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地下大空洞の冒険(作者 淵賀
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●ダークセイヴァー地下大空洞
「そこの貴方」
「ひぃ……!」
 光る苔類や魔法のガスに照らされた地底都市。
 人通りも疎らな路地を足早に歩いていた男が声を掛けられる。声の方を向いた男は絶望の悲鳴を漏らす。そこにいたのは巨大な鎌を手にした聖職者の装いをした女。
 自らを天使と称するこの女に声をかけられることはこの街では死を意味する。
「何故、怯えるのです? 貴方に救済をもたらそうというのに」
 男は踵を返して逃げようとするが、それより早く鎌が振るわれ物言わぬ死体となる。
「死した者は幸いである。もはや、苦難も絶望もない……片づけなさい。今日の救済は終わりです」
 息を呑んで見守っていた人々に声をかけ、女は去っていく。女の姿が消えるのを待って哀れな犠牲者を人々がかたづける。その顔に浮かぶ表情は諦観だった。

●グリモアベース
 吸血鬼達に支配される夜と闇の世界ダークセイヴァー。
 人間が家畜同然に支配され、戯れに命を奪われる世界だが、猟兵達の活躍により、徐々に風向きが変わってきている。
 まず、猟兵達の戦う姿に希望を得た人々が『闇の救済者』を名乗って吸血鬼の支配に抗い始める。
 その活動の結実として、辺境地方に小さいとはいえ吸血鬼に支配されない人類の活動圏、『人類砦』が幾つも誕生した。
 しかし、此処に来て吸血鬼も反撃を始める。辺境伯と呼ばれる強力な存在達が人類砦壊滅の為に動き出したのだ。
 だが、猟兵達はこの辺境伯達をも次々と撃破。
 逆に彼等を強力な存在たらしめていた寄生虫型オブリビオン『辺境伯の紋章』を数多く捕獲することで、
 その紋章を配布した者達に関する予知を行うことに成功するのであった。

「それが『隠された地底都市』の存在です」
 青髪のグリモア猟兵ステラ・リデルが予知で得られた情報を目の前の猟兵達に伝える。
 彼女の話を纏めるとダークセイヴァーには広大な「地下空洞」があり、そこには地上と遜色ない「地底都市」が幾つも存在するという。
 そして、そこには吸血鬼だけではなく、地上の存在すら知らない人々も暮らしているということだ。
 紋章を配布した者達は地上世界だけではなくこの地下世界も支配しているという。
 ただ、彼等が棲むのはこの地底都市より更に地下奥深くの様だが、残念ながら現状ではこれ以上の情報を予知することは不可能なようだ。
「こういう状況ですからまずは地底都市に暮らす人々を少しずつでも救い、地上に連れ出して欲しいと思います」
 そうすることで敵の勢力を少しずつ削げば、いずれ更なる深層の予知も出来るようになるはずだ。
 もちろん、それだけではない。地上の存在も知らずに隷属を絶対とされた人々を救うこと、それ自体に意味があるはずだ。

「障害は大きく二つあります。一つ目にして最大の障害となるのは地底都市に近づけば現れる『門番』です」
 門番とは『番犬の紋章』という寄生虫型オブリビオンを体のどこかにつけたオブリビオンのことをいう。
 紋章の力により大幅に戦闘能力を向上させており、『同族殺し』等でも一太刀で屠れる程の実力を持つという。
 また、如何なる働きか「番犬の紋章」以外の箇所への攻撃はまともなダメージを与えることはできない。
「私が予知した『門番』は赤錆色の甲冑に身を包んだ双剣の騎士です」
 紋章は黒い犬を意匠化したもので、胸部甲冑に張り付いているのが見えるだろう。
「この騎士は何処かの国の騎士団長だった存在が吸血鬼と化した存在の様です。
 生前もかなりの腕前だった様ですが、吸血鬼となり、身体能力が向上したところにさらに紋章の力を得て強大化しています」
 まさしく難敵ですね、とステラは言う。

「そして、この赤錆の騎士を退けて地底都市に入ることができても、次の障害が皆さんの邪魔をします」
 死こそ救済と嘯く偽りの天使、『破滅の使徒』の集団。
 使徒たちは騎士に比べると戦闘能力は低いが、数が多く侮れない。
 だが、この使徒たちを倒せば、この地底都市にオブリビオン勢力はいなくなるという。
「騎士、そして使徒達を滅ぼせば皆さんの邪魔をする存在はいません」
 とはいえそれは一時的のことだとステラは言う。やがて異変を察知した別の地底都市からオブリビオンがやってくるだろう。
 それまでに、地底都市にすむ民衆を地上に誘って欲しいとステラは言う。
 地上に連れ出した後は彼女の知る人類砦が受け入れを表明してくれているとのことだ。

「彼等は地上を知りません。隷属を諦めと共に受け入れているのです。しかし、貴方達の戦いは必ず彼等に勇気を与えることとなるでしょう」
 勇気を与えた皆さんの言葉なら彼らの心に届くはずです。希望を知らない地下の人々に地上のことを教えてあげてください。
 そう締めくくり、希望者を送るためにグリモアを展開する。

「ご武運を。敵は強大ですが、皆さんならばうち砕けると信じます」

 ステラに見送られて地下都市に猟兵達が挑む。





第3章 日常 『闇に閉ざされた世界に、癒しの光を……』

POW力仕事を手伝ったり、勇壮な英雄談を語る。
SPD破壊させた施設を修復したり、軽妙な話術や曲芸で楽しませる。
WIZ怪我や病気を癒したり、美しい歌や芸術で感動させる。
👑5

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 地底都市ビーラ・クラのオブリビオン勢力は一掃された。
 この都市に住む人々に初めての平穏が訪れたのだ。
 しかし、これは束の間の平和に過ぎない。
 いずれ遠くない未来に再びオブリビオンが現れ、苛政を再開するだろう。

 猟兵達はその未来を防ぐべく住民たちに語り掛ける。
 地上のことを、希望のことを。
 それぞれの思いの丈をぶつけ、住民たちを地上へと誘うのだ。

※フラグメントは気にしなくて大丈夫です。
 皆さんが思いついた方法で住民たちを地上に誘ってあげてください。
 住民たちは今までの支配者が倒されたことを知っていますが、現状、喜びよりも戸惑いが強い状態です。
 ですが、オブリビオンと戦った皆さんの雄姿は焼き付いており、好意を持っていますし、実力も見ているため、信頼は極めて得やすい状態です。