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ワルイゾー幹部シャーマン大明神シロキバ現る!

#カクリヨファンタズム #鎮魂の儀

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#カクリヨファンタズム
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#鎮魂の儀


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●狂った祭司
「ああ…クロシマ様…どうかお気を確かに!」
「黙らっしゃい!アタシはシロキバよ!シ・ロ・キ・バ!」
 妖怪達の『鎮魂の儀』が行われた際に、主祭司の身体を乗っ取り、オブリビオン化した存在、それが東の幹部妖怪『シロキバ』である。
 シロキバは儀式を行っていた、猫耳、狐耳の妖怪巫女達を捕らえ、自らが作り上げた呪い森にへと幽閉したのである。
 触手のように伸びる枝や蔓が、巫女達を拘束し、その生命力を吸い上げているのである。
 囚われているのは巫女達だけでなく、侍や忍びと思わしき妖怪達もいる。
 儀式が失敗した事を知った妖怪達が、主祭司と巫女達を助けようとしたが、返り討ちにあったのである。
「キャハハ!もうこの子も限界みたいだから殺してもいいよね?」
「ねえ、もっと素敵な服はないの?いつまでもこんなダサい格好したくないわ。捕まえた子たちから剥いでもいい?」
 シロキバ、囚われた妖怪以外にも、呪い森で好き勝手に、はしゃぎ回っている存在がいた。
「うるさいわね!あんた達は大人しくアタシのいう事を聞いていればいいのよ!」
 シロキバは苛立ち、鬼娘たちに怒鳴り声をあげる。
 彼女達は鎮魂するはずだった骸魂と、妖怪達から吸い上げた生命力から生まれた存在であり、シロキバの配下として活動している。
「え~でも、つまんない!最近は妖怪達も来なくなったし、ただ捕まえた妖怪達を見ているだけのどこが楽しいの?」
「本当にお馬鹿さんな子たちね!簡単に殺してしまっては、折角の養分が吸い尽くせないじゃないの。それに苦しみながら命の火が消えていくのを眺めるのは、とっても気分がいいのよ。純真無垢な美男美女なら猶更ね」
 厳格だが優しかった主祭司が正気に戻ってくれる事を、今でも信じている巫女達を眺めるのが、シロキバにとって、この上ない喜びであった。
「ホント趣味悪いよね!」
「シロなのに、真っ黒だよね」
「でも元はクロシマっていう妖怪だったんだから、仕方ないのかな」
 鬼娘たちから次々と不満の声があがる。
 主従関係でありながら、シロキバと鬼娘たちの仲は良好ではないのである。
「文句ばっか言っていないで、持ち場に戻るのよ!いい?こういう時にヒーローとか猟兵とかが来るものなのよ。そいつらを捕まえて、その力を吸収すれば、あんた達にもいい思いをさせられるわ!さあ、行きなさい!」
「は~い…」
「その人たち、お洒落な服とか美味しい物とか持ってきたりしないかな?」
「シロキバなんかには、勿体ない人たちだったらどうしようか?」
 鬼娘たちは渋々と散開していくのであった。

●グリモアベースにて
「みんな、アリスラビリンスでの迷宮災厄戦はお疲れ様ね…そんな中ではあるけれど、カクリヨファンタズムで事件が起きているみたい」
 グリモア猟兵である、リリスフィア・スターライト(プリズムジョーカー・f02074)は、戦争から帰ってきた猟兵達を労った後で、今回の依頼の説明を始める。
「知っていると思うけれどカクリヨファンタズムは、地球からやってきた妖怪達の世界…でも移動に失敗して、骸魂と化してしまう妖怪達もいるんだ。そんな骸魂達を鎮魂するた為、妖怪達は鎮魂の儀を行うのだけれど、その際に主祭司が強い骸魂にとり憑かれてしまうんだ。主祭司は厳格ではあるけれど優しい性格のクロシマっていう馬頭の妖怪なのだけど、とり憑かれてからは姿、性格共に別人となり、今はシャーマン大明神シロキバと名乗っているよ。忘れ去られた悪の組織ワルイゾー幹部で性別は不明、おネエ口調で話すみたいだね」
 つまりそのシロキバを倒せばいいのか?と猟兵の一人から質問が投げかけられる。
「うん、でもただ倒すだけじゃなくて、主祭司のクロシマも助けて欲しいかな。今は残虐な悪の化身となっているけれど、元は善良な妖怪だからシロキバを懲らしめた後で呼びかければ正気に戻ってくれる可能性は十分あると思うよ。でもその前に二つの障害を乗り越えないといけないよ。一つ目の障害は、シロキバの配下となっている鬼娘たちだね。彼女たちは、シロキバによって生み出された存在で、シロキバに近づく者を排除しようとするよ。でもシロキバとはあまり仲は良くないみたいで、オシャレとかおしゃべりとか、楽しい事が大好きな娘達だから、上手くやれば油断してくれるかもしれないね。でも、油断したら駄目だよ。彼女たちが怒って本気を出せば大鬼に変身してしまうからね。二つ目の障害だけれど、シロキバが作り出した呪いの森だね。森には儀式に参加した巫女妖怪達に彼女たちを助けようとした妖怪達が、森の枝や蔓に捕まって、その命を吸収されているんだ。シロキバは吸収した力で自らの力を高め、新たな部下を生み出している…だから、シロキバと対決する前に、捕まっている妖怪達を助けて森を突破しないといけないんだ。呪いの森は入ってきた者を、枝や蔓を触手のように伸ばしてきて、捕まえようとするよ。捕まってしまえば、猟兵でも吸収されちゃう上に、粘つく樹液は麻痺毒となっていて、身動きが取れなくなるから、森を攻略する方法も考えないといけないかな…」
 少し長くなったかなと、リリスフィアは反省して次のように要約した。
「纏めると鬼娘達を懲らしめて、森に捕まっている妖怪達を助けてから、シロキバを倒すという事になるかな。戦争が終わったばかりで、疲れている人もいるかもしれないけれど、動ける人は力を貸してくれないかな?」
 最後にリリスフィアはそう締めくくって、猟兵達に頭を下げるのであった。


吾妻 銀
 吾妻 銀です。
 迷宮災厄戦に参加された皆様に、執筆されたマスター様はお疲れ様でした。

 今回はカクリヨファンタズムでの通常シナリオとなります。
 以下の三章構成でのシナリオとなります。
 第一章:かしまし鬼娘との集団戦。
 第二章:触手の森での冒険。
 第三章:東の幹部妖怪『シロキバ』とのボス戦。

 第一章では好奇心旺盛な鬼娘との戦いとなりますが、彼女たちが興味を惹きそうな話題を持ち掛ければ油断させる事が可能です。
 説得次第では骸魂の浄化も出来るでしょう。

 第二章では呪われた触手の森を突破する事となります。妖怪達を救出できるか、枝や蔓に捕まってしまう猟兵が出てしまうかで、第三章の状況が変わります。
 捕まっている妖怪達は。儀式に参加した巫女に、侍、忍び達で年若く見た目美しい妖怪達が生かされ、死なない程度に吸収され続けている状態です。
 好みの妖怪を登場させたければ、プレイングで指定して頂けると幸いです。

 第三章ではシロキバとの戦いとなります。
 撃破し、呼びかける事で祭司であるクロシマに戻ります。
 戦闘中でもクロシマの魂を呼び起こすような行動をとれば有利に戦う事が出来るでしょう。
 シロキバはおネエ口調で話す、残虐な悪の幹部そのものというべき存在で、クロシマは対照的に他人を思いやり正義感のある馬頭の妖怪です。
 ただ呼びかけるだけでは、クロシマには届きませんが、シロキバにダメージを与え、追い詰めていけば、言葉を届ける事も可能となるでしょう。

 それでは参加をお待ちしております。
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第1章 集団戦 『かしまし鬼娘』

POW   :    鬼の刀
【小刀】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD   :    鬼の鈴
【鈴の音】を聞いて共感した対象全ての戦闘力を増強する。
WIZ   :    鬼の本気
【自身の妖力の全て】を使用する事で、【立派な角】を生やした、自身の身長の3倍の【大鬼】に変身する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

タケミ・トードー
不採用含めて全て歓迎だ。
シャーマン大明神…祈るのと祈られるの、どっちがいいんだ?

まず鬼娘どもに灸を据えてやるとするか。
まずはUC対策にも遠くから鬼の刀を狙撃、武器落としを狙う。
それでも向かってくるなら怪力でグラップル、地面に叩きつけるぜ。反抗的な態度が消えないならUC始動、押さえつけたまま加減して攻撃、もしくは地面を殴って恫喝する。
と言ってもこっちも説得狙いだ。服装に興味があるなら妖怪たちの所に連れていって着せ替えごっこさせてやるよう約束する。
これで浄化できるならいいんだけどなぁ。

一切応じないなら仕方ない。そのまま叩き潰して無理矢理にでも骸の海に送ってやる。
叩き潰されるか満足して逝くか、選べ。



「キャハハ!誰かやってきたみたいね」
「また邪魔者かしら?」
「私達でやっちゃおうよ!」
 鬼娘達はタケミ・トードー(鉄拳粉砕レッドハンド・f18484)の接近に気付き、鬼の鈴を鳴らした。
「相手は一人みたい?」
「でも、強そう…楽しくなりそうね」
 鈴の音を聴いた鬼娘達が、久しぶりの来客に嬉しそうに次々と刀を手に集まってくる。
「シャーマン大明神の前に、まず鬼娘どもに灸を据えてやるとするか」
 タケミは対UDC用ライフルを構え、鬼娘達と距離がある内に、正確な狙撃で、鬼娘達の武器である鬼の刀を弾き落としていった。
「む…やったわね…なめんじゃないわよ!」
 狙撃により刀を飛ばされ、怒りをあらわにした鬼娘の一人の姿が、妖力を解放する。
 鬼娘は立派な角を生やし、身長が3倍の大鬼へと姿を変えた。
「ブッ殺シテヤル!」
 性格も狂暴化した大鬼が、タケミに殴り掛かる。
「おっかないねえ…だけど、逃げるワケにはいかねぇな!」
 本気で襲い掛かってくる大鬼に対して、タケミは恐れることなく、正面から格闘戦に挑んだ。
「死ネヤ!」
「おっと、そうはいかないよ!」
 力任せに振るわれた大鬼の拳を、タケミは左手で受け流し、右の拳でカウンターを食らわせる。
「グゥ!」
「まだここからさ!」
 カウンターにより体制を大きく崩した大鬼に対して、タケミは急所を狙って連打を繰り出し、大鬼をダウンさせるのであった。
「な、何よ…こいつ!」
「こわ~い…」
 タケミのあまりの迫力に、加勢しようとしていた他の鬼娘達は尻込みする。
 その間にタケミはダウンした大鬼を、怪力で押さえつけてこう告げた。
「服装に興味があるなら妖怪たちの所に連れていって着せ替えごっこさせてやるよ!それが嫌だってならこのまま、叩き潰して無理矢理にでも骸の海に送ってやる。叩き潰されるか満足して逝くか、選べ」
 説得というよりは殆ど脅迫に近かったが、それでも大鬼はタケミの言葉に興味を持ったのか、元の鬼娘にへと戻っていく。
「…ほ、本当に嘘じゃないわよね?」
「ああ、本当だとも。約束する」
「そう…楽しみね…この服にも飽きちゃったから…」
 どうやら鬼娘はそこで妖力を使い果たしたらしく、最後に期待に満ちた表情を浮かべ、浄化されていった。
「ま、結果オーライかね?」
 タケミは感傷に浸る間もなく、残っている鬼娘達に狙いを定めるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

鍋島・小百合子
POW重視

鬼の娘と聞いて猛々しい男のようなものを想像しておったが…
実物は華やかで騒々しい娘どもじゃのう

「話を聞かぬのであれば少々お仕置きしてやろうかの」
UC「黄金勇霊装」発動
黄金の甲冑を纏い勇気に比例した戦闘力を得たら薙刀で鬼娘相手に決闘を申し込む
鬼娘の小刀を残像を纏いつつ飛翔能力活用にて回避を重視しつつ、わらわの薙刀の技にて力量の差を見せつけその装いごと戦意を砕いてやろうぞ(なぎ払い、乱れ撃ち、服破り、破魔併用)
決闘と言えど鬼娘は不殺を徹底、相手の戦ぶりを称えてその力をここではなく別な場所で使わないか話を持ち掛けてみる
「この黄金の甲冑に見惚れたかえ?おうよ、わらわも気に入っておるのじゃ」



「アハハ!次は誰が来るのかな?」
「あ、来たみたいだよ!」
 かしまし鬼娘達が目を輝かせて、新たな猟兵の出現を歓迎する。
「鬼の娘と聞いて猛々しい男のようなものを想像しておったが…実物は華やかで騒々しい娘どもじゃのう」
 義を重んじる「女武者」として教育を受けた、鍋島・小百合子(朱舞の女丈夫・f04799)が、はしゃぎ回っている鬼娘達の様子を見て、呆れた表情を浮かべた。
 小百合子に気付いた鬼娘達が、興味ありそうな様子で集まってくる。
「珍しそうな鎧だね…お洒落かな?」
「え~…でも、あんな重そうなもの着れないよ」
「う~ん…それじゃ壊しちゃおうか?」
 鬼娘達は揃って小刀を手に、小百合子を取り囲んだ。
 鬼娘達からは、確かな殺気が感じられる。
「話を聞かぬのであれば少々お仕置きしてやろうかの」
 実力を見せなければ話も出来ないと判断した小百合子は、色鮮やかな朱の糸で編み上げられた武者鎧『朱糸威腹巻』の力を解放する。
「我は纏う勇に相応しき極みの鎧…輝け!」
 小百合子の勇気に応え、武者鎧は黄金に輝いた。
「うう…眩しい!」
「金ピカの鎧…素敵じゃない!」
「それじゃ皆で奪ってやろうよ!」
 黄金の輝きに刺激された鬼娘達は、鈴の音を鳴らして戦意を高め、一斉に飛び掛かった。
「この黄金の甲冑に見惚れたかえ?おうよ、わらわも気に入っておるのじゃ」
 小百合子は愛刀の薙刀『竜王御前』を振るって、鬼娘達をけん制した。
 薙刀の鋭い一振りが、鬼娘達の気勢を殺ぎ、向けられた小刀を弾き飛ばす。
「だから簡単には触れさせぬ!」
 そして小百合子は黄金の甲冑を着たまま、高速で飛翔し、鬼娘達を翻弄した。
「その鎧で空も飛べるんだ」
「すご~い!」
 鬼娘達は呆気に取られながらも、小百合子の華麗な戦いぶりに、心を奪われた。
「魔を祓い闇を斬るのがわらわのすべき事じゃ!」
 小百合子は薙刀を技を鬼娘達に披露する。
 薙ぎ払い、乱れ突き、小百合子から繰り出される薙刀の乱舞に、鬼娘達は追い詰められていく。
 鬼娘達も懸命に反撃するも、彼女達の技量では小百合子には到底及ばず、小刀の斬撃が、小百合子に届く事は無かった。
「うう…私達がまるで相手にならないなんて…」
 小百合子との力量差を思い知らされた鬼娘達から、次第に戦意が消えていく。
「殺しはせぬ…話を聞いて欲しいのじゃ」
 小百合子は無力化した鬼娘達に、その力をここではなく別な場所で使わないか話を持ち掛ける。
「ふ~ん…条件次第で聞いてあげなくもないけれど…」
 鬼娘達も小百合子の言葉に興味を持ち、耳を傾けるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

椚・みどろ(サポート)
エロ系依頼には使わないで欲しいです

怪奇人間の悪魔召喚士×シャーマン、16歳の娘さん
元奴隷なので身体の発育は悪い

口調は
普段は素(あたし、呼び捨て、か、だろ、かよ、~か?)で
依頼中、他人と関わる時は仕事なので頑張って(私、あなた、~さん、ね、よ、なの、なの?)です
焦ったりすると素が出ます

自分を助けてくれた師匠(今は失踪)の存在が大きく、大抵の行動は師匠の言いつけ通りにやっています
(「師匠が言ってたんだけど~」と引用したり、思い出したり)

ユベコは基本アスモデウス召喚を使います
この契約も師匠譲りです


バン・クロスハート(サポート)
【集団戦!頑張ります!】
「僕の前に立つのなら容赦はしません!」

僕の得物、ダブルセイバーは乱戦でこそ輝く武器です
全て輪切りにしますよ!

【乱戦】
地形を常に走り回りながら敵を切りつけていきます!
僕のコートは動く度に残像のエフェクトを残すので
乱戦のリスクが抑えられます!

使用技能:残像、地形の利用、ダッシュ、逃げ足

【UC】
<ハリケーンパニッシャー>
武器を回転させ続けることで威力を向上する技です!
常にダブルセイバーを廻して敵を攻撃することでどんどんバフをかけながら殲滅します!

<インフィニティクロッサー>
手数や射程が不足している際などはこちらを使用します!
僕のダブルセイバーを複製し、敵にぶつけます!



「どのような相手でも、僕の前に立つのなら容赦はしません!」
 少年型のバーチャルキャラクターである、バン・クロスハート(一×十Χのガーディアン・f23853)は、行く手を阻む鬼娘と対峙する。
「ふ~ん…真っ直ぐな子が来たわね。でも、そういうの嫌いじゃないわ」
 バンに対して鬼娘達は、好奇心に満ちた目で様子を伺っている。
「行きます!」
 バンは鬼娘達を蹴散らすべく、ダブルセイバーを両手で振り回して、戦いの準備を整える。
 鬼娘達も小刀を手に構え、戦闘態勢を取りつつ、もう一人の少女にも視線を向けた。
「でも、そっちの貧相な子も悪くないんじゃない」
「そうね、貧相だけれどね」
「誰が貧相だ!」
 バンの後ろに控えていた悪魔召喚士である、椚・みどろ(一願懸命・f24873)は、鬼娘達の言葉に思わず、素に戻って声をあげてしまう。
 元奴隷であった境遇のせいで、みどろの身体の発育は良いとは言い難い。
(名乗りでもしたら、きっとセンスがないって言われそうだね…)
 みどろは湧き上がる感情を抑え、冷静にダイモンデバイスを手にした。
「こういう失礼な相手には遠慮する事ないって、師匠も言っていたし、容赦はしないわ!」
 外見は自分とそれほど年の変わらない鬼娘達であっても、みどろは躊躇いを捨て、悪魔召喚の儀式を始めた。
 みどろが手にしているダイモンデバイスから、獄炎の術を操る悪魔『アスモデウス』が召喚される。
 召喚された悪魔『アスモデウス』が、鬼娘達をギラリと睨む。
「わ、すごい強そうな悪魔ね」
「でもさ、そっちがその気なら私達だってね!」
 悪魔の迫力に触発された鬼娘達は、妖力を解放して立派な角を生やした大鬼へと変身した。
 変身した鬼娘達は、性格も狂暴な鬼そのものに豹変する。
「捻リ潰シテヤルヨ!」
 大鬼達は、バンとみどろを排除すべく一斉に飛び掛かった。
「集団戦は望む所です!」
 迫りくる大鬼達に怯むことなく、バンは迎撃態勢と取る。
「ハリケーンパニッシャーを使います!離れてください!」
 バンはみどろに警告してから、振り回していたダブルセイバーによる大ぶりの一撃を大鬼にへと放った。
「グガアアアアア!」
 遠心力により勢いを増していたダブルセイバーから放たれた衝撃は凄まじく、大鬼の1体を遠くに吹き飛ばした。
「ヤッテクレタネ!」
 すぐさま別の大鬼がバンに殴り掛かろうとするが、みどろが召喚した悪魔『アスモデウス』が獄炎を放って妨害した。
「ヨクモ邪魔ヲ!」
 2人に抵抗された大鬼達は、怒りを露わにする。
「アタシ達ヲ本気デ怒ラセタネ!」
 大鬼の1体が取り出した鈴の音が鳴り響き、それを聞いた大鬼達は、いよいよ本気になって、2人を攻め立てる。
 大鬼達との戦いは、乱戦にへともつれ込むのであった。
「巻き込まれたらまずいよね…」
 バンの警告もあって、一足先に乱戦から逃れた、みどろは悪魔『アスモデウス』に、迫りくる大鬼達の迎撃を命じた。
「邪魔ダ!消エロ!」
 怒り狂って襲い掛かる大鬼達を相手に、悪魔『アスモデウス』は単身で互角以上の戦いを繰り広げる。
「さあ、僕とも戦いましょう・・・拒否は認めません!」
 その一方でバンは戦場を走り回り、大鬼達を翻弄していた。
「ドコ行ッタ!」
「絶対、逃ガサナイヨ!」
 大鬼達は躍起になってバンを追い込もうとするが、バンのコートから発生した残像に翻弄され、バンの姿を捕捉できずにいた。
 そこへすかさず、バンはダブルセイバーで大鬼の1体を斬りつけた。
「ギャアアア!」
 ダブルセイバーの斬撃に耐える事が出来ず、大鬼の1体が倒れ、元の鬼娘にへと姿が戻っていく。
「やるじゃない!それじゃ、こっちも!」
 バンの奮闘ぶりに、みどろも負けてはいられないとばかりに、悪魔『アスモデウス』に命じて、大鬼達を獄炎に包んでいく。
「怯ムンジャナイヨ!相手ハタッタノ2人ダ!」
 大鬼達は不利な状況に追い込まれながらも、戦意を失く事無く立ちはだかり続けた。

 それからもバンとみどろは大鬼と化した鬼娘たちを相手に、戦いを優位に進めるのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

スピレイル・ナトゥア(サポート)
精霊を信仰する部族の巫女姫です
好奇心旺盛な性格で、世界をオブリビオンのいない平和な状態に戻して、楽しく旅をするために戦っています
自分の生命を危険に晒してでも、被害者の方々の生命を救おうとします
技能は【第六感】と【援護射撃】と【オーラ防御】を主に使用します
精霊印の突撃銃を武器に、弾幕を張ったり、味方を援護したりする専用スタイルです(前衛はみなさんに任せました!)
情報収集や交渉のときには、自前の猫耳をふりふり揺らして【誘惑】を
接近戦の場合は精霊の護身用ナイフで【捨て身の一撃】を繰り出します
マスター様ごとの描写の違いを楽しみにしている改造巫女服娘なので、ぜひサポート参加させてくださると嬉しいです!


雛里・かすみ(サポート)
 バーチャルキャラクターの戦巫女×UDCメカニックの女性です。
 普段の口調は「明るく朗らか(私、あなた、~さん、なの、よ、なのね、なのよね?)」
寝起きは「元気ない時もある(私、あなた、~さん、ね、わ、~よ、~の?)」です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。

明るく朗らかな性格の為、
男女分け隔てなくフレンドリーに会話を楽しみます。
どんな状況でも、真面目に取り組み
逆境にも屈しない前向きな性格です。

 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!



「はぁ…はぁ…また来たみたいね…」
「…何でこんな目にあってまで、あんな奴の為に戦わないといけないのよ」
「あれが敵?何だか疲れていて、やる気もなさそうだね」
 バーチャルキャラクターの戦巫女である、雛里・かすみ(幻想の案内人・f24096)は、明らかに疲弊し、不満そうにしている鬼娘達の様子に呆然とする。
「それでも戦わないとですね…援護します!」
 精霊を信仰する部族の巫女姫である、スピレイル・ナトゥア(蒼色の螺旋の巫女姫・f06014)は、かすみを援護すべく、後方でグレネードランチャーを構える。
「うん、そうよね!」
 かすみも気を取り直して、巨大な薙刀『旋風刃』を構えた。
「ふ~ん…やるんだ?でも、お姉さんたち、お洒落な格好をしているね。どこで手に入るのかな?」
 鬼娘達は2人の巫女服姿を見て、好奇心が沸き上がる。
「私達の服の興味があるの?」
「ええ、とってもね…だから、じっくり眺める為にも大人しくしてもらうわ!」 
 かすみの問いに、鬼娘達は小刀を手にしながら答えた。
 お洒落好きの性格により、鬼娘達は失いかけていた戦意を取り戻したようである。
「かすみさん。伏せてください!」
 身の危険を感じたスピレイルは、先手を打ってグレネードランチャーから炎の精霊を発射した。
「っ!?…可愛い顔をして過激な事をしてくれるわね。でもおかげで昂ってきたわ!」
 炎の精霊にその身を焼かれながらも、耐え凌いだ鬼娘達から、妖力が溢れ出す。
 そして鈴を鳴らして、鬼娘達は大鬼へと変身するのであった。
「潰シテヤル!」
「受けて立つよ!」
 スピレイルを庇うように、かすみが前に立ちはだかり、大鬼から繰り出される一撃を受け止める。
「く…なんて力!」
 かすみの表情が苦痛に歪む。
 神霊体を纏う事で防御力を強化しているにも関わらず、大鬼の攻撃を完全に遮断する事は出来なかったのだ。
「でも…負けないよ!」
 それでも屈する事無く、かすみは薙刀を全力で振るい衝撃波を放った。
「ググ…」
 衝撃波を受けた大鬼は耐えきれず、後方に吹き飛ばされた。
 そこにすかさず、スピレイルからの援護射撃が飛んでくる。
「ク…コウナッタラ…全員デカカルヨ!」
 2人の猛反撃に大鬼達も覚悟を決め、残っていた全戦力で挑むのであった。

 それからも2人と大鬼達との攻防は続いたが、決着にはそう時間がかからなかった。
「うう…もう限界みたいね」
 猟兵達との度重なる戦いにより消耗していた鬼娘達は、すぐに力を使い果たしたのである。
 今は元の姿に戻り、膝を付いたまま立ち上がれないでいる。
「私達の勝ちって事でいいのかな?」
「そうみたいですね…」
 鬼娘達の戦意が消えた事がわかると、かすみとスピレイルも武器をしまう。
「もう、うんざりだわ…何でこんな強い人たちと戦わないといけないのよ!」
「戦うのが嫌なの?なら、止めればいいのに」
「私達はシロキバから生み出された存在、だからあいつの命令は聞かないといけないのよ…」 
 かすみの問いに対して、鬼娘達は心底うんざりしたような態度で答えた。
 自由奔放な鬼娘達だが、シロキバによって生み出された存在である以上、逆らう事は出来ないのである。
「そうですか…でしたら私達が、シロキバを倒せば、もう言う事を聞かなくていいのですよね?」
 スピレイルの問いに、鬼娘達は戸惑いの表情を見せる。
「それはそうだけれど…あいつは変態だけれど手強いわよ。いくらあなた達でも…」
「それでも放ってはおけないわ!私達はそいつを倒しに来たのよ」
「その通りです。私達猟兵は決して負けません」
 2人の力強い言葉に、鬼娘達は安堵の表情を浮かべる。
「そう…なら、私達はもう戦わないわ…」
「あなた達の服、着てみたかったわね…」
 鬼娘達はそこで力を使い果たし、その姿が消えていく、
「オブリビオンでなかったら…楽しく会話出来たかもしれませんね…」
「うん…きっと楽しかったと、私も思うわ」
 鬼娘達の魂が還っていくのを見届けてから、スピレイルとかすみは、その場を立ち去るのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第2章 冒険 『触手の森?』

POW   :    絡みつく枝や蔓を力づくで引きちぎって突破する

SPD   :    枝や蔓に絡みつかれる前に避けまくって突破する

WIZ   :    斬ったり焼いたりと枝や蔓に対処しつつ突破する

👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「ええい…まったく不甲斐ない小娘たちね!」
 猟兵達の侵入を許してしまった事を感知した、シャーマン大明神シロキバから苛立ちの声があがる。
「ふん…生意気で威勢だけはよかったくせに…所詮は急増品って事ね!」
 だがシロキバには焦りはなかった。
 シロキバの元に猟兵達が辿り着く為には、呪いの森を通らなければならない。
 だが呪いの森は侵入者に、容赦なく襲い掛かる天然の要塞でもある。
 しかも捕まえた妖怪達から、妖力を無尽蔵に吸い上げる事が出来るのだ。
「すぐに新しい獲物が手に入るわ。きっと次はもっと従順で強力な部下を産みだせるわね」
 呪いの森が突破される事など、微塵にも思っていないシロキバは、無残に捕縛される猟兵達の姿を思い浮かべ、ほくそ笑むのであった。
鍋島・小百合子
WIZ重視
登場妖怪:狐の幼巫女とその護衛の狐の女武者達

妖怪を苗床に育った呪いの木々か…なんとも禍々しいものぞ

「まだ息はあるか!?心配するでない!今助ける!」
UC「聖尼守護陣」発動
86名の神官騎士を召喚し戦闘知識込みで指揮
聖魔術による妖怪達の回復・護衛を主とする部隊(40名)を後衛に、わらわと共に突破を担う部隊(46名)を前・中衛の三段構えで布陣
前衛の兵達を盾として森からの攻撃を耐え凌ぎつつ、わらわと中衛の兵達で森の迎撃を担い森の中を切り込んでいく(なぎ払い、範囲攻撃、破魔、属性攻撃、継戦能力、集団戦術併用)
道中妖怪達がいればその呪縛を解き放ち救出、心からの鼓舞と共に後衛の兵達に預け安全を確保



 妖怪を苗床に育った呪いの森は禍々しさを漂わせていた。
 鍋島・小百合子(朱舞の女丈夫・f04799)が、その森に足を踏み入れると奥から苦悶のうめき声が聞こえてくる。
「うう…誰か…・」
「まだ息はあるか!?心配するでない!今助ける!」
 小百合子は急ぎ、助けを求める声の方へと向かう。
 しかしそれを待っていたかのように森の木々が怪しく動き出し、枝や蔓を伸ばして小百合子を捕縛しようとする。
「く…これでは思うように進めぬ!」
 小百合子は薙刀で、襲い掛かる枝や蔓を薙ぎ払うも、すぐに無数の枝や蔓が伸びて、行く手を遮るのであった。
「ならば…我は招く、聖と天に殉じ心ある者を守護し敵を滅す戦士達…出でよ!」
 小百合子はユーベルコード『聖尼守護陣』を発動し、狐の幼巫女とその護衛の狐の女武者達を召喚した。
「陣を構え、この妖しき森を突破するのじゃ!」
 小百合子の号令に従い、彼女を中心に、46名の女武者達が前衛に立ち、40名の狐の幼巫女達が後方に構える。
「囚われている妖怪達を見つけたら、必ず助けるのじゃ!」
「お任せを!」
 前衛の女武者達が、無数の枝や蔓を切り払い、突破口を開いていく。
「見つけたぞ!」
 そして先程、助けを求めていた妖怪の巫女を発見する。
 女武者達が、巫女を拘束していた蔓を切り払って、巫女を救出する。
「今すぐ手当てをするのじゃ!もう心配はいらぬ。わらわ達に任せるのじゃ」
「あ…ありがとうございます…どうかお気をつけて…」
 救助された巫女は弱弱しい声で感謝の言葉を述べると、後方の幼巫女達に治療を受けながら、安全な場所まで連れていかれるのであった。
 それからも同様に囚われていた妖怪達を救助しつつ、小百合子達は森の奥へと進んでいった。
 順調に森を踏破していく中、異変が起こった。

 シャアアアアアっ!

 枝や蔓を次々と切り落とされた上、捕えていた妖怪達を解放された事に、怒りを覚えた妖樹が反撃に出たのである。
「ああっ!」
「小百合子様ぁ!?」
 前方の女武者、後方の幼巫女達から悲鳴が聞こえた。
 一際巨大な妖樹の枝や蔓に、女武者と幼巫女の数名が捕えられてしまったのである。
 すぐに助けに動こうとした小百合子達だったが、その前に妖樹同士が連携して、新たに捕えた妖怪達を別々に奥の方へと運んで行ってしまうのであった。
 小百合子達が気を緩めた、わずかの間の出来事だった。
「今お助けに…!」
「ならぬ…それでは敵の思う壺じゃ!」
 浚われた仲間を助けに行こうとした妖怪達を、小百合子が制した。
 敵の狙いは小百合子達を分断させつつ、ボスであるシロキバから遠ざけさせる事であるのは明白である。
 この森は決して侮ってはならない相手であると、小百合子は身をもって知ったのだ。
「先に進む!そして、この先にいる黒幕を倒すのじゃ、そうすればこの森も力を失うはず…」
 そう冷静に妖怪達に言い聞かせる小百合子だったが、捕まった妖怪達がそれまでの間、どのような目に遭うのかと想像すると、怒りが込み上げてくる。
「シロキバとやら…絶対に許さぬぞ!」
 小百合子達は決意を新たに、森の更に奥深くへと進むのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

タケミ・トードー
不採用含め全て歓迎だ。
wiz対応

まとめて焼き払って進みたい所だったが、妖怪が捕まってるなら話は別だな。
森には技装鉄拳ガン・ガーンと、各種アサルトウェポンから拳銃、小銃、散弾銃を持っていこう。
近場の妖怪が助けられるなら救助活動、情報収集して近場に救助対象がいない場所は焼却砲で焼き払う。
皆が逃げれるように出口付近はUCで念入りに焼き潰すぞ。
…消火設備がなかったな?
情報が集められない場所にまで火が広がらないように注意しよう。
こっちを狙ってくる蔦は散弾銃や小銃を使い分けて応戦、救助対象が危ない時は狙撃とかばう、武器受けでどうにか対処出来ないか?
大怪我するなら見殺しだが、そうでなければしっかり守るぜ。



 シャアアアアアっ!

 タケミ・トードー(鉄拳粉砕レッドハンド・f18484)が呪いの森に侵入した途端、奥から咆哮にも似た音が聞こえた。
 猟兵の侵入に森が怒っているように、タケミには感じ取れた。
「まとめて焼き払って進みたい所だったが、妖怪が捕まってるなら話は別だな」
 タケミは神経を研ぎ澄まして、捕まっている妖怪達の気配を感じ取る。
 今のタケミは義手を改修した強化鎧『技装鉄拳ガン・ガーン』に身を固め、拳銃、小銃、散弾銃を携帯している。
 妖しいオーラを纏った枝が行く手を阻むも、完全武装したタケミの前には大した障害とはならなかった。
「よし、発見したぞ!救助開始だ」
 タケミは呪いの木々に囚われ、意識を失っている妖怪の少女を見つけ、救助活動を始める。
「刃物も持ってくればよかったかもな…」
 さすがに火器で木々を攻撃すれば、妖怪の少女をも傷つける事となる。
 かといって、手持ちに刃物がないので切り払う事も出来ず、やむを得ず力任せにタケミは枝を引きちぎるのであった。
「まだ息はあるようだが…」
 妖怪の少女を救助したタケミであったが、このまま連れていくわけにも行かず、ひとまず他に救出対象がいないか周囲の様子を探る事にした。

 シャアアアアアアっ!

 妖怪を救出した事で本格的に攻撃を仕掛けて来る枝を、タケミは手持ちの火器で片っ端から撃ち落としていく。
「これは面倒だな…」
 強化鎧に仕込まれている焼却砲で 一気に焼却したい衝動を抑えながらも、タケミは捕まっている妖怪達を救出を続けた。
 戦いながらの救出活動は、かなりの時間と労力を必要とした。
「もうこの辺りで捕まっている奴はいねえな?」
「はい…私で最後です…ありがとうございました」
 意識のある巫女の妖怪の女性が、タケミの感謝の言葉を述べる。
「俺は先に進まないといけないが、皆は避難しておいてくれ」
 彼女達の安全を確保すべく、タケミは森の出口へと通じるルートにある妖樹を、焼却砲で燃やしていった。
 消火設備がある筈もなく、妖樹は次々と燃え広がっていく。
 火の手が上がる中、妖樹も枝を伸ばして反撃するも、タケミは妖怪達を守りながら、重火器で迎撃する。
「今の内に行きな!」
 タケミの言葉に頷き、意識のある妖怪達が意識のない妖怪達を抱きかかえながら、森から脱出していく。
「見殺しにせずに済んで良かったぜ」
 もしもの時の覚悟を決めずに済んだ事に、タケミはホッと胸を撫でおろした。
「と…油断している場合じゃないな!」
 火の手が次第に収まっていく様子に、タケミは重火器を手にする。
 どうやら森から放たれる妖力が、炎を弱めているようである。
「だが、もう遠慮はいらないよな!」
 救出対象が森から離れていくのを見届けてから、タケミは焼却砲から炎を発射するのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

イネス・オルティス(サポート)
『この鎧は一族伝統のもの、恥ずかしくなんて……』

アックス&ウィザーズ辺境のどこかにある隠れ里に住む一族の女戦士
〔一族伝統の鎧〕のビキニアーマーを愛用し主に〔巨獣槍〕という槍を使う
”ダッシュ”で近づき”なぎ払い”、”串刺し”等をよく行う

ボン・キュ・ボンのナイススタイルで、ビキニアーマーを普段使いしているため
無意識に周りを”誘惑”している事があるが本人は気づいていない
また”恥ずかしさ耐性”があるためか自分の格好より任務の達成を優先する傾向がある

アドリブ・絡み・可 ””内技能
描写はセクシーレベルまで


クロゼ・ラビットクロー(サポート)
アポヘルの人間の商人20歳男。
温厚。常にガスマスク着用。
家族以外には基本敬語。口調は乱れてもOK。
ギャグや苦戦描写、キャラ崩壊等も問題無し。
【※但しお色気関係には関心を示さず、
 人前でマスクや衣類を外すこともありません】

身体能力は一般兵士程度。
催涙弾等の様々な擲弾でサポートするのが得意。
火器の無いバイク型戦車に乗ることも。
常にマスクをしているので爆煙の影響を受けない。
強敵にはトレーラーに搭載された兵器を用いる。
(擲弾の中身、兵器共に架空兵器でも可)

「僕で良ければ協力しましょう」
「あの敵は僕には無理そうだなあ…」
「爆弾は危ないしやめておきましょうか」
「爆弾は使わないと言ったな。あれはウソだ」


アウル・トールフォレスト(サポート)
(基本好きにお任せします)
「今日はどんなところに行けるのかな?」

楽観的で感情豊か、夢見る乙女な性格の少女
年相応に無邪気であり、根本が人でない故に残酷

神出鬼没に出現し、気まぐれに歩き回り、楽しげに爪を振るう
猟兵の役割は理解し依頼も一応遵守しようとするが、それはそれとして楽しそう、面白そうで物事を判断し、それを優先して行動する

バイオモンスターの特徴として、肉体は植物の性質を持つ

戦闘では怪力の発揮や身体の巨大化、鋭い爪での引き裂き、捕食等の野性味溢れる攻撃スタイル
理力の扱いも得意で、体表で自生する蔓や苔植物を操り、防御や隠密に罠等サポートも行わせる



 シャアアアアアアっ!

「く…なんで私ばかり狙って!」
 女戦士、イネス・オルティス(隠れ里の女戦士・f06902)は巨獣槍で、襲い掛かる呪いの枝を薙ぎ払う。
 この場には、青年と少女の猟兵がもう2人いるが、呪いの森がイネスに狙いを定めている事は明白であった。
「…やっぱり、その恰好のせいじゃないかな?」
 クロゼ・ラビットクロー(奇妙なガスマスクの男・f26592)は、目を反らしながら、言葉を発した。
 露出過多の鎧、所謂ビキニアーマー姿のイネスは、年頃の青年にとっては目の毒なのである。
 マスクがなければ、狼狽した表情を隠す事は出来なかっただろう。
「うん、そうだよね。そんな恰好で恥ずかしくないのかな?」
 アウル・トールフォレスト(高き森の怪物・f16860)も、クロゼに同調して、無邪気に問いかける。
「この鎧は一族伝統のもの、恥ずかしくなんて……」
 一族伝統の鎧に何の疑問も抱いていない、イネスはそう答えるが、イネスの姿が呪いの森も含めて、この場にいる全員の注目を集めている事は、疑いのない事実であった。
 呪われた木々が性懲りもなく、イネスを捕縛しようと枝を触手のように伸ばす。
「もう!いい加減、大人しくしてなさいっ!」
 イネスは任務を第一に考え、巨獣槍を回転させ、執拗に迫りくる呪いの枝を払いのける。
 それだけに留まらず、巨獣槍の回転から竜巻を発生させ、呪いの木々ごと、動きを封じるのであった。
「協力したいけれど…爆弾は…危ないしやめておきましょうか」
 クロゼはハンドグレネードを取り出して投げようとするが、イネスの奮闘しているのを見て、一旦様子を伺う事にした。
「中々、元気の良さそうな森だね。それじゃ、素敵なものを分けてあげる」
 バイオモンスターであるアウルは、その特徴として植物の性質を持っている。
 そんなアウルから、どろりとした果実が生み出された。
 アウルはその果実を呪いの森の木々に吸収させる。

 シャガアアアアアアアアアアっ!

 眷属の果実を吸収した呪いの木々は、巨大化し高き森の怪物にへと変貌した。
「な、何だか大変な事になってきましたよ!」
 新たなる驚異の出現に、アウルはマスク越しに冷や汗を浮かべる。
「いい子だから、ちゃんと言う事を聞いてね」
 高き森の怪物をアウルは意のままに操り、他の呪いの木を攻撃するようアウルは命じる。
「さあ、どんどん行っちゃうよ!」
 アウルは自身も、モンスターとしての身体能力を存分に発揮して、好奇心の赴くまま怪物と共に森の中で暴れまわるのだった
「と、止めなくていいのですか?」
「気にしなくていいのではないかしら?もう捕まっている妖怪達もいないみたいだし」
 クロゼの不安げな問いに、イネスは巨獣槍を振り回しながら答える。
 イネスの言う通り、自分達がいる付近には捕まっている妖怪達の気配は感じられない。
 先に進んでいる猟兵達に救助されたのだろう。
 高き森の怪物が、周囲の木々を薙ぎ払い、へし折れる音がけたましく響き渡る。
「…もう場は滅茶苦茶になっていますし、僕も遠慮はいらないですね」
 開き直ったクロゼは、一度はしまったハンドグレネードを再び取り出して、全力で前方にぶん投げた。

 ドカアアアアアアァン!

 通常の3倍も増幅された爆発力を持つ、ハンドグレネードが炸裂する。
 そのあまりの破壊力に、イネスは呆気にとられるのであった。
「…さすがにやり過ぎじゃないかしら?」
「そうですか?まあ、どうせ悪しき森なのですし、遠慮はいらないでしょう」
 もはやクロゼに迷いはなく、再度ハンドグレネードを爆発させ、突破口を開いていく。
「それもそうね!」
 イネスも全力で巨獣槍を振り回して、行く手を阻む呪いの木々を薙ぎ払う。
「よ~し!私も負けないぞ!」
 アウルも負けじと野生を爆発させて、森の奥に飛び込んでいった。

 救出活動という枷のない3人は、それからも存分に暴れまわり、呪いの森を蹂躙していくのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​




第3章 ボス戦 『東の幹部妖怪』

POW   :    祈祷・天命譚奉芽
「属性」と「自然現象」を合成した現象を発動する。氷の津波、炎の竜巻など。制御が難しく暴走しやすい。
SPD   :    外法・影成走狗之星
【影を食べて対象を不調にする、影カラス】を召喚する。それは極めて発見され難く、自身と五感を共有し、指定した対象を追跡する。
WIZ   :    崇拝・天々回々祖霊奉芽
自身が戦闘で瀕死になると【縁ある神社より代々奉られてきた人形たち】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠大門・有人です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「森も突破されるなんてね…やるじゃない」
 猟兵達に呪いの森を突破された上に、力の供給源であった妖怪達も奪われた、ワルイゾー幹部のシロキバだったが、その表情には喜びに満ちていた。
「アタシも本気を出す時が来たという事ね!この感覚、久しぶりね…」
 シロキバは近づいてくる猟兵達を前に、内から闘志が沸き上がるのを感じた。
 それに呼応するかのように空から雷鳴が鳴り響き、炎の竜巻が巻き起こる。
「さあ、かかってきなさい!全力でねじ伏せてあげるわ」
 かくして猟兵達とシロキバとの決戦の幕が上がるのであった。
キア・レイス(サポート)
大得意 隠密・潜入・暗殺・遠距離攻撃・籠絡
得意 偵察・探索・支援・制圧・集団戦・時間稼ぎ
不得意 目立つ・コミュニケーション・ボディタッチ・格闘戦
特技(アイテム装備時)ピアノ演奏・歌唱・二輪車操縦

幼い頃から吸血鬼に飼われていた奴隷
吸血鬼の魔力を少量ながら持ち一部UCはそれを元に発動している
現代火器による戦闘と斥候・諜報・盗賊行為が得意な他、色香を使った誘惑が得意技
反面普通の人と関わったことが少なく踏み込んだ会話が苦手、他に不用意に身体を触られると不快感を覚え一瞬身体が動かなくなる

アドリブ歓迎
UCや装備品の説明文は読んで頂くと書きやすいと思います
また一部UC使用時の口調は覚醒時を使用してください


椚・みどろ(サポート)
エロ系依頼には使わないで欲しいです

怪奇人間の悪魔召喚士×シャーマン、16歳の娘さん
元奴隷なので身体の発育は悪い

口調は
普段は素(あたし、呼び捨て、か、だろ、かよ、~か?)で
依頼中、他人と関わる時は仕事なので頑張って(私、あなた、~さん、ね、よ、なの、なの?)です
焦ったりすると素が出ます

自分を助けてくれた師匠(今は失踪)の存在が大きく、大抵の行動は師匠の言いつけ通りにやっています
(「師匠が言ってたんだけど~」と引用したり、思い出したり)

ユベコは基本アスモデウス召喚を使います
この契約も師匠譲りです



「まずは2人が相手かしら?匂うわね…薄汚れた奴隷の匂いがするわ」
 ワルイゾー幹部のシロキバは、その鋭い嗅覚で、キア・レイス(所有者から逃げだしたお人形・f02604)と、椚・みどろ(一願懸命・f24873)の境遇を察するのであった。
「育ちも良くなさそうだし、アタシの相手が務まるのかしら?」
「さっきの鬼娘達と同じで失礼だね…」
 またしても発育の悪さを指摘された事に、みどろはムッとする。
「わたくし…全力であなたの相手をさせてもらいますわ」 
 その一方でキアは特に気にした様子もなく、色気を含んだ声で、ライトマシンガンを構えると問答無用とばかりに掃射を開始する。
「こういう時は先手必勝って、師匠が言ってたよね!」
 みどろもキアに続いて、獄炎の術を操る悪魔『アスモデウス』を召喚した。
「この程度かしら?なばアタシから…外法・影成走狗之星!これに耐えられるかしら?」
 ライトマシンガンの掃射を回避しつつ、シロキバは影カラスを召喚した。
 影カラスはキアとみどろの足元に侵入し、彼女達の影を食らっていく。
「あっ…」
 急に身体の不調を感じたキアは、耐えきれずライトマシンガンを落としてしまう。
「…何ですの?」
 同じくみどろも身体の不調に陥った事により、アスモデウスへの指示が出来なくなる。
「意外と呆気なかったわね…面白くないわ」
 2人の動きが鈍った事を確認すると、シロキバはつまらなそうな態度で接近する。
「ち、近づかないでください…」
 キアは不快感をあらわにして、シロキバから離れようとするが、足がもつれてしまった。
 そして、シロキバに触れられ身体が硬直する。
「その媚びたような目…アタシの奴隷になりたいのかしら?」
 シロキバは硬直しているキアの頭を掴み、その表情をじっくりと眺める。
 だがそれはキアの色香による誘惑であった事に、シロキバは気付いていないかった。
「今ですね!」
 キアの誘惑に釣られて、隙を晒したシロキバに対して、みどろはアスモデウスに命じて獄炎の炎を放つ。
 獄炎の炎はシロキバだけでなく、みどろとキアを不調にしていた影カラスをも焼き払った。
「あなたでは、わたくしを慰みきれません!」
 もだえ苦しむ、シロキバに向けて、キアは自動拳銃を構えて発砲する。
「く…こんな単純な手に引っかかるなんて!」
 炎に焼かれ、銃弾を受けながらもシロキバは倒れる事なく、その場から後退する。
「でも、まだまだ勝負はこれからよ!」
 ダメージを負った事が引き金となり、シロキバの元に縁ある神社より代々奉られてきた人形達が召喚された。
 その人形達は、シロキバと同じように影カラスを呼び出して、キアとみどろを攻撃する。
「同じ手はもう通用しません!」
 みどろはアスモデウスに再度命じて、自分達の影を狙う影カラスを、獄炎で焼き払った。
 先程と全く同じ攻め方であった為、対処も容易であった。
「あなたの力はこの程度なのですか?」
 単調な攻撃に対して、キアは挑発の言葉を投げかける。
「ちょっとアタシの攻撃を凌いだからって、生意気な態度になったわね…いいわ、アタシの本気を思い知らせてあげるわ!そしてあんた達をアタシの奴隷にしてあげる」
 キアの挑発に触発され、シロキバの目付きが鋭くなる。
 それと同時に風が吹き荒れ雷鳴が鳴り響いた。
 シロキバの言葉がただの見栄でない事が、2人にも伝わった。
「師匠なら…こんな時でも決して退いたりはしません!」
 威圧感を払いのけ、みどろはアスモデウスを従えてシロキバと対峙する。
 キアもみどろを援護すべく、ライトマシンガンを拾って構えた。

 シロキバとの戦いは、まだ終わりを見せる様子は無かった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

リカルド・マスケラス(サポート)
『正義のヒーローの登場っすよ~』
装着者の外見 オレンジの瞳 藍色の髪
基本は宇宙バイクに乗ったお面だが、現地のNPCから身体を借りることもある
得意なのはサポートで、NPCに憑依(ダメージはリカルドが請け負う)して戦わせたりも可能

接近戦で戦う場合は鎖鎌の【薙ぎ払い】と鎖分銅の【ロープワーク】による【2回攻撃】がメイン。
遠距離戦では宇宙バイク内臓のビーム砲で【薙ぎ払い】
その他状況によって【属性攻撃】や【破魔】等使用。

猟兵や戦闘力のあるNPCには【跳梁白狐】で無敵状態を付与できる。


エリカ・グランドール(サポート)
 サイボーグのシャーマン×電脳魔術士のエリカ・グランドールです。
 戦闘はあまり得意ではありませんが、周囲の状況を観察して違和感のある箇所を発見したり、敵の弱点を推測して隙を作り出すといった行動で皆さんをサポートしたいです。

※セリフ例
「今、何か光りました。ここに何かあるのでは……」
「あの敵の動きには規則性があるわ。うまく狙う事が出来れば……」

 冷静沈着と言う程ではありませんが、ビックリする事はあまりありません。
 あと、笑いのツボが良くわかっておらず「今の、どこがおもしろかったのでしょうか?」と、真面目に聞き返す事もあるようです。

 ユーベルコードは、エレクトロレギオンを好んで使います。



「正義のヒーローの登場っすよ~」
 猟兵達とシロキバの戦いが続く中、オレンジの瞳 藍色の髪の青年の身体に憑依した、ヒーローマスクがバイクで、戦場に馳せ参じる。
 チャラい感じの印象を受けるヒーローマスク、リカルド・マスケラス(ちょこっとチャラいお助けヒーロー・f12160)が颯爽と登場したのである。
 新たな猟兵に、ワルイゾー幹部のシロキバは歓迎の意を示す。
「ふん、新手が来たわね…アンタは何をしてくれるのかしら」
「これで押し潰されるがいいっすよ!」
 リカルドは先手必勝とばかりに、圧縮された高重力の闇弾『虚空弾』を手のひらから生み出して、シロキバに叩きつけた。
 他の猟兵達を退けた直後のシロキバは、回避する暇もなく正面から『虚空弾』を受け止め防御する。
「なかなかやるじゃない!」
 『虚空弾』の威力は凄まじく周辺の地形は陥没するが、直撃を受けながらも、シロキバ自身はその場を動かずに立っていた。
「やっぱ強敵っすね!」
 倒すまでには至らなかったが、ダメージは確実に与えた手ごたえは感じた。
 リカルドは追撃すべく、手から新たな『虚空弾』を生み出す。
「でも、その前にアタシからのプレゼントよ」
 シロキバがそう告げて飛び退いた直後、リカルドの頭上に雷が落ちてきた。
「危ないっす!」
 リカルドは咄嗟に退き、雷の直撃を避ける。
 だがホッとするのも束の間、すぐに次の雷がリカルドの周辺に降り注ぐ。
「勘弁してくれっす!」
 それだけに留まらず嵐が巻き起こり、リカルドの動きは封じられる。
 自然災害の如く、不規則に発生する雷と嵐に、リカルドは反撃もままならず翻弄されるのであった。
「しっかりして下さい!私が援護します」
 そこへエリカ・グランドール(サイボーグのシャーマン・f02103)が駆け付ける。
「何人来ても同じ事よ。アタシの天命譚奉芽を敗れる術はないわ」
 エリカの増援に対して、シロキバは余裕の表情を崩す事なく、天命譚奉芽による自然災害を拡大させていく。
 元々、戦闘が得意ではないエリカは、エレクトロレギオンを呼び出して、災害に巻き込まれるのを防ぐので手一杯になる。
 だがそれでもエリカは冷静に今起きている現象を分析するのであった。
「不規則なように思えるけれど…発生するタイミングだけは一定のようですね…その隙を突けば…」
 それに加えてシロキバの付近には雷は落ちてこない事もエリカは気付き、打開策を見出した。
「リカルドさん、あと30秒後に嵐が収まります。その後は私が教えるルートを進んでください!」
「承知したっす!」
 エリカの言葉にリカルドは迷う事無く頷いた。
 それからの30秒間は、リカルドにとっては長い間のように感じたが、それでも雷と嵐に耐え抜いた。
「今の内です、右から回り込んでください!」
 エリカの予測通り、嵐が収まった僅かな間に、リカルドは右から回り込むようにしてシロキバに接近する。
「感謝するっす!」
 エリカの助言に従い、リカルドは雷の直撃に遭う事なく、シロキバの元に辿り着いた。
 リカルドは鎖鎌と鎖分銅を巧みに操り、シロキバを2度斬り裂いた。
「よくも突破してくれたわね!楽しませてくれるじゃない!」
 深い傷を負いながらもシロキバは、リカルドから再び距離を取り、次の攻撃を繰り出そうとする。
「……?なにが楽しいのでしょうか?」
 追い込まれているはずのシロキバが笑みを浮かべている事に、エリカは真面目に疑問に思う。
「あんまり気にしなくていいっすよ。どうやらそういう性格みたいっすからね」
 エリカの様子に天然かな?と思いつつも、シロキバに挑みかかるのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

タケミ・トードー
不採用含め全て歓迎だ。
こいつが元凶のシロキバか。ぶっ壊せばクロシマってのに戻るのか?

前章使用装備を引き続き、基本的には遠距離から射撃を行う。仲間がいる場合も援護優先だ。
敵の攻撃に関しては武器受け、銃器で止めつつ壊れたら切り替え、距離を詰めてガン・ガーンでぶちのめす。
辛いのは敵UCだな。こちらもUCで対抗、囮に敵が気をそらしている間に直接本体をぶん殴る。
私が止められたら仕方ない、もっとヤベー右拳がお前に飛んで行くぞ。
防御にしろ攻撃にしろ、召喚した者は終わり次第元の世界に還す。

戦闘終了後は私が無事でクロシマが動けないようなら巫女たちの所へ護送しよう。森の外ならバイクに乗せてやるぜ。


鍋島・小百合子
POW重視
真の姿解放

本気を出させてもらうのはわらわの方からじゃ
森の糧にされた狐達の無念を晴らさせてもらうぞ

真の姿たる黒鋼甲冑に身を纏いてはUC「精錬降魔刀」発動
「妖魔滅殺」の属性を持ちし魔刀(太刀型)を創造
その性能に絶対たる信を抱き、御身に残像を纏いつつ破魔と神罰の力を込めた「妖魔滅殺」の属性攻撃にてシロキバを斬り伏せる(鎧砕き、咄嗟の一撃、乱れ撃ち併用)
シロキバからの攻撃には魔刀による武器受け防御で切り払うか祈祷による呪いの攻撃であれば魔刀の一振りから衝撃波を放ちての相殺を狙う

シロキバを追い詰めればクロシマへ呼びかけを試みる
「義を唱えんがためにこうして戦うておる。貴様も心あらば目覚めよ!」



「本気になったアタシを止められるとは思わない事ね!」
 苛烈な攻撃を繰り出し続けるシロキバとの戦いは、膠着状態にへと陥っていた。
「こいつが元凶のシロキバか。ぶっ壊せばクロシマってのに戻るのか?」
 タケミ・トードー(鉄拳粉砕レッドハンド・f18484)は猟兵達の後方から、アサルトライフルでシロキバに狙いを定めていた。
 悪の幹部そのものであるシロキバの振る舞いに、倒したとしても本当に善良な主祭司であるクロシマに戻せるのか、正直疑問ではあった。
「本気を出させてもらうのはわらわの方じゃ!森の糧にされた狐達の無念を晴らさせてもらうぞ」
 鍋島・小百合子(朱舞の女丈夫・f04799)は、怒りを力に変え、真の姿を解放する。
 黒鋼甲冑に身を纏い、妖魔滅殺の属性を持ちし魔刀『精錬降魔刀』を手に、小百合子はシロキバと対峙する。
「ご立派な姿ね。そういう相手を叩き潰すのが、アタシの何よりの楽しみなのよ。その為の力も蓄えてあるわ。狐達はいい糧になったわね!」
 シロキバは小百合子に対抗すべく、人形達を次々と召喚した。
 人形達がシロキバと同様、高い戦闘力を有している事は、これまでの戦いで実践済みである。
「あれは厄介な奴だな。それなら、こっちで対抗だ」
 シロキバの召喚に対して、タケミも召喚で対抗する。
「ど、どういう状況?」
「悪い奴をぶん殴るのさ」
「わかんないけどわかった!藤堂・武光、堂々見参!真っ赤に猛る右手に誓って悪は討つ!」
 タケミに召喚された義手を装備した少女時代のタケミが、戸惑い騒ぎ出したかと思えば、すぐ状況を理解して戦いに挑む。
 シロキバを狙う少女達と、それを阻止すべく迎え撃つ人形達との戦いが展開される。
「人形の癖にやるじゃねえか!」
「まだまだ、いるぞ!」
「お、あそこにいるのが親玉だな!」
 少女達は人形達と互角以上の戦いを繰り広げる。
「そっちも数を増やしたって事ね!でも狙いはお見通しよ!」
「それでも止められるとは思わぬことじゃ!」
 タケミが人形達を引き付けている隙に、小百合子が魔刀でシロキバに斬りかかる。
 そう来るのを読んでいたシロキバは小百合子の魔刀を受け止め、反撃を繰り出そうとしたが、その表情に苦悶が浮かんだ。
「妖魔滅殺の力は絶対じゃ!悪しき妖になど防げはせぬ」
 破魔と神罰の力を込めた『精錬降魔刀』の力に絶対の自信を持つ、小百合子はシロキバを吹き飛ばし、更に魔刀を一振り、衝撃波を放ち追撃する。
「ぐ…やってくれるわね!」
「もっとヤベー右拳がお前に飛んで行くぞ!」
 人形達の相手を過去の自分に託したタケミは、自らシロキバの懐に飛び込んで義手による鉄拳でを殴りつけた。
「ぐぅ…でも、まだよ!」
 魔刀に斬り裂かれ、鉄拳に殴られても、シロキバは倒れる様子はない。
「義を唱えんがためにこうして戦うておる。クロシマよ!貴様も心あらば目覚めよ!」
 シロキバを追い詰めたと判断した小百合子は、シロキバに身体を乗っ取られた主祭司であるクロシマに強く呼びかけた。
「何ならもう一発ぶん殴って目を覚まさせてやろうか?」
 小百合子に続いてタケミも呼びかけると、シロキバに変化が起きた。
「ぐぐ…今更出てきた所で、一緒に滅びるだけよ。引っ込んでいなさい!」
 シロキバから負傷による苦しみとは違った焦りの表情が浮かぶ。
 本来の身体の主であるクロシマがシロキバに抵抗しているのだと、小百合子とタケミは事態を理解した。
「滅びるのは貴様だけじゃ!」
「悪いが手加減はしないぞ!」
 隙を晒したシロキバを、小百合子の魔刀が斬り裂き、タケミの鉄拳が炸裂する。
 両者の攻撃に耐えきれず、シロキバはついに崩れた。
「……どうやら…ここまでのようね…けど、ワルイゾーは不滅よ!また戻ってくるわ!」
 致命傷を受け敗北を察したシロキバは、断末魔の叫びをあげると、その魂は消滅していった。
 荒れていた天候も収まり、周囲を漂っていた妖気も消え、戦場に残っているのは猟兵達と、倒れている祭司の衣装を着た馬頭の妖怪だけであった。
「クロシマ殿か?…無事か?」
「ええ…お陰様で…しばらくは…動けそうにありませんが…」
 クロシマはそう言い終えると意識を失った。
 目立った外傷はなく、長い間、身体を乗っ取られていた事による疲労によるものだろう。
「とりあえず巫女たちの所へ連れていくぜ…かなり心配していたようだからな。それと手伝ってくれてありがとうな」
 タケミは召喚した少女達を元の世界に還してから 意識を失ったクロシマをバイクに乗せて巫女達の元へと向かう。
 シロキバが滅びた事で、呪いの森も消滅しており、バイクの行く手を遮るものは何もなかった。
「わらわも行こう、まだ助けを必要としている者がおるかもしれん」
 呪いの森に捕まっていた妖怪達が、まだ動けないでいるのではないかと、小百合子はタケミに続いて呪いの森の跡地へと向かうのであった。

 かくして悪は滅び、一つの世界が救われたのである。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年09月22日


挿絵イラスト