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誤射の言い訳、Q・M・K!

#UDCアース

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#UDCアース


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 とある雑居ビル群、その中の一つに入れば一階フロアはがらんとし。
 恐らく前のテナントが荷物の一部を残して引っ越したのか、はたまた次なるテナントが入る前に、少しずつ荷物でも運び込んでいるのだろうか。
 幾つかの段ボール箱が無造作に置かれたり、雑多な物品が適当に放置されていたのである。
 これだけならばよくある光景、だがここにオブジェクトが関係していたとしたら?

 夜、上層階に予定があった一般人がビルに入れば、がらんとした一階フロアに鳴り響くけたたましい着信音。
 なんだ、誰かいるのかと電気をつけてみるもそこには人影ひとつなく、ただダンボールの上に放置された電話が一つ、むなしく呼び出し音を鳴らしていたのだ。
 誰かの忘れ物、下手にかかわると面倒だといつもなら無視してしまうのだが、なぜかこの電話に出なければ、という意識が働いて。
 自然と足が電話の方へ、そして通話ボタンを押して耳に当てれば聞こえてきたのは不気味なまでの、機械的な話し声。
「モシモシ?」
「も、もしもし? あの、ビルに置き忘れてた電話を見つけて、着信していたので」
 不自然に思いつつも状況説明。
 とりあえず持ち主に返さねば、と思っていたのだが、さらにその電話からは妙な言葉が。
「こんな夜は、命を落とす奴が多い……今夜もまた、誰かが命を落とす……。
 それは、あなたかもしれない」
「な、なにを……うっ!?」
 唐突に告げられた宣告、すると視界が歪んでいき、目の前のダンボール箱が妙に仰々しい木の箱に見えてきて。
 中を開ければ、そこにあったのはこんな雑居ビルにあってはならないもの、自動拳銃であり、その弾薬。
 これを用いて戦わなければ、何故かそう思ってしまい手にとって。
 ビルからでれば、町を徘徊する謎の化け物。
 叫び、銃口向けて発砲すれば命中、消滅していくモンスター。
 こんな所で死にたくないと走れば目の前には十字路が。
 そこから飛び出した影、躊躇なく引き金引けば上がる悲鳴と倒れる人間、そう、人を撃ってしまったのだが……。
「きゅ、急に民間人が来たので」
 口を開いて出た言葉、自分も民間人ではないかと思ったが、いや、自分は銃を手に戦う軍人だと何故か思えてきて。
 同じような軍服姿の者もあらわれ、民間人を撃ってしまった仲間へと声をかけていた。
「仕方ない、戦場で走り回るのが間違いだ。QMK、急に民間人が来たのだ」
「そうだ、QMKだ」
「QMK、QMK」
 人を撃ってしまったのに仕方ない、自分たちは悪くない、QMKだから仕方ないと連呼して。
 集った面々は再び進む、謎の化け物から生き延びるために。

 だが、彼らに見える物は真実だったのか?
 恐怖を押し殺し、銃弾を放った先には何もおらず、されど逃げ惑う民間人だけは本物で。
 途中、彼らの幾名かが謎の兵士に銃撃され、仲間が倒れた後に反撃とばかりに放った銃弾は敵兵士を打ち倒す。
 倒れた仲間も、倒した兵士も実体を持つこの状況。
 そう、彼らは化け物の幻影に怯え、何故か軍人だと思い込み、敵兵士を倒すという思考に支配され……同じ様におかしくなった人々を撃ち、何も知らぬ民間人を巻き込んでいたのだ!


「ガンシューティングゲームでぇ、一番の敵はぁ。
 飛び出してきてぇ、適当に走りまわってぇ、誤射しちゃうとぉ、ライフとかスコアを下げてくるぅ、民間人だと思うのですよぉ」
 何故かゲームの話題を振ってくるノクス・フォルトゥナ(強化人間のマジックナイト・f17760)が猟兵達に躊躇なく説明を開始していた。
「えぇとですねぇ、今回はぁ。
 ゲームの中の登場人物だと思い込んでしまう危険なものがぁ、発見されたのですよぉ。
 本人たちはぁ、銃を手にしてモンスターとかぁ、敵の兵士をやっつけるゲームの登場人物だと思い込んでしまってますがぁ。
 手にしてる銃は本物でぇ、実際に殺しあってぇ、巻き込まれた民間人が死んでしまうのですぅ」
 なんてはた迷惑なオブジェクトだ。
 そんなオブジェクトが雑居ビル群のテナント不在だったり、引き払う直前だったり、入居前の空きテナントだったりと、人気のないテナント群に影響を及ぼして。
 関係しているオブリビオンが実銃をそのスペースに設置、謎の電話を取ってしまった人々が洗脳され、銃撃戦を開始するという。
「まずはぁ、皆さんも登場人物となってぇ、この銃撃戦を制してくださぃ~。
 置かれてる武器を使ってもぉ、何か持ち込んでもいいですよぉ。ビルの備品を利用するのもアリですねぇ。
 あ、撃ってくるのはぁ、一般人ですからぁ、手加減するなりぃ、何か工夫をしないとぉ、普通に死んじゃいますからねぇ~。
 ゲームにかったらぁ、エクストラステージ、みたいな演出のあとにぃ、近代装備をした歩兵がたくさん出てきますぅ。
 この人たちがぁ、その辺に銃器を隠したみたいですねぇ。
 兵隊さん達をやっつけたらぁ、謎の電話をかけてきたのが出てきますのでぇ、それをやっつけて終わりですよぉ~」
 何だかんだでだらだらしながら、しっかりと依頼の流れを説明するノクス。
 多少過ごしやすい時期になってきたからだろう、多分。
「あ、最初に相手をする人たちやぁ、二番手の兵隊さんたちはぁ。
 一般人な人が紛れ込んだらぁ、異様な正確さで誤射しますよぉ。
 その時にぃ、QMK! って叫ぶのですぅ。
 急に、民間人が、来たので、とかいう言い訳ですねぇ」
 なんだよQMK、と思えるが、そんな叫びで民間人誤射を正当化するらしい。
 言い訳にしてももっといい物があると思うのだが、そこはまあ、オブジェクトの影響ということだろう、多分。
「情報はこんなものですねぇ~。QMK、急に民間人が来たので、とかぁ、語呂がいいけど無茶苦茶な言い訳ですぅ。
 こちらもぉ、似たような略語でぇ、やっつけちゃっていいかもですねぇ。
 QMK、急に味方がきたので、とかどうですかぁ? 相手を敵だと思って撃っちゃってぇ、でも味方な気がするのでぇ、急に味方が来たから誤射っした、とかいう言い訳ですよぉ」
 それは敵を敵だと認識して撃ったので、急に味方が来たので、という言い訳は当てはまらないのでは、という疑問があるが。
 敵を味方と誤認して、でも急に味方が来たので誤射しちゃったからQMK、急に味方が来たので、が成り立つのだとか力説しつつノクスはグリモアを起動。
 ゲームの登場人物になりきって、民間人への被害を出すオブジェクトを利用した邪神の駆逐へ、猟兵を送り出すのであった。


紅葉茉莉
 こんにちは、紅葉茉莉です。

 ガンシューティングゲーム一番の敵は民間人、ノクスも言っていましたし間違いない、はず。

 そんな前置きはさておいて、ギャグでありシリアスにもなりえるシナリオをお届けします。
 オープニングにもあるように、第一章ではオブジェクトの影響で自分が兵士だと思い込み、実銃で敵チームを射殺しようとする人々を全員、無力化させてゲームの勝利者になることを目指します。
 なお、相手は一般人ですので攻撃手段次第でとんでもない事になる事もあります、ご注意下さい。
 二章では、エクストラステージとして強力な軍隊、という扱いで出現するオブリビオンの集団を手加減無用で撃破して下さい。
 三章では、オブジェクトを利用して人々を洗脳して殺し合いをさせたオブリビオンが姿を見せるので、これを撃破し終了となります。

 なお、プレイング次第でシリアスになるかギャグになるかが決まります。
 行動はギャグだけどシリアス描写。
 シリアスに真面目に行動してるけどギャグ描写。
 そういう形にしてみたい、という方はその旨をプレイングに記載いただくと対応させていただきます。

 なお、一章、二章の敵は、民間人がランダムで迷い込んだ際に、的確に民間人誤射を決めてきます。
 急に民間人が来たので、思わず撃ってしまうのでしょう、仕方ないです。

 そんなやらかしの略語、QMKに対抗する、略語を作って押し付けて遊ぶのもアリです。
 それっぽくて勢いがあれば何とかなる、と思います。

 なお、この略語の元は確か……QBKかなぁ。
 知っている人は知っている、そんな略語です。

 では、ここまで長文を読んでいただきありがとうございました。
 ご縁がありましたら、よろしくお願いします。
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第1章 冒険 『呪いのゲエム』

POW   :    迫りくる危機に対処する

SPD   :    最速でゲームクリアを目指す

WIZ   :    緻密な戦略でゲームを攻略する

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ナイン・キーロ
撃ってくださいとばかりに目の前に飛び出す民間人は、ガンシューのお約束だよね
というわけで、僕もお約束のアイテムを使うよ

じゃじゃーん、ガンシューの無敵の盾!
ま、ライオットシールドなんだけど、これを構えてビルに【突入】するよ
防弾の盾で洗脳された人の銃撃を防ぎながら突っ込んで、そのまま盾で殴り倒して制圧しちゃおう
銃を押収して手錠をかけたら、適当な空き部屋に放り込んで進もうね

いやー急に民間人が(撃って)来たので、殴り倒しちゃったよ
QMKだから仕方ないね、でもちゃんと加減して殴れる僕はさすが正義の味方の警察官!
おっと、また撃って来た――はいどーん、QMK!

描写はギャグでもシリアスでもどちらでも可、お任せで


八条・麻乃
誤射を防げないなら、誤射の被害を最低限にすればいいの。
つまり誤射されたら「目がびよーんと飛び出て(←パーティーグッズ着用)、撃たれた部分に白い×な絆創膏を貼り、オーバーリアクションで退場」していれば、だんだん世界が歪んでコメディになり、被害が抑えられる筈!

といいつつ、とりまクリアしないとお話にならないので。
コメディ成分を上げるために、自分が被弾したら↑をやりつつ、服装は「狐のつけ耳と尻尾、そして普段着の巫女装束」で、萌え路線で参加します。
できるだけコメディなリアクションしつつ、程よくサクサク攻略しちゃいましょ。

撃たれても血を見せたり死んだりしませんよ、ぴこぴこ(←下に防弾チョッキは着込んでる)



 各々が銃器を手にした一般人達が展開、銃撃戦を開始するその時に。
 戦場に迷い込んだ不運な一般人……を装って、とあるグループに襲い掛かる恐怖の影。
「誤射を防げないなら、誤射の被害を最低限にすればいいの」
 なんという逆転の発想、相手の民間人誤射がどうしても防げないのなら、その被害を最低限にする為に。
 自らが一般人の役を買って出た八条・麻乃(ただの巫女・f00108)がやってきたのだ。
 民間人を見つけたら、思わず誤射するグループたち。
 ここぞとばかりに反応して、普通にその精度で敵を攻撃すれば良いのに、ってぐらいの正確さで麻乃に迫る数多の銃弾!
「きゃー、うたれたわー! いたっ、傷が増えるー!」
 被弾した、叫んでる、そして倒れない。
 ついでに目玉が飛び出してた、すでにこの時点で普通じゃねぇ。
「な、なんだ!? 民間人なのか!?」
「急に民間人が来たが倒れない!?」
 QMKって叫んだはずが、倒れない民間人なのでびびり始めたグループメンバー。
 というか、急に民間人が来たが倒れないって言ってる奴は普通に射撃で倒してしまうつもりだったんだろう、台詞からその気持ちがヒシヒシと伝わってきます。
「なんてことすんのよ、あなたたち!」
 あ、銃撃されてた麻乃さんがお怒りだわ。
 何か漫画でよくあるような、バツ字状に組み合わさった白い絆創膏をつけたりとかで、シリアスな銃撃戦というゲームが一気にコミカル要素を前面に押し出してるガンシューティングの様相を呈してきた。
 えぇー、俺たち、シリアスに命がけの戦場に行くはずじゃなかったの?
 これじゃあ、くっそぉ、このやろう! って被弾した時に言ったり、誤射した相手が「オーノー」って間の抜けた台詞を言ってライフが減るゲームな流れになってきてる。
「あっ、また撃ったわね、覚えてなさい!」
 うへぁ、まーた被弾して目玉を飛び出して、そのまま退場しちゃったよ麻乃さん。
 あ、ご安心ください、飛び出す目玉はよくあるパーティーのドッキリグッズ、本当に目玉が飛び出すわけないじゃないですか。
 しかしこれはいけませんね、完全にダメなガンシューティングゲームな流れだ。
 こんな流れを変える要素はないものか?
 その時である。
 壁がブチ破られて、謎の勢力(一人)が突入してきたのである!
「じゃじゃーん、ガンシューの無敵の盾!」
 どこぞの青い、タヌキと勘違いされる未来の猫型ロボット風に防弾、防炎仕様なライオットシールドの紹介しつつ、それを構えて姿を見せたのはナイン・キーロ(警察犬・f29299)
 やべぇよ、ガンシューティングの盾とか最強じゃん。
 もうその材質で戦車とかパワードスーツ作れよ、って言われるぐらい、敵のロケットランチャーだろうがすげぇ質量の物理攻撃だろうが、謎のビームだろうが防いでくれる最強の防具じゃないか!
 ペダルを踏んで姿を見せた時だけダメージを受けて、ペダルを放して隠れてれば無敵っていうあのチート装備を持ち込むなんて!
「くっ、ダメだ、盾で攻撃が防がれる!」
「回り込んで攻撃しろ! 盾の裏側だ!」
 あ、防具の説明とか攻略法みたいな事を言い出す奴がいる、よくある敵がこっちを倒す為に動いた時に、丁寧にどういう風に動いてくるか教えてくれるアレですね。
 まさにお約束。
 でもね、盾って攻撃を防ぐだけのものじゃないんですよ、現実世界だと。
「おっとぉ、近づいてきたね。じゃあ仕方ないね、接近戦だからね、どーん!」
 回りこもうと盾を構えたナインに近づき、迂回を始めた男を認めて急接近。
 先ほど、壁をブチ壊した時の要領で。引いてダメだし押して殴れといわんばかりの勢いで銃持つ男を殴り飛ばすナインさん。
 派手に吹っ飛び武器を落として気絶してるぜ、一般人だからね。
「いやー急に民間人が(撃って)来たので、殴り倒しちゃったよ」
 まさにQMK……じゃねぇよ!
 一応、QMKって単語が当てはめられる状況だけど、大切な部分である殴り倒しちゃったよ、を含む部分がねぇよ!
 あと吹っ飛ばしたついでに手錠をつけてしっかりと無力化させるシーンだけ、華麗に相手をうつぶせにさせて、迅速に後ろ手にして手錠をはめてから座る姿勢にして壁にもたれかけさせたりとか。
 ここだけ特殊部隊が民間人か民間人に変装した敵勢力かわからぬ者を、速やかに拘束するカッコイイシーンにするんじゃねぇ!
「くそっ、撃て、撃て! 盾から身を出した瞬間を狙え!」
 そんな中、仲間がやられたからって無駄うちを始めた男たち。
 でも民間人への正確な誤射とは違い、ここは通常の敵っぽく殆どの弾が外れていくお約束なノーコン射撃。
 盾を構えず、攻撃もせずに突っ立ってても8割は外れる安心仕様さ!
 だがまあ、そんな状況だからってクリアしないと話が進まないわけでして、攻撃手が必要だが……。
「狐巫女、ただいま参上ですよー、ぴこぴこ」
「ふぁっ!? み、民間人……かもしれない!」
 帰ってきたぞ、麻乃が。
 ただし、狐の付け耳と付け尻尾を揺らし、巫女服装備な狐巫女バージョンで。
 とりあえず民間人、な気がしたので発砲しちゃった男たち、でも民間人……にしてはぶっとびすぎてるので外れている。
 化け物とかの類に誤認されたのかもしれないね、仕方ないね。
「あっはっは、撃ってくださいとばかりに目の前に飛び出す民間人は、ガンシューのお約束だよね。
 まあ確実に民間人じゃないと思うけど」
 乱入してきた麻乃を見てのナインの感想。
 まあそれで概ね合ってる、どう見たって民間人じゃないし民間人とするならこんな夜に、命を落とすやつが出そうな場所にホイホイとやってくる謎のコスプレイヤーって事になるし。
 いやしかし、でもなんで狐巫女なんでしょう、萌えを狙った路線かなぁ!
 おかしいなぁ、シリアスなゲームを利用しての殺人ゲームだったのに、何故かここは既にギャグ時空に飲まれつつあるぞぉ。
「こんこーん、と近づいてからの……あちょー!」
「へぶぅ!?」
「アルファ1がやられた! アルファ2、援護を!」
 動揺している男達に飛び跳ねながら接近した麻乃さん、そのまま水平チョップで吹っ飛ばしたら、派手に吹っ飛びKOされてく男。
 シリアスにコードネームで呼び掛けてますが、もうそんな事言ってもシリアスは帰ってこないんやで。
 とりあえず射撃して撃退しようとしてる人もいますけど、そんな事をしたら、ほら。
「おっと、また撃って来た――はいどーん、QMK!」
 ナインが近づいて殴り飛ばしていた。
 いやあ、やはりガンシューティング最強はシールドですねぇ!
「QMKだから仕方ないね、でもちゃんと加減して殴れる僕はさすが正義の味方の警察官!」
 こ、このやろう、QMKって言えばなんでも許されると思ってやがる……っ!
 QMKに無理矢理単語を当てはめて、やりたい放題するつもりだな?
 そんな中、めっちゃ麻乃さんが被弾してた。
 でもガンシューティングのボスキャラよろしく、ウィークポイントに当てないとまったく無意味、みたいな風貌でツカツカと撃ってる人に近づいて今度は容赦のない前蹴り、通称ヤクザキック!
「撃たれても血を見せたり死んだりしませんよ、ぴこぴこ」
 被弾して破れた巫女服、その下から覗くのは万全な装備の防弾チョッキ。
 これさえ装備していれば、民間人が撃たれても安心……なわけねーだろ!
 しれっとやれてるのは貴女が猟兵だからですよ?
 それと語尾にぴこぴこ、ってつければ色々と怪しかったり胡散臭かったり、その他諸々の疑惑があってもどうにかなる、みたいに思ってないですかねぇ?

 そんなこんなでガンシューティング最強装備の盾でシリアスに、だけどコミカルにQMKを解釈したナインと。
 被弾モーションが大げさだったり、戻ってきたら謎の狐巫女による萌え萌えぱうわぁ(発揮できたかはわからない)で張り倒す麻乃さん。
 二人の活躍で、この部屋に集っていたグループは全員が無力化していたという。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

モン・サンシン
なんか怖いゲームになってるみゃ。オバケ作戦は微妙そうだから今回はうみぼうずくん(ジャイアントオクトパス)に捕縛してもらってついでに『罠使い』も利用して足払いしつつ不味いもので悶絶してもらうみゃ。うみぼうずくん今回は怒って巨大化はしなそうだけど早めに『武器落とし』で無力化したら更に不味いもの食べさせておくみゃ。
みゃふふ、タコさんの足とぬめりに耐え切れるかみゃ?ついでにタコの衣装で驚かすみゃ。攻撃は基本しないか手加減だけどイタズラの方が楽しいみゃ。みゃっふっふ、どうなるかみゃ?


黒木・摩那
ゲームの登場人物になり切って、民間人を誤射するゲームとか。
さすがは邪神の考えることはえぐいです。

ともかく放置してこのまま被害を広げるのはいけません。
さっさとゲームオーバーにしてしまいましょう。

自称兵士たちはヨーヨーで【武器落とし】して、【念動力】で回収。
【ダッシュ】で懐に飛び込み、UC【サイキックブラスト】の電撃で落としていきます。

紛れ込んだ民間人への自称誤射は【念動力】で弾道を逸らして外します。

QMKは「急に祭り来たっー!」ですかね。
自称兵士の狩り祭りの始まりですよ。



 銃撃戦と見せかけて猟兵による一方的な制圧が発生していた。
 まあ身体能力とかを含めて色々と差があるし仕方ないね。
 そんな戦場はここにもあるのである。
「ゲームの登場人物になり切って、民間人を誤射するゲームとか。
 さすがは邪神の考えることはえぐいです」
「そう聞くと、なんか怖いゲームになってるみゃ」
 雑居ビルの内部にゲームプレイヤーな集団を発見、様子を伺う中で合流した黒木・摩那(冥界の迷い子・f06233)とモン・サンシン(未来小猫モン・f00444)が言葉を交わす。
 集団でチームを組んでいる状況、となれば下手に散開される前に片付けるのが最上とばかりに二人は頷き、ガンシューティングに魅了された一般人たちへの攻撃を開始する。
「では、私が仕掛けますのでその後はお任せします」
「まかせるみゃ! オバケ作戦は微妙そうだから今回はうみぼうずくんに捕縛してもらって不味いもので悶絶してもらうみゃ」
 先ずは自分が相手の武装を解除する、という事で動く摩那。
 モンがいう悶絶、という単語に一抹の不安を覚えつつも放置して被害を増やすわけにはいけないと覚悟を決めて。
 さっさとゲームオーバーに追い込んで、その結果悶絶必至の酷い目にあってしまってもそれは仕方のないことです、なんて自分に言い聞かせながら突入を。
「QMKは、急に民間人が来たので、ではありません!
 急に祭り来たっー! ですよ」
 ガラス戸をぶち破り、ダイナミック☆入場を決める摩那。
 しっかりとQMKの認識を上書きし、反応遅れた兵士目掛けて急接近。
 そのまま懐から超可変ヨーヨー、エクリプスを取り出して右手に装着、躊躇いなく腕を振るえば目にも止まらぬ速さで空を舞い、兵士の持つ銃器に直撃を。
 思わず引かれた引き金により一度、発砲音が鳴り響くも銃声はそれだけで、衝撃に耐え切れずその兵士はマシンガンを手放してしまったのだ。
「うわっ、なん……くそっ、すぐに拾って……あっ!?」
 地面に落ちる自らの愛銃(手にして30分未満の代物)を拾い上げようと手を伸ばす兵士、だがそれより早く摩那が念動力でその銃を兵士の足元から動かして、手の届かぬ場所へと移しながら別の兵士に飛び掛り。
「自称兵士の狩り祭りの始まりですよ」
「ひっ……うぐっ!」
 銃器の取り回しが困難な至近距離、手を伸ばせば相手を掴める位置まで近づいて。
 掌に電撃纏った摩那を見て恐怖に引きつる顔を見せた自称兵士、だがそんなもので摩那の仕置きは止まらない。
 ぐっと腕へと押し付けられた掌からは強烈な電流が流れ込み、一瞬にして腕の感覚を奪い取り、自称兵士は銃を取り落としてしまっていたのだ。
「はーい、武器を落としてしまったら戦えませんね、というわけでゲームオーバーです。
 あ、コンテニュー画面はあちらですのでー」
 武装解除された兵士達、そこへ容赦なく浴びせかけるゲームオーバーの言葉。
 コンテニューしたければ、という事で武装解除された一団に出口の方を指し示し、とっとと出て行くように促すが抵抗するのが兵士というものである。
「ふ、ふざけるな! こ、こいつは民間人じゃない、敵だ、超能力者な敵だ、撃て撃て!」
 出ていくものか、仲間と共に乗り切ってやるとばかりにまだ武器を持つ自称兵士が奮起するが、摩那ばかり見ていたのが不味かった。
 派手に摩那が走り回って、武装を解除している間にコッソリと侵入したモンの姿に、誰も気付けていなかったのだから。
「みゃふふ……美味しくたべれるかな? おしおきのじかんにゃー!」
 自称兵士の集団、その後方にこっそり回り込んでいたモン。
 めっちゃいい笑顔で、ジャイアントオクトパスなうみぼうずくんを取り出せば、その触腕が兵士の足を容赦なく絡めとり、あっさりと転倒させる。
「うわぁ、な、なんだこれは!?」
 転げて武器を取り落とした兵士、だがモンの悪戯、を通り越した悶絶攻撃は止まらない。
 ぴょーんと飛び跳ね、転倒した兵士に近づけば、モンの手元には黒くてグルグルしたものや、とても苦そうな粉末や、見るだけ手痛みを感じそうな激辛スパイスが。
 あっ、これ、食べさせられるやつや、と兵士が察したがそれで何が変わるというのか。
「~~~~~~~!!!」
 声にならない何かを言いつつ、地面をバンバンと叩いて不味さをアピールする兵士。
 タコに転ばされるわ、武器は落とすわ、その上とんでもなく不味いものを食べさせられるわで完全に兵士は無力化されていたのである。
 なんて酷い事をするんだ、食べ物を武器に相手を悶絶させるなんて!
 だが、モンの悪戯、を越えたやべぇ行動は止まらない。
「みゃふふ、タコさんの足とぬめりに耐え切れるかみゃ?」
「や、やめろぉ! 野郎がタコに責められるシーンとか誰得なんだぁ!」
 うみぼうずくんが絡みつくことによる拘束、そして武装解除。
 取り落とさずに耐え切れるか、なんて意味で言ったモンの言葉を妙な意味で解釈した兵士がいたりと大惨事。
「そこまでは言ってないみゃ」
「ええ、そう、ですね……きっとそう」
 兵士が解釈したような、よくある薄っぺらい本みたいな展開は考えてないとモンが返答した所に、摩那もそうに違いないと念押しを。
 妙な解釈した奴には仕置きが必要と、モンがまた不味い物を食べさせて悶絶させたりとやりたい放題。
 さらに、物陰に飛び込んで早着替え。
「みゃふふー、こっちにもタコがいるみゃ! にげるのかみゃ!?」
「うわっ、く、くるなぁ!?」
 うみぼうずくんが暴れてやりたい放題、武器を取り落として抵抗できなくなった自称兵士にタコに対する恐怖が芽生えた所に、後ろからタコな水着で飛び出して。
 やばい、自分もタコに酷い目に逢わされる、なんて怯え逃げ惑う兵士を生産したりとやりたい放題。
「みゃっふっふ、兵士の癖に情けないみゃ。いやー、やっぱり悪戯の方が楽しいみゃ」
 うんうんと頷いて、悪戯で大混乱な現場を見て大満足。
 そんなえらいこっちゃな状況下、苦笑しながら摩那は兵士の落とした銃を回収していたという。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

エウトティア・ナトゥア
アドリブ・連携歓迎

QMKか…故郷で言い伝えられている守護神の股下を針を通すような精度で射撃する伝説の狙撃手(人類が滅んでも許されなかった)と似た響きじゃな。
これは気を抜くと危ういやもしれぬのう。
じゃがわしに秘策ありじゃ、急に来たら撃たれるのならわしは視界に入らなければよいのじゃよ。
屈強なご先祖様達にお越しいただいて銃を持った一般人やモンスターを鎮圧していただくのじゃ。
鎮圧したら持ち込んだ【手作りの縄】で捕縛、ついでに迷い込んだ一般人も保護してUDC職員へ引き渡すかの。
うん?敵は武装しているじゃと? Q(屈強な)M(マッスルの集団が)K(駆けてくる)のじゃ、素人が銃を持った程度が勝てる訳なかろう


ザガン・アッシム
【アドリブ及び連携歓迎】

QMK…か。
確かに俺が出向いてた戦場でも丸腰で飛び出してくる奴はいたな。
…服の下に爆弾巻いてたのが殆どだったけどな!(傭兵ジョーク)

先ずは【地形を利用】して【闇に紛れ】、相手の接近を確認後、【先制攻撃】でUCを使用する

迷宮(塹壕)内に閉じ込めたら、『塹壕の壁の上』を通って近づき、相手を見つけ次第、塹壕の上からレフトアーム・ベーシックのゴム弾で【気絶攻撃】を行い無力化させる

塹壕ってのは、こういう風に使うんだよ。その為に態々『掘り下げて』あるんだからなぁ!

塹壕内に紛れ込んだ民間人を撃とうとする敵がいたら即アンカー・ワイヤーで【捕縛】し、スタンガン位の【属性攻撃】で無力化する


四季乃・瑠璃
※ギャグ描写希望

UCで分身

緋瑪「QMK!QMK!」(叫びながら景気良くボムを兵士(一般人)に投げたり、銃弾でヘッドショットしたり)
瑠璃「緋瑪!?」
緋瑪「QMKって言えばみんな殺して良いって聞いたから…」
瑠璃「良くないよ!?」
翡翠「QMK(急に みんな 殺したので)?あ、でも兵士の人達死んでないね」

緋瑪「ちゃんとUCで非殺傷になってるから大丈夫!今回は「洗脳された意識のみ」を対象にしてるから、幾ら攻撃しても肉体的には死なないよ」
瑠璃「…精神にダイレクトキリングしてるから、自分が死ぬトラウマくらいは植えつけそうだけどね」
翡翠「本来は非実体の敵用のUCなんだけど…こういう使い方もできるってコトで…」


黒沼・藍亜
「射線上に立つなって、私言わなかったっけ?」
「ガタガタ抜かしてんじゃないわよー!」
どうしても誤射って聞くと上のセリフの二人が脳裏に浮かぶんすよね……
え?誰かって?あるゲームのキャラ達の話

【本題】
で、一般人煽動系っすか…また厄介な……
でもこっちは非殺傷系武器持ち
改造記憶消去銃で遠慮なく気絶攻撃撃ちこんでいくっすよ

足元にUDC広げて沼から延ばした触腕で捕縛し、武器落としして奪取、敵の銃弾は触腕受け。
同時にUC【昏く暗い黒い沼】で落とし子も呼び出し制圧にかかるっす
あ、手加減はさせるっすよちゃんと
加えて「いかにもな人外の敵」を用意する事で対「人」誤射減らそうという姑息な試みっすね

※アドリブ他歓迎っす


ロベリア・エリヌス
一発だけならグッドラックなノーカウントというわけね
でも現実でそんな訳無いじゃない
その一発は、とても重いものなのよ

【クロックアップ・スピード】で加速
高速移動しつつ【催眠術】で参加者の脳を【ハッキング】

取り合えず一般人の姿を認識しなくしておくわね
撃つべき対象が消えれば被害は抑えられる筈よ
序に全く人が居ない方向にだけ怪物を幻視させようかしら?

一応無力化もしておかないといけないのかしら?
それなら「君たちは兵士ではなく、狩られるだけの一般人だ」とかどうかしら?
…これだと恐慌状態に陥るだけね
幻肢痛の応用で何らかの攻撃で負傷したと思わせて、「衛生兵」の私が制圧…もとい確保していくわ

…人生はゲームでは無いのよ



「QMK……か」
「QMKか……」
 どこで区切るかの違いで、文字数がまったく同じな感想の出だしをしていたのはザガン・アッシム(万能左腕の人機兵・f04212)とエウトティア・ナトゥア(緋色線条の巫女姫・f04161)
 これは同じような感想が出てくるのかと思ったが、まあ出身世界が違うのでまったく違う意見が出てくるんですけどね!
「確かに俺が出向いてた戦場でも丸腰で飛び出してくる奴はいたな。
 ……服の下に爆弾巻いてたのが殆どだったけどな!」
「ほほう、それは危険な奴じゃ。わしが知っておるのは故郷で言い伝えられている守護神の股下を針を通すような精度で射撃する伝説の狙撃手じゃな」
 戦場傭兵ジョークを飛ばすザガン、というかそんな危ない物を巻きつけて飛び出してこられては命が幾つあってっも足りんわい!
 あとエウトティアさん、その狙撃手ってかなり危険な人ですよね!? 人類が滅んでも許されることが無かった存在って危なすぎませんかねぇ?
 後ろに立つと許されないスナイパーか何かですか?
「HAHAHA、そいつぁトンでもない狙撃手だな、戦場じゃ絶対に出会いたくない」
「安心せい、最早滅んだ文明の時代、その頃の話じゃから生きてはおらんじゃろ」
 妙に意気投合しちゃってる二人、あぁ、こうしてQMKに新しい謎の意味が付与されていくんだろうなぁ。
 そんな中、別の意味で誤射に対して思いを馳せる者たちも居る。
「うーん、誤射っすか。「射線上に立つなって、私言わなかったっけ?」「ガタガタ抜かしてんじゃないわよー!」
 どうしても誤射って聞くと、上のセリフの二人が脳裏に浮かぶんすよね……」
「一発だけならグッドラックなノーカウントという解釈をしているわけね、今回の相手は。
 それにしても、その二人って誰なのかしら?」
 誤射に関して思うイメージ、それを語る黒沼・藍亜(人間のUDCエージェント・f26067)とロベリア・エリヌス(recorder・f23533)
 そんな中、ロベリアが藍亜にそのセリフは誰が言ったものなのか、と尋ねると。
「え? 誰かって? あるゲームのキャラ達の話」
「な、なるほど……そういうセリフがあるのね、ゲームの中で」
 今回の敵というか戦場がガンシューティングな場所なので、そこからイメージしてしまったのだろう。
 まあそんな射撃がかかわるゲームの名台詞は色々あるからね、思い入れのある台詞があっても仕方ない。
 そんなこんなで納得したロベリアさん、だがこれはゲーム……に見えて現実で銃器を用い、発生してしまう悲劇でもあるわけで。
「ま、今回の被害者……でいいのかしら、ゲームの登場人物になりきってるけど。
 現実でそんな訳無いじゃない。その一発は、とても重いものなのとわからせないと、ね」
「そうっすね、ゲームと思い込んだまま、悪事を行わせるわけにはいかないっすから、ここで食い止めるっすよ」
 ふっと息つくロベリアと、改造記憶消去銃を構えて不敵に笑い、容赦なくやると宣言する藍亜。
 ここに4人の猟兵が集い、各々の手段でもって一大グループとなった集団を無力化する作戦が始まろうと……。
「QMK! QMK!」
 始まる前から始まってた。
 少女の声で響き渡るQMK! の掛け声と、同時に響く爆発音と銃声が。
「緋瑪!?」
 その大惨事を引き起こした、自分の分身に思わず声をかけていたのは四季乃・瑠璃("2人で1人"の殺人姫・f09675)
 まあそらそうか、自分の別人格の分身が作戦とか全部無視していきなり爆破とか銃撃仕掛けてたんだから驚くのも無理は無い。
「QMKって言えばみんな殺して良いって聞いたから……」
「良くないよ!?」
 おう、緋瑪さんや、なんて拡大解釈してんですか?
 あくまでそれは『急に』『民間人が』『来たので』という、誤射しちゃったときの言い訳であって殺して言い、って言う免罪符な言葉じゃねーぞ!?
「QMK(急に みんな 殺したので)? あ、でも兵士の人達死んでないね」
 そんなぶっ飛んだ意見を出してる緋瑪に対し、同じ外見で別人格が宿った人形、翡翠がこんな解釈かな、なんて事で。
 急に みんな 殺したので という、新しいQMKを提案していた。なんてものを。
 だがしかし、銃撃されたり爆破された兵士は死んでいない、どうしてなんだよぉ!?
「ちゃんとUCで非殺傷になってるから大丈夫!
 今回は「洗脳された意識のみ」を対象にしてるから、幾ら攻撃しても肉体的には死なないよ」
 なるほど、ユーベルコードで洗脳されてる意識のみを狙っているから大丈夫なんですね!
 これならいくら攻撃しても安心安全、やりたい放題、爆破し放題になっている……わけねーだろ!?
 明らかに精神にダイレクトアタック、今は兵士になりきってるけどそこの人たち、元は一般人だからな!?
「う、うわぁあああああ! 腕が、足がぁ!?」
「やめてくれぇええ、もう、もうだめだぁああ!」
 めっちゃ絶叫してる、そして傷ひとつ無いけど、銃弾で蜂の巣にされたり、爆破物で吹っ飛ばされた自分をイメージして苦しんでいた。
「……精神にダイレクトキリングしてるから、自分が死ぬトラウマくらいは植えつけ……ちゃってるね、これは」
 のた打ち回ってる自称兵士たち。
 外から見れば、一人の少女が煙だけ出る爆弾を投げつけて、視界を塞いだり。
 引き金を引くと、パーンと音がする玩具の銃を突きつけて脳天を打ち抜く動作をしているだけ。
 だがそれらを受けた兵士っぽい見た目の人々は自分から吹っ飛んだり、転倒したり。
 いや、ヘッドショットされたら生きてないし動かないだろう、って状況なのに、頭を撃たれた、死んでしまう、助けて、とか叫んでなんともシュールな光景に。
「本来は非実体の敵用のUCなんだけど……こういう使い方もできるってコトで……」
 そんな酷い光景を前にして、翡翠がお後が宜しいようで、みたいな感じで〆にかかっていた。
 いやまて、〆たらそれでいい感じだけど、あなた達がグループを攻める猟兵側の先鋒みたいな感じだからね!?
 しれっと終わらせると他の人の出番が無いからね?
 そんなこんなで突入からの爆破(精神攻撃)で自称兵士の集団が分断された、ならば後は別の猟兵による、各個撃破の始まりである。

「くっ、くそっ、あんな敵がいるなんて!」
 4人のグループになり、逃げた兵士が先の強襲に対し驚愕しつつ、なんとか逃げ延び立て直そうと画策する。
 だが、逃走を許すほど猟兵は甘くは無い。
「ハッハー! これでお前らは文字通り袋の鼠よぉ!!」
 逃げ込んだ先で急に聞こえた男の笑い。
 それと同時に地面が陥没、成人男性の背丈を越える溝が迷路のように張り巡らされた塹壕へと姿を変えたのだ。
「な、なんだこれは!?」
「おちつけ、先ずは脱出することを考えて……」
 塹壕内部に取り込まれた兵士達、慌てふためく者や、落ち着いて脱出を図ろうとするものなど、それぞれの反応に差がある中。
 この塹壕をユーベルコードで生み出したザガンは兵士達の反応を見極めて、リーダー格に目をつけてターゲットロック。
 塹壕の壁の上、つまりは高所を押さえて小集団に近づけば、リーダー格の頭部へと自らの機械化した巨大な左腕を突きつけて、容赦なくゴム弾を発射していた。
「ぐぉ……」
 くぐもった悲鳴、それと同時に前方へつんのめり意識を手放す兵士。
 チームの中核が一撃で昏倒した現実に怯えた残りの兵士が思わず振り向き、闇雲に引き金を引きながら銃弾を放つがそんなものはあたらない。
 壁を飛び越え反対側に退避して。
 追うか逃げるか、逡巡している機会を逃さず再び跳躍、壁を乗り越え急降下。
「塹壕ってのは、こういう風に使うんだよ。その為に態々『掘り下げて』あるんだからなぁ!」
 敵の攻撃を凌ぎ、そして塹壕の構造を利用しての不意打ち。
 視界不良の中で判断が遅れればこうなるとばかりに残る三人に急接近、放たれた銃弾を左腕で受け流しながら右手で拘束、一人を地面に押し倒し。
 そのままの勢いで二人目、三人目とゴム弾とワイヤー射出でそれぞれ気絶と拘束し、ザガンはこの小集団を完全制圧していた。
「さぁて、こっちは制圧完了だが……他はどうかねぇ、お手並み拝見ってところか」
 ユーベルコードを解除、塹壕を消失させつつワイヤーで気絶した兵士を全員拘束しながら、彼は別の場所で聞こえる銃声に耳を傾け、その推移を見守るのであった。

「元々は一般人、されど洗脳で兵士となった気持ちか。
 これは気を抜くと危ういやもしれぬのう」
 分断されてもなお抵抗する姿勢を見せる、自称兵士の集団がビルから飛び出すその様子。
 別の雑居ビルの二階に陣取り、様子を伺っていたエウトティアが油断ならぬ相手と何かこう、ゲームの中ボスが主人公たちを見ながら言いそうなセリフを言っていた。
「じゃがわしに秘策ありじゃ、急に来たら撃たれるのならわしは視界に入らなければよいのじゃよ」
 危険な状況にありながら、余裕を見せていたエウトティア。
 そこに繰り出される秘策、それは視界に入らないという単純かつ絶対的な回答であるッ!
 天啓、まさに天啓ッ!
 姿を見せないままに攻撃すれば、一方的に戦える。そして急に姿を見せた者に高精度で攻撃、もとい誤射する相手の攻撃も無効果できるというダブル効果。
 じゃあどうやってそんな事をするのか、というわけなのですが。
「御岩に鎮まりし代々の御祖様、我が願いをお聞き届けくだされ」
 あ、そうでしたね、そういえばエウトティアさん、あなたは精霊とか祖霊とか呼び出すタイプの人でしたものね。
 自分の代わりにそういった方々に働いてもらうんですね、よくわかります。して、今回呼び出した方々は?
「ふふふ、今回は屈強なご先祖様達にお越しいただいて銃を持った一般人やモンスターを鎮圧していただくのじゃ」
 おう、なんじゃそのご先祖さまたちは!?
 昔に、神輿を担いで走り回ってたような気がする筋肉モリモリなマッチョメンの集団じゃねーか!?
 やめろぉ、別の意味でトラウマを植えつけるような集団をけしかけるのはヤメロォ、ふりじゃないぞ、ヤメロォ!!
 だがそんな制止の言葉を聞かずに攻めるって事はわかってるよ、ほらもう、筋骨隆々なマッチョたちが飛び込んでいったじゃないか。
「うわーっ、なんだ、こいつらは!?」
「ひぃい、筋肉の海にのまれ……あぶぶぶぶ」
 兵士達の絶叫が響き渡った。
 まあそうだろう、強襲から逃れたらマッチョな集団が現れて、筋肉こそ正義、みたいな勢いでパワー勝負を挑まれて。
 投げ飛ばされたり、締め上げられたりしたんだから。
「いやーっ、なにこの人たち!?」
 ついでに迷い込んだ一般人にもマッチョメンたちは目撃されたらしい。
 ただし一般人に対しては紳士的に案内し、UDC組織が待機する場所へ連れていかれたとか何とか。
 そんなこんなで銃撃も通用せず、マッスルパワーに屈した兵士達。
 集団が無力化されたあたりでひょっこり出てきたエウトティアが持ち込んだ縄に縛られ、全員が拘束されるという結末に至っていたという。
「ふむ、お主らも武装していたようじゃが……。
 Q(屈強な)、M(マッスルの集団が)、K(駆けてくる)のじゃ、素人が銃を持った程度が勝てる訳なかろう」
 完全敗北した集団に宣言するエウトティア。
 いや、その、あなたもQMKに別のやばい意味を持たせるんですかぁ!?
 これではQMKが何にでもできる、便利な言葉になってしまうじゃないですか、やだー!

「しかし、一般人煽動系っすか……また厄介な……」
「けど、それならそれでやりようはあるわ……一般人対策は任せてちょうだい」
 逃げる集団を追いながら、藍亜とロベリアが言葉を交わす。
 相手の数はそれなり、そして逃げる先は住宅地になっているのでここで取り逃がしてしまえば、一般人の被害は免れない。
 速やかに手を打たねばならない中、先に動いたのはロベリアであった。
「取り合えず一般人の姿を認識しなくしておくわね」
 パチンと指を鳴らすと同時に超加速、高速戦闘モードとなったロベリアの接近に対応できなかった兵士達は次々と彼女に東部を触られて。
 なんやかんやの催眠術、町を歩く一般人の姿を認識できなくされていく。
「序に全く人が居ない方向にだけ怪物を幻視させようかしら?」
 それだけで一般人対策は十分だったのだが、ついでとばかりに洗脳にプラスアルファを。
 何も無い空間にクリーチャーが見えるように洗脳し、自称兵士達があさっての方向にしか攻撃できないように仕向けていたのだ。
「さすがっす。それじゃ、こっちは非殺傷系武器の改造記憶消去銃で遠慮なく気絶攻撃撃ちこんでいくっすよ!」
 兵士がまともに抵抗できなくなれば、後は早いとばかりに続く藍亜。
 手にした記憶消去銃を構えつつ、足元からはぬるりと広がるタール状の液体を伸ばしていけば、それは黒き触腕へと姿を変える。
「う、うわぁああ、ば、ばけものめ!」
 一般人は見えないまま、大量のクリーチャーの幻影と藍亜の呼び出したモノ。
 それに加えて、不定形の塊である落とし仔までもが藍亜の混沌から姿を見せれば、完全包囲された錯覚に陥って。
 手当たり次第に銃を乱射、恐慌状態故の暴挙であるがその銃弾は何も無い空間を飛び交い、たまたま藍亜やロベリアを狙って飛んだ物も、漆黒の触腕が受け止め弾き、防いでしまえばあっさりと弾切れを起こすのは道理。
 焦る中、訓練もしていない一般人が兵士と思い込んだ状態ではスムーズな弾倉交換ができるわけも無く、ガチャガチャと音を立てて悪戦苦闘する中で制圧作業は始まって。
「はいはーい、ちょーっとやりすぎっすよ、手加減手加減。
 あ、これで気絶してもらうっす」
 慌てふためく兵士を拘束、ちょっとギチギチ締め上げすぎてる落とし仔を諌めつつ藍亜は手にした改造記憶消去銃のスタンモードを起動、電流を流して兵士を気絶させていく。
 いかにも人外な敵を用意して、モンスターの幻覚を見せたロベリアとの連携も相まって。
 洗脳が出来た兵士はあさっての方向を、洗脳できなかった者は藍亜のクリーチャーを狙って攻撃することで一般人への誤射を防ぐという二段構えの防壁に。
「君たちは兵士ではなく、狩られるだけの一般人だ」
「う、うわぁあ、た、たすけてくれぇええ!」
「うーん、やっぱりこれじゃ恐慌状態になるだけだったわね」
 逃げ惑う自称兵士に無力化する為の洗脳を施していたロベリア。
 とりあえず兵士じゃなく一般人、な洗脳では恐慌するだけだと、わかりきっていた答えを見出しながら、別の洗脳パターンを模索して。
「はい、今あなたは腕をやられました。あなたは足よ。ほら、動けないほど痛いでしょ?
 でも大丈夫、衛生兵の私が来たからにはもう安心よ、さ、楽にして」
 とりあえず幻視痛、どこも傷ついていない兵士にここを負傷した、もう動けない、なんて洗脳し。
 その洗脳どおりに特定部位を抑えて痛がる者の背中をさすりつつ、衛生兵だと言い聞かせて安心させるなんともえげつない洗脳である。
 そのまま制圧、もとい確保として、ロープで手足を拘束しつつ武装を解除。
 怪訝そうな顔をした自称兵士達の前で彼女はパンと手を叩き。
「……目覚めなさい、人生はゲームではないのよ」
 自分の仕掛けた洗脳、それに加えて謎のオブジェクトによって施された洗脳。
 二つの洗脳を解除して、一般人たちに戻るべき場所を指し示し。
 重すぎる罪、誤射と称して一発の銃弾で、自分も相手も、皆を不幸にする悪魔のゲームから一般人たちを解放していたのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

御魂・神治
急に出てくる民間人...
あんたら...佐藤か、佐藤やな?
絶妙なタイミングで横滑りで割り込んで来る白い服着たあの佐藤やな?!
うーん、【陰陽霊弾【蒼天】の【範囲攻撃】で足止めするか、これ当たってもダメージ入らんし
こいつで足止めしつつ『叢雲』の【気絶攻撃】でどついてそのへんに転がしとく
『天将』の【ハッキング】で敵の銃ジャムらせたりもしてな
ガバガバクソエイム誤射は【オーラ防御】で防御
なんや?ガンシューにバリアなんて卑怯やて?
同じ「シューティング」やからアリや!
FPSちゃうシューティングは一撃即昇天が殆どなんやで!って、ゴリ押すわ

※本人は至って真面目ですが、言動のせいでギャグです



 なんやかんやで自称兵士な一般人を蹴散らしていく猟兵。
 そんな中、巻き込まれてしまう一般人に絡んでいる者が!
「急に出てくる民間人……あんたら……佐藤か、佐藤やな?
 絶妙なタイミングで横滑りで割り込んで来る白い服着たあの佐藤やな?!」
「ちょ、いきなりなんなんですか、あなたは! 私は佐藤じゃなく田中です!」
 一般人が急に出てきて、しかも間違って誤射したらオーノー、と気持ちの篭ってないやられボイスと共にライフを減らす、そんな幻覚を見ているとしか思えない御魂・神治(除霊(物理)・f28925)である。
 戦場に迷い込みそうな一般人を見つけてはそう迫って、佐藤かどうか問いただしてた者だから「突然佐藤か、と尋ねる不審者がいる」と連絡が回って一般人がこの戦場付近に寄り付かなくなっていたのは思わぬ効果であったのだが。
 しかし白い服を着て割り込んでくる民間人、なんて思ってしまうなんて……しっかりするんだ、神治!
 君は成長する銃に魅入られたわけでもないし、その銃のせいで精神がおかしくなってしまったり、最終的に頭が白い卵みたいなのっぺらぼうに妙にでかいクチビルだけがついたお化けみたいなクリーチャーになってしまったわけでもないんだぞ!?
 オープニング導入部分から精神汚染されてしまうとは、なんてむごい……ッ!
「なんや、違うんかいな。ま、ええわ。
 知らん間に誰も通らんようになったし、巻き込まれるモンもおらんやろ」
 こ、こいつ、精神が汚染されてるように見えて一般人に迫った結果、人気がなくなる事までを予測しての行動だったのか!?
 まさかの深謀遠慮とは、恐るべき男……うん? あれ、何か人工知能な式神の天将さんが飛んでるが……違う違う、って感じで手と首を振っている。
 アッ、ハイ、真面目なんだけど言動がぶっ飛んでた結果、こんな感じで一般人が寄り付かなくなっただけですね、わかりました!
 とまあこんな感じで民間人の出入りが大きく制限されてる中で見つけた小集団。
 4人程のチームであり、仲間の猟兵が大規模なグループを無力化させた中の残存チーム、そのひとつであった。
「おっ、ええ感じにおるやんけ。ほな、さくっとやりましょか」
 銃器を構え、緊張した面持ちで周囲を警戒するチーム。
 それとは対照的に、ちょっと遊びに来ましたよ、な雰囲気でふわりと飛んで、その集団の目の前へと降り立つ神治。
「うわっ、急に民間人が落ちてきたっ!」
 無理矢理QMKに当てはめた叫びと共に、引き金引いて放たれる銃弾たち。
 急に出現した相手に対してのエイムとしてはめっちゃ正確、普段はクソガバエイムなのにこんな時だけ正確無比な射撃だったが神治はかざした腕から広がるオーラ、それでもって受け止めて。
 ダメージ皆無、完全に民間人じゃねぇって雰囲気で無力化するため動き出す。
「こ、こいつ、バリアもちの人型クリーチャーだ、弾幕を重ねろ!」
「くっそぉ、このやろう! 卑怯だぞ!」
 その動きを阻止しようと、自称兵士たちが連携しながら銃撃するが飛び跳ね回避、さらに被弾した銃弾もオーラが防いでノーダメージ。
「なんや? ガンシューにバリアなんて卑怯やて?
 同じ「シューティング」やからアリや! FPSちゃうシューティングは一撃即昇天が殆どなんやで!」
「いやそれ、ゲームちが……」
「ジャンルが一緒やったらアリや! それにな、ガンシューにもバリアみたいな盾とか障害物に隠れるやつもあるやろ!」
 攻撃が通用しない、この卑怯者、みたいに兵士が叫ぶも、神治、シューティングなジャンルは一撃死亡が殆どで。
 バリアで一発凌ぐのも普通、ガンシューティングもバリア代わりの盾とかあるからおあいこだとごり押しして。
「チョロチョロすんな、大人しくしいや」
 そのまま構えた大型ハンドガンの天地、角材を組み合わせて作ったように見えるその銃の引き金引けば、青白い追尾弾が次々と放たれて。
 それらが自称兵士の足元に着弾、同時に広がる青き光が兵士たちの移動を封じ。
 逃げれぬ者たちへの容赦なき追撃、急接近した神治が剣型のスタンロッド、叢雲を押し付け通電、気絶させればその隣。
 兵士の銃器に取り付いた天将が、その動作機構を妨害してジャミングを引き起こさせて、武器の力も奪い取り。
 はぐれ兵士の集団は、神治の手によって完全に無力化していたのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

外邨・蛍嘉
おやまあ、そんなことがねぇ。
まあ、面白おかしく制圧しようか。

銃撃は『藤色蛇の目傘』(分類:黒剣)で防がせてもらうね。
…銃撃戦なんて、猟兵になってから知ったんだけどさ!映画っていうんだっけ、なんかこんなので防いだの見たから、真似だよ(鉄砲実用化直前の戦国世界出身)
私にとっては急に仕事が来たので(QSK)だよ。

相手は【暗殺】の要領で、手刀で気絶させようか。
…まあ、兄ほどは上手くないから、めちゃくちゃ痛いだけで一発で気絶できないかもだけど。そのときは二発目で気絶させよう。
仕方ないだろう、暗殺は兄の分野だったんだから。

※中にいるクルワは
「ケイカ、楽しんでマスネ」
と見学中



 最後に残った自称兵士の集団、だがそのゲームも終わりの時を迎えようとしていた。
「どうやら生き伸びたのは俺たちだけみたいだな」
「ひとつ、派手にやってやろうぜ」
 偶然、猟兵に狙われなかっただけなのにこの言い様。
 激戦を潜り抜けてきた熟練兵のように振舞ってはいるが、実際は戦闘経験もなく偶然が重なって今まで残っただけである。
 にもかかわらず、洗脳の効果かさも命からがら生き延びて、今から反撃に移る兵士っぽく振舞っていたのだ。
「おやまあ、そんなことがねぇ」
 そんな、自分達の戦いを捏造妄想して語り合う自称兵士の下へ姿を見せたのは外邨・蛍嘉(雪待天泉・f29452)
 楽しそうにそのやり取りを聞きながら、藤色が鮮やかな蛇の目傘をばっと広げて微笑んで。
「まあ、面白おかしく制圧しようか」
 突然の乱入者、明らかに不釣合いな存在だがまだ今の段階だと武器を持っていないので民間人、という認識だったのだろうか。
 Q(急に)M(民間人が)K(来たので)発動、無駄に正確なエイムで自称兵士の銃口が蛍嘉に向いて激しいマズルフラッシュ、そして轟音と共に多量の銃弾が放たれて。
 ゲームの民間人ならば悲鳴と共に絶命し、倒れながらプレイヤーのライフやスコアが減らされるのだろうが相手は猟兵である。
「おっとぉ、危ないねぇ、なら」
 銃口向けられたその刹那、広げた蛇の目傘を前方に突き出せば。
 放たれた銃弾が傘に命中、そして軌道を逸らされあさっての方向に飛んでいき、壁を穿って音を立て。
「……銃撃戦なんて、猟兵になってから知ったんだけどさ!」
 自分が猟兵になる前は銃弾が飛び交う戦場、そんなものはなかった世界。
 銃撃凌ぎ、一歩踏み出し。
「映画っていうんだっけ、なんかこんなので防いだの見たから、真似だよ」
 よくある、和傘を広げて攻撃を防いでくるシーン。
 映画やゲームで傘を持った強敵の見せ場みたいな物を覚えていたのか、それを真似ると言い放ち、銃弾防いで接近していく蛍嘉。
「うわぁ!? み、民間人じゃない!」
「怯むな! 攻撃を続けるんだ! 傘で防御できない場所を狙え!」
 圧倒的な強者ムーブ、防御しながら前進する相手を前に動揺する者や、的確に指示を出す者。
 バラバラな反応を見せながら銃撃するが、民間人認識が外れてガバガバエイムになったのだろう、普通に外れたり傘のカバー範囲外を狙おうとしたのに普通に傘に命中したり。
 棒立ちな主人公を相手に、何度も射撃して全部外す、最初から攻撃を命中させれないように設定されてるモブ兵士が如く射撃、リロードを繰り返すなんとも言えない光景を前にして。
「なにやってんだい、しっかり狙いな。
 まったく、こんな連中を相手にしなきゃいけないとは急に仕事が来たので(QSK)だよ」
 盛大に外しまくる銃撃を掻い潜り踏み込んで、新しくQMKではない造語を作って右手を振り上げ。
 怯えた表情の自称兵士目掛けて容赦ない手刀を一発叩き込む。
「あぶっ!? い、いってぇえええ!? 痛い、死ぬ、死ぬぅ!?」
 グキッとめり込み、転倒しながらのた打ち回る兵士。
 残念ながら一発で気絶は出来なかったらしく、激痛に苛まれている様だが悲劇はまだ続くわけで。
「あー、一発じゃ無理だったね、仕方ない、もう一発いくよ?」
「まって、止めて、おねが……えぶうぅ! いでぇええ!? ごふぅ」
 滅茶苦茶痛いだけで気絶出来ず、二発目が来るので止めてくれる様に懇願したけどもう一発貰い、さらに気絶出来なかったので首を傾げたままに三発目を貰った兵士。
 流石に三回も受けたらいい感じに当たったのだろう、それか痛みが酷すぎたからか、やっと気絶できたようで。
「ひ、ひぃい!? や、やめてくれぇええ!」
「ほらほら、逃げない。上手くいかないのは仕方ないだろう、暗殺は兄の分野だったんだから」
 危険極まりない雰囲気を感じた兵士達が怯え、逃げようとするのを阻止すべく、手刀の素振りをしながら追いかける蛍嘉。
 身体能力の差もあって、接近された兵士が二度、三度と攻撃されて、絶叫と共に倒れていくひどい光景。
「 コレハコレハ、ケイカ、楽しんでマスネ」
 その大惨事、な光景を蛍嘉の中に居る、別人格のクルワがケラケラと笑いながら観賞していたという。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 集団戦 『歩兵』

POW   :    武器使用
【装備している武器】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    制圧射撃
【合図をして】から【機関銃による連続射撃】を放ち、【弾幕】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ   :    援軍要請
自身が戦闘で瀕死になると【追加の兵士】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 猟兵の猛攻により、謎のオブジェクトによって兵士と認識を変更され、誤射による殺害を発生させる一般人が変じたゲームプレイヤー達は全員無力化されていた。
 だが、オブジェクトがあり、人々を唆したというのなら、仕掛け人の配下が次なる動きを見せるは必定。
 猟兵というプレイヤーが勝利を収めた、故にエクストラステージと題し、武装した自称ではなく普通の兵士達が戦場となった雑居ビル群へと突入してきたのだ。
「戦闘の終了を確認、突入せよ!」
「ん……? 民間人が居る!」
「撃っちゃいけねぇ的が増えただけだ、構わずぶちかませ!」
 突入、そして武器を構えつつ内部の状況を確認。
 武器らしき物を持たない猟兵を民間人扱いしつつ、叫びながらやり取りし、包囲するように展開して。
 遮蔽物に身を隠し、またお互いにカバーし合えるような位置取りをしながら動くのはやはり訓練された兵士故か。
「くっ、ここはまずいか……すまねぇ、俺の大事なケツを守ってくれよ!」
「バッキャロー! テメーの汚えケツはテメーで守れ!」
 無駄に信頼関係があるようなやり取りをしていたと思えば。
「上から来るぞ! ……気をつけろ!」
 恐らく二階より上階に潜む猟兵が居ると見たのか、警戒を促す兵士が居たが。
 上から来ると言いつつ自分は階段を駆け上がり、上階目指すという言行不一致な行動をする、オブジェクトのせいか怪しい銃の影響か、はたまた本来の性質か既に精神がアレっぽい兵士がいたり。
「どっちから回り込む?」
「迷ったら左の法則ね!」
 猟兵を包囲するように展開しているのに、どういったルートで回り込むのかを何故か現場で相談し、地形や配置などで考えるのが普通なのに、唐突に心理学的な物を持ち出す兵士がいたりとまあカオス。
 しかし、一応は武装しているそれなり以上に錬度の高い集団、油断は禁物。
 ひとつと言わず、複数のビルに分散展開、さらに一階だけではなく複数の階層に広がるように布陣して、猟兵を確実に倒そうとしているのだから。

 だがまあ、こういうぶっ飛んだ状況である。
 一応真面目に戦っても良いし、好き勝手に、この混沌とした状況を加速させ、カオスな展開をより広めても良い。
 ゲームなんだ(命がけだけど!)楽しんだ者の勝ちさ、多分ね。
ザガン・アッシム
【アドリブ及び連携歓迎】

いいねいいねぇ!ようやく戦場らしくなってきたじゃねぇか。

悪ぃがこっちは手前ぇらのボスに用があるんだ、木っ端みたいに吹き飛ばされても文句言うんじゃねぇぞ!

最初は突出した敵を中心に銃撃してゲージ(何の?)を貯める
(敵狙撃手には率先して【スナイパー】で対応)

ゲージ(だから何の?)がMAXまで溜まったらサポートマシンを呼び出してからのUC使用

(αが胴体、βが両腕、γが両足に)

『これこそ正にQ(急展開!)M(マッスゥィーン投入で)K(キリングタイム)だぜぇ!!』
(内蔵兵器の【一斉発射】による【範囲攻撃】でハイパーキリングタイム、余裕があれば他の猟兵への【援護射撃】も並行して行う)


黒沼・藍亜
インフェルノでナイトメアでルナティックでアビスなステージはじまるよ!

詠唱的にこれ使わなきゃウソでしょ、という事で
『一発だけなら誤射かもしれない、じゃあ二発目以降は?』
……【あなたのきずながくずれるおと】

もちろん精神攻撃・誘惑・恐怖を与える・催眠術と精神干渉技能てんこもり、っすよ
元々こういう対集団同士討ち狙いのUCっすからねこれ

後はアイツらが「急に 味方が襲って きたので」してる中、
目立たないよう忍び足でビル内を移動、
隙を見つけて一人ずつ気絶させては足元のUDCの沼の中(落とし子の巣窟)にしまっちゃうっすね
瀕死にせず気絶→異界送り退場の即死コンボならUCも使えないはず

※アドリブ連携歓迎っすよー


ロベリア・エリヌス
…ええと
余りに敵が残念だから確認したいのだけれど…
今度のはオブリビオンだから倒しちゃって良いのよね?
これで私まで誤射したら笑えないもの

【クロックアップ・スピード】で加速
高速移動しつつ【催眠術】で相手の五感を【ハッキング】
時に味方を敵と誤認させ同士討ちを誘ったり、居もしない敵を幻視させたり、逆に私達を五感全てで認識出来なくさせたり…
そうやって戦線をかき乱しつつ、制圧していくわ
合図見てから制圧余裕でした…と言う感じね

…歴史を紐解けば、実際に疑心暗鬼と誤射だけで多大な被害を出した作戦なんてのもあったらしいし、ある意味「兵士らしい」結末よね?
ええと確か…「史上最大の最も実戦的な上陸演習」だったかしら?



 叫び声と共に展開、猟兵を包囲していく兵士達。
 その様子を面白そうに見ていたり、逆に不安そうな顔になっていたりとそれぞれが違う思惑で見ていた猟兵達。
「いいねいいねぇ! ようやく戦場らしくなってきたじゃねぇか」
「インフェルノでナイトメアでルナティックでアビスなステージはじまるよ!」
 派手に、激しくなっていく戦場を楽しんでいたりより混沌とさせようとノリノリなのはザガンと藍亜。
 いや、この二人完全にゲーム的な感覚でヒャッハーする気だな!?
「……ええと。余りに敵が残念だから確認したいのだけれど……今度のはオブリビオンだから倒しちゃって良いのよね?」
 そんな二人とは対照的に、出現した兵士達の様子がアレ過ぎたので不安になってたのはロベリアさん。
 ええ、良いんです、オブリビオンだから倒して良いんです。
 誤射したら笑えない事態という不安はわかりますが一般人が迷い込んでこなければ問題ないのさ。
 ついでに先の戦闘、というか予選的な一般人無力化の際に、この近辺に人が寄り付きにくい結果になってたしそうそう迷い込んで来ないって。
「さーて、それじゃ詠唱的にこれ使わなきゃ嘘でしょ、ってことで自分から行くっすよー!」
 そんな対照的な空気の中、ノリノリだった藍亜が一番手。
 トンッと軽やかに飛び出して、飛び交う銃弾を掻い潜りながら柱の裏へと身を隠しユーベルコードを発動。
「一発だけなら誤射かもしれない、じゃあ二発目以降は?」
 ふっと呟き魔力が高まる、それと同時に兵隊達の中へ同じような似姿の幻影が紛れ込み、藍亜を追いたて、また他の猟兵を狙うように立ち回り始めるが。
 鳴り響いた発砲音、つんのめって倒れる歩兵。
 本来ありえない方向、味方側からの銃撃を受けた事がその連携に綻びを生み出して。
「くっ、アルファ1がやられた!? 誰だ、味方だぞ!」
「また撃たれた! 裏切りか!?」
 再度の誤射、もとい仲間を狙った銃撃。
 展開した布陣に紛れ込んだが故に、大まかな方角は分かれど誰が味方を撃ったのか、正確には把握できない状況下。
 疑心暗鬼になり始めたその好機を逃さずに、追撃とばかりに動いていたのはロベリアであった。
「お取り込み中悪いけど、もう少し慌てて貰おうかしら?」
 銃声の中に溶け込むように、パチンと指を鳴らす音。
 そのまま視認すら難しい速度で歩兵へと急接近、眼前に右手を差し出し脳髄、もとい認識そのものを書き換える催眠術。
 頭部を触られ、ガクリと膝つく歩兵が再び立ち上がったその時に、歩兵の認識内には目の前に立つロベリアの存在そのものを感じられず。
 逆に何も存在しない場所、虚空や壁に謎のクリーチャーの姿が見えて、仲間であったはずの歩兵までもが別の何かに見えてきて。
「う、うわぁああ! く、くるな、くるなぁああ!?」
 半狂乱にて銃を乱射、味方への誤射や無駄弾を壁や天井に放ち始めたその歩兵。
「何をやっている、落ち着け! やめ……ぐっ?」
 暴走状態を諌めようと別の歩兵が駆け寄るも、その行為を許さぬとばかりに再び動いたロベリアが歩兵の認識を強引に書き換えて。
 更なる誤射を引き起こす、仲間同士の認識障害による同士討ちを発生させていたのであった。
「おっとぉ、アレも中々にえげつないっすね。
 アイツら完全に「急に 味方が襲って きたので」してるっすよ」
 ロベリアの催眠術にて仲間同士の連携が崩れる様子、さらには自分の幻影による疑心暗鬼の加速。
 二人で二種の認識障害、その結果、連携重視で立ち回る集団の強み、数による弾幕形成が不可能となった様子を確認しつつ、闇に紛れ戦場を進む藍亜。
 猟兵だけでなく、後方の味方すらも敵である可能性によって常に全周囲に気を配り、仲間同士のカバーも出来ないが故に発生するその死角。
 好機を逃さず、物陰よりの急接近。
「敵っ!? なっ、うゎ……」
 腹部に一発、拳を入れて。
 意識が遠のき始めた瞬間に、UDCの落とし仔、その巣窟へと引きずり込めば瀕死からの友軍召喚もままならず、仲間に警戒を促す事すら出来ぬまま歩兵は飲み込まれ消滅を。
 これにより急な通信途絶も加わって、歩兵の混乱は更なる加速を。
 幻影や錯乱状態の仲間だけでなく、平常な仲間ですら敵ではないか、錯乱しているのではないかと至近距離で会話を交わせた者以外を怪しむ状況が出来上がりつつあったのだ。
「あらあら、突入の合図をしたようだけど。それを見てからの制圧余裕でした、って所かしら?」
 そんな中、更に近づく兵士を混乱させて、自らの思う様に解き放っていたロベリア。
 次々と混乱させ、疑心暗鬼を広める様は悪魔のようであり。
「……歴史を紐解けば、実際に疑心暗鬼と誤射だけで多大な被害を出した作戦なんてのもあったらしいし、ある意味「兵士らしい」結末よね?
 ええと確か……「史上最大の最も実戦的な上陸演習」だったかしら?」
 まだまとも、認識を書き換えていない兵士の後背へ回り込み、耳元で囁くように言葉を紡いで。
 反応した兵士が振り向くもそこにロベリアの姿は無く、敵味方の判別がつかない歩兵が乱射、弾切れを起こし恐慌状態になっている姿が見えるだけであったのだ。
「くっ、くそっ!? どうなっている、通信、聞こえているか! 近くの者と合流、戦線を立て直せ!」
 混乱が加速する中、何とか戦線を立て直そうとする歩兵。
 認識の障害、されど実際に混乱状態の味方の数は全体からすれば少数、ならば通信に応じ確りと連携が取れる者同士が合流すれば混乱が収まると踏んでの連絡であったのだが。
「おっとぉ。そういうのはやられちゃ困るんでな。
 悪ぃがこっちは手前ぇらのボスに用があるんだ、木っ端みたいに吹き飛ばされても文句言うんじゃねぇぞ!」
 立て直しの暇は与えぬ、そう宣言しながら歩兵の中へと飛び込むザガン。
 機械化した左腕を突き出し、内蔵されたサブマシンガンの銃弾をばら撒きながら突出気味の敵兵を撃ち抜けば、虚空に見えるは謎のゲージが。
 というか何のゲージだよそれ!? 勝手に視認できる謎の数値みたいなものを生み出さないで!
「くっ、物陰に隠れろ! 余裕のある者は回り込め! ここは食い止める!」
 そんな銃撃を受けながら、大声を張り上げて仲間を鼓舞する歩兵。
 自分が足止めをするとばかりにこちらも機関銃を取り出して、物陰から銃口だけをザガンに向けて標的見ずに発射する、とりあえずの弾幕形成。
 だがそんな、足止め程度の意味しか持たない銃撃でザガンに攻撃が当たる筈も無く。
 回り込もうと動いた歩兵、その動きを見逃さずザガンは的確にその体へと銃弾を打ち込めば、謎のゲージがぎゅいーんとものすごい勢いで上昇していく。
「よっしゃ、ゲージが溜まったな! いくぜぇ! これこそが!
 正にQ(急展開!)M(マッスゥィーン投入で)K(キリングタイム)だぜぇ!!」
 オウフ、まーたQMKに別の意味を持たせてくる展開になってるじゃないか。
 急に飛んできたα、β、γと称した三機のサポートメカ。
 ザガン目掛けて分離しながら変形し、αが胴体、βが両腕、γが両足へと取り付いて、メカニカルなアーマーへと姿を変えればそれによってザガンの戦闘力は急上昇。
 左腕のサブマシンガンだけでなく、火炎放射器、更にはワイヤーアンカーの発射口まで同時展開、一瞬で弾幕と同時に消毒、もとい炎が広がり一気呵成に歩兵たちを追い立てて。
 炎に飲まれ、転げまわって消化して、反撃しようと立ち上がったその瞬間にワイヤーが歩兵の足を絡めとり、別歩兵の方向へと放り投げての無力化を。
「ハッハァ! さぁさぁ、止めれるものなら止めてみな!」
 最大値まで溜まったゲージ、それが光り輝いて、減少しつつも敵歩兵を倒せば何故か再び上昇して。
 めっちゃいい笑顔で、引き金を引いて撃ちまくる状況を楽しみながら面制圧を続けるザガン。
 この光景を見ると、敵を倒してゲージをためなければこのサポートメカを呼び出せないし、一定時間敵を倒さないとゲージが無くなって合体解除がされそうに見えるがそうではない。
 というかそもそも、そんなゲージを溜めねば合体できないとか、ゲージが減っていってなくなれば合体解除とかいうユーベルコードじゃないだろ、完全にゲームみたいにしおってからに!
 まあでも、これはゲームみたいに認識させるオブジェクトの力だったから、こんなゲーム的演出で間違いないんだよなぁ。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

黒木・摩那
次はエクストラステージです。
今度の相手は兵士。
さっきよりは手強そうですが、銃を使う限りはボーナスステージですね。
がっつり点数稼がせてもらうわよ。

引き続きヨーヨー『エクリプス』で戦います。
ヨーヨーで【武器落とし】して、【念動力】で回収。
ヨーヨー大車輪からの【衝撃波】で兵士たちを【なぎ払い】ます。

防御はスマートグラスと【第六感】で対応して、
射撃は【念動力】で弾道を逸らして外します。

射撃が効かなければ、接近戦となって、近づいてきたところを
UC【風舞雷花】でまとめて一網打尽。

コンボ達成!ですね。


ナイン・キーロ
エクストラステージね、でもそっちのQMKタイムは終了、ここからは兵隊さん達のKIA(戦死)タイムさ

向こうも集団ならこっちも集団だよ、【緊急招集】
召喚した警官隊と一緒にアサルトカービンやハンドガンを使って銃撃戦だね
呼んだのは普通のおまわりさん達だけど、屋内の銃撃戦なら警察の得意分野、兵隊さん達にも負けなさいさ!

でもやっぱり軍隊の弾幕射撃ってすごいなぁ……あ、ひとり撃たれた!
俺、この事件が終わったら結婚するんだって言ってたのに……武装強盗犯達め、許さないぞ敵討ちだ!

――っていう感じで適当に設定を作って味方を盛り上げておこっと
なんかお互いにフラグ乱立してるけど、これも敵を混乱させて勝つための作戦さ!



「次はエクストラステージです。さっきよりは手強そうですが、銃を使う限りはボーナスステージですね。
 がっつり点数稼がせてもらうわよ」
「なるほど、これがエクストラステージね、でもそっちのQMKタイムは終了、ここからは兵隊さん達のKIA(戦死)タイムさ」
 猟兵の攻撃により、混乱広がる兵士の集団。
 そこへ容赦なく追撃を仕掛けるべく、動いていた摩那とナイン。
 スコアアタックにおける稼ぎ場とノリノリで先ずは摩那が兵士を狙い動き出す。
「さて、そんな物騒なものを構えてもらっていては困りますから」
 手にした超合金ヨーヨー、エクリプスを振り回し、大きな円を描きつつ機関銃を構える兵士の中へと飛び込めば。
 伸びるワイヤー、その範囲内の兵隊へは、手首をちょっと捻って軌道を変更。
 機関銃を構える手元にエクリプスを送り込み、強烈な衝撃で取り落とさせて。
 そのままヨーヨーのトリック、大車輪。
 伸びきったままの状態で高速回転するヨーヨー、それを先端につけたまま振り回せばエクリプスから放たれる衝撃波。
「うわぁ、な、なんだこれは!?」
「怯むな、うちまくれ!」
 武装解除をされながら、さらには衝撃波で吹き飛ばされる歩兵たち。
 だがそれでも、敵対者をどうにかしようと抵抗する姿勢を見せて密集陣形、ワイヤーの範囲外から弾幕を集中させて摩那を狙って攻撃するが。
 雨あられのように飛び交う銃弾、それらの軌道を念動力で捻じ曲げれば、摩那を避ける様に銃弾が逸れていき。
 壁に多量の銃弾が命中、激しく損耗させるがそこに浮かび上がる無傷の領域、それは立つ摩那の姿をかたどったものであり、それ即ち摩那が無傷であることの証左であった。
「無駄ですよ、そんな距離からの銃撃では届く前に捻じ曲げて差し上げます」
 スッと目元のスマートグラスに手を伸ばし、レンズに浮かぶは軌道を、そして相手の動きを予測する計算式。
 ちなみに表示されてるものはあくまでそれっぽい映像で、歩兵を威圧する為に出しているだけの演出である!
 実際は各種センサーによる警告と、摩那の勘にて攻撃に対抗し、念力で軌道を曲げたのをそれっぽく、強者的ムーブにしたのだ。
「くっ、銃器が無理なら近接戦だ、各員、遅れるな!」
 遠距離攻撃が無効となれば、残るは銃剣やナイフによる近接戦闘しかない。
 銃器を取り落とし、奪われた歩兵や射撃を凌がれた者たちが銃剣付けた銃を、大振りな軍用ナイフを手にとって切り込むがそれも摩那の狙いの一つ。
「励起。昇圧、帯電を確認。敵味方識別良し……散開!」
 魔法剣『緋月絢爛』を抜刀、細身の刀身にルーン文字が輝けばそれと同時に帯電する数多の花弁へと分離拡散。
 切り込む兵士を巻き込んで、高電圧を流し込み、一気に戦闘不能へと追い込んでいたのである。
「ヨーヨーからの接近戦、歩兵をまとめて一網打尽、コンボ達成! ですね」
 キランと輝くスマートグラス、完璧なゲーム的ムーブ。
 しかしちょっとまて、これガンシューティングですよ!?
 これじゃあ、銃器を持つ敵を倒す単純なアクションゲームじゃないですか、ヤダー!!

「ふむふむ、アクションゲームは困る、と。なら応援要請をしちゃおう」
 派手に歩兵を蹴散らした摩那がアクションゲーム的な動きを見せる中、ナインは正当なガンシューティング的な動きをしていたと信じたい。
 そんな彼が行っていたのは応援要請、やってきたのは多数の警察官であり、それぞれがハンドガンやらアサルトカービンの短機関銃を装備して、凶悪犯を制圧する為の装備を持っての応援である。
「各員、配置につきました、いつでもやれます!」
「ありがとう、それじゃ目標は武装勢力の鎮圧、攻撃を開始しちゃって」
 勇ましく配置について、遮蔽物に身を隠した警察官たち。
 攻撃指示を出しながらナインも同じく物陰に身を潜めれば、数と数、互いに銃器を用いての激しい銃撃戦が開始される。
「くっ、警察の武装に遅れを取るな、撃って撃って撃ちまくれ!」
「抵抗は無意味だ、大人しく逮捕されろ!」
 片や警察に武装で負けぬと奮起する歩兵、片や鎮圧、逮捕の為。
 互いに一歩も譲らずに、互角以上に繰り広げられる銃撃戦。
「おっとぉ、流石に軍隊の弾幕射撃ってすごいなぁ。けど屋内の銃撃戦なら警察の得意分野、兵隊さん達にも負けなさいさ!」
 激しい銃撃戦の最中、何かそれっぽい解説をしながら敵の動きを確認。
 回りこむ歩兵がいないか、また攻撃の薄いポイントはどこか、応援の警察官に伝えつつナインが動き、戦況を分析していたが。
「う、うわっ!」
「マーイク! しっかりしろぉ!」
 やはり軍隊の方が銃器そのものの威力が高いのか、訓練の差か。
 激しい銃撃戦の最中、一人の警官が銃弾を受けて吹っ飛ばされて、仲間の警官が叫んでいけば。
「あ、ひとり撃たれた!
 俺、この事件が終わったら結婚するんだって言ってたのに……武装強盗犯達め、許さないぞ敵討ちだ!」
 その警官が、出動前に同僚に話していた事を思い出す様に話すナイン。
 いや、ツッコミどころは多々あるけどなんで応援要請したのにそんな会話してたって知ってるんですか!?
 あと相手は軍隊なのにいつの間にか武装強盗犯に格下げしないでっ!
 というかそんなフラグがあったとか、結婚前の仲間をむざむざやられたとか明らかに映画やドラマやゲームみたいなフラグ乱立はやめて!?
 一般警官多数とか敵歩兵に無駄にドラマが増えて話が広がりすぎて、収拾つかなくなってしまうわっ!
「くそっ、警察如きにっ! 妙に動きがよくなりやがった!」
「関係ねぇ、ぶっ放……ぐおぉ!」
 あ、そんなことをしてたからフラグのひとつが回収されて、仲間をむざむざやられた警察側が妙にパワーアップ。
 歩兵側を一人倒したけどまーたナインが何か言い出してるし。
「あの歩兵、確か別の仲間に、ここは任せて先に行け、って言ってたね。
 別の場所で戦うメンバーが苦戦してる、って通信があったから仲間をそっちに向かわせる様に」
 いや、多分言ってない、というか敵側にもフラグを立てないで!?
 もう明らかにフラグの過剰設置じゃないですか、ヤダー!
「ん? お互いにフラグ乱立してるって? これも敵を混乱させて勝つための作戦さ!」
 そんなフラグ合戦の大混乱、だが乱立させた張本人のナインさんは開き直ってしれっと語る。
 いや、確かにゲームにはこんなフラグはつきものですけど、これは立てすぎで……あっ、またお互い撃たれて倒れて、フラグ回収が進んでるっ!?
 だめだぁ、混乱が加速していくぞぉ。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

モン・サンシン
これはちょっと不味いからやっぱりオバケ作戦使わざるを得ないみゃ、海から来た怪物オバケ。QMK?急に巻きたいカッパ巻みゃ?(間違えて覚えてしまった)うみぼうずくんには『捕縛』『武器落とし』『罠使い』的に絡みついてもらってカッパさん達とは一緒に一斉突撃みゃ。
「か〜い〜ぶ〜つ〜お〜ば〜け〜」
ポポウチョには雰囲気でも出してもらう。海から来た怪物オバケの噂づくりのためにもがんばるみゃ。
『恐怖を与える』『おどろかす』『精神攻撃』でオバケっぽくせまるみゃ。
みゃっふっふ、さっきと違って遠慮はしないけどイタズラしまくるみゃ。
カッパさん達には尻をプスリと脅かすように刺してもらうみゃ。


外邨・蛍嘉
はた迷惑だね、本当に。
さて、私はまだ民間人に間違われてそうだね。『藤色蛇の目傘』、傘のままだし。

おいで、クルワ。一般人守るためにも暴れたいんだろう?
「お見通しデシタカ」
十五からの付き合いなんだ。わかって当然さ。
クルワの武器は『妖刀』だから、警戒されるか。
「デモ、合図する前に切り捨てれば大丈夫デスヨネ」
ははは、同じ考えだよ!いざとなったら、私の方を盾にしな!
「それだとケイカを守れまセン」
ああ、兄との約束(蛍嘉を守る)あるんだっけ。大丈夫、私からも『必要だった』っていうから。
「頼みマスヨ?」

※クルワは『性別:男(一応)』で、髪が水みたいになっています。
一度死んでるので、約束も一度破ったことになる。


エウトティア・ナトゥア
アドリブ・連携歓迎

むむ、今度は訓練された新手がやってきたのじゃ
それではこちらも精鋭を送り出すまでじゃ
まずは街を通るついでに官憲ををフルボッコにしたラソボー氏
次に、武装集団を殺戮、おまけで娘を救助したコマソドー氏
最後に、最終兵器コックのセガーノレ氏じゃ!
ふっふっふ、この三人は我が部族でも対集団戦のスペシャリストとして名を残しておる勇士じゃよ
ささ、ご先祖様方、そこの箱から好きな武器を取って敵を倒してくだされ
む、なんじゃ、さっきからアカンアカンと…この三人はキマフュ世界の先人じゃから何の心配もいらぬのじゃよ?
心配ならほれ、この作品はフィクションで実在の~とかテロップで画面端に表示しておくとよいのじゃ


御魂・神治
雑魚ラッシュってやつかい
こういうのは一気に蹴散らすに限るで

雑魚は引き付けてからのー『天地』と『森羅』の【範囲攻撃・乱れ撃ち】
攻撃避けるのめんどいから【継続ダメージ】を付加した【オーラ防御】で、敵に突っ込んでダメージ抑えつつスリップダメージを与える

数が多い!キリがあらへん!めんどくさいんや!
おいこら攻撃力が高いバグ個体混じっとるやないかい
これ増員が来る度に攻撃力高なってないかふざけんといてや
UC【病魔排撃『大国』】で敵の攻撃を一斉に受け止め、威力を上乗せ
更に【リミッター解除】で倍率ドンの『爆龍符』の【一斉発射・弾幕】で吹き飛ばす
爆裂無敵の全方位爆龍符や!


八条・麻乃
QMKにはCQMK(Close Quaters Miko's Killing:近距離戦巫女殺法)で対抗よ!

具体的には「素早い身のこなしで接近しつつ、御札や大幣(いわゆる「お祓い棒」)による射撃や打撃で攻撃」という。

つまり。
ガンシューティングから1980年代のアクションシューティングにクラスチェンジすることで相手を弱体化させます!

あとは巫女パンチ・巫女キック・巫女波動掌など、格闘で薙ぎ倒していくスタイルもアリかなー、とか。

あ、歩兵がきたってことは、人型兵器や二脚兵器、あるいはゲテモノ戦車が投入されるフラグかしら。
遮蔽物やトラップを仕掛ける場所、リサーチや準備しときましょ。


四季乃・瑠璃
緋瑪「この兵士達は皆殺しにしても良いんだよね♪」
翡翠「別に良いんじゃないかな」
瑠璃「民間人じゃなきゃ、手加減の必要は無いしね」

UCで分身&シスターズ
1章で一般人が持ってた装備や周辺物品を元に数多の武器・重火器を創造。
多数のガトリング砲を周囲に浮かせて斉射で敵集団を蜂の巣にしたり、ボムを大量に投げ込んで吹き飛ばし、生き延びた敵をロケットランチャーで吹き飛ばしたり等、えぐい程やりたい放題。
更に倒した敵の武器から創造…。

緋瑪「これでも殺人姫だからね~。殺る時は殺るよ~」
瑠璃「世界の軍隊相手だろうと負ける気しないしね」
翡翠「でも、派手にやり過ぎたかも」
「「あ…」」

ガラガラと崩れて行くビル(床、フロア)



 最早ゲームのジャンルが変わってしまった、だがそんなことお構いなしに戦闘は続くわけでして。
「QMKにはCQMK(Close Quaters Miko's Killing:近距離戦巫女殺法)で対抗よ!」
 なに言い出してんですか、アンタ!?
 突然に近距離戦闘術、でも内容が何か別物に変わってるものを言い出したのは麻乃さん。
 というか近距離巫女殺法ってどんだけ物騒な巫女やねん、アンタ絶対普通の巫女じゃないでしょ、そんな物つかえるなんて!
 そんなヤバイ巫女な戦闘ジツ、いったいどんな動きを見せるのか?
「うおっ、急に近づいてきて……いでっ!?」
 歩兵に急接近する麻乃、そのまま大幣(先端に紙を挟んでる、つまりはお祓い棒)をフルスイング。
 単純な打撃武器として兵士を打ち据え、続けてお札を投げつけて。
 うん? いや、それだけっすか?
 それただ単に、巫女的アイテムで攻撃してるだけじゃないですか、ヤダー!
「くそっ、なめやがって、うおおおおお!」
 ほらー、歩兵もブチ切れて反撃にフルオート射撃で対策してきるし。
 これじゃあ普通に返り討ちにされそうだがどうするつもりなのだろう?
「えぇ、倒れてないのぉ? じゃあ巫女パンチ・巫女キック・巫女波動しょ……」
 やめろぉ! 唐突に、2D対戦ゲームの王道のパクリみたいな技を繰り出すのはやめるんだ!
 突然のパンチやキック、やっぱりこの人、普通とか言いながら普通じゃない、暴力的な巫女じゃないですか。
「ごふっ!? こ、こんな暴力的な巫女がいる、なんて……へぶしっ!」
 パンチでよろけて、キックで蹴り飛ばし。
 とりあえずお札を投げつけての追撃と、まーたゲームのジャンルを大きくかえてからに。
 完全にこれはガンシューティングから逸脱、本人曰く1980年代のアクションシューティング展開ですが、なんというかこれではまるでベルトスクロールのアクションゲームだ。
「あ、歩兵がきたってことは、人型兵器や二脚兵器、あるいはゲテモノ戦車が投入されるフラグかしら」
 まちたまえ、ここはUDCアースだ、そんなやべぇ兵器はそうそう出現する世界ではない。
 それっぽい、トラップ設営場所を探すのは悪くないが、きっと無駄足になると思うぞ、いや、ホント、絶対。

「なるほど、ああいう形もアリじゃな。訓練された新手ゆえに手段は選んでおれんしの」
 あっ、麻乃さんのヤバイ流れにのっかって、エウトティアさんもヤバイ空気じゃないですか。
 一体、何をしでかしてくれるのやら。
「何じゃと? それはもちろん、こちらも精鋭を送り出すまでじゃ」
 パチンと指を鳴らしつつ、祖霊に祈りをささげて呼び出したるは、彼女が誇るこういった軍隊相手のスペシャリスト。
 その面々を、ご紹介いただこう。
「まずは街を通るついでに官憲ををフルボッコにしたラソボー氏」
 うん、通るのはいいよしてなんでついででそんなことをする。
「次に、武装集団を殺戮、おまけで娘を救助したコマソドー氏」
 まず第一に娘の安全、救出であって武装集団の殺戮をメインにするのはおかしくないかな?
「最後に、最終兵器コックのセガーノレ氏じゃ!」
 おう、なんでコックが最終兵器になってんだ。
 ツッコミどころ満載で、しかも危険すぎる名前な方々だけどなんてことをしてくれるっ!?
 そんな状況下で、なんでまた堂々と、それでいてドヤ顔なんか決めてますかねぇ?
「ふっふっふ、この三人は我が部族でも対集団戦のスペシャリストとして名を残しておる勇士じゃよ」
 アッ、ハイ。そ、そうですね。
 というか、ラー○ン三銃士をつれてきたよ、見たいなノリで紹介してからに!
 三人の祖霊も、目の前にある箱の中から武器を取り出しながら妙にフレンドリーにうっす、とか、頑張ります、とかよっす、とか挨拶してるじゃないか、こんなの絶対おかしいよ。
 これはもう、アカンかもわからんね。
「む、なんじゃ、さっきからアカンアカンと……この三人はキマフュ世界の先人じゃから何の心配もいらぬのじゃよ?」
 こ、こいつ、またしても地の文に直接働きかけてきおってからに……っ!
 いや、確かにキマフュな世界の先人にいてもいいでしょうけど、結構ギリギリじゃないですかねぇ!?
「心配ならほれ、この作品はフィクションで実在の~とかテロップで画面端に表示しておくとよいのじゃ」
 おっ、そうだな。無敵のテロップ作戦ですね!
 これで安心安全、ちょっとぶっ飛ばしたネタでもヘッチャラ……なわけあるかっ!?
 色々と危険な橋を渡りすぎな展開はちょっとまずいんじゃないかなぁ!?
 ま、まあでもそれで押し通るしかねぇ。
『この作品はフィクションで、実在の人物、団体等とは一切関係がありません』
 唐突に鳴り響くナレーションと、画面下に表示されるテロップ。
 その声と重なるようにして、爆発音と多重奏となる銃声、響き渡った歩兵の悲鳴。
 積み上げられたダンボールを崩す様に歩兵が吹き飛び、その後ろから完全武装の三人の精霊が姿を見せ……画面側に銃口を向け、そして一斉に発砲していた。

 ゲームだったのに、何故か軍事系な映画になってしまった。
 じょ、冗談じゃ……これ以上ジャンルが変わってしまうと収拾が完全につかなくなってしまうっ。
「か〜い〜ぶ〜つ〜お〜ば〜け〜」
 あ、まーた別ジャンルに走る人がいたぞぉ。
 オバケ作戦開始とばかりに歩兵にホラー展開、もといビックリ展開を仕掛けていたのはモン。
 海から来た怪物オバケ、的な作戦であるようだが……。
 靄、もとい筋斗雲なポポウチョを展開し、それっぽい空気にしながら呼び出したのは巨大なタコ、というかジャイアントオクトパスの『うみぼうずくん』
 巨大化させて、グワッとその触腕を広げて歩兵目掛けて覆いかぶさる姿は正に海のクリーチャー。
 だがまってほしい、ここは街の雑居ビル群、海なんて近くにないしそんな海産物なオバケが出る土壌ではないと思うんですけど!
「うわっ、民間人……じゃない、タコの化け物だ!」
「QMK、じゃねぇ、びびってねぇで足から撃ち落せ!」
 あっ、でも、歩兵の皆さんもそれっぽい敵相手にめっちゃノリノリで相手してくれてました。
 でも民間人じゃないのでQMKによるすごく正確な射撃は発動させれず、うみぼうずくんにつかまって投げ飛ばされたり、銃撃で反撃したりと何かこう、ガンシューティングのモブみたいな活躍をしている。
 ま、まさか、ホラー、もといビックリ展開で元のガンシューティングに戻るなんて、感激である。
「にゃ? またQMK、って言ってたにゃ。急に巻きたいカッパ巻みゃ?」
 モンよ、急に敵の単語に反応して、しかも間違って覚えた事を言い出すんじゃないっ!
 君は何も聞かなかったし、覚えていない、イイネ?
「カッパ巻きならきゅうり、きゅうりといえばカッパみゃ!
 というわけで……全員集合ー!」
 駄目だった、カッパ巻きから連想して、カッパに繋がってオバケの集団、もといカッパの集団を呼び出しやがった、これはもうだめだぁ。
「みゃっふっふ、さっきと違って遠慮はしないけどイタズラしまくるみゃ」
 自分もカッパな水着に着替えて、カッパの集団に紛れての行動開始。
 必死でうみぼうずくんと戦っている歩兵の背後に集団で近づいて。
「うん? なんだ、新手……アッー!」
「みゃふふ、急に尻を刺されるとビックリしたかみゃ?」
 まるで尻小玉を狙うかのように、歩兵の尻を狙い槍でつきまくるカッパの集団。
 突然の衝撃に、各所で悲鳴があがっているがその、ねぇ?
 オバケやビックリ展開なのはいいけど、あれだ、一つだけ指摘しておこう。
 タコは海の、カッパは川の妖怪だから、一緒に出てくるのは、おかしくないか?

「はた迷惑だね、本当に」
 そうですね、敵も迷惑ですが猟兵の攻撃手段も負けず劣らず、ぶっ飛んで迷惑行為一歩手前な気もしますけど、蛍嘉さんは普通に戦ってくれますよねぇ……。
 そんな期待通りに、まだ民間人に疑われているのだろう、妙に正確な射撃で銃弾が飛んできたのを手にした蛇の目傘を広げる事にて受け流し。
「おいで、クルワ。一般人守るためにも暴れたいんだろう?」
「お見通しデシタカ」
 初撃凌いでユーベルコードを発動、呼び出したのは鬼の人格、つまりは蛍嘉の別人格であるクルワを宿した分身。
 見た目はある程度似通った分身ではあるが、大きく違う点が一つある。
 クルワの人格を宿した分身、それは髪の毛がまるで水のようにまとまり、うねっているという点である。
「なっ? み、民間人じゃないぞ、撃てっ、撃ちまくれっ!」
 一人の人間だった蛍嘉、それと似通りつつも異質な分身が生み出された現実。
 明らかに民間人ではないと認識した歩兵たちはまとまって、連携しながら弾幕を形成してなぎ倒そうとするも、それより早く二人は遮蔽物に身を隠す。
「やれやれ、分身したから警戒されて、先手を取られちまったね」
「デスガ、弾モ無限ではありまセン。次の合図する前に切り捨てれば大丈夫デスヨネ」
「ははは、同じ考えだよ! いざとなったら、私の方を盾にしな!」
 銃弾が頭上を飛び交い、隠れた壁を、柱を崩していく最中。
 まるで今から、何処に買い物へ行こうか話すような気軽さで言葉を交わす二人。
 歩兵の繰り出す銃弾など、二人にとっては障害にすらならないというような余裕を見せて話し合い。
「それだとケイカを守れまセン」
 自分を盾に、と提案した蛍嘉の言葉、しかしそれでは守るという役割を果たせぬとクルワは否定。
「ああ、兄との約束あるんだっけ。大丈夫、私からも『必要だった』っていうから」
 その言葉を聴きながら、ポンと手を打ち思い出した、といったジェスチャーで笑ってみせる蛍嘉の姿。
 十五からの長い付き合い、少しおちゃらけたやり取りもあったのだろう。
 絶対に言い忘れないでくれ、とばかりにクルワは頭を垂れながら。
「頼みマスヨ?」
 なんて懇願し。
 微笑で蛍嘉が返せば、それと同時に歩兵達の弾幕が止まって弾薬の入れ替え動作、その気配を感じた瞬間二人は同時に飛び出して。
 二人並んで急接近、弾倉を交換した歩兵を先ずは蛍嘉が傘で打ち据え転ばせば。
 隣の歩兵へはクルワが妖刀を一閃、一刀の元に斬り伏せて。
「うぉっ、急に飛び出して……撃てぇ!」
 叫びと共に繰り出される銃弾、だがその猛攻を傘を広げて蛍嘉が逸らし、その後方から飛び越える様にクルワが跳躍。
 落下速度を乗せた刀を大上段から振り下ろし、咄嗟に銃を構え防御した歩兵を銃ごと断ち切っていた。

「おわっ、なんや!? おいこら、攻撃力高いバグ個体混じっとるやないかい!」
 同刻、別の歩兵達と派手にドンパチやっていたグループがいた。
 雑魚ラッシュ、となれば一気に引き付けて蹴散らすに限ると挑発しながら敵を引き付けていた神治と。
「この兵士達は皆殺しにしても良いんだよね♪」
「別に良いんじゃないかな」
 明らかに物騒な、皆殺しなんて単語を言い出した緋瑪とそれを肯定する翡翠。
 いけない、こういう場合は良心的役割……かどうかはわからないけど、ストッパーな気がする瑠璃さん、なんとか言ってやってください。
「民間人じゃなきゃ、手加減の必要は無いしね」
 あっ、駄目だった。
 民間人じゃない、軍人なオブリビオンだから手加減しないって瑠璃さんも宣言してるし、これはもう残虐な殺戮ショーの始まりが約束されてしまっているじゃないですか、ヤダー!
「おっとぉ、物騒やな嬢ちゃんたち! ま、わいが先に蹴散らすさかい、その後も派手にやってや」
 そんな三人のやり取りを聞きながら、しっかりと仕事をすると言葉を発する神治。
 角材型の大型ハンドガンを二丁取り出せば、それぞれが天地、森羅と名のついた代物。
 攻撃を避ける動作が面倒とばかりにオーラを全身に滾らせ身を守り、被弾前提で再び敵集団の中へと飛び込みながらの乱射を開始。
「アルファワンがやられた! ベータチーム、援護しろ!」
「アルファチーム、了解! これより援護を開始する」
 銃撃戦で倒された歩兵、その歩兵のかわりとばかりに新手が出現、カバーしながら神治を食い止めようと銃撃を開始。
 二丁拳銃と機関銃、激しい銃弾の応酬が繰り広げられるがやはりダメージを抑え、身を守りつつ接近できる神治が優位か。
 乱射しながら突っ込んで、懐へと潜り込んで歩兵を蹴飛ばし、武器を取り落とさせてはいたが。
「数が多い! キリがあらへん! めんどくさいんや!」
 先の戦闘で洗脳されて、疑心暗鬼になっていたが為に連携してくる頻度は低い。
 が、戦力の逐次投入な感覚で、少人数のグループが入れ替わり立ち代わりで攻め込んでくるのはやはり面倒だったのだろう。
 これは一掃するしかない、一気に攻めるとばかりにオーラを滾らせ仁王立ち。
 ここが好機とばかりに歩兵たちが一気に弾幕を集中させるがそれこそが彼の狙い。
「100倍返しや、ついでにオマケや、とっときや!」
 オーラに隠れて発生していた謎の結界、その中でダメージを受け止め、そのダメージを自らのユーベルコードに乗せることで威力を底上げ。
 火力を最大限に引き上げたその刹那、ユーベルコードの力を宿した爆龍符を一斉展開、周囲へ無差別に放出すればそれぞれが着弾地点で爆発し、まとめて歩兵を吹き飛ばす。
「うわぁー、だめだぁー!」
 やられ役な台詞と共に吹き飛ぶ兵士、衝撃でビルの内部が揺れ動き、窓ガラスが砕け散る。
「爆裂無敵の全方位爆龍符が炸裂や! 嬢ちゃんたち、次は頼むで!」
 圧倒的な衝撃で敵歩兵を吹き飛ばし、その余波で銃撃が出来なくなった歩兵たち。
 そこへの追撃を要請する神治、それに呼応した緋瑪と翡翠、そして瑠璃。
「オッケー♪ それじゃこれを素材にして……」
「相手より、火力マシマシの……」
「重火器、完成だね」
 三人揃って飛び回り、周囲に散らばった一般人たちが投げ出した銃器や破損したビルのコンクリート片。
 それらを素材に三方向から次々と武装をクリエイト。
 浮遊するガトリング砲台、様々な榴弾を放つグレネードランチャーや、投擲式の爆弾を生成すれば。
 機関銃や銃剣、ナイフといった基本的な装備しか持たない歩兵を襲う、理不尽な高火力。
 弾幕のパワーで圧倒する、大量のガトリングは一発の威力もその連射速度も弾幕の形成時間も、歩兵が個人で持てる機関銃を遥かに上回り。
 多量にぶちまけられた榴弾や爆弾は、遮蔽物に隠れた歩兵たちを吹き飛ばし。
「おっとっと、生き残りがいたね、じゃあトドメは」
「ロケットランチャーだね♪」
 ノリノリで爆弾を投げながら、逃げようとする歩兵を見つけた瑠璃。
 逃亡兵発見の報告を聞き、逃さぬとばかりに緋瑪が新たに作り出したのは対人に使うには明らかな過剰火力、ロケットランチャー。
 躊躇いなく発射されたそれは逃げる兵士の足元に着弾、轟音と共に爆発し、歩兵を容赦なく吹き飛ばす。
 互いの信頼が崩れたが故に、バラバラに展開。
 一網打尽にされることは避けれてはいるものの、少人数で過剰火力を覆す事は適わずに、さらに倒れた兵士の武器を強奪した三人は、それを素材に新たな火器をクリエイト。
 より火力を増したそれは、残存戦力を容赦なく攻め立てて。
「これでも殺人姫だからね~。殺る時は殺るよ~」
「世界の軍隊相手だろうと負ける気しないしね」
 緋瑪が語り、瑠璃が応じて軍隊相手には負けぬと豪語。
 そのままさらに火器を増やして、残存戦力を一層すべく攻撃するが……。
「でも、派手にやりすぎたかも」
 派手にやってと言われたから、好き勝手重火器でぶっ放してきた。
 だが少しやりすぎたのではなかろうか、なんて疑念を翡翠がふと零したが、最早後の祭りである。
「「あ……」」
 いけない、やりすぎた、なんて顔に緋瑪と瑠璃がなり、口を合わせて言葉を発したが手遅れ。
 重火器の衝撃で柱が砕け、壁がえぐれ、床が崩壊。
 先の全周囲への爆龍符の衝撃もジワジワとビルの強度を奪っていたのだろう、限界を超えた雑居ビルはついに崩壊。
 猟兵や歩兵、その他諸々を巻き込んで、ぐしゃりと押し潰された様に崩れ落ちるのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​




第3章 ボス戦 『四三一『デビルズナンバーもしもし』』

POW   :    悪魔の呼掛(デビルコール)
【対象に電話をかけ、背後に瞬間移動する事】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【とても鋭利なカッターナイフ】で攻撃する。
SPD   :    悪魔の電話(デビルテレフォン)
【未来の自分自身と通話することで】対象の攻撃を予想し、回避する。
WIZ   :    悪魔の文句(デビルクレーム)
【対象が傷つくであろう罵詈雑言】を籠めた【迷惑電話】による一撃で、肉体を傷つけずに対象の【精神】のみを攻撃する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は六六六・たかしです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 激戦の末、雑居ビル群の内、ひとつのビルが崩壊し。
 その余波を周囲に広げ、多数のビルも損傷する中で歩兵の集団は一層された。
 瓦礫を押しのけ、崩壊したビルの下から巻き込まれた猟兵達が顔を出し、必要な犠牲だったんだ、民間人の犠牲は急に、民間人が、来たので、でQMK。
 これは、急に、ビルが、崩れたので、となるQBKなんだ。
 なんて謎の認識障害が発生しているようではあるが、まさかこれも邪神の、もといオブジェクトによる事案なのか!?
 疑念と疑惑、推理と仮説、現在の状況と判明している情報から、様々な説が猟兵の脳裏を過ぎるその瞬間。
 ピリリリリ、ピリリリリ、と鳴り響いた着信音。
 誰かがマナーモードにし忘れたのか、と皆が顔を見合わせるが、その電話の着信音は猟兵からではなく。
 ピリ、ピリリ、ピピピピピ、ピリリリリリ!
 崩れたビル、その残骸となった瓦礫の下から次々と、多種多様な電子的な着信音が鳴り響くではないか。
 目を凝らしていけば、何故か小さな残骸が。
 折りたたみ式のガラケーや、液晶画面の大きいスマートフォン。
 はたまた、ダイヤルを回す黒電話や今はもう、あちこちから姿を消している電話ボックスに置かれた緑色の公衆電話に見えてきて。
 猟兵達が皆、その電話に出なければ、という謎の強迫観念に駆られていく。
 だが、そのまま電話に出るのは危険と誰かが何とか踏みとどまって、仲間に警告発すれば。
 皆も一斉に手を止めて、今正に掴もうとしていた電話から急ぎ距離とり警戒を。
 その後、一つの電話がスピーカーモードで通話状態になった瞬間、聞こえてきたのは機械的で不気味な声。
「モシモシ、モシモシ」
 呼びかけ、応答を待つように。
 されど誰も応じなければさらに言葉が続き始めて。
「もしもし? モシモシ……もーしもーし? もぅしもぅし!?
 も、もしもし……モシモシモシモシ? もしもしもしもしもししししししししし!」
 電話口から聞こえてきた、狂ったように続く問いかけの言葉。
 それと同時に時空が歪めば、そこから姿を現したのは電話とカッターナイフを手にした一体の人形であった。
 だが、そこから発せられる異様な気配はこれがただの人形ではないことを示す。
 認識を歪め、精神を攻撃し、人々を洗脳するほどの精神攻撃。
 それに加えて電話を取らねばという衝動を与え、耐え切れぬ者が電話に出てしまえば瞬時に背後に移動しての攻撃能力。
 凶悪な力の片鱗をこの短時間の間に見せながら次なる犠牲者として、猟兵を選択したのだろう。
「もしもし……狂気の世界の、始まりだぜぇ」
 謎の言葉を発しつつ、周囲の残骸が電話に見える衝撃波が広がって。
 いつ、電話に出てしまうかという極限状態。
 思わず出てしまい、不意打ちを受けるのか。
 はたまた、何とか耐え切り、攻撃を仕掛けていくのか。
 電話に出てしまったものの、襲撃してきた相手を何らかの形で迎撃するのか。
 鳴り響く着信音が不協和音の様相を呈していく中、邪神との戦いが始まろうとしていた。

 ただまあ、シリアスな空気なったけど雑く戦う事になってしまってもいいじゃない。
 ここまで派手に、コミカルに来たんだ、空気なんて読むものじゃねぇ、変えるものだの精神で、突っ切っても一つの道さ。
外邨・蛍嘉
【馬県さんち】
双子兄=『疾き者』(f28057)。

厄介だよね、そういう能力…。って、クルワどうしたんだい?
「彼の…彼の気配が…っ!(がたがた)」
兄の?でも、ここには…(発生する嵐)ああ、うん、いたね。
そうだよ、ここ、UDCアースだから、兄とその戦友たちであるがいても不思議じゃないんだ。
「瓦礫の中から出てくるの、見られてマス」
大丈夫大丈夫、わかってくれるから。
さて、こうなったら私たちもUCで攻撃だ。
はは、クルワと兄たちの共闘は初めてだよね!
なんだろう、クルワとあっちの『不動なる者』の気が合いそうだ…。

※兄のことは、本人の前だと基本『義透』と呼び捨てる。


馬県・義透
【馬県さんち】
『疾き者』の
双子妹=蛍嘉(f29452)

第一『疾き者』のほほん忍者(対応武器:漆黒風)
第四『不動なる者』盾&まとめ役な古風武士(対応武器:黒曜山)

疾「まあ、凄い音がしたと思ったら、愉快なことになってますねー」
不「愉快なことで済ますな」
疾「…あ(瓦礫の山から妹出てくるの見た)。蛍嘉とクルワですね」
不「(約束のことは知らない)…不可抗力だと思うぞ?」
疾「ですよね。まあ、明らかに敵いますし、UCで攻撃しましょうかー」

嵐で通話されても聞こえないようにする狙い。

不「そちら(クルワ)も苦労するな…」
疾「何か言いました?」

※誕生日がずれてるのは、こちらの誕生日=命日だからです。



 ガラガラと轟音を立てて、崩れ落ちた雑居ビル。
 その崩落に巻き込まれた者がいるならば、その音に引かれてやってきた者もいるわけで。
「まあ、凄い音がしたと思ったら、愉快なことになってますねー」
 埃が舞い上がり、割りと惨事な状況でもニコニコと笑って見ていたのは馬県・義透(多重人格者の悪霊・f28057)である。
 いや、正確に言えば笑ってみていたのは彼の人格、もとい複合した悪霊の中の一人、忍者な人格の疾き者、であり。
「愉快なことで済ますな」
 明らかにズレちゃってる感想に、冷静にツッコミを入れる別人格な不動なる者。
 いやあ、バランスが取れたコンビですねぇ、ここにまだ他に二人ほどの人格が居るようなのですが、今回は出てきていない様子。
 そんな義透が見る先は、瓦礫の山……ではなく、そこから出てきた猟兵たち。
 押しのけ、埃を払って見せた中に、見知った顔があったのだろう、そちらの方を見ていたのだ。
「やれやれ、酷い目にあった上に……厄介だよね、そういう能力」
 鳴り響く電話の音、その中に居た一人。
 蛍嘉と彼女の分身、もとい別人格というか宿した鬼が形を成した分体のクルワ、その二人を見ていたのだ。
 だが何か様子が変だぞ?
「おや、クルワどうしたんだい?」
「彼の……彼の気配が……っ!」
 ガタガタと震えだすクルワ、それだけ怖い誰かが居るのでしょう。
 いやあ、誰に怯えているんですかねぇ。
「兄の? でも、ここには……」
 居るはずがない、なんて否定しようとした蛍嘉さん、だがそれは不正解だと言わんばかりに巻き起こる風のうねり。
 徐々に集まり、雷光すらも生み出しつつあるそれは局所的な嵐へと姿を変えて、その攻撃に覚えがあった蛍嘉は途中まで言いかけた言葉の内容を変更。
「ああ、うん、いたね。
 そうだよ、ここ、UDCアースだから、兄とその戦友たちがいても不思議じゃないんだ」
 そういうことである、まあ居ても不思議のない世界だったので。
「瓦礫の中から出てくるの、見られてマス」
 ガタガタと震えるクルワ、まあうん、ご愁傷様という事で。
 仕方ないね、あんな派手に崩壊して、ふらふらしてた猟兵がきちゃうぐらいの事件になったしこれは不幸な事故で済ませるしかないね。
「大丈夫大丈夫、わかってくれるから」
 怯える子供を宥めるように、優しく声をかけながら。
 落ち着かせようとする蛍嘉と震えるクルワ、そんな二人のやり取りを見ていた義透は人格同士の会話をしていた。
「蛍嘉とクルワですね」
「……不可抗力だと思うぞ?」
 うん、まあ、守る、って約束してたけど、結局ビルが崩壊してえらいこっちゃになったんで怯えてる、って事ですね。
 片や疾き者、その辺の約束とかには一切触れずに、偶然見かけた、みたいな感じで。
 片や不動なる者、やらかしたとばかりに震えるクルワをかばうような言葉を紡ぐ。
 まあその辺の判定は、皆様で行って頂きたい。
 とりあえず今は、何かとやかましい着信音を鳴り響かせる、電話な幻覚を大量に見せるオブリビオンの相手が先である。
「ですよね。まあ、明らかに敵いますし、UCで攻撃しましょうかー」
 とりあえず生、みたいな気軽さで。
 先に生み出していた嵐の力をより強力に高めれば。
 鳴り響く電話の着信音を上回る、雷鳴轟き電子音がかき消される。
「もしもし、もしもし……………」
 なんとか通話し、未来の自分に回避手段を尋ねるデビルズナンバーもしもし。
 だが滅茶苦茶五月蝿い局地的暴風雨、未来の自分の声も聞こえぬほどのものであり。
「今だよ、私たちもユーベルコードで攻撃だ!」
「ハ、ハイ!? ワ、ワカリまシタ!」
 体を動かせば妙な事を考えている余裕もなくなるだろう、そう思った蛍嘉はクルワにハッパをかければ二人同時に飛び出して。
 互いに持つは妖刀、左右に分かれて挟み込み、嵐の中にてよろめくデビルズナンバーに急接近。
 強烈な驟雨の如く、二人による絶え間無い斬撃が繰り出されればそれを援護するように、煌く雷光が、そして風のうねりがデビルズナンバーもしもしを吹き飛ばし。
 突風が止んだ時、空中からは衣服のいたる所が破れ、焦げた人形が巻き上げられた瓦礫と共に落下してきていた。
「いい感じに決まったね。あ、そういえば。
 クルワと義透たちとの共闘は初めてだよね!」
 吹き飛ばしたもしもし、を横目で見つつ、義透と合流した蛍嘉。
 妹と思わぬ場所にて合流した彼ではあったが、柔和な顔は崩さずにニコニコと笑いながら頷くが。
「そちらも苦労するな……」
 別人格な不動なる者、それがポツリと呟いたのはクルワへの同情、しかしそれを聞き逃さなかったのは疾き者。
「何かいいました?」
「いや、何も」
 まさか自分の事を言っているのでは、なんて疑いの言葉を言われるも、何も言っていないなんて否定しちゃう。
 そんな人格同士のやり取りを見て笑いつつ。
 蛍嘉は、義透の不動なる者と自分に宿る鬼、クルワの気が合いそうだ、なんて感想を抱いていた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

黒木・摩那
電話うるさい。
マナーモードはないんですか!
まったく、電話というのはどうしてこう暑苦しいんでしょう。

最期のボスから電話を取り上げることが最優先ですね。

まずは周囲に散らばっている電話の類を周囲のガレキもろとも黒蟻に変換します。
これで電話をかなり減らせそう。

その後はヨーヨー『エクリプス』で戦います。
オブリビオンは瞬間移動する相手なので、当てるのは大変そう。
そこで罠を仕掛けます。
ヨーヨーで牽制して、黒蟻の巣になった場所に追い込むなり、誘い出すなりすることで、蟻を取り付かせます。
あとはアリの蟻酸と噛みつきでちまちまダメージを加えましょう。

集中させないだけでOKですかね。


ザガン・アッシム
【アドリブ及び連携歓迎】

やっとボスのお出ましか…
巨大メカとかガチガチに武装した軍曹とかじゃないのがすこぶる残念だが…
これも任務だ、きっちり殺らせてもらうぜ

自分の所に確実に誘き寄せる為に、周囲の電話を【バンカー・バスター】で【衝撃波】で吹っ飛ばして電話を間引く


その後、残った電話に『敢えて出て』、敵の攻撃条件を満たす
自身の背後に殺気を感じたら、UCで召喚して上空で待機させていたαに自分の背後を【制圧射撃】させる

…お前さんの癖は見せて貰ったぜ、そのUC…電話応対した相手に『背後からしか』攻撃できねぇんだよなぁ…?

万が一攻撃を受けても【激痛耐性】で耐え、合体した後に背後から【零距離射撃】で蜂の巣にする


ロベリア・エリヌス
地の文の精霊から前振りがあった様な気がするし、ここはボケるべきかしら?
ギャグを、強いられているのよ!(集中線)
…ちょっと古いかしら?

…でも、手を知られてしまったらどう対抗すれば良いのかしら?
シリアスに成らざるを得ない状況ね

…なんてね
一体いつから、シリアス展開になると、そして未来の自分と電話していると錯覚していたのかしら?
知的生命体の大半は「自分に都合のいい現実」を想像してしまうそうね
貴女を騙すのは私じゃないわ
貴女自身が貴女を騙すのよ

…集中線の辺りで既に、<真の姿を開放>した私の【催眠術】で貴女を【ハッキング】させて貰ったわ
ねえ?今どんな気持ち?
【其の答えを識るまで、僕は死ぬ事もままならぬ】のよ



 複数の人格が入り乱れて、なんやかんやでデビルズナンバー、もしもしに一撃加えた猟兵たち。
 だが流石に多くの一般人を洗脳し、また猟兵ですら謎の衝動に駆らせる存在、あの程度では倒れる様子もなく、手にした電話に番号入力。
 周囲の瓦礫がまたしても多量の電話のように錯覚されて、けたたましく重なり合う着信音が響き渡っていくのであった。
「電話うるさい。マナーモードはないんですか!」
 やかましすぎる着信音の多重奏、敵より先にクレームを言っていたのは摩那。
 しかしそのクレームが出てくるのも仕方ないこと、誰だって大量の電話が一斉に鳴り響いたら不快感を出すのは当然だろう。
「ははは、まあそう言いなさんな。やっとボスのお出ましだからな……。
 巨大メカとかガチガチに武装した軍曹とかじゃないのがすこぶる残念だが……これも任務だ、きっちり殺らせてもらうぜ」
 そんなクレームを聞きながら、ザガンが笑いながら摩那に応じる。
 両者が同時に見遣った物はボスとなるデビルズナンバーもしもし……ではなく、周囲に広がる電話に誤認してしまう大量の瓦礫たち。
 摩那は魔力を高めつつ、ザガンは右手に巨大な杭打ち機、バンカー・バスターを構えており。
 お互い、狙いは大量の電話を減らし、間引くという目的で一致している事を察したのだろう、頷きあって動き出す、その直前。
「地の文の精霊から前振りがあった様な気がするし、ここはボケるべきかしら?」
 あっ、前フリをしたからか、普段はそんなにボケないロベリアさんがその気になっているじゃあないか。
 普段の様子からは想像もつかない、バカウケなボケが飛び出すんですね!
「ギャグを、強いられているのよ!」
 テテーン、って効果音と共に集中線がロベリアさんから広がる演出。
 コレは漫画とかで、ここぞというセリフとかを言う時に出るやつですね、間違いない。
 で、ここから一体どんな……?
「……ちょっと古いかしら?」
 えっ、これで終わり!?
 そんな、ここから更に色々と展開されると思っていたのに、完全な肩透かしじゃないですか!
 ほらー、敵だけじゃなく、摩那さんやザガンさんも、何故か時間停止的に固まってるし。
 ギャグなんだかシリアスなんだか微妙な空気になっちゃったじゃないか。
「え、えーと……暑苦しい電話ですし、最後のボスから電話を取り上げる事を最優先にしましょうか」
「お、おう、間引くとするか」
 数秒間の沈黙、鳴り響く着信音を聞きながら、再起動した摩那とザガンが言葉を交わす。
 気を取り直して電話の数、それを減らす為に二人は行動を開始するのであった。

「地に潜みし精霊よ。物に宿りて我に従え。姿さずけよ」
 電話は無機物の集合体、というよりも。
 電話に誤認させられているのは無機物で出来た瓦礫の破片、ならば無機物を変化させるユーベルコードの効果範囲とばかりに力を解放した摩那。
 彼女の意思に呼応して、鳴り響いていた電話が、そして瓦礫が多量の黒蟻に姿を変えて動きだせば、彼女を中心とした一角の電話が一気に減少。
「やかましい電話たちだな、コイツで吹っ飛びな!」
 同刻、機械の駆動音を響かせながら右手を振り上げていたザガン。
 電話機が集まる一角狙い、その右腕を突き出せば杭の射出と同時に一直線に飛び出した衝撃波。
 地表をえぐるように伸びたそれは電話機を巻き込み吹き飛ばし、その一角を何も無き空間へと変化させ、着信音をかき消していた。
「もしもし、もしもし?」
 誤認させた大量の電話機、それらが次々と消失していく状況下。
 対抗すべく、もしもしと言葉を発してデビルズナンバーが動くもそれを見越して先手を打ったのは摩那。
「はいはい、五月蝿いクレーマーはしまっちゃいましょうねー」
 右手に持つは超合金ヨーヨー、エクリプス。
 手首を捻って解き放てば虚空を進み、もしもしを打ち据えるべく伸びるがもしもしは瞬間移動で容易く回避。
 だが避けられるのは予定通り、敵の気をそらしつつ摩那がチラリと黒蟻の群れを見やれば狙いを察知したのだろう、ザガンがその群れの方向へ走りつつ。
 蟻の群れを背にしながら、落ちていた電話をあえて拾って通話ボタンを押していたのだ。
「……もしもし」
「もしもし、今、あなたの後ろにいるの」
 応対した瞬間、電話口から聞こえてきたのは後ろに居ると言う宣言。
 だが彼の後ろに瞬間移動を仕掛ければ、それは蟻の群れと挟まれてしまうということ。
「……お前さんの癖は見せて貰ったぜ、そのUC……電話応対した相手に『背後からしか』攻撃できねぇんだよなぁ……?」
 不敵にザガンが笑っていけば、次の瞬間上空から分離していた戦闘機型サポートメカのαが地表目掛けて一斉射撃。
 多量の銃弾にザガンへの道が阻まれれば、即座に反転したザガンも巨大な左腕を振り上げて内臓火器、火炎放射器とマシンガンの銃口を開いていけば容赦の無い一斉射撃。
 弾幕が形成されて、炎が伸びて大炎上、炎に包まれたもしもしがその火を消そうと転がりまわるが、それを許さぬとばかにり追撃を仕掛ける者が居る。
「この好機を逃すとでも? さあ、蟻たちよ、やっちゃいなさい」
 パチンと指を鳴らした摩那、彼女の指示に従って黒蟻の群れが転がりまわるもしもしに一斉に群がっていく。
 それは列を成して進む、秩序ある行軍をする時ではなく、巨大な獲物を取り囲み、一斉に噛み付き引きずり巣へと持ち替える際に見せる無秩序に、されど統率された目的の為に動く時のもの。
 噛み付かれ、更には蟻の体内に存在する蟻酸によって衣服や武装を腐食されるもしもしだが蟻の攻撃だけで致命傷にはなりえない。
 しかし、それでいいのだ、摩那の狙いは相手の集中力をこの多量の蟻によって逸らしつつ、じわじわとダメージを与えていく事であったのだから。
「ふふ、電話のボタンに蟻がたかって邪魔でしょう? 服の中に入り込んじゃってますねー」
 相当鬱陶しい状況、だが他人事なので笑いながらもしもしが置かれた状況を語りつつ挑発する摩那。
 体を、そして衣服を振るい蟻たちを跳ね飛ばすその動作によって攻撃が止まった瞬間こそ、別の猟兵が仕掛ける好機。
 この状況をどうにかしようと、未来の自分に電話を始めたもしもしと同時にロベリアも動いていた。
「…ボケてみたけど駄目だったわね、それに手を知られてしまったらどう対抗すれば良いのかしら?
 シリアスに成らざるを得ない状況ね」
 あっ、はい、そうですね。シリアス、ですね……。
 あの、その、ボケたのが微妙だったのはほら、キャラの違いで仕方なかった事にしておきますから……。
 そんな気を使いたくなるような事を言ってらしたロベリアさん、シリアスに何を仕掛けていくのやら。
「……なんてね。
 一体いつから、シリアス展開になると、そして未来の自分と電話していると錯覚していたのかしら?」
 なっ、だ、騙したなっ!?
 気を使わせるような、滑ったボケっぽく見せておいて攻撃を仕掛けているだなんて。
 して、いったいどんな攻撃を?
「知的生命体の大半は「自分に都合のいい現実」を想像してしまうそうね」
「もしもし?」
 諭すような口ぶりに、疑問を抱きながらも手にした電話で未来の自分と会話を始めるもしもし。
 この状況を覆し、更には攻撃を回避する手段を聞き出そうとする行為だが。
「貴女を騙すのは私じゃないわ。貴女自身が貴女を騙すのよ」
 突然の宣告、騙すのはロベリアではなくもしもし、そのものだと言葉を紡ぎ。
『モシモシ、攻撃は前に出ると避けれたよ』
「もしもし、それは本当?」
『避けれた気がしたよ』
 その宣告と同時にもしもしが未来の自分とやり取りし、回避方法を聞き出すも、避けれた、から避けれた気がした、に内容がグレードダウン。
 えっ、何か違う、ともしもしが察した時には既に手遅れ、もしもしが前方にステップ踏んだその先には、ロベリアが開いた文庫本から姿を見せた情念の獣がその首を持ち上げて、今まさに噛み付かんとしていたのだから。
「……集中線の辺りで既に、真の姿を開放した私の催眠術で貴女をハッキングさせて貰ったわ。
 ねえ? 今どんな気持ち」
「も、もしもしぃいいい!?」
 非情の宣告、最初の滑ったように見えたボケの段階で仕込まれていた罠。
 恐るべき結末と共に繰り出された獣の牙が、デビルスズナンバーもしもしの体に深々と突き刺さったのはその時であった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

エウトティア・ナトゥア
アドリブ・連携歓迎

やれやれ、ひどい目に遭ったのじゃ。
これはまた誰ぞ悪ノリしたのかのう?
ここは常識枠最後の砦のわしがしっかりせぬといかぬな!

そういえば残りの敵は…あれか…完全にホラーでシリアスなノリではないかジャンル違いじゃな、仕方ない教えてやるか。
(受話器を取って地の文の精霊の力で敵と通話)
もしもし、おぬし余所の地の文の精霊の所と間違って出てきておるのではないか?
ここはおぬしの想像を絶する狂気の世界じゃ、はよ帰らぬと爆破やデスソースや悪戯や巫女で酷い目に遭うのじゃよ。
(敵の背後にビーストマスターの力で牛の群れを呼び出しつつ)言う事を聞かぬとQ(急に)B(バイソンが)K(来て)踏み潰されるぞ?


モン・サンシン
みゃっふっふ、おもちゃの電話で撹乱できるか試してみるみゃ。
その前に
「ヨガヨガヨガヨガ…」
ヨガのポーズで力を集中して分身を呼び出すみゃ、というわけで1人とは言ってないみゃ。分身がもしもしと言ったところに攻撃するけどコショウも持ってるから要注意みゃ。本物ももしもしというけど電話はないみゃ。一般人に不味いもの食わせちゃったからあんまり言えないけどお返しにゃ。うみぼうずくん?そういえばどこいったのかにゃー(棒読み)(いつのまにか隠した所から『捕縛』『武器落とし』『罠使い』的に絡みついてもらう)
ポポウチョには電話出る真似した分身回収してもらったりフォローしてもらうみゃ。ボス戦もシリアスとは限らないみゃ


黒沼・藍亜
兵士もこいつもなんか黒幕って感じしないっすね……
まだ他に裏あったりしな……電話だ
(ついスマホを取り見事敵のUCを受ける……が内容は「後処理任せたぞエージェント」とのお言葉。罵詈雑言じゃないがむしろそっちがマシだった。つらい)

……へへ
……ふへへへ……こうなったら
スカートの中から思いっきりUDCを滴らせ広げ、
【奈落這う黒群】を呼び出し、電話を片端から沼の中(つまり異界)へ放り込み撤去させるっす

それと、敵のお前もボクの周囲に転移してくるなら触腕で捕まえて同じく撤去して『黒群』や『車輪』みたいに落とし子の元ネタにしてやる……
(どちらも接触回収した因子から産み落とされた落とし子)

※アドリブ他歓迎っすよ。


四季乃・瑠璃
緋瑪「だぜぇ、とか、外見によらず口が悪いね、あの人形」
翡翠「…勝った」(自分と相手を見比べて、人形勝負なら私の勝ち!とふんすしてる)
瑠璃「二人共、そこ?」

【破壊の姫君】で分身&シスターズ

3人とも飛翔翼で飛行。予め翡翠の直下及び直下後方の地面に感知式ボムを大量設置。
更に翡翠の斜め後ろに瑠璃と緋瑪が待機し、準備完了。
「電話に出た相手の後方に移動する」特性を利用。
わざと翡翠が電話に出て翡翠の背後に移動→空中→ギャグ的に落下→感知ボム+待機してた瑠璃と緋瑪からの追撃ボムでドカーン(更に緋瑪が何処からか用意した金タライも降って来てガンッと)
クレームは何か文句言ってる間にボムで(無慈悲に)ドカンとするよ


ナイン・キーロ
いやービルが崩れちゃうなんてまったくひどい目に遭ったね、でもこれでようやくラスボス戦かな?
あ、それともエクストラステージの後だから裏ボス戦になるの?

ま、とにかくこれで終わりにしないとね――ハンドガンの『クイックドロウ』で『先制攻撃』を加えて【警察特殊部隊】を召喚だ
警察も特殊部隊なら軍隊並みの重武装をしているってことを教えてあげるよ
サブマシンガン、ショットガン、アサルトライフル、スナイパーライフル……銃ならなんでもあるよ、それじゃ射撃開始ってね!

ガンシューお得意の『弾幕』射撃だよ、これならどちらに避けようとしたって弾に当たっちゃうよね
え、なに、銃声がうるさくて電話も何も聞こえないよ、撃て撃てー!


御魂・神治
さっきからピロピロうっさいと思ったらアンタか
ほれみろ、『天将』が怖い真顔になっとるやないかい
こいつに電話機能あるでな、そら天将もキレるわな

ディスり合いは『天将』に任せる
【情報収集・戦闘知識】による高速ディス応酬で反撃の余地与えんでな
ピーが必要な言葉も飛び出すかもしれんけど
でも残念やけど天将は機械や、感情は希薄やから揺さぶられんで
まぁ、ドサマギでワイの悪口も言いそうやから【発狂耐性・呪詛耐性】で聞こえないフリする

さて、人形の始末は、と
『天誅』の【二回攻撃】、
一発目は【スナイパー】で手に持ったガラケーぶち抜いて
二発目はUC【神器霊弾『八咫』】で人形本体を消し飛ばすわ



 猟兵の集中攻撃、それを受けてダメージが蓄積していくデビルズナンバーもしもし。
 吹っ飛ばされたり周囲の瓦礫が変じた電話が破壊されていく中でも更なる攻撃の準備は進んでいるわけで。
「いやービルが崩れちゃうなんてまったくひどい目に遭ったね、でもこれでようやくラスボス戦かな?」
「うむ、ひどい目に遭ったのじゃ。これはまた誰ぞ悪ノリしたのかのう?
 ここは常識枠最後の砦のわしがしっかりせぬといかぬな!」
 瓦礫を押しのけ出てきたナインにエウトティアが言葉を交わす。
 ですねぇ、ひどい目にあったね、そしてボス戦であってます。そして悪ノリした人がいたのは正解ですね。
 その上で…常識、枠?
 いやいや、何をおっしゃるエウトティアさん、あなたが常識枠でさらに最後の砦なんて……どっちかっていうと、悪ノリ枠ですよn。
「うん? 何か不穏な事を考えている気配があるが」
 おうふ、交信能力を利用してこっちの心を読んだだと!?
 イエイエ、ナンデモナイデスヨ? 常識枠最後の砦、まともな展開に戻せるってシンジテマスカラ?
「みゃっふっふ、おもちゃの電話で撹乱できるか試してみるみゃ」
 そんなやり取りをしている横ではモンがこんな展開になったけど、普通に悪戯を続けようと体を柔軟に動かして。
 唐突にヨガなポーズを決め、パワーを高めて。
「ヨガヨガヨガヨガ……」
 ちんまいモンが集団で増えた。
 うん、一人でも大概なイタズラをするモンが小さいとはいえ増えた。
 これはまーた何かするんだろうなぁ。
 シリアスではなくギャグに走り始める、そんな空気だがそれを加速させる面子もまだいるぞ。
「だぜぇ、とか、外見によらず口が悪いね、あの人形」
「……勝った」
 いや、その相手狂気に染まった人形ですから、わけのわからないことを言い出してるだけだよ、緋瑪さん?
 あと翡翠ちゃん? あなた、ボディが人形だからって、相手の姿と自分を見比べて。
 動ける人形で見た目、その他色々含めて人形勝負で自分の勝ち、みたいに胸張ってドヤ顔決めても……。
「二人共、気にするのはそこ?」
 ほらー、メイン人格の瑠璃さんも困惑ってか微妙に反応に困ってるじゃないですか、やだー。
 ビルを崩壊させるような火力を叩き込んだこの三人、まーた爆破や銃撃で大惨事にするんだろうなぁ。
 そんな面子に加えて更に更に。
「さっきからピロピロうっさいと思ったらアンタか。ほれみろ、『天将』が怖い真顔になっとるやないかい」
 ある程度数は減ったとはいえ、瓦礫を再び電話に認識させてから。
 鳴り響き、重なり合う着信音に文句を言いつつ、手にした二丁拳銃の銃口向けてクレームを言う神治。
「あー、すみませんっす、自分も電話、鳴っちゃってるみたいで」
「いやー、あんさん一人の着信ぐらいやったら問題ないんやけどね?
 こいつに電話機能あるでな、そら天将もキレるわな」
 懐から着信音を響かせちゃった藍亜が思わず謝って、そっちには言っていないと訂正しつつ、何故お怒りかを説明する神治。
 サポートAIな人口式神さんに電話機能があるらしく、まあこんな大量に電話を作って鳴り響かせたのが気に食わなかったと話しつつ、攻撃は容赦せずと宣言を。
「くっそぉ、このやろう! やりやがったな! もしもし? その銃は危険だ」
 そんな猟兵のやり取りを聞いていたのかどうか定かではないデビルズナンバーもしもし。
 完全に狂気に飲まれ、狂気を振りまき、電話越しに未来の自分から電波的な何かを受け取って。
 追撃来るならば迎え撃つとばかりにカッターナイフを振りかざし、反撃の姿勢を見せていた。

「兵士もこいつもなんか黒幕って感じしないっすね……まだ他に裏あったりしな……電話だ」
 敵と相対し、その姿を観察していた藍亜であったが再びの着信に、ついに衝動に負けたのか思わず出てしまった彼女。
 瞬時に敵が後背へ瞬間移動……してきたのだが、通話相手はもしもし、ではなく彼女の上司であって。
「戦闘中か。まあ構わん、ビルの倒壊を確認した、厄介な案件だが事後処理はまかせたぞ、エージェント」
 完全な丸投げである、しかも人々の認識を歪めての記憶操作とか、ビルが崩壊したせいで大規模な対応が必要な。
 何をやっている、とかの罵詈雑言とかの方がマシだった、つらいつらい宣告。
 後ろに転移したもしもしに切りつけられてるけど、それが気にならないぐらいに苦しいらしく。
「……へへ
 ……ふへへへ……こうなったら」
 あっ、狂気に飲まれたように笑い出してる、しっかりしろ、24歳、大人なおねーさんのエージェント!
 狂うにはまだ早い、君にはUDC職員としての仕事があるんだぞ、せめて全て終わらせてから狂うんだ!
「ちょ、あんさん、しっかりしーや!?」
 ほら、隣で神治まで心配してるし。
 そんな危ないエージェントにクラスチェンジした藍亜さん、唐突にスカートのすそを摘まんで持ち上げて。
「さーて、お仕事の時間っすよ……でて、くる、っす……」
 光が無くなった目で呟けば、スカートから滴り落ちて出てくるは闇の落とし子。
 大量に広がる闇ま沼へと変化して、周囲に広がり鳴り響く電話機を飲み込んで、その騒音をかき消しつつ。
 めっちゃ後ろから切ってきたもしもしに、今まさに気付いたみたいに振り返り。
「お前もボクの周囲に転移してくるなら触腕で捕まえて同じく撤去して『黒群』や『車輪』みたいに落とし子の元ネタにしてやる……」
「もしもし?」
 あっ、この人、自棄になって取り込むつもりだ!?
 切りつけてきたもしもしに触腕伸ばして掴み取り、そのまま取り込もうとしたが流石に相手は力あるオブリビオン、取り込みは出来なかったが強い力で締め付けて。
 なんとかカッターで切り抜けたもしもしだったが、中々のダメージを上乗せで受けていた。

「瞬間移動をしてくる敵、そしてエクストラステージの後だから裏ボス戦になるの?」
 そうですね、ナインさん。瞬間移動とかヤベー能力だしエクストラステージの後だし裏ボスみたいな認識で良いと思うよ、ゲームだったら。
 そんな彼と一緒に並んで、攻撃準備を終えていたのは瑠璃、緋瑪、翡翠の分身&人形なシスターズ。
 更に追加で銃器を扱う神治と、彼のサポートを行う天将という磐石の布陣である。
「ははは、これだけ揃うと頼もしいね、それじゃ警察特殊部隊の援護でガンシューお約束な弾幕射撃を始めるからね」
 自らも拳銃を引き抜いて、混沌な腕から逃れたもしもし、を狙って発砲。
 それを皮切りに、周囲から姿を見せる警察特殊部隊の皆様。
 ハンドガンだけではなく、短機関銃、いわゆるサブマシンガンを所持した者に加え、ショットガンとか構えてる、角刈りで葉巻とかくわえてそうな屈強な人とか、遠方、別のビルの上でライフル構えてスコープを覗く者。
 銃の種類はよりどりみどり、警察でも特殊部隊なら軍隊に負けず劣らずな武装をしているとナインが主張する面々が勢ぞろい。
 銃撃開始とばかりに再び引き金を引けば、集まった皆様も銃口向けて着信音の多重奏に対抗して、発砲音の多重奏。
 ドゥン、と重たいショットガンの発射音や細かく刻まれたサブマシンガンの発砲音、更に遠方から鳴り響く、遠雷が如きライフルの轟音まで加わって。
 それと同時に飛び交う数多の銃弾、遮蔽物に逃げ込もうとも呼び出した数が多いので、四方八方から飛び交う銃弾を全て凌げる場所も無く。
「もしもし!? もしも……」
「え? なに!? 銃声がうるさくて電話も何も聞こえないよ、撃て撃てー!」
 着信音とかクレームとか言おうとしたもしもし、だがそれをかき消すように、更なる銃撃命令を下すナイン。
 いやあ、銃声はすごいですねぇ、耳をつんざくような着信音も全て上書きして、聞こえなくなってるんですから。
 そんなとんでもない弾幕で、次々と傷つき、衣服が破れていくデビルズナンバーもしもし。
 だが彼が部隊に命令し、銃撃を続ければ続けるだけこの事件の現場を知ってしまう人が増える=藍亜の記憶操作対象が増えるということ。
 ほらみなさい、まーた死んだ魚みたいな目でコッチをみてるぞ、24歳エージェントが!
「あっ、ちょっとやばいかも」
「うん、なるべく早く終わらせた方がいいね」
 そんな藍亜の様子を見てか、別の意味で危険な気配を感じた瑠璃と緋瑪。
 頷きあって、翡翠も加わり三人揃って背負った飛翔翼で空中へ。
 三角形を作る様に空中で分かれて待機、ここで何をするかといえば三人とも、瓦礫が変じた電話をもっているわけで。
「もしもし? わたし、目立ちたいの」
「もしもし、目立てるならもっと個性をだせばぁああああああ!」
 翡翠がまずは電話を取れば、銃弾から逃れられてこれ幸いと瞬間移動してきたもしもし。
 でもここは空中で、飛行能力が無いが故に落ちていくのは当然で、何か言たついでに落下していくもしもし。
 仕方ないね、こんな場所に呼び出されたのが運の尽きだしギャグ展開な三人に絡まれたからね、シリアスは浜で死んだんだよ。
「はーい、悪い人形は爆破しちゃおうねー」
「追撃のボムだよー♪」
 落下しながら周囲に浮かぶ感知式ボムで吹っ飛んだもしもし、その軌道の先には待ち構えていた瑠璃と緋瑪。
 空中での姿勢制御能力を持たないもしもしに、容赦なく追加で爆弾投げつけて、爆風に包まれたデビルズナンバーもしもし。
 重力による自由落下、その速度に上方から爆発した爆弾による加速も加わり、とんでもない勢いで先ほど破壊されたビルの残骸に落下、多量の瓦礫を巻き上げて。
 へたりこんだ姿勢のままで、くるくると頭を回すその上に。
「ギャグ展開ならこれもお約束だよねー」
 パチン、と緋瑪が指を鳴らせば振ってくるは巨大な金盥。
 ゴインといい音響かせて、脳天直撃。
 こういうのが当たるとそのままパタッと倒れるまでがお約束、もしもしもそのお約束には逆らえず、とりあえず仰向けに倒れてくれました、ノリの良い人形、嫌いじゃないわ。
 いやあ、これで一気にダメージを増やしましたね、でもやっぱり派手に爆発させたので、藍亜さんの目は後始末を思い、更にどんよりしているが気にしてはいけない。
「やー、派手にやっとんなぁ。ほな、わいらも行くで、天将」
「追撃命令、及び敵の再起動を確認。同時にクレームの発生を認識しました」
「クレームにはそっちが対応してや、こっちは攻撃担当やさかい」
 そんな派手な戦闘に加わる様に、式神の天将にサポート任せて大型拳銃構えて突っ込む神治。
 クレーム対応はAI任せ、そして自分は有利なポジショニングとばかりにもしもしの後背に回り込む様に動けばそれを察してか起き上がったもしもし、であったのだが。
「もしもし? 数に任せた戦闘とか恥ずかし」
「強敵相手に勝利する、最良の手段です。そんな言い訳をする方が恥ずかしいです」
 とりあえず猟兵の数による暴力、そこへのクレーム電話から始まったもしもし、のクレームに被せていく天将のディスり口撃カウンター。
 クレーマーの出鼻を挫くやり取りから、聞くに堪えないひどい罵詈雑言合戦が幕を開けてしまったわけで。
「エセ関西弁とかキャラがうす」
「口調わけしない、全員同じような口調では誰が誰だか認識が困難です、そんな面白みの無い世界が望みと?
 なっていませんね、なら全員量産されたロボットだけの世界にどうぞ」
 安易なキャラ付けを否定しようとしたら、キャラ付けそのものを否定した世界までぶっとんだ発想で潰してみたりと罵詈雑言の類を出して、クレームつけることを完全封殺。
「人使いの荒いご主人、最悪ね!」
「否定しません、その点は反省していただきたい」
 だがそんな中、人使いの荒い、という部分には肯定しちゃうあたり、天将さんも思う部分があったんですねえ。
 ちょっと、色々言われてますけど神治さん?
「あー、電話の音と銃声が五月蝿すぎて聞こえへんなぁ?」
 こ、こいつ、聞こえないフリをしてやがる……っ!
 呆れたような表情で天将が其方を見やれば、釣られて視線を向けるもしもし。
 その先には、左右の手に大型拳銃構えもしもしに狙いを定めた神治の姿があって。
「さて、人形の始末や。御天道様は許さへん言うてるやさかい」
 鳴り響く二度の銃声。
 一発はもしもし、の手にしたガラケーに。
 そして二発目は、もしもしの胴体に。
 銃声と共に放たれた光、音速を超えて加速した銃弾が撃ち貫いて。
 電話機の液晶画面を打ち砕き、そして胴体に風穴空けて、もしもしは大きく吹き飛ばされるのだった。

「も、もし、もし?」
 猛攻受けて倒れ付し、また電話機の表示も狂ったもしもし。
 だが腐ってもオブジェクトの力を利用し、狂気を振りまく邪神であり、まだ戦えるとばかりに起き上がるがここからはギャグ、コメディに突っ切った空間であり、シリアスはもう帰ったんだ。
「みゃふふ、イタズラタイムの開始みゃ」
 完全に狂気なアレ、そんな空間だったのを一気に変えるモンの宣言。
 それと同時に分身したモンたちが次々と電話に出て、好き勝手色々言い出すわけでして。
「もしもーし、こっちにこれるかみゃ?」
「イタズラ電話には、何度も出てやるみゃ!」
「みゃははー、何人かで一緒に出たら、誰の所に来るんだみゃ?」
 電話を取った相手の後ろ、そこに瞬間移動する、なんて能力だったものだから。
 これはイタズラのし甲斐があると、次々に分身が電話を取って、無理矢理瞬間移動をさせまくるという相手の能力を逆手に取ったイタズラを開始。
「もしも……もし、も、も、ももももももも」
 ほらー、次々と分身たちが電話を取りまくるものだから、瞬間移動と同時に『もしもし』って言うはずが、最終的にも、を連呼するしか出来なくなってるじゃないか、いい加減にしろ!
 まあでも、一撃で消滅する分身だしね、仕方ないね。
 瞬間移動連打の合間に無理矢理切りつけられた小型のモンが少しずつ減ってはいくが、それ以上に瞬間移動の過剰行使による過労とか位置情報の混乱の方が多いだろう、これはきっと。
 無理しなくていいんだ、もしもし!
 瞬間移動して攻撃とか全員にしようとせず、一人ずつ確実にやればいいんだ、早く考えを改めるんだ!
 でもギャグ空間になってるからね、そんな真面目な思考で動く事は出来ないんだ、すまない。
「ももももも……もくしゅん!?」
 そんな中、分身を切りつけた瞬間に無駄にくしゃみしたもしもし。人形の癖に妙な所で高性能だな?
 見れば無駄に胡椒を持った分身が、消滅の際にばらまいたそれが顔に掛かったのだろう。
「みゃっふっふ、要注意、って遅かったみゃ。そういえばうみぼうずくん、何処にいったのかにゃー?」
 ドヤ顔で語りつつ、いつの間にか巨大なタコがいなくなった、なんて棒読みしてるモン。
 それは今から出ます、っていう前フリだよなぁ?
「もしもし? もぉおおおしもぉおおおおしぃいい!」
 うん、捕まってるね、瓦礫の下から伸びてきたタコの足に締め上げられてるね。
 絡め取られて動きが鈍ったもしもし、必死でもがくその姿を他所に、モンのサポートを行うポポウチョは分身がぶちまけた胡椒を回収したりと、こまごまとしたサポート的作業に従事していたようである。

「ふーむ、如何ほどの者か見せて貰ったが……完全にホラーでシリアスなノリではないか。
 しかしここではジャンル違いじゃな、身を持って体験したのでわかるであろうし教えてやるか」
 散々な目にあって、もうライフポイントがマイナスに振り切ってるんじゃなかろうか、ってぐらいボロボロにされちゃったデビルズナンバーもしもしを見つつ呟くエウトティア。
 そっと地面に手を伸ばせばそこには空しく鳴り響く、瓦礫が変じた今は懐かしさを感じる黒電話。
 受話器を手に取り、いつもは精霊さんに色々とお願いをする時に使う能力を活用……しなくても敵と繋がってる電話だから会話出来るんだよなぁ。
 まぁそこは気分の問題だよ、気分、気分、ってことにしておこう。
「もしもし、おぬし余所の地の文の精霊の所と間違って出てきておるのではないか?」
「もしもし? 間違い電話?」
 微妙にかみ合ってないような気がするが、まあ狂気に染まってる敵だし仕方ない。
 とりあえず間違い、という部分は伝わったので、続けて言葉を紡ぐエウトティア。
「ここはおぬしの想像を絶する狂気の世界じゃ、はよ帰らぬと爆破やデスソースや悪戯や巫女で酷い目に遭うのじゃよ」
 うん、そうだね、普通の狂気とは別の意味でぶっ飛んだ、混沌すぎる狂気の世界だね。
 ついでに、爆破されたり悪戯はもうされたね、やべぇ巫女とかデスソース責めは最後、出てこなかったけど、他に銃撃とかその他諸々の、シリアス展開でも十分通用する攻撃をされて。
 更には最後、ギャグ時空的な世界に無理矢理引きずり込まれて、色々されてるよね。
 注意喚起をしてあげるなんて、とても優しいエウトティアさん。
 だが一つだけ、たった一つだけ、ツッコミをさせてください。
 酷い目のフルコースに遭ってから注意しても、手遅れだと思うのです。
「む? そこはほれ、口だけではわからんと言う事じゃろ。この世界に伝わる言葉に良いものがあるのじゃ。
 百聞は一見に如かず、とな」
 そ、そうですね、そんなありがたいことわざもありますし、とんでもない、出てくる場所を間違った狂気の世界、なんて言ったとして、自分も狂気に染まってる相手だし聞いてくれませんものね。
 むしろ狂気の世界なら自分にぴったり、と都合の良い部分だけ聞いて、居座ってしまいますし、実際に体で教えるのは大切ですものね。
「もしもし? 間違い電話じゃなく、間違い世界?」
「そうじゃな、世界間違いじゃ。そして、言う事を聞かず、すぐに帰らなんだので。
 Q(急に)B(バイソンが)K(来て)踏み潰されるぞ?」
 だから手遅れになってからの宣告は駄目だと……。
 半壊したガラケーの受話器から聞こえたエウトティアのQBK宣言、それと同時にタコ足から解放されたもしもし、の後ろに迫る牛、っていうかバイソンの群れ。
「も、もしもぉおおおおおおおし!?」
 どうしようもないぐらいに消耗した所に、容赦ない口撃と獣の群れ。
 最後の最後にQBKで〆の一撃、バイソン達が踏み荒らし、走りぬけた後には数多の足跡だけが残り、デビルズナンバー、もしもし、が存在した痕跡……電話に誤認させられた瓦礫も普通の瓦礫に戻り。
 何も残らず、戦いは終わりを迎えていたのであった。


 民間人を洗脳し、殺し合いをさせるという危険極まりないオブジェクト。
 ゲーム感覚での殺人、そこから広がる狂気と恐怖の連鎖は猟兵の活躍によって阻止された!
 だが、戦いはこれで終わりではない。
 次々と発生する、邪神と邪神崇拝組織、そして数多のオブジェクトがもたらす不幸の連鎖。
 その魔の手から人々を守る為には戦い続けるしかないのである。
 狂気を狂気で駆逐する、その最前線に身を置く者たち戦いは、これからも続いてくのであった。

「だからって、後始末が大変なド派手な戦闘とかは勘弁っすー!!」
 あっ、最後の最後、現地UDC組織所属エージェント、心の叫びを今回現場で体験した藍亜さんが代弁してるや。
 みんな、やっちまっていい、なんて現場以外、まあシリアスな現場でやりすぎると色々と問題が出たりするから、そういう場面ではホドホドに。
 後始末をする人も偶にはいたわる、そういうのも大事じゃないかな。
 エージェントたちからのお願いダゾ?

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年09月26日


挿絵イラスト