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マスハラに飯テロで罪の味をキメろ!

#グリードオーシャン #七大海嘯 #飯テロ #筋肉は全てを解決する #猟兵の食欲全開シナリオ

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 沈んだ宇宙戦艦がそのまま島になった『マスハラ島』は、コンキスタドールの支配下にあり、そこに住まう島民達は毎日苦しみを強いられ続けている。
 島民がいくら疲弊しようがお構いなしに、島を支配するコンキスタドールこと『盗人巨人マスハラ』が島民を広場に招集する。マスハラはビキニパンツだけしか身に着けていない。だが、その巨体は全身が鋼のような筋肉に覆われていた。
「島民諸君、今日も元気にマッスルするぞ! まずは腕立て伏せ500回を3セット!」
「「お、おう……!」」
「どうした? 元気がないじゃないか! だが筋トレをすればすべて解決する!」
 マスハラは疲弊する島民達に、無理やり自身の考案した筋トレメニューに朝から付き合わせているのだ。これが毎日続き、サボれば死刑なのだ。
 なんたるマッスルハラスメント! 略してマスハラ!
 更にこれだけではない。
 マスハラは筋トレが終わると、とある民家へ自ら家宅捜索に乗り出す。
 その大きな足で民家の床を踏み抜くと、そこに芳醇な香りを放つ酒樽を発見した。
「おい、貴様! これはどういう事だ!? この香り……間違いない! ビールを床下に隠していただと!? 太りたいのか! ビールはエンプティカロリーの塊! 他の食物から摂取したカロリーよりも優先的に消費されるのに栄養価がない諸悪の根源! 筋トレには無縁の存在だァ!」
 酒樽を家の外へ投げ捨て、部下たちに破壊させるマスハラ。
 彼は島民の“健康管理”と称して、極端な食事制限を課しているのだ!
 故に、ビールやジャンプクードなどは、所持するだけで死刑に処されてしまう。
 だが、例外もあるようで……。
「む? これは見事なサバだな! EPA・DHAが豊富そうだ! これは徴収させてもらうぞ!」
 民家の台所に、今まさに三枚に降ろされる直前のサバが横たわっていた。
「おやめ下さい! それがないと、私達の今晩の夕食がコンニャクだけになってしまいます! どうかお許しを!」
「ならぬ! 本来は死刑だが、このサバに免じて許してやろうというのだ!」
 島民を蹴っ飛ばしたマスハラは、意気揚々とサバを奪って帰ってゆく。
「フハハハ! 『七大海嘯』の【王笏】配下の私に、誰も逆らえる者などいない!」
 島民達の身体は日に日に屈強になってゆくが、彼らの心は衰弱してゆくのだった。

「マッスルハラスメントって怖いね……」
 予知の内容を頭上のグリモアから投影し終えた蛇塚・レモン(蛇神憑きの金色巫女・f05152)は、グリモアベースに集まってくれた猟兵たちへ、今回の任務内容の伝達を開始した。
「マスハラ島は、『七大海嘯』と名乗る強大なコンキスタドール達の、【王笏】の海賊旗を掲げる一派の配下が島民達を苦しめているよっ! このコンキスタドールが超強くてっ! 今の猟兵のみんなじゃ、真正面からだと勝ち目が薄いほどの強さなんだよっ!」
 そんな相手に、一体どうやって戦えと?
「まずは、マスハラ島の周辺海域で、マスハラの手先達と海上戦に挑んでもらうよっ! 手先達は鉄甲船の破壊を狙ってくるから、なんとかそれを防ぎつつ、逆に敵の船を奪取して攻め立ててほしいなっ! うまく勝利できれば、ひっそりと戦闘を遠くから見守っていた島民達の信頼を得られるはず! あとは、上陸した後に島民達の協力を漕ぎ着け、マスハラへの対抗策を講じるわけだけど……」
 ここで、レモンは、おもむろに市販のポテトチップスにマヨネーズを掛け始めた。
 なんともハイカロリーな罪の味に違いない。
「んん~っ! 絶対太るけど止められないっ! 予知では、断片的だったけど、こんなジャンクでハイカロリーな食べ物や料理が、マスハラへの対抗手段になるっぽい?」
 それってつまり……?
「詳しくは島民達から聞き出すとして、島を支配するマスハラへの有効手段が、こんなカンジの罪の味で飯テロをしろって事らしいんだよね……」
 普段から過剰な食事制限を強いられているのは島民だけではない。
 もしかしたら、支配者のマスハラも、こんな罪の味の誘惑に弱いのか……?
「深夜に食べるラーメンとか、カツカレーとか、あんな感じの背徳感あるハイカロリーな食事を作ったり用意しておくと、今回の任務はスムーズに行くかも? みんな、頑張ってねっ!」
 猟兵達は訝しがりながらも、まずは直近の海上戦に挑むべく、鉄甲船『恵比寿號』の甲板の上に転送されてゆく。

 転送直後に猟兵達が見た光景は、島の周りを取り囲む無数の大艦隊であった。
「進むのならば覚悟を決めよ。これより先は『七大海嘯』の一派【王笏】の縄張りである!」
 戦艦の上から、由来不明のオーバーテクノロジーで、全身を強化し尽くしたサイボーグ兵士たちが警告する。
 猟兵達は武器を取り、この大艦隊に挑むのだった。


七転 十五起
 お分かりいただけたでしょうか?
 これは『飯テロ系ネタ依頼』です。
 なぎてんはねおきです。

 謎のコンキスタドール集団『七大海嘯』の一派である【王笏】の海賊旗を掲げる者の配下が、島民達を無理矢理に筋トレと過剰な食事制限を強要しています。猟兵達はこの『マスハラ島』に乗り込み、配下を撃破して島民達を開放するのが今回の目的です。

 第1章集団戦は、海の上での船同士の戦いです。
 敵は猟兵たちの鉄甲船を沈めにかかってきます。
 猟兵達はこれを阻止し、敵を殲滅したり船を奪取しましょう。
 沈没を阻止ししたり、船を補修・改造したり、敵の船を奪うプレイングには、プレイングボーナスが発生します。

 第2章はボス戦です。
 島に上陸した猟兵達は、【王笏】配下のマスハラと直接対決に臨みます。
 マスハラは現状の猟兵では、真正面から挑んでも勝ち目がないほど強大です。
 ですが、先刻の海上戦を見ていた島民達に協力を取り付けることができれば、彼らのおかげでマスハラの弱点を掴むことができます(プレイングボーナス)。
 その鍵となるのが……ジャンクでハイカロリーな罪の味での飯テロです。
(詳細は断章にて加筆いたします)

 第3章は冒険です。
 此方も、詳細は断章にて加筆いたします。

 それでは、皆様の自由な発想の元に生まれたプレイングをお待ちしております。
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第1章 集団戦 『マシンハンターズ』

POW   :    スパークウィップアーム
自身の装備武器に【Lv×1万ボルトの雷撃発生装置】を搭載し、破壊力を増加する。
SPD   :    ハイスピード・ソロチャージ
【脚部が、高速格闘戦形態】に変形し、自身の【仲間と、連携攻撃がとれなくなること】を代償に、自身の【機動力と突撃力】を強化する。
WIZ   :    ヘイトリッド・マシーナリー
戦闘力のない、レベル×1体の【ジャミングドローン】を召喚する。応援や助言、技能「【メカニック】【ハッキング】【破壊工作】」を使った支援をしてくれる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

備傘・剱
マスハラに食事規制、とな?
それは、俺に対する挑戦と受け止める

さて、まずは露払い、そういうことだな…
敵の船に対して、呪殺弾、誘導弾、衝撃波をばらまきつつ、船に乗ってる奴には船ごとブレス攻撃と頭の上の一足りないのダイス攻撃で撃ち落としてくれるわ
敵の攻撃はオーラ防御で防いで鉄甲船に近づけさせないぜ
あ、接近してきた敵の船をサイコキネシスではじき返して、念動力で船底に穴を開けてやる

俺は今、大変に怒っている
体を鍛えるという意味を完全にはき違えた奴には鉄槌を、そして、正しき肉体を説き伏せねばならない…
その上、食に対して暴言をはいた、これは、完全なる宣戦布告だぜ
覚悟はいいな?

アドリブ、絡み、好きにしてくれ



 猟兵が乗る鉄甲船の前には、ずらりと並ぶ大艦隊が立ち塞がる。
 そのマストには、揃って【王笏】の紋章が描かれていた。
 あれこそが『第七海嘯』の一派である証である。
 何隻あるのか数えるのも諦めてしまうほどに群がる戦艦の姿に、備傘・剱(絶路・f01759)はそれでも臆さず、静かに憤怒していた。
「さて、まずは露払い、そういうことだな……」
 ブリーフィングで伝達された内容は、備傘にとっての逆鱗に触れるものであった。
「マスハラに食事規制、とな? それは、俺に対する挑戦と受け止める」
 備傘自身も、己の肉体を日々鍛え上げ続ける者のひとり。
 筋肉を愛する者として、マッスルハラスメントを振りまく愚か者を見過ごすわけにはいかないのだ。
「というわけで、押し通らせてもらうぜ。この鉄甲船、簡単に沈められると思うなよ」
 備傘はフォトンガントレットで増幅した己のオーラを、鉄甲船周囲に障壁として拡大展開。
 戦艦の乗組員であるマシンハンターズ達が放つ50万ボルトの電撃を見事に遮ってみせた。
「鉄甲船には攻撃を近付けさせないぜ。ほら、お返しだ」
 今度は備傘が追尾型呪殺弾を前方にばらまくと、目の前の艦船に着弾し艦首が吹き飛んだ。
 強力な衝撃波を伴った呪殺弾は、乗っていたマシンハンターズ達を船外へ突き飛ばして海へ落とす。
 ならば、と敵は数で攻める。
 全方位からの高圧電流を浴びせにかかるコンキスタドール大艦隊。
 備傘はオーラ障壁を保つべく集中!
 攻撃の手が止まる。
 ……かに思えた。
「おい、出番だぜ、妖怪一足りない」
 備傘の頭に、いつの間にかしがみつく奇妙な生き物。
 甲板の上にそれは飛び降りると、手にしていた100面ダイスを手前に放り投げた。
 出目は95……ファンブル!
「やっぱり1足りないのか。ご愁傷さまだな?」
 苦笑する備傘は、突如敵艦隊の動力部から火の手が上がるさまを見て苦笑していた。
 妖怪一足りない……それはボードゲームや確率を求める行為において、成功値もしくは危機回避の確率から、さり気なく『1』を足りなくする小憎らしい妖怪だ。
 彼(?)の振ったダイス目は絶対であり、すべての事柄で『1足りない』状況を強いられるのだ。
 もちろん、ダイス自体も凶器となる。
 砲弾のように妖怪がダイスを戦艦に投げ付けると、命中した戦艦の装甲に巨大な穴が空いてしまった。
「そのダイス、何で出来てるんだよ、本当に? ああ、いい。恐ろしいから触りたくもないな」
 デタラメな活躍を見せる妖怪に、心底味方で良かったと安堵する備傘。
 彼の活躍により、コンキスタドールからの攻撃の手が緩んだ。
 ダメ押しのチャンスだ。
「そんなに規則正しくみっちり整列してると、なぎ倒したくなるよな」
 備傘のサイキックエナジーの高まりを感じる。
 と、次の瞬間、備傘の視界内の戦艦が海上から空中へ浮き上がり、そのままピンボールめいてあちこちの戦艦へ衝突を開始!
 船底に穴が空いた戦艦の数々が、乗っているコンキスタドール達を道連れにして海底へ沈んでゆく。
 危機を察したマシンハンターズの数機は、鉄甲船へ飛び移ってきたが、備傘はこれを冷静に対処。
 真鍮製のスキットルの中のアルコールをぐっと呷って口に含むと、敵へ油の瓶を振り掛けた。
 そして、シーフツールの中の道具で火を起こすと、敵へ向けて火を放ち、トドメに口の中のアルコールを吹き掛けた。たちまちマシンハンターズ達は火柱に包まれて焼け焦げていった!
「俺は今、大変に怒っている。体を鍛えるという意味を完全にはき違えた奴には鉄槌を、そして、正しき肉体を説き伏せねばならない……。その上、食に対して暴言をはいた、これは、完全なる宣戦布告だぜ」
 備傘は大艦隊の奥にあるマスハラ島を見据える。
「覚悟はいいな? 勘違い筋肉バカ、その首を洗って待ってろよ」
 備傘の怒りが、大艦隊の先鋒を蹴散らしたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

番場・レイチェル
※アドリブ・連携歓迎
同業者(ジャンクフード屋)がいないのなら、私のコスチュームでの宣伝効果は高い筈!(思い込み) 宣伝費を稼ぎたい……! 恥ずかしいケド、やるっきゃない!
その為にも、まずは上陸だよね。……あまりやりたくないけど、敵の船を沈めていけば、敵の数は減るよね……? という事なら……。
手持ちの食糧を食べながら(大食い)進んで、太りながら敵の船を重さで沈めていく事にするよ! 不本意だけど、アタシはレイチェルじゃなくてミートコンバーターだからシリマセーン!(やけくそ)
【選択UC】で向上した身体能力で船から船へと渡っていくよ! 敵の攻撃……? パワー(怪力)でどうにかなるの!(やけくそ)



 鉄甲船の甲板の上に、ハンバーガーのようなコスチュームに身を包んだスーパーガールが腕を組んで仁王立ち。
 番場・レイチェル(ミートコンバーター/食べたくない・f27452)は戦いに臨むにあたって苦悶していた。
「食べたくないのに……でも食欲が! 止まらない!」
 レイチェルは小脇に抱えていた紙袋の中から、ポテトとコーラと3段重ねのハンバーガーを取り出し、ガツガツと口の中へ放り込み始めた。もちろん、その全てのサイズがメガサイズだ!
「恥ずかしいケド、やるっきゃない! ジャンクフードの同業者がいない此処なら、私のコスチュームでの宣伝効果が高い筈! スポンサーさんに新規開拓の場所の提案を求められているし……コンキスタドールを倒せば、あの島が異世界出店第1号店になるかも?」
 レイチェルは自国の有名なファストフードチェーン店がスポンサーに付いた企業系スーパーヒーローである。自社商品を豪快にかっ食らうことでパワーアップする姿は、彼女の住む世界でもネタ……もとい話題になっている。
「新店舗のためにも、宣伝費を稼がないと……! その為にも、まずは上陸だよね……」
 ムシャムシャとメガサイズハンバーガーとコーラを飲み込んだレイチェルは、ユーベルコード『不止の食欲からの肉変換(エンドレスミートコンバート)』を発動させる。
「本当は食べたくない……。だって痩せたい。キレイになりたい。私は、好きで太ってるわけじゃない!」
 しかし、彼女の特異体質は、食べれば食べるだけ身体能力が強化される代わりに、食欲は底無しとなり、常に何かを食べていなければ飢餓感に襲われてしまう。そのため、痩せたくても痩せられず、太り続ける一方なのだ。思春期真っ盛りの乙女にとって、これは非常に悩ましい事態である。
 だとしても、レイチェルはスパーガール『ミートコンバーター』なのだ。
 これまでも多くの人々を自国で救い、悪党を懲らしめてきた。そして猟兵となった今、世界を吸うべく敵と戦う覚悟を持つ強い少女でもあるのだ。
「食べたくないとか言ってる場合じゃない。――倒す為に、私は食べる!」
 自社製品はまだまだたくさん持ち込んでいる。彼女のコスチュームに描かれたハートマークが、スポンサー先のハンバーガーショップのマーク。そのハートが、どんどん広がってゆくではないか!
 急激な体重増加により、コスチュームの生地が伸びているのだ!
「……あまりやりたくないけど、敵の船を沈めていけば、敵の数は減るよね……?」
 鉄甲船の甲板をダンッと踏み出したレイチェル。
 その身体能力が常人を超え、その身体は砲弾のように敵戦艦へ飛来すると、その分厚い装甲を突破してゆく!
「随分とヤワな装甲ね? ウエハースかと思ったわ!」
 甲板に這い上がったレイチェルは、更に体重を増やすべくポテトを口いっぱいに頬張った。
 半壊した艦船の無残な姿に、乗組員であるマシンハンターズ達は非常警報を発令。
 すぐさまレイチェルは敵に包囲されてしまう!
 包囲したマシンハンターズは、武装化した両腕から50万ボルトの電撃を一斉に放つ。
「ぎゃああああああっ!?」
 感電して悲鳴を上げるレイチェル!
 哀れ! そのまま高圧電流をその身に浴びて丸焼けに!
 ……なるかと思われたのだが。
「あれ? なんともない?」
 なんと、身にまとった脂肪の厚さが、高圧電流の影響を弱めしまっていたのだ。
 しかも、今の彼女はユーベルコードによって身体能力が上昇している。
 そこに電撃を浴びたことで……。
「うそ!? 知らない間に腹筋が鍛えられてる! それに全身のコリも取れたわ!」
 あまりにも太りすぎた事とユーベルコードの効果により、高圧電流が低周波マッサージと同等まで弱められてしまっていた。
 つまり、一時的に電撃を克服したレイチェルに敵はいなくなった!
「不本意だけど、アタシはミートコンバーター! 食べて太って強くなるヒロイン! だからレイチェルなんて女の子はシリマセーン!」
 甲板の上で何度も飛び跳ねると、その重量と衝撃で戦艦が左右に大きく傾く!
 遂に船は軋む音を立てながら転覆、沈没!
「やっぱり力こそパワー! 電撃とかシリマセーン!」
 半ばヤケクソ状態のまま、レイチェルは肉弾となって次々と敵戦艦へ突っ込み、船底に穴を開けたり、艦橋をへし折ったり、甲板に居るマシンハンターズをボーリングのピンのごとく弾き飛ばすなどやりたい放題!
「あーん!! 絶対にあの島のコンキスタドールにジャンクフード食べさせて、あの島を異世界出店第1号にしてやるんだから!」
 涙目になりながらも、彼女は耐え難い空腹を満たすべく、ついついスポンサー提供のメガチーズバーガーにかぶりつく。
「美味しい! 新発売のメガチーズバーガー、みんなも食べて強くなろう!」
 そして、異世界でもスポンサーへの配慮は欠かさないレイチェルであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

初志・貫鉄
即興共闘歓迎

飲食店経営者および関係者に対する挑戦と受け取る
適度な運動と食は健康を保つもの、だが過ぎれば苦行
人に良いと書いて食というくらいだし、食というものは喜びであるべきだな

さて、上陸前に一働きだぜ

敵船団に対して、水上歩行で静かに接近
鉄甲戦なんて大きな的に目が向いているし、水面を歩いてくるなんて思わないだろうな
接近したら、UCを船体にぶち込んでやろう

覇気を練り力を溜め、リミッターを解除し限界突破
いきなり船を転覆させかねない衝撃の連打が船を襲うんだ、さぞ恐怖を与えられるだろう

敵舟から放たれたドローン等はUCで順次迎撃

防御は野生の勘と第六感、残像を使った見切りとオーラ防御



 コックコートを着込んだ筋骨隆々の偉丈夫が、鉄甲船の甲板の上で腕を組んだまま首に巻くスカーフを潮風になびかせていた。
 彼の名は初志・貫鉄(拳食合一の功徳奉士・f26667)。
 拳術と料理の達人であり、仏道を歩む乙女座のロマンチストである。
「マスハラ島……島民への仕打ちは、飲食店経営者および関係者に対する挑戦と受け取る」
 初志は静かに怒りの炎を胸の中に滾らせていた。
「適度な運動と食は健康を保つもの、だが過ぎれば苦行だ。“人”に“良い”と書いて“食”というくらいだし、食事というものは喜びであるべきだな」
 初志は、規模は小さいが、愛する女性と2人で切り盛りする屋台の主だ。
 客に美味い食事を提供し、そこで生まれる歓談や絆を日々楽しんでいる。
 だからこそ、目の前の島に居座るコンキスタドールの所業は、初志にとって業腹であった。
「さて、上陸前に一働きだぜ。よっと!」
 なんと、初志は鉄甲船の甲板から海面へ飛び降りてしまった。
 そのまま海中を泳いで進むのかあと思いきや、鍛え上げられた男の肉体が海面の上でアメンボのように浮かんでいるではないか。
 日頃の鍛錬の成果により、初志は人の身で水中を歩ける様になったのだ。
「敵は鉄甲船なんて大きな的に目が向いているし、水面を歩いてくるなんて思わないだろうな」
 マシンハンターズが乗船している大艦隊は、鉄甲船へ向けて攻撃を集中させている。
 乗組員が解き放ったドローンが、鉄甲船を破壊しようと次々と攻撃を加えてゆく。
 そう簡単に沈むことはないが、あまり悠長にしてられないのも事実だ。
「それじゃ、さっさと敵の船体へ近付くか」
 海面をスタスタと歩いてゆけば、あっさりと敵戦艦側面の動力部付近に到着。
 ここで初志は己の覇気――明王尊への憧憬から心身より溢れ出た質量を持つ光を全身に行き渡らせると、魂の枷を外し、己の限界を超えた身体能力を解き放つ!
「六掌六足の影象りて、暴神調伏せし威を此処に! はあぁ――ッ!」
 初志の周囲に湧き立つ覇気が、徐々に400個以上の拳を象り始める!
「さあ、ぶち込むぜ! 大威徳明王尊連撃(ヴァジュラバイラヴァ)! 覇ッ!」
 轟音一撃!
 突き出した正拳突きは、拳の形の覇気の弾幕を戦艦の装甲へ一斉に打ち付けた。
 強烈な側面からの殴打の弾幕に、船体は大きく傾き始める!
 乗船しているマシンハンターズが慌てて船の柱等にしがみつくも、大部分が海面へ叩き落とされていってしまった。
「いきなり船を転覆させかねない衝撃の連打が船を襲うんだ、さぞ恐怖を与えられるだろう。そのままひっくり返っちまいな」
 初志の言葉通り、そのまま戦艦は転覆!
 そして、覇気は装甲を突き破り、動力部を叩き潰してしまった。
 初志の目の前で、火柱と水飛沫を上げながら、敵戦艦が爆裂粉砕!
 これに目を剥いたのは、他の戦艦に乗っていたマシンハンターズだ。
 鉄甲船が囮に使われたことを悟った彼女らは、残るドローン全機を初志へ向けて包囲を進める。
 しかし、これも初志は想定済みだった。
「やらせねぇよ。弾道がみえみえだぜ……」
 漲る覇気は、彼の精神までも研ぎ澄まし、未来予知めいた動体視力をもたらした。
 一斉掃射されたドローンの銃弾の雨の合間を、残像を曳きながら華麗に初志は掻い潜ってゆく。
 そして再びユーベルコードを発動!
「いいか? 弾幕っていうのはこうやるんだ。百裂拳なんて目じゃない弾幕、見せてやる!」
 覇気が拳や手刀、足刀等の形に変わり、初志の360度全方位へ発射されると、ドローンはおろか敵戦艦までも殴り飛ばされ、海の藻屑となってあっけなく沈んでいってしまった。

成功 🔵​🔵​🔴​

咎大蛇・さつき
【アドリブOK】
あぁ、違います…
食事を与えないなんてそんなものは愛ではありません!
愛なき暴力はただの暴力!
【戦闘】
私は船に飛び移ってくるものを集中的に狙いましょう。
軽く挑発すれば一斉に飛びかかってくるかしら
そこをユーベルコードでまとめて薙ぎ払い、仕留めさせていただきます。
近寄ってくる船があれば巨大化させた武器で一気に引き裂いて差し上げます。
近づいてくるものはすべて私の力で沈めて差し上げましょう



 よもや1隻の鉄甲船相手に、大艦隊の半分以上が沈められるとは、コンキスタドールも想像付かなかったであろう。
 だが、敵にも意地があるようで、最終防衛ラインに猟兵達を踏み込ませまいと、執拗に鉄甲船へ電撃を浴びせにかかる。
 そんな激戦を、左目だけで眺める深海人の少女がいた。その右目は禍々しい文様が描かれた御札で封印されており、やたら露出した巫女服を身に纏っていた。
「あぁ、違います……食事を与えないなんて、そんなものは愛ではありません! 愛なき暴力はただの暴力!」
 咎大蛇・さつき(愛を貪る鮫・f26218)は嘆いていた。
 マスハラ島で行われている島民への仕打ちに、彼女の“愛”が悲しみに満ちていた。
「いけません……! 早く島の皆さんに食事と愛を与えないと! そのためにも、まずは貴方達を愛さねばなりませんね?」
 邪龍の尻尾を加工して作り上げた狂愛刀『トガノオロチ』を敵へ向けて掲げる咎大蛇。その形状は漆黒の片刃ノコギリめいた異形の刀だ。
「さあ、皆さん? 遠慮はいりません。愛のある暴力で共に愛しましょう!」
 咎大蛇の挑発に、マシンハンターズが一斉に大艦隊から飛び出し、その足を高速格闘戦形態に変形させた。
 すると、各個体が高速で空を飛んで鉄甲船へ突き進んでくる!
 それに咎大蛇は、狂愛刀『トガノオロチ』を振りかぶり、野球のバットのスイングのように力の限り振り抜いた。
 途端、狂愛刀『トガノオロチ』の形状が通常の3倍まで巨大化!
 横薙ぎ一閃で、突撃してきたマシンハンターズを大量に切り捨ててみせたのだ!
「この刃、私の愛の結晶なのです。ですから存分に味わってくださいませ」
 ユーベルコード『憎愛のオロチパニッシュメント』は、狂愛刀『トガノオロチ』の効果・威力・射程を3倍に増幅する。つまり、鋸刃によって切り裂かれる苦痛も、威力も、刀のサイズも、全て一瞬で3倍に膨れ上がるのだ。
「焦らないでくださいね? ちゃんと全員、私が愛してあげますから!」
 恍惚の笑みを浮かべながら凶器をふるい続ける咎大蛇。
 飛んで火にいる夏の虫ならぬ、飛んで刻まれる鉄のコンキスタドールである。
 愛という熱量に誘き寄せられたマシンハンターズは、鉄甲船へ辿り着く前に首を刎ねられ、肩口からバッサリ切り裂かれ、四肢を刻まれて海へ沈んでしまう。
「近づいてくるものはすべて、私の力でまとめて薙ぎ払い、仕留めさせていただきます。ええ、この愛の刃で見事に沈めて差し上げましょう」
 押し寄せるコンキスタドールに物怖じせずに鉄甲船を守り抜く咎大蛇のもとへ、数隻の戦艦が衝突覚悟で此方に突っ込んでくるではないか!
 だが、それでも咎大蛇の口元に笑みが途絶えることはない。
「私の愛の真骨頂、ご覧くださいませ」
 再度ユーベルコードで手元の武器を巨大化させると、遠心力任せに真一文字に両手を振り抜いてみせた。
 すると、なんと、戦艦が正面から上下真っ二つになって後ろへ吹き飛んでいってしまった!
 爆発する船体が海底へ沈んゆく様を眺め、咎大蛇は振りまいた愛の大きさに、ひとり打ち震えていた。

成功 🔵​🔵​🔴​

七瀬・夏希
マスハラだって?
オレがこんな異世界くんだりまで来てるのは、その世界の料理を楽しみたいからだ
それを味気ないパサパサ料理になんかされたりしたら、たまったもんじゃないな
そんな奴らはとっとと骸の海にお還り願おうか

さて
お前さん達が数で来るなら、こっちも数で対抗させてもらおうかな

UCを使用し、数十人の分身を召喚
スーツのアシストを使用して敵の船にそれぞれ乗り込み、ミッションを開始
甲板などの開けた場所ならば、接近される前にハンドガンで撃ち落とす
狭い船内などでは、ナイフで確実に仕留めていき、船を制圧する

お前さん達がその改造された身体で何を食うのかは知らんが……
まさか、脂ぎったオイルなんてことはないだろうな?


夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
その様な食事は御免ですねぇ。
対処させていただきますぅ。

『FBS』を四肢に嵌め飛行、『FRS』『FSS』を展開し【紘器】を使用、無数の『複製』を一気に形成しますぅ。
そして『FCS』を使用、『FSS』の弾頭は『魚雷』に、『FRS』の弾頭は『炸裂弾』に変更しますねぇ。

『FSS』本体は私の周囲で防御、複製は『鉄甲船』を覆う様に配置し、船を守りつつ『魚雷』による攻撃を。
『FBS』の複製は相手の進撃ルートに配置して斬撃、必要なら『敵船の帆』も狙い行動を阻害しますぅ。
そして『FRS』は本体・複製共に『炸裂弾』の[範囲攻撃]で空爆しますねぇ。

空海両面からの[爆撃]のお味は如何でしょう?


アニカ・エドフェルト
無理に、筋トレしても、いいことなんか、一つもない、でしょうに…

さて、まずは船、ですか…。
わたしは、遠くに攻撃、出来ないので、乗り込んで、奪っちゃい、ましょう。
《飛翔天使》で、真上から、一気に甲板に、向かいます。
着地ついでに、甲板の兵士さん、踏んづけちゃいます、ね。

で、向かってきた兵士さん、投げ倒したり、しながら、操舵室と、いうのでしょうか、探して、みます。
鍵、掛かってても…〈怪力〉や〈部位破壊〉あたりで、なんとか壊せる、でしょうか…?
侵入できたら、そのまま、制圧して、操作権を…
で、どう操作、するんでしょう?
(適当にスイッチぽちぽちしたりレバー動かしてみる、何が起こるかお任せ)



 その女は、開口一番に怒りをぶちまけた。
「マスハラだって? オレがこんな異世界くんだりまで来てるのは、その世界の料理を楽しみたいからだ!」
 そう宣言した七瀬・夏希(UDC特殊部隊員・f29827)は、拳を握りしめながら敵の大艦隊を眺める。
「それを味気ないパサパサ料理になんかされたりしたら、たまったもんじゃないな。そんな奴らはとっとと骸の海にお還り願おうか」
 これに夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)も同意を示した。
「その様な食事は御免ですねぇ。対処させていただきますぅ」
 食べ物に関しては一家言持っている夢ヶ枝は、マスハラによる極端な食事制限を避難した。
「マスハラ、ですか。無理に、筋トレしても、いいことなんか、一つもない、でしょうに……」
 アニカ・エドフェルト(小さな小さな拳闘士見習い・f04762)は、島民が強いられるトレーニング内容に困惑を隠せない。
 体を鍛えることは拳闘士見習いにとって必要不可欠な行為だが、それは正しい知識に基づいて行わなければ逆効果であることをアニカは知っている。
 ましてや、それを武力や脅迫で強制させることなど、あってはならないと考えていた。
「最終、防衛ラインを、突破、しましょう……!」
 猟兵を乗せた鉄甲船は、コンキスタドールの大艦隊の最終防衛ラインへ突入した。
 ここを突破すれば、ようやくマスハラ島へ上陸できる。
 とはいえ、敵も必死だ。
 残った数をかき集め、鉄甲船の前へ集結させてゆく。
「さて。お前さん達が数で来るなら、こっちも数で対抗させてもらおうかな」
 七瀬は早速、ユーベルコード『独立部隊 Type.2(インデペンデント・トループ)』を使用。
「58人のオレの分身部隊だ。行くぜ、潜入任務(スニークミッション)の開始だ!」
 七瀬の着込んでいるタクティカルスーツは、実は神器である。
 その加護は分身にも影響を与え、海上で迷彩効果をもたらす。
 七瀬と分身達は次々と甲板から海へ飛び込むと、それぞれがコンキスタドールの戦艦に泳いで接近してゆく。
 ここでアニカも動いた。
「さて、まずは船、ですか……。わたしは、遠くに攻撃、出来ないので、乗り込んで、奪っちゃい、ましょう」
 彼女の全身から、聖者特有の光のオーラが立ち昇ったかと思えば、それはたちまち翼を型取った。そして、アニカを紺碧の空へ飛び立たせた!
「夏希さんが、泳いで、船に忍び込む、間、わたしは、空を飛んで、陽動、しましょう」
 ユーベルコード『飛翔天使(フライングエンジェル)』発動!
「力の限り、どこまででも、ですっ!」
 あえて自身へマシンハンターズの攻撃を集中させることで、七瀬と分身達が泳ぐ海原から目を逸らそうと意気込む。
 その強い意志がアニカの戦闘力を高めてゆき、飛翔速度もぐんぐんと上昇していった。
「付いて、これ、ますかっ!」
 最高速度はマッハ7.5に迫るほどの高速飛翔に、戦艦の甲板から高圧電流を発射するマシンハンターズも目視で標的を認識できなくなっていた。
「私も空から参りましょうかぁ」
 おっとりと夢ヶ枝がようやく鉄甲船の甲板から飛び立つ。
 ビームの刃を持つ、浮遊する12枚の戦輪『FBS(フローティングブレイドシステム)』を自身の四肢にはめることで、夢ヶ枝は飛翔能力を獲得するのだ。
「まずは船の守りを万全にしますぅ」
 FRS(フローティングレイシステム)とFSS(フローティングシールドシステム)――空中浮遊する砲台16台と砲門付き飛翔型小型ビームシールド8枚を、両腕の固定砲台2門に付属した制御器から脳波で操縦すると、すかさずユーベルコードを使用した。
「大いなる豊饒の女神、その『祭器』の真実の姿を此処に」
 夢ヶ枝のユーベルコード『豊乳女神の加護・紘器(チチガミサマノカゴ・ヒラカレシウツワ)』によって、FRSの浮遊砲台とFSS一式が一瞬で複製されて、それぞれ450台まで数が膨れ上がったではないか!
 更に彼女は、各武装をこの場に相応しい物へと換装してゆく。
「FCS(フローティングコンバートシステム)、起動ですぅ。『FSS』の弾頭は魚雷に、『FRS』の弾頭は炸裂弾に変更しますねぇ」
 複製された450本の魚雷管と450本炸裂弾頭ミサイルは、鉄甲船を覆うようにそれぞれが位置に付く。
「オリジナルのFRSとFSSは、私と一緒に携行しましょう。と、その前に……」
 複数のマシンハンターズの小隊が、戦艦を飛び移りながら鉄甲船へ接近してくるのを、夢ヶ枝は目視で確認した。
「お客さんをおもてなししないとですねぇ」
 突如、四肢にはめたビーム光輪が唸りを上げて回転を始めると、凄まじい推進力を生み出しながらマシンハンターズに肉薄してゆく。
 夢ヶ枝の急接近に、マシンハンターズの小隊は高圧電流の一斉放出で応戦する。
 しかし、FSSのビームシールドに弾かれ、反撃のビーム光輪で小隊はあっという間に八つ裂きになってしまった。
「そろそろ、夏希さんが侵入できた頃でしょうかぁ?」
 しばらく夢ヶ枝は、鉄甲船に近寄るマシンハンターズの小隊の処理に明け暮れることとなった。

 一方、七瀬とその分身部隊は、旗艦と思しき巨大戦艦の潜入に成功していた。
「ここからは各自バラけて行動だ。目指すは操縦室制圧による、この船の奪取だ」
 分身達が無言で頷く。
 これに七瀬も小さく頷いた。
「それじゃ、現時点より作戦行動を開始する!」
 七瀬本人と分身は、まるで風のように散り散りになっていった。
 まず、七瀬本人は細いダクトから船の内部に潜入すると、足元の通気孔の金網を蹴り飛ばした。すると、入り組んだ細い廊下に降り立つことが出来た。
「おい、なにか音がしたぞ」
 マシンハンターズ達の声が聞こえる。
 すぐに七瀬は物陰に隠れると、確認しに来たマシンハンターズの1体の背後に忍び寄った。
 気配を勘付かれる前にチョークスリーパー、からのコンバットナイフ神器の刃を喉元に突き付けた。
「騒ぐんじゃねぇぞ……こっち来い」
「おま……っ! いつの間に……っ! ぅぐ……」
 ずり、ずり……と獲物を物陰に強制連行させると、一思いに敵の喉を真横に長く掻き切って死に至らしめた。
 鮮血めいた赤黒いオイルが、コンキスタドールの首元からピューピューと吹き出だし、床をてらてらと濡らしていった。
「お前さん達がその改造された身体で何を食うのかは知らんが……まさか、脂ぎったオイルなんてことはないだろうな?」
 絶命したマシンハンターズは勿論、言葉を返すことはない。
「ま、知ったこっちゃねえな」
 そこへ、仲間の帰りが遅いことに不審を覚えたもう1体のマシンハンターズが、のこのこと七瀬の近くへ接近してくる。
 マシンハンターズBは、絶命している仲間Aを発見して顔色が変わった。
 だが、その見開いた目は、仲間を殺した張本人を捉えることはなかった。
 背後から首を絞められ、次の瞬間、赤黒い液体に塗れた刃が、Bの喉笛を鋭く抉っていった。
「よお。猟兵様がこの船をいただきに来たぜ」
 抵抗される前にすかさず暗殺することで、悲鳴すら上げることすら許さず状況を終了させてゆく七瀬。
「ま、全員殺せば完全ステルスだよな?」
 甲板は分身達に任せ、自身は船内のコンキスタドール達の暗殺に精を出すのだった。

 ……その頃、甲板では、分身たちとマシンハンターズ小隊による、激しい銃撃戦が繰り広げられていた。
 マシンハンターズの脚部は高速移動モードへ移行しており、仲間との連携が取れなくなる代わりに高い機動力を活かした突進で分身部隊を苦しめる。
 だが、分身部隊もハンドガンによるクイックドロウから繰り出される弾幕で突進を抑制しており、一進一退の攻防が続く。
 そこへ、上空から急降下してくる天使のドロップキック!
 アニカ come here!
「吹き飛んじゃって、ください!」
 天空より槍めいて突き刺さるマッハ7.5のドロップキック!
 着地地点に選ばれたマシンハンターズの頭はおろか、大戦艦の甲板を突き破る凄まじい破壊力を発揮!
 敵の体勢を崩すほどの衝撃が船全体に響き渡り、吹っ飛ばされたマシンハンターズの大部分が海の中へ落下していった。
 この好機に乗じ、七瀬の分身部隊が突撃を開始!
 Move! Move! Move! Move! Move!
 ハンドガン神器の銃弾がマシンハンターズの頭部を撃ち抜き、確実にその命を骸の海へと還してゆく。
「私も、この隙、に!」
 アニカは艦橋の頂上へ音速を超えて飛翔すると、司令室の窓ガラスを蹴り破って侵入!
「こんにちは、はじめまして、さようなら!」
 そのまま司令官らしきマシンハンターズの1体を飛び蹴りで爆散させミンチに変えると、踵を返して意気揚々と操縦桿を握った。
「……で、どう操作、するんでしょう?」
 しかし、7歳の少女には、まだ戦艦の操縦は早かったようだ。
 だが、人は時として好奇心に突き動かされる生き物だ。
「わぁ、ボタンが、いっぱい、です! いろいろ、押してみましょう!」
 目を輝かせながら、あれやこれやとポチポチし始めるアニカ。
 しばらくすると、突如、けたたましいブザーとともに電子アナウンス音声が鳴り響いた。
【本艦は最終攻撃に移行します。発動まで、残り時間10分です】
「いやな、予感しか、しませんね……」
 アニカは目を逸らしながら、何事もなかったかのように司令室から飛び立っていった。
「はははは! なんか自爆しそうだぜ、この船! おい、ずらかるぞ!」
 七瀬も戦場の勘が身の危険を知らせ、急いで大戦艦から脱出していった。
 その光景を、敵僚艦を武装で沈めまくっていた夢ヶ枝が見下ろしていた。
 甲板の上のコンキスタドール達が、焦って海の中へ飛び降りているくらい、今は切羽詰まった状況らしい。
「今なら、あの旗艦を沈めるチャンスですねぇ」
 夢ヶ枝は、自身の全武装と鉄甲船に纏わせた複製武装の全てを、敵旗艦へ向けて照準を合わせる。
 自爆されても面倒だ、ならばここで破壊したほうが手っ取り早い。
「それでは、みなさん、さようならですぅ」
 彼女の脳波が一斉掃射を各武装へ命じると、海中からは魚雷の群れが、空中からは炸裂弾頭ミサイルの雨が、一気に敵旗艦へ押し寄せてゆく!
 着弾した魚雷群は戦艦の船底を突き上げるような衝撃を与え続け、数多の炸裂弾は帆を焼き、動力部を貫き、船全体を炎で飲み込みながらバラバラに粉砕させていった。
「空海両面からの爆撃のお味は如何でしょう?」
 トドメに、四肢にはめたビーム光輪を連続射出すると、燃える敵旗艦はたちまち細切れになって海の底へ沈み、そして……。
 ――大轟音!
 水柱を高々と打ち立てた敵旗艦は、木っ端微塵になって完全消滅!
 その爆発に巻き込まれたマシンハンターズも、1体も残らずバラバラに吹き飛ばされていったのだった。

 こうして、猟兵達は敵の大艦隊を見事に打ち破り、ようやく鉄甲船をマスハラ島へ着岸させた。
 その戦いの一部始終は、マスハラ島の島民達が、静かに見守っていたことを、まだ猟兵達は知る由もなかった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『盗人巨人マスハラ』

POW   :    つきぬけるサイドチェスト
全身を【駆け抜ければ海を割る走りが出来る筋肉】で覆い、自身の【栄養と筋力と精神力と追いかける猟兵の数】に比例した戦闘力増強と、最大でレベル×100km/hに達する飛翔能力を得る。
SPD   :    あらゆる超硬度材料を超えるモストマスキュラー
全身を【パンプアップしてポージングし、最強の筋肉】に変える。あらゆる攻撃に対しほぼ無敵になるが、自身は全く動けない。
WIZ   :    音速を超えたフロントダブルバイセップス
対象のユーベルコードに対し【音速を超えた走りから出るソニックウェーブ】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はサジー・パルザンです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 猟兵達を出迎えたのは、この島の支配者である盗人巨人マスハラであった。
 デカい! 説明不要ッ!
 巨人族のコンキスタドールゆえか、並の猟兵をゆうに超える図体だ。
「ぐぬぬ! あの艦隊を突破してくるとは、猟兵の実力、侮れないな!」
 海パン一丁の筋肉ダルマが地団駄を踏む。
 しかし、それもすぐに止むと、今度は勝ち誇った顔で見下してきた。
「だがしかし! 既に私は他の【王笏】派の艦隊に救援を送った! まもなく、この島を、先程とは比にならないほどの数の戦艦が取り囲むぞ! わーはっはっは!」
 猟兵達は驚愕した。
 先程の艦隊も突破するのに苦労したというのに、それ以上の艦隊が襲来するだと?
 ならば急いで、目の前のマスハラを撃破しようと武器を構える猟兵。
 だが、マスハラはいきなり猟兵達に背を向けると、とてつもない速度で遠ざかってゆくではないか!
「誰がお前達と戦うか、バーカ! 援軍が来るまで私が生き残れば勝ちだ! この速度に追い付けないだろう!?」
 なんと、まさかの逃げの一択!
 唖然とする猟兵達は、マスハラの背を見送るしか出来ない。

 と、ここで、物陰に誰かが潜んでいるのを猟兵達は勘付いた。
 物陰に声をかけると、中から島民達が顔を出した。
「あの艦隊を全滅させたって本当か?」
「マスハラを倒したいなら、弱点を教えてやるよ」
「ただし、条件がある……」
 島民達は、ぐぅぅ~とお腹を鳴らした。
「「なにか! 美味くてカロリーのある食事を作ってくれ!!」」
 聞けば、マスハラはかなりのグルメらしく、献上品という名目で強奪された食料を奴が独り占めしているのだという。故に、ジャンクでヤミーな食事を作ってくれれば、島民達の信頼を得られる上に、その匂いに誘われてマスハラが戻ってくる可能性が高いのだとか。しかも、マスハラは食事中はユーベルコードを使用できず、一方的に殴り放題らしい!

 こうして、猟兵達はジャンクでヤミーな罪の味で、マスハラへ飯テロに挑む!
咎大蛇・さつき
【アドリブOK】
あぁ何ということでしょう…
こんなに飢えに苦しむ方々がいるなんて…
でも安心してください。私が愛を込めた料理を作って差し上げましょう
(こう見えて料理の腕前がプロ級のさつき、曰く美味しい料理は即ち愛である。とのこと)

それでは用意した贖罪でハンバーガーをお作りして…
…更に先程釣り上げた巨大マグロを解体して様々なお料理を作りましょう。(武器で)
もちろん最高級のご飯も炊き上げてあげましょう。
そして様々な世界の料理のフルコース…満漢全席をお見せしましょう。

美味しくいただけますでしょうか?
あぁ、敵さんにはおまけとして
ユーベルコードを使って最高の愛を差し上げましょう。
(とりあえず噛み付きます)


備傘・剱
そうか、それが願いか
ならば、奴が俺に向けた挑戦への回答、その一を出さなければなるまい

調理開始、発動
ジャンクフードは酒屋の華よ!ハンバーガーにポテト、ピザに各種フロート系ハイカロリードリンクに、クリームたっぷりのケーキにチップスと材料がある限り、大量に作り出してくれる

食に対して厳しい制限を設けるのはビルダーとしては当然だが、それは己に対しての物
決して他人に強要するものではないのだよ
そういう意味で、マスハラよ
俺は貴様をビルダーとは認めないのだよ

食べてる間にマスハラに衝撃波、呪殺弾、誘導弾の零距離射撃を敢行してやろう
武士の情けだ
ある程度、食べてからの攻撃にしておいてやる

アドリブ、絡み、好きにしてくれ



 飢える島民達の有様に、咎大蛇・さつき(愛を貪る鮫・f26218)は狂おしいほどの愛を感じていた。
「あぁ何ということでしょう……。こんなに飢えに苦しむ方々がいるなんて……」
 咎大蛇は心を痛めていた。
「美味しい料理は即ち愛です! それを満足に食べられないだなんて、あなた方はまさに、愛に飢えてらっしゃるのですね!」
 いや愛じゃなくてカロリーに飢えてるんだって顔の島民達を無視して、咎大蛇は露出度の高い服の上にエプロンを装着!
「でも安心してください。私が愛を込めた料理を作って差し上げましょう!」
 この言葉に、島民たちは食えるなら何でも良いやと大歓喜!
 更に、備傘・剱(絶路・f01759)もまた、ギャルソン制服に着替え終わると、島民達へ声を掛けた。
「そうか、腹一杯にカロリーを摂取したい。それが願いか。いいだろう。ならば、奴が俺に向けた挑戦への回答、そのイチを出さなければなるまい!」
 2人はほぼ同時に調理を開始した。
 まずは咎大蛇。
 用意したのは、いつの間にか釣り上げていた巨大マグロだ。
「それでは用意した贖罪、もとい食材でハンバーガーをお作りして……」
 愛とは贖罪も内包し、これすなわち食材に通ずる……らしい。
「まず、マグロを解体してゆきましょう。取り出したるは狂愛刀『トガノオロチ』です。このノコギリめいた刃を振るって……せいっっ!」
 斬ッ!
 咎大蛇が剣を振るった次の瞬間、巨大マグロがたちまち各部位に解体されたではないか!
 島民達の贈る拍手に、にこやかな笑みを返す咎大蛇は、素早く献立を立案し始めた。
「今回はマグロフルコースで参りましょう。頭は兜煮、目玉も美味しくいただけますし栄養豊富です。赤身は昆布と醤油で『漬け』にしましょうか。ちょうどお米もあるのですか? でしたら『漬け丼』にしてみましょう。中トロはシンプルにお刺身に。そして、脂の乗った大トロは、贅沢にハンバーガーのパテとして使いましょう。衣をつけて軽く焼き目を付けて脂と旨味を閉じ込めれば、口に入れた瞬間にマグロのエキスが溢れ出ますからね」
 見た目の禍々しさとは裏腹に、職人技めいた料理の腕を島民達へ披露する咎大蛇。
 美味しい料理は即ち愛、という言葉を体現するべく、手際良く調理に励んでゆく。
 これにライバル心を燃やさざるを得ない備傘、相手の料理がハンバーガーだと知り、居酒屋オーナーのプライドを見せることにした。
 ユーベルコードで調理に必要な技能が一時的に超絶強化を果たす!
「オブリ飯の神髄見せてやるぜ。調理開始だ。そしてジャンクフードは酒屋の華よ! ハンバーガーにポテト、ピザに各種フロート系ハイカロリードリンク! 更に、クリームたっぷりのケーキに脂ぎったチップスも作るぜ!」
 こちらも日々の営業で培った料理技術を遺憾なく発揮し、材料をどんどんと調理してゆく。
「さつきがツナバーガーなら、こっちは王道の5段重ねのグリルビーフバーガーだ。巨大な見た目の迫力もさることながら、この滴る牛脂の滝を見てくれ。これだけで飯が食えると思わないか?」
 長めのピンが真上から刺さった特大ハンバーガーのパテからは、絶えず照り輝く動物性油脂が溢れ出て流れ落ちてゆく。
 輝く脂の滝に、島民達は誰もがゴクリと喉を鳴らしてしまう。
「「さあ、召し上がれ!」」
 2人の許しが出ると、島民達は一斉に料理へ駆け寄ってゆく。
「ああ! これだ、この脂身が恋しかったんだ!」
「美味しい……! 久々に飯を食ってるって感覚を取り戻せたわ!」
「幸せだぁぁーっ! 生きててよかったぁー!」
 号泣しながら料理に貪りつく島民達。
 これに咎大蛇は気を良くしたのか、更に料理の皿数を増やしてゆく。
「皆さんに喜んでいただけると、こちらも作り甲斐がありますね! ならば、私の愛を、料理を! もっと食べてください!」
 マグロ以外にも牛・豚・鶏を始めとした肉類、そして野菜類を駆使して、遂にはあらゆる世界のご馳走を量産し始めた。
「さあ! 愛の満漢全席、ご賞味あれ!」
「凄まじい調理スピードだな! 俺もペースアップするとしようか」
 店を持つプロの料理人として、目の前の島民達の笑顔を広めてゆくべく、備傘は信念をもって料理を仕上げてゆく。
「食に対して厳しい制限を設けるのはビルダーとしては当然だが、それは己に対しての物……。決して他人に強要するものではないのだよ」
 備傘の言う通り、島民達はボディビルダーではない。ただの一般人達なのだ。
「そういう意味で、マスハラよ! 俺は貴様をビルダーとは認めないのだよ!」
「モガッ!?」
 いつの間にか、しれっと食事に混じっていたマスハラへ、備傘はビシッと指を突き付けた。
「武士の情けだ。ある程度、食べてからの攻撃にしておいてやる。どうだ、美味いか?」
 備傘の声に、マスハラは悔しそうに声をこぼした。
「ぐぬぬ……! なんたるハイカロリーな罪悪感満載の料理だ! しかし、とてつもなく美味いぞ! いかん、酒が欲しくなる! エンプティカロリーの塊を欲するようになるとは、なんて恐ろしい料理だ! これは危険だ、すぐに処理しなければ! あむもぐ……!」
「グダグダ言いながら結局食ってるじゃねぇか。チートデイでもないのにドカ食いしやがって。やはり貴様は認められない!」
 フォトンガントレットに精神力を増幅させると、そのままマスハラへ殴りかかってゆく備傘。
 マスハラは慌ててソニックブームで攻撃を相殺しようとしようとしたが、あまりにも料理が美味しすぎてユーベルコードなんてどうでも良くなってしまう。
 当然、防御を怠ったマスハラに、殴り付けた拳から零距離の誘導式呪殺弾が衝撃波をまとって直撃した!
「モガーッ!?」
 食べ物を口に含んだまま、無様にふっとばされるマスハラ!
 そこへ、低空を泳ぐサメがマスハラへ高速接近!
「私の料理も、美味しくいただけますでしょうか? マスハラさんにはおまけとして、ユーベルコードを使って最高の愛を差し上げましょう」
 ユーベルコード『偏愛のクルーエルシャーク』で解き放ったサメが、鮫肌と頑丈な顎を強化!
 そして咎大蛇自身の狂愛を宿し、サメがマスハラの頭にガブリと噛み付いた!
「アンギャッ!? 頭に歯型がぁっ!!」
 サメに噛まれて飛び上がるマスハラは、ポージングで無敵になることすら頭からすっぽぬけ、慌てて一時撤退を余儀なくされたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

番場・レイチェル
※アドリブ・連携歓迎
「美味くてカロリー……うん、ハンバーガーだね!」
手軽なカロリーと言えばジャンクフード、ジャンクと言えばハンバーガーというのは鉄板!(のハズ)

大袋に用意していたバーガーをドン! (できたて)完成品だから調理組の時間稼ぎにもなって一石二鳥!
敵が戻ってきたら、気づかない振りしてそのままバーガーをドン!
わんこそばならぬわんこバーガーしてカロリーで潰す。
さあ、お前もアタシみたいになれえ!(八つ当たり)

食べられないとか言って食べるのを拒否するなら、肉変換(真の姿に移行)しつつ、適当に拾った大きい鈍器のようなナニカでフルスイング!(怪力)
痩せたままでいたいなあ……。(どうせ後で太る)


夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
まあ、援軍のあてが有るなら『時間稼ぎの逃げの一手』は間違いではないですねぇ。

了解致しましたぁ。
『食料』でしたら『和装バッグ』に色々入っておりますから、まずは此方から『スナック菓子』を幾つか、[料理]完成までのつなぎに提供しますぅ。
余った分はお土産に。

そしてお料理ですが。
同様にお持ちした『食パン』と『フルーツ各種』、大量の『ホイップクリーム』を使った『フルーツサンド』等如何でしょう?
此方でしたら、其々の好みに合わせてフルーツを変更することも出来ますので。

マスハラさんが食べ始めたら【処檻】を使用、『重力波』と『棘』で叩きましょう。
私用の『スイーツセット』を少し混ぜてみても?


七瀬・夏希
島の人達には味気ない食事を強要しておきながら、自分は旨いものを食っていたってわけだ
好きなものをたらふく食ってなお、その身体を維持してるってんなら大したもんだが、あんたはコンキスタドール
その身体だってメガリスによるものだろう
骸の海に還す前に少しお灸を据えてやらんとな

敵が食事に夢中になっている間に、縄紐によりその身を雁字搦めに捕縛
UCにより“弱体化”と“空腹化”の効果を付与した拳銃を召喚し、その身体に撃ちこむ
あとはその目の前で皆が作った料理をゆっくりじっくり味わって食べるとしよう
何か騒ぐようならその都度銃弾を撃ち込み、飢餓を強めてやる

どうした? 元気がなさそうだな?
筋トレで解決してみたらどうだ?



 猟兵たちの攻撃を浴び、慌てて逃走してゆくマスハラを再び誘き寄せるべく、猟兵達の罪深い大試食会は引き続き開催される。
「まあ、援軍のあてが有るなら『時間稼ぎの逃げの一手』は間違いではないですねぇ」
 夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)は和装バッグの中から、甘くて高カロリーなスナック菓子を島民に振る舞っていた。
 一見、マスハラの行動は無様であるが、実際は論理的な作戦だと彼女は見抜いていた。
「それでも、お料理に引き寄せられたら無意味ですけどもぉ」
「まぁ、それもそうだよね!」
 同意する番場・レイチェル(ミートコンバーター/食べたくない・f27452)は、スポンサーであるファストフード店のハンバーガーを温め直していた。
「美味くてカロリー……うん、ハンバーガーだね! だって手軽なカロリーと言えばジャンクフード、ジャンクと言えばハンバーガーというのは鉄板!」
 強く力説するレイチェルの巨大が大きく揺れる。
 島民達は巨大なハンバーガーをレイチェルから受け取ると、一心不乱にかぶりついてゆく。
「さっきのハンバーガーとはまた違う美味さだ!」
「今までのは主食って感じだが、これはなんていうか、いくら食べても満腹感が得られない感じだな?」
「でもクセになるぜ」
 ザ・ジャンクフードというべきチェーン店のハンバーガーは、既に完成品なので温められるだけで食べられる手軽さも人気だ。
「スポンサー様のおかげで、できたて完成品だから調理組の時間稼ぎにもなって一石二鳥! これで宣言費も稼げて一石三鳥!」
 レイチェルは小さく拳を突き上げ、自分の行動を自賛する。
 島民がハンバーガーとスナック菓子で食い繋いでいる間に、夢ヶ枝は持ち込んだ食材で調理を開始。
「それでは、食パンとフルーツ各種、大量のホイップクリームを使ったフルーツサンド等如何でしょう?」
 夢ヶ枝は、泡立てたホイップクリームを食パンに塗りたくってフルーツを配置すると、もう1枚の食パンで挟みこんだ。
 そして、正方形の食パンの対角線上に包丁を入れれば、なんと、断面がフルーツで出来た大輪の花が咲き誇った。
「こうすれば見た目も鮮やかですぅ。此方でしたら、其々の好みに合わせてフルーツを変更することも出来ますので、遠慮せず申し出て下さいねぇ?」
 オレンジ、キウイ、イチジク、イチゴなど、切断面が花の部分になるフルーツも豊富だ。
 味はもちろん、断面の芸術性の高さに、島民達はまるで子供のようにはしゃいでいた。
「すごいっ! パンの間に色んな花が咲いててキレイ!」
「ねぇ見て! これ、ちゃんと茎と葉っぱまで表現されてるよ!」
「こっちはブドウを並べて藤の花みたいになってるわね!」
 やはり断面の美しさゆえか、夢ヶ枝のフルーツサンドは島民の女性達の心を鷲掴みにした。
 と、賑わっている中で、やはりいつの間にかマスハラがドサクサに紛れてハンバーガーとフルーツサンドを貪っていた。
「このハンバーガー……、まさにエンプティーカロリーの象徴だな!? これは我が身を犠牲にして島民の口に入らないよう駆逐しなければ! こっちのフルーツサンドも糖質の塊じゃないか! いかん、いかんぞ! あむあむあむ……」
「って、しっかり味わってるじゃねぇか!」
 マスハラが来るのを待ち構えていた七瀬・夏希(UDC特殊部隊員・f29827)は、神をも捕縛すると歌われる縄紐の神器を用意すると、食事に夢中になっているマスハラの身体に縄紐を巻き付けて捕縛してしまう。
「ぬぅ? なんだこの縄紐は! だがこの程度、我が筋肉の妨げにならぬ! ふぬうぅぅぅんっ!」
 マスハラが全身に力を込めて縄紐を引き千切ろうと試みる。
 次第にパンプアップしてゆく筋肉に縄紐が食い込んでゆく。
 七瀬はすかさずユーベルコード『属性付与 Type.2(エンチャント・アーティファクト)』でこれに対処する。
「させるかよ! オラ、チャンプ! 神器の鉛玉のフルコースだ。遠慮せずに味わいな!」
 グリップに【1】と刻印された拳銃神器が大量に複製され、七瀬の周囲に浮遊する。
 その61個の複製された拳銃神器を1つに合体させて強化、グリップの数字が【61】に変化する。
 七瀬はオリジナルの拳銃神器と、複製強化された拳銃神器の二挺拳銃を用いて、捕縛されているマスハラへ容赦なく銃弾を浴びせてゆく!
「グワーッ!」
 本来ならば、マスハラのユーベルコードでパンプアップした筋肉が、銃弾を弾き返すはずであった。
 しかし、過剰の食料を摂取した今のマスハラの肉体は、枯渇していた脂質や糖質によって筋肉の硬度が弱まってしまっているのだ!
「島の人達には味気ない食事を強要しておきながら、自分は旨いものを食っていたってわけだ。好きなものをたらふく食ってなお、その身体を維持してるってんなら大したもんだが、あんたはコンキスタドール。その身体だってメガリスによるものだろう?」
「バカを言え! この体は、毎日の弛まぬ努力と研鑽の賜物からだ! メガリスなんかに頼るか、愚か者め!」
 せせら笑うマスハラ。
 だが、そんな巨人に変化が起き始めた。
「な、なんだ、この猛烈な倦怠感と飢餓感は……! ああ……腹が減った……栄養を摂取しないと、目眩がしてきたぞ……!」
「お、ようやく効果が出始めたか」
 七瀬はハンバーガーを主食にフルーツサンドを口の中へ放り込んでいた。マスハラの顔の目の前で。
「どうした? 元気がなさそうだな? 筋トレで解決してみたらどうだ? その神器の縄紐を解けたらの話だがな?」
「頼む! この縄紐を解いてくれ! うぅ、目の前で他人が食べている様子を見せ付けられると、余計に腹が減る!」
 暴れるマスハラ!
 そこへレイチェルがオーバースローで振りかぶって……特大ハンバーガーを投げた!
「そぉいっ!」
 投げ付けられたハンバーガーは、マスハラの口の中ど真ん中へ叩き込まれた!
「わんこそばならぬわんこバーガーしてカロリーで潰すぞオラァアンッ! 食べさせてあげるからありがたく咀嚼しなよ!」
「もご、もごごごっ!」
 意外と水分量の少ないハンバーガーを飲み物なしで口に詰め込まれるのは、割と拷問に近い。
 口にハンバーガーを押し込まれ続けるマスハラは、目を白黒させて首を横に振る。
 どうやら拒否の意思を示しているようだ。
「おいおい、食べ物を粗末にするとか、骸の海に還す前に少しお灸を据えてやらんとな」
「ほんとそれ。アタシだって食べたくて食べてるわけじゃないのに!」
 身動きの取れない上にユーベルコードも封じられたマスハラへ、七瀬が二挺拳銃でドバドバと銃撃を浴びせると、レイチェルは近くに設置されたマスハラの銅像を怪力で鈍器のように扱い攻撃を繰り出した。
「さあ、お前もアタシみたいになれえ!」
 レイチェルに至っては、私怨も籠もって激しく殴打するたび、全身の贅肉が燃焼されてムッキムキのナイスバディに豹変してゆく!
 これがレイチェルの真の姿である!
「ああ、痩せたままでいたいなあ……無理だろうなぁ。だからお前が悪い! 食べてもその体型が維持できるお前が許せない!」
 マスハラの銅像をフルスイングして、敵の顔面をクラッシュ!
 マスハラはあまりの痛撃に地面を転がると、縄紐を肩の関節を外して無理矢理に脱出!
「……ごっくん! くそっ! ここで死ぬわけにはいかない! さらばだ、猟兵ど、もおぉぉぉぉっ!?」
 突如、マスハラの身体がベシャッと地面に押し付けられるように膝から崩れ落ちた。
「大いなる豊饒の女神の名に於いて、仇なす者達に厳格なる裁きを」
 これは夢ヶ枝のユーベルコード『豊乳女神の加護・処檻(チチガミサマノカゴ・セイダンノロウゴク)』の効果だ!
「半径900m以内であれば、女神の波動を浴びた対象は、超重力で押し潰されますぅ。更に、追加効果ですぅ」
「ぎぃやあああぁぁぁぁあっ!」
 なんと、増原の身体の内部から、棘が食い破るように皮膚を裂き始めたではないか。しかも何本も!
「これは、これまで話したマスハラさん自身の強さの自画自賛の数に応じて棘が体内から生み出されて外へ突き破って追加攻撃が発生しますので。その様子だと、今までだいぶ自画自賛されたようですねぇ?」
 あっという間に全身が棘だらけになったマスハラは、空腹感と激痛に苛まれて悲鳴を上げ続けてしまうのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

初志・貫鉄
即興共闘歓迎

美味くてカロリーのある、ついでに言えばジャンクな感じなのがいいんだろ?沢山一気に提供することも考えれば、メニューは一つ。ホットドックだな!

アックス&ウィザース産のワイルドボアの粗挽きソーセージを鉄板でパリッと焼き上げる
ホットドックは、コッペパンにソーセージのみ
ケチャップ・マヨネーズ・イエローマスタードはお好みで
そして、合わせるのはコーラ!

UCで分身して客の列を処理しつつ近寄ってくるマスハラ野郎には、本体で対応

俺の自慢の、ぶっといソーセージを食らいやがれぇっ!
ホットドックを相手の顔面に突き出しながら、そのまま口に押し込む
そのままは気を纏い近接戦、美味いもん食いながら海に還りやがれ!


霧島屋・もなか
アドリブ、絡みOK


カロリーの高い食べ物かぁ…やっぱし甘い物やね!
皆、あたい特製のスイーツ食べて元気出して!

飢えた島民を救う為もなかは家業で培った製菓の腕前を発揮する
生クリームたっぷりのケーキやチョコレートパフェに焼き菓子等々
大量の高カロリーな極上スイーツが完成

もなかはお年頃の乙女
甘い物が好きだが体型維持のダイエットで控えたり
猟兵として戦う為に鍛えてる
己に課すならまだしも度を越えた鍛え方や制限を他人に強要し
食べ物を蔑むことは許せない!

『食事は生命の源で人生を豊かにする』
先祖代々続くケーキ屋兼カフェ一家の誇りがもなかにも脈々と受け継がれてる

そしてもなかはUCを使いスイーツを貪るマスハラを懲らしめる



 猟兵の攻撃を浴び続けたマスハラは、既にボロボロの死に体だ。
 最後のダメ押しを決めるべく、初志・貫鉄(拳食合一の功徳奉士・f26667)が調理を開始する。
「美味くてカロリーのある、ついでに言えばジャンクな感じなのがいいんだろ? 沢山の量を一気に提供することも考えれば、メニューは一つ……!」
 コッペパンの表面を強火かつ短時間で焼き、アックス&ウィザース産のワイルドボアの粗挽きソーセージを鉄板でパリッと焼き上げる。
 軽く焼き目が付いたコッペパンに、鉄板で焼いた極太のワイルドボアの粗挽きソーセージだけを挟んだシンプルな一皿が完成する。
「シンプル イズ ベスト、つまりホットドックだな!」
 ホカホカのホットドックは、ただパンにソーセージを挟んだだけなのに、どうしてこんな悪魔的な魅力が溢れ出るのだろうか。
「ケチャップ・マヨネーズ・イエローマスタードはお好みでな? そして、これとベストマッチな組み合わせはコーラだ!」
 ドンッと瓶に入った黒色液体がシュワシュワと炭酸の弾ける音を立てる。
 カロリーにカロリーを重ねるという罪深いコンボ!
 これぞ罪! 罪と言う名の食べ物! フード・オブ・ギルティ!
 島民達は雑多なのに本能へ訴えかける美味しさを爆発させるホットドッグに、まるで取り憑かれたかの如く一斉に群れをなして押し寄せてきた!
「おいおい、押すな押すな! 一列に並べって! ホットドッグは逃げたりしないぜ?」
 初志はユーベルコード『天魔羅身形(カーママーラ)』で分身を呼ぶと、島民達を一列に並ばせ始める。
「具現せよ、水鏡に写りし己が黒蓮」
 本体はホットドッグを焼いては島民達へ提供し、分身は『此処が最後尾!』と書かれたプラカードを持って島民達を案内してゆく。
 と、初志の隣にトコトコと歩み寄る、なんともガーリーなカワウソがやってきた。
 新しい妖怪、霧島屋・もなか(ゆめかわ❤️かわうそちゃん・f27972)である。
「ホットドッグ屋のおまはん、隣、失礼するんよ」
 そそくさとホットプレートを熱し始めると、ホットケーキミックスを牛乳で溶き始めた。
「カロリーの高い食べ物かぁ……やっぱし甘い物やね! そろそろデザートが恋しいやらぁ? 皆、あたい特製のスイーツ食べて元気出して!」
 美濃弁のもなかは、カワウソハンドで器用にホットプレートに生地を薄く広げて焼き始めた。どうやらクレープ生地を量産しているようだ。
 もなかは下町にあるケーキ屋を兼ねたカワウソの大家族の長女だ。
 実家の老舗カフェ『cafeパーラー きりしまや』で看板娘を張っている彼女は、菓子作りの腕もプロ級の手腕である。
「生クリームたっぷり❤なミルクレープ♪ そしてこっちはチョコレートパフェ❤ フルーツとホイップクリーム満載のパンケーキもあるから、ようけ食べてってやー!」
 ハイカロリースイーツの一個師団が島民達の胃袋へ襲来!
 ホットドッグを片手に甘々スイーツを食べるという、まさにカオスが目の前に誕生した。

 そんな中、マスハラがようやく再起すると、体力回復のために猟兵2人の作った料理を奪い取ろうと襲いかかる!
「そんな罪深いカロリーフードは没収だ! 私に喰わせろ!」
「そんなに食べたいなら、お望み通り喰わせてやるよ!」
 初志本人は、マスハラ用に焼き上げていたアッツアツの超極太ソーセージを特大コッペパンに挟むと、槍めいてマスハラの口めがけて突き立てた!
「俺の自慢の、ぶっといソーセージを食らいやがれぇっ!」
「モゴォッ!?」
 ソーセージがマスハラの顎関節を破壊!
 気道を塞がれたマスハラが、ソーセージを口に加えたまま、砂浜の上で七転八倒!
 筋肉パンプアップによる絶対防御も、内部からの攻撃には無力すぎた。
 というか、今のマスハラに、ユーベルコードを発動させる余裕なんてなかった。
 これに、もなかもユーベルコード『べりべりきゅー甘味獺祭ふるこぉす(デザートビュッフェフルコース)』で連携を図る。
「女の子はお砂糖と可愛いものと甘いものと甘いものと甘いもので出来てるんやわ! そして食事は生命の源で人生を豊かにするんやわ!」
 彼女のゆめかわなポシェットの中から、尋常ではない量のお菓子を取り出して自らの口に運んでゆく。すると、もなかの戦闘力と女子力が強化され、可愛く強くバトル開始!
 更に、どこからともなく取り出したのは……軽機関銃!
 しかもめっちゃデコってる! 女子力高い!
「あたいは花も恥じらうお年頃の乙女! 甘い物が好きやけど、体型維持のダイエットで控えたり、猟兵として戦う為に鍛えてるんやわ。体重管理や食事制限は、己に課すならまだしも! 度を越えた鍛え方や制限を他人に強要し、食べ物を蔑むことは許せない!」
 先祖代々続くケーキ屋兼カフェ一家の誇りがもなかにも脈々と受け継がれてる。ゆえに、マスハラの言動は万死に値する!
 お菓子モチーフの乙女心くすぐる甘々な可愛いらしい軽機関銃の銃口から、硝煙とマズルフラッシュと鉛弾を撒き散らす!
 女子力(弾幕)!
 はたして女子力とは一体、何なのか!?
 BATATATATATATATATATATATATATATATAT!!!!!
「モゴッ! モゴゴッ、モガァーッ!!」
 ユーベルコードを使用できないマスハラは、今や軽機関銃の的に他ならない。
 全身を撃ち抜かれ、ラズベリーソースを浴びたが如く真っ赤に染まるマスハラの身体へ、深く呼吸を整えて覇気を漲らせた初志が肉薄!
「そのまま美味いもん食いながら、骸の海に還りやがれ!」
 低い姿勢でマスハラの懐へ潜り込んだ初志は、飛び上がりながら拳を天へ突き上げた!
「六根清浄ォッ!!」
「アバーッ!!」
 顎をカチ上げられて強制的にソーセージを咀嚼したマスハラは、そのまま打ち上げられてお星様へとなってしまったとさ。
「サヨナラ!」
 筋肉ハゲは空中で爆発四散!
 断末魔と一緒に、汚ねぇ花火がグリードオーシャンの青空に咲いた。

 こうして、罪深き飯テロバトルは、猟兵達の大勝利で幕を閉じたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 冒険 『沈んだ宇宙戦艦に潜むモノは?』

POW   :    肉体の挑戦、水浸しの通路を息を止めて一気に突き進め!

SPD   :    これは罠か、目覚めた迎撃システムを華麗にすり抜けろ!

WIZ   :    変な光が? 僅かに動く艦内の制御システムを利用せよ!

👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 筋肉クソハゲマスハラゴミカス野郎を始末した猟兵達。
 だが、島民達は狼狽していた。
「急がないと、第七海嘯【王笏】の連中の増援がこの島にやってくるぞ!」
 なんと、筋肉クソハゲマスハラゴミカス野郎の増援要請は、未だ効力を有しているらしいのだ!
 どうにか阻止できないかと猟兵達は島民へ尋ねた。
 すると、島民達は頭を抱えながら教えてくれた。
「この島、なんかでっかい鉄の塊で出来てるだろ? まだ探索しきれていない区画も多くてさ……」
 マスハラ島は、元はスペースシップワールドの宇宙戦艦出会った。
 それが海に半分以上が沈み、島を形成している。
 つまり、島の『内部』へ猟兵達も探索ができるということだ。
「島の内部の最奥に、【王笏】が描かれた海賊旗のメガリスがあるって話だ。それを破壊すれば、増援は止められるはずだ!」
「けどよぉ? 島の『内部』は危険すぎるぜ? 先月、マサヤは止める声を聞かずに探索しに行ったっきり、帰ってこなかっただろ?」
「なんでも、人体をバラバラに刻む光線や、妙な鉄屑人形の襲撃や、どうやってもドアノブがない扉があったりするらしいぜ?」

 島民達の話をまとめると……。
 グリードオーシャンは、UDCアースでいう大航海時代レベルの文明であり、宇宙戦艦のようなオーバーテクノロジーを使いこなす術は持ち合わせていない。ゆえに、人体を切り刻む熱戦レーザー、未だ稼働し続けている警備ドローン、そして電子ロック式ドアなどは、彼らにとって不可思議な代物なのだ。
 要するに、海賊旗のメガリスがある最奥の区画へ乗り込むために、猟兵達はこれらのトラップや障害を突破しなくてはいけないのだ。
 一刻の猶予がない今、直ちに行動を開始し、敵の増援を阻止せよ! 猟兵達!
備傘・剱
筋肉親父の次の相手は宇宙船か…
ま、カロリー消費には丁度よさそうな奴ってな
本業、開始って奴だ

宇宙船の侵入者妨害システムの無効化は、かなり、面倒な物が多いからな
遊戯守護者を呼び出して、先行させよう
式神もつけておけば、トラップの解除や、無効化もできるだろうし、失敗しても、オーラ防御や念動力、空中浮遊があるからな
機械的なトラップも、誘導弾で破壊すれば、無力化は荘、難しくはないだろう

で、メガリスの破壊だが…
もったいないが、この島の平和の為にゃ、仕方がないわな
遠慮なく、破壊させてもらおう

…もしかして、あいつが筋肉つけてたのって、これを攻略するため、とかそれはない、よな?

アドリブ、絡み、好きにしてくれ


番場・レイチェル
※アドリブ・連携歓迎

――ちょ、増援とか洒落になんないの!
急いでハンバーガーを食べながら、急いで【ダッシュ】で最奥部を目指す! 返還直後で、急いで食べたとはいえまだ十分に肉を蓄えてないから、【選択UC】になってるけど、これはもう仕方ない!
普段出せないような機敏さで罠を回避して、メガリスを殴って(怪力)破壊する。
「間に合えええええええ!!!」
これでも元運動部、絶対に間に合わせるの!



 マスハラ島は、もともとはスペースシップワールドの星海に浮かんでいた、巨大な宇宙戦艦である。
 島の一画の錆び付いたハッチをこじ開けた備傘・剱(絶路・f01759)は、やれやれと肺から息を吐き出す。
「筋肉親父の次の相手は宇宙船か……。ま、カロリー消費には丁度よさそうな奴ってな」
 備傘は探索者でもある。ダンジョンや遺跡を前にして、体の奥底から情熱が滾る。
「――本業、開始って奴だ」
 備傘がハッチから体を滑り込ませ、島の『内部』へ潜り込んでいった。
 その後ろを、先程の戦闘で激ヤセした番場・レイチェル(ミートコンバーター/食べたくない・f27452)が続く。
「――ちょ、増援とか洒落になんないの! あと痩せててよかった!」
 普段の巨体のままでは、狭いハッチに身体が入らなかったであろう。
 だが、レイチェルの足取りが明らかに重い。
「お腹空いた……。駄目、もう無理……食べなきゃ……っ!」
 レイチェルは、スポンサーが提供してくれたハンバーガーを両手に、左右交互に喰らいつき始めたではないか!
 すると、たちまち彼女の身体が横へ膨張し始めてゆく!
「げぇっぷっ! もう贅肉は十分の筈――いくよ、肉変換(ミート・コンバート)!」
 ユーベルコードを発動し、自身に溜め込んだ脂肪を戦闘力に変換する!
 ――かと思いきや?
「……え、嘘……足りない……?」
 レイチェルは先程の筋肉モリモリのスーパーガールではなく、スリムなボディに変わってしまった。
 変換する脂肪の量が足りず、筋肉まで戦闘力に変換されてしまったようだ。
 しかしこの姿は、レイチェルがかつて特異体質になる以前の本来の姿!
「やだ、身体が元に戻ってる! 身体が軽い! これなら……イケる!」
 レイチェルは備傘を走って追い越すと、廊下の角を勢いよく曲がった。
 すると、前方から赤熱レーザーカッターが網目状に迫りくる!
 このままでは、レイチェルの身体が賽の目状で細切れになってしまう!
「いっけぇぇぇぇぇっ!」
 だがレイチェルは来た通路を戻らず、むしろ突撃、そして飛び込むように前方へ跳躍!
 そのまま、レイチェルの身体が赤熱レーザーカッターの網目を見事にくぐり抜けていった!
「おい、マジか。とんでもない身のこなしだな?」
 備傘は、防衛システムそのものをダウンさせようと、ユーベルコード『遊戯守護者召喚(サモン・イチタリナイ)』で呼び出した妖怪イチタリナイに破壊工作を命じていた。
「宇宙船の侵入者妨害システムの無効化は、かなり、面倒な物が多いからな。遊戯守護者(イチタリナイ)を呼び出して、先行させよう。そして、罠を見つけたらサイコロを投げ付けて破壊してもらおう」
 妖怪イチタリナイが投げたサイコロは、不思議と罠の起点や機械へ吸い込まれてゆき、全てファンブルを叩き出して動作不良へ追い込んでゆく。相変わらず出目が腐ってる。
 たとえ、たまに腐らなくても、妖怪イチタリナイは身を挺して備傘をオーラ障壁で守り抜いてくれる。なんて忠実な妖怪なのだろうか。
「で、メガリスの破壊だが……もし発見したら、もったいないが、この島の平和の為にゃ、仕方がないわな。遠慮なく、破壊させてもらおう」
「うん、賛成! というか早く見付けなきゃ! とうっ!」
 警備ドローンを素早い連撃で破壊したレイチェルは、怪しげな小部屋を発見した。
「ここ……かな?」
「ちょっと待て。今、解錠してみる」
 備傘は電子ロックを持ち前の探索者の勘と技術でこじ開けることに成功した。
 2人が踏み込むと、そこには海賊旗が!
「「そこだああぁぁっ!」」
 2人は同時に部屋に踏み込むと、そのまま海賊旗を破り捨てた!
 これでおわった、かと思いきや?
 足元になにか書き置きがあった。
『残念! 偽物に引っかかるとは修行不足! 筋肉を鍛えてこい!』
 これは、倒したマスハラ直筆のメモであった。
「うわ、腹立つなぁ……!」
 まんまと引っかかってしまったレイチェルは、その場で地団駄を踏む。
 備傘も眉間にシワを寄せて低く唸るも、ふと、ある考えが思い浮かんだ。
「……もしかして、あいつが筋肉つけてたのって、これを攻略するため、とか……それはない、よな?」
「……まさか、ね?」
 あまりにも厳重な警備とトラップを張り巡らした結果、マスハラ自身も攻略困難な道程になってしまった、なんてことが用意に想像できてしまった。
 2人は乾いた笑いを互いに漏らしつつ、この先のトラップ解除に精を出し始める。
 まるで、頭に過ぎった『もしや?』の仮説を忘れるために……。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

夢ヶ枝・るこる
■方針
・【POW】使用
・アド/絡◎

■行動
確かに、知らなければ対処は難しい場所でしょうねぇ。
何とかやってみましょう。

この様な場所でしたら『対応力』を重視しておくのが良さそうですぅ。
【遍界招】を使用、『各種センサー』として使える『ゴーグル型祭器』を召喚し着用して参りますねぇ。
『熱線』は探知さえ出来れば『FSS』で防ぎつつ[砲撃]で破壊出来ますし、『警備ドローン』や『電子ロックドア』は同様に『FRS』の[砲撃]で破壊、足元の罠等は『FBS』を嵌めて浮遊すれば回避可能ですぅ。
『情報の無い罠』も有るでしょうが、随時【遍界招】で『状況に応じた祭器』を召喚すれば対処可能でしょう。

着実に突破して参りますねぇ。


初志・貫鉄
即興共闘歓迎
POW

骸の海に還っても最後まで傍迷惑な奴だな
愉快な仲間たちとの思い出のソーダ水をグビッといって、水中行動の補強
コックコートを脱ぎ、褌一丁になった後は真の姿を開放
パンプアップし筋肉を一回り増大!褌姿の筋肉モリモリマッチョマンの変態爆誕!

マスハラなんてやりはしねぇ、こんな身体にあこがれる奴が目指せばいいのさ!

そんな風に啖呵をきって、覇気を練ってオーラ防御で流線形を作り水流の抵抗を軽減
息止め素潜りで潜り、水中機動で一気に突き進む!
UCを使い、進行方向の邪魔なものを確認でき次第即座に排除

目標物を発見すればすぐさま破壊だ!
この島は、これから栄養バランスを考えた普通の食事を楽しむんだからなっ!



 マスハラ島の『内部』を捜索する猟兵達。
 その行く手を様々なトラップが阻む。
「確かに、知らなければ対処は難しい場所でしょうねぇ。何とかやってみましょう」
 夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)は、ユーベルコード『豊乳女神の加護・遍界招(チチガミサマノカゴ・アマネクチヘノマネキ)』で女神の祭器を召喚し、その形状を状況に応じて変えながら進んでゆく。
「ったく、骸の海に還っても最後まで傍迷惑な奴だな?」
 初志・貫鉄(拳食合一の功徳奉士・f26667)も夢ヶ枝と共に、島内部の最奥を目指している。
 ある時は己の体力で乗り切り、またある時は機転を利かせ、2人でトラップを乗り越えて進んできたのだ。
「待って下さい、この先は水没してますねぇ」
 夢ヶ枝は、目の前の区画が完全に海水に沈んでいると指摘。
「他の道は行き止まりでしたし、どうやら本命はこの先のようですねぇ」
「ここからは水中を移動しろってことか。やれやれ、俺のコックコートがずぶ濡れになっちまうな」
 初志はやむなく、その場でコックコートを脱ぎ始めた。
「仕方がねぇ。衣服は此処で脱ぐか」
「わぁ……っ! えっと、ズボンも脱ぐのですぁか?」
 顔を覆った指の隙間から、チラリと初志の肉体を覗き見る夢ヶ枝。
「当たり前だろ。水を吸った衣服は、水の中じゃ拘束具と変わらんからな。お前さんも水着があるなら着替えたほうが良い。俺は後ろを向いててやるから」
「ありがとうございますぅ……」
 夢ヶ枝は、いつも持参しているサイズ調整済の衣装セットの中から、ホルスタイン柄の水着を取り出す。
 シュルシュル……と帯をほどき、下着を外す衣擦れの音が微かに聞こえてくる。
「み、見ないでくださいねぇ? 今、何も身につけてませんし……」
「分かっている。手早くやってくれ。時間がないぞ」
 後ろを向いたまま、初志は鍛え上げられた筋肉に力を漲らせ、褌一丁のまま気合を入れた。
 ちなみに、コックコートは几帳面かつ丁寧に折り畳んでおいた。
「お待たせしましたぁ。それでは、参りましょうかぁ」
「おう、なかなか似合ってるな、その水着。そうだ、此処に戻ってこられるように、目印を付けておくか。さて、潜るぞ」
「は、はいですぅ……(褒められましたぁ……)」
 雄々しい肉体美を誇る初志を、夢ヶ枝は恥じらってまともに見ることが出来なかった。
「お前さん、そんな顔真っ赤にならなくとも……。それに、俺の筋肉はこんなもんじゃない。見ろ、これが……俺の真の姿だ!」
 グッと全身に力を込めた初志の筋肉が、メキメキと音を立てながら異常隆起を始める!
「上腕筋は丸太のごとく! 大腿筋は生ハム原木が如く! 大胸筋は鉄板の如く! 腹筋は板チョコの如く! そして、大殿筋はクルミの如く! 太く! 雄々しく! 逞しく! ガチガチだぜ!」
 パンプアップし、己の筋肉を一回り増大させた、褌姿の筋肉モリモリマッチョマンの変態が爆誕した!
「どうだ? これが、真の筋肉ってやつだ! マスハラなんてやりはしねぇ、こんな身体に憧れる奴が目指せばいいのさ! 付いてこれるヤツだけが付いてこい!」
「すごく、大きいですぅ……」
 夢ヶ枝は、ひとり筋肉サンバカーニバル状態の初志を見て、言葉をなくしてしまっていた。

 水中でも、宇宙戦艦らしいトラップは健在であった。
(我が意、我が覇気、未熟なれど遠方へ差し出す掌と成らん!)
 覇気を練り上げ、拳形の明王尊への憧憬を放つ初志。
 向かってきた警備ドローンが水中で爆散した。
(ここの機械って水中で壊れないのか? 水中に適応してやがる!)
 AIの自己学習の賜物なのか、猟兵達へ容赦なく襲いかかってくる警備ドローンの群れ。
(金剛夜叉明王尊掌(ヴァジュラヤクシャ)!)
 第2波もワンパンチで退け、彼は夢ヶ枝を引率する。
(覇気を纏って、俺の周りに流線形のオーラ球体を作っておいて正解だったな。水流の抵抗を軽減しているおかげで、移動速度が上がっている……!)
 ドローン達を退けた2人は、水面に顔を出そうとした。
 だが、それを夢ヶ枝が静止する。
 今、彼女はゴーグル型祭器を装着し、水面越しにセンサー類を検知したのだ。
(赤外線レーザーが張り巡らされていますねぇ。このゴーグルで『感応力』や『対応力』を強化しておいて正解でした)
 此処は夢ヶ枝が先行し、ひとり水面から顔を上げる。
 そして、レーザー発生装置を数カ所特定すると、FSS(フローティングシールドシステム)での浮遊する小型ビームシールドで遮断しつつ、付属の砲身からの射撃でこれを破壊!
「もう大丈夫ですぅ」
「……ぷはぁ! 酸素が恋しかったぜ。って、おい、あれを見ろよ」
 初志が水から這い出て指差した小部屋の先に、ぼんやりと輝く海賊旗が!
 確かに、傍には【王笏】の紋章が描かれている!
「あれですねぇ? それでは、破壊しましょうかぁ」
「だな。すぐさま破壊だ!」
 2人は小部屋に乗り込むと、初志は拳型の覇気を乱射し、夢ヶ枝はFBS(フローティングブレイドシステム)のビーム光輪を射出した。
 海賊旗は弾幕と光輪の刃に引き裂かれると、たちまち纏っていた光が失われていった。
「……おわった、のか?」
「ええ、やりましたねぇ」
 初志と夢ヶ枝は、目的のメガリスの破壊に成功した!
「さあ、帰るか。この島は、これから栄養バランスを考えた普通の食事を楽しむんだからなっ!」
「でしたら、祝勝会を開かないといけませんねぇ?」
 援軍を阻止し、ようやくマスハラ島に平穏が訪れた。
 島の外へ脱出した猟兵達は、島民達と一緒に、飲めや歌えやの自由な宴会を楽しむのだが、それはまた、別のお話である。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年10月05日


挿絵イラスト