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ハートブレイク・デイズ

#UDCアース

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#UDCアース


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●とある噂話
「ねぇ、知ってる?」
 とある場所にある、とある中学校。どこにでもある市立の数字だけを冠した中学校だ。
 その学校にはとある噂話があった。
 朝の教室、先生が来る前のたわいないひと時。少女は語る。うっすら笑みを浮かべながら、楽しげに。その話は楽しいものなのだ、と思わせるかのように。
「夜中の0時に中庭の――に生贄を捧げたら、願いが叶うんだって」
 叶えてくれる願いの大きさは、生贄の大きさに比例するの。
 なら、人間を生贄にしたら、どんな願いことを叶えてくれるんだろう?試してみようか!

 ほら、居なくても良い子なら、そこに居るじゃない?

 教室の片隅の少女は、小さく震えた。


 言葉の刃は心を突き刺す。小さな心は、ずたぼろに壊されかけている。そして、今日は身体も、らしい。
 噂話なんて知らない。きっと彼女は、噂話を口実に、私を傷付けたいだけなのだ。
 ざんばらに切られた髪も、焦されたスカートも、ボタンが取れてしまったブレザーも、口実。
 生贄なんだから何をしてもいいでしょ、なんてどの口で言えるのだろう。彼女は私を、同じ人間だと思っていないのだ。
 人間以下の生物を、遊びで使ってやっている。きっと、そう。
 
 今は、何時だろう。夕方のホームルームが終わって、皆が帰り始めた時間だろうか。
 手は後ろに縛られ、足もまとめて括られている。目は目隠しされていて。きっと、中庭に転がされたんだろう。土の匂いが鼻をくすぐる。傍にあるのは桜の木だろうか、葉っぱが揺れる音が聞こえた。
 今日は家に帰れないのかな…。瞳を開いても、閉じても、何も見えない。
 少女は、何も知らずに、そこに居るのだった。


●グリモアベース
「…集まってくれてありがとうございます。」
 冬池・宇奈(冬色のファンタジア・f27260)は集まった猟兵達へとぺこり頭を下げ、話を始める。
 最近UDCアースの学校で起こる事件が次々に予知されている。何かしらの召喚が行われ、UDC怪物が呼び出されているというのだ。
 学校内で呼び出されてしまえば大変なことになることは確かだ。大事になる前に何とかしなければいけない。

「この学校で行われる召喚の儀式なんだけど…生贄を捧げることなんだって」
 何とも物騒な話である。だが、それが実行されるというのだ。

「…夜の0時に、中庭のどこかに生贄を捧げれば願いが叶う、だなんて…誰が考えたんでしょう」
 願いが叶う、だけなら可愛らしいジンクスだったのに。

「…私が予知したのは、この学校の学生が生贄にされているところです。…どうやら、いじめにあっているらしくて」
 この噂話を実行した人物は、噂話が本当でも、嘘でもどちらでも構わないのだ。ただ、少女を虐めて、自分の支配欲を発散しているだけに過ぎない。

「…だけれど、この噂話は本当です。この儀式が成功すれば、UDC怪物が召喚されてしまう。そうすれば、朝に登校してきた学生たちはみんな、死んでしまうかもしれない」

「皆さんにしてもらうことは、この召喚を阻止してもらうこと。…まず、中庭という場所だということはわかっているんです」
 でも詳細はわからない。だからまず、学校に調査をしてもらわなければいけない。
「ですが、気を付けて。学校では怪奇現象が発生しているようです。…詳しく言えば、皆さんの心に干渉し嫌な物の幻覚を目の前に出現させてくるのです」
 嫌な物、嫌なこと、嫌な人。誰でもそういうものはあるだろう。儀式を阻止しようとする猟兵達を妨害しようとしているのだ。
 それに対処しながらも、生贄が居る場所を探さなければいけない。

「召喚を阻止出来れば、召喚途中にあるUDC怪物が召喚を完遂させるために他のUDCたちを呼び寄せてきます。名を『雑踏』。誰かのたくさんの足です」
 踏みつけられれば痛い。なんとか倒さなければいけない。
 それを倒せば召喚途中のUDCが出てくる。
「『這い寄る病魔』。病原菌を操るUDCです。…様々な病気が寄り集まり一つになったものだと、言われています」
 それらを倒せば、この噂話は失敗に終わる。
「生贄にされた少女のことは、放っておけば明日の朝に誰かに見つけてもらえるでしょう。…何かを、貴方達がしたい、というなら止めません」
 助けるのも、そのまま朝まで放置するのも。また、少女にとっては虐められる毎日が始まるのだからきっと何も変わりはしない。

「…それでは、お願いします」
 グリモアの光を手のひらに宿し、ゲートを開けば猟兵達をUDCアースへと送ったのだった。


笹山ぱんだ
●こんにちは、笹山ぱんだです。今回はUDCアース、宜しくお願いします!

今回『学校であることを活かした』プレイングをしていただいた場合は、プレイングボーナスがあります。

第1章:『UDC召喚阻止』
中学校に行き、UDCの召喚を阻止してもらいます。時刻は夕方。残っていた生徒たちがゆっくり帰りだす時間です。
皆さんが嫌な物、嫌な人、いやなことが目の前に幻覚として現れます。
それに対処しながらも召喚を阻止してください。


第2章:『雑踏』
異次元を通して現れる、誰かの足のUDCです。
縦横無尽に戦場を踏みつけるでしょう。


第3章:『這い寄る病魔』
様々な病気を集めたアンハッピーなUDC。不完全な召喚ながらも強いので油断なさらぬように。
病魔が生き残るためには人間が病気になる必要があり、そのためだけに活動しています。

●一枝 純
中学1年。クラスメイトからのいじめを日々受けているネガティブな少女。
自分なんて居なくていいと思っているし、どうなってもいい、と思って諦めている。
また、家族の方にはいじめっ子が『友達の家に泊まる』という連絡を行っているので一般人の捜索が来ることはありません。
中庭のどこかに手首と足を縛られ、目隠しをして転がされています。
彼女に対しては、何もしなくてもいいし、何かをしてもいいです。
この事件が解決したとしても、彼女にあるのはいつもの日常なのですから。

それでは、良き戦いを。
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第1章 冒険 『UDC召喚阻止』

POW   :    UDCの発生原因となりそうなものを取り除く

SPD   :    校内をくまなく調べ、怪しげな物品や痕跡がないか探す

WIZ   :    生徒達に聞き込みを行い、UDCの出現条件を推理する

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

セプリオギナ・ユーラス
病魔と聞いて。

わたくしには経験がございませんが……学校という閉鎖空間は、ひとの精神を病ませるに充分な要素を孕んでいるものでございます。
(ころり、転がる◆正六面体)(帰り際の生徒たちから【コミュ力】による【情報収集】を)

──ああ
(耳鳴りがする)(かつて救えなかったものたちのこえが)(助けを求めるなにかたちのこえが邪魔をする)
いいえ、わたくしは。
(今は。)
救うべきものを救わねばなりません。
(過去には、もはや救えるものなどなにもないのだから)
誰かを傷付けなければならないほどに病んだ子どもも、そのせいでこころに傷を負った子どもも。どちらも等しく、救わねばならないのだから──



●忘れられぬもの
 オレンジの空、夕方の色が校舎を包み込む。その時間は短くすぐに黒い色が空を包んでしまうだろう。
 ころり、転がる正六面体――セプリオギナ・ユーラス(賽は投げられた・f25430)は帰り際の生徒たちから情報を拾う。
「――、ねぇ、本当にあそこに転がってるの?きつーい」
「…可哀想じゃない?」
「しっ、聞かれたらどうなるかわかってるの?次の標的にされるよ」
 2人の女性とが、何かについて話している。ビンゴだろう。中庭のどこかに転がされている少女のことだ。

 不意に、セプリオギナの身体を包み込むのは生ぬるい気配、耳鳴り。
(――ああ)
 嫌な予感はしていた。嫌なものが幻覚として現れる――、ならば自分の目の前に現れるのは。
 かつて救えなかったものたちのこえが
 助けを求めるなにかたちのこえが邪魔をする。
 救えなかった、後悔がセプリオギナの心に突き刺さる。だが、それはいけない。
「いいえ、わたくしは」
(今は)
「救うべきものを救わねばなりません」
(過去には、もはや救えるものなどなにもないのだから)
 そう、過去に捕らわれたままでは、誰も救えない。誰かを救うためにセプリオギナはここに居るのだから。
 後悔の刃はまだ、心に突き刺さったままだけれど――。それでも前に進まなければ。
(誰かを傷付けなければならないほどに病んだ子どもも、そのせいでこころに傷を負った子どもも。どちらも等しく、救わねばならないのだから──)
 未来を見据えよう。これからの為に。
 ぐるぐるとしていた意識はやがて自分の中に戻ってくる。短くも長い現象は終わったようだ。

 耳鳴りも止み、ふと女生徒たちを見た。
「…中庭の一番大きな桜の木なんて、なんの意味があるのかな。…生贄って本当だと思う?」
「あいつにとったら、そんなのどうでもいいんでしょ。さ、この話は終わり。帰るよ」
「あ、うん!」
 ぱたぱた、と帰っていく後ろ姿。
 
 (中庭にある一番大きな桜の木。なるほど。そこですか)
 敵は病魔と聞いてやってきたが、この学校に蔓延る『いじめ』もまた、心を蝕む病魔なのかもしれない。
 セプリオギナはころんころん、と転がりながら中庭へ行くのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

シャルロッテ・ヴェイロン
いや、いじめられっ子を生贄に邪神召喚って…。
これって「UDC-HUMAN」案件の間違いでは?

とりあえずPC室に忍び込んで、学校内の監視カメラ網を【ハッキング】して【情報収集】を――って、「緊急メンテナンス」って何でですかー!?(ゲーム中の嫌な思い出が見えちゃっている)
冗談じゃないですよ、こんな幻覚、改変してやるですよー!(【狂気耐性】で耐えつつ)

――で、ターゲットを発見したら、場所を仲間に知らせましょう。
ついでにその前の映像も確認していじめっ子連中も特定してから、UDC組織経由で警察に通報させましょう(容疑は殺人未遂とか適当に決めちゃってください)。

※アドリブ・連携歓迎



●救出すべきこと
 オレンジの空に響き渡るのは学校のチャイム。生徒たちの騒めきが校舎内や、校門付近に散らばる。
「いや、いじめられっ子を生贄に邪神召喚って…。これって「UDC-HUMAN」案件の間違いでは?」
 シャルロッテ・ヴェイロン(お嬢様ゲーマーAliceCV・f22917)はこの話を聞いて思ったことを呟く。
 心を壊され、UDCとなる『UDC-HUMAN』の事件――、UDCアースで起こる事件の一つだ。
 いじめられ続け、生贄にされる――、心を壊すには充分すぎることだろう。だが、今回はそれではない。
 邪神が学校で召喚されるというのだ、そうなれば生徒たちやこの学校付近に住んでいる人たちへの被害は尋常ではないだろう。
 
 人が少ない道を探し、シャルロッテは校内へと忍び込みPC室へと潜り込む。運良く窓が一つ空いていたのは幸先が良い。
 PCを操作し、学校内の監視カメラ網をハッキングし――、不意にぬるい何かがシャルロッテの身を包む。
 目の前のPCの画面には緊急メンテナンスの文字。
「って何でですかー!?」
 学校の監視カメラに緊急メンテも何もない、これはシャルロッテのゲーム中の嫌な思い出だ。
「冗談じゃないですよ、こんな幻覚、改変してやるですよー!」
 そう、これは幻覚だ。シャルロッテは狂気への耐性を強めこの幻覚を克服した。
「はぁ…はぁ…やりましたよー!」
 息絶え絶えに呟きつつもキーボードで何かを打ち込み学校内のカメラの画像を次々に画面へ映し出す。
 中庭、中庭――、中庭にある一番大きな桜の木、その下に丸まってる何かを見つけた。
 腕と足を縛られ、目隠しをされた少女だ。

 急いで連絡網を使い仲間へとその情報を広める。
 ついでにその前の映像も確認し、いじめっ子たちの情報を拾い上げUDC組織経由で警察に通報する。
 だが情報が現在それだけの為証拠はいまだ不十分だ。いじめっ子連中も隠しカメラの存在には気付いていた為巧妙に自分たちが何をしているか、を隠している。ずる賢いにも程があった。
 時間は刻々と過ぎている。少女を助けなければ。シャルロッテは小さく息をついて中庭へと向かった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

シャーロット・ゴッドチャイルド(サポート)
ダークセイヴァ―の貧しい農村に生まれた聖なる力を宿した女の子です。暗い過去を背負った子ですが、いつも周りに気を使っていて笑顔を絶やしません。

ホーリー・ボルト~光の精霊の力で、光属性の魔法の矢を放ちます。
エレメンタル・ファンタジア~炎の精霊を呼び出し、炎の竜巻を巻き起こす。予想以上の威力のため、制御するのがやっと。
絶望の福音~10秒後の未来を予測する。
生まれながらの光~左の手のひらにある聖痕から他者を癒す。

「もう泣いているだけの私じゃない・・・私は貴方を倒します!」

エロやグロに巻き込まれなければ大体のことは大丈夫です。



●破壊するもの
 オレンジの空、紫が混じり、夕方の時刻を告げている。シャーロット・ゴッドチャイルド(絶望の福音・f23202)はこの学校で行われている邪神召喚の儀式を阻止するために転送されていた。
 学校の噂の一つ。『夜中の0時に中庭の――に生贄を捧げたら願い事が叶う』
 事実は願い事が叶う、だなんておとぎ話のようなものではない。邪神が召喚されるのだ。
 そう、生贄を捧げたら。
 生贄として選ばれたのはいじめられっ子の少女だった。いじめっ子の少女は、彼女の腕と足を縛り、目隠しをして中庭のどこかに転がせたのだ。
 中庭のどこかはわからない。だが早く見つけなくては、邪神が呼び出されてしまう。
「…助けなきゃ。痛いのは、嫌だよね」
 
 シャーロットは中庭を歩いている。不意に生ぬるい何かに身を包まれた。そう、この学校の怪奇現象の一つだ。
 つまり―嫌なものの幻覚を見る。目の前に広がるのは破壊された村。そう、シャーロットの故郷だ。
「――あ、ああ…」
 自分の力のせいで、オブリビオンに壊された村、殺された人々――、目の前に映るのは彼らの苦しそうな顔だ。
『お前のせいだ』
『お前のせい』
『私たちが死んだのは、お前のせいだ』
 心に容赦なく突き刺さる言葉の刃。シャーロットは後ずさりしてぎゅっと目を瞑る。
 見たくはない光景だ。だが瞼の裏にも突き刺さるように浮かび上がる情景に首を横に振った。

 ふと、小さな音が耳に届いた。携帯端末の音だ。集中をそっちに向ければ周りの幻覚は解かれていく。
『彼女の場所は中庭の一番大きな桜の木!そこに集合!』
 一足先に生贄の少女の居場所を見つけた他の猟兵からの連絡だ。
 ほっと、シャーロットは息をつく。過去は変えられない。なら、前を向くのみだ。
 自分のせいだとしても、…きっと、生きる意味はある。だからシャーロットは猟兵として歩いていくのだ。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 集団戦 『雑踏』

POW   :    雑踏
【四方八方から行き交う雑踏の踏み付け】が命中した対象に対し、高威力高命中の【無限に続く雑踏の踏み付け】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD   :    行進
【物理法則を無視した隊列行進】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
WIZ   :    環境統一
防具を0.05秒で着替える事ができる。また、着用中の防具の初期技能を「100レベル」で使用できる。
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●足
 どすん、どすん、中庭の大きな桜の木の前にはたくさんの足が群がっていた。
 手と足を縛ら目隠しをされた少女はその音に驚き身をすくめている。
 今はまだ、その大きな足は少女を踏みつぶしてはいない。その少女は、生贄に必要なのだから踏みつぶすことはないだろう。
 だが戦いの最中、もしかしたら――、の場合もある。助ける必要があるかもしれない。
 雑踏は、猟兵達の姿を見つければさらに足踏みをし、警戒をしているようだ。
 身体も何もない、ただの、足だ。だがそれだけに何をするかは分からない。
 猟兵達は未完成ながらも召喚される邪神を倒すために、この足たちも倒さなければならない。
セプリオギナ・ユーラス
……足。(何故足?)
一対二本ですらない足の群れを前に──

(どうでもいい)
即座に疑問を振り払う。重要なのは病巣(オブリビオン)ではなく、今助けを必要としている患者だ。

方針:
UCによる少女の救出、戦闘地域からの離脱を最優先
対話が可能な状態ならメンタルのケアを
セプリオギナ本人は人型をとり、電動チェーンソーで障害の殲滅を試みる
◆「失礼いたしますね」「痛いところなどありませんか?」
🥼「治療の邪魔をするな」「鏖殺だ。例外はない」



●雑踏
 騒めく足音。どこからともなく生えているたくさんの足を見てセプリオギナ・ユーラス(賽は投げられた・f25430)は首を傾げた。
「……足」
 何故足なのだろうか。それも見た目は一対二本ですらない。無造作に、無作為に選ばれたような足の大群。
(どうでもいい)
 しかしそんな疑問を即座に振り払った。重要なのは病巣…オブリビオンではない。今助けを必要としている患者だ。
 足を挟んだ向こう、大きな桜の木の下に少女が一人、転がっている。手と足を紐で結ばれ動けなくされている。両目も布に寄って閉ざされ、周りのざわめきに身体を小さくして震えている。
 何が起こっているかわからないのだろう。

 セプリオギナは【救急招集】を発動し正六面体の医療スタッフを召喚する。
 すべき事は救出。医療スタッフはころころ転がりながらも少女の元へ向かう。
「失礼いたしますね」
「人の、声…?…何、何が起きてるの…」
 近くから聞こえた人の声に結ばれている手を使って無理やり起きようとする。が、失敗し再び地面へと顔を戻した。
「いたっ」
 医療スタッフは少女を拘束しているそれを切り、瞳を開放する。
「痛いところなどありませんか?」
「痛い所は、いっぱい、あるけど………箱?」
 正六面体の姿を少女は箱と認識し首を傾げた。

 セプリギオナは人間の形態をとり電動チェーンソーで足を切断する。悲鳴は聞こえない。だが痛みにのたうちまわっているらしい、更に暴れる足たちを次々にぶった切った。
「治療の邪魔をするな」
 少女の拘束が外され、少し後ろへ下がり攻撃が届かぬ場所まで行くのを気配で感じ取る。
「鏖殺だ。例外はない」
 生贄を使った儀式。こんなものは、あってはいけない。白衣は足を切断した血で汚れていく。
 地面へと足が転がる様子を後ろの方で少女が目を白黒させながら見ていた。
「…何…何、あれ…」
 自分へと行われた非人道な儀式も衝撃的だったが、今のこの光景の方が衝撃的だ。だが、目が離せない。
 それは彼が――、戦うセプリギオナの戦う姿がドラマチックに映ったからだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アウグステス・レプリカ
関節の多い足だ。多分人間の物じゃない。(それ以上でもそれ以下でもない)

邪神の願いは、叶えない。叶って良いのは、私の願いだけ。
さしあたって、不本意に生贄にされた子の救出を願おう。

戻る場所が変わらぬに日々であっても、続いてさえいれば変化の機会も訪れよう。(この地に巣食うの邪神が消えれば、なにか変わるかもしれない)

【行動】敵の物理法則を無視した隊列行進を演算解析して、救出ルートの割り出しを試みます。
UC全速崩壊を使って、雑踏の群れを地獄の門に閉じ込めて、少しでも動ける場所を増やす。

(アドリブ・共闘。OK)



●騒めく
「関節の多い足だ。多分人間の物じゃない」
 たくさんの虚空から降り注ぐ足にアウグステス・レプリカ(レプリカントのストームブレイド・f29931)はそう呟く。
 関節が多いかは不明だが、人間のものではないことは確かだろう。人間の足は宙からは降ってこない。
(邪神の願いは、叶えない。叶って良いのは、私の願いだけ)
 叶えて良い物ではない。邪神の願いというものは人間への不利益でしかないからだ。人間達が生きる為、殺さなければいけない。
 とりあえず、不本意に生贄にされてしまった少女を助けるため、アウグステスは動き出した。

「戻る場所が変わらぬに日々であっても、続いてさえいれば変化の機会も訪れよう」
(この地に巣食うの邪神が消えれば、なにか変わるかもしれない)
 変わるかもしれない、変わらないかもしれない。どちらかはアウグステスには解らなかった。
 どしん、どしん、足を地面へと落とし鳴らしながら隊列行進してくる雑踏達を演算解析を行い、救出へのルートを割り出す。
 どうすり抜け、たどり着いて少女を助けることが出来るか――。【全速崩壊】を発動すれば演算崩壊が現実空間へと逆流し、雑踏達を突然現れた門に閉じ込める。
 それは地獄の門。滅びへと導くもの。少しでも数を減らし、少女の元へと駆け付ければその腕と足に巻き付いた紐を切り、目元を隠していた布をはぎ取る。
「大丈夫?」
 そう少女に問えば驚いた顔でアウグステスを見上げる。彼女には何が起こっているのか、理解出来ては居なかった。たくさんの足音は大きすぎたし、今もなお宙から降ってくる足は少女にとって未知なものだったからだ。
「…ここから離れよう」
 告げれば少女はこくりと頷く。手を取って駆け出した。敵の攻撃が届かない場所へ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ウーナ・グノーメ(サポート)
15歳、フェアリー

語尾に「〜(な)のです」を付けて話すのです。
一人称は「わたし」、二人称は名前を呼び捨てするか「あなた」なのです。
真剣になると淡々と無機的な、言い捨てを多用する口調になるのです。

UCは周囲の無機物を砂に変える「塵への回帰」、レベル×5本の鋭利な砂岩の柱を撃ち込む「砂岩の連射」、戦闘力のない精霊をレベル×1体呼び出して手助けして貰う「砂漠の斥候」が主力なのです。

強力な【念動力】で砂を押し固めて凶器とし、【吹き飛ばし】で放ったり、同じ要領で砂岩の柱を再利用したり、【結界術】と【オーラ防御】による多層防御と、【吹き飛ばし】による接近戦の拒否で、遠距離攻撃に徹するのが得意なのです。



●喧噪
 夕方の学校、中庭に響き渡るのは雑踏の足音。空から降り注ぐたくさんの足の騒音。
 腕と足を紐で結ばれ、目元を隠された生贄の少女は周りで起きている音に身を震わせた。
 ウーナ・グノーメ(砂礫の先達・f22960)は周りにある砂たちを念動力を使い押し固めてツララの様に鋭くすれば吹き飛ばすようにそれを足たちへと放つ。
 怯んだ足たちをすり抜けウーナは少女の元へと駆け寄った。
「大丈夫なのです?」
 その腕と足に結ばれていた紐を解き、目元を隠していた布を引っぺがす。少女は目の前にいた小さな姿に驚きの顔を見せた。
「小さっ、え、なに…?何が起きてるの…?」
 周りには降り注ぐ足、目の前には小さな妖精の姿。少女の目には不思議な物がたくさん写っていた。
「逃げるの、です。はやくっ」
 このままここに居れば少女を生贄に邪神が召喚され大変なことになってしまうだろう。ウーナは両手で少女の指を引っ張り促す。
 ウーナは自らと少女にオーラの防御、そして結界術を使い身を護るように力を使う。
 降り注ぐ足はそれに触れれば弾かれる。同時にそれを吹き飛ばし、身を護るのと攻撃を同時に行った。
 中庭から離れれば大丈夫だろうか…。ウーナは少女を引き連れ、敵の攻撃が届かない場所へ向かったのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

虚偽・うつろぎ
アドリブ連携等ご自由にどぞー

あ、これが生足魅惑のマーメイドってやつかな
選り取りみどりだね
これ、引っ張ったら根元から先が出てくるのかな
まぁ自爆しちゃうから良いか

登場即自爆
とにもかくにも速攻で自爆することが最優先
自爆さえできれば台詞も活躍もいらぬ!

ただ自爆するためだけに現れる存在

技能:捨て身の一撃を用いてのメッサツモードによる高威力な広範囲無差別自爆

射程範囲内に敵が1体でもいれば速攻で自爆する
自爆することが最重要
なので敵がいなくても自爆するよ
近づかない動かない一歩も動かず即自爆
大事なのはスピード
そう、スピードなのですぞー

捨て身の一撃なので自爆は1回のみ
1回限りの大爆発
自爆後は爆発四散して戦闘不能さ



●なまあし
 突如、起こったのは爆風。
 ぼんっ、大きな音を立てて彼は自爆した。
 敵を巻き込み『う』の形をした虚偽・うつろぎ(名状しやすきもの・f01139)はその場で倒れた。
 なんということだろう。生足魅惑のマーメイドたちを全て蹴散らし彼は自爆の道を進むのだ。
 大事なものはスピードと言わんばかりに速攻で爆発をしてしまったことに助け出されていた少女は思わずうつろぎの方を見たが彼は既に戦闘不能になっていた。
 大きな爆発はたくさんの敵を倒し、消した。万々歳である。

 少女が心配そうにうつろぎの姿を眺めていたが他の猟兵達はとりあえず逃げようと彼女を引っ張った。
 進んで自滅をしたのだから何より幸せだろう。後で助ければきっと何とかなる。きっと。
 誰も突っ込む人は居ない。雑踏は既に倒してしまっていたし、これから中途半端のまま呼び出される邪神は口が無い。
 彼の活躍は後世に残るだろう。きっと、…たぶん?そうだといいな…。
 

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『這い寄る病魔』

POW   :    痛む身体
【痛みを伴う症状の病原菌】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
SPD   :    軋む精神
【日常生活の制限を含む病】を籠めた【液体】による一撃で、肉体を傷つけずに対象の【健康】のみを攻撃する。
WIZ   :    不治の病
【生きたい】という願いを【自らを構成する病の罹患者】に呼びかけ、「賛同人数÷願いの荒唐無稽さ」の度合いに応じた範囲で実現する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は可愛猫・仮面です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●ヤマイ
 黒い霧のような存在は中庭へと漏れ出した。
 それは『這い寄る病魔』。あらゆる病気を司る邪神、UDC。
 少女の生贄により中途半端に呼び出されたそれは、中庭を包み、そして学校を包もうと霧の手を伸ばしていた。
 このままでこの地域もすべて飲み込まれ、病魔に侵されてしまう。
 猟兵達は助け出した少女を安全な場所へと待機させ、再び中庭に向かうのだった。
 倒すべき敵は、この病魔だ。もう出てこないように完膚なきまで倒さなければいけない。
(プレイング募集は9/29 8:30~です)
アウグステス・レプリカ
体と心の安息を侵す元凶は、可能な限り取り除く。

【SPD】
【行動】(液体の飛沫を警戒)UCリモレプで、デスワーム形態のエピデンドラムを遠隔操作して、病魔と戦わせる。

本体は地中に、地上に出てるのは口内から伸びる触手部分だけなので何本か健康を奪われても戦闘に支障はない。

さらなる力を与えよう。土地神の本能による限界突破。「神域拡大!エピデンドラム、此の地に限りない花を咲かすが良い」
神域はエピデンドラムを中心とした学び舎の土地全体に広がり、そこには地から伸びる触手で、埋め尽くされて、その全てが躊躇いなく、病魔へと襲いかかる。

「願わくば、此の地に明日の平和と安寧が、ありますよう」

(アドリブ・共闘。OK)


セプリオギナ・ユーラス
痛みがどうした
やらねばならないことは病原体の駆逐だ。それ以外はどうでもいい。必要ならば受ける、後で治療すればいい

病は容易くひとを殺す。いつだってそうだ。どんな時代も、世界も、場所も問わず
(頭を抱えて崩折れそうなのを堪える)(まだだ、まだやるべきことがある)
あれを倒せば、誰も死ななくて済む。すくえるはずだ。今度こそ、死なせずにすむはずだ。だから、

       《殺す》
「──貴様を、治療する」
明確な殺意でもって睨んだ。身体を覆う黒い霧からはタール色の◆正六面体がいくつも転がり出る。鏖殺だ。それらはただ、いつもの彼がそうするように、無慈悲に、一切の妥協なく。丁寧に病巣〈オブリビオン〉を削ぎ殺していく



●病魔との戦い
 夕方の空は暗くなりかけ、紫の空が太陽が沈んだ空を彩っていた。
 中庭には黒い霧のようなものが漂い、ここは己の場所なのだと主張しているかのようだった。
「体と心の安息を侵す元凶は、可能な限り取り除く」
 アウグステス・レプリカ(レプリカントのストームブレイド・f29931)は敵、這い寄る病魔へとそう呟く。

「ああ。――やらねばならないことは病原体の駆逐だ」
 レプリカントの少女の言葉にセプリオギナ・ユーラス(賽は投げられた・f25430)は頷き答える。襲い来る病原体は彼に痛みを与える。身体中を突き刺すような、常人ならば耐えがたい痛みだ。
(痛みがどうした)
 痛みは攻撃を鈍らせる理由にはならない。必要ならば後で治療すればよい。
「病は容易くひとを殺す。いつだってそうだ。どんな時代も、世界も、場所も問わず」
 痛みは脳へと響く、崩れ折れそうなのを堪えながらも頭を抱えた。
(まだだ、まだやるべきことがある)
「あれを倒せば、誰も死ななくて済む。すくえるはずだ。今度こそ、死なせずにすむはずだ。だから、」
 誰も救えなかった。それは過去の出来事だ。目の前に見えるのはただの白昼夢。
 だが今は過去とは違う。今、目の前にある敵を倒せば助けられる命がある。ならば倒さなければ――。
 セプリオギナの傍に黒い霧が沸く。その中から正六面体の物体、彼の分身体が出現する。
 それらは敵へと攻撃を仕掛ける為、転がっていった。

 アウグステスは敵から分泌される液体に警戒しつつも【リモート・レプリカント】を発動する。そうすれば巨大なデスワームの形態をしたキャバリアが出現する。
 花の名前、エピデンドラムの名を持つそれを脳波コントールし地中へと送れば口内から伸びる触手で這い寄る病魔を攻撃する。
 霧のようなそれらはエピデンドラムの攻撃に霧のような身体を動かし、身を捻るように避けるようにした。ダメージは与えられているようだが埒が明かない…!
「神域拡大!エピデンドラム、此の地に限りない花を咲かすが良い」
 身に宿った土地神の本能により限界を壊し、破る。エピデンドラムを中心に神域は学校の土地全体に広がり敵を戸惑いなく、病魔へと攻撃を行った。

       《殺す》
「──貴様を、治療する」
 そこをセプリギオナの分身体が襲う。正六面体はいくつも出現し、広範囲に広がり弱った病魔を治療――殺していく。
 一切の容赦はない。鏖殺だ。セプリギオナがいつもするように無慈悲に、一切の妥協なく、丁寧に病巣〈オブリビオン〉を削ぎ殺していった。
 叫びは聞こえない。声なき病魔の声は液体となり、アウグステスが操るエピデンドラムを濡らしていく。その液体は病を含んでいる。
 だがエピデンドラムが地上に出しているのは触手のみ。ダメージはそんなには無かった。
 
 病を乗り越える為に、倒すために、ここに居る。猟兵達は負けるわけにはいかないのだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ネムネ・ロムネ(サポート)
『交渉を始めるのです』
『ん。ネムに任せるのですよ』
『んん。出てくるのがはえーですよ』
『うるせーです。知らねーです』
慈悲深く、困ってる人には手を差し伸べずには居られない性格です
オブリビオンに対しては容赦なく火器を振るいます
“交渉”や“説得”と称した武力制圧で敵を圧倒する事を好み、遠距離からの狙撃や中距離からの制圧射撃を軸に戦います
事前にロケーションを入念にチェックし、地形や建物を利用した戦闘で身体能力以上のパフォーマンスを発揮する戦略を得意としています(舞い上がる花弁を隠れ蓑にした狙撃や城の柱を崩落させて死角を生み出す戦術等)
ギャグ依頼も歓迎

恋人がいる為R18な事や他者との過度なスキンシップ禁止


アラン・スミシー(サポート)
基本突然現れて仕事を終えたら去っていく人物です。

基本的に【乱戦】か【銃撃戦】での援護がメインとなります。
他の猟兵の手の足りない所に現れては銃で攻撃し、気を引いたり足止めをしたり敵の頭数を減らしたりします。
また既存のPCでトドメを刺しにくい時は【最終局面】を使って下さい。逆転の隙を作ったり、心情的に殺せないタイプのPCがいた際にどうぞ。

説得や交渉等が必要ならなんか良い感じの言葉を言います。
例:君の正義は分かった。しかしその正義は君を救ったかい?

ユーベルコードのセリフを参照し、MSの言って欲しい都合の良い言葉をアレンジしてやってください。
大体無意味に格好いいこと言ってます、割と適当に。


スコッティ・ドットヤード(サポート)
外見はどう見ても女子、性格は年相応の活発な男子のサイキッカー。
口調は城〇内君みたいな感じ。友情に厚く義に厚く、明るくてギャグもこなせます。年相応にお色気に弱いです。

両親を4年前に亡くし、それ以来妹と二人で生き延びてきた経験から、小さい少女を見ると世話を焼きたがります。
また、困っている人を見捨てられない性分です。

攪乱や陽動に使えるUCが主体で、戦闘でも前に出るよりも周囲の援護に回ることが多いです。
主な武器はE&F、左手から電撃、右手から炎で攻撃します。
料理が得意ですが、料理系のUCは戦闘では使いません。

戦闘でも日常系でもどんなシナリオでも参加OKです。
よろしくお願いいたします。



●儀式と病
 場所はUDCアース、とある学校――。とある儀式の末に邪神が召喚されるという予知を聞いた猟兵達はその学校を訪れた。
 儀式は生贄を使うもの。中庭の一番大きな桜の木に生贄を差し出したら願い事が叶う。そんなおまじないが、儀式だったのだ。
 とある少女は虐められっ子の少女をいつものように呼び出し、傷つけ腕と足を縛り、目を布で覆い、その場所へ転がした。
 猟兵達は少女を助け出した、だが儀式は中途半端に実行され邪神が呼び出されてしまう。
 その名は『這い寄る病魔』、全ての病を司るUDCだった。

 黒い霧のような姿の敵を目の前に、ネムネ・ロムネ(ホワイトワンダラー・f04456)は小さくため息をついた。
「交渉を始めるのです」
 交渉に必要な知能は敵からは感じられない。あるのは、自ら増殖しようとする本能。ネムネにとっての交渉は制圧行為だ。交渉道具…ガトリングガンを手に戦闘準備に入る。
「病とは…穏やかではないな」
 オブリビオン、というものは総じて穏やかではない――、だが病を増やし、この学校を、この街を包み込もうとする敵に姿は正しく邪神といえる存在だろう。
 それならば倒して骸の海へと帰さなければいけない。帽子を被り直し、アラン・スミシー(パッセンジャー・f23395)は敵を見据えた。
「…生贄って。いや、まぁ無事そうなら、いいけど」
 何をどうして、生贄を捧げるというおまじないになったのかは謎だ。実行に移されてしまったのは何とも言えない事実だが…、助けられているのならこれ以上どうこう言う必要もないだろう。スコッティ・ドットヤード(どこからどう見ても女の子な少年・f20279)はよし、と頷いて敵へと構えた。

 ネムネは木の上に移動し、【ノッティンガムの茶会】を発動させる。現れたのは黒衣の貴婦人の姿をした蒸気機械人形と、白衣の紳士の蒸気機械人形。それぞれ銃と剣を持った彼らは敵へと攻撃を繰り出す。
 白衣の紳士は剣を手に黒き霧を切りつけ、黒衣の貴婦人は銃を使い敵の姿に穴を開ける。黒い霧は収縮しながらも機械人形たちに襲いかかった。
 しかし攻撃をするのは彼らだけではない。複数の狙撃音を立て敵を貫いていくのはアランの銃だ。
「やれやれ、私は平和主義者(ピースメーカー)なんだがね」
「間違っていねーですよ」
 ピースメーカー、戦いの調停者というのなら、その意味は間違っていないだろう。敵を倒し平和を作ろうとしているのだから。ネムネは木の上でこくり頷いた。

「のんびり話してる場合じゃねぇぜ!」
 スコッティは左手に電撃、右手に火炎のサイキックエナジーを出現させればそれを掛け合わせ敵へと攻撃を加えていく。
 焦げ臭い匂いが戦場に広がる。敵が燃えた匂いだろうか、なんとも言えない気分の悪くなるような香りだ。

「…そうだねぇ。いつまでもここで騒いでいるわけにはいかないよ」
 戦いが長引けばこの戦場を傷付けてしまうこともあるだろう。それは避けなければいけない。アランは言いながらも白衣の紳士と黒衣の貴婦人の攻撃をサポートするように銃弾を撃ち込んだ。
「じゃあ終わらせるですよ!」
 声を聞いた二つの蒸気機械人形は嵐のような速度の攻撃を行う、穴だらけ、切り裂かれた傷だらけになった敵へ追い打ちをかけるのはスコッティの電撃と炎だ。
「病なんて消しクズになるのが似合いだぜ!」
 ぶわり、燃え盛り、電撃に貫かれ、やがてその姿を無くしていく。悲鳴も何も聞こえない。
 ただただ病は姿を無くしていった。

 静かになった中庭で3人は小さく息をつく。
 UDCが学校で召喚される、なんという事件だ。その儀式が何であれ、子供たちが被害にあうことは確かだろう。
 これからもこのような事件が起きるとしたら…、猟兵達にまた話があるだろう。
 立ち向かうための力が、猟兵達にあるのだから。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2020年10月13日


挿絵イラスト