1
隔絶不明庭園~桜の宙には異界が埋もれている(作者 にゃあら
4


●妖輝なる門
 ヒトが集っていた。

 宙――見上げた瞬間に全くの『幸せ』が蔓延していた。君の望んだ通りの景色だ。貴様の欲した通りの光景だ。妖しく光輝を纏った、魔法陣が星辰(のう)を抱擁している。此処には悪いものなど在り得ないのだ。此処には毒気など有り得ないのだ。堕落を貪るのも向上心を掲げるのも自由で、神様はきっと『ひと』の為に庭園を造ったに違いない――感謝しながら食まれて呑まれ、じんわりと滲んだ『せかい』を再確認する――ああ。素晴らしい。何よりも未確認飛行物体(エイ)はラーメンを啜って在るのだ――此れを滅裂だと言う者は真なる『埋葬』を知らないのだ。手招きと声掛けと醤油味が我々を待っている……収穫の刻だ。嬉しい。嬉しいなぁ……眩惑の桜色。

●グリモアベース
「あー……妙な頭痛がすると思ったら予知じゃないの。しかも私が正気の時に『なんて』幸福そうなグロテスク……アンタ等ちょっと付き合いなさいよ。オブリビオンぶっ殺すだけの簡単なお仕事だからさ……まあ。呑み込まれなきゃって話だけど」
 普段のテンションを何処かに落っことした隣・人(六六六・除外・f13161)が猟兵達に貌を晒す。ため息混じりの殺意を魅せて言の葉を手繰っていく。
「あれよ。異界って言うのかしら? UDCアースの某所で侵蝕が始まってるらしいのよ。そんで早々に解決してほしいってわけ。怪しげな魔法陣だから判り易いとは思うわよ? でも気を付けなさいな。判り易いって事はつまり『解り』易いって事。狂気に侵されたくないなら耐え切ってちょうだい――その原因を突き止めて邪神退治よ。間引きしなさい。もしくは手入れかしら? ええ。宜しく頼むわ」
 グリモアが輝いて。


にゃあら
 にゃあらです。
 箱庭遊戯は神の手で。

 宜しくお願い致します。
139




第1章 冒険 『幽冥Farewell』

POW揺るがぬ心を強く持ち打ち勝つ
SPD足を止めずに幻惑を振り払う
WIZ力尽くで幻を消し去る
👑11 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 貴様等が見上げた瞬間、桜色の宙は魔法陣に『支配』されていた。幸福と称される毒気が地に降り注ぎ、中てられた者を誘っている。彼方の水は甘いのだ。此方の拉麺は醤油味なのだ。筆舌に尽くし難い『光景』が脳髄を弄り始め、愈々抗い難く成るだろう。現実が蝕まれ幻想が埋もれている――庭園までの階段は透明だ。

※マスターより
第一章では『君の望み』が叶えられます。
それを振り払わなければ帰る事も突破する事も出来ません。
心苦しいですが強い心を持ってください。
宜しくお願い致します。
カタリナ・エスペランサ
リリー(=カタリナ)の望み
吸血鬼たちオブリビオンが駆逐されCF世界のように人々が面白可笑しく暮らせるようになった故郷で家族と生きる事

魔神の望み
幸福な記憶、同胞と共に世界の発展に尽くしていた頃に還る――否。何と引き換えにしても未来を導く役割に殉じる事。真なる神は過たない。

――

…成程、気は滅入るけれど適任のようね
化身、同一存在だなんて与太は知った事ではないけれど

停滞した幸福、永遠に続く理想郷。溺れたい気持ちは確かにある
――でも、私たちの存在意義に賭して受け入れる事は出来ない。堕ちた選択こそ【失楽の呪姫】の誇りよ
再び招き、この身に纏うは終焉の劫火。
破滅の先に未来を拓く、その為にどこまでも飛びましょう


 桜色の宙にはカタリナ・エスペランサ(閃風の舞手(ナフティ・フェザー)・f21100)、貴様等の傲慢が称えられていた。落ちる。墜ちる。堕ちる――虚空と記された貌(かたち)の中へと『無意識』的もしくは『意識的』に引っ張られた。半々に『充たされた』光景が脳髄の芯までも侵蝕して往く。隔絶された【茫々たる幸福】が薄赤色の双星(そうぼう)に確かに這入り込んだのだ。成程……気は滅入るけど適任のようね。酔いそうな無重力の安定感に『感染者』は包み混まれた――人だ。人々だ。人類が面白可笑しく『暗黒(よる)』知らずにふくふくと笑っている。誰かの手と手が繋がれて『それ』は貴様へと伸ばされる。掴みたい。繋がりたい。遊びたい。呆けていたい……お隣。摩天楼(知の宝庫)が爆発したかの如く世界は強烈な発展を遂げた。尽くしている『オマエ』の表情はいつになく解けているだろうか。何を引き換えに為しても『成す』覚悟と悦ばしさ――殉じる事。太陽はただ注ぐのみで、真の神は過たない。ああ。与太は知った事ではない。
 停滞した幸福、永久に存在する理想郷(ドリーム・ランド)。溺れて溺れて絶える事もない。その『味わいたい』は確かに在った。それでも――貴様等は『存在証明』を破棄したくないと『踏み』抜いた。走れ。奔れ。駆けろ。翔けろ――堕ちた選択こそが失楽の呪姫(ロスト・フラグメント)。誇りを掲げて魂が吼える。
 招け。招け。招け……再びの終焉を。更なる劫火を。破滅の先に在るのが未来ならば、不明なる『根元』を燃やして終え。

 その為にどこまでも飛びましょう。
 ――貴様は地に投げ落とされたのか。
 ――貴様が地に堕ちて往ったのか。
成功 🔵🔵🔴

久瀬・了介
オブリビオンは殺す。どこにいようと殺す。
狂気に耐える。造作もない。日常だ。

踏み込んだ地で、かつての仲間に囲まれる。恩義ある隊長。寡黙で頼れる狙撃主。命を救われた衛生兵。迂闊で陽気な工兵。同じ釜の飯を食った戦友達。
そうか、オブリビオンに虐殺され全滅したのは夢か。そうだろうとも。そんな筈がない。さぁ、共に行こう。

力が抜ける。跪く。死体が死体に戻っていく。
力の源の心臓、復讐の衝動を電力に変換するエンジンが発電を止める。
そうだ。忘れるな。自分はもう死んでいる。皆、尽く死んでいる。幻惑ごときで忘れたか。ふざけるな。殺すぞ。
自分自身への怒りが胸のエンジンに火を付ける。体を前に運べ。オブリビオンを殺す為に。


 殺意はオマエの血肉に埋もれている。埋葬火葬その他諸々、遅過ぎた送り方に『如何なる文句』が効くと謂うのか。訊ねた宙には満面の薄赤色。舞い散るような魔法陣は寸分の狂いもなく『幸せ』な光景を暴いてくる――造作もない。オブリビオンを殺す為ならば『汚染』にも耐えられる。久瀬・了介(デッドマンの悪霊・f29396)は潤いのない眼球で『踏み込んだ』。其処が地面なのか虚空なのか理解している時間は見当たらない。中ったのは弾丸でも異常でも在らず、ただのぬくい釜の飯だった。
 視える。観える。見えた。聴こえる。聞こえる。茫呆とした傍らでいつかの『仲間』が笑っている。恩義ある隊長。寡黙で頼れ、腕の良い狙撃手。倒れた己を『救って』くれた衛生兵――包帯が心を、精神を癒していく。ああ。嗚呼……何もかも。総てはひどい夢だったのだ。全てはわるい夢だったのだ。過去(オブリビオン)に虐殺された【記憶】など、そのような地獄が在る筈が……さぁ、共に行こう。

 皆の足音が遠い。己の足音は亡い。
 共に逝こう――止まる。

 抜ける。ほどけるような力が、跪いた己を嘲笑している。戻る。戻って終うのだ。死体(デッドマン)が死体に還っていく。復讐の鼓動が静なるかな、エンジンが自己を『理解』させた――つまりオマエは死んでいるのだ。皆、尽く死に絶えているのだ――殺すぞ。ふざけるな。暴走する雷鳴が『幻惑』を現で塗り潰す。憤慨の矛先は自分自身だ。火を憑けろ……天変地異が起きても修羅への道は変わらない。
 前へ。前へ。前へ進め。オブリビオンを殺す為に。

 ――滅びよ、告げる為に。
成功 🔵🔵🔴

名切・水無子
みなこの、私の望みなんてただ一つです。××××と一緒に、結ばれて、あのひとのお嫁さんになること。
だってあの人は私の運命です!運命の人と結ばれるのは御伽噺の定めです。だから私は普通の人間としてあの人と暮らしてる。扉を開けたらあの人が笑ってくれてる、おかえり水無子って。ただいまです、ここがハッピーです、楽園です。怖いかみさまなんていなかったんです。そうですよね××××、×××さん……

「ならば何故、その名を呼ばない」


……「かみさま」たすかりました。かみさまの痣に触れて。あーはいはい、いいじゃないですかぁ夢見ても。でも邪神に魅せられるのはやっぱりイヤですね、お腹空いちゃいます。かみさまがですけど。


 ベッド・ルームには何が欲しい?
 愚問だろうか。

 赤茶色の饐えた臭いが星辰(のう)の断面までも侵している。冒される感覚は信号機の如く明滅し、罅割れた記憶のホジクリ方を湛えている。名切・水無子(忘蝕妄愛・f23915)の望みはただのひとつで充分だった。宙に咲いている桜色に飛び込めば『彼方』の誰かは愛しい、いとおしい。××××と一緒に、結ばれて、あのひとのお嫁さんになることです。そうとも『成れた』のだ。だって運命だから。だって絶対だから。だってだってこんなにも『想って』在るのだから――お伽噺の定めだと醤油拉麺も説いている。だから私は普通の人間。よくある人間としてあの人と暮らしている! おかえり水無子。ただいまです……毎々だ。永久に繰り返される戸の向こう。ここが楽園(ハッピー)。エンドは知らない。こわい。恐い。怖いかみさまなんていなかった。そうですよねそうだよそうにきまってる××××、×××……行方不明の真っ白い粉。
「ならば何故、その名を呼ばない」
 じくじくと膿みが溜まっていた。ぐずぐずと脳が腐れていた。ふれた痣が衝いた現実。助かりました。本当に? あー。あー。かるい返事で息を整える。「いいじゃないですかぁ夢見ても」。魅せられたものは美味そうで残念だ。イヤですねぇ『そういう』香り――胃袋が訴えている。かみさまがですけど。
 あの人のために戦います。

 撫でられたり撫でたりされたい、枕の上には頭ばかり。
成功 🔵🔵🔴