●書架の王
「イエス、イェーガー。討滅の時間です」
無数の電子ウィンドウが展開され、映し出されるは猟書家、その一人。
書架の王と名乗り、アックス&ウィザーズを狙う存在。
「その名はブックドミネイター」
展開される情報は、強敵と言わざるを得ない情報ばかり。
時間干渉能力を有する存在。
「まともに戦えば勝機はありません」
そう、時間停止能力、そして氷柱よりオブリビオンを呼び出す力。
これらに対抗する手段がなければ勝ち目はない。
しかも、相手は強敵だ。
「こちらがユーベルコードを繰り出すよりも早く、あちらが行動を開始するでしょう」
つまり、理外の法則ではない。
己の能力の限りと、知恵の限りを尽くしてその能力に立ち向かわねばならない。
絶対零度の氷結世界、そこを支配する絶対の王。
「挑むのならばユーベルコード以外の何らかの対策が必要でしょう」
紫紺の無機質な瞳が猟兵たちを見やる。
そこに感情の色は宿ってはいない。
一度、その瞳を伏せてから、アリシエル・フィフスガーディ(五天の守護機・f09139)は転送門を構築する。
「ですが、今まで戦ってきた強敵の数々とやるべき事、為すべき事などは変わりません」
かくして門は開かれる。
広がるは絶対零度の氷河世界。
果ての果てまでもが氷に覆われた凍結されし死の世界。
送り出す少女の瞳には、何の不安もない。
「当機は、イェーガーたちならば問題なくこの予知の打破を完遂出来ると信じています。健闘と武運を祈ります」
いつも通りに為すべきを為せば、勝てるのだと信じているからである。
虎河豚天
虎河豚の天ぷら、略して虎河豚天でございます。食べないで。
第三弾、ブックドミネーター!!
なんか強そうな書架の王!!
じっさいつおい。すごい。
敵は絶対に先制してきます。ユーベルコードよりも早いです。
ユーベルコードで対策したらぼこぼこになります。
力と知恵の限りを尽くして対策してください。
第1章 ボス戦
『猟書家『ブックドミネーター』』
|
POW : 「……あれは使わない。素手でお相手しよう」
全身を【時間凍結氷結晶】で覆い、自身の【所有する知識】に比例した戦闘力増強と、最大でレベル×100km/hに達する飛翔能力を得る。
SPD : 蒼氷復活
いま戦っている対象に有効な【オブリビオン】(形状は毎回変わる)が召喚される。使い方を理解できれば強い。
WIZ : 時間凍結
【自分以外には聞き取れない「零時間詠唱」】を聞いて共感した対象全てを治療する。
イラスト:108
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴
|
種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
卜二一・クロノ
神のパーラーメイド×精霊術士、22歳の女です。
普段の口調は「女性的(私、あなた、~さん、なの、よ、なのね、なのよね?)」、敵には「神(我、汝、~である、だ、~であろう、~であるか?)」です。
時間の流れを停滞させたり逆転させたりといった技を使う相手には容赦しません。
光陰の矢は、先制攻撃対応のユーベルコードです。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
●神罰
「時間凍結? 逆転――――」
卜二一・クロノ(時の守り手・f27842)の逆鱗、それは時間干渉能力。
時の干渉を受け付けない極寒の地に生まれ、そこを守護する者としてトニーは言う存在は生まれた。
即ちのところ、この時の止まった絶対零度の地は彼女の故郷を彷彿させるものであり、そして同時に、彼女の故郷を否定する存在でもある。
「時の流れを弄ぶ汝は決して許されざる存在だ、排除する」
「……出来ると思うのか?」
「出来る、出来まいの問題ではない。神が定めたのだ」
「そうか」
時間を凍結させる水晶を纏い、その力が増幅される。
如何なるユーベルコードであっても、ブックドミネーターは強大。
それ故に先手を取ってユーベルコードでの対策は不可能である。
ブックドミネーターは所有する知識に応じてその力を高める。
書架の王とも呼ばれる彼ほどともなれば、その力は計り知れない。
握りしめた無造作な拳の一撃でも、怪物を殺しきった上で余りある。
その拳がトニーに炸裂し、激しくその身が吹き飛ぶ。
「……造作もないな。その程度か、六番目の猟兵」
「我がその程度? 汝の身を省みてほざくがいい」
トニーは口の中に溜まった血を吐き捨てる。
ブックドミネーターは怪訝そうに、己が纏った凍結水晶を見やる。
それは、光の矢と化して、その身を貫いていた。
なるほど、と小さく呟く。
「反撃の御業だったか――――」
その身を蝕む光陰の矢、それがまた時間が静止し、凍結する。
しかし、凍結する矢先にまたそれは光と化していく。
「言ったであろう、神が定めたのだと」
「そうか……だが私は命を懸けるべき目的がある」
身を蝕むそれを省みず、ブックドミネーターは六番目の猟兵たちに挑む。
まだ、戦いは決してはいないのだから。
成功
🔵🔵🔴
黒玻璃・ミコ
※美少女形態
◆行動
辿り着きましたよ、ブックドミネーター
貴方の代わりに私達が天上界に向かいます!
念動力を以て私も空を飛び
積み重ねた戦闘経験と五感を研ぎ澄まして攻撃を捌き
重要な臓器はその位置をずらした上で即死だけは避けましょう
そして飛び散った体液を使い反撃開始です
時間凍結氷結晶で全身を覆ってるのに自身は格闘戦を挑めると言うことは
任意に凍結を解除しているのでしょう
それならば既に揮発し、更には念動力により空間に充満した
不可知の猛毒を吸わずにいられますか?
以上を持って【黒竜の邪智】の証明とします
きっと竜の残骸に埋もれるのは貴方に相応しい最後なのかもしれませんね
※他猟兵との連携、アドリブ歓迎
●第六の猟兵、第伍の竜
「辿り着きましたよ、ブックドミネーター!!」
「来たか、新たな六番目の猟兵」
黒玻璃・ミコ(屠竜の魔女・f00148)は今はその身を少女に転じている。
ビシッ、と指先を書架の王に突きつけた。
「貴方の代わりに私達が天上界に向かいますッ!!」
「させぬ。私達が、天上界を、美しき楽園を手にする」
光の矢と化した凍結結晶が、その光ごと覆い隠す。
そうして、出来上がったのは氷結で武装した書架の王。
恐るべき速度と戦闘力を以てして肉薄し、打ち出される拳。
それは積み重ね、蓄積された書籍より得た武術の一端。
その奥義の一つでもあった。
しかし、ミコとて今までの積み重ねがある。
歩みに歩んだ戦場の数々、そこで得た無数の経験。
そして、そうした経験から来る歴戦の"勘"。
打ち出された拳が、ミコの心臓を撃ち抜く。
――――心臓? 人型ならば存在はする。
だが、ミコはその身を人にしていようとも、元来はブラックタール。
スライム状の粘体生物なのである。
打ち貫いた拳は粘液で覆われた。
「……これ、は……!?」
「いあ!! いあ!! はすたあ!!」
ミコは言葉を紡ぐ。
それは術式である。
紡がれたそれによって縛られた枷が解き放たれる。
「……ッ!!」
このままでは不味い、と悟ったブックドミネーターが拳を引き抜こうとする。
しかし、それは粘体であり、粘液であり、ミコの本体である。
「気づくのが遅かったですねッ!! 拘束制御術式、解放ッ!!」
時間凍結する氷で自らの身を覆う。
なるほど、時間が止まってる以上、受けるべきダメージも受けない。
打撃そのものがそこで停止するからだ。
しかし、停止しているものが動く事はない。
そう、自らも動けなくなるのが道理。
しかし、ブックドミネーターは時間を停止させるという最強の防御を纏っていながら、行動を起こせる。
ならば、時間が止まっていない時間がある、という事他ならない。
そして、それはいつか――――単純な話だ。
「私の体液は猛毒で、そしてそれはすでに揮発しています……意味がわかりますか?」
「……ぐ、ごぽっ……!!」
ブックドミネーターが、猛毒によって黒い血を吐いた。
毒は彼の身を犯し、確かなダメージを打ち込んだ。
「弱点見破ったり、黒き混沌より目覚めや、第伍の竜ッ!!」
無敵のユーベルコード、それとて弱点を見抜けば突くべき隙がある。
そして、その隙さえ突けば――――。
屠竜の魔女『黒玻璃・ミコ』が今まで屠ってきた数々数多の竜。
その死骸が、残骸が、躯がその首をもたげ、ブックドミネーターに絡みつく。
残骸たちが、その力を封じ、戒める。
「以上を以て黒竜の邪智の証明とすッ!!」
かくして、ここに封印はなった。
無数の竜の牙が、爪が、その力を封殺する。
「きっと、竜の残骸に埋もれるのは貴方にふさわしい最期なのかもしれませんね」
「……否、まだだ……ッ!!」
それでもブックドミネーターは動く事をやめない。
力が封じられた? それがどうした。
今だこの身は生きていて、動き続ける。
命を懸けるもののために。
「……まだやりますか?」
「無論ッ!!」
封じられた枷を突き動かし、ブックドミネーターは第六の猟兵たちと拳を交わす。
まだ、決着をつけるわけにはいかない、と。
大成功
🔵🔵🔵
天星・零
【戦闘知識+世界知識+情報収集+追跡】をし、戦況、地形、弱点死角を把握し、敵の行動を予測し柔軟に対応
防御は【オーラ防御】で霊力の壁を作って防御
先制は上記技能を駆使しいつ使われてもいい様に把握しておき、十の死の感電死、毒死、凍死の骸などで状態異常を狙う
万が一の為【第六感】も働かせる
遠距離は十の死とグレイヴ・ロウで戦況により対応
近接はØ
『ふふ、では一つ噂話でも致しましょう』
指定UCを発動し強化、回復効果のプラス効果を反転する霧を戦場全体に
零時間を使ってもダメージ、POWの効果が残っていれば弱体効果にもなる
●うわさうわさの噂話
「かふ……げほ、げほ」
身を光の矢が、毒が蝕み、残骸たちがその身を戒める。
血反吐を吐きながらも、それはそこに立っていた。
「私はまだ負ける訳にはいかない……」
「そうですね」
振りかざした拳は、天星・零(零と夢幻、真実と虚構・f02413)の張り巡らせた霊力の盾によっていなされた。
積み重ねた数多の戦いから得た戦闘への知識と知恵。
調べに調べ尽くした世界への理解と把握。
足りぬ所は現地の情報と足で稼いだ。
加えて先の猟兵たちの加えた攻撃の数々。
それによって強大な力は戒められていた。
それ故に、零は強力なオブリビオンである猟書家『書架の王』の攻撃をかろうじていなせたのだ。
「……やはり、このダメージを背負い続けるのは致命的か……」
時への干渉は加速、停止の他にももう一つある。
それは――――巻き戻しである。
時間を巻き戻し、自らへのダメージを無かった事にする。
攻撃力においても、防御力においても無類の力を発揮する。
「――――」
何かを呟くように詠唱を始めるブックドミネーター。
誰にも聞こえない零の時間を唱える技。
「――――嗚呼、そうそう、知ってますか?」
詠唱を始めた書架の王を前に、零はすでに策を張り巡らせていた。
深い、深い霧が立ち込める。
それはダイアモンドダストや吹雪などではなく、自然に発生した霧でもない。
「噂話の一つ――――その街はとある夜に霧に包まれ、皆、眠るように死んでしまった」
霧はさらに濃く、深くなる。
唱えられた零時間の理が解き放たれた瞬間。
ビキリ、という何かの砕ける音が響く。
「……馬鹿な……!!」
絶対無敵であるはずの凍結結晶が砕け散る。
時間回帰は、むしろその身へのダメージを加速させていく。
「第六の猟兵、何をした……!!」
「何――――」
零は、その瞳を細めて書架の王と相対する。
何、なんて事ではない。
「ただの噂話ですよ。噂話」
大成功
🔵🔵🔵
青霧・ノゾミ
僕を凍らせる?
……全てを止めるというなら、きみが凍るといいよ。
一番の解決方法!
向こうから狙って近づいてくれるなら、
その攻撃をかわすべく。
時間を越える速さで動く。残像を残す速さで逃げる。
僕はもう逃げ回るアリスではない。
捕まえるアリス。
強敵だとは心中思うし、あなどってない。
作戦どおり逃げ切れるとも限らないってことも理解。
逃げてばかりでもいられないかも、だけど。
攻撃を喰らってもひるんじゃダメだ。
逃げるは勝ち、退くは負け。
薄氷の上に立つみたいに、ぎりぎりまで引きつけて。
至近距離で捉えたら。
自分から踏み込み!
……どんな姿勢からでも発動させてみせる!
攻撃の軌跡をかいくぐり、凍気裂帛!
書架の王を叩き割る。
●追われる者は追う者へ
絶対零度の静止した凍土世界。
ありとあらゆる者が凍り、停止して、息絶える大地。
「僕を凍らせる……?」
青霧・ノゾミ(氷嵐の王子・f19439)は、その地に立っていた。
彼はアリスだ。アリスだった。
追われる者だった、追いかけ回される獲物だった。
「だけど、違う……!!」
そうだ、今の彼はただ逃げ回るだけの哀れな迷い子ではない。
戦うための力を得た。
逃げ回るだけではない。
逃げる事すらも力に変え、相手を抹殺する力に転じさせた。
「……この身はすでにぼろぼろで、その力の多くも戒められた」
しかし、今だなお、その書架の王は立っている。
ノゾミは心底に思う、真の強敵だと。
侮る事は出来ないし、脳裏に描いた展開に持っていけるかもわからない。
だけど、この相手と相対し、打倒するには方法はただ一つしかない。
「……全てを止めると言うなら、きみが凍るといいよ……!!」
時間を加速させ迫る者に、時間を越えようとあがく者。
追うオウガに追われるアリス。
放たれる攻撃の一つ一つは一撃必殺。
薄皮を切らせ、その距離がほぼゼロとなる。
「――――凍って……ッ!!」
今までのようには、逃げない。
凍土の大地を踏み割って、一歩前へ。
繰り出された拳が放たれる前に体に突き刺さる。
されど、それは結果的に威力を殺す事となった。
間合いは完全に殺した、この距離と体勢から放てるものは数少ない。
「終われぇッ!!」
裂帛の気合と共に至近距離より放たれた凍気の裂帛。
超々零距離でしか使えぬが、それ故に破壊力に優れたその御技。
それがブックドミネーターに突き刺さり、その身を抉り、貫いた。
大成功
🔵🔵🔵
亞東・霧亥
全身を覆う時間凍結氷結晶。
だが、攻撃時の手は関係無いはず。
先制対策
・ダッシュ、忍び足、残像、目立たない、武器改造、闇に紛れる
緩急自在の歩法で数多の残像を作り、敵の目を眩ます。
一瞬でも俺を見失ったなら、その隙にクリエイトフォースを無数のプリズム片に変化させ、周囲に散布。
景色と同化し、息を潜めて好機を待つ。
・暗殺、武器改造
敵の背後を捉えたら同化を解いて、わざと姿を現す。
その時、クリエイトフォースをナノサイズの槍に変化させ、敵の繰り出した拳に当てる。
【UC】
時間停止能力の使用を禁止する。
「これが、他の猟兵の助けになれば十分な成果と言える。」
●その時を封ず
「全身を覆う時間凍結氷結晶……」
静止時間に対して攻撃を加えたところで、時間が静止しているのだからダメージも静止する。
それ故にそれは無敵の防御となる。
「その無敵の防御も今やあの様か」
光の矢に蝕まれ、毒に侵され、無数の竜骸に戒められ、その身を凍らされ。
されど、なお、時間静止する無敵の氷結晶は存在を続ける。
なるほど、これは厄介だ。
「だが、それもここで封じさせてもらう」
亞東・霧亥(峻刻・f05789)は、その身を眩ませる。
絶対零度の永久凍土。
緩急自在の歩法によって闇に紛れ消える。
「……どこにいった、第六の猟兵」
よもや、逃げた訳ではあるまい。
ありえない。
あれほどの勇猛な猛者たちがこの身を倒さずに逃げを打つなど。
「ここだよ」
果たして霧亥の姿はどこにあったか。
闇に紛れ、周囲に無数のプリズム結晶を散らし、"待ち受けて"いたのだ。
その姿はブックドミネーターの背後に。
声に反応して即座に振り返ると同時に拳を放つ。
「それを待っていたぜ」
その拳にカウンター気味に打ち込まれたもの。
周囲に散らばっていたプリズム状の力場。
無数のそれらが槍と化して拳に突き刺さり、鮮血を散らす。
「なるほど、カウンターか。……確かに有効だ。だが私はその程度では」
「当然だ、そのぐらいで倒せるとは思っちゃあいない」
そのプリズムが、時間凍結の氷柱たちを逆に侵食を開始する。
溶けるように、あるいは霞むように、それらが薄れていく。
「これは……!!」
「――――告げる。時間停止能力を禁ずる」
それは不和の律法。
宣告したルールを破れば、それは致命傷となりえるダメージとなり、ブックドミネーターを蝕む。
自らの力の一つ一つを潰され、戒められていく。
それでも、なお、その力は強大で。
「なれど、この程度は未だ足を止める理由にはならない」
書架の王は凍土の大地になお立っていた。
大成功
🔵🔵🔵
死之宮・謡
アドリブ歓迎
王、王か…それにしても便利なモノなのだな、部下たちが一冊大切にしているものを使い放題とは…
まぁ私も配下の能力は粗方使えるがそれとも違うのだろう?
まぁ良い…貴様の相当な実力者なのだろう?殺し合おうか、この私と
氷結晶…触れない方が良さそうだな…
空中に呪いの爆雷(呪詛・属性攻撃・占星術)をばら撒いて黒雷も放ちながらルートを制限してクレイアスターで「砲撃」、遠距離戦を展開
そうしておきながら最後は間隙をついて接近してストライフで【緋天斬波】を叩き込む
●朱いユメ
「王……王か……」
死之宮・謡(狂魔王・f13193)は思う。
いやはや、便利なものだな、と。
部下たちが大切にしている一冊の本。
それらを使いたい放題、挙げ句の果てには自分の知識に応じての戦闘力の増大。
謡とて、配下の能力を粗方使えはするのだが、それは自分が習得したと言うだけだ。
「まぁ良い……相当に枷をはめられたようだが……」
それでもなお、目の前の存在は"強い"。
三日月のように謡は笑えばその手には闇から生じた弓があった。
「殺し合おうじゃぁないか」
「戦闘狂か」
時間停止能力は封じられ、氷結結晶も、自らを蝕む毒と矢と化した。
無数に雁字搦めの枷が嵌められている。
しかし、それでもその無敵の氷結晶を生じさせる。
「――――じゃあ始めようじゃないかぁッ!!」
無数の黒き雷が虚空にばらまかれる。
それらは近づけば弾けて爆ぜて、その身を焼く。
謡への経路はほぼ一方、それも誘いなのは明白。
「だが――――あえて踏み込む」
一直線に踏み込む。
その身に黒い矢が突き刺さり、体を削り、肉を削いでいく。
「――――上等じゃないか」
笑うと同時、魔剣が闇から生じてそれを手に取る。
踏み込み、肉薄。
氷結晶と魔剣の闇が打ち合う。
互いの体に衝撃が走り、間合いが離れる。
されど、先に体勢を戻したのは――――謡だった。
「開け、朱きユメぇッ!!」
緋色の斬撃がブックドミネーターに迸り、衝撃が走る。
想像を絶する破壊が永久凍土を砕き、即座に時間が凍ったかのようにその形に凍りついていく。
全身を血に濡らしながら、緋色の衝撃に切り裂かれながら。
血反吐を吐いてなお、その王は大地に立つ。
「……まだだ、まだこの身は死んではいないぞ、第六の猟兵」
大成功
🔵🔵🔵
カタリナ・エスペランサ
氷、凍結か。どうもキミとは趣味が合わないらしい
不倶戴天ならいっそ好都合、その悉くを拒絶するとしよう
アタシに最も有効な手……面制圧での機動力対策かな
つまり此方も《空中戦》の技巧と《属性攻撃+弾幕》の対応力をフル活用しての全面戦争だ
敵UCの先制には《早業+先制攻撃》で更に先んじ戦場を《ハッキング・天候操作+結界術》、嵐の領域を展開しアドバンテージを得る
《第六感+戦闘知識+情報収集+学習力》を重ね敵の動きを《見切り》回避、迎撃して初手を制する
返す切り札は【仮想回帰】、戦場に満たした魔力全てを使い変異した右手は過程さえ無視して存在を消し飛ばす絶対の矛だ
召喚オブリビオンも書架の王も暁の光輝で焼き尽くす!
●溶けぬ氷と消えぬ炎
「氷、凍結、絶対零度……」
カタリナ・エスペランサ(閃風の舞手(ナフティ・フェザー)・f21100)はその手に炎を灯す。
黒い炎、全てを焼き焦がす絶対の炎。
ブックドミネーターの手に絶対零度の氷結結晶が収束する。
時間すらも凍らせる全てを静止させる絶対の氷。
「どうもキミとは趣味が合わないらしい」
「そうか」
「不倶戴天ならいっそ好都合、その悉くを拒絶するとしようか」
「なるほど、同じ天を戴けぬ、天上界を望むと言う意味では正にその通りか」
カタリナの翼が虚空を撃ち飛び上がる。
同時、無数の炎が天に展開される。
「さあ、火災嵐だッ!!」
嵐の領域が巻き起こり、嵐は火を飲み、育み、巨大な炎の竜巻となる。
それは絶対零度の凍土を焼き焦がし、溶かし、水にすら変わる間もなく蒸発させていく。
「――――」
しかし、それは瞬く間にそのエネルギーを0にされ、凍結し、静止する。
相反する能力と相反する力。
それがぶつかり合えば、当然力が勝るほうが勝つ。
炎の嵐はじょじょに氷の柱と化していく。
初手は制された。
「第六の猟兵、私はお前たちを好ましく思っている」
「そう? だけど私はあなたの事は憎々しいわ」
不倶戴天の敵、正に彼と彼女はそうとしか言えない。
ブックドミネーターがとどめのために氷結剣を繰り出す。
だが、この一瞬の時を待っていた。
「――――暁の光輝、ほむらと共に消えろぉッ!!」
神狩る魔神、暁の主、ほむらの王。
自身の右腕を全てそれに変換し、エネルギー流と変えて。
それを撃ち放つ。
暁の光の奔流、それがブックドミネーターを飲み込み、焼き尽くす。
「……どうよ!?」
「……さすがだ、まだ切り札を持っていたか」
全身を焼き焦がしながらも。
書架の王は未だ立つ。
ぼろり、と一冊の本がこぼれ落ちて、燃えて灰となった。
大成功
🔵🔵🔵
卜二一・クロノ
アドリブ連携歓迎
この圧倒的な力量差。
認めよう。格の違いは認めよう。
だが、我は一人ではない。
時間操作者一掃の大願は故郷の他の者が受け継ごうし、
この者を放逐することもこの場の誰かが行おう。
我はその為の礎になることとて吝かではない。
咎人よ、目的があるならば語るがいい。
命を懸けるは、破れし時に意志を継ぐ者がいてこそなし得るもの。
目的が共感に能うならば、余人が受け継ぐこともあろう。
心情通り、守りを捨てて、【カウンター】による【捨て身の一撃】で一矢報います。
その際は、神罰・時間操作の代償を使用。
●受け継ぐ者
「……なるほど」
絶対零度の凍土に弾き飛ばされ、卜二一・クロノ(時の守り手・f27842)は血反吐を吐く。
圧倒的な力の差。
書架の王、ブックドミネーター……本の支配者と名乗る男。
事ここまで来れば認めざるを得ない。
力の差を、そして、格の違いを。
「だが……!!」
口内の血反吐を吐き捨て口元を伝う血を拭い、トニーは立ち上がる。
彼女は一人ではない。
共に並んで戦う猟兵たちがいる。
そして、何よりも今ここでこの命が潰えたとしても。
故郷の神々が、彼女の意志を、想いを受け継ぐ。
ならば、戸惑いも迷いもない。
「その礎となる事も吝かではない」
その身はブックドミネーターとの戦いでぼろぼろだ。
だが、ブックドミネーターとて無傷ではない。
「咎人よ、ブックドミネーターよ。想いを、意志を、夢があるならば語れ」
トニーは、そう告げながら構える。
ブックドミネーターもまた、それに応じるように構えた。
「――――夢か」
ブックドミネーターは瞳を伏せる。
目的、それは天上界への到達。
ヴァルギリオスに封印されたと言う美しき天の牢獄。
そこに、求める答えがある。
「天上界への到達、私の臣民の奪還」
命を懸けるには、嗚呼、十分だ。
ただ、それだけの事に命など燃やし尽くせる。
短く告げられた言葉に、トニーは一度瞳を伏せてから、見開いた。
ブックドミネーターが踏み込み、トニーも呼応するように踏み込んだ。
それは、カウンターと呼ぶ事すら出来ない。
ただ単なる相打ち狙いの一撃。
それはブックドミネーターを打ち抜き、そして同時、トニーも撃ち抜いた。
「……かふッ……だが……ッ……!!」
理外の法則が発動し、それは一度ブックドミネーターに枷をはめる。
捨て身の一撃は、勝利への布石となる。
正に礎となるための行い、時間凍結能力の二重枷。
今、翼をもがれた鳥のようになったブックドミネーター。
「……されど、私はまだ……」
最早、その身はただの動く骸に等しい。
倒れ伏したトニーに一度視線をやってから、彼は次なる敵と対峙する。
「……私は負けたとしても、猟兵は、勝つ」
「六番目の猟兵よ――――お前は私にも勝っていたさ」
トニーは、その身を絶対零度に横たえながら、他の猟兵と相対する彼の背を見送った。
大成功
🔵🔵🔵
河原崎・修羅雪姫
【全世界サイボーグ連盟】で参加
「形が似たもの同士には霊的繋がりがある。本体が速くて硬いなら、あなたの分身に【呪殺弾】をお見舞いしてあげるわぁ」
この事件に対してこう感じます。
戦闘に入る前に『ブックドミネーター』の人形(ヒトガタ)を用意。
仲間が食い止めてくれている間に、
高く低く呪言(マガゴト)を込めながら【歌唱】し、呪殺弾を人形に撃ち込みます。
「ヨワクナレ、オビエロ、スクメ、チカラヲダセヌママ、タオレロ……!」
猟書家『ブックドミネーター』の「「……あれは使わない。素手でお相手しよう」(POW)」に対し、UC「真の姿・限定開放」を使うことで、呪殺弾に弱ったところを追撃します。
リズ・ルシーズ
【全世界サイボーグ連盟】
【SPD】
「そのオブリビオン、【ボク】は苦手だけど!」
叫びに合わせ【Re-Aシステム】が起動、身体の制御がリアに切り替わる
「【いま戦っている対象に有効な】相手を用いるのは有効でしょうけど、リズにとってと【私】にとってが同じとは限りませんよ?」
リズの苦手とする近接主体のオブリビオンを高分子ネイルで捌き【時間稼ぎ】をし【指定UC】を発動。雷【属性攻撃】を纏う電磁ランスを召喚し呼び出された敵を貫く
その勢いで猟書家に向け【リミッター解除・空中戦】で突撃。重量324kgを利用した突撃による【重量攻撃】を繰り出す
「リズのご同輩の皆さんに、長姉として恥ずかしい姿は見せれませんからね」
サブナ・ダディ
【全世界サイボーグ連盟】で参加。アドリブ歓迎 //【WIZ】//河原崎・修羅雪姫(プリンセス・スノーブラッド・f00298)の呪殺弾に破魔効果を付与させる//「戦場の女王より生み出されし魔弾よ、我が呼び声に呼応し書架の王を打ち破る為の一矢となれ」//相手の詠唱妨害に念仏機「六合一」を爆音で流しジャミング代わりに使用//「話によると、氷柱から出るらしいな」//オブリビオンが沸いて来る氷柱に対しUC【禁呪・弐佰漆拾弐地獄】の八大地獄を発動し、根源を叩く//「八大地獄の業火はさぞ新鮮だろう、仲間の行く先の邪魔な有象無象は墜ちて逝けや!」//UC発動後は氷柱から出てきたオブリビオン掃討にまわる
クネウス・ウィギンシティ
【全世界サイボーグ連盟】で参加
※アドリブ・絡み歓迎
「素手ですか、良いでしょう」
【POW】
◯戦闘
「殴り掛かると分かっていれば……」 ミット代わりに『パイルバンカー』で【武器受け】、スパーリングを行います。
「ワン、ツー。ワン、ツー」
「そろそろチェンジと行きますか。GEAR:HECATONCHEIR。両義腕切除、代替パーツ転送。自動迎撃開始」
UCで両腕を自動【操縦】の大型義腕に換装(【メカニック】)、【リミッター解除】し殴り続けます。
熱を発しても氷結晶で吸収してくれる以上、出力を上げ続け押し切る狙いです。
「スイッチ!」
ランスが来るタイミングに合わせて後方に飛び退きます(【空中戦】)。
●鋼の御旗がなびく時
戦場で相対するは、第六の猟兵。
ブックドミネーターは無言でその手に氷結した結晶を展開する。
「素手ですか、いいでしょう」
クネウス・ウィギンシティ(鋼鉄の機構士・f02209)は素手の代わりにパイルバンカーを構える。
光とユーベルコードの二重枷、竜骸の束縛、継続する毒、癒やせば毒となる濃霧の影響。
数多くの枷によって戒められて、最早その時間凍結結晶はただの硬度のある結晶と化していた。
撃ち放たれる拳とパイルバンカーが、硬質な音を響かせる。
「ワン、ツー。ワン、ツーッ!!」
軽快なフットワークから、刻まれるように繰り出されるジャブとストレート。
無数の書籍の中より、刻まれた知識がブックドミネーターにそれに対する対応力を会得させる。
激しい打撃の応報、しかし、その均衡も崩れ始める。
もとより強力な存在である猟書家、書架の王。
基本性能の差がそもそも根本的にある。
パイルバンカーの装甲部分もそう長くは持たない。
だが、クネウスはそんなことはわかっていた。
「腕部パーツ、パージッ!! シフトギアッ!!」
その言葉と共にパイルバンカーと共に義腕が排除される。
超巨大な義腕が代わりに装着され、それが自律稼働を始める。
「リミッターオフ……!!」
限界を超えた乱打。
膨大な熱量で回路が悲鳴をあげる。
「……それが狙いか……!!」
氷結晶は即ちのところ、極低温の塊。
膨大な熱量は即座に冷やされ、本来ならば有り得ざる領域にまで出力を"あげられる"のだ。
恐るべき破壊力の乱打、結晶は、じょじょに剥離していく。
「だが……ッ!!」
それで押し切れる相手ではない。
巨大義腕にもダメージは蓄積していき、そして、氷結晶でも抑えきれぬ熱を孕む。
放っておけば、勝手に自壊する。
そう、このまま戦い続ければ、だ。
「スイッチッ!!」
クネウスが、跳躍し一気に間合いを取った。
同時、空間を、風を切り裂きながら宙より隕石の如く飛来する存在があった。
「【ボク】は確かに苦手だけどッ!!」
アーカイブ接続、解析、最適化。
システムが切り替わり、身体制御がリズ・ルシーズ(Re-Z・f11009)からリアにへと切り替わる。
「リズにとってと、【私(リア)】にとって、が同一とは限りませんよ」
膨大な電磁力を纏い、一条の稲妻と化した突撃。
リミッターを解除、ブースター出力を最大超えて稼働。
「はぁぁぁあああああああああああああッ!!」
超高速からの大質量突撃攻撃。
破壊力とは即ち速度と質量によって増加する。
重量324kgに加え、リミッターを解除した事による超高速のリズ=リアの破壊力は、目にものご覧見よ。
「ぐうぅううぅぅうぅッ!?」
時間凍結結晶を収束され、その槍の一撃を押し殺す。
されど、その圧倒的な破壊力の前に、その身体ごと圧される。
「ブーストッ!!」
さらに出力が解放され、速度が加速し、氷河の大地を切り裂きながら、2つが駆け抜けていく。
刺し貫かれたものと刺し貫くもの。
「アタックッ!!」
ねじり込むように放たれた突きの一撃。
それがブックドミネーターを穿ち、突き飛ばす。
「だが、まだ……ッ!!」
「まだだッ!!」
身を起こそうとしたブックドミネーター、その頭上。
サブナ・ダディ(サイボーグの破戒僧・f21228)が印を組んでいた。
「八大地獄に十六小地獄、合わさり百三十六地獄、八熱八寒二つ合わせ二百七十二地獄、ソワカッ!!」
展開された陣より、地獄の業火が顕現する。
それがブックドミネーターの凍結世界を溶解させ、静止世界を"動かし始める"。
現世に顕現しないはずの地獄の熱が、それらを全て焼き焦がしていくからだ。
ブックドミネーターの氷が静止させる氷ならば、サブナの呼び出した炎は時間諸共焼き尽くす紅蓮であった。
「ぐ、お、ぉぉおッ……!!」
「八大地獄、その業火、さぞ新鮮だろうよッ!!」
「……だが……ッ、まだ……ッ!?」
一発の軽い銃声。
それが彼の心臓を穿つ。
「――――特大ノ呪イヲ込メテオイタワ」
河原崎・修羅雪姫(プリンセス・スノーブラッド・f00298)の放った呪詛のこめられた弾丸。
心臓に突き刺さった鉛弾が特大の呪詛を撒き散らし、その身を犯し、灼く。
「お、ぉぉぉぉ……ッ!?」
「とどめです」
リズ=リアの言葉と共に、サブナが印を切り、ブックドミネーターの足元に陣が展開され、地獄の炎がその身を灼きながら束縛する。
修羅雪姫の重機動巨大マリア観音像の装甲が展開され、ヤマアラシのように張り巡らされた無数の武装が目に入る。
リズ=リアが巨大な電磁加速砲、その砲身を展開し、エネルギーを充填させる。
クネウスが最早自壊寸前の巨拳を振りかざす。
巨拳が切り離され、その後部より噴煙を噴き出した。
「――――見事」
自身に降り注ぐ無数のミサイルや弾丸、超加速された電磁砲、そして放たれた鉄拳と地獄の炎。
数多に縛られ、消耗しきった彼にそれを防ぎ切る術はない。
激しい閃光と爆音が絶対零度の世界を包み、巨大な爆炎を立ち上らせる。
後にあるのは、激しい熱によって水を飛び越え熱湯と化したクレーター湖が残るだけで。
書架の王は閃光のように燃え尽きていった。
大成功
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