 言葉と共に桜が舞い、コタツムリたちを攻撃する。
「にいに、背中は任せてください!」
「ああ、任せるぞ、桜花」
 葛葉は鋼糸、天狐の見えざる手を張り巡らし地形を見定め拠点防御を使い、コタツムリらを自分たちの領域へと集めていく。
 葛葉は桜花の攻撃に弱った1頭を鋼糸で捕えて盾にし、他の攻撃をいなしつつ、
「ほら、とーま。次のおこたがそっちにいきますよっ」
 コタツムリは裾を大きく広げ、優しく誘うような暖かな空気を撒きながらトーマの元へ。
「ぬくぬくー」 
 桜花がそのコタツムリに自ら向かって行きそうになる所をトーマが背を向けたまま進路を塞ぐ。
「気持ちは分からんでもないが、兄さんは流石にその突撃は見逃せんからな、どうどう」
 覆いかぶさるように二人を襲いかかるコタツムリを、トーマは槍を横に持ち押し返す。
 葛葉と桜花は、むしろ自分より鍛錬を積んでいる事を知ってはいた。とはいえ彼女らを傷付けるような真似は許せない。
「うぅ、終わったらぬくぬく、終わったらぬくぬく」
 桜花は呪文のように呟き必死に誘惑をはねのける。
 押し返され怯んだコタツムリを、その隙にトーマが槍で貫く。また1頭のコタツムリが倒れた。
 1頭が怒りの体当たりをトーマに食らわせた。
「く、なんの!」
 トーマは傷を負いつつも踏ん張り、槍を振るい、相手から生命力を奪い、自らを癒す。
 そして再び桜花の桜が舞うと、瀕死となっていた1頭が倒れ伏した。
「とーま。これが終わったらなでなでしてあげますからふぁいとですよっ♪」
 鼓舞の力も込められた葛葉の言葉ではあるのだが、
「母上……それは絵面が犯罪だから遠慮するぞ……」
 残るコタツムリはあと2頭、もう一息だ。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

スレイマン・コクマー
スレイマン・コクマー、これより敵性存在『コタツムリ』の帰還不能点解放作戦に従事する。
とカッコつけたはいいが、オレは確実にコタツの攻撃に弱い。確信がある。
寒い屋外でガタガタ震えるのは、それはそれは嫌なものだぜ……。

なので、秘術・祟荒霊使役の遠隔自動操縦攻撃に全てを任せる。
オーダーは一つ。
それをオレに近づけるな。
オレに近づけるな。
近 づ け る な っ て 言 っ て る だ ろ 。

ジンとイフリートの悪戯に対応するため、いつでも逃げられるようにはしておく。
持っている技能を全て、コタツムリからの逃亡に使用するぜ。
せめて1頭ぐらいは仕留めろよ……!



「スレイマン・コクマー、これより敵性存在『コタツムリ』の帰還不能点解放作戦に従事する」
 彼は魔導書を左手に構え、前方のコタツムリを睨んだ、が。
 ヒュー、スキー場を吹き抜ける風は、それはもう冷たい。
 動かなければ、たちまち身体は凍てついてしまいそうだ。
 コタツムリはといえばチラチラと裾をゆらめかせ、私は暖かいですよ、と誘惑してくる。
 自分は確実にコタツムリの攻撃に弱い。そんな確信がある。故に彼とコタツムリの距離は彼が誘惑に負けない程度には離れている。
 では攻撃はどうするか。
「ジン、イフリート、全て任せる」
 スレイマンは悪霊と焔霊を召喚した。
「オーダーは一つ」
 何を倒せばいい? 精霊らは指示を待つ。スレイマンはコタツムリを指さし、命じた。
「それをオレに近づけるな」
 精霊らは言葉の意味を考えるように顔を見合わせた後、コタツムリに向かって行く。
 戦闘というよりはちょっかいを出すように、コタツムリに攻撃を仕掛けると、怒ったコタツムリが突進する。精霊らは素早く避け、結果、コタツムリはスレイマンの方に。と、彼はダッシュ&逃げ足でコタツムリの体当たりを避ける。彼は精霊らにあらためて言う。 
「オレに近づけるな」
 彼の言葉を背に精霊らは再び攻撃を仕掛ける。するとコタツムリはたまらず逃げ出した。スレイマンの方に。
 だが、彼はスライディングで雪だまりに潜り込み、コタツムリの抱擁を免れた。
 彼は今、コタツムリから逃げるためだけに能力を最大限に活用していると言ってもいい。
「近 づ け る な っ て 言 っ て る だ ろ」  
 わかってるわかってる、もう一度だろ、そんなそぶりを見せる精霊らに、彼は声を上げた。
「違う、これはフリとかじゃない! せめて1頭ぐらいは仕留めろよ……!」
 やっと把握した精霊らは連携して1体に攻撃を仕掛ける。ジンが相手を抱え込み、殻を押さえつけ動けなくしたところに、イフリートが炎を浴びせる。
 コタツムリは身じろぐが、イフリートが生み出した炎が簡単に消せるもののはずもなく、逃げ出そうにもジンが押さえ込んでおり。
 始めは盛んに暴れていたコタツムリだが、段々と動きは鈍くなり、動かなくなり、すると直ぐに身が溶け始め、やがて殻だけを残し消え去っていった。
「……なんとか、やってくれたようだな」
 スレイマンは寒さのあまり自分の体を抱きしめるように身を縮こませガタガタ震えながら、そう呟いた。

 スキー場にはコタツムリの殻だけが4つ。動いているコタツムリは後1体を残すのみとなった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

香神乃・饗
そろそろこたつの季節も終わりっす、片づけに来たっす!
って本当にこたつなんっすか!1台!来年に向けてほしいっす!
サムライエンパイアの冬!めっちゃんこ寒いんっすから!
そう、今すぐこたつの誘惑になんか負け……はっ!ダメっす!今は我慢っす!

殻を傷つけないように体だけ狙って、サザエみたいにぽんって抜けばいいっすか?せーのっ!ぽんっ!!
降魔化身法で強化し暗殺するよう死角から近づいて剛糸で動きをとめ苦無で一発ぶっこむくっす!
これで来年はハッピーこたつライフっす!

ついでに何か撒かれた跡など戦った痕跡以外の痕跡も確認しておくっす!
街を混乱させた黒幕さん、出てくるがいいっす!そのツインテール!黒幕っすね!



「そろそろこたつの季節も終わりっす、片づけに来たっす!」
 香神乃・饗が腕まくりして見回すとコタツムリの殻が点々と残っている。
「って本当にこたつなんっすか!」
 そう、コタツムリは殻をコタツとして再利用できるのだ。だが他の殻たちは引き
取り先は決まっている。残りはあと一体、早い者勝ち。
「1台! 来年に向けてほしいっす! サムライエンパイアの冬! めっちゃんこ寒いんっすから!」
 何としても手に入れる、今、誘惑に負けるわけにはいかない! ……とはいえ、この場もかなり寒い。ゴォーと音を立て吹雪が起き、一瞬視界を塞ぐ。治まった瞬間、饗の目の前にあったのは、お茶とミカンが乗った、温かそうなコタツ。
 彼はゴクリと喉を鳴らし、コタツムリに向かって歩みかけ……はっ、と我に返る。
「ダメっす! 今は我慢っす!」
 気合を入れなおそうと、毒の代償は覚悟の上で降魔化身法を自身にかける。
 コタツムリの誘惑にかかる前に相手の死角に入り、剛糸で動きをとめる。
 殻を傷つけないように慎重に狙いをつけ、だが一撃で決まるように力強く。コタツムリの身を苦無が深く貫いた。
「せーのっ!」
 苦無を刺したまま、あたかもサザエのつぼ焼きのように、身を殻から勢いよく引っ張り出し、地面へ投げ捨てた。
 殻を失ったコタツムリは地にへばりつくように平たくなると、段々と透明になり、溶けるように消えていった。
 饗はコタツムリの殻を抱え上げると、嬉しそうに笑う。
「これで来年はハッピーこたつライフっす!」
 饗は辺りを確認し、訝しげに呟いた。
「……地面に何か撒かれてる、これはコタツムリの餌?」
「ちっ、余計なことしやがって」
 木の陰から悪態が聞こえた。饗がそちらに向かって言う。
「街を混乱させた黒幕さん、出てくるがいいっす! そのツインテール! 黒幕っすね!」
「これ、ツインテールに見えた? ざーんねん、これは角でした」
 現れたのは2本の角を生やした小柄な少年。だが、オブリビオンだ。

成功 🔵​🔵​🔴​




第3章 ボス戦 『パスト・フォーサイス』

POW   :    来い!俺様の手下どもっ!!質より量で押し潰せ!!
【相手している猟兵の10倍の数の雑魚キャラ】が現れ、協力してくれる。それは、自身からレベルの二乗m半径の範囲を移動できる。
SPD   :    おりゃおりゃおりゃおりゃおりゃおりゃおりゃ!!!
【武器を使った怒涛の連続攻撃】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ   :    俺様は逃げるから、後は任せたぞ!俺様ちゃん人形!
自身が戦闘で瀕死になると【逃げる時間稼ぎ用の巨大パスト君ぬいぐるみ】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は百目鬼・明日多です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 オブリビオン、パスト・フォーサイスは猟兵たちを指さし、地団太を踏む。
「あーあ、なんだよ、折角、街がツインテールだらけになってたり、スキー場が大混乱になるの見て、笑おうと思ってたのにさ。お前らのせいで台無しだよ」
「お前が元凶だったのか、面倒をかけやがって」
 パストが猟兵に言い返す。
「俺だって、ツインテール怪人そそのかしたり、スキー場にコタツムリの卵撒いたり、餌撒いたり、結構準備大変だったんだぞ……そうだ!」
 パストは手持ちの武器をブンブン振り回しながら声を上げた。
「せめて、腹いせにお前らの事やっつけさせろよ!」
香神乃・饗
倒されろと言われて倒されるわけがないっす!
ツインテール語れないんっすか?コタツも語れないんっすか?それって、信念がわるわけでもなく、ただの悪戯じゃないっすか。
今のご時世、悪戯をする程度のオブリビオンなんかを倒しにくるもの好きな猟兵は滅多にないっすけど、ほうっておくわけにもいかないっすからひと暴れしてやるっす!

苦無を投げて敵の攻撃を誘うっす。
香神占いで10秒後の世界を見て、敵の攻撃の進路にあたらないかを確認し避けるっす。
とまらない連続攻撃の間に死角に回り込んで暗殺を狙うよう剛糸できゅっと締めておしおきするっす!
近づいた時に逃亡されない様に気づかれない様に糸を放っておくっす。



「『腹いせにお前らの事やっつけさせろよ』? そう言われて素直に倒されるわけがないっす!」
 香神乃・饗はパスト・フォーサイスに言い返した。
「ツインテール語れないんっすか? コタツも語れないんっすか? それって、信念があるわけでもなく、ただの悪戯じゃないっすか」
 怒りとも呆れとも取れる口調でパストに詰め寄っていく。
「そ、そうだよ、悪いか」
「今のご時世、悪戯をする程度のオブリビオンなんかを倒しにくるもの好きな猟兵は滅多にないっすけど、ほうっておくわけにもいかないっすからひと暴れしてやるっす!」
「こっちだってなぁ。こうやって、この世界の混乱を、思うがままに操るのが目的なんだ。これはほんの小さな足掛かりだったんだよ!」
「それなら、少しはやりがいもあるっすか!」
 饗が苦無を投げつける。
「へーん、お前の攻撃なんか当たんねーよ。今度はこっちの番だ! おりゃおりゃおりゃおりゃおりゃおりゃおりゃ!!!」
 パストが連続攻撃を仕掛ける、が、パストの様子に、饗はニッと口の片端を上げる。苦無はパストからの攻撃をわざと誘ったもの。
 ユーベルコード香神占いでパストの動きを見、彼の斬撃を避ける。
「うわっ、馬鹿、避けるなよ!」
(「言われて素直に避けない奴なんていないっすよ、おしおきっす!」)
 振り回した勢いを止められないパストを尻目に、饗は死角に回り込み、剛糸できゅっと締め上げる。
「ぐぇっ! ……くそ……」
 締められながらもパストは辺りをうかがっている。 
(「隙を見て逃げるのが得意なようっすけど」)
 饗は今、パストを締めている糸の他にも、逃げ道を防ぐための糸も、こっそりと張り巡らした。

大成功 🔵​🔵​🔵​

フィロメーラ・アステール
うおー、弄ばれたツインテールを勝手に代表!
怒りの鉄槌を下してやろうじゃないか!
「個性を奪われたみんなの気持ちを思い知れー!」

【残像】のスピードで突入して【踏みつけ】攻撃だ!
【オーラ防御】をまとう事で肉弾戦のダメージアップ!
【空中戦】のワザで執拗にアタックするぜ!

いろいろ対策してくれているけど、もしそれでも逃げようとするなら【ダッシュ】からの【スライディング】で転ばせるぞ!
おーっと、召喚するなら【おわりを印す天の客星】を発動!
【全力魔法】の【破魔】【属性攻撃】の閃光によって、召喚されるものをかき消す!

うまくいけば多分、敵は「なにそれ!?」って気分になる!
その隙に【気合い】の一撃をお見舞いするぞ!


香神乃・饗
芽のうちに摘む方がいいって言うっすから、きれいにつみにいくっす!

駆けつけてくれた人が攻撃を当てられるように締め続けるっす
当たったら解放して、俺が苦戦してるふりして油断を誘うっす!
その間に来た人に攻めて貰えれば隙をつきやすいんじゃないっすか?

来た人と共闘するっす!加勢ありがとうっす!
今度は香神写しで武器をふやしておくっす!
近くで戦う人なら苦無を投げて援護し、遠くで戦う人なら近づいて交戦するっす!
援護にまわっておくっす!
逃亡は引き続き警戒しておくっす!



 フィロメーラ・アステールが、ふわりと、オブリビオン、パスト・フォーサイスの前に舞い降りた。
 腕を組み、口をへの字にして。
「何、怒ってんの? 『よくもこの世界の平和を乱したな!』とか?」
 パストが馬鹿にしたように言うと、
 フィロメーラは首を横にブンブン振る。それにつれて、二つに分けた長い髪も一緒に揺れた。そう、ツインテールの髪が。ビシッとパストを指さし、彼女は宣言する。
「弄ばれたツインテールを勝手に代表! 怒りの鉄槌を下してやろうじゃないか!」
「……マジで怒ってる? ここはひとつ、逃げちゃおうかな……ぐえっ」
 パストは彼女の剣幕に押され、後ずさりしながら小声で呟くが、急に体を糸で締め付けられ、声をあげる。
「忘れたっすか。俺もいるっす」
 締め付ける糸を操るのは香神乃・饗だ。 
「共闘するっす! 加勢ありがとうっす! 厄介なものは芽のうちに摘む方がいいって言うっすから、きれいにつみにいくっす!」
 フィロメーラは饗の言葉に頷くと、パストに向かって残像を見せるほどの速さで飛び込み射程範囲に入り、
「えい! えい! えい!……!」
 踏みつけ攻撃を繰り出す。オーラを身にまとい、更に硬度が増す。
「いてっ、いてっ、いてっ!」
 パストが悲鳴を上げる。
 フィロメーラは空中でひらりひらりとヒットアンドウェイで執拗に攻撃し続ける。
 パストが攻撃の激しさに、防御を固め、そのせいでフィロメーラ攻撃が通りにくくなっているのを見ると、饗は、
(よし、ここで)
 フィロメーラに目で合図を送ると、
「しまった、糸が」
 言葉とともに、わざと剛糸を緩める。
「やった。この隙に」
 パストが逃げようと猟兵たちに背を向けた所で、フィロメーラはダッシュで低空を駆け、パストの足元にスライディングを決めると、パストは見事に転ぶ。
「えーい、こっちが何にもできないと思ってるな」
 したたかに打った腰をさすりながらパストが召喚の呪文を唱えた。
「来い! 俺様の手下どもっ!! 質より量で押し潰せ!!」
 彼が召喚したのは明らかに彼より劣る雑魚キャラたち。だが、数は多い。これに紛れて逃げられる恐れもある。
 が、フィロメーラは慌てることなく、彼女もまた、召喚のユーベルコードを唱える。
「お星様がおやすみを言いに来たぞー!」
 彼女が呼び出したのは終焉を告げる星の霊。星が放つ目が眩むほどの閃光に雑魚キャラたちが、かき消されていく。
「嘘だろ!?」
「残念、追い詰められてるのは現実っすよ!」
 饗が香神写しで増やした苦無を後方から投げつけ、援護の攻撃をすれば、パストはますます怯んだ様相を見せる。
 そこへフィロメーラが勢いよく突っ込み、
「個性を奪われたみんなの気持ちを思い知れー!」
 気合いの一撃をお見舞いする。
「ぐはぁ! ……く、くっそぅ」
 パスト・フォーサイスは吹っ飛ばされながらもどうにか立ち上がるが、 すっかりよろよろだ。
「こうなったら、何が何でも逃げるしかねぇか」
 パストが汗を拭いながら呟いた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

アレクシア・アークライト
 骸の海から蘇ってまでやっていることが子供の悪戯なんだから、ほんと飽きれるわね。
 今回のことをどれだけ憶えているのか分からないけど、少しの間はこっちに戻ってきたくなくなるくらい、懲らしめてあげるわ。

・力場を広く薄く展開し、パストの動きを把握。[情報収集]
・その動きに合わせて[念動力]で攻撃。ビンタビンタビンタビンタビンタ。[グラップル]
・逃げるようなら、【瞬間移動】を用いて雪國だろうがヨコハマだろうが追いかけて、追いかけて、追いかけて、追いかけて、追いかけて、懲らしめる。

「もう二度とこんなことしないって誓える?」
 NO→「残念ね」
 YES→「嘘おっしゃい」
・どちらであっても、もたらすのは死。



「どうにか逃げきって……うわっ!」
 パスト・フォーサイスの前にアレクシア・アークライトが先回りしていた。
「骸の海から蘇ってまでやっていることが子供の悪戯なんだから、ほんと飽きれるわね」
「勘が鋭いな」
 アレクシアは首を横に振り、 
「違うよ。力場を広く薄く展開して動きを把握してるの」
「よくわかんねーけど俺の動きがある程度わかるのか……なら最後の気力を振り絞ってスピードで勝負!」
 だが彼は容易く襟元を掴まれ、引き寄せられると。
 ビシビシビシビシ!
 往復どころではない高速連続びんたをアレクシアにくらわせられる。
「ま、まだまだだ」
 パストは必死に手を振りほどくと逃走を試みるが、直ぐに捕えられ、またもびんたの嵐。
「逃さないよ、何で捕まえられるからって? これも念動力のちょっとした応用よ。逃げるというなら、追いかけて追いかけて追いかける……雪國だろうがヨコハマだろうが!」
「えー。俺、子供だから意味がわかんねーよ」
 そんなやり取りを繰り返したが、とうとう疲れ果てしゃがみこんだパストを、
「もう降参?」
 アレクシアが胸ぐらを掴み持ち上げる。
「頼む見逃してくれよ」
「もう二度とこんなことしないって誓える?」
「う、それは難し」
「そう、残念ね」
 とどめの連打をと手を振り上げる。
 パストは慌てて両手両足をバタバタ振り、
「今の無し。もうしない!」
「嘘おっしゃい」
 ビシビシビシビシ……!
「どっちにしたってダメだったじゃん!」
 その叫び声を残し、あっけなく、パスト・フォーサイスは消え去っていった。
「今回のことをどれだけ憶えているのか分からないけど……少しの間はこっちに戻ってきたくなくなるくらい、懲らしめてあげられたかな」
 アレクシアはふっと息をつき、呟いた。

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年04月21日


挿絵イラスト