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キュウリ防衛戦線

#アポカリプスヘル #河童

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#アポカリプスヘル
#河童


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『ヒャッハー! 採れたてのキュウリだぜー!』
 バリバリボリボリ!!――と。
 艶やかなグリーンの新鮮野菜を容赦なく勝手に収穫したモヒカン刈りの男達は、これまた貴重な味噌やマヨネーズをこれでもかとドップリ付けて乱暴にかぶりつく。
「それは、それはやっとここまで育てた貴重な野菜だと言うのに……」
『ッるせーぞババア! この世は俺達がルールだ!』
『このキュウリはボスの大好物なんだよ!』
 何ということであろうか。荒野であったこの地にようやく芽吹いた命の種が、またも無惨に踏みにじられて行くのを人々は震えて見つめるしか無かったのだった……。


「キュウリの季節もそろそろ終わりね」
 夏野菜の代表格、それがキュウリ。夏野菜として栽培される植物である。
 カッパ巻きを一個二個と摘まんで口に放り込みながら、アルゲディ・シュタインボック(白金の癒杖・f03929)は猟兵達が揃うのを待って今回の予知の内容を語り出す。
「アポカリプスヘルで復興の為に少しずつ大規模な農場が出来てきてるって聞いてる人もいると思うんだけど。そんな農場の一つがオブリビオンに襲撃されるの」
 キュウリはその農場で栽培収穫されている作物。
 一般的にカロリーが相当低く、カロリーゼロとも噂されている野菜である。
 そんなものを作ってどうする、腹の足しになるのか、と言う意見もあるだろうが。
 これがまた、βカロテンやカリウムなどのミネラルが豊富で、タンパク質や炭水化物では補えない栄養素が得られる――それがキュウリなのである!
「家庭菜園でも育つくらいだから栽培はしやすいしね。放っておくとヘチマみたいにすっごく大きくなっちゃうの」
 どこまで放っておいたんだ、というツッコミはさておき。
 そんなキュウリを狙ってロケット・レイダーと呼ばれるモヒカン姿の暴力漢達が雄叫びを上げて空から機関銃を手に襲撃してくる。
「キュウリの為にも人々の為にも、野放しにする訳には行かないってワケ」
 そして彼らにキュウリ畑襲撃を命じた黒幕がいる。

「――河童よ」

 何故かこの荒廃した世界に河童である。
 試練と称してその黒幕河童は畑にモヒカン達をけしかけ、大好物のキュウリを略奪せんと狙うのだ。
 共に運んできた物資――米と酢を狙って己に挑む人々の命の輝きを見つめながら――。
「色々ツッコみどころ有るとは思うけど、そーいうことよ」
 言いたい事は全部戦いの中で敵に言ってくれ、とアルゲディは肩を竦め。
「モヒカンと河童ぶっ飛ばして、キュウリしっかり守ったついでに畑のお手伝いしながらカッパ巻きでも作ってらっしゃいな」
 海苔とゴマと醤油は後で差し入れてあげるから、と微笑んで。アルゲディはグリモアの光を指先に描くのであった。


天宮朱那
 天宮です。
 酢飯に白胡麻入れると、カッパ巻きも稲荷寿司も美味しさ爆増。

 アポカリプスヘルにて人々の拠点近くに作られた大規模農場。
 やっと形になってきたキュウリ畑へ無慈悲に略奪に現れるヒャッハー達。
 その黒幕であるスーツ河童を倒して収穫とカッパ巻きを守れ。

 ……大体お察しかと思いますが、【ネタシナリオ】です。
 ボケるなりツッコむなり遠慮無くどうぞ。
 普通にシリアスな行動はあっさり終わりかねない。

 各章、断章追記予定。その前からでもプレイングは受付します。
 マスターページやTwitterなどでも随時告知をしますので宜しくお願いします。
 適度に人数集まったら〆切目安の告知予定。

 複数合わせは迷子防止に相手の名前(ID)かグループ名記載願います。3人組までが限度。
 技能の『』【】等のカッコ書きは不要。技能名並べたのみで具体的な使用方法の記述が無いものは描写も薄くなります。
 割と勢いでアドリブ入れます。ご了承下さい。
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第1章 集団戦 『ロケット・レイダー』

POW   :    ガベッジボンバー
単純で重い【上空まで運んだ瓦礫やドラム缶 】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD   :    バラッジアタック
【上空】から【短機関銃の掃射攻撃】を放ち、【頭上から降り注ぐ激しい弾幕】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ   :    永遠ヒコウ宣言
【永遠にヒコウ(飛行/非行)を続ける宣言】を聞いて共感した対象全ての戦闘力を増強する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 荒れ果てた地で人々が身を寄せ合う拠点である建物。
 そこから少し離れた場所には青々とした葉っぱが広がり、伸びる蔓は天を示す。
 黄色い花を咲かせたその後には、長く太く大きな濃い緑の実が生る。
 キュウリ――水分とβカロテンとカリウムが豊富なそれは、新鮮な野菜として、今を生きる人々の健康の為に食される筈……であった。

『ヒャッハー!!』
『お前らのそのキュウリを寄越せェェッ!!』

 空から背中に背負ったロケットで宙を飛ぶモヒカンヘア姿の男共。
 奴等が畑に迫り来るも、その前に立ち塞がるは猟兵達の姿――!!

『あァン? なんだテメーらはよォ!?』
『ヒャッハー! 蜂の巣にしてやんよッ!!』

 狂った叫び声を上げながら、モヒカン男達が襲いかかってくる……!
大神・狼煙
ヒャッハー!新鮮な胡瓜だぁ!!

バリボリ

美味しくないのをかじって、モヒカンを挑発(近隣住民から「オブリビオンが増えたんだけど」って顔されても気にしない!)

意識と銃を向けた瞬間に地上から上空目掛けて戦闘機を飛ばす

意図的にボロボロな状態で呼び出したそれに、モヒカンは弾幕を張ってくれるんじゃろ?

装甲が吹き飛ぶじゃろ?

燃料に引火するじゃろ?

するとモヒカンを巻き込んで爆発を起こし、ロケットの燃料に引火してモヒカンをアフロにして地上に叩き落せるわけですよ

狙いに気づいたところで、この戦闘機、自爆するんですよねー

撃って爆発する?

撃たずに爆発する?

あ、無限に飛ばせるからゆっくり考えてくれていいですよ
(ニッコリ)



「ヒャッハー! 新鮮な胡瓜だぁ!!」
 バリバリボリボリィッ!!
 現れたモヒカン刈りの一味!!
 キュウリを思い切り囓るその音に、アポヘル復興農家の何とも言えない視線が飛ぶ。
『いや、何してんだよテメェ!』
『オレ達のキュウリと台詞を先に勝手に食いやがってよぉ!』
 大神・狼煙(コーヒー味・f06108)がキュウリをむさぼり食うその絵に、暴徒達も怒りの余り、微妙なツッコミしか出来ずにいた。
 ちなみに狼煙が食っているのは生育不良でこれ以上育たなくなったとか、収穫時期見誤ってクソでかくなったとか言う外れキュウリなので農家も安心である。
 それでも向けられる視線はオブリビオンの仲間かしら……と言う冷たい視線。違うよ! 台詞が二重カギ括弧(『』)の方がオブリビオンだよ!!
「オレ達? いいえ、この畑の胡瓜は人々のものですよ?」
 上空に居座るレイダー達に向けるは慇懃無礼な笑み。意識と銃口が完全に自分に向いたと感じた狼煙は囓ったキュウリの断面を突き上げる様にその手を上げると。
 一斉にどこからともなく現れた戦闘機達がモヒカン達に襲いかかる!!
『ウヒィィ!? なんだこれは!?』
『怯むんじゃねぇ! オンボロの年代プラモじゃねぇか!!』
 ダダダダダダッ!!
 レイダー達は一瞬ビビるも、手にした機関銃から弾幕を張ってそれらの戦闘機を蜂の巣に迎撃する。
「何故、敢えてボロボロの状態で喚び出したとお思いで?」
 眼鏡をくいっと中指で上げながら、狼煙はオバケキュウリを一囓り。
「装甲が吹き飛ぶじゃろ?」
 っばぁぁんっ!!
「燃料に引火するじゃろ?」
 ぼっ!!
「するとモヒカンの皆さんを巻き込んで爆発を起こすじゃろ?」
 ちゅっどぉぉぉぉんん!!!
『『あばぁぁぁっっ!!!??』』
 更に暴漢達が背負ったロケットの燃料に引火し、二次爆発によって空には一輪二輪と大きな花火の如き大爆発による火球が生じた。
 勿論その中心にいた彼らが無事に済む筈がない。ボテボテと落下してきたのは空を滑空する術を失った、タダの頭頂アフロのオッサン達である。
『ちぃっ、何てことしやがる!!』
『はっ、だがそんなへっぽこ戦闘機なんざ撃ち落とさなくても躱せば――』
 狼煙の狙いに気付いたモヒカン達がドヤ顔で対抗策を告げたその時だった。
 ちゅどん。
『なん……だと……?』
「あ、この戦闘機自爆するんですよねー」
 また二・三人撃ち落とされたのを見つめ、キュウリを囓りながらへらへらと手を振って告げる狼煙。
「さぁ――どうしますか?」
 ――撃って爆発する?
 ――それとも――撃たずに爆発する?
「ああ、ゆっくり考えてくれていいですよ」
『どっちにしても爆発一択ぢゃねぇかぁぁぁ!!!』
 ずどーん!!
 ツッコミを入れながらも自爆に巻き込まれて爆発四散するレイダーがまた一人。
 たまやー、とか言いながら。狼煙は空に咲く火球を前に外れキュウリを完食したのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ジェイミィ・ブラッディバック
アドリブ・連携歓迎です。

心情:ブリーフィングのせいで空腹感を覚えますね。しかし何ですかあのコンプライアンスのコの字もない方々は。良いですか、物を食べる時というのは救われてなくちゃあいけないんですよ、独りで静かで豊かで……。それをヒャッハーしながら大勢で押しかけるなど、全く。食のダンディズムというのがわかっていませんね。研修して差し上げましょう。

【行動】UC「S.K.U.L.D.System」を使用。こちらも空中で戦います。敵の攻撃を補助AIの未来予測で回避しつつアサルトウェポンで迎撃。焦ることは無い、私は腹が減っているだけなのです。
成功すれば……おや、補助AIからもキュウリ料理の提案が。



「ふむ、ブリーフィングのせいですっかり空腹感を覚えますね……」
 ジェイミィ・ブラッディバック(脱サラ傭兵・f29697)は説明を受けている最中に目の前で金髪エルフがモグモグと食っていたカッパ巻きを思い出しながら呟いた。
 ウォーマシンでありながらも彼は有機生物同様に食物を摂取する。しかも食に関しては並の人類以上の拘りを有していたと言っても過言ではない。
「しかし、何ですか……あのコンプライアンスのコの字も無い方々は」
 転送された先にはヒャッハーと奇声を上げながら狼藉を働く不埒者が畑を荒らしている姿。法も秩序も失われたこの世界で法令遵守と言う言葉すら幻となりかけているが、そんな事は今はどうだって良い。
 畑とレイダー達の間に遮る様にその鋭利な巨体が仁王立ちし、じっくりと彼は告げる。
「良いですか、物を食べる時というのは救われてなくちゃあいけないんですよ」
『……はぁ?』
「物を食べるってぇのは、独りで静かで豊かで……」
 何か如何にもロボって感じの奴が食についていきなり蘊蓄を語り出せば、まぁ誰だってそんな反応する。しかしジェイミィはお構いなしに蕩々と語る。
「それをヒャッハーしながら大勢で押しかけるなど、全く」
『っるせー!! オレ達はオレ達の好きなようにすんだよ!!』
「ふむ……食のダンディズムというのがわかっていませんね。仕方ない」

 《S.K.U.L.D.System ver.3.0.1 Stand by... Completed.》

 女性音声によるシステムが起動する。同時にジェイミィの流線型ボディが宙に浮き、一番手前のモヒカンを片手で掴むとそのまま首を腕で締め上げた。
「研修して差し上げましょう。有り難く思いなさい」
『ひぃぃぃ!!?』
『くそ、しゃらくせぇ!!』
 仲間の存在を無視して暴徒達は手にした機関銃を撃つも、ジェイミィの補助AIはその動きすら予測済み。
 弾幕から逃れつつ、手元のモヒカンをヘッドロックから解放して、装備したアサルトウェポンで次々と冷静に敵の武器持つ手を狙い、ロケットの操作レバーも破壊する。
『ひぎゃああ!!?』
「焦ることは無い――私は腹が減っているだけなのです」
 レイダー達を問答無用に骸の海に叩き落としながら告げる彼の視線は畑に瑞々しく生るキュウリ達の緑色の輝きに向かう。
《少ナイ調味料ト材料、素材ノ味ヲ最大限ニ活カスニハ――》
「……おや、補助AIからもキュウリ料理の提案が」
 この畑を守り抜いたらキュウリに少しはありつけるだろうか。
 腹が満たされるのを心待ちにしながら、ジェイミィはモヒカン達相手に研修と言う名の戦闘をしかけ続けるのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

メルフローレ・カノン
キュウリ畑を襲う暴徒を撃破し、畑を守りましょう。

敵は空を飛んでやってくるのですね。
まずは畑に近づかれる前に
遠距離から神の無限なる聖剣で撃ち落としましょう。
上空を隠れるでもなく飛んでくる敵はいい的な気もしますが
遠慮せず落としていきます。
「神よ、その奇跡の刃を、私にお貸しください」

地上や低空から近づいてくる敵は、
メイスをもって叩き落します。
怪力を込めたなぎ払いで野球のホームランめいて
弾き返すのもいいでしょう。
いずれにせよ、敵を畑に近づけないようにし
畑を守りましょう。
敵の弾丸は盾やオーラ防御で弾くなり防ぐなりで
畑への被害を防ぎます。



『ヒャッハー!!』
『よし、そっちに回れぇぇ!!』
 モヒカン頭の暴徒達は背中に背負ったロケットを巧みに操りながら広大な畑の四方八方に展開していく。
 上空を隠れる様子すら無く飛び交う男達の姿に、メルフローレ・カノン(世界とみんなを守る……かもしれないお助けシスター・f03056)はキュウリの葉っぱの影に隠れたまま見上げて待ち構えていた。
「ああして空を飛んでやってくるのですね……」
 何だかお尻が熱そうだけど、ああして目立つからには格好の的でしかない。
 杖を握りしめ、メルフローレは畑に迫りつつある暴徒の姿を見据えると、畑から飛び出してその十字架を空に向けて振り翳す!
「神よ、その奇跡の刃を――私にお貸しください!」
 その言葉に応えるかの様に、数多の衝撃波が十字架の先より生じ、次から次に宙を進むモヒカン達に直撃していく。
『あばぁっ!?』
『げひいっ!?』
 遠慮は無用と神の聖剣が容赦無く喰らい付き、ロケットごと畑の隅っこに墜落していくのが見えた。
『くそ、そんな所に居やがったか!!』
『ええぃ、これでも喰らいな!!』
 無事だったレイダー達は何処からか持ってきたドラム缶をメルフローレ目掛けて投げつけてくるも。
「そんな空き缶如きに負けません!!」
 ガキィィィンンッッ!!
 怪力を籠めた杖によるフルスイングが飛んできたドラム缶の芯を捉え、真っ直ぐ投げつけてきたモヒカンに向かって弾き返したではありませんか。
『ぼほぉぉっ!?』
『マジかよぉぉ!?』
 ホームランの如きドラム缶を自ら喰らって落下していくレイダー達。
 だが、地上に落ちた連中も完全に戦意を失った訳ではなく、次々と畑に向かってやってくるのをメルフローレはメイスで殴り応戦する。
「この畑には、指1本触れさせません……!」
 彼女の暴徒相手の奮戦はまだまだ続く。猟兵達によって全てが倒されるまでは――。

成功 🔵​🔵​🔴​

双樹・沙羅
【真神と妖精】
キュウリさんには指一本触れさせないぞーなのです!
こっちには『畑の神様』がいるのです!え、違いましたか?

沙羅も戦うのです!
(蒼時雨で召喚)サラマンダーちゃん、あいつらと戦ってください!
『今手が離せねェんだ。悪ぃな沙羅、また今度』
ぴぇぇ!

(彼岸花で黒烏召喚)八咫郎ちゃん、あいつらを懲らしめてください!
(狼護の頭上でカァと鳴く)
ぴぇぇ!

なれば秘技!(蒼時雨、彼岸花、五月晴を地面に並べUC発動)
神器を増やせば誰かは戦って…
(召喚された精霊や闇の眷属たちは初のアポヘルを満喫している)
ぴぇぇ!!

ぐすん、沙羅に戦闘はまだ早かったのです
(何だかんだで後ろで眷属たちが敵をボコしてる)

アドリブ歓迎


田守・狼護
【真神と妖精】
畑を荒らすとはいい度胸じゃねえか…
って田畑は守るけど、神様じゃないから!
彼の方と間違えたりしたらだめだからな?

さて、気を取り直して……モヒカン軍団?
ちと意味がわからんが、まぁ畑に害為すなら消えてもらおうか!

ひとまず畑からは遠ざけるように、殴り飛ばしながら移動
囲まれたら、草薙で薙ぎ払う 草じゃねえけど

(突然頭上に乗ってきた烏を見つつ)
……沙羅嬢ちゃん何してるんだ?
いやなんか大変そうだからそっとしておくか…

さて、敵UCはこちらもUCで守りつつ、
太郎花子にはモヒカンでも刈ってもらいますか!
奪っていいのは奪われる覚悟があるやつだけよ…
…お前達のモヒカンよこせえええええ!

アドリブ歓迎



 ヒャッハー達がヒャッハーして空を飛びながら此方に向かってくる。
 それを見上げるのは二人の妖怪猟兵であった。
「キュウリさんには指一本触れさせないぞ-!なのです!」
 古椿の妖精である双樹・沙羅(夏椿はこぼれ落ちる・f27997)は同じ植物という属性もあるのか。自分と同じく黄色い花を咲かせるキュウリに親近感を抱きながら、守ってあげるね、と声をかければガンバッテーと声が聞こえた気がした。
「ったく……畑を荒らすとはいい度胸じゃねえか……」
 田守・狼護(田畑の守護神・f28068)の狼の尻尾は若干膨らんで見えるのは、彼の怒りが正しく反映されているせいだろうか。かつて農村の田畑を守り、今もカクリヨで田畑と共に在る彼としては、違う世界の畑を荒らされる事は看過出来ないのだろう。
 そんな二人が待ち構えているのを上空から見下ろすロケット・レイダー達は下卑た笑い声あげて向かってくる。
『なんだなんだ、ガキじゃねぇか?』
「沙羅はガキじゃないです! それにこっちには『畑の神様』がいるのです!」
 びしぃっ!と狼護を指さして言ってのけた沙羅の言葉に、当の本人は慌てて否定。
「って田畑は守るけど、神様じゃないから!」
「え……? 違いましたか?」
「彼の方と間違えたりしたらだめだからな……?」
 流石に畏れ多いし、とぼやきながら、狼護はたんっと地面を蹴り。
『おぅわっ!?』
「モヒカンとか、ちと意味がわからんが――」
 宙を飛ぶ暴徒の一人を下から殴り飛ばし、更にそいつを踏み台にしてもう一人に蹴りを入れて畑から遠ざけるように吹っ飛ばす!
「まぁ、畑に害を為すなら消えて貰おうか!!」
「狼護ちゃん格好良いのです! 沙羅も戦うのです!!」
 仲間の青年の雄姿に負けてはならず、と手にした神鏡『蒼時雨』の力で火の精霊サラマンダーを喚び出した。
「サラマンダーちゃん、あいつらと戦ってください!」
『今手が離せねェんだ。悪ぃな沙羅、また今度』
「ぴぇぇ!?」
 即帰還してった精霊さん。涙目になりつつ、沙羅は今度は神杖『彼岸華』を掲げて闇の世界より黒烏を喚び出した。
「八咫郎ちゃん、あいつらを懲らしめてください!」
 ばっさばさ。
『カァ』
「――いや、沙羅嬢ちゃん何してるんだ?」
 狼護の頭上に止まって鳴き声上げた烏。困惑した表情で見つめるものの。
「ぴぇぇ!!? なれば秘技――!!」
 ――何か凄く涙目だし大変そうだ。狼護はこれ以上ツッコむのを放棄し、そっとしておく事に決め。ひとまず囲ってくる敵を片っ端から薙ぎ払って彼女の行動を見守ることにした。
 その間にも、沙羅は三つの神器を地面に並べ、その力を解放して一気に沢山色々喚び出す事にしてみたらしい。
『くぇー!』
『ふにゃーん』
『アオーン!』
 色々な精霊やら闇の眷属達が一度に召喚される。これが彼女の三種の神器の力!
 ……だったのだが。
「ぴぇぇぇぇっ!!??」
 言 う 事 聞 か ね ぇ。
 初めて来たアポカリプスヘルの世界の光景にヒャッハーした精霊達は好き勝手に四散してどこかに行ってしまった。
『ヒャッハー、手品は終わりか?』
『行くぜ行くぜ行くぜぇ!!』
 そんな彼女に向かって銃を向け、ドラム缶を投げつけるモヒカン達だったが。
「そうはさせねぇよ」
 狼護が彼女の前に立ち塞がり、その身を超防御モードに変えてがっつり守り抜く。
 攻撃を受け止めている間、狼護自身は動くことは出来ないが……。
『あだだだだっ!!?』
『ひぎぃぃっ!?』
 太郎花子の二匹の狛犬達が代わりに大暴れ。主にヒャッハー達の頭のモヒカンに喰らい付き、毛根こそぎ刈っていく!
「奪っていいのは奪われる覚悟があるやつだけよ――さぁ、お前達のモヒカンよこせぇぇっっ!」
 モヒカン刈りならぬモヒカン狩りと言う訳の分からない戦いが起こると同時に。
「ぐすん、沙羅に戦闘はまだ早かったのです……」
 落ち込む沙羅の思いとは裏腹に、彼女が喚び出した眷属達はヒャッハーしながらモヒカン達に襲いかかりボコボコにし、敵の数を着実に減らしていたのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

遠吠・狛
採れたてキュウリになんてことを!
卑劣きわまりないんだよ!!

キュウリを食べるなら塩もみに限るんだからね!!
味噌とかマヨとか邪道な食べ方をするような輩にはキュウリは渡せないんだよ!
と偏った自分の好みを押し付けつつ、ダッシュで一気に接敵するね。

敵の攻撃は野生の勘でぎりぎりでかわしながら、攻撃が当たらないことをからかって存在感を示し、味方が攻撃しやすいようモヒカン達の注意を一手に引き受けるよ!

そして十分に引き付けたところで、モヒカン達のいる上空に向かって、懐から狗神魂を解き放って貫通攻撃で貫くね!
とどめはUCの神滅咆哮で撃破を狙うよ!

絡み、アドリブ大歓迎だよ!



『ヒャッハー! 美味そうなキュウリだぜぇーっ!!』
 暴徒達が背中のロケットで宙を飛び交い、低空飛行で畑をジェット噴射で荒らしながら、青々と生るキュウリに手を伸ばし掴み、乱暴に齧り付く。
 畑のあちこちで猟兵による応戦がされてる中をかいくぐって辿り着いた輩もいたが、そこに向かって駆ける影が一つ。
「採れたてキュウリに――なんてことを!!」
 ずべしゃあっ!!
『あばぁぁっ!?』
 白き狼の毛皮を頭に被った少女妖怪、遠吠・狛(野生の狛犬・f28522)の華麗なる跳び蹴りが空を飛ぶモヒカンの一人を撃ち落とした。
「卑劣きわまりないんだよ!!」
『うるせぇよクソガキがぁ!』
『おれ達がルールだ!』
『ッザッケンナコラー!!』
 だが、口々に罵声を浴びせかける輩を前にして狛は全く怯む事無く胸張って叫ぶのだ――己の主張を。
「キュウリを食べるなら塩もみに限るんだからね!!」
『――は?』
 彼女の手に掲げられしは塩の入った小瓶。印籠の様に見せつけながら、狛は相手の間抜けたリアクションなぞガン無視で訴える。
「味噌とかマヨとか邪道な食べ方をするような輩にはキュウリは渡せないんだよ!」
『うるせー!どんな食い方したってオレ達の勝手じゃねぇか!!』
「何を! 塩こそキュウリの旨味を最大限に引き出す至高の調味料なんだ!」
 相当偏った好みを押しつけ叫びながら、狛はダッシュで空を飛ぶ敵に向かい迫る!
『この犬っころが!!』
 手にした機関銃の弾丸が地上を撃ち抜く。だが、狛犬の妖怪である彼女は野生の勘を働かせて紙一重で回避し、途中でアカンベーとか言ってからかう余裕すら見せる。
「そんな豆鉄砲当たるわけないよね!」
『てっめぇぇぇ!! ぶっ殺してやる!!!』
 挑発に乗ったモヒカン達は狛を追いかけて畑から引き離されていく事に気付かない。
 やがて畑から距離を得た所で、狛はたっぷり引き付けたとばかりに振り返ると、その懐から取り出した狗神魂を上空の敵に向けて解き放つ!!
『ひぃぃっ!』
『ふぎいぃぃっ!?』
 108もの小さな宝珠は狛の意思で自在に動く。下からの機関銃攻撃と言っても過言では無いその攻撃は男達の背負ったロケットを貫き、彼らを次々と落下させて行く。
「トドメだ!!」
 アオォォォォンっっ!!
 狛はその喉奥から獣の咆吼を放つ。それは神社に仕えし狛犬の一族たる神気を帯びた衝撃波として悪しき存在を攻撃するもの。
『ひゃばぁぁぁっ!!?』
 その咆吼によって、キュウリに害為す暴漢達は骸の海の向こうへと噴き飛ばされ、そこには使いかけのマヨネーズのチューブだけが転がったのであった。。

成功 🔵​🔵​🔴​

琳・瀏亮
ヤダ、モヒカンじゃなイ!
悪いオトコってワタシ……嫌いじゃないのヨ。
……でモ、ゴメンナサイネ。ワタシの運命の相手ハ細マッチョ系イケメンって決めてルノ。

ソレに、キュウリは美容にも良いノヨ
ビタミンは裏切らなイ。キュウリパックの可能性……ワタシ、信じてるワ

ダカラ、乙女の美容のタメニ、散りなサイ★

妖刀で攻撃するワ
悪いオトコってどうしてモ、盛り上がっちゃウのネ…フフ、そのココロも嫌いジャないヨ?
デモ、乙女の美容のためニ、散りなさイ

長い髪を刀で落としテ、挽華で燃やすワ
落ちテ来たラ、刀で斬りまショ

アァ、勿論。畑には迷惑にならないようにするワ
どうせなラ、イケメンが落ちてきて欲しかったのニ……それだけは残念ネ



「ヤダ、モヒカンじゃなイ……!」
 空を飛び交うヒャッハー達を前に、彼は――琳・瀏亮(末の名残・f28517)は桃色の瞳を瞬かせ、その頬を赤らめた――かどうかは何せキョンシーだし、札で微妙に顔が隠れているから良く解らない。
 そう、瀏亮はキョンシーなのだ。この世界で散見される『科学で』蘇った死人とは違い、彼は『術で』蘇った死人であり、今は妖怪として存在している。
 だが、彼は生きた人間以上にロマンチックで、恋とか愛とか言う感情にとっても敏感★
「悪いオトコってワタシ……嫌いじゃないのヨ」
『ヒャッハー! イイ趣味じゃねぇか!』
『にーちゃんもオレ達とワルとして生きてみっか?』
 悪の勧誘。一瞬ココロときめくものの、瀏亮は首を横に振ってその誘いを撥ね除ける。
「……ゴメンナサイネ。ワタシの運命の相手ハ細マッチョ系イケメンって決めてルノ」
 ロケットレイダー達は自分の体格を見る。割とがっしりマッチョである。
 各々の顔を向け合う。ゴーグルで目元は見えないが、正直イケてるとは思えない。
『くそぉ、馬鹿にしやがって!』
『誰が非イケメンだ畜生!!』
 誰もそこまで言ってない。
「ソレに、キュウリは美容にも良いノヨ……♥」
 そう、この緑色の果実にたっぷりと詰まったビタミンは決して裏切らないものだが。
「キュウリパックの可能性……ワタシ、信じてるワ。ダカラ……」
 死人のお肌に効くかどうかと言う問題は些細な事である。
『いや、食わねぇのかよ!!』
「乙女の美容のタメニ、散りなサイ★」
 タン、と両足で直立不動のまま地面を蹴り、空中を行く暴徒達に飛びかかる瀏亮。その手に握られた妖刀の曲線がモヒカン達の逞しい肉体に喰らい付く。
「まァ、随分ト鍛えらレテるのネ」
『ったりめーだ!!』
 機関銃で振り払い迎撃するレイダー達。その乱暴な振る舞いに、瀏亮は思わずその顔を綻ばせる。
「悪いオトコってどうしてモ、盛り上がっちゃウのネ……」
『何がだよ!!』
「フフ、そのココロも嫌いジャないヨ? デモ……」

 ――乙女の美容のためニ、散りなさイ?

 大事な事だから二度目。
 瀏亮は手にした妖刀を投げつけると、回転しながらそれは見事に暴徒の一人のモヒカンヘアーを刈り落とし、ただのスキンヘッドへと変え。
 更にその妖刀は宙で弾け、無数の花びらとなって空を征くレイダー達に襲いかかる。燃えさかる幻惑の花は、文字通り彼らの尻に火を点け、背負ったロケットにも引火して……。
 ちゅどん。
「あらラ、まァ」
 哀れモヒカン達は空中で爆発四散した上にぼてぼて降り落ちてきた。
「どうせなラ、イケメンが落ちてきて欲しかったのニ……それだけは残念ネ」
 畑の片隅に頭から突き刺さった太マッチョ達をずんばらりんと斬って成敗しながら、瀏亮は寂しそうにそんな事を曰うのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 ボス戦 『荒野に試練を蒔く者』

POW   :    『さぁ、君の力強い生命の輝きを見せてくれっ!』
【生体感知機能搭載の殺戮機械獣の群れ】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD   :    『この程度じゃないだろう?もっと輝いてくれっ!』
対象の攻撃を軽減する【、自らの意志の強さに比例した力を持つ超人】に変身しつつ、【周囲一帯を破壊する衝撃波を伴う蹴り】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    『素晴らしい!ならばこの試練も乗り越えてくれ!』
自身の【全て】を代償に、【巨大オブリビオン・ストームの発生を伴う命】を籠めた一撃を放つ。自分にとって全てを失う代償が大きい程、威力は上昇する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は雛月・朔です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 ヒャッハーしてキュウリを強奪せんとやってきた空飛ぶモヒカン隊。
 だが猟兵達の活躍によってそれらは悉く撃墜され、あるいは背中のロケットへの引火誘導により空中で爆発四散した。
『くそっ、たかがキュウリの為に命捨てられるかよ!!』
『ずらかるぞ!!』
 僅かに生き残った者は命を惜しんでそのまま来た空を帰ろうとしたのだが。

『誰が逃げて良いって言ったかな?』
 ――どぉぉっぉんんっっ!!

 逃げようとしたロケットレイダー達は突如現れた緑色の影より放たれた蹴りをまともに受け、その背に負ったロケットが引火、爆発四散して消えていく。
『たかが――とは良く言ってくれるね?』
 低い姿勢で着地したその長身の影は低い声でそう呟くと、サングラスを水かきの先で押し上げながらゆっくりと立ち上がり、その身に纏ったスーツに付着した埃を払う。
 そう――彼こそレイダー達をけしかけた河童、荒野に試練を蒔く者である。
『荒廃した大地をここまで育て上げ、美しい緑の果を実らせた――そう、荒野の宝石と言っても過言では無いだろう』
 充分誇大な表現だとは思うが、ツッコミを入れさせる間もなく、彼は一人拍手をし。
『このファクトリーの皆々の生きようという意思がそこのキュウリを育て上げた。そんなキュウリはただ食べるのは勿体ない』
 パチンと指を鳴らせば、その後ろには無人運転の軽トラック。積み荷には米袋や酢と書かれた一升瓶の様なものが見て取れる。
『そう、カッパ巻きこそ、祝福に相応しい』
 確かに寿司だけど。鮮魚無いし、出来るお寿司それくらいしかないけど。
『死ぬ気でかかって来なよ。僕はその命の輝きを見つめ、そして摘み取ろう』
 そこのキュウリと一緒にね――?
 言っている事は良く解らないが。

 放っておけばこの河童はキュウリを取り放題取って去って行くに違いない。
 人々が命懸けで育て上げたキュウリを、この農園を護る為、猟兵達は立ち向かう!
ジェイミィ・ブラッディバック
(あれは何だ? 鳥か? 飛行機か?)
お世話になっておりまぁァァァァァァァす!!
(UCを発動しつつ河童に向かって突っ込んでいく)
相手はスーツ姿の河童、即ちサラリーマン、であれば名刺交換せねば!
(両手に捧げ持たれた自分の名刺、そしてダイナミック名刺交換)
(そのまま河童をグラップルで引っ掴んで上空10000mへ)

…で、きゅうりをご所望と伺いまして。
いやしかし河童さん。失礼ながら流石に大勢で押しかけるのは如何なものかと。お昼時の学食じゃないんですから。
えぇ、わかっていただければ良いのです。今度はきちんとお一人でいらっしゃってくださいね。よろしくお願い致します(お辞儀すると手が離れ河童が落下する)



 河童が猟兵達を挑発するかのように視線を向けた時だった。
 キィィィィン――!
 風を超高速で駆け抜ける音が突如その場に響き。
「あ、あれは何だ!?」
「鳥か? 飛行機か!?」
 農場拠点に暮らす人々は口々にその飛行物体を指さして叫ぶ。
「お世話になっておりまぁァァァァァァァす!!」
 それはN-Ext. BOOSTER(ニュークリアフュージョンエクストラブースター)を発動し、マッハ7近い音速で突っ込んできたジェイミィ・ブラッディバックの姿だった。
 何故か、その両手に己の名刺を捧げ持って。
『ぶごぉぉっ!!?』
 無論跳ね飛ばされる河童。
「あ、申し遅れました。私こういう者でして」
 ダイナミックな名刺交換はサラリーマンの性(さが)。スーツ姿、それは即ちビジネスマンの戦闘服とジェイミィは感じていたのだ!
『うぐぐ――いや失敬。残念ながら僕は名刺を切らしていてね』
 何とか身を起こしながらも押しつけられた名刺を一瞥し、丁寧に懐にしまう河童。
「いえいえお気になさらず。さて、それでは早速商談と行きましょう」
 まずは、お空への接待から。
『は?』
 むんずとジェイミィは河童の身体を引っ掴むと、再び空にすっ飛ぶ。
『はぁぁぁぁ!!??』
 何でいきなり高度1万メートルの上空まで連れて行かれるのか。混乱しつつもどんどん小さくなっていく地上に河童はすっかりすくみ上がり、暴れるような事はしなかった。
「……で、キュウリをご所望と伺いまして」
 唐突に商談が開始される。ジェイミィのその言葉に河童もやっと我に返り頷きを返した。
『ああ――キュウリは僕の大好物でね。あれは至高の野菜だと思うのだけども』
「いやしかし河童さん。失礼ながら流石に大勢で押しかけるのは如何なものかと」
 赤いモノアイが鋭く眼光を放って河童を睨み付ける。
「お昼時の学食じゃないんですから」
『ああ、そうだね――粗野な連中を寄越してしまった事は詫びよう』
 そもそもこのメカは何故学食の混雑と戦争を知っているのだろう。
 ともかく、河童の口からは素直な詫びの言葉。それを耳にしたジェイミィは満足したように大きく頷いた。
「えぇ、わかっていただければ良いのです。今度はきちんとお一人でいらっしゃってくださいね?」
 ――よろしくお願い致します。
 そう告げてジェイミィが大きくお辞儀をした時には。
『――――ああああぁぁぁぁぁ…………!?』
 うっかり手が離れて地面に自由落下する河童が豆粒より小さく下に見えたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

大神・狼煙
うるせー!お前がカッパ巻になるんだよぉ!!ヒャッハー共のロケット巻き付けて、カッパ巻の花火にしてやるぜぇ!!

あっちは機械の獣の群れ

荒野とはいえ、胡瓜畑でんなもんだしたら、自重で耕された土に脚が埋まってしまう

動きが鈍けりゃ、関節パーツにナイフでも投げ込んで、楔にすれば十分止められる


しかしそこで暴れたら、土が踏み固められ、敵が動き回れるようになってしまう

それに合わせて、天より巨大な機械の拳をカッパ目掛けて不意打ちのシューッ!

当たろうが外れようが、大地を掘り返し再び機械の獣の足が沈むようになる

まさかあのカッパも、胡瓜を巻添えにはしない……はず?

もし余波で巻き込むなら、生体感知を利用して距離を取る



『さぁ――君のその力強い生命の輝きを見せてくれっ!』
「うるせぇぇ!! お前がカッパ巻になるんだよぉっ!!」
 何故か空から降ってきて帰還した河童が殺戮機械獣の群れを喚び出したが、大神・狼煙はそんな事お構いなしに挑発じみた言葉を吐き出しながら受けて立つ。
「ヒャッハー共のロケット巻き付けて、カッパ巻の花火にしてやるぜぇ!!」
 だがしかし、言っている事の威勢は良いが何せ多勢に無勢か。
「――こっち来いよォ、ポンコツども!!」
 タンと地面を蹴って狼煙は背を向け走り出す。逃げるのでは無い。戦略的行動である。
『口先ばかりだね? 追え、機械獣達!!』
 狼煙が向かったのは収穫を終えた胡瓜畑の隅っこ。生体感知によって追ってくる機械獣の姿に、彼はしたり顔で笑って見せた。
 向かってくる機械獣はその自重によって耕された土に足が埋もれ、充分な速度を出せないでいるのが見て取れた。
 動きの鈍い所にすかさずナイフを打ち込めば、関節に刺さったそれは楔となって機械獣の動きを完全に封じ込む。
『何ぃ!?』
 追ってきた河童も驚きの表情を見せ、何とかその状況を脱しようと自ら機械獣の元に駆け寄るとそのナイフを抜きにかかるが。
 彼らの上空に、金属質の何かが煌めいた。
「転移門解放、そして転送――と」
 狼煙の口訣完了と、天より巨大な機械の拳が河童達の上に襲いかかったのは同時。
 ずっ……どぉぉぉっっんんっ!!!
 不意打ちで叩き込まれた機械巨人のメガトンパンチが大地に炸裂した。
 大地にクレーターを刻み込み、その中心点にはぺちゃんこになった機械獣、そして河童が見事に巻き込まれて無様にぶっ倒れているのが見えた。
『何て言う事を……は、キュウリ、僕のキュウリは無事か』
 必死に起き上がり、その身を2Dから3Dに戻しながら河童はクレーターの底で周囲を見回した。
「流石に私もキュウリを巻き添えにしようだなんて事はしませんよ」
『そうか……フッ、そこだけは僕らの思惑は一致しているようだね』
「そのようですね。しかし先程の台詞、一箇所訂正が」
 狼煙がぱちんと指を鳴らせば。
 ……ぷち。
 再び降ってきた巨人の拳が河童を潰す。
「ここのキュウリは中の種一粒たりともてめぇにはやらねぇよ」
 次の作付に向けて拳で存分に耕されたその爆心点に潰れている河童に向け、狼煙は鼻で笑いながらそう言い放ったのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

メルフローレ・カノン
次は、あの緑肌の怪人オブリビオンを撃破すればいいのですね。
※カッパを知らない世界出身です。
キュウリ畑を守るために、全力で行きますよ!

私の得物はメインがメイス、サブが剣です。
敵の登頂の皿が弱点と(勝手に)見定め、
怪力に力溜めまで入れて思いっきり打ち込み、
あるいはヒビや歪みに剣を突き立てます。
きっとこれが一番有効かなと……
あと、グラサンを狙って素顔を拝む……もとい
視覚を奪うのも有効でしょうか。

敵と戦いつつ、畑は守らなければなりませんね。
敵が殺戮兵器などを出して来たら
メイスや剣でなぎ払いましょう。
強烈な一撃は無敵城塞で堪えます。
「ここは堪えてみせます!」


遠吠・狛
たかがキュウリじゃない、その点はまったくもって同意するんだよ。
瑞々しさにこの色艶。なかなかお目にかかれない逸品だね!

だからこそ……カッパ巻きになんかさせないし、不届き者の口にもさせない!

まずは【ダッシュ】で接敵!
敵の攻撃は犬狼の神衣の【オーラ防御】で弾いてものともしない!
間合いに入ったら、【グラップル】でぶん殴って【吹き飛ばす】よ!
相手が怯んだところにさらに【ダッシュ】で間合いを詰めて、UC【神罰鐡拳】の一撃を決めるね!

絡み、アドリブ大歓迎だよ!



「次は、あの緑肌の怪人オブリビオンを撃破すればいいのですね……!」
 割とのっけからボロボロにされている河童を見て、メルフローレ・カノンは真剣な表情で呟いた。何せこの少女、河童を知らない世界に生まれ育った。
『怪人――はは、面白い事を言うね君』
 緑肌の怪人、と言うと新鮮味と恐ろしさが増すが、河童は所詮河童である。そのクチバシと頭のお皿は緊張感を微妙に損なうのは何故だろう何故かしら。
「たかがキュウリじゃない、その点はまったくもって同意するんだよ」
 近くに艶々と緑色を輝かせて生るキュウリにそっと手を添え、遠吠・狛は目を細めてその表面を撫でる。
「瑞々しさにこの色艶。なかなかお目にかかれない逸品だね!」
『ほほぅ、君もキュウリの目利きが出来ると見たよ』
「だからこそ……カッパ巻きになんかさせないし……」
 狛は河童の賞賛に表情を緩める事はせず、視線をそちらに向けて睨み付けた。
「不届き者の口にもさせない!」
「キュウリ畑を守るために、全力で行きますよ!」
 メルフローレもメイスを片手に構えて狛に並び立つと宣戦布告。
『いいだろう……子供達相手だからって僕は容赦しない主義だ』
 ティーンエイジャーになって間もない少女達を前に大人げなく。河童はそう告げるとその手を上げて殺戮機械獣の群れを己の元に喚び出した。
「このっ!」
 まず狛が最初に駆ける。獣の様な動きの彼女に機械獣は反応し牙を剥く。その攻撃は身に纏った神衣が護ってくれると信じる狛の動きに恐れは無い。
 機械獣を彼女が引き受ける間に、メルフローレは河童に肉薄する。
「その頭頂の皿のようなもの――」
『!!? 何を言いたいんだ!?』
「そこが恐らく貴方の弱点!!」
 メイスが思い切り脳天目掛けて振り下ろされるのを、河童は機械獣を盾にしてギリギリの所で回避する。
『河童界では皿が弱点というのは常識のつもりだったけど……まだまだ周知が足りなかったようだね』
 そう言いながら、河童は更に自分の周囲を機械獣に護らせながらメルフローレに向けてそれらを一斉にけしかけた。
「く、ここは……」
 身を護る様に武器を構え、彼女はその身を防御モードにシフトする。あらゆる攻撃を耐え凌ぐ事が可能な無敵城塞。機械獣達も流石にその状態の彼女に対しては牙も爪も立てられずにいた。
「ここは、堪えてみせます!!」
『ふふん、だけどいつまで保つかな? その間にキュウリを収穫して――』
 攻撃を耐え忍んでいるメルフローレが身動き取れないのを見て、河童は鼻で笑いながらキュウリに近づきその緑色の実に手を伸ばしかけた、その時。
「させないッ!!」
『ぶぼぇっ!!??』
 機械獣の猛攻の隙を抜けて、狛が河童を横から思い切りぶん殴ってキュウリからそれを引き離した。メルフローレに獣達が集中し出したのが功を奏したか。
 続け様に狛は思い切り地面を蹴って河童に近づく。己の拳に最大級の神気を籠めながら。
「神の罰、その身に喰らえ!!」
 神 罰 鐵 拳 !
『うぎょおおぉぉっ!?』
 単純かつクソ重い一撃が河童にぶち当たると、本日数個目のクレーターが生じた。
「そのグラサンも外して素顔を拝んで差し上げましょう――!!」
 追撃でメルフローレのメイスが風を切る様にぶぉん!と唸り声を上げ。
『ぶべっ!?』
 河童の視界を確保するべきサングラスがひび割れた、宙を舞ったのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

須辿・臨
りょーちゃんさん(f28517)と

河童がカッパ巻きなんて邪道っす。
素の味を無限に楽しむのが通って奴じゃないんすか。

この世界の人達は、キュウリよりあの大量の米に夢中になりそうな気もするっすけど。

そう、命の輝きはオレ達が護るっす!
うーん、その格好、どっちかっていうと取り締まら……。
見事なバス停捌きに、河童さんも茫……見惚れてるっすよ!

あー、オレにはまだ早いんで遠慮しとくっす。
りょーちゃんさんは強いんで安心して任せられるっすねー。

オレも真剣に群れを斬り崩し、隙見て河童と距離を詰めて斬りつけるっす。
カッパ巻きのツマにしてやるっすよ!
もしくは河童の膾?

りょーちゃんさんの美容と健康のために、っすね?


琳・瀏亮
臨ちゃん(f12047)ト

キュウリには魅力が沢山あるノ
自然の恵みヲ愛するのが通の証…

まァ、そうネ。白米のパワーは恐ろしいモノ

だかラ、見せつけてあげル
——絶対ニ全員守っテ見せル
ワタシの誓い、軽くは無いノヨ?

と言うわけでリョーチャン変身〜
キュウリ泥棒が相手ナラ、今日のワタシは、ポリススターイル★
ビシバシ取り締まっちゃうゾ?

アリガト、臨チャン。いつだって惚れてくれテ構わないノヨ

婦警スタイルでバス停で獣の群れと殴り合うワ
凶暴な子達、正面から受け止めてあげル
傷は気にしないワ、ダカラー…

臨チャン、あの河童を宜しくネ
膾も良いワ——見せつけてあげまショ?
エェ、ズバッとキュウリパックにして上げル



「そもそも……」
 朱き片刃剣を肩に担いだ青年――須辿・臨(風見鶏・f12047)は後ろに鈴なりに実を付けるキュウリを見やった後に、目の前でボロボロになりながらも格好を付ける河童を見つめてぽつりと呟いた。
「河童がカッパ巻きなんて邪道っす」
『解ってないね青年。稲荷明神の使いが稲荷寿司を好むのと何が違う……と?』
「いや、その、まず前提となる邪道の方向性が違うっすよ」
 いきなり斜め上に反論されて臨は思わず空いた手で頭を掻き毟るしかなかった。
「素の味を無限に楽しむのが通って奴じゃないんすか」
「ソウ、キュウリには魅力が沢山あるノ」
 琳・瀏亮はモヒカン達が落として行ったキュウリを拾い上げ、付いた土を優しく撫でて払うと己の頬に当て、河童に向けてウィンク一つ。
「自然の恵みヲ愛するのが通の証……」
『成る程、君達はキュウリの本質を識る者か……!』
 神妙な表情でグラサンの下から二人を睨み返す河童。いや、本質って何だよ。
「それ以前に……この世界の人達、キュウリよりあの大量の米に夢中になりそうな気もするっすけど」
「まァ、そうネ。白米のパワーは恐ろしいモノ」
 何せ食物繊維とミネラルと水分しかないキュウリと違い、米はTHE・炭水化物と言っても間違いない。即ちカロリーであり、生きる為にはむしろそっち育てた方が良いんじゃないのか?という気がしないでもない。
 実際、畑の向こうに見える拠点に集まる人々の視線は河童の後方にある軽トラの荷台に釘付けだ!
「だかラ、見せつけてあげル――絶対ニ全員守っテ見せル」
 真剣な眼差しで瀏亮は告げる。この大地を、その実りを、人々の希望を守る為。
「そう、命の輝きはオレ達が護るっす!」
「ワタシの誓い、軽くは無いノヨ?」
 同意する様に臨が剣を構えると、瀏亮は手にしたバス停の標識を見せつける。張り紙された臨時便の行き先は勿論『骸の海』行き!
「と言うわけで、リョーチャン変身~♥」
 掲げたバス停の先からキラキラとピンク色の星とリボンが輝き出でて、瀏亮の身体をくるくる囲んで彼の身を包み込む――!
『何……!?』
 思わず河童は目を見張ってそのまま待つ。変身中は攻撃しない! お約束だね!
「キュウリ泥棒が相手ナラ、今日のワタシは、ポリススターイル★」
 変・身・完・了♪ ドピンクの婦警スタイル。際どいミニスカから覗く絶対領域。
『……』
 沈黙する河童。あ、グラサンがズレて立ったまま白目剥いてる。
「ビシバシ取り締まっちゃうゾ?」
 頭上で勢い良くぶんぶんとバス停を回したかと思うと、その行き先表示板が河童の顔側面に多大なる遠心力を持って炸裂する。
『ぶげぇぇっっ!? ――は、今、僕は何をされた!?』
 殴られた事すら一瞬解らなくなるレベルで意識が飛んでいたらしい。
 その様子を剣構えたまま固まっていた臨は改めてマジマジとミニスカなポリスの瀏亮を見つめてぼやくように呟いた。
「うーん、その格好、どっちかっていうと取り締まら……」
「何か言ッタかしラ、臨チャン」
「あ、いえいえ。見事なバス停捌きに、河童さんも茫……見惚れてるっすよ!」
 いつもの爽やかな笑顔で臨は誉めた。多分この方が互いに幸せだ、うん。
「アリガト、臨チャン。いつだって惚れてくれテ構わないノヨ」
「あー、オレにはまだ早いんで遠慮しとくっす」
 完璧無比な即答であった。
『ぐぬぬ……この無法の世で警察を騙ろうなんて大した身の程知らずだね』
 河童は軽く頭を横に振りながら、指を鳴らす。そこには幾多もの殺戮機械獣の群れが現れ、一斉に二人に襲いかかってきた。
「凶暴な子達、正面から受け止めてあ・げ・ル♥」
 ぶぉんと振り回されるバス停がことごとく瀏亮の周りの機械獣をスクラップに変えていく。臨も負けじとその剣捌きにて群れを切り崩していく。その真剣な表情に瀏亮はついステキ……♥などと思いながらも使命は忘れない。
「あの河童を宜しくネ……ココはワタシに任せテ、先に進ムのヨ!!」
「りょーちゃんさんは強いんで安心して任せられるっすねー」
 普通であれば死にフラグ台詞だが、瀏亮は既に死んでいるから無問題。促されるまま、臨は機械獣達の隙間を見定め、一気に駆け抜ける……!
『なっ!?』
「カッパ巻きのツマにしてやるっすよ!」
 もしくは河童の膾か。臨の振りかぶった刃が回避しようとした相手の腕を斬り飛ばし、更に宙で再生不能なまでの千切りにして差し上げた
『ッッガアァァァァッッ!!!???』。
 激痛による河童の絶叫が荒野に響き渡った。

 そして。
「りょーちゃんさんの美容と健康のために、っすね?」
「エェ、ズバッとキュウリパックにして上・げ・ル★」
 臨の言葉に、機械獣の残骸の上でずびぃっとポーズを決める瀏亮なのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

田守・狼護
【真神と妖精】
お次は河童か……
河童ならきゅうり狙ってもしょうがないわ……
しかもちゃんと料理して食ってくれるんだろ?
モヒカンより好印象……!
だかしかしすまんな、俺も食いたいから
全部持っていかせるわけにゃいかんのさ!

敵UC(雑魚)は草薙を振るって薙ぎ払う(UC発動)
太郎・花子にさり気なく少しきゅうりを採ってもらい、
すかさず河童の口にどーん!
あまりの美味さに行動不能になってる今がチャンスだぜ、沙羅の嬢ちゃん!

アドリブ歓迎


双樹・沙羅
【真神と妖精】
お米にお酢!あんなにたくさんの!(きらきら)
あれを奪取して、農園の皆さんとお寿司ぱーりーをやりたいのです!
え、ネタはきゅうりだけ?(がーん)
……塩おにぎりときゅうりの酢漬けに変更するのです!
お腹すきましたー!

あれ、狼護ちゃんが何やらやってますね?
え、私に任せるのです?
ふっふっふっ……
こんなこともあろうかと、今日は秘蔵の木の実をたくさん持って来てるのです!
悪い子には蔦を伸ばしてお仕置きです!
変身っ!ドリュアスちゃん、あとは任せましたー!

『オーッホッホッホッ!』
(女王様モードで蔦の鞭ピシィッ!)

(元に戻って)あ、お米とお酢、ありがたく頂くのです(にっこり)

アドリブ歓迎



「お米にお酢……! あんなにたくさんの……!!」
 モヒカン達を一掃してやってきた双樹・沙羅のオレンジ色の瞳に映ったものは、軽トラの荷台にどっさり積まれた米袋沢山とお酢入り一升瓶沢山。
「お次は河童か……」
 片や。既に猟兵達に一方的にやられ続けボロボロの河童を見て、田守・狼護は思わず顔をしかめた。
「河童ならキュウリ狙ってもしょうがないわ……」
 伝統的河童の好物だとは聞いている。しかもこの河童は話を聞く限り――。
「ちゃんと料理して食ってくれるんだろ?」
「ああ、勿論。その為の米と酢だからね」
「そのままボリボリ囓るモヒカンより好印象……!」
 何やら感激の表情を浮かべる狼護。そんな彼の服の裾を沙羅はちょちょいと引き。
「狼護ちゃん……あれを奪取して農園の皆さんとお寿司ぱーりーをやりたいのです!」
「良いけど、ネタはキュウリしかなさそうだぜ?」
「がーん!」
 割とマジにショックを受ける沙羅。魚も玉子も手に入らないこの世界、新鮮な寿司ネタは最早キュウリしか無いに等しい。
「じゃあ……塩おにぎりときゅうりの酢漬けに変更するのです!」
『いや、カッパ巻きだ……これだけは命をチップにしても譲れないね!』
 空から落とされ巨大ロボのパンチを食らい、皿とグラサンを割られかけ、片腕を斬り飛ばされても尚、この河童はカッパ巻きへの執念を燃やす!!
(「この河童さん……よくこれで生きてるのです」)
 沙羅は純粋な感想を抱く。だってみんな容赦無いんだもの……。
「だかしかしすまんな、俺も食いたいから、全部持っていかせるわけにゃいかんのさ!」
 大きな剣を構えて狼護は河童と対峙すれば、相手も肩を竦めて指を鳴らす。
『いいだろう。これで終いにしようか』
 それを合図に一斉に現れる殺戮機械獣が二人に襲いかかる……!
「怖いのが来ました-! それにお腹すきましたー!」
「こいつを倒せばあの後ろの諸々食えるから一踏ん張りだぜ、嬢ちゃん!」
 狼護は少女を庇う様に、闘気を籠めて回転しながらその手にした剣の名に相応しく、一気に薙ぎ払い撃破していく。
「どりゃああぁぁぁっっ!!!」
『な……!? 無茶苦茶だ……!!』
 何せ約60m半径にいる敵ならば問答無用で攻撃対象に出来るこの技。折角喚び出したのに、と河童もその顔に焦りが見えた。
 そんな河童に一気に近づく二つの影!
「太郎! 花子!」
「「あぉーーんっ!!」」
 狼護の連れた二匹の狛犬は採取したキュウリを口に咥えており。
『むぐっ!!??』
 そのまま有無も言わさず、二匹揃って河童の口の中に押し込んだ!
 ぽりっ。
『こ、これは、大地の宝石にして命の結晶たる、まさに至高のキュウリ……!』
 無理矢理詰められたキュウリを口から吐き出すどころか、大事に手で掴んでぽりぽり食べ始めた。余りの美味しさに、好物のその味に座り込んで全神経を味覚に集中させ、明らかに戦意を喪失しているかに見えた。
「あれ、狼護ちゃん……何をして……」
「河童がキュウリに感動して行動不能になってる今がチャンスだぜ、沙羅の嬢ちゃん!
 狼護が機械獣を薙ぎ払いながら叫ぶと、沙羅もハッとして大きく頷いた。
「はい……って、え、私に任せるのです? ふっふっふっ……こんなこともあろうかと!」
 着物の袂には、秘蔵の木の実を沢山持ってきている。これさえあれば――!
「変身です! お願いドリュアスちゃん!」
 あとは任せました-!と沙羅が叫べば、彼女の身体はスタイル抜群のお姉さんに急成長! 骸魂『ドリュアス』――木の精霊と合体した彼女は蔦を一気に伸ばし、河童のボロボロの身体に文字通り鞭を撃つ!
「オーッホッホッホッ!!!」
 ビッシィッッ!! 撓る鞭が河童をバシバシ叩くが、何故か河童は恍惚の表情を浮かべている。食しているキュウリがとっても美味しいだけではなさそうだ。
『あ、ああ、何だろうこの湧き上がる感覚は……! もっと、もっと頼む……!』
 何かイケない方向に目覚めつつある様に見える。これ以上は色んな意味でマズいと感じ取った狼護は残る機械獣を殲滅させると、その剣を河童に向けて駆けた。
「このままトドメ行くぞ!!」
「ホーッホッホッホ!!!」
 木の実を己の口に放り込みながら、ドリュアスも彼に応じて鞭を振るう。サングラスが割れ、頭頂の皿の水も零れた所で――
「どっせええぇぇいっっ!!!!」
 狼護の剣の一撃が決まり、河童はそのまま地面に倒れ伏した。
『は、はは……君達の心意気と言い、生きる意思と言い……侮りすぎていたよ』
 虫の息で告げる河童は、最期の力を振り絞ってその指先を軽トラに向け、そして力なく笑みを浮かべて告げる。
『あれは君達の勝利の証しだ……遠慮無く受け取り給え……』
「ええ、お米とお酢、ありがたく頂くのです」
 元の姿に戻った沙羅がにっこり微笑んで頷くと。
 最期にキュウリにありつけた河童は満足そうな笑みを浮かべ、そのまま消えていったのであった……。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 日常 『アポカリプスで農業を』

POW   :    力仕事を担当する

SPD   :    丁寧な仕事を心掛ける

WIZ   :    技術指導などを行う

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 河童とその配下であるモヒカン軍団を退けた猟兵達。
 平和を取り戻した農園には相変わらず緑色のキュウリがゆらゆら揺れている。

「おつかれさまー!!」
 戦いを労う声が猟兵達に向けられる。
 見ると拠点の人々が荒らされたキュウリの支え棒などを元通りに直す作業を開始し、河童が持ってきた物資を懸命に建物に運び始めている。
「もし余力が有ったら手伝ってあげて欲しいの。電気もガスも無いから、お米を炊くのはまず火をおこして……あ、お水は有るらしいわよ」
 農園がこの地に作れたのは、人々が必死に地面を掘って掘り当てた地下水の井戸があるから、水だけはそこそこ潤沢にあるらしく。
 キュウリ、水、米、酢――そして海苔と醤油だけは、エルフの彼女が持ってきて置いていったのがある。そう、あの河童が求めていたカッパ巻きの材料がは揃っているのだ。

 収穫期を迎えたキュウリもあれば、まだ花がしぼんだばかりの枝もある。
 戦いの余波で多少の損害があった箇所は直せば何とかなるレベル。
 作業をする拠点の者達と共に汗を流し、そして僅かながらも共に大地の恵みを享受出来れば。この滅びに瀕した世界において、生きている実感を得られる――のではないのだろうか。
メルフローレ・カノン
オブリビオンも撃破して、お疲れさまでした……

って、そそくさと撤収するのも味気ないですね。
戦闘でいくばくかでも被害が出てるかもしれませんし、
折角ですので畑のお手伝いをしていきましょう。
農業であれば、労働力はいくらあってもいいでしょうし
私は、力仕事であればできますので、
土なり肥料なり水なりをえっさえっさと運べばいいでしょうか。
必要なら収穫もお手伝いしましょう。

ところで、話題に出てくる『カッパ巻き』とは
どういうものなのでしょうか。
まさか、先ほどのオブリビオンを食する……
わけではないですよね。
折角ですのでそういう異世界交友も深めましょう。



 戦いの為に一部地形が陥没したり爆破された後もあるようだが、敵の脅威が消えた事で拠点の人々は安堵と共にキュウリ畑に姿を見せ始めたのが目に映る。
「オブリビオンも撃破して、お疲れさまでした……」
 メルフローレ・カノンは共に戦った猟兵達に声をかける。いつもならばここでグリモアベースを介して撤収する所ではあるのだが。
 折角来たのもあるのだし、それでは何とも味気ない話である。
 戦闘で出た被害の後片付けくらいはしておきたい。この世界で必死に生きる人々の助けになりたい。そう思ったメルフローレは、自然と畑に歩を向けていた。
「何からお手伝いすれば良いでしょうか?」
 拠点の人々に声をかける。機械も無いこの環境であれば、何せ農業は労働力が幾らあっても足りないくらいだ。
 土を盛り、肥料を運び、水を撒く。単純だが、とても力のいる仕事だ。
「お嬢さんに任せて良いのかい?」
「ええ、力仕事なら任せて下さい!」
 腕力には自信があった。何せオブリビオンすらメイスで吹き飛ばす自信がある。
 えっさえっさと重い水の入ったバケツを手に、何度も井戸と畑を往復する。
 水を撒いてやったキュウリ達はその葉っぱを青々と繁らせ、その実も更に艶やかに光り輝いた気がした。

「ところで――」
 充分に育ったキュウリを収穫しながら、メルフローレは突然思い出した様に問いかけた。
「ところで、話題に出てくる『カッパ巻き』とはどういうものなのでしょうか」
 彼女の生まれ育った世界は日本文明とは全く異なる世界。ここに導いた世間擦れしたエルフと違い、まだまだ彼女は余所の世界については知らない事が多い。
「まさか、先ほどのオブリビオンを食する……わけではないですよね」
「いやいやいや」
 キュウリを収穫しながら、拠点に住まう人々はクスクス笑ってそのトンデモ仮定を否定してくれた。
「河童って言う生き物はキュウリが大好きで、そこが由来だって聞いているよ」
 親切な小母さんがそう教えてくれた。
 向こうでは河童がもたらしたお米を炊いているのか、良い香りも漂ってきた。
「久しぶりに、贅沢にご飯が食べられるのも皆のお陰だよ」
「このカッパ巻きを知らない外国人のお嬢さんにも是非ご馳走しないとね」
 お誘いを受けたらしい。メルフローレは喜んで、とにっこり笑うと、キュウリを乗せた籠を手に小母さん達の後をついていく。
 折角の機会――そういう異世界交友を深めるのも、悪くないんじゃない?

大成功 🔵​🔵​🔵​

大神・狼煙
さて、炊くか

トラックの中身が米なら、大地に含まれる無機物から鍋を装備した機械骸骨を生成

水と一緒に米を入れ、しばらく水を吸わせてから火にかける

弱火でじっくり火を通してから火力を上げて、吹きこぼれがなくなったら匂いに注意

焦げる匂いが出始めたら火から下ろして蒸らす

おこげは煎餅として別にして、炊けたご飯に酢を加えたら胡瓜を乗せて巻く

基本は自分が食べるより、作った人達に配るとしましょうか

もし、食料の持ち込みが可能ならば沢庵やキムチといった、漬物の類を持ち込みカッパ巻きに一緒に巻いておく

全て胡瓜オンリーはさすがに寂しいですしね

畑仕事?

さっきの巨人の拳呼ぶから猟兵諸共地面ひっくり返しますが、それでもよければ



 荒野に吹き荒れる風。乾ききった風を身に受けながら、大神・狼煙(コーヒー味・f06108)は黒縁眼鏡をそっと指先で押し上げ、小さな声で呟いた。
「さて――炊くか」
 一呼吸おいてまで言う事かどうかはさておき。
 河童が運んできた軽トラックの荷台を見やれば、米袋が幾つも積まれているのが見て取れた。米を飯に変えるには炊かねばならぬ。炊く為には鍋が必要だ。
 だが、生憎この拠点には米を炊くのに向いた蓋付きの大きな鍋はそうそう存在しないと言う。
「ならば、作れば宜しい」
 狼煙が生み出した機械骸骨は、その辺の大地に含まれる無機物より生成された存在。ただし何故か鍋を装備して。
 カタカタ不気味に機械の顎を鳴らしながら、骸骨君はその鍋に水と米を入れてしばし待機。美味い飯を炊くには、まずこの工程は必須なのだ。水を吸わせる事でふっくらとした飯が炊けると言うものである。
 最初は弱火でじっくりと。火力を上げ、吹きこぼれが無くなったら焦げない様に匂いに注意し、様子を見て火から下ろして蒸らすのだ。
「はじめチョロチョロ中パッパ……などと申しまして」
 赤子泣いても蓋取るな。じっくりしっかり蒸らした後に薰るは甘い良い香り。
「おいしそう……!」
 拠点に集まっている子供達が香りに誘われて覗き込む。おこげは煎餅のようにして後で彼らのおやつにしてやれば良い。炊けたご飯にお酢を加え、粗熱取ってから、海苔に酢飯と切ったキュウリをのせ、くるくる巻けば出来上がり。
「さぁお待たせしました。オブリビオンが渇望した、カッパ巻きの出来上がりです」
「「わぁぁーー!!」」
 大人も子供も、久しぶりの料理らしい料理に殺到し、ゆっくり味わう者も居ればつい急いて口に頬張り、喉を詰まらせる者もいる。
「余り多くは持ち込めませんでしたが……」
 狼煙が広げたのは、瓶に入った数種の漬け物。タクアン、キムチ、お新香もキュウリ同様に酢飯で巻けば、また違った味わいを楽しむ事が出来る。
「全てキュウリオンリーは、流石に寂しいですしね」
「気が利くじゃない。で……畑仕事はお手伝いしたの?」
 エルフの女が首傾げて問うと、狼煙は笑みを讃えた表情のまま、首を横に振った。
「いいえ。あー、さっきの巨人の拳呼びますんで……猟兵諸共地面引っくり返しますが、それでもよければ」
「良い訳ないでしょーっっ!?」
 ずぼっ。
「ぶっふ!?」
 思わず勢い良く入ったツッコみのカッパ巻き(一本)。見事に狼煙の口の中に押し込まれ、美味しくもぐもぐと頂かれたのでありましたとさ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ジェイミィ・ブラッディバック
※アドリブ/連携歓迎
働かざるもの食うべからず、これが社会の基本。お手伝いしましょうか。
重いものの運搬を手伝うためにキャバリアに搭乗。こういう時は作業機械があると何かと便利です。
キャバリアの推力移動で物資を運び、人間の力で動かすのが難しい柵などを直していきましょう。

無事作業が終わったら、農家の方からおすそ分けしていただいたキュウリから一本使ってかっぱ巻きを作ってまずは一口(食べる瞬間は謎の光で見えない)。
うむ、これぞかっぱ巻き。歯ごたえ抜群ですね。
残りは持ち帰ってSSWの自宅でバンバンジーを作りましょう。

うおォン、私はまるで人間(?)発電所だ(賃貸マンションで無心に白米とバンバンジーを掻き込む)



 そのいかにもロボットですありがとうございます、と言った風体はキュウリ畑で作業する人々の目を非常に引きよせた。
「働かざるもの食うべからず――これが社会の基本。お手伝いしましょう」
 流暢に言葉を発し、滑らかな動きで人々にそう告げるジェイミィ・ブラッディバック。その妙に人間味溢れる語り口と所作に、最初は畏怖の視線を向けていた人々も、すっかり打ち解けて好奇心いっぱいに彼の『お手伝い』とやらを見守る。
 タダでさえ2.5m超の体高を有するジェイミィだが、更に彼が乗り込んだのは、彼そっくりのボディを有したキャバリアであった。
 5mを超える巨大ロボを見上げて口をぽかんと開ける人々を尻目に、ジェイミィは作業機械宜しくそれを乗りこなして農作業に精を出す。
 推力移動で物資を運び、土を起こし、重い岩や鉄屑を退け、大きな柵を丁寧に作り直す。
「世界変わればキャバリアも凄く平和的利用が出来るものね……」
 その様子を見ていたエルフの女も感心して呟く程に、巨大ジェイミィとも言えるそれはテキパキと作業をこなしていくのだった。

「ふむ、いい汗をかきました」
 キャバリアから降りてやってきたジェイミィを拠点の人々は温かく迎える。
「え、ロボットなのにカッパ巻き食べられるのかい?」
 お裾分けして貰ったキュウリを丁寧に切って酢飯に巻く様子を見て、小母様達が驚きの声を上げた。そりゃあロボットって事だけでも珍しいのに、人間同様の食事をするなんて初めて聞いた。猟兵達もどうやって食べるんだろうと興味津々で見つめるものの。
「まずは一口――いただきます」
 シュコォォッ!! 口と思しき辺りにカッパ巻きを運んだ瞬間、謎の光が発せられ、気が付いたら手にしていた筈のそれが掻き消えていた。
「うむ、これぞかっぱ巻き。歯ごたえ抜群ですね」
 ぽりぽりと咀嚼音だけは何故かしている。どうなってるんだこのウォーマシン。
「残りは持ち帰ってスペースシップワールドの自宅で棒々鶏を作りましょう」
「この孤独なグルメロボ……なんなの……」
 一部始終を見ていたエルフの女はツッコむタイミングをすっかり失っていた。

 後日、宇宙船の居住区マンション(賃貸)で、『うおォン!!』とか叫びながら無心に白米と棒々鶏を口(?)に掻き込むウォーマシンがいた……らしい。

大成功 🔵​🔵​🔵​

琳・瀏亮
臨ちゃん(f12047)ト

仕事の後のご飯ハ美味しいワ。
農園も手伝っテ、それから美味しくご飯にしまショ?
ルディちゃんも、お礼も言っておかなキャ。

モヒカンはワイルドな男だったけド、ラブには遠かったワ
アラ、臨チャンも出会いを求めてるのネ。フフ、どんなタイプが良いのかしラ?
綺麗系? それとも可愛い系? それとも強いヒトが良いのかしラ?
アラ、熱烈ネ! ネェネェ、ルディちゃんはドウ?

イケメンとカッパ巻き…絵になるわネ。
久しぶりのカッパ巻きも、小さな死を得る美味しサ…
…エェ、頂くワ。流石デンジャラスライス…

臨ちゃんは好きな食べ方ってあるかしラ?
フフ美容に我慢は禁物だもノ、目一杯欲しがっていきまショ


須辿・臨
りょーちゃんさん(f28517)と

働くからご飯が美味しいってのは確かに。
カロリー消費も補充も大切ってことで。
折角のカッパ巻き、ルディさんも一緒に如何っすか?

あー、りょーちゃんさんも戦場に出会いを求めてるクチっすか。
でもその腕っ節に叶う人はそうそういなさそうっすねぇ。
オレは外見は関係ないっすねー!強けりゃ強いほど!
へぇ、ルディさんも?

なんか視線が妙に刺さるっすけど。
取り敢えず笑っておくっす。うん、ごま油もイケるっすねぇ。
ってなんか、青ざめて無いっすか?
お茶呑むっすか?

胡瓜の好きな食べ方っすか?
真夏に冷やしたのを食うことっすかねー。
好きなもん食べるのが、美容に一番いいんじゃないっすかね。



「ンー……」
 籠一杯に収穫したキュウリを載せ。硬直した背中を軽く伸ばしながら琳・瀏亮はゆっくり周囲を見回した。
 人々が大事に育てたキュウリの苗は沢山の実をつけるまでにどれだけの努力と辛抱があったのだろうか。
「この実にハ、みんなの思いガ籠められているのネ」
「そうっすね」
 隣に近づいてきた須辿・臨も和やかに笑みを向けて頷いた。
 農園の修繕作業もそろそろ一段落付く様で、ご飯も炊けたと声が上がる。
「仕事の後のご飯ハ美味しいワ」
「働くからご飯が美味しい……ってのは確かに」
 大切な作物を狙う悪党を成敗して、農園も手伝って。謙遜は無しに沢山働いた自負はある。ならばこそ、カロリー補充も大切なのだ。
「キュウリだけじゃなくてご飯もあるからカロリーも充分あるしね」
「あ、ルディちゃん♪ 海苔とお醤油持って来てクレタんでショ?」
 二人を呼びに来たアルゲディの姿を見つけ、瀏亮は嬉しそうにお礼を告げて。
「折角のカッパ巻き、ルディさんも一緒に如何っすか?」
「じゃあ、お言葉に甘えようかしら」
 臨の誘いにアルゲディは照れながら肯定の頷きを返したのだった。

「モヒカンはワイルドな男だったけド、ラブには遠かったワ……」
 炊きたてご飯に酢をまぶしながら、瀏亮は先程の戦いの初手に現れたヒャッハー達の顔を思い出しながらぽつり、と唐突に呟いた。
「あー、りょーちゃんさんも戦場に出会いを求めてるクチっすか」
 ――でもその腕っ節に叶う人はそうそういなさそうっすねぇ――と。臨はぽつりと感想を口にする。大きな葉っぱを重ねて作った団扇で酢飯を扇ぎ続ける彼のその小声が聞こえたのかどうか、瀏亮は目をキラキラ輝かせて食いついた。
「アラ、臨チャンも出会いを求めてるのネ。フフ、どんなタイプが良いのかしラ? 綺麗系? それとも可愛い系? それとも強いヒトが良いのかしラ?」
「オレは外見は関係ないっすねー! 強けりゃ強いほど!」
「アラ、熱烈ネ!」
 空いた手で拳を握りしめて力強く言う臨のその表情に、キャー★とか言いながら、瀏亮はキュウリを細く切っていたアルゲディの袖をくいくい引っ張って話に加えていく。
「ネェネェ、ルディちゃんはドウ?」
「へぇ、ルディさんも?」
「……ねぇ貴方達……びみょーに出会いのベクトルがズレてる気がするんだけど」
 苦笑い浮かべてアルゲディは手際良く包丁を動かし、巻き簀の上に海苔を敷いて出来上がった酢飯を均等に載せ、切ったキュウリを並べてくるくると巻き始めた。
「私は――どのタイプも好きね。そう、りょーちゃんも、臨もタイプよ?」
 全てのイケメンは平等に愛すべきである、と――迷言が飛び出した瞬間であった。

「イケメンとカッパ巻き……絵になるわネ」
「そうね、イケメンは何を食べてもイケメンだわ」
「なんか視線が妙に刺さるっすけど」
 二人のヲトメの視線に取り敢えず笑みで返すしか無い臨は、もぐもぐと出来上がったカッパ巻きを口に運んでその新鮮で瑞々しい歯応えに満足げな表情を見せた。
「うん、ごま油もイケるっすねぇ」
「まぁ、爽やか系青年も良いわよねぇ……あ、りょーちゃんもどうぞどうぞ?」
「久しぶりのカッパ巻きも、小さな死を得る美味しサ……」
 何やら不穏な事を不穏な笑み浮かべて呟いて、小さく切ったカッパ巻きを一口頬張る瀏亮。咀嚼。美味しい、と呟くも、タダでさえ悪い顔色がますます悪くなっていく様な。
「りょーちゃん……なんか青ざめて無いっすか? お茶飲みます?」
「……エェ、頂くワ。流石デンジャラスライス……」
 キョンシー豆知識。米に弱い。特にモチ米は致命的である。
「あれ、りょーちゃん……お米アレルギー? 大丈夫?」
 アルゲディも心配そうに背中をさすって問いかけると、瀏亮は大丈夫と微笑みを返した。
「うるち米なラ、イケると思ったのヨ……命に別状はないワ」
 死因・カッパ巻きによるアナフィラキシーショック――とかならなくて良かった。いや、死んでるけど。
 ――お茶を飲んで落ち着いた所で、生のキュウリをそのままスティック状に切って頂く事にした。
「臨ちゃんは好きな食べ方ってあるかしラ?」
「胡瓜の好きな食べ方っすか? 真夏に冷やしたのを食うことっすかねー」
「あー、縁日の屋台で見た事あるわ」
 話はキュウリトークから、気が付いたら美容トークに移り変わり。
「結局のところ……好きなもん食べるのが、美容に一番いいんじゃないっすかね」
「フフ、美容に我慢は禁物だもノ。目一杯欲しがっていきまショ★」
 パリッとしなやかなキュウリを囓る音が響く。のんびりと自然の恵みを味わいながら、ひとときの平穏な時間が、この荒廃した世界においても流れていくのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

田守・狼護
【真神と妖精】
無事終わったか!
まぁ、ちと拝借しちまった分もあるが、やむなしということで
さて、まずは畑でも直しますか!
太郎花子は見張りついでに結界でもつけといてくれ
何かに襲われても多少大丈夫になるだろ
ってうわっ!?(突然浮く体)
ちょ、ま、嬢ちゃん何とかしてくれ!!

ぜぇぜぇ……
畑の手伝い終わったら次はかっぱ巻きの手伝いでもするか
形を保ちながら巻くのは難しいな……
って花子お前うまくね? つかどうやってんの?
太郎は……(上手くできてない結果を見つめ)
食べ物で遊んじゃだめだぞ……?

嬢ちゃんは……ってなぜマグロ……
しかも失敗しているとは……
いやもうそれ、そのままたたいて丼にしようぜ!

アドリブ歓迎


双樹・沙羅
【真神と妖精】
さすがに疲れましたぁ……でもキュウリさんが無事で良かったのです!
あとはちょこっと壊れたところを修理するですよー(やる気のなさそうな精霊たち召喚)
ささ、精霊の皆さん、一緒に頑張るのです!
お水も火も揃ってるから、ご飯作りも完璧なのです!
って、ああっシルフちゃん何してるです!?
(風で巻き上がるアレやソレ)

少しだけトラブルはありましたが、かっぱ巻きぱーりーです!ルディちゃん、支援ナイスなのです!
じゃじゃーん!ここにウンディーネちゃんがくれたマグロもあるので、一緒に鉄火巻も作るのです!
……あれ?結構むつかしい……
お、おや?
(ぐちゃ〜)
ふ、ふえええー!

アドリブアレンジ大歓迎!



「無事終わったか!」
 暴れていた無法者達が全て骸の海に投げ出されたのを確認し、田守・狼護は満足げな笑みを浮かべながら共に来た少女の方に目を向けた。
「さすがに疲れましたぁ……でも」
 地面にへたり込む様に座っていた双樹・沙羅は狼護の視線に気が付くと顔を上げてにっこり笑顔を返す。
「でも、キュウリさんが無事で良かったのです!」
「まぁ、ちと拝借しちまった分もあるが、やむなしということで」
 くく、と狼護は苦笑いを浮かべる。多少敵に奪われ荒らされたモノもあれば、猟兵達で生育の悪いのを使わせて貰ったりと、完全に被害が無い訳では無い。
「さて、まずは畑でも直しますか!」
 狼護はカクリヨでも農業に勤しんでいる身。ともなえば、その作業は実に手慣れた手つきで倒れたキュウリの茎を直し、支え棒に紐で丁寧に結わえていく。
「太郎花子は見張りついでに結界でもつけといてくれ」
 ついでに狛犬達にも一仕事命じておく。念の為の結界は、害鳥の邪魔ヲ防ぐくらいはしてくれるだろうし、万が一オブリビオンの生き残りがいたとて多少は守れるだろう。
「私もちょこっと壊れた所を修理するですよー!」
 お手伝いお願いします!と沙羅は神器用いて精霊を喚び出すも。
 ……うっわ、超イヤそうな顔して出てきた。大きなアクビぶちかましているのもいるし。
「ささ、精霊の皆さん、一緒に頑張るのです!」
『…………』
 明らかにメンドクセーって顔でしぶしぶのそのそ動き出す精霊達。召喚主の沙羅とのテンションの差が激しすぎる。
 そしてやる気のねぇ奴に仕事をさせると、至極テキトーになるものである。
「――ってうわっ!?」
 いきなり発生した空気の渦。巻き上げる突風に狼護の身体が浮き上がる。
「ああっシルフちゃん何してるです!?」
 慌てて沙羅が叫ぶ。地面に落ちた不要なゴミを掃除しようとでもしたのか、風の精霊シルフは大雑把な風を畑に生み出していた。
「ちょ、ま、嬢ちゃん何とかしてくれ!!」
「ぴえぇぇっ!? シルフちゃん、すとっぷ、すとーーっぷっ!!」

 何とか無事に地面に着地出来た狼護の耳と尻尾は力なく垂れ下がっていた。ぜぇぜぇと肩で息をしてるし、下手したらオブリビオン相手の戦いより疲れた模様。
「ひとまず次はかっぱ巻きの手伝いでもするか」
「少しだけトラブルはありましたが、かっぱ巻きぱーりーです!」
「……少し、なのか、あれ……」
 肩を竦めて狼護は力なく笑い、ご飯が炊けたと人の集まる場所まで沙羅と共に移動する。
「サラマンダーちゃん、火おこしお疲れさまなのです。、ご飯作りも完璧なのです!」
 火の精霊がご飯を炊くのに一役買っていたらしい。
「あら、おつかれさま」
 そこにアルゲディが二人を見つけ、こっちよと簡易テーブルの空いた席二つを示した。
「巻き簀も海苔もあるから、是非自分で作ってみてね」
「ルディちゃん、支援ナイスなのです! 早速作ってみるです!!」
 元気いっぱいに沙羅は席につき、狼護もそれに倣って座る。
「ん……形を保ちながら巻くのは難しいな……」
 苦戦しながら狼護は巻き簀を動かしていく。お店で職人さんが作るように綺麗に作るのは意外と難しい。
「って花子お前うまくね? つかどうやってんの?」
 何故か一緒にカッパ巻き作りに精を出す狛犬の花子は、綺麗に出来上がった一本を掲げてこれでもかというどや顔。その一方で太郎はと言うと……ぐちゃっと潰れて巻く事すら出来ずに物凄く悲しげな表情で主人を見つめている。
「食べ物で遊んじゃだめだぞ……?」
「(ふるふる)」
 決して遊んでなんかいない、とアピールするかの様に必死で首を横に振って否定する太郎に思わず苦笑い一つ。さて共に来た少女はと言うと。

 どーんとテーブルの上にマグロが一匹。

「嬢ちゃん……って、いや、なぜマグロ……」
 どっから沸いて出た、と狼護はツッコみを見失う。しかも拠点の人達がタンパク質の出現にヒャッハーしだしてるし。
「じゃじゃーん! ウンディーネちゃんがくれました! 一緒に鉄火巻も作るのです!」
『うおぉぉぉ!!』
『鉄火巻! 鉄火巻!!』
 人々はこぞってマグロに殺到し、一気に解体ショーが開始され。
 切り身の一部を手に入れた沙羅は満足げに巻き簀の上に海苔、酢飯、キュウリ、そして細く切ったマグロの身をおいて……巻く!
「……あれ? 結構むつかしい……お、おや?」
 ぐちゃぁ……太郎よりもヒドい崩壊具合を見せ、もはや修復不能レベルに大失敗。
「な、何とか形にして見せ――」
「いやもうそれ、そのままたたいて丼にしようぜ!」
「ふ、ふえええー!」
 カッパと鉄火と丼が人々のお腹に収まり、混沌の荒野はこのときばかりは穏やかで心温まる時間が過ぎていったのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年10月22日


挿絵イラスト