情報収集は潜入の基本!(作者 鳴声海矢
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●情報は中央ばかりにあるのではない
「オー、これがオコノミヤキ、バージョンヒロシマですネー。なんでもオオサカとヒロシマではこのスタイルを巡りしばしば内戦が勃発しているとか。この太いのはサヌキウドンですカ。カガワの方々は水がなくてもこれを摂取すれば生きられるとか……ウドンはドリンク、新事実デスネー。こ、これは! 噂の夜のお菓子! あのぬるぬるを夜に用いるとはなんと卑猥な! アダルティーな! けしからんので二、三個買っていきまショウ!」
 巨大な球場を貸し切りにして行われているご当地イベント会場にて、金髪の若い男が騒ぎながらいくつもの出店を回っていた。一見すればただの外国からの観光客だが、その実態はそんな平和なものではなかった。
「帝都がスシとスキヤキとテンプラだけの国だというのは大間違いデシタ。やはり書類の上だけではリアルな情報は得られまセン。各地に埋もれた情報をまとめ上げ、よりローカルな政治、軍事、産業についての情報を入手する……さすれば帝都陥落は帝都風に言えばビフォアブレックファースト! 朝飯前デスネー!」
 そう、何を隠そうこの男は某国某組織のスパイ。それも影朧戦線の技術供与を受けている危険極まりないスパイなのだ。帝都陥落のための情報を集めるべく、男はこのイベント会場に潜入していたのである。
「さあ、そのためにもよりディープな情報を仕入れなければなりまセン。このウオヌマのコシヒカリ、ライスの産地にフィッシュの名をつけるとは、ニイガタはカモフラージュのための情報隠蔽が徹底しているようデスネ……」
 そう言いながら男は、独自の目線での『情報収集』を続けるのであった。

●でも中央に行けばだいたい何でもある
「あなたのメルでございます。皆様お集まりいただきありがとうございます」
 そう言ってメルが猟兵たちに渡すのは、北海道名物の白いやつと沖縄名物のちんすこうだ。
「本日はサクラミラージュにて、スパイの摘発を行っていただきます。実は帝都はスパイ大国でもありまして、世界中の大小様々な国や都市から、様々な目的を持ってスパイが送り込まれているのです」
 帝都が世界を統一したとはいえ、いやむしろだからこそ、帝都には世界中からその情報を求めるスパイが集まっている。本来この対処は政府がやるべきものであり、対影朧専門の學徒兵達はその事実すら知らされていない。
「まあ、ある意味健全な社会ともいえるかもしれませんが、そこに影朧戦線の手が入っているとなれば話は別です。今回皆様に追っていただくのは、影朧戦線から技術供与を受けている組織のスパイです。彼は帝都についてより細かい情報を仕入れるべく、大規模な全国物産展へと潜入しているようです」
 大規模イベント、テロのターゲットとしてはよくある話だ。しかし彼はスパイであり、今回は破壊活動を起こすつもりはないという。
「球場を借り切って行う帝都全域特産展示即売会……わかりやすく言えば全国ご当地イベントですね。これで各地の名産品を購入、実食して帝都のリアルな実情を調べるのが目的だとか」
 それはひょっとして観光と言うんじゃないだろうか。
「まあ本人は大真面目にやってますので、とりあえず見つけて捕まえてください。無関係な外国人観光客と間違えないように、調査はしっかり行ってくださいね?」
 間違えようもない気もするが、まあ冤罪には一応気をつけるべしと言うことだろう。
「ただ、彼も腐ってもスパイ。見つけたからと行っておとなしく捕まってはくれません。現地で仕入れた情報を元に、三重県民なら誰でもできるという伊賀流ニンジャジャンプとか、帝都中央駅式人混み紛れとかで逃走を図るので、こちらもどうにか捕まえてください。こちらも似たような技を使えば相手の気をこちらに引くこともできますし、何も知らない一般の方にアトラクションと思い込ませることもできるでしょう。あ、ちなみにもちろん現地の人は実際はこんな技使えません。この人地の身体能力が無茶苦茶高いみたいです。本人は情報収集の賜物と思い込んでるみたいですが」
 にこやかに言うメル。ふざけたような相手だが一応能力は高いらしい。
「そしていよいよ逃げられないとなれば、彼は影朧兵器『スパヰ甲冑』を纏い、本格的に抵抗してきます。これは影朧甲冑の一種で機動性を重視した設計になっており、飛行能力や迷彩能力、機関砲での攻撃能力を搭載しています。改良により着脱可能になっておりますが、それでも搭乗者への負担は高いです。迅速に撃破して生け捕りにすることで、影朧戦線についての情報源にもできるでしょう。がっつり撃破しちゃってください」
 戦闘ダメージは基本甲冑が引き受けるので、中身を生かすための手加減の必要はない。思い切り攻撃しても大丈夫ということだ。
「彼もまだ若いようですし、色々影響されやすいみたいなので捕まえて再教育すれば更正の目もあるかもしれませんね? まあ、そんなことは気にせずイベントを楽しみながらスパイを捕まえてきてください。それでは、よろしくお願いいたします」
 そう言ってメルは深々一礼すると、猟兵たちをサクラミラージュへと送り出すのであった。


鳴声海矢
 こんにちは、鳴声海矢です。高いと分かっていても買ってしまうイベントの魔力。
 今回はサクラミラージュにて、影朧戦線のスパイを取り押さえていただきます。何となく分かるかと思いますがネタよりの依頼です。

 第1章では巨大球場を借り切って行われている全国物産イベントにてスパイ捜索。スパイの特徴としては『金髪の20代前半男性』『日本語がちょっと下手』『自分の考えを声に出す癖がある』『やたら声がでかい』『楽しそうなものを見つけると寄ってくる』となっております。
 これらの特徴を元にスパイを探し出し、『お前がスパイだ!』と指摘すれば成功となります。どこのどんな特産品が売っているかもご自由に設定してOKです。イベントを楽しみつつスパイを探してください。

 第2章では会場内を逃げ回るスパイを追いかけて捕まえてください。彼は目立つことも厭わず情報収集で覚えた帝都伝来の技(自称)を使って逃げ回りますので、こちらも遠慮なく派手に追いかけてください。一般の人たちはスパイの存在など知らず、これを見てもアトラクションとしか思いません。むしろ相手に合わせるような大げさで派手な動きをするほど周囲の目はごまかせるでしょう(プレイングボーナスとなります)。ただし最終的には生け捕りにしたいので、あまりガチで相手を殺傷する攻撃はしない方が無難です(多少痛い目に遭わせるくらいならOK)。

 第3章は『スパヰ甲冑』を纏ったスパイとの戦闘になります。通常のボス戦並の戦闘能力がありますので、ここでは本気で戦った方がいいでしょう。ただし中身は上述のスパイなので、性格などはそのままです。
 撃破すればスパヰ甲冑は壊れ、スパイを生け捕りにすることができます。取り調べなどは帝都の官憲が行うので、ここでの尋問は必要ありません。

 それでは、猟兵名産素敵なプレイングをお待ちしております。
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第1章 日常 『物産展に行こう』

POWかの地の美味を試食/購入する
SPDかの地の滋味を試食/購入する
WIZかの地の珍味を試食/購入する
👑5 🔵🔵🔵🔵🔵🔵

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 広大な球場の、普段は試合が行われるフィールド。今日はそこにいくつもの出店やブースが並び、全国各地の特産品が売り出されている。会場内は人がひしめき合い、各所に長蛇の列ができている。
「三年連続一位の丼だって! さすがに並んでるなぁ……」
「松阪って牛だけじゃなくて鳥も売り出してんの? でも値段的に牛よりだいぶ手が出しやすいし、商売としちゃありなのかな?」
「これが砂漠で行き倒れた牛の骨をダシにしたという牛骨ラーメンデスカ……命尽きた者は容赦なく食料にされる、恐るべしサバイバルトットリ!」
 この大勢の来場者の中に潜んだたった一人のスパイを見つけ出す。この困難極まる任務を如何にして成し遂げるか。猟兵よ、知恵を絞ってイベントを楽しむじゃなくてスパイを探し出すのだ!
夢ヶ枝・るこる
■方針
・【POW】使用
・アド/絡◎

■行動
物産展ですか、面白そうですぅ。
それでは、参りましょうかぁ。

まずは、服装等で気づかれて逃げられないよう、『現地のお嬢様風の衣装』に着替えておきますねぇ。
そして【饒僕】を使用し多数の『女神の僕』を召喚、出発前に聞いた『スパイの特徴』に合致した人物の[情報収集]をお願いしましょう。
『僕』の数を利用し『散開して怪しい人を捜索』『それらしき人物が居たら隠れて追跡』という形の指示を出せば、誰かしら当たる可能性が高いですぅ。

私本人は『物産展』で、食物を中心に『食べ歩き』や『お土産の購入』を楽しみつつ、『僕』から『発見報告』が有ればすぐ移動出来るよう備えておきますねぇ。


エメラ・アーヴェスピア
また影朧戦線…何か進展が欲しい所ではあるけれど、難しいのかしら
兎に角今は一歩ずつ、よね。今はこの仕事に取り掛かるとしましょうか

…また目立ちそうな人物を探す事になったわね
とりあえず『ここに始まるは我が戦場』、会場を中心に隅々まで見張れるように広範囲に展開よ
これはどちらかと言うと後の事を考えての行動…さすがにこれでは見つからないと思うわ
…見つからないわよ、ね?…後は足で【情報収集】と行きましょう
楽しそうな物に寄ってくる…猟犬と一緒に歩いていれば寄ってこないかしら
見つけたらドローンの一機で追跡させましょう
…さて、特産品、ね…面白い技術の使われている物とか、ないかしら?

※アドリブ・絡み歓迎


 帝都全域特産展示即売会……つまりは全国の特産品を集めたご当地イベント。一見平和そのものと言えるこの場所に潜む危険を探しに、猟兵たちは会場へと足を踏み入れていた。
「また影朧戦線……何か進展が欲しい所ではあるけれど、難しいのかしら」
 様々な影朧兵器を流してはテロを起こす危険な存在、影朧戦線。猟兵は幾度となく交戦を重ねてきてはいるが、今だその全容を掴むには至っていない。その理由の一つに、影朧兵器を使用した者は命を落としたり洗脳されていたり、あるいはただの捨て駒でしかなかったりと情報を引き出すのが困難な者ばかりだと言うのがあった。だが今回はスパイというそれなりに情報に通じているはずの人間が相手であり、生け捕りも可能とのこと。この事件を解決すれば敵の正体に一気に近づくことができるかもしれない。
「兎に角今は一歩ずつ、よね。今はこの仕事に取り掛かるとしましょうか」
 エメラ・アーヴェスピア(歩く魔導蒸気兵器庫・f03904)は決意を込めた瞳でそう言って、会場の入り口近くへと立った。
 そしてその横で、もう一人の猟兵が入り口をくぐる。
「物産展ですか、面白そうですぅ。それでは、参りましょうかぁ」
 夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)は普段通りののんびりした調子でそう言うが、彼女もただ遊びに来たわけではない。服装を怪しまれないよう現地のお嬢様風の上等な和装に変え、やはり入り口近くに陣取り会場内を一度見回す。会場の広さもさることながら、来場者の数も多くあまり自由自在に動き回れそうにはない。
「うーん、やはりこれは一人で探し回れるものではありませんねぇ」
「そうね。ここはとにかく数で攻めるのが上策。行ってきなさい、あなた達」
 エメラはそう言って【ここに始まるは我が戦場】を発動。ドローンにも変形できる缶型の魔導機械を大量に会場へと放った。
「大いなる豊饒の女神の使徒の名に於いて、女神の僕達よ、私の元へ」
 るこるもまた【豊乳女神の加護・饒僕】を発動し、女神の僕を召喚。スパイの特徴に合致した人物を追跡するよう指示を出し、会場内へと散らばらせた。
 人海戦術による包囲網だが、それ任せで何とかなるほど甘いとは思っていない。
「これはどちらかと言うと後の事を考えての行動……さすがにこれでは見つからないと思うわ……見つからないわよ、ね?」
「さあ……」
 何しろ聞いているスパイの特徴が特徴だ。とんでもないものにあっさり引っかかってしまう可能性も否定できない。
 ともあれ万全を期すに越したことはない。二人は自らも情報を集めるべく、会場内へと入っていくのであった。

「こちらが愛媛の鯛めしですかぁ。卵にかなり濃い味が付いていておいしいですねぇ」
 会場内で食べ歩きを楽しむるこる。その姿は周囲に完全に馴染んでおり、一般の来場者と何ら見分けがつかない状態だ。唯一違うところがあるとすれば、とにかく食べる量が凄いことと、お土産の類を大量に買い込んでいる所だろう。
 もちろんただ遊んでいるわけではない。僕からの連絡があればいつでも移動できるよう周囲に気を配りつつ、会場を自らの目でも見回っているのだ。
「こちらはお芋のお菓子ですか。徳島と言うとすだちが浮かびますが、他にもいろいろと……おや?」
 そうして色々と見て回るるこるに、僕からの報告が早速入った。食べかけの菓子を口に放り込み、るこるは急ぎその場所へと向かった。

「これはアレですね、コウチのドッグファイトですネ! 生身の体を捨てメカに換装するとは、勝利とはかくもキビシイ!」
「ええー……」
 エメラは突然話しかけてきた男を前にして困惑していた。楽しそうなものに寄ってくるという話だったので、目立つのを承知で魔導蒸気猟犬を連れて歩いてみたのだが、高知ブースの近くを通った途端に金髪の男が向こうから話しかけてきたのだ。
 いくら情報を集めたくてもこんなあからさまなものにすぐには食いつくまい。確かに目立つ見た目だし、好奇心が多少強ければ話しかけたくなる者もいるだろう……とつい反証材料を探してしまうが、声はでかいし年も丁度そのくらいだしと、目の前の男は余りにも条件に合致しすぎている。
 それでもそんなまさか……と思いつつ男の後ろを見てみると、そこには自身の放った魔導機械の群れとるこるの呼んだ小動物型の僕の集団が。恐らく放たれた者全員が見かけた瞬間に確信したのだろう。こいつしかいないと。
「……先に九州の方に行っておいて良かったわ。薩摩と佐賀でこの国最初の蒸気船ができて、それから宇和島にもあるって聞いたからそう言う資料でもないか見に来たけど……」
 魔導蒸気の技術者としての顔も持つエメラは、蒸気機関が現役であった大正時代が続くサクラミラージュの蒸気文化にも興味があった。その遍歴を学びつつブース間を移動中この男に捕まってしまったというわけだが、元々の目的はスパイの逮捕である。会場の見物は事件を解決してからゆっくりやればいい。
「エメラさぁん」
 さらに後方から、僕たちに呼ばれたらしいるこるがやってきた。完全にダメ押し。これはもう確定だ。
「……あなた、スパイでしょ」
 猟犬を撫でまわす男に呆れ気味に言うエメラ。その瞬間、男の動きがぴたっと止まる。
「ななななな何を証拠にワタシはただこの帝都の文化を学んで戦線のプログレッシブなるパーポスに役立てようとあわわわわ」
「むしろあなた以外にいたらそちらの方がびっくりといいますか……」
 一瞬にして語るに落ちている男を、るこるが退路を断つようにエメラと挟んで立つ。
「さあ、もう逃げられないわよ、観念しなさ……」
「ここで捕まるわけにはいきまセン、ナルト式渦潮ダイブ! 渦潮はトクシマの方の洗濯機! 飛び込めない人は綺麗なキモノを着られマセン!」
 二人に迫られた男は、唐突に高くジャンプすると人の渦の中に飛び込み、そのまま姿を消してしまった。
「あの人、絶対スパイより向いてるお仕事ありますよねぇ……」
 色々脱力気味だったとはいえ猟兵すら出し抜くその身体能力に、るこるはしみじみと呟くのであった。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵

御魂・神治
ひっとるか?(もぐもぐ)まつひゃか牛はA5の(もぐもぐ)上のランクで
とくひぇん(特選)があるっひぇのを(ごく)
おい、その餡子の餅は三重の定番土産や愛知とちゃうわ
最近はそこら中で売っとるけどさ...んがっぐ

天将『食べるか喋るかのどちらかにして下さい』

何や、怪しいパツキンのニイヤン探せばええんか?
『天将』の得意分野やないかい
【式神使い・情報収集・偵察】で、特徴に該当するニイヤンを見つけ出す
ん?天将自体がおもろいヤツやろ
不愛想やけどな
妖精みたいやし、空飛ぶし、等身大になるし
ほれ(UCで実体化)
でもお触りは禁止やで、天将のサブミッションは手加減無しや
ところでニイヤン...アンタ何処から来たんや?


星川・アイ
【行動:SPD】 アドリブ・連携歓迎
なんだかスパイのやる事にものすっごい疑問が残るけど、イベント行けるならそれはそれで楽しそうだよね~。
というわけでアタシはオオアライのブースに行って来るのでした。う~ん、この生しらす丼おいし~、このしらすのツヤツヤさが食欲をそそる……あと『生』って響きもイイ!
後はあんこうも食べてみたいけど……あれは、まさか『あんこうのつるし切り』!? 生で見るのは初めてかも……そうだ、この周辺を探せばコレに釣られて見物してるスパイも見つかるかも?
これは決して遊んでるワケじゃないの。ちゃんと考えた上での捜索活動なのよ!


 会場内に潜む危険など知らぬげに盛況を極めるイベント会場。
 もちろんここからスパイを探し出すのが猟兵の仕事だが、あまりに肩ひじ張っていては帰って警戒されてしまう。敵に余計な警戒心を与えないためにも、一般の参加者同様イベントを楽しむ必要がある。
 つまりは例えブースを回り特産美味を食べ歩こうとも、名物パフォーマンスを観覧しようとも、それは立派な猟兵としての仕事の一部なのである。
「ひっとるか?(もぐもぐ)まつひゃか牛はA5の(もぐもぐ)上のランクでとくひぇん(特選)があるっひぇのを(ごく)おい、その餡子の餅は三重の定番土産や愛知とちゃうわ。最近はそこら中で売っとるけどさ...んがっぐ」
 故に御魂・神治(除霊(物理)・f28925)が三重県ブースを満喫しているのも、立派な任務をこなす猟兵の姿であり、何一つやましい所はないのであった。
『食べるか喋るかのどちらかにして下さい』
 そんな彼に生真面目にツッコミを入れるサポートAIの天将。何しろ伊勢弁を操る神治の事、三重には当然一家言ある。放っておけばどこまでもサクラミラージュの三重を満喫し続けることだろう。
 そしてまた少し離れた場所。ここにもイベントを満喫する猟兵が一人いた。
「う~ん、この生しらす丼おいし~、このしらすのツヤツヤさが食欲をそそる……あと『生』って響きもイイ!」
 星川・アイ(男の娘アイドル風プロゲーマー改めバトルゲーマー・f09817)は茨城は大洗。UDCアースなどでは別の方向で有名になっている町だが、元々海産物が多く取れることで有名であり、日立市から続く海岸線には多数の漁港や料理店がある。
「なんだかスパイのやる事にものすっごい疑問が残るけど、イベント行けるならそれはそれで楽しそうだよね~」
 アイはスパイも気になるが、やはり目の前にある数多くのお楽しみの方に興味津々だ。そして大洗の有名な海産物と言えばあれを外すことは出来ない。
 折よくそれがブースの真ん中に運ばれ、巨大な包丁を構えた男性の前に吊るされた。
「あれは、まさか『あんこうのつるし切り』!? 生で見るのは初めてかも……」
 重くぬめりの強いあんこうを手際よく切るための方法。実用的な面からとられている方法だが、その見た目上パフォーマンスとして行われることも多い。こういったイベントごとでしばしばある、定時に行われる特別な出し物。丁度それが今から始まるのであった。
 水を入れてふくらまされ、手際よく解体されていくあんこう。もちろん切ったあんこうはその場で調理し、後で販売される。そのことを思いながらも、初めて見る生の解体ショーにアイの目は釘付けだ。
「そうだ、この周辺を探せばコレに釣られて見物してるスパイも見つかるかも?」
 そう言えば件のスパイは珍しいものが大好きと聞く。なかなか見られないこのショーなどまさに最高の撒き餌だろう。きっとこの場にいれば独自の解釈を垂れ流しながら釘付けになるに違いない。
「オー、これはなんと恐ろしい……サキノフクショウグンに逆らったものは見せしめとしてこのように公開処刑されるというのデスネ……何があってもイバラキでだけは捕まるわけにはいきまセン……」
 そう、アイの隣でショーを食い入るように見ているこの金髪の男のように。
「これは決して遊んでるワケじゃないの。ちゃんと考えた上での捜索活動なのよ!」
「イエス、ワタシも極秘の任務でここに来ています。このアンコウナベを頂くのも情報収集のため!」
 捌かれて早速調理されたあんこうを手に、金髪の男はブースを離れていった。

 そして再び三重ブース近辺。
『そもそも今何をすべきか分かっていますか?』
「何や、怪しいパツキンのニイヤン探せばええんか? 『天将』の得意分野やないかい」
 イベントを楽しみ続ける神治にしびれを切らしたように言う天将に、神治がさらっと答える。
 そもそも神治とてただ遊んでいただけではない。楽しみながらも式神を飛ばし、それっぽい相手の当たりは付けていた。あとは最後の詰めとして当人を釣りだすだけだ。
『言っている意味が分かりかねます』
「ん? 天将自体がおもろいヤツやろ。不愛想やけどな。妖精みたいやし、空飛ぶし、等身大になるし」
 不服そうに言う天将に笑って変えす神治。そして指先を彼女のアバターに向け。
「ほれ」
 【銃火神楽『輪舞』】で実体化。等身大の女性の姿へと変化させた。本来戦闘に彼女を参加させるために使う技だが、今回は姿を現させることそのものが目的だ。白い体の硬質な美女が突然現れたことに、周囲の注目は否応なしに集まる。
『な……!』
 突然のことに普段の冷静さを失って固まる天将。周囲は彼女を遠巻きに見つめるが、一人の金髪の男だけが遠慮なく近寄ってきた。
「まるで宝石のような肌の女性デスね……確かミエにはキングオブパールと呼ばれた男性がいるとかいないとか……オオ、そういえばかの有名なブリティッシュスパイもミエを訪れたことがありました! ワタシもあやかって任務成功を祈っておきましょう!」
 天将の前にひざまずき祈るように手を合わせる男。あまりのことに天将は固まりっぱなしだが、神治はフレンドリーに彼の肩に手を乗せる。
「でもお触りは禁止やで、天将のサブミッションは手加減無しや。ところでニイヤン……アンタ何処から来たんや?」
 笑いながら言う神治。だが、最後の一言だけは重く鋭い。その言葉に込められた空気を感じ取ったか、男もはっとして口を閉じる。
「あ、さっきのお兄さんだ。どう、お仕事うまくいってるー?」
 緊張する男に、別方向からやってきたアイが声をかけた。その調子もまた明るいが、その声の裏に微かな威圧感がにじんでいる。神治とアイ、二人の笑顔の奥にある眼光に射すくめられ、男はたらりと汗を流した。
「ここらで吐いときや……ニイヤン、スパイやろ?」
 神治の言葉に、男は持っていたあんこう鍋の残り汁を神治へ向けて投げつけた。
「やはりミエはイガの本拠地、忍び込むには無理がありマシタ……ナガイはムヨウです! コウガに逃げ込めば相互不可侵の休戦協定で折って来れないでショウ!」
 そのまま滋賀ブースの方へ凄い速さで逃げていく男。ふざけているような態度だった男の突然の変わり身に、三人は思わずあっけにとられ見送ってしまった。
「あかんな、はよ捕まえて正しい地名は『こうが』じゃなくて『こうか』だって教えたらんと」
「え、そうだったの!?」
『そういう問題ではありません』
 そんな言葉を交わしながら、三人は男の消えた方を見るのであった。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵

幸徳井・保春
手配書によれば金髪の20代前半男性、日本語が下手、自分の考えを声に出す癖がある、やたら声がでかい、楽しそうなものを見つけると寄ってくる……か。

まずは警備員に紛れ込み、この場にいても何の問題のないように見せかけつつ観察。

おそらく大量に物品を買い占めているなら、他の参加者より金をたんまり持ち込んでいる上に荷物が大変なことになっている可能性が高い。

様々な店の袋を持ちながら感動の声をあげて散策している金髪を見つけたら突進して確保させてもらおう……ぶつかった衝撃で商品が傷むのは心苦しいがな。

「動くな、スパヰの嫌疑で逮捕状が出ている。大人しくついてこい」


ジェイク・リー
さて、標的はすぐ見つかりそうだが……本当にスパイなのか。
考えを口に出す……なにかの冗談か?
とにかく、そいつを探し出すか。
やたら声がでかくて考えを口に出し、日本語が下手で楽しそうなものに寄って来る。
そいつを探し出して捕まえればいいのか。

アドリブOK


 本来平和なはずだったイベント会場だが、徐々にざわめきが広がり始めていた。所々で騒ぎを起こす謎の男。ただの迷惑な客にしては中々つまみ出される様子もない。来場者たちは直接関係があるわけでもないからか、多少その騒ぎを気に留めつつも自分たちの楽しみを優先していた。
 だが会場スタッフ、とりわけ警備員たちはそうもいかない。警戒態勢を強め、出入り口の確保や万一に備えての避難経路の確認を急ぎ行う。事務方も本社へ緊急の増員要請や、必要に応じては官憲への通報の検討など考えなければならないことは多い。
 そんな慌ただしく動く警備員たちの中に、書類を持った一人の男が紛れていた。
「手配書によれば金髪の20代前半男性、日本語が下手、自分の考えを声に出す癖がある、やたら声がでかい、楽しそうなものを見つけると寄ってくる……か」
 静かに書類に書かれた情報を復唱するその男。幸徳井・保春(栄光の残り香・f22921)は警備員たちと同じ姿で、しかし彼らと違いなぜこの状況が起こっているかを理解していた。影朧戦線のスパイがこの会場に紛れ込み、多くの猟兵たちがそれを追っている。男はスパイの資質には少々疑問が残るものの、高い身体能力と危険な兵器を持っている。帝都の平和を守る活動をする者として、到底放っておける事件ではなかった。
 保春は会場内に紛れるよう警備員の格好をして、会場内に目を光らせていた。
 そして会場にはもう一人、特徴に合致した男の姿を探す影が。
「さて、標的はすぐ見つかりそうだが……本当にスパイなのか」
 ジェイク・リー(影の護り手・f24231)は普段通りの黒衣装で会場内に潜んでいた。こちらは会場に自然に紛れるのではなく、人目のない場所やバックヤード、人が多い場所でも生じる僅かな死角などにその身を隠し、自身の存在を完全に会場内にないものとするかのように動いていた。
「考えを口に出す……なにかの冗談か? とにかく、そいつを探し出すか」
 やはりこちらも事前に聞いていたスパイの特徴を思い返す。スパイならば自分の『設定』を完璧に暗記し、事実のように淀みなく言えるようにする訓練も受けはするだろう。だが今探している相手が口にするのはカモフラージュのための偽情報などではなく、本当の目的と自分の考えだ。おおよそスパイがしゃべるような話ではない。むしろ人目を完全に避け、会場内をしのんでいるジェイクの方がよほどスパイらしいとすら言えるかもしれない。
 ともあれ、既にスパイは会場内で幾度か事を起こし、会場内の警戒も徐々に強まってきている。もしそれを相手も感じ取っているならば、情報収集については急ぎ気味になるだろう。
 ジェイク、そして保春はスパイの次の行動を予測し、それぞれに会場内を探し始めた。
「おそらく大量に物品を買い占めているなら、他の参加者より金をたんまり持ち込んでいる上に荷物が大変なことになっている可能性が高い」
 保春は相手がこの会場で売っているものから情報を得ようとしていることを思い返す。何かしらの国や組織が後ろについているなら金はそこから出るだろうし、使うのに遠慮する必要もあるまい。余らせて帰った所で自分のものになるわけでもなし、とりわけ急ぐ必要が出てきたとあれば、目についた者を片っ端から買い込み荷物は膨れ上がるはずだ。
 そう考え、保春は来場者の中でも特に荷物の大きい者を重点的にチェックしながら動いていった。
「ムムム、なぜだか任務に邪魔が入っているように思いマス……持って帰れるおベントウは持って帰り、持ち運べないものはここで食べてしまいマショウ……最後の秘境グンマーにて四肢を失うまで修行した僧の姿を象ったダルマ弁当、食べ終わった容器はヤクザが裏切り者の頭を詰めて沈めるのに使うというタコ飯、入れ物に蒸気機関を搭載し熱エネルギー生成装置を取り付けた牛タン弁当……」
 そしてその前をぶつぶつ言いながら通り過ぎる金髪の男。その手にはいくつもの大きな袋がぶら下げられ、その中には各地で集めたらしい駅弁が山ほど詰め込まれていた。
「おお、これはマスのスシ! これを食べると魚のような顔になってしまうという冒涜的なスシがこんな所に売っているとは……ところでマスとサケは何が違うのデスかネ?」
「昔は海に行くかどうかで分けてたが、今は明確な基準はないんだとよ」
 富山のブースで騒いでいる男の言葉に、前方に立った黒衣の男が答えた。
「オー、そうでしたか、アリガトウゴザイマス……」
 屈託なく礼を言うが、黒衣の男は動かない。
「やたら声がでかくて考えを口に出し、日本語が下手で楽しそうなものに寄って来る……本当にいやがった」
 男……ジェイクは呆れ気味にそう言うと、金髪の男の行く先を塞ぐかのように一歩前に出た。
 これには能天気な男も状況を理解し、一歩後退る。
「こ、これはスケアリーな人が……申し訳ないですが、もうゴーホームの時間デス!」
 後ろを向き、袋を抱えたまま一気に走り去ろうとする男。だがその前にもう一つの影が突っ込んでいく。
「確保させてもらおう……ぶつかった衝撃で商品が傷むのは心苦しいがな!」
 保春は【スクワッド・バレヱド】で男に体当たりし、その身をジェイクの方へと吹き飛ばした。その勢いで袋が宙に舞い、中から大量の駅弁がぶちまけられる。
「オー、ノー! 食べ物を粗末にしちゃイケナイって教わらなかったデスか!」
「その前にテロなんざやるなって教わってねぇのかお前は」
 吹き飛ばされた男をジェイクは掴み、その腕を捻りあげる。そこに保春が近づき、男の顔に一枚の紙をつきつけた。
「動くな、スパヰの嫌疑で逮捕状が出ている。大人しくついてこい」
 男の特徴と、スパイの疑惑がかかっており逮捕、拘束することを認めるという依頼状。猟兵の特権を用いれば逮捕状としても使えるそれを見せ、毅然と男に投降を求める保春。
 男はジェイクの腕の中でがくりと首をうなだれさせ、観念したようにも見えた。
 だが、直後に搾りだすように声を上げる。
「調査はここで打ち切りのようデス……バット、情報は持ち帰ってこそ価値がある……ホームに変えるまでがスパヰ活動デス!」
 男の全身から煙が出て、周囲を包み込んだ。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵


第2章 冒険 『桜の追走劇』

POW体力の続く限り追跡する
SPD先回りをして進路を塞ぐ
WIZ牽制攻撃を行い速度低下を狙う
👑7 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 ついに追い詰められた金髪のスパイ男。これ以上のスパイ活動は無理と判断したか逃亡を図るつもりのようだ。煙に紛れて一瞬の隙をつき、猟兵の拘束さえもぬるりと抜け出して男は会場に設えられた屋台の上に器用に飛び乗った。
「これこそ帝都駅弁式ドライアイス隠れ! クールをキープするお弁当を買うと必ず煙幕のドライアイスをつけてくれるとはさすがニンジャの国デース!」
 常人離れした身のこなしで会場を走り回る男。ここまで派手に行動してしまっては一般客の目をごまかすことももうできまい。
「なんだあれ……何かのショウか?」
「ひょっとしてキネマの撮影?」
 だがスパイのあまりにも常識はずれな言動に、観客たちはこれも大規模なイベントだと勘違いしているようだ。スパイの話は元より表に出すものではない。後でイベント運営会社にだけ話を通せば、このまま『そう言うこと』で押し切ることも可能だろう。そしてそうするならば、相手に負けないような派手で無茶苦茶な動きをしてしまった方が説得力は出るかもしれない。
 猟兵よ、勘違い技を繰り出すスパイをそれ以上に派手な動きで追い詰めるのだ!
幸徳井・保春
キネマの撮影と思われるような派手な動き……學徒兵としては極力人前では目立ちたくないのだがな。だが「ここに敵対組織の人間がいた」ということを民間に察せられる方が大問題だ。周りの人々に迷惑をかけないように暴れさせてもらう。

こういう場には主催の者が必ずいるはずだ。まずはその者を捕まえ、こういう事態になってしまったことを平謝りし、協力を要請してからスパヰの再捕縛へ向かおう。

謝っていた分の遅れは【緊急出勤】による移動力で対処できるはずだ。スパヰしか焼かぬ炎、人々を驚かせるには十分だろう?


エメラ・アーヴェスピア
あーもう、本当に多芸ね。猟兵になりかかってたりしないかしら…
兎に角、今は追いかけましょう、逃がす訳にはいかないわ

ここで最初に展開していた『ここに始まるは我が戦場』が生きるのよ
相手の場所を常に探し、見つけたら今作戦参加の同僚さん達に通達
これで少なくとも逃がす事は無い筈よ
そして撮影に見せかける為に派手に動け、と
なら私は「騎乗鎧」に【騎乗】し【操縦】、ローラー【ダッシュ】で追いかけましょうか
どちらかと言うと【偵察】の方が多くなりそうだけれど
…折角だから本当に撮影してしまいましょうか、ドローンを使えば不可能ではないでしょう
使うかどうかは映った同僚さん達に確認を取るとして、ね

※アドリブ・絡み歓迎


御魂・神治
開幕早々UC【銃火神楽『輪舞』】や
さっきは茶番劇の為に使ったけどな、今回はちゃうで

天将とワイとで二手に分かれる
天将は高速演算の【情報収集・偵察】で相手の動きを先読みしつつ
【迷彩】で姿を隠しながら先回りする
ワイは相手を後を追う形で追跡する
【空中浮遊】で足場や段差を殆ど無視して走る
銃...は、一般人巻き込むから実弾は使えへん
せやからせいぜい脅しに空砲撃つくらいや

追い詰めたら天将を奴の目の前で迷彩を解き、
すかさず【先制攻撃】で手加減なしサブミッションの【麻痺攻撃】で捕縛させる
仕上げはダメ押しでワイが『叢雲』で【気絶攻撃】


 追い詰められてなお、ドライアイスを煙幕に逃げ出したスパイ男。一刻も早く捕まえねばならない……のだが、幸徳井・保春(栄光の残り香・f22921)はあえてすぐに彼を追うことはせず、一旦奥へと引いた。
「キネマの撮影と思われるような派手な動き……學徒兵としては極力人前では目立ちたくないのだがな」
 とはいえ「ここに敵対組織の人間がいた」ということを民間に察せられる方が大問題。周りの人間に迷惑をかけない範囲で大暴れする覚悟はできている。
 そのための布石として、保春は運営本部を探すためその場を離れたのであった。
 もちろんその間スパイを野放しにしておくわけにはいかない。御魂・神治(除霊(物理)・f28925)とエメラ・アーヴェスピア(歩く魔導蒸気兵器庫・f03904)は即座にスパイを追って行動を開始した。
「ショウタイムや」
 鋭い声で神治が告げると、人口式神の『天将』が再び人の姿を取る。
「さっきは茶番劇の為に使ったけどな、今回はちゃうで」
 スパイが消えていった方向を睨むと、神治と天将は二手に分かれ人ごみの中へと駆け出していった。
「あーもう、本当に多芸ね。猟兵になりかかってたりしないかしら……兎に角、今は追いかけましょう、逃がす訳にはいかないわ」
 エメラは型破りすぎるスパイの行動に呆れつつも、先の捜索時から敷いていた伏線を今こそとばかりに回収にかかる。
 【ここに始まるは我が戦場】、追跡と偵察に優れる缶型機械を会場内に大量に放ち、スパイの後を追わせるエメラ。何しろ相手の人相は完全に割れているし、派手な動きは厳禁どころかむしろ推奨されるほど。堂々と相手を追跡し、さらに仲間と情報を共有することもできる。機械を隠す必要もないし、ドローンに変形させて飛び回らせるのだって自由だ。
 そしてこの追跡を確かなものとするための基盤固めは、保春がしっかりと行っていた。
「この度の騒動誠に申し訳ない。平にご容赦願いたく」
 運営本部にて、一人の男に深々と頭を下げる保春。男はその様子に戸惑い、恐縮したように身を縮めている。
 会場内で騒ぎがあったとすれば主催者に連絡が行き、会場にもいることだろう。その保春の読みは果たして的中し、彼は運営本部で主催者の男にこの度の騒動についての謝罪と協力要請を行っていた。
「無理を重ねるようで心苦しいが、不穏分子の逮捕と民間人への無用の混乱を避けるため、この度の騒動を出し物の一環とする口裏合わせを依頼したい……ご協力願えるだろうか?」
 問題ない範囲で事情を明かしつつ丁寧な態度で頼む保春に、主催者は戸惑いながらも首を縦に振った。元より大規模イベントを主催するだけの財力のある人物だ。ただの一般人よりは帝都の裏事情にも通じているのだろう。
「ご協力感謝。すぐに急行する」
 主催者の趣向を確認した保春は手短に礼を言うと、ダルマ自転車を取り出してそれに跨り、炎に包まれながら一瞬にしてその場から掻き消えた。
 その保春が現れたのは会場内にいるエメラの隣。
「待たせたな。承諾は取り付けた」
「それじゃもう完全に遠慮はいらないってわけね。私も派手に行くわよ!」
 そう言葉を交わすと、保春は炎を纏ってダルマ自転車で猛進し、エメラも『陸戦型高機動魔導蒸気騎乗鎧』に跨り、それに負けじと猛スピードでの追跡を開始した。
「お、何や派手な事はじめとるな。よっしゃ、こっちも遠慮なく行くで!」
『効率は考えてくださいますよう』
 その姿は先行していた神治にも確認できるほどに派手なもので、それは本格的な追撃が始まったことを彼に知らせた。遠慮なく、という言葉の通り神治は空に浮き、足場の段差もないとばかりの派手な動きで一直線に男の元へ高速で詰め寄っていく。
「おお、いよいよ本番か!?」
「すごい、かっこいいぞ!」
 三人の派手な動きに会場の視線は釘付け。だが一方でショーだという認識があることで、その動きを邪魔しないよう下がっているのは逃げる側にも追う側にも楽な状態であった。
「ほれ、まちいや!」
 神治が銃を抜き、引き金を引く。ぱん! ぱん! と何度か破裂音が響き渡るが、実際には流れ弾を危惧して空砲である。しかしまるでそれがきっかけになったかのように、スパイの体から炎が噴きあがった。
「スパヰしか焼かぬ炎、人々を驚かせるには十分だろう?」
 空砲に合わせ保春が放った敵のみを焼く炎。それは先の銃声と合わせ、派手な火炎弾でも撃ったかのような光景になり人々を驚かせた。
「ノオオオオオ!? タコ焼きはかつてラヂオ焼きというものから派生したそうですが、スパヰ焼きというのもあるのデスか!?」
 悲鳴を上げながらさらに逃げようとするスパイ。だがその行こうとする先も既に猟兵の手の内だ。
「その言い方とその先にあるブース……逃がさないわよ!」
 エメラが騎乗鎧のスピードを上げ、スパイを追い立てる。それに追われるように男は一つのブース……大阪ブースに逃げ込むが。
「よっしゃ天将、かましたれ!」
『了解しました』
 ただ一人、派手な動きを避け迷彩状態で先回りに努めてきた天将が、がっしりとスパイを捕らえその関節を捻りあげた。あまりの激痛に男は体が痺れたように動かない。
「オー……ノー……!」
「ま、これで観念せいっちゅうこっちゃ」
 仕上げとばかりに追いついた神治が『叢雲』で頭を一撃。その大きな声を沈黙させた。
 それに続くよう、騎乗鎧に乗ったエメラとダルマ自転車に乗った保春もその場に合流する。
「一応追跡用に映像は撮っておいたんだけど……本当に『撮影』にしてしまいましょうか?」
「……追加で許可は申請してみる」
 ドローンを浮かべながら笑うエメラに、保春は目立ちたくはないのだが、と思いつつそう答えるのであった。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵

星川・アイ
【行動:SPD】 アドリブ・連携歓迎
あらら~こんな派手な形で逃げ出すなんて
周りもイベントだって誤解してるし……こうなったらもう、こっちも派手にやるしかない
というワケでまずは【影の追跡者】でスパイを追跡させて、その間にアタシはドライアイスを避けて先回りしてみるよ
でも単に追っかけるだけだと味気ないので、リアルなランゲームの実況してみる事で何とか誤魔化してみる……!

はい唐突だけどゲーム開始!おっとオブジェが倒れてきてアイちゃんにぶつから……ない!生きてりゃ安いよどんどん進んでいこう~!
ゲーマーの脚力甘く見るんじゃあないよ。これでもアイちゃん走り込みとか毎日やってんだかんね!


夢ヶ枝・るこる
■方針
・【POW】使用
・アド/絡◎

■行動
既に少々疲れている気がしますが、何とか捕縛に向かいましょう。

『FBS』を四肢に嵌め飛行、『人の波の上』から追いますねぇ。
ドライアイスによる『煙幕』も、上からであれば『煙幕の近く』にいるのは確実ですから、しっかり観察すれば対処可能ですぅ。

一般の方を巻込む可能性がある以上『射撃武器』は使えませんねぇ。
【夢鏡】を使用、上から『刀』による『峰打ち』でスパイさんを狙うか、『刀』を振るうスペースが難しいようであれば、高所から勢いをつけての[重量攻撃]で抑え込みましょうかぁ。
『反動』が出た場合、この状況ですと『胸&尻』に集中しそうですが、その『重量』も追加出来ますし。


ジェイク・リー
「ふん、今度は追いかけっこか」
白狼の毛皮を被り、帯状の布で目のラインだけを出し顔を隠し寒冷地の民族衣装の様な恰好に変わり、青紫色に光る虹彩と灰色を帯びた青紫色の肌へと変化して追走。
地形の利用で障害物を利用、ダッシュ・忍び足・迷彩で姿を消して追跡する。
念動力で相手の足元に物を飛ばす等、妨害を行ったりする。
「俺とも遊んでくれよ」

絡み・アドリブOK


 大規模イベント会場にて突如始まったキネマの撮影……という体の捕り物劇。被疑者も捕まり一件落着……と思いきや。
「あれ、犯人いなくなってね?」
 捕まったはずの金髪の男がいつの間にか姿を消している! 辺りには再度使ったらしいドライアイスの煙が。どうやらこの捕り物はまだ続くようだ。
「既に少々疲れている気がしますが、何とか捕縛に向かいましょう」
 夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)はそう言うと戦輪『FBS』を四肢にはめ、その場にふわりと浮き上がった。第二カット始まって早々の大技に、会場は早速盛り上がる。
「ふん、今度は追いかけっこか」
 一言そう言いながら姿を現すのはジェイク・リー(影の護り手・f24231)。今まで隠密行動に徹し、姿を見せたのはスパイを確定させた時だけだった彼は、会場の人々からは特に見覚えのない存在だ。そんな彼の装いが全身を包む黒衣から、白狼の毛皮を被り、帯状の布で目のラインだけを出し顔を隠し寒冷地の民族衣装の様な恰好に変わる。さらには青紫色に光る虹彩と灰色を帯びた青紫色の肌へと変化、その変身術にはまた別の形で会場から歓声が上がる中、自身も姿を消すかのように白煙の中へ白い実を躍らせた。
「あらら~こんな派手な形で逃げ出すなんて。周りもイベントだって誤解してるし……こうなったらもう、こっちも派手にやるしかない」
 そしてその様子を見て驚いたように声を上げるのが星川・アイ(男の娘アイドル風プロゲーマー改めバトルゲーマー・f09817)だ。
 彼もまた煙の奥のスパイに向け【影の追跡者】を放ち、自身は煙を避け迂回するよう移動しはじめた。
 かくして始まったスパイ追撃戦第二ラウンド。逃れる当のスパイは、伏せた状態で器用に壁や屋台の下をくぐりながら移動していた。
「これぞオオサカタコヤキの中のタコ式軟体術。タコを食べることで体の柔軟性を保持しツッコミの腕のしなりの源とすると言うのですが、それを脱出とステルスに利用させていただきマシタ……」
 つまり体の柔軟性を活かして逃げ回っているのだが、本人はタコのお陰だと信じて疑わないようだ。
「バット、このままではスピードに欠けます。ここは最もニボシが取れるというナガサキへ行って骨を強化、逃げられる健脚を……」
 さすがに(本人基準で)声を落としながらブツブツ呟き這いずっていくスパイ。だがその前に、やたらと椅子や看板が倒れ込んできては進路を塞ごうとする。
「な、なんデスカ、まっすぐ進めまセ……」
「はい唐突だけどゲーム開始! おっとオブジェが倒れてきてアイちゃんにぶつから……ない! 生きてりゃ安いよどんどん進んでいこう~!」
 そこに響くのは元気はつらつなアイの声。アイはマイクを片手にあえて大回りをしながらスパイの向かう先に回り込んでいた。そしてその彼女の行く手には、不自然なくらいに大量の障害物や落下物が。
「単に追っかけるだけだと味気ないもんね、リアルなランゲーム実況っぽくしちゃえばそれっぽくなって誤魔化せるでしょ……!」
 派手な方がいい、ということで得意分野であるゲームになぞらえ、盛り上がりを演出する。美少女風美少年がゲーム的に飛び跳ねる姿に観客は大興奮だ。もちろんパフォーマンスなだけではなく、追跡者からの情報をもとに相手の進路を抑えることも忘れてはいない。
 そしてその不自然な障害物の演出担当は。
「ま、戦闘に使ってるわけじゃねぇからこのくらいはな」
 ジェイクは姿を消したまま慎重にスパイを追いながら、念動力で障害物を散らしていた。アイの方には見た目が派手ながら本当には当てないよう、大ぶりで避けやすいものを落としていたが、スパイがいると思しき方向には進行の邪魔になり、かつ動きの読みづらくなるような看板や椅子を倒すなどで妨害を試みる。
 そしてそれを上方から観察するのはるこる。
「楽園の彼方におわします女神様、あなたの使徒に『鏡の加護』をお与え下さいませ」
 【豊乳女神の加護・夢鏡】で身体能力を強化、その眼力で煙の切れ目を観察するるこる。そもそも煙幕に使っているのはドライアイス。しかも既に使い始めてからそれなりの時間が経っている。例え逃走中に追加補充していたとしても、発生地点を見定め、そこを見通すのも難しくない程度には減少しているだろう。
 その読み通り、薄くなりつつある煙の発生源、床を這い倒れてくる障害物をよけながらぬるぬると這う男の姿が目に入った。
「見つけましたよぉ!」
 るこるがそう声をかけるのは横で派手なアクションを繰り広げるアイ。その声を聞きつけたアイは大回りだった動きを鋭角に変え、るこるの指さす場所の下へと一直線にかけつけた。
「またまた会ったねお兄さん、今度はどこ行くの?」
 素早く男の前に回り込み、にっこり笑って声をかけるアイ。もちろんそれは男にとっては冷酷なチェックメイト宣言でしかなく。
「オウ……こ、これは……」
 それでも何とか方向を変えて逃げようとするが、その男の足を後方に漂っている煙の中から伸びた太く長い腕ががしっと掴んだ。
「俺とも遊んでくれよ」
 白狼の毛皮の男がゆっくり煙から這い出しながら男に囁く。その姿は今まで姿を消していたとは思えぬほどの圧倒的な威圧感と存在感で、まるで対象年齢高めなダークヒーローがキメの台詞を言う瞬間でもある。
「ひ……」
 そのプレッシャーに男が完全に動けなくなり、前と後ろを完全にふさがれたところで。
「それでは、これで逮捕ですよぉ!」
 上空からるこるが、ユーベルコードの反動で増量した胸と尻の重さも乗せた刀の峰打ちで、スパイを完全にその場に抑え込んだ。
 ド派手に可愛らしい駆け回りに、ハードに雄々しい追跡、そしてセクシーなとどめの一撃によって、ついに大追跡劇はここに幕を閉じた。
 ここまでの猟兵たちの大活躍に観客から歓声が巻き起こる。
 だが……
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵


第3章 ボス戦 『スパヰ甲冑』

POW ●モヲド・零零弐
【マントを翻して高速飛翔形態】に変身し、レベル×100km/hで飛翔しながら、戦場の敵全てに弱い【目からのビーム】を放ち続ける。
SPD ●影朧機関砲
レベル分の1秒で【両腕に装着された機関砲】を発射できる。
WIZ ●スパヰ迷彩
自身と自身の装備、【搭乗している】対象1体が透明になる。ただし解除するまで毎秒疲労する。物音や体温は消せない。
👑11 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 ついに取り押さえられた金髪のスパイ男。だが突然何処からか飛来した金属の塊が倒れる男をかっ攫った。
 それは会場の最も目立つ場所……実際に各地の伝統芸能などを披露するために作られた大きな舞台へと男を下ろし、そのまま分裂変形して彼の体に装着されて行く。
 やがて組み上がるのは、細い体とそれに見合わぬ巨大な四肢をもつ機械人形のような姿。これこそが改良型影朧兵器『スパヰ甲冑』に違いない。機甲は完全に男の全身を覆い、最早元の姿は見られない。
「認めまショウ、ワタシの負けデース……バット、オーガの称号を持つサムライは、ギフで敗戦した後敵を倒し進軍しながらカゴシマまで逃げ帰ったと聞きマス……ワタシもまた、帝都より本国まで逃げさせていただきまショウ……皆さんをデストロイしながら!」
 男の声に今までのような強烈な感情の起伏はない。この能天気な男も追い詰められ腹を括ったということだろう。それは甲冑自体の性能に加え、今まで半ば無駄遣いしていた高い身体能力を本気で戦闘に用いてくるということでもある。
 だが詳しい情報を吐かせるためにも、早々に命を削るこの危険な甲冑を破壊し、男を喋れるうちに生け捕らねばなるまい。
 お誂え向きに相手は目立つうえに人のいない大舞台の上。帝都の超弩級名物猟兵よ、この突発捕物ショーのフィナーレを飾るのだ!
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
どうやら大詰めの様ですねぇ。
それでは、参りましょう。

【燦華】を使用、全身を『光』に変換し飛行しますねぇ。
『光速』での行動が可能なこの状態であれば、相手の『ビーム』も回避可能、『高速飛行』の速度も上回れますぅ。

『光』になった状態なら『FBS』を使わずとも飛行出来ますから、『F●S』3種を『大舞台』を覆うように展開、スパヰを逃がさない、且つ一般の方々に被害が出ない様抑え込みつつ[砲撃]と斬撃で仕掛けましょう。
私本人は『刀』+『光』による斬撃で接近戦、[2回攻撃]で手数を優先し[部位破壊]での無力化を狙いますねぇ。

一般の方々を不安にさせないよう、何とか早めに片づけたいですが。


 大舞台の上、ついに『スパヰ甲冑』を纏い戦闘態勢に入ったスパイ男。男の撤退を止めるべく、猟兵たちもまた舞台へと上がる。
「どうやら大詰めの様ですねぇ。それでは、参りましょう」
 まずは夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)が舞台へと駆けあがった。さらに壇上へ上ると同時に、るこるはユーベルコードを発動する。
「大いなる豊饒の女神、その象徴せし欠片の一つを我が身へ」
 壇上へ上がったるこるは【豊乳女神の加護・燦華】の力でその体を光へと変換、そのまま舞台上を文字通りに光速で駆け回った。さらにスパイを舞台上から逃さぬよう、三種の浮遊兵装を広く展開、舞台を囲ませて包囲と一般人への流れ弾を防ぐための壁とする。
「『モヲド・零零弐』に変形、こちらも空中でお相手しマス!」
 スパイはマントを翻し甲冑を高速飛翔形態へと変形。そのまま空中へ跳びあがると、光となって飛び回るるこるへ向けて目からビームを放った。
 光速で動くるこるはビームに直撃することこそないが、光ゆえの直線的な動きが幾度となくビームを掠め、その光の体を乱して微弱なダメージが与えられる。攻撃としての威力が低いビームは舞台際に来たところで壁となっている浮遊兵装に阻まれ客席へ流れていくことはないが、スパイ自身もまた空中を飛び回り連続で多方にビームを撃つことで、素早く動き回るるこるに少しずつ掠める数を増やし、僅かずつながらダメージを蓄積させていく。
「意外と、堅実な戦い方もできるのですねぇ……!」
 派手好きな男のイメージとは異なる地道な戦法だが、るこるも動き回るばかりでいるわけではない。光の体を一直線に男に向けて突っ込ませると、すれ違いざまにそこだけ実体化させた刀にて男の装甲を深く切り裂いた。
「……What!?」
 いかにスパヰ甲冑の機動力や男の身体能力が優れているとはいえ、光を捕らえられるほどではない。眩い光が自身を通り抜けたその一瞬後に来る強烈な衝撃に、男の姿勢は空中で大きく乱された。
 さらにるこるは空中で切り返し、連続での体当たりと斬撃を男に見舞う。それは眩い光の軌跡が幾度となく空中で男を貫く形となり、見た目にもこの上なく煌びやかな演出ともなり周囲の人々の目を魅了していた。
「やられっぱなし、デハ……!」
 男もまたるこるの体当たりに合わせてビームを放ち、それを迎撃しようとする。だが、元より光の速さを捉えられるものではないうえ、ビームの威力そのものが弱く直撃したところで即効性はない。そのままるこるの体を通り抜けたビームは『FSS』の張っていたビームシールドに当たり、それと干渉しあって舞台の縁で大きな閃光を上げながら消滅した。そしてそれと同時にもう一度の斬撃が男に見舞われ、ついに装甲の一部が切り飛ばされる。
「オォ……ノォっ……!」
 その衝撃で空中で大きく姿勢を崩し、そのまま舞台上へ落下する男。それを追うようにるこるも地上へ通り、その体を元へと戻した。
 度重なる光の応酬に周囲の一般人たちからの歓声が上がる。
 見目麗しい光のショーによって、猟兵とスパイとの最後の対決の幕は上がったのであった。
成功 🔵🔵🔴

御魂・神治
追加武装は卑怯やぞ!こっちは生身やで!
まぁ、天将使うとるワイも人の事言えへんけど...

目からビームは【オーラ防御】で対処
高速移動は厄介やな、目視やと当たり難いし狙うのめんどくさ...
『天将』の【情報収集・戦闘知識】で分析してもろてからのー、
『森羅』と『天地』の【誘導弾】撃っとこ

決め手はせやな、UCで派手なロケットランチャーでも形成して【一斉発射】でもぶちかますか
景気ようドーン!!って
無意味に金【属性攻撃】でキラキラさせとくわ
反動でどっか飛んでくかもしれんけどな、ワイも相手も


エメラ・アーヴェスピア
さて、後は甲冑を破壊するだけね
とはいえ、私の兵器だとちょっと回りを巻き込みそうで怖いのよね…
まぁ、何とか立ち回りましょうか…あの甲冑、出来れば調べたいものね

継続して「騎乗鎧」に【騎乗】、相手のビームや機関砲をローラー【ダッシュ】で滑るように回避
飛行している相手に状況に合わせた騎乗鎧用の火器を「武装群」から選んで装備し、撃ち続けましょう
何とか叩き落せればこちらの物、それが出来なくても同僚さんへの援護射撃にはなるでしょう
落とせたのなら急接近しつつUCで召喚した兵器をあえて騎乗鎧に装備させて放つわ
受けて見なさい、『貫くは我が撃杭』…!
…あ、中の人まで貫かない様に気を付けないと、ね

※アドリブ・絡み歓迎


かくして閃光きらめく空中戦から幕を開けたスパイとの最終決戦。続けて壇上に上がるのは御魂・神治(除霊(物理)・f28925)だ。
「追加武装は卑怯やぞ! こっちは生身やで!」
 甲冑を纏うスパイに指をつきつけ叫ぶ神治。ただし先刻の追跡劇で人工式神『天将』を使っていたのは誰もが知るところ。
「まぁ、天将使うとるワイも人の事言えへんけど……」
 それをぼそっと小声で、だが観客にはしっかり聞こえるよう呟く神治。会場からは『自覚あるんかい!』などのツッコミも入る。これで『ショー』としての掴みは万全だ。
 そして歓声の中、エメラ・アーヴェスピア(歩く魔導蒸気兵器庫・f03904)もまた舞台へ上がる。
「さて、後は甲冑を破壊するだけね」
 こちらは堂々と、何恥じることなどないと戦いに向かう。その目が映すのは、スパイが身に纏った影朧兵器『スパヰ甲冑』。
「とはいえ、私の兵器だとちょっと回りを巻き込みそうで怖いのよね……まぁ、何とか立ち回りましょうか……あの甲冑、出来れば調べたいものね」
 危険極まりない影朧兵器であっても、高度な技術の塊であることには違いない。それを分析すれば自身の研究にとっても、また猟兵全体の活動にとっても大きな糧となることは間違いないだろう。
 スパイを倒しその甲冑をはぎ取るべく、エメラは『陸戦型高機動魔導蒸気騎乗鎧』、通称『騎乗鎧』に乗ってスパイへと向かった。
「パールレディにライディングアーマー……その強さは十分わかりマシタ。ですが、こちらも!」
 散々追い立てられた借りを返すと言わんばかりに、男は【モヲド・零零弐】を再度発動。高速で空中を飛び回りながら目からのビームで二人を攻めたてる。
「ほんと、器用に飛び回ること!」
 エメラは騎乗鎧を操作し、その攻撃を滑るように回避していく。その操作技術により直撃することこそ免れているが、射撃に乱れはなく、正確に動き回る騎乗鎧を射線が追従してくる。甲冑の機動力に振り回されず、男が空中で自身の姿勢を完璧に制御しているが故だろう。改めて、無駄遣いしていた男の身体能力の高さがそこからうかがえる。
 エメラは騎乗鎧に搭載する武装群から対空射撃に秀でたものを選んで装着、動き回りながら男に射撃を繰り返す。叩き落とせればこちらのもの、外れても牽制と仲間のための時間稼ぎにはなる。その考えのもと発射された弾丸は、狙い通り男の体を掠め、その動きを制限していた。
「高速移動は厄介やな、目視やと当たり難いし狙うのめんどくさ……」
『その為に私がいるのでしょう』
 一方、ぼやきながら空中のスパイを見るのが神治。一見面倒くさがっているようにも見えるが、その目は決してスパイからは外していない。そしてその傍らでは、天将がその情報処理能力を活かし、男の動きを分析していた。
 そして程なくして、その結果が神治へと伝えられる。その情報に従い、神治は『森羅』と『天地』、二つの銃の引き金を引いた。
 銃からは陰陽の力を持つ属性の弾丸が放たれ、それは天将が分析した情報に従い、的の動きを読むような誘導性をもってスパイへと飛んでいく。飛来する弾丸をスパイは即座に飛翔して躱そうとするが、少し体をずらしたまさにその場所、そこにまるで動きを読んで置いておかれたかのように弾丸が着弾し、スパイの体勢を大きく揺らがせた。
「オウ……シット……!」
 エメラの銃撃に阻まれ思い切り動けなかった体に対に直撃を受け、空中で喰らつく男。そこに神治とエメラはそれぞれの決め技となる武器を構えた。
「神さんからの十八番や、手加減はせえへんで!」
 敵のあらゆる強化を無視する【八百万銃『付喪』】、今回は金の属性を纏ったド派手なロケットランチャーでの登場だ。
 黄金に輝くロケット弾が一斉に放たれ、無数の綺羅星のように男へと迫る。
「これが……黄金の国……!」
 男の歓声にも似た声と共に、金色の爆発が無数に巻き起こった。それは爆風の中甲冑を纏った男を何度も噴き上げ、最後には舞台に叩きつける。
 ちなみにその爆発の中神治も巻き込まれて飛んでいったりしているのだが、やはりショーの一環かと観客たちは誰も心配はしていない。
 そして地に倒れた男に、今度はエメラが迫る。
「遠慮は無用よ、撃ち貫きなさい」
 倒れた男の上に振り上げられる、【貫くは我が撃杭】。騎乗鎧に接続されたそれは、まさに締めの一撃、騎乗鎧に搭載された超大技といわんばかりの迫力をもって壇上を支配していた。
「受けて見なさい、『貫くは我が撃杭』……!」
 エメラの宣言と共に、無防備となった男に超強力な一打が叩き込まれた。巨大な機械の衝突音が会場を揺るがし、致命の一撃が決まったことを知らせる。
「……あ、中の人まで貫かない様に気を付けないと、ね」
 最後に決め台詞の如く言われたエメラの言葉に、会場に喝采の渦が巻き起こる。麗しき女性猟兵の豪快な一撃に、会場は大盛り上がりだ。
「叩き落としたのは俺やん……」
『最後まで舞台に残ってから言ってください』
 そしてこちらにもまた、最後まで『ショー』としての締めを忘れない神治と天将の姿があるのであった。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵

幸徳井・保春
「島津の退き口」か……。

【胡蝶の舞】で毒を大量に空に散布することでスパヰの平衡感覚を狂わせ、強制的に墜落させ、マントを引きちぎるとするか。通気孔の類はあるだろうしな。

ああ、そうだ。生半可な知識しか持っていないお前に教えてやろう。退陣時、島津の軍勢は300人ほど……そして国に帰れた者は80人ちょっと。

残り約200人は80人を逃すために戦場で命を散らした。そして……お前に命をかけて守ってくれる者はいない、守る物はあってもな。

逃げられないようにその体を踏みつけつつ……では、大人しく吐いてもらおうか?


星川・アイ
【行動:SPD】 アドリブ・連携歓迎
負けを認めながら最後の悪あがきだなんて……往生際が悪いよ!

まずは『ゲームデバイス』を取り出してUCで【ゲームキャラクター】を可能な限り召喚。甲冑を囲うように全員で攻撃を仕掛けて機関砲の狙いを分散させていくね
(場に合わせて忍者系のキャラを召喚した、という事で……)
その隙にアタシは『アームドフォート』を引っ張り出して、なるべく甲冑に狙いを集中して【一斉発射】で追い打ちを掛けていくって寸法よ!

さぁさぁ、この布陣を相手にどうなるかな~?
アタシだってね、ヤる時はヤるんだよ!


ジェイク・リー
前回と同じ姿で参戦。
八邉鬼衆の一本である刀を抜き、応戦する。
リミッター解除すれば凍てつく覇気と共に全身に無数の結晶が覆い、極低温の冷気を放ちながら行動。
属性攻撃と魔力溜めで二本の氷の鎌を形成したら投擲し、動きの抑制を狙う。
氷壁や柱を創り出して防御や移動に使用。動きの制限にも用いる。
甲冑の動きを抑制させるのを優先、生け捕りにできるように動く。

絡み・アドリブOK


 宙を舞いながらも幾度となく叩き落とされ、地面に縫い付けられたスパイ男。だがそれでも、諦める様子もなく再び立ち上がる。
「負けを認めながら最後の悪あがきだなんて……往生際が悪いよ!」
 その姿を、星川・アイ(男の娘アイドル風プロゲーマー改めバトルゲーマー・f09817)が壇上に上がりながら男をびしっと指さす。だがその言葉に、男は首を横に振って答えた。
「負けから始まるイクサもあるのデス……一戦に負けることが全てを諦めることには繋がりまセン……」
 この場での情報収集は完遂できなかったとはいえ、それで全てが失敗となるわけではない。生き残り、帰還すること。小局で敗北したとてそれを成せば大きな意味では勝利と言える結果となる。スパイ活動とはそういうものだと、男はそう言いたいのだろう。
「『島津の退き口』か……」
 その男が開戦前に言ったとある武将のエピソード。その名を幸徳井・保春(栄光の残り香・f22921)は口にする。それは前代未聞の撤退戦として語り継がれる逸話だが、果たしてその実態をあのスパイは正しく理解しているのか。だがいずれにせよこの男の撤退を許すわけにはいかない。學徒兵として、猟兵として、役目を果たすべく保春は男を冷静に見据えた。
 そしてもう一人、青紫色の肌に白狼の毛皮を被った男もまた舞台へと上がる。ジェイク・リー(影の護り手・f24231)は八本一組の刀『八邉鬼衆』から一本を抜き放ち、黙ってスパイへと向き合い戦いの構えを取った。
 役者は揃った。これより猟兵とスパイの最後の戦いが始まる。
 まずスパイは【モヲド・零零弐】を三度使用し、宙へと浮き上がった。さらには両腕の機関銃を猟兵たちに向け、構える。
 その機関銃に対抗するように、アイは自らの武器を構えた。その武器とは『プレイギアSS』……ゲームデバイスだ。いくらショーの体を取っているとはいえその内実は実戦、ゲームのコントローラーで敵を倒せるはずもない……それを証明すると言わんばかりに、機関銃の掃射がアイに向けて放たれた。
「本物? の忍術を見せてあげる! それ、分身の術!」
 それに合わせアイは素早くデバイスを操作する。それに導かれるように現れたのは、額に数字の刻印された多数の忍者たちであった。バトルゲーマーたるアイの【バトルキャラクターズ】で召喚された忍者のキャラクターたちが、機関銃の斉射を避けながら一斉にスパイを取り囲む。
「まさかこんな所カラ……下忍は畑でとれるというのは本当デシタか……」
 一気に囲まれ、一瞬戸惑うスパイ男。だが、敵が増えようとやる事は変わらない。そう言わんばかりに忍者たちに向けて機関銃の掃射を浴びせていく。額に1と書かれた弱い忍者たちは弾に当たって掻き消えていくが、その間に複数が合体しては近づいて牽制し、全滅することなくスパイの動きを阻害していく忍者。
 さらにそうして忍者にかまけているうちに、ジェイクが抜き放った刀に力を込めて男に向けていた。
「超越した力を」
 ジェイクの言葉と共に刀に纏われるのは、別人格と暗黒の魔術が融合した力。白い毛皮と青紫の肌という野趣溢れる姿から出でる【守護者の光暗】によって強化されるのは、氷結の状態異常力。解放された力が冷気として纏わりつき、忍者たちを打ち払わんと弾を撒き散らす機関銃の銃口を凍らせていく。
「アイスバーン……ユキマツリの像になるわけにはいきません!」
 銃の掃射をやめ、上へと逃れるべく地を蹴るスパイ。だがジェイクは氷で作り上げた鎌を投擲しその動きを牽制、さらにはそれを起点に冷気を展開させ、氷壁や氷柱を作り出すことでさらに男の動きを制限した。その姿は、白狼の毛皮を纏った今のジェイクの姿と相まってさながら暴雪の化身だ。
 それでも無理矢理に逃れようと宙に浮くスパイ。だがほんの少し床から離れたところで、その体はぐらりと傾き空中での制御を失った。
「現の夢へ、舞い散らせ」
 その原因は、保春が【胡蝶の舞】で召喚した毒を持つ蝶。如何な頑強な鎧と卓越した身体能力を持っていても、その体内に毒を取り込んでしまえば外の防御は何の意味もなさない。奇しくも影朧甲冑が改良によって得た通常の生命維持を可能にする機構が、外部よりの毒を取り入れ着用者にまでその毒を届けてしまっていた。
 空中で倒れるような格好を繰り返す男に、保春がゆっくりと近づく。
「ああ、そうだ。生半可な知識しか持っていないお前に教えてやろう。退陣時、島津の軍勢は300人ほど……そして国に帰れた者は80人ちょっと」
 最初に口にした『島津の退き口』、数字を交えた詳しい解説をスパイに聞かせながら、保春はスパヰ甲冑についたマントに手をかけた。
「残り約200人は80人を逃すために戦場で命を散らした」
 それは戦場の厳しい現実。当主を含めた僅かな人間を生かすために、その倍以上の人間が捨て駒、『捨て奸』となった。決して物語に謳われるような勇壮な英雄譚ではない、武士の、そして敗残兵の現実だ。
「そして……お前に命をかけて守ってくれる者はいない、守る物はあってもな」
 冷たい宣言と共に、飛翔能力の元となるマントが引きちぎられた。この戦場でスパイ男はたった一人。持ち帰るべき情報はあれど、彼を生かすために捨て奸となってくれる存在はいない。さらに言えば、影響が軽減されるとはいえ体を蝕むスパヰ甲冑を着せられたのだ。はたして本当に、彼は国や組織にとって価値ある存在と見なされているのだろうか。聞きかじりでのサムライの真似事など到底かなわぬまま、スパイ男は翼を失い地へと落ちた。
「もう動くな」
 ジェイクが地に膝をつくその男に、最後氷の魔力を向ける。冷たい刃がその四肢を襲い、次々と甲冑の装甲を切り飛ばしていった。腕についた機関銃や飛行に適した脚部が切り落とされ、動くこともできない姿へと帰られていくスパイ。だがその刃は決して中の男を傷つけることはなく、甲冑だけを破壊し生け捕りへ向けて的確にその力を削いでいった。
 やがて抵抗する術を失った男に、保春とジェイク、そして呼び出された忍者の囲みの後ろから、じっくりと狙いをつけたアイのアームドフォートが向けられる。
「さぁさぁ、この布陣を相手にどうなるかな~?」
 楽し気に言うアイの声に、甲冑に浮く青い目がつり上がり、最後の抵抗として弱いビームが放たれる。だが、それを押し潰すかのように放たれる一斉射撃。
「アタシだってね、ヤる時はヤるんだよ!」
 今までの可愛らしさから一転、決意を込めた勇ましい声と共に大量の弾丸が甲冑に叩きつけられた。関節を繋ぐ球体が割れ、服のようにも見える胴部の装甲がちぎれ、そして表情豊かだった素顔を覆い隠していた面が砕け散った。
 仲間たちの囲みと制圧の元、狙いをつけ放たれた大量の弾は、中の男を傷つけることなくその男を蝕んでいたスパヰ甲冑を粉々に叩き割り、男をその中から解放した。
「……You got me……」
 男は最後に流暢にそう言いながら、砕けた甲冑の上に倒れ込んだ。その男を保春が手早く抑え込む。
「……では、大人しく吐いてもらおうか?」
 ふざけたような片言ではなく、母国語で負けを認めた男。詳しい尋問は帝都官憲の役目だが、目が覚めても過度な抵抗はもうすることはないだろう。保春は帝都の平和を守る者として男を抱え上げ、然るべき場所へと運び出していく。
「はい、これにて一件落着。皆さん応援ありがとー!」
 それを見送り、アイが目いっぱいの笑顔で『ショウ』の締めを飾った。この捕り物劇の出演者全員に、観客たちから惜しみない拍手が送られる。
「知らないで済むなら、それがいいのかもしれないがな」
 ジェイクは歓声にかき消されるほどの小さな声でそう呟いた。この騒動の裏に帝都を探るスパヰの暗躍と、それを煽る影朧戦線の存在があることを知る者は猟兵たちしかいない。
 その知らない幸せを包み、今日も帝都に桜は咲き乱れるのであった。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵

最終結果:成功

完成日2020年09月26日
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