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迷宮災厄戦㉓〜怪人達の王にして未来のキマイラフューチャ

#アリスラビリンス #戦争 #迷宮災厄戦 #猟書家 #キング・ブレイン

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●怪人に大事なのは最初のインパクトではある物の……。
「ブーレブレブレブレ!よーく来た、猟兵達よ!我が名はキングブレイン!!
 キマイラフューチャーの怪人達の王にして何れキマイラフューチャーをも統べし王なり!!
 さあ、カマンドゥーラ・コゲットよ、我が手に釜炊きを司る汝の力を貸せ!
 そして、猟兵よ!我が怪人大全集の力を畏れぬならば掛かってくるが良い!!」
 脳の部分だけ透明な髑髏の怪人は頭の上に釜を被り巨大化した状態で大きく見栄を切って大言を放つ。
 其の姿は割りと可笑しい感じではあるが、同時に威厳の様な物も感じられる辺り、怪人達の王、というのは虚言ではなさそうだ。
 が……。
「うーむ、ちょっと声の張りと貯めが足りないかなあ?
『ブーレブレブレッブレ!!よく来たな、猟兵達……我が名はキングブレイン!!
 怪人達の王にしてキマイラフューチャーの未来の王!!
 猟兵(ヒーロー)達、我らが宿敵よ……我が力と我が未来の配下達の力畏れぬならば掛かってくるが良い!
 そして、安西九郎・来伝・ペディアよ。貴様の亜行参紗行伍に書かれし技の数々、我に貸すが良い!』
 うん、こっちの方が良いかもしれないな」
 そう言いながら謎の本を取り出してポーズを取りだしたので其の威厳は雲散霧消。
 どうも猟兵達がやってきた時の為に練習をしている様だ。

●グリモアベース
「とはいえ敵は猟書家。決して油断は出来ない相手なんだなー」
 雁之助の説明に集まった猟兵達の一部は思わず笑ってしまったりもするが、其れも一瞬。
 敵は猟書家である以上、油断等出来る相手ではない、というのは猟兵達全員の共通認識だ。
「敵の名はキングブレイン。キマイラフューチャーの侵略を担当する猟書家で背中に背負うスーパー怪人大全集に記された怪人の特徴を取り込んだ怪人態『スーパーキングブレイン』になったり背負った本棚で殴りかかったり頭からビームを放ったりする強敵なんだなー。
 言動はまあ、キマイラフューチャー担当だから愉快よりだけど能力的にはかなりの強敵って言えるんじゃないかな?」
 実際問題、キマイラフューチャーの怪人達には愉快なのが多いが能力は厄介なのが多いしシリアス系なのもそこそこ居るので、其の能力を用いてくるというのは厄介極まるというもの。
「ただまあ、割りとノリが良い方みたいだし誘導して特定の怪人を取り込んだ形態にさせたりすれば攻略もやりやすいかもだし、遊びにも付き合ってくれそうな感じかも?
 それに他のユーベルコードを出す様に誘導して対処しても良い訳だし」
 何れにしても何らかの対策を考えて戦いを挑まねば大勝利を得る事は難しいかもしれない。
「まあでも、皆ならきっと大丈夫なんだなー。
 頑張ってきてなんだなー」
 そう笑い雁之助は集まった猟兵達を戦場へと転移するのだった。


久渓洞
 初めまして、或いはお久しぶりです久渓洞です。
 今回の依頼は戦争依頼でありボスの一人、キングブレインとの闘いとなります。
 プレイングボーナスは先制攻撃で放たれるユーベルコードへ対処する事。
 中々に厄介な敵ですが決して勝てない相手ではありません。
 皆さんのプレイングをお待ちしております。
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第1章 ボス戦 『猟書家『キング・ブレイン』』

POW   :    侵略蔵書「スーパー怪人大全集(全687巻)」
【スーパー怪人大全集の好きな巻】を使用する事で、【そこに載ってる怪人誰かの特徴ひとつ】を生やした、自身の身長の3倍の【スーパーキング・ブレイン】に変身する。
SPD   :    本棚をバーン!
【突然、背中のでかい本棚を投げつけること】で攻撃する。また、攻撃が命中した敵の【リアクションをよく見て身体特徴】を覚え、同じ敵に攻撃する際の命中力と威力を増強する。
WIZ   :    脳ビーム
詠唱時間に応じて無限に威力が上昇する【脳(かしこさを暴走させる)】属性の【ビーム】を、レベル×5mの直線上に放つ。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

白斑・物九郎
●WIZ



●対先制
ほー?
詠唱一ツ取っても、なかなか王の威に満ち満ちて聞こえるトコじゃニャーですか

……ァ?
詠唱、そんなモンでキリなんスか?
せっかく結構凝った文言を捻ってたトコでしょうわ
そんなんじゃせいぜい散文詩っスよ

ヘイ!
キングブレイン様のかっこいい詠唱見ってみーたい!
あ・そーれ!
(※おだてて詠唱だけを続けさせまくってビーム撃たせない作戦)


●反撃(だまし討ち)
・【砂嵐の王・死霊大隊】をドーン!
・狩猟船を召喚ざまブッ込ませて、手勢の白兵戦と艦載武装ぶっぱで【蹂躙】せん
・ビーム撃って来るようなら【野生の勘】で射線を見越し操船/回避

――ワイルドハント、白斑物九郎
俺めのコトはキマイラフューチャーの王と呼べ


御形・菘
ビームは避ける気など無い、耐えて凌ぐ!
全身に邪神オーラを纏いダメージを可能な限り軽減させ、痛みは我慢だ!

はじめまして、妾こそがキマフュを統べる邪神、御形・菘だ!
お主の野望は素晴らしい! …しかしのう、知名度とか大丈夫か?
皆に素で「えっ誰コイツ」とか反応されるとマジしんどいぞ?
とゆーことで、妾が手を貸してやろう!

右手を上げ、指を鳴らし、スクリーン! カモン!
はーっはっはっは! 此度は皆の衆に超イカす奴を紹介しよう!
自己紹介するがよい、アピールタイムだ!

そして生まれた隙に…後頭部を全力でブッ飛ばす!
はっはっは、妾の口車に乗せられるとは甘いのう
キマフュを征服するにはまだ早いぞ大首領! 出直してこい!



●王と王
「そして我が配下の持ちたる秘伝書、亞行参紗行五よ。
 我が呼びかけに応え我が力と為りて……」
「ほー?
 詠唱一つ取っても、なかなか王の威に満ち満ちて聞こえるトコじゃニャーですか」
 キングブレインの詠唱に対し彼と相対している猫耳の青年、白斑・物九郎(デッドリーナイン・f04631)は愉しそうに嗤ってそう言う。
 当然の事だが此れは敵を倒す為の策略の一つ。
 だがキングブレインは其れに気付かずに僅かにだが嬉しそうな表情を浮かべてしまい、其れを観た物九郎は自分の目算が合った事を確信。
 そして、キングブレインは其の侭詠唱を切ってビームを放とうとするが……。
「……ァ?
 詠唱、そんなモンでキリなんスか?
 せっかく結構凝った文言を捻ってたトコでしょうわ。
 そんなんじゃせいぜい散文詩っスよ」
「眼前の敵に……?!」
 物九郎の言葉に素直に衝撃を受けてしまい放つ直前に詠唱を一旦ストップしてしまう。
 そして、物九郎は畳みかける様に言葉を更に連ねていく。
「ヘイ!キングブレイン様のかっこいい詠唱見ってみーたい!
 あ・そーれ!」
「―――!裁きを与えんが為に汝等怪人達の力を束ね……」
 これぞおだてて詠唱だけを続けさせまくってビームを撃たせない作戦である。
 キマイラフューチャーを拠点にしているだけあって物九郎はキマイラフューチャーの怪人達のノリの良さは何より熟知している。
 そして、キングブレインが其の怪人を束ねる王になろうとしているのならば其れ相応のノリの良さは持ち合わせているだろうし、予知の時点でその兆候は見て取れなくもない。
「自由の名を持ちしドンフリーダムの後を継し我が名、キングブレインの名の元に束ね我が力と為りて……」
「お、その調子その調子っスよ」
 実際、こうして物九郎に煽られて詠唱をし続けているのだから。
「その調子で……狩られる迄詠唱してると良いっすよ。
 行くぞお前等、『天国では狩りが出来ない』んすからね」
「眼前の敵に捌きを……?!」
 そして準備が完了し空を行く狩猟船と其れに乗る海賊姿の亡霊を呼び出し物九郎は攻撃を仕掛ける。
 罠に漸く気付いてキングブレインは詠唱をきろうとするがそうするには余りにも遅すぎた。
「―――――――!!」
「ぐっ!しまった衝撃で詠唱が……!」
 キングブレインに向けて突っ込んできた狩猟船の衝撃に詠唱は中断。
「くっ、再度詠唱しようにも此の亡霊たちが切りかけってくる上に船の砲撃が……!」
 其の侭、降りてきた亡霊達が襲い掛かってきており、同時に近距離から放たれる砲撃もあってキングブレインはビームを放つ暇もなく蹂躙されていく。
「我が眼前の敵に裁きを与え討ち滅ぼせ!」
「おっと射線が見え見えっすね」
 其れでも何とか隙をついて短い詠唱でビームを放ちもするが物九郎は其の優れた野生の勘で射線を見越し狩猟船を操って軽々と回避。
「くっ!此の侭蹂躙され続ける訳には……!
 猟兵よ、貴様の名は!其の名覚えておくぞ!」
「―――ワイルドハント、白斑物九郎。
 俺めのコトはキマイラフューチャーの王と呼べ」
 怒りつつどうにか背に背負う書棚を盾に攻撃を凌ぐキングブレインに対し物九郎は冷然と宣言。
「良いだろう物九郎!キマイラフューチャーの王よ、貴様から必ず王位を簒奪しよう!」
「はっ、出来るもんならやってみれば良いっすよ。
 絶対に無理っすけどね」

●高笑いする邪神
「ブーレブレ……中々のダメージだな!
 だが、未だ倒れる訳にはいかん!」
 物九郎にやられた傷を応急処置しつつキングブレインは周囲を警戒していた。
 そして、そんな彼の元に新たな猟兵がやってくる。
「はじめまして、妾こそがキマフュを統べる邪神、御形・菘だ!
 お主の野望は素晴らしい!……しかしのう、知名度とか大丈夫か?
 皆に素で「えっ誰コイツ」とか反応されるとマジしんどいぞ?」
 そう言いながら現れたのは邪神にして動画配信者の御形・菘(邪神様のお通りだ・f12350)。
 蛇の下半身に幾多の角、禍々しい紋様と正に邪神という風情の女性だ。
「ブーレッブレブレ!来たか猟兵!
 しかし、知名度だと?そう言うのは最初はないのが当然だから地道に営業し努力して高めていくものではないか?」
「ほう、中々真っ当な考えをしておるな。
 其れは良い事よ。ならば妾が手を貸してやろう!」
 菘の言葉に戸惑うキングブレインに対し菘はそう言うと右手を上げ、指を一鳴らし。
「スクリーン!カモン!」
「ほう、此れがキマイラフューチャーの……」
 菘が呼び出したスクリーンにキングブレインも割りと興味津々。
 とはいえ、前回だまし討ちされた事、後、何かだまし討ちした相手に近い感じがした事(実際、物九郎と菘は知り合いである)もあって未だ未だ警戒は緩めておらず、牽制にビームを放ったりしながら、ではあるが。
 なお菘は此れに対し『ビームは避ける気などない!耐えて凌ぐ!』と敢えて避けずにいる。
 邪神オーラを全身に纏いダメージを可能な限り軽減させ、痛みは我慢する事で対応して居り、此れも又、此方との戦闘よりも動画の方を優先しているのかな?という誤解をキングブレインに与えていたりする。
「はーっはっはっは!此度は皆の衆に超イカす奴を紹介しよう!
 自己紹介するがよい、アピールタイムだ!」
『お、何だ何だ?』
『…ハントの高笑い担当の配信来たーーー!!』
『髑髏で頭が透明かー、中々の好デザインだな!』
 菘の言葉に応える様にパパパっと幾つもの文字が周囲に舞い踊る。
「ほう、此れがキマイラフューチャーのノリか。
 ブーっレブレブレ!我が名はキングブレイン!
 怪人達の王にしてキマイラフューチャーの新たなる王!
 物九郎から王位を簒奪し「隙あり!」へぶっ……?!」
『ひでえ?!』
『というか猟団長の名前が出てきたんだが』
『つまり、この髑髏はワイルドハントに二回被害にあったのか……可愛そうw』
 菘のノリ、そして視聴者たちのノリに僅かにだが油断したキングブレインを菘は全力でぶちなぐる。
 そして、視聴者に見守られながら更に攻撃を重ねていく。
「はっはっは、妾の口車に乗せられるとは甘いのう!
 お主にも見えるであろう、聞こえるであろう?
 この感動を背負い、後押しされる限り、妾は最強無敵よ!」
 更に増加していく視聴者が映った無数のディスプレイに後押しされて菘はトドメの一撃をキングブレインへとぶっ放す。
『やれやれー!』
『菘さんのかっこいいとこ見てみたい!』
『頑張れなんだなー!』
 皆の感性、応援、そして彼女の動画を見る人々の笑顔は何より強く菘を強くしていく。
「ぐっ、これがキマイラフューチャーのノリ……!
 覚えておくぞ……!」
「はーはっはっは!キマフュを征服するにはまだ早いぞ大首領!出直してこい!」
 そして、其の一撃は例え強力なオブリビオンである猟書家であろうとも天高く殴り飛ばす程の威力を叩きだすのだ!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

セレシェイラ・フロレセール
隠れて秘密の練習とは愛い奴めー
こっちに気がつくまで見守っていてあげよう
あ、いま噛んだね

いきなりぶん投げてくるとは卑怯な奴めー(棒読み)
まあわたしは空飛ぶ箒に乗って避けるんだけどね
こんなこともあろうと、練習を見守ってた時から風の魔法と加速の魔法を詠唱していたんだ

それよりキミ、本棚を投げるなんてどういう了見?
本棚は本を収納するためのものであって投げるものではない
本だって、乱暴に扱われてかわいそうだろう?
著者が知ったら嘆き悲しむわ
本棚と本一冊一冊に謝って!
海より深く反省しなさい!

反省かーらーのー!高速ビームだー!
海より深く反省したのち、怪人の王は骸の海へと還りました
めでたしめでたし、と締め括ろうか


春霞・遙
脳属性のビームって……ビームを受けると賢くなるんです?それとも知性を失うんです?
よくわからないので躱すが吉ですね。

一つ目、詠唱を邪魔するために、相手の詠唱を聞いて輪唱のように後からずらして唱えます。
キング・ブレインに聞こえるように。
長ければ長いほどどこまで唱えたか分からなくなることがあるので、混乱させるために。
つまり嫌がらせです。

二つ目、只の導眠符を直接投擲します。
眠気を誘うだけのものですが、当たれば集中力が途切れるでしょうし、そうでなくてもこちらの攻撃を避けるのにリソースを割けばやっぱり詠唱を間違える可能性があがりますよね。
嫌がらせです。

【竜巻導眠符】を目隠しにビームを避けて銃撃を当てます。



●桜の花びらの如く光舞う
「くぅ……我ながら未熟にも程があるな。
 又同じような過ちをせぬ為にも己のペースをきちんと維持せねば……その為にも、名乗りの練習を今一度!」
 その言葉と共にキングブレインは改めて名乗りの練習を行い始める。
 まあ、其処で名乗りの練習を何故し始めるのかは判らないが、そんなキングブレインを見守る少女が一人。
(隠れて秘密の練習とは愛い奴めー。
 こっちに気がつくまで見守っていてあげよう)
 そんな桜色の少女、セレシェイラ・フロレセール(桜綴・f25838)が見守っているとは知らないキングブレインは尚も名乗りの練習を行う。
「ブーレブレブレ!さあ、猟兵達よ我がはひかの」
「あ、いま噛んだね」
「だ、誰だ?!猟兵か?!!」
 名乗りの練習に失敗し噛んでしまったキングブレインの姿に思わずセレシェイラは口を出してしまう。
 そして、観られていた事に気付いたキングブレインが慌てない訳は無い訳で……。
「いきなりぶん投げてくるとは卑怯な奴めー」
「ブーッレブレ!棒読みで何を言う!
 それにそんな風に簡単に避けておきながら!」
 キングブレインが言う通り、セレシェイラは空飛ぶ箒に乗っておりキングブレインが投げつけた本棚を軽々と避けていた。
 勿論、猟書家の攻撃を空を飛べるだけで避けれる訳もないが、其処は事前の準備が物を言ったと言う事か。
 セレシェイラはキングブレインの練習を只見守っていたという訳ではなく、ちゃんとこんなこともあろうかと風の魔法と加速の魔法を詠唱し戦いに備えていたのだ。
「それよりキミ、本棚を投げるなんてどういう了見?
 本棚は本を収納する為のものであって投げるものではない!
 本だって乱暴に扱われてかわいそうだろう?」
「む、本棚は我が体の一部の様な物なので其れには当てはまらないが本は確かに……」
 桜色の硝子ペンのヤドリガミとして綴られた物を乱暴に扱われる事は流石に思う事があったのだろうか、セレシェイラの言葉にキングブレインは多少考え込む。
「兎に角、本をそんな風に扱ったら著者が知ったら嘆き悲しむわ。
 本一冊一冊に謝って!海より深く反省しなさい!」
「ふむ、確かになl「かーらーの!高速ビームだー!」へぶっ?!」
 セレシェイラの言葉に少し考えこんだキングブレインを突如現れた桜の魔方陣から魔法光線が襲う。
 当然、其れはセレシェイラの放った物。
 桜の魔法を綴り放たれる其の光線は千に達しようかという凄まじい量であり、キングブレインを飲み込んでいく。
「海より深く反省したのち、怪人の王は骸の海へと還りました。
 めでたしめでたし、と締め括るのは……ちょっと先になるかな?」


「脳属性のビームって……ビームを受けると賢くなるんです?
 それとも知性を喪うんです?
 よくわからないので躱すのが吉ですね」
 よく判らないキングブレインの攻撃について思いを巡らせながら白衣の女性、春霞・遙(子供のお医者さん・f09880)は倒れ込みそうなキングブレインの前に現れる。
「ぐっ、現れたか猟兵!今度は乗せられは……!
 我が呼びかけに応え亞行参紗行「亞行参紗行」亞行……って解りづらいな?!」
 そんな彼女がキングブレイン対策の為に先ず一つ目にした事。
 其れは詠唱を邪魔する為に相手の詠唱の後から輪唱の要領で少しずらして同じ詠唱を唱える事。
 キングブレインに聞こえる様に唱える事で其れは非常に厄介な妨害行為となる。
 長ければ長い程何処まで唱えたか判らなくなる事請け合いの其れは混乱させる為の嫌がらせとして本当に効果的。
 其の所為でキングブレインは何度も詠唱に失敗していき、其の内に長い詠唱を諦めてしまう程。
「ならば詠唱を短くして……!」
「其れならこっちはこうするだけです」
「……っ?!此れは……耐えられない程ではないが……」
 そして短い詠唱で済ませようとするキングブレインに対し、もう一つの策として遥は符を投擲。
 それに触れたキングブレインは一瞬だが意識を失いかけてしまう。
(眠気を誘うだけのものですが当たれば集中力が途切れるでしょうし、そうでなくても……)
「……っ!此の符が邪魔で詠唱がしにくいな!」
 キングブレインは遥が投げてくる符を避けながら詠唱を行おうとするが、遥が攻撃を避けるのにある程度意識を割かなければ避けにくい所に的確に投げてくる為、詠唱は難航。
 かと言って符を無視すれば其れは其れで眠くなって詠唱が失敗する事態にキングブレインはビームを放つ事が出来ない状態に。
 其れでも詠唱を終わらせビームを放ったが既に遥の反撃の準備は完了済み。
「夜の帳が下りてくる、魔法の砂も吹いてきた。
 さあさおやすみ、眠りなさい」
「くぅ、一つでも厄介なのに符が大量に?!」
 遥の詠唱と印に呼応して彼女の持つ無地の符の束はパラパラと流れ出し竜巻に乗って周囲に散会。
 キングブレインは其れを避けつつビームを放つが……。
「見えない状態で当たる程、甘くはありませんよ?」
「ぐっ……そうか、あの符は隠れ蓑にする為の……!」
 符の嵐でキングブレインの目を誤魔化し其れを避け……銃をキングブレインの頭に打ち放つ!
 そして、其れは過たずにキングブレインの頭を打ち貫くのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

クレア・フォースフェンサー
687巻にも及ぶ怪人大全集
1巻に100体は載っているとすると、7万もの怪人のことを憶えておるのであろう
さすがはキング・ブレイン――頭脳王を名乗るだけのことはあるのう

じゃが、一つ気になることがあっての
それは、“好きな巻を使用する事で”という一文じゃ

大全集には、おぬしの部下か、これから部下となる者が載っているのであろう?
その“好きな巻”から漏れた者達は、一体どう思うであろうな
大首領とあろう者が部下の好き嫌いを口にしては士気に関わろう

そんなことはないと言うのならば、わしが巻数とページ数を指定してやろう
それで変身して見せるが良いぞ

と、敵のUCを封じつつ接近
UCを使用し、大全集ごと光剣で斬り伏せよう



●武人を相手に油断するのが悪いと言う事
「ぐっ……全く、容赦がない事だな、猟兵というのは……!」
「容赦をすれば人が傷つくからのう。其処は仕方ない事じゃよ。
 しかし、687巻にも及ぶ怪人大全集、か。
 1巻に100体は載っているとすると7万もの怪人の事を覚えておるのであろう。
 流石はキングブレイン―――頭脳王を名乗るだけの事はあるのう」
 そうキングブレインに言ったのはクレア・フォースフェンサー(UDCエージェント・f09175)。
 対オブリビオン用のユーベルコードが搭載されたUDC製の人造人間であり剣と弓を極めた武芸者の魂を宿した彼女は冷然とキングブレインを見据える。
「じゃが、一つ気になる事があっての?」
「ブーレブレ、気になる事、だと?」
 思い出した様にブーレブレと言いつつキングブレインはクレアに問い返す。
「うむ、それは”好きな巻を使用する事で”という一文じゃ」
「猟兵達は本当に我々の力を的確に把握している様だな……だが、其れのどこが気になるというのだ……?」
 実際、クレアの指摘した部分は特に問題がある様な記述ではないだろう。
 そうキングブレインは思っていた為に意表をつかれる事となる。
「大全集には、おぬしの部下か、これから部下となる者が載っているのであろう?
 その”好きな巻”から漏れた者達は、一体どう思うであろうな?
 大首領とあろう者が部下の好き嫌いを口にしては士気に関わろう」
「え、そっちの意味で取られるのか?!」
 実際には其の状況に適した物を~という意味合いだろうし、キングブレインも好き嫌いの意図は(恐らく)ない。
 とはいえクレアとて其の事は当然承知の事(だろう)。
 此れはあくまでキングブレインの動きを封じる為の対策なのだ。
「いや、本当にそんな意図はないからな?
 しかし、そう取られる可能性があるとは……王として其の可能性を見逃していたのは拙いな……」
「そんなことはないと言うのならば、わしが巻数とページ数をしてやろう。
 それで変身して見せるが良いぞ」
 困惑するキングブレインに対しクレアはそう宣言。
 なんだかんだでキマイラフューチャーの人なキングブレインは其れに素直に応じしてしまう訳で……。
「そうだな283巻の58Pはどうだ」
「283巻の58Pだな!えーっと……」
 キングブレインは素直に本を取り出して頁を探し出す。
 困惑もあってか其の動きは本来の戦闘中の物と違って少しぎこちない。
 当然、クレアが其れを見逃す筈もなく、彼女は自分の間合いに迄接近する。
「やれやれ、素直なのは悪い事ではないが……戦闘中に敵に、はどうかと思うぞ?」
「……っ!猟兵!騙して……っ?!」
 そして、クレアは光の剣を手に持つとユーベルコードを破壊、反転させる力を以って……大全集ごとキングブレインを叩き切ったのであった―――!

大成功 🔵​🔵​🔵​

上野・イオナ
「英雄イオナ 希望を描きにただいま参上!」

敵UC【脳ビーム】に対しては【高速詠唱】に対応して砂をかけて【目潰し】威力を抑える

「ブレブレが未来のキマイラフューチャーの王だったら僕は未来のキマイラフューチャーの大英雄だ!」
敵UC【侵略蔵書「スーパー怪人大全集(全687巻)」】を再度目潰しで出来るだけ防御し
ボロボロになりながらも
UC【チートリフレクター】使用
ただしコピーの時に少々変更
スーパー英雄大全でスーパーイオナになる

ピンチこそ英雄の醍醐味なんだよ

本に書かれた英雄達の力を彩虹の剣に集め斬り掛かる

※『キングブレイン』のことを『ブレブレ』って勝手にあだ名みたいな感じで呼びます
※アレンジ・連携大丈夫です



●そして王は英雄に倒される
「ぐぅ……だが、未だ、だ……!
 未だ私は倒れる訳には……」
「ボロボロだなキングブレイン!だが、容赦はしないぜ!
 英雄イオナ、希望を描きにただいま参上!」
 今までの戦いによりダメージが僅かにだが残った状態のキングブレインの前に現れたのは正統派ヒーローを目指し虹色の希望を描く青年、上野・イオナ(レインボードリーム・f03734)。
「来たか……猟兵……!
 だが……私は最後迄諦めはしないぞ…!」
「其の傷で其の根性、敵ながら尊敬するぜブレブレ。
 だがブレブレが未来のキマイラフューチャーの王だったら僕は未来のキマイラフューチャーの大英雄だ!
 オブリビオンは逃しはしない!!」
 其の言葉と共にイオナはキングブレインに肉薄。
 それに対しキングブレインはビームを以って対抗しようとするが……。
「ぐっ……!
 詠唱しにくいし目の痛みで此れでは当てにくいにも程が……!」
「悪いが攻撃はあたる訳にはいかないからな!」
 詠唱の起こりの部分を察知した時点でイオナは即座に砂をかけて目潰しを敢行。
 其れにより詠唱を無理やり中断させ、更に目の痛みによりイオナの姿が見えにくくなった為、キングブレインのビームはイオナに当たらない。
「ならば……!
 どうせ、此れが最後の戦い!せめて猟兵達に一矢報いて消え去ろう!
 怪人大全集最終巻11P!我が身に宿れウインドゼファー!!」
「……っ!身体の端から崩壊していってるじゃないか!なのに、何故……!」
 キングブレインの身体が白く染まり背にブースターが装着されていく。
 それと同時に彼の指の先はゆっくりとだが砂へと変じていっていた。
「私にも怪人達の新たな王としてのプライドがある、と言う事だ!
 ブーレブレ!せめて、お前だけでも道連れにさせて貰おう!」
「ぐ……っ!だが、ピンチこそ英雄の醍醐味だ。
 そして、英雄はどんなピンチでも負けはしない!」
 高速で襲い掛かるキングブレインにイオナは幾度も攻撃にさらされていく。
 目潰しにより攻撃を逸らしたり深手を負いそうな攻撃は防ぐ等しているものの其の身体はボロボロだ。
 だが、その目は決して絶望に侵されてはいない。
 ただ勝利を掴む為にまっすぐにキングブレインを見据えている。
「そうか、君も諦めないか!ならば此の一撃で!」
「……っ!今だ!」
 キングブレインがトドメを指そうとした瞬間、イオナはキングブレインの持つ大全集に手を当て解析。
 それと同時にイオナの姿は光り輝く鎧に身を包み彩虹の剣を携えた英雄へと変じていく。
「……っ!此れは……!」
「怪人大全集、変じてスーパー英雄大全ってな!
 敢えて言うなら此の姿はスーパーイオナって所か?
 さあ、反撃させてもらうぜ!」
 其の言葉と共にイオナは彩虹の剣を振るいキングブレインに斬り掛かる。
 その速さは英雄大全に描かれた英雄たちの力を宿しキングブレインの速さを越え、虹を描く斬撃はキングブレインを容易く斬り裂いていく。
「グッ……だが、未だ……!」
「いや、此れで終わりさ!
 全ての虹は君に通ずる!この攻撃を受けてみろ!
 虹架斬――――――!」
 七色の光を纏う剣は新たに闇を束ねる王とならんとした男を斬り裂き……光の中へと消し去っていく。
「……ぐ、見事だ猟兵。だが、未だ此の戦は……」
「勝ってみせるさ。ハッピーエンドを掴み取ってこそ英雄だからな」
「ブーレブレ……ならば掴み取ってみるが…良い……負けるな……よ……?」

 こうしてキングブレインとの闘いは終わった。
 だが、戦争は未だ、続く―――。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2020年08月21日


挿絵イラスト