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迷宮災厄戦㉕〜凍てつく世界のブックドミネーター

#アリスラビリンス #戦争 #迷宮災厄戦 #猟書家 #ブックドミネーター

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 書架の王が君臨する、絶対零度の凍結世界に、その城はあった。
 ――時間凍結城。
 その城の中を悠然と歩いて行くのは、ローブ姿の若い少年。
 手には、時を刻む金時計を持っていた。
「そろそろ、刻限か。
 ……見ているな、「六番目の猟兵」達よ。
 いずれ、私の未来見の臣民ハビタントも取り戻しに行くが、今はその時ではない。
 私には他に、命を賭ける場所があるのだ」
 誰かが見ているのを理解しているのか、少年は大人な口調で続ける。
「群竜大陸での戦いぶりは、実に見事だった。
 だが、「アックス&ウィザーズ」にはまだ、知られざる大陸がある。
 其の大陸の名は「天上界」。
 ヴァルギリオスに封印されし、美しき天の牢獄に、私の求める答がある。その為ならば、私自らが出ることも吝かではない」
 果たして、その大陸には何が眠っているというのか。
「私に「侵略蔵書」は無い。書を司る者である私は、全ての書の力を扱える。
 ゆめゆめ油断せぬ事だ。私は強く、オウガ・オリジンは更に強い。何を守り誰と戦うか、常に考え続けるが良い」
 それが、今の猟兵に課せられた問題でもある。
「戦場で会おう、六番目の猟兵達よ」
 彼は待つ、凍てついた世界のこの城の中で……。

「書架の王ブックドミネーターの居場所が判明した。皆にはそこに向かって欲しい」
 そう告げるのは、アス・ブリューゲルト(蒼銀の騎士・f13168)。
「ブックドミネーターがいるのは、この時間凍結城という城の中に居る。入ればすぐに襲いかかってくるから、探す必要はないだろう」
 問題はと、アスは眉を顰めた。
「相手は必ず先制攻撃をしてくる。油断せず、その攻撃に対応してくれ。そうでなければ、攻撃することも難しくなるだろう」
 引き続き、敵の持つ力についても話す。
「敵は全身を時間凍結氷結晶で覆い、自身の所有する知識に比例した戦闘力増強と、飛翔能力を得る力や、今戦っている相手に有効なオブリビオンを召喚する力、それと、自分以外には聞き取れない零時間詠唱で自身を癒す力を持っている。充分に気をつけてくれ」
 最後に猟兵に向かって、アスは告げた。
「仮にも相手は、書架の王と呼ばれる相手だ。強敵でもある。侮らずに戦いに向かってくれ。皆の武運を祈っている」
 そういって、猟兵達をブックドミネーターの居る城へ送ったのだった。


柚葵チハヤ
 こんにちは、柚葵チハヤです。
 今回もまた、1章のみの戦争シナリオ、しかもあの書架の王ブックドミネーターとの戦いのシナリオとなります。
 油断せずにお願いしますね。

 今回のプレイングボーナスはこちら。
 プレイングボーナス……敵の先制攻撃ユーベルコードに対処する。
 となります。よろしくお願いしますね。

 また、複数で参加する際は、プレイング送付のタイミングを揃えた上で(人数もあると助かります!)お相手の名前やID、グループ名等の記載をお願いしますね。

 それでは、凍てつく城で、皆様のプレイングをお待ちしています!!
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第1章 ボス戦 『猟書家『ブックドミネーター』』

POW   :    「……あれは使わない。素手でお相手しよう」
全身を【時間凍結氷結晶】で覆い、自身の【所有する知識】に比例した戦闘力増強と、最大でレベル×100km/hに達する飛翔能力を得る。
SPD   :    蒼氷復活
いま戦っている対象に有効な【オブリビオン】(形状は毎回変わる)が召喚される。使い方を理解できれば強い。
WIZ   :    時間凍結
【自分以外には聞き取れない「零時間詠唱」】を聞いて共感した対象全てを治療する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

セレシェイラ・フロレセール
『六番目の猟兵』とはなんとも気になる言葉
今は討伐に全力を注がなければならないか
ごきげんよう、書架の王ブックドミネーター
『六番目の猟兵』がキミを倒しに来たよ

わたしに有効なオブリビオン、か
果たしてどのようなオブリビオンなのだろう
けれどその攻撃を甘んじて受ける気はないよ
空飛ぶ魔法の箒で対応しよう
風の魔法を詠唱し、箒に更なる浮力を与える
敵の攻撃を回避するために、加速の魔法も重ねて詠唱
攻撃用の魔法も一緒に詠唱開始しておこう
城の中を縦横無尽に飛び回るよ

一旦距離を離したところで彩の魔法を綴ろう
この絶対零度の凍結世界を桜の彩で塗り替えよう
狙うはオブリビオン、そして書架の王
全弾外しはしない
桜の弾幕をご覧あれ



「『六番目の猟兵』とはなんとも気になる言葉……今は討伐に全力を注がなければならないか」
 最初に辿り着いたのは、セレシェイラ・フロレセール(桜綴・f25838)だった。長い髪を揺らしながら、慎重に奥へと進む。と、そこに目的の彼が佇んでいた。
「ごきげんよう、書架の王ブックドミネーター。『六番目の猟兵』がキミを倒しに来たよ」
「来たか……『六番目の猟兵』」
 そう告げると、ブックドミネーターは、蒼氷復活を発動させ、生み出したオブリビオンは。
「!! 帝竜ヴァルギリオス!?」
 急いで箒に跨がると。
「けれど、その攻撃を甘んじて受ける気はないよ!」
「ならば、その帝竜の攻撃を避けるのだな」
 ブックドミネーターの声を合図に、ヴァルギリオスがあのブレスを吐き出した。
 風の魔法を詠唱し、箒に更なる浮力を与え、敵の攻撃を回避するために、加速の魔法も重ねて詠唱する。避けきれないブレスは、咄嗟に放った攻撃魔法で相殺してみせた。
「ほう……流石は『六番目の猟兵』か。だが、防御ばかりでは我々に勝つことは不可能」
 城の中を縦横無尽に飛び回るセレシェイラに、ブックドミネーターの声が冷たく響く。距離を取ったセレシェイラは。
「彩の魔法を綴る」
 小さく呟いて、その力を発動させた。
「むっ……?」
「この絶対零度の凍結世界を桜の彩で塗り替えよう」
 力を凝縮し、狙いは……。
「帝竜、そして書架の王! 全弾外しはしない。桜の弾幕をご覧あれ」
 そして、セレシェイラが放ったのは、彩綴(プレフィス)。必中の桜色の魔法弾を放ち、帝竜を消滅させ、ブックドミネーターをも撃ち貫いたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

天星・零
【戦闘知識+世界知識+情報収集+追跡】をし、戦況、地形、弱点死角を把握し、敵の行動を予測し柔軟に対応

防御は【オーラ防御】で霊力の壁を作って威力軽減、防御

先制は上記技能を駆使しいつ使われてもいい様に把握しておき、十の死の感電死、毒死、凍死の骸などで状態異常を狙う
万が一の為【第六感】も働かせる

遠距離は十の死とグレイヴ・ロウで戦況により対応
近接はØ

『ふふ、祈りは呪いに。描いた理想は書き換えられて、足掻いた日々に踏みにじられた。さて、一つ噂話をしましょう』

指定UCを発動し強化、回復効果のプラス効果を反転する霧を戦場全体に
零時間を使ってもダメージ、POWの効果が残っていれば弱体効果にもなる



 辺りを見渡しながら、慎重に進んでいくのは、天星・零(零と夢幻、真実と虚構・f02413)。その視線は敵に備えるというのもあるが、城の内部構造を把握するためのもののようにも見える。
「また来たか……『六番目の猟兵』」
「ここでお会いできて助かりましたよ。書架の王さん。それとも名前で呼んだ方がいいですか?」
「好きにすればいい。もっともここで消えるのだからな」
「辛辣ですね」
 零の言葉が終わるか否や、ブックドミネーターは自らを強化し、すぐに殴りかかってきた。
「くっ!!」
 零も敵の死角へと体を滑り込ませながら、攻撃をする骸【十の死】を当てて、その攻撃を反らせようとする。
「それで防いだつもりか」
 すぐに骸を次々となぎ倒し、零へと迫る。
「ま、まだまだです!」
 霊力の壁を作って威力軽減し、何とか被害を最小限に収めることに成功した。
「ふふ、祈りは呪いに。描いた理想は書き換えられて、足掻いた日々に踏みにじられた。さて、一つ噂話をしましょう」
 ブックドミネーターの動きが収まったのを見て、零も反撃に出る。
「その街は、とある夜に濃い霧に包まれて、皆死んでしまったんだって……」
 噂綴・壱「永眠街」(ウワサツヅリ・エイミンガイ)を発動させ、回復及び強化効果を負傷弱体に反転する濃霧を放ち、眠らせた上で、反転された回復の力を攻撃の力へと変える。
「ぐあっ!!」
 その痛みにブックドミネーターを起こしてしまったが、かなりのダメージを与えることができたのだった。
 

大成功 🔵​🔵​🔵​

アリス・フェアリィハート
アドリブや連携等も歓迎です

書架の王…
きっと…私の知らない事…
沢山知っていらっしゃるん
ですね…

【WIZ】

先制攻撃には
【第六感】【早業】【見切り】等をフルに使い
UCを発動、
敵の『時間』を混乱させ
攻撃や回復等を
行わせない様に試みます

対処に成功したら
自身の魔鍵
『クイーンオブハートキー』での
目立つ外傷を与えずに攻撃する
(回復を行いにくくする意図で)
【精神攻撃】主体の
【衝撃波】や【誘導弾】
【全力魔法】等の
精神魔法攻撃で攻撃

敵の攻撃は
【第六感】【見切り】【残像】【オーラ防御】で
防御・回避

『私自身…世間の事さえよく知りません…けど…今はこの世界や他の世界を護らなければいけない事は…解っているつもりです…』



「書架の王……。きっと、私の知らない事……沢山知っていらっしゃるのですね……」
 次にやってきたのは、アリス・フェアリィハート(不思議の国の天司姫アリス・f01939)。静かにそう呟きながら、ブックドミネーターの居る城の内部へと入っていく。
「……『六番目の猟兵』、まさかここまで追い詰められるとは」
 嫌そうにアリスを睨み付けると。
「時間凍結……」
 手に持った懐中時計を使って、その力を発動させようとした。
「!! さ、させません!!」
 目にも止まらぬ早業で、アリスは咄嗟にユーベルコードを発動させた。
 【アリスと白兎たちの不思議な通り穴】(アリス・アンド・ホワイトラビット・ホール)。
「な、割り込んでくる……だと!?」
 ギリギリのところで、アリスはその力を割り込ませることが出来た。
「こんなに沢山の【白兎】さん……一体どれが本当の「時間」なんでしょう……☆」
「私の時計が……狂わされる!?」
「今ですっ!!」
 動きを止めたブックドミネーターへ、アリス自身の魔鍵【クイーンオブハートキー】を掲げ、全力で、精神攻撃主体の衝撃波や誘導弾を放った。
「ぐあああ!!」
「私自身、世間の事さえよく知りません……けど……今はこの世界や他の世界を護らなければいけない事は……解っているつもりです……」
 アリスの攻撃を受け、ブックドミネーターはその場で膝をついたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

黒玻璃・ミコ
※美少女形態

◆行動
辿り着きましたよ、ブックドミネーター
全てを知ったか如く語る傲慢、打ち砕いてみせます

念動力を以て私も空を飛び
積み重ねた戦闘経験と五感を研ぎ澄まして攻撃を捌き
重要な臓器はその位置をずらした上で即死だけは避けましょう
第一波を凌いだら反撃開始です

時間凍結氷結晶で全身を覆ってるのは痛いぐらい理解しました
ですが覆って居るのはその身だけであり魂まではかないませんよね?
ならば逃げ惑いながらも
この地形を凍結させる力…生命力を略奪して構築した
【黒竜の道楽】を以てその傲慢を喰らいましょう

正直なところ貴方の思惑は判りません
ですが、今を生き選び続けているのは私達なのですよ

※他猟兵との連携、アドリブ歓迎



「辿り着きましたよ、ブックドミネーター。全てを知ったか如く語る傲慢、打ち砕いてみせます」
 そう告げながら、城の中に入ってくるのは、黒玻璃・ミコ(屠竜の魔女・f00148)。その姿は、いつものタールの姿では無く、美しい少女の姿を取っていた。
「目障りな『六番目の猟兵』……今度こそ私の手で……」
 ブックドミネーターは、時間凍結氷結晶で全身を覆うと、ミコへと急接近していく。
 ミコも敵の攻撃に抗うために、今まで積み重ねてきた戦闘経験と五感を研ぎ澄まして攻撃を捌いていく。だが、ブックドミネーターも必死なようで。
「これで終わりだ!」
 急所である心臓をその手で貫いた。
「うぐっ……」
 ごぼりと血を吐き出した。
「ん……まさか……」
 そこでブックドミネーターは気付いた。
「お前は……」
「ええ、咄嗟に臓器の位置を変えましたよ。危ない所でした」
 吐いた血は黒。そのことに、ブックドミネーターは、普通の人間とは違うことを悟ったのだ。
「時間凍結氷結晶で全身を覆ってるのは、痛いぐらい理解しました。ですが、覆って居るのはその身だけであり、魂まではかないませんよね?」
「……!!」
「ならば、逃げ惑いながらも、この地形を凍結させる力……生命力を略奪して構築した【黒竜の道楽】を以て、その傲慢を喰らいましょう」
「ま、まさか……」
「いあいあはすたあ……拘束制御術式解放。黒き混沌より目覚めなさい、第零の竜よ!」
 ミコが発動させたのは、黒竜の道楽。屠竜の魔女の魔力を籠めた、影に潜む黒竜の残滓による一撃で、肉体を傷つけずに対象の負の想念のみを攻撃する力。
「ぐああああああ!!!」
「正直なところ、貴方の思惑は判りません」
 ゆっくりと倒れるブックドミネーターに、ミコは言い放つ。
「ですが、今を生き選び続けているのは、『私達』なのですよ」

 こうして、猟兵達の活躍により、見事、ブックドミネーターを討ち果たすことができたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年08月16日


挿絵イラスト