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筋肉謝肉祭!~猟兵肉体美全集~

#UDCアース

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#UDCアース


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●筋肉謝肉祭
「グレートプリケツ!」
「いいねぇ!キレてる!キレてるよぉ!!」
 会場内に響き渡る怒声のような応援。会場の中心に設置された壇上には老若男女問わず、己の肉体に自信のある者たちが我こそは!と順番に並んでいた。
「あれってグラビアの……胸だけじゃなくて身体も引き締まっててやべぇ!」
「なんだその筋肉は!!肩にラクダでも乗せてんのか!?」
「赤いふんどし似合ってるぜベイベー!」
 各々が壇上に上がっていく肉体美を持つ者たちを次々に褒めていく来場者たち。誰かがポーズを1つ取る度に歓声があがり、掛け声が交差する。
 筋肉謝肉祭のメインイベントである『ボディビル&水着コンテスト』は終始熱狂の渦に包まれていく――。

●グリモアベース
「とまぁ……今見てもらったのが去年の筋肉謝肉祭(ムキムキカーニバル)の映像だ。面白い祭りだろ?」
 清水谷・柳牙(軍人脳・f00466)が映像を切ると、いつもの真剣な表情に戻り集まってきた猟兵たちを見つめる。
「予知を見てな。今年の筋肉謝肉祭にオブリビオンが現れるだろう」
 映像を見ただけでも分かる大量の参加者が来場することが伺える。そこにオブリビオンが現れれば、どれだけ被害者が出てしまうことか。
「恐らくだが、筋肉に何か恨みでもある教団員でもいたんだろう。UDC組織に話をしたところ、推測でしかないが邪教団が作ったとされる大量の不定形生物やUDC怪物の存在が懸念されている」
 柳牙は用意していた資料となるペーパーを配っていく。そこには組織が描いたイメージ重視のイラストと特徴が載っていた。
「100%の信憑性とは言えないが、組織の情報だと不定形生物は少女の姿に擬態し、身体や服を溶かして捕食するらしい。物理的な攻撃は少し危険かもしれないな」
 そしてもう一枚。身体がお菓子で出来ているゴーレムのような形の怪物がイラストとして描かれていた。
「こいつも厄介でな。日々のトレーニングで疲れた身体に菓子で誘惑して人を太らせるらしい。鍛え上げた筋肉を一瞬で無に帰す、とんでもない怪物だ」
 このままでは筋肉謝肉祭が中止になってしまうだろう。何十年と続いている伝統のお祭りだけあって、惜しいものがある。
「そこで、今回の任務だ。オブリビオンを倒して筋肉謝肉祭を無事に開催させること。もちろん、敵を倒しきった後は筋肉謝肉祭に参加するのもいいんじゃないか?」
 猟兵たちは筋肉や肉体に対する想いを大胸筋に、筋肉謝肉祭の会場へと向かった――。


えんぷ茶
 この度はオープニングを閲覧頂きましてありがとうございます。えんぷ茶(てぃ)です。指定暴力団『富魚家』以来、およそ1か月ぶりのUDCアースシナリオとなっております。

 集団戦→ボス戦→日常(ボディビル&水着コンテスト)となっております。猟兵の筋肉や肉体美でオブリビオンに筋肉革命をわからせてやりましょう!ご参加お待ちしております!!
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第1章 集団戦 『不定形少女』

POW   :    あたまはこっちにもあるよ
自身の身体部位ひとつを【自分が擬態している少女】の頭部に変形し、噛みつき攻撃で対象の生命力を奪い、自身を治療する。
SPD   :    みんなとかしちゃうよ
【触手状に伸ばした腕】が命中した対象に対し、高威力高命中の【衣服を溶かす溶解液】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
WIZ   :    いっしょになろうよ
【全身を不定形に変形させて】から【相手に抱きつくために伸ばした身体】を放ち、【少しずつ溶解させていくこと】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

三千院・操
ム、筋肉謝肉祭(ムキムキカーニバル)~~~ッ?!?!!
(なにその眼福な祭り……ゴクリ)
それに服を溶かして攻撃する不定形生物だなんて……ッ
なんて非道なんだ!おれ許せねぇ!(歓喜)
とりあえず、ササッとやっつけておれのものにしなきゃ!(死霊術的な意味で)

ラジエルを召喚して、二人で『The Healer』を使って【なぎ払い】していくよ! 二人で攻撃するから【2回攻撃】×2で4回攻撃だ!!
もし服を溶かされたら【呪詛】を使って反撃! 溶かされた服の恨みが不定形少女に襲いかかるよ!
おれもそれなりに鍛えてるし、脱げても恥ずかしくない!

……倒した後はおれのものにできないか試してみよっと。

※アドリブ、絡み大歓迎


エコリアチ・ヤエ
我は最初から戦闘用人格として参戦だ。
近づかずに始末するとしようか。おぬしらがいくら少女の姿をしようが心痛むこともない。死霊二体に命を下す。騎士は攻撃を。蛇竜は我と敵の間に入り攻撃を防げ。
また杖から属性魔術を放ち斬りかかる騎士の剣に炎を纏わせる。炎が効かぬようなら氷でも良いだろう。
どれだけ貧弱な体も心も、鍛えれば強く、逞しくなるものだ。鍛え上げ自信に満ちた者たちは美しく輝くもの。その輝きの場を荒らそうなど不届きものには我自ら裁きを下してくれようぞ。



「ム、筋肉謝肉祭~~~ッ?!?!!」
 三千院・操(ネクロフォーミュラ・f12510)は鍛え上げた肉体美の眼福さを知ってるのか、その甘美な響き誘われて会場へと足を運ぶ。
 会場では少女のような形をした姿にスライムのような身体は触手状に腕を伸ばしてマッスルな人々を狙っては捉えようとしていた。
「なんて非道なんだ!おれ許せねぇ!」
「ああ、不届きものには我自ら裁きを下してくれようぞ」
 エコリアチ・ヤエ(多重人格者の戦場傭兵・f00287)もまた、鍛え上げた肉体美とその輝きを知っているのだろう。経験と冷酷な人格を表に出し、不定形少女への対策を考える。
「いくぜぇ、ラジエル!」
「ええ、殺ってしまいましょう、操」
 操はもうひとりの自分であるラジエルを召喚すると、The Healerでなぎ払っていく。互いに素早い双撃を繰り返すことで多段に手数で不定形少女を責めていく。
 不定形少女は原型を留めないスライム状の身体となって地面に広がっていく。しかし、そのスライム状の身体から触手状に伸ばした腕が生えてくる。
 触手の腕も刃で切り落としていくことで無力化していくが、その液体が跳ねて操の服にかかってしまう。
「くそッ……おれの服が!だが脱げても恥ずかしくない!」
 両手をあげてフロントダブルバイセップス。その名の通り正面から上腕二頭筋をアピールして不定形少女を威嚇する。
 形を取り戻しつつあった不定形少女が特に威嚇に怯える様子はなかったが、自身の高揚には役立ったのか、ラジエルと共にもう一度斬撃を仕掛けに走る。

「物理がダメなら魔術、か」
 エコリアチは、操とラジエルの戦いを見て何かに気づいたのか、杖に集中する為に目を閉じて自身の魔力を少しずつ練り出していく。
 徐々に徐々に身体中の一点に魔力が集まり、その質を高めては杖へと渡っていく。操とラジエルがもう一度。溶かされた服の恨みを乗せた呪いの一撃を繰り出そうというタイミングで勢いよくその目を開眼する。
「属性付与。炎よ」
 杖から属性魔術を放ち、操とラジエルが持っているThe Healerに炎を纏わせる。その一撃で切り刻まれた不定形少女は液体ごと燃えていき完全燃焼と共に身体は溶けて消え去った。
「おぬしらがいくら少女の姿をしようが心痛むこともない、な」
 属性攻撃が有効打になることを察したエコリアチは、死霊騎士と死霊蛇竜を召喚して、属性魔術で武器を鍛えていく。
 死霊騎士と死霊蛇竜は、それぞれ別の不定形少女に向かっては炎を纏った得物で切り裂いていく。不定形少女の数は瞬く間に減っていた。
「サンキュー!助かったぜ!」
「ああ、こちらこそ時間稼ぎになった」
 どれだけ貧弱な体も心も、鍛えれば強く、逞しくなる。そして培われた筋肉と筋肉が助け合う時。そこに生まれるのは新たな希望。
 オブリビオンを倒す希望の肉体が、筋肉謝肉祭の会場に今。降臨したのである――。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

レド・ダークライト
【同行者:ステラ・リトルライト(f01749)】
筋肉謝肉祭····何とも楽しs···いや、キマイラの血が騒ぐな。助けなければいけない気がする。
行くぞステラ、奴らに祭りごとの邪魔はさせん。

「···ちっ、わかっている。さっさとやれ!」
ステラに妙な心配をされたが、俺がそんなに勝手に突っ込んでいくやつだと思ったのか?全く···。
さて、ステラが敵とやりあっているうちに、俺は「力を溜め」様子を伺うことにしよう。
作戦通りいけば····今だ!
ステラの武器を狙い、やつごと思いっきり「ふきとばす」!

随分よく燃えたものだが、追撃といこう。
「範囲攻撃」を生かし【殲滅の血肉】を放ち、遠距離からトドメをさしていこう。


ステラ・リトルライト
【同行者:レド・ダークライト(f01284)】

筋肉、肉体美。うへえ、想像するだけでむさ苦しい。でも無視はできねーよな。

で、物理は避けた方がいいって?
「レド、無闇に突っ込むなよ。」
今回は俺が仕留めてやるからさ。どや。

まずは動きを[見切る]。ふーん、確かに身体を接触させてくるな。
なら[挑発]して誘導し、何体かに纏めて俺を狙わせる。そして近づけてきた身体や触手に大鎌の先を絡めさせてやるよ。でも攻撃したいわけじゃない、こいつをターゲットだと思わせられりゃあいい。

じゃ、持ち手を伝ってくる前に、頼んだぜレド。
後は打ち上げられた大鎌に【獅子宮の咆哮】を。おら、燃えちまえ!
って、あー!トドメ持ってきやがった!



「行くぞステラ、奴らに祭りごとの邪魔はさせん」
 キマイラの血が、タンパク質が騒ぐのか。やんごとなき使命感を感じているレド・ダークライト(紅き閃光・f01284)は、筋肉謝肉祭を無事に開催させるためにと全力だった。
「お、おう。そうだな」
(筋肉、肉体美。うへえ、想像するだけでむさ苦しい)
 一方ステラ・リトルライト(星影纏う人形・f01749)はあまり筋肉には興味がないようだ。ミレナリィドールの身体には溢れ出る熱い筋肉パッションが届かなかったのだろうか。
 それでも人々を喰らうオブリビオンは無視出来ないと得物を構え、戦闘態勢を整える。
「レド、無闇に突っ込むなよ」
(今回は俺が仕留めてやるからさ)
「……ちっ、わかっている。さっさとやれ!」
(ステラに妙な心配をされたが、俺がそんなに勝手に突っ込んでいくやつだと思ったのか?全く···)
 どこか嚙み合っていないようにも見えるが、アイコンタクトだけで作戦を語らずに行動する辺り、互いを信頼しているのだろう。
 全身の形を変えながら接近してくる不定形少女。ステラは大鎌を挑発するように振りかざして不定形少女を誘う。
 不定形少女はその鎌にヌメリ、ヌメリと近づいて、大鎌を伝ってステラを浸食しようとする。
 一方レドは、その様子をジッと見つめていた。他のターゲットが近づいていないことも確認しつつ。ステラに向かっている不定形少女の動きを注意深く追っていく。
 大鎌に到達した不定形少女はその鎌を登り、ステラへとじっくりとねっとりと。少しずつではあるが確実に身体を伸ばしていた。
「今だ!」
「頼んだぜレド!」
 レドは不定形少女―――。ではなく、ステラの持っていた大鎌を勢いよく蹴り上げた!
 大鎌は空中で回転することで不定形少女を絡めとりながら、高く空中へ放り出されていく。
「気高き王獅子の声を聴け!」
 ステラは大鎌に向け獅子の咆哮と共に炎を纏った星を放つ。数多の星は燃える流星群となって不定形少女を燃やし尽くしていく。
(よし、貰ったぜ!)
「我が障害を殲滅せよ!」
「え、レド!?」
 レドは一体の不定形少女だけに時間をかけてはいられないと、衝撃波を放ち弱った不定形少女にトドメを刺した。
「トドメ持ってきやがった!」
「まだ敵はいる。いくぞ!」
 2人はその後も終始言い争いが絶えなかったが、息の合った連携で不定形少女の数を着実に減らしていった――。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ニコ・ベルクシュタイン
筋肉、謝肉祭…。
実に聞き捨てならない企画、
俺も修行中の身ではあるが
ひとつ参戦しようではないか。

此処では未だ腕まくり程度に留めよう(それでも垣間見える鍛え上げられた腕の筋肉)
先の仲間達の戦果で、属性攻撃が有効だと聞いた
ならば【精霊狂想曲】にて炎の雨を敵の上に降らせてみせようか
「属性攻撃」が効果を倍増してくれれば僥倖だ

反撃には「オーラ防御」を使用し押し留め、
なるべく周囲への被害拡散を防ぎたい所だ

…しかし、そのような不定形な身体では筋トレどころの話ではあるまい。
…若しかして、筋トレが出来ないのが…悔しいのか…?
(ニコの勝手な妄想です)



「筋肉、謝肉祭……」
 また一人、筋肉に惹かれて猟兵がやってくる。ニコ・ベルクシュタイン(虹の未来視・f00324)だ。
 未だ腕まくり程度に留め、露出こそ少ないが、それでも垣間見える鍛え上げられた腕の筋肉からは肉体山脈の鼓動を感じる。
 先に戦いを始めている猟兵から、不定形少女には属性攻撃が有効だと学んでいたニコは、距離を詰められる前にと詠唱を始める。
「荒れ狂え精霊よ、汝らは今こそ解き放たれん!」
 二コが発声筋を容赦なく震わせ叫ぶと、不定形少女の真上から炎の雨が降り注いでいく。
 何とか雨から逃げようと二コに向かってその身体を伸ばして襲い掛かる不定形少女。しかし二コの発するマッスルオーラに阻まれて萎縮してしまう。
「…しかし、そのような不定形な身体では筋トレどころの話ではあるまい。…若しかして、筋トレが出来ないのが…悔しいのか…?」
 襲うことすら躊躇う不定形少女。当然答えは帰ってこなかったが、炎の雨に打ち震える姿がどこか哀愁を誘っていた。
「せめて来世では、筋トレできることを祈ってやろう」
 ニコは雨の属性を強め、更に激しい灼熱の雨を降らせていく。不定形少女は、心なしか。どこか穏やかな表情を浮かべて溶けて消え去った。
 
 こうして不定形少女を残さず撃退した猟兵たちは、その奥で暴れている怪物の元へと急いで向かう。
 筋肉の祭典を守るため。己が筋肉の怒りを鎮めるため。猟兵たちは各々の想いを胸に、つわものに立ちふさがる――!

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『四四八『デビルズナンバーおかし』』

POW   :    悪魔の戦棍(デビルメイス)
単純で重い【鈍器クッキー】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD   :    悪魔の甘味(デビルスイーツ)
【全身】から【食べずにはいられない甘くて美味しいお菓子】を放ち、【幸福感】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ   :    悪魔の菓子(デビルスナック)
【クッキー】【マカロン】【オランジェット】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は六六六・たかしです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 怪物は、そのデカい図体を器用に動かしながら、マッスルな方々にお菓子を配っていた。一見すると辛うじて企業の宣伝機械に見えなくもないが、紛れもなく奴は怪物だった。
 プロテイン入りとか書いてあったとしても。糖分と不要な炭水化物を摂取すれば太るのだ。
 そのお菓子を口にした人々は、もっとお菓子を食べたくなり。せっかく鍛えあげた肉体も、みるみるうちに堕落してぷよぷよな肉体となってしまう。
 何年という月日とかけて作り上げ、追及した肉体美を脅かす怪物を許すわけにはいかないだろう。
 猟兵たちは、その危険な怪物を止めるべく。その筋肉と共に唸りをあげる――!
ニコ・ベルクシュタイン
いかん、いかんぞ其の菓子は!
良質な筋肉を維持したいのならば耐えるのだ!
日々の鍛錬も食生活が乱れると途端に水泡と帰す、
文字通りの甘い誘惑、見過ごす訳には行かない。

メタな話をすると俺は所謂WIZ特化という存在だが
今回は敢えての此の技で挑もう
【時計の針は無慈悲に穿つ】!
お菓子を貰いに行くふりをして怪物との距離を充分に詰め
間合いに入った所で渾身の一撃をボディに叩き込みたい

強烈な反撃が予想されるが「オーラ防御」も併用しつつ
両腕をクロスさせた受け身で何とか受け止めたい所だ
会場を無闇に破壊されては、此の後のコンテストに差し障る

正直甘い物が欲しくなってくるが、低糖質チョコレートで我慢だ
食事制限は…大変だな…。



「いかん、いかんぞ其の菓子は!良質な筋肉を維持したいのならば耐えるのだ!」
 ニコ・ベルクシュタイン(虹の未来視・f00324)が、四四八『デビルズナンバーおかし』に待ったをかける。
日々の鍛錬も食生活が乱れると途端に水泡と帰す、文字通りの甘い誘惑を見過ごす訳には行かない。ニコの筋肉も同調するかのように震わせていた。
 ニコの本当に得意としているスタイルは魔法や作戦を駆使した頭を使う戦術の方が得意だった。
 しかし今回はその魔法や知恵を使わず、己が肉体だけで立ち向かう。世界中のマッスルたちの思いをその拳に乗せて怪物に襲いかかる!
「時計の針は無慈悲に穿つ!歯を食い縛り覚悟せよ、此の一撃はかなり痛いぞ!!」
 お菓子を貰いに行くふりをして油断した怪物との距離を魔法ではなく、鍛え上げた脚力で一気に距離を詰める。
 ニコの筋肉は美しいだけのファッション筋肉ではない。実用性も兼ね備えたパーフェクト筋肉なのだ。
 間合いに入った所で渾身の一撃をボディに叩き込む。怪物は突然の拳に反応できずに腹部を抉られ、そのまま地面に倒れ込む。
 しかしすぐに起き上がると、モーニングスターの形状をした硬く重そうな鈍器クッキーを強烈な一撃をニコに叩きつける。
 怪物の反撃を両腕をクロスさせた受け身で何とか受け止めようとする。
 会場を無闇に破壊されては、此の後のコンテストに差し障るからだ。
 魔法を使うつもりはなかったのだろう。しかし会場を守りたいという純粋な筋肉の思いがニコ魔力が反応し、身体をオーラのような魔法で包み込んで攻撃を防ぐ。
「正直甘い物が欲しくなってくるが、低糖質チョコレートで我慢だ」
 食事制限は大変だな。と苦笑いするニコ。それでもコンテストの為。皆の筋肉の為。ニコは怪物と戦い続ける――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

エコリアチ・ヤエ
戦闘人格は維持しつつ、オブリビオンへの怒りに静かに燃える。
なんて不埒な行いをするオブリビオンなんだ…許し難い。
おぬし、どれだけ大変な思いをして皆が筋肉を維持してると思っている。
ファイブエレメントソードで敵を切り裂き、オブリビオンの血肉により呪いの契約を得る。
ソードは黒く染まり威力を増すだろう。
その菓子でできた体、ゴミクズにして地面に叩きつけてくれようぞ。
[アドリブ、絡みなどなんでもOK]



「なんて不埒な行いをするオブリビオンなんだ…許し難い」
 戦闘人格は維持しているエコリアチ・ヤエ(悪魔の呼び声・f00287)は、オブリビオンへの怒りに静かに燃えていた。
「おぬし、どれだけ大変な思いをして皆が筋肉を維持してると思っている」
 好きなものを好きなだけ食べる食事の自由を自ら捨て。自身を追い込む過酷なトレーニング。
 更には翌日に襲いかかる筋肉痛。筋肉を維持するということは24時間自身の身体も心も痛めつけることでもある。
 そうだとしても戦いのために、理想の肉体を求めるためにと人々はみな筋肉を尊ぶ。
「菓子風情には理解できないだろうな!」
 エコリアチは、属性を宿した5つの剣のうち、呪詛の属性が強いものを手にして駆ける。全人類、全生命体の筋肉への想いを込め、怪物を激しく斬りつけた。
 怪物の身体から湯水の如く湧いてくる砂糖や生クリームの血肉をすすり、呪いの契約を得る。ソードは筋肉への熱い想いと怪物への怨念で黒く輝いていた。
「その菓子でできた体、ゴミクズにして地面に叩きつけてくれようぞ」
 モーニングスターの形状をした硬く重そうな鈍器クッキーを呪詛を宿した一振りで弾き返していく。欠けた鈍器クッキーの欠片がエコリアチの手のひらに落ちてくる。
「随分とうまそうなクッキーじゃないか」
 口ではそういうものの、エコリアチはクッキーを地面に叩きつけ更に踏みつけて粉々に砕いていく。
 有限実行し、なお果敢に怪物へと仕掛けていくエコリアチ。その勇ましい筋肉愛を目の当たりにした猟兵たちは、熱い筋肉への想いを更に加速させる――!

大成功 🔵​🔵​🔵​

レド・ダークライト
【同行者:ステラ・リトルライト(f01749)】
なんだあの見るからに甘ったるそうなやつは。
あれだけ鍛えるのにどれだけの労力がいるのか···理解しているのか?
許せん、叩き潰してやる。

動きをよく「見切り」ながら向かう。
攻撃で地形を破壊されてもその「地形を利用」させてもらおうか。
ステラが動きを止めてくれている間に一気に距離を詰めさせてもらおう。

「そんなに喰われたいのなら、喰ってやるよ!」
相手に近づいたならば、【オオカミの血脈】で「生命力を吸収」し、我が刻印にて力になってもらおうか!
自身から甘ったるい匂いがするのはいただけないが、仕方がない。このまま喰われてしまえ!


ステラ・リトルライト
【同行者:レド・ダークライト(f01284)】

人形の俺には太る痩せる筋肉付けるとかまじよくわかんねー。
好きな時に好きなもの食えばいいと思うけど、でも他人の苦労を無に帰す誘惑は止めといた方がいいぜ。
「俺達猟兵にお仕置きされちまうからな!」

図体でかいし、さくっと距離を詰め、懐に潜り込む。大鎌で[凪ぎ払え]ば、腕も胴体も巻き込めるしな。攻撃は[学習力]を活かしながら[第六感]で避ける。ひゅー、ギリギリ!

このままじゃあ危ねーよなまあ。でも攻撃の為だけに潜り込んだわけじゃない。
【人馬宮の奪略】、この距離じゃ避けられねーだろ、拘束してやるよ。

んじゃレド、筋肉気にせずお前なら食えるだろ?ご馳走だぜ!



「なんだあの見るからに甘ったるそうなやつは」
 強烈な甘味漂う怪物に、レド・ダークライト(紅き閃光・f01284)はうんざりした様子でつぶやく。
 しかし、その様子もすぐに一転。殺意の波動に目覚めたかのような冷酷な表情へと変わる。
「あれだけ鍛えるのにどれだけの労力がいるのか……理解しているのか?」
 吸収したタンパク質がどれだけの過程と苦労を経て肉体へと変化していくのか。その間にあるトレーニングと夢の逆三角形を追って自身を追い詰めていく日々。
 その全てを一瞬で無にしてしまう怪物。到底許される筈がなかった。
「人形の俺には太る痩せる筋肉付けるとかまじよくわかんねーけどさ」
 ステラ・リトルライト(星影纏う人形・f01749)は、人形の身体であるが故に筋肉とは無縁。好きな時に好きなもの食えばいいと思うのは当然のことだろう。
「他人の苦労を無に帰す誘惑は止めといた方がいいぜ?俺達猟兵にお仕置きされちまうからな!」
 理解ができずとも戦う理由はある。それは何もオブリビオンだから、ということだけではない。他人の努力を嘲笑う暴挙は阻止しなくてはいけないのだ。
 怪人は。全身から甘くて美味しいお菓子を放ち、2人を誘惑していた。常人ならば、食べずにはいられない甘くて美味しいお菓子に食いついてしまうことだろう。
 しかし、お菓子を食べることによる幸福感の裏にある絶望に気づいているのか、悪魔の甘味を断ち切って怪物へと近づいていく。
 さくっと距離を詰め、懐に潜り込むステラ。大鎌を激しく薙ぎ払うと、その片腕をかっさらっていく。腕は綺麗に切りとられ、その傷口から甘い液体がドバドバと流れていく。
「ひゅー、ギリギリ!」
 流れてくる液体を間一髪で避け、怪人の背後へと回り込む。しかし片腕を切られた怪物は残る腕を激しく振るい、猟兵たちを狙っていく。
「愚なる者。その力、奪われ撃ち落とされる」
 このままでは暴れて危険だろうと、ステラは怪物に合わせた大きさの枷と首輪を放ち、怪物の身動きを制限していく。
「んじゃレド、筋肉気にせずお前なら食えるだろ?ご馳走だぜ!」
 ステラが動きを止めている間に一気に距離を詰めるレド。少々嫌な顔をしているが、それでもステラの指示通り食べるつもりのようだ。
「そんなに喰われたいのなら、喰ってやるよ!我が血脈の名において、力を解放せよ!」
 自身から甘ったるい匂いがするのを我慢するレド。しかし、その右腕をオオカミにの頭部に変形し、その身体を喰らい尽くす。
 一転集中して心臓の部分に風穴を空けるように食べて行くと、その部位が生命線だったのか。怪物はそのまま倒れて消えていく。

 勇ましい活躍と筋肉愛を見せてくれた猟兵たちの活躍があり、無事に怪物を討伐することに成功した。お菓子を口にしてしまった人の欠員がでてしまうだろうが、筋肉謝肉祭は予定通りに開催されることとなったのであった――。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 日常 『ボディビル&水着コンテスト』

POW   :    肉体美で直球勝負!

SPD   :    衣装やポーズでテクニカル勝負!

WIZ   :    声やスピーチで知的マッスル勝負!

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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 筋肉謝肉祭は概ね予定通りに開催された。猟兵たちは、無事に開催された筋肉謝肉祭を静かに見守っていた。
「冷蔵庫!冷蔵庫!ガッチリタンパク質196リットル詰まってるよぉ!」
「赤のフンドシ!似合ってる!」
「ナイスポーズ!筋肉と血管の踊り食い!俺も食いてぇぜ!」
 観客たちの激しい声援が鳴り響く中、欠場した人々を埋めるべく、司会の人が告げる。
「ここからは、エキシビションマッスルショーと参りましょう!我こそは!という一般通過マッスルの皆様!飛び入り参加大歓迎!どんどんステージまでお越しください!」
 猟兵たちは、無事に開催された筋肉謝肉祭を見守る為にいる。そう思っていた筈だ。しかし参加のチャンスと聞いて、己の肉体が疼くのを感じていた。
 我慢知らずの筋肉が躍動する。俺を見せろとプルプルと震えている。気がつけば、筋肉に自身のある猟兵たちは、次々とステージへ飛び出していった――。

―――筋肉謝肉祭エキシビションマッチ開幕―――
エコリアチ・ヤエ
なに?欠員がでた?じゃあ俺も出てやるか。
以前にもボディビルダーショーみたいなことを依頼でやったしな。
いつも筋トレしたあとは鏡で己の肉体をチェックする事を欠かさないので、俺の筋肉がよく映えるポーズはお手の物だ。
ステロイドなどを使わず作り上げたこの自然な筋肉美。
しかし俺の身体は刺青があるんで、こういう場所でしか披露もできねーが、筋肉に映えて格好良いだろう?
(次々と決めるマッチョポーズ)
甘い菓子を食っちまった奴らも来年再びこのステージに立つために頑張ることだな!


グァンデ・アォ
《アドリブ、連携、苦戦描写、その他何でも歓迎です》
わー、おっきなオニーさんがいっぱいー。みんなすごい楽しそう!。ボクも、他のお客さんの掛け声をマネして応援するよー!
ひゅーひゅー、キレてるキレてる、ないすばるくー!

いえーい、ボクも楽しくなってきちゃった。もっとみんなステージに上がってよ!
もし、出たいけれど勇気が無い人がいたなら、ヘルメットに変形して装着してもらうんだ!

《装着してもらったなら口調変更》
このカラダはひそかな自慢……でもアピールする勇気がない?
結構。そんな時、仮面はいつでもあなたの味方です。
今はまだ、顔出しNGの匿名参加でも良いじゃありませんか。まずは一歩。

あなたに翼を。


ニコ・ベルクシュタイン
筋肉謝肉祭…無事に開催されて何よりだ。
並び立つ筋肉達も勿論、観客の掛け声のバリエーションがまた凄いな
此れは食レポの語彙にも負けないのではないだろうか?

…何? エキシビジョンマッチ? 飛び入り歓迎、とな?
ならば俺も行くしかあるまい!
(そう言いながら一枚ずつ上着を脱ぎ捨てつつ、ステージへと向かう)

ドーピング?いいや此れは演出だと言い張り
【トリニティ・エンハンス】で己の肉体を強化(※防御力です)
腹筋腕立て背筋と日々鍛え上げた上半身を惜しげもなく晒し
筋肉一本勝負を挑む
ちなみに、好きなマシンメニューはラットプルダウンだ

主にスクワットで鍛えた下半身は…興が乗れば見せても良いが…


ステラ・リトルライト
【同行者:レド・ダークライト(f01284)】

俺は筋肉以前の問題だからいいとして、やっぱり出るんだなレド...。まあそうとなったらエキシビジョンとはいえ目指すは一番。頑張ってこいよ。

よし、俺は応援に徹するぜ。でもあんな掛け声思いつかねーよ...あ、そうだ。
「ミートパイの表面みたいな良い凹凸だぜー(棒読み)」
適当だけどこれでいいのか??

後もう一声、じゃ、言ってみっか。【天蠍宮の響声】を使い詠唱後に「一番はレド、お前以外にいない!」と声を掛ける。自信家なレドならこの言葉に共感すんだろ。

ユーベルコードを用いた戦闘力増強による筋肉底上げ作戦。...失格にはならないよな?


レド・ダークライト
【同行者:ステラ・リトルライト(f01749)】
ふっ···筋肉謝肉祭か。まあ騒ぎのせいで少なからず人が減ってしまったし、あまり肌を晒すのは好きではないが仕事ということで出てやらなくもない。

上着を脱いで筋肉を晒す。
これでも師匠にだいぶ鍛えられたからな。自信はある。
重いダンベルやらなんやらを持ち上げて自身の「怪力」をアピールしつつ、筋肉を見せる。
「殺気」を放ち強さもアピールだ。

「当然、一番は俺だ。」
ステラの声が聞こえてつい共感してしまったが、これはユーベルコードじゃないか···?
まあいい誤差だ誤差。

決めは「衝撃的な筋肉からのほとばしる波動(衝撃波)」を放つことで全体に印象づける。
結果が楽しみだな?


三千院・操
【SPD】
いぇーっ! 待ってました筋肉大博覧会! ひゅーっ!
へっへっへ……しっかり眼に焼き付けておくぞ……。
ラジエル、撮影術式の準備はいい?
……へ? 飛び入り参加歓迎? あっ、あーっ、体が勝手に! 勝手にー!
おれの筋肉をみろーっ!!(バリバリバリ)

褌の日ってことで白褌穿いててよかったー!
ふふん、おれは太腿と上腕二頭筋と胸筋をめっちゃ鍛えてるんだ……。
見せつけてやるぞ!
フロントダブルバイセップス! サイドチェスト! バックダブルバイセップス! サイドトライセップス! そしてモストマスキュラーだーっ!

今日は! 褌の日! だよ!(褌アピ)
ついでにチョコくれてもいいんだよ!(ムキィ)

絡み・アドリブ歓迎



●その筋肉、ワイルド過ぎにてご用心
「なに?欠員がでた?じゃあ俺も出てやるか」
 最初に飛び出した筋肉戦士はエコリアチ・ヤエ(悪魔の呼び声・f00287)だ。ボディビルダーショーのような何かを経験しているエコリアチは、その自慢の肉体を揺らしながら観客席からステージへと一直線に向かう。
 ステロイドなどを使わず作り上げたこの自然な筋肉美。天然モノでありながら努力の結晶でもある肉体。
「筋肉が赤土のように盛り上がってるよ!」
 ステージに上がる前だというのにも関わらず、既に観客からは声があがっていた。その声援にエコリアチは手を振って応える。そのクールさとファンサービスに更に歓声の声は増していく。
 壇上にたどり着いたエコリアチは、バック・ダブル・バイセップスのポーズを決めた。上腕二頭筋を後ろ向きから掲げると、肩から背中までの筋肉も映える。
 日頃から鏡で己の肉体をチェックする事を欠かさないエコリアチは己の筋肉がよく映えるポーズをしっかりと抑えていた。
「筋肉アテナのご光来ィッ!!!!!」
「その筋肉、ワイルド過ぎるッ!!!」
 安心感のある雰囲気や身体の刺青が筋肉に映えた姿が次々と掛け声として言語化されていく。その後もポーズを決めていくと、歓声はどんどん力強さを増していき、会場は熱気に包まれていく―――。
「甘い菓子を食っちまった奴らも来年再びこのステージに立つために頑張ることだな!」
 欠場者への配慮も欠かさない道徳的マッスルに、会場ではウェーブが巻き起こっていた。会場が再び温まっていく中。次の猟兵が入れ替わるようにしてステージへと上っていく―――。

●その筋肉に翼を授ける
「ひゅーひゅー、キレてるキレてる、ないすばるくー!」
 グァンデ・アォ(敖 広徳・f10200)は他のお客さんの掛け声を見よう見まねで応援していた。
「わー、おっきなオニーさんがいっぱいー。みんなすごい楽しそう!」
 会場の熱気にグァンデも観客側として楽しんでいた。もっとみんなステージに上がる姿がみたいと、周囲を見渡すと、会場の隅っ子に筋肉ムキムキマッチョメンのご老輩の姿があった。
 会場をチラチラ見つつも、その場から一歩も動けずにいた。出たいけれど勇気が無いのではないか。そう思ったグァンデは、ヘルメットに変形してその老人に装着する―――。
「なな、なんじゃこの仮面は?」
『このカラダはひそかな自慢……でもアピールする勇気がない?』
「ぼぼ、帽子が喋った!?」
 動揺する老人。しかしグァンデの声は老人にしか聞こえておらず、周囲からは独り言をつぶやく変なヘルメットマッチョメンがいるな?と思われている。
(ど、どういうことなんじゃ……。ワシの考え方もお見通しのようじゃし)
『結構。そんな時、仮面はいつでもあなたの味方です』
(なな、なんじゃ!?身体が勝手に!!!)
 入れ替わるようにしてステージへ上がると、観客から拍手喝采。ヘルメットマッチョメンは暖かく迎え入れられる。
(これが……ステージ)
「この筋肉をとくとご覧あれ!」
 グァンデは、今まで見てきた規定ポーズをいくつか選び、一つ一つを確かめるかのようにポージングしていく。
「男は顔じゃねぇ!肉体だ!!」
「筋肉1つあればいい!タンパク質が最高さ!!」
 観客から暖かい声援ももらう度に、老人は涙を流して喜んだ。あなたに翼を。素敵なセカンドライフを。グァンデはこの筋肉謝肉祭をめいいっぱい楽しんだ―――。

●甘いマスクに広い背中
「筋肉謝肉祭…無事に開催されて何よりだ」
 ニコ・ベルクシュタイン(虹の未来視・f00324)は並び立つ筋肉達と観客の掛け声のバリエーションに感銘を受けていた。
 食レポの語彙にも、小説の表現にも負けないパワーワードの数々に、ニコは素直に感心していた。エキシビションマッチに参加する猟兵たちを見て、
「ならば俺も行くしかあるまい!」
 と一枚ずつ上着を脱ぎ捨てながらステージへと向かう。上着を脱ぐ度に様々な魔力で己の肉体を強化していく。
「ドーピング?いいや此れは演出だ」
 魔力だって付与すれば筋肉である。魔力を使おうがなんの問題もないだろう。それにニコの筋肉は魔法頼りのエンテリ筋肉というだけではない。
 日々鍛え上げた上半身をバック・ラット・スプレッドでアピールする。背中の広さと肩から腕にかけての鍛え方が如実に現れるこのポーズ。
 マシンメニューではラットプルダウンを好んで使うとあって、広背筋、大円筋、僧帽筋の三筋士が今が出番ぞと、吠えるように膨らんでいく。
「真・背中島!広いよ広いよー!」
「背中にでっかい翼生えてるよぞーー!!」
 甘いマスクと、一見細く見えなくもない身体から豪快に姿を現す広い背中。ギャップのような逞しさに会場から熱烈な歓声が沸き起こる。
 ニコはその勢いに任せてスクワットで鍛えた下半身を見せようと思ったのだが、アピールポイントを分散しては勿体ないと、そのまま上半身をアピールするポーズを続けていった―――。

●孤高のロイヤルケツプリンス
「ふっ……筋肉謝肉祭か」
 騒ぎのせいで少なからず人が減ってしまった。レド・ダークライト(紅き閃光・f01284)は、オブリビオン被害の埋め合わせをするのも猟兵の仕事のうちだと。肌を晒すことを決断する。実はやる気なのか、やるとするなら中途半端は許されない。
「やっぱり出るんだなレド……」
「乗り掛かった船だからな。ステラはどうする?」
「俺は筋肉以前の問題だから。まあ、頑張ってこいよ」
 ステラが逞しいレドの肉体を眺めると肌から顔を出した筋肉さんは、プルプルと筋を震わせて自己主張していた。
 レドはステージを駆け上がると、自身の怪力をアピールしようと何か重いものを探し始める。察した観客から巨大ダンベルなど、個人的に持ち込まれたものの提供を受けると、それを軽々と持ち上げる。
 モノを持つときに唸る筋肉。自然に振るわれる肉体美は、魅せなくても人を惹きつける独特な表現力を宿していた。
「ナイスポーズ!大自然の恵みだな!」
「ミートパイの表面みたいな良い凹凸だぜー」
(適当だけどこれでいいのか??)
 ステラは観客の掛け声に混ざるようにしてレドを応援するが、いまいちしっくりこなかったのか。首を傾げていた。
 それならばと。もう一度大きく息を吸って。レドを鼓舞していく。
(英知こそが真の力となる……!)
「一番はレド、お前以外にいない!」
「当然、一番は俺だ」
 衝撃的な筋肉からのほとばしる波動を衝撃波として撃ち放つレド。その衝撃波には殺気が込められており、観客たちを駆り立てるように襲い掛かる。
 殺傷力はないものの、ステラの天蠍宮の響声によって強化された衝撃波は観客の心を鷲掴みにした。
「ナイスプリケツ!下半身も震えてるぞ!!」
「こいつぁただのケツプリじゃねぇ。ロイヤルケツプリンスだ!」
 ステージに立つ孤高のロイヤルケツプリンスは、突如湧き上がる"ロイプリ"コールに少々困惑しつつも、冷酷なその視線をステラに向けていた。
(ステラの声が聞こえてつい共感してしまったが……)
 ユーベルコードを用いた戦闘力増強による筋肉底上げ作戦にレドは少々思うところがあるようだが、善意100%で一生懸命に応援しているステラを見ると、何も言えなかった。
 レドはその後、他の参加者と同じようなポージングをして、ステラも少しずつ掛け声になれてきたのか、それぞれの立場でボディビルを楽しみ、レドが躍動する間は最後までロイプリコールが鳴りやまなかった―――。

●ふっ!ふっ!ふんどし!どしどしふんどし!
「いぇーっ! 待ってました筋肉大博覧会! ひゅーっ!」
 三千院・操(ネクロフォーミュラ・f12510)は、この筋肉の祭典を満喫していた。一般参加筋肉さんはしっかり眼に焼き付けておくべく眺めていた。
「ラジエル、撮影術式の準備はいい?」
「撮影?むしろ参加するべきでしょう」
「……へ? 飛び入り参加歓迎?」
 ステージをよく見ると次々とエキシビションに参加している猟兵たちが、熱狂的な観客から熱い声援を貰いながらそれぞれポージングを決めていた。
「あっ、あーっ、体が勝手に!勝手にー……おれの筋肉をみろーっ!!」
 操が服を破くようにキャストオフ。そう。操はフンドシ一丁漢気スタイルでステージの上に立つ!
「褌の日ってことで白褌穿いててよかったー!」
「ふっ!ふっ!ふんどし!どしどしふんどし!」
 白褌がキマってる操に、観客からは喜びのフンドシコールが奏でられる。太腿と上腕二頭筋と胸筋と。いくつか自信のある筋肉のアピールを考慮したポージングを選択してく。
 フロント・ダブルバイ・セップス。サイド・チェスト。バック・ダブルバイ・セップス。サイド・トライセップス。
 それぞれのポージングの旅に歓声が上がる。筋肉の使い方を体得している操は、胸、背中、腕。それぞれのパーツの筋肉に適切な力を加えて、より魅力的な筋肉映えとなるように調整する。
「そしてモスト・マスキュラーだーっ!」
 操はトドメと言わんばかりに最もたくましいと言われる両拳を胸に近づけ、前傾姿勢を保つようなポージングをする。
「全身の筋肉が喜んでいるッ!!」
「全肯定肉体戦士ッ!ジャスティス筋肉ッ!!」
 操が最後に挨拶すると、会場からは拍手が沸き起こる。会場は今、筋肉によって繋がった仲間と一体し。何よりも熱狂的な空間となったのだ―――。

●エピローグ
「以上をもちまして、エキシビションマッスルショー。閉幕とさせて頂きます。再度登場して頂きましょう!個性的なマッスル魂を見せつけてくださいました。一般通過マッスルの皆様です!」
 司会の人の声の呼びかけに、猟兵たちを含むエキシビションマッスルショー参加者が一同に集い、再度紹介されていく。それぞれもう一度ポージングをしたり、手を振ったりと。まんざらでもない様子だった。
 エキシビションということもあり、勝敗や順位付けは行われなかった。そう、肉体を競うのは手段ではあって目的ではないのである。
 己を鍛え美を追及する。ただそれだけのことなのだろう。猟兵たちは楽しくも熱意溢れるひと時を胸に、猟兵の日常。戦いの日々へと戻っていく。
 だがきっと今日という日を忘れることはないだろう。筋肉はきっと、全生物の心の中にいるのだから―――。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月14日
宿敵 『四四八『デビルズナンバーおかし』』 を撃破!


挿絵イラスト