6
アフーム・ザーの脳葬

#ダークセイヴァー #異端の神々

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#ダークセイヴァー
🔒
#異端の神々


0




●霧々舞い
 女王は笑った。女王は嗤った――その脳味噌は既に『凍結』されて在り、最早溶ける事はない。内臓までもが神格に苛まれ、共々に理性を失った面が涎だろう。並列した氷像を壊しながら『前の嗜好』を否定して往く――壊されずに逃れたタンパクが『拾われて』クスクスとすくわれる。星辰(のう)を揃えろ。星辰(のう)を保管せよ。成せば【咎】は嗅ぎ尽くされ、暗黒は真っ赤に抱擁される。奪い奪われ八寒地獄(アフーム・ザー)が揺れ動けば、其処にはコキュートスが蔓延った。
 ――生命は愈々動けない。
 ――ただ無価値にも砕かれる。

●グリモアベース
「まあ。単純に書いたなら『女王様のご乱心』って言うやつだろうさ。さらさらと降ってきた粉雪も今では特大の致死量だとも。そんな狂った世界感に『神』が憑いたら面倒極まる筈さ。だから猟兵(きみ)達、異端を殺してくれないか」
 白匣・覚醒(密室探偵・f22856)は分厚い本を閉じて『君達』を視認する。その眼には熱などなく、ただのマイナスも抱いていない。
「先ずは異常気象の原因を探してもらいたい。なんでも『血の色の霧』が発生しているようだ。それに触れたものは体温を急速に奪われ、生命活動を止められるだろうさ。埒外たる君達なら大丈夫だと思うけどね――問題なのは『神の声』だ。異端の神の『狂気』に中てられれば最悪『そのまま』帰れない。オブリビオンの言葉には耳を傾けないように――その後は雑魚処理だね。勿論、その時も『声は聞こえる』筈さ。何せ理性消失は雑魚にも届いている。そうしたら最後に神を殺そう。神が狂った原因を見つけたら『有利になる』かもねぇ……兎に角。釘付けに成らないよう。よろしく。よろしく」
 グリモアが輝いて。


にゃあら
 にゃあらです。
 極光、ただ笑う、嗤う。

 第三章。
 オブリビオンが狂気に陥った所以を紐解けば有利になるかもしれません。

 宜しくお願い致します。
213




第1章 冒険 『血霧の不吉』

POW   :    肉体で耐える

SPD   :    迅速に避難をする

WIZ   :    異常の原因を探る

イラスト:みささぎ かなめ

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 真っ白な蛆虫が在るならば、その眼窩から赤色の球をこぼすに違いない。霧々と蔓延する『地獄』が人間の機能を削いでいく――宙を見定めれば可笑しな事に『月』の冷笑が響いていた。原因を突き止めるべく動き出した瞬時――永遠にも思える声が、音が耳朶を擽った――あは。アハハ――壊したい。壊して。砕かないと――地に並べられた氷像が『貴様等の精神』を撫でている。耳を傾けるな……!
 嗚呼。されど。壊したい。壊しても構わない。これはただの氷像なのだ!
カタリナ・エスペランサ
氷像、凍結、永遠の停滞。……気に入らない景色だね
まぁいいさ。滅ぼすべきは黒幕とその一派、狩る獲物を間違えはしないよ

【架空神権】起動、身に纏うは法則理を蝕み書き換える瘴気の黒風。
《ハッキング+属性攻撃》の性質を強く持つ黒風を《オーラ防御》代わりに纏い“声”と冷気を遮る《環境耐性+氷結耐性+狂気耐性》を構築
更に一種のフィルターとして“声”を言語と思念だけ客観的情報としてサルベージする事で無害化、《学習力+情報収集》で解析するよ

狂った紛いの神の事情に興味も無いけれど、仕留めるのに情報が役立つなら探るのは悪くない
狂った理由、抱く欲望、手段、居場所。その辺りの情報を特に気にしながら《追跡》を続けよう



 氷像(いのち)の軍勢が音のない悲鳴を上げていた。凍結された世界は『停滞』と称される美的感覚に陶酔し、ただの神様を異質なまでに称えていた。気に入らない。気に障るような呼び声の『いみ』も解せない儘に、カタリナ・エスペランサ(閃風の舞手(ナフティ・フェザー)・f21100)は白化粧を眺めている。まぁいいさ。如何だろうと構わない。滅ぼすべきは『これ』を染め尽くした黒幕と一派ども。狩る獲物を間違えはしないさ――ざわついた月が『くるい』を生じ、異端の歪を反射している。忌避すべきダイヤモンドが恍惚を垂れ流す数秒前、真っ黒な『一吹き』が貌を晒した。
 纏った『神権』は架空のもの故に絶大で在った。僅かでも、少しでも極まって『書き換えれば』設定など容易くほどけて往く。響き渡る嗤い声(おと)を透して定め、全くが無害の情報(ハッキング)と成り得た――物理法則の戯れに金色の髪が艶めいた。
 紛い物に興味はない。狂気の副産物に意思はない。仕留めるのに必要な『原因』だけを暴いて終えば好いのだ。それを探るならば「悪くない」――追い立てろ。見つめていたい。囲まれていたい。包まれて居たかった。在るべき物は永久と謂え――アフーム・ザーが光を孕めば『保管』と記された欲が躍る。

 ――されど壊したくて、脳酸い感じだ。
 上部分の欠けた『氷像(しるべ)』を辿れ。

成功 🔵​🔵​🔴​

古野・茂乃子
ふぅん……色々な雪像が、あるんだね
さて、どうしようか……

なんだろう……壊したいって思う、けど
それは、やっちゃいけない、気がする
よく見よう……人間を観察するなんて、久しぶり
大丈夫、今はメスとかは持ってない……解剖はしない、よ
……しないよ?

えーと、血の色の霧、か
さて、出ているのだろうか……出ているなら、私の身で受けてみようかな
ここに送ったグリモア猟兵は大丈夫だと言っていたし……触ってみれば、わかるだろう
声を聞けるなら、聞きたいしね
どんな声だろうか……この世界の神とやらの声は



 何で在れ、彼等は人間だと『貴様』は告げるのか。起立する者も横倒しの者も欠けた者も古野・茂乃子(古の者・f29757)から『み』れば久々の観察と解けるだろう。融け出す事もなく罅割れる事も難く、ただ諦めの境地で氷像(かれら)は留まっている――なんだろう。首と蔦を揺らしながら『みみ』を傾ける。共鳴しているのか同調しているのか適応しているのか。形容し難い『脳』槽で「やっちゃいけない」を表現して魅せた。壊したい、その衝動を押し殺す事など簡単だ。向こう側からの精神感応よりはマシだろう――からの手を上下に振ってみた。大丈夫。、今はメスとかは持ってない……解剖はしない、よ。真後ろに視線を投げていては信用ならない。しないよ?
 よぅく、よぅく、細部に至るまで観察しても『人間の感情』以外は理解出来ない。それを『理解』するのにも時間が掛かったが、兎に角、会話するよりは明な筈だ。色は血で霧に紛れる……心配せずとも『体温』は永続的に奪されて在(い)た。
 私の『身』で受けても効果は【わかり】難かった。芯から冷えると『説かれて』も浴びた『肉』が異質では無意味なのだ。ならば『声』を聴け。どんな言葉(こえ)を届けるのか。気に成って仕方がない――脳を酸っぱくして散らしても、それが邪悪とは想えなかった。何方かと言えば『人間』ではなせば。

 この世界の神は患っている。
 ――触ってみても、ゼリーじみて掴めない。

成功 🔵​🔵​🔴​

ライカ・ネーベルラーベ
ウザったい、ウザったい、ウザったい、ウザったい……
先の見えない朱い視界も、ひそひそうるさい囁き声も……
「邪魔なんだよ何もかも!遠巻きに漂うしか出来ないなら散って消えろ!」

【マクスウェルの方程式】を発動
わたしという雷が血の色の霧を突破して先へ先へと進む
奥だか中心だかしらないけど、そのいう方に在るんでしょう、元凶が
今のわたしならひとっ飛びだ、見つけるまで飛んでも大した手間じゃない

霧の冷たさなんて問題にならない
わたしの怒り/怒槌を霧ごときが奪えるものか
雷光の内包する熱量が、闇も霧も悲鳴も、全てを切り裂く!



 架空の悪魔(フリークス)を形成するならば『要らない』超越性(エネルギー)を『見なければ』好い。ライカ・ネーベルラーベ(りゅうせいのねがい・f27508)の混濁(のう)から生じた『爆発的』なまでの衝動は簡単に拭い去れる類ではない――ウザったい。ウザったい。ウザったい。ウザったい――纏わり憑いた朱い視界(きり)。八寒地獄(アフーム・ザー)のクセにひそひそうるさい異端の声……総ては不可視の邪魔者として『認識』出来て忌々しい。何もかも。何もかもが鬱陶しいのだ。遠巻きに漂う不安定な奈落絵図め――散って消えろ! 別種の色彩が『向こう』を見据え、マクスウェルは『岸』を紐解いて誘う――わたしという雷が不明と称される『神』に叫ぶ。
 奥だか中心だか『宙』だか『地』だか、何処に在るのかは解せない。されど『そういう』方向に元凶とは坐すものだ。女王様気取りの『悪劣』貌を『滅ぼさずには』居られない。先だ。血の霧を斬り裂くように『石火』が往けば積もる雪すら絶えて融う――今のわたしならひとっ飛びだ。如何なる脳裡にも留まらない。
 アイアン・メイデンの冷たさなど問題に成らず、為すべき怒り/怒槌を奪えるものか。熱量(エネルギー)膨張すれば吐き出され、悲鳴諸共『闇も霧も』全て・全て・全て――奇跡よ翔けろ。ただ解答する為に。

 切り裂く!

成功 🔵​🔵​🔴​

露木・鬼燈
調査ってのは時間と根気のいる作業。
必要なのは強力な力ではないのです。
時間がかかるなら負荷は小さくないとね。
とゆーことで、化身鎧装<骸晶>を展開。
耐性系技能から抽出した特性を組み込んだ結界を構築。
結界で身を守りながら空をふらふらと。
結界に掛かる負荷を測定。
そこから逆算すれば異常の発生地点を割り出せる。
うん、理屈の上ではそーなんだよね。
んー、精度がいまいちなのは結界が安定しないからっぽい。
ちゃんと結界術を学んでおけばよかったかな?
まぁ、安定しないものは仕方がない。
その分は時間をかけて試行回数で補うのですよ。
異常気象からは身を守れているんだしへーきへーき。
焦らずにじっくりとやればイケルイケル!



 脳髄を無碍に扱う連中は、腐らせない為に『目鼻』から掻き出すのだ。惰性に塗れた景色が『根気』を削るようで邪魔くさい。腐れ果てた氷像の『思惟』も強いられる事なく与えられた蜜なのだろう――露木・鬼燈(竜喰・f01316)は銃或いは杖(じょう)を掴みながら『エネルギー』を抑制・追跡し始める。此処は『展開』と記した方が賢明だろう。懸命に行うよりは自分の時刻(ペース)を維持するべきだ。ふらりふわりと霧しぶく中で、宙の散歩と見做して魅せよう――構築した結界には何が圧し掛かる? 底(うえ)から逆算すれば原因の根が解ける筈だ。うん『理屈』の上ではそーなんだよね。想像を絶するほどの『言葉』が響いても【方向感覚】が嘲っていた。
 不安定の内側で悪鬼羅刹は苦悩する。きしむのは早々に葬送出来なかった中途だろう。裏も表も暴けなければ『後悔』する他に道はない――されど『おと』は続くのだ。為せない事も成せない事も人には在り、くよくよ唸っても仕方がない。時間を『重ねて』編み直せば好いのだ。異常気象(Call)からは逃れていた。
 へーきへーき。普段の調子を掴んで在れば命綱として充分なのだ。

 焦らずに煮込めば容易い神隠し。
 イケルイケル!
 ――不吉の真ん中、変眸(め)は前に。

成功 🔵​🔵​🔴​

テフラ・カルデラ
※絡み・アドリブ可

うぐっ…声が五月蠅いのです…兎の耳だから尚更…
と…とりあえずこの氷像達が気になります…『血の色の霧』なのがとても気になります…もしかしてこの氷像も…?

試しに【癒しの鳴き声】で治療を試みます!治すことができれば早々と逃がしてあげましょう
治らなければ…ただの氷像か…手遅れ…でしょうね

寒い…「血の色の霧」…触れないように避けようとしても近づくだけでも体温が奪われてしまいます…
この霧とオブリビオン…何か関係があるのでしょうか…?
(テフラが氷像にされるかどうかはお任せします)



 水槽の中に脳髄を浮かべたならば、その表面は如何にしても冷えている。それと等しくテフラ・カルデラ(特殊系ドMウサギキマイラ・f03212)の思考は『呼び声』の想々に苛まれていた――兎の耳が尚更『おと』を拾い、五月蠅い神様の垂れ流しが響き渡る。たとえば此処が海の中で、膿に埋もれた『場』ならば良かったのだ。ただの朱色がチに触れて『じゅぐじゅぐ』と狂気を齎している――とりあえず。最も気にふれたものは乱立した氷像(もの)で在った。勿論、埒外たる猟兵には『中身』が何か察せてはいる。されど『一応』と謂うものも紡げるのだ。もしかしての『台詞』と同時に咽喉奥に『かわいい』を宿して吐け――毛玉を出すとは描かない。
 真似た言葉は尊き生命の定め。猫と称される生き物の『鳴き声』が停滞した世界に漂っていく。治す事が出来れば素敵だろう。溶かす事が出来れば幸運だろう。されど氷像は微動だに『ひび』も入らない――手遅れなのか。ああ。上部分の無い『者』はなんて静寂なのだ……吸い方も忘れて逝ったに違いない。
 意識が『空気』に持っていかれた。指先からこわれるような『寒気』が歓喜して猟兵を抱擁している。近付くだけでも『奪われる』感覚が本能的なまでの『危機』を変換している。此れを転化と告げた瞬間、転嫁する肉は隣にいない。

 何か関係があるのでしょうか……委ねるように。

 単純に『彼』はどうしようもなく建築士なのだ。ふわりと頭を撫でるように。ぐらりと足元を掬われたかのように――呑まれるように『異常』は起きる。ただの一息で肺が泣き、内からの戯れに弄ばれる――表面まで通ればお約束だ。

 ――イイーキルスの置き物。

成功 🔵​🔵​🔴​

播州・クロリア
血の色の霧に氷像に声
どれもこれも煩わしい
ですが狂気に中てられてはいけません
こんなときこそ踊るのです
踊っている間は私だけを感じることができますからね
(『オーラ防御』壁で身を護ると、直立し目を閉じて両腕で自分を抱きしめるようなポーズをした後{白銀の旋律}で『ダンス』を始める)
真っ白に、純真に
私の頭を綺麗に塗りつぶしましょう
そうしたら向こうからやってくるはずです
真っ白いキャンバスには色を塗りたくなりますからね
例えば血のような暗い赤とか
(UC【蠱の一念】発動)



 イイーキルスの置き物を通り過ぎて播州・クロリア(リアを充足せし者・f23522)は世界の静寂(リズム)を感じていた。血の色の霧が視界を曖昧に堕とし、散らばった固形物の絶望がふわふわ漂(し)ていく。どれもこれも煩わしい。ダラキュな性質に中てられる前に突破しなければ『もどる』事も出来ないだろうか。脳内に『何か』が在れば耐える事も容易い筈だが、其処に導きなど這入り込まない。こんなときこそ『音色』の番だ。取るべき手はないが一人でも、独りでも問題なく、踊り回れば押し通す思いだ。内なる自分だけに触れ、本能が赴くままに一寸(瞬)を生きろ。
 ああ。からからと鳴った伽藍洞(からっぽ)な真っ白。純真を頭の中に産み付ければキャンバスは悲鳴の意味を消される。塗りたくる色は『異端』に譲らない。ずるりと酔った『氷像(あなた)』方も向こう側で一緒にどうですか? たとえば血のような真っ赤が白紙一枚一枚、雑に冒涜していく――戦慄せよ。旋律せよ。
 暗い。昏い。くらい――凍えた涙を融かす為か。群れの乱れを正す為か。ダラキュの真ん中を断すれば好い――蟲の一念で抉じ開ける。

成功 🔵​🔵​🔴​

リーヴァルディ・カーライル
…月が出ている。珍しいわね、この世界であんなに煌々と…

…それだけ、この地の神の力が強大という事
気を引き締めて掛からないと危険ね

血霧は環境耐性と氷結耐性の防具で、
狂神の声は狂気耐性と気合いで耐え、
限界突破した魔力を溜め精霊達に救世の祈りを捧げUCを発動

…来たれ、世界を調律する大いなる力よ

…狂える神をこの世界から追放する為に

そして、この呪われし地を解放する為に力を貸して…!

周辺の地形を星光のオーラで防御して血霧を晴らし、
一時的に狂気の声を緩和出来ないか試みた後、
空中戦を行う"限定解放・血の翼"を広げ、
UCの抵抗が強固だった方向へ飛翔する

…そんなに頭の中で喚かないで。すぐにそっちに向かうから…



 鮮血じみた霧々舞い、銀色の艶を染めていく。紫色の宝石に映り込んだ、ひどく珍しい黄金色が『丸々』と凶行を称えて視えた。煌々と吐き気のような『酸味』を漏らしながら『この世界』を包み込んで魅せる――つまり『神の狂気』は想像以上に恐ろしいのだ。怖ろしくも魔性な『中心』でリーヴァルディ・カーライル(ダンピールの黒騎士・f01841)は息を吐いた。気を引き締めねば成らない。赦した即座に『侵される』脅威。此れを危険だと謂わずに何と描けば好いのか。早く『たえる』事に集中しなければ芯から凍えて固まるだろう――硬いのは此方の心も同じなのだ。異端は狩る。吸血鬼は狩る。その信念からは逃れられない――霊衣を纏った美の化身、ふれる。
 凍えた。固まった。何故に壊したい……神の囁きを跳ね除けて幕開けの蓄えた魔。限界を超えた『祈り』『願い』が解放され、自然現象がざわついた。来たれ。来たれ。世界を調律する大いなる力よ。闇黒と称される本来か。太陽と称される奇跡か。狂える神をこの世界から追放する為に……邪魔な言の葉が脳の上部分をつまむ……気の所為だ。呪わしき地を解放する為に力を貸して……星光満ちて霧拭われた。
 声は届かない。否。一方向からの『狂気』が増している。其処が『坐』だ。緩和出来なかった『場所』へと翔けろ。偽りと記されても『貌』は出でる。

 凍えろ。砕けろ。壊れてしまえ。あは。アハハ……!
 頭の中で喚かないで。頭の中を握らないで。
 ――アイアン・メイデンがそうしていた。
 すぐそっちに向かうから。

 ――救われない容れ物が。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 集団戦 『怨呪の鉄棺』

POW   :    咎喰い
【伸縮自在の鉄針】で攻撃する。また、攻撃が命中した敵の【血の記憶から、過去の咎】を覚え、同じ敵に攻撃する際の命中力と威力を増強する。
SPD   :    怨呪葬
命中した【防御不能】の【全発射鉄針】が【鉄棺内へ引きずり込む怨呪の針】に変形し、対象に突き刺さって抜けなくなる。
WIZ   :    荒れ狂う怨みの脳髄
【埋め込まれた脳髄から発する怨み】の感情を爆発させる事により、感情の強さに比例して、自身の身体サイズと戦闘能力が増大する。

イラスト:塔屋

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 冷凍保存(アフーム・ザー)とは賢い連中だった。猟兵達が向かった『先』で女王様を守るように鉄棺は佇んでいた。がちがちと鳴り響いた警告と共に『もう遅い』と突き付けられた貴様等の咎――嗚呼。気付けないほうがどうかしている。氷像の『なかった』部位が埋め込まれ、物臭と何かをこぼしていたのだ。
 壊せ。砕け。殺してくれ。
 壊せ。砕け。殺すのだよ。
 潰せ。抉れ。屠り給えよ。

 ――これが脳葬の証明だ。

 引き摺り込んでやれ。怨み怨まれ八寒地獄。
 おお。ミ=ゴ・ウなど存在しない。
 星辰(のう)はコキュートスに囚われて在る。

 治す事は出来ないのだ。
古野・茂乃子
あぁ、なるほど……中身が、足りなかったのか
棺に入っているのは、脳か
思念を感じなかったのは、そのせいか……もっとも、雪像は生命活動をしていないのだし、気が付けないのも当然か

いくらでも大きく変わるな……そんなに憎いか
しかし……私に当たるのはいささか、筋違いではないかね?
と言っても、聞こえはしないか……ならば、叩き潰してしまおう
自由に奔放に動く私の蔦で、紋章を描き出そう
ふわりと浮かび上がるのは、銀の魔法剣たちだ……さぁ、貫け
脳を壊すのが一番だろうが、その棺を叩き伏せればいいのだろう?
なら、そのようにしてしまおう
数だけはある……雨霰と魔法剣を降らせ、潰してやろう
人間と呼ばれるモノには、まだ負けんよ



 スポンジの如く患った機械仕掛けが、貴様と称される『知性』に嫉妬していた。緑色の怪物とは貴様を称する『言の葉』だろうが、紛らわしくも此度は『複数体』と解せる。類似した悪夢を何度見たのか『植物』のような面構えで対して魅せた。あぁ……なるほど。つまり『中身が足りなかった』のだ。棺に囚われた脳は狂いて霧(き)ふれ、氷像が『応えなかった』ワケと成る。生命活動などしていない、ようこそ此処こそが『ディストピア』だ。オマエの築きたかった理想郷は幾々年前に廃れている――気付けないのも当然か。どくん、どくんと脳髄は脈打って『うらみ』が膨らむ時の内。
 そんなに憎いか――そんなに何が憎いと謂うのか。人間部分が侵された事。神の錯乱と同調したが故? いあ。ただ腹が減ったけれども胃袋がない程度か――しかし。私に当たるのは、いささか筋違いではないかね? 鐘の鳴る夜も知らない痴れどもが『誰のものかも知らない』怒りに振り回されている。聞こえない。聴く耳も鉄製なのだ。ならば叩き潰すのが慈悲だろう――自由奔放なオマエの蔦(からだ)。
 感情の爆発は如何にも苦手だった。歯車じみて蠕動した方がのんびりしている。ふわりと脳天じみて浮かんだのは魔法剣。さぁ……虚空も物質も『命令』を解けるのに、可哀想な『君』は頑固者(れいぞうこ)だ。

 そのようにしてしまおう。

 壊せ。砕け。神の言葉に頷くのは危険だが、そんな後ろ向きは赦されない。脳を潰すよりも棺を斬った方が早い。雨霰と飛翔した閃撃は『首』を落として踊るだろう。人間と呼ばれるモノには、まだ負けんよ――幾何学模様の怪物、地の文を直す。
 何で在れ、我々は化物なのだ。

成功 🔵​🔵​🔴​

ライカ・ネーベルラーベ
空っぽの棺の中に脳みそだけ入ってるや、ウケる
そんな大きさじゃ分不相応、全部ぶっ壊そう
大丈夫。野ざらしになってもこの寒さだし、傷んだりはしないって
「とりあえず邪魔だから全部どけましょうかねぇぇぇー!模様替えの時間だ!」

【Donner突撃/チェーンガンブレード四刀流】で敵集団に襲いかかるよ
斬って撃って轢き潰す
わたしの特技なんだ、オマエらみたいなうすのろが抗えるものかよ!

わたしを引きずり込む?
逆だよ、オマエたちがわたしから逃れられない!
わたしのパワーならオマエたちを手繰り寄せることも、そのまま砕くことも簡単
今更それに気づいたって遅いんだ



 心が白されているのか、空っぽの棺の中に脳味噌だけが入っている。鎮座している理性なき思惟とは滑稽窮まった現状で、赤色の霧は彼等の『悪夢』を抱いていく。そんな大きさでは不相応だ。全部、全部壊して終えば好い――アフーム・ザーの戯言を退けながら『大丈夫』と笑(ウケ)って魅せろ。野ざらしのタンパクでもこの寒さだ。すぐに痛む事は無い――内臓が溶けるのは熱の所為だと謂うのか。内臓が死に絶えたのは肉の所為では無いと謂うのか。ああ。取り敢えず……全部全部、何もかも。
 模様替えの時間だ! 雄叫びと同時に心臓(メガリス)が深動し『光り輝いた』のは奇跡ではない。幾度も扱った暴力が鉄細工の面を『こわしに』駆ける。騎乗した儘の四刀流が針の前に叩き込む――人と神の中間地点に『いた』オマエらが悪い。うすのろが抗えるものかよ! 酔っ払いの動きの方がまだマシだ。
 引き摺り込むべく脳髄が『うら』む。可哀想にも中身はただの人類なのだ。逆だよ。生命が『死』から逃れる術は無い。今更気づいたって遅いんだ――枷の外れた怪力装置が『自在』に道具(やつら)を砕いて進む。

 猛ろ――手繰り寄せる事など容易いのだ。
 地獄に必要なのは鬼だろう。

成功 🔵​🔵​🔴​

播州・クロリア
(メトロノーム・コインをコインロールしながら無機質な目で呟く)
もはや何も考えたくありません
ここから先はただの蟲になりましょう
(UC【蠱の腕】を発動し{錆色の腕}を鎚に変形させると『衝撃波』を使って敵に一気に近寄り『怪力』にまかせて鎚を振りまわし敵を破壊する)
この光景に相応しいダンスを作れるほど心は育っていなかったようですね
反省し改善しましょう
(微笑を浮かべながら他の敵に向かう)



 脳味噌は想像よりも醜くゼリー状で在った。何処かの目玉が記していた『啜り易く保管する方法』を思い出す。からからと反射するコインを弄びながら『オマエ』の思惟が閉ざされて往く。無機質な双眸(め)でアイアン・メイデンを認識すれば『呟き』は極寒に失せてしまう――もはや何も考えたくありません。心から『そう』涌き出たのは何時『以来』だろうか。やはり群れる事は楽で好い。やはり独りも楽で好い。待ち望んだ餌を舐るように。駆け捕まえた餌を貪るように。ここから先は『ただの蟲』だ。脳槽騒がしく鉄の針がギラ憑いた――罪も罰も自然界には存在しない。弱肉強食のピラミッドが畜生道を照らしている。蟲の腕は如何に変質したのだ。
 槌――育むべき心を置き去りに『埒外』は只管と振り廻す。衝撃と共に近寄れば『頭上』から叩き込み、鉄屑と肉崩れで『宙』を濡らす。ああ。反省し、改善せねば成らない。この光景に『何を感じれば』良いのだ。相応しいダンスは卵を知らない。
 微笑みを向ける相手もいない。缶詰の中身は哀れにも腐ったメロンパンだったのだ――彼方の棺は丈夫な筈だ。貴方は悪質(ダラキュ)に刺さっている。

 浮かび上がったアフーム・ザーが拍手していた。

成功 🔵​🔵​🔴​

リーヴァルディ・カーライル
…成る程。氷像が欠けていた原因はお前達だったのね

…弔われる事も無く荒野に打ち捨てられ、
死後も安息を得られず神の狂気に晒されるなんて…無惨な

冷気は氷結や環境耐性の、狂気は狂気耐性オーラで防御して、
過剰に自身の生命力を吸収して肉体感覚を暴走させて、
今までの戦闘知識と経験から感覚の違いを補正しUCを発動

…今、その呪わしき棺から解放してあげる

限界突破した第六感で敵の殺気を捉え攻撃を暗視して見切り、
鈍化している鉄針の乱れ撃ちを掻い潜る早業で切り込み、
浄化の魔力を溜めた大鎌をなぎ払い、心の中で祈りを捧げる

…葬送は全て終わった後、必ずするから待っていて

…今はただ苦しむ事無く眠りなさい、安らかに…



 灰は灰に。塵は塵に。ならば如何して脳が脳として『再利用』されたのか。言葉での戯れとして『使う』ならば悦ばしいが、果たして思考は悪意に殺されている――否。殺された方が幸せだった筈だ。成る程。氷像が欠けていた原因は『アイアン・メイデン』。つまりお前達だったのね――怨恨が寒気(感、極)まって膨張し、水槽の演技(ふり)を成して万々歳だ。弔われる事なく荒野のぶち撒かれ、永い物に巻かれた最悪。死後も安息を得られず『異端の神』に囚われた、無惨と説くにもおぞましい最期。此れを『救わず』に進むなど在り得ない。証明すべきは夜闇『いつか』の終焉だ。
 未だ八寒地獄(アフーム・ザー)がふれている。凍結と破壊の狭間で冷気が嗤い、貴様の脳髄までも掻っ攫いそうだ――葬成る前に啜る他ない。耐え、耐え、耐え抜き、絶え、堪えと『愉しむ』術を繰るのみだ。此処をコキュートスと称したならば貴様は鎖(アフォーゴモン)。如何か『その忌まわしき棺』からの解放を……。
 殺気と謂うよりも泣き声に近かった。ぷりん状の念が針をツキ、柔らかな紫(め)を覗き込んでいる。鈍化した物質を躱しつつ『給仕』の心地を改めて――業の味わいを伝授すれば心の中で祈りを捧げろ。過去を刻む大鎌(オマエ)。

 全て終わった後――必ずするから待っていて。

 苦しみは要らない。痛みは要らない。
 安らかに……屍を喰らう鬼はいない。

成功 🔵​🔵​🔴​

露木・鬼燈
んー、敵には違いないけど原因ではなさそう。
まぁ、見つけた以上は骸の海に沈めないとね。
調査と違って戦いならスマートにイケル!
僕、こーゆー形状の拷問具を知っているですよ。
扉が開いたらヤバイ!
でも知っているとゆーことは対処できるとゆーこと。
扉を開かいないようにしてしまえば脅威ではないのです。
秘伝忍法<封縛>
鎖でぐるぐるしてしまえばへーきへーき。
ついでに怨念も封印してしまえば何もできないよね?
とは言え、封じただけではね。
衝撃を徹す打撃法で脳髄を破壊するですよ。
破魔と浄化の力を乗せた衝撃波を撃ち込む!
怨念は封じるだけでなく祓わないとね。
憑代を物理的に破壊した上で祓う。
うん、完璧な仕事っぽい!



 豚に真珠か猫に小判か、もしくは疑似的な『全能感』か。何で在れ『これら』は異常気象の原因ではない。敵意を剥き出しと断ずるよりは『救い』を求めてさまよう怨念か。見つけた以上は骸の海に還さねば成らない――脳髄にも精神にも『やさしい』のはただ『壊す』だけで解決する群がり故か――楽観的と謂うよりは経験則から「イケル」のだ。何よりも『アイアン・メイデン』こういう拷問具は知っている。情報を集める必要がないのは大きな『鍵』なのだ。嗚呼。扉が開かれれば『永久』の保管が待っている。そうとも対処方法は単純明快。荒れ狂う星辰(のう)が肥大化しても『封じ混んで』終えば好い。脅威は呆気なくもタンパク質と見做された。
 何処かの誰かが宣うように、ぐるりと疑似生命(くさり)を手繰って廻れ。一周二周三周と雁字搦めの『悪鬼』が所業。怨念諸共『抑えて』しまえばコキュートスの置き物追加しろ。何も出来ない星辰(シナプス)ががたがたと震えている。
 憑代を砕かねば意味はない。籠めた衝撃は『阻まれる』事なく徹された――内部、思惟も曖昧な物質がはぜ、葬送の遅れを取り戻す。祓わないとね――理亡くせばよくある道具だ。うん、完璧な仕事っぽい!

 ――アフーム・ザーの機嫌は如何?

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『アイスクイーン』

POW   :    アイスコフィン
【溶けない氷壁に一瞬で閉じ込める魔法】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD   :    フラッシュフリーズ
レベル分の1秒で【反応して、瞬間永久凍結魔法】を発射できる。
WIZ   :    フリージングスタチュー
見えない【好きなポーズ・好きな形に永久冷凍する魔法】を放ち、遠距離の対象を攻撃する。遠隔地の物を掴んで動かしたり、精密に操作する事も可能。

イラスト:喜ノ崎ユオ

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠ポーラリア・ベルです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 あは――凍息(といき)か凍笑(ちょうしょう)か。解せる者はいなかった。血霧(せかい)の何処かで坐が軋み、氷の女王は嗜好を忘却した。異端の神は『人型』を成し、失くした悦びを衝動に変えて往く――凍えたものは壊すべきだ。停滞したものは砕けるべきだ。八寒地獄(アフーム・ザー)の不機嫌を治す方法はない。オマエは脳味噌までシャーベットなのだ――好きな格好も好きな形も、全部々々塵に同じ。
 水槽で思うだなんて莫迦らしい。

 ――壁の中の解体(バラバラ)どもめ!
カタリナ・エスペランサ
ようやくお出ましね、御機嫌よう神紛い!
不動の停滞に価値は無い、未来へ繋がらない終端に意味は無い
それでも幸福に囲まれたいと望むなら、過去の亡霊は亡霊らしく骸の海に沈んでなさい!

敵の動きは《第六感+戦闘知識》で《見切り》常に先読み、此方が《空中戦》を仕掛けた時には既に《目立たない+早業+先制攻撃》で【幻弄円舞】が発動済みよ
反応速度を上げようと敵の知覚している私の姿は幻影、死角から《騙し討ち+暗殺+ハッキング+属性攻撃》で強襲。火炎纏う斬撃と共に記憶を奪うわ

警戒すべきは全方位攻撃。攻撃だけでなく私自身も火炎を纏い《凍結耐性+オーラ防御》代わりにしながら、戦う理由も力の扱い方も忘れさせてしまいましょう



 動きを忘れた像どもに未来と呼ばれる『蜜』は与え難い。退廃と刻まれた脳味噌は『オマエ』と記された棺に押し込められていた。ようやくお出ましだね――終端の冷え方はツマラナクも芳醇で、順繰りに『破壊衝動』を発散している。挨拶は無くても構わない「御機嫌よう神紛い」――贋作のアフーム・ザーが哄笑し、血色の霧がヴェールを剥いだ。そうとも女王様には『断頭台』も似合わない。ただ欲在るが故に還るが運命(サダメ)だ。掲げられた魔杖(たわむれ)に正体が晒される。
 暴かれたのは神性(うそ)に留まらず、ずるりとはげた『皮』と解せる。融ける事の無い思考回路に『先駆けて』眼光(うすあか)――夢見心地の玉座には追い付けない『ふい』が望ましい。頭のおかたい緑(トゥールシュチャ)は忘我(アザトート)に抗えない。初めましてと突き付けた『惑わし』が歪んだ顔面をぶん斬(なぐ)る。
 炎々が永遠を蝕んだ瞬間、くるいの所以が虚に落ちた。堕ちた存在は『のう』を失い、ただ座り込む女性と成り果て――る、前に理性は無い。暴走する『怪物』は無差別に反射した――称えを耐えよ、その魔神は傲慢(もえて)いる。

 暗たるもの、自らの痴れ方に救われた。
 ――過去の亡霊は亡霊らしく沈黙すれば好い。
 独りよがりの幸福は、脆くも刃で削れていく。

成功 🔵​🔵​🔴​

ライカ・ネーベルラーベ
女王の乱心、嗜好が変わった
神と女王

つまり……
元の氷の女王が邪神に憑かれて発狂したのがアレ、なんだね
神じゃあない
あくまで狂った女王なら、神殺しの刃でバラバラにするまでもない

「イカれた頭ごと、わたしの炎で消し飛ばしてあげるよあははははあははああ!」
【雷火砲】で特大のプラズマ火球をブチ込んであげる
瞬間凍結?純粋な熱エネルギーの塊を凍り尽くすことが出来るとでも?
「狂ってる同士で殺し合ったらサァ!強いほうが勝つに決まってるじゃないさぁはははははははは!」

どっちがより狂ってるかなんて比べても仕方ない
此処は戦場
強さしか意味のない場所なんだから!



 症状は想うほどに異常と成されていた。内部も外部も滅劣に纏わりつき、憑かれた脳味噌はシャーベット状態でも留まれない。女王の乱心が晒したのは変わり映えした嗜好で在り、最早思考は破壊衝動の垂れ流しだ。尻拭いすらも出来ない『わがまま』が永久(とわ)の獄を捺している――神様と女王様の関係性は悪魔に魂を売った人間に等しく、奴隷は哀れにも命じられる儘に暴力(ふれ)ている。アレは神じゃあない。邪に依った怪物が、力に振り廻されている程度だ。その坐は『あくまで狂った女王』と言え、ならば『神を殺す為の業』で解体(バラバラ)砕く必要も無い。肥大化した星辰(シナプス)には速やかなプラズマが効果的だろう。笑え。嗤え。音が重なる。
 イカれた頭だ。螺子も霜も在ったものではない。わたしの炎で消し飛ばしてあげるよ――あは。あは。あはははあははああ……! 特大の哄笑(エネルギー)が射出され、反射光(アフーム・ザー)を擁していく。純粋な熱に苛まれた『瞬間』が邪魔者の如く退かされた――躁鬱(くるい)逆巻いて衝突すれば、強い方が勝つに決まっている。殺し遭ったらつつき合え――は。はは。ははははは……!

 団栗に何を期待するのか。
 此処は戦場。死体に要るのは舞踏会だ。
 ――強さしか意味のない場所なんだから!
 吐きつけた、掌には炭だけが付着している。

成功 🔵​🔵​🔴​

露木・鬼燈
なるほどよくわからん。
わからないまま原因に到達。
うん、やっぱり調査とか向いてないわ。
まぁ、それでも原因を殴り飛ばせば解決はできる。
最終的に解決できれば過程は比較的どーでもいい。
がんばって倒すですよ。
ふむ、範囲攻撃や素早く発動する魔法はあまり相性が良くない。
そーなると…遠距離から攻めるのがいいかな?
化身鎧装<骸晶>
全力で宙を駆け、ランダム回避運動を行いながら射撃。
太陽のルーンを刻んだ棒手裏剣を魔杖から撃ち出すのです。
簡単に倒せるとは思えないし…ちまちま削るっぽい!
そーなると身の護りにも気を配らないとね。
火属性の結界を張っておく。
そして結界が破られそうなら離脱。
生きていればリベンジできるからね。



 成り果てた女は『神』に憑かれ、浸かれる『脳』の味も知らず坐していた。なるほど。よくわからん。首を左右に揺らしても意味は解せず、如何しようもない状態で『原因』に辿り着いた。茫々と膨張する痴れものが、割れた世界(ひと)を望んでいる。咀嚼出来ずに鵜呑みにした『呼び声』が、ほどけずに血霧と一体化して往く――殴り飛ばせば解決できる。その絶対たる『理』が過去と現在を対立させた時、鬼は『真直ぐ』に敵を定める――頑張って倒すですよ。保存する悦も失った、つまらない伽藍洞と遭い『體』する。好きなポーズは何だと謂うのか? 縋る想いが好ましい。
 骸晶掲げれば魔杖が閃き、遠距離からの翻弄を宣言する。導きへと変異した埒外が飛翔し、呪いの剣が咆哮する――方々へと駆ければ『氷結』は何処へ、おお、輝きを増したのは中央太陽(セントラル・サン)の超越性(エネルギー)だ。棒手裏剣に刻まれた文字(ルーン)が謳い、人と神の半端ものを削って往く。
 ちまちまと擽ったい『光』は最終的に肉へと這入るだろう。オブリビオンの錯乱が『散弾』が如く放たれれば――回避する事も難く、故に念には念を入れ『護り』の身。アフーム・ザーを阻む火の粉、秒は残酷に焼け石か。

 生きていればリベンジできるからね。

 離脱――与えた『熱』は確実に傷だ。
 竜の眼窩に何を嵌めた。

成功 🔵​🔵​🔴​

播州・クロリア
嗜好はその存在の根幹を成すことが多々あります
私でいうところのダンスでしょうか
もし私がダンスを忘れたなら...
それはただの蟲でしょう
そして貴女は幹を無くした空っぽの女王様
初めに見た氷像と同じですね
(肩幅ほどに足を開き、両手で太ももをなぞりながらゆっくりと上体を起こした後{紅焔の旋律}で『ダンス』を始める)
灯を灯して差し上げます
(UC【蠱の珠】を発動し業火に包まれた空間内に敵を閉じ込める)
もっとも中が空洞なので
予想以上に燃えてしまうかもしれませんが



 嗜好と称される根幹――それを否定され、奪われ、忘れたならば『残る』のは白痴だろう。多々と在るべき『ひと』の性(サガ)が砕けて散ったならば、嗤うのは肉塊だろう。カキ氷を貪り食い、頭痛を起こす程度には『当たり前』の証明だ。迷々と棺を重ねても八寒地獄(アフーム・ザー)、オマエは悦を得る事など出来ない――つまり。私でいうところのダンスでしょうか。もしも『あなた』が舞踏を失った場合……翅を落とした蝶々(蟲)に違いない。空っぽでひえた女王様。血霧に眩んだ『氷像』に等しく、そう口についても反応はない――蟻地獄よりもひどく待っていた。
 開け。拓け。ひらけ――太腿をつたえば『迸る』熱。ほてる血肉がゆっくりと起き、置き物たる『目玉』を睨め衝ける。紅焔の旋律、只管に荒ぶり『欲』を昇(あ)げた。灯して差し上げます。何者に捧げた音符なのか、シャーベットは堪えず強張った。この眼球は。蟲の珠は披露されて『真価』を発揮する。抱擁した妖艶(容炎)が歓んで『神』の名を燃しておどり……空洞の中はきりきり舞いだ。

 予想以上に情熱的だ。
 ――坐して火に居る、凍笑のきみ。

成功 🔵​🔵​🔴​

古野・茂乃子
なるほど……君が、神か
まるで人間だな
だが、見た目通りではないのだろう……興味が出てきた

凍らせて壊す……いや、私たちに壊させていたな
それだけを考えるならば、なぜ人の形を残していた?
教えてくれたまえよ、ただ自分の手を汚したくないだけではあるまい?
壊すだけなら、先ほどの棺にでもやらせればいいだろう……

……足元の蔦が、すっかり凍り付いているな
だが、問題ない
私が思い浮かべた答えは……人が、人を、壊すのを見たい、ということか?
まぁ、合ってるかどうかは、できれば聞きたいが……時間はあまりないようだ
薙刀の代わりにまだ動く蔦を振るい、衝撃波を浴びせかけよう

これが、人が人を壊す様だ
お互い、化け物だがな



 神性――真性おだやかに成れず、氷柱(つらら)に連ねて言の葉を吐いた。ひえた蔦が縦に揺れて数秒、頷くような音があふれた。まるで『人間』だな。外見だけを『識り』判断するほどオマエは人類ではない。内側を掻っ捌いて『ほす』喜びは如何だ。胴体が樽状ならば尚々相応しいだろう――興味が出てきた――わきわきと指をくねらせるが如く、脳髄と想われる器官が動く。嗚呼。如何して詳しく描写されたのだ。態々『凍らせて壊す』……いや。私たちに壊させていたのか。問い掛けは『熱』を増して冷(のう)を侵している。その星辰(シナプス)は何故、残していたのだ。
 人の形。何を望んだ。何を欲した。何を羨んだ。何を嫉んだ。何を、何を、何を……教えてくれたまえよ。自身の手を『汚したくない』程度ではない筈だ。自身の存在を『穢したくない』程度ではない筈だ。壊す云々ならば【脳葬(ひつぎ)】連中でも可能だろう――迫る緑の宇宙質(コスモ)……先端に違和感。
 足元の蔦が凍結している。それが『何の問題』だと謂うのか。先に問題を示したのは『私』だ。私が思い浮かべたのは『人が人を壊す』光景。成否を訊く時は足りないが、最もほしい――格好は悪いが、薙ぎ払え。衝撃が『かわ』を襤褸(そ)いだ。これが『壊す』真意(こと)。見たかった所業と告げ……?

 貌は不満に濡れている。
 ――お互い、化け物だがな。
 全く、墓場から抜け出した物々視い。

成功 🔵​🔵​🔴​

テフラ・カルデラ
※絡み・アドリブ可
WIZ

ついに現れましたね…きっと一筋縄では行かないのです…
まず【サイキックブラスト】で動きを封じつつも【石化ポーション】で完全石化を狙ってみましょうか…
仮にできなくても状態異常を重ねているのでそれだけでも…!

凍らされて氷像にされるとしても…砕かれるのは勘弁してほしいのですっ!
ほら…彫像は飾り愛でるものですしっ…!
(テフラの氷像化を希望します)



 頭蓋から爪先まで『暴かれた』『発かれた』坐(はか)は沈黙している。凍笑する脳(いし)もなく『神』はうたい。深々と『呪い』だけが蔓延していく。其処に駆け付けたのは【とけた】猟兵(オマエ)で在り、一筋縄ではいかない血霧だともらす。迷妄と極まった女王は起立し『貌』を向け、僅かに残った嗜好を動かす――即ち『コレクション』。それにアナタは相応しい――さあ。好きなポーズは命乞いか。
 両掌から放出された高圧電流、弱り切っていた『オブリビオン』にはひどく効果的だろう。しびれた舌~の臓物がどす黒く液を吐かせてしまう。封じられた女王様にも『同じ格好』がお似合いだ。投擲された特殊液(ポーション)が髪の毛一本から固めて滴る――ようこそ石像の舞台上へ。此処では破壊行為は赦されない。
 充分だった――氷結女王(アイスクイーン)は八寒地獄(アフーム・ザー)から解放され、永久と称される美を得たのだ。重ね掛けられた『異端』は魂だけを海に還して逝く……瞬間、爆発的なまでの『呼び声』が外び込んだ。

 飾り、愛でるものだ。砕いて無碍に扱うなど勿体ない。

 耳の奥へと這入り込んだ『声』は緩やかに【望み】を叶えていた。ぴきりと罅割れる事なく『在った』ものはあわあわと忙しない表情だろう。嗚呼。可哀想に! 何者が犠牲者を置き去ったのか! さようならを言い忘れた生き楽園……。

 女王は笑えた。
 ――こわれないふたり。

苦戦 🔵​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2020年09月25日


挿絵イラスト