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花に嵐、乙女にケダモノ

#アックス&ウィザーズ

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#アックス&ウィザーズ


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「おいおい、誰が俺らの獲物を横取りしたんだよ!」
 盗賊団の1人は、荷馬車の残骸を見て嘆いた。
 街道沿いを歩く5人の男は、襲撃の跡を肩を落としてながめていた。しかし、その先に女性らしき人影を見つけると、男たちはしたり顔でその女性の背後へと近づいた。
 間近で見た女性の姿に男たちは驚く。褐色の肌の女性は、その尻尾や耳を見るからに亜人種族の血筋。そして、たぐいまれな美貌と肉感的なプロポーションの持ち主。
「あら、何の用なの? あなたたち」
 明らかに女性を狙う男たちを前にしても、女性は平然としている。
「そんなに私たちのおもちゃになりたいのかしら?」
 女性のその言葉の意味は直にわかった。すぐそばの茂みを揺らし、その巨大な影はゆっくりと男たちの前に現れた。

「巨大な影の詳細は不明ですが、魔獣ということは間違いないでしょう」
 ノア・ローズタレット(ローズマリーの誓願・f02701)はグリモアベースに招集された猟兵たちに向けて、断片的な予知の内容を語った。
 盗賊たちは荷馬車を襲撃する計画を立てていたようだが、魔獣と手を組む亜人の女性に先を越されたようだ。亜人の女性に絡んだ5人は命からがら街まで逃げ延び、現在は酒場にたむろしているという。男たちの内、2人は大怪我をして杖が手放せない状態だ。
「男たちから詳細な遭遇場所を聞き出す必要があるのですが、酒場があるのは治安の悪い地域ですし、相手がゴロツキであることも考慮して接触すべきでしょうね」
 ノアは亜人の女性についても言及した。
「更に注意すべきなのは、魔獣よりも亜人の女性ですね。彼女が強力なオブリビオンであることは間違いありません。オブリビオンたちを排除し、どうか街道沿いの平和を取り戻してください」


夏雨
 オブリビオンたちを排除し、街道沿いの安全を確保しましょう。

●第1章 酒場で情報収集
 荒くれ者たちがたむろする酒場です。討伐対象の魔獣の居場所を男たちから聞き出す必要があります。交換条件があるとしたら、今の彼らは何を求めるでしょう……?

●第2章 巨大な影の正体
 情報を頼りに、魔獣を見つけ出して倒しましょう。

●第3章 ボス戦
 亜人女性のオブリビオンとの対決です。

 個性豊かな猟兵の皆さんの参加をお待ちしています。
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第1章 冒険 『酒場での情報収集』

POW   :    腕相撲などの競技や、喧嘩などによって相手に力を示すことで情報を得る

SPD   :    ある時間にしか現れない事情通を捕まえる

WIZ   :    魔法で困りごとを解決した対価に情報を得る、口車にうまく乗せて情報を得る

👑11
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ミーナ・ヴァンスタイン
アドリブやアレンジ歓迎よ。

大怪我してる人を見捨てずにたむろっているところを見ると、仲間意識はあるようね。
となると、交換条件は怪我の回復してあげることにしようかしら?
わたしは【医術】で患部に必要な治療を見抜いた【生まれながらの光】で回復もできるし、【毒使い】の薬草や魔法の知識で作った回復用ポーションも持っているから十分交渉材料になるはずよ。

酒場に入って【存在感】【礼儀作法】【誘惑】【コミュ力】【情報収集】【言いくるめ】を駆使して、怪我の治療を条件に魔獣や女の発見場所を聞き出すわ。

もし襲ってくるなら【視力】【見切り】で【グラップル】【カウンター】で不意打ちなら【聞き耳】【第六感】で避けてお仕置きよ


デュナ・ヴァーシャ
盗賊が怪我をするのは自業自得だろう、同情の余地はない。だが、遭遇場所はきっちり聞き出しておかねばならんな。
そうだな、汝らを襲った魔獣どもを、我が代わりに倒してやるから場所を教えろ、とでも持ちかけよう。なるべく高圧的に、挑発的に持ちかける。
あちらに喧嘩を売らせ、一方的に襲わせて、権能:神の肉体によって引き出した神躰:剛健を用いて攻撃を受け止めるのが狙いだ。
殴るならその拳を逆に怪我させる、刃物も受け止め剛力をもって指だけで捻じ曲げてやる……そんな肉体を見せつければ、話す気にもなろう?
まあ情報収集ついでに心を折って、盗賊を引退でもして貰おうと言う事だ。無論、約束は守ってやるぞ?

※連携、アドリブ希望



 その地域の酒場は、お世辞にもあまり綺麗とは言えない。浮浪者のたまり場でもある酒場は、酒と料理とすえたような臭いが入り混じった独特の空気が感じられた。
 酒場に踏み入るミーナ・ヴァンスタインは、酒場の奥の席に座る5人の盗賊たちの姿を見つけた。
 他に行く当てがないのか、1人は長椅子に寝そべり、もう1人は包帯でぐるぐるに巻かれた片足を椅子の上に投げ出している。他の3人もあちこちを怪我しているようで、擦り傷や真新しい包帯が巻かれているのが目についた。
「あなたの腕の傷、化膿してるじゃない」
 ミーナは怪我を負っている男の1人に声をかけた。医術の心得があるミーナは、男たちに交渉を持ちかけようと申し出た。
「私たちの頼みを聞いてくれるなら、治療してあげてもいいわよ?」
 声をかけて来たミーナを見ると、寝ていた男も目の色を変えて起き上がり、
「治療する前に、俺らのためにお酌してくれよ姉ちゃ~ん」
 まるで商売女のような扱いをする無作法な男たちに、ミーナは表情をしかめた。
 下卑た笑いを向ける男たちに対し、ミーナと同様に入店していたデュナ・ヴァーシャは堂々と言い返した。
「すべての婦女子たちが汝らの欲望を満たすために存在している訳ではない。それを知らぬとは驚きだ、敬意を欠くような行動は慎むがいい」
 「お高くとまりやがって」と無精髭を生やした男はデュナを蔑む。
「お前みたいなごつい女、頼まれてもお断りだね」
 筋肉質で均整の取れた体躯のデュナをけなしつつも、髭男の視線はデュナの豊満なバストにばかり向けられていた。
 頭にバンダナを巻いた男は、「いいから来いよ」とミーナの腕をつかみ、無理矢理引き寄せようとした。腕をつかまれたミーナは瞬時にバンダナ男の腕をひねり上げると、
「気安く触らないで!」
 バンダナ男の腕の患部に思い切り爪を食い込ませる。よほど応えたのか、酒場中に尋常でない男の悲鳴が響き渡った。
「このアマ、なめやがって!」
 髭男はミーナに向けて躊躇なく拳を振り向けたが、目の前に進み出たデュナがその拳を受け止める。神としての能力を最大限に引き出したデュナの肉体は多くの攻撃を寄せつけず、髭男の拳を砕くほどに強靭なものだった。
 再び酒場には悲鳴がこだまし、周囲の客たち、野次馬は喧嘩をけしかけて騒ぎ立てる。
 「汝らを襲った魔獣どもの居場所を教えろ」と高圧的に言い放つデュナは、ミーナのことも付け加えた。
「ついでに彼女への無礼も詫びろ」
 怪我で動くことのできない2人、弱腰になるバンダナ男と髭男だったが、眼帯を身につけた男は大振りのナイフを取り出した。大勢の前で女性に打ち負かされる姿をさらすつもりはないのか、眼帯男は決闘を始める勢いで声を張り上げた。
「表に出やがれ!」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ミーナ・ヴァンスタイン
アドリブやアレンジ歓迎するわ。
デュナさんのほうは大丈夫みたいね

こっちも
「悪い子にはお仕置きしなきゃね」
【礼儀作法】【誘惑】【挑発】で攻撃を【おびき寄せ】
【視力】で【見切り】華麗な【ダンス】で踊るように回避するわ。
「もう、そんな強引に攻めたらダメよ」
【カウンター】に【手を繋ぐ】で手や腕を捕まえて【グラップル】で【優しく】手加減して投げ飛ばす。
「利用されちゃうわよ?」
落とした武器を【踏み付け】て【鎧砕き】で壊し【恐怖を与える】
「あら、ごめんなさい。弁償するわね?」

相手を脅しつつ【情報収集】したら【生まれながらの光】
「もうこれに懲りたら悪いおしごとは止めにする事ね」
「わたし、けっこう顔が広いのよ?」


鳶沢・成美
なにも好き好んでケガを増やすことも無いと思うんですがねえ
「ケガしても治療はしてあげても構いませんよ……有料ですが」
【神農伝承術】でケガを治療

異様に高い請求書を出しながら
医は仁術ですから医療行為自体はロハで結構ですが、
掛かった薬や包帯等の諸経費は当然請求します
「このお金で、新たに薬を買ったりするわけだから当然ですよ」

「……まあ、魔獣についての諸々を教えてくれるなら、勉強しても構いませんが」

アドリブ・絡み・可



 大振りのナイフを構えた眼帯男は、鼻息荒くミーナ・ヴァンスタインらを睨みつける。
 ――なにも好き好んでケガを増やすことも無いと思うんですがねえ。
 血の気の多い眼帯男に対し、鳶沢・成美は今にもため息をつきそうな表情を見せた。一方で、ミーナは一切動じることなく言った。
「礼儀ってものを知ろうとも思わなかったようね、悪い子にはお仕置きしなきゃね」
 眼帯男は挑発するミーナに対し、ナイフを振り向けた。しかし、ミーナは冷静に男の太刀筋を見極め、軽快な身のこなしで難なくかわしてみせる。ダンスのステップを踏むように、華麗な動作を見せつけながら、ミーナは男が振り抜くナイフをかわし続けた。
「もう、そんな強引に攻めたらダメよ」
 そう言って余裕の笑みを向けるミーナは、ナイフを突き出した直後の男の勢いを利用して、その体を引き寄せた。男の懐に入り込み、背負投げの構えを見せたミーナは、流れるような動作で眼帯男を床へと叩きつけた。見事な背負投げを決めたミーナの強さに、野次馬の客たちはどよめいた。
 眼帯男は仰向けになったまま落としたナイフに手を伸ばそうとしたが、ミーナはその目の前で思い切りナイフの刃を踏みつけた。
「あら、ごめんなさい。弁償するわね」
 平然と詫びるミーナの足下で、ナイフの刃は真っ二つに砕かれていた。
 思い切り背中を打ち付けた眼帯男は、やっと上半身を起こして目的を尋ねてきた。
「な、何なんだお前ら……なにが望みだよ?」
 ミーナが眼帯男の相手を引き受けていた間、成美は勘定をしながら用紙に何やら書き留めていた。
「治療はしてあげても構いませんよ――」
 そう言いつつ、成美は眼帯男に請求書を差し出す。薬や包帯やらの諸経費の合計は、無慈悲な金額を示していた。
「……まあ、魔獣についての諸々を教えてくれるなら、勉強しても構いませんが」
 それでも対価を要求するつもりの成美。
 請求書に羅列された薬の材料を見たミーナは、成美に尋ねた。
「この材料は、ここで手に入るものなの?」
 陰陽術によって医薬を司る神の力を借りる成美は、得意気に答えた。
「ええ、すべて神農さんの知識から導き出されたものですよ」
 ミーナは何か考えがあるようで、成美から請求書を取り上げると、
「ナイフを弁償する代わりに、薬代を払ってあげる」
 盗賊たちは目を丸くしてミーナを見つめる。
「私が薬代を持つから、成美さんはその薬の知識を彼らに教えてあげてくれないかしら?」
 どういうつもりなのかと思えば、ミーナは男たちを盗賊から薬売りへと転向させたいようだ。
 ミーナの提案に対し、「もちろんです、それでお役に立てるなら」と成実は快諾した。
 ミーナは改めて盗賊たちに向き直ると、
「もうこれに懲りたら悪いお仕事は止めにする事ね。あなたたちには卑しい盗賊より、薬売りの方がお似合いよ」
 どこか不遜な態度のミーナだったが、彼女から向けられた慈悲の手に、男たちは素直に頭を垂れた。
 女神のようにミーナに後光がさして見えるのは気のせいではなく、ミーナは自らが放つ聖なる光で、盗賊たちの傷を癒した。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 冒険 『巨漢のモンスター』

POW   :    森の中を歩き回ったり探す

SPD   :    罠を仕掛けて様子を見る

WIZ   :    目撃情報を整理する

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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 街の正門から出て街道を西へと進むと、その先には林道が続いているのが見えてくる。
 盗賊たちから聞き出した話によれば、襲われたのはその林道の付近で、魔獣はトロールと思われる。
 まだ日が登っている時分の林道に通行人などはいない。魔獣と亜人女はこの近辺で追いはぎを働いていると考えられる。
鳶沢・成美
囮として馬車かなにか仕立てるのが王道の展開ですかねえ
でもまあとりあえず先行偵察してみますか

【影烏】を使用
召喚した影のカラスをとばし林道周辺を偵察”目立たない”様に”情報収集”
多少薄暗くても”暗視”があるから問題ないはず
「さてどうなってるかな?」

アドリブ・絡み・可 ””内技能



「――とりあえず、先行偵察してみますか」
 荷馬車が襲われていることを考え、鳶沢・成美は囮を仕立てることも思案したが、カラスの影のような姿の式神たちを召喚する。
 成美が呼び出した多数の式神は、音もなく飛び立ち林の中を進む。
 式神たちと五感を同調させる成美は、林道の入り口から林の中の様子を窺う。
「さてどうなってるかな?」
 薄暗い林の中で人影らしいものを探すが、遠くまで木々だけが続いている。しばらく式神たちの視界に意識を集中させていると、成美はある気配を感じ取った。
 成美は式神を通して、木の上から見下ろした光景を眺める。式神の視界には、林の奥で寝転ぶトロールの姿があった。全長3メートルはありそうな醜悪な巨人は、いびきをかいて昼寝をしていた。
「……本命のオブリビオンはどこにいるのでしょう?」
 成美はトロール以外の人影を見つけようと、式神たちを操り探し回るが、一向に見つからない。
 亜人女が林道付近にいるかどうかは不明だが、それほど知能のないトロールは無防備な姿をさらしていた。
 成美はトロールの正確な居場所に確信をもってつぶやいた。
「この妙な風の音は……いびきの音ですね」

大成功 🔵​🔵​🔵​

ミーナ・ヴァンスタイン
とりあえずトロールと女の情報がもっと欲しいわね。
「さて、ここら辺でいいかしら」
【使い魔召喚】で呼び出した無数の蝙蝠や黒猫たちを周囲に解き放ち【情報収集】するわ。
「みんな、おねがいね?」
使い魔たちは私の魔力で生み出した存在、ゆえに倒されたらわかるし、五感も共有しているからすぐ情報が分かるわ。
まぁ、隠密性の高い子達だからあっちから見つかる前にこちらから見つけられると思うけどね。
「さぁ、引っかかるかしら?」

敵のトロールを確認したら
「あら、女はどこかしら……まぁいいわ。さきに手下の方から潰させてもらうことにしましょう」

先に女を発見したら
「運がいいわ。司令塔を潰してしまえば、あとはどうにでもできるわ」



「さて、ここら辺でいいかしら」
 ミーナ・ヴァンスタインは林の奥へと進む前に、自らの使い魔を周囲に解き放った。
 ミーナと五感を共有した無数のコウモリと黒猫は、薄暗い林の中を縦横無尽に進む。高い隠密性を兼ね備えたミーナの使い魔たちは、音もなく林の中を探索していく。
「さぁ、引っかかるかしら?」
 ミーナは使い魔たちを通してトロール以外の存在を探したが、周囲のどこにもそれらしい気配はない。
「あら、女はどこかしら……まぁいいわ」
 開けた場所に大の字になって眠りこけているトロール。その居場所を確かめると、ミーナは奇襲行動を開始した。
 ミーナの奇襲により、トロールは鈍い反応を見せながらも起き上がる。足元に転がっていた巨大な棍棒を手にし、トロールは襲撃者のミーナを見下ろした。
 棍棒を振り回し始めるトロールだが、ミーナにはかすりもしない。
「さきに手下の方から潰させてもらうことにしましょう」
 そうつぶやいたミーナは、巨人の分厚く硬い肌を突き破るほどの攻撃を放った。
 トロールは一瞬うろたえるものの、ミーナを制止しようと棍棒を構え続けた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ミーナ・ヴァンスタイン
「出てこないなら、このまま行かせてもらうわ」
周囲を警戒しつつ『水晶の短剣』を鞘から抜いてクルリと回しながら構える。
「生半可な攻撃では効果が薄いわね」
短剣に魔力を通して【武器改造】【変幻舞踏】で大鎌へと姿を変える。
「変幻舞踏-竜牙-」

敵の攻撃を【見切り】【礼儀作法】【ダンス】で舞うように避けながら【カウンター】に【怪力】で振るう大鎌による【鎧砕き】の斬撃を放つ。
「あらあら、遅いわよ?」

周囲に【聞き耳】や【第六感】で女の不意打ちなどに警戒しつつ、トロールが攻撃して来たら【残像】で後ろを取るわ。
「いつ来るか分からない相手を警戒しつつ、魔物の相手をするのは疲れるわね」



 ミーナ・ヴァンスタインは亜人の女がどこからか奇襲を狙っていることを考慮し、周囲を警戒しながらトロールと対峙し続けた。
 ミーナは水晶製の短剣を構えながら、
「出てこないなら、このまま行かせてもらうわ」
 くるりと手の中で回した短剣の柄を握り直し、短剣に魔力を注ぎ込むミーナはその力の片鱗を見せつける。
 水晶の刃は自在に変形し始め、その様子を見たトロールは身構える。短剣はミーナの手の中で大きく形を変え、ミーナは水晶の輝きを放つ大鎌をトロールへと振り向けた。
 ミーナを叩き潰そうとするトロールは、怯まずに棍棒を振りかざす。
 身の丈に等しい大鎌を手にしながら、ミーナは隙のない立ち回りでトロールの攻撃を幾度となくかわしていく。ミーナを薙ぎ払おうとする棍棒の衝撃を大鎌の柄で受け止め、瞬時に突き放たれた鎌の先端は、棍棒の先端を砕いてみせた。
 トロールは構わずに棍棒を振るうが、ミーナの残像を追いかけた時点で戦いの行方は別れた。
「あらあら、遅いわよ?」
 ミーナは残像を見せるほどの速さでトロールの背後へ回り込み、その背中を斬りつけると同時に激しく突き飛ばした。
 強い衝撃を受けたトロールは、そのままうつ伏せに倒れ込む。トロールの背中に深々と刻まれた裂傷を見下ろし、ミーナはつぶやいた。
「いつ来るか分からない相手を警戒しつつ、魔物の相手をするのは疲れるわね」
 しばらく騒がしくなっていた林道近辺だが、まだ亜人の女の気配は感じられない。
 背中から流血するトロールだが、唸り声をあげながらゆっくりと立ち上がる。まだそれだけの体力が残されているようだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

デュナ・ヴァーシャ
本命が出て来ないというのなら引きずり出すまでの事。相手に、手下が潰れた事を気づかせれば、何が起こったのかと様子を見に来るだろう。

そのためには、このトロールめをなるべくド派手に叩き潰してやるとしよう。スーパージャスティスを発動しながら、トロールの身体をしっかりと抱きしめ、持ち上げよう。我が肉体の天力と、絶対なる正義の力をもってすれば、この程度の魔物など、巨体のうちにも入らん。当然反撃も我が剛健なる肉体をもって受け止めよう。

そのまま、一気に上空まで連れ去り、渾身の力をこめて地上に投げ落とす。
轟音を聞きつけて女が来ればそれで良し。来ないとしても、何かしら反応を起こすなら、その気配を上空から探ろう。



 本命が出て来ないというのなら引きずり出すまでの事――。
 派手に戦いを繰り広げれば、亜人の女も察知するに違いないと、強靭な肉体を誇るデュナ・ヴァーシャはトロールに挑む。
 猟兵の強さに及び腰になるトロール。デュナは隙だらけのトロールの体を正面から抱きすくめ、抵抗するトロールをものともしない。
 ――この程度の魔物など、巨体の内にも入らん。
 がっぷりと体を組み合うデュナは、3メートル近いトロールを押し返す。すると、デュナの全身は自らの気合を発散させるように、瞬時に黄金のオーラに包まれた。同時に超神的な能力を発揮するデュナは、トロールを抱えた状態で上空へと飛び上がった。
 わずかな間に遥か上空へとトロールを連れ去ったデュナは、必死にしがみつくトロールを蹴落とし、地上にその体を振り落とす。
 落下していくトロールのしゃがれた叫び声が林道中に響き渡り、トロールが地上に叩きつけられた衝撃は周囲の地面を揺らした。
 トロールが落下した直後、周囲で動いたのは木々の間から飛び立つ野鳥たちだけではなかった。何者かの声が、地上に降り立った直後のデュナの耳に届く。
「私たちの狩場を荒らして、何がしたいのかしら……?」

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『チョコ色の肌をした半裸の巨乳』

POW   :    あら、私のここが気になるの?
【指先が触れたところ】から【特殊なフェロモン】を放ち、【誘惑や快感】により対象の動きを一時的に封じる。
SPD   :    だーめ、逃がさないわよ?
【組打ち】による素早い一撃を放つ。また、【服を脱ぐ】等で身軽になれば、更に加速する。
WIZ   :    へぇ、たくさん来たのね。みんな、歓迎してあげて!
レベル×1体の、【胸】に1と刻印された戦闘用【チョコ色の肌をした半裸の巨乳】を召喚する。合体させると数字が合計され強くなる。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠ウルフシャ・オーゲツです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 林道付近の騒ぎを察知した亜人の女は、ようやく猟兵たちの前に現れる。
 短剣を手にした亜人の女は、地面にめり込んでいるトロールの一部を見た後、猟兵たちを見据えて言った。
「ひとの相棒を……なんてことしてくれたのかしら」
 短剣を構え直した女の双眸には、冷徹な殺意が確かに宿った。
鳶沢・成美
じゃあ僕はこう言いましょう
「みんなの使う街道で何をやっているんだ」

覚悟してもらいますよ、わりと好みに近い容姿のお姉さん

”コミュ力”で”気を引きつつ”戦闘知識”と”第六感”でタイミングを計り攻撃
林で火を使うと火事が怖い、そこで【風神旋風縛】でいきましょうか
”全力魔法”で”範囲攻撃”にすれば召喚で敵が増えても大丈夫でしょう
「とりあえず止まっといてください」

アドリブ・絡み・可 ””内技能



「みんなの使う街道で何をやっているんだ」
 女の殺気にも怯まず、成美は女を咎める一言を言い放つ。
 成美と対峙する亜人の女は、蠱惑的な笑みを浮かべると、
「私と遊びたいの? お兄さん……ドキドキすることしましょうよ」
 女は成美を誘惑するように体をくねらせた直後、
「死ぬほどのドキドキを味わわせてあげる♡」
 すばやく刃を翻した瞬間、女の表情は獲物を仕留めようとする狩人へと変貌し、成美に裂傷を刻もうと目の前へ迫った。女は瞬時に距離を詰めたが、冷静に立ち回る成美は連続で振り抜かれた刃をかわし切る。再び距離を取りながら、成美は女の動きを注意深く窺う。
 隙を見せない成美に対し、女は言った。
「お兄さんたら、元気過ぎるわよ。私1人だけじゃ満足できないかしら?」
 その一言と共に、いつの間にか女の背後から女に瓜二つの分身が姿を現す。その胸元には数字の刻印が刻まれている。
 最初の内は2人の相手をしていたはずが、気がつけば4人の分身が成美を取り囲んでいた。さすがにギリギリのところへ追い詰められる瞬間が度々訪れ、成美は自らの陰陽術を駆使するタイミングを計る。
 ――健全な男子ならば生唾を飲み込んでも不思議ではない抜群のプロポーションだとしても、割と好みの容姿のお姉さんだとしても、手加減をする道理はない。
「とりあえず止まっといてください」
 風神の力を借りる成美により、複数のつむじ風が発生し始める。つむじ風は成美の思うままに自在に動き、女の分身をそれぞれ暴風の中に封じ込めていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

焔邑・彩
街道で盗賊行為をしていた彼らも悪いと思うけど、それはやり過ぎだと思うわ。
そして、こんな街道の真ん中でそういうユーベルコードもいけないと思うの。
動きを封じられ動けなくなった私に追い討ちをかけようとした瞬間にブレイズフレイム使用します。このユーベルコードは動けなくても使えるからね。



 つむじ風は砂埃を巻き上げながら、分身たちと女を分断した。つむじ風からも逃れる亜人の女の余裕を崩そうと、焔邑・彩は鉄塊剣を携えて向かっていく。女は彩の攻撃を誘うような構えを見せ、「あらあら、積極的ね♡」と挑発的な態度で彩の攻撃に対処する。
 女を叩き斬ろうと奮闘を続ける彩は、女に向かって言った。
「皆の街道で、いつまでも迷惑なことはさせられないわ」
 女もただやられるつもりはなく、猟兵たちの戦力を少しでも削ろうと動きを変える。
 彩の動きを読んだ女は足払いをかけ、彩の体を引き倒そうと片腕をつかむ。抵抗する間もなくバランスを崩した彩は、そのまま女の方へと引き寄せられ、豊満な膨らみを見せつける両胸に顔を埋める形になった。その状況に固まる彩は、同時に発散される女の特殊なフェロモンの働きもあり、強制的に興奮状態に陥る。
 女は彩を抱き寄せたままの状態で、
「格の違いを教えてあげる――」
 女としての? 戦士としての? どちらなのかはさておき、惚けたままの状態の彩の首筋に、女の短剣が向けられた。しかし――。
 ――ボワッアアアアアアア!
 顔を真っ赤にした彩の体からは、ブレイズキャリバーとしての能力である地獄の炎が噴き出し、『顔から火が出る』状態をリアルに現わしてしまう。一瞬で青白い炎に包まれた女は、彩を突き飛ばしながら燃え移った炎をバタバタと消しにかかる。
 激しく突き飛ばされた衝撃で、彩は正気を取り戻した。不自然な火照りを帯びていた体に戸惑いつつも、彩は依然として女に立ち向かう姿勢を崩さず、延焼し続ける炎が女を蝕んでいく。

成功 🔵​🔵​🔴​

フォルセティ・ソルレスティア
【ペア/f00964】【WIZ】(共闘/アドリブ可)
「あれ、ノアさんが言っていた亜人の女の人かな」
Flying Broom GTSで林道を走行しながら現場へ急行
【行動】()内は技能
「わわ、フィオ姉ちゃん私怨が入っているよ」
それはともかくボク達から攻撃だね
まずは牽制とばかりに(先制攻撃)でウィザード・ミサイルを放つよ。
数には数で対抗ってところかな。
オブリビオンの攻撃は、簡単に触れさせないように(ダッシュ&見切り)で
かわすんだ。動きが単調にならないように注意だね
そして満を持して最強の魔法を唱えるんだ。聖箒を高く掲げて
(全力魔法)でカラミダド・メテオーロを叩きつけるよ
「これでどうかな!」


フィオリナ・ソルレスティア
【ペア/f05803】【WIZ】(連携・アドリブ可)
■作戦
弟との連携攻撃でオブリビオンを殲滅する
■気持ち
ちょっと胸サイズにコンプレックスあるので巨乳死すべしモード
■行動
「巨乳とか半裸とか聞くとお仕置きしたくなるわ」
銀翼杖を強く握りしめて若干怒りモード[恐怖を与える]
[先制攻撃]で【エレクトロレギオン】を放って分身の相手をさせながら時間を稼ぐ。
また、フェロモン攻撃はオーラ防御で、オブリビオンの組打ちは
ダッシュと見切りで涼しい顔で躱す。
「乙女の怒りを思い知ることね」
詠唱時間を確保して[全力魔法×2回攻撃]で【バベルの光】を巨乳女に叩き落す
(通常より5割増し?)
「これで街道沿いの平和は保たれたわ」



 フォルセティ・ソルレスティアは林の中から立ち上った青白い炎を見つけ、その場に急行する。
 空飛ぶ箒に乗って突き進んだフォルセティは、亜人の女の姿を見つけて言った。
「あれ、ノアさんが言っていた亜人の女の人かな」
 その後を追って駆けつけたフォルセティの姉、フィオリナ・ソルレスティアは、まず女の巨乳に視線を向けた。
「巨乳とか半裸とか聞くと、お仕置きしたくなるわ」
 自らの体形と比較せずにはいられないフィオリナは、杖を強く握り締めながらつぶやいた。『巨乳死すべしモード』から殺気にも似た気配を放つフィオリナに気づき、亜人の女は向き直る。
 フォルセティは「わわ、フィオ姉ちゃん私怨が入っているよ」といろいろな意味で緊張を覚えたものの、女を狙って即座に攻撃を放った。
 フォルセティの操る魔法は何百という炎の矢を宙に生み出し、一斉に放たれた炎の矢は、女の姿を炎の海の向こうにかき消した。そう見えたのも束の間、女は複数の分身を引き連れ、炎の中を切り抜けて2人への突撃を狙う。
 更に魔法を発動するフィオリナは、小型の機械兵器の一群を召喚し、女の分身たちの対処に当たらせる。ほぼ一撃で停止する兵器だが、200を超える数の進撃に圧倒されない者はいない。
 電脳ゴーグルを身につけたフィオリナは兵器を自在に操り、分身の気を逸らしながら亜人の女の解析データをゴーグルを通して読み込んでいく。そのデータはあるもののカウントダウンのために、送信先を指定されていた。
「私が欲しいなら、もっと近くで見てくれなきゃ――」
 魔法を駆使する2人を魔法頼りと侮る女は、接近戦を制しようとフィオリナへ仕掛ける。しかし、女の見込みは外れ、巧みな体さばきで攻撃の手を避け続けるフィオリナに翻弄される。
 どうにも激しく揺れる女の巨乳が目障りで、見せつけられている気がしてならないフィオリナの表情は険しさを増していく。
「悠久に揺蕩う無限の星屑よ。――」
 2人の攻防とフィオリナの表情にハラハラしながらも、フォルセティは詠唱の最終段階へと進む。
「――星柩満ちて此へ集うは漆黒の紅炎」
 大気を揺らすほどの何かがが徐々に存在感を増し始め、辺りは異変に包まれる。
「乙女の怒りを思い知ることね――」
 慌てて距離を取った女に対し、フィオリナは不敵な笑みを浮かべると、
「貫け、バベルの光よ!」
 フィオリナの言葉の直後に、姉弟の怒涛の攻撃が続く。災害レベルの衝撃は、上空から女のもとへと押し寄せた。
 衛生から放たれた高出力レーザーが地面を大きくえぐると共に女の体を貫き、灼熱の巨大隕石は衝撃波を伴う落下速度で女を虫のように押し潰す。
 通常よりも増していた威力の電脳魔法によって、街道の脇に立派なクレーターを作ったフィオリナは、頬をかくフォルセティの横で胸を張り、誇らしげに言った。
「これで街道沿いの平和は保たれたわ」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年06月19日


挿絵イラスト