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雪に花散る流狼刀(作者 相原あきと
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 幽世の空は荒れていた。
 季節を無視した凍てつく風は、吹雪を伴い轟々と。
 そして、降り注ぐは雪だけに非ず――。
 ドスッ、ドスドスドスドスッ!
 短刀、打刀、ドスに太刀、人殺しの道具たる刀剣たちが雨あられと降り注ぐ。
 ある妖怪は逃げ惑いある妖怪は貫かれ、阿鼻叫喚の幽世なれど真の恐怖はその後に……。
 スチャッ。
 まるで誘惑されるように大地に突き刺さった刀を抜いた妖怪が、剣客かくやと振りかぶり、逃げる仲間の背へと刃を突き立てる。
 断末魔の悲鳴が響き、積もる雪へと血の花が咲く。
 刀剣紛れる猛吹雪の中、落ちた刀に魅いられた妖怪達が次の獲物はと闊歩して、ついにこの世は殺戮の、破滅の世へと突き進む。

「興味深い……実に興味深い……」
 グリモアベースに黒い陰陽服を着た妖狐の男が1人、八本の尾を揺らしながらそう呟くと、次の瞬間グリモアベースの背景が吹雪吹き荒れる幽世の雪原へと変化する。
「妖怪たちの世界、カクリヨ……今、その世界が滅亡の危機にあるようです」
 その男――陰陽師・五行が言うには、幽世の世界が奇怪な猛吹雪に見舞われていると言う。なんともその吹雪は雪や雹に紛れて刀や剣が飛んで来て現地の妖怪たちに危害を与えていると言うのだ。
「問題はそれだけではありません、飛んできた刀剣は周囲の妖怪たちを魅了し、それら刀剣を拾った者を殺戮者に変えてしまうのです」
 このままでは、幽世は刀剣による殺戮の世界へと変わってしまうだろう。まさに、世界が滅亡の危機にあると言って良い。
「まずは刀剣の吹雪の原因を突き止め、この嵐を止めて下さい」
 無論、探索中に刀を拾った妖怪たちに襲われる可能性もあるが、彼等は事件の黒幕さえ倒せれば元の温厚な妖怪に戻るらしいので、気絶させたりして無力化すると良いだろう。
「この事件には黒幕がいます。もちろん、黒幕に辿り着くまでに黒幕の配下もいるようですが……」
 五行が言うには、今の時点で黒幕やその配下がどんな者達かまでは視えなかった、と言う。この辺りは実際に調査を進める上で見極めるしかないだろう。
「さて、皆様がこの事件を解決する為にどのような物語を紡ぐのか……それは皆様の行動次第となります。興味深い、実に興味深い……」





第2章 集団戦 『『剣客』雪だるま』

POW ●雪だるま式に増える
自身が戦闘で瀕死になると【仲間】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。
SPD ●抜けば玉散る氷の刃
【その手でどうやって持つんだかわかんない刀】が命中した対象を切断する。
WIZ ●雪合戦
レベル×5本の【氷】属性の【雪玉】を放つ。
👑11

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 刀剣紛れる猛吹雪が止み、世界に平穏が戻り始める。
 だが、未だ暑き太陽の熱は戻らず、風は冬の寒さを運ぶ。
 吹雪の原因だった結界の大太刀を次々に破壊した猟兵達だが、地図と照らし合わせてみれば、配置された刀剣に規則性を読み取る事ができた。
 それはまるで円を何重にも描くように配置されており、つまりその中心こそ――。
 ズシン、ズシン、ズシン……。
 猟兵達の相談を打ち破るように重たい何かが地を踏む音が響き渡る。
 見れば吹雪が止んだ雪原の向こうから、重たい音を立てて何かが列を成してやってくるではないか。
 ズシン、ズシン、ズシン……。
 それは足で歩くのでなく、胴体ごと飛び跳ねて進む行列だった。
 頭には浪人笠を被り、まるで昔話の笠地蔵の列がごとき――いや、彼等は石の象ではなかった。白い体躯に石や枝で作られた目鼻と口、そう、こちらに向かって列を成して進んでくるは、浪人笠を被った雪だるま達であった。
 どうやら、ヤツラはこの事件の黒幕が放った配下たちのようだ。