Underground Orchestra(作者 雷紋寺音弥
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●暗黒の楽団
「ダークセイヴァーで、新しく地下世界が発見されたみたいね。ただ……ここも吸血鬼に支配されている世界ってことには、変わりないみたいだけど」
 場合によっては、地上よりも酷い惨状が繰り広げられているかもしれない。そう言って、神楽・鈴音(歩く賽銭箱ハンマー・f11259)は猟兵達に、吸血鬼の支配する地下都市への侵攻作戦について語り始めた。
「吸血鬼に支配された地底都市って言っても、そこにはちゃんと、普通の人達も住んでいるわ。ただ、地上よりも酷い生活をさせられて、おまけに自分達が地下世界にいるってことも分かってないみたいね」
 吸血鬼による絶対的な管理体制により、地下都市の人々は、自分達のいる世界が全てであると思い込まされている。その上で、地上世界の街や村以上の絶望を与えられ、生かさず殺さず生殺しにされているのだとか。
「そういうわけで、あなた達には今から地下世界へ行って、そこで苦しめられている人達を助けて欲しいの。ただし、地下世界への入り口には強力な門番がいるから、まずはこの門番を倒さないといけないけどね」
 この門番、今まで戦って来た敵の中でも相当の手慣れであり、あの『同族殺し』でさえ一撃で葬るくらいの凄まじい攻撃力と技量を持っている。加えて、『番犬の紋章』と呼ばれる寄生虫型のオブリビオンを身体のどこかにつけており、これを狙って攻撃しない限り、碌なダメージを与えられない。
「正直、攻撃力も防御力も、桁違いに高い相手ね。何の準備も作戦もなしに突っ込んだところで、まず勝てっこないわよ、これ……」
 幸い、敵の弱点部位は判明しているので、後はいかにしてそこを狙って攻撃するかだろう。門番の弱点たる番犬の紋章。その部位は……敵の背後、首筋の部分にあるという。なんとも狙い難い場所だが、そこしか弱点がないのであれば、いくら他の場所を攻撃したところで殆ど無意味だ。
「あなた達に行ってもらいたい地下世界の入り口を守る門番は、『死響楽団』ヴィオローネ・チェロっていうオブリビオンよ。歌と音楽を使った攻撃が得意で、その曲を聞いた人達を死に誘う力を持っているわ」
 敵の攻撃力、耐久力と併せて考えても、あまり戦いを長引かせたくない相手だ。だが、彼女を撃破しなければ、絶望に覆われた地底世界への突破口は開けない。
「この門番さえ倒せれば、後は地底世界で不幸を撒き散らすオブリビオンを倒すだけよ。『疫病楽団の幽霊楽師』っていう亡霊が、疫病を広めようとしているから、それを倒せば万事解決するわ」
 その際の活躍が優れていればいる程、地底都市の人々に希望を与えることができるはず。ただし、相手は幽霊だけに、純粋な物理攻撃の類などでは退治できないので、その点だけは注意しておきたい。
「戦いが終わったら、後は地底都市の人達と交流して、地上世界へ連れて来れば完璧ね。いくつかの人類砦が受け入れてくれそうな感じだし、まあ、悪いようにはならないわよ」
 紋章を配布した存在は、更に地底の奥深くにいるようだが、今はそこまで辿り着くことはできない。だが、地底世界の開放を続けていれば、いずれは元凶に辿り着くための道も開かれるはず。そう言って、鈴音は猟兵達を、ダークセイヴァーの地下に広がる地底世界の入り口へと転送した。


雷紋寺音弥
 こんにちは、マスターの雷紋寺音弥です。

 ダークセイヴァーの地底に、吸血鬼に支配された地底都市が発見されました。
 絶望の中、生かさず殺さず搾取されている住民達を、吸血鬼の手から救い出してください。

●第一章
 いきなりボス戦です。
 『『死響楽団』ヴィオローネ・チェロ』との戦闘になります。
 『同族殺し』でさえも一撃で葬り去る程の技量と攻撃力を持っており、首筋にある『番犬の紋章』を攻撃しない限り、まともなダメージは与えられません。
 『番犬の紋章』を狙って攻撃し、その行動が効果的であった場合のみ、プレイングボーナスを得られます。
 一番初めの章なので、●による真の姿解放のボーナスもありません。
 心して挑んで下さい。

●第二章
 『疫病楽団の幽霊楽師』との集団戦になります。
 幽霊だけに、物理攻撃はあまり効果的ではありませんが、それ以外は普通に効きます。
 この戦いで優れた活躍ができればできるほど、次の章で人々を説得するのが容易になります。

●第三章
 地底都市の人々に、地上のことを話して聞かせてあげましょう。
 その上で、受け入れを表明している人類砦などに、彼らが移住するよう説得できれば成功です。
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第1章 ボス戦 『『死響楽団』ヴィオローネ・チェロ』

POW ●アクア・ヴェール・ドレスコード
【戦場に適した水のドレスを纏った姿 】に変身し、武器「【水葬のチェロ】」の威力増強と、【空中を水中のように泳ぐこと】によるレベル×5km/hの飛翔能力を得る。
SPD ●ウォーター・バーリオル・ドルフィン
【武器「水葬のチェロ」を水のイルカ 】に変身し、レベル×100km/hで飛翔しながら、戦場の敵全てに弱い【生命力を奪う水飛沫】を放ち続ける。
WIZ ●ディープ・シー・リサイタル
【武器「水葬のチェロ」を用いた演奏 】を披露した指定の全対象に【本当に息が詰まってしまう程の緊張の】感情を与える。対象の心を強く震わせる程、効果時間は伸びる。
👑11 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は幻武・極です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


七那原・望
地上以上の絶望に満ちた地底世界……文字通りの地獄ですか。
罪のない人間が過ごしていい場所ではありませんね。

【果実変性・ウィッシーズスカイ】を発動して【空中戦】。
【第六感】と【野性の勘】で敵の動きや攻撃を【見切り】、回避しつつ常に敵の背後を取るように飛行します。
水飛沫は【全力魔法】の【オーラ防御】で防ぎます。

【空中戦】を続け、絶好の攻撃チャンスを【見切ったら】【咄嗟の一撃】でセプテットを【クイックドロウ】【スナイパー】で背後の首筋を最速で狙い撃ちます。

一度の攻撃で死ぬ保証はないですから当たっても気は抜かず、敵の反撃を回避しつつ、【空中戦】を続けます。

こんなところでノンビリしている暇はないのですよ。


●水葬の歌姫
 洞窟の入り口を抜けて中へ進むと、湿った風が頬を撫でた。
「地上以上の絶望に満ちた地底世界……文字通りの地獄ですか」
 こんな陰気な場所で生まれ育ったら、それだけで夢も希望も失いそうだ。およそ、まともな人間の過ごす場所ではないと、七那原・望(封印されし果実・f04836)は顔を顰めた。
 薄暗く、どこまでも続く地下への道。だんだんと傾斜が増して来るそれを抜けると、唐突に開けた場所に出た。
「ここは……」
「あら、珍しい。外からのお客様なんて、何年ぶりでしょう」
 突然、望の前で声がした。見ると、そこには水の塊で作られた楽器を構えた、美しい女性が立っていた。
 『死響楽団』ヴィオローネ・チェロ。その麗しい外見に反し、彼女は人の死を至高とし、あらゆる手段を以て水死させんとする死の女神。
 果たして、そんな彼女は自らの本性を隠すことなく、手にした楽器を空飛ぶイルカに変えて放って来た。
「うふふ……折角のお客様ですけれど、ここを通すわけにはいかないのです。さあ、あなたも私の力で、素敵な水死体になりなさい」
 ヴィオローネ・チェロが静かに微笑めば、それに合わせて水のイルカが凄まじいスピードで望に迫って来る。しかも、全身から触れるだけで生命力を奪われる、魔性の水を撒き散らして。
「させない……! わたしは望む……ウィッシーズスカイ!」
 負けじとユーベルコードを発動させて飛翔する望だったが、それでも相手のスピードは凄まじいものがあった。咄嗟に飛沫を闘気で防いだものの、それでも少し触れただけで、体力をじわじわと削られて行く。
(「持久戦は……あまりできそうにありませんね」)
 時間をかけるわけにはいかないということは、望も十分に承知していた。なにしろ、相手はあの『同族殺し』でさえ一撃で葬る程の力を持っているのだ。
 幸いなのは、敵の繰り出したイルカの放つ飛沫が、そこまで高い威力を持っていなかったことである。が、それでもあくまでヴィオローネ・チェロの繰り出す攻撃の中では威力が弱いというだけで、長時間に渡り浴び続ければ、命の保証はないだろう。
 このまま、イルカを相手にしていても埒が明かない。今の望もスピードには自信があったが、相手もまた音速を軽く超えるスピードで動いている。仮に、その動きを見切ったところで、飛んで来る水飛沫の全てを見切るのは難しい。
「ほらほら、もっと上手に踊りなさい。さもないと、溺れてしまいますわよ」
 ヴィオローネ・チェロの甲高い笑い声が響く。その美しい微笑みの裏に隠された残酷な本性。彼女はイルカと戯れ、そして追い込まれて行く望の姿を見て、心底楽しんでいるようだ。
「こんなところで、ノンビリしている暇はないのですよ」
 だが、そんなチェロの姿に、望は一瞬の隙を見つけた。そう、スピードが増しているのは、あくまで楽器の変じたイルカのみ。イルカに指示を出すチェロ自身は、何の強化もされていない。
 狙うべき相手は本体のみ。多少の攻撃は食らう覚悟で、望は一気に距離を詰める。そのまま、擦れ違い様に空中で身体を捻り、頭を真下に向けたまま銃を構え。
「……捉えました! そこです!!」
 ありったけの銃弾を、チェロの首筋目掛けて連射する。最初の数発は照準がブレて肩に当たってしまったが、残りは全弾、チェロの首筋に命中した。
「……っ! あぁぁぁぁっ!!!!」
 先程の余裕はどこへやら。肩を撃たれた時とは明らかに異なる反応を見せ、叫びながら倒れるチェロ。
「お、おのれ……。よくも、私の紋章を……」
 歌姫の美しい顔が、憤怒の表情に歪んで行く。その顔から視線を逸らすことなく着地し、望もまた再び銃を構える。
 弱点を突けたとはいえ、さすがにこの程度では死なないか。地底世界の入り口を守る、恐るべき門番。彼女との戦いは、始まったばかりだ。
成功 🔵🔵🔴

ティエル・ティエリエル
SPDで判定

地下に閉じ込めてるなんてそんな酷いこと許さないぞ☆
ボクがやっつけてみんな助け出してやるもんね♪

弱点の紋章は首筋なんだね!ふむふむ、機動力でかき回して一気に決めるよ☆

襲いかかってくる水のイルカを「空中戦」の紙一重で「見切り」、レイピアを構えて一気にヴィオローネに突撃!
顔目掛けて真っすぐに突き進むように見せかけて直前で「フェイント」!
目の前で【スカイステッパー】で空中を蹴ってぐるぐるっと3回転半ジャンプ!
顔を飛び越えてそのまま首筋にレイピアの一撃を叩き込んじゃうよ!

※アドリブや他の方との連携も大歓迎です


●雲耀の速さへ
 圧倒的な強さを誇るヴィオローネ・チェロ。その姿を前にするなり、ティエル・ティエリエル(おてんば妖精姫・f01244)の全身に緊張が走った。
「地下に閉じ込めてるなんてそんな酷いこと許さないぞ☆ ボクがやっつけて、みんな助け出してやるもんね♪」
「あらあら、可愛らしいお客様ね。……きっと、素敵な水死体になってくれることでしょうね」
 ともすれば己を鼓舞するように告げるティエルだったが、しかしチェロから返された笑みを見た途端に理解した。
 本能が頭に告げている。コイツはヤバい。だからこそ、何かされる前に、ティエルは先手必勝とばかり飛び出した。
(「よ~し、そっちが何かして来る前に、スピードで翻弄すれば……」)
 小柄で身軽な彼女にとって、スピードは確かに武器となる。今までも、この素早さを生かして多くの敵を倒して来た。だが、そんなティエルの様子を見ても、チェロは全く微動だにせず。
「うふふ……せっかちな子には、お仕置きが必要のようですね」
 彼女が軽く指を鳴らせば、その瞬間に水の楽器はイルカへと姿を変え、物凄いスピードでティエルに迫る! しかも、その全身から放たれる水飛沫は、命中しただけで相手の生命力を奪うという恐ろしい代物だ。
「うわわ! そ、そんなに速いなんて、聞いてないよ!!」
 目の前に飛来する無数の水飛沫に、ティエルは慌てて制止した。危うく敵の攻撃に突っ込むところだったが、その間にもイルカは情け容赦なく、音速を越えたスピードで水飛沫を撒き散らしてくる。
「……っ!! こ、これ、まともに当たったら、無事じゃ済まないかも……」
 二の腕を水飛沫が掠め、ティエルは思わずその場所を手で抑えた。
 ほんの少し触れただけなのに、まるで硫酸でも掛けられたかのような激しい痛み。一撃で命を取られないのが救いだが、元より身体の小さなティエルにとっては、これだけでも十分な脅威である。
 これ以上は、敵の攻撃を食らうわけにはいかなかった。しかし、このまま止まっていては良い的だ。ならば覚悟を決めて、この水飛沫の中を擦り抜けるしかない。
「よ~し、こうなったら、一か八かだ!」
 迫り来る水飛沫の嵐の中、ティエルは飛んだ。攻撃が命中しないよう、身体は敵に対して垂直に。両腕さえもしっかりと後ろに伸ばし、なるべく表面積が小さくなるように工夫する。こうすれば、万が一にも被弾する確率は減り、その分だけ生存できる可能性が高まるというもの。
「……見えた!」
 さながら、銃弾の雨の中を抜けるかの如き動きで、ティエルはついにチェロへと肉薄した。この距離なら、イルカも水飛沫を放って来ない。下手に攻撃して、チェロまで巻き込んでは元も子もないからだろう。
 擦れ違う瞬間、ティエルは軽く宙を蹴り、チェロの前で高々とジャンプ! そのまま空中で身体を捻り、今度は空間を蹴って一気に背後に回り込み。
「もらったぁっ!!」
 最後に、もう一度空間を蹴ったところで、レイピアの切っ先を突き付ける。狙いは勿論、敵の弱点。青く長い髪に隠された首筋だ。
「……痛っ!! お、おのれ、よくも……!!」
 慌ててチェロがティエルを振り払おうとするも、時既に遅し。弱点を貫いたティエルは、そのままチェロの背を蹴って、とっくに姿を消していた。
成功 🔵🔵🔴

ジーク・エヴァン
【パンドラ】
地下世界か
閉塞された闇の世界
何としても人々を解放して、人々とオブリビオンに示そう
人類は、家畜ではないことを

シグさんがUCで召喚した軍勢の中に紛れて門番に近付こう
奴のチェロがイルカに変わったらこっちも【竜盾の軍勢】を発動!
更に盾達を起点に結界術を多重詠唱して水飛沫から皆を守る結界と盾の傘を形成しよう
朔良さんが奴を落としてくれたら、俺も盾達を操って奴を真上から抑え込んで完全に動きを封じ込めよう
奴の動きが止まったらシグさんと朔良さんと共に奴の首筋を狙う!
この連撃、かわせるものか!
グラム、喰らいつけ!(生命力吸収、二回攻撃)


黒柳・朔良
【パンドラ】
地下も地上と同じようにヴァンパイアが支配しているか
いや、地上以上にひどい有様かもしれないな
しかしここを解放することがダークセイヴァーを救うことにつながるのならば、私も力を貸そう

シグのUCの軍勢に紛れて私も敵に接近しよう
敵に気付かれずに接近するのは私の得意分野だ、任せてくれ
敵の生命力を奪うという水飛沫はジークがUCで守ってくれるだろう

敵が十分に地上に近付いたところを狙って、選択UCで現れた影人形に敵を地面に叩きつけてもらう
敵が落ちたら、そのまま影人形には敵を押さえてもらい、私も鴉丸で首筋の急所を狙っていくぞ
3人で急所を狙えば敵も対応しきれまい


シグ・ビョルソン
【パンドラ】空を飛ぶとはな。なかなか、骨が折れそうだが。
まぁ、ジークと黒柳が足止めしてくれるまでこちらに目を向けてやるか。

UCを発動して軍勢で埋め尽くしてやる!さぁ、お前ら!ここで成果を上げれば神々の酒にありつけるぞ!ヴァルハラァ!全員、剣を奴向けて投げてやれ!敵の攻撃は盾で受けろ!神々の加護は我らにある!敵の威圧など何するものか!トール神に怒られるぞ!まぁ、俺は盾と兜のおかげで魔法の類は聞き辛いんだがな。ヴァイキング共はちょっと情けねえが。本来の目的が果たせればそれでいい。注目を浴びていれば、黒柳とジークが押さえつけてくれるだろう!

さぁ、弱点はどこだ?抑えつけてる間に一息に突いてくれるぜ。


●死へ誘う歌
 暗く、果てのない闇を思わせる回廊が、どこまでも延々と続いている。その先にある地底の世界を目指し、猟兵達は洞窟を下へ、下へと進んで行く。
「地下世界か……。閉塞された闇の世界」
 地上も暗闇に閉ざされているが、この地下世界程に閉塞感のある場所ではないだろうと、ジーク・エヴァン(竜に故郷を滅ぼされた少年・f27128)は溜息を吐いた。
「地下も地上と同じようにヴァンパイアが支配しているか。いや、地上以上にひどい有様かもしれないな……」
 同意する黒柳・朔良(「影の一族」の末裔・f27206)。光の射さない地下は地上と違い、よりヴァンパイア達にとって都合の良い場所。では、そんな場所に住まわされている人間は……果たして、どのような酷い仕打ちを受けているだろうか。
 やがて、開けた場所に出たところで、彼らは見た。水で作られた楽器を構え、青とも紫とも取れる、美しい水のように揺らめく髪を持った死響の女神を。
「ふぅ……今夜はお客様が多いのですね。少しは、休ませていただけると嬉しいのですけれど……」
 鬱陶しそうに髪をかき上げ、その女、ヴィオローネ・チェロが猟兵達に言った。もっとも、ここで彼女の言葉に頷くつもりなど、猟兵達には微塵もなかったが。
「そんなことを言われて、はいそうですかと頷けるものかよ。悪いが、覚悟をしてもらうぜ」
 言葉と共に一蹴し、シグ・ビョルソン(ヴァイキングス・ウォーロード・f29414)は剣を掲げた。敵の強さは聞いていたが、それを防ぐためにも、まずは防壁を用意せねばと思ったのだろうか。
「目の前の奴らを叩き潰せ! 突撃ぃ! 奴らを奪い尽くせ!」
 シグの号令に合わせ、現れたのは巨大なヴァイキング船。その中から現れたヴァイキングの幽霊達が、一斉に盾を構え、手にした剣をチェロに向かって投げつけ始める。
「あらあら、何をしているのかしら? そんな攻撃、私には通用しませんよ」
 だが、四方八方から剣を投げつけられながらも、チェロは全く動じていなかった。紋章の力で、防御力が強化されているからだ。その元凶である紋章を断たぬ限り、チェロにはユーベルコードを用いた攻撃でも通じない。
「それでは、お返しをしてあげなければいけませんね」
 そう言うが早いか、チェロは持ち前の美声を合わせつつ、水で作られた楽器を奏で始めた。慌てて防御の大勢を取るヴァイキング達だったが、今回ばかりは、その行動も無意味だった。
「あ……うぁぁぁ……」
「お……ぐ……。く、くる……し……」
 チェロの奏でた曲を聞いた瞬間、ヴァイキング達は次々に動きを止め、その場に崩れ落ちて苦しみ始めたではないか。それだけでなく、気が付けば̪シグもまた喉元を抑え、そのまま膝を付いていた。
 敵の武器は曲である。そして、音楽とは空間を伝播し耳に伝わるものだ。当然、盾など意味はなく、ヴァイキング達もまた肉壁にさえならず、そのままシグへと攻撃が伝わってしまったのだ。
「シグさん!? くそっ、それなら……」
 同じく、盾を召喚して身を守るジークだったが、やはり効果は焼け石に水。しかも、それを見たチェロは演奏を止める代わりに、今度は楽器をイルカに変えて、命を奪う水飛沫を飛ばさせ始めた。
「大丈夫か? 今のところ、敵の攻撃はこちらに届いていないようだが……」
「今は、なんとか……。でも、あまり長くは持たないかもしれない」
 朔良の問いに、歯噛みしながらジークが答える。歌と違い、水飛沫であれば盾で防げるが、かなりの密集隊形を取らせなければ、隙間を縫って水が入り込んでしまうからだ。
 このままでは完全にジリ貧だ。なんとかして攻撃の機会を窺う朔良だったが、しかし気が付けば敵は宙に浮いている。そして、朔良の姿を捉えるや否や、音速に迫る勢いで、一気に肉薄して来たのだ。
「武骨な暴力は好きではないのですが……仕方ありませんね」
「なっ……! は、速い!?」
 瞬間、チェロの放った蹴りの衝撃が盾を通して朔良に襲い掛かる。その威力は凄まじく、朔良はジークの呼び出した盾と共に、盛大に後方まで吹き飛んだ。
「もう、終わりですか? ……まだまだ、これからですよ?」
 崩れ落ちる朔良の手を踏み付け、チェロが悦に浸った笑みを浮かべた。だが、次の瞬間、巨大な影の腕が現れたかと思うと、チェロの足をしっかりと掴み、そのまま大地へ叩きつけた。
「きゃぁっ! こ、こいつ……まさか、最初からこれを狙って!?」
「そういうことだ。本命は私ではなく貴様の影にある。果たして避けることは出来るかな?」
 口元の血を拭いながら、朔良がジークに目配せしながら立ち上がった。それに合わせて飛び出したジークの剣先が、吸い込まれるようにチェロの首筋へと向かって行き。
「グラム、喰らいつけ!」
「……がはっ!!」
 今度はチェロが呻き、そして崩れ落ちる番だった。続けて、朔良もまたチェロの首筋に、愛用の小太刀を突き立てる。
「油断したな。自分が格上だと思って、調子に乗ったのが誤りだ」
 これが、連携を使う猟兵の強さだ。このまま一気に押し切ってやろうと構える二人だったが……しかし、最後にシグが攻撃に加わって来ないことで、思わず訝し気に振る変えると。
「あぁっ! シグさん!?」
「拙い! このままでは、息が詰まってしまうぞ!!」
 チェロのユーベルコードの効果で、先程からシグはまともに動けていなかった。このまま放置していたら、一種の催眠状態に陥って、陸の上で溺死してしまうかもしれない。
 残念ながら、ここは一端、退く他にないだろう。こちらの消耗も、思った以上に激しい。ここで無理をして誰かが犠牲になれば、そちらの方が目覚めが悪い。
 後一歩のところで追い込み切れなかったことを悔やみつつ、ジークと朔良はシグに肩を貸して後退した。初動で相手のユーベルコードに対処しきれなかったこと。それさえなければ、あるいは彼らがチェロを打ち倒し、地底都市への道を切り開いていたかもしれなかった。
苦戦 🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴

シン・コーエン
演奏は相手の心に届かねば、心を震わせる事などできん。
という訳で【音の属性攻撃・高速詠唱・範囲攻撃・衝撃波】で演奏を阻害する大音を発し続けて敵UCを無効化。

俺達はこの世界と人々を解放する為、先へ向かう。
番犬はその物語の前座として此処で果てろ!

と、敵UCを阻害しつつ、【残像・空中浮遊・自身への念動力・空中戦】で多数の分身を作り出して幻惑し、UCによる光輪を放つ。
派手だが『番犬の紋章』とは異なる箇所への攻撃故に効果は無い。
それらは全て囮。

【残像で幻惑し、限界突破した念動力で加速した】シンが相手の背後に回り込み、灼星剣と村正による【2回攻撃】で敵の背後、首筋の部分にある『番犬の紋章』ごと首を落とす!


箒星・仄々
この闇の世界の更に地底で
虐げられていた方々がお出でになるとは
何としてもお助けしたいです

音楽は心を癒し奮い立たせるもの
それを害成すことに用いるとは許せません

だから水葬の演奏で心は震えません
皆さんを助けたい仁の気持ちで息詰まりから回復

魔力の矢を紋章へ

勿論
チェロさんも易々と狙わせはしないでしょう
けれど機会はあります
作るのです

矢は弾かれて
或いは此方の操作で破裂して
突風や火の粉、水飛沫となり
チェロさんの感覚を阻害します
ほんの一瞬だけ

そこに紋章へ矢

風が祓い
炎が滅し
水が砕きます

終幕
チェロさんの安寧を願い鎮魂の調

チェロなく響くこの旋律は
疫病楽団への宣戦布告であり
囚われの人々へ染み入る勇気となることを願って


●音には音で
 強大な力を持つヴィオローネ・チェロだったが、度重なる連戦で、彼女は確実に所望していた。
 ここで頑張れば、道は開ける。そう信じて、箒星・仄々(ケットシーのシンフォニア・f07689)とシン・コーエン(灼閃・f13886)の二人は、チェロと最後の勝負に出る。
「音楽は心を癒し奮い立たせるもの。それを害成すことに用いるとは許せません」
「ああ、そうだな。演奏は相手の心に届かねば、心を震わせる事などできん」
 だから、まずはその音を断ってやろうと、シンは仄々に頷きながら腕を振り上げた。
 瞬間、周囲に発生する凄まじい衝撃波と爆発音。それに合わせ、仄々の放った様々な矢が、チェロへ真っ直ぐに向かって行く。
「なっ……こいつら、私の音を!?」
 チェロが気付いた時には遅かった。迫り来る矢を慌てて払うチェロだったが、それらは地に落ちるなり爆発し、ますますチェロの演奏する曲を妨げて行く。
「俺達はこの世界と人々を解放する為、先へ向かう。番犬は、その物語の前座として此処で果てろ!」
 そう叫ぶや否や、残像を伴う素早い動きで、シンはチェロへと肉薄した。が、彼の攻撃を食らっても、チェロは何ら微動だにせず。
「……ふぅ。どうやら、実力の差が分かっていないようですね」
 落ち着きを取り戻したチェロが、シンへ冷めた視線を送る。咄嗟の判断は素晴らしかったが、所詮はそれだけに過ぎないと言わんばかりに。
 だが、それらは全てシンの作戦だった。残像による分身と、それによる攻撃は全て囮。敢えて紋章を狙わないことで、相手を油断させるためのものであり。
「さあ、ちょっと派手にいきますよ〜」
「……ハッ! し、しまった!?」
 チェロが気付いて振り向けば、そこには3色の矢を携えた仄々の姿が。彼の操る魔法の矢は、チェロと同じ水に加え、炎と嵐の属性も持っており。
「あぐっ!」
 風が祓い、炎が滅し、最後は水が全てを砕く。紋章に殺到する矢を払うこともできず、崩れ落ちるチェロ。そして、そんな矢の雨に紛れ、シンの本体もまた肉薄し。
「まとめて切断して見せよう!」
 一閃、刃が宙を舞うと同時に、チェロの首もまた宙を舞う。あらゆる物体を斬り捨てるシンの必殺技。それは、紋章諸共にチェロの首を刎ね、断末魔の叫びさえ上げさせることなく始末したのだ。
「……終わったな」
「ええ……。願わくは、チェロさんの魂にも安寧があらんことを」
 刃を納めるシンに、仄々が告げた。オブリビオンとして蘇り、その魂の本質が歪んでしまったとはいえ、彼女の奏でる曲は実に見事なものだったはずだから。
 洞窟に響き渡る鎮魂の調。仄々の奏でる旋律は、疫病楽団への宣戦布告。そして、囚われの人々へ染み入る勇気となることを願って、彼らは先へと進んで行く。
 この先に待っている世界は、果たしてどのような場所なのか。絶望に囚われた人々を救うべく、彼らは世界の深淵に向かって歩を進め始めた。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵


第2章 集団戦 『疫病楽団の幽霊楽師』

POW ●その疫病と演奏は人々の感情を狂わせ
【狂気に陥らせる演奏と疫病】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
SPD ●世界を憎み蹂躙させる
【疫病を振りまく演奏】を披露した指定の全対象に【猟兵や世界に対し強い敵対】感情を与える。対象の心を強く震わせる程、効果時間は伸びる。
WIZ ●そして虜になった者は人を止め、肉の怪物と化す
【疫病にかかりつつ、狂気に陥った人々】の感情を爆発させる事により、感情の強さに比例して、自身の身体サイズと戦闘能力が増大する。
👑11 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●疫病都市
 入口を守る門番を辛くも討ち倒して先へ進むと、そこに広がっていたのはなんとも不思議な光景だった。
 天井をびっしりと覆う光苔のような植物。それらが照らし出す淡い輝きが、眼下に広がる街全体を包んでいる。
 地底でも昼夜があるのは、恐らくこの植物の恩恵なのだろう。だが、その光に照らされた街の姿は、決して明るいものではない。
 淀んだ空気、薄汚れた建物の壁、そこかしこから聞こえてくる嗚咽と嘆き。
 ああ、今日もあの楽団がやってくる。街の者達の希望を奪うために。人々を奈落の底へと突き落とし、その苦しみと悲しみを糧に変えるために。
 ぼんやりと霧の掛かったような街の奥から、現れたのは亡霊の楽団。彼らの奏でる曲を耳にしたが最後、その身を疫病に蝕まれて苦しみながら死んでゆく。亡霊故に、武器で立ち向かうことは適わない。今宵もまた、彼らの演奏を耳にした者達が、その身を病に侵され腐らせて行く。
 だが、それも今日でおしまいだ。門番を倒した今、疫病楽団など有象無象の雑兵に過ぎない。病を撒き散らし、人々から希望を奪う亡霊達に、猟兵の力を見せてやれ!
箒星・仄々
楽師さん方は或いは
呪いで縛られ傀儡にされている?
もしそうならお可哀想です
倒すことで解放し海へと還して差し上げましょう

まずは人々を守ることを第一として行動

破魔込めた演奏で敵演奏を中和・消去

竪琴を爪弾き魔力練り上げ風の魔力
音操作で敵演奏の広がりを押しとどめ
激風で疫病を吹き飛ばし
空気のベールが民を護り

更に炎の魔力加え
疫病を焼却滅菌する熱風に

民の皆さんには指一本触れさせません!

そして反撃です
風の魔力で破魔の音色を増幅強化し攻撃
せめて旋律で送りましょう

因みに魔力が付与されているので
亡霊さんへも効きますよ

終幕
楽師さん方の安寧を願い鎮魂の調

貴方方のような存在が二度と生まれないよう
精一杯頑張ります
と誓いの言葉


●葬送の魔炎
 淀んだ風と共に現れる亡霊の楽団。それは、街に悲劇を齎す悪魔の使者。人々を絶望へ誘うための、呪われた曲を届ける忌まわしき影。
 だが、そんな影に対しても、箒星・仄々(ケットシーのシンフォニア・f07689)はどこか思うところがあった。
(「楽師さん方は、或いは呪いで縛られ傀儡にされている? ……もしそうなら、お可哀想です」)
 もしかすると、この亡霊達も元は吸血鬼による被害者ではないか。ふと、そんな考えが過ったからだ。
 聞けば、先の門番は、人々を様々な方法で水死させることを好んでいた。では、その際に水死した死体はどうなったのか。あるいは、水に流されて行方不明になってしまった、人々の魂はどこへ消えたのか。
 考えられる可能性として、それらが疫病楽団の元にされたという話は容易に想像できる。そして、だからこそ目の前の亡霊達を、このまま放っておくのは気が引けた。
「アァ……呪イ……ヲ……」
「痛ミヲ……苦シミヲ……」
 亡霊達の奏でる曲と歌が、周囲に疫病を広げて行く。しかし、仄々とて負けてはいない。竪琴を奏でることで亡霊達の曲を中和し、その旋律を乱して行けば、それだけ病が広がるのを防ぐことができる。
「民の皆さんには指一本触れさせません!」
 風が敵の音を掻き消し、揺らめく炎が疫病の元凶を焼いて行く。空気のベールは、それだけで感染を防ぐ盾だ。魔力を込めた竪琴の音色は、実態を持たない亡霊達にとっても、高い効果を発揮する。
「ウゥ……我ラノ……曲ガ……」
「オノレ……オノレェ……」
 呪詛の言葉を吐きながら、亡霊達は闇に溶けるようにして消えて行った。彼らが消滅した跡には何も残らない。ただ、うっすらと大地を濡らした小さなシミを除いては。
「貴方方のような存在が二度と生まれないよう、精一杯頑張ります。だから……」
 これ以上は、化けて出ることもなく安らかに眠って欲しい。それは仄々が彼らに贈ることのできる、誓いの意味を込めた手向けだった。
成功 🔵🔵🔴

シン・コーエン
幽霊達も元被害者かもしれないが、犠牲者を出さない為、処断する。

疫病とは病原菌やウイルス、演奏とは空気の振動。
ならば、とUCにて左手をブラックホールに変換して、疫病と演奏を全て吸い込み、一切の効果を無力化する。

幽霊に対しては右手に持つ灼星剣に【光の属性攻撃・除霊・精神攻撃】の力を付与し、【空中浮遊・自身への念動力・空中戦】による自在に宙を舞う移動により、幽霊達を捉えての【2回攻撃・なぎ払い・範囲攻撃】で次々と強制成仏させていく。

敵攻撃は【第六感と見切り】で躱すか、【オーラ防御】で防ぐ。

地底の人々には「今更ではあるが貴方達を救いに来た。どうか俺達を受け入れてくれないか。」と礼儀正しくお願いする。


●狂える病
 疫病を広める楽団は、どこからともなく現れる。この街にとっては、いつもの風景。彼らから逃れる術はなく、彼らの侵攻を妨げる術もない。少なくとも、今まではそうだった。
「幽霊達も元被害者かもしれない。だが……」
 路地裏から現れた亡霊達を前に、シン・コーエン(灼閃・f13886)は考えた。
 このまま放置していたら、それだけ多くの人が死ぬことになる。事情はあれど、情けは無用。今を生きる人々の命を守るためにも、亡霊達には退場願う他にない。
「ひぃぃぃっ! た、助けてくれぇ!」
「来るな! こっちへ来るなぁ!!」
 逃げ遅れた者達だろうか。恐怖の色に顔を染め、通りを掛けて行く男達。そんな彼らを見逃さず、亡霊の楽団は奇妙な音色を奏で始め。
「アッ! ガァァァァッ!!」
「グ……ウゥゥ……」
 一瞬、耳を傾けてしまった男達が、途端に胸元を押さえて苦しみ始めた。まさか、疫病に感染してしまったのか。思わず駆け寄るシンだったが、容態を気遣う言葉を掛けようとした矢先、男はシンの腕に噛みついた。
「……っ!? なにをする!」
「ウ……ググ……猟兵……殺ス……」
 慌てて振り払ったものの、男の瞳は赤く染まり、口元からはだらりと涎を垂らしている。
 さながら、その姿は獣そのもの。男の全身から放たれるのは激しい敵意。先程の音色によって正気を失い、男が猟兵を敵視しているのは、誰に言われずともシンも気付いた。
「なるほど、これは厄介な病だな。まさか、無関係の人間を、憎しみの感情に感染させることができるとはな」
 疫病楽団。その力は思っていた以上に恐ろしいものだった。このまま彼らに病を撒き散らされれば、この街の人間達が全て猟兵の敵になり兼ねない。
 そんな未来だけは、絶対に阻止しなければならなかった。覚悟を決め、シンは右手に剣を握る。もっとも、それで狂った人々を斬ることはなく、左手を漆黒の穴に変え。
「全てを引滅する究極の門よ、我が元に来れ」
 それは、あらゆる物体を吸い込む超重力の塊だ。しかし、今はシンの力によって制御され、彼の指定したものしか吸い込まない。そして、シンが指定したのは他でもない、楽団の放った疫病と、その元凶である演奏の音色だ。
「ナ、ナンダト!?」
「我等ノ曲ガ……飲ミ込マレテ行ク……」
 力も音も全てを奪われ、茫然と立ち尽くす亡霊達。こうなってしまっては、もはや彼らに勝機はない。あらゆる病、あらゆる音、それら全てを吸収するブラックホールによって、楽団は完全に動きを封じられてしまい。
「悪いが……時間を掛けているわけにも行かないんでな!」
 刀身に光の力を乗せた剣を握り、シンは亡霊達の間を駆け抜けた。擦れ違い様に斬り付け、強制的に浄化することで成仏させる。多少、荒っぽいやり方ではあるが、対話で成仏させている暇はない。
「ウガァァァッ! 死ネ! 死ネ! 死……あ、あれ?」
 やがて、シンが周囲にいた全ての敵を打ち倒すと、街の者達も勝機を取り戻したようだった。唖然とした様子で状況を確かめてる男に近づき、シンは深々と頭を下げ。
「今更ではあるが、貴方達を救いに来た。どうか、俺達を受け入れてくれないか?」
 なるべく丁寧な物腰で、助けた男達に願い出た。
「救い……だと? 本当に……本当に、あの恐ろしい亡霊達から逃れる術があるっていうのか!?」
 藁をも縋る想いで、男はシンに懇願したのだろう。シンにとっても、この街の人間を拒絶する理由はない。絶望に支配された街の中、少しずつだが希望の光が灯り始めていた。
成功 🔵🔵🔴

シグ・ビョルソン
【パンドラ】 ふん、病気と音か。俺達ヴァイキングは元より狂い戦い続けている。それを証明して見せよう。狂戦士の酒を飲んで病の耐性を高め、マントによって狂気への耐性を持つ。対策は万全だ。 ジークが爆音を響かせた後に俺も楽団共に乗り込んでやる。 お前らが俺に聞かせられるのは演奏ではない、悲鳴だけだ!右手には聖別のルーンの印章を押印したグラディウスを。左手には霊体に特攻をもつダガーを持って奴らを斬りつけてやる。多少のダメージなど俺には意味が薄い。奪取のルーンのおかけで回復し続けるからな。全て奪いとってやる。


ジーク・エヴァン
【パンドラ】
狂気と疫病を撒き散らす楽団
これ以上、人々から笑顔を奪わせるものか
人々の未来を守る 俺の信念を貫くためにも、奴らを倒す!
この鎧には狂気と呪詛への耐性がある。更に対策として盾の破魔の結界術をシグさんと朔良さんの分まで多重詠唱しておこう。
奴らの演奏を邪魔するため、トラップツールの油に破魔の力を付与(武器改造)して爆弾として投げつけ爆撃しよう。
病魔を焼き付くし、音楽を爆発音でかき消し、霊体を爆風で吹き飛ばしてやる。

そこから逃れた奴は【滅竜戦装】の高速移動で追い詰め追撃しよう。強化したグラムの呪詛なら霊体にも効くはずだ


黒柳・朔良
【パンドラ】
病を蔓延らせる楽団か
音楽は本来、人を癒すためにも利用されるものだというのに、これでは逆だな
彼らをどうにかしなければこの先の地底都市の市民たちに安寧は訪れない
私たちが彼らを倒すしかなさそうだ

ジークの攻撃により連中はこちらに気付くだろう
連中が狂気と病を招く演奏するというならば、その演奏を邪魔すればいいのだな
選択UCの影人形たちにその役を担ってもらおう
影人形を放つタイミングはジークに合わせる
邪魔をする際の手段は問わない、掻き乱してやれ

これでも邪神蔓延るUDCアースの出身だ、狂気に晒されるのは日常茶飯なのでね
貴様らが運ぶ病など、私の影で全て飲み込んでくれる


神奈木・璃玖
【パンドラ】
病を発する音楽を奏でる楽団ですか
音楽だけを聞くと心地いいものですが、それが病の元凶となると知ってしまえば止めなくてはなりません
この先の地底都市の方々のためにも、彼らには骸の海へと帰ってもらいましょう

選択UCの狐火の半数を楽団に向けて放ちましょう
タイミングはジークさんに合わせます
病の原因には熱が有効との話を聞いたことがありますからね
それに炎には浄化の力もあるといいます
幽霊たちへの攻撃にはうってつけでしょう

残りの狐火の半数は彼らの退路を阻むように配置します
私が手を貸すのですから、みなさん確実に仕留めてくださいね
対価は皆さんが彼らを骸の海へ送ることで、よろしくお願いします


●激突の街道
 絶望の音色を届ける亡霊の楽団は、ついに街の大通りにまで現れた。
 その数は、今までに他の猟兵達が倒してきたものの比ではない。恐らく、この街に送り込まれた亡霊楽団の大半が、この大通りに集結していると考えて良いだろう。
「病を発する音楽を奏でる楽団ですか……。音楽だけを聞くと心地いいものですが、それが病の元凶となると知ってしまえば、止めなくてはなりません」
「彼らをどうにかしなければ、この先の地底都市の市民たちに安寧は訪れない。私たちが彼らを倒すしかなさそうだ」
 神奈木・璃玖(九尾の商人・f27840)の言葉に、黒柳・朔良(「影の一族」の末裔・f27206)は頷いた。美しい音色は数あれど、それが人々を死に誘うというのであれば、そんな演奏は止めねばならない。
「ふん、病気と音か。俺達ヴァイキングは元より狂い戦い続けている。それを証明して見せよう」
「狂気と疫病を撒き散らす楽団……。これ以上、人々から笑顔を奪わせるものか!」
 シグ・ビョルソン(ヴァイキングス・ウォーロード・f29414)が軽く首を回して告げたところで、ジーク・エヴァン(竜に故郷を滅ぼされた少年・f27128)が疫病の楽団に爆弾を投げ付けた。その爆風は、亡霊の身体を一瞬だけ揺らがせた程度ではあったが……しかし、盛大なる炸裂音は呪いの音色を掻き消して、猟兵達が攻め込む隙を作るのには十分だった。

●狂気の音色
 ジークの投げた爆弾の音を皮切りに、戦いは唐突に始まった。
 敵の武器は、人々の心を狂気に誘う疫病の音色。それは、精神に作用しつつ伝播する恐るべき病なのかもしれないが、音であることを意識すれば、対処の方法はいくらでもある。
「さあ、狩りの時間だ。『影』(わたし)の獲物は『影人形』(かれら)が見つけてくれるだろう」
 まずは朔良が、周囲の影から多数の影人形を呼び出した。それらは直接亡霊達に害を成すことはできないが、それでも演奏の邪魔をする程度なら朝飯前だ。
 家屋の窓ガラスを叩き割り、樽を転がし、金属製の道具をぶつけ合う。とにかく、音が出るなら何でも良い。演奏さえ妨害してしまえば、それだけ敵の攻撃は脅威でなくなるのだから。
「では、追い込む役目は私が引き受けましょう。病の原因には熱が有効との話を聞いたことがありますからね」
 続けて、璃玖が無数の狐火を放ったところで、亡霊達の足並みが乱れ始めた。物理的な攻撃は効果が低くとも、魔術的な攻撃には弱い亡霊達。ましてや、浄化の力を持った炎で焼かれれば、その姿を保つことさえ難しく。
「どうした、その程度か? お前らが俺に聞かせられるのは演奏ではない、悲鳴だけだ!」
 隊列の崩れたところへシグが突っ込み、手にしたナイフで亡霊達を切り刻んだ。
「……ヒィッ!」
「アァ……止メロ! ソノ、聖ナル輝キ、我等ノ心ヲ乱ス……」
 今までは人を襲う側だった楽団が、襲われる側に回った瞬間だ。確かに、ナイフそのもので攻撃されたところで、楽団にとっては痛くも痒くもない。だが、刀身に宿った聖なる力は、亡霊達を強制的に成仏させるには十分過ぎる力を持っていた。
「狂気、か……。狂戦士相手に戦うことを考えりゃ、こいつらの相手の方が数倍楽だぜ」
「これでも邪神蔓延るUDCアースの出身だ。狂気に晒されるのは日常茶飯なのでね」
 微かに聞こえる狂気の音色を、シグと朔良は軽く笑い飛ばす。その間にも、影人形達が大騒ぎすることで敵の演奏を妨害し、それに併せてシグが次々に亡霊達を強制浄化させてゆく。
「ウゥ……コノママデハ、負ケル……」
 さすがに劣勢を悟り撤退を試みる楽団だったが、時既に遅し。周囲はしっかりと包囲され、彼らの味方など一人もいない。
 それでも、最後の悪あがきとばかりに、亡霊達は一カ所に集結して身体を重ねると、やがて巨大な怪物へと変貌した。巨大化した分だけ発声する力も強くなったのだろうか。今度は爆弾や影による騒ぎ程度では、容易に演奏を妨害できなかった。
「ゥゥ……オォォ……」
 路地裏から溢れ出て来る仲間を誘い、亡霊達はますますその身を巨大化させて行く。このままでは拙い。誰もがそう思った矢先、唐突に宙を舞って飛来した多数の炎が、巨大化した亡霊を強引に押さえ込んだ。
「さあ、ジークさん。私が手を貸すのですから、確実に仕留めてくださいね」
 ジークに向け、意味深な笑みを浮かべる璃玖。後で彼から何か請求されそうな気もしたが、それはそれ。
「来たれ。怒りを剣に、決意を鎧に、希望を盾とし、我は滅竜の英雄とならん……!人剣一体! ジークフリートッ!」
 剣を掲げてジークが叫べば、次の瞬間、その身は黒い鎧で覆われていた。それだけでなく、背中からも黒い竜の翼が生え、どこへでも飛んで行けそうだった。
「はぁぁぁぁっ!!」
 魔剣にありったけの呪詛を込めて、ジークは真正面から敵に叩き付ける。物理的な攻撃は通用しないかもしれないが、それでも刀身を覆う呪詛の力を、斬撃を通して送り込めば。
「オォォォォ……」
 融合して肥大化した亡霊の巨体が崩れ、バラバラと周囲に散って行く。そこを逃さず、璃玖の炎が、シグのナイフが、それぞれに亡霊達を仕留めて行った。
「さて、これで大掃除は終わったか?」
「とりあえずはね。でも、まだ他の場所に湧いているかもしれない」
 だから、一刻も早く場所を移すべきだとジークは朔良に提案した。
 そういうことなら、断る理由はどこにもない。この街から疫病を、狂気を、そして絶望を祓うため。目の前の楽団を片付けると、猟兵達は一気に敵を追い込むべく、街の中央目指して走り始めた。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵

七那原・望
苦しいのはもうおしまいです。この炎は疫病を治療する癒やしの炎。これでみんなを治療しますから、どうかわたしに身を委ねてください。

【癒竜の大聖炎】を掌の上で転がして熱くないとアピールしてから住民達へと放ち、全員を治療します。

また、アマービレでねこさんを呼び出し、ねこさん達の【多重詠唱】【全力魔法】で住民達を守る為の【呪詛耐性】のある【結界】を展開します。

同時に住民達を安心させる為という目的も兼ねて光【属性】の【全力魔法】を込めた【歌】による【範囲攻撃】で敵を纏めて【浄化】します。

この歌はお前達にとっては毒でしょう?
これまで音楽で人々を苦しめて殺したのだから、今度はお前達が音楽で苦しんで果てなさい。


●聖炎の輝き
 猟兵達の進撃は留まるところを知らず、街のあちこちでは亡霊の楽団が次々に消滅させられていた。
 だが、それでも全ての人々を、楽団の脅威からは守りきれない。中には既に狂気と疫病の音色によって、その身を蝕まれている者達もいた。
「あぁ……か、身体が……」
「うぅ……苦しい! 誰か……もう、殺してくれぇ……」
 じわじわと侵食するように広がって行く疫病に耐え切れず、死を望む者まで現れる始末。このままでは、彼らは絶望に身を焦がしたまま死んでゆく。が、そのような者でさえ救いたいのだと、七那原・望(封印されし果実・f04836)は手を差し伸べた。
「苦しいのはもうおしまいです。この炎は疫病を治療する癒やしの炎。これでみんなを治療しますから、どうかわたしに身を委ねてください」
 望が人々に渡したのは、浄化と癒しの力を持った炎。それは、邪悪を祓い毒を消し、そして負傷をも治癒するという万能の輝き。
「うぅ……あ、あれ?」
「く、苦し……くない? どうなっているんだ?」
 望の炎によって浄化された人々の身体からは、疫病が綺麗さっぱり消えていた。一度でも感染すれば治らない不治の病。そう思われていた疫病から立ち直れたことで、にわかに人々がざわつき始め。
「ああ、ありがとうございます! なんとお礼を述べてよいやら……」
「あなたは我等の救世主……そう、救世主様だ!」
 絶望に染まっていた人々の瞳に、再び輝きが戻るのに、そう時間は掛からなかった。が、それが面白くないとばかりに、疫病楽団の亡霊達は、その身を巨大化させて望に迫る!
「オノレ、小娘……。邪魔ヲ……スルナ……!!」
 こうなったら、一気に最大の疫病をばら撒いてやると凄む巨大な亡霊。その上で、再び狂気の音色を奏で始めるも、望もまた決して退こうとはせず。
「そう何度も、狂った音を広げさせませんよ」
 白いタクトを軽く振れば、それに応えて数多の猫が召喚される。しかも、単なる猫ではなく、白魔術を使える特殊な猫だ。猫達は望の命じるままに人々の前へ駆け寄ると、協力して巨大な結界を作り出し、敵の歌から人々を守り。
「この歌は、お前達にとっては毒でしょう? これまで音楽で人々を苦しめて殺したのだから、今度はお前達が音楽で苦しんで果てなさい」
 最後に、望が放ったのは、ありったけの輝きを込めて放つ聖なる音色。闇を払い、邪悪を滅し、亡霊達を在るべき場所に還すための美しき声。
「オォ……ヤ……メ……ロ……」
 思わず両手で耳を塞ぐ亡霊だったが、そんなことで防げれば苦労はしない。音色を輝きに変えることのできる望の歌は、耳を閉じた程度では、その効果を遮断することはできないのだ。
「ア……ァァァ……」
 最後は全てがシミと化し、やがて溶けるように消えて行く亡霊楽団。毒には毒を、歌には歌を。魂を込めた歌唱合戦を経て、いつしか街の者達の心にも、猟兵達への信頼が芽生えつつあった。
大成功 🔵🔵🔵

ティエル・ティエリエル
WIZで判定

ボク達が来たからにはもう大丈夫だよ☆
みんな地上に連れて行ってあげるね!

疫病で苦しんでいる人達の周りを飛び回って【小さな妖精の輪舞】で癒してあげるね♪
ちょっと疲れたけどまだまだ大丈夫だー!襲い掛かってくる亡霊もやっつけてみんなを安心させちゃうぞ☆

病気の人は治してあげたからもうお前をパワーアップさせたりはしないよ!
「破魔」の力を込めた風を纏った「属性攻撃」で吹き飛ばしていっちゃうね♪

※アドリブや他の方との連携も大歓迎です


●希望を齎す風
 闇の街に灯る希望の光。蔓延する疫病と、それを運ぶ死の使い達は、しかし到来した希望の光によって瞬く間に蹴散らされて行った。
 明けない闇は無く、出口のないトンネルもない。だから、人はどれだけ絶望の淵にあっても、明日を信じて歩き続ける。
 それこそが、絶望に抗う最良の策だと知っているから。明日を信じて生きることこそが、希望を胸に抱くことこそが、なによりの武器だと分かっているから。
「ボク達が来たからにはもう大丈夫だよ☆ みんな地上に連れて行ってあげるね!」
 希望の灯火は消さない。病に侵された人々の上をティエル・ティエリエル(おてんば妖精姫・f01244)が舞えば、その羽から舞い落ちる妖精の粉が、狂気と猛毒を打ち消して行く。
「ああ、これは……」
「光だ……ついに、この街にも光が……」
 力を取り戻した人々は、それぞれ手を掲げてティエルの粉を全身に浴びた。さすがに、これだけの人数を癒すのは体力を消耗したが、それでもティエルは休むことなく飛び続け。
「ちょっと疲れたけど……まだ、これで終わりじゃないよね」
 見れば、病める戦慄を打ち消された亡霊達が、再び狂気の音を発しようと、それぞれに楽器を構えているではないか。
 あれを放置していては、いつまで経っても終わらない。意を決し、ティエルは一直線に敵陣へと突っ込んだ。人々の心に希望が戻った今、敵の攻撃など恐れるに足らず。嘆きと絶望を糧に巨大化するというのであれば、その力も今は封じられているはずだ。
「そ~れ! 全員、吹き飛んじゃえ☆」
 全身に風を纏い、ティエルは敵と敵の間を擦り抜けるようにして飛んだ。瞬間、巻き起こるつむじ風。実体無き亡霊は風で飛ばされこそしないものの、しかしティエルの起こした風はただの風ではない。
「オォ……消、消エル……」
「我等ノ……身体ガ……歌ガ……」
 魔を滅する力を持った風に煽られれば、それだけで亡霊達の身体は、文字通り完全に消し飛んでしまった。殆ど抵抗らしい抵抗さえできず、溶けるように消えて行き。
「……ふぅ。これで、全部片付いたかな?」
 ティエルが辺りを見回せば、病を広げる狂気の楽団員達の姿は、綺麗サッパリと消えていた。
大成功 🔵🔵🔵


第3章 日常 『猟兵、語り部になる』

POW懇々と語る
SPD朗々と語る
WIZ粛々と語る
👑5 🔵🔵🔵🔵🔵🔵

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●束の間の平穏
 地底世界の出口を塞ぐ門番は倒され、疫病楽団も打ち破られた。
 これで、この街には平和が訪れたのか。そう、思いたいところだが、いつまでものんびりとはしていられない。
 門番が倒されたことは、いずれ地下深くに潜伏する、より強力な吸血鬼勢力の耳にも届くだろう。そうなれば、彼らはこの街に増援を送り込み、その先に待つのはより悲惨な圧政だけだ。
 再び街が絶望に覆われる前に、なんとか脱出しなくては。そのためには、街の人々の信頼を得ることが不可欠。彼らは地底の街で産まれ、育った者達。故に、地上がどのような世界なのかは全く知らないのである。
 地上も地上で、未だ吸血鬼の支配が続いているが、それでもこの街よりはマシなはず。受け入れを申し出ている人類砦もあり、いつまでも支配されているだけではない。
 地上の世界を知らない彼らに、その状況を伝えてやれば、もしかすると移住に耳を傾ける者が現れるかもしれない。後は、どれだけ人々の心を地上に惹きつけることができるか否か。時に自分の冒険譚なども加えつつ、人々に地上の様子を語って聞かせよう。
七那原・望
地上には人類砦という、ヴァンパイアに支配されない、人類が自分達の為に生きられる場所があるのです。
いずれ違うヴァンパイアがやって来て此処は以前の環境に戻ってしまいます。
だからあなた達は生きるために此処を出て、人類砦へと向かうべきなのです。

あなた達にとって地上が未知の世界なのはわかってます。
知らない場所というものがどれだけ怖いのかも。
だから地上について聞きたいことがあれば質問してください。
あなた達が地上に向かう決心が付くまで、わたしにわかる範囲でなんでも答えますから。

花を見たことはありますか?
わたしの頭に咲いているこれなのですけど、地上にはこんな花がたくさん咲いていて、とても綺麗なのですよ。


ティエル・ティエリエル
ようし、みんなを連れて地上に脱出だ!

地上には人類砦があって、みんなで力を合わせてヴァンパイア達に対抗してるんだよ!
ボクも砦のみんなと力を合わせてヴァンパイアをいっぱいやっつけたよ!
勝利の後はみんなでささやかだけど祝勝会もやったよ!

ここに残ってもヴァンパイア達にいじめられるだけだもん!
みんなも人類砦で一緒に精一杯頑張ろうよ!
大丈夫、ボクもみんなが困っている時には助けにくるよ!絶対絶対だよ!

※アドリブや他の方との連携も大歓迎です


●いざ、希望の地へ
 地下都市を守る強大な門番と、その尖兵である亡霊の楽団は倒された。
 再び街に戻った平穏。だが、それが決して長く続かないことを、猟兵達は知っている。
 いずれ、また異なる門番と尖兵が現れ、この地を支配するだろう。そうなる前に、この土地を離れ、新天地へ向かうべきだと七那原・望(封印されし果実・f04836)は告げた。
「地上には人類砦という、ヴァンパイアに支配されない、人類が自分達の為に生きられる場所があるのです。だから、あなた達は生きるために此処を出て、人類砦へと向かうべきなのです」
 人が人らしく生きるために。人としての尊厳を守り、この世界を覆う闇を晴らすために。
 最初は小さな一歩かもしれない。しかし、それを繰り返すことで先に進める。そんな望の言葉に、何人かの者は顔を上げて頷いた。が、やはり大多数の者達は、この地を離れることへの不安の方が大きいようだ。
「地上の人類砦は、みんなで力を合わせてヴァンパイア達に対抗してるんだよ! ボクも砦のみんなと力を合わせてヴァンパイアをいっぱいやっつけたよ! 勝利の後はみんなでささやかだけど祝勝会もやったよ!」
 ならば、人類砦の真実を伝えてやろうと、ティエル・ティエリエル(おてんば妖精姫・f01244)が望に代わって説明した。
 この街にいる限り、死ぬまでヴァンパイアに搾取され、玩具にされるだけである。だが、人類砦に行けば、ヴァンパイア達と戦うこともできる。一人の力は小さくとも、皆で協力して戦うことで、強大なヴァンパイアに立ち向かうことができるはずだと。
「あなた達にとって、地上が未知の世界なのはわかってます。知らない場所というものがどれだけ怖いのかも」
 だから、地上について聞きたいことがあれば、遠慮なく質問して欲しいと望も続けた。そんな彼女は、群集の中に紛れている一人の少女が、望自身の頭についている花を見つめているのを見逃さなかった。
「花を見たことはありますか? わたしの頭に咲いているこれなのですけど、地上にはこんな花がたくさん咲いていて、とても綺麗なのですよ」
「花、か……。こんな場所に咲いているのは、マムシグサみたいなものばかりさね」
 少女に代わり、彼女の隣にいた老婆が答えた。彼女曰く、花など子どもの頃に薄汚れた絵本で読んだだけ。その絵本も、吸血鬼に襲われて逃げる際に失ったしまった。
 それ以来、この歳になるまで美しい花など見たことはない。ここは、そういう場所なのだ。ならば、老い先短い自分が、最後に希望を求めても良いだろうと、苦笑しながら歩み寄り。
「私も……私も、綺麗なお花を見てみたい!」
「俺も、こんな場所で暮らすのはもう嫌だ! 外の世界っていうのがあるなら、俺もそこへ行くぜ!」
 徐々に増えて行く賛同者達。この様子なら、とりあえずは問題なさそうだ。
「みんなも人類砦で一緒に精一杯頑張ろうよ! 大丈夫、ボクもみんなが困っている時には助けにくるよ! 絶対絶対だよ!」
 最後にティエルが、不安を払拭すべく人々に告げた。人類砦へ行ったからといって、それで全てが解決するわけではない。しかし、万が一にも人類砦が危機に陥った際には、必ず駆け付けると約束した。
 先程までの彼女達の戦いを見ている者からすれば、これ以上に頼りになる言葉はないだろう。絶望の闇に覆われ、何世代にも渡り終わらぬ苦痛の中にいた人々は、徐々にだが確実に希望への道を歩み始めていた。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵

シグ・ビョルソン
【パンドラ】今まで、抑圧されていたとするなら諦観と無気力に皆染まっているかもしれん。この場をUCによって熱狂に変えて見せよう。 地上の街では、吸血鬼に立ち向かう戦士達がいる。諦めず、絶え無い激情を持って立ち向かう奴らがいる!彼らの物語を聞け!お前達もそのように語られるだろう。彼らの物語はお前達の物語でもある! お前達の中で成長した憎しみと怒りの剣は吸血鬼共にぶつける為だ!復讐する為、奴らを皆殺しにする為その剣を育てろ!遠慮するな、奴らは全員死ぬべきだ!地上ではお前達の剣を強靭に鋭利に鍛えるだろう!そして、吸血鬼共を根絶やしにする物語をその剣で語れ!


ジーク・エヴァン
【パンドラ】
恐怖は去ったけど、住民達を避難させないと
そのためにも教えないと
この外で戦う人々のことを

住民達に避難を呼び掛けるため、大声で鼓舞しよう
皆、この狭い世界しか知らなくて、外も恐ろしいところだと思うだろう
だけど俺達は見てきた
暗く、闇に包まれた世界でも人々は砦を作り、闇の軍勢と今も戦っていることを

地を埋め尽くす亡者とそれを統べるおぞましい怪物が街を襲おうと、それでも砦を守る俺達を信じた人々がいた
貴方方だって同じだ
同じ人間だ
弱い強いは関係ない!
必要なのは生きる意思だ!
生きようと言う気持ちを持つなら、例え闇の世界だろうと人は手を取り合える!

大丈夫!貴方方の仲間は、この外にもまだまだ一杯いるんだ!


黒柳・朔良
【パンドラ】
地底都市への脅威は一時的にとはいえ去ったが、住民達がここに居続けるのも危険なようだな
地上にはヴァンパイアに抵抗する人類砦が多く存在する
そんな地上を知らないこの地底都市の住民たちに地上の様子を語って聞かせることが、彼らがここを脱出する一助となるならば、私も力を貸そう

選択UCの影人形たちにも手伝ってもらい、劇のような形でシグやジークの話を視覚的にわかりやすくするため、話に合わせて影人形たちを操る
人類砦を襲おうとする吸血鬼の役である私は、適当なところで殺られる演技だな
力のない者たちが強大な敵に立ち向かうというところを見せれば、彼らの心も次第に変わってくるはずだ

演技時:傲慢で尊大な性格


●正しき怒り、優しき祈り
 住み慣れた地底都市を捨て、未知なる世界へ飛び出して行く。確かに、少しでも気力のある者であれば、その言葉に賛同したことだろう。あるいは、この世界においても未だ夢を捨てずにいた者は、その提案に心打たれるものがあっただろう。
 だが、既に夢も希望も破れ、気力を失っている者からすれば別だった。彼らには、もはや残されているものは何もない。生きる希望を失った彼らは、新天地へと夢を抱き、そこへ旅立とうとするための力さえ残されてはいなかった。
 人類砦までの旅路を考えた場合、彼らを見捨ててしまうのは簡単だ。しかし、当然のことながら猟兵達は、そんな選択をしなかった。希望がないなら、与えれば良い。気力を失っているのであれば、再び決起するだけの何かを授ければ良いのだと。
「皆、この狭い世界しか知らなくて、外も恐ろしいところだと思うだろう。だけど、俺達は見てきた。暗く、闇に包まれた世界でも人々は砦を作り、闇の軍勢と今も戦っていることを」
 広場に響き渡るジーク・エヴァン(竜に故郷を滅ぼされた少年・f27128)の言葉。それに合わせ、黒柳・朔良(「影の一族」の末裔・f27206)が影人形を使い、ジークの語る物語を実演して行く。
 朔良が演じるのは、傲慢で尊大なる吸血鬼。その一方で、影人形達が演じるのは、人類砦で吸血鬼と抗う人々だ。
 最初は人々の方が劣勢だった。影人形達は朔良の腕の一振りで吹き飛ばされ、何度挑もうと力は全く及ばなかった。
 だが、それでも影人形の演じる人々は諦めない。何度倒されようと、薙ぎ払われようと、果敢に朔良の演じる吸血鬼へと向かって行く。
「地を埋め尽くす亡者と、それを統べるおぞましい怪物が街を襲おうと、それでも砦を守る俺達を信じた人々がいた。貴方方だって同じだ。同じ人間だ!」
 やがて、朔良の演じる吸血鬼達の前に、一際目立つ影人形が現れた。恐らく、あれは猟兵を示しているのだろう。押し潰されそうになっていた人々は、猟兵に先導される形で再び立ち上がり、その手に武器を持って吸血鬼達へと挑んで行く。
「弱い強いは関係ない! 必要なのは生きる意思だ! 生きようと言う気持ちを持つなら、例え闇の世界だろうと人は手を取り合える!」
 ほんの一片の希望でも、それが多くの人々が抱くことで、やがて大きな力となる。勢いを増した怒涛は、もはや止めることはできず、朔良の演じる吸血鬼は徐々に押される形になって行き。
「地上の街では、吸血鬼に立ち向かう戦士達がいる。諦めず、絶え無い激情を持って立ち向かう奴らがいる!」
 最後はシグ・ビョルソン(ヴァイキングス・ウォーロード・f29414)が、ユーベルコードの力も合わせて人々を鼓舞した。
「彼らの物語を聞け! お前達もそのように語られるだろう。彼らの物語はお前達の物語でもある!」
 この中に、少しでも英雄になりたいと思った者はいるか。いるのであれば、剣を取るべきだ。そして、英雄になりたいと思わないのだとしても、剣を取る理由は別にある。
「お前達の中で成長した憎しみと怒りの剣は、吸血鬼共にぶつける為だ! 復讐する為、奴らを皆殺しにする為、その剣を育てろ!」
 怒りや憎悪は、本来であれば忌むべき力、邪悪な感情とされるもの。だが、己のためでなく、虐げられている他者のために怒ることができるのであれば、それは何にも代え難き力となる。
「遠慮するな、奴らは全員死ぬべきだ! 地上では、お前達の剣を強靭に鋭利に鍛えるだろう! そして、吸血鬼共を根絶やしにする物語を、その剣で語れ!」
 子どもを奪われた母親の無念。愛する者を守れなかった父親の嘆き。それらは全て、正しき怒り。それらを束ね、力と変えた先にあるものは、血と涙で覆われた道であろうと、歩くことを止めない命の熾烈な叫び。
「大丈夫! 貴方方の仲間は、この外にもまだまだ一杯いるんだ!」
 最後は再びジークが人々に語り掛け、演目は終了した。初めは沈黙を保っていた人々だったが、今は違う。希望を奪われ、生きる目的もなかった彼らの瞳には、静かなる闘志がはっきりと蘇りつつあったのだから。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵

箒星・仄々
爪弾きUCを発動しながら
優しく声掛け

皆さんを助けに来ました
私達と脱出しましょう

門番や亡霊は倒しました
けれどこのままここに残ったら
また別の吸血鬼に支配されるのではありませんか?
それよりも私達と共に行きませんか?

地上は風が流れている分
病にかかられた方に
よい影響があるでしょう

正直、地上は決して薔薇色の未来が
保証された場所ではありません

けれど
皆さんの様に吸血鬼の支配から逃れた人々が
自治を行っている場所です

此処よりも今よりもずっと
未来を夢ることができる場所だと
思いますが如何でしょうか


吟遊詩人風に
これまでの冒険談を歌ってお聞かせしましょう
少しでも勇気を抱いて下されば

さあ共に行きましょう
と手を差し伸べます


シン・コーエン
隠す事は何一つ無い。正直に語ろう。

自分達は地上から、この地下世界に来た事。
地上は広く、人間達が住む場所は十分に有る事。
しかし、地上もヴァンパイアに支配されている事。
そして、ヴァンパイアに抗って戦う人達(イリーナのような)がいて、今回の行動は、貴方達を地上に迎え入れて、共に戦っていきたいと考えての事。

人々には戸惑いや新しい生活への不安もあるだろう。
だから
「これから皆さんを誘おうとしている地上は決して楽園では無い。
ヴァンパイアとの戦いは続く。命の危険もある。
ただ、これだけは言い切れる。
ここでいつ死ぬかを待つ人生よりは、ずっと人間らしい暮らしができる。
共に行こう!」と自信持って熱く真っ直ぐ言い切る!


●彼方へ
 希望を与えられ、鼓舞された人々。彼らの瞳に、もはや迷いは全くなかった。
「地上へ行こう!」
「そうだ! こんな薄暗い、ジメジメした場所なんかに、いつまでも住んでいられるか!」
 大半の者達は、地上への期待と希望を胸に、荷物を纏めて出発の準備を進めている。それでも、未だ住み慣れた土地への執着を捨てられない者には、箒星・仄々(ケットシーのシンフォニア・f07689)が、優しく歌って語り、聞かせた。
「門番や亡霊は倒しました。けれど、このままここに残ったら、また別の吸血鬼に支配されるのではありませんか?」
 敵の親玉を倒さない限り、搾取は際限なく続くだろう。ならば、その魔の手から逃れるためにも、ここは地上を目指すべきだ。幸い、地上には地下と比べて風が流れている分、病に侵された者にとっても良い影響があるだろうと。
「なるほどな……。それなら、俺も地上ってやつへ行ってみるか」
「それに、やられっ放しっていうのも気に入らないわ。あいつらにやられたこと……今までの恨みを込めて、倍返しにしてやるんだから!」
 それぞれ、決意を胸に、人々は地上を目指さんと盛り上がっている。だが、そんな彼らの姿を見て、シン・コーエン(灼閃・f13886)は一抹の不安も抱いていた。
(「確かに、地上を目指してくれるのはありがたいが……身の程を弁えねば、逆に命取りになるな……」)
 終わりなき絶望の淵にあった反動からか、人々が地上に過度の期待を抱いているのではあるまいか。最悪、吸血鬼達に無謀な攻撃を仕掛け、人類砦の人間達まで危険に晒してしまうのではないか。そう、思ったのだ。
「聞いてくれ。確かに、地上は広く、人間達が住む場所は十分に有る。だが、その地上もヴァンパイアに支配されている事に変わりはない」
 むしろ、本当の戦いはこれからだ。地上では、今も絶望に抗うために、多くの者達が戦っている。今回の行動は、そんな彼らと共に生き、そして戦うための同志を迎え入れるためのものに他ならない。
「俺の知っている人類砦のリーダーは、何度も絶望の淵に追いやられ、父も母も、そして親しい者達も奪われた少女だった。それでも……彼女は今も戦っている。この世界を、いつかヴァンパイアの手から取り戻すために!」
 それは決して楽な道ではなく、戦いの最中、何度も傷つくことになるだろう。不死身の吸血鬼に比べれば、人は弱く脆い存在。だからこそ、希望を捨ててはいけないが、同時に慢心を抱いてもいけないのだ。
「正直、地上は決して薔薇色の未来が保証された場所ではありません」
 シンの言葉に、仄々も続けた。期待が大きければ大きい程、それを裏切られた際の絶望は、より深いものになると知っていたから。
「けれど、人類砦は皆さんの様に吸血鬼の支配から逃れた人々が自治を行っている場所です。此処よりも、今よりも、ずっと未来と夢を語ることができる場所だと思いますが、如何でしょうか?」
 迷っている者は、どうか自分達を信じて欲しい。血気に逸る者達は、今一度冷静になって欲しい。そう言って、人々の不安を払拭しつつも、異様な熱気は抑えて行き。
「これから皆さんを誘おうとしている地上は、決して楽園では無い。ヴァンパイアとの戦いは続く。命の危険もある」
 時には過酷な現実と戦わねばならぬ時もあると、シンは改めて人々に釘を刺した。が、こんな場所でいつか死を待つ人生よりは、ずっと人間らしい暮らしができるとも。
「さあ……」
「共に行こう!」
 仄々とシンが、それぞれ手を差し伸べれば、人々は彼らの手を固く握り、そして誓った。
 これから先、どのような困難が待っていようと、必ず打ち勝ってみせる。地上の人々と力を合わせ、暗黒の世界に終止符を打ってみせると。
 暗闇と絶望の支配する世界、ダークセイヴァー。オブリビオンに支配され、滅びを待つだけであった世界は、しかし少しずつだが着実に、希望の道へと近づいていた。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵

最終結果:成功

完成日2020年09月21日
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