1
断罪者は地底に笑う(作者 支倉みかん
6



「はろー! みんながダークセイヴァーで活躍してくれた結果、ダークセイヴァ―各地の地底に、広大な都市が幾つもあることがわかったよ」
 グリモア猟兵のベッキー・ウッドは、集まった猟兵たちに説明を始める。
「地底都市では、力を持たない人々が吸血鬼に支配されながら生活をしている。この人々は地上の存在を知らず、吸血鬼の理不尽な圧政に怯えながら、日々を過ごしている。
 彼らを何とかして助けてあげたい。
 幸い、幾つかの人類砦が、移住者の受け入れを表明している。
 だから今回は、地底都市の一つに行き、地底で生きる人々を地上へ連れ出してほしい」
 だが。地底都市への侵入は容易ではない。都市の入口は、門番によって守られているからだ。
「今回行ってもらう地底都市の門番の名は、断罪者『エリアル』。戯れに人をさらい、拷問し、断罪と称して無実の罪で殺す――邪悪な性根のオブリビオン」
 このエリアルの実力は決して侮れない。
「エリアルはもともとの力に加え、寄生虫型オブリビオン『番犬の紋章』を自身の背中に張り付け、自身を強化しているんだ」
 エリアルが繰り出すのは、犠牲者の霊の召喚など悪趣味な技だが、その攻撃の威力は番犬の紋章の力によって、極めて高くなっている。
 さらに紋章はエリアルの体を非常に頑丈にしている。なので、エリアルにダメージを与えることは極めて難しい。
「けど――番犬の紋章を攻撃すれば、エリアルにもダメージを与えることができる。
 だからするべきなのは、エリアルの背中にいる寄生虫型オブリビオン『番犬の紋章』への集中攻撃」
 エリアルの背中の紋章に、攻撃をあてるには、如何すればいいか? 知恵と技を駆使せねばならないだろう。
 エリアルを倒した後は、地底都市内に侵入し、都市の中にいるオブリビオン兵士を倒し、そして都市内の人々に地上への脱出を勧めることになる。

「門番のエリアルは本当に強敵。だけど、人々を救うためにも、しっかり対策を練って挑んでね。皆の武運を祈ってるよ!」


 暫く時間が経過し。猟兵たちは、隠された地下都市の入り口に着いていた。
 壁の所々に光る苔が繁殖していて、地底内をぼんやり照らしている。
 地面には――大量の死体。
 その死体たちの中央に立つのは、ほっそりとした肉体と中性的な容貌の青年。
 青年――オブリビオンにして断罪者『エリアル』は死体の一つを踏みにじり、猟兵たちに体を向けた。
「やぁ。――これらのことなら、気にしないで。すべて罪人の死体だから。例えばこの娘、ちょっとナイフで肌を掻いただけなのに、地面を血で汚した。だから、処刑したんだ」
 さわやかに笑みつつ、説明するエリアル。
 一方。猟兵たちの目は、エリアルの背中に、拳大の、こぶのような膨らみがあるのを、確認する。
 その背中のこぶが、エリアルの弱点たる寄生虫型オブリビオン『番犬の紋章』。
「なに? お前たちはボクの邪魔をするの? なら死んじゃえ」
 無邪気な声音に殺気を漂わせるエリアルの前で、猟兵たちはそれぞれ戦闘の構えをとった。


支倉みかん
 支倉みかんです。ご閲覧ありがとうございます。
 今回は地底都市に侵入し、そこに住む人々を救うのが目的です。

 第一章は、入口を守る、残虐にして理不尽なオブリビオン、断罪者『エリアル』との戦いになります。
 エリアルは、背中についた寄生虫型オブリビオン『番犬の紋章』により強化されています。
 番犬の紋章にダメージを与えることで、戦闘を有利に進めることが出来ます。
 番犬の紋章はエリアルの背中にあり、拳大のこぶのような形をしています。

 第二章は、地底都市に侵入しての戦闘シナリオ、
 第三章は、地底都市内に住む人々と交流し、地上へ誘う日常シナリオになります。

 どうぞよろしくお願いします。
17




第1章 ボス戦 『断罪者『エリアル』』

POW ●彼らはどうすれば助けられると思う?
対象への質問と共に、【自身の愉悦の記憶】から【惨たらしく殺された犠牲者の霊】を召喚する。満足な答えを得るまで、惨たらしく殺された犠牲者の霊は対象を【怨嗟の呪い】で攻撃する。
SPD ●断罪者の嗜み
自身の身体部位ひとつを【拷問器具】に変異させ、その特性を活かした様々な行動が可能となる。
WIZ ●救われなかった者達
レベルm半径内の敵全てを、幾何学模様を描き複雑に飛翔する、レベル✕10本の【引きちぎられた誰かの手足】で包囲攻撃する。
👑11 🔵🔵🔵🔵🔵🔵

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠エンティ・シェアです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


久瀬・了介
間違えるな。殺すのは俺だ。殺されるのは貴様だ。
オブリビオンは殺す。全て殺す。

その衝動をヴォルテックエンジンに込め、生じた高圧電流を全身に漲らせ肉体の【リミッターを解除】。生体の【限界を突破】した【早業】で【ダッシュ】し、敵の拷問器具の間合いから逃れつつ攻撃。
ハンドキャノンの弾丸に【呪詛】を込め、UC【犬神】使用。呪いの込められた【呪殺弾】を、【スナイパー】技能で敵の横を掠める様に発射。
呪詛をやどし、【誘導弾】と化して自在に軌道を変える弾丸は狙った箇所を【追跡】し決して逃さない。
空中で反転した弾丸で背中の「番犬の紋章」を撃ち抜く。
反撃を早業で回避しつつ連射。オブリビオンは必ず殺す。



 久瀬・了介は、黒髪の合間から覗く赤い瞳で、エリアルを睨んだ。
 はたしてエリアルは己の右腕を鋸に変化させ、了介へ駆けて来る。
「不遜な目だね――顔を切り刻んであげるから、死ぬといいよ」
「間違えるな。殺すのは俺だ。殺されるのは貴様だ」
 敵の言葉を、了介はきっぱりと否定。
 念と衝動で、体に埋め込んだヴォルテックエンジンを起動。莫大な電流を体内に流す。
 エリアルは眼前に迫っていた。肩を裂かんと振るわれる鋸。
 了介は咄嗟に後ろに跳ぶ。電流がもたらす生体の限界を突破した動きで、鋸を回避。
 エリアルは追撃をかけてくるが、了介は体に電流を流し続け、さらに加速! 一撃一撃が必殺の威力を持つ斬撃の全てをかわし、了介は敵から距離をとる。
「オブリビオンは殺す。全て殺す」
 了介の声は低く、眼差しは冷徹。了介はハンドキャノンの引き金を弾く。弾丸を次々に連射!
 無数の弾丸はエリアルに当たらず、その体の横を通過していった。
「外れたね。けど当たったって大したことは――」
 エリアルの嘲笑交じりの言葉を、了介は遮る。
「食らいつけ」
【犬神】の力で、弾丸に込めていた呪詛を発動。何発もの弾丸の軌道が反転、エリアルの無防備な背中めがけ飛ぶ!
 果たして弾丸のうち五発が、エリアルの紋章へ命中。
「ぐ……!」
 エリアルの口から洩れる悲鳴。エリアルは振り返る。その顔には、痛みと憎悪が混じっていた。
 了介は敵の視線を受け止める、瞳に今まで以上に殺意をこめて。
大成功 🔵🔵🔵

七那原・望
理不尽ですね。そんな理由で殺すなんて。
わざわざ地面を血で汚させるような事をしたお前の方が、何万倍も罪深いのです。

【果実変性・ウィッシーズアリス】を発動し、ねこさん達の【多重詠唱】【全力魔法】で相手の精神に揺さぶりをかける幻覚を見せ、こちらの認識を阻害。なおかつ相手の冷静な判断力を奪います。
【第六感】と【野性の勘】で相手の動きや攻撃を【見切り】、回避を。

気配を殺しながら相手の背後に位置取り、アマービレで呼んだ更なるねこさん達と【多重詠唱】【全力魔法】【スナイパー】【一斉発射】で敵の背中の紋章を狙い撃ち、【暗殺】します。
更に敵がこっちを向く前にセプテットとオラトリオによる【一斉発射】で追い打ちを。



 七那原・望は、目隠しを付けた顔を、エリアルに向けていた。
「女の子が血で地面を汚したから罪人といいましたね……地面を血で汚させるようなことをしたお前の方が、何万倍も罪深いのです」
 幼げな声に滲む嫌悪の情。
 エリアルが片腕を鞭に変形させた。そのタイミングで、望は翼を大きく広げる。
「わたしは望む……ウィッシーズアリス!」
【果実変性・ウィッシーズアリス】を発動。自分の衣服が変化したのを感じつつ、望は声を上げる。
「ねこさん、お願いなのです!」
「「にゃー!」」
 答えたのは、望の足元に現れた猫四匹。
 次の瞬間、鞭を振り振ろうとしていたエリアルの表情が歪む。
「なっ……何かが肌の上を這って……!」
 猫四匹の魔術がエリアルにとって不快な幻を見せているのだ。
 エリアルは猫達に鞭を振るが、幻のためか動きが粗い。鞭は猫に当たらず、地を削る。
 その隙に、望は敵の背後へ。白いエプロンの裾を靡かせ、鈴付きのタクトを一振り。さらに沢山の猫を呼び出した。
「「なーお♪」」詠唱を始める猫達。宙に現れる大量の魔力の矢。
 望はさらに超大型の銃を操り、射撃! エクルベージュ色の影も、エリアルへ跳びかかる。

 魔力の矢と銃弾がエリアルの紋章を貫き、影が同じ個所を傷けた。
 苦痛にふらつくエリアル。攻撃は確かに効いた。
「痛いですか? でもお前の罪にふさわしい罰は、こんなのものではないのです」
 タクトの柄をぎゅっと握る望。望を応援するように、猫が高らかに鳴いた。
大成功 🔵🔵🔵